JP2731931B2 - 写真感光材料用包装材料 - Google Patents

写真感光材料用包装材料

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JP2731931B2
JP2731931B2 JP1016357A JP1635789A JP2731931B2 JP 2731931 B2 JP2731931 B2 JP 2731931B2 JP 1016357 A JP1016357 A JP 1016357A JP 1635789 A JP1635789 A JP 1635789A JP 2731931 B2 JP2731931 B2 JP 2731931B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は写真感光材料用包装材料に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
写真感光材料の包装材料としては、一般に光を完全に
遮断することの他、ガスバリヤ性、防湿性、物理強度
(破断強度、引裂き強度、衝撃穴あけ強度、ゲルボテス
ト強度、摩耗強度等)、ヒートシール適性(ヒートシー
ル強度、カットシール性、ホットタック性、夾雑物シー
ル性等)、帯電防止性、滑性、低発塵性、平面性等の諸
特性を満足することが要求されている。
本発明者は、写真感光材料用包装材料を改良すべく鋭
意研究を行い、直鎖状低密度ポリエチレン(以下L−LD
PEと表示)樹脂を50重量%以上含み、遮光性物質を含有
するポリエチレン系ポリマーの遮光フィルムを少なくと
も一層有する感光物質用包装材料を提案した(特開昭58
−132555号公報)。
このL−LDPE樹脂を用いた包装材料は、物理強度やヒ
ートシール性が優れ、薄肉化が可能であるため現在も広
く用いられている。
〔発明が解決すべき課題〕
しかしながら、この包装材料は、メルトテンションが
低いため、ドローダウンが発生し易くかつバブルが不安
定であり、またインフレーションフィルム成形の際に折
り径変動が大きく耳ロスの発生が多い。さらに、押出し
抵抗が大きくて押出しスクリューのモーター負荷が大き
く、従ってフィルム成形速度が小さくなる欠点があっ
た。
最も問題なのはメルトテンションが低いために、ヒー
トシール切れやヒートシール部分が異常に薄くなり遮光
性が低下し、ヒートシール温度を従来の低密度ポリエチ
レン(以後LDPEと表示)樹脂より高くする必要があるた
め、さらに上記傾向が大きくなり、かつヒートシール許
容巾が狭くなる欠点があった。
本発明は上記問題点を解決し、写真性(写真感光材料
のカブリや増減感、階調変動、現像阻害を起こさない
等)、遮光性、フィルム成形性、ヒートシール切れ防止
性、ヒートシール強度、ヒートシール許容巾、経時ヒー
トシール強度保持性、ホットタック性、夾雑物シール
性、物理強度、溶断シール性、ブロッキング防止性、滑
性等の写真感光材料用包装材料に求められる全ての特性
を満たす包装材料を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を特定性能のLDPE樹脂とL−LDPE樹
脂との配合樹脂と各種添加剤を用いることにより解決し
た。
すなわち本発明の写真感光材料用包装材料は、メルト
インデックスが0.5〜10g/10分、密度が0.915〜0.935g/c
m3、分子量分布が4.0以上の高圧法分岐状低密度ポリエ
チレン樹脂を50〜95重量%、メルトインデックスが0.5
〜10g/10分、密度が0.890〜0.940g/cm3、分子量分布が
2.5〜9.0のエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂を5
〜49重量%、カーボンブラックを0.5〜15重量%、ブロ
ッキング防止物質を0.01〜5重量%、及び酸化防止剤を
0.01〜1.0重量%含むインフレーション法で形成された
ポリオレフィン系樹脂フィルムを具備していることを特
徴として構成されている。
本発明で使用する高圧法分岐状LDPE樹脂は、メルトイ
ンデックス(以下MIと表示、ASTM D−1238−65、以下同
様)が0.5〜10g/10分、密度(ASTM D1505−67、以下同
様)が0.915〜0.935g/cm3でGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ法)で測
定した値、以下同様}が4.0以上である。
高圧法分岐状LDPE樹脂のMIが0.5g/10分未満ではタテ
裂きしやすく、スクリューのモーター負荷が大きくな
り、また、10g/10分を越えるとメルトテンションの改良
効果が小さく、物理強度が小さくなり、ブロッキングが
発生しやすくなる。
高圧法分岐状LDPE樹脂の密度が0.915g/cm3未満では物
理強度が小さく、メルトテンションの改良効果が小さ
く、ブロッキングが発生しやすくなり、また密度が0.93
5g/cm3を越えるとタテ裂きしやすく、スクリューのモー
ター負荷が大きくなる。
高圧状分岐状LDPE樹脂の分子量分布が4.0未満では、
スクリューのモーター負荷が大きくなり、タテ裂きしや
すくなる。さらに重合性が悪く高価になる。
高圧状分岐状LDPE樹脂は、高圧ラジカル重合法によっ
て得られる樹脂等であって、エチレンのみからなるホモ
ポリマーである。
製造プロセスで分類するとチューブラー法とオートク
レーブ法の2つがある。
本発明に好ましい国内市販の高圧法分岐状LDPE樹脂と
しては住友化学のスミカセン、三菱油化のユカロン、三
井石油化学のミラソン、東洋ソーダのペトロセン、昭和
電工のショウレックス、旭化成のサンテック−LD、三菱
化成のノバテック−L等があり、低温加工に向いている
LDPE樹脂としては、日本ユニカーのNUCポリエチレン、
宇部恒産のUBEポリエチレン、日石化学のレクスロン、
三菱油化のユカロン等がある。
高圧法分岐状LDPE樹脂は、50〜95重量%含まれる。
50重量%未満ではエチレン・α−オレフィン共重合体
樹脂添加によるスクリューのモーター負荷をカバーし、
