JP2669635B2 - アベルメクチン誘導体 - Google Patents

アベルメクチン誘導体

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JP2669635B2 JP63060642A JP6064288A JP2669635B2 JP 2669635 B2 JP2669635 B2 JP 2669635B2 JP 63060642 A JP63060642 A JP 63060642A JP 6064288 A JP6064288 A JP 6064288A JP 2669635 B2 JP2669635 B2 JP 2669635B2
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    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
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Description

【発明の詳細な説明】 ある種のΔ26,27−アルキル化合物は当業界で公知で
ある。欧州特許出願EPO第170,006号および英国特許出願
第2,166,436号参照。本発明の化合物はかかる化合物の
誘導体であり、13,22および23位に新規なまたは変化さ
せた置換基を含有する。さらに変性は5,8および9位で
可能である。
アベルメクチン(以前はC−076と呼ばれていた)と
いう名前は、ストレプトマイセスアベルミチリス(Stre
ptomyces avermitilis)のアベルメクチン産生株の発酵
ブイヨンから単離される一連の化合物およびその誘導体
を表わすのに用いられる。培養の形態学的特徴は米国特
許第4,310,519号に全て記載されておりこの引例を本明
細書中に引用する。アベルメクチン化合物は、一連のマ
クロライドであり、その各々は13位に4′−(α−L−
オレアンドロシル)−α−L−オレアンドロース基で置
換されている。本発明のアベルメクチン化合物およびそ
の誘導体は、極めて高度な駆虫および抗寄生虫作用を有
する。
ミルベマイシン化合物は、16員環の大環状環が存在す
る点上記アベルメクチン化合物に類似している。しかし
ながらかかる化合物には、13位に置換基がなく、25位に
メチルまたはエチル基を有している(上記構造ではR2
がある位置)。かかるミルベマイシン化合物およびそれ
らを調製するために使用される発酵条件は、米国特許第
3,950,360号に記載されている。さらに13−デオキシ−
アベルメクチンアグリコンがアベルメクチン天然生産物
から合成的に調製されており、米国特許第4,171,134号
および同第4,173,571号に開示されている。かかる化合
物は、ミルベマイシン類と極めて類似しているが、25位
にメチルまたはエチル基でなくイソプロピルまたはsec
−ブチル基を有する点でミルベマイシンのあるものとは
異なる。
本発明は、アベルメクチン化合物の誘導体に関し、1
3,22および23位に置換されないまたは予め存在する置換
基を有する種々のΔ26,27−アルキル化合物はかかる位
置で置換された他の誘導体に転化され、別の反応は5,8
および9位で実施される。従って本発明の目的は、かか
る化合物を提供することである。さらに本発明の目的
は、かかる化合物の製造に有用な方法を提供することで
ある。さらに他の目的は、駆虫剤、殺虫剤および抗寄生
虫剤としてのかかる化合物の用途を提供することであ
る。なお他の目的は以下の記述から明白になるであろ
う。
本発明の化合物は、次の構造式で示される。
〔式中、 Aは、8,9位で二重結合またはエポキシド結合である。
Bは、22,23位で単結合または二重結合を示す。
R1は、水素、ヒドロキシ、フルオロまたはケトンであ
る。但し、Bが単結合を表わす時のみR1が存在し、R4
水素以外である時のみR1はヒドロキシである。
R2は、メチル、エチルまたはイソプロピルである。
R3は、ヒドロキシ、低級アルコキシまたは低級アルカノ
イルオキシである。
R4は、水素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカ
ノイルオキシ、ハロゲン、 (R5は、ヒドロキシ、ケトン、アミノ、低級アルキルア
ミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級アルカノイルアミ
ノ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、低級ア
ルコキシカルボニルオキシ、カルバモイルオキシ、N−
低級アルキルカルバモイルオキシまたはN,N−ジ低級ア
ルキルカルバモイルオキシである)である。〕 本発明の好適な化合物は、前述の構造式の式中 Aが二重結合またはエポキシド結合であり、 Bが単または二重結合であり、 R1が水素またはヒドロキシであり、 R2がメチル、エチルまたはイソプロピルであり、 R3がヒドロキシまたは低級アルコキシであり、 R4が水素、ヒドロキシ、ハロゲン、 (R5はヒドロキシ、ケトン、アミノ、低級アルキルアミ
ノまたはジ低級アルキルアミノである)であるで示され
る。
最も好適な化合物は、式中 Aが二重結合であり、 Bが単または二重結合であり、 R1が水素であり、 R2がメチル、エチルまたはイソプロピルであり、 R3がヒドロキシであり、 R4が水素、 (R5はヒドロキシ、アミノまたは低級アルキルアミノで
ある)であるで示される。さらに本発明の好適な化合物
は、次の化合物で示される。
26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシアベルメクチン
B2aアグリコン、 22,23,26,27−テトラデヒドロ−13,23−ジデオキシアベ
ルメクチンB2aアグリコン(または26,27−ビスデヒドロ
−13−デオキシアベルメクチンB1aアグリコン) 26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−28−ジメチル
−アベルメクチンB2aアグリコン 22,23,26,27−テトラデヒドロ−13,23−ジデオキシ−28
−メチル−アベルメクチンB2aアグリコン(または26,27
−ビスデヒドロ−13−デオキシ−28−メチルアベルメク
チンB1aアグリコン) 26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−5,23−ジオキソア
ベルメクチンB2aアグリコン26,27−ジデヒドロ−13−デ
オキシ−5−オキソアベルメクチンB1aアグリコン(ま
たは22,23,26,27−テトラヒドロ−13,23−ジデオキシア
ベルメクチンB2aアグリコンと命名される) 26,27−ジデヒドロ−5−オキソアベルメクチンB1aアグ
リコン(または22,23,26,27−テトラデヒドロ−23−デ
オキシアベルメクチンB2aアグリコンと命名される) 26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a 26,27−ジデヒドロ−5,13−ジオキソアベルメクチンB1a
アグリコン 26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1aアグリコン 4″−デオキシ−4″−メチルアミノ−26,27−ジデヒ
ドロアベルメクチンB1a 26,27−ジデヒドロ−22,23−ジヒドロアベルメクチンB1
a 26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−13−フルオロ−ア
ベルメクチンB1aアグリコン 26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−23−フルオロ
アベルメクチンB2aアグリコン 26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a8,9−オキシド 本発明において“低級アルキル”なる語句は、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシルなどの1〜6個の炭素原子を有するアルキ
ル基を指すものとする。
“低級アルコキシ”なる語句は、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、
ヘキソキシなどの1〜6個の炭素原子を有するアルコキ
シ基を含むものとする。
“低級アルカノイル”なる語句は、アセチル、プロピオ
ニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイルなどの2
〜6個の炭素原子を有するアルカノイル基を含むものと
する。
“カルバモイル”なる語句は、アミノカルボニル基(H2
NCO−)を含むものとする。
“ハロゲン”なる語句は、ハロゲン原子、フッ素、塩
素、臭素またはヨウ素を含むものとする。
上記構造式は、立体化学を特定せずに示している。し
かしながらかかる化合物を製造するために使用される合
成操作の工程中かかる操作の生成物は、立体異性体の混
合物であることができる。特に、13および23位での立体
異性体は、各々、分子の一般平面の下または上であるα
あるいはβのいずれかを表わすかかる基を方向付けるこ
とができる。各々のかかる場合においてαおよびβ両配
置は本発明の範囲内に含まれるものとする。
本発明の化合物の出発物質は、英国特許出願第2,166,
436号に開示されたものの中で次の構造を有する。
(式中R2は上記で定義した通りである) 上記化合物を本発明の化合物に転化するために使用さ
れる反応は反応の個々の位置または製造される個々の置
換基によって異なる。
上記構造IIの23−ヒドロキシ基は、21〜25−炭素原子
のみを示す次の部分構造式で示される通り、除去されて
23−無置換化合物、22,23−不飽和化合物または22,23−
ケトンを製造することができる。
上記操作および以下で述べる他のいくつかの操作中、
反応が所望の位置でのみ起こることを確実にするために
反応性ヒドロキシ基を保護することはしばしば有用であ
る。所望の反応あるいは反応後、保護基を除去する。極
めて有用な保護基は、三置換シリル基、特にトリアルキ
ルシリル、最も有用なのはt−ブチル−ジメチルシリル
基である。保護は一般に5,13,4′および4″基で未保護
化合物を塩化メチレン、トルエン、ベンゼン、酢酸エチ
