JP3005005B2 - 反応硬化性樹脂組成物およびそれよりなる人工大理石 - Google Patents

反応硬化性樹脂組成物およびそれよりなる人工大理石

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JP3005005B2
JP3005005B2 JP1240650A JP24065089A JP3005005B2 JP 3005005 B2 JP3005005 B2 JP 3005005B2 JP 1240650 A JP1240650 A JP 1240650A JP 24065089 A JP24065089 A JP 24065089A JP 3005005 B2 JP3005005 B2 JP 3005005B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、機械的強度が高く、耐候性、耐汚染性に優
れ、しかも後加工に際して不良の発生がないなど加工性
の良好な人工大理石を与える反応硬化性樹脂組成物およ
びそれを成形硬化して得られる人工大理石に関するもの
である。
[従来の技術] 従来、樹脂組成物を成形硬化してなる人工大理石が実
用化され、洗面化粧台、浴槽、台所カウンター等のサニ
タリーウェア、あるいは建築用の内装材、外装材の用途
に広く利用されている。
人工大理石を樹脂成形品として得るに際しては、人工
大理石を構成するマトリックスとしての樹脂に、例えば
無機質充填剤や繊維状補強材を配合し混練してなる組成
物を成形型に充填して硬化させる注型成形法が採用され
ている。また樹脂に無機質充填剤、増粘剤、その他の添
加剤を配合して、ガラス繊維等に含浸させ両面をフィル
ムで包みシート状としてなるSMC(シート・モールディ
ング・コンパウンド)あるいは同様に塊状にしてなるBM
C(バルク・モールディング・コンパウンド)を用いて
圧縮成形する成形法によって行なわれている。
かかる成形法におけるマトリックスとしての樹脂は、
不飽和ポリエステル樹脂またはエポキシ樹脂等が一般的
であるが、人工大理石としての外観はやや劣ったものと
なる。例えば、不飽和ポリエステル系樹脂をマトリック
スとしたものは、透明性がないために大理石特有の透明
性にもとづく深みのある外観が得られないという欠点を
有している。したがって、これらを改良する提案(特開
昭59−66426号公報、特開昭61−101552号公報)がなさ
れている。
一方、人工大理石は、用途面から高級化指向が強ま
り、透明性から生ずる、成形品の内部より模様が浮き出
してくるような重厚感を与える外観性、曲げ強度、衝撃
強度等の機械的強度、さらに表面硬度、あるいは熱的特
性等の向上が要求され、それに伴なってマトリックスと
しての樹脂は透明性および機械的強度の良好なメタクリ
ル系樹脂が注目され、メタクリル系樹脂をマトリックス
とした人工大理石用組成物あるいは人工大理石に関する
提案が多くされている。
それとともに充填剤との組み合せに特徴を有する特
許、例えば水酸化アルミニウムを添加する方法(特公昭
50−22586号公報、特公昭55−43422号公報)、シリカを
添加する方法(特開昭56−4611号公報)、珪酸カルシウ
ムを添加する方法(特開昭59−33308号公報)等が開示
されている。また充填剤を配合したメタクリル系樹脂組
成物の成形時の流動性を改良した組成物(特開昭60−24
5609号公報)も開示されている。
上記のように、マトリックスとしての樹脂は不飽和ポ
リエステル系樹脂、エポキシ系樹脂等からメタクリル系
樹脂に移行しつつある。さらに、特に透明性に優れ、し
かも高強度、耐摩耗性を有する樹脂として知られる多官
能アリルカーボネート、好ましくはジエチレングリコー
ルビスアリルカーボネートをマトリックスとして、シリ
カまたはアルミナ水和物の微粉末を含有する組成物の重
合体からなる人造石成形品(特開昭61−111953号公報)
も提案されている。
[発明の解決しようとする課題] 前記のように、人工大理石におけるマトリックスとし
ての樹脂は透明性に優れた樹脂である場合は成形された
人工大理石の外観に深みが得られ、これが重厚感を与え
ることから、メタクリル系樹脂が一般的に好適な樹脂と
されている。しかしながら、メタクリル系樹脂と充填剤
とは互いに諸特性を著しく異にしていて、特に界面特性
の相違に基づき、樹脂と充填剤とは親和性、密着性に乏
しいという問題点がある。しかも、充填剤の配合時に、
その配合に伴って粘度が増加し、これによって充填剤の
均一な分散が極めて困難となる。したがって、充填剤の
