JP7400437B2 - 熱硬化性樹脂組成物、その硬化物及び人工大理石 - Google Patents

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Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物、その硬化物及び人工大理石に関する。
従来、人工大理石には、外観、寸法精度、機械強度、及び耐熱性が求められており、各性能が良好であるBMC(Bulk Molding Compound)が材料として使用されている。代表的なBMCは、ベース樹脂、低収縮剤、充填材及びガラス繊維を主成分とした熱硬化性樹脂組成物である。
人工大理石を提供する組成物として、特許文献1(特開2001-192523号公報)には、メタクリル酸メチルを主体とするアクリルポリマーを(メタ)アクリル酸エステルに溶解したアクリルシラップを含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物、特許文献2(特開平8-133807号公報)には、(A)メチルメタクリレートを主成分とする重合性シロップ、(B)溶融石英ガラス粉末、並びに(C)重合開始剤からなる人造大理石成形用組成物が記載されている。
耐衝撃性、耐熱性、耐久性に優れる人造大理石製シンクとして、特許文献3(特開2008-285917号公報)には、繊維強化プラスチック板と一体成形された人造大理石製シンクが記載されている。
特開2001-192523号公報 特開平8-133807号公報 特開2008-285917号公報
人工大理石の耐熱割れ性を確保すべく、成形品の肉厚化や、特許文献3のように繊維強化プラスチック板と一体成形等を行うと、コストと生産工程が増加する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、強化繊維マット等を使用せずとも、優れた外観、表面硬度、及び耐熱割れ性を有する硬化物が得られる熱硬化性樹脂組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、上記の熱硬化性樹脂組成物の硬化物を含む人工大理石を提供することを課題とする。
本発明は以下の事項に関する。
[1]
(a)不飽和ポリエステル、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体、及び(d)無機充填材を含む熱硬化性樹脂組成物であって、
前記(a)不飽和ポリエステルと前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して、前記(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体を2.4~10質量部、及び前記(d)無機充填材を170~210質量部含む、熱硬化性樹脂組成物。
[2]
前記(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体の数平均分子量が3,000~300,000である、[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[3]
前記(a)不飽和ポリエステルの重量平均分子量が3,000~25,000である、[1]又は[2]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[4]
前記(a)不飽和ポリエステルの不飽和度が50~100モル%である、[1]~[3]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[5]
さらに(e)低収縮剤を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[6]
前記(a)不飽和ポリエステルと前記(b)エチレン性不飽和化合物との合計100質量部に対して、前記(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体と前記(e)低収縮剤との合計が3.5~15.0質量部である、[5]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[7]
さらに(f)硬化剤を含む、[1]~[6]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[8]
前記(f)硬化剤の配合量が、前記(a)不飽和ポリエステル及び前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して1.5~3.0質量部である、[7]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[9]
さらに(g)離型剤を含む、[1]~[8]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[10]
前記(g)離型剤の配合量が、前記(a)不飽和ポリエステル及び前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して4.0~10質量部である、[9]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[11]
さらに(h)繊維強化材を含む、[1]~[10]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[12]
前記(h)繊維強化材の含有量が、前記(a)不飽和ポリエステルと前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して30~55質量部である、[11]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[13]
[1]~[12]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物。
