JPH04226535A - ポリアミド−ポリシロキサン系ブロック共重合体及びその製造方法 - Google Patents

ポリアミド−ポリシロキサン系ブロック共重合体及びその製造方法

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JPH04226535A
JPH04226535A JP10330191A JP10330191A JPH04226535A JP H04226535 A JPH04226535 A JP H04226535A JP 10330191 A JP10330191 A JP 10330191A JP 10330191 A JP10330191 A JP 10330191A JP H04226535 A JPH04226535 A JP H04226535A
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JP
Japan
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polysiloxane
polyamide
represented
block copolymer
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JP10330191A
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English (en)
Inventor
Toshio Tagami
田上 敏雄
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なブロック共重合
体及びその製造方法に関し、より詳しくは、ポリアミド
−ポリシロキサン系共重合体及びその製造方法に関する
【0002】
【従来の技術】ポリシロキサンは、選択透過膜、例えば
、酸素富化膜としての応用分野や、電子部品周辺材料、
例えば、フォトレジスト材料への応用等、最近注目され
てきている分野において、工業的に有用な素材である。 その為、ポリシロキサンの特徴である耐熱性を活かし、
かつ、更に高機能化するための種々の試みがなされてい
る。例えば、異種のポリマーとブレンドするポリマーブ
レンドの手法がしばしば利用されている。このポリマー
ブレンドの場合は、より機能性及び付加価値を高めると
言う観点からは、非常に好都合であるが、相溶性の観点
からは問題が多い。
【0003】そこで、相溶性の問題を解決するための手
法として、ポリマーをグラフト化、或いはブロック化す
ることが提案され、種々のポリシロキサングラフト共重
合体及びブロック共重合体が提案されている。これらの
手法によって複合材料化することは技術的にかなり難し
く、生産コストの観点からは、必ずしも満足の行くもの
ではなく、限定された用途に採用されているに過ぎない
のが現状である。これらの手法のうち、比較的低コスト
の手法として、ブロック共重合化をあげることができる
。その例を二三示すと、例えば、亜りん酸エステル法に
よるポリシロキサン−アラミドブロック共重合体の製造
方法として、脂肪族アミン末端ポリシロキサンを用いた
製造方法が知られているが(特開昭61−293224
号公報)、高重合度、高強度のポリシロキサン−アラミ
ドブロック共重合体は、製造することが困難であると言
う問題があった。その為、高強度ポリシロキサン−アラ
ミドブロック共重合体の製造に関しては、ジカルボン酸
クロライドと上述の脂肪族アミン末端ポリシロキサンを
用いた低温界面重縮合法が提案されている(特開昭62
−257933号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている上記低温界面重縮合法によるポリシロキサ
ン−アラミドブロック共重合体の製造方法は、合成上、
使用するモノマー類の精製が必要であり、また製造時の
反応制御や、反応副生成物である塩酸ガスの処理が必要
である等、種々の問題があり、必ずしも満足のいくもの
ではなかった。本発明は、従来の技術における上記のよ
うな問題点に鑑みてなされたものである。したがって、
本発明の目的は、上記のような製造上の問題を考慮する
必要のない、新規なポリアミド−ポリシロキサン系共重
合体を提供することにある。本発明の他の目的は、新規
なポリアミド−ポリシロキサン系共重合体を簡便に製造
する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、検討の結果
、亜りん酸エステル法において、ポリアミド−ポリシロ
キサン系ブロック共重合体を製造する際に、ポリシロキ
サンの末端にアミノアルキル又はアミノアリール基を有
するマクロモノマーを用いることにより、上記の問題が
解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った
。本発明の第1のポリアミド−ポリシロキサン系ブロッ
ク共重合体は、両末端にアミノアルキル基又はアミノア
リール基を有するポリシロキサンと、両末端にカルボキ
シル基を有するポリアミドとの重縮合体であって、下記
式(I)で示されるブロック単位(A)と、下記式(I
I)で示されるブロック単位(B)とよりなり、
【00
06】
【化9】 (式中、ZはNH−又はNH−R4 −を示し、R4 
は二価の芳香族基を示し、Rは二価の有機基、好ましく
は炭素数1〜8のアルキレン基を示し、R1 およびR
2 は、それぞれアルキル基、フェニル基又はアルキル
置換フェニル基を示し、R3 は二価の有機基を示し、
Arは下記(1)〜(8)で示される二価の芳香族基を
示し、
【化10】 m及びnは平均重合度であって、m=1〜30、n=2
〜100の数を示す。)該ブロック単位(A)及びブロ
