JP2795748B2 - ヌクレオシドの製造法 - Google Patents

ヌクレオシドの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、バチルス属に属する好熱菌由来のヌクレオ
シドホスホリラーゼを含有する酵素調製物を用いたヌク
レオシドの製造法に関するものである。
背景技術 ヌクレオシド、リボース−1−リン酸等の糖残基供与
体と塩基供与体とを酵素的に反応させてヌクレオシドを
製造する方法としては、例えば、各種プリンヌクレオシ
ドの製造法(特公昭43−24475号、特公昭43−28954号、
特公昭43−28955号、特公昭43−28956号、特公昭45−11
116号、特公昭48−14957号、特開昭55−71495号、特開
昭56−18599号、特開昭56−142293号、特開昭56−16479
3号、特開昭56−166199号、特開昭58−63393号、特開昭
58−94396号、特開昭58−170493号など)、各種ピリミ
ジンヌクレオシドの製造法(特公昭35−16478号、特開
昭56−102794号、特開昭59−213397号、特開昭60−2394
95号、特開昭60−239495号など)、その他各種のヌクレ
オシドの製造法(特開昭50−29720号、特開昭57−14659
3号、特開昭58−190396号、特開昭58−216696号、特開
昭59−143599号、特開昭59−179094号、特開昭59−2133
97号、特開昭60−120981号、特開昭60−133896号、特開
昭63−31093号、特開昭63−177797号など)などが報告
されている。
しかしながら、これらの酵素的なヌクレオシドの製造
法は、酵素反応特有の基質特異性、立体選択性などの点
において化学的合成法と比較して優れたものであるが、
酵素の能力が十分でなく収率および収量の点では必ずし
も満足できるものではなかった。
また、常温で反応を行なえば、雑菌による汚染が原因
と考えられる収率の低下も観察され、汚染を回避するた
めに高温(例えば45℃以上)で反応を行なうと酵素が徐
々に失活してしまい、結果的に収率が著しく低下すると
いう問題点もあった。
一般に、化合物の合成は生成反応と分解反応との平衡
が生成反応に傾くことによってもたらされるものであ
る。このため、化合物の収率および収量を高めるために
は、生成反応を促進し、かつ分解反応を抑制することが
肝要であり、この原則は酵素的な化合物の製造法におい
ても例外ではない。
また、反応温度を高くすれば、反応速度が速くなり、
短時間のうちに反応が終了し、かつ基質の溶解性も高ま
ることから、目的化合物を収率よく製造できる可能性を
有している。
ヌクレオシドホスホリラーゼを用いてヌクレオシドを
製造する場合、ヌクレオシドの生成反応を促進するため
には、触媒として使用する酵素自体の能力および反応条
件の2つの点から考慮しなければならない。反応条件の
選定は使用する酵素の能力を引き出すための補助的な手
段にすぎず、生成反応を促進し、目的化合物の収率を高
めるための抜本的な方法は優れた能力を有するヌクレオ
シドホスホリラーゼを用いることである。
ヌクレオシドの製造に使用されている従来のヌクレオ
シドホスホリラーゼは、調製の容易な微生物から調製し
たものが大多数である。しかし、反応の効率、比活性、
耐熱性、目的化合物の収率などから酵素の能力を検討し
た場合、従来使用されているものは必ずしも満足できる
ものではなかった。
一方、製造したヌクレオシドの分解反応に関与すると
考えられる酵素、例えばヌクレオシダーゼに関しては光
硬化樹脂を用いた固定化法によるヌクレオシダーゼの抑
制法が報告されている(特開昭62−253393号)。該方法
は優れた方法であるが、酵素調製物として微生物菌体を
使用する場合には微生物によっては固定化しにくいもの
もあり、汎用性に欠ける方法であった。
本発明者らは、ヌクレオシドの酵素的製造に使用でき
る能力の優れた酵素を発見するため種々の微生物をスク
リーニングした結果、バチルス属に属する好熱菌の中に
極めて比活性が高く、耐熱性のあるヌクレオシドホスホ
リラーゼを多量に含有し、菌体単位重量当りのヌクレオ
シドホスホリラーゼ活性が高い微生物群を発見した。
従来、バチルス属に属する好熱菌であるバチルス・ス
テアロサーモフィスからヌクレオシドホリホリラーゼが
単離精製されて、その酵素的性質が検討報告されている
(J.Biol.Chem.,244,3691〜3697(1969)、Agric.Biol.
Chem.,53,2205〜2210(1989年8月23日)、Agric.Biol.
