JP2001125229A - 写真フイルムカートリッジ用包装体及びその製造方法 - Google Patents

写真フイルムカートリッジ用包装体及びその製造方法

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JP2001125229A
JP2001125229A JP30311499A JP30311499A JP2001125229A JP 2001125229 A JP2001125229 A JP 2001125229A JP 30311499 A JP30311499 A JP 30311499A JP 30311499 A JP30311499 A JP 30311499A JP 2001125229 A JP2001125229 A JP 2001125229A
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film
resin
bag
package
layer
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JP30311499A
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English (en)
Inventor
Jun Ise
純 井瀬
Masaru Shiino
優 椎野
Ikuo Katsumata
育雄 勝俣
Junichi Komuro
順一 小室
Kiminobu Take
君延 武
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防湿機能を低下させることなく、コンパクト
を向上させる。 【構成】 包装体10は、写真フイルムカートリッジ3
0を個別に収納した内袋21と、これらの内袋21を複
数個集合包装した外袋11とで構成されている。内袋2
1及び外袋11を構成するフイルムシートには、防湿性
に優れる金属又は無機蒸着層が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の写真フイル
ムカートリッジを一体的に集合包装する包装体に関し、
さらにその包装体を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真フイルムカートリッジの提供形態に
は、同じフイルム種類及び撮影規定枚数のものを複数個
まとめて包装した形態のものがある。例えば特開平8−
278605号公報に記載のように、断面略円形状の硬
質プラスチック製の容器に写真フイルムカートリッジを
個別に収納し、その容器を複数まとめて紙箱に包装した
形態や、特開平8−122981号公報に記載のよう
に、前記容器を複数整列した状態で透明な熱収縮性フイ
ルムで集合包装し、その集合包装体を化粧用の包装袋に
3方ピロー包装機で包装した形態のものが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような提供形態
は、いずれも防湿性を向上させるために硬質プラスチッ
ク製の容器を用いている。しかしながら、硬質製の容器
をまとめて集合包装すると嵩張って大型化する。さら
に、硬質製の容器は、射出成型品であるため高価であ
る。このため、包装費のコストが高くつく欠点がある。
また、使用時には、包装袋又は紙箱を破って容器ごとで
取り扱うことになる。このときプラスチック製の容器が
硬質性であるため、ポケットなどに入れると嵩張り、携
帯しずらい欠点がある。さらに、硬質性の容器は、燃え
るゴミと分別して廃棄する必要があり、環境性に優れて
いなかった。
【0004】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、防湿機能を低下させることなく集合包装形態をロ
ーコストでコンパクトにすることができ、しかも携帯性
が良好で、環境性に優れた写真フイルムカートリッジ用
包装体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の写真フイルムカートリッジ用包装体は、金
属或いは無機蒸着層を含むフイルムシートで写真フイル
ムカートリッジを個別に収納した内袋と、その内袋を複
数個の整列した状態で、金属或いは無機蒸着層を含むフ
イルムシートで一体的に集合包装した外袋とを備えたも
のである。
【0006】請求項2記載の写真フイルムカートリッジ
用包装体では、内袋を内蔵するための筒状部を形成する
ためにフイルムシートを帯状に引き出してその幅方向の
両端をシールした背シール部が外袋に形成されており、
その背シール部のうちの筒状部の底面側から5〜30m
mの位置に開封用のノッチを形成したものである。
【0007】請求項3記載の写真フイルムカートリッジ
用包装体では、補強枠を外袋に収納したものである。ま
た、請求項4記載の写真フイルムカートリッジ用包装体
では、内袋の封入時に吸引機などで内部エアー量をコン
トロールして、内袋の袋内エアーの容積を写真フイルム
カートリッジの容積で割った内袋のエアー容積率を7〜
70%としたものである。請求項5記載の写真フイルム
カートリッジ用包装体では、内袋又は外袋を構成する層
の何れかに、遮光性を確保する性質の材料を用いたもの
である。
【0008】請求項6記載の写真フイルムカートリッジ
用包装体の製造方法では、金属或いは無機蒸着層を含む
帯状のフイルムシートを3方でシールした内袋によって
写真フイルムカートリッジを個別に包装する第1の行程
と、金属或いは無機蒸着層を含むフイルムシートを3方
でシールした外袋によって前記内袋を複数個整列した状
態で包装する第2の行程とから構成したものである。第
1及び第2の工程は、分離した工程であっても、又は連
接した固定であってもよい。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。写真フイルムカートリッジ用包装体10は、外袋1
1に複数の写真フイルムカートリッジを収納した形態と
なっている。本実施形態の写真フイルムカートリッジ
は、スプール軸を回動することで写真フイルムを外部に
送り出すタイプのIX240フイルムカートリッジであ
る。
【0010】外袋11は、3方ピロー包装機によって筒
状部12を上シール部13、背シール部14、及び下シ
ール部15の3方でシールした形態となっている。筒状
部12には、複数の写真フイルムカートリッジが収納さ
れる。上シール部13には、店頭でハンガー等に吊する
ための挿通穴16や開封用ノッチ16aが形成されてい
る。筒状部12は、直方体の形状となっており、展示姿
勢のときに直方体の長手方向を垂直方向に合わせた姿勢
となる。また、筒状部12の正面や左右側面、及び上シ
ール部13の正面には、包装した写真フイルムカートリ
ッジに対応するフイルム種類17や撮影規定枚数18な
どが表示されている。下シール部15は、伏せた状態で
筒状部12の底面に折り曲げて接着されている。これに
より、包装体10は、底面が略平坦になり、吊さずに立
てた姿勢でも展示することができる。
【0011】外袋の内部には、図2に示すように、補強
枠20と複数の内袋21とが入っている。内袋21に
は、図3に示すように、3方ピロー包装機によって一端
シール部22、背シール部23、及び他端シール部24
が形成され、両端シール部22,24の間に写真フイル
ムカートリッジを個別に収納する筒状部25が形成され
ている。内袋21の外面には、単体で取り扱うときの識
別として製造番号などの識別情報の表示26aやフイル
ム種類や撮影規定枚数等の表示26bが施されている。
背シール部23には、開封用のノッチ26cが形成され
ている。
【0012】補強枠20は、図4に示すように、複数の
内袋21の整列状態を一体的に取り扱うために、また包
装体10の倒立姿勢を補助するために、さらに、筒状部
12の補強のために用いられている。この補強枠20
は、矩形な厚紙の両端を折り曲げて断面「コ」字状にな
っており、複数の内袋21の底面を支持する台部20a
と、複数の内袋21の両側面をそれぞれ支持するフラッ
プ20b,20cとからなる。フラップ20b,20c
の折り曲げ間隔は、スプール軸方向に沿った写真フイル
ムカートリッジの長さよりも僅かに長くしてある。各内
袋21は、両端シール部22,24を一定方向に折り曲
げ、両端シール部22,24がフラップ20b,20c
に対峙する姿勢で整列して入れられる。なお、補強枠2
0としては、断面「コ」字状に折り曲げる以外に、4片
のフラップを設けて箱状に折り曲げる形態としてもよ
い。また、材質としては厚紙に限らす、単層の合成紙で
もよい。
【0013】また、補強枠20をずれないように外袋1
1の内面に接着剤によって接着固定してもよい。このと
きの補強枠20の材料としては、接着剤を予め付けてお
ける材質、例えばポリプロピレン樹脂系の合成紙やポリ
エチレンテレフタレート樹脂系の合成紙が好適である。
【0014】内袋21を製造する3方ピロー包装機40
は、図5及び図6に示すように、帯状のフイルムシート
41をロール部42から連続的に引き出し、コンベア等
でフイルムシートの送り出し方向にスプール軸30aを
合わせた姿勢で連続的に搬送される複数の写真フイルム
カートリッジ30をフイルムシート41で連続的に包み
込み、最初の写真フイルムカートリッジ30を包んだ側
からフイルムシート41を合掌状に重ね合わし、その重
合部分を送り出し方向にヒートシールブロック43でヒ
ートシール加工して背シール部23を形成して筒状部2
5を造る。この背シール部23は、筒状部25の背面に
折り曲げて倒伏される。
【0015】その後、最初の写真フイルムカートリッジ
30と次の写真フイルムカートリッジ30との間を幅方
向に2つのヒートシールブロック44〜47でヒートシ
ール加工して最初の写真フイルムカートリッジ30を封
入した筒状部25aの一端シール部22と次の写真フイ
ルムカートリッジ30を封入した筒状部25bの他端シ
ール部24とを形成して筒状部25aを封する。このヒ
ートシール加工時に、両端シール部22,24の送り出
し方向の中央で切断して筒状部25aをフイルムシート
から切り離す。この切断によって、これらのシール部2
2,24の切断端には、開封が容易となるように、カッ
タ48,49によって幅方向に連続して鋸歯状ギャザ2
2a,24aが形成される。また、包装時にノズルなど
の吸引によりエアー排除を行うことで、エアー量をコン