ック単位(B)がそれぞれ2〜20の範囲で存在し、か
つ互いに−NHCO−結合によって結合してなることを
特徴とする。
【0007】本発明の上記第1のポリアミド−ポリシロ
キサン系ブロック共重合体は、下記一般式(I′)で示
される両末端にアミノアルキル基又はアミノアリール基
を有するポリシロキサンと、下記一般式(II′)で示
される両末端にカルボキシル基を有するポリアミドとを
、芳香族亜りん酸エステル及びピリジン誘導体の存在下
で、あるいは、該芳香族亜りん酸エステルとピリジン誘
導体に加えて、さらに助触媒として長鎖アルキル基を有
する4級アンモニウム塩とハロゲン化アルカリ金属とを
共存させて、直接重縮合させることによって製造するこ
とができる。
【化11】 (式中、Z′、R、R1 、R2 、R3 、Ar、m
及びnは、それぞれ上記したと同意義を有する。)
【0
008】本発明の第2のポリアミド−ポリシロキサン系
ブロック共重合体は、両末端にアミノアルキル基又はア
ミノアリール基を有するポリシロキサンと、芳香族ジア
ミノ化合物と、ジカルボン酸との重縮合体であって、下
記式(I)で示されるブロック単位(A)と、下記式(
III)で示される構造単位(C)と、下記式(IV)
で示される構造単位(D)とが、−NHCO−結合によ
ってランダムに結合してなり、
【0009】
【化12】 (式中、ZはNH−又はNH−R4 −を示し、R4 
は二価の芳香族基を示し、Rは二価の有機基を示し、好
ましくは炭素数1〜8のアルキレン基、R1 およびR
2 は、それぞれアルキル基、フェニル基又はアルキル
置換フェニル基を示し、R3 は二価の有機基を示し、
Arは下記(1)〜(8)で示される二価の芳香族基を
示し、
【化13】 nは平均重合度であって、n=2〜100の数を示す。 )かつ、ブロック単位(A)が2〜20の範囲で存在し
、構造単位(C)及び構造単位(D)がそれぞれ2〜6
00の範囲で存在することを特徴とする。
【0010】本発明の第2のポリアミド−ポリシロキサ
ン系ブロック共重合体は、下記一般式(I′)で示され
る両末端にアミノアルキル基又はアミノアリール基を有
するポリシロキサン
【化14】 (式中、Z′、R、R1 、R2 及びnは、それぞれ
上記したと同意義を有する。)と、下記一般式(III
′)で示される芳香族ジアミノ化合物 H2 N−Ar−NH2              
     (III′)(式中、Arは上記したと同意
義を有する。)と、一般式(IV′)で示されるジカル
ボン酸HOOC−R3 −COOH         
     (IV′)(R3 は、上記したと同意義を
有する。)とを芳香族亜りん酸エステル及びピリジン誘
導体の存在下で、あるいは、該芳香族亜りん酸エステル
とピリジン誘導体に加えて、さらに助触媒として長鎖ア
ルキル基を有する4級アンモニウム塩およびハロゲン化
アルカリ金属を共存させて、直接重縮合させることによ
って製造することができる。
【0011】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明において、ブロック単位(A)の構成に使用される両
末端にアミノアルキル基又はアミノアリール基を有する
ポリシロキサンは、例えば、下記一般式で示される方法
によって合成することが可能である。
【化15】 (式中、Z1 ′はアミノ基又はアミノアリール基を示
し、R1 ′及びR2 ′は、それぞれメチル基、エチ
ル基又はフェニル基を示し、n′は5〜20、pは3〜
5、xは3又は4を示す。)上記の反応に用いられる触
媒としては、白金系の触媒、例えば白金ブラック(Pt
/C)や塩化白金酸、銀系の触媒、例えばハロゲン化銀
、有機強酸系触媒、例えばトリハロ酢酸類等が例示され
る。また、上記ポリシロキサンの重合度は、2〜100
、好ましくは5〜20の範囲である。重合度が2以下の
場合には、耐熱性が劣り、また、100よりも大きくな
ると、ポリシロキサンの反応性が低下する等種々の問題
が生じる。重合度が5〜20の範囲にある場合には、耐
熱性に優れ、反応性に富むマクロモノマーとして特に有
用なものである。
【0012】本発明の第1のポリアミド−ポリシロキサ
ン系ブロック共重合体の製造に使用される上記一般式(
II′)で示される両末端にカルボキシル基を有するポ
リアミドは、上記一般式(III′)で示される芳香族
ジアミノ化合物と、上記一般式(IV′)で示される脂
肪族又は芳香族ジカルボン酸またはその官能性誘導体と
を、公知の方法で反応させることによって製造すること
ができる。反応は、下記反応式にしたがって進行する。
【化16】 (式中、Xは、ヒドロキシル基、メトキシ基などのアル
コキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基、エチ
ルチオ基などのアルキルチオ基、フェニルチオ基などの
アリールチオ基、塩素などのハロゲン原子を表わし、A
r、R3 及びmは、それぞれ上記したと同意義を有す
る。)この場合、得られるポリアミドは、最終的に得ら
れるブロック共重合体の引張り強度、引張り弾性率等の
機械的特性を考慮して、固有粘度0.1〜2.0dl/
gの範囲を有するものであって、平均重合度が1〜30
の範囲のものが得られるようにすることが必要である。
【0013】本発明において使用される上記一般式(I
II′)で示される芳香族ジアミノ化合物としては、m
−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,
4′−オキシジアニリン、4,4′−オキシジアニリン
、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−ア
ミノフェニル)スルホン、1,3−ビス(m−アミノフ
ェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
