JP2784840B2 - 写真感光材料用包装材料の製造方法 - Google Patents

写真感光材料用包装材料の製造方法

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JP2784840B2 JP2194084A JP19408490A JP2784840B2 JP 2784840 B2 JP2784840 B2 JP 2784840B2 JP 2194084 A JP2194084 A JP 2194084A JP 19408490 A JP19408490 A JP 19408490A JP 2784840 B2 JP2784840 B2 JP 2784840B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性支持体に遮光性樹脂層をエクストル
ージョン塗布する写真感光材料用包装材料の製造方法に
関するものである。
〔従来の技術〕
写真感光材料のように光に曝されるとその品質価値を
失うものについては、光を完全に遮る包装材料が使用さ
れている。この包装材料は、遮光性のほか、物理強度、
ヒートシール性、防湿性、ブロッキング防止性、帯電防
止性等の諸性質を有し、かつ製造が容易であることが要
求されている。
従来、写真感光材料用の遮光紙は、紙にカーボンブラ
ックや黒色染料を添加した遮光性黒色紙、紙支持体にト
ルエン等で溶解した5重量%以上のカーボンブラックを
含有するEVA樹脂等の溶液状の樹脂をグラビア塗布した
もの等があった。
また、本発明者も、遮光性、防湿性および帯電防止性
を確保するために、紙等の支持体に少なくともアルミニ
ウム層を一層設けた写真フィルム用遮光紙(特開昭55−
140835号公報)、紙支持体の少なくとも一面に、高密度
ポリエチレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂のブレンド
樹脂からなるポリエチレン樹脂層を溶融押出しラミネー
トした遮光紙(特開昭60−35728号公報)等を提案して
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来のEVA樹脂等の溶液状の樹脂層を
塗布した遮光紙は、柔軟性および導電性が優れ、紙支持
体の塗工樹脂層との充分な持着力を有するが、トルエン
等の溶剤を蒸発させなければならないので、大気汚染が
生じる上に高価な防爆設備を設けなければならず、かつ
塗工速度を50m/分以下にしないと、紙支持体中の空気の
熱膨張により塗布層にピンホールやクレーター状の穴が
発生して防湿性および遮光性が不完全となった。また、
ロール状に巻いて置くと、残留溶剤に基因するブロッキ
ングや印刷面の汚染及び、感光材料にカブリや感度異常
が発生した。さらに、カーボンブラックが凝集してブツ
故障が発生するものであった。
特開昭55−140835号公報で提案した遮光紙は、切断時
にアルミニウム紛が発生し、また、屈曲等の衝撃に対し
てもピンホールが発生しないように別工程で成形した遮
光性フィルムを積層した場合には、高価で、柔軟性に欠
けると言う問題があった。
特開昭60−35728号公報で提案した遮光紙は、紙支持
体との接着強度が不足気味でデラミネーションが発生し
たり、最近のようにISO感度が100以上の高感度写真フィ
ルム用としては、遮光性および、帯電防止性が不足気味
であった。本発明は上記の各種の有する問題点を解決し
た安価で特性の優れた写真感光材料用包装材料の製造方
法を提供するべく鋭意研究し、耐熱性支持体と、所定組
成の2層からなる遮光性多層共押出しエクストルージョ
ン塗布層とからなる写真感光材料用包装材料を提案した
(特願平1−330138号)。
上記写真感光材料用包装材料は、従来の問題点を解決
し極めて有用なものである。しかし、耐熱性支持体に共
押出しで塗布層を形成しているので、2層とも略同じ温
度で押し出さなければならない。そして、支持体に接着
させるためには高温でなければならないので、支持体に
接着しない表面側の塗布層も高温で押し出されることに
なる。
したがって、低温ヒートシール性が良くなく、ネック
インを充分に小さく押さえることが困難であり、さらに
高温ではカーボンブラックが大気中の水分を多量に吸着
するので、表面側塗布層に発泡やピンホールが発生し易
かった。
また、一度に2層を押し出すので冷却効率が悪くライ
ン速度を速くできなかった。
本発明は、耐熱性支持体との接着強度、遮光性、帯電
防止性、ヒートシール性等を良好に維持しつつ、低温ヒ
ートシール性およびネックインが良好で、表面側塗布層
に発泡やピンホールの発生もなく、ライン速度を速くで
きる写真感光材料用包装材料の製造方法を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明の写真感光材料用包装材料の製造方
法は、耐熱性支持体に遮光性物質が5重量%以下で不飽
和カルボン酸類のグラフト率が0.01〜10%の変性ポリオ
レフィン樹脂を含むポリオレフィン樹脂組成物を150〜3
50℃の温度、7〜50μmの厚さでエクストルージョン塗
布して支持体側塗布層を形成する第1塗布工程と、該支
持体側塗布側上にカーボンブラックを8〜60重量%含み
含水率が2000ppm以下の熱可塑性樹脂組成物を120〜310
℃の温度、7〜70μmの厚さでエクストルージョン塗布
して表面側塗布層を形成する第2塗布工程とを具備する
ことを特徴として構成されている。
本発明の写真感光材料用包装材料の製造方法は、第1
塗布工程と第2塗布工程とからなる逐次塗布で構成され
ている。この第1および第2塗布工程は、シングルラミ
ネータで個別に行なっても、タンデムラミネーターで同
時ライン行なってもよい。
本発明で用いる耐熱性支持体は、各種の紙、各種のプ
ラスチックフィルム、セロハン、各種の金属箔、各種の
金属蒸着プラスチックフィルム、各種の金属蒸着紙、各
種の不織布、各種の合成紙、各種の編織物等がある。好
ましくは、カーボンブラック及び/又は導電性物質を含
む各種の紙、及び一軸又は二軸分子配向(延伸を含む)
熱可塑性樹脂フィルム、アルミニウム蒸着一軸又は二軸
分配向熱可塑性樹脂フィルムまたはアルミニウム蒸着紙
である。特に好ましくは、感光材料に悪影響を与えない
坪量が30〜120g/m2、好ましくは50〜100g/m2、特に好ま
しくは60〜90g/m2の晒、半晒または未晒の各種の紙、各
種の合成パルプ紙、グラシン紙、パーチメント紙、塗工
紙である。各種の紙としては着色又は無着色の上質紙、
中質紙、故紙、再生紙、中性紙、晒クラフト紙、半晒ク
ラフト紙、未晒クラフト紙、純白ロール紙、和紙、ヒネ
リ原紙、レーヨン紙、合成繊維紙、無機繊維紙、クルパ
ック紙、デュオストレス紙等がある。
各種のプラスチックフィルムとしては、一軸又は二軸
分子配向(延伸も含む)したポリプロピレン樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、ビニロン樹脂、エチレ
ンビニルアルコール共重合体樹脂、ポリアクリロストリ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩
化ビニル樹脂を用いた分子配向フィルム及び耐熱性樹脂
であるポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂等を用いた無延伸フィルムがある。さらにこれ
らの分子配向フィルムや耐熱性無延伸フィルムに塩化ビ
ニリデン樹脂を塗布したり金属蒸着した加工フィルム等
がある。各種の金属箔としてはアルミニウム箔、ステン
レス箔、アイアンフォイル、銀箔等がある。
第1塗布工程では、ポリオレフィン樹脂組成物を7〜
50μmの厚さ(固化時、以下同様)、好ましくは9〜30
μmの厚さ、特に好ましくは10〜20μmの厚さで塗布し