ル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなどの
非プロトン溶媒中で混合し、保護基のシリルハロゲン化
物である保護試薬を添加することによって行なわれる。
好適な試薬は、塩化tert−ブチル−ジメチルシリルであ
る。また副反応を最少にするために、反応混合物中に塩
基を包含させて反応工程中に放出される酸ハロゲン化物
と反応させる。好適なアミンは、イミダゾール、ピリジ
ンまたはトリエチルアミンである。塩基は、遊離するハ
ロゲン化水素の量に対して等モル量を必要とするが、一
般に数当量のアミンを使用する。反応物は、0℃から反
応混合液の還流温度までの温度で撹拌し、1/2〜16時間
で完結する。
保護基は、メタノール中ほぼ室温で2時間以下でp−
トルエンスルホン酸一水和物で処理することによって除
去する。
種々のアシル基のような他の保護基は、製造中容易に
使用され、かかる基の除去は、当業者の知識の範囲内で
良い。
他の所で適当に保護されたアベルメクチン23−ヒドロ
キシ化合物III aは酸化によって23−ケトン化合物、III
bに転化される。23−ヒドロキシ基は、重クロム酸ピリ
ジニウム、塩化オキサリル−ジメチルスルホキシド、酢
酸無水物−ジメチルスルホキシド、クロム酸−ジメチル
ピラゾール、クロム酸トリフルオロメチル酢酸無水物−
ジメチルスルホキシド、m−クロロスクシンイミデート
クロム酸−酢酸などの酸化剤を使用して23−ケト基に酸
化される。塩化オキサリル−ジメチルスルホキシドが好
適な酸化剤である。上述した通り適当に保護された化合
物が使用される。反応はドライアイス浴温度から室温ま
で好適にはドライアイス浴温度から0℃までの温度で行
なわれ、1〜24時間で完結する。反応は、出発物質が適
度に可溶性で酸化剤と反応しないいかなる溶媒中でも実
施することができる。ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭
素などの溶媒が使用できる。重クロム酸ピリジニウム反
応に対しては、ジメチルホルムアミドおよびジメチルス
ルホキシドが好適である。クロム酸−ジメチルピラゾー
ル反応に対しては、塩化メチレンが好適である。化合物
は、当業者に公知の操作を使用して反応混合物から単離
される。米国特許第4,289,760号参照。
また23−ヒドロキシ化合物、III aは、チオカルボニ
ルオキシ(To)中間体III cを経てΔ22,23−化合物III
eまたは22,23−ジヒドロ化合物に転化することができ
る。
23−ヒドロキシ化合物、III aは、アルキル置換フェ
ノキシチオカルボニルハロゲン化物 (式中Alkは低級アルキルであり、Halはハロゲン化物で
ある) と反応させて、23位で置換されたチオカルボニルオキシ
基、III cを生じる。反応は非プロトン性溶媒中で行な
われる。さらに他のいかなる溶媒をも排除して過剰量で
使用することができる第三級アミンを存在させることも
勧められる。反応は室温で約1/2〜16時間で完結し、ほ
とんどの反応が約7時間で完結する。チオカルボニルハ
ロゲン化物試薬は一般に過剰量で使用し、好適には1〜
10モル過剰量である。この反応で使用する好適な試薬
は、塩化(4−メチルフェノキシ)チオノカルボニルで
ある。
Δ22,23−化合物III eは中間体のみをあるいはトリク
ロロベンゼンのような高沸点溶媒中で約150〜250℃で1/
2〜3時間加熱することによって行なわれるチオカルボ
ニル脱離基のシス脱離熱反応で製造される。生成物は当
業者に公知の技術を使用して単離される。
23−デオキシ化合物、III dは、フリーラジカル開始
剤の存在下化合物III cをチオブチルスズ水素化物で還
元して製造される。トリブチルスズ水素化物との反応
は、トルエンのような非プロトン性溶媒中還流または約
80〜110℃で行なわれ、約1〜6時間で完結する。反応
工程は薄層クロマトグラフィのような技術によって監視
される。反応が未完結であるようならば、トリズチルス
ズ水素化物とフリーラジカル開始剤の追加量を加え、さ
らに1〜6時間加熱する。好適なフリーラジカル開始剤
は、アゾビスイソブチロニトリルであり、触媒量で使用
する。紫外線または加熱のような他のフリーラジカル開
始させるものを使用してもよい。紫外線を使用する場合
には反応温度は低下するが、薄層クロマトグラフィ分析
は、さらに反応時間を必要とすることを示す。フリーラ
ジカル開始要件として加熱を使用する場合、反応をさら
に必要とする。生成物は公知の技術を使用して単離され
る。米国特許第4,328,335号参照。
5位の置換基に関して、出発物質は、かかる位置にヒ
ドロキシ官能を有することが特に言及される。5−ヒド
ロキシ基は、他の5−アルコキシ基をさらにメトキシ基
並びに5−低級アルカノイルオキシ基に製造するために
使用することができる。反応は5−ヒドロキシのアルキ
ル化またはアシル化を含む。さらにヒドロキシ基または
ヒドロキシ含有基を13位で製造することができることを
以下に記載する。またこれらの基は、以下に記載される
操作を使用してアルキル化またはアシル化することもで
きる。
5および13−アルコキシ誘導体とも呼ばれる5−Oお
よび13−O位のアルキル誘導体および4′および4″位
の単および二糖置換基と呼ばれる13位に付いたヒドロキ
シ含有基は各々対応するヒドロキシ基を直接アルキル化
することによって製造される。5位ヒドロキシは13,4′
または4″−ヒドロキシ基より反応性であり、一般に23
−ヒドロキシ基を保護することは通常必要であるが5−
O−誘導体の製造中かかる基の保護は必要としない。7
位ヒドロキシは、ほとんど反応せずこれらの反応に影響
しない。
ヒドロキシ基をアルキルに置換するために適当な出発
物質を酸化銀(Ag2O)触媒の存在下でアルキルハロゲン
化物で処理する。この工程で使用される好適なハロゲン
化物はヨウ化物である。ハロゲン化物は過剰量で使用さ
れ、反応はほぼ室温から70℃で行なわれる。ハロゲン化
物は、一モル以上の過剰量で存在させることができ、以
下で挙げる溶媒で分散させる反応の溶媒として使用する
こともできる。反応は、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル、塩化メチレン、グリム、ジクロロ
エタン、ベンゼンなどの溶媒中で好適に行なわれる。反
応時間は、置換の位置並びに基質に置換される基の大き
さで異なる。4″,4′および13位は、5位より長時間の
反応を必要とし、アルキル基が大きくなる程長い反応時
間を必要とする。全体としての反応に必要とされる反応
時間は、1〜100時間である。米国特許第4,200,581号参
照。
アシル誘導体、特に5,13,4′および4″ヒドロキシ基
の低級アルカノイル誘導体は、公知のアシル化技術を使
用して製造される。さらに種々のヒドロキシ基の反応性
は、異なり5位ヒドロキシは、13,4′または4″ヒドロ
キシ基より反応性であり、7−ヒドロキシは非反応性で
ある。また23位は反応性であり、アシル化を避けるなら
ば保護されねばならない。しばしばアシル化化合物の混
合物が得られ、公知の分離技術を使用して容易に分離さ
れる。
一般に使用されるアシル化剤は、低級アルカノイルハ
ロゲン化物またはアルキルハロギ酸塩である。塩素が好
適なハロゲン化物である。また無水物も有用なアシル化
剤である。ハロゲン化物試薬を使用する場合、反応工程
中遊離されるハロゲン化水素を中和するためにトリ置換
アミンのような非反応性アミンを包含することがしばし
ば有用である。反応は、ピリジンのような非プロトン性
溶媒中、0〜100℃で1〜24時間行なわれる。生成物を
単離し、当業者に公知の技術を使用して他のアシル化生
成物から分離する。米国特許第4,201,861号参照。
8,9二重結合での反応はエポキシドに転化することを
包含する。エポキシド化合物は、適当に置換されたアベ
ルメクチン化合物を緩和な酸化剤で処理することによっ
て製造される。酸化剤は、8,9二重結合からエポキシド
を製造することができるべきであるが、結合を完全に開
裂あるいは分子に存在する他の不飽和または官能基のい
ずれかに影響するほど強くすべきではない。かかる特徴
を有する酸化剤がm−クロロ過安息香酸、バナジルアセ
チルアセトネートで触媒したアルキルヒドロパーオキシ
ドなどによって例示されることは見い出されている。
反応は、塩化メチレン、クロロホルムなどの酸化され
得ない不活性溶媒中で行なわれる。反応が余りに激しく
なることを防止するために適度の温度で行なわれる。冷
却から約0℃までの温度を使用し得るが一般に室温が適
切である。反応は通常室温でかなり短時間、約2時間以
下で完結する。本発明の化合物は、当業者に公知の技術
を使用して単離される。8,9−エポキシドを製造するこ
とが所望される場合、約10〜30%過剰といったわずかに
過剰の酸化剤が使用される。米国特許第4,530,921号参
照。
13位での反応は置換されていない13位を13−ヒドロキ
シに転化することを包含し、次いで上記で記載した通
り、13−アルコキシおよび13−低級アルカノイルオキシ
に転化することができる。さらにα−L−オレアンドロ
シルまたはα−L−オレアンドロシルオキシ−α−L−
オレアンドロシル基を13−ヒドロキシに置換することが
できる。これは順次追加のヒドロキシ基として供給する
ことになり、上述した通りアルキル化およびマシル化す
ることができる。
置換されていない13位は13−ヒドロキシに転化され
る。アベルメクチンはマクロライド環の13位に酸素置換
基を有し、これはミルベマイシンおよび米国特許第3,95
0,360号に開示されるミルベマイシンのような多くの密
接に関連した微生物産生物には見られない。かかる無置
換化合物にC−13ヒドロキシ基を導入するために多くの
化学的操作が利用できる。C−13位はアリル位であり、
従ってこの部位特異性を持つ反応を活性化する。N−ブ
ロモスクシンイミドでアリルブロム化して13−ブロモ誘
導体を生成し、次に酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、
ナトリウムフェノキシ酢酸塩などと反応してC−13位エ
ステルを得、エステル加水分解後所望のC−13−ヒドロ
キシ化合物を得る。またカルボン酸の存在下二酸化セレ
ンでアリル酸化してC−13位カルボン酸エステル誘導体
を得(欧州特許出願第184,308A号)、加水分解時にC−
13−ヒドロキシ誘導体を生成する。
これらのC−13−ヒドロキシ誘導体はさらに変換に有
益な中間体である。例えばK.C.ニコラウ等(J.Am.Chem.
