JP2775378B2 - ポリシロキサン−芳香族ポリアミド系共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリシロキサン−芳香族ポリアミド系共重合体の製造方法

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JP2775378B2
JP2775378B2 JP5141231A JP14123193A JP2775378B2 JP 2775378 B2 JP2775378 B2 JP 2775378B2 JP 5141231 A JP5141231 A JP 5141231A JP 14123193 A JP14123193 A JP 14123193A JP 2775378 B2 JP2775378 B2 JP 2775378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリアミド−ポ
リシロキサン系共重合体の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリシロキサンは選択透過膜、例えば酸
素富過膜としての応用分野や電子部品周辺材料、例えば
フォトレジスト材料への応用等最近注目されてきている
分野での展開が計られている材料の一つである。そのた
め、様々な合成方法が提案されているが、ポリシロキサ
ン単独では思うような性能が出ず、複合化が計られてい
るのが、現状である。複合化の方法としては、ポリマー
ブレンド、ポリマーアロイ(広義では、ポリマーブレン
ド、グラフト重合物、ブロック共重合物等を含む)化が
挙げられる。そのための方法を簡単に示す。
【0003】亜リン酸エステル法によるポリシロキサン
−芳香族ポリアミドブロック共重合体の製造方法として
脂肪族アミン末端ポリシロキサンを用いた製造方法が知
られているが(特開昭61−293224号公報)、高
重合度、高強度のポリシロキサン−芳香族ポリアミドブ
ロック共重合体は製造することができなかった。そのた
め、高強度ポリシロキサン−芳香族ポリアミドブロック
共重合体の製造に関しては、ジカルボン酸ジクロライド
と上述の脂肪族アミン末端ポリシロキサンを用いた低温
界面重縮合法が提案されている(特開昭62−2579
33号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている上記のポリシロキサン−芳香族ポリアミド
ブロック共重合体の製造方法である低温界面重縮合法
は、合成上使用するモノマー類の精製及び製造時の反応
制御、また、反応副生物である塩酸ガスの処理等種々の
問題があり、容易な合成とは言えなかった。本発明は、
従来の技術に於ける上述のような問題点を鑑みてなされ
たものである。従って、本発明の目的は、製造上の問題
を余り考慮しなくても良いポリシロキサン−芳香族ポリ
アミド系共重合体を製造する簡便な方法と簡便な分子量
制御方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の技
術に於ける上述問題点を解決するために研究を進めた結
果、亜リン酸エステル法においてポリシロキサン−芳香
族ポリアミドブロック共重合体を製造する際に、ポリシ
ロキサンの末端にカルボキシル基を有するポリシロキサ
ン化合物を用いることにより、更に、如何なる理由かは
定かでないが、末端にカルボキシル基を有する末端反応
性ポリシロキサン化合物を反応系に添加して後のブロッ
ク化反応を行う反応温度域が、末端反応性アラミドオリ
ゴマー調整時と同温度でも構わないが、通常の溶液重縮
合反応とは大きく異なる0〜50℃の低い温度範囲で縮
合が進行することを見いだし、本発明を完結するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、芳香族ポリアミド−ポリ
シロキサン系ブロック共重合体の製造方法に関するもの
であって、両末端にアミノアリール基を有する芳香族ポ
リアミドオリゴマーと両末端にカルボキシル基を有する
ポリシロキサン化合物とを亜リン酸エステル類を触媒と
して反応し、下記一般式(I)で示される構造を有し、
【化3】 (式中、Rは二価の有機基を示し、Rは同一でも異な
っていてもよく、アルキル基、フェニル基またはアルキ
ル置換フェニル基であり、1、m、nは平均重合度を示
しており、1は1〜20、mは1〜30、nは1〜10
0の整数を示し、Rは二価の有機基を示し、Arはフ
ェニレン基または下記一般式で示される基であり、Zは
−CO−,−S−,−SO−,−C(CF−,
−O−,−CH−または−Si(CH−O−S
i(CH−を示す)。
【化4】 まず、末端にアミノ、アリール基を有する末端反応性芳
香族ポリアミドオリゴマーを調製した後に、末端にカル
ボキシル基を有する末端反応ポリシロキサン化合物を反
応系に添加せしめ、末端にアミノアリール基を有する末
端反応性芳香族ポリアミドオリゴマーを調製する際の反
応温度が60〜120℃であり、末端にカルボキシル基
を有する末端反応性ポリシロキサン化合物を反応系に添
加した後の反応温度が10〜50℃であり、使用される