、1,3−ビス(p−アミノフェニル)−1,1,3,
3,−テトラメチルジシロキサン、3,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、
3,3′−ジアミノベンゾフェノン、ビス(3−アミノ
フェニル)スルフィド、2,2−ビス(p−アミノフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(p−アミノフェ
ニル)メタン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−
ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、4
,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスル
ホン、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェ
ニルスルホン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ
)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(4−アミノフ
ェニルメルカプト)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(
4−アミノフェニルメルカプト)ベンゾフェノン、2,
2′−ビス(4−(2−トリフルオロメチル−4−アミ
ノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2
,2′−ビス(4−(3−トリフルオロメチル−5−ア
ミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2′−ビス(4−(3−トリフルオロメチル−4−
アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン
、2,2′−ビス(4−(2−トリフルオロメチル−5
−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、2,2′−ビス(4−(4−トリフルオロメチル−
5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、2,2′−ビス(4−(2−ノナフルオロブチル
−5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2′−ビス(4−(4−ノナフルオロブチ
ル−5−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロ
プロパン、o−トリジン、o−ジアニシジン等を挙げる
ことができるが、これらに限定されるものではない。又
、これらの芳香族ジアミンを単独または複数併用して実
施しても良い。
【0014】また、本発明で使用される上記一般式(I
V′)で示されるジカルボン酸としては、脂肪族、脂環
式、芳香脂肪族、芳香族等、どの様なジカルボン酸でも
使用することができる。具体的には、例えば、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、4,4′−ビフェニルジカルボン
酸、3,3′−メチレン二安息香酸、4,4′−メチレ
ン二安息香酸、4,4′−オキシ二安息香酸、4,4′
−チオ二安息香酸、3,3′−カルボニル二安息香酸、
4,4′−カルボニル二安息香酸、4,4′−スルホニ
ル二安息香酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、マロン酸、メチルマロン酸、ジメチルマロン酸
、アジピン酸、1,10−デカン二酸、フェニルマロン
酸、ベンジルマロン酸、フェニルスクシン酸、3−フェ
ニルグルタル酸、ホモフタル酸、1,3−フェニレン二
酢酸、1,4−フェニレン二酢酸、4−カルボキシフェ
ニル酢酸、5−ブロモ−N−(カルボメチル)アントラ
ニル酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼン二酢
酸、m−カルボキシ桂皮酸、5−ヒドロキシイソフタル
酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、4,6−ジヒドロキ
シイソフタル酸をあげることができる。これ等は、官能
性誘導体として使用することができる。
【0015】本発明において、第1のポリアミド−ポリ
シロキサン系ブロック共重合体を得るためには、上記一
般式(I′)で示される両末端にアミノアルキル基又は
アミノアリール基を有するポリシロキサンと上記一般式
(II′)で示される上記両末端にカルボキシル基を有
するポリアミドとを重縮合させるが、重縮合は、芳香族
亜りん酸エステル及びピリジン誘導体の存在下で行われ
るか、又は、その重縮合反応を、前記芳香族亜りん酸エ
ステル及びピリジン誘導体に加えて、長鎖アルキル基を
有する4級アンモニウム塩及びハロゲン化アルカリ金属
を助触媒として共存させて行われる。その結果、副反応
を伴うことなく比較的低温で、重縮合反応が実施される
という利点が生じる。
【0016】また、本発明において、第2のポリアミド
−ポリシロキサン系ブロック共重合体を得るためには、
上記一般式(I′)で示される両末端にアミノアルキル
基又はアミノアリール基を有するポリシロキサンと、上
記一般式(III′)で示される芳香族ジアミノ化合物
と、上記一般式(IV′)で示されるジカルボン酸とを
重縮合させるが、その重縮合反応は、三者の原料成分を
、芳香族亜りん酸エステル及びピリジン誘導体の存在下