トロールすることができる。
【0016】内袋21のエアー量を適性にコントロール
することにより、例えば落下などによる衝撃によって内
装した写真フイルムカートリッジ30が損傷することや
写真フイルムカートリッジ30の各機能が誤動作するこ
とを確実に防止する作用をなす。また、コンパクトに包
装することも可能である。
【0017】また、フイルムシートの搬送途上にインク
ジェットや熱転写、もしくはレーザーマーキング等の記
録手段によって製造番号等の識別情報の表示26aが内
袋21の表面に印刷される。或いは、内袋21の完成後
に印刷してもよい。これにより、写真フイルムカートリ
ッジ30を個別に包装した内袋21が完成する。完成し
た内袋21には、背シール部23にカッタなどで開封用
のノッチ26cが形成される。
【0018】外袋11を製造する3方ピロー包装機50
は、図7に示すように、帯状のフイルムシート51をロ
ール部52から連続的に引き出し、コンベア等で連続的
に搬送される補強枠20と複数の内袋21とを集合させ
た複数の集合体53をフイルムシート51で連続的に包
み、集合体53を包んだフイルムシート51を合掌状に
重ね合わし、その重合部分を送り出し方向にヒートシー
ルブロック54,55によってヒートシール加工して背
シール部14を形成して筒状部12を造る。このとき、
内袋21は、写真フイルムカートリッジ30がフイルム
出入口30bを上に向けた姿勢で、且つフイルムシート
の送り出し方向に対してスプール軸30aが直交する姿
勢で包まれる。この背シール部14は、筒状部12の背
面に折り曲げて倒伏される。
【0019】その後、フイルムシート51のうちの最初
の集合体53aと次の集合体53bとを包んだ間の位置
を幅方向にヒートシールブロック56〜59によってヒ
ートシール加工して、最初の集合体53aを包んだ筒状
部12に対する下端シール部15と次の集合体53bを
包んだ筒状部15に対する上端シール部13とを形成す
ることで、最初の集合体53aを包んだ筒状部12が封
入される。そして、このヒートシール加工しながら、そ
の下端シール部15と上端シール部13との間をカッタ
60,61によって切断して帯状のフイルムシート51
から最初の集合体53aを包んだ筒状部12を切り離
す。これにより、図8に示したように外袋11が完成す
る。
【0020】上記のような3方ピロー包装機を使用して
包装する以外にも、例えば図9に示すように、予め一方
がシールされて製袋された袋を使用して筒状部12の開
放端から集合体を挿入して包装してもよい。この場合に
は、集合体の挿入工程の前では、包装体10の製作ライ
ンとは別のラインで集合体が所定の姿勢にセットされ
る。
【0021】このセットは、フラット状態の補強枠20
の上に複数の内袋21を整列して載置する。この整列
は、フラップ20b,20cに、両端シール部22,2
4が対峙する向きにされる。載置後にフラップ20b、
20cがそれぞれ折り曲げられる。補強枠20には、断
面「コ」字状の外面に、折り曲げ易くするための切り込
み20dが予め入れられている。
【0022】セットされた集合体は、前記挿入工程に搬
送され、ここで筒状部12の開放端から挿入される。こ
のとき、写真フイルムカートリッジ30は、フイルム出
入口30bを上に向けた姿勢で、且つ筒状部12の長手
方向に対してスプール軸30aが直交する向きで収納さ
れる。集合体53が挿入された後には、筒状部12の開
放端を幅方向にヒートシール加工して下シール部15を
形成する。このとき筒状部12の内部のエアーを抜きな
がら行うことで密封状態の包装体10を作製することが
できる。
【0023】出来上がった外袋11には、図10に示す
ように、打ち抜き加工により上シール部13に挿通穴1
6が形成される。このとき、包装体10の開封を容易に
するための開封用の切り込みやV字状のノッチ16aを
挿通穴16の縁や上シール部14の上端に設けられる。
さらに、背シール部14にも、カッターやレーザーカッ
ト等により開封用の切り込みが入れられる。打ち抜き加
工の後には、筒状部14の底面に接着剤31が塗布され
る。その後、下シール部15は、接着剤31を塗布した
底面に向けて折り曲げられ、押さえ込まれる。これによ
り、包装体10の底面が平坦になる。
【0024】背シール部14は、筒状部12の背面のう
ちの幅方向の略中央に位置している。使用者が包装体1
0を開封する部位としては、図11に示すように、背シ
ール部14から開封するのが多い。このため、背シール
部14に形成する切り込み33の位置によっては開封し
づらいという不都合が生じる。そこで、切り込み33を
設ける最適な位置を探るための実験を行った。
【0025】実験は、切り込み33を設ける位置及び切
り込み向きを異ならせた形態のものを16個用意し、そ
れぞれ右利きの人に開封してもらい、その開封面積に基
づいて開封が良好か否かを判断した。なお、背シール部
14は、包装体10を展示姿勢にした状態で背面側から
視ると、右側に向けて折り曲がった状態となっている。
なお、以下に記載した切り込み33の位置の長さLは、
包装体10を展示姿勢にした状態で背面側から視て背シ
ール部14のうちの底面12aの側からの長さを示して
いる。また、切り込み方向も包装体10を展示姿勢にし
た状態で背面側から視た向きで記載している。
【0026】 [実験] 切り込み位置の長さL 切り込み方向 開封性 第1形態: 5mm 水平カット ○ 第2形態: 5mm 左上斜めカット ○ 第3形態: 10mm 水平カット ○ 第4形態: 10mm 左上斜めカット ○ 第5形態: 15mm 水平カット ○ 第6形態: 15mm 左上斜めカット ○ 第7形態: 20mm 水平カット ○ 第8形態: 20mm 左上斜めカット ○ 第9形態: 25mm 水平カット ○ 第10形態: 25mm 左上斜めカット ○ 第11形態: 30mm 水平カット ○ 第12形態: 30mm 左上斜めカット ○ 第13形態: 35mm 水平カット △ 第14形態: 35mm 左上斜めカット △ 第15形態: 40mm 水平カット × 第16形態: 40mm 左上斜めカット × [備考] ○=良好、△=やや良好、×=不良
【0027】実験の結果、右利きの人では、第15及び
第16形態、次に第13及び第14形態の順で、最後に
第1及び第2形態が最も開封面積が大きくなった。これ
により、切り込み33の位置としては、底面12aの側
から5〜30mmの位置に設けるのが最適であることが
わかった。これは、右利きの人では、包装体10を開封
するときに、上シール部13を右方、底面12aを左
方、そして背面側を手前に向けた姿勢で包装体11を左
手に持ち、右手で背シール部14のうちの切り込み33
の右側を摘んで開封するためである。また、切り込み3
3の方向としては、水平及び左斜めカット共に同等に良
好であることがわかった。
【0028】次に、内袋21の内部エアーの最適な量を
探る実験を行った。実験は、エアー量を変えた形態の内
袋21をそれぞれ5個ずつ作製し、それぞれの内袋21
に対してコンパクト性(A)、衝撃吸収性(B)、及
び、加工適性(C)についてそれぞれ評価した。
【0029】 [実験結果] 袋内エアー容積率(%) 袋内エアー容積 A B C (cc) 形態1:0を越えて7より以下 〜0.99 ○ × ○ 形態2:7以上14より以下 1.00〜1.99 ○ △ ○ 形態3:14以上21より以下 2.00〜2.99 ○ △ ○ 形態4:21以上28より以下 3.00〜3.99 ○ △ ○ 形態5:28以上35より以下 4.00〜4.99 ○ ○ ○ 形態6:35以上42より以下 5.00〜5.99 ○ ○ ○ 形態7:42以上49より以下 6.00〜6.99 △ ○ △ 形態8:49以上56より以下 7.00〜7.99 △ ○ △ 形態9:56以上63より以下 8.00〜8.99 △ ○ △ 形態10:63以上70より以下 9.00〜9.99 △ ○ △ 形態11:70以上 10.00 〜 × ○ △
【0030】IX240フイルムカートリッジの容積
は、カートリッジ外殻の隙間・穴を極薄のパテで埋めて
満タンに水が入った容器に水没させて溢れた水の容積で
測定した。任意の5個のカートリッジを測定した結果
は、14.22ccであった。また、カートリッジの入
った内袋21の容積は、満タンに水が入った容器に内袋
21の全体がギリギリ水面下に没するようにした時の溢
れた水の容積で測定した。したがって、袋内エアー容積
は、内袋の容積からカートリッジの容積を差し引いた値
となる。そして、袋内エアー容積率は、(袋内エアー容
積)/(IX240フイルムカートリッジの容積(1
4.2cc))で算出した値である。
【0031】評価内容を説明する。コンパクト性は、内
袋21を3個整列し補強枠20とともに外袋11に入れ
る。内袋21の袋内エアー容積が小さいと、図12に示
すように、外袋11の断面輪郭を構成する辺a,辺a’
が略直線で辺b,辺b’と直交し、コンパクトな形態に
なる。袋内エアー容積が大きくなると、辺a,辺a’
は、図13に示すように、膨らみコンパクト性が悪化す
る。このことから、コンパクト性評価は辺a,辺a’間
の最大距離で評価することにした。コンパクト性が高い
のは48mm以下であり、この場合を○とし、48〜5
0mmはコンパクト性がやや劣るので△、そして50m
m以上はコンパクト性が劣るので×とした。なお、図2
に示した外袋11のB−B断面の設計値は、辺a,辺
a’間が44mm、辺b,辺b’間が28mmとなって
いる。
【0032】衝撃吸収性は、JIS Z0202に規定
された落下試験方法によって、落下高さ1m、落下回数
3回で行った。衝撃吸収性の評価は、内袋21に穴あき
が生じた場合、及び、内袋21を開封して写真フイルム
カートリッジの損傷等、スプールロック機構のロックを
越えてスプール軸が回転した場合等を×、内袋21に傷
が付く程度を△、まったく無傷の場合を○で表してい
る。
【0033】加工適性は、各形態の内袋を用いて3方ピ
ロー包装機で集合包装したときの包装機のトラブルが全
く発生しなかった場合を○、対処できるトラブルだけが
生じた場合を△、対処できないトラブルが生じた場合を
×で表している。
【0034】実験結果から、内袋21のエアーが多い
と、膨らみすぎてコンパクト性、加工適性が低下し、ま
た、エアーが少ないと、落下時における衝撃吸収効果が
低下する。このため、内袋21のエアー量としては、
1.00〜10.00ccの範囲が、特に好ましくは