Soc.第106巻,4189〜4192頁(1984年)に記載される通
り、4−(4−O−tert−ブチルジメチルシリル−α−
L−オレアンドロシル)−L−オレアンドロシルフルオ
リドとの反応は二糖置換基を導入する。次いでこれらの
グリコシド誘導体は脱保護されて極めて有用な生成物を
得る。
13−ヒドロキシ基は、様々な操作を使用してモノまた
はジ−α−L−オレアンドロシル基で容易にグリコシル
化される。
基質分子のヒドロキシ基に炭水化物基を置換する方法
は、ケーニッヒークノール法、銀トリフレート法あるい
はオルトエステル法を含む。
ケーニッヒークノール、そのヘルフェリッヒ変形およ
び銀トリフレート法に使用される炭水化物出発物質は遊
離ヒドロキシ基のすべてをアシル化することによって保
護される。好適な保護基はアセチル基であるが、安息香
酸塩のような他の基を使用することができる。ヒドロキ
シ基をブロックする方法は、当業者に周知である。また
アセチルブロック基(acetyl blocking groups)は接触
加水分解、好適には、アルコールアンモニア溶液を使用
するといった塩基−接触加水分解による反応の完結で容
易に除去される。
ケーニッヒークノールおよび銀トリフレート法は出発
物質としてアセトハロ糖好ましくはアセトブロモ糖を使
用する。臭素原子がアセチル基に隣接する炭素原子に置
換され、糖部分は、ハロゲンが付いた炭素原子で基質に
結合されるようになる。
ケーニッヒークノール反応においてアベルメクチン化
合物は、非プロトン性溶媒中で無水条件下溶解される。
エーテルは好ましい溶媒であるが、塩化メチレン、アセ
トニトリル、ニトロメタン、ジメトキシエタンなども使
用することができる。基質溶液にアセトハロ糖および酸
化銀を添加する。反応に1モル当量の糖が必要とされる
がさらに10〜15モルがしばしば反応を促進する。困難な
反応では、さらに15モルを超える過剰量を使用すること
ができるが、かかる極めて多量の過剰量は生成物の分離
がさらに困難になる傾向がある。酸化銀は長時間の放置
時にその触媒効率のいくらかを損失する傾向があるた
め、新しく調製したものを反応に使用することが好まし
いことが見い出されている。酸化銀は、公知の操作を使
用して硝酸銀から製造される。反応は10〜15℃で行なわ
れることができるが、室温での反応が好適である。一般
に反応は完結に2〜10日必要とする。反応の進行は反応
混合液からアリコートを取り、薄層クロマトグラフィ技
術で試験することによって監視される。可能な副反応は
反応を暗所で行なうことによって回避され、この方法が
好適である。生成物は、当業者に公知の技術を使用して
分離される。
ヘルフェリッヒ変形として知られるケーニッヒークノ
ール反応の1変法では、塩化水銀または臭化水銀のよう
な水銀ハロゲン化物が単独にまたは酸化水銀またはシア
ン化水銀と併用して酸化銀に置換される。ニトロメタン
およびベンゼンが好適な溶媒であり、還流温度が好適な
反応温度である以外は上述した反応条件が使用される。
銀トリフレート反応は試薬銀トリフレート(トリフル
オロメチルスルホン酸銀)およびアセトハロ糖を上記で
挙げた同様の溶媒中で好ましくはエーテルを併用して使
用する。銀トリフレートは、高純度で使用直前に新しく
調製されるならば最善である。銀トリフレートの製造方
法は当業者によく知られている。反応物の全てを溶媒中
で混合し、反応は10〜50℃で2〜48時間行なわれる。し
かしながら一般に反応は室温で約24時間で完結する。反
応の進行は薄層クロマトグラフィによって追求される。
さらに反応は、暗所で絶対的に乾燥した反応物と装置で
行なわれるのが好ましい。
糖1モルを必要とするが、しばしば1モル以上が促進
するために反応過程で使用される。
反応過程で1モルのトリフル酸(トリフルオロメタン
スルホン酸)が遊離される。これは極めて強い酸であ
り、その酸を中和するために1モル当量の塩基が必要で
ある。好適な塩基は、第三級アミン、好ましくはトリエ
チルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジアザビシ
クロウンデカン、ジアザビシクロノナンなどの非求核塩
基である。トリフル酸がこのように強い酸であるため、
使用される塩基が酸の全てを十分中和するだけの強い酸
でない場合、残留酸は反応工程および生成物の分離工程
に不利な影響を及ぼすことになる。生成物は、当業者に
公知の技術を使用して分離される。
オルトエステル法は、アベルメクチン化合物の13−ヒ
ドロキシ官能において低級アルカノールと糖のオルトエ
ステルからアベルメクチン化合物の糖誘導体を製造す
る。オルトエステルは、低級アルカノールおよび当業者
によく知られた操作を使用してアセトハロ糖から製造さ
れる。反応は、ジクロロエタン、ニトロメタン、塩化メ
チレン、ジメトキシエーテル、アセトニトリル、テトラ
ヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中で行なわれる。
ジクロロエタン、ニトロメタン、ジメトキシエタンおよ
びテトラヒドロフランが好適である。反応は、反応混合
物の還流温度で行なわれるのが好ましく、一般に約4〜
24時間で完結する。臭化水銀または塩化水銀の触媒量が
反応を促進するために添加される。反応過程でオルトエ
ステルを生成するために使用されたアルコール1モルが
遊離される。従って、好適な方法は、アルコールを除去
し、反応を完結させていくために共沸留去する方法であ
る。いかなる容量の減少をも防止するために、新しい溶
媒を蒸留の結果として添加して一定容量を維持する。生
成物を分離するためには溶媒は一般に除去され、残渣を
試薬で洗浄して水性ヨウ化カリウムのような水銀塩を除
去する。米国特許第4,203,976号参照。
4′または4″位にヒドロキシを有する単糖および二
糖化合物は4′または4″ケト化合物次いで4′または
4″アミノ化合物に転化することができる。
第一工程では、アベルメクチン出発物質は、4′また
は4″位で対応するケト化合物に酸化される。操作中5
および23位のヒドロキシの存在は、かかるヒドロキシ基
があまり酸化されないために保護されることを必要とす
る。7−ヒドロキシ基は、極めて非反応性で不活性であ
り、保護される必要はない。保護された中間体を製造す
るために使用される操作は、上述される。酸化反応は、
塩化メチレンのような不活性溶媒中で酸化剤として塩化
オキサリルまたはトリフルオロ酢酸無水物およびジメチ
ルスルホキシドを使用して行なわれる。さらにN−クロ
ロスクシンイミドおよびジメチルスルフィドを使用する
ことができる。反応は、塩化メチレン中塩化オキサリル
またはトリフルオロ酢酸無水物およびジメチルスルホキ
シド(または他の酸化剤)を−50〜−80℃に冷却しなが
ら溶解し、酸化されるアベルメクチン化合物の塩化メチ
レン溶液を滴加することによって進行する。添加は、15
分から1時間にわたって行なわれ、次にトリエチルアミ
ンが1〜15分間にわたって滴加される。次いで反応混合
液を1/2〜1時間にわたって室温に暖めておく。4′ま
たは4″−ケト化合物は当業者に公知の技術を使用して
分離される。
