JP2748694B2 - ブラシレスモータの永久磁石回転子及びその製造方法 - Google Patents

ブラシレスモータの永久磁石回転子及びその製造方法

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明克 石黒
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Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は、ブラシレスモータの永久磁石回転子に関
し、特に、多数の鋼板を積層したヨークを有するととも
に、このヨークは外方に突出する偶数の磁極部を有し、
各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久磁石が挿
着されているブラシレスモータの永久磁石回転子に関す
る。 背景技術 従来、積層した鋼板からなるヨークの内部に複数の界
磁用永久磁石を挿入した永久磁石回転子と、この永久磁
石回転子の磁極部の外周面と僅かな隙間を隔てて対向す
る磁極部を有するステータとを組み合わせたブラシレス
モータが知られている。 図35は、従来の永久磁石回転子を用いたブラシレスモ
ータの回転軸と直交する方向の断面図で、この図におい
て、従来のブラシレスモータ51は、ステータ52と永久磁
石回転子53とから構成されている。すなわち、ステータ
52はその内側に回転自在に支承された永久磁石回転子53
を有し、内方に突出した多数のステータ磁極部54を有し
ている。ステータ磁極部54には図示しないコイルが巻装
されている。このコイルに電流が流されることによって
ステータ磁極部54の所定の磁極が励磁される。ステータ
磁極部54の先端の磁極面55は、モータの回転軸56の中心
から等しい距離の円筒面上に位置している。 一方、永久磁石回転子53は、多数の鋼板を積層したヨ
ーク57と、一対の界磁用永久磁石58とから構成されてい
る。ヨーク57は、その外周上に外方に突出した4つの磁
極部59を有し、この磁極部59の一つ置きの基部に、界磁
用永久磁石58がN極を互いに対向させて挿入されてい
る。各磁極部59の先端の磁極面60は回転軸56の中心から
等しい距離の曲面に形成され、回転磁極面60の面上のす
べての点において前記磁極面55と等しい距離を隔てて対
向している。 前記永久磁石回転子53は、界磁用永久磁石58のN極同
士の反発により、磁束が、図中に示すように、界磁用永
久磁石を組み込んでいない磁極面60から出て、ステータ
内部を経て、界磁用永久磁石を組み込んだ磁極面60から
ヨーク57の内部に入る。これにより、永久磁石を有する
永久磁石回転子53の磁極部はS極となり、反対に永久磁
石を有していない永久磁石回転子53の磁極部はN極とな
る。 この永久磁石回転子53を回転駆動するには、図中に示
すように、永久磁石回転子53の磁極部59の中心より回転
方向に僅かにずれた位置のステータ磁極部54をN極に励
磁する。励磁されたステータ磁極部54に吸引されて永久
磁石回転子53は回転する。次に、回転した永久磁石回転
子53に対して、更に位置をずらしたステータ磁極部54を
N極に励磁する。永久磁石回転子53はこの新たに励磁さ
れたステータ磁極部54に吸引されて更に回転する。この
ような操作を繰り返すことによって、永久磁石回転子53
は連続して回転駆動する。 従来のブラシレスモータでは、前記の永久磁石回転子
の位置を決定するのに、永久磁石回転子53の回転によっ
て生じる逆起電力を利用するものが知られている。すな
わち、永久磁石回転子53の回転によって、界磁用永久磁
石58の磁束は、ステータ52の磁極面55に巻き付けられた
図示しないコイルを横切ることにより、ステータ52のコ
イルに逆起電力を生じる。この逆起電力の位置を検出す
ることにより、永久磁石回転子53の各界磁用永久磁石の
位置を検出し、励磁すべきステータ側の磁極の位置を決
定してこれを励磁するものである。 図36は、従来の永久磁石回転子を分解して示してい
る。従来の永久磁石回転子53はヨーク57と界磁用永久磁
石58とを有している。ヨーク57は多数の鋼板61を積層す
ることによって形成されている。ヨーク57の外周には磁
極部59が設けられ、この磁極部59の基部には、界磁用永
久磁石58を挿入するスロット62が設けられている。更に
各鋼板61は型押しされて長方形に陥没したカシメ部63を
有している。前記各鋼板61はカシメ部63を互いに圧入す
ることにより、一体に積層されている。 界磁用永久磁石58はスロット62に収容可能な大きさに
形成されている。永久磁石回転子53の組立に際しては、
前記界磁用永久磁石58の表面に接着剤が塗布され、図中
に示すように、互いに同一の磁性を示す磁極の面を対向
させてスロット62の内部に挿入される。図中の矢印Qは
界磁用永久磁石58の挿入方向を示している。 これに対して、使用条件により接着剤を使用できない
永久磁石回転子53においては、界磁用永久磁石58はスロ
ット62と隙間のない嵌め合いにするように形成され、永
久磁石回転子53の組立に際しては、空圧装置等によって
図中に示す方向Qに加圧され、このようにスロット62の
内部に強制的に挿入されるため、スロットの両端では、
磁極の先端部と磁極の基部とを連結するブリッジ部64に
遠心方向Rの力が加わっている。 図37は本願の出願人が開発した永久磁石回転子を分解
して示している。図に示すように、界磁用永久磁石挿着
用のスロット62の内周面には、界磁用永久磁石58と係合
する係合爪62aが突設されている。界磁用永久磁石58は
スロット62内に挿入でき、且つ、係合爪62aと係合する
断面形状を有している。 この永久磁石回転子によれば、界磁用永久磁石58が係
合爪62aとのみ係合し、その摩擦抵抗が小さいことによ
り、小さな圧縮力で界磁用永久磁石58をヨーク57内に圧
入することができる。そして、界磁用永久磁石58がヨー
ク57内に圧入された後は、係合爪62aが界磁用永久磁石5
8を係止し、その脱落を防止することができる。 これらの従来技術において、図35及び図36のもの、す
なわち、前記界磁用永久磁石の外周面に接着剤を塗布し
てヨークのスロットに挿入する永久磁石回転子は、永久
磁石回転子が冷媒中或いは加圧流体中で作動するような
場合に、接着剤が冷媒或いは加圧流体によって溶解さ
れ、界磁用永久磁石が脱落する問題があった。 一方、接着剤を介さずに界磁用永久磁石をヨークのス
ロットに直接圧入する従来の永久磁石回転子では、界磁
用永久磁石を圧入するのに大きな力を用し、この圧入す
る力によって界磁用永久磁石が破損したり、又はブリッ
ジ部に遠心方向の挿入力が加わって破損することがあっ
た。また、前記永久磁石回転子は、界磁用永久磁石とヨ
ークのスロットの寸法公差上の嵌め合いによるのため、
高い加工精度が要求され、永久磁石回転子の製造が容易
ではなかった。更にスロットの両端に存在するブリッジ
部と界磁用永久磁石が密着しているため、界磁用永久磁
石の磁束がブリッジ部でリークして磁極部の外部空間を
通ることがないので、モータのステータと交錯せず、従
ってこの磁束は永久磁石回転子を回転駆動する力を生ぜ
しめないものである。そのためブリッジ部での磁束のリ
ークにより鉄損の発熱があった。 そこで、本発明の目的は、冷媒又は加圧流体によって
界磁用永久磁石が脱落するのを防止するとともに該界磁
用永久磁石の位置決めを行い、しかも製造が容易で高性
能な永久磁石回転子を提供することにある。 また、前記出願人が発明した永久磁石回転子(図37参
照)は、界磁用永久磁石を圧入する力が大幅に減少され
る利点を有するが、界磁用永久磁石を圧入するときに各
鋼板の係合爪が少しずつ圧入方向に倒れ、この係合爪の
倒れが積み重なってヨークの積層方向端部において係合
爪の傾斜が著しくなり、ついには鋼板のカシメ部の結合
力に勝って鋼板が一部剥離することがあった。更に従来
の永久磁石回転子では、界磁用永久磁石とヨークの軸方
向長さの公差の差異により、界磁用永久磁石がヨークよ
り短い場合に界磁用永久磁石の先端がヨーク端部の鋼板
の係合爪と完全に係合せず、不安定な圧入状態となり、
振動等によって鋼板が剥がれることがあった。 そこで、本発明の他の目的は、前記出願人が発明した
永久磁石回転子の未解決の課題を解決し、小さな圧縮力
で界磁用永久磁石を挿着してその脱落を防止でき、且
つ、界磁用永久磁石圧入時と使用時にヨークの端部の鋼
板が剥離しないブラシレスモータの永久磁石回転子とそ
の製造方法を提供することにある。 更に、前記出願人が発明した永久磁石回転子(図37参
照)は、界磁用永久磁石の磁束の一部がN極を出た後
に、ヨークのブリッジ部を通過して界磁用永久磁石のS
極に達する。このブリッジ部を通過する磁束は、モータ
のステータと交錯することがないので、永久磁石回転子
の回転駆動に寄与することがない。従ってブリッジ部を
通過する界磁用永久磁石の磁束に反比例して、界磁用永
久磁石の磁力の効率が低くなる。 これに対してヨークのブリッジ部の断面積を小さくす
