JP2711358B2 - 超電導線材の製造方法 - Google Patents

超電導線材の製造方法

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JP2711358B2 JP63081114A JP8111488A JP2711358B2 JP 2711358 B2 JP2711358 B2 JP 2711358B2 JP 63081114 A JP63081114 A JP 63081114A JP 8111488 A JP8111488 A JP 8111488A JP 2711358 B2 JP2711358 B2 JP 2711358B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は超電導性部材の製造方法に関する。より詳細
には、高い超電導臨界温度を備えた超電導材料を有効に
利用し得る超電導線材および特に通常の導体と超電導体
とからなる複合導線の製造方法に関するものである。
<従来の技術とその課題> 超電導現象下で物質は完全な反磁性を示し、内部で有
限な定常電流が流れているにも関わらず電位差が現れな
くなる。そこで、電力損失の全くない伝送媒体としての
超電導体の各種応用が提案されている。
即ち、その応用分野は、MHD発電、電力送電、電力貯
蔵等の電力分野、あるいは、磁気浮上列車、電磁気推進
船舶等の動力分野、更に、磁場、マイクロ波、放射線等
の超高感度センサとしてNMR、π中間子治療、高エネル
ギー物理実験装置などの計測の分野等、極めて多くの分
野を挙げることができる。
また、ジョセフソン素子に代表されるエルクトロニク
スの分野でも、単に消費電力の低減のみならず、動作の
極めて高速な素子を実現し得る技術として期待されてい
る。
ところで、かって超電導は超低温下においてのみ観測
される現象であった。即ち、従来の超電導材料として最
も高い超電導臨界温度Tcを有するといわれていたNb3Ge
においても23.2Kという極めて低い温度が長期間に亘っ
て超電導臨界温度の限界とされていた。
それ故、従来は、超電導現象を実現するために、沸点
が4.2kの液体ヘリウムを用いて超電導材料をTc以下まで
冷却していた。しかしながら、液体ヘリウムの使用は、
液化設備を含めた冷却設備による技術的負担並びにコス
ト的負担が極めて大きく、超電導技術の実用化への妨げ
となっていた。
ところが、近年に至ってII a族元素あるいはIII a族
元素の酸化物を含む焼結体が極めて高いTcで超電導体と
なり得ることが報告され、非低温超導電体による超電導
技術の実用化が俄かに促進されようとしている。既に報
告されている例では、オルソロンビック構造等のペロブ
スカイト型酸化物と類似した結晶構造を有すると考えら
れる[La、Ba]2 CuO4あるいは[La、Sr]2 CuO4等のい
わば擬似ペロブスカイト型の結晶構造を有する複合酸化
物が挙げられる。これらの物質では、30乃至50Kという
従来に比べて飛躍的に高いTcが観測され、更に、Ba、
Y、Cuの酸化物からなる超電導材料では70K以上のTcも
報告されている。
しかしながら、これらの超電導材料は現状では焼結体
として得られるので、所定の長さの成形体を一括して焼
結する処理によって作製されており、線材の如く長尺の
製品を連続的に製造する方法は開発されていない。ま
た、焼結体として得られる超電導材料は非常に脆く、多
くの場合加工あるいは成形が困難である。
また、通常の導体と超電導体からなる複合導線の製造
方法は、超電導線を予め製造し、その後通常の導体を超
電導線に被覆する方法がとられる。
しかし、このような方法によると、超電導線の製造工
程と、通常導体との被覆工程とが必要になるため能率的
でない。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解
決し、高いTcを有する超電導材料を、超電導特性の安定
度が高く、且つ形状の維持に優れた線材として連続的に
製造することのできる新規な製造方法を提供することに
ある。
また、本発明の他の目的は一工程で超電導体を含む複
