JP2735377B2 - コンタクトレンズの洗浄材料および洗浄方法 - Google Patents

コンタクトレンズの洗浄材料および洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 着用時の快適さおよび最適視力を保持し、視覚上の変
化の可能性を低下させるためにコンタクトレンズは表面
付着物がないようにされねばならないことが当技術にお
いて古くから認識されていた。しかしながら、コンタク
トレンズには外因的原因（マスカラ、ヘアスプレーな
ど）および内因的原因（粘液、油状分泌液、タンパク質
分泌物など）で表面析出物ができやすい。ケイ素含有、
特にシリコーン含有コンタクトレンズには、多分従前の
メタクリル酸メチル型コンタクトレンズよりもずっと、
しばしばレンズを損傷することなく完全に除去すること
が困難である粘液およびタンパク質を含有するしつこい
ワックス状表面析出物が非常にできやすいことが認めら
れた。フッ素含有ハードコンタクトレンズが出現し、商
業的に使用されるようになって、タンパク質および粘液
状析出物の問題は少なくなったが、しかし目に使用した
後いくぶん異なる析出物がレンズ上に生じる。前記析出
物は油状および脂質様であって従来技術の洗浄剤によっ
ては容易には除去されないものである。
米国特許第4,394,179号明細書において明らかにされ
ているように、従前のハードおよびソフトコンタクトレ
ンズの洗浄溶液は無菌の均質な水性溶液中で水溶性の水
和性重合体に加えてさまざまな水溶性洗浄剤を使用する
ものであった。米国特許第4,394,179号明細書に記載さ
れるタイプの一つのシリコーンレンズ洗浄材料において
は、研磨剤、界面活性剤および懸濁剤がシリコーン含有
レンズ用の良好なハードコンタクトレンズ洗浄溶液を提
供するために水性媒質中で使用されている。もう１つの
従来法洗浄剤においては、アルキルフェニルポリエーテ
ルアルコール系界面活性剤が洗浄剤組成物中で使用され
てきた。たとえば、米国特許第4,734,222号；同第4,54
3,200号；同第3,884,826号；同第4,374,745号；同第4,2
21,665号；同第4,533,399号；同第4,622,258号および同
第4,678,698号明細書を参照されたい。数多くの別のコ
ンタクトレンズ用洗浄溶液がコンタクトレンズ使用の長
い歴史において知られている。さまざまな界面活性剤お
よび界面活性剤と別の材料の組合せが使用の目的で古く
から知られている。
しかしながら、本発明者は、界面活性剤の１種がアル
キルフェニルポリエーテルアルコールであり、もう１種
がハードコンタクトレンズから粘液およびタンパク質の
析出物を除去する能力に関して選ばれる界面活性剤であ
る少なくとも２種の界面活性剤の組み合せ使用が、とり
わけ研磨剤粒子と共に使用されるとき、特に望ましいこ
とを発見した。
発明の概要 本発明の１つの目的は、ケイ素およびフッ素含有重合
体から形成された硬質コンタクトレンズを、レンズが目
に使用された後洗浄すべく設計されたハードコンタクト
レンズ洗浄材料を提供することにあり、その洗浄材料は
アルキルフェニルポリエーテルアルコール系界面活性
剤、タンパク質性および粘液状析出物を除去する際に特
に有用である少なくとも１種の他の界面活性剤並びに防
腐剤および界面活性剤たる第四級リン酸エステルを含ん
で成る。
本発明のもう１つの目的は、安全で効果的であり、コ
ンタクトレンズの通常の使用法の訓練を受けていない人
によっても迅速かつ効果的に、多くのタイプのコンタク
トレンズから析出物を除去するのに使用することができ
る前記の目的によるコンタクトレンズの洗浄溶液を提供
することにある。
本発明の更にもう１つの目的は、アルキルフェニルポ
リーテルアルコール系界面活性剤、タンパク質性および
粘液性析出物に関して良好な洗浄性を持つように設計さ
れた第２の界面活性剤並びに防腐剤および界面活性剤た
る第四級リン酸エステルの溶液をコンタクトレンズの表
面に適用してコンタクトレンズの表面にフッ素およびケ
イ素含有重合体を有するコンタクトレンズを洗浄し、し
かもコンタクトレンズの屈折力を変えたりレンズを著し
く傷つけたりすることなくコンタクトレンズの表面を洗
浄する方法を提供することである。
本発明によれば、シリコーンのようなケイ素およびフ
