JP2000014057A - 回転機の電機子構造及びその製造方法 - Google Patents

回転機の電機子構造及びその製造方法

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JP2000014057A
JP2000014057A JP10170886A JP17088698A JP2000014057A JP 2000014057 A JP2000014057 A JP 2000014057A JP 10170886 A JP10170886 A JP 10170886A JP 17088698 A JP17088698 A JP 17088698A JP 2000014057 A JP2000014057 A JP 2000014057A
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armature
bobbin
magnetic thin
teeth
rotating machine
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Yasuyoshi Ishii
康義 石井
Hiroshi Kataoka
央 片岡
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Nidec Corp
Nidec Shimpo Corp
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Nidec Corp
Nidec Shimpo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】材料の無駄を削減し、且つ回転機の小型化を図
れるようにする。 【解決手段】内周側に歯片31bを有する円弧状の素板
31を外周側縁部の連結部31aにて所要数連結して成
る磁性薄板30を複数積層して積層体21を形成し、コ
イル24が巻回されたボビン25を、各歯片31bの積
層により形成される複数個の歯22それぞれに対して装
着し、各コイル24を結線して電機子コイルを形成す
る。そして、各磁性薄板30の両端を溶接して積層体2
1を円筒状に形成し、電機子鉄心を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電機子鉄心及び
この電機子鉄心に巻装された電機子コイルから成り、内
側に回転子が配設される回転機の電機子構造及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転機であるDCブラシレスモー
タは、例えば図6に示すように構成されている。図6に
おいて、1はブラケット、2はボルト等によりブラケッ
ト1に取り付けられる有底円筒状のモータケース、3は
モータケース2内に嵌挿された電機子であり、後で詳述
するように、複数の磁性薄板が積層されて成る電機子鉄
心4と、この電機子鉄心4に装着された電機子コイル5
とにより構成されている。
【0003】更に図6において、7はシャフトであり、
シャフト7のほぼ中央部が上軸受8aを介してブラケッ
ト1の挿通孔9に支持され、シャフト7の下端部が下軸
受8bを介してモータケース2の底部の支持凹部10に
支持され、上部がモータケース2の外部に突出した状態
でモータケース2内にシャフト7が収容されている。
【0004】また図6において、11は回転子であり、
モータケース2内におけるシャフト7の中央から下部に
わたる部分に取り付けられた回転子本体12と、この回
転子本体12の周面に配設されたマグネット13とによ
り構成され、このような回転子11が電機子3の内側に
所定のギャップを介して配設されている。尚、14は電
機子コイル5と図示しない外部電源とを接続するための
ターミナルである。
【0005】ところで、上記した電機子3は、例えば図
7に示すような構造を有し、磁性材から成る薄い板材が
プレス加工により円形に打ち抜かれてラミネーションと
も称される磁性薄板が形成される。この磁性薄板は、輪
状部の内周に一定間隔でT字状を成す歯片(図7では6
個)が形成されて構成されている。このような磁性薄板
が複数積層されて電機子鉄心4が形成され、このとき各
磁性薄板の積層により各歯片が積層されて電機子鉄心4
に複数個の歯4aが形成されている。これら各歯4a