で実施するか、又は、その重縮合反応を、前記芳香族亜
りん酸エステル及びピリジン誘導体に加えて、長鎖アル
キル基を有する4級アンモニウム塩及びハロゲン化アル
カリ金属を助触媒として共存させて実施する。これ等ブ
ロック共重合体の製造に使用される亜りん酸エステルと
しては、亜りん酸トリフェニル、亜りん酸ジフェニル、
亜りん酸トリ−o−トリル、亜りん酸ジ−o−トリル、
亜りん酸トリ−m−トリル、亜りん酸ジ−m−トリル、
亜りん酸トリ−p−トリル、亜りん酸ジ−p−トリル、
亜りん酸ジ−o−クロロフェニル、亜りん酸トリ−p−
クロロフェニル、亜りん酸ジ−p−クロロフェニル等を
あげることができるが、これらに限定されるものではな
い。 さらに、本発明において亜りん酸エステルと共に使用す
るピリジン誘導体としては、ピリジン、2−ピコリン、
3−ピコリン、4−ピコリン、2,4−ルチジン、2,
6−ルチジン、3,5−ルチジン等をあげることができ
る。
【0017】本発明においては、上記重縮合反応を亜り
ん酸エステルとピリジン誘導体の存在下に行うが、反応
に際しては、通常、ピリジン誘導体を含む混合溶媒を用
いる溶液重合法が採用される。ここで使用される有機溶
媒は、反応成分や亜りん酸エステルと実質的に反応しな
い溶媒であるという点において制限を受けるが、そのほ
かに、反応成分に対して良溶媒であって、しかも反応生
成物であるブロック共重合体に対して良溶媒であること
が望ましい。使用することができる有機溶媒の代表的な
ものとして、N−メチル−2−ピロリドンやN,N−ジ
メチルアセトアミド等のアミド系溶媒があげられる。
【0018】本発明において、重合度の大きいブロック
共重合体を得る場合には、塩化リチウム、臭化リチウム
等のハロゲン化アルカリ金属及びアミン系カチオン性界
面活性剤を反応系に添加することが必要である。アミン
系カチオン性界面活性剤としては、テトラメチルアンモ
ニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、
セチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリエ
チルアンモニウムブロミド及びクロリド等のトリアルキ
ルアンモニウム塩類を例示することができる。ハロゲン
化アルカリ金属の添加量は、アミン系カチオン性界面活
性剤に対して5〜15重量部が好ましい。
【0019】本発明の製造方法について、さらに詳細に
説明する。第1のポリアミド−ポリシロキサン系ブロッ
ク共重合体を得るためには、上記一般式(III′)で
示される芳香族ジアミノ化合物と、一般式(IV′)で
示されるジカルボン酸の過剰量とを、亜りん酸エステル
及びピリジン誘導体の存在下、又は、該亜りん酸エステ
ル及びピリジン誘導体に加えて、助触媒としてアミン系
カチオン性界面活性剤(長鎖アルキル基を有する4級ア
ンモニウム塩と同意義を有する。)及びハロゲン化アル
カリ金属の共存下にN−メチル−2−ピロリドン等の有
機溶媒中で、窒素等の不活性雰囲気下に加熱攪拌するこ
とによって反応させ、一般式(II′)で示されるポリ
アミドを合成する。得られたポリアミド含有溶液に、さ
らに、両末端にアミノアルキル基又はアミノフェニル基
を有するポリシロキサンを添加し、加熱して上記ポリア
ミドと重縮合反応を行う。
【0020】また、第2のポリアミド−ポリシロキサン
系ブロック共重合体を得るためには、上記一般式(II
I′)で示される芳香族ジアミノ化合物と、一般式(I
V′)で示されるジカルボン酸と、両末端にアミノアリ
ール基又はアミノアルキル基を有するポリシロキサンと
を、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒中に混在
させ、亜りん酸エステル及びピリジン誘導体の共存下、
又は、該亜りん酸エステル及びピリジン誘導体に加えて
、助触媒としてアミン系カチオン性界面活性剤及びハロ
ゲン化アルカリ金属の共存下で、重縮合反応を行なう。
【0021】本発明におけるこれらの重縮合反応で使用
する亜りん酸エステルの量は、通常カルボキシル基に対
して等モル量以上であるが、30倍モル以上の使用は経
済的にみて得策ではない。また、ピリジン誘導体の量は
、カルボキシル基に対して等モル量以上であることが必
要であが、反応溶媒としての役割を含めて大過剰の量を
使用するのが好ましい。本発明において、特に、ピリジ
ン誘導体とN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶媒と
の混合溶媒を使用する場合、その使用量は、反応成分を
5〜30重量%含有するような量であることが好ましい
【0022】本発明において、反応は、最高の重合度を
意味する最高粘度が得られるまで、反応系を攪拌して行
うのが好ましい。反応温度は、一般に、60〜140℃
の範囲が好ましい。また、反応時間は、反応温度により
大きく影響されるが、いかなる場合でも、最高の重合度
を意味する最高粘度が得られるまで反応系を攪拌するの
が好ましく、多くの場合、数分ないし20時間の間で反
応は終了する。反応終了後、反応混合物をメタノール、
ヘキサン等の非溶媒中に投じて生成ブロック重合体を分
離し、さらに再沈澱法により精製を行って、副生成物や
無機塩類を除去することにより精製ブロック共重合体を
得ることができる。
【0023】本発明の第1のポリアミド−ポリシロキサ
ン系ブロック共重合体の場合、両末端にアミノアルキル
基又はアミノアリール基を有するポリシロキサンとポリ
アミドとの重縮合比は、モル比で1:1〜1:100の
範囲にあり、そして各原料成分の仕込量によって決まる
。また、上記反応条件下で、反応成分を等モル量使用す
ると、固有粘度0.1〜2.0dl/gの範囲であり、
平均重合度2〜20のブロック共重合体を製造すること