れば、これのブリッジ部を通過する磁束の数を少なくす
ることができる。これは、ヨークの材質によって定まる
磁束密度と、ブリッジ部の断面積との積から、ブリッジ
部を通過する磁束の数が定まるからである。 しかし、鋼板を積層したヨークにおいて、ヨークを構
成する鋼板は一般に型抜加工によって形成されるが、断
面積が極めて小さいブリッジ部を有するヨークの鋼板を
打ち出すことは極めて困難である。更に、断面積が極め
て小さいブリッジ部を有するヨークでは、ヨークが高速
回転した場合、遠心力により磁極部と界磁用永久磁石が
遠心破壊が発生するため、ヨークのブリッジ部は機械強
度を高くする必要がある。また、ブリッジ部の機械強度
を高くすると、今度は界磁用永久磁石の磁束の利用効率
が低くなるという問題があった。 そこで、本発明の異なる目的は、界磁用永久磁石を有
するブラシレスモータの永久磁石回転子において、積層
された複数の鋼板によってヨークが形成され、前記ヨー
クのブリッジ部の巾を、打ち抜き可能な巾と、通過する
磁束の数から許容できる巾と、遠心力による機械的強度
から許容される巾から、最適なブリッジ巾を有する永久
磁石回転子を提供することにある。 更に、従来の永久磁石回転子は、前記ブリッジ巾と磁
極部の放射方向の巾との関係により、また、永久磁石回
転子とステータの相対的な位置関係により、界磁用永久
磁石の磁束は磁極部の周方向中心から回転方向にずれた
位置に集中し、磁束によって生じた逆起電力は実際の界
磁用永久磁石の位置より早く検知され、その結果、ステ
ータの磁極部が所定のタイミングより早く励磁され、永
久磁石回転子の回転不良を生じる。 そこで、本発明の他の目的は、界磁用磁石の磁束が常
に磁極部の所定の位置に集中するようになし、正確な磁
極部の位置検出が可能な永久磁石回転子を提供すること
にある。 発明の開示 本発明は、ステータと、前記ステータの内側に回転自
在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の鋼
板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極部
を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久
磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロッ
トに挿入さ、前記スロットには、前記界磁用永久磁石の
側面を保持する、塑性変形可能な材質の突出部が設けら
れており、 前記スロットの両端にはブリッジ部が形成されている
とともに、前記ブリッジ部と前記界磁用永久磁石との間
に空隙が形成され、 更に前記突出部は、界磁用永久磁石をスロットに挿入
したときに前記空隙の方向に変形可能に設けられている
永久磁石回転子である。 また、本発明は、ステータと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多
数の鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の
磁極部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁
用永久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロッ
トに挿入され、前記スロットには、前記界磁用永久磁石
の側面を保持する、塑性変形可能な材質の突出部が設け
られており、 前記スロットの両端にはブリッジ部が形成されている
とともに、前記ブリッジ部と前記界磁用永久磁石との間
に空隙が形成され、この空隙とは反対側の前記突出部の
基部には切欠部が形成されており、 前記突出部は、界磁用永久磁石をスロットに挿入した
ときに前記空隙の方向に変形可能に設けられている永久
磁石回転子である。 また、本発明は、ステータと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多
数の鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の
磁極部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁
用永久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロッ
トに挿入され、前記スロットの両端には、磁極部の先端
と基部とを連結するブリッジ部が存在し、前記ブリッジ
部と前記スロットに挿入された前記界磁用永久磁石との
間に空隙が設けられている永久磁石回転子である。 また、本発明は、1つの金型に、打抜き加工時の打込
み深度に応じて、形状の異なるブラシレスモータのヨー
ク積層用鋼板を打抜き・積層する打抜き部分を備えた金
型を有し、所定の打込み深度によって、界磁用永久磁石
を挿着するスロットの内周面に界磁用永久磁石と係合す
る係合爪を有する鋼板を打抜き・積層する工程を有し、
この工程の前後に、或いは前後のいずれかに、前記打抜
き金型の打込み深度を変えてスロット内周面に前記係合
爪の倒れを吸収する逃げ溝を有する鋼板を打抜き・積層
する工程を有するブラシレスモータの永久磁石回転子の
製造方法である。 また、本発明は、ステータと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は、
該回転子の軸長手方向に、所定数の鋼板を積層したヨー
クを有し、前記ヨークは偶数の磁極部を有し、各磁極部
或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久磁石を挿着してい
るブラシレスモータにおいて、 前記ヨークの少なくとも軸長手方向の片端部はヨーク
の鋼板と同一形状の鋼板を周方向にずらして装着し、該
鋼板により前記界磁用永久磁石が、軸方向に脱落するこ
とを防止する永久磁石回転子である。 また、本発明は、ステータと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多
数の鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の
磁極部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁
用永久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記ヨークの少なくとも片端部の鋼板を周方向に僅か
にずらして装着して、当該片端部の鋼板のスロットが回
転方向に僅かにずれて装着され、該スロットには前記界
磁用永久磁石が非装着の状態で且つ該磁石の端縁の外周
面の一部がスロットの開口端縁に係止されて、磁石の離
脱が阻止される永久磁石回転子である。 また、本発明は、ステートと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転は多数
の鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁
極部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用
永久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記各鋼板を互いに結合するカシメ部を回転軸から同
一円周上に少なくとも3つ以上形成するとともに、前記
カシメ部を設けた鋼板を回転させた際に該カシメ部のい
ずれかと係合する少なくとも1つの空隙を形成し、且つ
前記カシメ部間のピッチ間隔は1つを除いて等間隔に形
成され、更に、1つの鋼板を回転させて当該1つの鋼板
のカシメ部を他の鋼板のカシメ部に重ねた際に、当該1
つの鋼板の少なくとも1つのカシメ部が他の鋼板の前記
1つの空隙と係合するように設けられている永久磁石回
転子である。 この場合、前記カシメ部が4つ形成されるとともに、
前記空隙が2つ形成されていたり、更には、前記1つの
鋼板を回転させてカシメ部を他の鋼板のカシメ部に重ね
た際に、当該1つの鋼板のスロットが他の鋼板のスロッ
トとずれて、当該1つの鋼板により前記界磁用永久磁石
の脱落が防止されくようにするとよい。 また、本発明は、ステータと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多
数の鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の
磁極部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁
用永久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は、各磁石が一体状に形成され、
更に、ヨークの片端部が閉じた二分割のヨークによっ
て、前記永久磁石の両端方向から該永久磁石を離脱不能
に挟持する永久磁石回転子である。 また、本発明は、ステータと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多
