JP2673382B2 - コルク栓に用いるためのコルク材中の異臭物質の除去方法及び除去装置 - Google Patents

コルク栓に用いるためのコルク材中の異臭物質の除去方法及び除去装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はコルク栓を用いるためのコルク材(以下、単
にコルク材という)に含まれている異臭物質、特に官能
的に不快感を与える2,4,6−トリクロロアニソール(以
下TCAと称す)等の異臭物質を効果的に除去できるよう
にしたコルク材中の異臭物質の除去方法及び除去装置に
関するものである。
[従来の技術] コルクは軽くて弾力に富み、気密性,液密性に優れ、
またアルコール等に侵されない安定性を有し、かつ人体
に有害な物質を含まず、食品衛生上も安全で臭いもない
ことからワインやブランデー或いはウィスキー等の酒類
や各種の食品の瓶、その他の容器のコルク栓として広く
使用されている。
ところが本来、無臭である筈のコルク栓に極く稀では
あるが不快感を伴う異臭が発生し、瓶や容器に収容され
ている中味の品質を損なうことがあった。この問題につ
いては、以前より種々研究が行われていたが、最近にな
って前記異臭の主原因物質がTCAであり、TCAはコルク樫
に散布される薬剤中に含まれている2,4,6−トリクロロ
フェノール(以下TCPと称す)がカビの関与により生成
される物質であることが究明された。
そして従来はコルク材の異臭除去方法として、コルク
材を80℃前後で6〜8時間程度加熱乾燥してTCAの異臭
物質を除去させる方法(加熱脱臭法)や、コルク材をク
エン酸水溶液を浸漬してTCA等の異臭物質を除去させる
方法(クエン酸脱臭法)が採られていた。
[発明が解決しようとする課題] ところで上記従来の脱臭方法には、それぞれ次に述べ
るような問題点あった。
(1)加熱脱臭法の問題点 (I)TCAがコルクの構成成分であるセルロース、リグ
ニン、スベリン等の高分子化合物に特異的に吸着してい
るためコルク材を単に加熱乾燥しても除去しにくい。
(II)TCAの沸点は738.2mmHgで240℃、28mmHgで132℃で
あり、TCAを揮散させるためには、加熱温度をTCAの沸点
に合わせて高くしなければならず、加熱温度を高くする
と熱によりコルク材が劣化してしまう。
(III)加熱乾燥は表面だけの処理にとどまり、コルク
材内部のTCAの除去が不完全である。
(2)クエン酸脱臭法の問題点 コルク材は吸水性が悪いために、クエン酸水溶液はコ
ルク材の内部までは浸透しにくく、従ってコルク材の表
面部分に存在するTCAをクエン酸水溶液で除去すること
はできるが、コルク材の内部に存在するTCAまで除去す
ることはできない。
このため処理直後においては、一応の脱臭効果は認め
られるが、処理後時間の経過につれて、コルク材内部の
TCAがコルク材の表面に移動してくるため、再び異臭が
発生してしまう。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記従来の問題点を解決し、コルク本
来の特性を損なうことなく、かつ効果的にTCAやTCP等の
異臭物質をより完全に除去するための方法及び装置を開
発するべく、次に述べるような種々の方法について検討
を行った。
(1)アルコール蒸気脱臭法 コルク材をアルコール雰囲気下に置き、18〜24℃で1
カ月間放置し、脱臭する方法。
(2)酸化浴脱臭法 コルク材を過酸化水素(H2O2)水溶液に浸漬してTCA
等の異臭物値を除去する方法である。
(3)繰返加熱脱臭法 コルク材を80℃で6〜8時間乾燥したのち、室温で1
カ月放置する。これを数回繰返してTCA等の異臭物質を
除去する方法である。
(4)ソックスレー抽出法 ソックスレー抽出装置を用いて、n−ペンタンで、約
45℃で24時間抽出する方法である。
しかしながら酸化浴脱臭法やアルコール蒸気脱臭法で
は前記クエン酸脱臭法の場合と同様に、コルク材の表面
に存在するTCAの除去にとどまり、完全に除去すること
ができず、また繰返加熱脱臭法やソックスレー抽出法で