ッ素を含有する重合体から形成されたハードコンタクト
レンズを、そのレンズが目に使用された後に洗浄すべく
設計されたコンタクトレンズ洗浄材料はタンパク質様お
よび粘液様物質の析出物に対して良好な洗浄作用を持つ
ように選ばれたアニオン性界面活性剤を有する。第１の
界面活性剤とは異なる第２の界面活性剤は、第１の界面
活性剤と混合されるもので、アルキルフェニルポリエー
テルアルコール系界面活性剤である。本発明の洗浄材料
は更に第四級リン酸エステルを防腐剤および界面活性剤
として含む。これらの界面活性剤は水性懸濁媒質によっ
て支えられる。形成された溶液は界面活性剤であるアル
キルフェニルポリエーテルアルコールと研磨材粒子とを
実質的に均質な懸濁状態に保持するセパレート（separa
te）手段と共に無機研磨材を配合するのが好ましい。そ
うすると、たとえば指または布の機械的研磨作用を用い
てレンズにその溶液を適用し、レンズを研磨するとき、
懸濁液がレンズに有害な影響を及ぼしたり傷つけること
なく、しかもレンズの効力を変えることなくコンタクト
レンズを洗浄できるようになる。
好ましくは、第１の界面活性材は次の式 CnH2n+1（CH2CH2O）xSO3 -R+ （式中、 ｘは０〜10であり、 ｎは８〜20であり、 R+はNa+、K+、NH4 +、1/2Mg++、又は （CH2CH2OH）3NH+である。） を有する。無機研磨材は好ましくは、たとえばシリカゲ
ルのような、好ましくは約20ミクロン以下の平均粒度、
より好ましくは約０〜５〜５ミクロンの平均粒度を有す
る水溶性の無機化合物である。
本発明の特徴は、フッ素およびシリコーンを含有する
レンズの表面に洗浄溶液を、もし存在するならば、望ま
しくない表面析出物を除去するために、レンズの表面に
実質的な傷を付与することなく、またレンズの表面の曲
率または屈折力を変えることなく、おだやかにこすり、
又は研磨しつつ適用できることである。適切に使用され
るときは、洗浄剤はレンズの表面を清浄にするだけでな
く、存在するどのような傷をも除去する非常に僅かな研
磨作用を与え、しかしてレンズ表面本来の光学的状態を
回復する。その材料は好ましくは液状溶液であるが、ペ
ーストまたはゲルの形であってもよい。研磨作用が必要
とされる場合は、研磨作用を増大させるように適切な研
磨材を選ぶことができるが、それは本発明の洗浄剤の適
用のためには好ましくはない。
界面活性剤および研磨材粒子を使用することの利点に
加えて、前記米国特許第4,394,179号明細書に明らかに
されているように、アルキルフェニルポリエーテルアル
コール系界面活性剤の使用は、特に、もしその界面活性
剤を使用しなければ、レンズ上に生じる脂質系析出物に
対して、溶液の洗浄力を著しく高めることがわかった。
本発明においては、溶液の洗浄および防腐作用をさら
に高めるために第３の界面活性剤および防腐剤が少量使
用される。驚くべきことに、この第３の界面活性剤はカ
チオン性であることができ、粘液およびタンパク質析出
物の除去を高めるために使用されるどのようなアニオン
性界面活性剤とも有害な相互作用をしないことが見出さ
れた。
好ましい態様の記述 本発明の新規なコンタクトレンズ洗浄溶液の好ましい
処方物は、好ましくはアニオン性である界面活性剤、非
イオン性界面活性剤、第四級リン酸エステル、研磨材、
安定な水性溶液中懸濁液を形成するために懸濁剤を使用
するもので、防腐剤または他の常用のコンタクトレンズ
洗浄用添加剤を更に含むことができる。
アルキルフェニルポリエーテルアルコール系界面活性
剤とは異なり、好ましくはその界面活性剤と一緒に使用
される好ましいアニオン性表面活性剤は、タンパク質物
質および粘液状物質の析出物に対して良好な洗浄作用を
持つように選ばれ、好ましくは次の一般構造式 CnH2n+1（CH2CH2O）xSO3 -R+ （式中、 ｘは０から10まで変化し、 ｎは８から20まで変化し、 R+はNa+、K+、NH4 +、1/2Mg++、又は （CH2CH2OH）3NH+である。） と一致するアニオン性硫酸塩である。
前記洗浄剤の例としては次のものがある： ラウリル硫酸ナトリウム， セチル硫酸ナトリウム， オクチル硫酸ナトリウム， トリデシル硫酸ナトリウム， オレイル硫酸ナトリウム， トリデシルエーテル硫酸ナトリウム， ラウリル硫酸トリエタノールアミン， ラウリルエーテル硫酸アンモニウム， ラウリルエーテル硫酸ナトリウム， ラウリル硫酸マグネシウム。
