JP2007074898A - 永久磁石式回転電機およびそれを用いた圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明の目的は、高出力かつ低騒音の永久磁石式回転電機を提供することである。
【解決手段】
固定子鉄心12に形成された複数のスロット13内にティース10を取り囲むように集中巻の電機子巻線9が施された固定子7と、回転子鉄心2に形成された複数の永久磁石挿入孔14中に永久磁石3が納められた回転子1とを有する永久磁石式回転電機11において、回転子鉄心2の磁極角度θ1を電気角で100度から120度の範囲とすると共に、回転子鉄心2の外周面の極間に凹部15を形成した永久磁石式回転電機とすることにより、高出力かつ低騒音化が図れる。
【選択図】図1
本発明の目的は、高出力かつ低騒音の永久磁石式回転電機を提供することである。
【解決手段】
固定子鉄心12に形成された複数のスロット13内にティース10を取り囲むように集中巻の電機子巻線9が施された固定子7と、回転子鉄心2に形成された複数の永久磁石挿入孔14中に永久磁石3が納められた回転子1とを有する永久磁石式回転電機11において、回転子鉄心2の磁極角度θ1を電気角で100度から120度の範囲とすると共に、回転子鉄心2の外周面の極間に凹部15を形成した永久磁石式回転電機とすることにより、高出力かつ低騒音化が図れる。
【選択図】図1
Description
本発明は、界磁用の永久磁石を回転子に備えている永久磁石式回転電機に関し、特に、空気調和機,冷蔵庫および冷凍庫等の圧縮機などに搭載される永久磁石式回転電機に関する。
従来、この種の永久磁石式回転電機においては、様々な形状が採用されている。例えば、特開2001−218404号公報に記載の永久磁石式回転電機においては、固定子鉄心に形成された複数のティースを取り囲むように集中巻の電機子巻線が施された固定子と、回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有し、マグネットトルクを有効に発生させて回転電機の出力を向上させようとしている。
上記従来技術では、回転電機の出力向上に着目しているが、回転電機として実用化するには騒音問題を切り離しては考えられない。永久磁石式回転電機の騒音を大きくする要因として脈動トルクおよび電磁加振力等が挙げられるが、これらを低減するためにはギャップの磁束密度を小さくすればよい。しかし、単純にギャップを広げてギャップの磁束密度を小さくしただけでは、磁気抵抗が大きくなって永久磁石から発生する磁束が低減してしまうため、マグネットトルクが小さくなって出力が低下してしまう。そこで、マグネットトルクに寄与する磁束を増大させながら、騒音の発生要因となる磁束のみ低減する必要がある。
本発明の目的は、出力を向上させながら、騒音問題を解決できる永久磁石式回転電機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、固定子鉄心に形成された複数のスロット内に電機子巻線が施された固定子と、回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有する永久磁石式回転電機において、回転子鉄心の磁極角度を電気角で100度から120度の範囲とすると共に、回転子鉄心の外周面の極間に凹部を形成した永久磁石式回転電機を提案する。
本発明では、また、固定子鉄心に形成された複数のスロット内にティースを取り囲むように集中巻の電機子巻線が施された固定子と、回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有する永久磁石式回転電機において、回転子鉄心の磁極角度を固定子鉄心のスロットピッチと略同一とすると共に、回転子鉄心の外周面の極間に凹部を形成した永久磁石式回転電機を提案する。
本発明では、更に、固定子鉄心に形成された複数のスロット内にティースを取り囲むように集中巻の電機子巻線が施された固定子と、回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有する永久磁石式回転電機において、回転子鉄心の磁極角度を固定子鉄心のスロットピッチと略同一とすると共に、回転子鉄心の外周面の極間に凹部を形成した永久磁石式回転電機を提案する。
本発明は、更に、固定子鉄心に形成された複数のスロット内にティースを取り囲むように集中巻の電機子巻線が施された固定子と、回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有し、回転子の極数と固定子のスロット数との比が2:3である永久磁石式回転電機において、回転子鉄心の磁極角度を電気角で100度から120度の範囲とすると共に、回転子鉄心の外周面の極間に凹部を形成した永久磁石式回転電機を提案する。