増量による人工大理石の特性の向上やコスト低減化が難
しいという問題点もある。
これらの結果として、得られる人工大理石は曲げ強
度、衝撃強度等の機械的強度は実用的には充分でないと
いう欠点が内在している。したがって、この欠点を改善
するため、充填剤を例えば、シランカップリング剤で表
面処理し、これを樹脂に配合してなる人工大理石も提案
されているが、必ずしも充分な改善効果を達成するには
至っていない。また、製造コストの上昇も避けられな
い。特に、かかる改善手段によっても、耐汚染性、耐薬
品性は充分ではない。
さらに、透明性に優れる多官能アリルカーボネートを
マトリックス樹脂とする場合においても、上記と同様な
問題点を有している。即ち、ジエチレングリコールビス
(アリルカーボネート)と無機質充填剤とは密着性、親
和性に乏しく、したがって、マトリックス中で充分に分
散されず、充填剤の多量の配合は極めて困難であり、少
量の配合であっても、人工大理石としての成形品は充填
剤が不均一に混在したものとなり、外観は重厚感を与え
るには遠く及ばない。しかも機械的強度は低く、例えば
加工に際し、切断、穴あけなどにおいて欠けを生ずると
いう欠点がある。また、重合成形に長時間を要するとい
う問題点もある。
本発明者らは、上記問題点に鑑み人工大理石に好適な
樹脂組成物について種々研究、検討を行ない、問題点を
解消した組成物およびそれを成形硬化してなる人工大理
石を特願昭63−221468号に提案した。この組成物は硬化
性成分は多成分系よりなるが、その後、更に検討を行な
い主たる硬化性成分を特定の1種または2種の組合せと
した反応硬化性樹脂組成物であっても該組成物を成形硬
化することによって得られる人工大理石は強度が高く、
しかも加工性に優れるという事実を見い出し、本発明を
完成するに至ったものである。
したがって、本発明の目的は、特に機械的強度と加工
性に優れ、しかも耐衝撃性、耐久性、表面の平滑性、光
沢性も極めて良好な人工大理石を与え得る反応硬化性樹
脂組成物およびそれを成形硬化してなる人工大理石を提
供することにある。
[課題を解決するための手段] 即ち、本発明は、(A)多官能アリルカーボネート、
(メタ)アクリレートおよび不飽和ポリエステルから選
ばれるモノマーの1種(A−1)および/または該モノ
マー(A−1)を予め部分重合した予備縮合物(A−
2)からなる硬化性成分と、該硬化性成分を硬化させる
ための重合開始剤と、無機質充填剤と、(B)下記式
(I) (但し、RはHまたはCH3、nは1〜2の整数) で表わされる(メタ)アクリロイル基含有リン酸エステ
ルとを含む人工大理石用反応硬化性樹脂組成物を提供す
るものである。
本発明における硬化性成分である多官能アリルカーボ
ネート系モノマーは、2以上のアリルカーボネート基
(CH2=CH−CH2OCOO−)とポリオール残基とを有するモ
ノマーである。ポリオール残基は、2〜4個の水酸基を
有する脂肪族あるいは脂環族のポリオールからその少な
くとも2個の水酸基を除いた残基である。ポリオールと
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパンなどがある。好ましいポリ
オールは脂肪族ジオールであり、特にジエチレングリコ
ールが好ましい。最も好ましい多官能アリルカーボネー
ト系モノマーは下記式 で表わされるジエチレングリコールビス(アリルカーボ
ネート)である。この液状のモノマーは重合開始剤の存
在下に重合させることによって、透明性に優れ、高強
度、耐摩耗性を有する硬化体となる。したがって、現
在、プラスチックレンズの主材料をなしている。また、
このモノマーを予め部分重合した予備縮合物を用いるこ
ともできる。この予備縮合物はモノマーを重合開始剤の
存在下に重合反応させて重合度を見掛粘度で表わして、
1〜100ポイズ(B型粘度計、25℃)にすることが好適
である。さらに、このモノマーと予備縮合物とを混合し
た混合物を用いることもできる。
本発明において(メタ)アクリレートとはメタクリレ
ートとアクリレートの2つを総称し、(メタ)アクリロ
イル基とはメタクリロイル基とアクリロイル基の2つを
総称する用語として用いる。硬化性成分としての(メ
タ)アクリレートは、従来より人工大理石用組成物のマ
トリックス樹脂として用いられるメタクリレートでよ
く、さらに具体的には、メチルアクリレート、エチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルメタクリレート等が採用でき
る。これらは液状のモノマーとして単独または2種以上
を併用してもよい。これらのうちメチルメタクリレート