アルキルフェニルポリエーテルアルコール系界面活性
剤は式 を有するものが好ましい。ここで、ｘは３〜12、好まし
くは９または10である。好ましい界面活性剤としてはオ
クチルフェノールポリエトキシエタノールおよび上記の
式に従い式中ｘが３、５、７〜８、７、８、９〜10、
９、10および12である特定のアルキルフェニルポリエー
テルアルコールが挙げられる。
ペンシルバニア州（Pennsylvania）、フィラデルフィ
ア（Philadelphia）のロームアンドハース社（Pohm and
Haas Company）より販売されている製品トリトン（Tri
ton）（商標）は本発明の組合せに使用するのに好まし
いものである。
研磨材料または化合物はその研磨特性のために使用さ
れる水に不溶性の化合物である。研磨材料は好ましくは
無機物であり、不規則形状の粒子で構成され、磨砕、磨
き上げおよび研磨用に通常使用される、比較的硬い、強
靭な物質である。一般に、研磨材工業では、微細な磨砕
用研磨材は10〜100ミクロンの平均粒度を有し、一方研
磨用研磨材は10ミクロン以下の平均粒度を有することを
教示される。本発明の粒子は約0.5〜５ミクロン、好ま
しくは約20ミクロン以下の平均粒度を有するのが好まし
い。普通に理解されているように、研磨材の実用性およ
び有効性を決定するパラメータとしては、粒度、分布、
粒子の形状、粒子の密度および粒子の硬度が挙げられ
る。最も効果的であることがわかっている研磨材粒子は
次の通りである： アルミナ−か焼物、水和物、薄板状物 シリカ−無定形物、合成物たとえばシリカゲル ケイ酸アルミニウム マグネシウム 硫酸バリウム 炭酸マグネシウム 炭酸カルシウム 酸化マグネシウム 二酸化チタン 酸化ジルコニウム 酸化セリウム 酸化セシウム 軽石。
好ましくは、無定形シリカ、またはシリカゲルを含む
合成シリカのようなシリカが本発明において使用するの
に好ましい。本発明に有用な前記シリカゲルは米国特許
第4,394,179号明細書に記載されている。この米国特許
を本発明に引用、参照するものとする。
上記米国特許第4,394,170号明細書にはさらに本発明
の洗浄剤に有用な懸濁剤について記述されている。この
懸濁剤は使用される界面活性剤と共に、洗浄剤溶液中に
研磨材を安定に懸濁させる。前記の懸濁は可溶性の塩お
よび／または親水性重合体の添加により水溶液の粘度を
高めることによって、或いは１つまたはそれ以上の無機
研磨剤粒子の表面と相互作用できる水溶性の中性重合体
またはイオン性重合体の添加によって達成でき、しかし
て沈殿が生じるのを防いだり妨げたりする。
本発明に有用な懸濁剤は次の１種またはそれ以上であ
ることができる： アルカリ金属ハロゲン化物 アルカリ土類金属塩 ポリビニルアルコール ポリアクリルアミド 加水分解したポリアクリルアミド 架橋ポリアクリル酸 ポリアクリル酸 キサンタンガム ヒドロキシエチルセルロース 加水分解したポリアクリロニトリルデンプン カルボキシメチルセルロース 硫酸セルロース メチルセルロース メチルヒドロキシエチルセルロース メチルヒドロキシプロピルセルロース ポリ−Ｎ−ビニルピロリドン グアーガム カルボキシメチルグアーガム ヒドロキシエチルグアーガム ヒドロキシプロピルグアーガム 加水分解したポリアクリロニトリル２−アクリルアミ
ド−２−メチルプロパンスルホン酸塩デンプン ベンナイト、モンモリロナイトおよびヘクトライトの
ような粘土 中性、カチオン性およびアニオン性洗浄剤 部分アセチル化セルロース ゼラチン ポリエチレングリコールおよびオキシド ポリエチレンオキシド／ポリプロピレンオキシドブロ
ック共重合体 Ｋ−カラジーナン 緩衝液が使用でき、５〜８の、通常は6.3〜7.5のpH範
囲内で当技術において一般に使用されるものが好まし
い。前記の緩衝剤としてはホウ酸、ホウ酸ナトリウム、
リン酸、リン酸二ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムが
挙げられる。
懸濁剤としての塩の使用は一般に洗浄溶液を滅菌する
が、しかし無菌状態が付与されなければならない場合に
は、抗菌化合物を使用することができる。このような化