数の鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の
磁極部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁
用永久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロッ
トに挿入され、前記スロットの両端のブリッジ巾を、打
ち抜き可能な巾と、通過する磁束の数から許容できる巾
と、遠心力による機械的強度から許容される巾との間に
おいて、打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的強度か
ら許容される巾が、通過する磁束の数から許容できる巾
以下の場合は、打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的
強度から許容される巾のうちいずれか大きい巾以上で且
つ通過する磁束の数から許容できる巾以下の間、また、
打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的強度から許容さ
れる巾が、通過する磁束の数から許容できる巾を超える
場合は、打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的強度か
ら許容される巾のうちいずれか大きい巾以上、に設定
し、更に、前記ブリッジ巾をMとし、鋼板の厚みをTと
して、金型で製作可能なブリッジ巾の関係が、M/T≧1
である構成の永久磁石回転子である。 また、本発明は、ステータと、前記ステータの内側に
回転自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多
数の鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の
磁極部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁
用永久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記磁極部の外周側で且つ回転方向の前部側又は後部
側が、所定形状だけ切欠形成されており、この切欠形状
は、前記切欠の切欠面と前記ステータの磁極部との間を
通るギャップ磁束密度が、前記切欠面において等しくな
るような切欠形状であり、更に、前記切欠部が、前記突
出部に所定の傾きを有するように設けられている永久磁
石回転子である。 図面の簡単な説明
【図1】本発明の永久磁石回転子を分解して示す斜視
図。
【図2】本発明の永久磁石回転子を示す断面図。
【図3】本発明の他の実施例を示す要部断面図。
【図4】本発明の他の実施例の永久磁石回転子を分解
して示す斜視図。
【図5】本発明の永久磁石回転子の積層方向中央部の
断面図。
【図6】本発明の永久磁石回転子の積層方向端部の断
面図。
【図7】本発明の永久磁石回転子の一部を拡大して示
す断面図。
【図8】本発明の永久磁石回転子において鋼板の打抜
き工程を示す図。
【図9】本発明に用いる打抜き金型を示す断面図。
【図10】本発明の永久磁石回転子を分解して示す斜
視図。
【図11】本発明の永久磁石回転子の断面図。
【図12】本発明の鋼板をm°回転方向にずらした時
の断面図。
【図13】本発明の鋼板をm°回転方向にずらした時
の断面図。
【図14】本発明の永久磁石回転子の断面図。
【図15】本発明の永久磁石回転子の断面図。
【図16】本発明の他の実施例の永久磁石回転子を分
解して示す斜視図。
【図17】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の断
面図。
【図18】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の斜
視図。
【図19】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の斜
視図。
【図20】本発明の他の実施例の永久磁石回転子を分
解して示す斜視図。
【図21】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の断
面図。
【図22】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の斜
視図。
【図23】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の断
面図。
【図24】ブリッジ巾とブリッジ部の磁束密度及びブ
リッジ部の機械的強度との関係を示すグラフ。
【図25】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の斜
視図。
【図26】本発明の他の実施例の永久磁石回転子の断
面図。
【図27】本発明の永久磁石回転子のヨークの正面
図。
【図28】本発明の永久磁石回転子のヨークの断面
図。
【図29】本発明の三相四極モータの永久磁石回転子
の回転軸に直交する断面における、良好な回転子回転中
の磁束の流れを示すコンピュータ解析図。
【図30】本発明の三相四極モータの永久磁石回転子
の回転軸に直交する断面における回転子回転中の磁束の
流れを示すコンピュータ解析図。
【図31】本発明の三相四極モータの永久磁石回転子
の回転軸に直交する断面における回転子回転中の磁束の
流れを示すコンピュータ解析図。
【図32】ギャップ磁束密度を示す図。
【図33】ギャップ磁束密度を示す図。
【図34】永久磁石回転子とステータとの関係を示す
図。
【図35】従来の永久磁石回転子とステータを示す断
面図。
【図36】従来の永久磁石回転子を分解して示した斜
視図。
【図37】従来の永久磁石回転子を分解して示した斜
視図。 発明を実施するための最良の形態 図1は本発明による永久磁石回転子を分解して示して
いる。永久磁石回転子1は、柱状のヨーク2と、一対の
板状の界磁用永久磁石3,3とを有している。前記ヨーク
2は多数の鋼板4,4を一体に積層して形成されている。
ヨーク2は外周面に放射方向に突出した4つの磁極部5
(5a,5b,5c,5d)を有している。これらの磁極部のう
ち、互いに対向する2つの磁極部5a,5cの基部には、界
磁用永久磁石3を挿入するための一対のスロット6,6が
設けられている。更に、ヨーク2の中心部には、回転軸
(図示を省略)を挿通するための孔7が設けられてい
る。鋼板4は、該鋼板の一部を陥没させたカシメ部8,8
を有し、カシメ部8を互いに圧入することにより一体に
積層されている。 スロット6,6を形成する鋼板4の該スロット内の左右
端部には、三角形状の二辺を突出させた複数の突出部9,
9が設けられている。 界磁用永久磁石3,3は、断面矩形状の6面体に形成さ
れ、S極の磁性を示す面が前記孔7に面するようにし
て、図中のP方向に示すように、スロット6,6の内部に
それぞれ挿入される。 図2は永久磁石回転子を示す断面図で、ヨーク2の回
転軸と直交する方向の断面を示している。スロット6,6
は、ヨーク2の磁極部5aと磁極部5cの基部であって、回
転軸からほぼ等しい距離の位置に設けられている。界磁
用永久磁石3,3はそれぞれのN極の磁性を示す面を互い
に対向させて配置されているので、磁束は図中に示すよ
うに磁極部同士の反発により、ヨーク2の磁極部5aと磁
極部5cから出て磁極部5b,5dに達する。この結果、磁極
部5a,5cはS極の磁性を示し、反対に磁極部5b,5dはN極
の磁性を示し、ヨーク2の外周面は一磁極部ごとにNと
Sとの磁性を有する4つの磁極部を有することになる。 更に、スロット6の両端には、磁極部5の先端部と磁
極部5の基部とを連結するブリッジ部10が存在し、前記
ブリッジ部10と界磁用永久磁石3,3の間に空隙があるた
め、界磁用永久磁石のN極側から出た磁束はブリッジ部
10を通って界磁用永久磁石のS極側に達するが、界磁用
永久磁石との距離が離れているためブリッジ部10に通る
磁束が少なくなる。 また界磁用永久磁石3,3は、図に示すように、表面の
一部が圧入の時に突出部9の一辺と係合し、磁石の寸法
差により、突出部9が、遠心方向Rにたわみ乃至塑性変
形を起こしながらスロット6,6内部に保持される。この
突出部9により、界磁用永久磁石3,3は、スロット6,6の
回転軸側内周面及びブリッジ部10とは接触しない。この
ため、界磁用永久磁石3,3とスロット6,6との接触による
摩擦が少なく、小さな力で挿入でき界磁用永久磁石の位
置決めを行うことができる。また、圧入後は図に示すよ
うに、界磁用永久磁石3,3の外周面と突出部9の一辺と
が係合し、界磁用永久磁石3,3が脱落せず、更にブリッ
ジ部10に余分な力がかからない。本発明の永久磁石回転
子は、接着剤によって界磁用永久磁石3,3をスロット6,6
の内部に保持するようにしていないので、永久磁石回転
子を冷媒又は加圧流体の内部で使用するような場合に、