次の工程では、4′または4″−ケト化合物は、無置
換アミノ化合物(R5=R6=水素)を製造するためにアミ
ノ化される。反応は、メタノールのような不活性溶媒中
−25〜+10℃でアミノ化剤および還元剤としてアンモニ
ウム塩およびナトリウムシアノボロヒドリドを使用して
行なわれる。反応は、15分から2時間で完結し、生成物
4″−デオキシ−4″−アミノ化合物(または対応する
4′化合物)は、当業者に公知の技術を使用して分離さ
れる。適当なアンモニウム塩は、酢酸塩、プロピオン酸
塩、安息香酸塩などである。酢酸塩が好適である。
前述のアミノ化反応のバリエーションとして、アンモ
ニウム塩の代わりにアルキルアンモニウム塩を使用して
直接モノアルキル置換化合物を製造することができる。
上記で記載したと同様の試薬、塩および反応条件がかか
る反応に使用することができる。
置換基がアシル官能である置換反応は、不活性溶媒中
塩基の存在下でアシル化剤を使用して行なわれる。好適
なアシル化剤は、低級アルカノイル無水物、低級アルカ
ノイルハロゲン化物、置換ベンゼンスルホニル塩化物、
低級アルキルスルホニル塩化物などである。反応は反応
過程で生成される酸を中和するためにピリジンまたはト
リエチルアミンのような非反応性塩基の存在下で塩化メ
チレンのような不活性溶媒中で行なわれる。反応温度
は、−10〜25℃であり、反応は5分から1時間で完結す
る。生成物は、公知の技術を使用して分離される。
4″−デオキシ−4″−ジアルキルアミノ化合物(ま
たは対応する4′化合物)を製造するための反応はメタ
ノール中ホルムアルデヒドと水素化ホウ素ナトリウムの
ような還元剤のアルキル化反応条件を使用して行なわれ
る。反応は反応を促進するために酢酸のような酸の少量
を存在させて過剰の水性ホルムアルデヒドを使用する水
性媒質中で行なわれる。反応は、−10+〜10℃で行なわ
れ、メタノール中4″−デオキシ−4″−アミノ−アベ
ルメクチン化合物の溶液は、30〜60分間にわたってアル
キル化剤混合物に滴加され、生成物は、公知の技術を使
用して分離される。米国特許第4,427,663号参照。
本発明の化合物は、ヒトおよび動物の健康および農業
の分野において駆虫剤、外部寄生虫駆除剤、殺虫剤およ
びダニ駆虫剤として著しい寄生虫駆除活性を有する。
一般に寄生虫症と称される疾病は、動物宿主が蠕虫と
して知られる寄生虫に感染することによる。寄生虫症は
ブタ、ヒツジ、ウマ、ウシ、ヤギ、イヌ、ネコ、ニワト
リのような家畜において広範かつ深刻な経済的問題であ
る。蠕虫の中で線虫と称される一連の蠕虫は、広範かつ
頻繁に多種の動物に感染を引き起こす。上に挙げた動物
に感染する最も普通の属の線虫は、捻転胃虫(Haemonch
us)属、毛様線虫(Trichostrongylus)属、オステルタ
ジア(Ostertagia)属、ネマトデイルス(Nematodiru
s)属、クーペリア(Cooperia)属、回虫(Ascaris)
属、ブノストムム(Bunostomum)属、腸結節虫(Oesoph
agostomum)属、カベルチア(Chabertia)属、鞭虫(Tr
ichuris)属、円虫(Strongylus)属、トリコネマ(Tri
chonema)属、ディクチオカウルス(Dictyocaulus)
属、毛頭虫(Capillaria)属、ヘテラキス(Heteraki
s)属、トキソカラ(Toxocara)属、アスカリディア(A
scaridia)属、蟯虫(Oxyuris)属、鉤虫(Ancylostom
a)属、ウンシナリア(Uncinaria)属、イヌ小回虫(To
xascaris)およびウマ回虫(Parascaris)である。これ
らのうちのある種類例えばネマトデイルス属、クーペリ
ア属および腸結節虫属は、主として腸管を攻撃し、捻転
胃虫属およびオステルタジア属のような他の種類は、よ
り広く胃内に見られ、さらにディクチオカウルス属のよ
うな別の種類は肺に見られる。さらに他の寄生虫は心
臓、血管、皮下およびリンパ組織などの体の他の組織や
器官に存在することができる。寄生虫症として知られる
寄生虫感染は、貧血、栄養失調、虚弱体重減少、腸管壁
および他の組織や器官の著しい損傷を招き、治療せずに
放置した場合には、感染した宿主の死をもたらす。本発
明の水素化アベルメクチンがこれらの寄生虫に対して高
い活性を持つことは予期しないことであり、さらにまた
イヌのイヌ糸状虫(Dirofilaria)、げっ歯類動物のナ
マトスピロイデス(Nematospiroides)、シフアシア(S
yphacia)、アスピクルリス(Aspiculuris)、マダニ
類、ダニ類、シラミ類、ノミ類、クロバエ類のような動
物や鳥の節足動物性外部寄生虫、ヒツジのキンバエ(Lu
cilia sp.)、刺咬昆虫およびウシのヒフバエ(Hypoder
ma sp.)、ウマのウマバエ(Gastrophilus)およびげっ
歯類動物のウサギヒフバエ(Cuterebra sp.)のような
移動性双翅類幼虫対して活性がある。
また本発明の化合物は、ヒトに感染する寄生虫に対し
て有用である。人の胃腸管に寄生する最も普通の属とし
ては、鉤虫属、アメリカ鉤虫(Necator)属、回虫属、
ストロギロイデス(Strogyloides)属、旋毛虫(Trichi
nella)属、毛頭虫属、鞭虫属および蟯虫(Enterobiu
s)属がある。他の医学的に重要な寄生虫の属で血液中
または他の胃腸管外組織および器官に見られるものとし
ては、ブケレリア(Wuchereria)属、ブルギア(Brugi
a)属、オンコセルカ(Onchocerca)属およびロア糸状
虫(Loa,Dracunuculus)のようなフィラリア性蠕虫およ
び腸管外時期の腸内蠕虫ストロンギロイデス属および旋
毛虫属がある。また本化合物は、人に寄生する節足動
物、人を悩ます刺咬昆虫および他の双翅類病害虫に対し
て有用である。
また本化合物はゴキブリ、チャバネゴキブリ(Blatel
la sp.)、イガ・ティネオラ種(Tineola sp.)、ヒメ
マルカツブシムシ、アツタゲヌス種(Attagenus sp.)
および家蝿ムスカドメディカ(Musca domestica)に対
して有効である。
また本化合物は、トリボリウム種(Tribolium s
p.)、ゴミムシダマシ(Tenebrio sp.)のような貯蔵中
の穀物の昆虫性病害虫およびクモダニ(Tetranychus s
p.)、アリマキ(Acyrthiosiphon sp.)のような農業植
物の昆虫性病害虫、バッタや植物組織中に生息する未成
熟期の昆虫に対して有用である。本化合物は、農業上重
要なことである土中の線虫やメロイドジネ種(Meloidog
yne spp.)の制御のための線虫駆除薬として有用であ
る。
これらの化合物は、哺乳類の駆虫剤として使用される
場合には、カプセル、巨丸剤または錠剤のような単位用
量形態でまたは液剤飲薬として経口投与することができ
る。飲薬は、通常有効成分をベントナイトのような沈殿
防止剤および湿潤剤または賦形剤などと共に通常水に溶
解、懸濁または分散させたものである。一般にまた飲薬
は、消泡剤を含む。飲薬処方は、一般に有効化合物約0.