4.00〜6.00ccの範囲が好適であることが分か
った。
【0035】なお、このような包装袋にエアーを注入す
ることは、IX240フイルムカートリッジに限らず、
例えば135タイプの写真フイルムカートリッジや、レ
ンズ付きフイルムユニット等の写真感光材料にも適用す
ることができる。これらの袋内エアー容積は、被包装体
の容積が分かれば、上記最適な袋内エアー容積率に基づ
いて簡単に求めることができる。
【0036】次に、内袋21に用いるフイルムシートを
説明する。図14に示すように、フイルムシートの層構
造は、大別して熱可塑性樹脂フイルムからなる外層6
0、金属又は無機層を含む中間層61、及びポリオレフ
ィン系樹脂フイルムからなる内層62とから構成されて
いる。外層60と中間層61、及び中間層61と内層6
2とは、それぞれアンカーコート(接着)剤層63で接
着されている。各層間の接着強度は、250〜2000
g/15mm幅となっている。
【0037】外層60は、外面から順に、配向ポリプロ
ピレン樹脂層(OPP)64と印刷層65とから構成さ
れている。配向ポリプロピレン樹脂層64は透明であ
り、厚みが12μmとなっている。印刷層65は、アン
カーコート剤層63を介して中間層61の上にフイルム
種類などの表示26bを印刷したインクの層である。
【0038】中間層61は、外面側から順に、ポリエチ
レン(PE)樹脂層66、防湿性に優れ、燃性の高いア
ルミニウム(AL)金属層67、及びポリエチレンテレ
フタレート(PET)樹脂層68とを積層した構成とな
っている。ポリエチレンテレフタレート樹脂層68は、
厚みが12μmとなっている。アルミニウム金属層67
は、ポリエチレンテレフタレート樹脂層に蒸着される。
この膜厚は、0.08μm(800Å)となっている。
ポリエチレン(PE)樹脂層68は、厚みが12μmと
なっている。
【0039】内層62は、例えば厚み30μmのアイオ
ノマー樹脂層となっている。
【0040】外袋11の層構造は、図15に示すよう
に、大別して熱可塑性樹脂フイルムからなる外層70、
金属層を含む中間層71、及びポリオレフィン系樹脂フ
イルムからなる内層72とからなる。外層70と中間層
71、及び中間層71と内層72とは、それぞれアンカ
コート(接着)剤層73で接着されている。各層間の接
着強度は、250〜2000g/15mm幅となってい
る。
【0041】外層70は、外面側から順に、透明なポリ
エチレンテレフタレート(PET)樹脂層74と印刷層
75とから構成されている。ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂層74は透明であり、厚みが12μmとなってい
る。印刷層75は、接着剤層53を介して中間層51の
上にフイルム種類や撮影規定枚数などを印刷したインク
の層である。
【0042】中間層71は、外面側から順に、ポリエチ
レン(PE)樹脂層76、防湿性に優れ、燃性の高いア
ルミニウム(AL)金属層77、及びポリエチレンテレ
フタレート(PET)樹脂層78とを積層した構成とな
っている。ポリエチレンテレフタレート樹脂層78は、
厚みが12μmとなっている。アルミニウム金属層77
は、ポリエチレンテレフタレート樹脂層78に蒸着され
る。この膜厚は、0.04μmとなっている。このよう
に、金属層をアルミニウム蒸着層にすると、アルミニウ
ム蒸着層が焼却処理により容易に参加して減容化する性
質を有しているため、外袋11の廃棄処分の面で好適で
ある。ポリエチレン(PE)樹脂層76は、厚みが20
μmとなっている。
【0043】内層72は、外面側から順に、ポリエチレ
ン樹脂層79とエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)樹脂層80とで層設されている。ポリエチレン樹脂
層79は、厚みが20μmとなっている。エチレン−酢
酸ビニル共重合体樹脂層80は、熱によって溶融し、相
互に融着する性質をもっており、また、遮光性を確保す
るために黒色に着色されている。このエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂層80は、厚みが40μmとなってい
る。
【0044】このように、内袋21及び外袋11には、
アルミニウム金属層67,77をそれぞれ設けているか
ら防湿性に優れている。また、外袋11には、遮光性を
確保する性質の黒色のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂層80を設けているから、外袋11を開封するまでは
遮光性を確実に保つことができる。
【0045】また、アルミニウム金属層67,77を蒸
着する場合には、ピンホールが生じる恐れがある。ピン
ホールがアルミニウム蒸着層67,77に生じると、防
湿性が低下する。しかしながら、本実施形態の写真フイ
ルムカートリッジ30は、内袋21及び外袋で11二重
に包装されているから、防湿性の低下を防ぐことができ
る。
【0046】また、補強枠20を外袋12の内面に接着
固定する場合には、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重
合体や塩素化ポリプロピレンなどの熱接着性樹脂を主成
分とするヒートシールニス、感熱接着剤、或いは熱接着
性樹脂フィルムなどの接着層を補強枠20の片面に予め
ラミネート貼着しておき、これを帯状のフイルムシート
の上に配置して熱風の吹き付けにより接着固定させる。
これにより、補強枠20の片面は、前記フイルムシート
の内層72のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂層80
に接着固定される。
【0047】上記実施形態で説明した内袋21又は外袋
11を構成するフイルムシートとしては、前述した層構
造に限ることはない。また、このようなフイルムシート
としては、未延伸フイルム、あるいは一軸方向又は二軸
方向に延伸した延伸フイルム等のいずれでも使用するこ
とができる。また、厚みも前述した厚みに限ることはな
く、強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る
厚みであればよい。また、前述した実施形態では、外袋
11に遮光性を確保する性質の層を設けているが、逆に
内袋21に遮光性を確保する性質の層を設けてもよい。
また、遮光性を確保するための層を設ける代わりに、何
れかの樹脂層に遮光性物質を添加してもよい。
【0048】例えば、内装21及び外袋11の外層を構
成する熱可塑性樹脂フイルムとしては、二軸延伸熱可塑
性樹脂フイルムが好適である。二軸延伸熱可塑性樹脂フ
イルムとしては、同時二軸延伸あるいは、逐次二軸延伸
のような公知の二軸延伸方法で、タテ方向(MD方向)
及びヨコ方向(CD方向)に各々1.5 〜20倍、好ましく
は3〜15倍延伸したフイルムが望ましい。このフイルム
に用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹
脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリオレフィ
ン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリ
デン樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂、ビ
ニロン樹脂等及びこれらの樹脂と他の樹脂の共重合体樹
脂(2元共重合体樹脂だけでなく、3元あるいはそれ以
上の共重合体樹脂を含む。共重合体様式はランダム共重
合、ブロック共重合のいずれでもよい。) 、上記樹脂と
他の樹脂の混合樹脂等である。
【0049】また、上記ポリエステル樹脂は、テレフタ
ル酸ジメチル及びエチレングリコール、テレフタル酸ジ
メチル及び1,4-シキロヘキサンジメタノール、テレフタ
ル酸ジメチル及びイソフタル酸ジメチル等から合成され
る樹脂がある。ポリアミド樹脂には、ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン6−66共重
合体樹脂等がある。
【0050】そして、これらの樹脂をTダイフイルム成
形機又はインフレーションフイルム成形機で二軸延伸し
てフイルム状に形成する。
【0051】この二軸延伸熱可塑性樹脂フイルムは、包
装材料の薄層化とコストダウン及び物理強度確保のた
め、厚さは、5〜70μmが好ましく、7〜50μmが特に
好ましく、10〜35μmが最も好ましい。厚さが5μm未
満ではラミネート工程でシワや切断が発生しやすく、70
μmを越えると剛性が大きすぎ製袋性やゲルボテスト強
度や取り扱い性が悪くなる上に高価になる。
【0052】また、遮光性、金属層のギラツキ防止、滑
性向上のために、各種樹脂の選択、各種添加剤の中から
選択した添加剤の添加等により半透明、白色、黄色又は
銀色の外観にすることが好ましい。ここで半透明という
のは、ASTM D 1003 で測定したヘイズが25%〜98%、好
ましくは40〜90%である。さらに、二軸延伸熱可塑性樹
脂フイルムは、単一層でも二層以上の多層共押出しフイ
ルムであってもよい。縦、横の破断時の伸びの差は2倍
以内、好ましくは1.5 倍以内であることが縦、横の差な
く手裂き易くする為に好ましい。
【0053】金属層としては、アルミニウム箔、鉄箔、
錫箔、鉛箔、電解鉄箔、ステンレス箔、銅箔等の金属箔
で、厚さが、好ましくは5〜50μm、特に好ましくは6
〜30μm、最も好ましくは7〜20μmが好適である。特
に厚さ6〜15μmのアルミニウム箔が安価で、写真感光
材料に悪影響を与えることが少なく好ましい。また、金
属層は、フレキシブルシート等に加工された金属薄膜で
あってもよい。この金属薄膜としては、例えば、アルミ
ニウム蒸着膜がある。また、無機層としては、例えばア
ルミナミリカ、ガラスなどの蒸着膜がある。
【0054】アルミニウム蒸着膜は、積層体としての物
理強度、遮光性、帯電防止性、防湿性、ガスバリヤ性等
の確保及びコスト、品質の点から55〜1200Åの厚さが好
ましい。即ち、厚さが55Å未満では防湿性、ガスバリヤ
性が不十分であり、且つアルミニウム蒸着膜の両面の層
に発生する帯電を減少させることができない。また、厚
さが1200Åを越えると、帯電防止性、ガスバリヤ性、防
湿性及び遮光性は確保できるが、コスト、真空蒸着法等