[14]
[13]に記載の硬化物を含む人工大理石。
本開示の熱硬化性樹脂組成物は、優れた外観、表面硬度、及び耐熱割れ性を有する硬化物を提供することができる。
以下、本開示の熱硬化性樹脂組成物、その硬化物及び人工大理石について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態のみに限定されるものではない。
以下の説明において、「エチレン性不飽和結合」とは、芳香環を形成する炭素原子を除く炭素原子間で形成される二重結合を意味し、「エチレン性不飽和化合物」とは、エチレン性不飽和結合を有する化合物を意味する。
「メジアン径」とは、レーザ回折・散乱法によって求めた体積基準の粒径分布における累積50%となる粒子径を意味する。
「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
<1.熱硬化性樹脂組成物>
熱硬化性樹脂組成物は、(a)不飽和ポリエステル、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体、及び(d)無機充填材を含む。以下、熱硬化性樹脂組成物に含まれる各成分について説明する。
[(a)不飽和ポリエステル]
(a)不飽和ポリエステルは、多価アルコールと不飽和多塩基酸と、必要に応じて飽和多塩基酸とを重縮合させて得られるものであり、特に限定されない。不飽和多塩基酸とは、エチレン性不飽和結合を有する多塩基酸であり、飽和多塩基酸とは、エチレン性不飽和結合を有さない多塩基酸である。(a)不飽和ポリエステルは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、本開示では一般の不飽和ポリエステル樹脂に含有されるスチレンモノマー等は(b)エチレン性不飽和化合物に分類される。
多価アルコールは、2個以上の水酸基を有する化合物であれば特に制限はない。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンタンジオール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA、グリセリン、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及びビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の耐熱性、機械強度及び成形時の樹脂流動性の観点から、プロピレングリコール、ネオペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフェノールA及びビスフェノールAが好ましく、プロピレングリコールがより好ましい。多価アルコールは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
不飽和多塩基酸は、エチレン性不飽和結合を有し、かつ、2個以上のカルボキシ基を有する化合物又はその酸無水物であれば特に制限はない。不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、クロロマレイン酸等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の耐熱性、機械強度及び成形時の樹脂流動性等の観点から、無水マレイン酸及びフマル酸が好ましい。不飽和多塩基酸は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
飽和多塩基酸は、エチレン性不飽和結合を有さず、かつ、2個以上のカルボキシ基を有する化合物又はその酸無水物であれば特に制限はない。飽和多塩基酸としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラクロロ無水フタル酸及びテトラブロモ無水フタル酸等のハロゲン化無水フタル酸、ニトロフタル酸、シュウ酸、マロン酸、アゼライン酸、グルタル酸及びヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。これらの中でも硬化物の耐熱性、機械強度及び成形時の樹脂流動性等の観点から、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸及びアジピン酸が好ましく、無水フタル酸及びイソフタル酸がより好ましい。飽和多塩基酸は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(a)不飽和ポリエステルは、上記のような原料を用いて公知の方法で合成することができる。(a)不飽和ポリエステルの合成における各種条件は、使用する原料及びその量に応じて適宜設定することができるが、一般的に、窒素ガス等の不活性ガス気流中、140~230℃の温度にて加圧又は減圧下でのエステル化反応を用いることができる。エステル化反応では、必要に応じてエステル化触媒を使用することができる。エステル化触媒の例としては、酢酸マンガン、ジブチル錫オキサイド、シュウ酸第一錫、酢酸亜鉛、及び酢酸コバルト等の公知の触媒が挙げられる。エステル化触媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(a)不飽和ポリエステルの重量平均分子量(Mw)は、特に限定されない。(a)不飽和ポリエステルの重量平均分子量は、好ましくは3,000~25,000であり、より好ましくは5,000~20,000であり、さらに好ましくは7,000~18,000である。重量平均分子量が3,000~25,000であれば、熱硬化性樹脂組成物の成形性がより一層良好となる。なお、本開示において「重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC:gel permeation chromatography)を用いて下記条件にて常温(23℃)で測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めた値のことを意味する。