本発明では、更に、固定子鉄心に形成された複数のスロット内にティースを取り囲むように集中巻の電機子巻線が施された固定子と、回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有し、回転子の極数と固定子のスロット数との比が2:3である永久磁石式回転電機において、固定子鉄心のティース先端形状を、円弧状部分と直線状部分とを組み合わせた形状とすると共に、回転子鉄心の磁極角度が電気角で100度から120度の範囲となるように、回転子鉄心の外周面の極間に凹部を形成した永久磁石式回転電機を提案する。
永久磁石式回転電機の出力を向上させながら騒音を低減するためには、マグネットトルク発生に寄与している永久磁石の磁束は増加させて、電機子反作用磁束だけを低減すればよいことを種々実験を通して見い出した。ここで、電機子反作用磁束は永久磁石の磁束に対して、略電気角で90度進ませるのが一般的であるから、横軸(q軸)インダクタンスと呼ばれる回転子鉄心形状と電機子巻線との結合に基づいて発生するインダクタンスを低減すればよいことになる。
本発明は、この実験結果に基づいており、回転子鉄心の磁極角度が電気角で100度から120度の範囲となるように回転子鉄心の外周面の極間(q軸側)に凹部を形成したことで、電機子巻線に鎖交する永久磁石の磁束が増加すると共に、横軸インダクタンスが小さくなるため電機子反作用磁束を低減できる。よって、出力が向上すると共に騒音が小さい永久磁石式回転電機を提供できる。
上述のように、本発明によれば、永久磁石式回転電機の誘導起電力が大きくなると共に、横軸インダクタンスが小さくなるので、高出力かつ低騒音の永久磁石式回転電機を提供できる。
また、本発明によれば騒音が小さい圧縮機が提供できる。
以下、本発明の実施例を図1〜図13を用いて詳細に説明する。各図中において、共通する符号は同一物を示す。また、ここでは4極の永久磁石式回転電機について示した。
(実施形態1)
図1は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態1の径方向断面形状を示す。図において、永久磁石式回転電機11は固定子7と回転子1から構成される。固定子7はティース10とコアバック8からなる固定子鉄心12と、ティース10間のスロット13内にはティース10を取り囲むように巻装された集中巻の電機子巻線9(三相巻線のU相巻線9a,V相巻線9b,W相巻線9cからなる)がある。ここで、永久磁石式回転電機11は4極6スロットであるから、スロットピッチは電気角で120度である。
図1は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態1の径方向断面形状を示す。図において、永久磁石式回転電機11は固定子7と回転子1から構成される。固定子7はティース10とコアバック8からなる固定子鉄心12と、ティース10間のスロット13内にはティース10を取り囲むように巻装された集中巻の電機子巻線9(三相巻線のU相巻線9a,V相巻線9b,W相巻線9cからなる)がある。ここで、永久磁石式回転電機11は4極6スロットであるから、スロットピッチは電気角で120度である。
図2は本発明による実施形態1の回転子の径方向断面形状を拡大したものである。回転子1は回転子鉄心2に形成した一文字状の永久磁石挿入孔14中に永久磁石3が納められ、シャフト(図示せず)と嵌合するためのシャフト孔6からなる。ここで、回転子1の磁極中心方向に延びる軸をd軸、磁極中心方向と電気角で90度隔たった磁極間方向に延びる軸をq軸とする。図2において、回転子鉄心2の外周面の極間(q軸)側形状を凹部状(略V字状の凹部2つを組み合わせた形状)として、回転子鉄心2の磁極角度θ1をスロットピッチと略等しくしている。
図10は比較例の回転子の径方向断面形状である。回転子鉄心2内に永久磁石3を埋込む場合、永久磁石3の磁束が短絡し易くなることから、比較例においても回転子鉄心2の外周面の極間(q軸側)を凹部状として磁束の短絡を防止し、磁石磁束によるトルクを増大させている。しかし、極間を凹部状とするのは磁石磁束の短絡防止が目的であるため、凹部15は永久磁石挿入孔14の側面と平行としている。
ところで、本発明の対象とする圧縮機駆動用永久磁石式回転電機11では、騒音がしばしば問題となる。永久磁石式回転電機11の騒音を大きくする要因として脈動トルクおよび電磁加振力等が挙げられるが、これらを低減するためにはギャップの磁束密度を小さくすればよい。しかし、単純にギャップを広げてギャップの磁束密度を小さくしただけでは、磁気抵抗が大きくなって永久磁石から発生する磁束が低減してしまうため、マグネットトルクが小さくなって出力が低下してしまう。そこで、マグネットトルクに寄与する永久磁石の磁束は低減せずに、騒音の発生要因となる電機子反作用磁束のみ低減する必要があることを種々実験を通して見い出した。ここで、電機子反作用磁束は永久磁石の磁束に対して、略電気角で90度進ませるのが一般的であるから、横軸(q軸)インダクタンスを小さくすればよいことになる。
