JPWO2018163852A1 - 回転電機の積層コア、回転電機の積層コアの製造方法、および回転電機 - Google Patents

回転電機の積層コア、回転電機の積層コアの製造方法、および回転電機 Download PDF

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Abstract

回転電機の積層コアは、磁石装着部を有する金属製の複数の第1コア構成片が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回される第1螺旋状コア構成体層と、複数の第1コア構成片、および、第1コア構成片と長手方向の長さを異にし、磁石装着部を有する金属製の第2コア構成片が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回される第2螺旋状コア構成体層とを有している。第2螺旋状コア構成体層は、第1螺旋状コア構成体層上に、第1螺旋状コア構成体層に連なって積層されている。第2コア構成片は、第2螺旋状コア構成体層の先頭に少なくとも1つ設けられる。第2螺旋状コア構成体層の磁石装着部が、第1螺旋状コア構成体層の磁石装着部と、積層コアの周方向にずれている。

Description

この発明は、段スキューを有する回転電機の積層コア、回転電機の積層コアの製造方法、および回転電機に関するものである。
従来、磁石部材の断面と同形状の穴をプレス加工などにより打ち抜いたフープ材を積層した後、穴に磁石部材を挿入するIPM(Interior Permanent Magnet、磁石埋め込み式)モーターが知られている。
例えば、特許文献1に記載された回転電機の積層コアでは、磁性鋼板などの金属製を用い、磁石部材挿入穴が設けられたフープ材を水平面方向に湾曲させて巻回し、螺旋状に積層することによって、IPMモーターのコアが製造されている。この積層コアでは、磁石部材の断面と同形状の穴を各層ごとに少しずつずらしてプレス加工し、その穴に磁石部材が挿入されることによって、ローターに斜めのスキューが設けられている。
特開2013−17281号公報
しかしながら、特許文献1に示されている回転電機の積層コアでは、容易に段スキューを設けることができないため、斜めのスキューを設けており、傾斜のある形状の磁石部材を使用する必要がある。これにより、積層コアの断面積に対する磁石面積が小さくなり、磁束強度が低下するため、モーター効率が低下していた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、モーターコアに容易に段スキューを設け、モーターの効率を高める回転電機の積層コア、回転電機の積層コアの製造方法、および回転電機を得ることを目的とする。
この発明による回転電機の積層コアは、磁石装着部を有する金属製の複数の第1コア構成片が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回される第1螺旋状コア構成体層と、複数の第1コア構成片、および、第1コア構成片と長手方向の長さを異にし、磁石装着部を有する金属製の第2コア構成片が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回される第2螺旋状コア構成体層とを有している。第2螺旋状コア構成体層は、第1螺旋状コア構成体層上に、第1螺旋状コア構成体層に連なって積層されている。第2コア構成片は、第2螺旋状コア構成体層の先頭に少なくとも1つ設けられる。第2螺旋状コア構成体層の磁石装着部が、第1螺旋状コア構成体層の磁石装着部と、積層コアの周方向にずれている。
また、この発明による回転電機の積層コアの製造方法は、長手方向に沿って送り出される金属製の帯状フープ部材に、磁石装着部を有する第1コア構成片、および第1コア構成片と長手方向の長さを異にし磁石装着部を有する第2コア構成片を、プレス加工により形成する工程と、複数の第1コア構成片が連接して構成される第1帯状コア構成体を形成する工程と、第1帯状コア構成体に連接し、複数の第1コア構成片、および少なくとも1つの第2コア構成片が連接して構成される第2帯状コア構成体を形成する工程と、第1帯状コア構成体および第2帯状コア構成体を、一体として螺旋状に巻回する工程とを含む。
この発明による回転電機の積層コア、回転電機の積層コアの製造方法によれば、モーターコアに容易に段スキューを設け、モーターの効率を高めることができる。