合導線を製造する方法を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 即ち、本発明は、まず、第1の製造方法の発明とし
て、帯状導体を連続供給しながらこれを樋状に湾曲せし
め、その湾曲凹所に酸化物系超電導材料を供給したの
ち、上記導体をその両端縁相互間に所要の間隙を残す程
度に湾去して上記材料を包み込み、しかる後に焼結工程
を経て上記材料を焼結し、その後所要線径まで圧延し、
(リールに巻き取る前に)線材を再度熱処理するように
した超電導線材の製造方法である。
さらに、第2の製造方法の発明として、ステンレス、
Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Rh、Fe、Pb、Sn、Cd、Ti、W、M
o、Zr、Hf、Ta、Nbからなる群より選択した1種の金属
またはその合金からなる長尺の板材を連続的にUプレス
加工すること及び該板材の少なくとも内面を表面処理す
ることからなる第1工程と、得られたUパイプの内側に
連続的に原料粉末を供給する第2工程と、該Uパイプを
更にOプレス加工して、該板材の突合せ部位をシーム溶
接する第3工程と、得られた原料粉末を収容したパイプ
を伸線加工する第4工程と、全体を加熱して該原料粉末
を焼結する第5工程とを含む超電導線材の製造方法であ
る。
<作用> 本発明に従う超電導材の製造方法は、[造管−成形−
乾燥/脱バインダー焼結]の一連の工程を連続的に処理
することをその主要な特徴としている。換言すれば、本
発明の方法は、板材を造管する工程と原料粉末の供給を
同時に行うことにより、工程の簡略化と全工程の連続化
を果たしている。
即ち、後述するように、超電導線材の材料として好ま
しい金属製の小径管は、一般に電縫管として作製され
る。この工程は、具体的に後述するように、板材まずU
プレス加工し、続いてOプレス加工して突合せ部をシー
ム溶接することによって行われる。これらの工程におい
て、管が閉断面を形成するのはシーム溶接後であり、特
にUプレス加工後の材料は管の側方に相当する部位が大
きく開いている。従って、Oプレス加工に至る以前に側
方から連続的に管内に原料粉末を提供することができ
る。
こうして、本発明の製造方法では、板材が小径管とし
て形成された時点で既に原料粉末が管内に収容されてい
る。従って、この原料粉末を収容した管を伸線並びに加
熱処理することによって、細い線状に形成された材料を
焼結して超電導線とすることができる。
本発明に従う方法は、具体的に後述するように、成形
から焼結に至る工程を連続して実施することができるの
で、所定量の原料をすべてひと続きの製品として製造す
ることが可能であり、動力の伝送媒体等の長尺部材を有
利に製造することができる。
尚、これらの工程において、Uプレス加工に先立って
板材にCプレス(クリンピングプレス)加工を施す、あ
るいはOプレス加工時の突合せ面を切削加工して活性面
を露出させる等の、電縫管製造における従来技術の蓄積
を全て適用可能なことはいうまでもない。
また、後述するように管を形成する材料によっては、
複合酸化物超電導材料と化学的に反応するものもあり、
このような場合は、板材の表面を予め安定な物質で被覆
する等の表面処理を施すことが好ましい。
こうして本発明に従って製造された超電導線材は、鞘
体を備えた焼結体線材であり、複合酸化物焼結体の優れ
た超電導特性を具備すると共に、鞘体が支持部材として
機能するので機械的強度も高い。更に、鞘体が導体であ
れば、クエンチ時の電流バイパスおよび放熱路として鞘
体が機能する。
これらの加工法並びに望ましい特性を検討すると、第
2の製造方法の発明として、パイプを形成する板材に
は、ステンレス、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Rh、Fe、Pb、S
n、Cd、Ti、W、Mo、Zr、Hf、Ta、Nbからなる群より選
択した1種の金属またはその合金からなる板材を使用
し、かつ、該板材の少なくとも内面を表面処理したもの
が用いられる。尚、Cu、Fe等は加工が容易で廉価である
という点で有利であり、ステンレスやPtは化学的に安定
で超導電材料に化学的な影響を与えないという点で有利