図11は永久磁石式回転電機の磁極角度θ1に対する特性を示す図である。横軸は磁極角度θ1を電気角で示しており、縦軸は比較例の回転電機(図10、θ1=148度)の誘導起電力および横軸インダクタンスを1.0p.u. として規格化したときの誘導起電力と横軸インダクタンスを示している。ここで、誘導起電力は電機子巻線9に鎖交する磁束φの時間変化(dφ/dt)に比例するため、マグネットトルク発生に寄与する永久磁石の磁束の増減は誘導起電力の大きさで判断できる。
図11から、磁極角度θ1が小さくなるほどギャップ(空隙)部が増加するため、横軸インダクタンスは低下するが、θ1=120度以下ではほとんど変わっていないのがわかる。よって、低騒音化のためにはできるだけθ1を小さくすればよく、特にθ1=120度以下が好ましいのがわかる。
一方、誘導起電力はθ1が約80度以上のときに比較例より大きくなっているが、θ1が約80度以下では従来機より小さくなっている。誘導起電力は電機子巻線9に鎖交する磁束の時間変化に比例するが、集中巻の場合ティース10を取り囲むように電機子巻線9を施すため、ティース10に流入する磁束が電機子巻線9に鎖交する磁束となる。永久磁石3の極数とスロット13の数との比が2:3の永久磁石式回転電機11では、スロットピッチが電気角で120度であるから、磁極角度θ1をスロットピッチに略一致させれば永久磁石3の磁束を有効に利用することができることになる。よって、θ1=120度のときが最大となっているが、θ1が100度から140度の範囲ではほとんど変わらない。
以上から、磁極角度θ1を略100度から120度の範囲に設定すれば、モータの出力が向上すると共に、低騒音化が図れる。
(実施形態2)
図3および図4は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態2の回転子1を拡大して、回転子の径方向断面形状を示す断面図である。図3および図4に示す実施形態2において、図2の実施形態1と異なる点は、回転子鉄心2の磁極部にスリット部4を設けたことである。なお、図3においては回転子1の磁極部にスリット部4をd軸に対して対称に2本設けているが、図4ではスリット部4がd軸上に1本である。
図3および図4は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態2の回転子1を拡大して、回転子の径方向断面形状を示す断面図である。図3および図4に示す実施形態2において、図2の実施形態1と異なる点は、回転子鉄心2の磁極部にスリット部4を設けたことである。なお、図3においては回転子1の磁極部にスリット部4をd軸に対して対称に2本設けているが、図4ではスリット部4がd軸上に1本である。
図12は永久磁石式回転電機の回転子磁極部に設けたスリット部間の角度θ2に対する特性を示す図である。横軸はスリット部4間の角度θ2を電気角で示しており、縦軸は従来機(図10)の誘導起電力および横軸インダクタンスを1.0p.u. として規格化したときの誘導起電力と横軸インダクタンスを示している。よって、θ2が大きいほどスリット部4は極間(q軸)寄りとなり、θ2が小さくなるほどスリット部4は磁極中心(d軸)寄りとなる。ここで、θ2=0度のときは、図4に示すようにスリット部4がd軸上に1本であり、スリット部4の幅W2をW1の2倍(W2=2×W1)とした。また、この結果は磁極角度θ1=120度一定としており、図11から、θ1=120度でスリット部4がない場合の誘導起電力は1.06p.u.、横軸インダクタンスは0.83p.u.である。
誘導起電力はスリット部4を設けることで若干小さくなり、角度θ2が小さくなるに従い減少する傾向にあるが、比較例よりは大きくなっている。一方、横軸インダクタンスはスリット部を設けることで小さくなり、角度θ2が小さくなるに従い著しく減少している。したがって、磁極角度θ1を略100度から120度の範囲とした上で、回転子1の磁極部にスリット部4を設けると、比較例より出力が高く、騒音を小さくすることができる。なお、低騒音化の観点から、スリット部4を設ける位置は磁極中心(d軸上)が最適である。
(実施形態3)
図5は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態3の回転子1を拡大して、回転子の径方向断面形状を示す断面図である。図5に示す実施形態3において、図2の実施形態1と異なる点は、永久磁石3の形状をV字状としたことである。本実施形態3においても、図2の実施形態1と同様の効果が得られる。