この発明の実施の形態1による回転電機の積層コアの平面図である。 積層コアの側面図である。 積層コアを構成する帯状コア部材を示す図である。 積層コアの製造方法の概要を示す平面図である。 積層コアの製造方法の概要を示す側面図である。 プレス加工の詳細について示す図である。 プレス加工により製造された帯状コア部材の図である。 図7の帯状コア部材を湾曲させた後の状態を示す図である。 コア構成片間に形成されるスリットおよび逃げ穴について示す図である。 逃げ穴の位置によるコア構成片の厚さの増加を測定した結果について示す図である。 図10において、逃げ穴の中心位置とスリット頂点との位置関係を示す図である。 実施の形態2による回転電機の積層コアの側面図である。 実施の形態3による回転電機の積層コアの側面図である。 実施の形態4による回転電機の積層コアの平面図である。 図14の積層コアを構成する帯状コア部材を示す図である。 図15の変形例を示す図であり、キー溝が設けられた3段スキューの積層コアを製造するため帯状フープ部材を示す図である。 実施の形態における変形例である回転電機の積層コアの側面図である。 積層コアを搭載した回転電機を示す軸方向の断面模式図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一もしくは相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による回転電機の積層コアの平面図、図2は、積層コアの側面図、図3は、積層コアを構成する帯状コア部材を示す図である。
図1の平面図に示すように、回転電機の積層コア1は、磁石部材挿入穴6を有する複数のコア構成片21が円形に巻かれて構成されている。積層コア1は、回転電機であるモーターに用いられる。積層コア1は、後述する帯状コア部材4が、螺旋状に巻回され、積層されたものである。
図2の側面図に示すように、積層コア1は、コア上層12およびコア下層11の2層により構成されている。コア上層12およびコア下層11には、ハッチングで示している磁石部材2が設けられている。コア下層11は、5段に積層された金属製のコア構成片21により構成されている。コア上層12は、5段に積層されており、最下段の1箇所に金属製のスキュー付きコア構成片22が設けられており、その他の部分はコア構成片21が設けられている。スキュー付きコア構成片22は、長手方向において、コア構成片21より長尺である。これにより、コア上層12における磁石部材2は、コア下層11における磁石部材2と、水平方向、すなわち積層コア1の周方向にずれた位置にあり、段スキューを形成している。ここで、磁石部材2が積層コア1の周方向にずれた量は、スキュー幅である。
また、磁石部材2は、コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22の磁石部材挿入穴6に装着されているので、以下においては、磁石部材挿入穴6の位置のずれにのみ言及し、磁石部材2のずれについては言及しない。コア下層11は、第1螺旋状コア構成体層を構成し、コア上層12は、第2螺旋状コア構成体層を構成する。
積層コア1は、図3に示す帯状コア部材4が、一体となって螺旋状に巻回されて形成されている。帯状コア部材4は、コア下層用連接部31、およびコア上層用連接部32が連接して構成されている。コア下層用連接部31は、一体となって螺旋状に巻回されることによって、コア下層11を形成する。また、コア上層用連接部32は、一体となって螺旋状に巻回されることによって、コア上層12を形成する。コア下層用連接部31は、複数のコア構成片21が連接して構成されている。コア上層用連接部32は、コア下層用連接部31と連接する先頭に、スキュー付きコア構成片22が設けられ、スキュー付きコア構成片22の後続には、複数のコア構成片21が連接して設けられている。この例では、スキュー付きコア構成片22は、1つ設けられている。スキュー付きコア構成片22は、2つ以上設けられていてもよい。これにより、スキュー付きコア構成片22は、コア上層12の先頭に少なくとも1つ設けられている。コア下層用連接部31は、第1帯状コア構成体を構成し、コア上層用連接部32は、第2帯状コア構成体を構成する。また、コア構成片21は、第1コア構成片を構成し、スキュー付きコア構成片22は、第2コア構成片を構成する。
コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22は、磁石部材挿入穴6を有している。磁石部材挿入穴6と反対側には、円弧辺9を有している。隣り合う2つのコア構成片21またはスキュー付きコア構成片22の間には、V字形状のスリット8が設けられ、スリット8の先端部に逃げ穴7が設けられている。スキュー付きコア構成片22の磁石部材挿入穴6の位置は、コア構成片21の磁石部材挿入穴6の位置と比べてずれている。磁石部材挿入穴6は、磁石装着部を構成する。
次に、実施の形態1における回転電機の積層コアの製造方法の概要を説明する。
図4は、製造方法の概要を示す平面図、図5は、製造方法の概要を示す側面図である。
まず、図4に示すように、磁性鋼板からなる金属製の帯状フープ部材3は、図示しないフープ送出装置によって、長手方向に送り出され、プレス加工機40に供給される。プレス加工機40は、供給されてきた帯状フープ部材3に対して、プレス加工により、帯状コア部材4を形成する。帯状コア部材4は、磁石部材挿入穴6、スリット8、逃げ穴7、および円弧辺9をそれぞれ有するコア構成片21およびスキュー付きコア構成片22によって構成されている。
