JP2000109526A - 人造大理石用樹脂組成物及びそれを用いた人造大理石成形品 - Google Patents

人造大理石用樹脂組成物及びそれを用いた人造大理石成形品

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JP2000109526A
JP2000109526A JP10287406A JP28740698A JP2000109526A JP 2000109526 A JP2000109526 A JP 2000109526A JP 10287406 A JP10287406 A JP 10287406A JP 28740698 A JP28740698 A JP 28740698A JP 2000109526 A JP2000109526 A JP 2000109526A
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semi
unsaturated polyester
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JP10287406A
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English (en)
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Fumiaki Sano
文昭 佐野
Nobuto Hagiwara
伸人 萩原
Takeshi Noguchi
武 野口
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半ゲル状物の着色有機ポリマーを加飾成分に
用いて、圧縮成形法により、高強度で、寸法安定性及び
外観・表面状態の優れた大理石模様を有する人造大理石
成形品を効率よく提供する。 【解決手段】 不飽和ポリエステル樹脂マトリックス
(A)に、加飾成分として不飽和ポリエステルと重合性
単量体とを重合させてなる重合反応残基を有するポリエ
ステルの半ゲル状物(B)を含有する人造大理石用樹脂
組成物、及びこれを用いて圧縮成形法により得られる人
造大理石成形品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人造大理石用樹脂組成
物及びそれを用いた人造大理石成形品に関し、さらに詳
しくは、保存性、分散性、相容性に優れた有機ポリマー
からなる加飾成分を含有する人造大理石用樹脂組成物、
及びこれを圧縮成形して得られる高強度で外観並びに表
面平滑性に優れた大理石模様を有する人造大理石成形品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、人造大理石は、不飽和ポリエ
ステル系樹脂,ビニルエステル系樹脂,アクリル系樹脂
などの合成樹脂からなるマトリックスに柄材を含む各種
フィラーを分散させて、天然の大理石の質感や、外観
(大理石模様)をもつものとして広く実用化されてい
る。また、このような人造大理石は、天然大理石の質感
を有するとともに、機械的強度も高く、しかも天然石に
比べて加工・施工性に優れ、さらに天然石にはない色合
いや模様(柄)、いわゆる加飾を自在に施こせるなどの
長所を有しているものである。近年、このような長所を
いかした加飾人造大理石は、住宅資材や浴室用基材な
ど、様々な用途に供されており、例えば、キッチン天板
や各種カウンタートップ,洗面化粧台,バスタブ、シャ
ワートレー,防水パン,床材,壁材,間仕切り板などに
使用されている。
【0003】また、このような加飾人造大理石は、天然
大理石の質感として透明感が要求され、特にマトリック
ス樹脂中の加飾成分(柄材)には、鮮明性や深み感が不
可欠である。そして、その製造方法としては、通常ハン
ドレイアップ法、注型法及び圧縮成形法が用いられてい
る。例えば、ハンドレイアップ法としては、模様を印刷
したシート、マット、フィルムを表層に設けたり、ある
いはその上に透明ゲルコート層、天然石等の粉砕品を埋
設した石目柄ゲルコート層、FRP(繊維強化プラスチ
ック)バッキング層等を積層強化させる方法である。ま
た、注型法として、予め雄型に透明ゲルコート層等を形
成し、天然石、金属、その他無機物等の石目柄材を含む
未硬化樹脂を注入させる方法(特開昭55−12656
4号公報、特開昭59−66426号公報、特開昭59
−230007号公報)、金型表面に柄模様を吹き付け
あるいは塗布して表面模様を形成後、基材マトリックス
樹脂を注入硬化させる方法(特開昭63−239052
号公報、特開平3−193419号公報)、柄材として
硬化性樹脂を三次元架橋させた半硬化ゲル状重合体を未
硬化樹脂中に混合し、型内に注入硬化させる方法あるい
は樹脂組成物を加熱加圧成形する方法(特開平2−15
7146号公報)などが提案されている。しかしなが
ら、上記ハンドレイアップ法は、長時間をかけて積層硬
化を繰り返さなければならず、また、注型法も加熱・成
形時間が長く、何れも工業的に生産性に劣るという大き
な欠点がある。また、ハイドレイアップ成形法は、曲面
成形品には不向きであり、模様が平面的で立体感に乏し
く、しかも継ぎ目、しわ、模様の移行等が発生しやす
く、また、成形後に表面の研磨仕上げ要することもあ
る。また、注型法においては、模様むらやヒケ(表面の
凹凸)の発生が起こりやすく、見栄えのする柄とするた
めに柄材の充填量を多目にすると、強度が著しく低下す
るという欠点がある。
【0004】これに対して、圧縮成形法は、予め基材樹
脂のマトリックス中に、天然石、人造石、その他の無機