Chem.,53,3219〜3224(1989年12月23日)参照)。ま
た、バチルス・ステアロサーモフィラスの微生物菌体を
酵素源として用いた5−メチルウリジンまたはチミジン
の製造法も報告されている(特開平1−320995号公報
(1989年12月27日公開)、Agric.Biol.Chem.,53,197〜2
02(1989年1月23日)参照)。しかしながら、上記報告
のヌクレオシドホスホリラーゼは、耐熱性を有するとい
う利点は有するものの、比活性が低く、かつ菌体単位重
量当りの酵素活性も低いためにヌクレオシドを収率よく
製造することができないという従来の問題点を解決する
までには至らなかった。すなわち、特開平1−320995号
公報に記載されているヌクレオシドの収率を使用した塩
基供与体に対する割合で表わせば、せいぜい30%前後
(理想的に反応したとしても酵素反応の平衡定数から求
められる目的物の収率は53〜56%である)である。
発明の開示 発明者らは、前述の本発明者らの発見した比活性が高
く、耐熱性のあるヌクレオシドホスホリラーゼを多量に
含有し、菌体単位重量当りのヌクレオシドホスホリラー
ゼ活性の高い微生物群に関してさらに研究を重ねた結
果、これらの微生物群は、比活性が高く、耐熱性のあ
るプリンヌクレオシドホスホリラーゼとピリミジンヌク
レオシドホスホリラーゼを合わせ持ち、かつヌクレオシ
ダーゼを含有していないか、含有していてもヌクレオシ
ドを製造する際の反応温度(35〜80℃)においては極く
微弱な活性しか示さないものであること、およびこの
微生物群の1種もしくは2種以上の微生物の菌体由来の
ヌクレオシドホスホリラーゼを含有する酵素調製物をヌ
クレオシドの酵素的構造に使用すればわずかな酵素量で
短時間に収率よくヌクレオシドを製造することができる
ことを知見して本発明を完成させた。
すなわち、本発明は塩基供与体、糖残基供与体および
リン酸供与体をヌクレオシドホスホリラーゼ調製物を用
いて反応させ、塩基供与体の塩基部分と糖残基供与体の
糖部分との間にN−グリコシド結合を形成させてヌクレ
オシドを製造する方法において、ヌクレオシドホスホリ
ラーゼを含有する酵素調製物として、バチルス属に属す
る好熱菌のうち、菌体単位重量当りのヌクレオシドホス
ホリラーゼ活性の高い微生物群の1種または2種以上の
微生物の菌体に由来するものを用いることを特徴とする
ヌクレオシドの製造法に関するものである。
なお、本明細書において「ヌクレオシド」とは、ウリ
ジン、チミジン、シチジン、アデノシン、グアノシンな
どの天然に存在するヌクレオシドのほか各種のヌクレオ
シドアナログをも包含する範囲を指称するものである。
また、本発明は、上記酵素調製物自体、該酵素調製物
を調製するために使用する新規な微生物、該微生物から
調製され、ヌクレオシドの製造にも使用できる新規なヌ
クレオシドホスホリラーゼに関するものである。
図面の簡単な説明 第1図は本発明のプリンヌクレオシドホスホリラーゼ
の至適pHおよび安定pH範囲を示したものである。
第2図は本発明のプリンヌクレオシドホスホリラーゼ
の至適温度および安定温度範囲を示したものである。
第3図は本発明のピリミジンヌクレオシドホスホリラ
ーゼの至適pHおよび安定pH範囲を示したものである。
第4図は本発明のピリミジンヌクレオシドホスホリラ
ーゼの至適温度および安定温度範囲を示したものであ
る。
第5図は、バチルス・ステアロサーモフィラスTH6−
2とブレビバクテリウム・アセチリカムAT6−7とを酵
素源として使用して1−β−D−リボフラノシル−1,2,
4−トリアゾール−3−カルボキサミド(リバビリン)
を製造した時の反応時間におけるリバビリンの生成率を
比較したものである。
発明を実施するための最良の形態 I ヌクレオシドホスホリラーゼを含有する酵素調製物 本発明の「ヌクレオシドホスホリラーゼを含有する酵
素調製物」(以下、「酵素調製物」と称する)とは、プ
リンヌクレオシドホスホリラーゼまたはピリミジンヌク
レオシドホスホリラーゼの少なくとも一方、好ましくは
両方のヌクレオシドホスホリラーゼを含有するものを指
称する。
また、「酵素の精製度合」とは、総蛋白量に占める酵
素蛋白量の割合を意味する。
本発明の酵素調製物は、バチルス属に属する好熱菌、
具体的にはバチルス・アシドカルダリアス(Bacillus a
cidocaldarius)、バチルス・シェレエゲリ(Bacillus
schlegeli)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bac
illus stearothermophilus)などの中等度好熱菌に属す
る微生物のうち、菌体単位重量当りのヌクレオシドホス
ホリラーゼ活性が高い微生物群の微生物(以下、本発明
の微生物という)より調製することができる。
微生物を選定するためのヌクレオシドホスホリラーゼ
活性は、例えば、以下の値が一応の目安となる。
・プリンヌクレオシドホスホリラーゼ 10U/g湿菌体以上、好ましくは12U/g湿菌体以上 ・ピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ 10U/g湿菌体以上、好ましくは15U/g湿菌体以上 これらの2つの条件のうち一方を満足するものは本発
明方法に使用する酵素調製物の調製源として使用するこ
とができ、上記の2つの条件を同時に満足するものは酵
素調製物の調製源として好適である。
そのような条件を満足する好適な微生物を具体的に例
示すれば、バチルス・ステアロサーモフィラスTH6−
2、同P−21、同P−23など(いずれもヤマサ醤油
(株)敷地内の土壌より分離した土壌分離菌株)を例示