001〜0.5重量%を含む。好ましい飲薬処方は0.01〜0.1
重量%を含むことができる。カプセル剤および巨丸剤は
有効成分をデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ムまたはリン酸二カルシウムのような担体と混和したも
のを包含する。
アベルメクチン誘導体を乾燥固体単位用量形態で投与
することが望まれるならば、所望量の有効化合物を含有
するカプセル剤、巨丸剤または錠剤が通常使用される。
これらの用量形態は、有効成分をデンプン、乳糖、タル
ク、ステアリン酸マグネシウム、植物ゴムなどの適当に
微粉砕された賦形剤、充填剤、崩壊剤および/または結
合剤と緊密且つ均一に混合して調製する。かかる単位用
量処方は、治療される宿主動物の型、感染の程度および
型並びに宿主の重量のような因子に依存する駆虫剤の総
重量および含有量に関して種々異なることができる。
有効化合物を動物の飼料を通じて投与する場合は、そ
れを飲料中に十分に分散させるかタップドレッシングと
して用いるかペレットの形ででき上がった食物に加えて
用いるかあるいは場合により別途に与える。他方本発明
の駆虫剤化合物は、非経口的に例えば前胃内、筋肉内、
気管内または皮下注射によって投与することができ、こ
の場合は、有効成分を液体担体賦形剤中に溶解または分
散させる。非経口投与の場合、有効物質は、使用し得る
賦形剤好ましくは落花生油、綿実油などの各種植物油と
適当に混和される。ソルケタール、グリセロールホルマ
ールを用いた有機製剤のような他の非経口賦形剤および
水性非経口処方も使用される。単糖またはアグリコンア
ベルメクチン有効化合物は投与する非経口処方中に溶解
または懸濁され、かかる処方は、一般に0.005〜5重量
%の有効化合物を含有する。
本発明の駆虫剤はその主たる用途が寄生虫症の治療お
よび/または予防であるが、他の寄生虫例えばマダニ
類、シラミ類、ノミ類、ダニ類および他の刺咬昆虫のよ
うな節足動物寄生虫に引き起こされる家畜および家禽の
病気にも有用である。またヒトを含む他の動物に生ずる
寄生虫病の治療に有効である。最良の結果を得るために
使用される最適量は、勿論使用される個々の化合物、治
療される動物の種類および寄生虫感染または侵襲の型と
程度に依存する。一般に良好な結果は本発明の新規化合
物を経口投与する場合で動物の体重1kg当たり約0.001〜
10mg得られ、かかる総服用量は、1〜5日のような比較
的短かい期間に一回または数回に分けて投与される。本
発明の好適な化合物の場合、動物におけるかかる寄生虫
の優れた制御は、1回の服用量が体重1kg当たり約0.025
〜0.5mg投与することによって得られる。くり返し治療
は、再感染を治療するために必要に応じて行なわれ、寄
生虫の種類および使用される農業技術に依存する。これ
らの物質を投与する技術は、家畜病治療分野業界で公知
である。
本明細書中に記載した化合物を動物の飼料の一成分と
してまたは飲料水中に溶解または懸濁して投与する場
合、1種または複数種の有効化合物を不活性担体または
賦形剤に緊密に分散した組成物が与えられる。不活性担
体とは、駆虫剤と反応せず動物に安全に投与できるもの
を意味する。飼料投与としての担体は、動物の飼料の一
成分であるかまたは一成分になり得るものが好ましい。
好適な組成物は、有効成分が比較的多量に含まれるプ
レミックス飼料または添加物を包含し、動物に直接与え
るかまたは飼料に直接添加するかまたは、中間的に希釈
または混和した後添加するのに適している。かかる組成
物に適している代表的な担体または賦形剤としては、具
体的には蒸留酒製造用乾燥穀物、コーンミール、シトラ
スミール、発酵残留物、すりつぶしたカキ殻、小麦ショ
ート、糖密の可溶成分、コーンコブミール、食用ビーン
ミルフィード、荒びき大豆、石灰石粉砕物などを包含す
る。アベルメクチン有効化合物は、粉砕、撹拌、製粉ま
たはかきまぜといった方法で担体中に緊密に分散させ
る。有効化合物約0.005〜2.0重量%を含む組成物は、プ
レミックス飼料として特に適当である。飼料添加物は、
動物に直接与えるので有効化合物約0.0002〜0.3重量%
を含む。
かかる添加物は、最終飼料が寄生虫病の治療および制
御に望ましい濃度の有効化合物になるように動物飼料に
添加される。有効化合物の望ましい濃度は前述の因子並
びに使用される個々のアベルメクチン誘導体に依存して
異なることになるが本発明の化合物は、所望の駆虫効果
を達成するために通常飼料中の濃度が0.00001〜0.002%
で与えられる。
本発明の化合物を使用する場合、個々のアベルメクチ
ン成分を製造してその形で使用することができる。他
方、個々のアベルメクチン成分の2種以上を混合して使
用することができるし、本発明の化合物に関係のない他
の有効化合物と混合して使用することができる。
また本発明の化合物は、成育過程または貯蔵中に農作
物に損傷を与える農業上の病害虫の駆除に有用である。
化合物は噴霧剤、撒布剤、乳剤などの公知の技術を使用
して成育過程または貯蔵中の農作物に適用し、かかる農
業上の病害虫から保護する。
次の実施例は、本発明がさらに十分に理解されるよう
に示されるものであり、本発明を限定するためのもので
はない。
次の実施例で製造されるアベルメクチン誘導体は、一
般的には結晶質固体としてではなく、無定形固体として
分離される。従って質量分析、核磁気共鳴などの技術を
用いて分析的に確認される。無定形であるので化合物は
はっきりした融点によって確認されることはないが、使
用されるクロマトグラフィ的および分析的方法は化合物
が純粋であることを示す。
実施例1 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロ−13−デオキシ−アベルメクチンB2aアグリコン 無水N,N−ジメチルホルムアミド2.0ml中化合物LL−F2
8249−β100mg、イミダゾール71mgおよび塩化tert−ブ
チルジメチルシリル78mgの溶液を室温で45分間撹拌す
る。反応混合液を水15mlに注ぎ入れ、水相を塩化メチレ
ン50mlで2回抽出する。有機相を水で2回洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥真空中で濃縮して黄色油を得る。粗
生成物を塩化メチレン:酢酸エチル−95:5溶媒系を用い
てシリカゲル分取用層クロマトグラフィにより精製して
5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−デヒドロ
−13−デオキシアベルメクチンB2aアグリコンを無定形
発泡体として得、1H−および13C−NMRスペクトルおよび
質量スペクトルにより確認する。
実施例2 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロ−13−デオキシ−23−O−(4−メチルフェノキシチ
オカルボニル)アベルメクチンB2aアグリコン ピリジン5.0ml中5−O−t−ブチルジメチルシリル
−26,27−ジデヒドロ−13−デオキシアベルメクチンB2a
アグリコン28mgおよび4−ジメチルアミノピリジン50mg
の溶液を窒素気流下氷浴中で撹拌し、一方O−4−メチ
ルフェニルクロロチオホーメート0.5mlを注射器で添加
する。氷浴を取り除き、反応混合液を室温で7時間撹拌
する。反応混合液を氷水80mlに注ぎ入れ、塩化ナトリウ
ム飽和水溶液を添加し、生成物をエーテル75mlずつで3
回抽出する。エーテル溶液を水および塩化ナトリウム水
溶液で洗浄し、乾燥、真空中で濃縮して薄色油を得る。
粗生成物を溶媒として0〜10%の酢酸エチルを含む塩化
メチレンを用いてシリカゲルカラムにより精製する。生
成物を薄色発泡体として得、1H−,13C−および質量スペ
クトルによって5−O−t−ブチルジメチルシリル−2
6,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−23−O−(4−メチ
ルフェノキシチオカルボニル)アベルメクチンB2aアグ
リコンとして同定する。
実施例3 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロ−13,23−ジデオキシアベルメクチンB2aアグリコン トルエン5mg中5−O−t−ブチルジメチルシリル−2
6,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−23−O−(4−メチ
ルフェノキシチオカルボニル)アベルメクチンB2aアグ
リコン64mg、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオニ
トリル)10mgおよび水素化トリブチルスズ0.2mlの溶液
を窒素下で1時間還流する。次に高真空中で濃縮し、油
状残渣を塩化メチレン約1mlに溶解し、ヘキサン−酢酸
エチル−75:25溶媒混合液を使用するクロマトグラフィ
精製のために2枚の厚さ1mmの20×20cmのシリカゲルプ
レート上に直接移した。主要バンドを酢酸エチル中の10
%メタノールで抽出し、真空中で濃縮して白色発泡体を
得、1H−,13C−および質量スペクトルによって5−O−
t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロ−13,23
−ジデオキシアベルメクチンB2aアグリコンとして確認
する。
実施例4 26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシアベルメクチ
ンB2aアグリコン p−トルエンスルホン酸一水化物10mgを含むメタノー