て支持体側塗布層を形成する。厚さが7μm未満では、
膜切れが発生して耐熱性支持体への接着力を確保でき
ず、また、厚さが50μmを越えると、ネックインが大き
く、かつラミネート速度が遅くなり高価になる。
また、ポリオレフィン樹脂組成物を塗布する際の温度
は150〜350℃、好ましくは200〜330℃、特に好ましいの
は250〜320℃である。
前記ポリオレフィン樹脂としては、ホモポリエチレン
樹脂、エチレン共重合体樹脂、変性ポリオレフィン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、プロピレン共重合体樹脂、ア
イオノマー、塩化ビニル樹脂等があり、ヒートシール適
性、破袋強度、衝撃穴あけ強度が向上するので、エチレ
ン共重合体樹脂を含む樹脂組成物が好ましい。特に、M1
が1g/10分以上、密度が0.935g/cm3以下、好ましくはM1
が2.5g/10分以上、密度が0.910〜0.927g/cm3の高圧法低
密度ホモポリエチレン樹脂または改良高圧法もしくは低
圧法直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(エチレン・αオレ
フィン共重合体樹脂)を5重量%以上、好ましくは20重
量%以上、特に好ましくは50重量%以上含む樹脂組成物
が好ましい。
エチレン共重合体樹脂の代表例を以下に示す。
(1)エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂 (以後EVA樹脂と表示) (2)エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3)エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4)エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5)エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6)エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂 (7)エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂 (8)エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂 (以後EEA樹脂と表示) (9)エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (10)エチレン−アクリル酸共重合体樹脂 (以後EEA樹脂と表示) (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共重
合物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(L−LDPE
樹脂) (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体
樹脂 (14)エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂 (15)エチレン−メタクリル酸エチル共重合体樹脂 等である。
安価でエクストルージョンコーティング適性が優れる
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE樹脂)とエチ
レンアクリル酸エチル共重合体樹脂(EEA樹脂)につい
て詳述する。
L−LDPE(iner ow ensity olyetylene)樹
脂は第3のポリエチレン樹脂と称され、中低圧法、高圧
法両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省エネルギー、
省資源という時代の要請に合致する低コスト、高強度の
樹脂である。この樹脂は低圧法又は高圧改良法でエチレ
ンと炭素数が3〜13個、好ましくは4〜10個のα−オレ
フィンを共重合させたコポリマーで線状の直鎖に短分岐
をもった構造のポリエチレン系樹脂である。特にエチレ
ン・ブテン−1共重合体樹脂が物理強度やコストの点で
従来の高圧法分岐低密度ポリエチレン樹脂より好まし
い。
α−オレフィンとしてはブテン−1、オクテン−1、
ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1
などが使用される。その量はポリマーの0.5〜15モル%
程度がコストの点で好ましいものである。
密度は一般に低中密度ポリエチレン樹脂程度とされて
いるが、市販品では0.87〜0.95g/cm3の範囲内にあるも
のが多いがエクストルージョン塗布適性から好ましいの
は0.90〜0.94g/cm3である。メルトインデックスは0.1〜
50g/10分の範囲内にあるものが多いがエクストルージョ
ン塗布適性から好ましいのは1〜35g/10分である。
L−LDPE樹脂の重合プロセスとしては中・低圧装置を
用いる気相法、液相法と高圧改良法装置を用いるイオン
重合法等がある。
L−LDPE樹脂の具体例を以下に示す。
エチレン・ブテン−1共重合体樹脂 GレジンとNUC−FLX (UCC社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) マーレックス (フィリップス社) スタミレックス (DSM社) エクセレンVL (住友化学) ネオゼックス (三井石油化学) 三菱ポリエチ−LL (三菱油化) 日石リニレックス (日本石油化学) NUCポリエチレン−LL (日本ユニカー) 出光ポリエチレンL (出光石油化学) エチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂 TUFLIN (UCC社) TUFTHENE (日本ユニカー) エチレン・4メチルペンテン−1共重合体樹脂 ウルトゼックス (三井石油化学) エチレン・オクテン−1共重合体樹脂 スタミレックス (DSM社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) MORETEC (出光石油化学) これらのL−LDPE樹脂の中で物理強度とヒートシール
強度とエクストルージョンラミネート適性の点から特に
好ましいのは、エチレン含有量が90〜99.5モル%、α−
オレフィン含有量が0.5〜10モル%、メルトインデック
ス(以後MIと表示)が2〜30g/10分(JISK−6760)、密
度が0.910〜0.930g/cm3(JISK−6760)、そしてα−オ
レフィンの炭素数が4〜10個の液相法プロセスと気相法
プロセスで得られたものである。
特に好ましい代表的な例を商品名であげると、ポリエ
チレンにα−オレフィン側鎖として炭素数4個のブテン
−1を導入した世界各国で最も大量に使用されている11
〜12ページ記載のエチレン・ブテン−1共重合体樹脂及
び炭素数6個の4−メチルペンテン−1を導入した三井
石油化学(株)のウルトゼックス及びα−オレフィン側
鎖として炭素数8個のオクテン−1を導入した出光石油
化学(株)のMORETECとDSM社のスタミレックスとダウケ
ミカル社のダウレックスがある(以上4社品共液相法プ
ロセスで得られたL−LDPE樹脂である。)。低圧法の気
相法プロセスで得られた好ましい代表的な例を商品名で
あげると、α−オレフィン側鎖として炭素数6個のヘキ
セン−1を導入したUCC社のTUFLIN及び日本ユニカー
(株)のTUFTHENE等がある。
また最近発売された密度が0.910g/cm3未満の超低密度
直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばUCC社のNUC−FL