は、その先端の歯頭部分だけが幅広に形成されている。
【0006】そして、各歯4aの間には電機子コイルを
収容するためのスロット4bが形成され、各歯4aに所
定巻数のコイル5a(図8参照)が巻回されて電機子コ
イル5が形成される。ここで、コイル5aは絶縁紙5b
を介在した状態で各歯4aに巻回されている。
【0007】ところで従来、コイル5aを各歯4aに巻
回する際、ニードルを使って作業を行っているため、電
機子鉄心4の内側にニードルを出し入れするためのスペ
ースを確保する必要があった。そのために、図7、図8
に示す従来の電機子構造の場合、電機子3全体が大きく
なってモータの小型化が妨げられるという不都合があっ
た。
【0008】そこで、このようなニードルを用いずに電
機子コイル5を形成する手法として、図9に示すような
電機子構造が提案されている。即ち、電機子鉄心4の各
歯4aを、図9に示すように歯頭部分も含めて一定幅に
形成し、図10に示すようなボビン16にコイル5aを
予め所定巻数だけ巻回しておき、コイル5aが巻回され
たボビン16を各歯4aに嵌め込んで所定の結線を行
い、電機子コイル5を形成するというものである。
【0009】この場合のボビン16は、図10に示され
ているように、断面長方形の角筒状の基部16aとこの
基部16aの両端部に一体的に形成された鍔部16b、
16cとにより構成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9に示す電
機子構造の場合、ボビン16を各歯4aに嵌め込む際
に、電機子鉄心4の中心軸付近にボビン16を配置し、
ボビン16の基部16aの空間に歯4aが嵌挿するよう
に、電機子鉄心4の径方向を外方に向かってボビン16
を押し込まなければならない。
【0011】そのため、ボビン16の両鍔部16b、1
6cのうち、特に電機子鉄心4への装着時に外周側に位
置する鍔部16bの幅は、隣接する歯4aの歯頭間の間
隔によって制限され、また電機子鉄心4はボビン16の
装着作業を行い得るだけの大きさ(径)にしなければな
らず、電機子鉄心4をある程度以上に小型化することは
できず、図7、図8に示す構造と同様、結果として電機
子3全体が大きくなってモータの小型化を図ることがで
きないという問題があった。
【0012】また、図7、図9のいずれの場合にも、電
機子鉄心4を構成する各磁性薄板は、上記したように磁
性材から成る薄い板材をプレス加工により円形に打ち抜
いて形成するため、打ち抜いた後の板材の不要部分が非
常に多くなり、材料の無駄が多く板材の有効利用を図る
ことができないという問題もあった。
【0013】この発明が解決しようとする課題は、材料
の無駄を削減し、且つ回転機の小型化を図れるようにす
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明における回転機の電機子構造は、前記電
機子鉄心が、内周側に歯片を有する円弧状の素板を外周
側縁部の連結部にて所要数連結して成る磁性薄板が複数
積層されて形成された積層体から成り、前記各磁性薄板
の両端に位置する前記素板が接合されて円筒状に形成さ
れ、前記電機子コイルが、ボビンとこのボビンに巻回さ
れたコイルとから成り、前記各磁性薄板の前記各歯片の
積層により形成される複数個の歯に前記ボビンがそれぞ
れ装着されて形成されていることを特徴としている。
【0015】このような構成によれば、積層体を構成す
る各磁性薄板の両端を接合して円筒状にする前に、各歯
にボビンを装着することが可能になるため、従来のよう
にボビン装着時のスペース確保のために電機子鉄心が大
型化することもなく、回転機の小型化が図れる。
【0016】また、積層体を構成する磁性薄板が従来の
磁性薄板のように円形ではなくほぼ直線的な形状を有す
ることから、磁性材から成る薄い板材をプレス加工によ
り打ち抜いて各磁性薄板を形成する場合に、打ち抜いた
後の板材の不要部分が従来に比べて少なくなり、材料の
無駄を削減することが可能になる。
【0017】更に、積層体が円筒を展開した形状を有す
るため、ボビンの形状として鍔部を有する場合であって
も、従来のように、ボビンの各歯への装着時のスペース
が原因でその鍔部の幅が制限されることがなく、より効
率的なコイルの巻回を実現できる形状のボビンを形成す
ることが可能になる。
【0018】また、本発明における回転機の電機子構造