することができる。その菌株群の中の最も代表的な菌株
であるTH6−2株の菌株的性質を以下に示す。
TH6−2の菌学的性質: (A)形 態 細胞の形および大きさ 短桿状(Rod)、0.6〜1.1×2〜7μm 胞子の有無 有 胞子のうの膨化の有無 有 細胞内の胞子の部位および大きさ 末端部または中央部、0.8×0.8〜1.0μm グラム染色性 グラムバリアブル(培養初期はグラム陽性) (B)各培地での生育状態 肉汁寒天斜面培地 生育の様相:育成旺盛、表面平滑、不透明、培地変化な
し 肉汁寒天平板培地 生育の様相:円形コロニー形成、薄く広がる、粘性を示
す、不透明、周縁波状 リトマス・ミルク培地 育成せず (C)生理的性質 酸素存在下での生育:生育する 酸素非存在下での生育:生育せず カタラーゼ:陽性 V−Pテスト:陰性 メチルレッドテスト(pH in V−P broth):<pH6 加水分解能 カゼイン:陰性 ゼラチン:陽性 デンプン:陽性 クエン酸の利用:陽性 硝酸塩の還元:陽性 インドールの生成:陰性 塩化ナトリウムまたは塩化カリウムの要求性:陰性 糖質からの酸の生成 陽性:グルコース、アラビノース、キシロース、フラク
トース、マルトース 陰性:デンプン、グリセロール、ショ糖、ラフィノース 各pHによる生育 6.8で生育、5.7で生育せず 塩化ナトリウム存在下での生育 2%NaCl存在下:生育する 5%NaCl存在下:生育せず 生育範囲 生育pH範囲:6.5〜9.0 生育温度範囲:35〜65℃ グルコース存在下での生育 グルコース0.5%以上の存在下で生育せず これらの菌学的性質をBergey's Manual of Systemati
c Bacteriology(第8版)の分類基準と照合したとこ
ろ、本分離菌はバチルス・ステアロサーモフィラスに属
するものであることが判明し、バチルス・ステアロサー
モフィラス TH6−2と命名した。またP−21、P−23
も同じ菌学的性質を示した。なお、TH6−2は工業技術
院微生物工業技術研究所にブタペスト条約に基づいて寄
託されており、受託番号として微工研条寄第2758号が与
えられている。この国際寄託は、1989年2月4日に上記
寄託機関に国内寄託された微工研菌寄第10526号より199
0年2月16日に移管したものである。
TH6−2、P−21、P−23はいずれもバチルス・ステ
アロサーモフィラスに属するものであるが、菌体単位重
量当りのヌクレオシドホスホリラーゼ活性が非常に高
く、かつヌクレオシダーゼを実質的に含有していない点
で公知の微生物とは明確に区別される。例えば、アメリ
カン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に保
存されている公知のバチルス・ステアロサーモフィラス
に属する微生物と、上記本分離菌とを用いて菌体単位重
量当りのピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼおよび
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ活性を比較検討した
ところ、その結果は第1表の通りであった。第1表か
ら、TH6−2、P−21およびP−23の菌体単位重量当り
のヌクレオシドホスホリラーゼ活性は、従来公知の菌株
の保有する酵素活性と比較してプリンヌクレオシドホス
ホリラーゼ活性で2倍弱およびピリミジンヌクレオシド
ホスホリラーゼ活性で6倍強程度それぞれの活性が高い
ことがわかる。具体的には、上記の本分離菌は、菌体単
位重量当りのプリンヌクレオシドホスホリラーゼ活性お
よびピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ活性はそれ
ぞれ13〜15U/g湿菌体および20〜22U/g湿菌体の値を示す
ものであった。
したがって、本分離菌は前述したヌクレオシドホスホ
リラーゼ活性の選定基準を十分に満足するものであり、
ヌクレオシドを製造するために使用する酵素調製物の調
製源として有用である。
このことを証明するために、リバビリンを製造し、目
的化合物の生成率を公知菌株と比較してみた。その結
果、第2表に示すように、本発明微生物群に属する微生
物を使用した場合にはいずれも90%以上の生成率を示す
のに対して、公知の微生物は最高でも40%の生成率しか
示さず、本発明の微生物群に属する微生物はヌクレオシ
ドの製造のための酵素源として極めて有用であることを
確認した。
なお、上記の比較試験において、微生物の菌体は後述
の実施例1と同様にして調製し、プリンヌクレオシドホ
スホリラーゼ活性およびピリミジンヌクレオシドホスホ
リラーゼ活性の測定は後述の力価の測定法に準じて行っ
た。また、リバビリンは、基質溶液(40mM 1,2,4−ト
リアゾール−3−カルボキサミド、60mMウリジン、40mM
リン酸二水素カリウムを含有するpH6.0の水溶液)10ml
に菌体重量をそろえた菌体懸濁液10ml(湿菌体として20
0mgを含有)を添加して50℃で24時間撹拌することによ
り製造した。上記反応後、反応液を遠心分離し、上清を
50〜100倍に希釈して、これをHPLC法(カラム:YMC A
−312((株)山村化学研究所製)、溶出剤:0.15Mリン
酸二水素カリウム溶液、検出:220nmの吸収)でリバビリ
ンの生成量を測定した。
生成率は次式により求めた。
本発明の酵素調製物は、本発明の微生物群に属する微
生物を培養し、培養して得られた菌体を使用目的に応じ
た使用態様に適宜処理加工することにより調製すること
ができる。
微生物を培養するための培地としては、これらの微生
物が資化可能な炭素源および窒素源を適当量含有し、必
