JP2754322B2 - ポリマーモルタル又はポリマーコンクリートへの流動性付与方法 - Google Patents

ポリマーモルタル又はポリマーコンクリートへの流動性付与方法

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JP2754322B2 JP5269556A JP26955693A JP2754322B2 JP 2754322 B2 JP2754322 B2 JP 2754322B2 JP 5269556 A JP5269556 A JP 5269556A JP 26955693 A JP26955693 A JP 26955693A JP 2754322 B2 JP2754322 B2 JP 2754322B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリマーモルタル又はポ
リマーコンクリートへの流動性付与方法に関する。無機
粉状充填材及び骨材を含有し、また結合材として硬化性
液状樹脂、例えば不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ウレタン樹脂等を含有するポリマーモルタル
又はポリマーコンクリートが塗床材、舗装材、プレキャ
スト製品等として広く利用されている。
【0002】ところで、上記のようなポリマーモルタル
又はポリマーコンクリートにおいては一般に、材料を調
合する場合、その流動性が悪く、材料を均一に混練する
ことが困難であるため、不均質なものしか得られない。
また調合したポリマーモルタル又はポリマーコンクリー
トを施工する場合にも、その流動性が悪いため、移送、
塗工、型枠への充填等が著しく困難である。そのため、
ポリマーモルタル又はポリマーコンクリートにおいては
特に、その流動性に優れ、したがって作業性や施工性の
良いものの出現が強く要請されている。本発明はかかる
要請に応えるポリマーモルタル又はポリマーコンクリー
トへの流動性付与方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、ポリマーモルタル又はポリマーコ
ンクリートへの流動性付与方法として、次の1)〜3)
のような方法が行なわれている。 1)結合材として分子量の小さい、すなわちもともと粘
度の低い硬化性液状樹脂を選択して用いる方法 2)結合材として用いる硬化性液状樹脂の含有割合を相
対的に高くし、したがって無機粉状充填材及び骨材の含
有割合を相対的に低くする方法 3)粒子径の異なる無機粉状充填材及び骨材を組み合わ
せて用いる方法
【0004】ところが、1)の従来法には、a)適用可
能な硬化性液状樹脂が大きく制約され、したがってその
ような硬化性液状樹脂を調合したポリマーモルタル又は
ポリマーコンクリートから得られる硬化物の物性や性能
が限られたものとなり、用途が大きく制約されるという
欠点がある。また2)の従来法には、b)所望の強度物
性(特に圧縮強度)を有する硬化物を得るための最適処
方を採用できなくなり、c)硬化性液状樹脂の含有割合
を相対的に高くする分だけ経済的にも不利になるという
欠点がある。そして3)の従来法には、d)総じて得ら
れる効果、すなわち付与できる流動性が小さいという欠
点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法における、上記a)〜d)の欠点で
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記の課題を解決するべく鋭意研究した結果、特定のリ
ン酸エステルをポリマーモルタル又はポリマーコンクリ
ートに所定割合で含有させることが正しく好適であるこ
とを見出した。
【0007】すなわち本発明は、無機粉状充填材及び骨
材を含有し、また結合材として硬化性液状樹脂を含有す
るポリマーモルタル又はポリマーコンクリートに、下記
の式1で示されるリン酸エステルを無機粉状充填材及び
骨材の合計量100重量部に対し0.001〜1重量部
の割合で含有させることを特徴とするポリマーモルタル
又はポリマーコンクリートへの流動性付与方法に係る。
【0008】
【式1】
【0009】式1において、 R:炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロ
アルキル基、フェニル基及び炭素数1〜4のアルキル基
で置換されたフェニル基から選ばれる炭化水素基 A:オキシアルキレン単位の繰り返し数が5〜100の
ポリエーテルジオール、エステル単位の繰り返し数が5
〜100のポリエステルジオール及びオキシアルキレン
単位の繰り返し数とエステル単位の繰り返し数との総数
が5〜100のポリエーテルエステルジオールから選ば
れるジオール類から水酸基を除いた残基 M:H又は1価の塩基 m,n:1又は2であって、m+n=3を満足する整数
【0010】式1で示されるリン酸エステルには片末端
が炭化水素基で封鎖されたジオール類の酸性リン酸エス
テル及びかかる酸性リン酸エステルを1価の塩基性化合
物で中和して得られるリン酸エステル塩が包含される。
【0011】式1において、Aはジオール類から水酸基
を除いた残基(以下、ジオール残基という)である。ジ
オール残基を形成することとなるジオール類はポリエー
テルジオール、ポリエステルジオール又はポリエーテル
エステルジオールである。
【0012】ポリエーテルジオールとしては、ポリオキ
シエチレンジオール、ポリオキシプロピレンジオール、
ポリオキシブチレンジオール、異なる2種以上のオキシ
アルキレン単位から構成されるポリオキシアルキレンジ
オール等が挙げられる。かかるポリエーテルジオールと
しては、オキシアルキレン単位の繰り返し数が5〜10
0のものを用いるが、15〜60のものを用いるのが好
ましい。なかでもとりわけ、オキシアルキレン単位がオ
キシプロピレン単位又はオキシプロピレン単位とオキシ
エチレン単位とから成り、オキシプロピレン単位/オキ
シエチレン単位=100/0〜50/50(モル%)の
割合のものが有利に使用できる。
【0013】ポリエステルジオールとしては、1)脂肪
族、脂環族又は芳香族ジカルボン酸等の有機ジカルボン
酸とアルカンジオールとから得られるポリエステルジオ
ール、2)炭素数4〜6の脂肪族ラクトンの開環重合に
よって得られるポリエステルジオール、3)有機ジカル
ボン酸無水物と1,2−エポキシドとの交互開環重合に
よって得られるポリエステルジオール等が挙げられる。
かかるポリエステルジオールとしては、エステル単位の
繰り返し数が5〜100のものを用いるが、15〜60
のものを用いるのが好ましい。なかでもとりわけ、脂肪
族ラクトンを開環重合させて得られるポリエステルジオ
ール、アルコール等の活性水素化合物の存在下に有機ジ
カルボン酸無水物と1,2−アルキレンオキサイドとを
交互開環重合させて得られるポリエステルジオールが有
利に使用できる。具体的には、脂肪族ラクトンとしてε
−カプロラクトンを用い、これを開環重合させて得られ
るポリカプロラクトンジオール、有機ジカルボン酸無水
物としてコハク酸無水物、マレイン酸無水物、フタル酸
無水物等を用い、これらと1,2−アルキレンオキサイ
ドとを交互開環重合させて得られるポリエステルジオー
ルが挙げられる。
【0014】ポリエーテルエステルジオールとしては、
前記したようなオキシアルキレン単位の繰り返しから成
るポリエーテルブロックとエステル単位の繰り返しから
成るポリエステルブロックとを有するものが挙げられ
る。かかるポリエーテルエステルジオールとしては、オ
キシアルキレン単位の繰り返し数とエステル単位の繰り
返し数との総数が5〜100のものを用いるが、15〜
60のものを用いるのが好ましい。なかでもとりわけ、
1,2−プロピレンオキサイドとε−カプロラクトンと
を用いて得られるポリオキシプロピレン−ポリカプロラ
クトンジオールが有利に使用できる。
【0015】以上例示したようなジオール類の片末端を
封鎖する炭化水素基としては、1)メチル基、エチル
基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の炭素数
1〜6のアルキル基、2)シクロヘキシル基、3)フェ
ニル基、4)メチルフェニル基、イソブチルフェニル基
等の炭素数1〜4のアルキル基で置換されたフェニル基
が挙げられる。これらのうちでは、炭素数1〜4のアル
キル基が好ましい。
【0016】炭化水素基で片末端を封鎖したポリエーテ
ルジオール、ポリエステルジオール又はポリエーテルエ
ステルジオールの製造方法としては、次のような公知の