ができるが、平均重合度が20を越えると、加工性等の
点で好ましくない。
【0024】本発明の第2のポリアミド−ポリシロキサ
ン系ブロック共重合体の場合、両末端にアミノアルキル
基又はアミノアリール基を有するポリシロキサンと、芳
香族ジアミノ化合物と、ジカルボン酸との重縮合比は、
全カルボキシル基と全アミノ基のモル比が1:1になる
ような割合であればよく、各原料成分の仕込量によって
決まる。精製するブロック共重合体は、固有粘度0.1
〜2.0dl/gの範囲にあり、ブロック単位(A)が
2〜20の範囲で存在する。上記のようにして合成され
た本発明の第1及び第2のポリアミド−ポリシロキサン
系ブロック共重合体は、高い耐熱性を有すると共に、高
い機械的強度を兼ね備えており、広い分野での利用が可
能であり、例えば、高温下で使用できるゴム弾性を必要
とするシーリング材等として使用することができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を詳記するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。 実施例1両末端にアミノフェニル基を有するポリシロキ
サンの合成:ビス〔3−(p−アミノフェニル)プロピ
ル〕ジシロキサン1モル、ジメチルシロキサン環状テト
ラマー2モルを、1リットル三ッ口フラスコ中にて窒素
気流下混合し、80℃に加温した後、反応触媒として、
全量の14%に当るトリフルオロ酢酸を徐々に滴下し、
そのまま24時間反させた。反応終了後、粗製オリゴマ
ーを蒸溜水により充分に洗浄し、過剰の酸触媒を除去し
た。続いて、オリゴマーの水系サスペンジョンから、エ
ーテル抽出法により抽出し、さらに、エーテルを常圧蒸
留した後、0.5Torr、100℃にて減圧蒸留して
、未反応の環状オリゴマーを除去した。収率91%
【化
17】  1H−NMR:アロマチックプロトン及びアミノプロ
トン6.3−7.4ppm                  (m)12H   
             Si−メチル基  0.1
ppm(s)60H                
メチレンプロトン2.1ppm(s)12H    I
R(ATR法):Si−O−Si  1008−107
9cm−1                    
  −O−CH2 −  1156cm−1     
                 −Si−CH3 
  1257cm−1、2910cm−1ブロック共重
合体の合成:
【化18】
【0026】イソフタル酸1.329g(8mmol)
、3,4′−オキシジアニリン1.401g(7mmo
l)、セチルトリメチルアンモニウムクロリド1.2g
、亜りん酸トリフェニル6.2g、N−メチル−2−ピ
ロリドン(以下、NMPと略記する)20ml、ピリジ
ン6mlを、100ml三ッ口丸底フラスコ中に入れ、
窒素気流下100℃で2時間反応させ、両末端にカルボ
キシル基を有するポリアミドの溶液を調製した。このポ
リアミドは、固有粘度0.17dl/gを有していた。
【0027】得られたポリアミド溶液に対して、上記の
両末端にアミノフェニル基を有するポリシロキサン1g
を5mlのNMPに溶解した溶液を滴下し、滴下終了後
4時間反応させて、ポリアミド−ポリシロキサンブロッ
ク共重合体を含む反応溶液を得た。反応終了後、1リッ
トルのメタノール中に上記反応液を注ぎ入れ、ブロック
共重合体を析出させた。濾過後、熱メタノール中で未反
応モノマー類及びセチルトリメチルアンモニウムクロリ
ドを除去し、さらに、熱四塩化炭素中で、未反応の上記
ポリシロキサンを除去した。濾過後、真空乾燥して、収
率92%で精製ポリアミド−ポリシロキサンブロック共
重合体を得た。
【0028】このポリアミド−ポリシロキサンブロック
共重合体の固有粘度は、N,N−ジメチルアセトアミド
中30℃において、0.28dl/gであった。また、
1Rスペクトル(KBr錠剤法)を測定し、構造を確認
したところ、1650cm−1付近にアミノカルボニル
基に基づく吸収が、2850cm−1にケイ素上の置換
基であるメチル基の吸収が、1010〜1100cm−
1にシロキサン骨格に基づく吸収が認められた。
【0029】実施例2
【化19】
【0030】実施例1における3,4′−オキシジアニ
リン1.401g(7mmol)を、3,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン1.485g(7mmol)に代えて
ポリアミド(固有粘度0.10dl/g)を得た以外は
、実施例1と同様にして操作を行ないポリアミド−ポリ
シロキサンブロック共重合体を収率88%で得た。固有
粘度は0.25dl/gであった。1Rスペクトル分析
の結果、実施例1における吸収以外に、1710cm−
1に、ケトンカルボニル基に基づく吸収が新たに認めら
れた。
【0031】実施例3
【化20】 実施例1における3,4′−オキシジアニリン1.40
1g(7mmol)を、ビス(3−アミノフェニル)ス
ルフィド1.513g(7mmol)に代えてポリアミ
ド(固有粘度0.21dl/g)を得た以外は、実施例
1と同様にして操作を行ないポリアミド−ポリシロキサ
ンブロック共重合体を収率90%で得た。固有粘度は0
.31dl/gであった。1Rスペクトル分析の結果、
実施例1における吸収以外に、1425cm−1に、−
S−基に基づく吸収が新たに認められた。
【0032】実施例4
【化21】 実施例1における3,4′−オキシジアニリン1.40
1g(7mmol)を、ビス(3−アミノフェニル)ス
ルホン1.639g(7mmol)に代えてポリアミド
(固有粘度0.14dl/g)を得た以外は、実施例1
と同様にして操作を行ないポリアミド−ポリシロキサン
ブロック共重合体を収率87%で得た。固有粘度は0.
