JP2577863B2 - 裂開可能な縫い目の付いたエアバッグ・クッション用の係留ベルト - Google Patents

裂開可能な縫い目の付いたエアバッグ・クッション用の係留ベルト

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JP2577863B2 JP5217399A JP21739993A JP2577863B2 JP 2577863 B2 JP2577863 B2 JP 2577863B2 JP 5217399 A JP5217399 A JP 5217399A JP 21739993 A JP21739993 A JP 21739993A JP 2577863 B2 JP2577863 B2 JP 2577863B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は旅客用車両における膨張
型のモジュール式乗員拘束システム、即ち一般にエアバ
ッグ式拘束システムとして知られているものに関する。
このシステムは自動車その他の車両に、衝突の際にドラ
イバを保護するために操舵ハンドル上の少なくとも一部
に設置されたり、旅客を保護するためにダッシュボード
や乗客側のインストルメント・パネルに設置されたりし
ている。更に詳しくは、本発明はエアバッグ・クッショ
ンの初期の展開を制御する手段の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】エアバッグ式拘束システムのモジュール
は、開放された側面を有し膨張器とエアバッグの少なく
とも一部を収容した容器と、当該モジュールを見えない
ように隠蔽しているカバーとを有している。エアバッグ
・モジュールを車両のドライバのために設計する場合に
は、該モジュールは操舵ハンドルの意匠と一体化された
化粧カバーの裏側の操舵ハンドル内に設置される。エア
バッグ・モジュールを車両の乗客のために設計する場合
には、その容器はダッシュボード、化粧カバー又は乗客
側のインストルメント・パネル（以後ダッシュボードと
総称する）の丁度裏側に設置され、カバーがダッシュボ
ードの一部を構成している。
【０００３】車両が衝突した場合、衝突信号によって膨
張器が作動してエアバッグ・クッションを展開させる。
この膨張器は不活性ガス（例えば窒素）を発生させ、こ
れを加圧された状態でエアバッグ・クッション内に進入
させ、エアバッグ・クッションを容器の外に向かって、
操舵ハンドルの裂開可能な切れ目又はダッシュボードの
ヒンジ付きカバーによって形成された開口を通じて車両
の乗員室内に押出す。エアバッグ・クッションが車室内
に押し出されるにつれて、該エアバッグ・クッションは
膨張器によって生じたガスの連続流によって膨らまされ
る。係留されていないドライバ側エアバッグ・クッショ
ンは展開して操舵ハンドルとドライバの頭部並びに胴部
との間の空間を充填する。乗客側においては、エアバッ
グ・クッションはフロントグラスと乗客との間を指向
し、フロントグラスと乗客の頭部並びに胴部との間の空
間を充填する。エアバッグ・クッションの展開の初期の
段階では、エアバッグ・クッションを車両の操舵ハンド
ル又はダッシュボードと乗員の胴部との間で膨張させ、
移動する乗員の運動量を先ず胴部から吸収可能にするこ
とが好ましい。この初期の接触の後にも、エアバッグ・
クッションはなお衝突の際に乗員の頭部と胴部を保護し
続ける。
【０００４】自動車の乗員の保護のためにエアバッグ・
クッションの展開をガイドするのに係留ベルトが使用さ
れている。エアバッグ・クッションは、係留ベルトが固
定部材によってエアバッグ・クッションの衝撃吸収部分
とガス導入開口近傍のエアバッグ・クッションとに接続
された係留ベルト付きのドライバ側並びに乗客側エアバ
ッグ・クッションとして市販されている。高エネルギ衝
突の際に、係留ベルト付きエアバッグ・クッションは車
両乗員の頭部と胴部とから初期衝撃を受けるような位置
に設置されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の一つ
は、エアバッグ・クッションの展開の際に、これを乗員
の胴部と操舵ハンドルとの間に迅速に移動させる手段を
提供することにある。本発明の他の目的は、エアバッグ
・クッションの展開の際に、これを乗員の胴部とインス
トルメントパネルとの間に迅速に移動させる手段を提供
することにある。
【０００６】本発明の更に他の目的は、初期の接触がエ
アバッグ・クッションと乗員の胴部との間で生じるよう
に、エアバッグ・クッションを展開させる手段を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、展開するエアバッ