方法が適用できる。例えば、1)アルコール又はフェノ
ール1モルに対し塩基性触媒存在下に所定モル数の1,
2−アルキレンオキサイドを逐次付加反応させて、アル
キル基又はフェニル基で片末端が封鎖されたポリオキシ
アルキレンジオールを得る方法、2)アルコール又はフ
ェノキシアルカノール1モルに対しリチウムハロゲニド
又は第四級アンモニウム塩等の触媒存在下にnモルの有
機ジカルボン酸無水物とnモルよりも過剰量の1,2−
アルキレンオキサイドとを反応させて、アルキル基又は
フェニル基で片末端が封鎖されたポリエステルジオール
を得る方法、3)アルコール又はフェノキシアルコール
1モルに対し触媒存在下に所定モル数の脂肪族ラクトン
を逐次開環付加反応させて、アルキル基又はフェニル基
で片末端が封鎖されたポリ脂肪族ラクトンジオールを得
る方法、4)上記の1)で得られた片末端封鎖のポリオ
キシアルキレンジオール1モルに所定モル数の脂肪族ラ
クトンを逐次開環付加反応させて、アルキル基又はフェ
ニル基で片末端が封鎖されたポリオキシアルキレンポリ
脂肪族ラクトンジオールを得る方法等がある。
【0017】本発明で用いるリン酸エステルには、片末
端封鎖のジオール類1モルがリン酸とエステル結合した
酸性リン酸モノエステル、片末端封鎖のジオール類2モ
ルがリン酸とエステル結合した酸性リン酸ジエステル及
びこれらの酸性リン酸エステルを塩基性化合物で中和し
て得られるリン酸エステル塩が包含される。かかるリン
酸エステルの製造方法としては、次のような公知の方法
が適用できる。例えば1)片末端封鎖のジオール類2モ
ルと、水1モルと、五酸化リン1モルとを反応させて酸
性リン酸モノエステル2モルを得る方法、2)片末端封
鎖のジオール類3モルと五酸化リン1モルとを反応させ
て酸性リン酸モノエステル1モルと酸性リン酸ジエステ
ル1モルとを得る方法、3)片末端封鎖のジオール類2
モルとオキシ塩化リン1モルとを反応させ、次いで加水
分解して酸性リン酸ジエステル1モルを得る方法等があ
る。またリン酸エステル塩はかかる酸性リン酸モノエス
テルや酸性リン酸ジエステルを塩基性化合物で中和する
ことにより得られる。中和に用いる塩基性化合物には、
1)水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム等の無機塩基性化合物、2)アンモニア、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、アルキルアミン、第四級アンモニウムハイドロオキ
サイド、ホスホニウムハイドロオキサイド等の有機塩基
性化合物がある。これらのリン酸エステルのうちでは、
酸性リン酸エステルが好ましく、なかでもとりわけ、酸
性リン酸モノエステルが70モル%以上で酸性リン酸ジ
エステルが30モル%以下の割合から成るものが好まし
い。
【0018】本発明は、無機粉状充填剤及び骨材を含有
し、また結合材として硬化性液状樹脂を含有するポリマ
ーモルタル又はポリマーコンクリートに以上説明したよ
うなリン酸エステルを含有させるものであるが、その含
有割合を該無機粉状充填材及び該骨材の合計量100重
量部に対し0.001〜1重量部とし、好ましくは0.
005〜0.1重量部とするものである。リン酸エステ
ルの含有割合が0.001重量部未満では、ポリマーモ
ルタル又はポリマーコンクリートに所望の流動性を付与
することができず、逆にその含有割合が1重量部を超え
ると、結合材として用いる硬化性液状樹脂のブリージン
グを生じたりするので好ましくない。
【0019】ポリマーモルタル又はポリマーコンクリー
トに結合材として用いる硬化性液状樹脂としては公知の
硬化性液状樹脂を適用できる。これには例えば、不飽和
ポリエステル樹脂、不飽和ウレタン樹脂(特開平4−7
2353、特開平4−17968、特開昭61−225
210)、ポリオールポリメタクリレートとアルキルメ
タクリレートとから成るメタクリル酸エステル樹脂、ポ
リオールとポリイソシアネートとから成るポリウレタン
樹脂、エポキシ樹脂等がある。
【0020】本発明は、ポリマーモルタル又はポリマー
コンクリートに含まれる無機粉状充填材、骨材及び結合
材としての硬化性液状樹脂の種類や含有割合を特に制限
するものではなく、通常は結合材としての硬化性液状樹
脂の含有割合が7〜20重量%のポリマーモルタル又は