メルトテンション低下をカバーし、さらにヒートシール
切れを改良する効果が小さく、ピンホールの発生やブロ
ッキングの発生がある。また、95重量%を越えると物理
強度が小さくなり、タテ裂きしやすく、ホットタック性
や夾雑物シール性、ヒートシール強度が悪化する。特に
経時ヒートシール強度保持性が減少しピンホールやシー
ルはがれが発生し易くなり遮光性の確保が困難になる。
本発明で使用するエチレン・α−オレフィン共重合体
樹脂は、MIは0.5〜10g/10分、密度が0.890〜0.940g/c
m3、分子量分布は2.5〜9.0の樹脂である。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂のMIが0.5g/1
0分未満では、スクリューのモーター負荷が大きくなり
メルトフラクチャーが発生しやすくなる。MIが10g/10分
をこえると、物理強度向上効果が少なくメルトテンショ
ンが小さくドローダウンが発生しやすくなる。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の密度が0.89
0g/cm3未満では、ブロッキングが発生しやすく、ペレッ
トがホッパーから落下しなくなりフィルム成形が困難に
なる。密度が0.940g/cm3をこえると、タテ裂きしやすく
なり、スクリューのモーター負荷が大きくなり、メルト
フラクチャーも発生しやすくなる。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の分子量分布
が2.5未満では、スクリューのモーター負荷が大きくな
り、メルトフラクチャーが発生しやすくなる。さらに特
殊な重合触媒と特殊な重合条件を必要とするため高価に
なる。
分子量分布が9.0をこえると、物理強度向上効果が少
なくなり、メルトテンションが小さくドローダウンが発
生しやすくなる。さらにブロッキングが発生しやすくな
る。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂は、L−LDPE
(Liner Low Density Polyetylene)樹脂と称され、中
低圧法、高圧法両ポリエチレン樹脂の利点を併せもつ省
エネルギー、省資源という時代の要請に合致する低コス
ト、高強度の樹脂である。この樹脂は低圧法又は高圧改
良法でエチレンと炭素数が3〜13個、好ましくは4〜10
個のα−オレフィンを共重合させたコポリマーで線状の
直鎖に短分岐をもった構造のエチレン共重合体樹脂であ
る。物理強度やコストの点で好ましいα−オレフィンと
してはブテン−1、オクテン−1、ヘキセン−1、4−
メチルペンテン−1、ヘプテン−1などが使用される。
密度は一般に低中密度ポリエチレン樹脂程度とされて
いるが、市販品では0.87〜0.95g/cm3の範囲内にあるも
のが多い。メルトインデックスは0.1〜50g/10分の範囲
内にあるものが多い。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の重合プロセ
スとしては中・低圧装置を用いる気相法、液相法と高圧
改良法装置を用いるイオン重合法等がある。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の具体例を以
下に示す。
エチレン・ブテン−1共重合体樹脂 GレジンとNUC−FLX (UCC社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクレアー (デュポンカナダ社) マーレックス (フィリップス社) スタミレックス (DSM社) エクセレンVL (住友化学) ネオゼックス (三井石油化学) 三菱ポリエチ−LL (三菱油化) 日石リニレックス (日本石油化学) NUCポリエチレン−LL (日本ユニカー) 出光ポリエチレンL (出光石油化学) エチレン・ヘキセン−1共重合体樹脂 TUFLIN (UCC社) TUFTHENE (日本ユニカー) エチレン・4メチルペンテン−1共重合体樹脂 ウルトゼックス (三井石油化学) エチレン・オクテン−1共重合体樹脂 スタミレックス (DSM社) ダウレックス (ダウケミカル社) スクリアー (デュポンカナダ社) MORETEC (出光石油化学) これらのエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂の中
で物理強度とヒートシール強度とフィルム成形性の点か
ら特に好ましいのは、α−オレフィンの炭素数が6〜8
個の液相法プロセスと気相法プロセスで得られたもので
ある。
特に好ましい代表的な例を商品名であげると、ポリエ
チレンにα−オレフィン側鎖として炭素数6個の4−メ
チルペンテン−1を導入した三井石油化学(株)のウル
トゼックス及びα−オレフィン側鎖として炭素数8個の
オクテン−1を導入した出光石油化学(株)のMORETEC
とDSM社のスタミレックスとダウケミカル社のダウレッ
クスがある(以上4社品共液相法プロセスで得られたエ
チレン・α−オレフィン共重合体樹脂である。)。
低圧法の気相法プロセスで得られた好ましい代表的な
例を商品名であげると、α−オレフィン側鎖として炭素
数6個のヘキセン−1を導入したUCC社のTUFLIN及び日
本ユニカー(株)のTUFTHENE等がある。
また最近発売された密度が0.910g/cm3未満の低温ヒー
トシール性、突きさし強度、引裂き強度等が優れた超低
密度直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、例えばUCC社のNUC
−FLXや住友化学(株)のエクセレンVLも好ましい(以
上2社品共α−オレフィンが炭素数4個のブテン−1を
使用)。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂は5〜49重量
%含まれる。
5重量%未満では物理強度向上効果やヒートシール適
性(ヒートシール強度、経時ヒートシール強度保持性、
夾雑物シール性、ホットタック性)改良効果が小さく、