ル1.0ml中の5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27
−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシアベルメクチンB2aア
グリコン15mgの溶液を室温で30分間撹拌した後、重炭酸
ナトリウム飽和水溶液0.5mlおよび水0.5mlの混合液に注
ぎ入れる。生成物をエーテルで抽出し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥、真空中で濃縮し、ヘキサン−酢酸エチル−溶
媒混合液を用いてシリカゲル分取用層クロマトグラフィ
で精製して純粋な26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキ
シアベルメクチンB2aアグリコンを得、質量スペクトル
および1HNMRスペクトルで確認する。
実施例5 5−O−t−ブチルジメチルシリル−22,23,26,27−テ
トラヒドロ−13,23−ジデオキシアベルメクチンB2aアグ
リコン 1,2,4−トリクロロベンゼン2.0ml中5−O−t−ブチ
ルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ
−23−O−(4−メチルフェノキシチオカルボニル)ア
ベルメクチンB2aアグリコン50mgの溶液を窒素下200℃の
油浴中で2時間加熱する。反応混合液を室温に下げてお
き、塩化メチレンで希釈し、その溶液をシリカゲル15g
のカラムにより精製する。トリクロロベンゼンを塩化メ
チレンで溶離した後、生成物を塩化メチレン:酢酸エチ
ル−溶媒混合液を用いて得、質量スペクトルおよびNMR
スペクトルで5−O−t−ブチルジメチルシリル−22,2
3,26,27−テトラデヒドロ−13,23−ジデオキシアベルメ
クチンB2aアグリコンとして確認する。
実施例6 22,23,26,27−テトラデヒドロ−13,23−ジデオキシアベ
ルメクチンB2aアグリコン p−トルエンスルホン酸一水化物25mgを含むメタノー
ル2.5ml中の5−O−t−ブチルジメチルシリル−22,2
3,26,27−テトラデヒドロ−13,23−ジデオキシアベルメ
クチンB2aアグリコン25mg溶液を反応させ、実施例4で
記載した通り精製して22,23,26,27−テトラデヒドロ−1
3,23−ジデオキシアベルメクチンB2aアグリコンを得、
質量スペクトル、1H−,および13C−NMRスペクトルで確
認する。
実施例7 26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−28−ジメチル
−アベルメクチンB2aアグリコン 26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−28−ジメチル−
アベルメクチンB2aアグリコン(またLL−F28249αとし
て同定される)を実施例1,2,3,4で記載した通り反応さ
せて26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−28−ジメ
チル−アベルメクチンB2aアグリコンを得る。
実施例8 26,27−ビスデヒドロ−13−デオキシ−28−メチルアベ
ルメクチンB1aアグリコン 26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−28−メチル−ア
ベルメクチンB2aアグリコンを実施例1,2,4,5で記載した
通り反応させて26,27−ビスデヒドロ−13−デオキシ−2
8−メチル−アベルメクチンB1aアグリコンを得る。
実施例9 26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−5,23−ジオキソア
ベルメクチンB2aアグリコン −60℃で乾燥塩化メチレン1.0ml中に塩化オキサル38.
4μを含む溶液に乾燥塩化メチレン0.4ml中に溶解した
乾燥ジメチルスルホキシド62μを添加し、その混合液
を−60℃で2分間撹拌する。乾燥塩化メチレン1.2ml中2
6,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−アベルメクチンB2a
アグリコン(またLL−F28249βとして同定される)70mg
の溶液を注射器により−60℃の温度を維持しながら5分
間にわたって添加する。反応混合液をこの温度で30分間
撹拌し、乾燥トリエチルアミン280μを添加する。混
合液を60℃でさらに5分間撹拌し、冷却浴を取り除き、
反応混合液を室温にしておく。水を添加した後反応生成
物を塩化メチレンで抽出し、抽出液を水洗し、乾燥真空
中で濃縮して薄色発泡体を得る。塩化メチレン:メタノ
ール溶媒混合液を用いて分取用シリカゲル層クロマトグ
ラフィ処理して純粋な26,27−ジデヒドロ−13−デオキ
シ−5,23−ジオキソ−アベルメクチンB2aアグリコンを
得、質量スペクトルおよびNMRスペクトルで確認する。
実施例10 22,23,26,27−テトラヒドロ−13,23−ジデオキシアベル
メクチンB2aアグリコン 実施例9で詳述した操作により、実施例6で得た22,2
3,26,27−テトラデヒドロ−13,23−ジデオキシアベルメ
クチンB2aアグリコン140mgを22,23,26,27−テトラデヒ
ドロ−13,23−ジデオキシアベルメクチンB2aアグリコン
を得るために反応させる。
実施例11 26,27−ジデヒドロ−5−オキソアベルメクチンB1aアグ
リコン ギ酸25ml中の26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−5
−オキソアベルメクチンB1aアグリコン2gの溶液を欧州
特許出願第184 308A号に公開された操作によって二酸化
セレン0.56gで処理し、40℃で2時間撹拌する。粗反応
混合液を水で希釈し、生成したギ酸エステルを加水分解
させるために放置する。粗生成物を塩化メチレンで抽出
し、乾燥、濃縮して固体残渣を得、さらにシリカゲルク
ロマトグラフィで精製し、質量スペクトルおよびNMRス
ペクトルによって26,27−ジデヒドロ−5−オキソアベ
ルメクチンB1aアグリコンとして確認する。
実施例12 26,27−ジデヒドロ−4″−O−t−ブチルジメチルシ
リル−5−オキソアベルメクチンB1a 乾燥エーテル1ml中AgClO4 12mg、SnCl2 11mg、乾燥、
粉砕した4−Aモレキュラーシーブ100mgをアルゴン下
−15℃で撹拌した懸濁液にエーテル1.0mlに溶解した26,
27−ジデヒドロ−5−オキソアベルメクチンB1aアグリ
コン(実験11で得た)43mgを添加する。4−O−(4′
−O−t−ブチルジメチルシリル−α−L−オレアンド
ロシル)−αL−オレアンドロシル−1−α−フッ化物
(K.C.ニコラウ.J.Am.Chem.1984年,第106巻,4189〜419
2頁に記載された操作により製造)24mgを添加し、0℃
で16巻撹拌して次にエーテルで希釈しシーライト(Celi
te)で濾過、濾液を飽和重炭酸ナトリウム、食塩水で洗
浄し、乾燥し、蒸発して粗生成物をガラスとして得る。
これを分取用シリカゲル層クロマトグラフィで精製して
26,27−ジデヒドロ−4″−O−t−ブチルジメチルシ
リル−5−オキソアベルメクチンB1aを得、質量スペク
トルおよびNMRスペクトルで特性を確認する。
実施例13 26,27−ジデヒドロ−4″−O−t−ブチルジメチルシ
リルアベルメクチンB1a −15℃でメタノール3.0ml中の26,27−ジデヒドロ−
4″−O−t−ブチルジメチルシリル−5−オキソアベ
ルメクチンB1a310mgの溶液を水素化ホウ素ナトリウム25
mgで処理し、25℃で20分撹拌する。反応混合液を氷水混
合液で処理し、濾過して無定形固体沈殿を得る。固体を
水洗し、直ちに分取用シリカゲル層クロマトグラフィで
精製して26,27−ジデヒドロ−4″−O−t−ブチルジ
メチルシリルアベルメクチンB1aを得、質量スペクトル
およびNMRスペクトルで確認する。
実施例14 26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a テトラヒドロフラン1.0ml中26,27−ジデヒドロ−4″
−O−t−ブチルジメチルシリルアベルメクチンB1a25m
gの溶液をピリジン中無水テトラヒドロフラン14ml、無
水ピリジン4.0mlおよびフッ化水素溶液2.0mlから製造し
た溶液(アルドリッヒケミカル社製のHF約70%およびピ
リジン約30%からなる市販製剤)3.0mlで24時間室温で
処理する。次に反応混合液を氷水混合液に注入し、エー
テルで抽出し、希釈水性重炭酸ナトリウムおよび水で洗
浄し、乾燥、真空中で濃縮して固体残渣を得る。分取用
シリカゲル層クロマトグラフィにより精製して26,27−
ジデヒドロアベルメクチンB1aを得、質量スペクトルお
よびNMRスペクトルで確認する。
実施例15 26,27−ジデヒドロ−5,13−ジオキソアベルメクチンB1a
アグリコン −60℃で乾燥塩化メチレン1.0ml中塩化オキサル38.4
μを含む溶液に乾燥塩化メチレン0.4mlに溶解した乾
燥ジメチルスルホキシド62μを添加し、混合液を−60
℃で2分間撹拌する。乾燥塩化メチレン1.2ml中26,27−
ジデヒドロ−5−オキソアベルメクチンB1aアグリコン1
16mgの溶液を−60℃に維持しながら5分間にわたって注
射器で添加する。反応混合液をこの温度で30分間撹拌
し、その時乾燥トリエチルアミン280μを添加する。