有機溶剤が、アミド系有機溶剤と助触媒兼溶剤として用
いられるピリジン系有機溶剤の混合溶剤系であり、アミ
ド系溶剤とピリジン系溶剤の混合比が容量比で、10/
1〜1/5であることを特徴とする製造方法である。
【0007】
【0008】本発明の製造方法においては、反応温度
は、末端にアミノアリール基を有する末端反応性芳香族
ポリアミドオリゴマーを調製する際には、60〜120
℃の範囲である。また、末端にカルボキシル基を有する
末端反応ポリシロキサン化合物を反応系に添加した後の
ブロック化反応を行う反応温度は、目的物の高い固有粘
度値と収率を両立するためには、通常の溶液重縮合反応
とは大きく異なり、0〜50℃の温度範囲であることが
必要である
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の芳香族ポリアミド−ポリシロキサンブロック共重合
体は、両末端にアミノアリール基を有する末端反応性芳
香族ポリアミドと両末端にカルボキシル基を有するポリ
シロキサン化合物とを上記条件下に重縮合させる事によ
って製造される。例えば、重縮合反応において、両末端
にアミノアリール基を有する芳香族ポリアミドオリゴマ
ーの両末端にカルボキシル基を有するポリシロキサン化
合物とを単に混合加熱して実施することもできるが、そ
の場合には重縮合反応を高温下で行なう必要があり、そ
の結果アミド交換反応、ポリシロキサン主鎖の切断など
の副反応を伴うことが避けられない。しかしながら、芳
香族亜リン酸エステルとピリジン系有機溶剤の存在下で
重縮合反応を実施すると、重縮合反応に際して高温を必
要とせず、アミド交換反応等の副反応を避けることがで
き、構造の規制されたブロック共重合体を容易に製造す
る事ができるという大きな利点を有している。
【0010】本発明の製造方法に使用される両末端にア
ミノアリール基を有する芳香族ポリアミドオリゴマー
は、種々のジカルボン酸とジカルボン酸に対して過剰な
芳香族ジアミンとを重縮合することによって製造するこ
とができる。本発明の製造方法に用いることができる芳
香族ジアミンとして、例えばメタフェニレンジアミン、
パラフェレンジアミン、3,4′−オキシジアニリン、
4,4′−オキシジアニリン、3,3′−スルホニルジ
アニリン、4,4′−スルホニルジアニリン、1,4−
ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、
2,6−ナフタレンジアミン、1,3−ビス(メタアミ
ノフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキ
サン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェ
ニルスルホン、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス
(4−アミノフェニルメルカプト)ベンゾフェノン、
2,2′−ビス(4−(2−トリフルオロメチル−4−
アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2′−ビス(4−(3−トリフルオロメチル−
5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、2,2′−ビス(4−(3−トリフルオロメチル
−4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2′−ビス(4−(2−トリフルオロメチ
ル−5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、2,2′−ビス(4−トリフルオロメチル−
5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、2,2′−ビス(4−(2−ノナフルオロブチル
−5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2′−ビス(4−(4−ノナフルオロブチ
ル−5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロ
プロパン,4,4′−ジアミノジフェニルメタン、o−
トリジン、o−ジアニシジン等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではなく、好ましくは上記
式(II)の骨格を有するものが使用され、又、これらの
芳香族ジアミンを単独または複数併用して実施しても良
い。
【0011】本発明で使用されるジカルボン酸として
は、脂肪族、脂環式、芳香族等、如何なるジカルボン酸
でも差し支えない。例えば、イソフタル酸、テレフタル
酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、3,3′−メ
チレン二安息香酸、4,4′−メチレン二安息香酸、
4,4′−オキシ二安息香酸、4,4′−チオ二安息香
酸、3,3′−カルボニル安息香酸、4,4′−カルボ
ニル安息香酸、4,4′−スルホニル安息香酸、1,