物、着色された熱可塑性樹脂や着色された熱硬化性樹脂
の完全硬化物などの粉末及び印刷や着色プラスチックフ
ィルムなどの細片等の柄材やフィラーを配合して成形材
料を調製し、これを加圧下に加熱し、溶融硬化させるこ
とから、上記のハンドレイアップ法や注型法に比べて、
著しく生産性に優れるという長所を有している。しかし
ながら、このような長所を有する圧縮成形法も、上記し
たように各種の無機・有機物の柄材が使用されるが、こ
れらの柄材は、基材樹脂マトリックス中において、何れ
も成形時に基材樹脂と一緒に重合・硬化されない異物で
あるため、例えば基材樹脂の不飽和ポリエステルの硬化
に伴い、成形品表面に柄材の形状をしたヒケを発生した
り、マトリックス樹脂との相容性の不足から柄材とマト
リックス樹脂間に界面が生じて、強度を低下させる傾向
がある。従って、分散不良やヒケの防止、また強度低下
を防止する点から、柄材として、粉末や細片しか使用さ
れず、その結果、例えば花崗岩模様(グラニット調)の
ように大理石模様が細かくなる傾向がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述するように、圧縮
成形法は、人造大理石の製法として様々な特徴や経済的
にも有利であるなどから広く採用されている成形方法で
ある。ところが、成形品に大理石模様を賦与させる加飾
成分(柄材)が、上記するような従来から通常用いられ
ているものでは、成形品に様々な欠陥を生じさせ、ま
た、使用できる加飾成分の大きさも制約され、例えば、
成形品に大きな石目模様を表現させることができない。
従って、圧縮成形法に適した加飾成分を用いてなる人造
代理石用樹脂組成物(成形材料)は、未だ得られていな
いのが実状である。
【0006】本発明は、このような状況下で、高強度で
大理石の質感に優れ、且つヒケや模様むらなどのない外
観及び表面平滑性に優れた人造大理石成形品を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、加飾成分
として、基材のマトリックス樹脂中に、よく分散するも
のを選定することが、上記目的に叶うことに着眼し、鋭
意研究を重ねた。その結果、不飽和ポリエステル樹脂マ
トリックスに、着色あるいは無着色不飽和ポリエステル
と重合性単量体とを重合させてなる重合反応残基を有す
るポリエステルの半ゲル状物を含有させて圧縮成形する
ことにより、その目的を達成しうることを見出した。本
発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。す
なわち、本発明は、不飽和ポリエステル樹脂マトリック
ス(A)に、加飾成分として着色あるいは無着色不飽和
ポリエステルと重合性単量体とを重合させてなる重合反
応残基を有するポリエステルの半ゲル状物(B)を含有
することを特徴とする人造大理石用樹脂組成物を提供す
るものである。さらに、本発明は、上記組成物を圧縮成
形してなる成形品であって、加飾成分の線膨張係数が、
前記成形品の線膨張係数の±0.3×10-5/℃以内で
あることを特徴とする人造大理石成形品をも提供するも
のである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における人造大理石用樹脂
組成物は、圧縮成形法に適した樹脂組成物であって、基
材樹脂の不飽和ポリエステル樹脂マトリックス(A)
〔以後、単にポリエステル・マトリックス(A)と記す
こともある〕に、大理石模様を付与させる加飾成分とし
て、無着色あるいは着色されたポリエステルの半ゲル状
物(B)〔以後、単に半ゲル状物(B)と記すこともあ
る〕を配合させたものである。
【0009】この半ゲル状物(B)は、無着色あるいは
着色された不飽和ポリエステルに重合性単量体を重合反
応させて得られ、しかもこの半ゲル状物には、未だ重合
反応をする反応基を残しているのである。従って、本発
明による加飾成分は、従来から、人造大理石用加飾成分
(柄材)として、通常、使用されている天然石、人造
石、その他の無機物、着色熱可塑性樹脂や着色熱硬化性
樹脂の完全硬化物などの粉末及び印刷や着色プラスチッ
クフィルムなどの細片等の有機・無機加飾成分とは異な
り、例えば、圧縮成形時には、成形材料の基材樹脂の該
ポリエステル・マトリックス(A)とともに重合・硬化
をする半ゲル状の有機ポリマーである。なお、この半ゲ
ル状物(B)は、無着色の不飽和ポリエステルに着色し
た重合性単量体を重合反応させることによっても、また
着色剤の存在下で、無着色の不飽和ポリエステルに重合
性単量体を重合反応させることによっても得ることがで
きる。また、何ら着色せずとも半ゲル状物(B)そのも
のの地の色でも、ポリエステル・マトリックス(A)と
は異なる色調あるいは風合いであれば、加飾成分として
有効に使用できる。また、本発明に用いる加飾成分が、
このような半ゲル状物の有機ポリマーであることから、
マトリックス樹脂との相容性が良好であり、その結果マ
トリックス樹脂などの成形材料との混合が容易となる。
したがって、本発明の組成物を用いると、圧縮成形時に
起こる成分の溶解・移行が抑制されて、成形品に生じや
すい模様むらが防止される。このような有機ポリマーの
分子量は、通常、その主鎖の数平均分子量(Mn)が3
00〜2000であるものが好ましく、特に500〜1
500であるものが好適である。この数平均分子量が下
限値の300未満では、成形材料との混合時や加圧成形
時に溶解・移行が起きやすく、加飾成分としての役目を
なさないおそれがある。一方、上限値の2000を超え
ると成形材料の粘度が高くなり、混合・攪拌が不十分に