混合液を−60℃でさらに5分間撹拌し、反応混合液を室
温に戻しておく。水を添加した後、反応生成物を塩化メ
チレンで抽出し、抽出液を水洗し、乾燥、真空中で濃縮
して薄色発泡体を得る。塩化メチレン:酢酸エチル溶媒
混合液を用いて分取用シリカゲル層クロマトグラフィ処
理して純粋な26,27−ジデヒドロ−5,13−ジオキソアベ
ルメクチンB1aアグリコンを得る。
実施例16 26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1aアグリコン エタノール6.0ml中26,27−ジデヒドロ−5,13−ジオキ
ソアベルメクチンB1aアグリコン163mgの溶液を−15℃で
水素化ホウ素ナトリウム12.5mgで処理し、18℃で20分撹
拌する。次に0.1N水性酢酸35mlを添加し、白色沈殿を濾
過し水洗する。固体を酢酸エチルに溶解し、真空中で濃
縮する。分取用シリカゲル層クロマトグラフィで精製し
て26,27−ジデヒドロ−アベルメクチンB1aアグリコンを
得、質量スペクトルおよびNMRスペクトルで同定する。
実施例17 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロアベルメクチンB1aアグリコン N,N−ジメチルホルムアミド66ml中26,27−ジデヒドロ
アベルメクチンB1aアグリコン3.0gとイミダゾール2.3g
の溶液に塩化tert−ブチルジメチルシリル2.55gを一回
で添加する。反応混合液を18℃で60分間撹拌する。混合
液を冷水300mlに注入し、エーテル100mlずつで3回抽出
する。抽出液を合わせ、水で繰り返し洗浄し、乾燥、真
空中で濃縮して黄色発泡体を得る。粗生成物をTLC、HPL
C、質量スペクトルおよびNMRスペクトルで5−O−t−
ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロアベルメク
チンB1aアグリコンとして同定し、次の反応に十分純粋
であるかあるいは分取用シリカゲル層クロマトグラフィ
によって小バッチ中で精製する。
実施例18 26,17−ジデヒドロ−4″,5−ジ−O−t−ブチルジメ
チルシリルアベルメクチンB1a 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒ
ドロアベルメクチンB1aアグリコン52mgを実施例12に記
載した通り正確に反応させて26,27−ジデヒドロ−4″,
5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリルアベルメクチンB
1aを得る。
実施例19 26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a テトラヒドロフラン2.0ml中26,27−ジデヒドロ−
4″,5−ジ−O−t−ブチルジメチルシリルアベルメク
チン22mgの溶液を0℃に冷却する。テトラヒドロフラン
中n−Bu4NFの1モル溶液0.44μを添加した後、混合
液を0℃で16時間維持する。反応混合液を重炭酸ナトリ
ウムの希釈水溶液に注ぎ、生成物を塩化メチレンで抽出
し、抽出液を水洗し、乾燥し、窒素気流下で少量に濃縮
する。濃縮液を分取用シリカゲル層クロマトグラフィで
精製し、質量スペクトルおよびNMRスペクトルで26,27−
ジデヒドロアベルメクチンB1aで同定する。
実施例20 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロアベルメクチンB1a DFM1.5ml中26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a、13
0mg、イミダゾール68mgおよび塩化tert−ブチルジメチ
ルシリル61mgの溶液を室温で45分間撹拌する。次に反応
混合液を水に注ぎ入れる。生成物をエーテルで抽出し、
抽出液を水洗し、乾燥、真空中で濃縮して薄色発泡体を
得る。85:15のCH2C12−EtOAc溶液混合液を用いて分取用
シリカゲル薄層クロマトグラフィで精製して5−O−t
−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロアベルメ
クチンB1aを得、NMRスペクトルおよび質量スペクトルで
確認する。
実施例21 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロ4″−オキソアベルメクチンB1a 塩化メチレン1ml中塩化オキサル57mg、0.04mlの溶液
を窒素下−60℃で撹拌する。これに塩化メチレン0.4ml
中ジメチルスルホキシド70mg、0.065mlの溶液を次に塩
化メチレン1.2ml中5−O−t−ブチルジメチルシリル
−26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a200mgの溶液を
添加する。次いでトリエチルアミン0.3mlを添加する。
5分後、反応混合液を室温に緩めておく。次に混合液を
水に注ぎ入れ、エーテルで抽出する。抽出液を水洗し、
乾燥、真空中で濃縮して黄色発泡体を得る。5−O−t
−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロ−4″−
オキソアベルメクチンB1aをNMRスペクトルおよび質量ス
ペクトルで同定し、精製せずに化学反応の出発物質とし
て使用する。
実施例22 4″−デオキシ−4″−メチルアミノ−5−O−t−ブ
チルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロアベルメクチ
ンB1a MeOH3ml中5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27
−ジデヒドロ−4″−オキソアベルメクチンB1a200mgと
CH3NHOAC190mgの溶液を室温で15分間撹拌する。次にNaC
NBH312mgを添加する。1時間後、反応混合液を炭酸ナト
リウム希釈水溶液に注ぎ入れる。生成物をEtOAcで抽出
し、抽出液を水洗、乾燥、真空中で濃縮して黄色発泡体
を得る。生成物を93:7の塩化メチレン−MeOH溶媒混合液
を用いて分取用シリカゲル層クロマトグラフィで精製
し、NMRスペクトルおよび質量スペクトルで4″−デオ
キシ−4″−メチルアミノ−5−O−t−ブチルジメチ
ルシリル−26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1aとして
同定する。
実施例23 4″−デオキシ−4″−メチルアミノ−26,27−ジデヒ
ドロアベルメクチンB1a MeOH10ml中4″−デオキシ−4″−メチルアミノ−5
−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒドア
ベルメクチンB1a100mgとp−トルエンスルホン酸一水化
物100mgの溶液を室温で30分間撹拌した後、重炭酸ナト
リウム希釈水溶液に注ぎ入れる。生成物をEtOAcで抽出
し、水洗、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空中で濃縮
し、95:5の塩化メチレン−メタノール溶媒混合液を用い
て分取用シリカゲル層クロマトグラフィで精製する。NM
Rスペクトルおよび質量スペクトルで4″−デオキシ−
4″−メチルアミノ−26,27−ジデヒドロアベルメクチ
ンンB1aとして同定する。
実施例24 26,27−ジデヒドロ−22,23−ジヒドロアベルメクチンB1
a ベンゼン16ml中26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a
265mgとトリフェニルホスフィンロジウム塩化物(ウイ
ルキソン水素添加均一触媒)100mgの溶液を15ポンド圧
の水素雰囲気中18℃で1当量の水素の消費が完了するま
で振盪する。真空中で溶媒を蒸発させ、残渣を94.5:5:
0.5の塩化メチレン−テトラヒドロフラン−エタノール
溶媒を用いて分取用シリカゲル層クロマトグラフィで精
製して26,27−ジデヒドロ−22,23−ジヒドロアベルメク
チンB1aを得、NMRスペクトルおよび質量スペクトルで同
定する。
実施例25 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロ−13−デオキシ−13−フルオロ−アベルメクチンB1a
アグリコン 塩化メチレン2ml中ジエチルアミノイオウ三フッ化物6
6mg(50μl)の溶液を窒素下ドライアイス/アセトン
浴中−70℃で撹拌する。これに塩化メチレン2.5ml中5
−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロ
アベルメクチンB1aアグリコン250mgの溶液を添加し、混
合液を−70℃で30分、次に−20℃で60分間撹拌し、室温
にもどして重炭酸ナトリウム希釈水溶液に注ぎ入れた。
生成物をエーテルで抽出し、水洗、乾燥、真空中で濃縮
する。さらに85:15のヘキサン−酢酸エチル溶媒混合液
を用いて分取用シリカゲル層クロマトグラフィで精製し
て2種のC−13エピマーフッ化物の混合物を得る。この
少量の混合液を分取用シリカゲルTLCを注意深く繰り返
すことによって分離し、2つの純粋な5−O−t−ブチ
ルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ
−13−αおよびβ−フルオロアベルメクチンB1aアグリ
コンを得、NMRスペクトルおよび質量スペクトルで同定
する。