合物にはクロールヘキシジンおよびその塩、塩化ベンザ
ルコニウム、フェニル酢酸第二水銀、ポリアミノプロピ
ルビグアニド、フェネチルアルコール、メチルまたはプ
ロピルパラベン、塩化セチルピリジニウム、チマーソル
があり、これらはEDTAと共に用いることが可能である。
もし望むならば、冬緑油やペパーミントのようなフラ
ングランス（frangrance）が使用できる。
最も単純なやり方では、コンタクトレンズを洗浄溶液
中に浸漬するかまたはレンズにスプレーし、そしてレン
ズ表面上で洗浄溶液をこするとか、振り動かすとか、あ
るいはぬぐうなどして溶液を撹拌することによってコン
タクトレンズは洗浄される。次に、レンズを水ですす
ぎ、目に直接差し入れるか、差し入れに先立って浸漬溶
液および／または湿潤溶液中に入れる。
好ましくは、アニオン性界面活性剤である第１の表面
活性剤は、溶液に対して0.1〜30重量％の量で使用され
る。アルキルフェニルポリエーテルアルコール系界面活
性剤は0.1〜30重量％の量で使用される。水性懸濁媒質
は20〜99.8重量％の量で使用される。無機研磨材は溶液
に対して０〜15重量％の量で使用され、懸濁を保持する
ためセパレート手段は０〜25重量％の量で使用される。
全組成物に対して0.5〜５重量％の小量の防腐剤およ
びさらに他の界面活性剤はいくつかの組合せにおいて有
用である。前記のさらに他の界面活性剤は上記の組合せ
た界面活性剤について相乗的反応があると考えらえるも
のに対して加えるものである。さらに他の、すなわち第
３の界面活性剤を使用するとき、好ましくはアニオン性
界面活性剤は５〜15重量％の量であり、アルキルフェニ
ルポリエーテルアルコールは１〜10重量％であり、水性
懸濁媒質は50〜94重量％であり、研磨材は0.1〜５重量
％であり、セパレート手段は５〜15重量％である。セパ
レート手段と研磨材を使用するとき、それらはおのおの
少なくとも0.1重量％の量で使用するのが好ましい。
第３の界面活性剤たる第四級リン酸エステルとして、
カチオン性であるトリクオータナリーホスフェートエス
テル系界面活性剤である、モナ・インダストリーズ社
（Mona Industries,Inc.）の製品・モナクォート（Mono
quat:商標）PTCが使用でき、使用された全ての界面活性
剤間の相乗的反応があると考えられるものを高めるのに
特に有用であることが見出された。この物質は防腐作用
を有し、たとえばトリデシルエーテル硫酸ナトリウムを
含有する、メリーランド州（Maryland）バルチモア（Ba
ltimore）のアルコラック社（Alcolac Co.）の製品、シ
ペックス（Sipex:商標）EST−30のようなアニオン性界
面活性剤と相溶性がある。驚くべきことに、第３の界面
活性剤はカチオン性界面活性剤であることができ、使用
されたアニオン性界面活性剤とどのような有害な相互作
用も避けるように選ぶことができる。
次の例示実施例は目的を説明するためだけに重要性を
持つものであって、本発明を限定するものと解してはな
らない。
実施例１処 方 重量％ トリデシルエーテル硫酸ナトリウム （水の中に30％）（シペックスEST−30） 5 ％ オクチルフェニルポリエーテルアルコール （トリトンX100） 2 ％ カルボキシメチルセルロース（CMC） 0.1 ％ Na2HPO4 0.28％ NaH2PO4 0.55％ NaCl 1 ％ 十分な量の蒸留水 100 ％ 塩化ナトリウムを水に溶解し、続いてリン酸塩緩衝剤
を加えた。リン酸塩緩衝剤を完全に分散させてから、CM
Cと界面活性剤を一つずつ加え、よく練れた（smooth）
溶液混合物ができるまで混合を続けた。
実施例２処 方 重量％ トリデシルエーテル硫酸ナトリウム （シペックスEST−30） 20％ オクチルフェニルポリエーテルアルコール （トリトンX100） ２％ 第４級リン酸エステル （モナクオート PTC） １％ 十分な量の蒸留水 100％ 洗浄溶液は蒸留水に界面活性剤を溶解し、よく混合す
ることによって調製した。
実施例１〜２に記述されたような洗浄溶液は処理中に
レンズの表面に析出したピッチ、指の油、化粧品などを
除去する開業医のレンズ実験室に特に有用である。洗浄
溶液は患者に、たとえば、剛い気体透過性のコンタクト
レンズのようなハードコンタクトレンズを施す前に開業