要に応じて金属塩、微量発育促進物質、消泡剤などを添
加したものが使用される。具体的には、培地成分として
は糖類(グルコース、サッカロースなど)、天然炭水化
物(糖蜜、廃糖蜜、澱粉、麦、ふすま、米など)、アル
コール類、脂肪酸類、炭化水素類など、窒素源として
は、肉エキス、酵母エキス、大豆加水分解物、カザミノ
酸、各種アミノ酸、尿素など、無機塩としては亜鉛、
鉄、マグネシウム、ナトリウム、カルシウム、カリウム
などの金属のりん酸塩、塩酸塩、硫酸塩など、微量発育
促進物質としてはビタミンB1、ビタミンB2、パントテン
酸、ビオチンなどが例示される。
培養は、通常の液体培養法(振盪培養、通気撹拌培
養、静置培養、連続培養など)によって行えばよい。
培養条件は、微生物および培地の種類によって異な
り、特定することはできない。通常は、培養開始のpHを
6.5〜9.0に調整し、約35〜65℃の温度条件下で目的とす
る酵素活性が十分得られるまで、具体的には5〜50時間
程度培養する。
このようにして得られる生菌体を含有する培養液(以
下、培養物という)を用いて調製する酵素調製物の態様
は特に制限されるものではなく、例えば、微生物の培養
物自体、培養物から通常の分離手段(遠心分離、沈澱分
離、凝集分離、洗浄など)によって分離された生菌体、
またはその菌体処理物を例示することができる。
生菌体の菌体処理物をさらに具体的に例示すれば、生
菌体を機械的破壊(ワーリング・ブレンダー、フレンチ
・プレス、ホモジナイザー、乳鉢などによる)、凍結融
解、乾燥(凍結乾燥、風乾、アセトン乾燥などによ
る)、自己消化(トルエン、酢酸エチルなどの溶媒処理
による)、酵素処理(リゾチームなどの細胞壁溶解酵素
による)、超音波処理、浸透圧ショック法、化学的処理
(塩類溶液、酸性溶液、アルカリ性溶液、界面活性剤、
キレート剤などによる)などの一般的処理法に従って処
理して得た生菌体の破壊物または生菌体の細胞壁もしく
は/および細胞膜を変性させたもの、あるいは酵素活性
を有する画分を抽出し、さらに、必要に応じて酵素活性
を有する抽出画分を一般的な酵素精製法(塩析処理、等
電点沈澱処理、有機溶媒沈澱処理、各種クロマトグラフ
ィー処理、透析処理などによる)に従って処理して本発
明の目的とする酵素活性を有する画分を分画することに
よって得られる粗酵素または精製酵素を挙げることがで
きる。
このような培養物、生菌体および菌体処理物は固定化
処理を施さない遊離の状態で使用してもよく、また包括
法、架橋法、吸着法など通常の方法により固定化処理を
施した固定化物として使用してもよい。
菌体処理物の一態様である精製酵素に関し、具体的例
を挙げ説明すれば、本発明微生物群に属するバチルス・
ステアロサーモフィラス TH6−2より抽出精製して得
られたヌクレオシドホスホリラーゼは以下の酵素学的性
質を有する。
(A)プリンヌクレオシドホスホリラーゼ (1)作 用 プリンヌクレオシド+リン酸プリン塩基+ペントー
ス−1−リン酸 本発明のプリンヌクレオシドホスホリラーゼは、上記
の加リン酸分解反応を触媒する。このため、国際酵素分
類のE.C.2.4.2.1に属する。
(2)基質特異性 各種のプリンヌクレオシドを基質に加リン酸分解反応
を行わせた結果を第3表に示す。
第3表より、本発明のプリンヌクレオシドホスホリラ
ーゼは、試験した範囲内においてはイノシン、2′−デ
オキシイノシン、グアノシンおよび2′−デオキシグア
ノシンに特異的である。
(3)至適pHおよびpH安定性 至適pHはpH7〜8、安定pH範囲はpH5〜9である(第1
図参照)。
(4)至適温度および温度安定性 至適温度は60〜80℃、安定温度範囲60℃までである
(第2図参照)。
(5)分子量 SDS−ポアクリルアミドゲル電気泳動法で測定した分
子量が約31000である。
(6)力価(比活性) 80%の酵素の精製度合で比活性が400(U/mg)以上を
示し、90%の酵素の精製度合で450(U/mg)を示す。
(B)ピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ (1)作 用 ピリミジンヌクレオシド+リン酸ピリミジン塩基+
ペントース−1−リン酸 本発明のピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼは、
上記の加リン酸分解反応を触媒する。このため、国際酵
素分類のE.C.2.4.2.2に属する。
(2)基質特異性 各種のピリミジンヌクレオシドを基質に加リン酸分解
反応を行わせた結果を第4表に示す。
第4表より、本発明のピリミジンヌクレオシドホスホ
リラーゼは、試験した範囲内においてはウリジン、2′
−デオキシウリジン、リボフラノシルチミン、チミジン
に特異的である。
(3)至適pHおよびpH安定性 至適pHはpH7〜8、安定pH範囲はpH5〜9である(第3
図参照)。
(4)至適温度および温度安定性 至適温度は60〜80℃、安定温度範囲60℃までである
(第4図参照)。
(5)分子量 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法で測定した
分子量が約45000である。
(6)力価(比活性) 80%の酵素の精製度合で比活性が250(U/mg)以上を
示し、90%の酵素の精製度合で297(U/mg)を示す。
なお、上記の酵素的性質は以下に示す方法で測定し
た。
力価の測定 プリンヌクレオシドホスホリラーゼ活性 基質溶液(20mMイノシンおよび0.1Mリン酸二水素カリ
ウムを含有するpH8.0の水溶液)1.0mlに酵素溶液(精製
酵素として1μgを含有する50mM酢酸緩衝液(pH6.