装置:昭和電工株式会社製Shodex(登録商標)GPC-101
カラム:昭和電工株式会社製LF-804
カラム温度:40℃
試料:(a)不飽和ポリエステルの0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
流量:1mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン
検出器:RI-71S
(a)不飽和ポリエステルの不飽和度は50~100モル%であることが好ましく、より好ましくは65~100モル%であり、さらに好ましくは80~100モル%である。不飽和度が上記範囲であると、熱硬化性樹脂組成物の成形性がより良好である。(a)不飽和ポリエステルの不飽和度は、原料として用いた不飽和多塩基酸及び飽和多塩基酸のモル数を用いて、以下の式により算出可能である。
不飽和度(モル%)={(不飽和多塩基酸のモル数)/(不飽和多塩基酸のモル数+飽和多塩基酸のモル数)}×100
[(b)エチレン性不飽和化合物]
(b)エチレン性不飽和化合物としては、(a)不飽和ポリエステルと共重合可能
なエチレン性不飽和結合を有するものであれば、特に制限されることなく使用できる。エチレン性不飽和基は1つでも複数でもよい。
(b)エチレン性不飽和化合物としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族モノマー;2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアルキレンオキサイドのジアクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチルなどの(メタ)アクリロイル基を有するモノマー;ジアリルフタレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレートプレポリマー等のアルケニル基を有するモノマー;及び上記モノマーが複数個結合したオリゴマー等などが挙げられる。
これらの中でも、(a)不飽和ポリエステルとの反応性の観点から、スチレン及び(メタ)アクリル酸メチルが好ましく、特にスチレンが好ましい。(b)エチレン性不飽和化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(b)エチレン性不飽和化合物の含有量は、(a)不飽和ポリエステルと(b)エチレン性不飽和化合物との合計に対して25質量%以上であることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物を取り扱いやすい粘度とすることができる。この観点から、(b)エチレン性不飽和化合物の含有量は30質量%以上であることがより好ましく、35質量%以上であることがさらに好ましい。
(b)エチレン性不飽和化合物の含有量は、(a)不飽和ポリエステルと(b)エチレン性不飽和化合物との合計に対して70質量%以下であることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の機械強度を高くすることができる。この観点から、(b)エチレン性不飽和化合物の含有量は68質量%以下であることがより好ましく、65質量%以下であることがさらに好ましい。
[(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体]
本開示の熱硬化性樹脂組成物は、(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体を必須成分とする。完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体とは、スチレンとブタジエンのブロック共重合体(スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体)の二重結合部分を完全に水素添加したポリマーである。
(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体は、成形品の弾性率を低下させ、かつ、成形収縮率を抑制することができるため、成形時のクラック発生の抑制に効果がある。(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体を含むことにより、硬化物の弾性率を低く抑え、靭性を高めることができるため、耐熱割れ性に優れる硬化物を得ることができる。(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体は熱変色が小さいため、外観に優れた成形品を得ることができる。
(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体の数平均分子量は3,000~300,000であることが好ましく、より好ましくは3,000~200,000であり、さらに好ましくは3,000~100,000である。
(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体の含有量は、(a)不飽和ポリエステルと(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して、2.4~10質量部であり、好ましくは2.4~9.5質量部であり、より好ましくは2.4~9.0質量部である。(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体の含有量が2.4質量部以上であれば油鍋試験に基づく耐熱割れ性が良好であり、10質量部以下であれば成形品外観が良好である。
[(d)無機充填材]