なり、さらには、成形時に流動不良や分散不良を起こ
し、成形体に表出する模様が意匠的に十分でなく好まし
くない。
【0010】本発明においては、樹脂組成物中における
上記(A)及び(B)成分の配合割合は、特に制限はな
いが、通常は基材樹脂のポリエステル・マトリックス
(A)100重量部当たり、加飾成分の半ゲル状物
(B)を1〜150重量部、好ましくは10〜100重
量部の割合で配合することができる この加飾成分の配合量が、下限値の1重量部未満では、
成形体に十分な大理石模様が表出されず、一方、上限値
の150重量部を超えると、成形材料中のマトリックス
成分を不足させて成形材料の粘度が上昇し、十分な混合
・攪拌が困難になり、その結果、得られる成形体に模様
むらを起こしたり、また、成形体の強度も著しく低下さ
せるため好ましくない。
【0011】また、本発明においては、加飾成分の上記
半ゲル状物(B)は、着色あるいは無着色不飽和ポリエ
ステルと重合性単量体との部分架橋生成物である。ここ
で、この重合性単量体の割合は、前記部分架橋生成物を
形成する不飽和ポリエステル成分と重合性単量体成分と
の合計モル数に基いて好ましくは5〜75モル%であ
り、特に好ましくは10〜50モル%である。この重合
性単量体の割合が、下限値の5モル%未満では、上記部
分架橋生成物が成形材料との混合時や圧縮成形時には、
加飾成分の該架橋生成物の溶解や移行を容易にする。そ
の結果、該架橋生成物から着色成分が流出し、加飾成分
としての機能を果たさなくなるおそれがある。一方、上
限値の75モル%を超えると、該架橋生成物が硬くなり
過ぎ、成形時に流動不良や分散不良を起こし、成形品に
表出する模様は意匠的に不十分となり好ましくない。特
に、該架橋生成物が半ゲル状物から完全に硬化したゲル
状物になり、成形品にヒケや、界面を生じさせ、しかも
強度をも著しく低下させて好ましくない。
【0012】この半ゲル状物(B)の調製は、各種の方
法があるが、例えば不飽和ポリエステル樹脂を必要に応
じてトナーで着色させ、スチレンなどの重合性単量体を
上記する配合割合で添加させ、次いで重合開始剤を添加
して加熱重合させることにより行う。なお、ここで上述
した各成分は、上記の順序によらず、任意の順序で、あ
るいは同時に配合することもできる。この半ゲル状物
(B)は、既に述べたように重合反応残基を有する部分
架橋生成物からなる未だ十分に重合硬化していない半ゲ
ル状を呈するものである。従って、加えた重合性単量体
が少ないため一定以上に架橋が進行しないこと、ならび
に重合性単量体の不飽和基は反応しているが、不飽和ポ
リエステルの不飽和基が残存しているため、この半ゲル
状物(B)は安定しており、十分な可使時間をとること
が可能である。これらのことから、本発明においては、
この半ゲル状物(B)を基材樹脂のポリエステル・マト
リックス(A)に混合して、圧縮成形するに当たって
は、この半ゲル状物(B)が重合硬化を完結させるため
に、重合性単量体を必要に応じて、上記割合以上に添加
することができる。また、この増量分の重合性単量体
は、加飾成分の半ゲル状物(B)に予め吸着させて用い
ることで、成形時、この半ゲル状物(B)を十分に重合
・硬化をさせることができる。本発明においては、この
ような加飾成分である不飽和ポリエステルの半ゲル状物
(B)を調製するに際して、通常使用される混練機、例
えば、バンバリー型ニーダーに、不飽和ポリエステル、
重合開始剤、重合性単量体、さらに必要に応じてフィラ
ー、低収縮剤、着色剤(トナー)及び内部離型剤などを
適宜順序に入れて、5〜40分、好ましくは10〜30
分間十分に攪拌・混合させた後、必要に応じて繊維補強
材を入れて、再度20〜30分間十分に攪拌・混合させ
た後、加熱下で乾燥・ゲル化させることにより半ゲル状
物(B)が得られる。
【0013】さらに、本発明では、上述したポリエステ
ル・マトリックス(A)に半ゲル状物(B)を配合して
なる樹脂組成物を圧縮成形することによって目的とする
人造大理石成形品が得られ、この成形品は、良好な機械
的強度を維持するとともに、質感に優れ且つヒケや膨れ
などのない極めて良好な寸法安定性を有する外観の美麗
なものになる。すなわち、上記樹脂組成物から圧縮成形
法によって得られる人造大理石成形品は、加飾成分の線
膨張係数が、前記成形品の線膨張係数の±0.3×10
-5/℃以内に維持され、その結果、成形品は寸法安定性
の良好なものとなる。また、このような線膨張係数の調
整は、上述した半ゲル状物(B)を用いることにより容
易に達成される。
【0014】本発明の人造大理石成形品を調製するに
は、各種の方法によることができるが、例えば通常使用
されるバンバリー型ニーダーなどの混練機に、基材の不
飽和ポリエステル樹脂、重合開始剤、低収縮剤、フィラ
ー、内部離型剤及び増粘剤などを適宜順序で供給し、十
分に攪拌・混合した後、必要に応じて繊維補強材を入れ
て、さらに攪拌・混合した後、半ゲル状物(B)の加飾
成分(これには予め増量分の重合性単量体を吸着させて
もよい)を添加し、さらに数分間攪拌・混合して大理石
模様が均一に分散した加飾不飽和ポリエステル樹脂の成
形材料を調製し、しかる後にこの成形材料を所望の形状
の金型に充填し、30〜120kg/cm 2 程度の圧縮
圧下に、100℃以上、好ましくは120℃以上の温度
で、5〜15分間程度の圧縮成形・硬化させればよい。
【0015】本発明において、基材樹脂のポリエステル
・マトリックス(A)及び加飾成分の半ゲル状物(B)
に使用される不飽和ポリエステルとしては、特に制限は
なく、例えば、不飽和二塩基酸、飽和二塩基酸あるいは
そのエステル及び多価アルコールを縮合反応させて得ら