また49重量%をこえるとブロッキングが発生しやすくな
ったり、メルトテンションが低下しヒートシール切れや
ドローダウンが発生しやすくなる。
本発明で使用するカーボンブラックは、写真感光材料
用包装材料に遮光性を付与するほかブロッキング防止
性、帯電防止性、酸化防止性等を向上させる。
カーボンブラックの原料による分類例をあげると、ガ
スファーネスブラック、オイルファーネスブラック、チ
ャンネルブラック、アントラセンブラック、アセチレン
ブラック、ケッチェンカーボンブラック、サーマルブラ
ック、ランプブラック、油煙、松煙、アニマルブラッ
ク、ベジタブルブラック等がある。
本発明では遮光性、コスト、物性向上の目的ではファ
ーネスカーボンブラックが望ましく、高価であるが帯電
防止効果を有する着色物質としてはアセチレンカーボン
ブラック、変性副生カーボンブラックであるケッチェン
カーボンブラックが望ましい。必要により前者と後者を
必要特性に従ってミックスすることも望ましい。
本発明の写真感光材料用包装材料として使用する上で
カブリの発生がなく、感光度の増減の発生が少なく、遮
光能力が大きく、かつ分散性がよくカーボンブラックの
固り(ブツ)の発生やフィッシュアイ等フィルム中にピ
ンホールが発生しにくい点で、カーボンブラックの50重
量%以上がpHが6.0〜8.5、平均粒子径が15〜50μm、揮
発成分が3.0%以下、吸油量が60ml/100g以上のファーネ
スカーボンブラックであることが好ましい。
カーボンブラックは0.5〜15重量%含まれる。混練量
が0.5重量%未満では遮光性が少なく不十分であり、帯
電しやすく、フィルム成形性を悪化させ、ブロッキング
を発生しやすくなる。
15重量%を越えると、フィルムの物理強度を低下さ
せ、ヒートシール性を悪化させ、発塵が多くなり写真感
光材料を黒色に汚染する。
カーボンブラックの使用形態はドライカラー、リキッ
ドカラー、ペーストカラー、マスターバッチペレット、
コンパウンドカラーペレット、顆粒状カラーペレット等
があるが、マスターバッチペレットを使用するマスター
バッチ法がコスト、作業場の汚染防止等の点で望まし
い。特公昭40−26196号公報では有機溶媒に溶解した重
合体の溶液中にカーボンブラックを分散せしめて、重合
体−カーボンブラックのマスターバッチをつくる方法
を、特公昭43−10362号公報にはカーボンブラックをポ
リエチレンに分散してマスターバッチをつくる方法が記
載されている。本発明者も着色マスターバッチ用樹脂組
成物を特開昭63−186740号公報に提案している。
国内の代表的カーボンブラック供給メーカーとしては
三菱化成工業KK、旭カーボンKK、東海カーボンKK、昭和
キャボットKK、電気化学KK、北炭カーボンKK、日鉄化学
工業KK、東洋コンチネンタルカーボン有限会社等があ
る。
本発明で使用するブロッキング防止物質には、ブロッ
キング防止剤のほか、ブロッキング防止性を有する脂肪
酸アミド系滑剤やその他の滑剤及びスタチック防止性を
併有する界面活性剤が含まれる。
ブロッキング防止剤の代表的市販品を下記に示す。
(1)無機系ブロッキング防止物質 (a)シリカ; サイロイド244(富士ダビソン)、サイロイド978(Da
vison)、セライトハイフロースーパーセル(J−ohns
−Manville)、セライトスーパーフロス(Johns−Manvi
lle)、AEROSIL 200(日本エアロジル)、AEROSIL 300
(日本エアロジル)、スーパーライト(今野商店)、ス
ノーライト(毛利商店)、ラジオライトW(昭和化学) (b)カルシウムシリケート; マイクロセルC(Johns−Manville)、マイクロセル
T−38(Johns−Manville) (c)ケイ酸アルミニウム; P−820(Deggossa)、パーライト54(東興パーライ
ト)、タルク(ニケイ酸マグネシウム) (d)タルク; PKN(林化成)、ミクロホワイト(林化成) (e)炭酸カルシウム;ソフトンSS(DOW) (2)有機系ブロッキング防止物質 高級脂肪酸ポリビニルエステル、ジカルボン酸エステ
ルアミド、n−オクタデシルウレア、N,N′−ジオレイ
ルオキサアミド ブロッキング防止物質として用いられる脂肪酸アミド
系滑剤は、写真フィルムに悪影響を与えず、滑性のほ
か、ブロッキング防止性、静電気防止等の性質を有し、
かつ安価であるため好ましい。以下に代表的市販品を記
載するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)オレイン酸アミド滑剤; アーモスリップCP(ライオン・アクゾ)、ニュートロ
ン(日本精化)、ニュートロンE−18(日本精化)、ア
マイドO(日東化学)、アルフロE−10(日本油脂)、
ダイヤミッドO−200(日本化成)、ダイヤミッドG−2
00(日本化成)等 (2)エルカ酸アミド系滑剤; アルフロ−P−10(日本油脂)等 (3)ステアリン酸アミド系滑剤; アルフロ−S−10(日本油脂)、ニュートロン2(日
本精化)、ダイヤミッド200ビス(日本化成)等 (4)ステアリルエルカ酸アミド系滑剤; SNT(日本精化(株))等 (5)ビス脂肪酸アミド系滑剤; ビスアマイド(日本化成)、ダイヤミッド200ビス
(日本化成)、アーモワックスEBS(ライオン・アク
ゾ)等 (6)ベヘニン酸アミド系滑剤; BNT(日本精化(株))等である。
脂肪酸アミド系滑剤以外のその他の滑剤の代表例を以
下に記載する。脂肪酸アミド系滑剤と比べてブロッキン
グ防止と滑性向上効果が少なく添加量を多くする必要が
あるが、顔料や金属粉末の分散効果が優れている。
(1)アルキルアミン系滑剤; エレクトロストリッパ−TS−2、エレクトロエトリッ
パ−TS−3(花王石鹸)等 (2)炭化水素系滑剤; 流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワック
ス、合成パリフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロ
ピレンワックス、塩素化炭化水素、フルオロカルボン等 (3)脂肪酸系滑剤; 高級脂肪酸(C12以上が好ましい)、オキシ脂肪酸等 (4)エステル系滑剤; 脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アル
コールエステル、脂肪酸のポリグリコールエステル、脂
肪酸の脂肪アルコールエステル等 (5)アルコール系滑剤; 多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール
等 (6)金属石けん系滑剤; ラウリン酸、ステアリン酸、リシノール酸、ナフテン
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸とLi、Mg、Ca、Sr、Ba、
Zn、Cd、Al、Sn、Pb等の金属との化合物等 (7)シリコーン系滑剤; 各種グレードのジメチルポリシロキサン及びその変性
物(信越シリコーン、東レシリコーン)等 ブロッキング防止物質として用いられる界面活性剤の
代表例を以下に記載する。
界面活性剤はブロッキング防止効果のほか、スタチッ
ク防止の点で配合することが好ましい。
陽イオン活性剤としては、第1級アミン塩、第3級ア
ミン、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体があ
り、アニオン活性剤としては、脂肪酸金属塩、アルキル
硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、
コハク酸エステルスルフォン酸塩があり、非イオン活性
剤としては、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、
脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸の
エチレンオキサイド付加物、脂肪アミノ又は脂肪酸アミ
ドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールの
エチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチ
レンオキサイド付加物があり、両性活性剤としては、カ
ルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体等がある。
ブロッキング防止物質は0.01〜5重量%含まれる。0.
01重量%未満ではブロッキング防止効果が小さく、混練
経費増となるだけである。また、5重量%をこえるとブ
リードアウトが多くなったり、ブツの発生が多くなるだ
けでなくフィルム強度やヒートシール適性が低下する。
本発明で使用する酸化防止剤は、ブツやフィッシュア
イ及び着色故障等を防止するために添加する。
この酸化防止剤の代表例を以下に示す。
(イ)フェノール系酸化防止剤 6−t−ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2・
6−ジ−t−ブチル−Pクレゾールt−ブチルフェノー
ル)、2・2′−メチレンビス−(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)、4・4′−ブチリデンビス(6
−t−ブチル−m−クレゾール)、4・4′−チオビス
(6−t−ブチル−m−クレゾール)、4・4−ジヒド
ロキシジフェニルシクロヘキサン、アルキル化ビスフェ
ノール、スチレン化フェノール、2・6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−
(3′・5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェ
ニル)プロピネート、2・2′−メチレンビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、4・4′−チオビ
ス(3−メチル−6−t−ブチルフェニール)、4・
4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、ステアリル−β(3・5−ジ−4−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1・1・
3−トリス(2−メチル−4ヒドロキシ−5−t−ブチ
ルフェニル)ブタン、1・3・5トリメチル−2・4・
6−トリス(3・5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン−3(3′・
5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕メタン等 (ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤 6−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジ
ヒドロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジ
ヒドロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン
誘導体等 (ハ)アリルアミン系酸化防止剤 フェニル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−
ナフチルアミン、N−フェニル−N′−イソピロピル−
P−フェニレンジアミン、N・N′−ジフェニル−P−
フェニレンジアミン、N・N′−ジ−β−ナフチル−P
−フェニレンジアミン、N−(3′−ヒドロキシブチリ
デン)−1−ナフチルアミン等 (ニ)イミダゾール系酸化防止剤 2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト
ベンゾイミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベ
ンゾイミダソール等 (ホ)ホスファイト系酸化防止剤 アルキル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファ
イト亜リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファイ
ト、トリフェニルフォスファイト等 (ヘ)チオ尿素系酸化防止剤 チオ尿素誘導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロ
ピル)−2−チオ尿素等 (ト)硫黄系酸化防止 ジラウリルチオジプロピオネート、シミリスチルチオ
ジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオ
ネート、ジステアリルチオジプロピオネート 代表的な市販の酸化防止剤を以下に示す。
(1)フェノール系酸化防止剤; SUMILIZER BHT(住友)、IRGANOX 1076(チバガイギ
ー)、MARK AO−50(アデカ・アーガス)、SUMILIZER B
P−76(住友)、TOMINOX SS(吉富)、IRGANOX 565(チ
バガイギー)、NONOX WSP(ICI)、SANTONOX(Monsant
o)、SUMILIZER WX R(住友)、ANTAGECRYSTAL(川
口)、IRGANOX 1035(チバガイギー)、ANTAGE W−400
(川口)、NOCLIZER NS−6(大内新興)、IRGANOX 142
5 WL(チバガイギー)、MARK AO−80(アデカ・アーガ
ス)、SUMILIZER GA−80(住友)、TOPANOL CA(IC
I)、MARK AO−30(アデカ・アーガス)、MARK AO−20
(アデカ・アーガス)、IRGANOX 3114(チバガイギ
ー)、MARK AO−330(アデカ・アーガス)、IRGANOX 13
30(チバガイギー)、CYANOX 1790(ACC)、IRGANOX 10
10(チバガイギー)、MARK AO−60(アデカ・アーガ
ス)、SUMILIZER BP−101(住友)、TO−MINOX TT(吉
富)等 (2)燐系酸化防止剤; IRGAFOS 168(チバガイギー)、MARK 2112(アデカ・
アーガス)、WESTON 618(ボルグワーナー)、MARK PEP
−8(アデカ・アーガス)、ULTRANOX 626(ボルグ・ワ
ーナー)、MARK PEP−24G(アデカ・アーガス)、MARK
PEP−36(アデカ・アーガス)、HCA(三光)等 (3)チオエーテル系酸化防止剤; DLTDP “YOSHITOMI"(吉富)、SUMILIZER TPL(住
友)、ANTIOX L(日油)、DMTD“YOSHITOMI"(吉富)、
SUMILIZER TPM(住友)、ANTIOX M(日油)、DSTP“YOS
HITOMI"(吉富)、SUMILIZER TPS(住友)、ANTIOX S
(日油)、SEENOX 412S(シプロ)、MARK AO−412 S
(アデカ・アーガス)、SUMILIZER TP−D(住友)、MA
RK AO−23(アデカ・アーガス)、SANDSTAB P−EPQ(サ
ンド)、IRGAFOS P−EPQ FF(チバガイギー)、IRGANOX
1222(チバガイギー)、MARK 329K(アデカ・アーガ
ス)、WES TON399(ボルグ・ワーナー)、MARK 260(ア
デカ・アーガス)、MARK 522A(アデカ・アーガス)等 (4)金属不活性化剤 NAUGARD XL−1(ユニロイヤル)、MARK CDA−1(ア
デカ・アーガス)、MARK CDA−6(アデカ・アーガ
ス)、LRGANOX MD−1024(チバガイギー)、CUNOX(三
井東圧)等 特に好ましい酸化防止剤はフェノール系の酸化防止剤
であり、市販品としてはチバガイギー社のイルガノック
ス各種と住友化学(株)のSumilizer BHT,Sumilizer BH
−76,Sumilizer WX−R,Sumilizer BP−101等である。
また、2.6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BH
T)、低揮発性の高分子量フェノール型酸化防止剤(商
品名Ireganox 1010,Ireganox 1076,Topanol CA,Ionox 3
30等)、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリ
ルチオプロピオネート、ジアルキルフォスフェート等の
1種以上、特に2種以上を併用するのが効果的である。
着色故障防止の為にフェノール系酸化防止剤と燐系酸化
防止剤を併用することは特に好ましい。
この酸化防止剤は0.01〜1.0重量%含まれる。
添加量が0.01重量%未満では添加効果がほとんどな
い。一方、添加量が1.0重量%をこえる酸化、還元作用
を利用する写真フィルムに悪影響があり写真性能に異常
が発生する場合がある。このため酸化防止剤は着色故障
やブツが発生しない最少量を添加するようにすることが
好ましい。
さらにカーボンブラック等と併用すると酸化防止が相
乗的に効果を発揮する。
その他プラスチック データ ハンドブック(KK工業
調査会発行)の794〜799ページに開示された各種酸化防
止剤やプラスチック添加剤データー集(KK化学工業社)
の327〜329ページに開示された各種酸化防止剤やPLASTI
CS AGE ENCYCLOPEDIA進歩編1986(KKプラスチック・エ
ージ)の211〜212ページに開示された各種酸化防止剤等
を選択して用いることが可能である。
本発明の写真感光材料用包装材料においては、遮光性
物質として前記カーボンブラックの外、下記に示す着色
物質を用いることができる。
(1)無機化合物 A.酸化物…シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタン、
酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アンチモ
ン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、