(d)無機充填材は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の表面硬度を向上させる機能を有する。加えて、(d)無機充填材は、例えば、熱硬化性樹脂組成物を取り扱いに適した粘度に調整する機能、及び熱硬化性樹脂組成物の成形性を向上させる機能などを兼ねることもでき、必要とされる機能に応じて適宜選択できる。(d)無機充填材としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属及びアルミニウムの水酸化物、酸化物、硫酸塩、炭酸塩などの金属化合物、タルク、カオリン、シリカ、マイカ、石こう、クレーなどが挙げられる。金属化合物としては、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、アルミナなどが挙げられる。(d)無機充填材の中でも、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、及びタルクが、安価であるため好ましく、特に、炭酸カルシウム及び水酸化アルミニウムが好ましい。熱硬化性樹脂組成物の酸化を抑制して、金型表面と熱硬化性樹脂組成物との反応を抑制することによる離型性向上効果が得られるため、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムが好ましい。
(d)無機充填材のメジアン径は、成形時における熱硬化性樹脂組成物の粘度の観点から、1~100μmであることが好ましく、1~60μmであることがより好ましく、1~50μmであることがさらに好ましい。(d)無機充填材のメジアン径が1μm以上であれば、粒子の凝集を抑制することができる。一方、(d)無機充填材のメジアン径が100μm以下であれば、熱硬化性樹脂組成物の成形性が良好である。
(d)無機充填材の形状は、特に制限されない。(d)無機充填材の形状としては、例えば、球状、略真球、楕円体、鱗片状、無定形等が挙げられる。
(d)無機充填材の含有量は、(a)不飽和ポリエステルと(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して、170~210質量部であり、好ましくは170~200質量部であり、より好ましくは170~190質量部である。(d)無機充填材の含有量が170質量部以上であれば硬化物の表面硬度が良好であり、210質量部以下であれば油鍋試験に基づく耐熱割れ物性が良好である。
[(e)低収縮剤]
熱硬化性樹脂組成物には(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体以外の(e)低収縮剤を配合してもよい。(e)低収縮剤は、本発明の技術分野において公知のものが使用できる。好ましい低収縮剤は、熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステル、スチレンエチレンプロピレンブロック共重合体(SEP)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレンエチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEEPS)等のスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリカプロラクトン等が挙げられる。熱可塑性樹脂の中でも、熱変色の防止や成形品外観の観点からポリスチレンが好ましい。
(e)低収縮剤の量は、(a)不飽和ポリエステルと(b)エチレン性不飽和化合物との合計100質量部に対して、(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体と(e)低収縮剤との合計が3.5~15.0質量部となる量であることが好ましく、より好ましくは4.0~14.0質量部であり、さらに好ましくは4.5~13.0質量部である。3.5質量部以上であれば油鍋試験に基づく耐熱割れ性がより良好であり、15.0質量部以下であれば成形品外観がより良好である。
[(f)硬化剤]
熱硬化性樹脂組成物には(f)硬化剤を配合してもよい。(f)硬化剤としては、エチレン性不飽和結合を重合できるラジカル開始剤であれば特に限定されず、本発明の技術分野において公知のものを用いることができる。(f)硬化剤としては、例えばジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、アルキルパーエステル、パーカーボネート等の過酸化物が挙げられる。これらの過酸化物の中でも、1,1-ジ-t-ヘキシルパーオキシ-シクロヘキサン、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカルボネート、t-ブチルパーオキシオクトエート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、1,1-ジ-t-ブチルパーオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、及びジ-t-ブチルパーオキサイドが好ましい。(f)硬化剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(f)硬化剤の配合量は、(a)不飽和ポリエステル及び(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して1.5~3.0質量部であることが好ましく、1.7~3.0質量部であることがより好ましく、1.9~3.0質量部であることがさらに好ましい。(f)硬化剤の配合量が1.5質量部以上であれば、成形時の硬化反応が均一に起こり、硬化物の物性及び外観がより良好となる。一方、(f)硬化剤の配合量が3.0質量部以下であれば、熱硬化性樹脂組成物の保存安定性がより良好となり、取扱い性が向上する。
[(g)離型剤]
熱硬化性樹脂組成物には(g)離型剤を配合してもよい。(g)離型剤としては、特に限定されず、本発明の技術分野において公知のものを用いることができる。(g)離型剤としては、例えば、炭素原子数10~30の脂肪酸及びその塩、シリコーンオイル、合成ワックスなどを用いることができる。これらの中でも炭素原子数10~30の脂肪酸又はその塩を用いることが好ましい。具体的には、ステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等が挙げられる。