グ・クッションの運動量を減少させる手段を提供するこ
とにある。
【０００７】本発明の更に他の目的は、エアバッグ・ク
ッションの展開角度を小さくする手段を提供することに
ある。本発明の他の目的は、エアバッグを適正な位置に
移動させて乗員の胴部の運動量を吸収するための手段を
提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらの目的並
びにその他の目的は、自動車用エアバッグ・クッション
に使用される新規な係留ベルトシステムによって達成さ
れる。本発明のこの係留ベルトは折り畳まれて、充分な
張力がこの係留ベルトに加えられた場合に解放される裂
開可能な固定手段によって１ヶ所以上で自らに係止され
ている。
【０００９】本発明の係留ベルトシステムと共に使用さ
れるエアバッグ・クッションは、前面と後面を有する第
１部分を具えている。この第１部分は、クッションが展
開する際に車両の乗員に対面するように設置されてい
る。エアバッグ・クッションの第２部分は前記第１部分
に接続され、エアバッグ・クッション用のガス導入開口
を形成する第３部分に続いている。第１端部と第２端部
及び第１縁部と第２縁部を有する少なくとも一つの係留
ベルトが設けられ、各係留ベルトの第１端部はエアバッ
グ・クッションの前記第１部分の後面に固定され、第２
端部はエアバッグ・クッションの第３部分に隣接して固
定されている。各係留ベルトはそれ自身で折り畳まれ
て、少なくとも一つの第１区域と第２区域とを形成して
いる。各第１区域は、裂開可能な固定手段によって少な
くとも一つの離れた接触点においてそれぞれの第２区域
に結合されている。
【００１０】添付の図面を参照して本発明を更に詳細に
説明するが、図面中の同じ部分には同じ符号が付されて
いる。
【００１１】
【実施例】図１に示されているように、エアバッグ・ク
ッション１２をモジュール容器１４から車両の乗員に向
けて展開させるためにエアバッグ・クッションの展開制
御装置１０が設けられている。第１端部１８を有する係
留ベルト１６がエアバッグ・クッションの第１部分２２
の後面２０に取付けられ、第２端部２４が膨張器２８か
らのガスを受け入れるためのガス導入開口２６の隣に取
付けられている。係留ベルト１６はそれ自身で折り畳ま
れ、少なくとも一つの第１区域３０と第２区域３２とを
形成している。係留ベルトの第１区域３０は、裂開可能
な固定手段３４によって少なくとも一箇所で係留ベルト
の第２区域３２に取付けられている。更に、折り畳まれ
たこの係留ベルト１６は、第１端部１８と裂開可能な第
１固定手段３４ａとの間に形成された第３区域３６と、
裂開可能な該第１固定手段３４ａと第２端部２４との間
に形成された第４区域３８とを具えることもできる。エ
アバッグ・クッション１２が容器１４から展開する際
に、エアバッグ・クッション１２の膨張は短縮された係
留ベルト１６によって瞬間的に止められ、エアバッグ・
クッションを第１端部２４を中心として回動させるもの
と信じられる。クッションの膨張によって係留ベルト１
６に張力が加えられると、裂開可能な固定手段３４の一
つがそれによって解放され、クッションの第１部分２８
が裂開可能な固定手段３４によって許容される最大長さ
に再び達するまで容器１４から外に引き出される。この
展開過程はすべての裂開可能な固定手段３４が解放され
るまで継続され、これによって係留ベルト１６はその全
長に達するまで伸長される。本発明の裂開可能な固定手
段付きの係留ベルトを具えたドライバ側エアバッグ・ク
ッションの展開は、図８に示されたように行われる。
【００１２】本発明の係留ベルトと共に使用される容器
１４は、乗客側エアバッグ拘束システムに使用される公
知の容器又はドライバ側エアバッグ・モジュールに使用
される公知の容器のすべてを含む。本発明の係留ベルト
は、図１に示すように上部開口４４と下部開口４６を形
成する一対の第１壁４０ａと４０ｂ（上から見た場合に
上と下にある）と一対の第２壁４２ａと４２ｂ（上から
見た場合に左と右にある）を具えている。容器１４の下
部開口４６に取付けられているディフューザ（diffuse
r) ４８とキャップ５０との間に、エアバッグ膨張器２
８が保持されている。エアバッグ・クッション１２が展
開する際に車両の乗員の前面に第１部分２２が来るよう
に、この膨張器２８の隣にエアバッグ・クッション１２
が設置されている。エアバッグ・クッションの第２部分
５２が第１部分２２に接続しており、エアバッグ・クッ
ション用のガス導入開口２６を形成する第３部分５４に
続いている。このエアバッグ・クッションの第１部分２
２は、エアバッグ・クッション１２が展開する際に乗員