ポリマーコンクリートに適用するが、その含有割合が8
〜15重量%のものに適用するのがより有効である。な
かでもとりわけ、不飽和ウレタン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂又はこれらの混合物を結合材とするポリマーモ
ルタル又はポリマーコンクリートに適用すると、その効
果は顕著であり、結果的に結合材としての硬化性液状樹
脂の含有割合を低減した、流動性の高い、作業性や施工
性の優れたポリマーモルタル又はポリマーコンクリート
を調製することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の構成及び効果をより具体的に
するため実施例及び比較例を挙げるが、本発明が該実施
例に限定されるというものではない。尚、各例におい
て、別に記載しない限り、部は重量部、%を重量%であ
る。
【0022】試験区分1(リン酸エステルの合成) ・リン酸エステルP−1の合成 メトキシプロパノール90部(1モル)及び水酸化カリ
ウムフレーク0.3部をオートクレーブにとり、窒素ガ
スでオートクレーブ内を置換した後、100℃に保持し
て、撹拌しながらプロピレンオキサイド1914部(3
4モル)を3時間かけて反応系内へ圧入した。この間、
反応温度を100〜110℃に保持した。その後、10
0℃で30分保持して反応を終了した。得られた内容物
をリン酸の水溶液で中和した後、脱水、濾過してメトキ
シ・ポリオキシプロピレンジオール(平均分子量200
0、1分子中のオキシプロピレン単位の繰り返し数の平
均値35)2000部を得た。ここで得たメトキシ・ポ
リオキシプロピレンジオールの含水率は0.2%であっ
た。
【0023】次に、上記で得たメトキシ・ポリオキシプ
ロピレンジオール400部(0.2モル)及び水2.8
部(0.156モル)を反応容器にとり、50℃に保持
して、撹拌しながら五酸化リン( P2O5 )14.2部
(0.1モル)を少量ずつ30分かけて加えた。この
間、反応温度を50〜60℃に保った。その後、50〜
55℃で1時間保持して合成を終了し、酸性リン酸エス
テルから成るリン酸エステルP−1を544部得た。得
られたリン酸エステルP−1について、電位差滴定装置
を用いてアルカリ滴定を行ない、各中和点における滴定
数より酸性リン酸モノエステルと酸性リン酸ジエステル
との割合を算出した結果、モノ(メトキシ・ポリオキシ
プロピレンジオール)酸性リン酸エステル92モル%、
ジ(メトキシ・ポリオキシプロピレンジオール)酸性リ
ン酸エステル8モル%であった。
【0024】・リン酸エステルP−3の合成ブタノール
148部(2モル)及びテトラブチルチタネート0.6
8部(0.002モル)を反応容器にとり、70℃に保
持して、撹拌しながらε−カプロラクトン5928部
(52モル)を5時間かけて滴下した。この間、反応温
度を70〜80℃に保持した。その後、80℃で1時間
保持して反応を終了した。モノブトキシポリカプロラク
トンジオール(平均分子量3000、エステル単位の繰
り返し数の平均値26)6070部を得た。
【0025】次に、上記で得たモノブトキシポリカプロ
ラクトンジオール900部(0.3モル)及び五酸化リ
ン14.2部(0.1モル)を用い、リン酸エステルP
−1の場合と同様にして、酸性リン酸エステルから成る
リン酸エステルP−3を914部得た。得られたリン酸
エステルP−3について、リン酸エステルP−1の場合
と同様にアルカリ滴定を行なった結果、モノ(ブトキシ
ポリカプロラクトンジオール)酸性リン酸エステル55
モル%、ジ(ブトキシポリカプロラクトンジオール)酸
性リン酸エステル45モル%であった。
【0026】・リン酸エステルP−4の合成 リン酸エステルP−3の一部分をとり出し、アルカリ滴
定によって得られた全アルカリ当量の1/2量のジエタ
ノールアミンで中和して、リン酸エステルP−4を得
た。
【0027】・リン酸エステルP−5の合成 リン酸エステルP−1の合成で用いたメトキシ・ポリオ
キシプロピレンジオール200部(0.1モル)、コハ
ク酸無水物50部(0.5モル)及びテトラメチルアン
モニウムクロライド1部をオートクレーブにとり、窒素
ガスでオートクレーブ内を置換した後、100℃に保持
して、撹拌しながらプロピレンオキサイド29部(0.