これらの(g)離型剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(g)離型剤の配合量は、(a)不飽和ポリエステル及び(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して4.0~10質量部であることが好ましく、より好ましくは4.0~8.0質量部であり、さらに好ましくは4.0~6.0質量部である。(g)離型剤の配合量が4.0質量部以上であれば、型成形をした際の成形品の離型性が良好で製品の生産性が良好となる。一方、(g)離型剤の配合量が10質量部以下であれば、過剰な離型剤が成形品の表面を汚染することなく、外観が良好な成形品を得ることができる。
[(h)繊維強化材]
熱硬化性樹脂組成物には(h)繊維強化材を配合してもよい。(h)繊維強化材としては、特に限定されず、本発明の技術分野において公知のものを用いることができる。(h)繊維強化材としては、例えば、ガラス繊維、パルプ繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、ワラストナイト等の種々の有機繊維又は無機繊維が挙げられる。これらの(h)繊維強化材の中でも、ガラス繊維が好ましく、より好ましくは繊維長3~25mmに切断したチョップドストランドガラスである。
(h)繊維強化材は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(h)繊維強化材の含有量は、(a)不飽和ポリエステルと(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して、30~55質量部であることが好ましく、より好ましくは30~50質量部であり、さらに好ましくは30~40質量部である。(h)繊維強化材の含有量が30質量部以上であれば、機械特性が良好な成形品を得られる一方、配合量が55質量部以下であれば、平滑性があり、外観がより良好な成形品を得ることができる。
[その他の成分]
熱硬化性樹脂組成物は、上記の各成分に加えて、必要に応じて、増粘剤、着色剤、重合禁止剤、光吸収剤などの本発明の技術分野において公知の成分を、本発明の効果を阻害しない範囲において含むことができる。
増粘剤は増粘効果を示す(d)無機充填材以外の化合物であり、例えばイソシアネート化合物が挙げられる。増粘剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。増粘剤の添加量は、熱硬化性樹脂組成物に要求される取り扱い性、流動性等に応じて適宜調整することができる。
着色剤は、硬化物を着色する場合等に用いられる。着色剤として、各種の染料、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。着色剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。着色剤の添加量は、硬化物に所望される着色度合いによって適宜調整することができる。
重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、p-ベンゾキノン、ナフトキノン、t-ブチルハイドロキノン、カテコール、p-t-ブチルカテコール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノールなどが挙げられる。重合禁止剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。重合禁止剤の添加量は、熱硬化性樹脂組成物の保管環境及び期間、硬化条件等に応じて適宜調整することができる。
光吸収剤としては、例えば、ヒンダートアミン光安定剤が挙げられる。光吸収剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。光吸収剤の添加量は、熱硬化性樹脂組成物の保管環境及び期間、硬化条件等に応じて適宜調整することができる。
<2.熱硬化性樹脂組成物の製造方法>
熱硬化性樹脂組成物は、(a)不飽和ポリエステルと、(b)エチレン性不飽和化合物と、(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体と、(d)無機充填材と、必要に応じて、任意成分である(e)低収縮剤、(f)硬化剤、(g)離型剤、(h)繊維強化材、若しくは添加剤、又はこれらの2種以上の組み合わせと、を混合することにより製造することができる。混合方法としては、例えば混練が挙げられる。混練方法としては特に制限はなく、例えば、ニーダー、ディスパー、プラネタリーミキサー等を用いることができる。混練温度は、好ましくは5℃~50℃であり、より好ましくは10~40℃である。
熱硬化性樹脂組成物を製造する際の各成分を混合する順番については特に制限はない。例えば、(a)不飽和ポリエステルと、(b)エチレン性不飽和化合物の一部又は全部を混合してから他の成分を混合すると、各成分が十分に分散、あるいは均一に混合された熱硬化性樹脂組成物が得られやすいため好ましい。(b)エチレン性不飽和化合物の少なくとも一部が、溶媒、分散媒等として作用するように、(a)不飽和ポリエステルと予め混合されていてもよい。
(h)繊維強化材の混合方法としては、あらかじめ所定の繊維長分布を有する繊維強化材を用意し、(h)繊維強化材以外の各成分を含む組成物に(h)繊維強化材を混合する方法が挙げられる。この方法によれば、(h)繊維強化材の繊維長分布を微調整することができる。他に、(h)繊維強化材を含む熱硬化性樹脂組成物を調製した後、混練により繊維強化材を折損させて所定の繊維長分布を実現する方法が挙げられる。(h)繊維強化材の繊維長分布は、混練する他の成分の種類及び量、撹拌機の種類、撹拌速度、撹拌温度、撹拌時間などの条件で制御可能である。この方法は繊維強化材の折損を予め行う必要がないため、工程が簡易である。