は、前記歯が、前記積層体を構成する前記各磁性薄板の
隣接する前記連結部の中間に位置していることを特徴と
している。
【0019】こうすれば、素板が対称形状になるため、
磁性薄板も対称な形状を有することになる。従って、薄
い板材をプレス加工により打ち抜いて各磁性薄板を形成
する場合に、不要部分がより一層少ない状態に打ち抜き
の寸法取りを行うことが可能になる。
【0020】更に、本発明における回転機の電機子構造
は、前記各歯が、円筒状の前記電機子鉄心の径方向にほ
ぼ一定の幅を有し、前記各ボビンが、前記歯が嵌挿する
筒状の基部と、前記基部の両端にそれぞれ形成された鍔
部とによりそれぞれ構成され、前記各ボビンにおける前
記両鍔部の幅が異なっていることを特徴としている。
【0021】このようにすることで、ボビンの両鍔部の
うち、電機子鉄心の歯に装着されたときの外周側に位置
する方の鍔部の幅を大きくして、コイルの巻数を外周側
で多くすることができる。そのため、占積を大きくする
ことができ、モータの効率を上げ、小型化することが可
能になる。
【0022】また、本発明における回転機の電機子構造
は、前記各ボビンの前記基部及び前記各歯に、互いに係
合する凹凸が形成されていることを特徴としている。
【0023】このようにすれば、ボビンの基部に電機子
鉄心の歯を嵌め込んだときに、この凹凸の係合により、
極めて簡単にボビンの歯に対する装着状態を強固に保持
することが可能になる。このとき、ボビンの基部及び歯
のいずれに凹凸を形成するかは適宜選択すればよい。
【0024】更に、本発明における回転機の電機子の製
造方法は、内周側に歯片を有する円弧状の素板が外周側
縁部の連結部にて所要数連結されて成る磁性薄板を複数
積層して積層体を形成する工程と、前記各磁性薄板の前
記各歯片の積層により形成される複数個の歯に、コイル
が巻回されたボビンをそれぞれ装着して前記電機子コイ
ルを形成する工程と、前記積層体の前記各磁性薄板の両
端に位置する前記素板を接合することにより円筒状に加
工して前記電機子鉄心を形成する工程とを備えているこ
とを特徴としている。
【0025】こうすれば、材料の無駄を削減でき、且つ
小型の電機子構造を簡単に得ることができ、モータなど
の回転機の小型化を図ることが可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】この発明をDCブラシレスモータ
に適用した場合の一実施形態について、図1ないし図5
を参照して説明する。但し、図1は電機子の展開状態に
おける平面図、図2は図1における一部の平面図、図3
は製造時の途中の工程を示す説明図、図4は電機子の組
立後における平面図、図5はボビンの斜視図である。な
お、本実施形態におけるDCブラシレスモータの基本的
な構成は、図6に示すものとほぼ同じであるため、以下
の説明では図6も参照することとする。
【0027】図1に示すように、円弧状の素板が所要数
だけ連結されて成る磁性薄板が、複数積層されて積層体
21が構成され、この積層体21の各歯22に、コイル
24が巻回されたボビン25が装着されて電機子コイル
26が形成されている。
【0028】このように、ボビン25が装着された状態
において、積層体21を構成する各磁性薄板の両端に位
置する素板の端部である接合部21aが溶接されて積層
体21が円弧状に加工され、図4に示すような電機子鉄
心27が形成される。また、これら電機子鉄心27及び
電機子コイル26により、図6における電機子4と同等
の電機子28が構成され、この電機子28の内側に回転
子11(図6参照)が配設されることになる。
【0029】そして、図2に示すように、積層体21を
構成する各磁性薄板30は、円弧状の素板31が、外周
側縁部の連結部31aにて所要数(図1では6個)連結
されて構成されている。これら各素板31は中心角60
゜の円弧状を有し、内周側中央部に均一幅の歯片31b
が一体的に形成されている。従って、このような素板3
1から成る磁性薄板30を複数積層して積層体21を形
成し、その両端を接合して円筒状に加工すると、各磁性
薄板30の隣接する連結部31bの丁度中間に歯22が
位置することになる(図4参照)。
【0030】また、各素板31の連結部31aはV字状
の切欠部31cを設けることによって形成され、この切
欠部31cのV字の角度は、積層体21の両端を接合し