接着剤が冷媒又は加圧流体に溶解することにより界磁用
永久磁石3,3が脱落する事態を回避することができる。
更に、界磁用永久磁石の加工精度に関係なく界磁用永久
磁石の固定が可能である。 図3は本発明の永久磁石回転子の他の実施例によるヨ
ーク部を示している。 この実施例においては、鋼板4の突出部9は図示しな
い界磁用永久磁石と係合する角形状を呈し、突出部9の
角形状の底辺の片側に切欠部11を設けている。この突出
部9は前記切欠部11を介してスロット6を形成する鋼板
4の内側周縁部に接続されている。突出部9は、界磁用
永久磁石と係合するためには、所定の傾きを有していな
ければならない。突出部9が大きすぎる場合には、界磁
用永久磁石の磁束が該突出部9に漏洩して漏洩磁束が多
くなる。また、突出部9が所定の傾きを有していない場
合には、界磁用永久磁石の圧入によって該突出部9が変
形してしまう。また切欠部11が突出部9の界磁用永久磁
石側にあることにより、該突出部9の適度の傾きを確保
しつつ、適度のたわみをもつことにより界磁用永久磁石
の挿入力が少なくてすみ、更に界磁用永久磁石の圧入時
に必要とされる界磁用永久磁石の角部の面取りを行う必
要がない。つまり界磁用永久磁石のスロットへの挿入が
簡単に行える。更にスロットの両端には、磁極部の先端
部と磁極部の基部とを連結するブリッジ部10が存在し、
前記ブリッジ部10と界磁用永久磁石との間に空隙がある
ことにより、ブリッジ部10の基部10aを太くすることが
可能となり、その結果、ブリッジ部10の強度が向上し、
製作上、ブリッジ部10の破損が可及的に減少され、更に
空隙の存在により界磁用永久磁石によるブリッジ部10の
漏洩磁束が減り、且つブリッジ部10における鉄損による
発熱も、基部10aの面積が大きいためその冷却が可能と
なる。 なお、前記の界磁用永久磁石と係合する突出部9を角
形状として説明したが、その形状はこれに限られること
なく、例えば丸形状に形成してもよい。 図4は第2実施例の永久磁石回転子1を分解して示し
ている。前記第1実施例と同様、ヨーク2は多数の鋼板
4(4a,4b)を互いに形状が整合するように積層して形
成される。ヨーク2の積層方向の中央部の鋼板4bは、ス
ロット6の内周面に界磁用永久磁石3と係合する係合爪
12を突設している。一方、ヨーク2の積層方向の両端部
の数枚の鋼板4aは、中央部の鋼板4bの係合爪12と対応す
るスロット6の内周面に、係合爪12の倒れを吸収する逃
げ溝13を設けている。 図5は、界磁用永久磁石3を挿着したヨーク2の中央
部の断面を示している。ヨーク2の積層方向中央部の鋼
板4bでは、係合爪12が界磁用永久磁石3と係合し、界磁
用永久磁石3の圧力抵抗を減少するとともに脱落を防止
している。 図6は、界磁用永久磁石3を圧入したヨーク2の圧入
方向先端部の断面を示している。界磁用永久磁石3の圧
入側先端部は、断面積が小さくなるように傾斜面を形成
しており、且つ圧入方向のヨーク2端部の鋼板4aはスロ
ット6の内周面に逃げ溝13のみを有しているので、図6
に示すように、界磁用永久磁石の端部は鋼板4aのスロッ
ト6内周面と接触していない。 前記構造に基く第2実施例の永久磁石回転子の作用に
ついて図7を用いて以下に説明する。 図7はヨーク2の一部を拡大して示しており、積層方
向中央部の鋼板4bと端部の鋼板4aとの重なり状態及び、
これらの鋼板4a,4bと界磁用永久磁石3との係合状態を
示している。 図7に示すように、界磁用永久磁石3は僅かにヨーク
2中央部の鋼板4bの係合爪12と係合しているので、界磁
用永久磁石3をヨーク2内に圧入するときには、係合爪
12先端の小さな摩擦抵抗によって小さな圧縮力で界磁用
永久磁石3を圧入することができる。この界磁用永久磁
石圧入時には、各鋼板4bの係合爪12は界磁用永久磁石3
との係合・摩擦によって圧入方向に少しずつ倒れ、ヨー
ク2の端部において係合爪12の傾斜が積み重なって大き
くなることが経験的に知られている。本実施例のヨーク
2の積層方向端部の鋼板4aは、図7に示すように、スロ
ット6内周面に係合爪12と位置が整合する逃げ溝13を有
しているので、係合爪12の倒れはこの逃げ溝13によって
吸収され、その結果、鋼板4aの剥離を防止することがで
きる。また、界磁用永久磁石3の挿着後は、係合爪12と
界磁用永久磁石3とが互いに係合し、界磁用永久磁石3
の脱落を防止することができる。 また本実施例によれば、ヨーク2端部に逃げ溝13を有
する鋼板4aを積層し、界磁用永久磁石3の長さを、常に
ヨーク2の係合爪12を有する部分の長さより長く設定し
ているので、全ての係合爪12は完全に界磁用永久磁石3
と係合して安定した圧入状態となる。以上により、従来
の永久磁石回転子のようにヨーク端部の係合爪が一部界
磁用永久磁石と係合せずに不安定な圧入状態となり振動
等によって鋼板が剥離する、という問題を解決すること
ができる。 次に本実施例の永久磁石回転子を容易に製造できる製
造方法について図8及び図9を用いて以下に説明する。 図8は帯状の鋼板からヨーク積層用の鋼板を打ち抜く
一工程を示している。図8に示すように、本実施例の鋼
板4a,4bを打ち抜くには、帯状の鋼板材14を打抜き金型
の間で所定のピッチで方向Pに送る。打抜き位置Aでは
係合爪12を有するスロット6、或いは逃げ溝13を有する
スロット6が打ち抜かれ、打抜き位置Bでは回転軸の孔
7が打ち抜かれ、打抜き位置Cでは積層用の鋼板4a或い
は鋼板4bの外形が打ち抜かれ、同時に積層される。本実
施例の鋼板打抜き工程では、打込み深度によって異なる
形状のスロット6を打ち抜く打抜き金型が使用される。 図9は、前記打込み深度によって異なる形状のスロッ
トを打ち抜く打抜き金型を示している。この打抜き金型
は雄型15と雌型16とからなり、打抜き金型の雄型15は鋼
板材14の上方に上下動可能に支持され、打抜き金型の雌
型16は鋼板材14の下方に固設されている。鋼板材14は所
定ピッチで送られた後に所定位置で停止し、打抜き金型
の雄型15は下方に打ち下ろされ、鋼板材14を貫通して打
抜き金型の雌型16内に嵌入する。これにより、鋼板材14
は打抜き金型雄型15の形状に打ち抜かれる。 図9に示すように、本実施例の打抜き金型の雄型15は
下端部と上端部とでは異なる形状を有し、下方の部分15
aはスロット6及び係合爪12を打ち抜く形状を有し、前
記部分15aよりも上方の部分15bは逃げ溝13を打ち抜く形
状を有している。これにより、打込み深度が部分15aま
での範囲なら、係合爪12を有するスロット6を打ち抜
き、打込み深度が部分15bまで達すれば、逃げ溝13を有
するスロット6を打ち抜くことができる。 本実施例の製造方法では、最初に部分15bを使用する
範囲の打込み深度で、ヨーク2の端部の鋼板4aを所定枚
数打抜き且つ積層した後に、部分15aを使用する範囲の
打込み深度で、ヨーク2の中央部の鋼板4bを打抜き且つ
積層し、続いて部分15bを使用する範囲の打込み深度で
ヨーク2の他の端部の鋼板4aを所定枚数打抜き且つ積層
して、ヨーク2の製造を完成する。 この製造方法によれば、同一の製造装置によって、端
部の逃げ溝13を有する鋼板4aを有するものと、中央部に
係合爪12を有する鋼板4bとを有するヨーク2を連続して
製造でき、製造装置の簡略化と作業効率の大幅な向上を
図ることができる。 なお、本発明はこれに限らず、任意の形状の鋼板から
なるヨークに界磁用永久磁石を挿入するようにした永久
磁石回転子に適用できることは明らかである。 また、前記製造方法の説明では、一つの鋼板を打ち抜
くために、3つの打抜き金型を使用して順次打ち抜くよ
うにしているが、これを打込み深度で形状が異なる鋼板
を打ち抜く一つの打抜き金型によって打ち抜くようにし
ても良いことはいうまでもない。 以上説明したように、第2実施例による永久磁石回転
子のヨークは、積層方向中央部に界磁用永久磁石の圧入
時の抵抗を減少するとともに脱落を防止する係合爪を有
する鋼板を配し、積層方向端部に界磁用永久磁石圧入時
の係合爪の倒れを吸収する逃げ溝を有する鋼板を配して
いるので、小さな圧縮力で界磁用永久磁石を圧入でき、
しかも圧入時にヨーク端部の鋼板が剥離せず、挿着後は
界磁用永久磁石の脱落を防止することができる。また、
本実施例の永久磁石回転子は、界磁用永久磁石の長さを
ヨークの係合爪を有する部分の長さより長く設定するこ
とができるので、全ての係合爪が界磁用永久磁石と係合
して安定的な圧入状態となり、振動等によって鋼板が剥
離する可能性を低く押えることができる。 また、本実施例の永久磁石回転子の製造方法は、打込
み深度によって形状の異なる鋼板を打ち抜くことができ
る打抜き金型を有し、この打込み深度のみを変えること
によって、同一の製造装置で、端部に逃げ溝を有する鋼
板と、中央部に係合爪を有する鋼板とを備えたヨークを
連続して製造できるので、製造装置の簡略化と作業効率
の大幅な向上を図ることができる。 図10は第3実施例の永久磁石回転子の分解図を示して
いる。永久磁石回転子1は、この例では二対の板状の界
磁用永久磁石3,3を有しいる。前記ヨーク2は、前例同