では加熱によるフレキシブルシートの劣化及び出来上が
った積層フイルムの物理強度低下等の点で問題がある。
特に、通常の写真感光材料用包装材料の用途には80〜10
00Åの厚さが好ましく、さらに好ましくは100 〜 800Å
である。
【0055】アルミニウム蒸着膜を加工するには、真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、
電子ビーム蒸着法等で行う。
【0056】また、アルミニウム蒸着膜はフレキシブル
シートの片面のみならず両面に加工してもよい。フレキ
シブルシート表面にアンカーコート剤を塗布したり、コ
ロナ放電処理する事など物理的、化学的表面活性化処理
を行うことはアルミニウム蒸着膜の接着強度を大きくす
ることもでき、好ましい。
【0057】アルミニウム蒸着膜には傷付き及び剥離を
防止するために保護層を設けることができる。この保護
層としてはプチラール樹脂、アクリル樹脂、酢酸繊維素
等のセルローズ系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−アク
リル酸エチル共重合体樹脂、各種ポリエチレン樹脂、ポ
リプロピレン樹脂等適宜の樹脂が使用できる。また、ワ
ックス、ゼラチン、ポリビニルアルコール等も使用でき
る。
【0058】保護層は極薄の厚さで形成するのがよく、
押出しラミネート法で設ける場合でも50μm以下にしな
いと静電気の除去は不充分となる。公知の溶液塗布法、
スプレー塗布法等により5μm以下の乾燥膜厚にする
と、アルミニウム蒸着膜の保護ができ、静電気の除去効
果も大である。
【0059】アルミニウム蒸着膜とフレキシブルシート
との接着強度の向上のために施す物理的表面処理やアン
カコート(接着)剤(AC剤処理)の具体例を以下に示
す。
【0060】物理的表面処理の代表例を以下に示す。フ
レーム(火焔)処理;ランニングコストが高く火災の危
険性が有る。プラズマ処理;アルゴンガス等をプラズマ
に変換し、表面を処理する。物理強度はコロナ放電処理
の数倍になるが、しかし装置コストもコロナ放電処理機
の数十倍かかる。コロナ放電処理;処理可能な基材は
紙、各種ポリマーフィルム、シート、アルミニウム箔、
アルミニウム真空蒸着フィルム等である。もっとも多く
用いられている安価で効果の大きい処理である。サンド
ブラスト処理;高圧でけい石等を吹きつけて表面を粗面
化する。化学薬品処理;重クロム酸溶液等で表面処理す
る。オゾン処理;オゾンを充填したボックス内で表面処
理する。プレヒート処理;フィルムや紙等のフレキシブ
ルシートをヒータードラムや熱風等で加熱処理する。
【0061】その他、紫外線照射処理、高周波加熱処
理、電気誘導加熱処理、マイクロウェーブ処理等があ
る。
【0062】AC剤処理は、ラミネート業界で使用され
ている接着促進剤または架橋剤を総称するAC剤(Ancho
r Coating Agent)を塗布して行なわれる。このAC剤は
単なる接着剤と異なり、化学的に接着する意味で接着剤
とは区別してPrimerあるいはAdhesive Promoter 等とも
呼ばれる。AC剤の代表例を次に記す。 (1) 有機チタネート(チタン系)AC剤 Tetra-propyl-titanate あるいはTetra-iso-butyl-tita
nateを主成分にし、加水分解調整剤としてTetra-steary
l-titanateを添加して使用する。 (2) ポリエチレンイミン(イミン系)AC剤 ポリエチレンイミン(-CH2-CH2-NH-n) の比較的高重合度
のものが用いられる。管理が容易でポットライフ(貯蔵
寿命)が長いことから特に好ましい。 (3) イソシアネート系AC剤 イソシアネート基をもったポリマーを単独で用いるもの
(1液型)とOH基をもったポリエステル等と組合わせ
て用いるもの(2液型)があり、いずれも架橋等の化学
反応を起こし、接着効果があらわれる。欠点はポットラ
イフが短く高価である。 (4) ポリエステル系及びウレタン系AC剤 飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂を酢酸エチル、ト
ルエン等の溶剤に溶かして用いる。 (5) ポリオレフィン系AC剤 (6) ポリブタジエン系AC剤
【0063】AC剤層は極薄の厚さで形成するのがよ
い。AC剤のコーティング方法としてはグラビアロール
コーティング法、キスロールコーティング法、滴下コー
ティング法、バーコーティング法、リバースロールコー
ティング法、ダイレクトロールコーティング法、エアナ
イフコーティング法等が利用される。
【0064】なお、前記物理的表面処理を2種以上併用
してもよく、また、物理的表面処理とAC剤処理を組み
合わせてもよい。
【0065】ポリアミド樹脂フイルムは、アミド結合
(-CONH-)をもった合成高分子化合物を用いて製造した
フイルムの総称で、一般にはナイロンフイルムと呼称さ
れている。種類としてはナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のフイルムがあ
る。
【0066】エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フ
イルムは、各種プラスチックフイルムの中で最高の酸素
ガスバリヤ性を有する。一般にEVOH樹脂と呼ばれるエチ
レンとビニルアルコールのランダムコポマリーであり、
現在日本国内でも( 株) クラレと日本合成化学工業(
株) で製造販売している熱可塑性樹脂をフイルム化した
ものである。
【0067】ポリアクリロニトリル樹脂フイルムは、主
成分としてアクリロニトリル、メタアクリロニトリル、
フマロニトリル、マレオニトリルのニトリル成分を50重
量%以上含有する樹脂を用いたフイルムをいい、酸素ガ
スバリヤー性を有する。一般にPAN樹脂と呼ばれてい
る。現在、日本国内でも三井東圧化学( 株) と旭化成工
業( 株) で製造販売している熱可塑性樹脂をフイルム化
したものである。
【0068】ポリオレフィン系樹脂フイルム層は、10重
量%以上のエチレン共重合体樹脂を含んでいる。エチレ
ン共重合体樹脂の代表例を以下に示す。 (1) エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂 (2) エチレン−プロピレン共重合体樹脂 (3) エチレン−1−ブテン共重合体樹脂 (4) エチレン−ブタジエン共重合体樹脂 (5) エチレン−塩化ビニル共重合体樹脂 (6) エチレン−メタクリル酸メチル共重合体樹脂 (7) エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂 (8) エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂(以後E
EA樹脂と表示) (9) エチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂 (10)エチレン−アクリル酸共重合体樹脂 (11)アイオノマー樹脂(エチレンと不飽和酸との共重合
物を亜鉛などの金属で架橋した樹脂) (12)エチレン−αオレフィン共重合体樹脂(L-LDPE樹
脂) (13)エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体樹
【0069】エチレン共重合体樹脂中では、フイルム成
形性及びヒートシール適性が良く、破袋強度、衝撃穴あ
け強度及び引裂き強度が大きいので、L-LDPE樹脂とEE
A樹脂が好ましい。
【0070】L-LDPE(Liner Low Density Polyetylene)
樹脂は第3のポリエチレン樹脂と称され、中低密度、高
密度両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省エネルギ
ー、省資源という時代の要請に合致する低コスト、高強
度の樹脂である。この樹脂は低圧法又は高圧改良法でエ
チレンに炭素数が3〜13個、好ましくは4〜10個のα−
オレフィンを共重合させたコポリマーで線状の直鎖に短
分岐をもった構造のポリオレフィン共重合体樹脂であ
る。物理強度やコストの点で好ましいα−オレフィンと
してはブテン-1、オクテン-1、ヘキセン-1,4- メチルペ
ンテン-1、ヘプテン-1などが使用される。密度は一般に
低中密度ポリエチレン樹脂程度とされているが、市販品
では0.87〜0.95g/cm3 の範囲内にあるものが多い。メル
トインデックスは0.1 〜50g/10分の範囲内にあるものが
多い。
【0071】L-LDPE樹脂の重合プロセスとしては中・低
圧装置を用いる気相法、液相法と高圧改良法装置を用い
るイオン重合法等がある。
【0072】これらのL-LDPE樹脂の中で物理強度とヒー
トシール強度とフィルム成形性の点から特に好ましいの
は、メルトインデックス(以後MIと表示)が0.8 〜10
g/10分(JIS K-6760)、密度が0.870 〜0.940g/cm3(JIS K
-6760)、そしてα−オレフィンの炭素数6〜8個の液相
法プロセスと気相法プロセスで得られたものである。
【0073】市販のL-LDPE樹脂の具体例を以下に示す。 エチレン・ブテン-1共重合体樹脂 GレジンとNUC−FLX(UCC社) ダウレックス(ダウケミカル社) スクレアー(デュポンカナダ社) マーレックス(フィリップス社) スタミレックス(DSM社) エクセレンVL(住友化学) ネオゼックス(三井石油化学) 三菱ポリエチ−LL(三菱油化) 日石リニレックス(日本石油化学) NUCポリエチレン−LL(日本ユニカー) 出光ポリエチレンL(出光石油化学) エチレン・ヘキセン-1共重合体樹脂 TUFLIN(UCC社) TUFTHENE(日本ユニカー) エチレン・4メチルペンテン-1共重合体樹脂 ウルトゼックス(三井石油化学) エチレン・オクテン-1共重合体樹脂 スタミレックス(DSM社) ダウレックス(ダウケミカル社) スクレアー(デュポンカナダ社) MORETEC(出光石油化学)
【0074】特に好ましい代表的な例を商品名であげる
と、ポリエチレンにα−オレフィン側鎖として炭素数6
個の4-メチルペンテン-1を導入した三井石油化学( 株)
のウルトゼックス及びα−オレフィン側鎖として炭素数
8個のオクテン-1を導入した出光石油化学( 株) のMORE
TEC とDSM社のスタミレックスとダウケミカル社のダ
ウレックスがある(以上、4社品共液相法プロセスで得