はTCAを完全に除去することが可能であるものの、処理
に多大の時間を要したり、コストがかかり過ぎて採算に
合わなかったり等、種々の問題点があり、どの方法も実
用には至らなかった。
そこで、本発明者らは、もう一度、上記従来の各方法
について分析、検討してみた結果、ソックスレー抽出法
を除く、他の各方法に共通しているのはコルク材の内部
に存在するTCA等の異臭物質を除去することができない
ということである。
コルク材の内部に存在するTCA等の異臭物質を如何に
してコルク材の品質を劣化させることなく効率的に除去
できるかについて研究を重ねた結果、本発明者らは加熱
水蒸気を利用することを思いついた。
つまり、加熱水蒸気をコルク材に接触させることによ
りコルク材の内部に水蒸気を浸透させて、コルク材の内
部に存在するTCA等の異臭物質を水蒸気と共に取り出す
方法、即ちコルク材を水蒸気蒸留に付することにより、
コルク材中の異臭物質を除去する方法を開発するに至っ
たのである。
また本発明は、コルク材を収容する処理容器と、該処
理容器に所定の温度に加熱した水蒸気を供給する水蒸気
発生装置とでコルク材中の異臭物質の除去装置を構成す
ることにより、コルク材の異臭物質の除去装置を構成す
ることにより、コルク材を処理容器内に投入して、これ
に水蒸気発生装置から加熱水蒸気を供給することによ
り、簡単にコルク材の水蒸気蒸留をできるようにしたも
のである。そして、除去効率を上げるためには、所定の
大きさに加工処理したコルク材を処理容器内に投入し、
所定の圧力に保たれた該処理容器に所定温度に加熱した
水蒸気を導入することが好ましい。さらにコルク材を構
成しているコルク細胞の収縮により、コルク材の物質が
変化するのを避けるため、水蒸気処理終了後のコルク材
は、乾燥および/又は徐々に冷却することが好ましい。
本発明でいうコルク材とは、王冠用ジスクや、ワイン
やブランデーあるいはウィスキー等の酒類や各種の食品
の瓶、その他の容器のコルク栓、特に粒化したコルクを
接着剤を用いて固めた圧搾コルク栓に用いられるコルク
材をいう。
本発明における水蒸気の導入は、水蒸気を効率的に利
用するために処理容器の底部から行うことが望ましい。
また、水蒸気を連続的に導入すると同時に連続的に外系
に排出することにより水蒸気の流れをつくり、異臭物質
の分離を促進することが望ましい。
本発明に用いられる処理容器の形状としては、縦型、
横型とくに限定するものではないが、水蒸気を有効に利
用するため容器径を高さに対して相対的に細く設定した
縦長形状が好ましい。
また処理するコルク材は固定状態であってもよいが水
蒸気をコルク材により均一に接触させ除去率を高めるた
めには、コルク材を撹拌しながら水蒸気を導入すること
が好ましい。撹拌の方法としては処理容器自体を動かす
(例えば自転及び揺動)ことや処理容器内部に撹拌機能
を備えることなどが挙げられる。
水蒸気をコルク材内部に浸透させ、水蒸気蒸留を行う
には、通常水蒸気の温度は100℃以上、系内の圧力は760
mmHg以上が望ましい。水蒸気の温度が100℃より低いとT
CAの分圧も十分ではなく、また水蒸気が浸透しにくいた
め、水蒸気蒸留を効率よく行うことができない。一方、
水蒸気の温度が高いほど除去率は向上するが、過度に上
昇させるとコルク材の熱による劣化を招くので、おのず
から限界がある。
コルク材を処理する際の条件としては、水蒸気の温
度、系内の圧力のほかに流速、処理時間、流量などが挙
げられるが、処理温度や圧力、処理容器の形状、コルク
材の処理量や大きさなどによって適宜選択設定される。
コルク材の大きさは特に制限されるものではないが、
小さい程、水蒸気のコルク内部への浸透が容易になり除
去が効果的になることは言うまでもない。
また前記水蒸気を用いた処理によって、コルク材は水
蒸気を含み、処理温度近くまで温度が上昇しているた
め、これを即座に大気中に取り出すと、コルク材を構成
しているコルク細胞が収縮してしまう。このためコルク
材は弾力性が低下し、コルクとしての物性を損なう方向
にある。従って水蒸気を含み、処理温度近くにあるコル