0))20μを加えて50℃で10分間反応させた後、塩酸
を最終濃度で0.1Nになるように加えて反応停止させると
ともに0℃で10分間冷却する。次に、反応液を遠心分離
し、得られた上清をHPLC法(カラム:YMC A−312
((株)山村化学研究所製)、溶出剤:アセトニトリル
5.0%含有20mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)、検出:260
nm)で精製するヒポキサンチンを定量する。1分間に1
μmolのヒポキサンチンを生成する酵素量を1単位
(「U」)とする。
ピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ活性 基質溶液中のイノシンの代わりにウリジンを使用し、
HPLC法でウラシルを定量する以外は上記のプリンヌクレ
オシドホスホリラーゼ活性の測定法と同様にして行う。
1分間に1μmolのウラシルを生成する酵素量を1単位
とする。
基質特異性 基質溶液として10mMの各種ヌクレオシドおよび50mMの
リン酸二水素カリウムを含有するpH8.0の水溶液を使用
し、50℃で10分間反応させ、反応後、HPLC法で各種ヌク
レオシドの塩基を定量する以外はプリンヌクレオシドホ
スホリラーゼ活性の測定法と同様にして行う。
至適pH ヌクレオシド(20mMのイノシンまたはウリジン)およ
び0.1Mのリン酸二水素カリウムを溶解させ、希塩酸また
は希水酸化ナトリウムの各水溶液でpH4〜10に調整した
基質溶液を使用した以外はプリンヌクレオシドホスホリ
ラーゼ活性の測定法と同様にして行う。
安定pH 0.2Mの酢酸緩衝液(pH3.5〜6)およびトリス−塩酸
緩衝液(pH7〜9)中で37℃で16時間保持した酵素溶液
を使用した以外は、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ
活性またはピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ活性
の測定法と同様にして行う。
至適温度 反応を30〜80℃の各温度で行う以外はプリンヌクレオ
シドホスホリラーゼ活性またはピリミジンヌクレオシド
ホスホリラーゼ活性の測定法と同様にして行う。
安定温度範囲 30〜80℃で15分間加熱した酵素溶液を使用する以外
は、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ活性またはピリ
ミジンヌクレオシドホスホリラーゼ活性の測定法と同様
にして行う。
上述の本発明微生物群中の微生物から得られた酵素の
特徴は、比較的高温に至適温度と安定温度範囲を持ち、
かつ比活性が著しく高いところにある。したがって、こ
のような特徴を有する酵素を含有する調製物をヌクレオ
シドの製造に使用すれば、反応に使用する酵素調製物の
量が少なくてすみ、わずかな酵素量でヌクレオシドを収
率よく製造することができる。さらに、反応を比較的高
温(45℃以上)で行えるので雑菌微生物による汚染を防
止することもできる。
II ヌクレオシドの製造 上述の酵素調製物を用いるヌクレオシドの製造は、反
応容器内において後述の塩基供与体、糖残基供与体およ
びリン酸供与体と酵素調製物を接触反応させることによ
り実施することができる。
塩基供与体 本発明方法で使用する塩基供与体は反応系に塩基を供
給するものである。使用する塩基供与体は目的とするヌ
クレオシドに応じて選択すればよく、ヌクレオシドホス
ホリラーゼの作用によって糖残基供与体の糖部分とN−
グリコシド結合を形成しうる複素環塩基またはその誘導
体を例示することができる。複素環塩基の具体例は、例
えば、プリンおよびその誘導体、ピリミジンおよびその
誘導体、トリアゾールおよびその誘導体、イミダゾール
およびその誘導体、デアザプリンおよびその誘導体、ア
ザプリンおよびその誘導体、アザピリミジンおよびその
誘導体またはピリジンおよびその誘導体などである。ま
た、塩基供与体としては、複素環塩基そのものはもとよ
り、該複素環塩基を有するヌクレオシド、ヌクレオチド
などであってもよい。
具体的には、プリン塩基の1位、2位、6位または8
位の1または2以上の位置に置換基(例えば、アミノ
基、置換アミノ基、水酸基、オキソ基、メルカプト基、
アシル基、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシル
基、ハロゲノ原子など)を有するプリン誘導体、例えば
アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、キサンチン、6
−メルカプトプリン、6−チオグアニン、N6−アルキル
もしくはアシルアデニン、2−アルコキシアデニン、2
−チオアデニン、2,6−ジアミノプリンなど;ピリミジ
ンの2位、4位または5位の1または2以上の位置に前
記と同様の置換基を有するピリミジン誘導体、例えば、
シトシン、ウラシル、チミン、5−ハロゲノウラシル
(5−フルオロウラシル、5−ヨードウラシルなど)、
5−ハロゲノシトシン(5−フルオロシトシンなど)、
5−トリハロゲノメチルウラシル(5−トリフルオロメ
チルウラシルなど)、2−チオシトシン、4−チオウラ
シル、N4−アシルシトシン、5−ハロゲノビニルウラシ
ルなど;1,2,4−トリアゾールの3位の置換基を有する1,
2,4−トリアゾール誘導体、例えば1,2,4−トリアゾール
−3−カルボキサミド、1,2,4−トリアゾール−3−カ
ルボン酸、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸アル
キルエステルなど;イミダゾールの4位および5位に置
換基を有するイミダゾール誘導体、例えば5−アミノ−
4−イミダゾールカルボキサミド、4−カルバモイル−
イミダゾリウム−5−オレート、ベンズイミダゾールな
ど;プリンの1位、3位もしくは7位におけるデアザプ
リン誘導体、例えば1−デアザアデニン、3−デアザア
デニン、3−デアザグアニン、7−デアザアデニン、7
−デアザグアニンもしくはこれらに前記プリン誘導体と
同様の置換基を有する化合物など;8−アザアデニン、7