32dl/gであった。1Rスペクトル分析の結果、実
施例1における吸収以外に、1217cm−1付近及び
1368cm−1に、−SO2 −基に基づく吸収が新
たに認められた。
【0033】実施例5
【化22】 実施例1における3,4′−オキシジアニリン1.40
1g(7mmol)を、ビス(p−アミノフェニル)メ
タン1.387g(7mmol)に代えてポリアミド(
固有粘度dl/g)を得た以外は、実施例1と同様にし
て操作を行ないポリアミド−ポリシロキサンブロック共
重合体を収率94%で得た。固有粘度は0.21dl/
gであった。 1Rスペクトル分析の結果、実施例1における吸収以外
の吸収は、明確には分離観測できなかった。
【0034】実施例6
【化23】 実施例1における3,4′−オキシジアニリン1.40
1g(7mmol)を、2,2−ビス(p−アミノフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパン2.339g(7mmo
l)に代えてポリアミド(固有粘度0.12dl/g)
を得た以外は、実施例1と同様にして操作を行ないポリ
アミド−ポリシロキサンブロック共重合体を収率89%
で得た。 固有粘度は0.22dl/gであった。1Rスペクトル
分析の結果、実施例1における吸収以外に、1300c
m−1付近に、−C−Fに対応する吸収が新たに認めら
れた。
【0035】実施例7
【化24】 実施例1における3,4′−オキシジアニリン1.40
1g(7mmol)を、1,3−ビス(p−アミノフェ
ニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン2
.215g(7mmol)に代えてポリアミド(固有粘
度0.1dl/g)を得た以外は、実施例1と同様にし
て操作を行ないポリアミド−ポリシロキサンブロック共
重合体を収率79%で得た。固有粘度は0.19dl/
gであった。1Rスペクトル分析の結果、実施例1にお
ける吸収以外に、新たな吸収は認められなかった。
【0036】実施例8
【化25】 イソフタル酸1.329(8mmol)、3,4′−オ
キシジアニリン1.401g(7mmol)、実施例1
におけると同様の両末端にアミノフェニル基を有するポ
リシロキサン1g、セチルトリメチルアンモニウムクロ
リド1.2g、亜りん酸トリフェニル6.2g、N−メ
チル−2−ピロリドン20ml、ピリジン6mlを10
0mlの三ッ口丸底フラスコ中に入れ、窒素気流下10
0℃で4時間反応させ、ポリアミド−ポリシロキサンラ
ンダムブロック共重合体を含有する溶液を得た。反応終
了後、1リットルのメタノール中に上記反応液を注ぎ入
れ、ブロック共重合体を析出させた。濾過後、熱メタノ
ール中で未反応モノマー類及びセチルトリメチルアンモ
ニウムクロリドを除去し、さらに、熱四塩化炭素中で、
未反応の上記ポリシロキサンを除去した。濾過後、真空
乾燥して、収率87〜92%で精製ポリアミド−ポリシ
ロキサンランダムブロック共重合体を得た。
【0037】このポリアミド−ポリシロキサンランダム
ブロック共重合体の固有粘度はN,N−ジチメルアセト
アミド中30℃において、0.26dl/gであった。 また、IRスペクトル(KBr錠剤法)を測定し、構造
を確認したところ、1650cm−1付近にアミノアル
ボニル基に基づく吸収が、2850cm−1にケイ素上
の置換基であるメチル基の吸収が、1010〜1100
cm−1にシロキサン骨格に基づく吸収が認められ、実
施例1と同一の測定結果が得られた。
【0038】実施例9
【化26】 100mlの三ッ口丸底フラスコ中にイソフタル酸1.
827g(8mmol)、3,4′−オキシジアニリン
2.002g(7mmol)、塩化リチウム0.12g
、セチルトリメチルアンモニウムクロリド1.2g、N
−メチル−2−ピロリドン20ml、ピリジン3ml、
亜りん酸トリフェニル6.2gを加え、乾燥窒素雰囲気
下100℃で4時間重合させ、両末端にカルボキシル基
を有する芳香族ポリアミドオリゴマーを調整した。得ら
れたポリアミドオリゴマーに対して、前記の両末端にア
ミノフェニル基を有するポリシロキサンオリゴマー1g
を5mlのN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、反応
容器中に滴下し、滴下終了後4時間反応させた。反応終
了後、1リットルのメタノール中に上記反応液を注ぎ入
れ、ブロック共重合体を析出させた。濾過後、熱メタノ
ール中で未反応モノマー類及びセチルトリメチルアンモ
ニウムクロリドを除去し、更に熱四塩化炭素中で未反応
の上記ポリシロキサンを除去した。濾過後、真空乾燥し
、収率87%で精製ポリアミド−ポリシロキサンブロッ
ク共重合体を得た。このブロック共重合体の固有粘度は
N,N−ジメチルアセトアミド中30℃において、0.