様、多数の鋼板4を金型でプレス抜きするとともに積層
して形成されており、ヨーク2の片端部は鋼板4を回転
方向にずらした鋼板4′から構成されている。また、鋼
板4は鋼板の一部を陥没させたカシメ部8を有し、カシ
メ部8を互いに圧入することにより一体に積層されてい
る。界磁用永久磁石3,3を図の方向Rに移動させてスロ
ット6,6dの内部にそれぞれ挿入し、最後に、孔7を中心
として回転方向にずらした鋼板4″をカシメ部8により
一体に圧入される。 図11は鋼板4の断面図を示している。スロット6,6
は、鋼板4の磁極部5a,5b,5c,5dの基部であって、ヨー
クの回転軸からほぼ等しい距離の位置に設けられ、これ
らスロット6,6には界磁用永久磁石3,3が挿入される。界
磁用永久磁石3,3はヨーク2の外周がN極,S極の磁性が
互い違いになるように配置されている。更に界磁用永久
磁石の内側に各鋼板を互いに圧入するようにカシメ部8
a,8b,8c,8dを有し、カシメ部8a,8b,8c,8dを互いに圧入
することにより積層される。 更に、カシメ部8a,8b,8c,8dの回転軸に対する間隔
は、カシメ部8a,8b間、カシメ部8b,8c間、カシメ部8c,8
d間がmで、カシメ部8d,8a間がkであり、p×m≠360
°(pはカシメの数)及び、m≠kとして設定されてい
る。 また、カシメ部8aの近傍には、各カシメ部8a,8b,8c,8
dと圧入が可能な空隙9aが形成され、またカシメ部8dの
近傍には同様にカシメ部8a,8b,8c,8dと圧入が可能な空
隙9bが存在する。そして、空隙9aとカシメ部8aとの間隔
T(回転軸に対する角度)は、T=p×m−360°(p
×m>360°)、また、空隙9bとカシメ部8dとの間隔p
(回転軸に対する角度)は、q=360°−p×m(p×
m>360°)にそれぞれ設定されている。また、カシメ
部8a,8b,8c,8dと空隙8′a,8′bは、回転軸に対して同
一円周上に位置している。 図12は鋼板4をm°回転方向にずらした時の断面図
(鋼板4″)を示めしている。鋼板4″のカシメ部18a,
18b,18c,18dはずらす前のカシメ部8a,8b,8c,8dとそれぞ
れ対応し、また空隙18′a,18′bは、ずらす前の空隙
8′a,8′bに対応している。 図13は鋼板4をm°回転方向にずらし、カシメ部8a,8
b,8c,8dをすべて空隙になるように抜いた時の断面図
(鋼板4′)を示している。鋼板4′の空隙19a,19b,19
c,19dはずらす前のカシメ部8a,8b,8c,8dとそれぞれ対応
し、また空隙19′a,19′bは、ずらす前の8′a,8′b
対応している。空隙19a,19b,19c,19dは鋼板を金型でプ
レスする時、金型の降下を深くすることにより、カシメ
の部分が完全に空隙となり、また金型の降下を浅くする
とカシメとなる。 図14は鋼板4に鋼板4″を上部からカシメた図であ
る。鋼板4の空隙8′a,カメシ部8b,8c,8dの上に鋼板
4″のカシメ部20d,20a,20b,20cがそれぞれ重なる。ま
た鋼板4″を逆回転させてカシメ部8a,8b,8c,空隙8′
bの上に鋼板4″のカシメ部20b,20c,20d,20aがそれぞ
れ重なることも同様に可能である。 また鋼板4の空隙8′bは前記鋼板を逆回転させて重
ねる時に必要となるもので、鋼板を重ねる時の方向性を
なくすものである。更に鋼板4″を重ねることにより、
界磁用永久磁石3,3は図中に示すように、鋼板4″のス
ロット6″,6″が鋼板4のスロットに対して傾斜し保持
される。更にスロットの傾斜が界磁用永久磁石3,3の端
面の外周面の一部に僅かにかかるため、磁石端面での磁
束のリークもほとんどない。更に界磁用永久磁石3,3
は、従来同様鋼板4のスロット6,6に挿入するため、ス
ロットに余分な力がかからない。また、界磁用永久磁石
3,3の固着に接着剤を用い、そして回転子を冷媒又は加
圧流体の内部で使用するような場合、当該接着剤が冷媒
又は加圧流体に溶解しても、界磁用永久磁石3,3は、鋼
板4″の存在により脱落することがない。更に界磁用永
久磁石の加工精度に関係なく界磁用永久磁石の固定が可
能である。 図15は鋼板4′に鋼板4を上からカシメた図である。
同図において、鋼板4′の空隙19a,19b,19c,19′bの上
に鋼板4のカシメ部8a,8b,8c,8dがそれぞれ重なる。鋼
板4を重ねることにより、前記図14と同様の結果が得ら
れる。 図16は永久磁石回転子の他の実施例による永久磁石回
転子の分解図を示している。 ヨーク2を二分割し、それぞれ鋼板4′の上から鋼板
4をカシメ、これらのヨーク2をそれぞれ、界磁用永久
磁石3,3の両端R方向から嵌合する。各ヨーク2の磁極
部の位置合わせは、界磁用永久磁石3,3によって決ま
り、この場合、平板上の界磁用永久磁石を使っているた
め、位置合わせが簡単に行える。また、界磁用永久磁石
は、ヨークの両端の鋼板がずれて、スロットもまたずれ
ているため、これに阻止されて外部へ出てこない。な
お、ヨーク端面の鋼板のスロットが異形状の場合も同様
の効果が得られる。 図17は永久磁石回転子の他の実施例による鋼板の断面
図を示している。スロット6,6は、鋼板4の磁極部5a,5
b,5c,5dの基部の、ヨークの回転軸からほぼ等しい距離
の位置に設けられ、これらスロット6,6には界磁用永久
磁石が挿入される。更に界磁用永久磁石の内側に各鋼板
を互いに圧入するようにカシメ部21a,21b,21c,21dを形
成し、更に鋼板を回転してもカシメ部21a,21b,21c,21d
を圧入できる空隙22a,22b,22c,22d有し、前記カシメ部2
1a,21b,21c,21dをm°回転させることにより前記カシメ
部21a,21b,21c,21dは、空隙22a,22b,22c,22dと嵌合す
る。カシメ部21aと空隙22bの間隔mは、p×m≠360°
(pはカシメの数,mはカシメと空隙の間隔)に設定され
ている。また前記カシメ及び空隙は回転軸において点対
称となっており、且つ回転軸を中心に同一円周上カシメ
及び空隙があるため、高速回転による鋼板のバランスが
とれている。 図18は永久磁石回転子の他の実施例による鋼板の断面
図を示している。この例では、カシメ部23a,23b,23c,23
dと、鋼板を回転することによりカシメ部23a,23b,23c,2
3dを圧入できる楕円状空隙24a,24b,24c,24d有し、カシ
メ部23a,23b,23c,23dを互いに圧入することにより積層
される。カシメ部23a,23cと空隙24b,24dは同一円周上に
あり、またシシメ部23b,23dと空隙24a,24cは前記円周と
は異なった円周上にあり、そのため空隙の面積を円周上
長くとることができる。そして、図18においては楕円状
に構成している。空隙を楕円状にすることにより更に任
意の微小角度の回転が可能である。また、前記カシメ及
び空隙は回転中心において点対称となっており、高速回
転による鋼板のバランスがとれている。更に空隙及びカ
シメが複数の円周上にあるため、空隙の形状を任意の形
状にすることができ、ヨーク自身の重量を軽くすること
ができる。なお前記カシメを円形状としたが、これに限
られることなく、例えば長方形のVカシメでもよい。ま
たヨークは鋼板を積層したものではなく、一体の金属か
ら形成されるものでもよい。 図19は永久磁石回転子の他の実施例を示している。こ
の例では、ヨーク2は、回転軸7aを中心として、微小角
度ずつのねじれが、カシメ間のピッチのずれにより形成
されており、永久磁石回転子1のスロット6,6も永久磁
石回転子1の内部で同様に微小角度ずつずれているた
め、界磁用永久磁石の固定が可能となり且つ、磁極部に
おいては、常に各回転磁極面の周方向の中心において最
も大きな逆起電力が生じ、スロット6,6の中に瓦形状の
界磁用永久磁石3,3を有することができる。 図20は永久磁石回転子の他に実施例による分解図を示
している。永久磁石回転子1は、前例同様に多数の鋼板
4を一体に積層してヨーク2を形成しており、更に鋼板
4は鋼板の一部を陥没させたカシメ部8を有し、カシメ
部8を互いに圧入することにより一体に積層されてい
る。界磁用永久磁石3,3は断面矩径形の6面体に形成さ
れ、この界磁用永久磁石3,3をスロットの内部にそれぞ
れ挿入した後、最後に円状の鉄板25でカシメ部8を有す
るものを装着し、鉄板25の外周が界磁用永久磁石3,3に
わずかにかかるようにして、カシメ部8により一体に圧
入させる(図21参照)。このように構成した場合は、鋼
板をカシメる時に、ヨーク内部にある空隙を、回転方向
の位置決めピンを通してカシメることが可能となり、界
磁用永久磁石の軸方向の抜け防止となり、また回転軸に
ヨークをやきばめした後も界磁用永久磁石を挿入するこ
とができ、そして最後に鉄板25をカシメることができ
る。更に接着剤を用いて界磁用永久磁石が固着され、し
かも回転子が冷媒又は加圧流体の内部で使用されるよう
な場合に、接着剤が冷媒又は加圧流体によって溶解して
も、界磁用永久磁石が鋼板25の存在により、スロットか
ら脱落することがない。更に界磁用永久磁石の加工精度