Xや住友化学(株)のエクセレンVLも好ましい(以上2
社品共α−オレフィンが炭素数4個のブテン−1を使
用)。特にメルトインデックスが2g/10分以上、密度が
0.90〜0.94g/cm3のホモポリエチレン樹脂20〜80重量%
と前記L−LDPE樹脂80〜20重量%ブレンドした樹脂組成
がラミネート適性(ネックイン、ドローダウン性、耐ピ
ンホール性、耐熱性支持体との接着性等)向上の点から
好ましい。さらに接着性樹脂を上記ブレンド樹脂100重
量部当り5〜50重量部添加することも好ましい。
前記EEA樹脂は、その代表的製造メーカーとしてユニ
オン・カーバイド社(アメリカ)、日本ユニカー
(株)、三菱油化(株)、住友化学(株)、三井ポリケ
ミカル(株)等がある。具体例として日本ユニカー
(株)で現在市販しているEEA樹脂の代表的銘柄名とそ
のコモノマー含有量、メルトインデックス、及び密度を
示す(コモノマー含有量NUC試験法で6%以上のも
の)。
これらの樹脂のなかで、ホモポリエチレン樹脂、高圧
改良法または低圧法L−LDPE樹脂、EVA樹脂、EEA樹脂、
またはEMA樹脂を10重量%以上含む樹脂が好ましい。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には高価ではある
が耐熱性支持体への接着力が大きいので変性ポリオレフ
ィン樹脂(=接着性樹脂)を含有させる。
この変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレフィン樹脂
と不飽和カルボン酸類とをグラフト変性した変性樹脂で
ある。例えば、グラフト変性ポリエチレン樹脂、グラフ
ト変性エチレン・アクリル酸エチル共重合体樹脂、グラ
フト変性エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、グラフト
変性ポリプロピレン樹脂およびポリブテン−1、ポリ−
4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンやエチレン
・αオレフィン共重合体樹脂を不飽和カルボン酸等でグ
ラフト変性した樹脂等がある。好ましくは、アクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸
をポリオレフィン樹脂にグラフトしたグラフト変性ポリ
オレフィン樹脂である。
また、不飽和カルボン酸類のグラフト率が0.01〜10%
のものを用いる。
不飽和カルボン酸類は、その誘導体も含めて総称する
ので、代表例をあげると、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、テトラヒドロフ
タル酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、シトラコン酸、ク
ロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、(エンドシス
−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボ
ン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタ
コン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、
マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエス
テル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸ジエチル
エステル、アクリル酸アミド、メタクリルアミド、マレ
イン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−
N−モノエチルアミド、マレイン酸−N,N−ジエチルア
ミド、マレイン酸−N−モノブチルアミド、マレイン酸
−N,N−ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル
酸ジアミド、フマル酸−N−モノエチルアミド、フマル
酸−N,N−ジエチルアミド、フマル酸−N−モノブチル
アミド、フマル酸−N,N−ジエチルアミド、フマル酸−
N−モノブチルアミド、フマル酸−N,N−ジブチルアミ
ド、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジ
メチル、マタクリル酸カリウム、アクリル酸ナトリウ
ム、アクリル酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、アクリ
ル酸カルシウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸
カリウム、メタクリル酸カリウム、N−ブチルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミド、塩化マレニル、グリシジ
ルマレエート、マレイン酸ジプロピル、アコニチン酸無
水物、ソルビン酸等をあげることができ、相互の混合使
用も可能である。
なかでもアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
ナジック酸が好ましく、特に無水マレイン酸が好まし
い。
ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸類をグラフト
変性させる方法は特に限定されない。例えば、溶融状態
で反応させる特公昭43−27421号公報等に開示の方法
や、溶液状態で反応させる特公昭44−15422号公報等に
開示の方法や、スラリー状態で反応させる特公昭43−18
144号公報等に開示の方法や、気相状態で反応させる特
公昭50−77493号公報等に開示の方法等がある。
これらの方法の中で押出機を用いる溶融混練法が操作
が簡便でかつ安価な方法なので好ましい。
不飽和カルボン酸類の使用量は、接着強度確保のため
ポリオレフィン樹脂ベースポリマー(各種ポリエチレン
樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリオレフィン共
重合体樹脂、ポリブテン−1樹脂、ポリ−4−メチルペ
ンテン−1樹脂等のα−オレフィン樹脂等)100重量部
に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.2〜5重量部で
ある。
ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類との反応を
促進するために過酸化物等が用いられる。
有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチ
ロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,α′ビス
(t−ブチルパーオキシジイプロピル)ベンゼン、2,5
−ジメチル−2,5−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)
ヘキシン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒド
ロパーオキサイド、t−ブチル−ハイドロパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシラ
ウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,3ビ
ス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、キ
ュメンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチル−ジパ