−デアザ−8−アザヒポキサンチン(アロプリノール)
などのアザプリン誘導体;5−アザチミン、5−アザシト
シン、6−アザウラシルなどのアザピリミジン誘導体;3
−デアザウラシル、ニコチン酸、ニコチン酸アミドなど
のピリジン誘導体などが例示される。
糖残基供与体 糖残基供与体は反応系に糖残基を供給するものであ
る。すなわち、糖残基供与体としては目的とするヌクレ
オシドに応じて選択すればよく、ヌクレオシドホスホリ
ラーゼの作用により塩基供与体の塩基部分とN−グリコ
シド結合を形成しうるリボース化合物、デオキシリボー
ス化合物を例示することができる。リボース化合物とし
ては、イノシン、グアノシン、ウリジン、リボフラノシ
ルチミンなどのリボヌクレオシドおよびリボース−1−
リン酸を、デオキシリボース化合物としては、2′−デ
オキシイノシン、2′−デオキシグアノシン、2′−デ
オキシウリジン、チミジン、2′,3′−ジデオキシイノ
シン、2′,3′−ジデオキシグアノシン、2′,3′−ジ
デオキシウリジン、3′−デオキシチミジンなどのデオ
キシヌクレオシド、および2−デオキシリボース−1−
リン酸、2,3−ジデオキシリボース−1−リン酸などを
それぞれ例示することができる。
また、酵素調製物として精製酵素以外のものを使用す
る場合には、上記の糖残基供与体に加えて、さらにアデ
ノシン、シチジン、キサントシンなどのリボース化合
物、および2′−デオキシアデノシン、2′−デオキシ
シチジン、2′−デオキシキサントシンなどのデオキシ
リボース化合物も使用しうる可能性を有する。
リン酸供与体 リン酸供与体としては、反応液中でリン酸イオンに解
離しうるもののいずれを用いてもよく、例えば遊離型の
リン酸またはリン酸塩(例えば、ナトリウム、カリウム
などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩など)が好適に
使用される。また、リン酸供与体としては、反応液中で
リン酸イオンを遊離しうる系、例えば各種リン酸エステ
ル誘導体とホスファターゼの組合せ、ヌクレオチドとヌ
クレオチダーゼの組合せなどを利用することもできる。
反応条件 反応液としては、塩基供与体、糖残基供与体およびリ
ン酸供与体が水または緩衝液に溶解または懸濁したもの
を用い、この反応液と前述の酵素調製物と接触させて、
使用した塩基供与体に対応するヌクレオシドを酵素的に
製造する。
塩基供与体、糖残基供与体、リン酸供与体の使用濃度
は、0.1〜500mMの範囲から適宜選定すればよい。
反応は通常、35〜80℃の範囲で効率よく進行するが、
特に40〜70℃程度の反応温度が好ましい。反応温度が35
℃以下のときは反応速度が遅く、反応効率がよくない。
また、80℃以上の反応温度ではヌクレオシドホスホリラ
ーゼ活性を低下させるおそれがある。
反応液のpHは通常pH5〜10、好ましくはpH5〜9の範囲
に保たれればよい。反応中にpHが変動するときは酸また
はアルカリを用いて好ましいpH範囲に補正すればよい。
反応後、反応液と酵素組成物とを分離し、目的とする
ヌクレオシドを分離精製工程に供する。
生成したヌクレオシドは公知の方法またはこれを応用
した方法によって分離精製することができる。例えば、
イオン交換クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィ
ー、分配クロマトグラフィー、ゲル過法など各種のク
ロマトグラフィー、向流分配、向流抽出など二液相間の
分配を利用する方法、濃縮、冷却、有機溶媒添加など溶
解度の差を利用する方法などのヌクレオシドの分離精製
で使用されている一般的な分離精製法を単独で、あるい
は適宜に組合せて行えばよい。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例によって本発明を具体的に
説明する。
実施例1 酵母エキス(Difco社製)0.5%、ペプトン(Difco社
製)1.0%、肉エキス(Difco社製)0.7%および食塩0.3
%を含む殺菌済みの培地(pH7.0)500mlにバチルス・ス
テアロサーモフィラスTH6−2(微工研条寄第2758号)
を植菌し、50℃で18時間振盪培養した。
得られた培養液を遠心分離して菌体を集菌し、洗浄
後、殺菌水を加えて250mlの菌体懸濁液を調製した。こ
の菌体懸濁液を10mlずつ分取し、40mM塩基供与体、40mM
糖残基供与体および40mMリン酸二水素カリウムを含有す
る基質溶液(pH6.0)10mlを添加して40〜60℃で、撹拌
条件下反応させた。
反応後、各種ヌクレオシドの生成量は、高速液体クロ
マトグラフィー(カラム:YMC A−312((株)山村化
学研究所製)、溶出剤:2.5〜5%アセトニトリル含有20
mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5)、検出:250〜260nmにおけ
る吸収)を用いて測定した。ヌクレオシドの生成率は下
記式により求めた。
その結果を第5表に示す。
実施例2 塩基供与体としてアロプリノール20mM、糖残基供与体
としてウリジン30mMおよびリン酸二水素カリウム75mMを
含有する基質溶液(pH6.0)を用いて実施例1と同様に
して60℃で8時間反応させてアルプリノールのリボフラ
ノシル体を95%の収率(対アルプリノール比)で製造し
た。
実施例3 塩基供与体(アロプリノール、ベンズイミダゾール、
6−メルカプトプリン、プリン、6−チオグアニン)20
mM、糖残基供与体(ウリジン、2′−デオキシウリジ
ン)30mMおよびリン酸二水素カリウム30mMを用いて実施
例1と同様にして50℃で8時間反応させて各種塩基供与
体を塩基として保有するリボフラノシル体または2′−
デオキシリボフラノシル体を製造した。その結果を第6
表に示す。
実施例4 塩基供与体として40mM 1,2,4−トリアゾール−3−
カルボキサミド(以下、「トリアゾール」という)、糖
残基供与体として40mMのウリジン、イノシン、シチジ
ン、アデノシンもしくはグアノシン、40mMリン酸二水素
カリウムを含有する基質溶液(pH6.0)を用いて実施例