て円筒状に加工した状態でゼロとなるような値に設定さ
れている。そのため図4に示すように、積層体21を円
筒状に加工して形成された電機子鉄心27では、各切欠
部31cは直線として現れることになる。
【0031】更に、図2に示すように、各素板31の歯
片31bの両側先端付近には半円形の窪み部31dが形
成されており、磁性薄板30が複数積層されて積層体2
1が形成されたときには、これらの窪み部31dが連な
ることにより、図1、図4に示すように、凹状の溝33
が各歯22の両側先端付近に形成され、この溝33に後
述するボビン25の突条が嵌挿して係合するようになっ
ている。
【0032】ところで、磁性薄板30は、従来と同様
に、磁性材から成る薄い板材がプレス加工により所定形
状に打ち抜かれて形成されるが、本実施形態の場合にお
ける打ち抜きパターンは例えば図3に示すようになる。
つまり、一対の磁性薄板30が対向し、そのときに互い
の歯片31bが交互に並ぶように両磁性薄板30が配列
されたパターンが1枚の板材に複数形成され、各磁性薄
板30の打ち抜きが行われるのである。この場合の磁性
薄板30のパターンが、従来の円形とは異なってほぼ直
線状になるため、打ち抜いた後の板材の不要部分が従来
に比べて非常に少なくなる。
【0033】また、ボビン25は、図5に示すように、
歯22が嵌挿する断面長方形の角筒状の基部25aと、
基部25aの両端にそれぞれ一体的に形成された鍔部2
5b、25cとにより構成され、可撓性を有する樹脂等
により形成されている。そして、ボビン25の両鍔部2
5b、25cのうち、特に電機子鉄心27への装着時に
外周側に位置する鍔部25bは、内周側に位置する鍔部
25cよりも幅が大きく形成されている。
【0034】こうすることで、ボビン25に巻回するコ
イル24の巻数を外周側において多くすることができる
ため、占積を大きくすることができ、モータの効率を上
げ、小型化することが可能になる。
【0035】このとき、ボビン25の両鍔部25b、2
5cの幅は、図4に示すように、積層体21の両端を接
合して円筒状に加工した状態において、ボビン25の両
鍔部25b、25cの端を結ぶ直線と隣接するボビン2
5の同様の直線との間隔が均一な所定値になるような寸
法に設定されている。この間隔の値は、ボビン25の製
作精度等を考慮して適宜設定すればよい。
【0036】更に、図5に示すように、ボビン25の基
部25aにおける長尺の側面の内周側には突条35が形
成され、これら突条35が各歯22の溝33に嵌挿して
係合し、これによりボビン25の歯22への装着状態が
強固に保持されるようになっている。
【0037】このとき、上記したようにボビン25が可
撓性を有する樹脂等から成るため、ボビン25の両鍔部
25b、25cのうち、少なくとも電機子鉄心27への
装着時に外周側に位置する鍔部25bは、電機子鉄心2
7の内周面に沿うように湾曲状に変形する(図4参
照)。
【0038】ここで、電機子28の製造手順について簡
単に説明する。まず、上記したように円弧状の素板31
が所要数(ここでは6個)連結されて成る磁性薄板30
が複数積層されて積層体21が形成され、積層体21の
各歯22に、コイル24が巻回されたボビン25がそれ
ぞれ装着されて電機子コイル26が形成される。このと
き、ボビン25が歯22に装着された際に、ボビン25
の突条35が歯22の溝33に嵌挿して係合し、ボビン
25の歯22への装着状態が強固に保持される。
【0039】続いて、積層体21が円筒状に曲げられて
各磁性薄板30の両端に位置する素板31の端部である
接合部21aが溶接され、積層体21が円筒状に加工さ
れて電機子鉄心27が形成される。そして、電機子コイ
ル26の所定の結線が行われ、その後モータケース2
(図6参照)内に電機子28が収容され、電機子28の
内側に回転子11(図6参照)が配設される。
【0040】従って、上記した実施形態によれば、積層
体21を構成する各磁性薄板30の両端を接合して円筒
状にする前に、各歯22にボビン25を装着することが
可能になるため、従来のようにボビン装着時のスペース
確保のために電機子鉄心27を大型にする必要もなく、
電機子鉄心27を小型にしてモータ全体の小型化を図る
ことができる。
【0041】また、積層体21を構成する磁性薄板30
が従来のように円形ではなく直線的な形状を有するた
め、磁性材から成る薄い板材をプレス加工により打ち抜