4′−ナフタレンジカルボン酸、1,5′−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6′−ナフタレンジカルボン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ウンデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、マロ
ン酸、メチルマロン酸、ジメチルマロン酸、アジピン
酸、1,10−デカン二酸、フェニルマロン酸、ベンジ
ルマロン酸、フェニルスクシン酸、3−フェニルグルタ
ル酸、ホモフタル酸、1,3−フェニレン二酢酸、1,
4−フェニレン二酢酸、4−カルボキシフェニル酢酸、
5−ブロモ−N−(カルボメチル)アントラニン酸、m
−カルボキシシナモン酸等のジカルボン酸及びこれらの
誘導体をあげることができるが、これらに限定されるも
のではない。又、これらを単独または複数併用し実施し
ても良い。
【0012】芳香族ジアミンの過剰量とジカルボン酸と
の反応は、如何なる方法によっても差し支えないが、製
造される芳香族ポリアミドオリゴマーの平均重合度m
は、生成する芳香族ポリアミド−ポリシロキサンブロッ
ク共重合体の引っ張り強度、引っ張り弾性率等の機械的
特性を考慮すると、通常1〜30の範囲が好適である。
更に、本発明の製造方法に使用される末端にカルボキシ
ル基を有するポリシロキサン化合物は容易に入手可能で
あり、例えば、東芝シリコーン社製:TSF4770及
びTSF4771、信越シリコーン社製:X−22−1
62A、X−22−162C、X−22−3701E、
X−22−3710及びX−22−3715等を使用す
ることができる。これらの化合物は−Si(R1)2 −O
−の繰り返し単位、末端あるいは側鎖として−RCOO
Hを有し、R1 はメチル基、フェニル基または置換基を
有するフェニル基、Rはエチレン基、トリメチレン基等
である。また、これら化合物を変成し使用しても良く、
これらに限定されるものではない。
【0013】本発明のブロック共重合体の製造に使用さ
れる亜リン酸エステル系縮合剤としては、亜リン酸トリ
フェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸トリ−o−ト
リル、亜リン酸ジ−o−トリル、亜リン酸トリ−m−ト
リル、亜リン酸ジ−m−トリル、亜リン酸トリ−p−ト
リル、亜リン酸ジ−p−トリル、亜リン酸ジ−o−クロ
ロフェニル、亜リン酸トリ−p−クロロフェニル、亜リ
ン酸ジ−p−クロロフェニル等があげることが出来る
が、これらに限定されるものではない。更に、本発明に
おいて亜リン酸エステルと共に使用するピリジン系有機
溶剤として、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、
4−ピコリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、
3,5−ルチジン等を挙げることができる。アミド系有
機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドンなどが用
いられる。
【0014】本発明の製造方法において、上記縮合反応
を亜リン酸エステルの存在下に重縮合を行なわせるが、
この反応に際しては、通常の場合、アミド系有機溶剤と
ピリジン系有機溶剤を含む混合溶媒を用いる溶液重合法
が採用される。ここで、使用する有機溶媒は、両反応成
分や亜リン酸エステルと実質的に反応しない溶媒という
点で制限を受けるが、このほかに両反応成分に対する良
溶媒であって、しかも反応生成物のブロック共重合体に
対する良溶媒であることが望ましいが、重縮合が進行す
るに従って不均一系になっても良い。更に、重縮合反応
を阻害しない程度に、低極性有機溶剤である炭素数10
以下の低級炭化水素系有機溶剤あるいは環状炭化水素系
有機溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系
有機溶剤、あるいはテトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン,ジグライム等のエーテル系有機溶剤類を反応系
中に添加しても良い。但し、生成してくるポリマーを沈
降させるために使用する貧溶剤は添加できない。ここで
重合度の大きいブロック共重合体及び共重合体を得るた
めに、塩化リチウム、塩化カルシウムによって代表され
るアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩類をこの反応系
に添加することも出来る。
【0015】本発明によるブロック共重合体の製造方法
をさらに詳しく説明すると、上記ジカルボン酸に対して
過剰量の芳香族ジアミン類とを、前記亜リン酸エステル
とピリジン系有機溶剤の存在下にN−メチル−2−ピロ
リドンによって代表されるアミド系有機溶媒中で窒素等
の不活性雰囲気下で加熱攪拌することにより末端にアミ
ノアリール基を有する芳香族ポリアミドオリゴマーの合
成が容易に行なわれる。この様にして得られた末端反応
性ポリアミド溶液に、更に、このポリアミド体と両末端