ク材は、乾燥および又は徐々に冷却することが望まし
い。たとえば具体的な方法として、 処理容器内に放置し自然に冷却する方法。
コルクの温度よりも相対的に低く、かつコルクとの温
度差が外気温との差ほど大きくならないように保ちつ
つ、人為的に、処理容器内部のコルクを直接あるいは、
処理容器を通じて間接的に冷却する方法。
処理容器内に熱風を導入する方法。(熱風を導入する
ことにより、コルク材中の水分が蒸発すると同時に蒸発
潜熱が奪われ、コルクの温度も低下する。) 等の方法が考えられ、これらの方法は単独あるいは適宜
組み合わせて行うことができる。の自然冷却にの方
法を組み合わせることにより効率よく処理でき、実用的
である。さらに乾燥や緩やかな冷却は、水蒸気処理の場
合と同様、撹拌しながら行うことが望ましく、これによ
って均一に冷却できる。
[作用] 処理容器内にコルク材を投入し、そこに加熱水蒸気を
導入する構成としたので、水蒸気蒸留によってTCA等の
異臭物質の除去が可能となった。これは水蒸気の温度を
100℃以上にすることによって水分子の運動エネルギー
が増大し、水蒸気がコルク材内部に浸透すること、ある
いは加圧状態にすることによって、水蒸気がコルク材内
部に強制的に圧入されること等が推測される。そして水
蒸気がコルク材内部に浸透することによって、コルク材
内部の温度がTCAの分圧が発生する所望の温度になり、
かつTCAと水蒸気が共存し、水蒸気蒸留が行われると思
われる。これによってコルク材を単独で加熱してTCAを
揮散させる場合に比べて、水蒸気の分圧を利用するの
で、TCAの分圧が小さくとも、TCAの沸点もしくはそれに
近い蒸気圧を得ることができる。その結果コルク材に加
える温度を下げてTCAを効率的に除去することができ
る。さらに水蒸気をコルク材に対して連続的に流すこと
によって、水蒸気蒸留にて揮発したTCAを効率的にコル
ク材から分離することができる。
水蒸気処理後のコルク材は、徐々に冷却する、および
/又は乾燥することによりコルク材を構成しているコル
ク細胞を収縮させず、コルク材の物性を損なうことなく
コルク材を大気中に取り出すことができる。
[実施例] 次に本発明のコルク材中の異臭物質の除去方法及び除
去装置を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の異臭物質除去の方法及び装置を示す
ブロック図であり、1は所定の大きさに加工処理した所
定量のコルク材2を投入する処理容器、3は処理容器1
内に水蒸気を供給する水蒸気発生装置、4は水蒸気発生
装置3に不純物を含まない純粋な水(以下純水という)
を供給するための純水製造機であり、該純水製造機4で
製造した純水を水蒸気発生装置3に供給し、該水蒸気発
生装置3で水蒸気にして水蒸気供給パイプ5を通して処
理容器1に供給して、該処理容器1内でコルク材2を水
蒸気処理してから水蒸気排出パイプ6を通して外部に排
出するようになっている。7は水蒸気供給側のパイプ開
閉弁、8は流量計、9は圧力計、10は水蒸気排出側の圧
力計、11はパイプ開閉弁、12は流量コントロール弁であ
る。
また13,14,15は処理容器1内の上部、中央部、下部の
3カ所に取付けられた温度センサであり、これら温度セ
ンサ13,14,15によって処理容器1内の温度をモニタリン
グ装置16によりモニタリングし、所定の値になる様に調
整するようになっている。
前記処理容器1は第2図に示したように円筒状の外部
容器17と、該外部容器17内に所定の間隙をもって配置さ
れた内部容器18とによって内,外二重壁構造の耐圧容器
として構成されている。それはコルク材中を通過した水
蒸気が内,外壁間間隙を通過することで内部容器の保温
効果をもたらし、熱損失を少ないものにするためで、そ
の上部に設けた蓋体19を開いて、内部容器18内に所定量
のコルク材2を投入すればコルク材2は底板20上に堆積
されていくようになっている。
前記底板20には、その全域に亘って多数の水蒸気噴射
孔21…21が設けられている。円筒状の処理容器1の軸心
には、該軸心を中心にして、処理容器1を回転させる際