は入手が容易であることなどから最も好ましい。またこ
れらは、予め部分重合した予備重合物を用いることもで
きる。
さらに、硬化性成分である不飽和ポリエステルはアル
キッドとも呼ばれている化合物であり、α,β−不飽和
基を少なくとも1個有するポリエステルオリゴマーであ
る。好ましくは、不飽和多塩基酸の残基、あるいはそれ
と飽和多塩基酸の残基と飽和ポリオールの残基とを有す
るポリエステルオリゴマーである。これら多塩基酸残基
と飽和ポリオールの残基はいずれも2価であることが好
ましいが少量の3価以上の残基を有していてもよい。不
飽和多塩基残基としては、マレイン酸残基やフマル酸残
基が好ましい。飽和多塩基酸残基としては、コハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、オルソフタル酸、イソフタル
酸、テレフタル酸などの残基が好ましい。ポリオールと
してはエチレングリコール、ジエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、1,4−,1,3−あるいは2,3−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサン
ジオールなどのジオールが好ましい。
また、これらのジオールとともに少量のグリセリン、
トリメチロールプロパンなどの3価以上のポリオールを
併用することができる。
本発明において、硬化性成分は、多官能アリルカーボ
ネート、(メタ)アクリレートおよび不飽和ポリエステ
ルのモノマーから選ばれる1種のみおよび/またはその
予備縮合物を用いる。
本発明の反応硬化性樹脂組成物には硬化性成分を成形
硬化して人工大理石とするための重合開始剤が含まれ
る。ここで、使用し得る重合開始剤を具体的に例示すれ
ば、過酸化ベンゾイル(BPO)、クメンハイドロパーオ
キサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t
−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジ
カーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネ
ート、ビス(2−エチルヘキシル)パーオキシカーボネ
ートなどが挙げられる。特に好ましくは、過酸化ベンゾ
イルあるいはジイソプロピルパーオキシジカーボネート
である。かかる重合開始剤の配合割合は硬化性成分100
重量部に対し0.5〜10重量部、好ましくは1〜7重量部
である。
さらに、本発明の反応性樹脂組成物には上記の硬化性
成分に加えて無機質充填剤が含まれる。使用し得る無機
質充填剤は、従来の人工大理石に用いられている水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ砂、炭酸カル
シウム、ケイ酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク
などが挙げられる。無機質充填剤は、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウムおよびシリカ
からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好
ましい。かかる無機質充填剤において、水酸化アルミニ
ウムは成形硬化された人工大理石の耐薬品性として、酸
性液に対しても優れた効果を有することから好ましいも
のとして挙げられる。これらは粒状のものが用いられる
が、その粒子径は平均粒子径で0.6〜50μmのものが好
適であり、粒子径が小さくなるに従い人工大理石の白色
度が高められるが、一方、透光性は低下する。また、粒
子径の小さいものほど同一配合量であっても粘度が高め
られ、作業性が低下する。逆に粒子径が大きくなると粘
度は低く、配合量を多くすることができるが、分散性が
悪く、沈降を生じ、人工大理石の物理的強度を低下させ
る。これらのことから、粒子径として好ましいのは3〜
10μmの範囲のものである。また、その配合割合は全硬
化性樹脂組成物を基準として30〜90重量%である。30重
量%より少ないと人工大理石として深みのある色調が発
現し難く、90重量%を越えると均一な分散が困難とな
る。
本発明の反応硬化性樹脂組成物は、(A)硬化性成
分、重合開始剤、無機質充填剤に、さらに(B)の(メ
タ)アクリロイル基含有リン酸エステルが含まれること
が重要である。かかるリン酸エステルは下記式(I) (但し、RはHまたはCH3、nは1〜2の整数) で表わされる化合物である。この化合物は反応硬化性成