医がレンズを清浄にするのに使用できる。
実施例１〜２の洗浄溶液は有利なものではあるが、研
磨材粒子の添加が最善の結果を与えることがわかった。
高フッ素含量を有するコンタクトレンズは従来のコン
タクトレンズ洗浄材で除去が困難であり、しばしば除去
不可能である粘着性、ワックス状の表面析出物を特徴的
に発達させる。いくつもの界面活性剤と研磨材粒子の組
合せは脂質、タンパク質、粘液、化粧品、マスカラなど
のような粘着性のレンズ析出物を除去する。次のものは
このような洗浄溶液の例である。
NaClを蒸留水に溶解し、撹拌しながらサイロイドをゆ
っくり加え、20分間混合した。続いてモナクォートPT
C、トリデシルエーテル硫酸ナトリウム、およびアルキ
ルフェニルポリエーテルアルコールを順次加え、溶液を
沈殿が生じなくなるまで混合した。
溶液の洗浄有効性を、実際のコンタクトレンズの表面
に見られる高品質の光学的仕上げを示す表面をもつ、両
面研磨面を、次の成分よりなる人工的な涙溶液で１時間
煮沸することによって調製した人工的にコーティングを
施したコンタクトレンズの平らな表面について試験し
た。
アルブミン 50 mg リゾチーム 215 mg γ−グロブリン 136 mg ムチン 200 mg CaCl2 4 mg ラクトフェリン 150 mg ステアリン酸ブチル 0.23mg オレイン酸コレステリル 0.16mg パルミチン酸コレステリル 0.16mg トリパルミチン 0.04mg セチルアルコール 0.03mg オレイン酸 0.1 mg レシチン 0.16mg NaH2PO4 55 mg Na2HPO4 280 mg pH＝7.4 十分な量の水 100 ml この煮沸操作で平らな面の全ての表面に厚い白色の油
で汚れたフィルムを被覆した。次いで析出物が表面にし
っかり結合することを保証するためにそれらを65℃の炉
中で乾燥した。試験装置として改良クロックメーターを
使用し、その際その腕で試料の平らな面に150gの全負荷
を働かせるようにした。詳細については米国特許第4,39
4,179号明細書参照されたい。
処方物Ａは表面析出物を除去するのに非常に効果的で
あることがわかった。つまり、ＣはＢより良かったが、
Ａより効果が小さかった。
一般に、トリデシルエーテル硫酸ナトリウムとオクチ
ルフェニルポリエーテルアルコール系界面活性剤の組合
せは、シリカゲルと懸濁剤と共に用いるとき、フッ素お
よびシリコーン材料を含有するハードコンタクトレンズ
の洗浄に特に有用であることが分かり、相乗的な結果を
示すと考えられる。このようなコンタクトレンズは、例
えばシリコーンアクリレート材料がフッ素含有イタコネ
ートに対して増大されている、米国特許第4,686,267号
明細書に記述されているようなものであることができ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 ＦＩ Ｃ１１Ｄ 1:29 3:14 3:48） (56)参考文献 特開 昭57−186733（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−250413（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−146017（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−172815（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−206312（ＪＰ，Ａ)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ケイ素およびフッ素を含有する重合体から
    形成されたハードコンタクトレンズを、該レンズが目に
    使用された後に洗浄するためのコンタクトレンズ用洗浄
    材料であって、 （ａ）タンパク質様および粘液様物質の析出物に対して
    良好な洗浄作用を持つアニオン性界面活性剤、 （ｂ）アルキルフェニルポリエーテルアルコール系界面
    活性剤、 （ｃ）水性懸濁媒質、および （ｄ）防腐剤および界面活性剤たる第四級リン酸エステ
    ル を含んで成ることを特徴とする、前記コンタクトレンズ
    用洗浄材料。