1と同様にしてリバビリンを製造した。その結果を第7
表に示す。
なお、シチジン、アデノシンに関しては本発明のヌク
レオシドホスホリラーゼは基質として認識しないため、
共存するデアミナーゼによりそれぞれウリジン、イノシ
ンに変換された後、基質として利用されていると考えら
れる。
実施例5 塩基供与体としてトリアゾール40mM、糖残基供与体と
してイノシン60mM、およびリン酸二水素カリウム40mMを
含有する基質溶液(pH6.0)を用い、実施例1と同様に
各反応温度(40〜70℃)で24時間反応させてリバビリン
を製造した。その結果を第8表に示す。
実施例6 実施例1と同様に培養して得られた培養物を遠心分離
して生菌体を得た。次に、生菌体2.0gを0.1Mトリス塩酸
緩衝液(pH7.0)1.9mlに懸濁し、別に作製した光硬化性
樹脂(ENT−2000;関西ペイント(株)製)8.0gに光重合
開始剤としてベンゾインエチルエーテル0.08gを加えた
樹脂液に上記菌体懸濁液を添加し、十分に混合した後、
透明フィルム上に流し込み、360nm前後の光線をフィル
ム面の表裏に同時に3分間照射して光重合物を得た。
この固定化物より菌体量として0.2gを含む部分を取
り、細断して40mMトリアゾール、40mMウリジンおよび60
mMリン酸二水素カリウムを含む基質溶液(pH6.0)10ml
に上記固定化物を投入し、60℃で8時間撹拌しながらリ
バビリンを製造した。
前述のHPLC法で生成率を測定した結果、リバビリンの
生成率は対トリアゾール比で90%であった。
さらに、この反応を10回連続して行ったが、リバビリ
ンの生成率は90%を維持し、酵素活性の低下は見られな
かった。
実施例7 実施例1と同様にして得られた培養物にトリアゾー
ル、ウリジンまたはイノシン、リン酸二水素カリウムを
それぞれ最終濃度で40mMになるように加え、50℃(ウリ
ジンを用いた場合)または65℃(イノシンを用いた場
合)でさらに24時間振盪培養を行った。培養後、遠心上
清をHPLC法によりリバビリンの生成率を測定した結果、
ウリジンを用いた場合のリバビリンの生成率は対トリア
ゾール比91.9%、イノシンを用いた場合は65.9%の生成
率であった。
実施例8 精製酵素の調製 バチルス・ステアロサーモフィラス TH6−2をブイ
ヨンスラントよりペプトン1.0%、肉汁0.7%、酵母エキ
ス0.5%、食塩0.3%を含みpH7.2に調整した培地10mlを
入れた大型試験管に植菌し、50℃で一夜培養した。得ら
れた培養物を同組成、同pHの培地30mlを含む300ml容積
のフラスコに移し、50℃で8時間培養し、これを種培養
として全量を上記培地3を含む5容のジャー・ファ
ーメンターに加え、50℃、回転数350r.p.m.,通気量1.0
v.v.m.の条件にて18時間培養した。こうして得られた培
養液から遠心分離により約30gの湿菌体を得、これを1.5
の0.1%トライトンX−100(シグマ社製)、5mM EDT
Aを含む50mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.2)に懸濁し、75
0mgのリゾチーム(シグマ社製)を加え、37℃に1時間
保持した。溶菌液を8,000r.p.m.にて遠心分離し、菌体
残渣を除去した後、2N塩酸を加えてpH6.0に調整し、50
℃にて5分間加熱処理し、8,000r.p.m.にて遠心分離し
て上清を粗酵素液として得た。
この粗酵素液を硫酸アンモニウムを用いて塩析による
分画を行い、40%−90%飽和で得られた蛋白沈澱を50mM
酢酸−酢酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)に溶解させ、大
量の同緩衝液に対して一夜透析し、得られた内液を遠心
分離して透析中に生成した沈澱を除去した。上清を上記
の酢酸緩衝液(以下バッファーAと記す)で平衡化した
DEAEトヨパール(東ソー(株)製)カラム(2.2×60c
m)に通し、吸着した蛋白を0〜0.5M食塩のリニアグラ
ジエント法(バッファーA使用)で溶出し、プリンヌク
レオシドホスホリラーゼ画分とピリミジンヌクレオシド
ホスホリラーゼ画分をそれぞれ回収した。それぞれの活
性画分をバッファーAに対して透析後、25ml容注射筒
(テルモ(株)製)に充填した20ml DEAEトヨパール樹
脂を用いて上記と同じ操作によりカラムクロマトグラフ
ィーを行い、それぞれの活性画分を回収した。次にこれ
らの活性画分をそれぞれバッファーAで平衡化したトヨ
パールHW−55S(東ソー(株)製)カラム(2.4×80cm)
を用いてゲル過して両酵素をほぼ均一な精製標品とし
て回収した。
両酵素の精製過程での活性画分の蛋白量、総活性およ
び精製度合を第9表に示す。
なお、精製度合は、SDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動法により得られた泳動パターンをデンシトメータ
ーを用いて各バンドの相対割合を測定する方法によっ
た。
比較例 1 ブレビバクテリウム・アセチリカム AT6−7(ATCC
39311)およびバチルス・ステアロサーモフィラス T
H6−2の各スラントより培地(ペプトン1%、肉エキス
0.7%、食塩0.3%、酵母エキス0.5%含有、pH7.2)10ml
を含む大型試験管植菌し、それぞれ28℃(AT6−7の場
合)および50℃(TH6−2の場合)で18時間振盪培養し
た。培養後、それぞれの培養液を遠心分離して菌体を分
離した。洗浄後、同湿重量の菌体をそれぞれ10mlの脱イ
オン水に懸濁した。
この菌体懸濁液それぞれに0.4mMトリアゾール、0.4mM
ウリジンおよび0.4mMリン酸二水素カリウムを含有する
基質溶液(AT6−7の場合はpH7.0、TH6−2の場合はpH
6.0に調整)10mlを添加し、密閉系で45℃または65℃で
撹拌しながら反応させ、定期的にサンプリングして前述
のHPLC法にてリバビリンの生成率を測定した。
その結果を第5図に示す。第5図から明らかなよう
に、本発明の微生物から調製した酵素調製物を用いた場
合、従来、極めて優れた酵素調製源であったAT6−7よ