酸化ベリリウム、軽石、軽石バルーン、アルミナ繊維 B.水酸化物…水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム C.炭酸塩…炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマ
イト、ドーソナイト D.(亜)硫酸塩…硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸
アンモニウム、亜硫酸カルシウム E.ケイ酸塩…タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガ
ラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カル
シウム、モンモリロナイト、ベントナイト F.炭素…グラファイト、炭素繊維、炭素中空球 G.その他…鉄粉、銅粉、鉛粉、錫粉、ステンレス粉、パ
ール顔料、アルミニウム粉、硫化モリブデン、ポロン繊
維、炭化ケイ素繊維、黄銅繊維、チタン酸カリウム、チ
タン酸ジルコン酸鉛、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウ
ム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム、アルミニウ
ムペースト (2)有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズなど)、殻繊維(アーモ
ンド、ドーナッツ、モミ殻など)、着色した各種の繊維
例えば木綿、ジュート、紙細片、セロハン片、ナイロン
繊維、ポリプロピレン繊維、デンプン、芳香族ポリアミ
ド繊維 これらの着色物質の中で、不透明化する無機化合物が
好ましく、特に、耐熱性、耐光性が優れ比較的不活性な
物質である、光吸収性の窒化チタンとグラファイトが好
ましい。
これら着色物質の添加方法はカーボンブラックの場合
と同様である。
また、本発明の写真感光材料用包装材料では、必要に
応じて各種添加剤を使用することができる。
次に、添加剤の代表例を以下に記載するが、本発明は
これに限定されるものではなく、公知のあらゆるものの
中から選択できる。
以上のような樹脂組成でポリオレフィン系樹脂フィル
ムが構成されている。本発明の写真感光材料用包装材料
はこのポリオレフィン系樹脂フィルムを具備しており、
このポリオレフィン系樹脂フィルムを具備していれば、
このフィルムのみからなる単層フィルムであっても、他
のフレキシブルシートを接着剤層で積層又は共押出し等
で直接積層した多層フィルムであってもよい。
このフレキシブルシートとしては、熱可塑性樹脂フィ
ルム、例えば各種ポリエチレン樹脂、エチレン共重合体
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ
塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂などの公
知のフィルム、及びそれらの変性樹脂のフィルムがあ
る。また、金属薄膜加工フィルム(代表的なものはアル
ミニウム真空蒸着フィルム)、セルロースアセテートフ
ィルム、セロファン、ポリビニルアルコールフィルム、
各種の紙、各種の金属箔(代表例としてアルミニウム
箔)、不織布、ワリフ、穴アキフィルム及びポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリウレタン等の発泡シート等の公
知のフレキシブルシートなども好適である。
フレキシブルシートを積層する方法は、公知の各種の
方法でよく、例えば熱接着法(熱板接着法、インパルス
接着法、超音波接着法)、接着剤による方法(湿式ラミ
ネート法、乾式ラミネート法、ホットメルトラミネート
法、エクストルージョンラミネート法、共押出しラミネ
ート法も含む)、等が使われる。
接着剤の代表的なものとして各種ポリエチレン樹脂、
各種ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系熱可塑性
樹脂熱溶融接着剤、エチレン−プロピレン共重合体樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体樹脂等のエチレン共重合体樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー
樹脂等のエチレン共重合体熱可塑性樹脂熱溶融接着剤そ
の他熱溶融型ゴム系接着剤があり、溶液状接着剤として
はウエットラミネート用接着剤があり、エマルジョン、
ラテックス状の接着剤である。
エマルジョン型接着剤の代表例としてはポリ酢酸ビニ
ル、酢酸ビニル−エチレン共重合物、酢酸ビニルとアク
リル酸エステル共重合物、酢酸ビニルとマレイン酸エス
テル共重合物、アクリル共重合物、エチレン−アクリル
酸共重合物等のエマルジョンがある。
ラテックス型接着剤の代表例としては天然ゴム、スチ
レンブタジエン(SBR)、アクリロニトリルブタジエン
(NBR)、クロロプレン(CR)等のゴムラテックスがあ
る。
またドライラミネート用接着剤としてはイソシアネー
ト系接着剤、ウレタン系接着剤があり、その他パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレン
−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体樹脂等をブレンドしたホットメルトラミネ
ート接着剤、感圧接着剤、感熱接着剤等公知の接着剤を
用いることができる。
エクストルージョンラミネート用ポリオレフィン系接
着剤はより具体的にいえば各種ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、などポリオレフィ
ン樹脂からなる重合物及びエチレン共重合体(EVA、EEA
等)樹脂の他L−LDPE樹脂の如く、エチレンに一部他の
モノマー(α−オレフィン)を共重合させたもの、Dupo
nt社の“サーリン”、三井ポリケミカル社の“ハイミラ
ン”、等のアイオノマー樹脂(イオン性共重合体)やポ