れる不飽和ポリエステルが挙げられる。この不飽和ポリ
エステルを得るために使用される不飽和二塩基酸として
は、例えば、フマル酸,マレイン酸,無水マレイン酸及
びこれらの混合物、シトラコン酸,イタコン酸,メタコ
ン酸,グルタコン酸,塩素化マレイン酸などが、また、
飽和二塩基酸としては、例えば、無水フタル酸,イソフ
タル酸,テレフタル酸,テトラヒドロ無水フタル酸,
3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸,ヘ
キサヒドロ無水フタル酸,シュウ酸,コハク酸,アジピ
ン酸,アゼライン酸,セバシン酸,ナフタレンジカルボ
ン酸,ピメリン酸,アントラセン−無水マレイン酸付加
物、テトラクロロ無水フタル酸、3,6−エンドジクロ
ルメチレンテトラクロロフタル酸(ヘット酸),テトラ
ブロモ無水フタル酸,ヘキサクロロペンタジエン−テト
ラヒドロ無水フタル酸付加物(クローラン)等が挙げら
れる。またこれらのエステルを用いることもできる。
【0016】多価アルコールとしては、グリコール類が
好ましく、例えば、エチレングリコール,プロピレング
リコール,1,3−ブタンジオール,2,3−ブタンジ
オール,1,4−ブタンジオール,ジエチレングリコー
ル,ジプロピレングリコール,トリエチレングリコー
ル,トリプロピレングリコール,1,5−ペンタンジオ
ール,1,6−ヘキサンジオール,ネオペンチルグリコ
ール,1,4−シクロヘキサンジメタノール,2,2,
4−トリメチルペンタンジオール−1,3,ビスフェノ
ールAのエチレンオキサイド付加物,ビスフェノールA
のプロピレンオキサイド付加物,水素化ビスフェノール
A,ペンタエリスリトールジアリルエーテル,トリメチ
レングリコール,トリエチレングリコ−ル,ポリエチレ
ングリコール,ポリプロピレングリコール,2−エチル
−1,3−ヘキサンジオール等が挙げられる。これらは
単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用いてもよ
い。
【0017】また、上述した半ゲル状物(B)に用いる
重合性単量体(架橋剤)としては、例えば、スチレン,
α−メチルスチレン,クロロスチレン,tert−ブチ
ルスチレン,ビニルトルエン,ジビニルベンゼン,メタ
クリル酸メチル,アクリル酸メチル,アクリル酸エチ
ル,酢酸ビニル,フタル酸ジアクリル等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、二種以上を組合わせて用
いてもよいが、特にスチレンが好適である。
【0018】なお、本発明における人造大理石用樹脂組
成物には、既に上述したポリエステル・マトリックス
(A)及び半ゲル状物(B)の他に、本発明の目的が損
なわれない範囲で、従来から一般に公知の各種の添加
剤、例えば、重合開始剤、重合禁止剤、低収縮剤、増粘
剤、内部離型剤、充填剤、顔料、繊維強化材等を必要に
応じて適宜に使用できる。本発明では、これらの添加剤
をそれぞれ個々に配合してもよく、また、配合するハン
ドリング性から、上記(A)及び(B)成分に適宜に使
用する添加剤を予め混合させて得られる不飽和ポリエス
テル樹脂組成物コンパウンドとして使用することができ
る。
【0019】ここで重合開始剤としては、有機パーオキ
サイド類、有機ハイドロパーオキサイド類、有機パーオ
キシケタール類及びアゾ化合物類等が挙げられる。有機
パーオキサイド類としては、例えば、ジクミルパーオキ
サイド,ジ−tert−ブチルパーオキサイド,ter
t−ブチルクミルパーオキサイド,2,5−ジメチル−
2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン,ジラウロイルパーオキサイド,ジベンゾイルパーオ
キサイド,ジアセチルパーオキサイド,ジデカノイルパ
ーオキサイド,ジ−(2,4−ジクロロベンゾイル)パ
ーオキサイド,ジイソノナイルパーオキサイド,ter
t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート,
tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボ
ネート,ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)
パーオキシジカーボネート,2−メチルペンタノイルパ
ーオキサイド,tert−ブチルパーオクトエート,t
ert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト,tert−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート,tert−アミルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート,1,1,3,3−テトラメチルブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート,tert−ブチ
ルパーオキシベンゾエート,tert−ヘキシルパーオ
キシベンゾエートなどがあり、また有機ハイドロパーオ
キサイド類としては、例えば、tert−ブチルハイド
ロパーオキサイド,クミルハイドロパーオキサイド,
2,5−ジメチル−2,5−ジハイドロパーオキシヘキ
サン、p−メタンハイドロパーオキサイド,ジイソプロ
ピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどがあり、また
有機パーオキシケタール類としては、1,1−ビス(t