図5は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態3の回転子1を拡大して、回転子の径方向断面形状を示す断面図である。図5に示す実施形態3において、図2の実施形態1と異なる点は、永久磁石3の形状をV字状としたことである。本実施形態3においても、図2の実施形態1と同様の効果が得られる。
(実施形態4)
図6および図7は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態4の回転子1を拡大して、回転子の径方向断面形状を示す断面図である。図6および図7に示す実施形態4において、図5の実施形態3と異なる点は、回転子鉄心2の磁極部にスリット部4を設けたことである。なお、図6においては回転子1の磁極部にスリット部4をd軸に対して対称に2本設けているが、図7ではスリット部4がd軸上に1本である。
図6および図7は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態4の回転子1を拡大して、回転子の径方向断面形状を示す断面図である。図6および図7に示す実施形態4において、図5の実施形態3と異なる点は、回転子鉄心2の磁極部にスリット部4を設けたことである。なお、図6においては回転子1の磁極部にスリット部4をd軸に対して対称に2本設けているが、図7ではスリット部4がd軸上に1本である。
磁極角度θ1を略100度から120度の範囲とした上でスリット部4を設けると、永久磁石3の磁束を有効利用できると共に、横軸インダクタンスを小さくできるため、モータの出力が向上すると共に、低騒音化が図れる。なお、低騒音化の観点から、スリット部4を設ける位置は磁極中心(d軸上)が最適である。
(実施形態5)
図8は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態5の断面形状を示す図である。図8に示す実施形態5において、図1の実施形態1と異なる点は、固定子ティース10の先端を円弧状部分と直線状部分とを組み合わせた形状としたことである。
図8は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態5の断面形状を示す図である。図8に示す実施形態5において、図1の実施形態1と異なる点は、固定子ティース10の先端を円弧状部分と直線状部分とを組み合わせた形状としたことである。
このような構造にすると、ティース10の先端の端部におけるギャップ長が大きくなるため、ティース10の先端の端部の磁束集中が緩和され、脈動トルクが低減される。
よって、実施形態1から実施形態4で示した回転子1と組み合わせることで、著しく騒音を低減できる。
(実施形態6)
図9は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態6の断面形状を示す図である。図9に示す実施形態6において実施形態1および実施形態5と異なる点は、電機子巻線9がスロット13内に、U相巻線9a,V相巻線9b,W相巻線9cの順に順次納められた分布巻であることである。
図9は、本発明による永久磁石式回転電機の実施形態6の断面形状を示す図である。図9に示す実施形態6において実施形態1および実施形態5と異なる点は、電機子巻線9がスロット13内に、U相巻線9a,V相巻線9b,W相巻線9cの順に順次納められた分布巻であることである。
このように、電機子巻線9の巻線方法が異なる場合においても、実施形態1から実施形態4で示した回転子1と組み合わせることで、永久磁石3の磁束を有効利用できると共に横軸インダクタンスを小さくできるため、モータの出力が向上すると共に、低騒音化が図れる。
(実施形態7)
図13は本発明に関わる圧縮機の断面構造である。圧縮機は、固定スクロール部材17の端板18に直立する渦巻状ラップ19と、旋回スクロール部材20の端板21に直立する渦巻状ラップ22とを噛み合わせて形成し、旋回スクロール部材20をクランクシャフト23によって旋回運動させることで圧縮動作を行う。固定スクロール部材17及び旋回スクロール部材20によって形成される圧縮室24(24a,24b,…)のうち、最も外径側に位置している圧縮室は、旋回運動に伴って両スクロール部材17,20の中心に向かって移動し、容積が次第に縮小する。圧縮室24a,24bが両スクロール部材17,20の中心近傍に達すると、両圧縮室24内の圧縮ガスは圧縮室24と連通した吐出口25から吐出される。吐出された圧縮ガスは、固定スクロール部材17及びフレーム26に設けられたガス通路(図示せず)を通ってフレーム26下部の圧縮容器27内に至り、圧縮容器27の側壁に設けられた吐出パイプ28から圧縮機外に排出される。また、本圧縮機では、圧力容器27内に、永久磁石式回転電機11が内封されており、別置のインバータ(図示せず)によって制御された回転速度で回転し、圧縮動作を行う。ここで、駆動用電動機は、固定子7と回転子1とで構成される永久磁石式回転電機11である。