実施例26 26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−13−フルオロ−ア
ベルメクチンB1aアグリコン MeOH2.0ml中5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,
27−ジデヒドロ−13−デオキシ−13−フルオロアベルメ
クチンB1aアグリコン30mgおよびp−トルエンスルホン
酸一水化物20mgの溶液を室温で30分間保持する。次に重
炭酸ナトリウム希釈水溶液に注ぐ。生成物をエーテルで
抽出、水洗、乾燥真空中で濃縮して薄色発泡体を得る。
85:15の塩化メチレン−酢酸エチル溶媒混合液を用いて
シリカゲルによる分取用TLCで精製して26,27−ジデヒド
ロ−13−デオキシ−13−フルオロアベルメクチンB1aア
グリコンを得、NMRスペクトルおよび質量スペクトルで
確認する。
実施例27 5−O−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒド
ロ−13,23−ジデオキシ−23−フルオロアベルメクチンB
2aアグリコン 塩化メチレン4.5ml中5−O−t−ブチルジメチルシ
リル−26,27−ジデヒドロ−13−デオキシアベルメクチ
ンB2aアグリコン100mgの溶液をN2下ドライアイス/アセ
トン浴中で撹拌する。これに塩化メチレン1.5mg中ジエ
チルアミノイオウ三フッ化物30μの溶液を添加する。
反応混合液を−70℃で30分間撹拌した後、90分にわたっ
て徐々に室温に戻した。次いで混合液を重炭酸ナトリウ
ム希釈水溶液に添加し、生成物をエーテルで抽出、水
洗、乾燥する。真空中で溶媒を蒸発させた後、生成物を
分取用TLCで精製し、NMRおよび質量スペクトルで5−O
−t−ブチルジメチルシリル−26,27−ジデヒドロ−13,
23−ジデオキシ−23−フルオロアベルメクチンB2aアグ
リコンとして確認する。
実施例28 26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−23−フルオロ
アベルメクチンB2aアグリコン メタノール中5−O−t−ブチルジメチルシリル−2
6,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−23−フルオロ
アベルメクチンB2aアグリコンの溶液を実施例4で記載
した通りp−トルエンスルホン酸一水化物で処理して2
6,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−23−フルオロ
アベルメクチンB2aアグリコンを得る。
実施例29 26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1a8,9−オキシド 乾燥塩化メチレン中26,27−ジデヒドロアベルメクチ
ンB1a135mgとバナジウム(III)アセチルアセトネート6
mgの溶液をtert−ブチルヒドロパーオキシドの3モル溶
液71μの溶液で処理し室温で22時間放置する。次に反
応混合液を重炭酸ナトリウム希釈水溶液に注ぎ入れ、生
成物を塩化メチレンで抽出する。抽出液を重炭酸ナトリ
ウム水溶液および水で洗浄し、乾燥、真空中で蒸発させ
る。残渣をシリカゲルによる分取用TLCで精製して26,27
−ジデヒドロアベルメクチンB1a8,9−オキシドを得、NM
Rスペクトルおよび質量スペクトルデータによって確認
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル エツチ.フイツシヤー アメリカ合衆国,08551 ニュージャー シイ,リンゴーズ,ボツクス 302,オ ールド ヨーク ロード,アール.デ ー.1 (72)発明者 ヘルムート ムロイツク アメリカ合衆国,07747 ニュージヤー シイ,マタワン,アイドルブルック レ ーン 159

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 [式中 Aは、8、9位で二重結合またはエポキシド結合であ
    る。 Bは、22、23位で単結合または二重結合を示す。 R1は、水素、ヒドロキシ、フルオロまたはケトンであ
    る。但しBが単結合を表わすときのみR1が存在し、R4
    水素以外であるときのみR1はヒドロキシである。 R2は、メチル、エチルまたはイソプロピルである。 R3は、ヒドロキシ、低級アルコキシまたは低級アルカノ
    イルオキシである。 R4は、水素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカ
    ノイルオキシ、ハロゲン、 (R5は、ヒドロキシ、ケトン、アミノ、低級アルキルア
    ミノ、ジ低級アルキルアミノ、低級アルカノイルアミ
    ノ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、低級ア
    ルコキシカルボニルオキシ、カルバモイルオキシ、N−
    低級アルキルカルバモイルオキシまたはN,N−ジ低級ア
    ルキルカルバモイルオキシである。)である。但し、A
    及びBが同時に二重結合であり、かつR4が水素である場
    合、及びAが二重結合であり、Bが単結合であり、R4
    水素であり、かつR1が水素、ヒドロキシまたはケトンで
    ある場合を除く。] を有する化合物。
  2. 【請求項2】Aが二重結合またはエポキシド結合であ
    り、 Bが単または二重結合であり、 R1が水素またはヒドロキシであり、 R2がメチル、エチルまたはイソプロピルであり、 R3がヒドロキシまたは低級アルコキシであり、 R4が水素、ヒドロキシ、ハロゲン、 (R5は、ヒドロキシ、ケトン、アミノ、低級アルキルア
    ミノまたはジ低級アルキルアミノである)である請求項
    1記載の化合物。
  3. 【請求項3】Aが二重結合であり、 Bが単または二重結合であり、 R1が水素であり、 R2がメチル、エチルまたはイソプロピルであり、 R3がヒドロキシであり、 R4が水素または (R5は、ヒドロキシ、アミノまたは低級アルキルアミノ
    である)である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】26,27−ジデヒドロ−22,23−ジヒドロアベ
    ルメクチンB1aである請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】26,27−ジデヒドロアベルメクチンB1aであ
    る請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】4″−デオキシ−4″−メチルアミノ−2
    6,27−ジヒドロアベルメクチンB1aである請求項1記載
    の化合物。
  7. 【請求項7】26,27−ジデヒドロ−13−デオキシ−13−
    フルオロ−アベルメクチンB1aアグリコンである請求項
    1記載の化合物。
  8. 【請求項8】26,27−ジデヒドロ−13,23−ジデオキシ−
    28−ジメチル−アグリメクチンB2aアグリコンである請
    求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】出発物質 (R2はメチル、エチルまたはイソプロピルである)を次
    の任意工程 A…23−ヒドロキシを23−ケトンに酸化する、 B…アルキルフェノキシチオカルボニル誘導体を製造
    し、かかる基を脱離してΔ22,23誘導体または23−デオ
    キシ誘導体を製造する、 C…5−ヒドロキシを5−アルコキシにアルキル化す
    る、 D…5−ヒドロキシを5−低級アルカノイルオキシにア
    シル化する、 E…13−無置換位を13−ヒドロキシに反応させる、 F…13−ヒドロキシを13−α−L−オレアンドロシルオ
    キシまたは13−(4′−α−L−オレアンドロシル)−
    α−L−オレアンドロシルオキシにグリコシル化する、 G…13−,4′−または4″−ヒドロキシを13−,4′−ま
    たは4″−アルコキシにアルキル化する、 H…13−,4′または4″−ヒドロキシを13−,4′−また
    は4″−低級アルカノイルオキシにアシル化する、 I…4′−または4″−ヒドロキシを4′−または4″
    −ケトンに酸化する、 J…4′−または4″−ケトンを4′−または4″−ア
    ミノまたは置換アミノにアミノ化する、 の少なくとも1つで反応させることを特徴とする請求項
    1記載の化合物の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の化合物の有効量をヒトを
    除く動物に投薬または適用することを特徴とするヒトを
    除く動物の寄生虫、蠕虫、昆虫、コナダニまたは有害生
    物の感染を予防及び治療する方法。
  11. 【請求項11】請求項1記載の化合物の有効量を貯蔵中
    の穀物、または農業植物に適用することを特徴とする貯
    蔵中の穀物、または農業植物の病害虫を駆除する方法。
  12. 【請求項12】不活性担体及び請求項1記載の化合物か
    らなる寄生虫、蠕虫、昆虫、コナダニまたは有害生物の
    感染の予防及び治療のための医薬組成物。
  13. 【請求項13】不活性担体及び請求項1記載の化合物か
    らなる貯蔵中の穀物、または農業植物の病害虫の駆除の
    ための医薬組成物。
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