であり、更に、Ag、Pd、Rh等は、その酸化物に温度変化
によってOを放出するものがあり、特に酸素濃度の制御
が必要な超導電材料の鞘体として有利である。これらの
鞘体の材料は、超電導材の用途等に応じて適宜選択すべ
きである。
また、本発明の方法は、焼結体の長尺製品を製造する
方法として広範に応用し得るが、特に超電導材料とし
て、 一般式:αβγδ (但し、元素αは周期律表II a族から選択された1種の
元素であり、元素βは周期律表III a族から選択された
1種の元素であり、元素γは周期律表I b、II b、III
b、VIII a族から選択された1種の元素であり、元素δ
はOであり、w、x、y、zはそれぞれ1≦w≦5、1
≦x≦5、1≦y≦15、1≦z≦20を満たす数である)
で示される複合酸化物焼結体の長尺製品とすることによ
り有利な効果が得られる。尚、上述のような複数酸化物
としては、特にBa−Y−Cu、Ba−Ho−Cu、Sr−La−Cuあ
るいはBa−Dy−Cu等の複合酸化物が特に優れた特性を示
すものとして挙げられる。これらはオルソロンビック構
造等のいわば酸素欠陥を含有す擬似ペロブスカイト型の
結晶構造を有しているものと思われる。このような超電
導材料を本発明に従って長尺超電導材とすることによっ
て、電力の伝送媒体等として有効に利用することが可能
である。
これら複合酸化物粉末の焼結に際して、結晶温度は、
焼結体の融点を上限とし、この融点との差が100℃以内
の温度であることが望ましい。何故ならば、焼結温度が
上記範囲よりも低いと、焼成体粉末の焼結反応が進行せ
ず、得られた焼結体の強度が極端に低くなる。一方、焼
結温度が上記範囲を越えると、焼結中に液相が生じ、焼
成体の溶融あるいは分解が発生する。このような反応を
経た焼結体のTcは大きく低下する。
更に、本発明者等の知見によれば、原料粉末に、さら
に、V、Nb、Ta、Mo、W、Ti、Cr、Mn、Ga、In、Cd、S
n、Tl、Pb、Znからなる群から選択した少なくとも1種
の元素の酸化物、炭酸塩、硫酸塩または硝酸塩の粉末
を、添加物として元素γに対して原子比で0.01〜0.15程
度の範囲で混入することによってより優れた超電導特性
が得られる。また、原料粉末の粒径は10μm以下である
ことが好ましく、原料粉末を細粒化することによって有
効な焼結反応と組織の均一化、更に超電導特性において
重要な機能を果たす結晶粒界面積の増加が実現される。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、以
下の実施例は本発明の単なる例示であり、これらの開示
によって本発明の技術的範囲は何等制限されるものでは
ない。
実施例1 まず、Cu板材1を第1図(a)に示すようにCプレス
加工した後、大気中で加熱することによって表面を酸化
した。更に、板材1の側方端面を切削加工し、活性面を
露出させるとともに端面形状を整えた。尚、本実施例で
は板材1の長さ方向の端面のみを加工したが、側方端面
の全てを加工し、次々に板材を接続することによってエ
ンドレス管を製造することも可能である。
続いて、この板材をフォーミングロールによってUプ
レス加工し、第1図(b)に示すようにU管1′を作製
した。続いて、第1図(c)に示すように、原料粉末2
をノズル3からU管1′の内側に連続的に供給した。
ここで供給した原料粉末2は、純度3N以上、平均粒径
5μ以下のBaCO3、Y2O3、CuOの各々の粉末を、焼成後の
組織がBa2YCu3O7となるように混合したものを大気中で9
00℃/24時間予備焼成し、ケーキ状に固化した粉末を乳
鉢で粗粉砕した後、更に高純度ジルコニア製ボールミル
により粉砕して4μmにし、更に、この工程を3回繰り
返して得られた複合酸化物焼成体の粉末である。
続いて、原料粉末2を収容したU管1′を、更にフォ
ーミングロールによってOプレス加工すると共に、TIG
溶接によって突合せ面を溶接し、第1図(d)に示すよ
うに原料粉末を収容したCu管1′とした。
続いて、この原料粉末を収容したCu管1′を、フォー
ミングロールラインとタンデムに配設した絞りダイスに
よって、第1図(e)に示すように減径・伸線した。
ここで、この線材を長さ1mに5本切り取り、試料No.