にカルボキシル基を有するポリシロキサン化合物溶液を
添加、加熱して重縮合を起こさせることにより本発明の
製造方法となる。更に、上記ジカルボン酸、芳香族ジア
ミン、上記両末端にカルボキシル基を有するポリシロキ
サン化合物をN−メチル−2−ピロリドン等の溶媒中に
混存させた状態で、反応させても実施できる。
【0016】これらの重縮合で使用する亜リン酸エステ
ル系縮合剤の量は、通常カルボキシル基に対して等モル
量以上に使用されるが、30倍モル量以上の使用は経済
的に見て得策ではない。又ここで使用するピリジン系有
機溶剤の量は、カルボキシル基に対して等モル量以上で
あることが必要であるが、実際には反応溶媒としての役
割を含めて大過剰使用されることが多い。ここでピリジ
ン系有機溶剤とN−メチル−2−ピロリドンによって代
表される有機溶媒からなる混合溶媒が好ましく使用され
るが、混合溶媒の使用量は通常量反応成分を5〜30重
量%含むことになるだけの量が使用される。末端にアミ
ノアリール基を有する末端反応性芳香族ポリアミドオリ
ゴマーを製造する際の反応温度は、通常の場合、60〜
140℃の範囲が好ましく、より好ましくはピリジン系
有機溶剤の沸点以下の温度が好ましい。更に、末端にカ
ルボキシル基を有するポリシロキサン化合物を添加し、
ブロック化反応を行う反応温度は0〜50℃であって、
より好ましくは20〜40℃の範囲に制御することが望
ましい。反応時間は反応温度により大きく影響される
が、いかなる場合にも最高の重合度を意味する最高粘度
が得られまで反応系を攪拌するのが良く、多くの場合数
分から48時間の間である。
【0017】上記反応条件下で芳香族ポリアミドオリゴ
マーの反応成分を製造する際のジカルボキシ成分と末端
にカルボキシル基を有する末端反応性ポリシロキサン化
合物の仕込モル数と芳香族ジアミン成分を等モル量使用
する平均重合度は全体の繰り返しとして、2〜20のブ
ロック共重合体を製造することができる。平均重合度が
20を越えると加工性等の点で好ましくないが、特定の
目的のためにはいずれか一方を過剰に使用して平均重合
度を小さくすることもできる。反応終了後は、反応混合
物をメタノール等の非溶媒中に投じて生成重合体を分離
し、更に再沈澱法により精製を行って副生成物や無機塩
類等を除去することにより、精製重合体を得ることがで
きる。
【0018】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を詳細にのべる
が、本発明はこれのみによって限定されるものではな
い。 実施例1 シロキサン成分が20重量%であるポリマー
成分 100ml三口丸底フラスコ中にイソフタル酸1.66
1g(10ミリモル)、3,4′−オキシジアニリン
2.062g(10.3ミリモル)、塩化リチウム0.
12g、N−メチル−2−ピロリドン10ml、ピリジ
ン24ml、亜リン酸トリフェニル6.2gを加え、乾
燥窒素雰囲気下100℃で3時間重合させ、末端がアミ
ノアリール基である芳香族ポリアミドオリゴマーを調製
した。末端にカルボキシル基を有するポリシロキサンオ
リゴマー(東芝シリコーン社製:TSF4770,
1 :メチル基,R:メチレン基)1.0g(約0.3
ミリモルに相当する)を19mlに溶解し、反応系中に
添加し、20℃で更に、4時間反応させた。反応終了
後、1リットルのメタノール中にポリマー溶液を注ぎ入
れ、ポリマーを析出させた。ろ過後、熱メタノール中で
未反応モノマー類及び無期金属塩類を除去し、更に熱四
塩化炭素中で未反応該ポリシロキサンを除去した。ろ過
後、真空乾燥し、収率97%で精製芳香族ポリアミド−
ポリシロキサンブロック共重合体を得た。このブロック
共重合体の固有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド
中、ポリマー溶液濃度0.5g/dl、30℃におい
て、0.36dl/gであった。また、IRスペクトル
(KBr錠剤法)を測定し構造を確認したところ、16
50cm-1付近にアミドカルボニル基に基づく吸収が、
2850cm-1に珪素上の置換基であるメチル基の吸収
が、1010−1100cm-1にシロキサン骨格に基づ
く吸収が認められた。
【0019】実施例2 シロキサン成分が50重量%で
あるポリマーの合成 実施例1の3,4′−オキシジアニリン2.203g
(11ミリモル)を2.282g(11.4ミリモル)
に換えた以外は同様に行い、収率94.1%で精製芳香
族ポリアミド−ポリシロキサンブロック共重合体を得
た。このブロック共重合体の固有粘度はN,N−ジメチ
ルアセトアミド中、ポリマー溶液濃度0.5g/dl、
30℃において、0.38dl/gであった。また、I
Rスペクトル(KBr錠剤法)を測定し構造を確認した
ところ、1652cm-1付近にアミドカルボニル基に基
づく吸収が、2856cm-1付近に珪素上の置換基であ
るメチル基の吸収が、1013〜1101cm-1にシロ
キサン骨格に基づく吸収が認められ、実施例1とほぼ同
じ測定結果を得た。
【0020】実施例3 実施例1の3,4′−オキシジアニリン2.203g
(11ミリモル)を3,4′−ジアミノジフェニルメタ
