JP2009081939A - 回転電機の回転子及び回転電機 - Google Patents

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英二 霜村
Wataru Ito
伊藤  渉
Toyonobu Yamada
豊信 山田
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Abstract

【課題】材料の歩留まりに優れ、且つ、帯状回転子鉄心材を容易に螺旋状に巻回して積層でき、永久磁石を回転子鉄心の外周部に位置させて磁気抵抗を小にすることができる回転電機の回転子及び回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機の回転子は、円弧状のヨーク15の外周部に多数のティース16が等間隔に配置されてなる回転子鉄心10と、回転子鉄心10の中央部に設けられた回転軸12と、回転子鉄心10の周方向のティース16,16間に挿入固定された磁極形成用の永久磁石とを具備している。回転子鉄心10は、円弧状のヨーク形成部25とヨーク形成部25の外周側に形成された1個のティース形成部26とからなる平板状のブロック23が薄肉状の連結部24で多数個連ねてなる帯状回転子鉄心材22を螺旋状に巻回し積層して構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁極として永久磁石を備えた回転電機の回転子及び回転電機に関する。
一般に、回転電機の回転子を構成する回転子鉄心は、シート状の素材鋼板を円環状に打抜いて得られる回転子鉄心材を多数枚積層し、積層方向にかしめて構成されている。この回転子鉄心は、中央部に回転軸挿通用の軸孔が形成され、外周部に永久磁石が配置される磁石挿入孔部が形成されている。この回転子鉄心材を打抜いて積層する方法は、形状精度は高いが、シート状の素材鋼板から円環状の回転子鉄心材を打抜くため、廃材が多く生じ、材料の歩留まりが低い。
近年、帯状の鉄心材を螺旋状に巻回して積層する方法が考えられている。この方法によれば、シート状の素材鋼板から帯状の鉄心材を打抜くために、廃材を少なくでき、材料の歩留まりを従来に比べて向上させることができる。
この帯状の鉄心材は、回転子鉄心を直線状に展開した形状を呈し、回転軸側に位置する側面部に所定の間隔で切欠部が形成され、隣合う切欠部の間は回転軸の軸孔に対応する円弧形状に形成されている。又、帯状の鉄心材の幅方向の中間部に所定の間隔で磁石装着孔(磁石挿入孔部)が形成されている。そして、帯状の鉄心材の各切欠部のエッジ同士を合致させるようにして、帯状の鉄心材を螺旋状に巻回し積層して、切欠部間の円弧の部分が連結され回転軸挿通用の軸孔が形成される。又、この帯状の鉄心材を螺旋状に積層して形成された回転子鉄心の内部に磁石装着孔が位置する(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−166498号公報
しかしながら、上記した帯状の鉄心材は、回転子鉄心の外周側に相当する部分が直線状に繋がっているため、この帯状の鉄心材を螺旋状に積層しようとすると、外周側に相当する部分を周方向へ広げるための多大な力を必要とし、作業効率が悪い。
又、永久磁石を備えた回転電機は、固定子のコイルに電流をさせて移動磁極を発生させ、回転子の永久磁石と移動磁極との吸引力及び反発力でトルクを引出す構成であるため、永久磁石をできるだけコイルに近づいた位置、即ち、できるだけ回転子の外周部に位置させる(磁極抵抗を小さくする)必要がある。しかしながら、上記構成では、永久磁石が挿入される磁石装着孔が回転子鉄心の内部に位置するため、磁気抵抗が大きく、効率が悪くなる虞がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、材料の歩留まりに優れ、且つ、帯状回転子鉄心材を容易に螺旋状に巻回して積層でき、永久磁石を回転子鉄心の外周部に位置させて磁気抵抗を小にすることができる回転電機の回転子及び回転電機を提供することである。
本発明の回転電機の回転子は、円筒状のヨークの外周部に多数のティースが等間隔に配置されてなる回転子鉄心と、前記回転子鉄心の中央部に設けられた回転軸と、前記回転子鉄心の周方向のティース間に挿入固定された磁極形成用の永久磁石とを具備し、前記回転子鉄心は、円弧状のヨーク形成部と当該ヨーク形成部の外周側に形成された1個のティース形成部とからなる平板状のブロックが薄肉状の連結部で多数個連ねてなる帯状回転子鉄心材を螺旋状に巻回し積層して構成されていることを特徴としている(請求項1の発明)。