ーオキシフタレート、t−ブチルパーオキシマレイン
酸、イソプロピルパーカーボネート等がある。無機過酸
化物としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物、過硫酸アンモニウム等がある。
これらは1種または2種以上の組合せで使用してもよ
い。特に好ましいのは、分解温度が170℃〜200℃の間に
あるジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−クミルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキシン、1,3−ビス(t−ブチルピーオキシ
イソプロピル)ベンゼンである。
これらの過酸化物の添加量は特に制限されないが、ポ
リオレフィン樹脂100重量部に対して0.005〜5重量部、
好ましくは0.01〜1重量部である。
市販の接着性ポリオレフィン樹脂の代表例を以下に示
す。
日本石油油化学KK “Nポリマー” 三井石油化学工業KK“ADMER" 昭和電工KK “ER RESIN" 三菱化成工業KK “ノバテック−AP" 三菱油化KK “MODIC" 宇部興産KK “UBE BOND" 住友化学工業KK “ボンダイン” 東ソKK “メルセンM" 日本ユニカーKK “ナックエース” 支持体側塗布層は、耐熱性支持体との接着強度が小さ
くならないように遮光性物質が5重量%以下、好ましく
は3重量%以下、特に好ましくは1重量%以下含まれ
る。遮光性物質が5重量%以上含まれると溶融延展性
(ドローダウン性)が低下し、ピンホールが発生しやす
くなり、耐熱性支持体への接着力を確保することが困難
になる。遮光性物質の代表例を以下に示す。
(1)無機化合物 A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、
酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチモ
ン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、
酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミナ繊維 B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマ
イト、ドーソナイト D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸
アンモニウム、亜硫酸カルシウム E.ケイ酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、カ
ラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カル
シウム、モンモリロナイト、ベントナイト F.炭 素…カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球 G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、錫粉、真鍮粉、ステンレ
ス粉、パール顔料、アルミニウム粉、アルミニウムフレ
ーク、硫化モリブデン、ポロン繊維、炭化ケイ素繊維、
アルミニウム繊維、ステンレス繊維、ニッケル繊維、黄
銅繊維、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホ
ウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホ
ウ酸ナトリウム、アルミニウムペースト (2)有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモ
ンド、ピーナッツ、モミ殻など)、着色した各種の繊維
例えば木綿、ジュート、紙細片、セロハン片、ナイロン
繊維、ポリプロピレン繊維、デンプン、芳香族ポリアミ
ド繊維 これらの遮光性物質の中で、不透明化する無機化合物
が好ましく、特に、帯電防止性、耐熱性、耐光性が優
れ、比較的不活性な物質である、光吸収性のカーボンブ
ラックと窒化チタンとグラファイトが好ましい。
特に好ましい、カーボンブラックの原料による分類例
をあげると、ガスブラック、ファーネスブラック、チャ
ンネルブラック、アントラセンブラック、アセチレンブ
ラック、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラッ
ク、ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、
ベジタブルブラック等である。
また、ファーネスカーボンブラック、グラファイト、
アセチレンブラック、ケッチェンカーボンブラックの中
の1種以上を50重量%以上含むことが遮光性及び帯電防
止向上の点で好ましい。
遮光性物質を配合する形態を大別すると下記のように
なる。
(1)均一着色ペレット状 (カラーコンバウンドと言われる最も一般的に用いられ
ているもの) (2)分散性粉末状 (ドライカラーとも呼ばれる、種々の表面処理剤で処理
し、さらに分散助剤を加えて微粒子状に粉砕した粉末状
のもの) (3)ペースト状 (可塑剤等に分散させたもの) (4)液状 (リキッドカラーとも呼ばれる界面活性剤等に分散した
液状のもの) (5)マスターバッチペレット状 (遮光性物質を着色しようとするプラスチック中に高濃
度に分散したもの) (6)潤性粒粉末状 (遮光性物質をプラスチック中に高濃度に分散させたの
ち、粒粉末状に加工したもの) (7)乾燥粉末状 (普通の無処理の乾燥粉末状のもの) 遮光性物質を配合する形態は上記のように種々ある
が、マスターバッチ法がコスト、作業場の汚染防止等の
点で好ましい。特公昭40−26196号公報では有機溶媒に
溶解した重合体の溶液中にカーボンブラックを分散せし
めて、重合体−カーボンブラックのマスターバッチをつ
くる方法を、特公昭43−10362号公報にはカーボンブラ
ックをポリエチレンに分散してマスターバッチをつくる
方法が開示されている。
カーボンブラックの中でも、写真感光材料のカブリの
発生が少なく、感光度の増減の発生が少なく、遮光能力
が大きく、カーボンブラックの固まり(ブツ)の発生や
フィッシュアイ等フィルムの中にピンホールが発生しに
くい点で、pH6.0〜9.0、平均粒子径10〜120mμ、揮発成
分が2.0重量%以下、吸油量が50ml/100g以上のファーネ
スカーボンブラックが好ましい。
代表的な市販の導電性カーボンブラックを下記に示
す。
アセチレン法では、電気化学KK製のデンカブラック。
オイルファーネス法では、 日本イーシーKK製のケッチェンブラックEC Cabot(キャボット)社製のバルカンXC−72、ブラッ
クパールス2000、バルカンSC、バルカン9、バルカン
C Columbia(コロンビア)社製のコンダクテックス97
5、コンダクテックス950、コンダクテックスSC 旭カーボンKK製の旭90 三菱化成KK製のダイヤブラックA である。
また、支持体側塗布層の含水率は発泡による膜切れ防
止のため0.5重量%以下、特に0.2重量%以下が好まし
い。
第2塗布工程では、熱可塑性MIを7〜70μmの厚さ
(固化時、以下同様)、好ましくは10〜50μmの厚さ、
特に好ましくは13〜30μmの厚さで塗布して表面側塗布
層を形成する。厚さが7μm未満では、膜切れが発生し
たり、エクストルージョンコーティング適性が悪化した
りする。また、厚さが70μmを越えると、ネックインが
大きくなるとともにラミネート速度が遅くなり高価にな
る。
また、熱可塑性MIを塗布する際の温度は、支持体側塗
布層より低温でよく120〜310℃、好ましくは150〜290