  2. 【請求項２】（ｅ）平均粒度が20ミクロン以下である無
    機研磨剤を更に含む、特許請求の範囲第１項に記載のコ
    ンタクトレンズ用洗浄材料。
  3. 【請求項３】（ｆ）成分（ａ）、（ｂ）および（ｅ）を
    実質的に均質な懸濁状態で保持し、しかしてその懸濁液
    をしてコンタクトレンズに悪影響を及ぼしたり、傷付け
    たりすることなく該レンズを洗浄することができるよう
    にするセパレート手段を更に含む、特許請求の範囲第２
    項に記載のコンタクトレンズ用洗浄材料。
  4. 【請求項４】全体のpHを５〜８とするために緩衝剤を更
    に含む、特許請求の範囲第１〜３項のいずれかに記載の
    コンタクトレンズ用洗浄材料。
  5. 【請求項５】アルキルフェニルポリエーテルアルコール
    が、次式： （式中、ｘは少なくとも３である。） を有するものである、特許請求の範囲第１〜４項のいず
    れかに記載のコンタクトレンズ用洗浄材料。
  6. 【請求項６】界面活性剤（ａ）が、次式： CnH2n+1（CH2CH2O）xSO3 -R+ （式中、 ｘは０から10まで変化する値であり、 ｎは８から20まで変化する値であり、そして R+はNa+、K+、NH4 +、1/2Mg++または（CH2CH2OH）3NH+で
    ある。） を有するものである、特許請求の範囲第１〜５項のいず
    れかに記載のコンタクトレンズ用洗浄材料。
  7. 【請求項７】無機研磨剤がシリカゲルである、特許請求
    の範囲第２〜６項のいずれかに記載のコンタクトレンズ
    用洗浄材料。
  8. 【請求項８】セパレート手段（ｆ）が無機塩および／ま
    たは親水性重合体から成るものである、特許請求の範囲
    第７項に記載のコンタクトレンズ用洗浄材料。
  9. 【請求項９】成分（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｅ）およ
    び（ｆ）が、次の重量割合： （ａ）0.1〜30％、 （ｂ）0.1〜30％、 （ｃ）20〜99.8％、 （ｅ）０〜15％、および （ｆ）０〜25％ で存在する、特許請求の範囲第３項に記載のコンタクト
    レンズ用洗浄材料。
  10. 【請求項１０】成分（ａ）〜（ｆ）が、次の重量割合： （ａ）５〜15％、 （ｂ）１〜10％、 （ｃ）50〜94％、 （ｄ）0.5〜５％、 （ｅ）0.1〜５％、および （ｆ）５〜15％ で存在する、特許請求の範囲第３項に記載のコンタクト
    レンズ用洗浄材料。
  11. 【請求項１１】塩、シリカゲル、トリデシルエーテル硫
    酸ナトリウム、アルキルフェニルポリエーテルアルコー
    ル、水および第四級リン酸エステルの実質的に均一な懸
    濁液から成る、コンタクトレンズ用洗浄材料。
  12. 【請求項１２】ケイ素およびフッ素を含有する重合体か
    ら形成されたハードコンタクトレンズを、該レンズが目
    に使用され、その目からの析出物がレンズに蓄積された
    後に洗浄する方法であって、 （ｉ）該コンタクトレンズを、次の： （ａ）タンパク質様および粘液様物質の析出物に対して
    良好な洗浄作用を持つアニオン性界面活性剤、 （ｂ）アルキルフェニルポリエーテルアルコール系界面
    活性剤、 （ｃ）水性懸濁媒質、および （ｄ）防腐剤および界面活性剤たる第四級リン酸エステ
    ル を含んで成る洗浄材料 に暴露し、そして （ii）該洗浄材料で該コンタクトレンズをこすって表面
    の析出物を除去することを特徴とする、ハードコンタク
    トレンズの洗浄方法。
  13. 【請求項１３】洗浄材料が、（ｅ）平均粒度が20ミクロ
    ン以下である無機研磨剤を更に含む、特許請求の範囲第
    12項に記載の方法。
  14. 【請求項１４】洗浄材料が、（ｆ）成分（ａ）、（ｂ）
    および（ｅ）を実質的に均質な懸濁状態で保持し、しか
    してその懸濁液をしてコンタクトレンズに悪影響を及ぼ
    したり、傷付けたりすることなく該レンズを洗浄するこ
    とができるようにするセパレート手段を更に含む、特許
    請求の範囲第13項に記載の方法。
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