られたL-LDPE樹脂である。) 。低圧法の気相法プロセス
で得られた好ましい代表的な例を商品名であげると、α
−オレフィン側鎖として炭素数6個のヘキセン-1を導入
した日本ユニカー( 株) のTUFLIN及びUCC社のTUFTHE
NE等がある。
【0075】また、最近発売された密度が0.910g/cm3未
満の超低密度直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばU
CC社のNUC−FLXや住友化学( 株) のエクセレン
VLも好ましい(以上、2社品共α−オレフィンが炭素
数4個のブテン-1を使用)。前記EEA樹脂は、その代
表的製造メーカーとしてユニオン・カーバイド社(アメ
リカ)、日本ユニカー( 株) 、三菱油化( 株) 、住友化
学( 株) 、三井ポリケミカル( 株) 等がある。
【0076】以上のようなエチレン共重合体樹脂が10重
量%未満では、ヒートシール適性、特にホットタック
性、経時ヒートシール強度、密封ヒートシール性等が不
十分になり、ピンホールやヒートシール部のハガレ等が
発生し、防湿性、ガスバリヤ性、遮光性等写真感光材料
用包装材料として必須の特性を確保できなくなる。
【0077】また、ポリオレフィン系樹脂フイルム層
は、ヒートシール性確保のために、静電気を発生しやす
いポリオレフィン系樹脂フイルム層を内層に配置されて
いる。このため、ポリオレフィン系樹脂フイルム層に
は、写真フイルムにスタチックマークを発生しないよう
にするために、導電性物質及び滑剤の一種以上を含有さ
せてもよい。
【0078】導電性物質の代表例を以下に示す。 (1) 非イオン界面活性剤(代表的成分ポリオキシエチレ
ングリコール類) (2) アニオン界面活性剤(代表的成分ポリオキシエチレ
ングリコール類) (3) 陽イオン界面活性剤(代表的成分第4級アンモニウ
ム塩) (4) 両性界面活性剤 (5) アルキルアミン誘導体 (6) 脂肪酸誘導体 (7) 各種滑剤 (8) カーボンブラック、グラファイト (9) 金属表面被覆顔料 (10)金属粉末、金属フレーク (11)炭素繊維 (12)金属繊維 (13)ウィスカー(チタン酸カリウム、窒化アルミナ、ア
ルミナ)
【0079】前記非イオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン脂肪族アルコールエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪族アミ
ン、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、脂肪酸ペンタエリ
スリット、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸のエチレンオキサイト付加物、脂肪酸アミノ
または脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アル
キルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキル
ナフトールのエチレンオキサイド付加物、多価アルコー
ルの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加
物、その他特公昭63−26697 号公報120 頁記載の各種非
イオン帯電防止剤等
【0080】前記アニオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。リシノレイン酸硫酸エステルソーダ塩、各種脂肪
酸金属塩、シリノレイン酸エステル硫酸エステルソーダ
塩、硫酸化オレイン酸エチルアニリン、オレフィンの硫
酸エステル塩類、オレイルアルコール硫酸エステルソー
ダ塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルフォ
ン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナフタレン
スルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、コ
ハク酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩等。
【0081】前記陽イオン界面活性剤の代表例を以下に
示す。第1級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモ
ニウム塩、ビリジン誘導体等。
【0082】前記両性界面活性剤の代表例を以下に示
す。カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体、ベタイン
誘導体等。以上のような導電性物質は、0.01〜3.0 重量
%添加されるのが好ましい。
【0083】ポリオレフィン系樹脂フイルム層に添加さ
れる市販の代表的滑剤名と製造メーカー名を以下に記載
する。
【0084】(1) シリコーン系オイル滑剤;各種グレー
ドのジメチルポリシロキサン及びその変性物(信越シリ
コーン、東レシリコーン)及びポリメチルフェニルシロ
キサン、オレフィン変性シリコン、ポリエチレングリコ
ールやポリプロピレングリコールで変性したポリエーテ
ル変性シリコン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコ
ン、エポキシ変性シリコン、アミノ変性シリコン、アル
コール変性シリコン等変性されたシロキサン結合を含有
したシリコン系オイルである。該シリコン系オイル中、
特にオレフィン変性シリコン、ポリエーテル変性シリコ
ン、オレフィン/ポリエーテル変性シリコン等が優れて
いる。該シリコン系オイルは加熱状態でのフイルムの摩
擦係数を改良し、自動包装機による熱板シール中に生じ
る摺動抵抗を低下させ、皺の発生を防止することによ
り、美しい外観と高度な密封性と被包装体にたるみない
密着性とを有する性能を保持したフイルムを得る基礎を
つくることが出来る。又、摺動による光沢の低下を防止
して、美しいシール部を得ることが出来る。シリコン系
オイルを併用した場合の本発明では摺動ヒートシールを
する場合、高温摩擦係数を1.4 以下にすることが出来
る。
【0085】常温における粘度は50〜100,000 センチス
トークスの範囲が好ましく、更に好ましくは5,000 〜3
0,000センチストークスの高粘度のものがよい。添加量
は種類、使用目的により異なるが0.01〜1.0 重量%であ
る。好ましくは0.03〜0.5 重量%、特に好ましくは0.05
〜0.3 重量%である。
【0086】シリコン系オイル添加の効果は、本発明用
途としては次のように多くある。 (イ)樹脂の流動性を向上し、スクリューのモーター負
荷を小さくし、メルトフラクチャー発生を防止する。 (ロ)ブリードアウトして白粉状になる脂肪酸アミドを
添加しなくても滑性を十分確保できる。 (ハ)加熱状態でのフイルムの摩擦保数を小さくし、自
動製袋適性を向上し、ヒートシール時のシワ発生や摺動
による光沢の低下を防止し、美しいシール部を得ること
ができる。 (ニ)遮光性物質と併用すると遮光能力を向上でき、物
性を低下させる遮光性物質の添加量を減量しても遮光性
を確保できる。
【0087】(2) 脂肪酸アミド系滑剤; i.飽和脂肪酸アミド系滑剤 (イ)ベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッドKN(日
本化成)等 (ロ)ステアリン酸アミド系滑剤;アーマイドHT(ラ
イオン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸
アマイドS(花王)、ダイヤミッド200(日本化成)、ダ
イヤミッドAP−1(日本化成)、アマイドS・アマイド
T(日東化学)、ニュートロン−2(日本精化)等
【0088】ii.不飽和脂肪酸アミド系滑剤 (イ)エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10(日本
油脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL(I・
C・I)、ダイヤミッドL−200(日本化成)等 (ロ)オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP
(ライオン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニ
ュートロンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化
学)、ダイヤミッドO−200 ・ダイヤミッドG−200
(日本化成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂肪酸
アマイドO(花王)等
【0089】iii.ビス脂肪酸アミド系滑剤 (イ)メチレンビスベヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミ
ッドNKビス(日本化成)等 (ロ)メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ダイヤ
ミッド200 ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオ
ン・アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等 (ハ)メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ルブロン
O(日本化成)等 (ニ)エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アーモ
スリップEBS(ライオン・アクゾ)等 (ホ)ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;
アマイド65(川研ファインケミカル)等 (ヘ)ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ア
マイド60(川研ファインケミカル)等
【0090】iv.モノアルキロールアミド系滑剤 (イ) N-(2-ヒドロキシエチル)ラウリン酸アミド系滑
剤;トーホールN130(東邦化学)等 (ロ) N-(2-ヒドロキシエチル)ステアリン酸アミド系