又、本発明の回転電機の回転子は、円筒状のヨークの外周部に多数のティースが等間隔に配置されてなる回転子鉄心と、前記回転子鉄心の中央部に設けられた回転軸と、前記回転子鉄心の周方向のティース間に挿入固定された磁極形成用の永久磁石とを具備し、前記回転子鉄心は、円弧状のチップ部形成部と当該チップ部形成部の内周側に形成された1個のティース形成部とからなる平板状のブロックが薄肉状の連結部で多数個連ねてなる帯状回転子鉄心材を螺旋状に巻回し積層し、そのティースの先端部を円筒状の内部ヨークの外周部に形成された係合凹部に係合して構成されていることを特徴としている(請求項7の発明)。
本発明の回転電機は、固定子鉄心と、この固定子鉄心に着装されたコイルと、請求項1乃至7のいずれかに記載の回転子とを具備したことを特徴としている(請求項8の発明)。
本発明によれば、回転電機の回転子を構成する回転子鉄心は、円弧状のヨーク形成部(チップ部形成部)と1個のティース形成部とからなる平板状のブロックが薄肉状の連結部で多数個連ねてなる帯状回転子鉄心材を螺旋状に巻回し積層して構成されているので、シート状の素材鋼板からこの帯状回転子鉄心材を打抜いて生じる廃材を、円環状に打抜いて生じる廃材よりも少なくでき、回転子鉄心の歩留まりを向上させることができる。
そして、ブロック同士は薄肉状の連結部で連ねられているので、帯状回転子鉄心材を容易に螺旋状に巻回して積層することができる。
又、円筒状のヨークの外周部に多数のティースが形成されているので、ティース間に挿入固定される永久磁石を、回転子鉄心の外周部に位置させて、磁気抵抗を小にすることができる。
以下、本発明の第1の実施形態について、図1乃至図5を参照して説明する。図2に本実施形態に係る回転電機1の固定子2及び固定子2の内周側に隙間を介して位置する回転子3の概略構成を示す。
固定子2は、固定子鉄心4に、複数のコイル5が着装されて構成されている。固定子鉄心4は、多数枚の円環状の鋼板が積層されて円筒形状をなし、リベット等のピン6で積層方向が一体に結着されている。又、固定子鉄心4の内周面には、コイル5を配設させるためのスロット7が複数個所、例えば6箇所に形成されている。
回転子3は、回転子鉄心10と、この回転子鉄心10の軸方向両端に設けられた端板(図示せず)と、回転子鉄心10及び端板の中央部に形成された軸孔11に設けられた回転軸12と、回転子鉄心10の外周部に形成された磁石挿入孔部13に挿入固定された磁極形成用の永久磁石14とから構成されている。
回転子鉄心10は、円筒状のヨーク15の外周部に多数、例えば4個のティース16が等間隔(ヨーク15を4等分する位置)に配置されて構成されている。ティース16は、径方向外側に突出して形状されており、図3のティース16の拡大図に示すように、ティース16の先端部16aの幅寸法が、基端部16bの幅寸法よりも長く形成されたアンカー形状をなしている。又、磁石挿入孔部13は、周方向に隣合うティース16,16間で形成される空間である。
前記回転子鉄心10のヨーク15の内周面、即ち、軸孔11を構成する面には、回転軸12の外周面が当接される。更に、このヨーク15の内周面において、周方向に4等分する位置、例えばティース16と同じ角度位置には、回転軸12の中心に向かって突出する係合凸部17が形成されている。一方、回転軸12の外周部のうちの前記係合凸部17と対応する位置には、この係合凸部17と係合可能な係合凹部18が形成されている。又、ヨーク15の径方向の中間部分で周方向に4等分する位置、例えば係合凸部17と同じ角度位置には、回転子鉄心10の積層方向を一体にするリベット等のピン19が挿入されている。
前記永久磁石14は、例えばネオジウム磁石からなり、図2示すように、磁石挿入孔部13に挿入可能な円弧状をなしており、磁石挿入孔部13に図示しない接着剤で固定されている。更に、この永久磁石14が磁石挿入孔部13に挿入されることにより、永久磁石14の周方向の両端部のうちの外周面が、ティース16のアンカー形状の先端部16aの内周面に引っ掛かる構成である。
さて、回転子鉄心10の構成について、図1及び図4を参照して説明する。
回転子鉄心10は、図1に示すように、帯状回転子鉄心材22を螺旋状に巻回し積層して構成されている。この帯状回転子鉄心材22は、図4に示すように、平板状のブロック23が薄肉状の連結部24で多数個連ねて構成されている。ブロック23は、円弧状のヨーク形成部25と、当該ヨーク形成部25の外周側に形成された1個のティース形成部26とから構成されている。