分の追加成分としてあるいは反応性希釈剤として含まれ
るが、少量を含有させることによって反応硬化性樹脂組
成物を成形硬化してなる人工大理石は機械的強度および
特に後加工性が著しく向上される。この化合物の含有量
は、全反応硬化性樹脂組成物を基準として0.1〜5重量
%、好ましくは0.5〜3重量%である。5重量%を越え
ても、より以上の効果はなく、また0.1重量%未満であ
ると目的とする効果は発現し難い。
本発明の反応硬化性樹脂組成物は、硬化性成分を前記
モノマー(A−1)とした場合においても、無機質充填
剤を含むことから、粘度が高められる。特に高粘度化
は、組成物を成形硬化して人工大理石とする成形に際し
て、注型成形型への注型を困難なものとし、しかも脱泡
不完全による重合成形体、即ち人工大理石の外観不良や
特性低下を招くことになる。したがって、適当に粘度を
調整することは重要であるという点においても、前記
(メタ)アクリロイル基含有リン酸エステルを液状で配
合することは特に好ましい。
さらに、所望の粘度に調整するために下記式(II) (但し、Rは8〜12のアルキル基、mは1〜2の整数) で表わされるアルキル基含有リン酸エステル化合物を、
反応性希釈剤として添加することによっても反応硬化性
樹脂組成物の粘度を調整できる。この化合物の配合量
は、全反応硬化性樹脂組成物を基準として0.1〜5重量
%、好ましくは0.5〜1重量%であり、前記式(I)の
化合物との併用によって、人工大理石の特性を一層向上
させることができる。
硬化性成分がモノマーを予め部分重合した予備縮合物
(A−2)である場合、かかる反応性希釈剤の使用は反
応硬化性組成物の粘度調整に特に有用である。
本発明の反応硬化性樹脂組成物には、さらに成形性あ
るいは人工大理石の特性向上を目的として、例えばガラ
ス繊維などの繊維状物、その他の添加剤を配合してもよ
いことは勿論である。
その他、無機質充填剤の分散性、樹脂との密着性など
を向上せしめるために、例えばシランカップリング剤を
配合したり、あるいはシランカップリング剤で処理され
た無機質充填剤の配合も何ら問題なく行うことができ
る。
本発明の反応硬化性樹脂組成物は、これを重合し成形
硬化させることにり、人工大理石を製造することができ
る。この際の重合成形の条件は、硬化性成分としてのモ
ノマーが1種あるいはその予備縮合物である場合、それ
らの公知の重合成形条件でよく、通常80℃〜120℃の温
度で2時間〜5時間の処理で充分である。多官能アリル
カーボネート系モノマーのみを硬化性成分とする場合、
低温から段階的に昇温することなどが必要であり、長時
間を要するが、(メタ)アクリロイル基含有リン酸エス
テルによる効果として、成形硬化が著しく短縮される。
成形硬化体として人工大理石を得るための成形型に関
しては、従来の注型成型を使用することが可能であり、
また、その他の連続的成形をなし得る成形型など、特に
限定されない。
[実施例] 例1〜3 ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)
(“CR−39":PPG社製)、不飽和ポリエステル(“ユピ
カ8639"日本ユピカ社製)及びメチルメタクリレートの
各モノマーの1種と、無機質充填剤として水酸化アルミ
ニウム(“ハイジライトH−320"、平均粒子径3μm:昭
和電工社製)、重合開始剤として過酸化ベンゾイルを第
1表に示す量配合し、さらにメタクリロイル基含有リン
酸エステル(“JPA514"城北化学工業社製)、粘度調整
剤としてアルキル基含有リン酸エステル(“Gafac RS−
710"東邦化学社製)およびその他の添加剤を第1表に示
す割合で加えて、均一に撹拌混合し、脱泡して、ペース
ト状の組成物を調製した。このペースト状の組成物の粘
度を測定した結果を第1表に示す。
次に、この調製されたペースト状の組成物を強化ガラ
ス板で組立てられた成形型に注入、充填し、残留泡のな
いことを確認して、80℃に加温されている硬化炉に入
れ、2時間を費やして100℃にまで昇温し、さらに2時
間を費やして120℃に昇温させ、続いて120℃に1時間保
持して重合し成形硬化させた。
成形型を硬化炉より取出し、放冷後、成形型を解体し
て重合成形体として50cm×50cm×厚み12mmの人工大理石
を得た。
このようにして得られた人工大理石について、次のよ
うな特性を測定した結果を第1表に示す。
機械的強度として曲げ強度、曲げ弾性率をJIS K−720
3により測定、アイゾット衝撃強度(ノッチ有、ノッチ
無)をJIS K−7110により測定、引張強度を測定、バー