〜の試料とした。
続いて、更に前述の線材を、N2ガス中で1時間700℃
の中間焼鈍を施した後に、再び絞りダイスによって減径
・伸線して線材とした。この線材からも1mの線を5本切
り取って試料No.〜の試料とした。
これら〜の試料を、以下の第1表に示す条件で加
熱処理し、製品を得た。
尚、各試料は、いずれもN2雰囲気中で900℃に加熱し
ているが、それぞれ加熱時間を変化している。また、試
料およびはそれぞれ加熱・冷却後に再び700℃まで
加熱して10時間保った後に10℃/分の速度で冷却した。
更に、試料およびは、やはり700℃まで加熱して10
時間保った後に50℃/分の速度で冷却した。
また、各試料の超電導特性を測定した結果も第1表に
併せて示す。
尚、臨界温度Tc並びに電気抵抗が完全に零となる温度
Tciの測定は、定法に従って試料の両端にAg導電ペース
トにて電極を付け、クライオスタット中で直流4点プロ
ーブ法で行った。温度はキャリブレーション済みのAu
(Fe)−Ag熱電対を用いて行った。温度を少しづつ上昇
させながら抵抗の変化を観察した。
実施例2 第2図に示すように、帯状銅線11をリール12から連続
的に供給しつつ成形ロール13、14に通し、これにより上
記銅線11を樋状に湾曲せしめる。
その成形ロール13、14通過後、フィーダ15から粉末状
酸化物系超電導材料16を銅線11の湾曲凹所17に供給す
る。
次に、成形ロール17′に通して銅線11を更に湾曲せし
め、その両側縁を相互に接近させ、僅かな間隙18を残し
て上記材料16を包み込む。この間隙18は、材料16がこぼ
れ落ちることなく、かつ次の焼結工程において内部の材
料16に十分酸素が供給できる程度であればよい。
焼結炉19においては、酸素を供給しながら前記の材料
16を焼結する。焼結後、圧延ロール20を通して、被覆銅
線11′と内部の焼結体16′とを一体に所要線径まで引伸
ばし、リール21に巻取る。
なお、内部の焼結体16′の完全固溶化を図るため、リ
ール21に巻取る前に更に熱処理を施してもよい。
また、上記の例では粉末状の酸化物系超電導材料を使
用しているが、これに代えて溶融状のものを急冷凝固さ
せながら湾曲凹所に供給するようにしてもよい。
なお、導体としては上述の銅のほかに、アルミニウ
ム、銀またはこれらの合金を使用することができる。ま
た酸化物系超電導材料としては、Ca、Ba、Srの何れか1
つと、Y、Sc、La族の何れか1つと、Cu、Ag、Auのいず
れか1つと、O、F、N、Cの何れか1つを含むものを
使用することができる。
実施例3 幅25mm、長さ1000mm、厚さ1mmのステンレス板材を湾
曲し、開口部幅5mmのU字状の樋を形成した。
一方、純度3N以上、平均粒径5μ以下のBi2O3、SrC
O3、CaCO3、CuOの各々の粉末を焼成後の組織がBi4Sr3Ca
3Cu4Oxとなるように混合したものを大気中で800℃/5時
間予備焼成し、冷却後、白金るつぼ中で1100℃で溶解し
た。
上記で得たU字状樋の両端を閉じ、800℃で加熱した
後、前記溶融物を樋内に供給した。
これを大気中840℃/5時間熱処理した。
この熱処理物の臨界温度を実施例1と同じ方法で測定
したところ、Tcは121K、Tciは80Kとなった。
また、この超電導線材は室温−液体窒素のヒートサイ
クルを100回繰り返しても樋と超電導体の間にも間隙は
発生しなかった。
<発明の効果> 以上詳述のように、本発明の超電導材料の製造方法に
よれば、高い臨界温度を有する複合酸化物超電導材料の
長尺製品を連続的に製造することが可能となる。こうし
て、超電導材料を、例えば電力の伝送媒体等として実際
に利用することが可能となる。また、本発明に従って製
造された超電導長尺製品は、その周囲に金属製の鞘体が
装着されているので、これが機械的な支持部材として機
能すると共に、クエンチ時の電流のバイパスとなる。
また、本発明は樋状に湾曲した導体の湾曲凹所に酸化
物系超電導材料を供給し、その材料を導体で包み込んだ
状態で焼結するものであり、その場合において導体の両
側縁相互間に微小間隙を形成してあるので、酸素濃度を
調整しながら焼結することができる。
従って、本発明によれば、導体と超電導体との複合電
線を一つの連続工程で製造できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)乃至(e)は本発明の超電導材の製造方法