ヨーク形成部25は、これを周方向及び積層方向に配置されることによりヨーク15を形成するものであり、ヨーク形成部25の平面形状は、ヨーク15を周方向にティース16の数だけ等分割した形状である。即ち、本実施形態ではティース16が4個形成されているので、ヨーク形成部25の円弧角度aは90°であり、4個のヨーク形成部25,25,25,25が合わさって1周分の螺旋(1ターン)を形成する。尚、ヨーク形成部25の円弧角度aが90°のときのヨーク形成部25の周方向の長さ寸法をLとする(図4参照)。
ティース形成部26は、これを積層方向に配置されることにより1個のティース16を形成するものであり、ヨーク形成部25の外周側の中間部に位置されている。
隣接する2つのヨーク形成部25,25の対応する端部のうちの一方の端部25aの内周側部分に、係合凸部31が形成されている(図4のみ図示し、他の図では省略する)。この係合凸部31は、ヨーク形成部25の端部25aから周方向側に向かって突出し、更に径方向外側向かって突出した鍵状をなしている。尚、係合凸部31は、ヨーク形成部25の外周の円周からは突出しない長さ寸法に設定されている。一方、ヨーク形成部25の他方の端部25bに、隣接する2つのヨーク形成部25,25の対応する端部25a,25b同士が合致したときに前記鍵状の係合凸部31と係合可能な係合凹部32が形成されている(図4のみ図示し、他の図では省略する)。
又、ブロック23の回転軸12が当接する面に、係合凸部17を形成する凸部形成部35が形成されている。即ち、凸部形成部35が積層方向に配置されることにより、係合凸部17が形成される。更に、ブロック23のヨーク形成部25の径方向の中間部分には、ピン19が挿入される孔部36が形成されている。
前記連結部24は、隣接するブロック23,23のヨーク形成部25,25の端部25a,25b,25a,25bの外周部側に形成されている。
次に、回転子鉄心10の製造工程について図5を参照して説明する。
回転子鉄心10を構成する帯状回転子鉄心材22は、シート状の素材鋼板40のコイル41をアンコイルしてロールフィーダ42にて送出し、プレス装置43を用いて型抜きして製造される。そして、プレス装置43で打抜かれた帯状回転子鉄心材22を回転軸12に螺旋状に直接巻付けて積層され、回転子鉄心10が形成される。この帯状回転子鉄心材22の回転軸12への巻付けは、具体的には、帯状回転子鉄心材22のヨーク形成部25の内周面及び凸部形成部35を回転軸12の外周面及び係合凹部18に当接(係合)させ、隣接するブロック23,23のヨーク形成部25,25の端部25a,25b同士を合致させて隣接する係合凸部31と係合凹部32とを係合させて行われる。
又、回転軸12に回転子鉄心10が形成された後、回転子鉄心10に永久磁石14の材料を挿入固定し、着磁して、端板を取付けて回転子3が製造される。
このような本実施形態によれば、回転電機1の回転子3を構成する回転子鉄心10は、円弧状のヨーク形成部25と1個のティース形成部26とからなる平板状のブロック23が薄肉状の連結部24で多数個連ねてなる帯状回転子鉄心材22を螺旋状に巻回し積層して構成されているので、シート状の素材鋼板40からこの帯状回転子鉄心材22を打抜いて生じる廃材を、従来のように回転子鉄心材を円環状に打抜いて生じる廃材よりも少なくでき、回転子鉄心10の歩留まりを向上させることができる。
そして、ブロック23同士は薄肉状の連結部24で連ねられているので、帯状回転子鉄心材22を容易に螺旋状に巻回して積層することができる。
又、円筒状のヨーク15の外周部に多数のティース16が形成されているので、ティース16,16間(磁石挿入孔部13)に挿入固定される永久磁石14を、回転子鉄心10の外周部に位置させて、磁気抵抗を小にすることができる。
更に、回転子鉄心10は、素材鋼板40から打抜いた帯状回転子鉄心材22を回転軸12に直接巻付けて構成されるため、打抜いた帯状回転子鉄心材22を一時保管することなく連続的に回転子鉄心10を得ることができるので、作業効率が良い。
回転子鉄心10のヨーク15の内周面に係合凸部17を形成し、回転軸12に前記係合凸部17と係合可能な係合凹部18を形成したので、回転子鉄心10と回転軸12との位置決めが可能になると共に、回転軸12のトルクを効率よく回転子鉄心10に伝えることが可能になる。
隣接する2つのヨーク形成部25,25の対応する端部のうちの、一方の端部25aに係合凸部31を形成し、他方の端部25bに、隣接する2つのヨーク形成部25,25の対応する端部25a,25b同士が合致したときに前記係合凸部31と係合可能な係合凹部32を形成したので、帯状回転子鉄心材22を螺旋状に巻回する際に隣接するブロック23,23同士を係合凸部31と係合凹部32の係合により強固に合致させることができ、これにより、巻回中にブロック23がばらけてしまうことを防止することができる。