磁石部材挿入穴6は、コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22に貫通穴として形成されている。スリット8は、コア構成片21またはスキュー付きコア構成片22の間に、V字形状に形成されている。逃げ穴7は、略円形で、スリット8のV字形状の先端部に形成されている。
次に、図5に示すように、帯状コア部材4の先頭のコア構成片21が、回転テーブル41に固定され、回転テーブル41を回転させることによって、コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22が巻き取られる。コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22が巻き取られることによって、帯状コア部材4は、コア構成片21の幅方向に折り曲げられ、1段の輪が形成される。この輪が螺旋状に積層されることによって、螺旋巻きコア材5が形成される。さらに、螺旋巻きコア材5が加工されることによって、積層コア1が形成される。
次に、帯状コア部材4を製造するプレス加工成形について説明する。
図6は、プレス加工の詳細について示す図である。図7は、プレス加工により製造された帯状コア部材の図、図8は、製造された帯状コア部材を湾曲させた後の状態を示す図である。
図6に示すように、プレス加工機40では、3つの金型であるスリット金型42、円弧金型43および磁石部材挿入穴金型44を組み合わせて用いている。
すなわち、帯状フープ部材3に対して、スリット金型42を用いてスリット8および逃げ穴7を、円弧金型43を用いて円弧辺9を、磁石部材挿入穴金型44を用いて磁石部材挿入穴6を、順送プレス加工することによって、帯状コア部材4、すなわち、コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22を成形することができる。
この時、フープ送出装置による帯状フープ部材3の送り量は、1つのコア構成片21または1つのスキュー付きコア構成片22の長さとなる。スキュー付きコア構成片22は、コア構成片21と比較してスキュー幅分だけ長尺である。これは、フープ送出装置による帯状フープ部材3の送り量を増やすことによって、実現することができる。また、スキュー付きコア構成片22は、スキュー幅分だけ間隔を増やした位置に磁石部材挿入穴6が設けられている。すなわち、スキュー付きコア構成片22の磁石部材挿入穴6は、スキュー幅分だけ後方に位置をずらせて、プレス加工により成形されている。これは、磁石部材挿入穴金型44によるプレス加工のタイミングを遅らせることによって、実現することができる。
このように、帯状フープ部材3の送り量および磁石部材挿入穴6のプレス加工のタイミングを制御することによって、磁石部材挿入穴6の位置を任意に決定することができる。
また、スキュー付きコア構成片22は、コア構成片21と比較してスキュー幅に相当する分だけ円弧辺9が長い形状である。このため、スキュー付きコア構成片22およびコア構成片21の円弧辺9をプレス加工する際には、個別に用意された円弧金型43を用いてもよいし、長尺用の円弧金型43を兼用してもよい。
図7には、このようにして形成された帯状コア部材4を示している。図7に示すように、スリット8は、2つの対向する傾斜辺81からなる。この2つの傾斜辺が接触するように、コア構成片21が折り曲げられた後の状態を図8に示している。図7に示す帯状コア部材4において、このような折り曲げが連続して行われ、螺旋状に巻回されることによって、図5に示した螺旋巻きコア材5が形成される。
実施の形態1の製造方法によれば、連接したコア構成片21を螺旋状に巻回して、螺旋巻きコア材5を成形するため、1周目を巻き終えて、2周目に切り替わる際には、帯状コア部材4の厚さ分だけ1周目と2周目との間に高低差が生じる。また、プレス加工によるバリまたは帯状フープ部材3の厚さの公差の他、帯状コア部材4を湾曲させる際に、コア構成片21に厚さの増加または伸びが生じることもある。これらの差異が蓄積することによって、成形後の螺旋巻きコア材5には、積層高さにばらつきが生じる。
そこで、螺旋巻きコア材5を積層した後には、螺旋巻きコア材5全体に加圧プレスを施す。この加圧プレスにより、1周目と2周目との隙間をできる限り小さくすることができるため、容易に、高さが均一となった積層コア1を形成することができる。
加圧プレスの際には、回転テーブル41に対して螺旋巻きコア材5の位置がずれないようにしなければならない。このためには、積層を開始する1段目の最初のコア構成片21および積層が完了する最終段の最後のコア構成片21を溶接によって固定する方法でもよいし、コア構成片21に凹部を設け、回転テーブル41に凸部を設け、これらの凹部および凸部を嵌め合わせる方法でもよい。
なお、後者の場合においては、コア構成片21に設ける凹部は、磁石部材2の磁路を妨げないよう磁石部材挿入穴6に対して板幅方向に鉛直に位置付けし、かつ円弧辺9上に配置することが望ましい。すなわち、凹部は、円弧辺9の中央部に設けることが望ましい。
また、積層コア1が形成された後には、全層を貫くボルトによって積層体の上下を締め付けて固定するか、または積層面の数か所をビード状に溶接して各層を繋ぐことが望ましい。これによって、積層コア1の積層形状を維持することができる。