いて各磁性薄板30を形成する場合に、打ち抜いた後の
板材の不要部分を従来に比べて少なくすることが可能に
なり、材料の無駄を削減することができる。
【0042】更に、積層体21が円筒を展開した形状で
あることから、従来のようにボビン25の各歯22への
装着時のスペースが原因でその鍔部25b、25cの幅
が制限されることがないため、より効率的にコイル24
を巻回することが可能な形状のボビン25を形成するこ
とができる。
【0043】即ち、各ボビン25における両鍔部25
b、25cのうち、電機子鉄心27の歯22に装着され
たときの外周側に位置する方の鍔部25bの幅を大きく
することができ、コイル24の巻数を外周側において多
くすることが可能になる。その結果、占積を大きくする
ことができ、モータの効率を上げ、小型化することが可
能になる。
【0044】また、歯22が、積層体21を構成する各
磁性薄板30の隣接する連結部31aの中間に位置して
いるため、素板31が対称形状になって磁性薄板30も
対称な形状を有することになる。従って、薄い板材をプ
レス加工により打ち抜いて各磁性薄板30を形成する場
合に、打ち抜きのパターンを形成しやすく、しかも不要
部分がより一層少ない状態に打ち抜くことが可能にな
る。
【0045】更に、ボビン25の基部25aに電機子鉄
心27の歯22を嵌め込んだときに、ボビン25の突条
35が歯22の溝33に嵌挿して係合するため、ボビン
25の歯2に対する装着状態を極めて簡単に且つ強固に
保持することが可能になる。
【0046】なお、上記した実施形態では、回転機をD
Cブラシレスモータとした場合の例について説明した
が、回転機はDCブラシレスモータ以外であってもよい
のは勿論であり、少なくとも電機子鉄心の内側に回転子
が配設される構成のものであればよい。
【0047】また、ボビン25の形状や材質は、上記し
たものに限定されるものではなく、特に両鍔25b、2
5cの幅は同じ形状のものであってもよい。更に、ボビ
ン25の両鍔部25b、25cを電機子鉄心27の内周
面形状に合わせて最初から湾曲状に形成しておいてもよ
い。
【0048】また、磁性薄板30を構成する素板31の
個数は、上記した6個に限るものではない。
【0049】また、上記した実施形態では、ボビン25
の基部25aの内周側に突条35を形成し、歯22に凹
状の溝33を形成した場合について説明したが、ボビン
25の基部25aの内周側に凹部、歯22にこの凹部に
嵌挿して係合し得るような突起を形成してもよいのはい
うまでもなく、ボビン及び歯のいずれに凹凸を形成する
かは適宜選択すればよい。
【0050】更に、この発明は上記した実施形態に限定
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおい
て上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0051】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、積層体を構成する各磁性薄板の両端を接合して
円筒状にする前に、各歯に対してボビンを装着すること
が可能になるため、従来のようにボビン装着時のスペー
ス確保のために電機子鉄心を大きくする必要がなく、電
機子鉄心を小型化することが可能になって小型の回転機
を提供することができる。
【0052】また、積層体を構成する磁性薄板が従来の
磁性薄板のように円形ではなくほぼ直線的な形状を有す
るため、磁性材から成る薄い板材をプレス加工により打
ち抜いて各磁性薄板を形成する場合に、打ち抜いた後の
板材の不要部分を少なくして材料の無駄を削減すること
が可能になる。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、素板が対
称形状になって磁性薄板も対称な形状を有することにな
るため、薄い板材をプレス加工により打ち抜いて各磁性
薄板を形成する場合に、打ち抜きパターンを形成しやす
くなり、打ち抜き後の板材の不要部分をより一層少なく
することが可能になる。
【0054】請求項3に記載の発明によれば、ボビンの
両鍔部のうち、電機子鉄心の歯に装着されたときの外周
側に位置する方の鍔部の幅を大きくして、コイルの巻数
を外周側で多くすることができるため、占積を大きくす
ることができ、モータの効率を上げ、小型化することが