にその回転中心となる水蒸気導入パイプ22が接続されて
いる。前記水蒸気導入パイプ22は外部容器17の下端から
外部に突出されていると共に、その先端は第1のロータ
リージョイント23を介して前記水蒸気供給パイプ5に接
続されていて、該水蒸気供給パイプ5から供給された水
蒸気は前記水蒸気導入パイプ22及び底板20に設けた水蒸
気噴射孔21…21を通って内部容器18内に導入されるよう
になっている。そして内部容器18内に導入された水蒸気
はコルク材2を加熱しながら上昇していき、底板20上に
堆積されているコルク材2を通過した水蒸気は内部容器
18の上部周面に設けられた水蒸気排出孔24…24、外部容
器17と内部容器18の間の隙間25、前記水蒸気導入パイプ
22の外側に嵌合された水蒸気導出パイプ26を通り、該水
蒸気導出パイプ26の先端に第2のロータリージョイント
27を介して接続された前記水蒸気排出パイプ6を通して
外部に排出されるようになっている。また、パイプ閉塞
弁11,流量コントロール弁12により該水蒸気を所定の圧
力と流量に保つようになっている。
また前記水蒸気導出パイプ26の外周には回転中心軸部
28が設けられていて、該軸部28は軸受29を介して回転可
能に状の揺動フレーム30の底部30aに支持されてい
る。そして前記揺動フレーム30の底部30a上に設けたモ
ータや回転伝達ギヤ等で構成された回転駆動機構31によ
り処理容器1は回転中心軸部28を中心にして回転するよ
うになっている。
また前記状の揺動フレーム30は文字通り、処理容器
1を揺動させ処理容器1の回転と合いまって、処理容器
1内のコルク材2の撹拌をもたらし除去処理を均一化し
ている。該揺動フレーム30の側部30bの上端側の外面に
は、左右一対の揺動支軸32,33が設けられていると共
に、これら揺動支軸32,33は軸受34,35を介して左右一対
の固定フレーム36,37に揺動可能に支持されていて、揺
動フレーム駆動機構38により揺動されるようになってい
る。
前記揺動フレーム駆動機構38は、一方の揺動支軸33に
取付けられたウォームホイール39と、該ウォームホイー
ル39の周面のギヤ歯と噛合しているウォーム40をベルト
41を介して回転操作するモータ42とからなっていて、該
モータ42を一方向に回転させると、ベルト41を介してウ
ォーム40及びウォームホイール39を回転させ、これによ
り揺動フレーム30を一方向にゆっくりと揺動させ、前記
モータ42を他方向に回転させると揺動フレーム30を他方
向にゆっくりと揺動させ、揺動フレーム30を振子運動さ
せるようになっている。
なお揺動フレーム30が揺動しても、その揺動に支障な
く、処理容器1への水蒸気の給排ができるように、水蒸
気供給パイプ5は一方の揺動支軸33の軸心部を通り、第
3のロータリージョイント43を介して揺動フレーム30側
に接続され、更に、前記第1のロータリージョイント23
を通して処理容器1に接続されるようになっている。
また水蒸気排出パイプ6は他方の揺動支軸32の軸心部
を通り、第4のロータリージョイント44を介して、揺動
フレーム30側に接続され、更に前記第2のロータリージ
ョイント27を介して処理容器1に接続されている。
45は前記処理容器1の回転中心軸部28の先端に取付け
らてたスリップリングであり、該スリップリング45を介
して、前記温度センサ13,14,15で得られた信号が揺動フ
レーム30の外部に接続され、容器内の温度がモニタリン
グ装置16にモニタリングされるようになっている。
46は揺動フレーム30の側部30bの上端側に取付けられ
た環状フレーム、47…47は環状フレーム46の内周面に取
付けられたローラであり、これらローラ47…47によって
処理容器1の上端部の外周面を支えて処理容器1を円滑
に回転させることができるようになっている。
なお、撹拌は、水蒸気の逃げを少なくし、効率よく処
理を行うために、底部の水蒸気噴射孔上に常にコルク材
が堆積している状態を維持しながら行うことが望まし
い。
実験例1 天然コルク材(10×10×5cm)をオートクレーブ(加
圧・加熱殺菌機)に入れ、100、10、120、又は130℃で6