5モル)を反応系内へ一気に圧入した。圧入終了後、9
0℃で2時間保持して反応を終了した。メトキシ・ポリ
オキシプロピレン・ポリプロピレンサクシネートジオー
ル(平均分子量2790、1分子中のオキシプロピレン
単位の繰り返し数の平均値35、1分子中のエステル単
位の繰り返し数の平均値5)279部を得た。
【0028】次に、上記で得たメトキシ・ポリオキシプ
ロピレン・ポリプロピレンサクシネートジオール558
部(0.2モル)、五酸化リン14.2部(0.1モ
ル)及び水1.8部(0.1モル)を用い、リン酸エス
テルP−1の場合と同様にして、酸性リン酸エステルか
ら成るリン酸エステルP−5を574部得た。リン酸エ
ステルP−5について、リン酸エステルP−1の場合と
同様にアルカリ滴定を行なった結果、モノ(メトキシ・
ポリオキシプロピレン・ポリプロピレンサクシネートジ
オール)酸性リン酸エステル88モル%、ジ(メトキシ
・ポリオキシプロピレン・ポリプロピレンサクシネート
ジオール)酸性リン酸エステル12モル%であった。
【0029】リン酸エステルP−1の場合と同様にして
リン酸エステルP−2及びR−1〜R−3を、またリン
酸エステルP−3の場合と同様にしてリン酸エステルP
−6を得た。リン酸エステルP−1〜P−6及びR−1
〜R−3の内容並びにこれらの合成に使用した片末端封
鎖ジオールの種類を表1にまとめて示した。
【0030】
【表1】
【0031】表1において、 モノ/ジ:リン酸モノエステル/リン酸ジエステルの割
合M:前記の式1中におけるMに相当するもので、H又
は1価の塩基
【0032】試験区分2(ポリマーモルタルの調製及び
その評価) ・ポリマーモルタルの調製 JIS A1181(ポリマーレジンコンクリートの強
度試験用供試体の作り方)に準じて表2に示す処方のポ
リマーモルタルを調製した。ここに用いた各材料は下記
の通りである。
【0033】
【表2】
【0034】表2において、表中の使用量は部であり、
また硬化剤と硬化促進剤の使用量は、20℃における結
合材の可使時間{JIS K6833(接着剤の一般試
験方法)による}が35±5分となるように設定したも
のである。
【0035】・・使用材料 結合材:表3に示したものを使用した。 無機粉状充填材:重質炭酸カルシウム(粒径2.5μm
以下、比重2.70、含水率0.1%以下)を使用し
た。 骨材:細骨材として、4号ケイ砂(粒径0.70〜1.
17mm、比重2.51、含水率0.1%以下)及び7号
ケイ砂(粒径0.05〜0.21mm、比重2.51、含
水率0.1%以下)の等量混合物(重量比)を使用し
た。 リン酸エステル:表3に示したものを使用した。 硬化剤:表3に示したものを使用した。 硬化促進剤:表3に示したものを使用した。
【0036】・ポリマーモルタルの評価(スランプ及び
スランプフロー試験) 表3において硬化剤及び硬化促進剤を含まないものをそ
れぞれ調製し、これらについてJIS A1173(ポ
リマーセメントモルタルのスランプ試験方法)に準じて
スランプ試験を行なった。尚、平板として、裏面に目盛
り付きテープを張り付けたガラス板{JIS R320
2(フロート、みがき板)に規定するもの}を用いた。
スランプ試験時、スランプコーンを引き上げてから流れ
が停止した時点でのスランプを測定した。また同時点で
の底部の広がりをガラス板上で読み取り、スランプフロ
ーとした。試験結果を表3に示した。
【0037】
【表3】
【0038】表3において、 使用量:部 P−1〜P−6,R−1〜R−3:試験区分1で合成し
たもの A:グリセリンジメタクリレート/ヒドロキシエチルメ
タクリレート/トリレンジイソシアネート=1/1/1
(モル比)で反応させて得られる不飽和ウレタン60部
とメチルメタクリレート40部とから成る不飽和ウレタ
ン樹脂 B:オルソフタル酸系不飽和ポリエステル50部とスチ
レン50部とから成る不飽和ポリエステル樹脂 A/B:重量比 BPO:ジベンゾイルパーオキサイド MEKP:メチルエチルケトンパーオキサイド DMT:N,N−ジメチル−p−トルイジン OcCo:オクテン酸コバルト 比較例5,6:モルタル調製時、材料を均一に混練する
ことが困難であり、不均質なモルタルしか得られなかっ
た。
【0039】試験区分3(モルタル硬化物の作製及びそ
の強度評価) ・モルタル硬化物の作製 試験区分2で調製した表3のポリマーモルタルを用い、
JIS A1181に準じて、寸法40×40×160
mmに成形し、20℃×50%RHで28日乾燥養生した