℃、特に好ましいのは220〜280℃である。ネックインを
小さくするため支障がない限り低温にすることが好まし
い。
熱可塑性樹脂は、前述したポリオレフィン樹脂の中で
高温では熱分解が発生しやすいがヒートシール性の優れ
たEVA樹脂、EAA樹脂、アイオノマー等やネックインの大
きいL−LDPE樹脂、PP樹脂、HDPE樹脂等及び接着性の悪
い樹脂でも第1塗布工程で形成した支持体側塗布層との
接着力が低温にしても得られるようになったので用いる
ことができる。特にMIが10〜40g/10分、密度が0.945g/1
0分以上のHDPE樹脂30〜95重量%とMIが1〜35g/10分、
密度が0.90〜0.93g/cm3のLDPE樹脂及び/又はL−LDPE
樹脂5〜70重量の樹脂組成がカール防止、帯電防止、滑
性等が優れているので好ましい。
MIが1.0g/10分以上のポリオレフィン樹脂、好ましく
はMIが2.5g/10分以上の各種密度のホモポリエチレン樹
脂、改良高圧法又は低圧法直鎖状ポリエチレン樹脂(エ
チレン・αオレフィン共重合体樹脂)、EVA樹脂、EEA樹
脂、変性ポリオレフィン樹脂、EMA樹脂の1以上を30重
量部以上含む樹脂が好ましい。特に8〜60重量%のカー
ボンブラックを含んでもカーボンブラックの分散性が優
れ、ヒートシール性を確保できる前記L−LDPE樹脂とEE
A樹脂が好ましい。
また、表面側塗布層に用いる樹脂組成物の含水率は発
泡や膜切れ防止のため2000PPM以下とし、特に600PPM以
下であることが好ましい。
表面側塗布層には、カーボンブラックが8〜60重量
%、好ましくは15〜40重量%、特に好ましくは20〜30重
量%含まれている。カーボンブラックが8重量%未満で
は、遮光性を十分に確保できず、かつ導電性も充分では
ない。また、60重量%を越えると、溶融延展性(ドロー
ダウン性)がなくなり、膜切れが発生したり、ピンホー
ルが発生し遮光性や防湿性を悪化させたり、エクストル
ージョン塗布適性が悪化するだけでなく、物理強度の低
下、ヒートシール性の悪化、被包装物の汚染、カーボン
ブラックの脱落が多くなり実用化困難である。
この表面側塗布層に含まれるカーボンブラックの種類
は、前記支持体側塗布層に用いられるカーボンブラック
と同一のものを用いることができる。また表面側塗布層
に添加するカーボンブラックと支持体側塗布層に添加す
るカーボンブラックを異なるようにしてもよい。
耐熱性支持体、支持体側塗布層および表面側塗布層
に、帯電防止のため導電性物質を添加することができ
る。
スタチックの発生を防止できる好ましい各種導電性物
質を以下に示す。
非イオン界面活性剤 (代表的成分ポリオキシエチレングリコール類) アニオン界面活性剤 (代表的成分スルフォン酸塩類) 陽イオン界面活性剤 (代表的成分第4級アンモニウム塩類) 両性界面活性剤 アルキルアミン誘導体 脂肪酸誘導体 各種滑剤 カーボンブラック、グラファイト 金属表面被覆顔料 金属粉末、金属フレーク 炭素繊維 金属繊維 ウィスカー (チタン酸カリウム、窒化アルミナ、アルミナ等) 上記非イオン界面活性剤の代表例を以下に示す。
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル ポリオキシエチレンソルビタン脂肪エステル ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエチル ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル ポリオキシエチレン脂肪酸アミン ソルビタンモノ脂肪酸エステル 脂肪酸ペンタエリスリット 脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物 脂肪酸のエチレンオキサイド付加物 脂肪酸アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド
付加物 アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物 アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物 多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキ
サイド付加物 その他特公昭63−26697号公報、2ページ記載の各種
非イオン帯電防止剤等。
アニオン界面活性剤の代表例を以下に示す。
リシノレイン酸硫酸エステルソーダ塩 各種脂肪酸金属塩 リシノレイン酸エステル硫酸エステルソーダ塩 硫酸化オレイン酸エチルアニリン オレフィンの硫酸エステル塩類 オレイルアルコール硫酸エステルソーダ塩 アルキル硫酸エステル塩 脂肪酸エチルスルフォン酸塩 アルキルスルフォン酸塩 アルキルナフタレンスルフォン酸塩 アルキルベンゼンスルフォン酸塩 コハク酸エステルスルフォン酸塩 リン酸エステル塩 等。
陽イオン界面活性剤のを以下に示す。
第1級アミン塩 第3級アミン塩 第4級アンモニウム塩 ピリジン誘導体 等。
両性界面活性剤の代表例を以下に示す。
カルボン酸誘導体 イミダゾリン誘導体 ペタイン誘導体 等。
以上のような導電性物質は、例えば、支持体側塗布層
の場合は接着力向上の為未添加が好ましく、表面側塗布
層の場合は帯電防止性向上の為に添加するのが好まし
い。
本発明で製造される包装材料は、フィルム成形性向
上、滑性向上、写真感光材料挿入性向上、静電気防止等
の目的で0.01〜1.0重量%の滑剤を添加するのが好まし
い。
感光材料に悪影響を与えない市販の代表的滑剤名と製
造メーカー名を以下に記載するが本発明はこれらに限定
されるものではない。
(1)シリコン系滑剤;各種グレードのジメチルポリシ
ロキサン及びジメチルポリシロキサン変性体等(信越シ
リコーン、東レシリコーン) (2)オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップ、CP
(ライオン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニ
ュートロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化
学)、アルフロE−10(日本油脂)、ダイヤミッドO−
200(日本化成)、ダイヤミッドG−200(日本化成)等 (3)エルカ酸アミド系滑剤;アルフロ−P−10(日本
油脂)等 (4)ステアリン酸アミド系滑剤;アルフロ−S−10
(日本油脂)、ニュートロン2(日本精化)、ダイヤミ
ッド200(日本化成)等 (5)ビス脂肪酸アミド系滑剤;ビスアマイド(日本化
成)、ダイヤミッド200ビス(日本化成)、アーモワッ
クスEBS(ライオン・アクゾ)等 (6)非イオン界面活性剤;エクストロストリッパーTS
−2,エレクトロストリッパーTS−3,エレクトロストリッ
パーTS−5(花王石鹸)等 (7)炭化水素系滑剤;流動パラフィン 天然パラフィン マイクロワックス 合成パラフィン ポリエチレンワックス ポリプロピレンワックス 塩素化炭化水素 フルオロカーボン等 (8)脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸 (C12以上が好ましい) オキシ脂肪酸等 (9)エステル系滑剤; 脂肪酸の低級アルコールエステル 脂肪酸の多価アルコールエステル 脂肪酸のポリグリコールエステル 脂肪酸の脂肪アルコールエステル等 (10)アルコール系滑剤;多価アルコール ポリグリコール ポリグリセロール等 (11)金属石けん;ラウリル酸、ステアリン酸、リシノ
ール酸、ナフテン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸とLi、
Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Al、Sn、Pb等の金属との化合
物等 耐熱性支持体と支持体側塗布層との接着強度を向上さ
せるために、耐熱性支持体に各種の表面処理法を用いる
ことができる。
代表例を以下に記す。
なお、これらを2種以上併用してもよい。
フレーム(火焔)処理…ランニングコストが高く火災の
危険性が有る。
プラズマ処理…アルゴンガス等をプラズマに変換し、耐
熱性支持体面を処理する。表面処理効果はコロナ放電処
理の数倍になるが、装置・コストもコロナ放電処理機の
数十倍かかる。
コロナ放電処理…処理可能な基材は紙、各種ポリマーフ
ィルム、各種シート、アイアンホイル、アルミニウム
箔、アルミニウム真空蒸着フィルム等である。もっとも
多く用いられている安価で効果の大きい処理である。
サンドブラスト処理…高圧でけい石等を吹きつけて表面
を粗面化する。
化学薬品処理…重クロム酸溶液等で表面処理する。
オゾン処理…オゾンを充填したボックス内で表面処理す
る。エクストルージョン塗布用の樹脂の温度を低下させ
ても接着強度が向上する。
プレヒート処理…エクストルージョン塗布しようとする
耐熱性支持体をヒータードラムや熱風等で加熱処理す
る。
その他、紫外線照射処理、高周波加熱処理、電気誘導
加熱処理、マイクロウェーブ処理等がある。
また、耐熱性支持体と支持体側塗布層との接着強度を
向上させるために、AC剤を用いてもよい。ラミネート業
界で使用されている接着促進剤または架橋剤を総称して
AC剤(Anchor Coating Agent)と呼んでいる。このAC剤
は単なる接着剤と異なり、化学的に接着する意味で接着
剤とは区別してPrimerあるいはAdhesine Promoter等と
も呼ばれる。
AC剤の代表例を次に記す。
(1)有機チタネート(チタン系)アンカーコート剤Te
tra−propyl−titanateあるいはTetra−iso−butyl−ti
tanateを主成分にし、加水分解調整剤としてTetra−ste
aryl−titanateを添加して使用する。
(2)ポリエチレンイミン(イミン系)アンカーコート
剤 ポリエチレンイミン(−CH2−CH2−NH−n)の比較的
高重合度のものが用いられる。管理が容易でポットライ
フ(貯蔵寿命)が長いことから特に好ましい。
(3)イソシアネート系アンカーコート剤 イソシアネート基をもったポリマーを単独で用いるも
の(1液型)とOH基をもったポリエステル等と組合わせ
て用いるもの(2液型)があり、いずれも架橋等の化学
反応を起こし、接着効果があらわれる。欠点はポットラ
イフが短く高価なことである。
(4)ポリエステルの系及び/又はウレタン系アンカー
コート剤 飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂を酢酸エチル、
トルエン等の溶剤に溶かして用いる。
(5)ポリオレフィン系アンカーコート剤 (6)ポリブタジエン系アンカーコート剤 等 AC剤は極薄の厚さで形成するのがよい。AC剤のコーテ
ィング方法としては、グラビアロールコーティング法、
キスロールコーティング法、カーテンコーティング法、
バーコーティング法、リバースロールコーティング法、
ダイレクトロールコーティング法、エアナイフコーティ
ング法等が利用される。
本発明で製造される写真感光材料用包装材料は、各種
製品の包装に用いることができるが、特に、ロール状感
光材料と共に巻かれる遮光紙として、例えば、ロール状
感光材料と遮光紙が重ね巻きされて、カートリッジに入
っている110サイズ、126サイズのいわゆるカートリッジ
タイプのロール状感光材料用遮光紙として、また遮光紙
のほぼ中央部に写真フィルムを接着テープや接着剤又は
ヒートシール等で固定した遮光紙とロール状感光材料が
フランジ付のスプールに巻み込まれているいわゆる120
サイズのロール状感光材料の遮光紙として、ロール状感
光材料の先端にリーダー遮光紙および写真フィルムの先
端にリーダー遮光紙を接着テープや接着剤、又はヒート
シール等で接合したいわゆる220サイズのロール状感光
材料の遮光紙として、ピーラータイプのインスタント写
真フィルム用遮光紙としておよび明室装填用マガジンレ
ス包装体の遮光紙や包装部材等として用いられる。
また、ICや高感度写真感光材料用包装袋や各種感光物
質の包装袋、および遮光箱、遮光マガジン用内貼り、外
貼り用遮光紙としても好適である。
適用可能な写真感光材料の代表例を以下に記載する。
(1)ハロゲン化銀写真感光材料(レントゲン用フィル
ム、印刷用フィルム、カラー印画紙、カラーフィルム、
印刷用マスター紙、DTR感光材料、電算写植フィルム及
びペーパー、マイクロフィルム、映画用フィルム、自己
現像型写真感光材料、直接ポジ型フィルム及びペーパー
等) (2)ジアゾニウム写真感光材料(4−モルフォリノベ
ンゼンジアゾニウムクロフィルム、マイクロフィルム、
複写用フィルム、印刷用版材等) (3)アジド、ジアジド系写真感光材料(パラアジドベ
ンゾエード、4,4′ジアジドスチルベン等を含む感光材
料、例えば複写用フィルム、印刷用版材等) (4)キノンジアジド系写真感光材料(オルソーキノン
ジアジド、オルソーナフトキノンジアジド系化合物、例
えばベンゾキノン(1,2)−ジアジド−(2)−4−ス
ルフォン酸フェニルエーテル等を含む感光材料、例えば
印刷用版材、複写用フィルム、密着用フィルム等) (5)フォトポリマー(ビニル系モノマー等を含む感光
材料、印刷用版材、密着用フィルム等) (6)ポリビニル桂皮酸エステル系(例えば印刷用フィ
ルム、IC用レジスト等) 本発明の包装材料を例えば上記の写真感光材料に適用
する場合、一重平袋、二重平袋、自立袋、一重ガゼット
袋、二重ガゼット袋、スタンデングパウチ、手提袋など
のほか、積層フィルム、防湿箱の内貼り、明室装填遮光
マガジンの内貼り、遮光紙(バッキングペーパー)、リ
ーダー紙、ガイド紙等公知のあらゆる形態に使用可能で
ある。
製袋の方法は使用する積層フィルムの性質に応じて、
ヒートシール、溶断シール、インパルスシール、超音波
シール、高周波シールなど、従来公知のプラスチックフ
ィルムのシール法などを用いることができる。
〔作用〕
本発明の写真感光材料用包装材料の製造方法は、第1
塗布工程でポリオレフィン樹脂組成物を高温で耐熱性支
持体に塗布して、支持体側塗布層を耐熱性支持体に完全
に固着させ、また第2塗布工程でカーボンブラックを所
定量含んだ熱可塑性樹脂組成物を低温で支持体側塗布層
に塗布して、遮光性および帯電防止性を確保し、ネック
インを小さくし、低温ヒートシール性を向上させ、かつ
気泡等の発生を抑制している。
〔実施例〕
本発明の写真感光材料用包装材料の製造方法の1実施
例を第1図に基づいて説明する。
第1図において、符号1は耐熱性支持体送り出し部、
符号2は包装材料巻き取り部で、耐熱性支持体ウェブ3
が耐熱性支持体送り出し部1から包装材料巻き取り部2
に所定速度で送られている。
また、耐熱性支持体送り出し部1と包装材料巻き取り
部2間には、第1塗布部4および第2塗布部5が設けら
れている。第1塗布部4は、圧接状態にある耐熱ゴムか
らなるニップロール6および冷却水が充填された金属ロ
ールである冷却ロール7と、これらの上方に位置する第
1Tダイ8とが設けられている。また、第2塗布部5も第
1塗布部4と同様に、ニップロール9、冷却ロール10お
よび第2Tダイ11が設けられている。
次に、以上のような装置を用いて写真感光材料用包装
材料を製造する方法の一例について説明する。
まず、送り出し部1から巻き取り部2へ耐熱性支持体
ウェブ3を所定速度で送りつつ、第1Tダイ8で遮光物質
を含まないポリオレフィン樹脂組成物12をニップロール
6上の耐熱性支持体ウェブ3に7〜50μmの厚さで塗布