図13は本発明に関わる圧縮機の断面構造である。圧縮機は、固定スクロール部材17の端板18に直立する渦巻状ラップ19と、旋回スクロール部材20の端板21に直立する渦巻状ラップ22とを噛み合わせて形成し、旋回スクロール部材20をクランクシャフト23によって旋回運動させることで圧縮動作を行う。固定スクロール部材17及び旋回スクロール部材20によって形成される圧縮室24(24a,24b,…)のうち、最も外径側に位置している圧縮室は、旋回運動に伴って両スクロール部材17,20の中心に向かって移動し、容積が次第に縮小する。圧縮室24a,24bが両スクロール部材17,20の中心近傍に達すると、両圧縮室24内の圧縮ガスは圧縮室24と連通した吐出口25から吐出される。吐出された圧縮ガスは、固定スクロール部材17及びフレーム26に設けられたガス通路(図示せず)を通ってフレーム26下部の圧縮容器27内に至り、圧縮容器27の側壁に設けられた吐出パイプ28から圧縮機外に排出される。また、本圧縮機では、圧力容器27内に、永久磁石式回転電機11が内封されており、別置のインバータ(図示せず)によって制御された回転速度で回転し、圧縮動作を行う。ここで、駆動用電動機は、固定子7と回転子1とで構成される永久磁石式回転電機11である。
圧縮機は空気調和機,冷蔵庫、あるいは冷凍庫等の駆動源として用いられているが、一年中稼動しているため、地球温暖化問題から省エネルギー化を図る最重要製品である。この駆動源に永久磁石式回転電機を使用すると回転電機の高効率化によって省エネルギー化を図れるが、騒音を小さくしなければ採用できない。しかし、本発明の永久磁石式回転電機を駆動源とした場合、騒音が小さく、環境問題を解消できるので、高効率で省エネルギー化が図れる圧縮機を提供できる。
1…回転子、2…回転子鉄心、3…永久磁石、4…スリット部、6…シャフト嵌合孔、7…固定子、8…コアバック、9…電機子巻線、10…ティース、11…永久磁石式回転電機、12…固定子鉄心、13…スロット、14…永久磁石挿入孔、15…回転子鉄心凹部、17…固定スクロール部材、18,21…端板、19,22…ラップ、20…旋回スクロール部材、23…シャフト、24…圧縮室、25…吐出口、26…フレーム、27…圧縮容器、28…吐出パイプ、29…油溜め部、30…油孔、31…滑り軸受け。
Claims (7)
- 固定子鉄心に形成された複数のスロット内にティースを取り囲むように集中巻の電機子巻線が施された固定子と、
回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有し、
前記回転子の極数と前記固定子のスロット数との比を2:3とし、
前記回転子鉄心の磁極角度を前記固定子鉄心のスロットピッチと略同一とし、
前記回転子鉄心の外周面の極間に凹部を形成したことを特徴とする永久磁石式回転電機。 - 固定子鉄心に形成された複数のスロット内にティースを取り囲むように集中巻の電機子巻線が施された固定子と、
前記回転子鉄心に形成された複数の永久磁石挿入孔中に永久磁石が納められた回転子とを有し、
前記固定子鉄心のティース先端形状を、円弧状部分と直線状部分とを組み合わせた形状とし、
前記回転子の極数と前記固定子のスロット数との比を2:3とし、
前記回転子鉄心の磁極角度が前記固定子鉄心のスロットピッチと略同一とし、
前記回転子鉄心の外周面の極間に凹部を形成したことを特徴とする永久磁石式回転電機。 - 請求項1ないし請求項2の何れかにおいて、
前記回転子鉄心の外周面の極間に形成した凹部が、略V字形状を複数個組み合わせた凹部状であることを特徴とする永久磁石式回転電機。 - 請求項1ないし請求項3の何れかにおいて、
前記回転子鉄心に埋設される永久磁石の形状が、前記回転子の軸に対して凸のV字または一文字状であることを特徴とする永久磁石式回転電機。 - 請求項1ないし請求項4の何れかにおいて、
前記回転子鉄心の外周面の極間に形成した凹部の形状は、前記回転子の内周側より外周側の周方向長さが長いことを特徴とする永久磁石式回転電機。 - 請求項1ないし請求項5の何れかにおいて、
前記回転子鉄心の磁極部に径方向に延びるスリットを少なくとも1つ設けたことを特徴とする永久磁石式回転電機。 - 請求項1ないし請求項6の何れかの前記永久磁石式回転電機を駆動源とした圧縮機。
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