の1実施例を工程毎に説明する工程図、第2図は同じく
他の製造方法を示す工程図である。 1……Cu板、2……原料粉末 3……ノズル、11……銅線 12……リール、13、14……成形ロール 15……フィーダ 16……酸化物系超電導材料、17……湾曲凹所 18……間隙、19……焼結炉 20……圧延ロール、21……リール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 智司 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 矢津 修示 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 上代 哲司 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住 友電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−292523(JP,A) 特開 昭64−38920(JP,A) 特開 昭63−318022(JP,A)

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状導体を連続供給しながらこれを樋状に
    湾曲せしめ、その湾曲凹所に酸化物系超電導材料を供給
    したのち、上記導体をその両端縁相互間に所要の間隙を
    残す程度に湾曲して上記材料を包み込み、しかる後に焼
    結工程を経て上記材料を焼結し、その後所要線径まで圧
    延し、(リールに巻き取る前に)線材を再度熱処理する
    ことを特徴とする超電導線材の製造方法。
  2. 【請求項2】上記の酸化物系超電導材料が粉末状である
    ことを特徴とする請求項(1)記載の超電導線材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】上記の酸化物系超電導材料が溶融状であ
    り、これを急冷凝固させながら、導体の湾曲凹所に供給
    することを特徴とする請求項(1)記載の超電導線材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】ステンレス、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、Rh、F
    e、Pb、Sn、Cd、Ti、W、Mo、Zr、Hf、Ta、Nbからなる
    群より選択した1種の金属またはその合金からなる長尺
    の板材を連続的にUプレス加工すること及び該板材の少
    なくとも内面を表面処理することからなる第1工程と、
    得られたUパイプの内側に連続的に原料粉末を供給する
    第2工程と、該Uパイプを更にOパイプ加工して、該板
    材の突合せ部位をシーム溶接する第3工程と、得られた
    原料粉末を収容したパイプを伸線加工する第4工程と、
    全体を加熱して該原料粉末を焼結する第5工程とを含む
    ことを特徴とする超電導線材の製造方法。
  5. 【請求項5】前記表面処理が、前記板材の表面に酸化膜
    を形成する処理であることを特徴とする請求項(4)に
    記載の超電導線材の製造方法。
  6. 【請求項6】前記原料粉末が、周期律表II a族から選択
    された1種の元素α、周期律表III a族から選択された
    1種の元素β、並びに周期律表I b、II b、III b、IV
    a、VIII a族から選択された1種の元素γのそれぞれの
    酸化物、窒化物、弗化物、炭酸塩、硝酸塩、蓚酸塩また
    は硫酸塩の混合物粉末、あるいは該混合物を焼成した後
    粉砕して得た混合酸化物焼成体粉末の何れかであること
    を特徴とする請求項(4)又は(5)の何れかの項に記
    載の超電導線材の製造方法。
  7. 【請求項7】前記焼成体が、 一般式:αβγδ (但し、元素αは周期律表II a族から選択された1種の
    元素であり、元素βは周期律表III a族から選択された
    1種の元素であり、元素γは周期律表I b、II b、III
    b、VIII a族から選択された1種の元素であり、元素δ