滑剤;アミゾール(川研ファインケミカル)等 (ハ) N-(2-ヒドロキシメチル)ステアリン酸アミド系
滑剤;メチロールアマイド(日東化学)等
【0091】(3) 非イオン界面活性剤系滑剤;エレクト
ロストリッパ-TS-2、エレクトロストリッパ-TS-3(花
王石鹸)等
【0092】(4) 炭化水素系滑剤;流動パラフィン、天
然パラフィン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、塩素化
炭化水素、フルオロカルボン等
【0093】(5) 脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上
が好ましい)、オキシ脂肪酸等
【0094】(6) エステル系滑剤;脂肪酸の低級アルコ
ールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪
酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコール
エステル等
【0095】(7) アルコール系滑剤;多価アルコール、
ポリグリコール、ポリグリセロール等
【0096】(8) 金属石けん;ラウリン酸、ステアリン
酸、リシノール酸、ナフテン酸、オレイン酸等の高級脂
肪酸とLi 、Mg 、Ca 、Sr 、Ba 、Zn 、Cd 、A
l 、Sn 、Pb 等の金属との化合物
【0097】以上のような滑剤は、0.01〜5.0 重量%添
加するのが好ましく、滑性効果の大きく、ブリードアウ
トしやすい脂肪酸アミド系滑剤の場合は、0.01〜1.0 重
量%添加するのが好ましい。
【0098】また、ポリオレフィン系樹脂フイルム層
は、各種特性を向上させるために、他の熱可塑性樹脂、
ゴム、各種添加剤、改質剤とブレンドして用いることが
できる。
【0099】本発明の写真感光材料用包装材料には、遮
光性を確保するために、遮光性物質を添加することがで
きる。
【0100】遮光性物質の代表例を以下に示す。 (1) 無機化合物 A.酸化物... シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチ
モン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライ
ト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミナ繊
維等 B.水酸化物... 水酸化アルミニウム、水酸化マグネシ
ウム、塩基性炭酸マグネシウム等 C.炭酸塩... 炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、ドーソナイト等 D.( 亜) 硫酸塩... 硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
硫酸アンモニウム、亜硫酸カルシウム等 E.ケイ酸塩... タルク、クレー、マイカ、アスベス
ト、ガラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ
酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト等 F.炭素... カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球等 G.その他... 鉄粉、銅粉、鉛粉、アルミニウム粉、硫
化モリブデン、ポロン繊維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊
維、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸
亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸
ナトリウム、アルミニウムペースト、タルク等
【0101】(2) 有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、モミ殻など)、木綿、ジュート、紙細
片、セロハン片、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、
デンプン、芳香族ポリアミド繊維等
【0102】これらの遮光性物質の中で、不透明化する
無機化合物が好ましく、特に耐熱性、耐光性が優れ、比
較的不活性な物質であるので、光吸収性のカーボンブラ
ックと窒化チタンとグラファイトが好ましい。
【0103】カーボンブラックの原料による分類例をあ
げるとガスブラック、ファーネスブラック、チャンネル
ブラック、アントラセンブラック、アセチレンブラッ
ク、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラック、
ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラック、ベジ
タブルブラック等がある。
【0104】遮光性、コスト、物性向上の目的ではファ
ーネスカーボンブラックが望ましく、高価であるが帯電
防止効果を有する遮光性物質としては、アセチレンカー
ボンブラック、変性副生カーボンブラックであるケッチ
ェンカーボンブラックが望ましい。必要により前者と後
者を必要特性に従ってミックスすることも望ましい。遮
光性物質をポリエチレン系ポリマーに配合する形態は上
記のように種々あるが、マスターバッチ法がコスト、作
業場の汚染防止等の点で望ましい。公知文献の特公昭40
−26196 号では、有機溶媒に溶解した重合体の溶液中に
カーボンブラックを分散せしめて、重合体カーボンブラ
ックのマスターバッチをつくる方法が、特公昭43−1036
2 号にはカーボンブラックをポリエチレンに分散してマ
スターバッチをつくる方法が述べられている。
【0105】本発明の写真フイルムカートリッジ用包装
体の材料として使用する上でカブリの発生がなく、感光
度の増減の発生が少なく、遮光能力が大きく、L-LDPE樹
脂フイルムに添加した場合でも固り(ブツ)の発生やフ
ィッシュアイ等フィルム中にピンホールが発生しにくい
点で、カーボンブラックの中でも特にpH6.0 〜9.0 、平
均粒子径10〜120 mμ、揮発成分が2.0 %以下、吸油量
が50ml/100g以上のファーネスカーボンブラックが遮光
性向上と分散性向上、物理特性低下の少ない点で好まし
い。
【0106】同じ量を添加して、できるだけ遮光性をよ
くするには、内側(包装した時、製品に接する側、袋の
場合はヒートシールする側)に遮光性物質を配合してお
くことが望ましい。
【0107】上記遮光性物質は、使用樹脂、使用機械、
コスト等により使用形態として、粉末状着色剤、ペース
ト状着色剤、潤性着色剤、マスターバッチ、染顔料、カ
ラードペレット等がある。また、遮光性物質の添加量は
全体として光学濃度を5以上にすることが好ましい。
【0108】酸化防止剤を着色故障等を防止するために
添加することが好ましい。この酸化防止剤の代表例を以
下に示す。
【0109】(イ) フェノール系酸化防止剤 6-t-ブチル-3- メチルフェニール誘導体、2 ・6-ジ-t-
ブチル-Pクレゾール、2・2'- メチレンビス-(4-エチル-
6-t- ブチルフェノール)、4 ・4'- ブチリデンビス(6-
t- ブチル-m- クレゾール)、4 ・4'- チオビス(6-t-
ブチル-m- クレゾール)、4 ・4-ジヒドロキシジフェニ
ルシクロヘキサン、アルキル化ビスフェノール、スチレ
ン化フェノール、2 ・6-ジ-t- ブチル-4- メチルフェノ
ール、n-オクタデシル-3-(3'・5'- ジ-t- ブチル-4'-ヒ
ドロキシフェニル)プロピネート、2 ・2'- メチレンビ
ス(4-メチル-6-t- ブチルフェノール)、4 ・4'- チオ
ビス(3-メチル-6-t- ブチルフェニール)、4 ・4'- ブ
チリデンビス(3-メチル-6-t- ブチルフェノール)、ス
テアリル- β(3 ・5-ジ-4- ブチル-4- ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、1 ・1 ・3-トリス(2-メチル-4
ヒドロキシ-5-t- ブチルフェニル)ブタン、1 ・3 ・5
トリメチル-2・4 ・6-トリス(3 ・5-ジ-t- ブチル-4ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン-3
(3'・5'- ジ-t- ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート〕メタン等
【0110】(ロ) ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6-エトキシ-2・2 ・4-トリメチル-1・2-ジヒドロキノリ
ン、2 ・2 ・4-トリメチル-1・2-ジヒドロキノリンの重
合物、トリメチルジヒドロキノリン誘導体等
【0111】(ハ) アリルアミン系酸化防止剤 フェニル- α- ナフチルアミン、N-フェニル- β- ナフ
チルアミン、N-フェニル-N'-イソピロピル-P- フェニレ
ンジアミン、N ・N'- ジフェニル-P- フェニレンジアミ
ン、N ・N'- ジ- β- ナフチル-P- フェニレンジアミ
ン、N-(3'-ヒドロキシブチリデン)-1-ナフチルアミン等
【0112】(ニ) イミダゾール系酸化防止剤 2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトベンゾ
イミダゾールの亜鉛塩、2-メルカプトメチルベンゾイミ
ダゾール等
【0113】(ホ) ホスファイト系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシル
フォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファイ
ト、トリフェニルフォスファイト等
【0114】(ヘ) チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1 ・3-ビス(ジメチルアミノプロピ
ル)-2-チオ尿素等
【0115】(ト) その他空気酸化に有用な酸化防止剤 チオジプロピオン酸ジラウリル等
【0116】代表的な市販酸化防止剤を以下に示す。 (1) フェノール系酸化防止剤;SUMILIZER BHT(住友)、