次に、逃げ穴7について、図9から図11を用いて、詳細に説明する。
図9は、コア構成片間に形成されるスリットおよび逃げ穴について示す図である。
図9に示すように、コア構成片21は、磁石部材挿入穴6および円弧辺9を備え、隣り合うコア構成片21との間に、スリット8および、スリット8の先端部に逃げ穴7が設けられている。また、コア構成片21は、接合部10で隣り合うコア構成片21と繋がって一続きになっている。
スリット8は、2つの傾斜辺81をV字形状に組み合わせてなる切り欠きである。2つの傾斜辺81は、スリット8の中心線に対して鏡面対称に加工されている。すなわち、スリット8は、等辺かつ板幅方向に対して等角の2つの傾斜辺81によって構成された切り欠きである。
傾斜辺81の傾斜角θは、2つの傾斜辺81の延長線上の交点であるスリット頂点80における角度として定義される。傾斜角θは、磁石部材2の極数に依存し、傾斜角θ[deg]=(360deg/極数)/2で表される。
コア構成片21の傾斜辺81と、隣り合うコア構成片21の傾斜辺81とを合わせて、スリット8の隙間をなくすことによって、帯状コア部材4が湾曲して螺旋巻きコア材5が形成される。隣り合うコア構成片21の、対向する傾斜辺81同士を合わせて、スリット8の隙間をなくそうとすると、帯状コア部材4が湾曲して、スリット頂点80が曲げ中心となり、接合部10は変形する。接合部10には、螺旋巻きコア材5の周方向に引張力が加わり、接合部10でのコア構成片21の厚さが減少する。
反対に、2つの傾斜辺81が接触した後、傾斜辺81には、押し付け合って圧縮力がはたらく。圧縮力が加わった部分の部材は盛り上がって、傾斜辺81周辺部分の厚さは増加する。厚さが増加したコア構成片21を積層すると、厚さの増加が積層数の分だけ蓄積し、螺旋巻きコア材5の高さの寸法精度は悪くなる。
そこで、厚さの増加を軽減させるため、スリット頂点80の中心と同心の部位、もしくはスリット頂点80より螺旋巻きコア材5の半径方向に沿って内側の点を中心として、略円形の逃げ穴7を設ける。
逃げ穴7を設けることにより、傾斜辺81が接触した後も、逃げ穴7が変形しながら接合部10が湾曲するため、逃げ穴7を設けない場合よりも、コア構成片21の厚さの増加を抑制することができる。
次に、逃げ穴の位置によって、コア構成片21の厚さがどの程度増加するかを検証した結果について説明する。
図10は、逃げ穴の位置によるコア構成片の厚さの増加量を測定した結果である。図11は、図10の測定における、逃げ穴の中心位置とスリット頂点との位置関係を示す図である。
測定は、1mm厚のコア構成片21に、スリット8および直径3mmの逃げ穴7を加工して行った。図11に示すように、逃げ穴7の中心Pが、スリット頂点80と同じ位置にある時を条件B、スリット頂点80よりも積層コア1の径方向に対して1.5mm外側にある時を条件A、反対に、スリット頂点80よりも積層コア1の径方向に対して1.5mm内側にある時を条件Cとする。測定は、それぞれの条件につき4回ずつ行った。
図10に、逃げ穴7の中心Pの位置に対する、コア構成片21を折り曲げた際の、コア構成片21の厚さの増加量を測定した平均値dを示す。
逃げ穴7の中心Pが、スリット頂点80が同じ位置にある場合(条件B)に、厚さの増加量dは最小値を示し、中心Pがスリット頂点80よりコアの径方向に対して内側にある場合(条件C)と合わせて、中心Pがスリット頂点80よりコアの径方向に対して外側にある場合(条件A)よりも、帯状コア部材4を曲げた際のコア構成片21が圧縮されることによる厚さの増加量dが小さいことが分かる。
このように、実施の形態1の積層コア1の製造方法によれば、スリット頂点80の周辺に逃げ穴7を設けることによって、コア構成片21を折り曲げた際の、コア構成片21の厚さの増加を抑制する効果があることを確認できた。また、逃げ穴7の中心Pは、スリット頂点80と同じ位置、または、スリット頂点80より積層コア1の径方向内側に設けることが望ましい。
このように、実施の形態1における回転電機の積層コア1は、磁石部材挿入穴6を有する金属製の複数のコア構成片21が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回されるコア下層11と、複数のコア構成片21、および、コア構成片21と長手方向の長さを異にし、磁石部材挿入穴6を有する金属製のスキュー付きコア構成片22が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回されるコア上層12とを有している。コア上層12は、コア下層11上に、コア下層11に連なって積層され、スキュー付きコア構成片22は、コア上層12の先頭に設けられ、コア上層12の磁石部材挿入穴6が、コア下層11の磁石部材挿入穴6と、積層コア1の周方向にずれて、段スキューを形成している。また、スキュー付きコア構成片22は、コア構成片21よりも、長手方向に長尺である。
これにより、モーターコアに容易に段スキューを設け、モーターの効率を高めることができる。