ert−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン,1,1−ビス(tert−ヘキシル
パーオキシ)シクロヘキサン,1,1−ビス(tert
−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサンがあり、またアゾ化合物類としては、例えば、ア
ゾビスイソブチロニトリル,ジアミノベンゼン,N,
N’−ジクロロアゾジカルボン酸アミド,アゾジカルボ
ン酸ジエチルエステル等が挙げられる。これらの重合開
始剤は単独でも使用されるが、通常、成形品の諸特性を
向上させることから、二種以上を組合わせて使用するこ
とが好ましい。また、この重合開始剤の配合量について
は特に制限はないが、ポリエステル・マトリックス
(A)と重合性単量体の合計量100重量部に対して
0.1〜4重量部の割合で配合することが好ましい。
【0020】低収縮剤は、成形品のクラック防止、寸法
安定性、表面平滑性等を向上させる目的から、通常、熱
可塑性樹脂が使用され、例えば、スチレン,塩化ビニ
ル,酢酸ビニル,エチレン,プロピレン,メタクリル酸
エステル,アクリル酸エステルなどの重合体又はこれら
の共重合体や、ポリカプロラクトン,セルロースアセテ
ートブチレート,飽和ポリエステル,スチレン−ブタジ
エンなどのビニル化合物とオレフィンとの共重合体等が
挙げられる。この低収縮剤の配合量については特に制限
はないが、ポリエステル・マトリックス(A)と重合性
単量体の合計量100重量部に対して1〜40重量部の
割合で配合することが好ましい。
【0021】充填剤(フィラー)としては、従来から人
造大理石用成形材料として、一般に公知の各種フィラ
ー、繊維補強材が使用される。フィラーとしては、例え
ば、炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,炭酸バリウ
ム,硫酸バリウム,硫酸カルシウム,水酸化アルミニウ
ム,水酸化マグネシウム,アルミナ粉末、シリカ、硅
砂、合成スメクタイト、合成ゼオライト、合成塩基性炭
酸リチウム・アルミニウム塩、合成塩基性炭酸リチウム
・マグネシウム塩、合成ケイ酸カルシウム、合成ケイ酸
マグネシウム、オラストナイト、ネフェリンサイト、タ
ルク、ケイソウ土、マイカー、ガラス粉等が挙げられ、
これらの単独又は二種以上を組合わせて使用されるが、
使用する基材樹脂の屈折率に応じて適宜選択して用いら
れる。本発明においては、成形体の外観(透明性)、質
感、耐薬品性等から、特に、水酸化アルミニウム、ガラ
ス粉が好ましい。これらの充填剤は、適宜割合で配合す
ればよい。また、繊維補強材としては、例えばガラス繊
維、炭素繊維、有機系繊維、チタン酸マグネシウム繊維
などが用いられる。これらの繊維長は1〜10mm、好
ましくは3〜6mmのものが使用され、またこれらの繊
維補強材は、ポリエステル・マトリックス(A)と重合
性単量体の合計量100重量部当たり、3〜40重量部
で配合され、成形品の外観から、繊維長は短く、配合量
も少なめの方が、好ましい。また、上記フィラーやガラ
ス繊維は、基材のマトリックス樹脂との相容性から、シ
ラン系やチタネート系のカップリング剤で表面処理して
用いることができる。
【0022】ここで、内部離型剤とは、通常、成形材料
として使用されている、例えば、ステアリンの如き脂肪
族有機酸やその金属塩、例えばステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウムなど、さらにシリコーンオイル、ワ
ックス等が挙げられ、これらは単独又は二種以上を組合
わせて使用され、ポリエステル・マトリックス(A)と
重合性単量体の合計量100重量部当たり、0.1〜1
0重量部の範囲で添加することができる。
【0023】また、重合禁止剤は、例えば、p−ベンゾ
キノン、ハイドロキノン、アントラキノン、ナフトキノ
ン、フェナンスラキノン、p−トルキノン、2,5−ジ
フェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−
p−ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、
モノメチルハイドロキノン、モノ−tert−ブチルハ
イドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロ
キノン、ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、2,
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、キ
ノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等が挙げら
れ、単独又は二種以上を組合わせて使用され、本発明に
おいては、ポリエステル・マトリックス(A)と重合性
単量体の合計量100重量部当たり、0.01〜2.0
重量部の範囲で添加することができる。
【0024】ここで、増粘剤とは、ポリエステル・マト
リックス(A)が有するカルボキシル基又はヒドロキシ
ル基と化学的に結合して分子量を増大させ、線状さらに
は一部3次元構造を生じ、ポリエステル・マトリックス
(A)を増粘させることのできる金属酸化物、金属水酸
化物、あるいはポリエステル・マトリックス(A)が有
するヒドロキシル基と化学的に結合して、分子量を増大
させ、線状、さらには増粘剤の種類によっては3次元構
造を生じ、ポリエステル・マトリックス(A)を増粘さ
せることのできるポリイソシアネート化合物を指称す
る。このうち、金属酸化物としては、酸化ベリリウム、
酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等を挙げ
ることができる。金属水酸化物としては、水酸化マグネ
シウム、水酸化カルシウム等を挙げることができる。ポ
リイソシアネート化合物としては、4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシア
ネ−トの変性液状化合物、2,4−トリレンジイソシア
ネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘ
キサメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサ
ンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシ
アネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサ
ン、ビス(イソシアネートエチル)シクロヘキサン、ナ
フタレンジイソシアネート、1−イソシアネート−3−
イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、ビス(4−
イソシアネートシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス
(4−イソシアネートシクロヘキシル)プロパン、ビス
(2−イソシアネートエチル)ベンゼン、ω,ω’−ジ
イソシアネートプロピルエーテル、2,6−ジイソシア
ネートカプロン酸エステル、1,6,11−トリイソシ
アネートウンデカン、ポリメチレンポリフェニルイソシ
アネート等の多官能イソシアネート類、ポリエステルポ
リオール又はポリエーテルポリオールの末端ヒドロキシ
ル基を上記ポリイソシアネート化合物と反応させて末端
にイソシアネート基を付加させたイソシアネートプレポ
リマ−等を挙げることができる。これら増粘剤である金
属酸化物、金属水酸化物、ポリイソシアネート化合物は
単独で使用可能であるが、場合によっては、併用するこ
とも可能である。また、増粘剤としてポリイソシアネー
ト化合物を使用する場合は、必要によってはウレタン化
触媒を添加することもある。このウレタン化触媒はイソ
シアネートとヒドロキシル基との反応を促進するもので
あり、特にその種類を限定するものではないが、ジブチ
ル錫ジラウレート、オクトエート錫等の有機錫化合物が
好ましい。本発明においては、この増粘剤を、ポリエス
テル・マトリックス(A)と重合性単量体の合計量10
0重量部当たり、0.01〜5.0重量部の範囲で添加
することができる。
【0025】また、顔料は成形品を着色する必要のある
場合に用いるものであり、成形材料で通常使用されてい
る各種の無機顔料や有機顔料が使用可能である。この顔
料の添加量は、成形品の所望する着色度合いに見合う範
囲で添加量を適宜決めればよく、通常、ポリエステル・
マトリックス(A)と重合性単量体との混合量100重
量部当たり、20重量部未満の範囲で添加することがで
きる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳しく
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 参考例1 本発明に使用する加飾成分である不飽和ポリエステルの
半ゲル状物(B)〔以後、単に半ゲル状物(B)と記
す〕に用いる分子量の異なる不飽和ポリエステルを調製
した。攪拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計を
備えた反応容器に、ジプロピレングリコール、フマル酸
を仕込み、170〜220℃の温度でエステル化反応を
行った。反応終了後、冷却し、ハイドロキノンを全仕込
み量に対して0.02重量部添加し、分子量の異なる不
飽和ポリエステルの4種〔試料No.(a−1)〜(a−
4)〕を得た。この不飽和ポリエステルを合成する際
に、ジプロピレングリコールとフマル酸の仕込み割合及
びエステル化の反応時間を変えることにより、数平均分
子量(Mn)が、350〔試料No. (a−1 )〕、8
80〔試料No. (a−2)〕、1420〔試料No.
(a−3)〕及び1950〔試料No. (a−4)〕な
る不飽和ポリエステルをそれぞれ得た。なお、数平均分
子量(Mn)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GP
C)により測定した。
【0027】実施例1 参考例1で得られたそれぞれ分子量の異なる試料No.
(a−1)〜(a−4)の4種の不飽和ポリエステルを
用いて、これに重合性単量体のスチレンモノマーを不飽
和ポリエステル/スチレンモノマー比率を80/20ま
たは50/50(モル比)で、ニーダーに入れ、その他
の添加剤の添加量を下記に示す同一の添加条件でニーダ
ーに入れて、下記のようにして8種の半ゲル状物(B)
〔試料No.(b−1)〜(b−8)〕を調製した。 〔半ゲル状物(B)の調製〕上記に続いて、その他の添
加剤を上記した不飽和ポリエステルとスチレンモノマー
との合計量の100重量部当たり、東洋インキ製TR95
527 グレーのトナー1重量部、日本油脂製パーヘキサT
MHの重合開始剤0. 6重量部とパーヘキシルZの重合
開始剤1. 6重量部、積水化成品工業製ポリスチロール
MS−200 の低収縮剤8重量部、住友化学工業製CW−
308 Bの水酸化アルミニウム200重量部、アデカファ
インケミカル製AFCOCHEMCA−ST微粉のステアリン酸
カルシウム8重量部をニーダーに入れ、30分間攪拌・