に関係なく、界磁用永久磁石の固定が可能である。 このように、第3実施例の永久磁石回転子は、界磁用
永久磁石を挿入するスロットの少なくとも片端部におい
て、ヨークの鋼板と同一形状の鋼板をカシメのピッチ分
ずらすことにより界磁用永久磁石の軸方向の固定が可能
となり、また鋼板のずれ量もカシメのピッチにて設定が
できるため、そのずれが微小角度に設定でき、且つ界磁
用永久磁石の端面の磁束のリークがない。また片端部に
て鋼板がずれているので、鋼板の軸方向の倒れに対して
阻止効果がある。更に鋼板に空隙があることより、鋼板
どうしのカシメの圧入位置ぎめが簡単になる。また空隙
の形状が任意に設定できるためヨーク自身の重量も軽く
なり、且つカシメ及び空隙の位置が回転軸に対して点対
称になっているためヨークのバランスも良い。また回転
軸にヨークをやきばめした後も界磁用永久磁石の挿入が
し易く、且つ挿入後に別形状の鉄板を、前記空隙を基準
にしてカシメによって固定することが容易となる。更
に、スロットと界磁用永久磁石との位置の整合のために
高い加工精度が要求されないので、永久磁石回転子の製
造が容易である。また、冷媒又は加圧流体下の使用にお
いても、界磁用永久磁石の脱落防止が行えるとともに、
製造が容易で組立て易い永久磁石回転子を得ることがで
きる。 図22は第4実施例の永久磁石回転子の斜視図、図23は
永久磁石回転子の回転軸に直交する断面を有している。
永久磁石回転子1は、この例では、一対の板状の界磁用
永久磁石3,3を有している。前記ヨーク2は、前例同
様、多数の鋼板4を金型でプレス抜きするとともに積層
して形成されており、鋼板4は鋼板の一部を陥没させた
カシメ部8を有し、カシメ部8を互いに圧入することに
より一体に積層されている。また、本実施例では、ブリ
ッジ部10,10の巾は0.35mmに製作されている。 図23において、ブリッジ部10を通過する磁束は、ヨー
ク2の外部空間を通ることがないので、モータの固定子
と交錯することがなく、従って永久磁石回転子を回転駆
動する力を生じることがない。このブリッジ部10を通過
する磁束を少なくすることより、界磁用永久磁石3の磁
力をより有効に利用することができる。 前記ブリッジ部10を通過する磁束Φは下記の式によっ
て計算される。ブリッジ部10の断面積をSとして、鋼板
4の磁束密度をBとすると、 Φ=B×S の関係が成り立つ。この式からブリッジ部10を通過する
磁束を少なくするには、ブリッジ部10の断面積Sを小さ
くすればよいことは明らかである。その反面ブリッジ部
におよぶ遠心力破壊は下記によって計算される。遠心力
をFとし鋼板の降伏点をDとすると、 F/S<D の関係が成り立つ。また断面積Sは、下記によって計算
される。図22において、ブリッジ巾をMとし鋼板の厚み
をTとし、ヨークの厚みをNとすると、 S=M×T×(N/T)×2 の関係が成り立つ。この式からヨークの長さが一定なら
ばブリッジ部10の機械的強度から許容される巾Mを大き
くすればよいことは明かである。なお、前記式におい
て、(N/T)は鋼板4の枚数、(×2)はブリッジ部10
が1磁極部に2箇所存する故である。 図23はブリッジ巾とブリッジ部の磁束密度及びブリッ
ジ部の機械的強度の関係を示している。具体的には、横
軸はブリッジ巾、縦軸はブリッジ部の磁束密度及び遠心
力による機械的強度を示している。また、曲線L1は磁束
密度曲線、L2は遠心力による機械強度曲線を示してる。
曲線L1は、a点の金型打ち抜き可能な巾の箇所を通り、
b点の許容できる磁束密度における巾まで、変化のない
直線となり、b点の巾より大きい巾では次第に磁束密度
が低くなる。 a点の金型打ち抜き可能な巾は、鋼板の厚みに左右さ
れ、厚さが0.1mm或いは0.35mm或いは0.5mmのいずれかで
構成され、金型で製作可能なブリッジ巾の関係は、M/T
≧1の関係が得られている。例えば鋼板の厚さ0.35mmに
対してブリッジ巾が0.35mm以上にて容易に製作可能であ
る。しかしブリッジ巾は、遠心力による機械的強度から
許容される巾の影響がある。従って、遠心力による機械
的強度から許容される巾が金型で製作可能な巾内にある
ときは、金型で製作可能な巾と、磁束密度から許容でき
る巾との間のいずれかの巾にすることにより、金型で最
小巾の製作が可能で且つ界磁用永久磁石の磁束のロスが
少ない高効率性能が得られるものを実現できる。 また、遠心力による機械的強度から許容される巾が、
金型で製作可能な巾と、磁束密度から許容できる巾との
間にあるときは、遠心力による機械的強度から許容され
る巾と、磁束密度から許容できる巾との間のいずれかの
巾にすることにより、可及的に金型の打ぬきが可能で且
つ界磁用永久磁石の磁束のロスが少ない高効率性能が得
られるものを実現できる。 また、遠心力による機械的強度から許容される巾が磁
束密度の許容できる巾以上にあるときは、遠心力による
機械的強度から許容される巾とする。この場合は、金型
の打ち抜き対して剛性を有するので簡単に製作でき、し
かも鋼板の材質を低飽和鋼板材質が使えるので制作費が
低廉化する利点がある。 以上を要するに、前記スロットの両端のブリッジ巾
を、打ち抜き可能な巾と、通過する磁束の数から許容で
きる巾と、遠心力による機械的強度から許容される巾と
の間において、打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的
強度から許容される巾のうちいずれか大きい巾以上であ
って、通過する磁束の数から許容できる巾以下に設定し
たものである。もっとも、例外的に、打ち抜き可能巾と
遠心力による機械的強度から許容される巾が磁束密度の
許容できる巾以上にあるときは、打ち抜き可能巾と遠心
力による機械的強度から許容される巾のうち大きい巾以
上とするものである。 図25は第5実施例の永久磁石回転子の斜視図、図26は
永久磁石回転子の回転軸に直交する断面を示している。
永久磁石回転子1は、この例では、一対の板状の界磁用
永久磁石3,3を有している。前記ヨーク2は、前例同
様、多数の鋼板4を金型でプレス抜きするとともに積層
して形成されている。本実施例では、鋼板4は鋼板の一
部を陥没させたカシメ部8を、各磁極部に設けている。
このカシメ部8は金型のプレスによって、鋼板の一部が
陥没して形成されている。従って、各磁極部には、この
カシメ部8の陥没部により空隙が形成される。 図26において、図中の矢印は各磁極部とステータ磁極
部間の磁束の流れを示している。ステータ26は内部に永
久磁石回転子3を有し、ステータ磁極部27は図示しない
コイルにより励磁される。スロット6,6はヨーク2の磁
極部5a,5cの基部にあって、ヨーク2の回転軸から等し
い距離の位置に設けられている。先に述べたように、こ
れらスロット6,6には界磁用永久磁石3,3がN極の磁性を
示す面を互いに対向させて位置されているので、磁束は
図中に示すように磁極同士の反発により、ヨーク2の磁
極部5a,5cから出て磁極部5b,5dに達する。この結果、磁
極部5a,5cはS極の磁性を示し、反対に磁極部5b,5dはN
極の磁性を示し、ヨーク2の外周面は一磁極ごとにNと
Sの磁性を有する4つの磁極部を有することになる。 ヨーク2には鋼板の積層のためのカシメ部8が各磁極
部に設けられており、各磁極部における磁束の流れは図
26の矢印に示すように、カシメ部8を避けてヨーク2の
磁極面に到達する。これはカシメ部8が鋼板を陥没して
形成されているため、その陥没部が空隙となることから
鋼板に対し空隙部は透磁率が低くなり、カシメ部8にお
いて磁気抵抗が増加するためである。従って、磁束は磁
極部にあるカシメ部8で左右に分散し、回転方向に磁束
が集中することがなくなる。これにより、この磁束によ
って生じる逆起電力も磁極部の中心において最も大きく
なり、永久磁石回転子の各磁極部の位置検出誤差を防止
できる。 また、カシメ部8が各磁極部5a〜5dに設けられている
ので、磁極部の基部と先端部を連結するブリッジ部10に
外力が伝わりにくく、磁極部先端部に不測の外力かかっ
ても、ヨーク2の鋼板に剥がれや隙間を生じることがな
い。 図27及び図28は永久磁石回転子の別の実施例の説明図
で、ヨーク2の正面図と断面図を示している。前例にお
いては、鋼板4の連結部として、鋼板を陥没させるカシ
メを用いたが、この実施例では、各磁極部5a,5b,5c,5d
に貫通穴をあけ、シャフト28を通して、積層した鋼板4
を連結してヨーク2を形成している。シャフト28の材質
としてはアルミ、ステンレス等の非磁性材を使用してい
るので、シャフトの部分において磁気抵抗が増加し、先
の実施例と同様の効果が得られる。なお、連結シャフト
28の両端部の固定は、本実施例ではカシメ止めを用いて
いるが、ネジ止め、溶接等、任意の方法を採ることがで
きる。 また、各磁極部5a〜5d上の連結部及び空隙の位置は磁
極部の中心にある必要はなく、磁極部の中心に対して回
転子の回転方向側の位置にあって、磁極部先端部に最も
接近させるとよい。空隙又は連結部を回転方向側に配置
することにより、回転方向へ集中しようとする磁束の流