また、隣り合うコア構成片21の間に、逃げ穴7が設けられている。隣り合うコア構成片21の間には、2つの傾斜辺81からなるスリット8が形成され、逃げ穴7は略円形であり、逃げ穴7の中心Pは、2つの傾斜辺81の交点であるスリット頂点80、または、スリット頂点80よりもコア構成片21の径方向内側に設けられている。
これにより、傾斜辺81周辺部分の厚さの増加を抑制し、積層コア1の高さの寸法精度を改善することができる。
また、このように、実施の形態1における回転電機の積層コア1の製造方法では、長手方向に沿って送り出される金属製の帯状フープ部材3に、磁石部材挿入穴6を有する、コア構成片21およびコア構成片21と長手方向の長さを異にするスキュー付きコア構成片22を、プレス加工により形成する工程と、複数のコア構成片21が連接して構成されるコア下層用連接部31を形成する工程と、コア下層用連接部31に連接し、複数のコア構成片21およびスキュー付きコア構成片22が連接して構成されるコア上層用連接部32を形成する工程と、コア下層用連接部31およびコア上層用連接部32を、一体として螺旋状に巻回する工程とを含む。スキュー付きコア構成片22を、コア上層用連接部32の先頭に設けることによって、巻回されたコア上層用連接部32の磁石部材挿入穴6が、巻回されたコア下層用連接部31の磁石部材挿入穴6と、積層コア1の周方向にずれて、段スキューを形成している。
これにより、連接したコア構成片21の中に、長尺であるスキュー付きコア構成片22を1つ設けるだけでよく、プレス加工時に装置の変更などを行うことなく、段スキューを形成することができる。
また、隣り合うコア構成片21の間に、2つの傾斜辺81からなるスリット8を形成し、2つの傾斜辺81の交点であるスリット頂点80の周辺に逃げ穴7を形成する工程と、コア構成片21を、2つの傾斜辺81が接触するように折り曲げ、螺旋状に巻回する工程とを含んでいる。また、逃げ穴7を、スリット頂点80、または、スリット頂点80よりもコア構成片21の径方向内側の点を中心Pとする略円形に加工する工程を含んでいる。
これにより、傾斜辺81周辺部分の厚さの増加を抑制し、積層コア1の高さの寸法精度を改善することができる。
また、実施の形態1における回転電機1の積層コアの製造方法では、帯状フープ部材3の送り量および磁石部材挿入穴6のプレス加工のタイミングを制御することによって、磁石部材挿入穴6の位置を、積層構造の一定層ごとに、螺旋状に巻回される周方向にずらして、段スキューを形成している。
これにより、連接したコア構成片21を形成する中で、プレス加工時に制御項目の変更のみで、容易に段スキューを形成することができる。
なお、この例では、帯状コア部材4を製造する場合に、スキュー付きコア構成片22の磁石部材挿入穴6の位置をスキュー幅分だけ帯状コア部材4の長さ方向にずらしている。スキュー付きコア構成片22の磁石部材挿入穴6をスキュー幅分だけ積層コア1の周方向に長くしてもよい。また、スキュー付き構成片22を複数連続して成形してもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2による回転電機の積層コアについて、図12を用いて説明する。実施の形態2では、スキュー付きコア構成片が短尺である。
図12は、実施の形態2による回転電機の積層コアの側面図である。図12に示すように、積層コア100は、第1帯状コア構成体としてのコア下層11、および第2帯状コア構成体としてのコア上層16の2層により構成されている。コア下層11は、5段に積層されたコア構成片21により構成されている。コア上層16は、5段に積層されており、最下段の1箇所にスキュー付きコア構成片23が設けられ、最下段のその他の部分および上の4段は、コア構成片21により構成されている。スキュー付きコア構成片23は、長手方向において、コア構成片21よりスキュー幅分だけ短尺である。これにより、コア上層16における磁石部材挿入穴6は、コア下層11における磁石部材挿入穴6と、水平方向にずれて、段スキューを形成している。
積層コア100が巻回される前の帯状コア部材は、図3の場合と同様に、コア下層11に用いるコア下層用連接部および、コア上層16に用いるコア上層用連接部が連接して構成されている。コア下層用連接部は、複数の金属製のコア構成片21が連接して構成されている。コア上層用連接部は、コア下層用連接部と接続する先頭に、スキュー付きコア構成片23が設けられている。スキュー付きコア構成片23の後続には、複数の金属製のコア構成片21が連接して構成されている。スキュー付きコア構成片23は、帯状フープ部材3の送り量および磁石部材挿入穴6のプレス加工のタイミングを制御することによって、加工することができる。
このように、実施の形態2による積層コア100においては、スキュー付きコア構成片23は、コア構成片21よりも、長手方向に短尺である。これにより、容易に段スキューを形成することができる。また、スキューの方向を、長尺の場合と逆回転方向とすることができるので、積層コアの設計の自由度を増すことができる。
実施の形態3.