混合した後、日本硝子繊維製RES−010 −BM−53の
ガラス繊維40重量部を添加し、さらに30分間攪拌・
混合を行った。このコンパウンドを140℃×1時間、
乾燥器中で硬化させ、不飽和ポリエステルにスチレンモ
ノマーを部分架橋させてなる半ゲル状物(B)の8種
〔試料No.(b−1)〜(b−8)〕を得た。なお、こ
こで半ゲル状物(B)の試料No. は、No.(a−1)
の不飽和ポリエステルに重合性単量体のスチレンモノマ
ーを不飽和ポリエステル/スチレンモノマー比率を80
/20(モル比)で配合したものを試料No.(b−
1)、50/50(モル比)で配合したものを試料N
o.(b−2)、No.(a−2)の不飽和ポリエステルに
重合性単量体のスチレンモノマーを不飽和ポリエステル
/スチレンモノマー比率を80/20(モル比)で配合
したものを試料No.(b−3)、50/50(モル比)
で配合したものを試料No.(b−4)、No.(a−3)
の不飽和ポリエステルに重合性単量体のスチレンモノマ
ーを不飽和ポリエステル/スチレンモノマー比率を80
/20(モル比)で配合したものを試料No.(b−
5)、50/50(モル比)で配合したものを試料N
o.(b−6)、No.(a−4)の不飽和ポリエステルに
重合性単量体のスチレンモノマーを不飽和ポリエステル
/スチレンモノマー比率を80/20(モル比)で配合
したものを試料No.(b−7)、50/50(モル比)
で配合したものを試料No.(b−8)とした。次いで、
これらの8種の半ゲル状物(B)をオリエント竪型粉砕
機(オリエント株式会社製型式:VM−32)により粉
砕し、粒径4.75〜25mmの粉砕品とした。
【0028】1.半ゲル状物(B)の耐スチレンモノマ
ー性 加飾成分である粉砕した8種の半ゲル状物(B)は、成
形に用いるまでの保存の間、またフィラーやその他の添
加剤などを含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料との混
合時、さらに、圧縮成形時に不飽和ポリエステル樹脂成
形材料に溶解しないことが必要である。そのため、特
に、不飽和ポリエステル成形材料中のスチレンモノマー
に溶解しないことが重要であることから、これらの半ゲ
ル状物の耐スチレンモノマー性を評価するために、それ
ぞれをスチレンモノマーに浸漬させて溶解の有無を下記
の基準で試験し、その結果を耐スチレン性として表1に
示した。 〔耐スチレン性評価基準〕 ○:全く変化なし、△:やや膨潤する、×:膨潤し、崩
壊する。
【0029】2.半ゲル状物(B)の混練性 加飾成分である粉砕した半ゲル状物(B)は、不飽和ポ
リエステル樹脂を基材とする成形材料を調製する場合
に、その他の添加剤とともに、ニーダーにより攪拌・混
合する。この際の半ゲル状物(B)の攪拌・混合状態を
下記の基準で試験し、その結果を混練性として表1に示
した。 〔混練性評価基準〕 ○:加飾成分の破損・溶融が全く見られず、粘度も適度
で、混合状態が良好である。 △:加飾成分の破損・溶融が一部起こるか又は粘度がや
や上昇し、混合状態があまり良くない。 ×:加飾成分の破損・溶融が起こるか又は粘度が非常に
上昇し、混合状態が不良になる。
【0030】実施例2 成形材料の基材樹脂である昭和高分子製リゴラックM-
531-2Xの不飽和ポリエステル樹脂マトリックス(A)
100重量部の8組に、それぞれ実施例1で得た8種の
半ゲル状物(B)〔試料No.(b−1)〜(b−8)〕
60重量部、その他の添加剤の添加量を下記に示す添加
条件で全て同一にしてニーダーに入れて、下記のように
して成形材料8種を調製した。 〔成形材料の調製〕8組の不飽和ポリエステル樹脂10
0重量部に、それぞれ、その他の添加剤を該不飽和ポリ
エステル樹脂100重量部当たり、日本油脂製パーヘキ
サTMHの重合開始剤0. 6重量部とパーヘキシルZの
重合開始剤1. 6重量部、積水化成品工業製ポリスチロ
ールMS−200 の低収縮剤8重量部、総研化学製SGP
−150 Cの低収縮剤12重量部、住友化学工業製CW−
308 Bの水酸化アルミニウム200重量部、アデカファ
インケミカル製AFCOCHEMCA−ST微粉のステアリン酸
カルシウム8重量部、キシダ化学製の水酸化カルシウム
0.5重量部をニーダーに入れ、30分間攪拌・混合した
後、日本硝子繊維製RES−010 −BM−53のガラス繊
維40重量部を添加し、さらに30分間攪拌・混合を行
った。次いで、実施例1で得た8種の半ゲル状物(B)
60重量部を加飾成分として添加した。なお、この半ゲ
ル状物には、予めそれぞれ不飽和ポリエステル樹脂10
0重量部当たり、10又は5重量部相当のスチレンモノ
マーを吸着させたものである。次いで、これらの加飾成
分を添加した後、さらに2分間攪拌・混合させて、大理
石模様が施された不飽和ポリエステル樹脂成形材料の8
種〔試料No.(c−1)〜(c−8)〕を得た。なお、
試料No.(c−1),(c−3),(c−5),(c
−7)の4種の不飽和ポリエステル樹脂成形材料に含ま
れる半ゲル状物(B)に吸着されたスチレンモノマーの
量は、該樹脂成形材料中の基材樹脂(不飽和ポリエステ
ル樹脂)100重量部当たり10重量部であり、一方、
試料No.(c−2),(c−4),(c−6),(c
−8)の4種においては5重量部である。
【0031】実施例3 実施例2で得られた不飽和ポリエステル樹脂成形材料の
8種〔試料No.(c−1)〜(c−8)〕を用いて、圧
縮成形法による大理石模様を有する板状成形品を調製し
た。これらの成形材料のそれぞれ650gを125〜1
30℃に加熱した大きさ220×320mmの金型内に