リオレフィン樹脂と不飽和カルボン酸及びその誘導体と
をグラフト変性した変性樹脂例えば三井石油化学(株)
の“アドマー”、日本石油化学(株)“Nポリマー”、
昭和電工(株)の“ERレジン”、三井油化(株)の“MO
DIC"、三菱化成工業(株)の“ノバテック−AP"、エク
ソン社の“デクソン”、日本ユニカー(株)の“NUC−A
CE"、東亜燃料工業(株)の“HAシリーズ”、出光石油
化学(株)の“IDEMITSU PLYTAC"、三井東圧化学(株)
の“MITSU LONPLY"、住友化学(株)の“ボンド ファ
ースト”、(接着性ポリマーとも呼ばれる。)等があ
る。
特にLDPE樹脂とL−LDPE樹脂が安価でラミネート適性
に優れているので好ましい。さらにアンカーコートやコ
ロナ放電処理しても接着強度の大きい接着性ポリマーを
含むLDPE樹脂も好ましい。
これらの接着剤層は積層させようとするフレキシブル
シートより5℃以上融点が低いものであることが好まし
い。この程度の温度差があればフレキシブルシートに悪
影響を与えず熱溶融接着を完全に行わせることができ
る。
熱可塑性樹脂を用いたエクストルージョンラミネート
法による接着剤層の厚さは、通例8〜50μm、好ましく
は10〜20μmとなるが、コスト、ラミネート速度、積層
体の全厚さ等に基いて定められるので、この数値には特
に限定されない。
本発明の写真感光材料用包装材料は各種写真感光材料
用の包装材料として好適である。適用可能な写真感光材
料の例を以下に記載する。
ハロゲン化銀写真感光材料(レントゲン用フィルム、
印刷用フィルム、カラー印画紙、カラーフィルム、印刷
用マスター紙、DTR感光材料、電算写植フィルム及びペ
ーパー、マイクロフィルム、映画用フィルム、自己現像
型写真感光材料、直接ポジ型フィルム及びペーパー等) ジアゾニウム写真感光材料(4−モルフォリノベンゼ
ンジアゾニウムクロフィルム、マイクロフィルム、複写
用フィルム、印刷用版材等) アジド、ジアジド系写真感光材料(パラアジドベンゾ
エード、4,4′ジアジドスチルベン等を含む感光材料、
例えば複写用フィルム、印刷用版材等) キノンジアジド系写真感光材料(オルソーキノンジア
ジド、オルソーナフトキノンジアジド系化合物、例えば
ベンゾキノン(1,2)−ジアジド−(2)−4−スルフ
ォン酸フェニルエーテル等を含む写真感光材料、例えば
印刷用版材、複写用フィルム、密着用フィルム等) 本発明の写真感光材料用包装材料を例えば上記の写真
感光材料に適用する場合、一重平袋、二重平袋、自立
袋、一重ガゼット袋、二重ガゼット袋、スタンデングパ
ウチ、手提袋などのほか、積層フィルム、防湿箱の内貼
り、明室装填遮光マガジンの内貼り、リーダー紙等公知
のあらゆる形態に使用可能である。
製袋の方法は使用する積層フィルムの性質に応じて、
ヒートシール、溶断シール、インパルスシール、超音波
シール、高周波シールなど、従来公知のプラスチックフ
ィルムのシール法などによる。なお、適宜の接着剤、螺
着剤などを使用して製袋することも可能である。
〔作用〕
本発明では、添加剤を併用し、特定性能の高圧法分岐
状LDPE樹脂とエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂と
の配合樹脂を用いているため、高圧法分岐状LDPE樹脂に
よってメルトテンションが大きくなり、フィルム切断、
メルトフラクチャー、ドローダウンの発生が無く作業性
が良好で、フィルムの平面性が良く、フィルム成形性を
改良する。また、ヒートシール許容巾が拡大し、溶断シ
ール性が良く、ヒートシール切れの発生が無く、低温ヒ
ートシール性を確保し、ヒートシール性能を改善する。
エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂によってホッ
タック性、夾雑物シール性が良く、ヒートシール強度が
大きく、経時ヒートシール強度の保持性が良く、物理強
度と相俟ってヒートシール切れを発生しない。また衝撃
穴あけ強度、引裂き強度、ゲルボテスト強度が大で物理
強度を向上させる。
また添加剤の併用により遮光性を保有し、フィルム成
形性を改良し、ブロッキング防止性、滑性等に優れブツ
の発生を防止する。
〔実施例〕
本発明の写真感光材料用包装材料の実施例を第1図か
ら第6図に基づいて説明する。
第1図から第6図は写真感光材料用包装材料の層構成
を示す部分断面図である。
第1図の写真感光材料用包装材料は、本発明のポリオ
レフィン系樹脂フィルム1aの単一フィルムで構成されて
いる。
第2図の写真感光材料用包装材料は、本発明のポリオ
レフィン系樹脂フィルム1aと遮光性物質を含む熱可塑性
樹脂フィルム2aから成る二層共押出しフィルムIaで構成
されている。
第3図の写真感光材料用包装材料は、第2図の二層共
押出しフィルムIa、Iaが遮光性物質を含む熱可塑性樹脂
フィルム2a、2a間でブロッキング接着Bした、ブロッキ
ング接着多層共押出しフィルムIIaで構成されている。
第4図の写真感光材料用包装材料は、本発明のポリオ
レフィン系樹脂フィルム1aに接着剤層3を介してフレキ
シブルシート4が積層された3層で構成されている。
第5図の写真感光材料用包装材料は、本発明のポリオ
レフィン系樹脂フィルム1aに遮光性物質を含む接着剤層
3aを介してアルミニウム箔またはアルミニウム蒸着フレ
キシブルシートのアルミニウム層5が積層され、アルミ
ニウム層5に遮光性物質を含む接着剤層3aを介してフレ
キシブルシート4が積層された5層で構成されている。
第6図の写真感光材料用包装材料は、第3図のブロッ
キング接着多層共押出しフィルムIIaに接着剤層3を介
してアルミニウム層5が積層され、アルミニウム層5に
遮光性物質を含む接着剤層3aを介してフレキシブルシー
ト4が積層された8層で構成されている。
次に本発明品A、B、従来品I、IIの特性を比較した
実験結果について説明する。
本発明品A(1、2、3) 層構成は第1図に相当する。
MIが2.0g/10分、密度が0.918g/cm3、分子量分布が9.0
の高圧法分岐状LDPE樹脂を、A1は86.65重量%、A2は76.