ブロック23のヨーク形成部25にピン19が挿入される孔部36を形成し、帯状回転子鉄心材22を螺旋状に巻回して積層したときに、この孔部36にピン19が挿入される構成にしたので、ピン19で回転子鉄心10を構成する帯状回転子鉄心材22が積層方向にばらけてしまうことを防止することができる。
永久磁石14が、ティース16のアンカー形状の先端部16aの内周面に引っ掛かる構成であるので、永久磁石14と磁石挿入孔部13との接着が不十分な場合に回転子3が回転して遠心力が作用しても、永久磁石14を磁石挿入孔部13から外れなくすることができる。
次に、本発明の第2の実施形態を、図6を参照して説明する。尚、上記第1の実施形態と同様な一部分には同符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6には、本発明の第2の実施形態の帯状回転子鉄心材50が示されている(図4相当図)。
帯状回転子鉄心材50は、隣接する2つのヨーク形成部25,25の一方の端部25aに、係合凸部51が形成されている。この係合凸部51は、周方向側に向かって突出した円弧状をなしている。一方、ヨーク形成部25の他方の端部25bに、隣接する2つのヨーク形成部25,25の対応する端部25a,25b同士が合致したときに前記円弧状の係合凸部51と係合可能な係合凹部52が形成されている。
第2の実施形態の帯状回転子鉄心材50においても、第1の実施形態の帯状回転子鉄心材22と同様に、帯状回転子鉄心材50を螺旋状に巻回する際に隣接するブロック23,23同士を係合凸部51と係合凹部52の係合により強固に合致させることができる。
次に、本発明の第3の実施形態を、図7及び図8を参照して説明する。尚、上記第1の実施形態と同様な一部分には同符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図7には、本発明の第3の実施形態の帯状回転子鉄心材60が示され(図4相当図)、図8には、この帯状回転子鉄心材60からなる回転子鉄心61を具備した回転子62が示されている。
帯状回転子鉄心材60の螺旋状の1周分(1ターン)は、図7に示すように、複数、例えば3個のブロック23,23,23と、1個のブロック63とから構成されている。ブロック63は、ブロック63のヨーク形成部64の周方向の長さ寸法L´が、他のブロック23のヨーク形成部25の周方向の長さ寸法Lと異なるように設定されている。例えば本実施形態では、ブロック63のヨーク形成部64の円弧角度を、例えば円弧角度aよりも1°大きくしたa´、即ち91°に設定され、長さ寸法L´は長さ寸法Lよりも長く設定されている。
上記構成の帯状回転子鉄心材60を回転軸12に螺旋状に巻付けていくと、図8に示すように、1ターン巻く毎にティース形成部26が積層方向の直下に位置するティース形成部26に対して周方向に1°ずれて位置する。従って、回転子鉄心61のティース16は斜めに形成され、以って、回転子鉄心61にスキューが形成される。
このスキューのティース16,16間には、斜めに形成された永久磁石65が設けられている。尚、この実施形態で用いられる永久磁石65は、例えばネオジウム磁石の粉末とナイロン樹脂等からなる流動性の有る材料をスキューを形成するティース16,16間に充填し硬化し、着磁して得られるボンド磁石が使用されている。
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
更に、帯状回転子鉄心材60で構成される回転子鉄心61には、スキューが形成されるので、磁束の立上がりを滑らかにでき、トルクムラを低減することができる。
ボンド磁石からなる永久磁石65を用いたので、回転子鉄心61にスキューが形成されていても、回転子鉄心61に容易に磁極を形成させることができる。
次に、本発明の第4の実施形態を、図9及び図10を参照して説明する。尚、上記第1の実施形態と同様な一部分には同符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図9には、本発明の第4の実施形態の回転電機70が示されている。回転電機70は、固定子2及び固定子2の内周側に隙間を介して位置する回転子71とを具備して構成されている。
回転子71は、回転子鉄心72と、この回転子鉄心72の軸方向両端に設けられた端板(図示せず)と、回転子鉄心72及び端板の中央部に形成された軸孔73に設けられた回転軸12と、回転子鉄心72の外周部に形成された磁石挿入孔部74に挿入固定された磁極形成用の永久磁石75とから構成されている。