IRGANOX 1076(チバガイギー)、MARK AO −50(アデカ
・アーガス)、SUMILIZER BP−76(住友)、TOMINOX SS
(吉富)、IRGANOX 565(チバガイギー)、NONOX WSP(IC
I)、SANTONOX(Monsanto)、SUMILIZER WX R(住友)、AN
TAGECRYSTAL(川口)、IRGANOX 1035(チバガイギー)、
ANTAGE W−400(川口)、NOCLIZER NS −6(大内新興)、
IRGANOX1425 WL( チバガイギー)、MARKAO−80(アデカ
・アーガス)、SUMILIZER GA−80( 住友)、 TOPANOL C
A(ICI)、MARK AO −30(アデカ・アーガス)、MARK AO
−20(アデカ・アーガス)、IRGANOX3114 (チバガイギ
ー)、MARK AO −330(アデカ・アーガス)、IRGANOX 13
30(チバガイギー)、CYANOX 1790(ACC)、IRGANOX 1010
(チバガイギー)、MARK AO−60(アデカ・アーガ
ス)、SUMILIZER BP−101(住友)、TOMINOX TT(吉富)
【0117】(2) 燐系酸化防止剤;IRGAFOS 168(チバガ
イギー)、MARK 2112(アデカ・アーガス)、WESTON 618
(ボルグワーナー)、MARK PEP−8(アデカ・アーガ
ス)、ULTRANOX 626(ボルグ・ワーナー)、MARK PEP−
24G(アデカ・アーガス)、MARK PEP−36(アデカ・アー
ガス)、HCA(三光)等
【0118】(3) チオエーテル系酸化防止剤;DLTDP "Y
OSHITOMI"(吉富)、SUMILIZER TPL(住友)、ANTIOX L
(日油)、DMTD"YOSHITOMI" (吉富)、SUMILIZER TPM
(住友)、ANTIOX M(日油)、DSTP "YOSHITOMI"(吉
富)、SUMILIZER TPS(住友)、ANTIOX S(日油)、SEEN
OX 412S(シプロ)、MARK AO −412 S(アデカ・アーガ
ス)、SUMILIZER TP−D(住友)、MARK AO−23(アデカ
・アーガス)、SANDSTAB P−EPQ(サンド)、IRGAFOS P
−EPQ FF(チバガイギー)、IRGANOX 1222(チバガイギ
ー)、MARK 329K(アデカ・アーガス)、WES TON399(ボ
ルグ・ワーナー)、MARK 260(アデカ・アーガス)、MA
RK 522A(アデカ・アーガス)等
【0119】(4) 金属不活性化剤 NAUGARD XL−1(ユニロイヤル)、MARK CDA−1(アデカ・
アーガス)、MARK CDA−6(アデカ・アーガス)、LRGANO
X MD−1024(チバガイギー)、CUNOX(三井東圧)等
【0120】特に好ましい酸化防止剤はフェノール系の
酸化防止剤であり、市販品としてはチバガイギー社のイ
ルガノックス各種と住友化学( 株) のSumilizer BHT, S
umilizer BH −76, Sumilizer WX−R, Sumilizer BP −
101 等である。
【0121】また、2,6-ジ- ヒブチル-p- クレゾール
(BHT)、低揮発性の高分子量フェノール型酸化防止
剤(商品名 Ireganox 1010, Ireganox 1076, Topanol C
A, Ionox330 等)、ジラウリルチオジプロピオネート、
ジステアリルチオプロピオネート、ジアルキルフォスフ
ェート等の1種以上、特に2種以上を併用するのが効果
的である。
【0122】添加量は例えば、ポリオレフィン系樹脂フ
イルムに添加する場合、0.01〜2.0重量%である。添加
量が0.01重量%未満では添加効果がほとんどない。一
方、添加量が2.0 重量%をこえる酸化、還元作用を利用
する写真フイルムに悪影響があり、写真性能に異常が発
生する場合がある。このため、酸化防止剤は着色故障や
ブツが発生しない最小量を添加するようにすることが好
ましい。
【0123】さらに、カーボンブラック等と併用すると
酸化防止が相剰的に効果を発揮する。フェノール系酸化
防止剤と燐系酸化防止剤とカーボンブラックを併用する
と、写真感光材料に対し悪影響が少なく、酸化防止効果
が特に発揮されるので好ましい。
【0124】その他、プラスチックデータハンドブック
(KK工業調査会発行)の794 〜799ページに開示された
各種酸化防止剤やプラスチック添加剤データー集(KK化
学工業社)の327 〜329 ページに開示された各種酸化防
止剤やPLASTICS AGE ENCYCLOPEDIA 進歩編1986(KKプラ
スチック・エージ)の211 〜212 ページに開示された各
種酸化防止剤等を選択して用いることが可能である。
【0125】上記各層は、末端にイソシアネート基を有
するポリエステル系樹脂又はポリエーテル系樹脂からな
る溶液型接着層で積層されることが好ましい。この溶液
型接着層は、薄層でも接着強度が大きく、柔軟性を確保
しながら易開封性も確保できるので好ましい。また、反
応固化するので写真感光材料に対する悪影響も少ない。
【0126】また、上記各層は、接着性樹脂を5〜40重
量%含むポリオレフィン系樹脂エクストルージョンラミ
ネート接着層で積層されることも好ましい。
【0127】この接着性樹脂は、ポリオレフィン樹脂と
不飽和カルボン酸類とをグラフト変性した変性ポリオレ
フィン樹脂をいい、例えば、グラフト変性ポリエチレン
樹脂、グラフト変性ポリプロピレン樹脂、グラフト変性
エチレン共重合体樹脂がある。
【0128】不飽和カルボン酸類は、その誘導体も含め
て総称するもので、代表例をあげるとアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、シトラ
コン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、
(エンドシス−ビシクロ〔2,2,1 〕ヘプト-5- エン-2,3
- ジカルボン酸)、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アク
リル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチル
エステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノ
メチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン
酸ジエチルエステル、アクリル酸アミド、メタクリルア
ミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マ
レイン酸-N- モノエチルアミド、マレイン酸-N,N- ジエ
チルアミド、マレイン酸-N- モノブチルアミド、マレイ
ン酸-N,N- ジブチルアミド、フマル酸モノアミド、フマ
ル酸ジアミド、フマル酸-N- モノエチルアミド、フマル
酸-N,N- ジエチルアミド、フマル酸-N- モノブチルアミ
ド、フマル酸-N,N- ジエチルアミド、フマル酸-N- モノ
ブチルアミド、フマル酸-N,N- ジブチルアミド、マレイ
ミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、マ
タクリル酸カリウム、アクリル酸ナトリウム、アクリル
酸亜鉛、アクリル酸マグネシウム、アクリル酸カルシウ
ム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メ
タクリル酸カリウム、N-ブチルマレイミド、N-フェニル
マレイミド、塩化マレニル、グリシジルマレエート、マ
レイン酸ジプロピル、アコニチン酸無水物、ソルビン酸
等をあげることができ、相互の混合使用も可能である。
【0129】なかでもアクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、ナジック酸が好ましく、特に無水マレイン酸
が好ましい。
【0130】変性ポリオレフィン樹脂における不飽和カ
ルボン酸類をグラフト変性させる方法は特に限定されな
い。例えば、溶融状態で反応させる特公昭43-27421号公
報等に開示の方法や、溶液状態で反応させる特公昭44-1
5422号公報等に開示の方法や、スラリー状態で反応させ
る特公昭43-18144号公報等に開示の方法や、気相状態で
反応させる特公昭50-77493号公報等に開示の方法等があ
る。
【0131】これらの方法の中で押出機を用いる溶融混
練法が操作上簡便で、かつ安価な方法なので好ましい。
【0132】不飽和カルボン酸類の使用量は、接着強度
確保のためポリオレフィン樹脂ベースポリマー(各種ポ
リエチレン樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、各種ポリオ
レフィン共重合体樹脂、ポリブテン-1樹脂、ポリ-4- メ
チルペンテン-1等のα−オレフィン共重合体樹脂及びそ
の共重合体樹脂)100重量部に対して0.01〜20重量部、好
ましくは0.2 〜5重量部である。
【0133】ポリオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸類
との反応を促進するために有機過酸化物等が用いられ
る。
【0134】有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビ
スイソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイド、α,
α'ビス(t-ブチルパーオキシジイプロピル)ベンゼ
ン、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキ
サン、2,5-ジメチル-2,5- ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘ
キシン、ジ-t- ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパ
ーオキサイド、t-ブチル−ハイドロパーオキサイド、ジ
クミルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシラウレー
ト、t-ブチルパーオキシベンゾエート、1,3 ビス(t- ブ
チルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、キュメンハイ
ドロパーオキサイド、ジ-t- ブチル- ジパーオキシフタ
レート、t-ブチルパーオキシマレイン酸、イソプロピル
パーカーボネート等の有機過酸化物、アソビスイソブチ
ロニトリル等のアゾ化合物、過硫酸アンモニウム等の無
機過酸化物等がある。
【0135】これらは1種または2種以上の組合せで使
用してもよい。特に好ましいのは、分解温度が170 ℃〜
200 ℃の間にあるジ-t- ブチルパーオキサイド、ジ−ク
ミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5ジ(t- ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル- 2,5 ジ(t- ブチル
パーオキシ)ヘキシン、1,3-ビス(t- ブチルパーオキシ
イソプロピル)ベンゼンである。
【0136】これらの過酸化物の添加量は特に制限され
ないが、ポリオレフィン樹脂100 重量部に対して0.005
〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。
【0137】市販の接着性ポリオレフィン樹脂の代表例
を以下に示す。 (1) 日本石油化学KK "Nポリマー" (2) 三井石油化学工業KK "ADMER" (3) 昭和電工KK "ERRESIN" (4) 三菱化成工業KK "ノバテック−AP" (5) 三菱油化KK "MODIC" (6) 日本ユニカーKK "NUC−ACE"
【0138】前記各層間の接着強度が250 〜2000g/15mm
幅以上である。接着強度が250g/15mm 幅未満であると、
易開封性が失われる。100g/15mm 幅以下になるとデラミ
ネーションを発生しやすくなる。
【0139】また、接着強度が2000g/15mm幅を越える
と、写真感光材料のシャープなエッジによりピンホール
が発生しやすくなり、引裂き強度が大巾に低下して破袋
しやすくなり、密封性が確保できなくなる。
【0140】接着強度を250 〜2000g/15mm幅にするに
は、接着剤の組成、厚さ、被接着物の表面処理状態等を
コントロールする。
【0141】本発明の写真フイルムカートリッジ用包装
体は、スプール回転で写真フイルムを送り出しIX24
0フイルムカートリッジ用だけに限らず、例えば35mmパ
トローネ入写真フイルム、ブローニーフイルム、K−16
フイルム、及びレンズ付きフイルムユニット等として用
いてもよい。また、同じ種類のレンズ付きフイルムユニ
ットを集合包装するだけでなく、例えば、レンズ付フイ
ルムユニット" 写ルンですハイ""写ルンですフラッシ
ュ""写ルンですパノラマ" 等のように種類の異なるレン
ズ付きフイルムユニットを集合包装してもよい。
【0142】内袋の引裂強度の小さい方向のヒートシー
ル密封部に易開封加工を施してもよい。易開封加工とし
ては、切り欠き、切断線、Vノッチ、Iノッチ、弱化
線、ミシン目、オープニングカット、ギザ目シール(鋸
歯状ギャザシール)等が用いられる。
【0143】また、包装体の形態としては、各種密封
袋、例えば、1重平袋、2重平袋、1重ガゼット袋があ
る。製袋する方法は熱板接着法、インパルス接着法、溶
断接着法、超音波接着法、高周波接着法など、従来公知
のプラスチックフイルムの接着法による。なお、接着
剤、粘着剤を用いる接着法、感圧・感熱接着剤を用いる
接着法で製袋することも可能である。
【0144】本発明の内袋及び外袋では、二軸延伸熱可
塑性樹脂フィルムからなる外層が耐熱性、易開封性、無
塵性、物理強度を確保し、白色、黄色、銀色または半透
明であるので、印刷適性、外観、セーフライト下での表
裏識別性を向上させている。また、ポリオレフィン系樹
脂フイルム層は、が物理強度、ヒートシール適性、帯電
防止性、防湿性、ガスバリヤ性、遮光性、密封性等を確
保している。
【0145】さらに、金属層は、防湿性、ガスバリヤ
性、易開封性を確保し、外層を白色、黄色、銀色又は半
透明にした時は商品価値の高い外観を有し、セーフライ
ト下でも存在や表裏を識別できる作業性の優れた包装材
料としている。
【0146】また、ポリミド樹脂フイルム、エチレンビ
ニルアルコール共重合体樹脂フイルム又はポリアクリル
ニトリル樹脂フイルムがガスバリヤ性、特に写真感光材
料の品質を劣化させる酸素バリヤ性を向上させ、物理強
度を優れたものにしている。
【0147】特に内層のポリオレフィン系樹脂フイルム
と同時に共押出しした多層共押出しフイルムは安価で物
理強度、酸素バリヤ性、ヒートシール適性等の優れた包
装材料としている。
【0148】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、金属あるいは無機蒸着層を含むフイルムシートで写
真フイルムカートリッジを個別に収納した内袋を用いた
ので、従来技術で説明したように硬質製の容器を用いる
のと比較して嵩張らないからコンパクトにでき、したが
って、外袋で集合包装してもコンパクトに包装すること
ができる。また、内袋と外袋との二重の包装袋で包装し
たから、防湿性が向上する。請求項2記載の写真フイル
ムカートリッジ用包装体では、外袋の底面側に寄った背
シール部の位置に開封用ノッチを設けたから、開封が容
易となり、且つ内袋を容易に取り出すことができる。請
求項3記載の写真フイルムカートリッジ用包装体では、
補強枠を外袋に一緒に包装したので、外袋の外形を直方
体に整え、且つ内袋の内部のカートリッジに対する緩衝
材となるとともに、製造工程では複数の内袋の取り扱い
が簡便になる。請求項4記載の写真フイルムカートリッ
ジ用包装体では、内袋エアー量を適切にコントロールす
ることにより、落下時の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装袋を示す斜視図である。
【図2】包装袋の中身を示した斜視図である。
【図3】内袋を示した斜視図である。
【図4】補強枠を折り曲げる前の状態を示した斜視図で
ある。
【図5】内袋の製造過程を示す説明図である。
【図6】図5に示したA−A断面の概略を示す説明図で
ある。
【図7】外袋の製造過程を示す説明図である。
【図8】3方でシールした状態の外袋を示す断面図であ
る。
【図9】製造工程の別の例を示す説明図である。
【図10】上シール部に挿通穴を打ち抜き、また下シー
ル部を折り曲げて接着した状態の外袋を示す断面図であ
る。
【図11】包装体の背面図である。
【図12】エアーの量をコントールした内袋を封入した
外袋の断面輪郭を示した説明図である。
【図13】エアーの量を多くした内袋を封入した外袋の
断面輪郭を示した説明図である。
【図14】内袋に用いられるフイルムシートの断面図で
ある。
【図15】外袋に用いられるフイルムシートの断面図で
ある。
【符号の説明】
10 包装体 11 外袋 12,25 筒状部 20 補強枠 21 内袋 60,70 外層 61,71 中間層 62,72 内層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 3/00 590 G03C 3/00 590F B65D 77/04 B65D 77/04 F 81/30 81/30 A (72)発明者 勝俣 育雄 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 小室 順一 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 武 君延 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 3E067 AB39 AC04 AC11 BA12B BA12C CA12 EA08 EB07 EC32 EE15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属或いは無機蒸着層を含むフイルムシ
    ートで写真フイルムカートリッジを個別に収納した内袋
    と、その内袋を複数個の整列した状態で、金属或いは無
    機蒸着層を含むフイルムシートで一体的に集合包装した
    外袋とから構成されていることを特徴とする写真フイル
    ムカートリッジ用包装体。
  2. 【請求項2】 前記外袋には、前記内袋を内蔵するため
    の筒状部を形成するためにフイルムシートを帯状に引き
    出してその幅方向の両端をシールした背シール部が形成
    されており、その背シール部には、前記筒状部の底面側
    から5〜30mmの位置に開封用のノッチが形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の写真フイルムカー
    トリッジ用包装体。
  3. 【請求項3】 前記外袋には、内袋と一緒に補強枠が収
    納されていることを特徴とする請求項1又は2記載の写
    真フイルムカートリッジ用包装体。
  4. 【請求項4】 前記内袋は、その袋内エアーの容積を写
    真フイルムカートリッジの容積で割ったエアー容積率が
    7〜70%となっていることを特徴とする1乃至3何れ
    か記載の写真フイルムカートリッジ用包装体。
  5. 【請求項5】 前記内袋又は外袋を構成する層のうちの
    何れかには、遮光性を確保する性質の材料が用いられて
    いることを特徴とする請求項1乃至4何れか記載の写真
    フイルムカートリッジ用包装体。
  6. 【請求項6】 金属或いは無機蒸着層を含む帯状のフイ
    ルムシートを3方シールする内袋によって写真フイルム
    カートリッジを個別に包装する第1の行程と、金属或い
    は無機蒸着層を含むフイルムシートを3方シールする外
    袋によって前記内袋を複数個整列した状態で包装する第
    2の行程とが分離独立又は連接してなることを特徴とす
    る写真フイルムカートリッジ用包装体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003033979A (ja) * 2001-07-23 2003-02-04 Ricoh Co Ltd 昜開封性包装袋の印字方法、処理方法及び昜開封性包装袋
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