65重量%、A3は66.65重量%とし、MIが1.0g/10分、密度
が0.923g/cm3、分子量分布が4.1の低圧気相法のエチレ
ン・ブデン−1共重合体樹脂を、A1は10重量%、A2は20
重量%、A3は30重量%とする。
上記A1、A2、A3の配合樹脂のそれぞれに平均粒子径が
21mμ、pH8.0、吸油量が76ml/100gのファーネスカーボ
ンブラック3重量%、エルカ酸アミド0.05重量%、合成
シリカ0.05重量%、ステアリン酸カルシウム0.1重量
%、フェノール系酸化防止剤0.15重量%加え、A1、A2、
A3の樹脂組成物とした。
得られた樹脂組成物をスクリュー径40mmφ、L/D18:
1、リングダイ直径500mmφ、リップクリアランス1.2mm
のプラコーKK製インフレーションフィルム成形機を用い
て、ブロー比1.4で厚さ100μmのインフレーションフィ
ルム成形を行なった。
得られたA1、A2、A3のフィルムの特性を第1表に示
す。
本発明品B(1、2、3) 本発明品Aのエチレン・ブテン−1共重合体樹脂の代
りにMIが2.1g/10分、密度が0.920g/cm3、分子量分布が
3.1の低圧液相法のエチレン・4メチルペンテン−1共
重合体樹脂を用いる外は、本発明品Aと同一の配合に
て、B1、B2、B3の樹脂組成物を作り、本発明品1と全く
同様にして厚さ100μmのB1、B2、B3のインフレーショ
ンフィルムを作製した。
得られたフィルムの特性を第1表に示す。
従来品I 本発明品Aと同一の、高圧状分岐状LDPE樹脂4.5重量
%、エチレン・ブテン−1共重合体樹脂92.3重量%、フ
ァーネスカーボンブラック3重量%、合成シリカ0.05重
量%、酸化防止剤0.15重量%の樹脂組成物を作り、本発
明品Aと全く同様にして厚さ100μmのインフレーショ
ンフィルムを作製した。
得られたフィルムの特性を第1表に示す。
従来品II 本発明品Aと同一の、高圧状分岐状LDPE樹脂96.8重量
%、ファーネスカーボンブラック3重量%、合成シリカ
0.05重量%、酸化防止剤0.15重量%の樹脂組成物を作
り、本発明品Aと全く同様にして厚さ100μmのインフ
レーションフィルムを作製した。
得られたフィルムの特性を第1表に示す。
評価は下記による。
◎…非常に優れている ○…優れている ●…可(実用限度内) ▲…問題あり(改良必要) ×…実用不可 ※A フィルム平面性 インフレーションフィルム成形法で製造したフィルム
の表面平滑性を目視観察により評価。
※B メルトフラクチャー(melt fracture) 各熱可塑性樹脂を連続押出しする時に、せん断応力が
大きくなりフィルムの表面に不規則な凹凸または波形が
発生する状態を目視観察により評価。
※C ヒートシール強度 フィルム幅15mmのサンプルを2枚重ね、シール圧力1K
g/cm2、シール時間1秒の条件でシール温度を変化させ
最大強度になった時の強度を言う。
測定方法は上記条件でヒートシールしたサンプルを18
0度角度でJIS P−8113と同一条件で剥離するのに必要な
荷重として求める。
※D 経時ヒートシール強度 フィルム幅15mmのサンプルを2枚重ねて目的のシール
温度で、シール圧力1Kg/cm2、シール時間1秒の条件で
ヒートシールを行い、3ヶ月自然放置後(室温20℃、湿
度65%RH)シール面を180度角度で剥離するのに必要な
荷重を求める。
※E ヒートシール切れ 第7図の形状のガゼット袋をヒートシール法で作成し
た時の底部ヒートシールに発生するヒートシール切れを
ガゼット袋の中にISO感度100のフジカラーSUPER HR 100
フィルムを密封包装後8万ルックスのキセノンランプ下
で1時間曝光後現像処理した時のカブリの発生状態から
評価。
※F フィルム成形性 各サンプルをインフレーションフィルム成形機を用い
て記載内容の樹脂処方、フィルム厚さでフィルム成形す
るときの電流負荷の少なさ、バブルの安定性、フィルム
シワの発生の少なさ等より判断。
※G ブロッキング防止性 上記フィルム成形の内容により作成したインフレーシ
ョンフィルムを巻き取った後、折径330mm×220mmにカミ
ソリで切断し、この切断口の開口のし易さから判断し
た。
※H スクリューモーター負荷 各サンプルをインフレーションフィルム成形機を用い
て記載内容の樹脂処方、フィルム厚さでフィルム成形す
る時の電流値より評価。
また、本発明品A2、B2及び従来品IIの10日及び30日経
過後のヒートシール強度の分布状態を第8図に示す。
〔発明の効果〕
本発明は以上の様に構成したので、ヒートシール切れ
が発生せず遮光性を確実に確保でき、フィルムの平面性
が良くて写真性が良く、遮光性、フィルム成形性が良好
でヒートシール適性、物理強度に優れ、ブロッキング防
止性、滑性が良好でかつ安価な包装材料を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第6図は、本発明の写真感光材料用包装材料
の実施例の層構成を示す部分断面図である。第7図はヒ
ートシール切れ評価に用いたガゼット袋の斜視図であ
る。第8図は製袋後のヒートシール強度の分布状態を示
すグラフである。 1a…ポリオレフィン系樹脂フィルム 2、2a…熱可塑性樹脂フィルム 3、3a…接着剤層 4、4a…フレキシブルシート 5…アルミニウム層 Ia…二層共押出しフィルム IIa…ブロッキング接着多層共押出しフィルム a;遮光性物質を含むことを示す B;ブロッキング接着部を示す
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 3/00 565 G03C 3/00 565A 565G

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メルトインデックスが0.5〜10g/10分、密
    度が0.915〜0.935g/cm3、分子量分布が4.0以上の高圧法
    分岐状低密度ポリエチレン樹脂を50〜95重量%、メルト
    インデックスが0.5〜10g/10分、密度が0.890〜0.940g/c
    m3、分子量分布が2.5〜9.0のエチレン・α−オレフィン
    共重合体樹脂を5〜49重量%、カーボンブラックを0.5
    〜15重量%、ブロッキング防止物質を0.01〜5重量%、
    及び酸化防止剤を0.01〜1.0重量%含む、インフレーシ
    ョン法で形成されたポリオレフィン系樹脂フィルムを具
    備していることを特徴とする写真感光材料用包装材料
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