し、このポリオレフィン樹脂組成物12を冷却ロール7で
固化させる。すると、第1図中A部においては、第2図
に示すように、耐熱性支持体21aと支持体側塗布層22と
からなる積層フィルムが形成されている。
次に、第2塗布部5において、第2Tダイ11で、カーボ
ンブラックを含む遮光性熱可塑性樹脂組成物13を、ニッ
プロール9上の積層フィルムに7〜70μmの厚さで塗布
し、この遮光性熱可塑性樹脂組成物13を冷却ロール10で
固化させる。すると、第1図中B部においては、第3図
に示すように、耐熱性支持体21aに支持体側塗布層22と
表面側塗布層23aとが塗布された写真感光材料用包装材
料14が形成されている。
なお、符号15はアンカー剤塗布部、符号16はコロナ放
電処理部で、それぞれ接着性を向上させる場合に適宜用
いられる。
次に、本発明の写真感光材料用包装材料の製造方法に
より製造される写真感光材料用包装材料の他の代表例を
第4図から第8図に基づいて説明する。
第4図から第8図は写真感光材料用包装材料の層構成
を示す部分断面図である。
第4図の写真感光材料用包装材料は、遮光性物質を含
む耐熱性支持体21aに遮光性物質を含む支持体側塗布層2
2aを塗布し、この支持体側塗布層22aに遮光性物質を含
む表面側塗布層23aを塗布したものである。
第5図の写真感光材料用包装材料は、遮光性物質を含
まない耐熱性支持体21に遮光性物質を含む支持体側塗布
層22aを塗布し、この支持体側塗布層22aに遮光性物質を
含む表面側塗布層23aを塗布したものである。
第6図の写真感光材料用包装材料は、遮光性物質を含
む耐熱層24aと遮光性物質を含むエチレン共重合体樹脂
層25aとからなる2層共押出しフィルム26aである耐熱性
支持体21aに、遮光性物質を含む支持体側塗布層22aを塗
布し、この支持体側塗布層22aに遮光性物質を含む表面
側塗布層23aを塗布したものである。
第7図の写真感光材料用包装材料は、遮光性物質を含
む耐熱性支持体21aの一方の面に、遮光性物質を含む支
持体側塗布層22aおよび遮光性物質を含む表面側塗布層2
3aを逐次塗布し、耐熱性支持体21aの反対の面に遮光性
物質を含む保護層27aを塗布したものである。
第8図の写真感光材料用包装材料は、遮光性物質を含
む耐熱性支持体21aの一方の面に、遮光性物質を含む支
持体側塗布層22aおよび遮光性物質を含む表面側塗布層2
3aを逐次塗布し、耐熱性支持体21aの反対の面に印刷層2
8を印刷するとともにその上部に透明な保護層27を多色
印刷機を用いて印刷したものである。
本発明品I 層構成が第4図に相当する。
耐熱性支持体21aは、ファーネスカーボンブラックを
5重量%含む厚さ80μm、坪量70g/m2の遮光紙である。
支持体側塗布層22aは、変性エチレン共重合体樹脂
(三井石油化学工業KK製接着性樹脂、商品名“アドマ
ー”)20重量%、MIが5.1g/10分で密度が0.919g/cm3のL
DPE樹脂78重量%及びファーネスカーボンブラック2重
量%からなる厚さ13μmのポリオレフィン樹脂層であ
る。
表面側塗布層23aは、低圧法エチレン・ブテン−1共
重合体樹脂80重量%と高圧法低密度ホモポリエチレン樹
脂20重量%とを含みMIが10g/10分で密度が0.910g/cm3
ポリオレフィン系樹脂79.9重量%、ファーネスカーボン
ブラック20重量%及び酸化カルシウム0.1重量%からな
る厚さ15μmの遮光・導電性ポリオレフィン樹脂層であ
る。
エクストルージョン塗布は、タンデムラミネーターを
用い、支持体側塗布層22aの樹脂温度を320℃、表面側塗
布層23aの樹脂温度を260℃、ライン速度を150m/分で行
った。
この写真感光材料用包装材料は、遮光袋、K−16フィ
ルム、K−35フィルム、220フィルム、120フィルム等用
の遮光紙、ピーラパートタイプのインスタント写真フィ
ルム用遮光性リーダ紙、ロール状感光材料の明室装填用
包装体の包装部材や遮光リーダー紙等として用いても、
耐熱性支持体と支持体側塗布層及び支持体側塗布層と表
面側塗布層との接着強度が共に大きく、遮光性を確実に
確保でき、スタチックマークの発生がなく、また、生産
性に優れ安価に製造できるものであった。
本発明品II 層構成が第6図に相当する。
耐熱性支持体21aは、耐熱層24aとエチレン共重合体樹
脂層25aとからなる2層共押出しフィルム26aであり、耐
熱層24aは、MIが0.4g/10分で密度が0.965g/cm3のホモポ
リエチレン樹脂92.4重量%、MIが2.3g/10分で密度が0.9
23g/cm3の高圧法低密度ホモポリエチレン樹脂4.5重量
%、非イオン系界面活性剤(花王KK製、商品名“エレク
トロストッパーTS−3")0.10重量%及びファーネスカー
ボンブラック3重量%からなる厚さ40μmの遮光性ホモ
ポリエチレン系樹脂フィルム層であり、エチレン共重合
体樹脂層25aは、MIが2.1g/10分で密度が0.920g/cm3のエ
チレン・4メチルペンテン−1共重合体樹脂87重量%、
MIが1.1g/10分で密度が0.954g/cm3の高密度ホモポリエ
チレン樹脂10重量%及びファーネスカーボンブラック3
重量%からなる厚さ40μmの遮光性エチレン共重合体系
樹脂フィルム層である。
支持体側塗布層22aおよび表面側塗布層23aは、本発明
品Iと同一である。
エクストルージョン塗布も、本発明品Iと同一であ
る。
この写真感光材料用包装材料は、遮光袋と明室装填用
帯状感光材料の包装体に用いたが、耐熱性支持体と支持
体側塗布層及び支持体側塗布層と表面側塗布層との接着
強度が共に大きく、遮光性を確実に確保でき、スタチッ
クマークの発生がなく、ヒートシール性が優れ、さらに
易開封性も優れていた。
本発明品III 層構成が第4図に相当する。
耐熱性支持体21aは、本発明品Iと同一である。
支持体側塗布層22aは、本発明品Iと同一である。
表面側塗布層23aは、MIが6g/10分で密度が0.931g/cm3
のエチレン・アクリル酸エチル共重合体樹脂50重量%、
MIが5g/10分で密度が0.919g/cm3の高圧法低密度ホモポ
リエチレン樹脂29.8重量%、ファーネスカーボンブラッ
ク20重量%、酸化カルシウム0.1重量%及びノニオン系
帯電防止剤0.1重量%からなる厚さ15μmの遮光・導電
性ポリオレフィン樹脂層である。
エクストルージョン塗布は、本発明品Iと同一であ
る。
この写真感光材料用包装材料は、遮光袋、K−16フィ
ルム、K−35フィルム、220フィルム、120フィルム等用
の遮光紙、ピーラパートタイプのインスタント写真フィ
ルム用遮光性リーダ紙、ロール状感光材料の明室装填用
包装体の遮光リーダー紙等として用いても、耐熱性支持
体と支持体側塗布層及び支持体側塗布層と表面側塗布層
との接着強度が共に大きく、遮光性を確実に確保でき、
スタチックマークの発生がなく、また、生産性に優れ安
価に製造できるものであった。
本発明品IV 層構成が第4図に相当する。
耐熱性支持体1aは、本発明品Iの同一である。
支持体側塗布層22aは、MIが5.1g/10分で密度が0.919g
/cm3のLDPE樹脂のみからなる厚さ13μmのLDPE樹脂層で
ある。
表面側塗布層23aは、本発明品IIIと同一である。
エクストルージョン塗布も、本発明品Iと同一であ
る。
この写真感光材料用包装材料は、遮光袋、K−16フィ
ルム、K−35フィルム、220フィルム、120フィルム等用
の遮光紙、ピーラパートタイプのインスタント写真フィ
ルム用遮光性リーダ紙、ロール状感光材料の明室装填用
包装体の包装部材や遮光リーダー紙等としても用いて
も、耐熱性支持体と支持体側塗布層及び支持体側塗布層
と表面側塗布層との接着強度が共に大きく、遮光性を確
実に確保でき、スタチックマークの発生がなく、また、
生産性に優れ安価に製造できるものであった。
本発明品V 層構成が第4図に相当する。