<3.硬化物の製造方法>
熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて加熱することにより硬化させることができる。熱硬化性樹脂組成物を硬化させる条件は、用いる材料によって適宜設定することができ、好ましい条件の一例としては、温度120~180℃、及び硬化時間1~30分である。
<4.成形品の製造方法>
成形品は、熱硬化性樹脂組成物を、所定の形状に成形して硬化させることにより製造できる。
熱硬化性樹脂組成物の成形及び硬化方法としては、特に限定されず、本発明の技術分野において通常行われる方法を用いることができる。具体的には、熱硬化性樹脂組成物の成形方法として、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形などを用いることができ、特に、圧縮成形を用いることが好ましい。熱硬化性樹脂組成物の成形及び硬化の条件は、成形方法、熱硬化性樹脂組成物の成分、成形品の形状などに応じて決定できる。
熱硬化性樹脂組成物の具体的な成形及び硬化方法としては、特に制限されないが、例えば、金型を開き、金型内に熱硬化性樹脂組成物を注ぎ込み、硬化させる方法、金型内を減圧下、又は射出成形に代表されるような、金型の外側から圧力をかけた状態で、スプルー等の金型に設けられた穴を通じて、閉じた金型内に外部から熱硬化性樹脂組成物を注入し、硬化させる方法等がある。例えば、熱硬化性樹脂組成物を、所望の形状を有する金型に充填して加熱加圧成形(加熱圧縮成形)することにより、より容易に硬化、成形することができる。加熱加圧成形において、成形品にかかる圧力は、0.1~20MPaとすることが好適である。より好ましくは1~15MPaである。金型内で熱硬化性樹脂組成物を硬化させる条件は、用いる材料によって適宜設定することができ、好ましい条件の一例としては、温度120~180℃、及び硬化時間1~30分である。
一実施態様では、熱硬化性樹脂組成物の硬化物を含む人工大理石が提供される。人工大理石は、例えば、熱硬化性樹脂組成物を所定の形状に成形して加熱硬化することによって製造することができる。
以下、実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明する。ただし、これらによって本発明は限定されない。
<1.成分>
実施例及び比較例では、表1に示す成分を用いた。
Figure 0007400437000001
<2.(A)不飽和ポリエステルの合成>
不飽和ポリエステル(a-1)の合成
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えたフラスコを反応器とした。この反応器に、プロピレングリコール25モル、ネオペンチルグリコール55モル、水素化ビスフェノールA20モル、フマル酸50モル、無水マレイン酸50モルを仕込んだ。次いで、窒素ガス気流下で加熱撹拌しながら200℃まで昇温してエステル化反応を行い、不飽和ポリエステル(a-1)を得た。その後スチレンモノマーを、不飽和ポリエステル(a-1)とスチレンモノマーの合計に対して40質量%となるように添加し、不飽和ポリエステル(a-1)とスチレンの混合物を得た。得られた不飽和ポリエステル(a-1)は、不飽和度100モル%、重量平均分子量15,000であった。
不飽和ポリエステル(a-2)の合成
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器及び攪拌機を備えたフラスコを反応器とした。この反応器に、プロピレングリコール40モル、ネオペンチルグリコール50モル、水素化ビスフェノールA10モル、イソフタル酸20モル、無水マレイン酸80モルを仕込んだ。次いで、窒素ガス気流下で加熱撹拌しながら200℃まで昇温してエステル化反応を行い、不飽和ポリエステル(a-2)を得た。その後スチレンモノマーを、不飽和ポリエステル(a-2)とスチレンモノマーの合計に対して37質量%となるように添加し、不飽和ポリエステル(a-2)とスチレンの混合物を得た。得られた不飽和ポリエステル(a-2)は、不飽和度80モル%、重量平均分子量9,000であった。
<3.熱硬化性樹脂組成物の作製>
実施例1~4及び比較例1~8
表2に示す配合でガラス繊維を除く成分を双腕式ニーダーに投入し、30分間30℃にて混練した。なお、スチレンは、表2に示す配合となるようこの段階でさらに追加した。その後、ガラス繊維を添加し、8分間混練して、実施例1~4及び比較例1~8の熱硬化性樹脂組成物を得た。
<4.熱硬化性樹脂組成物の評価方法>
実施例1~4及び比較例1~8で得られた熱硬化性樹脂組成物をそれぞれ用いて、以下に示す方法により各種評価を行った。これらの評価結果を表2に示す。
≪外観≫
外観を表面平滑性の観点から評価した。具体的には320mm×220mmの平板金型を用いて、成形温度上型140℃、下型120℃、成形時間7分の条件でコンプレッション成形機(株式会社テクノマルシチ製)を用いて圧縮成形を行い、試験体(成形品の厚み:3mm)を得た。得られた試験体の表面を染色浸透探傷剤(株式会社タセトカラーチェック 浸透液 FP-S 450型 FPS450)で染色した後、乾いたウエスでふき取り、目視により観察した。着色部分の範囲が平板の1/4以下のものを良好、着色部分の範囲が1/4より広いものを不良と評価した。
≪油鍋試験≫
耐熱割れ性を油鍋試験により評価した。具体的には成形温度上型140℃、下型120℃、成形時間7分の条件でコンプレッション成形機(株式会社テクノマルシチ製)を用いて圧縮成形を行った。試験体はシンク形状(奥行60cm×横幅80cm×高さ20cm、t=6mm)であった。得られた試験体について、底面部2カ所に20分間、280℃に加熱した油を入れた鍋を置き、クラックが発生しないものをA、1カ所クラックが発生したものをB、2カ所以上クラックが発生したものをCと評価し、Aを合格とした。
≪成形収縮率≫