    はOであり、w、x、y、zはそれぞれ1≦w≦5、1
    ≦x≦5、1≦y≦15、1≦z≦20を満たす数である) で示される複合酸化物であることを特徴とする請求項
    (6)記載の超電導線材の製造方法。
  8. 【請求項8】前記元素α(但し、元素αは前記定義の通
    り)がBaであり、前記元素β(但し、元素βは前記定義
    の通り)がYであり、前記元素γ(但し、元素γは前記
    定義の通り)がCuであることを特徴とする請求項(6)
    又は(7)の何れかの項に記載の超電導線材の製造方
    法。
  9. 【請求項9】前記元素α(但し、元素αは前記定義の通
    り)がBaであり、前記元素β(但し、元素βは前記定義
    の通り)がHoであり、前記元素γ(但し、元素γは前記
    定義の通り)がCuであることを特徴とする請求項(6)
    又は(7)の何れかの項に記載の超電導線材の製造方
    法。
  10. 【請求項10】前記元素α(但し、元素αは前記定義の
    通り)がBaであり、前記元素β(但し、元素βは前記定
    義の通り)がDyであり、前記元素γ(但し、元素γは前
    記定義の通り)がCuであることを特徴とする請求項
    (6)又は(7)の何れかの項に記載の超電導線材の製
    造方法。
  11. 【請求項11】前記Uプレス加工に先立って、前記板材
    をCプレス加工することを特徴とする請求項(4)乃至
    (10)の何れかの項に記載の超電導線材の製造方法。
  12. 【請求項12】前記Uプレス加工をフォーミングロール
    によって行うことを特徴とする請求項(4)乃至(11)
    記載の何れかの項に記載の超電導線材の製造方法。
  13. 【請求項13】前記第3工程以前に、前記板材の突合せ
    面を切削加工して活性面を露出せしめることを特徴とす
    る請求項(4)乃至(12)の何れかの項に記載の超電導
    線材の製造方法。
  14. 【請求項14】前記第3工程において、前記シーム溶液
    をTIG溶接によって行うことを特徴とする請求項(4)
    乃至(13)の何れかの項に記載の超電導線材の製造方
    法。
  15. 【請求項15】前記TIG溶接を、N2ガス雰囲気下で行う
    ことを特徴とする請求項(14)記載の超電導線材の製造
    方法。
  16. 【請求項16】前記第4工程を、絞りダイスによって行
    うことを特徴とする請求項(4)乃至(15)の何れかの
    項に記載の超電導線材の製造方法。
  17. 【請求項17】前記第4工程において、加工率30%以下
    の伸線加工を複数回繰り返すことを特徴とする請求項
    (4)乃至(16)の何れかの項に記載の超電導線材の製
    造方法。
  18. 【請求項18】前記原料粉末に、さらに、V、Nb、Ta、
    Mo、W、Ti、Cr、Mn、Ga、In、Cd、Sn、Tl、Pb、Znから
    なる群から選択した少なくとも1種の元素の酸化物、炭
    酸塩、硫酸塩または硝酸塩の粉末を添加物として混合す
    ることを特徴とする請求項(4)乃至(17)の何れかの
    項に記載の超電導線材の製造方法。
  19. 【請求項19】前記添加物を、前記元素γに対して原子
    比で0.01〜0.15なる範囲で混入することを特徴とする請
    求項(18)記載の超電導線材の製造方法。
  20. 【請求項20】前記原料粉末が粒径30μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項(4)乃至(19)の何れかの項に
    記載の超電導材料の製造方法。
  21. 【請求項21】前記第5工程において、前記原料粉末の
    うち最も融点の低い材料の融点を上限とし、該融点との
    差が100℃以内の温度範囲で焼結を行うことを特徴とす
    る請求項(4)乃至(20)の何れかの項に記載の超電導
    線材の製造方法。
  22. 【請求項22】前記第5工程において、15℃/分以下の
    冷却速度で除冷することを特徴とする請求項(4)乃至
    (21)の何れかの項に記載の超電導線材の製造方法。
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