耐熱性支持体21a、支持体側塗布層22aおよび表面側塗
布層23aとも、本発明品Iと同一である。
エクストルージョン塗布は、シングルラミネートを2
台用い、まず第1のラミネーターで樹脂温度320℃、ラ
イン速度150m/分で支持体側塗布層22aを塗布し、その後
冷却して巻き取り、次に、第2のラミネーターで樹脂温
度260℃、ライン速度150m/分で表面側塗布層23aを塗布
した。
この写真感光材料用包装材料は、本発明品I〜IVと同
様に各種の用途に適した優れたものであった。
また、シングルラミネーターで用いるため、ライン速
度換算で85m/分と低速となり、生産性の面では劣るもの
の、タンデムラミネーターや共押出しラミネーターに比
べて安価である。
さらに、ラミネーターの色替え(黒→透明)時間が短
く、色替えのために用いるパージ用樹脂が少なくて済む
ため、後述する比較品I、II、従来品Iに比べて安価に
生産できるものであった。
比較品I 耐熱性支持体に二層共押出しエクストルージョン塗布
層を塗布した層構成である。
耐熱性支持体は、本発明品Iと同一である。
二層共押出しエクストルージョン塗布層の樹脂組成
は、本発明品IIIの支持体側塗布層および表面層塗布層
と同一である。
エクストルージョン塗布は、二層共押出しラミネータ
ーを用いて、支持体側塗布層に該当する層の樹脂温度を
320℃、表面側塗布層に該当する層の樹脂温度を層間バ
ランスと発泡対策のため300℃まで低下させ、ライン速
度80m/分で塗布した。
この写真感光材料用包装材料は、後述する比較品IIや
従来品Iに比較すると、塗布層の耐ピンホール性、支持
体との接着性等各種特性に優れ、安価に生産できるもの
であった。
しかし、表面側の層の樹脂温度を下げることができな
いので、発泡および樹脂劣化が発生し、低温ヒートシー
ル性が悪かった。また、エクストルージョン塗布層の厚
さが約2倍であるため、冷却効率が悪く冷却ロールから
の剥離性が悪かった。したがって、ライン速度は80m/分
と本発明品I〜IV(150m/分)に比較して大幅に低かっ
た。
比較品II 耐熱性支持体に単層押出しエクストルージョン塗布層
を塗布した層構成である。
耐熱性支持体は、本発明品Iと同一である。
単層押出しエクストルージョン塗布層は、本発明品I
の表面側塗布層と同一の樹脂組成からなる厚さ28μmの
遮光・導電性ポリオレフィン樹脂層である。
エクストルージョン塗布は、シングルラミネーターを
用い、樹脂温度310℃、ライン速度60m/分で塗布した。
この遮光性積層フィルムは、ピンホールが多発し、耐
熱性支持体とエクストルージョン塗布層との接着力が非
常に小さく、使用寸法に裁断することさえ不可能であ
り、実用化は困難であった。
従来品I 耐熱性支持体に溶液塗布層を塗布した層構成である。
耐熱性支持体は、本発明品Iと同一である。
溶液塗布層は、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂75重
量%及びカーボンブラック25重量%からなる乾燥膜の厚
さ20μmの遮光層である。
溶液塗布は、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂とカー
ボンブラックをトルエンに60℃で溶解した溶液を、グラ
ビアコート法によりライン速度30m/分で塗布した。
この積層フィルムは、支持体と塗布層との接着性や低
温ヒートシール性に優れていた。
しかし、トルエンが残留するために悪臭があり、ま
た、巻き姿のまま放置すると、1ヵ月でブロッキングが
発生した。さらに、塗布及び乾燥の際支持体にトルエン
が浸透すると、支持体中に含まれる空気が支持体外に追
い出されてクレイターやピンホールが塗布層に発生し易
いものであった。このため、ライン速度を遅くしたり、
乾燥温度を下げたり、耐熱性支持体に、表裏の透気度が
異なる二層抄き合せの円網抄造紙や長網抄造紙を用いた
りしなければならなかった。
従来品II 耐熱性支持体に単層エクストルージョン塗布層を塗布
した層構成である。
耐熱性支持体は、本発明品Iと同一である。
単層エクストルージョン塗布層は、カーボンブラック
を5重量%含みMIが23g/10分で密度が0.958g/cm3の高密
度ポリエチレン樹脂20重量%及びMIが10g/10分で密度が
0.918g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂80重量%からなる
厚さ20μmのポリオレフィン樹脂層である。
エクストルージョン塗布は、シングルラミネーターを
用い、樹脂温度310℃、ライン速度80m/分で塗布した。
この積層フィルムは、耐熱性支持体と単層エクストル
ージョン塗布層との接着性を向上させるべく樹脂温度を
310℃と高温にしたため、樹脂劣化、ネックインの増
大、低温ヒートシール性の悪化、樹脂中の水分による発
泡等が起こりやすくなった。一方で、樹脂温度を高温に
して上述したような不具合を生じたにもかかわらず、支
持体とエクストルージョン塗布層との間の接着力は不足
気味であり、支持体への表面処理なしでは実用上困難で
あった。また、エクストルージョン塗布層に高密度ポリ
エチレン樹脂を20重量%混ぜたことも、低温ヒートシー
ル性、耐熱性支持体とエクストルージョン塗布層との接
着性を悪化させた要因となっていた。
結果を第1表に示す。
本発明品VI 層構成が第4図に相当する。
耐熱性支持体21aは、パイル糸として50デニール、36
フィラメントからなるポリエステル糸を用い、かつ基布
の鎖糸及び挿入糸として75デニール、24フィラメントか
らなるポリエステル糸を用い、ダブルラッシェル機でパ
イル密度が3万本/cm2で総厚みが1.5mmの編み構造とし
たテレンプ布を、黒色染料で後染めした遮光テレンプ布
である。支持体側(基布側)塗布層22aおよび表面側塗
布層23aは、本発明品IIIと同一である。
エクストルージョン塗布は、本発明品IIIの場合と同
一の方法により同一の条件下で行った。
この写真感光材料用包装材料も、上記本発明品と同様
の優れた特性を有していた。
〔発明の効果〕
本発明は、耐熱性支持体との接着強度が大きく、遮光
性が優れ、かつ低温ヒートシール性およびネックインが
良好で、発泡やピンホールの発生もなく、さらに生産性
も高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の写真感光材料用包装材料の製造方法を
実施する装置の概略図、第2図及び第3図は本発明の製
造過程における写真感光材料用包装材料の断面図、第4
図から第8図は本発明の写真感光材料用包装材料の層構
成を示す断面図である。 1……耐熱性支持体、4……第1塗布部 5……第2塗布部、14……写真感光材料用包装材料 21、21a……耐熱性支持体 22、22a……支持体側塗布層 23、23a……表面側塗布層 a:遮光性物質を含んでいることを示す

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性支持体に遮光性物質が5重量%以下
    で不飽和カルボン酸類のグラフト率が0.01〜10%の変性
    ポリオレフィン樹脂を含むポリオレフィン樹脂組成物を
    150〜350℃の温度、7〜50μmの厚さでエクストルージ
    ョン塗布して支持体側塗布層を形成する第1塗布工程
    と、該支持体側塗布層上にカーボンブラックを8〜60重
    量%含み含水率が2000ppm以下の熱可塑性樹脂組成物を1
    20〜310℃の温度、7〜70μmの厚さでエクストルージ
    ョン塗布して表面側塗布層を形成する第2塗布工程とを
    具備することを特徴とする写真感光材料用包装材料の製
    造方法
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