回転子鉄心72は、円筒状のヨーク76の外周部に多数、例えば4個のティース77が等間隔に配置されて構成されている。又、ティース77の外周部には、円環状のチップ部78が形成されている。磁石挿入孔部74は、周方向に隣合うティース77,77とチップ部78で囲われた空間である。尚、永久磁石75は、例えばネオジウム磁石からなり、この磁石挿入孔部74に挿入できるように成形されている。
回転子鉄心72は、図10に示す帯状回転子鉄心材80と内部ヨーク81とから構成されている。帯状回転子鉄心材80は、平板状のブロック82が薄肉状の連結部83で多数個連ねて構成されている。帯状回転子鉄心材80を構成するブロック82は、円弧状のチップ部形成部84と、当該チップ部形成部84の内周側に形成された1個のティース形成部85とから構成されている。
チップ部形成部84は、これを周方向及び積層方向に配置されることにより回転子鉄心72の外周側のチップ部78を形成するものであり、チップ部78を周方向にティース77の数だけ等分割した形状である。即ち、本実施形態ではティース77が4個形成されているので、チップ部形成部84の円弧角度aは90°であり、4個のチップ部形成部84が合わさって1周分の螺旋(1ターン)を形成する。尚、チップ部形成部84の円弧角度aが90°のときのチップ部形成部84の周方向の長さ寸法をLとする。一方、ティース形成部85は、これを積層方向に配置されることにより1個のティース77を形成するものであり、チップ部形成部84の内周側の中間部に位置されている。
内部ヨーク81は、ヨーク76を構成するもので、中央部に軸孔73が形成された円筒状をなしており、外周部にティース77の先端部77a(ティース形成部85の先端部85a)と係合可能な係合凹部86が形成されている。この係合凹部86は、ティース77の数以上形成されており、本実施形態では、ティース77の2倍の数、即ち、45°間隔で形成されている。尚、ヨーク76(内部ヨーク81)の内周部に係合凸部17が形成され、回転軸12にこの係合凸部17と係合する係合凹部18が形成されている(図9参照)。
前記連結部83は、図10に示すように、隣接するブロック82,82のチップ部形成部84,84の周方向の端部84aの外周部側に形成されている。
次に、回転子鉄心72の組立てについて説明する。
まず、内部ヨーク81の中央部に回転軸12を挿入して、内部ヨーク81の係合凹部86に帯状回転子鉄心材80のティース77の先端部77a(ティース形成部85の先端部85a)を係合させながら、帯状回転子鉄心材80を螺旋状に巻回し積層して、回転子鉄心72を構成させる。
そして、回転子鉄心72が形成された後に、磁石挿入孔部74に永久磁石75を挿入固定し、端板(図示せず)を取付けて、回転子71が形成される。
第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
又、回転子鉄心72を、帯状回転子鉄心材80と内部ヨーク81とで構成し、内部ヨーク81の係合凹部86にティース77の先端部77aを係合する構成としたので、ブロック82がばらけてしまうことを防止することができる。
回転子71の外周部にチップ部78を形成したので、回転子71が回転しても、永久磁石75が外れることはない。又、チップ部78の厚さ寸法を変えることにより、最適な磁気抵抗を得ることができる。
又、ティース77の数及び内部ヨーク81の係合凹部86の数を増減することにより、極数を容易に変更することができる。
尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されず、次のような変形、拡張が可能である。
第1乃至第4の実施形態の帯状回転子鉄心材は、シート状の素材鋼板をローラ状のカッターで押切って製造させても良い。
第1乃至第4の実施形態の回転子は、冶具等を用いて回転子鉄心を予め組立てた後、回転軸を挿入させて構成させても良い。
第1乃至第4の実施形態の回転電機の回転子のヨークの内周面に形成した係合凸部を、係合凹部(所謂、キー溝)と、この係合凹部に挿入可能な矩形の別部材(所謂、キー)とで構成しても良い。
第3の実施形態の1ターンを構成する複数のブロックのうちの少なくとも1個のブロックの周方向の長さ寸法を、他のブロックの周方向の長さ寸法よりも短く設定して、回転子鉄心に形成されるスキューの形状を変更させても良い。
第4の実施形態の帯状回転子鉄心材のブロックの、隣接する2つのヨーク形成部の対応する端部のうちの一方の端部に係合凸部(係合凸部31,51)を形成し、他方の端部に、隣接する2つのヨーク形成部の対応する端部同士が合致したときに、この係合凸部と係合可能な係合凹部(係合凹部32,52)を形成しても良い。