れを遮り、磁極部中心に磁束の集中を促す効果がより増
大される。また、回転方向への集中を妨げられた磁束
は、空隙又は連結部で分散した後に、磁極部上で再び回
転方向に集中しようとする。この場合、回転子の回転方
向の磁極部先端部に最も接近した位置に、空隙又は連結
部を設けることによって、分散した磁束は回転方向に集
中する前に、磁極部先端に到達し、その結果、磁極部中
心部へ磁束は集中する。これにより、各磁極部の位置検
出誤差の防止作用が、更に確かなものとなる。 なお、連結部又は空隙は各磁極部上に一つとは限ら
ず、複数設けてもよい。また、上記実施例においては、
ヨークの外周に4つの磁極部を形成し、この磁極部の一
つおきに界磁用永久磁石を挿入した構造の回転子を用い
て説明したが、前記構造に限られることなく、任意の偶
数の磁極部を形成し、各磁極部に界磁用永久磁石を挿入
する場合にも適用できるものである。 本実施例の永久磁石回転子によれば、各鋼板を連結す
る部位を各磁極部に設けるように構成しているので、連
結部における磁気抵抗の増大により、磁束の回転方向へ
の集中を抑えることができ、また、連結部を、磁束が各
磁極部中心に促すように各磁極部上の位置に配置するこ
とで、逆起電力は磁極部の中心において最も大きく生
じ、永久磁石回転子の磁極部の位置検出が正確な位置セ
ンサレス・ブラシレスモータを得ることができる。 更に、連結部が各磁極部に設けられていることによ
り、磁極部の基部と先端部を連結するブリッジ部に外力
が伝わりにくく、磁極部先端部に不測の外力かかって
も、永久磁石回転子を構成するヨークの鋼板の剥がれや
隙間等の変形を防ぎ、強度の優れた永久磁石回転子を提
供することができる。 図29は、三相四極モータ(24ポール)の永久磁石回転
子の回転軸に直交する断面における、良好な回転中の磁
束の流れを示すコンピュータ解析図で、この図の磁束の
流れから解ることは、界磁用永久磁石の上部の磁極部の
存在により、ステータ磁極部(ポール)からの磁束が曲
がり、3つのステータ磁極からの磁束が1つの界磁用永
久磁石に流れる。界磁用永久磁石の前記上部の磁極部に
は磁石の半分の磁束量が通過するので、界磁用永久磁石
と前記磁極部外周端縁までの巾aは、ステータ磁極部の
巾bとの間で、(a=1.5×b)の関係(aがほぼ(1.5
×b)である場合を含む)が好ましい。すなわち、aの
部分は、磁石の半分の磁束量が通過し、ステータ磁極部
の1.5本に入って行く。前記の(a=1.5×b)の場合
は、両方の磁束密度が等しいため、磁束が流れやすくな
って磁束漏れが少なく、従って損失が少なくモータ効率
が良好となる。 また、一般にステータ磁極部の巾bは一定であるた
め、巾aが(1.5×b)よりも大きいと、回転子・ステ
ータ間のギャップは所定であるため、相対的に界磁用永
久磁石が回転軸に近くなり、従って、界磁用永久磁石の
外側の磁極部の面積が大きくなり、回転子外側のギャッ
プ磁束密度が下がることとなる。更に、磁極部の面積が
大きくなると、遠心力強度を維持するためブリッジ巾が
太くなり、損失が多くなってモータ効率が下がる。ま
た、磁石の磁路が長くなり、漏れ量も多くなる。 逆に、巾aが(1.5×b)よりも小さい場合は、相対
的に界磁用永久磁石が回転軸から遠くなってステータに
近づき、界磁用永久磁石の外側の磁極部の面積が小さく
なって磁束が曲がりにくくなるとともに飽和しやすくな
り、磁束密度が高くなって損失(鉄損)が多くなり、熱
による磁石の減磁がなされやすくなる。 前記のように、aをほぼ(1.5×b)と等しくした場
合は、前述の不都合を回避することができ、更にブリッ
ジ部の強度を確保しつつ、後述する回転子磁極部の切欠
(局部的磁束集中を除去する)を設けることができる。
なお、前記巾aがブリッジ巾よりも大きいことはいうま
でもない。 図30及び図31は、三相四極モータ(24ポール)の永久
磁石回転子の回転軸に直交する断面における回転中の磁
束の流れを示すコンピュータ解析図で、図30は回転子磁
極部に切欠29を設けたもの、図31は切欠を設けないもの
で、図32及び図33はギャップ磁束密度を示す図で、それ
ぞれ図30及び図31に対応するものである。切欠29がない
場合は、磁束がステータ磁極部103,104,105のそれぞれ
に集中し、且つ、ステータ巻線に電流を流す(トルクの
大きさ)に比例して、磁束量は、磁極部103の磁束、磁
極部104の磁束、磁極部105の磁束の順となり、局部的に
磁束が飽和し、各ステータ磁極部間のトルクにバラツキ
が生じ、回転子の回転変動を発生する。 これに対し、切欠29を設けた場合は、ステータ磁極部
203,204,205に入る磁束量がほぼ同等のため、回転子磁
極部では極端な磁束の曲がりがないばかりか、磁極部で
の飽和が少なく、各ステータ磁極部間のトルクにバラツ
キがなく、回転子の回転変動や振動が少ない。図34は三
相四極モータ(24ポール)の永久磁石回転子とステータ
との関係を示す図で、Aは2つのステータ磁極部(2ポ
ール)の端部間隔で、切欠29の巾はこの間隔に対応して
いる。つまり、角度Aが切欠角度となる。なお、図34に
おいて、非切欠部位のギャップGは0.5mm、切欠部位の
最大ギャップBは1.3mm、最大ギャップBの回転子中心
からの角度は25°、切欠終り位置の回転子中心からの角
度は34°となっている。前記値は、三相四極モータの12
ポール及び36ポールの場合も同じである。なお、三相四
極モータの18ポールと36ポールの場合は、切欠角度Aは
16.7°、切欠終り位置の回転子中心からの角度は22.7°
である。 産業上の利用可能性 この発明は、正確な回転と耐久性を必要とするコンパ
クトデイスクプレーヤーに各種オーデイオ装置、OA機器
等のブラシレスモータの回転子に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−339047 (32)優先日 平4(1992)12月18日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−1928 (32)優先日 平5(1993)1月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 昭59−209054(JP,A) 特開 平4−190647(JP,A) 特開 平2−46142(JP,A) 特開 昭63−213433(JP,A) 特開 平2−84032(JP,A) 実開 昭54−167311(JP,U) 実開 昭61−202166(JP,U) 実開 平4−28745(JP,U) 実開 昭61−104776(JP,U) 実開 平4−39069(JP,U) 国際公開92/7409(WO,A1)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータと、前記ステータの内側に回転自
    在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の鋼
    板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極部
    を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久
    磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロット
    に挿入され、前記スロットには、前記界磁用永久磁石の
    側面を保持する、塑性変形可能な材質の突出部が設けら
    れており、 前記スロットの両端にはブリッジ部が形成されていると
    ともに、前記ブリッジ部と前記界磁用永久磁石との間に
    空隙が形成され、 更に前記突出部は、界磁用永久磁石をスロットに挿入し
    たときに前記空隙の方向に変形可能に設けられているこ
    とを特徴とする永久磁石回転子。
  2. 【請求項2】ステータと、前記ステータの内側に回転自
    在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の鋼
    板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極部
    を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久
    磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロット
    に挿入され、前記スロットには、前記界磁用永久磁石の
    側面を保持する、塑性変形可能な材質の突出部が設けら
    れており、 前記スロットの両端にはブリッジ部が形成されていると
    ともに、前記ブリッジ部と前記界磁用永久磁石との間に
    空隙が形成され、この空隙とは反対側の前記突出部の基
    部には切欠部が形成されており、 前記突出部は、界磁用永久磁石をスロットに挿入したと
    きに前記空隙の方向に変形可能に設けられていることを