36dl/gであった。また、IRスペクトル(KBr
錠剤法)を測定し構造を確認したところ、1650cm
−1付近にアミドカルボニル基に基づく吸収が、285
0cm−1に珪素上の置換基であるメチル基の吸収が、
1010〜1100cm−1にシロキサン骨格に基づく
吸収が認められた。
【0039】実施例10
【化27】 実施例9における両末端にアミノフェニル基を有するポ
リシロキサンオリゴマー1gを、両末端にアミノ基を有
するポリシロキサンオリゴマー1gに代えた以外は、実
施例9と同様に操作して本発明のポリアミド−ポリシロ
キサン系ブロック共重合体を得た。このブロック共重合
体の固有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド中30℃
において、0.32dl/gであった。また、IRスペ
クトル(KBr錠剤法)を測定し構造を確認したところ
、1660cm−1付近にアミドカルボニル基に基づく
吸収が、2850cm−1に珪素上の置換基であるメチ
ル基の吸収が、1010〜1100cm−1にシロキサ
ン骨格に基づく吸収が認められた。
【0040】実施例11
【化28】 イソフタル酸1.329g(8mmol)、3,4′−
オキシジアニリン1.401g(7mmol)、両末端
にアミノフェニル基を有するポリシロキサン1g、塩化
リチウム0.12g、セチルトリメチルアンモニウムク
ロリド1.2g、亜りん酸トリフェニル6.2g、N−
メチル−2−ピロリドン20ml、ピリジン6mlを1
00ml三ッ口丸底フラスコ中に入れ、窒素気流下10
0℃で4時間反応させ、ポリアミド−ポリシロキサンラ
ンダム共重合体を得た。反応終了後、1リットルのメタ
ノール中にポリマー溶液を注ぎ入れ、ポリマーを析出さ
せた。濾過後、熱メタノール中で未反応モノマー類及び
セチルトリメチルアンモニウムクロリドを除去し、更に
熱四塩化炭素中で未反応該ポリシロキサンを除去した。 濾過後、真空乾燥し、収率80%で精製ポリアミド−ポ
リシロキサンランダム共重合体を得た。このランダム共
重合体の固有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド中3
0℃において、0.30dl/gであった。また、IR
スペクトル(KBr錠剤法)を測定し構造を確認したと
ころ、1650cm−1付近にアミドカルボニル基に基
づく吸収が、2850cm−1付近に珪素上の置換基で
あるメチル基の吸収が、1010〜1100cm−1に
シロキサン骨格に基づく吸収が認められ、実施例1と全
く同じ測定結果を得た。
【0041】実施例12
【化29】 実施例9におけるイソフタル酸1.827g(11mm
ol)を5−ヒドロキシイソフタル酸2.003g(1
1mmol)に変えた以外は実施例9と同様の方法を用
いて重合及び処理を行った。このブロック共重合体の固
有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド中30℃におい
て、0.34dl/gであった。また、IRスペクトル
(KBr錠剤法)を測定し構造を確認したところ、16
50cm−1付近にアミドカルボニル基に基づく吸収が
、2850cm−1に珪素上の置換基であるメチル基の
吸収が、1010〜1100cm−1にシロキサン骨格
に基づく吸収が認められた。
【0042】実施例13実施例9における塩化リチウム
0.12gを除いた以外は、実施例9と同様の方法を用
いて重合及び処理を行った。このブロック共重合体の固
有粘度はN,N−ジメチルアセトアミド中30℃におい
て、0.26dl/gであった。また、IRスペクトル
(KBr錠剤法)を測定し構造を確認したところ、16
50cm−1付近にアミドカルボニル基に基づく吸収が
、2850cm−1に珪素上の置換基であるメチル基の
吸収と1010〜1100cm−1にシロキサン骨格に
基づく吸収は小さく、重合度が低いと考えられた。
【0043】実施例14実施例9において、セチルトリ
メチルアンモニウムクロリド1.2gを除き、塩化リチ
ウム0.12gを0.33gに変えた以外は、実施例9
と同様に操作を行った。このブロック共重合体の固有粘
度はN,N−ジメチルアセトアミド中30℃において、
0.22dl/gであった。また、IRスペクトル(K
Br錠剤法)を測定し構造を確認したところ、1650
cm−1付近にアミドカルボニル基に基づく吸収が、2
850cm−1に珪素上の置換基であるメチル基の吸収
と1010〜1100cm−1にシロキサン骨格に基づ
く吸収は小さく、重合度が低いと考えられた。
【発明の効果】本発明のポリアミド−ポリシロキサン系
ブロック共重合体は、耐熱性に優れた熱可塑性弾性体で
あると同時に高い機械的強度を兼ね備えており、利用範
囲の広い素材として有用である。また、本発明の方法に
よれば、比較的低い温度で、重縮合反応を進行させるこ
とができるから、副反応を伴うことなく容易に高重合度
の上記ポリアミド−ポリシロキサン系ブロック共重合体
を合成することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】  両末端にアミノアルキル基又はアミノ
    アリール基を有するポリシロキサンと両末端にカルボキ
    シル基を有するポリアミドとの重縮合体であって、下記
    式(I)で示されるブロック単位(A)と、下記式(I