りもさらに短時間に目的化合物を製造することができ、
酵素調製物の使用量も少量ですませることができること
が明らかとなった。
以上のように、本発明のヌクレオシドホスホリラーゼ
を含有する酵素調製は、比活性が高く、耐熱性のあるヌ
クレオシドホスホリラーゼを多量に含有し、菌体単位重
量当りのヌクレオシドホスホリラーゼ活性が高いバチル
ス属の好熱菌に属する微生物群の1種もしくは2種以上
の微生物の菌体に由来するものであり、このような酵素
調製物をヌクレオシドの製造に使用すれば、以下の特徴
を有し、実用性に富んだ極めて有用な方法である。
比活性の高いヌクレオシドホスホリラーゼを多量に
含有しており、ヌクレオシドの製造に使用した場合には
少量の酵素量で収率よくヌクレオシドを製造することが
できる。
至適温度および安定温度範囲が比較的高温域にある
ヌクレオシドホスホリラーゼを含有している。このた
め、反応を高温で行うことができ、雑菌の汚染による酵
素の失活、反応生成物の分解等を抑制することができ
る。
ヌクレオシドホスホリラーゼとしてプリンヌクレオ
シドホスホリラーゼとピリミジンヌクレオシドホスホリ
ラーゼの両方の酵素を含有する調製物を得ることもで
き、このような調製物をヌクレオシド製造に使用すれ
ば、例えば下記の反応式に示されたごとく、2つの酵素
が共同して作用するため、1種類のヌクレオシドホスホ
リラーゼしか含有しない酵素調製物と比較して2倍以上
の速度でヌクレオシドを製造することができる。
また、本発明の微生物は比較的高温で生育して生育速
度も速く、培養して得られた菌体には前述のようなヌク
レオシドの製造に適した酵素を多量に含有しているため
ヌクレオシド製造に使用するための酵素調製物またはそ
の調製源として極めて有用である。
さらに、本発明の酵素調製物として微生物の培養物を
用いれば菌体の自己消化を防止することもできる。
また、上記本発明の微生物から得られるヌクレオシド
ホスホリラーゼは、高い比活性を有し、かつ比較的高温
域に至適温度と安定温度範囲を有するという特徴から公
知のヌクレオシドホスホリラーゼとは明確に区別される
ものである。また、このような酵素をヌクレオシドの製
造に使用すれば、上述のおよびの効果を有する。ま
た、本発明のプリンヌクレオシドホスホリラーゼとピリ
ミジンヌクレオシドホスホリラーゼの両方の酵素を使用
すれば、当然上述のの効果を奏する。
産業上の利用可能性 本発明のヌクレオシドの製造法は、バチルス属の好熱
菌に属す比活性が高く、耐熱性のあるヌクレオシドホス
ホリラーゼを大量含有し、菌体単位重量当りのヌクレオ
シドホスホリラーゼ活性の高い微生物群の微生物菌体に
由来する酵素調製物をヌクレオシド製造のための酵素源
として使用しており、わずかな酵素量で収率よく目的と
するヌクレオシドを製造することができ、極めて実用的
な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 9/12 C12R 1:07) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 19/38 C12N 1/20 C12N 9/12 CA(STN) BIOSIS(DIALOG)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基供与体、糖残基供与体およびリン酸供
    与体をヌクレオシドホスホリラーゼ(nucleoside phosp
    horylase)を含有する酵素調製物を用いて反応させて塩
    基供与体の塩基部分と糖残基供与体の糖部分との間でN
    −グリコシド結合を形成させてヌクレオシドを製造する
    方法において、ヌクレオシドホスホリラーゼを含有する
    酵素調製物として、バチルス・ステアロサーモフィラス
    TH6−2(微工研条寄第2758号)の菌体に由来するもの
    を用いることを特徴とするヌクレオシドの製造法。
  2. 【請求項2】実質的にヌクレオシダーゼ活性を有さず、
    菌体単位重量当りのヌクレオシドホスホリラーゼ活性が
    高いバチルス・ステアロサーモフィラスTH−2(微工研
    条寄第2758号)。
  3. 【請求項3】プリンヌクレオシドホスホリラーゼ活性が
    10U/g湿菌体以上である、請求項2に記載の微生物。
  4. 【請求項4】ピリミジンヌクレオシドホスホリラーゼ活
    性が10U/g湿菌体以上である、請求項2に記載の微生
    物。
  5. 【請求項5】以下の性質を有するプリンヌクレオシドホ
    スホリラーゼ。 作用: プリンヌクレオシド+リン酸プリン塩基+ペントース
    −1−リン酸 の加リン酸分解反応を触媒 基質特異性: イノシン、2′−デオキシイノシン、グアノシンおよび
    2′−デオキシグアノシンに特異的 至適pHおよびpH安定性: 至適pHはpH7〜8、安定pH範囲はpH5〜9 温度安定性:60℃、15分間の加熱処理においても安
    定 分子量: SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法で測定した分
    子量が約31000 比活性:80%の酵素の精製度合で400(U/mg)以上
  6. 【請求項6】以下の性質を有するピリミジンヌクレオシ
    ドホスホリラーゼ。 作用: ピリミジンヌクレオシド+リン酸ピリミジン塩基+ペ
    ントース−1−リン酸 の加リン酸分解反応を触媒 基質特異性: ウリジン、2′−デオキシウリジン、リボフラノシルチ
    ミン、チミジンに特異的 至適pHおよびpH安定性: 至適pHはpH7〜9、安定pH範囲はpH5〜9 温度安定性:60℃、15分間の加熱処理においても安
    定 分子量: SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法で測定した分
    子量が約45000 比活性:80%の酵素の精製度合で250(U/mg)以上
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