次に、実施の形態3による回転電機の積層コアについて、図13を用いて説明する。実施の形態3では、帯状コア構成体が3層となっている。
図13は、実施の形態3による回転電機の積層コアの側面図である。図13に示すように、積層コア101は、コア下層11、コア上層12の上に、コア追加層13を設け、3層で構成されている。
この積層コア101の製造方法は、実施の形態1での製造方法と同様である。まず、コア下層11およびコア上層12を形成する。次に、コア上層12の最後のコア構成片21に続けて、コア追加層13の先頭にスキュー付きコア構成片22を設ける。さらに、スキュー付きコア構成片22に連接して、コア構成片21を複数形成する。コア追加層13を、コア下層11およびコア上層12と一体となって螺旋状に巻回することによって、積層コア101が形成される。すなわち、コア上層12に連なって、複数のコア構成片21およびスキュー付きコア構成片22が一体となって螺旋状に巻回されている。
このように、実施の形態3による積層コア101においては、複数のコア構成片21およびスキュー付きコア構成片22が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回されるコア追加層13が、コア上層12に連なって、コア上層12上に設けられている。
これにより、積層コア101は、積層方向に3枚の磁石部材2を縦に配置する時、3枚の磁石部材2を積層コア101の周方向に少しずつ位相をずらして配置することにより、3段構成の段スキューを設けることができる。
なお、コア追加層13の上に、さらにコア層を設けて、4層以上としてもよい。また、コア構成片21より長尺であるスキュー付きコア構成片22の代わりに、コア構成片21より短尺であるスキュー付きコア構成片23を用いてもよい。また、それらを組み合わせることも可能である。スキュー付きコア構成片23は、第2コア構成片を構成する。
磁石部材挿入穴6は、磁石部材2の断面形状と同等の形状の穴であり、積層後、積層コア1の軸方向に磁石部材2を挿入することによってIPMモーターを容易に製造することができる。この時、磁石部材2の断面形状より大きい形状の穴をプレス加工しておき、磁石部材2の挿入後に磁石部材挿入穴6に樹脂などを流し入れて、磁石部材挿入穴6と磁石部材2との隙間を埋めて磁石部材2を固定しても良い。
実施の形態4.
次に、実施の形態4による回転電機の積層コアについて、図14〜16を用いて説明する。実施の形態4では、積層コアの径方向内側にキー溝が設けられている。
図14は、実施の形態4による回転電機の積層コアの平面図である。実施の形態4の積層コア102は、積層コア102の周方向に連接された複数のコア構成片21および複数のスキュー付きコア構成片22を有している。コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22について、積層コア102の径方向内側にキー溝82が形成されている。キー溝82は、積層コア102の周方向に位置を合わせて、コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22に形成されている。キー溝82は、積層コア102の周方向に連接されたコア構成片21およびスキュー付きコア構成片22において、積層コア102の周方向に2つおきに設けられている。図14では、コア構成片21に設けられたキー溝82を示している。また、図14では、コア構成片21の背後にあり、破線で示した長尺のスキュー付きコア構成片22に設けられたキー溝82も示している。積層コア102には、図示しない回転軸が取り付けられている。キー溝82は、積層コア102の位相と回転軸の位相とを合わせるための位置決めに用いられる。
図15は、図14の積層コア102を構成する帯状コア部材4を示す図である。この帯状コア部材4を螺旋状に巻回し積層することによって、積層コア102は形成される。キー溝82は、円弧辺9に形成されている。本実施の形態4の積層コア102によれば、キー溝82を用いることによって、回転電機の軸と積層コア102との位相合わせを確実に行うことができる。
図16は、図15の変形例を示す図である。図16は、キー溝が設けられた3段スキューの積層コアを製造するための帯状コア部材を示す図である。帯状コア部材4は、矢印の示す方向に進みながら順次加工されている。この例では、キー溝82は、すべてのコア構成片21およびスキュー付きコア構成片22に設けられている。キー溝82は、積層コア102の最下層および最上層のみに設けてもよい。また、キー溝82の位置をずらす代わりに、スキュー付きコア構成片22のキー溝82の形状を、コア構成片21のキー溝82より、積層コア102の周方向にスキュー幅分だけ長い形状としてもよい。