    I)で示されるブロック単位(B)とよりなり、【化1
    】 (式中、ZはNH−、又はNH−R4 −を示し、R4
     は二価の芳香族基を示し、Rは二価の有機基を示し、
    R1 およびR2は、それぞれアルキル基、フェニル基
    又はアルキル置換フェニル基を示し、R3 は二価の有
    機基を示し、Arは下記(1)〜(8)で示される二価
    の芳香族基を示し、 【化2】 m及びnは平均重合度であって、m=1〜30、n=2
    〜100の数を示す。)該ブロック単位(A)及びブロ
    ック単位(B)がそれぞれ2〜20の範囲で存在し、か
    つ、互いに−NHCO−結合によって結合してなること
    を特徴とするポリアミド−ポリシロキサン系ブロック共
    重合体。 【請求項2】  下記一般式(I′)で示される両末端
    にアミノアルキル基又はアミノアリール基を有するポリ
    シロキサンと、下記一般式(II′)で示される両末端
    にカルボキシル基を有するポリアミドとを、芳香族亜り
    ん酸エステル及びピリジン誘導体の存在下で、直接重縮
    合させることを特徴とするポリアミド−ポリシロキサン
    系ブロック共重合体の製造方法。 【化3】 (式中、R、R1 、R2 、R3 、Ar、m及びn
    は、それぞれ上記したと同意義を有し、Z′はアミノ基
    又はアミノアリール基を示す。) 【請求項3】  下記一般式(I′)で示される両末端
    にアミノアルキル基又はアミノアリール基を有するポリ
    シロキサンと、下記一般式(II′)で示される両末端
    にカルボキシル基を有するポリアミドとを芳香族亜りん
    酸エステル及びピリジン誘導体の存在下で、助触媒とし
    て長鎖アルキル基を有する4級アンモニウム塩及びハロ
    ゲン化アルカリ金属を共存させて直接重縮合させること
    を特徴とするポリアミド−ポリシロキサン系ブロック共
    重合体の製造方法。 【化4】 (式中、Z′、R、R1 、R2 、R3 、Ar、m
    及びnは、それぞれ上記したと同意義を有する。)【請
    求項4】  両末端にアミノアルキル基又はアミノアリ
    ール基を有するポリシロキサンと、芳香族ジアミノ化合
    物と、ジカルボン酸との重縮合体であって、下記式(I
    )で示されるブロック単位(A)と、下記式(III)
    で示される構造単位(C)と、下記式(IV)で示され
    る構造単位(D)とが、−NHCO−結合によってラン
    ダムに結合してなり、 【化5】 (式中、Zは、NH−、又はNH−R4 −を示し、R
    4 は二価の芳香族基を示し、Rは二価の有機基を示し
    、R1 およびR2 は、それぞれアルキル基、フェニ
    ル基又はアルキル置換フェニル基を示し、R3 は二価
    の有機基を示し、Arは下記(1)〜(8)で示される
    二価の芳香族基を示し、 【化6】 nは平均重合度であって、n=2〜100の数を示す。 )かつ、ブロック単位(A)が2〜20の範囲で存在し
    、構造単位(C)及び構造単位(D)がそれぞれ2〜6
    00の範囲で存在することを特徴とするポリアミド−ポ
    リシロキサン系ブロック共重合体。 【請求項5】  下記一般式(I′)で示される両末端
    にアミノアルキル基又はアミノアリール基を有するポリ
    シロキサン 【化7】 (式中、R、R1 、R2 及びnは、それぞれ上記し
    たと同意義を有し、Z′はアミノ基又はアミノアリール
    基を示す。)と、下記一般式(III′)で示される芳
    香族ジアミノ化合物 H2 N−Ar−NH2              
         (III′)(式中、Arは上記したと同意
    義を有する。)と、一般式(IV′)で示されるジカル
    ボン酸 HOOC−R3 −COOH            
      (IV′)(R3 は、上記したと同意義を有する
    。)とを芳香族亜りん酸エステル及びピリジン誘導体の
    存在下で、重縮合させることを特徴とするポリアミド−
    ポリシロキサン系ブロック共重合体の製造方法。 【請求項6】  下記一般式(I′)で示される両末端
    にアミノアルキル基又はアミノアリール基を有するポリ
    シロキサン 【化8】 (式中、Z′、R、R1 、R2 及びnはそれぞれ上
    記したと同意義を有する。)と、下記一般式(III′
    )で示される芳香族ジアミノ化合物 H2 N−Ar−NH2              
         (III′)(式中、Arは上記したと同意
    義を有する。)と、一般式(IV′)で示されるジカル
    ボン酸HOOC−R3 −COOH         
         (IV′)(式中、R3 は前記したものと
    同意義を有する。)とを、芳香族亜りん酸エステル及び
    ピリジン誘導体の存在下で、助触媒として長鎖アルキル
    基を有する4級アンモニウム塩及びハロゲン化アルカリ
    金属を共存させて、直接重縮合させることを特徴とする
    ポリアミド−ポリシロキサン系ブロック共重合体の製造
    方法。
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