ン2.182g(11ミリモル)に換えた以外は同様
に、収率97.9%で精製芳香族ポリアミド−ポリシロ
キサンブロック共重合体を得た。このブロック共重合体
の固有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド中、ポリマ
ー溶液濃度0.5g/dl、30℃において、0.26
dl/gであった。また、IRスペクトル(KBr錠剤
法)を測定し構造を確認したところ、1654cm-1
近にアミドカルボニル基に基づく吸収が、2850cm
-1付近に珪素上の置換基であるメチル基の吸収が、10
11〜1098cm-1にシロキサン骨格に基づく吸収が
認められた。
【0021】比較例1 実施例1のN−メチル−2−ピロリドン10mlを20
ml、ピリジン24mlをN−メチル−2−ピロリドン
20ml、ピリジン3mlに換え、末端にカルボキシル
基を有するポリシロキサン化合物を添加した後のブロッ
ク化反応温度を100℃とした以外は同様に行い、収率
84.1%で精製芳香族ポリアミド−ポリシロキサンブ
ロック共重合体を得た。このブロック共重合体の固有粘
度はN,N−ジメチルアセトアミド中、ポリマー溶液濃
度0.5g/dl、30℃において、0.28dl/g
であった。また、IRスペクトル(KBr錠剤法)を測
定し構造を確認したところ、1652cm−1付近にア
ミドカルボニル基に基づく吸収が、2856cm−1
近に珪素上の置換基であるメチル基の吸収が、1013
〜1101cm−1にシロキサン骨格に基づく吸収が認
められ、実施例1と全く同じ測定結果を得た。
【0022】比較例2 実施例1のブロック化温度のみを100℃とした以外は
同様に行い、収率76.8%で精製芳香族ポリアミド−
ポリシロキサンブロック共重合体を得た。このブロック
共重合体の固有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド
中、ポリマー溶液濃度0.5g/dl、30℃におい
て、0.19dl/gであった。また、IRスペクトル
(KBr錠剤法)を測定し構造を確認したところ、16
52cm−1付近にアミドカルボニル基に基づく吸収
が、2856cm−1付近に珪素上の置換基であるメチ
ル基の吸収が、1013〜1101cm−1にシロキサ
ン骨格に基づく吸収が認められ、実施例1と全く同じ測
定結果を得た。
【0023】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリアミド−ポリシロキ
サンブロック共重合体の製造方法は、末端にアミノアリ
ール基を有する反応性芳香族ポリアミドオリゴマーと末
端にカルボキシル基を有するシロキサン化合物とのブロ
ック化反応温度を制御する事によって、収率、分子量を
表す固有粘度値を大幅に改善できるだけでなく、ブロッ
ク化温度を任意に設定する事によって所望の固有粘度値
を持ったブロック共重合体を得るための製造方法を確立
し、芳香族ポリアミド−ポリシロキサンブロック共重合
体の応用展開分野を広げた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 81/00 C08G 69/42 C08G 69/48 C08G 77/455

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両末端にアミノアリール基を有するポリ
    アミドと両末端にカルボキシル基を有するポリシロキサ
    ンとの重縮合からなる、下記一般式(I)で示されるポ
    リアミドーポリシロキサンブロック共重合体の亜リン酸
    エステル触媒による製造方法において、 【化1】 (式中、Rは二価の有機基を示し、Rは同一でも異な
    っていてもよく、アルキル基、フェニル基またはアルキ
    ル基置換フェニル基であり、1、m、nは平均重合度を
    示しており、1は1〜20、mは1〜30、nは1〜1
    00の整数を示し、Rは二価の有機基を示し、Ar
    ェニレン基または下記一般式で示される基であり、
    は−CO−,−S−,−SO−,−C(CF
    −,−O−,−CH−または−Si(CH
    O−Si(CH−を示す) 【化2】 まず、末端にアミノアリール基を有する末端反応性芳香
    族ポリアミドオリゴマーを調製した後に、末端にカルボ
    キシル基を有する末端反応ポリシロキサン化合物を反応
    系に添加せしめ、末端にアミノアリール基を有する末端
    反応性芳香族ポリアミドオリゴマーを調製する際の反応
    温度が60〜120℃であり、末端にカルボキシル基を
    有する末端反応性ポリシロキサン化合物を反応系に添加
    した後の反応温度が10〜50℃であり、使用される有
    機溶剤が、アミド系有機溶剤と助触媒兼溶剤として用い
    られるピリジン系有機溶剤の混合溶剤系であり、アミド
    系溶剤とピリジン系溶剤の混合比が容量比で、10/1
    〜1/5であることを特徴とする製造方法。
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