入れ、50トンの圧力で10分間圧縮させて成形した。
その結果、上記サイズで5mm厚の大理石模様の加飾平
板の8種〔試料No.(d−1)〜(d−8)〕を得た。
次いで、各成形品の模様(柄)の表出状態、及びヒケ
(成形品表面の凹凸)について、下記の基準で評価し、
その結果を成形品の外観として表2に示した。 〔成形品の模様の表出状態〕 ○:模様が表層から内部にまで分布し、模様が大きく意
匠性が高い。 △:模様の表出状態があまり良好でなく、意匠性があま
り高くない。 ×:模様が流れたり又模様が小さく、意匠性が低い。 〔成形品のヒケの発生状態〕 ○:ヒケなし、△:ややヒケあり、×:大きなヒケあ
り。 また、得られた上記加飾平板より試験片を調製して、本
成形品の曲げ強度を測定し、その結果を表2に示した。
【0032】さらに、前述の8種の半ゲル状物(B)
〔試料No.(b−1)〜(b−8)〕をそれぞれ650
g取り、140℃で加熱した大きさ220×320mm
の金型内で30トンの圧力で60分間圧縮成形を行い、
平板形状の成形品(厚み10mm)を得た。また、前述
の8種の不飽和ポリエステル樹脂成形材料〔試料No.
(c−1)〜(c−8)〕のそれぞれを、140℃で加
熱した大きさ220×320mmの金型内で50トンの
圧力で10分間圧縮成形を行い、平板形状の成形品(厚
み10mm)を得た。次に、これらの成形品から、大き
さ5×5×10mmの線膨張係数測定用試験片を切出
し、理学電機株式会社製,熱機械分析装置 THERMOFLEX
TMA 8140 により、各試験片の線膨張係数(ASTM
D696−70)を測定した。なお、測定温度範囲は室
温から200℃であり、また透明石英ガラスを標準試料
とした。結果を表3に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】表1及び表2から明らかなように、基材樹
脂の不飽和ポリエステルマトリックス(A)に、この基
材樹脂100重量部当たり、1〜150重量部の半ゲル
状物(B)を加飾成分として含有する本発明の不飽和ポ
リエステル樹脂組成物を人造大理石用成形材料(基材)
とすることにより、その圧縮成形法による成形品は、こ
の加飾成分が成形材料との混合時、また、これを使用す
るまでの保存時、及び加圧成形時等に加飾成分の溶解、
移行(流れ)などがなく、且つよく分散するとともに、
大理石模様が成形品の表層から内部にまで施されている
ことから、成形品には、意匠性の高い大きな模様が表出
される。さらに、表3から加飾成分である半ゲル状物の
線膨張係数と樹脂成形材料の線膨張係数との差が小さい
ことがわかる。また、成形品表面のヒケを防止できるこ
とから、成形品は表面平滑性が高く且つ曲げ強度も極め
て良好であることが判る。
【0037】
【発明の効果】本発明の人造大理石用樹脂組成物によれ
ば、加飾成分が成形材料と混合,保存及び加圧成形時に
溶解や流れが起きず、したがって圧縮成形法によって所
望の人造大理石成形品を容易に得ることができる。ま
た、この圧縮成形法によって得られる人造大理石成形品
は、従来から通常に使用される柄材の様々な欠点が解消
されて、良好な機械的強度を維持するとともに、大理石
模様が大柄で意匠性が高く、深みや立体感を有する優れ
た質感や、ヒケや膨れなどのない寸法安定性に優れた外
観の美麗なものとなる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AB02 AB06 AB07 AB08 AB14 AB15 AB16 AB17 AB18 AB22 AB23 AB24 AB25 BA04 BA05 BA07 BA22 CA06 CA34 CA36 CA38 CB03 CB09 CD01 CD02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂マトリックス
    (A)に、加飾成分として着色あるいは無着色不飽和ポ
    リエステルと重合性単量体とを重合させてなる重合反応
    残基を有するポリエステルの半ゲル状物(B)を含有す
    ることを特徴とする人造大理石用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 加飾成分であるポリエステルの半ゲル状
    物(B)の含有量が、マトリックス(A)100重量部
    当たり、1〜150重量部である請求項1記載の人造大
    理石用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエステルの半ゲル状物(B)が、不
    飽和ポリエステルと重合性単量体との部分架橋生成物で
    あり、且つ該重合性単量体が、該不飽和ポリエステルと
    重合性単量体との合計モル数に基いて5〜75モル%で
    ある請求項1記載の人造大理石用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の人造大理石用樹脂組成物
    を圧縮成形してなる成形品であって、加飾成分の線膨張
    係数が、前記成形品の線膨張係数の±0.3×10-5
    ℃以内であることを特徴とする人造大理石成形品。
  5. 【請求項5】 加飾成分であるポリエステルの半ゲル状
    物(B)の含有量が、マトリックス(A)100重量部
    当たり、1〜150重量部である請求項4記載の人造大
    理石成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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