図16を用いて、コア構成片21およびスキュー付きコア構成片22に設けるキー溝82の位置について説明する。基準となるキー溝82は、3段スキューの積層コア102において、下から2層目のコア構成片21の円弧辺9の中央に設ける。なお、層数は、最下層の螺旋状コア構成体層から順に、1層目、2層目および3層目としている。1層目のコア構成片21の各キー溝82は、コア構成片21の円弧辺9の中央よりもスキュー幅分だけ2層目のコア構成片21側にずらされた位置、すなわちプレス加工機に対してスキュー幅分だけ帯状コア部材4が進んだ位置に形成されている。2層目の先頭にあるスキュー付きコア構成片22のキー溝82は、スキュー幅分だけ2層目のコア構成片21側にずらされた位置に形成されている。このスキュー付きコア構成片22のキー溝82の位置は、スキュー付きコア構成片22の円弧辺9の中央からスキュー幅の半分だけ2層目のコア構成片21側にずらされた位置である。これにより、2層目の各キー溝82の位置は、1層目の各キー溝82の位置に合わせられる。
一方、3層目のコア構成片21のキー溝82は、コア構成片21の円弧辺9の中央よりもスキュー幅分だけ2層目のコア構成片21側にずらされた位置に形成されている。3層目の先頭にあるスキュー付きコア構成片22のキー溝82は、スキュー幅分だけ2層目のコア構成片21側にずらされた位置に形成されている。このスキュー付きコア構成片22のキー溝82の位置は、スキュー付きコア構成片22の円弧辺9の中央からスキュー幅の半分だけ2層目のコア構成片21側にずらされた位置である。これにより、3層目の各キー溝82の位置は、1層目の各キー溝82の位置および2層目の各キー溝82の位置に合わせられる。これにより、積層された各コア構成片21および各スキュー付きコア構成片22は、積層コア102の軸方向に一連の各キー溝82を備えることができる。
キー溝82は、プレス加工によって形成することができる。この場合、キー溝82を形成する金型は、各コア構成片21および各スキュー付きコア構成片22の円弧辺9を成形する円弧金型43と別に設けられる。しかし、円弧辺9を成形する円弧金型43にキー溝82を設ける部分を加えた金型を用いてもよい。
本実施の形態4によれば、キー溝82の加工を容易にすることができる。また、変形例の積層コア102によれば、キー溝82をすべてのコア構成片21およびスキュー付きコア構成片22に設けることによって、回転電機の軸と積層コア102との位相合わせをさらに確実に行うことができる。
また、図17に示すように、磁石部材挿入穴6は、積層コア1の径方向の外側に位置をずらして配置し、磁石部材挿入穴6の外側の辺の部分をなくして磁石部材装着溝60としても良い。この場合、磁石部材2は、コア積層後に積層コア1の上面または下面から挿入されるのではなく、接着剤などで積層コアの外周に貼り付けられる構造となる。
以上のように、帯状フープ部材3の幅および厚さ、プレス加工機40の金型形状、プレス加工のタイミング、積層数の組み合わせにより、多種多様な形状の積層コアを容易に製造することができる。
また、段スキューを形成する方法としては、スキュー付きコア構成片22を形成する方法ではなく、帯状フープ部材3の送り量または回転テーブル41の巻き取り量と、磁石部材挿入穴6、スリット8、および円弧辺9のプレス加工および打ち抜き加工のタイミングとを、同期させて制御することによって、スキュー付き積層コアを得ることができる。その結果、帯状フープ部材3の任意の位置に、設計した数および形状のコア構成片21を容易に加工することができる。この時、回転テーブル41の回転速度は、帯状フープ部材3の送り量とコア構成片21が回転テーブル41に巻き取られる量とが等しくなるように、設定することが望ましい。
また、本発明の実施の形態の製造方法によれば、プレス加工を使用するので、鋳物により製造するものに比べて、積層コアを安価にすることができる。例えば、鋳物により成形される積層コアは、磁石部材2を取り付けるための穴または溝を、処理の難しい切削加工により形成する必要がある。しかし、実施の形態1の製造方法によれば、磁石部材挿入穴6を極めて容易なプレス加工にて簡単に行うことができる。
さらに、本発明の実施の形態の製造方法によれば、薄板である磁性鋼板を環状形状に1回のプレス加工で加工した後、それらを積層する積層コアの製造方法よりも歩留まりが良く、特にエレベータの巻上機など大型のモーターコアにおいては、製造コストの低減を実現することができる。
実施の形態5.