コール硬度(GYZJ 934−1)を測定し、さらに外観検査
として目視により表面外観を検査、加工性としてボール
盤による径10mmの穴あけ加工、ダイヤモンドソーを用い
た帯鋸盤による切断加工を行ない、加工面の外観を目視
により検査した。
例4〜6(比較例) 例1〜3におけるメタクリロイル基含有リン酸エステ
ルおよびアルキル基含有リン酸エステルを加えないで、
第1表の例4〜6に示す割合で配合したペースト状の組
成物を調製した。さらにこの組成物を、80℃に加温され
ている硬化炉に入れ、2時間を費やして100℃にまで昇
温し、さらに4時間費やして120℃に昇温させ、続いて1
20℃に2時間保持して重合し成形硬化させて重合成形体
として人工大理石を得た。
これらの得られた人工大理石の特性を測定した結果を
第1表に示す。
例7 例1においてジエチレングリコールビス(アリルカー
ボネート)のかわりに、このモノマーに重合開始剤を加
えて予め80℃にて2時間加熱処理することによって予備
重合せしめた部分縮合物を用い、他の成分を第2表に示
す割合として配合し、組成物を調製した。この組成物を
実施例1と同様にして、1時間を費やして80℃にまで昇
温し、さらに1時間を費やして120℃に昇温させ、続い
て120℃30分間保持して重合し成形硬化させて重合成形
体として人工大理石を得た。
この結果得られた人工大理石の特性測定結果を第2表
に示す。
[発明の効果] 本発明の人工大理石用反応硬化性樹脂組成物は、硬化
性成分の追加成分として、あるいは反応希釈剤として、
(メタ)アクリロイル基含有リン酸エステルを含むこと
に特徴がある。この効果として、硬化性成分と無機質充
填剤との分散が極めて良好となり、組成物は適度な粘度
が維持されることから、重合し成形硬化して人工大理石
を製造する際の型枠への注入や混入する気泡の脱泡が容
易となることなどが認められる。また、成形硬化して得
られる人工大理石の特性にも好ましい影響を与え、機械
的強度が優れ、しかも従来重大欠点とされていた加工に
際しての欠けを生ずることがないという効果が認められ
る。さらに、(メタ)アクリロイル基含有リン酸エステ
ルを含むことによる効果として、硬化性成分である多官
能アリルカーボネートの重合による成形硬化を促進する
ことも認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08F 220/12 C08F 220/12 299/04 299/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)多官能アリルカーボネート、(メ
    タ)アクリレートおよび不飽和ポリエステルから選ばれ
    るモノマーの1種(A−1)および/または該モノマー
    (A−1)を予め部分重合した予備縮合物(A−2)か
    らなる硬化性成分と、該硬化性成分を硬化させるための
    重合開始剤と、無機質充填剤と、(B)下記式(I) (但し、RはHまたはCH3、nは1〜2の整数) で表わされる(メタ)アクリロイル基含有リン酸エステ
    ルとを含む人工大理石用反応硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】式(I)で表わされる(メタ)アクリロイ
    ル基含有リン酸エステルを、全反応硬化性樹脂組成物を
    基準として0.1〜5重量%含む請求項1に記載の人工大
    理石用反応硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】下記式(II) (但し、Rは8〜12のアルキル基、mは1〜2の整数) で表わされるアルキル基含有リン酸エステルを、全反応
    硬化性樹脂組成物を基準として0.1〜5重量%含む請求
    項1または2に記載の人工大理石用反応硬化性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】無機質充填剤が水酸化アルミニウム、水酸
    化アグネシウム、炭酸カルシウムおよびシリカからなる
    群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のい
    ずれかに記載の人工大理石用反応硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の人工大理
    石用反応硬化性樹脂組成物を成形硬化して得られる人工
    大理石。
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