    特徴とする永久磁石回転子。
  3. 【請求項3】ステータと、前記ステータの内側に回転自
    在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の鋼
    板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極部
    を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久
    磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロット
    に挿入され、前記スロットの両端には、磁極部の先端と
    基部とを連結するブリッジ部が存在し、前記ブリッジ部
    と前記スロットに挿入された前記界磁用永久磁石との間
    に空隙が設けられていることを特徴とする永久磁石回転
    子。
  4. 【請求項4】1つの金型に、打抜き加工時の打込み深度
    に応じて、形状の異なるブラシレスモータのヨーク積層
    用鋼板を打抜き・積層する打抜き部分を備えた金型を有
    し、所定の打込み深度によって、界磁用永久磁石を挿着
    するスロットの内周面に界磁用永久磁石と係合する係合
    爪を有する鋼板を打抜き・積層する工程を有し、この工
    程の前後に、或いは前後のいずれかに、前記打抜き金型
    の打込み深度を変えてスロット内周面に前記係合爪の倒
    れを吸収する逃げ溝を有する鋼板を打抜き・積層する工
    程を有することを特徴とするブラシレスモータの永久磁
    石回転子の製造方法。
  5. 【請求項5】ステータと、前記ステータの内側に回転自
    在に支承された回転子とを有し、前記回転子は、該回転
    子の軸長手方向に、所定数の鋼板を積層したヨークを有
    し、前記ヨークは偶数の磁極部を有し、各磁極部或いは
    一つ置きの磁極部に界磁用永久磁石を挿着しているブラ
    シレスモータにおいて、 前記ヨークの少なくとも軸長手方向の片端部はヨークの
    鋼板と同一形状の鋼板を周方向にずらして装着し、該鋼
    板により前記界磁用永久磁石が、軸方向に脱落すること
    を防止することを特徴とする永久磁石回転子。
  6. 【請求項6】ステータと、前記ステータの内側に回転自
    在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の鋼
    板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極部
    を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久
    磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記ヨークの少なくとも片端部の鋼板を周方向に僅かに
    ずらして装着して、当該片端部の鋼板のスロットが回転
    方向に僅かにずれて装着され、該スロットには前記界磁
    用永久磁石が非装着の状態で且つ該磁石の端縁の外周面
    の一部がスロットの開口端縁に係止されて、磁石の離脱
    が阻止されることを特徴とする永久磁石回転子。
  7. 【請求項7】ステータと、前記ステータの内側に回転自
    在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の鋼
    板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極部
    を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永久
    磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記各鋼板を互いに結合するカシメ部を回転軸から同一
    円周上に少なくとも3つ以上形成するとともに、前記カ
    シメ部を設けた鋼板を回転させた際に該カシメ部のいず
    れかと係合する少なくとも1つの空隙を形成し、且つ前
    記カシメ部間のピッチ間隔は1つを除いて等間隔に形成
    され、更に、1つの鋼板を回転させて当該1つの鋼板の
    カシメ部を他の鋼板のカシメ部に重ねた際に、当該1つ
    の鋼板の少なくとも1つのカシメ部が他の鋼板の前記1
    つの空隙と係合するように設けられていることを特徴と
    する永久磁石回転子。
  8. 【請求項8】前記カシメ部が4つ形成されるとともに、
    前記空隙が2つ形成されていることを特徴とする請求項
    7記載の永久磁石回転子。
  9. 【請求項9】前記1つの鋼板を回転させてカシメ部を他
    の鋼板のカシメ部に重ねた際に、当該1つの鋼板のスロ
    ットが他の鋼板のスロットとずれて、当該1つの鋼板に
    より前記界磁用永久磁石の脱落が防止されることを特徴
    とする請求項7記載の永久磁石回転子。
  10. 【請求項10】ステータと、前記ステータの内側に回転
    自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の
    鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極
    部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永
    久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は、各磁石が一体状に形成され、更
    に、ヨークの片端部が閉じた二分割のヨークによって、
    前記永久磁石の両端方向から該永久磁石を離脱不能に挟
    持することを特徴とする永久磁石回転子。
  11. 【請求項11】ステータと、前記ステータの内側に回転
    自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の
    鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極
    部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永
    久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記界磁用永久磁石は前記磁極部に形成されたスロット
    に挿入され、前記スロットの両端のブリッジ巾を、打ち
    抜き可能な巾と、通過する磁束の数から許容できる巾
    と、遠心力による機械的強度から許容される巾との間に
    おいて、打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的強度か
    ら許容される巾が、通過する磁束の数から許容できる巾
    以下の場合は、打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的
    強度から許容される巾のうちいずれか大きい巾以上で且
    つ通過する磁束の数から許容できる巾以下の間、また、
    打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的強度から許容さ
    れる巾が、通過する磁束の数から許容できる巾を超える
    場合は、打ち抜き可能な巾と遠心力による機械的強度か
    ら許容される巾のうちいずれか大きい巾以上、に設定
    し、更に、前記ブリッジ巾をMとし、鋼板の厚みをTと
    して、金型で製作可能なブリッジ巾の関係が、M/T≧1
    であることを特徴とする永久磁石回転子。
  12. 【請求項12】ステータと、前記ステータの内側に回転
    自在に支承された回転子とを有し、前記回転子は多数の
    鋼板を積層したヨークを有し、前記ヨークは偶数の磁極
    部を有し、各磁極部或いは一つ置きの磁極部に界磁用永
    久磁石を挿着しているブラシレスモータにおいて、 前記磁極部の外周側で且つ回転方向の前部側又は後部側
    が、所定形状だけ切欠形成されており、この切欠形状
    は、前記切欠の切欠面と前記ステータの磁極部との間を
    通るギャップ磁束密度が、前記切欠面において等しくな
    るような切欠形状であり、更に、前記切欠部が、前記突
    出部に所定の傾きを有するように設けられていることを
    特徴とする永久磁石回転子。
JP6506097A 1992-08-12 1993-08-10 ブラシレスモータの永久磁石回転子及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2748694B2 (ja)

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