次に、実施の形態5による回転電機について、図18を用いて説明する。図18は、積層コア1を搭載した回転電機を示す軸方向の断面模式図である。図18では、図の明瞭性を優先し、ハッチングおよび回転軸の記載を省略している。
実施の形態5による回転電機90は、ローター83およびステーター84を備えている。ローター83の形状は、円筒形状である。ローター83は、実施の形態1で説明した積層コア1を有している。ローター83には、図示しない回転軸が取り付けられている。ローター83は、図示しない回転軸とともに回転可能である。ステーター84は、ローター83の外側に対向して設けられている。ステーター84の形状は、ローター83と同心の円筒形状である。ステーター84は、ステーターコア85およびコイル86を有している。ステーターコア85には、コイル86が巻かれている。ステーター84の構成は、特に限定されるものではなく、既存の構成でよい。
このように、積層コア1を有している回転電機90によれば、コギングトルクを低減することができ、モーターの効率を高めることができる。なお、実施の形態5では、ローター83に積層コア1を用いたが、積層コア100〜102のいずれかを用いてもよい。
1,100,101,102 積層コア、3 帯状フープ部材、6 磁石部材挿入穴(磁石装着部)、7 逃げ穴、8 スリット、11 コア下層(第1螺旋状コア構成体層)、12,16 コア上層(第2螺旋状コア構成体層)、21 コア構成片(第1コア構成片)、22,23 スキュー付きコア構成片(第2コア構成片)、31 コア下層用連接部、32 コア上層用連接部、60 磁石部材装着溝(磁石装着部)、80 スリット頂点(交点)、81 傾斜辺、90 回転電機、P 中心。

Claims (11)

  1. 磁石装着部を有する金属製の複数の第1コア構成片が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回される第1螺旋状コア構成体層と、
    複数の前記第1コア構成片、および、前記第1コア構成片と長手方向の長さを異にし、前記磁石装着部を有する金属製の第2コア構成片が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回される第2螺旋状コア構成体層とを有する回転電機の積層コアであって、
    前記第2螺旋状コア構成体層は、前記第1螺旋状コア構成体層上に、前記第1螺旋状コア構成体層に連なって積層され、
    前記第2コア構成片は、前記第2螺旋状コア構成体層の先頭に少なくとも1つ設けられ、
    前記第2螺旋状コア構成体層の前記磁石装着部が、前記第1螺旋状コア構成体層の前記磁石装着部と、前記積層コアの周方向にずれている回転電機の積層コア。
  2. 前記第2コア構成片は、前記第1コア構成片よりも、長手方向に長尺である請求項1に記載の回転電機の積層コア。
  3. 前記第2コア構成片は、前記第1コア構成片よりも、長手方向に短尺である請求項1に記載の回転電機の積層コア。
  4. 隣り合う前記第1コア構成片の間に、逃げ穴が設けられる請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機の積層コア。
  5. 隣り合う前記第1コア構成片の間には、2つの傾斜辺からなるスリットが形成され、
    前記逃げ穴は略円形であり、
    前記逃げ穴の中心は、前記2つの傾斜辺の交点、または、前記交点よりも前記第1コア構成片の径方向内側に設けられる請求項4に記載の回転電機の積層コア。
  6. 複数の前記第1コア構成片および前記第2コア構成片が連接して構成され、一体となって螺旋状に巻回される1層以上の螺旋状コア構成体層が、前記第2螺旋状コア構成体層に連なって、前記第2螺旋状コア構成体層上に設けられる請求項1から5のいずれか1項に記載の回転電機の積層コア。
  7. 長手方向に沿って送り出される金属製の帯状フープ部材に、磁石装着部を有する第1コア構成片、および前記第1コア構成片と長手方向の長さを異にし磁石装着部を有する第2コア構成片を、プレス加工により形成する工程と、
    複数の前記第1コア構成片が連接して構成される第1帯状コア構成体を形成する工程と、
    前記第1帯状コア構成体に連接し、複数の前記第1コア構成片、および少なくとも1つの前記第2コア構成片が連接して構成される第2帯状コア構成体を形成する工程と、
    前記第1帯状コア構成体および前記第2帯状コア構成体を、一体として螺旋状に巻回する工程とを含む回転電機の積層コアの製造方法。
  8. 隣り合う前記第1コア構成片の間に、2つの傾斜辺からなるスリットを形成し、前記2つの傾斜辺の交点の周辺に逃げ穴を形成する工程と、
    前記隣り合う第1コア構成片を、前記2つの傾斜辺が接触するように折り曲げ、螺旋状に巻回する工程とを含む請求項7に記載の回転電機の積層コアの製造方法。
  9. 前記逃げ穴を、前記2つの傾斜辺の前記交点、または、前記交点よりも前記第1コア構成片の径方向内側の点を中心とする略円形に加工する工程を含む請求項8に記載の回転電機の積層コアの製造方法。
  10. 長手方向に沿って送り出される金属製の帯状フープ部材に対して、磁石装着部を有する第1コア構成片を順次形成し、前記第1コア構成片を一体として螺旋状に巻回して積層する回転電機の積層コアの製造方法であって、
    前記帯状フープ部材の送り量および前記磁石装着部のプレス加工のタイミングを制御することによって、前記磁石装着部の位置を、積層構造の一定層ごとに、螺旋状に巻回される周方向にずらして形成する回転電機の積層コアの製造方法。
  11. 請求項1から6のいずれか1項に記載の積層コアを有する回転電機。
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