可能になる。
【0055】請求項4に記載の発明によれば、ボビン及
び歯の凹凸の係合により、ボビンの歯に対する装着状態
を極めて簡単に且つ強固に保持することが可能になる。
【0056】請求項5に記載の発明によれば、材料の無
駄を削減でき、且つ小型の電機子構造を簡単に得ること
ができ、モータなどの回転機の小型化を図ることが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態における電機子の展開状
態の平面図である。
【図2】図1における一部の平面図である。
【図3】一実施形態における製造途中の工程を示す説明
図である。
【図4】一実施形態における電機子の組立後における平
面図である。
【図5】一実施形態におけるボビンの斜視図である。
【図6】この発明の背景となるDCブラシレスモータの
切断正面図である。
【図7】従来例の平面図である。
【図8】図7の一部の斜視図である。
【図9】他の従来例の平面図である。
【図10】図9の一部の斜視図である。
【符号の説明】 11 回転子 21 積層体 22 歯 24 コイル 25 ボビン 26 電機子コイル 27 電機子鉄心 28 電機子 30 磁性薄板 31 素板 31a 連結部 31b 歯片 33 溝 35 突条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 央 滋賀県愛知郡愛知川町中宿248 日本電産 株式会社滋賀技術開発センター内 Fターム(参考) 5H002 AA06 AB06 AE08 5H603 AA09 BB01 CA05 CB25 CC18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子鉄心及びこの電機子鉄心に巻装さ
    れた電機子コイルから成り、内側に回転子が配設される
    回転機の電機子構造において、 前記電機子鉄心が、内周側に歯片を有する円弧状の素板
    を外周側縁部の連結部にて所要数連結して成る磁性薄板
    が複数積層されて形成された積層体から成り、前記各磁
    性薄板の両端に位置する前記素板が接合されて円筒状に
    形成され、 前記電機子コイルが、ボビンとこのボビンに巻回された
    コイルとから成り、前記各磁性薄板の前記各歯片の積層
    により形成される複数個の歯に前記ボビンがそれぞれ装
    着されて形成されていることを特徴とする回転機の電機
    子構造。
  2. 【請求項2】 前記歯は、前記積層体を構成する前記各
    磁性薄板の隣接する前記連結部の中間に位置しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回転機の電機子構造。
  3. 【請求項3】 前記各歯は、円筒状の前記電機子鉄心の
    径方向にほぼ一定の幅を有し、前記各ボビンは、前記歯
    が嵌挿する筒状の基部と、前記基部の両端にそれぞれ形
    成された鍔部とによりそれぞれ構成され、前記各ボビン
    における前記両鍔部の幅が異なっていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の回転機の電機子構造。
  4. 【請求項4】 前記各ボビンの前記基部及び前記各歯
    に、互いに係合する凹凸が形成されていることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の回転機の電機
    子構造。
  5. 【請求項5】 電機子鉄心及びこの電機子鉄心に巻装さ
    れた電機子コイルから成り、内側に回転子が配設される
    回転機の電機子の製造方法において、 内周側に歯片を有する円弧状の素板が外周側縁部の連結
    部にて所要数連結されて成る磁性薄板を複数積層して積
    層体を形成する工程と、 前記各磁性薄板の前記各歯片の積層により形成される複
    数個の歯に、コイルが巻回されたボビンをそれぞれ装着
    して前記電機子コイルを形成する工程と、 前記積層体の前記各磁性薄板の両端に位置する前記素板
    を接合することにより円筒状に加工して前記電機子鉄心
    を形成する工程とを備えていることを特徴とする回転機
    の電機子の製造方法。
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