0分間加熱した。その時の圧力は、第1表に示す通りで
ある。
コルクに対する水蒸気の浸透度に関しては、ナイフで
切断し、目視により濡れている部分を確認し、コルク表
面からの距離を測定した。結果を第2表および第3図に
示す。
以上より、水蒸気の浸透度は温度が上昇すれば第1表
に示す圧力と同様、指数関数的に上昇していることか
ら、コルクに対する水蒸気の圧入が起こっていることが
推測される。
実験例2 社内認定パネラーにより「異臭がある」と判定された
コルク栓を、コルク粒粉砕機にて通常用いられている圧
搾栓用コルク粒と同様の大きさに粉砕したものを試験用
コルク粒とした。試験用コルク粒をガーゼ製袋(15×20
cm)に4g入れ、処理容器1に投入されたコルク粒(通
常)20の中間層に投入した。前述で説明した第2図の
処理装置を用い、転倒回転撹拌しながら水蒸気を20/h
rまたは40/hrの流速で連続的に流し、系内の温度が12
0℃、圧力が1kg/cm2になった時点からそれぞれ30分間、
60分間、90分間、処理を行った。処理済コルク中のTCA
の残存量は、コルクを細切し、n−ペンタンで抽出し、
ガスクロマト分析にて測定した。結果を第3表及び第4
図に示す。
[発明の効果] 本発明は以上説明したようなコルク材中の異臭物質の
除去方法及び除去装置であるので、コルク状を処理容器
に投入し、該処理容器内に加熱水蒸気を導入すれば、水
蒸気はコルク材の内部に浸透して、該内部に存在するTC
AやTCP等の異臭物質を効果的に除去することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の異臭物質除去の方法及び装置を示すブ
ロック図、第2図は本発明に使用する処理装置の要部の
断面図、第3図はコルク材に対する水の浸透度と温度
(圧力)の関係を示すグラフ図である、第4図は水蒸気
処理量とTCA除去量の関係を示すグラフ図である。 1……処理容器、2……コルク材、3……水蒸気発生装
置。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コルク栓を用いるためのコルク材を処理容
    器に投入すると共に、該処理容器に100℃以上の温度で
    前記コルク材が熱により炭化しない温度を加熱した水蒸
    気を導入し、該水蒸気で前記コルク材に含まれている異
    臭物質を除去することを特徴とするコルク栓に用いるた
    めのコルク材中の異臭物質の除去方法。
  2. 【請求項2】前記コルク栓に用いるためのコルク材が圧
    搾栓用コルク粒である請求項1記載の除去方法。
  3. 【請求項3】前記加熱水蒸気の温度は、100℃〜130℃で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の除去方法。
  4. 【請求項4】コルク栓に用いるためのコルク材を収容す
    る処理容器と、該処理容器に所定の温度の水蒸気を供給
    する水蒸気発生装置とを備えていて、前記処理容器に前
    記コルク材を投入すると共に、該処理容器に前記水蒸気
    発生装置で100℃以上の温度で前記コルク材が熱により
    炭化しない温度に加熱した水蒸気を導入して、該水蒸気
    で前記コルク材に含まれている異臭物質を除去すること
    ができるようにしたことを特徴とするコルク栓に用いる
    ためのコルク材中の異臭物質の除去装置。
  5. 【請求項5】前記コルク栓に用いるためのコルク材が圧
    搾栓用コルク粒である請求項4記載の除去装置。
  6. 【請求項6】前記加熱水蒸気の温度は、100℃〜130℃で
    あることを特徴とする請求項3記載の除去装置。
JP2109678A 1989-04-26 1990-04-25 コルク栓に用いるためのコルク材中の異臭物質の除去方法及び除去装置 Expired - Lifetime JP2673382B2 (ja)

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