第4の実施形態において、内部ヨークの係合凹部を斜めに形状にし、帯状回転子鉄心材の螺旋の1ターンを構成する複数のブロックのうちの少なくとも1個のブロックの周方向の長さ寸法を、他のブロックの周方向の長さ寸法と異なるように設定し、この内部ヨークと帯状回転子鉄心材からなる回転子鉄心にスキューを形成させても良い。
その他、上記した構成部品の数、寸法、材料及び形状等について、適宜変更することができる。又、車両用回転電機に限定されない。
本発明の第1の実施形態の回転電機の回転子を構成する回転子鉄心と回転軸との関係を示す斜視図 回転電機の全体構成を概略的に示す断面図 回転子の部分拡大図 帯状回転子鉄心材の平面図 回転子鉄心の製造工程を示す概略図 本発明の第2の実施形態を示す図4相当図 本発明の第3の実施形態を示す図4相当図 回転子の斜視図 本発明の第4の実施形態を示す図2相当図 帯状回転子鉄心材と内部ヨークの平面図
符号の説明
図面中、1及び70は回転電機、3,62及び71は回転子、4は固定子鉄心、5はコイル、10,61及び72は回転子鉄心、12は回転軸、14,65及び75は永久磁石、15及び76はヨーク、16及び77はティース、17は係合凸部、18は係合凹部、19はピン、22,50,60及び80は帯状回転子鉄心材、23,63及び82はブロック、24及び83は連結部、25及び64はヨーク形成部、25a,25b及び84aは端部、26及び85はティース形成部、31及び51は係合凸部、32及び52は係合凹部、36は孔部、77aは先端部、81は内部ヨーク、84はチップ部形成部、86は係合凹部を示す。

Claims (8)

  1. 円筒状のヨークの外周部に多数のティースが等間隔に配置されてなる回転子鉄心と、
    前記回転子鉄心の中央部に設けられた回転軸と、
    前記回転子鉄心の周方向のティース間に挿入固定された磁極形成用の永久磁石とを具備し、
    前記回転子鉄心は、円弧状のヨーク形成部と当該ヨーク形成部の外周側に形成された1個のティース形成部とからなる平板状のブロックが薄肉状の連結部で多数個連ねてなる帯状回転子鉄心材を螺旋状に巻回し積層して構成されていることを特徴とする回転電機の回転子。
  2. ブロックの回転軸が当接する面に、係合凸部が形成され、
    回転軸の外周部に前記ブロックの係合凸部と係合可能な係合凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
  3. 隣接する2つのヨーク形成部の対応する端部のうちの一方の端部に係合凸部が形成され、他方の端部に前記係合凸部と係合可能な係合凹部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機の回転子。
  4. 螺旋の1ターンを構成する複数のブロックのうちの少なくとも1個のブロックの周方向の長さ寸法を、他の前記ブロックの周方向の長さ寸法と異なるように設定して、回転子鉄心にスキューを形成するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転電機の回転子。
  5. ブロックには、回転子鉄心の積層方向を一体にするピンが挿入される孔部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の回転電機の回転子。
  6. 回転子鉄心は、帯状回転子鉄心材を回転軸に直接巻付けて形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の回転電機の回転子。
  7. 円筒状のヨークの外周部に多数のティースが等間隔に配置されてなる回転子鉄心と、
    前記回転子鉄心の中央部に設けられた回転軸と、
    前記回転子鉄心の周方向のティース間に挿入固定された磁極形成用の永久磁石とを具備し、
    前記回転子鉄心は、円弧状のチップ部形成部と当該チップ部形成部の内周側に形成された1個のティース形成部とからなる平板状のブロックが薄肉状の連結部で多数個連ねてなる帯状回転子鉄心材を螺旋状に巻回し積層し、そのティースの先端部を円筒状の内部ヨークの外周部に形成された係合凹部に係合して構成されていることを特徴とする回転電機の回転子。
  8. 固定子鉄心と、
    この固定子鉄心に着装されたコイルと、
    請求項1乃至7のいずれかに記載の回転子とを具備したことを特徴とする回転電機。
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