成形温度150℃、成形圧力10MPa、成形時間3分の条件で、コンプレッション成形機(株式会社テクノマルシチ製)を用いて圧縮成形を行い、JIS K-6911 5.7に規定される直径90mm、厚み11mmの円盤状の試験体を得た。得られた試験体について、JIS K-6911 5.7に準拠して成形収縮率を算出し、評価した。
≪バーコール硬度≫
硬化物の表面硬度をバーコール硬度の観点から評価した。具体的には、320mm×220mmの平板金型を用いて、成形温度上型140℃、下型120℃、成形時間7分の条件でコンプレッション成形機(株式会社テクノマルシチ製)を用いて圧縮成形を行い、試験体(成形品の厚み:6mm)を得た。作製された試験体の硬度を上島製作所製HD-1120 TYPE Dを用いて10カ所測定し、それらの平均値を算出し、バーコール硬度として決定した。50以上を合格とした。
≪鉛筆硬度≫
以下の手順に従い、硬化物の表面硬度を鉛筆硬度の観点からも評価した。
(1)試験を行う鉛筆の芯先を、固い平らな面に置いた研磨紙400番に対し直角にあて、芯先が平らで角が鋭くなるように研ぐ。
(2)研いだ芯を試験面に対して45°にあて、芯が折れない範囲内で最大限強く塗面に押し付けながら試験者の前方に均一な速さで約1cm押し出して塗面を引っかく。
(3)1回引っかくごとに鉛筆の芯の先端を研いで、同一の濃度記号の鉛筆で5回ずつ試験を繰り返す。
(4)塗膜の破れまたはきりきずが5回の試験で2回以上になる鉛筆の硬さの一段下の濃度記号を記録する。
Figure 0007400437000002
表2に示すように、実施例1~4の熱硬化性樹脂組成物は耐熱割れ性、硬化物の表面硬度、成形性(収縮)、成形品外観がいずれも良好であった。
一方、(d)無機充填材の含有量が多い比較例1、比較例2の熱硬化樹脂組成物は、油鍋試験でクラックが生じ、(d)無機充填材の含有量が少ない比較例3はバーコール硬度の評価が不良だった。
また(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体の含有量が多い比較例4は外観評価において着色部分の範囲が広く、成形品外観が不良だった。
さらに(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体を含まない比較例5~7、及び(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体の含有量が少ない比較例8は靭性が低く、油鍋試験による評価が不良だった。

Claims (13)

  1. (a)不飽和ポリエステル、(b)エチレン性不飽和化合物、(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体、及び(d)無機充填材を含む熱硬化性樹脂組成物であって、
    前記熱硬化性樹脂組成物は、前記(a)不飽和ポリエステルと前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して、前記(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体を2.4~10質量部、及び前記(d)無機充填材を170~210質量部含み、
    前記(a)不飽和ポリエステルの不飽和度が50~100モル%である、熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体の数平均分子量が3,000~300,000である、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(a)不飽和ポリエステルの重量平均分子量が3,000~25,000である、請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. さらに(e)低収縮剤を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(a)不飽和ポリエステルと前記(b)エチレン性不飽和化合物との合計100質量部に対して、前記(c)完全水添スチレンエチレンブタジエンスチレン共重合体と前記(e)低収縮剤との合計が3.5~15.0質量部である、請求項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. さらに(f)硬化剤を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 前記(f)硬化剤の配合量が、前記(a)不飽和ポリエステル及び前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して1.5~3.0質量部である、請求項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. さらに(g)離型剤を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. 前記(g)離型剤の配合量が、前記(a)不飽和ポリエステル及び前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して4.0~10質量部である、請求項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. さらに(h)繊維強化材を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. 前記(h)繊維強化材の含有量が、前記(a)不飽和ポリエステルと前記(b)エチレン性不飽和化合物の合計100質量部に対して30~55質量部である、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  12. 請求項1~1のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物。
  13. 請求項1に記載の硬化物を含む人工大理石。
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