ものと、20℃×50%RHで1日乾燥養生後に70℃
×15時間加熱養生したものとを供試体とした。
【0040】・強度評価 下記の曲げ強度試験及び圧縮強度試験を行なった。試験
結果を表4及び表5に示した。 ・・曲げ強度試験 JIS A1184(ポリエステルレジンコンクリート
の曲げ強度試験方法)の二等分点載荷法にしたがって行
なった。 ・・圧縮強度試験 曲げ強度試験を行なったはりの折片を用い、JIS A
1183(はりの折片によるポリエステルレジンコンク
リートの圧縮強度試験方法)にしたがって行なった。
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、ポリマーモルタル又はポリマーコンクリートか
ら得られる硬化物の物性を低下させることなく、ポリマ
ーモルタル又はポリマーコンクリートに高度の流動性を
与え、したがって優れた作業性や施工性を与えるという
効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 26/14 C04B 26/14 26/16 26/16 26/18 26/18 C C08K 5/521 C08K 5/521 // C04B 103:30 (72)発明者 大濱 嘉彦 神奈川県横浜市港北区日吉2丁目14番10 −402号 (56)参考文献 特開 平3−103413(JP,A) 特開 昭60−245609(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 24/02 C04B 24/04 C04B 24/28 C04B 24/32 C04B 24:02 C04B 24:04 C04B 24:28 C04B 24:32 C04B 26/16 C04B 26/18 C04B 26/06 C04B 26/14 C04B 103:30 C08K 5/521 C08L 67/06 C08L 75/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粉状充填材及び骨材を含有し、また
    結合材として硬化性液状樹脂を含有するポリマーモルタ
    ル又はポリマーコンクリートに、下記の式1で示される
    リン酸エステルを無機粉状充填材及び骨材の合計量10
    0重量部に対し0.001〜1重量部の割合で含有させ
    ることを特徴とするポリマーモルタル又はポリマーコン
    クリートへの流動性付与方法。 【式1】 [式1において、 R:炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロ
    アルキル基、フェニル基及び炭素数1〜4のアルキル基
    で置換されたフェニル基から選ばれる炭化水素基 A:オキシアルキレン単位の繰り返し数が5〜100の
    リエーテルジオール、エステル単位の繰り返し数が5
    〜100のポリエステルジオール及びオキシアルキレン
    単位の繰り返し数とエステル単位の繰り返し数との総数
    が5〜100のポリエーテルエステルジオールから選ば
    れるジオール類から水酸基を除いた残基 M:H又は1価の塩基 m,n:1又は2であって、m+n=3を満足する整
    数]
  2. 【請求項2】 式1のAがオキシアルキレン単位の繰り
    返し数5〜100のポリエーテルジオールから水酸基を
    除いた残基である請求項1記載のポリマーモルタル又は
    ポリマーコンクリートへの流動性付与方法。
  3. 【請求項3】 ポリエーテルジオールのオキシアルキレ
    ン単位がオキシプロピレン単位又はオキシエチレン単位
    とオキシプロピレン単位とから成り、オキシプロピレン
    単位/オキシエチレン単位=100/0〜50/50
    (モル%)の割合から成るものである請求項2記載のポ
    リマーモルタル又はポリマーコンクリートへの流動性付
    与方法。
  4. 【請求項4】 式1で示されるリン酸エステルがアルコ
    キシポリエーテル酸性リン酸エステルである請求項1、
    2又は3記載のポリマーモルタル又はポリマーコンクリ
    ートへの流動性付与方法。
  5. 【請求項5】 硬化性液状樹脂が不飽和ポリエステル樹
    脂及び/又は不飽和ウレタン樹脂である請求項1、2、
    3又は4記載のポリマーモルタル又はポリマーコンクリ
    ートへの流動性付与方法。
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