に対面する前面５６と、エアバッグ・クッション１２の
内部に対面する後面２０とを有する。本発明に使用され
るエアバッグ・クッション１２は、公知のすべてのエア
バッグ・クッションを含む。
【００１３】本発明の係留ベルト１６は、図３に示すよ
うに、第１端部１８，第２端部２４，第１縁部５８並び
に第２縁部６０を具えている。係留ベルト１６の第１端
部１８は縫い付け等の適宜な手段によってエアバッグ・
クッション１２の後面２０に取付けられている。図３に
示すように、ボックス縫い６２を使用することが望まし
い。係留ベルトの第２端部２４も、エアバッグ・クッシ
ョンの第３部分５４が容器１４に取付けられている箇所
の隣において、該容器１４に強固に取付けられる。係留
ベルトの第２端部２４は、リベットやボルト等の適宜な
固定手段によって容器の下部の第１壁４０ｂに固定され
ることが望ましい。係留ベルト１６はそれ自身で折り畳
まれて少なくとも一つの第１区域３０と第２区域３２と
を形成している。第１部分３０は裂開可能な固定手段３
４によって第２区域３２に取付けられている。本発明の
裂開可能な固定手段３４は、張力が係留ベルト１６の第
１端部１８と第２端部２４とに加えられた場合に解放さ
れる適宜な固定手段であればよい。この裂開可能な固定
手段は、係留ベルトを引きちぎることなく解放されるよ
うなものでなければならない。更に、この裂開可能な固
定手段３４は、寒冷作業条件（約−３０℃）下ではうま
く作動しなくても、暑熱作業条件下では加えられた力に
対して瞬間的に抵抗することができなければならない。
本発明に使用される好ましい裂開可能な固定手段は、裂
開可能な縫い目、好ましくは本縫い（lock stitch)であ
る。この縫い目は係留ベルトの第１縁部５６から第２縁
部５８までの全距離又は第１縁部５６と第２縁部５８の
間の距離の任意の一部にわたって設けられる。裂開可能
な縫い目の代わりに、ベルクロ（Velcro登録商標）ファ
スナ等のフック／ループ型ファスナを使用してもよい。
この裂開可能な固定手段３４は係留ベルト１６の長さに
沿って複数の離れた位置に設けられる。これに代えて、
図７に示すように、裂開可能な縫い目又はベルクロ等の
フック／ループ型ファスナ６４を係留ベルト１６の長さ
方向に設けることもできる。
【００１４】係留ベルト１６は、展開するエアバッグ・
クッションの力によって破損しない充分な強度を持つ適
宜な可撓性材料によって作られる。エアバッグ・クッシ
ョンの製造に使用される材料を係留ベルトの製造に使用
ことが可能である。本発明での使用に適した材料は、ナ
イロン，ポリエステル，ポリアミド繊維その他の適宜な
材料で作られた織物又は編物である。天然繊維や成形又
はバクテリアによる構造的劣化を受ける繊維は使用すべ
きでない。更に、自動車の内装に使用されることを承認
されていない材料も使用すべきでない。裂開可能な縫い
目の形成に使用される糸は、ナイロン，ポリエステル，
ポリアミド繊維等で作られる。係留ベルトの製造に使用
される材料の場合と同じく、天然繊維や成形又はバクテ
リアによる構造的劣化を受ける繊維は裂開可能な固定手
段用に使用すべきでない。
【００１５】裂開可能な固定手段が設けられる箇所に
は、係留ベルトの材料に適正な構造的一体性を与えるた
めの係留ベルトの補強が必要である。これらの補強は、
係留ベルト１６に構造的一体性を与えるのに適した任意
の材料で作ることが可能である。図３に示したタイプの
単一の係留ベルト１６又は一対の幅の狭い係留ベルト１
６を使用してもよい。複数対の係留ベルトを使用するこ
ともできるが、一対の係留ベルトが好ましい。使用され
る係留ベルトの数はその適用される用途に応じて決めら
れる。図４に示す係留パネルを使用してもよい。幅の狭
い係留ベルトの場合と同様に、単一又は複数の係留パネ
ルを使用することができる。二対の幅の狭い係留ベルト
又は係留パネルを使用する場合、この係留ベルトは図１
に示すように第１組の係留ベルト１６ａと第２組の係留
ベルト１６ｂとなるように向きを決められる。各係留ベ
ルトは折り線６６に沿って折り畳まれ、図３，４に示す
ように複数の裂開可能な固定手段３４によってこれら二
つの区域を固定する。係留パネルを使用する場合、Ｖ字
型縫い目３５として形成された裂開可能な固定手段３４
か、直線的な縫い目３５ａのどちらかが使用される。一
対の幅の狭い係留ベルトに用いる際に、裂開可能な固定
手段３４として本縫いが使用される場合、第１縫い目３
４ａには二列の本縫いの縫い目が、これに続く縫い目３
４ｂには一列の本縫いの縫い目が使用される。実際に使
用される縫い目の数とタイプは適用される用途に応じて
決められる。
【００１６】エアバッグ・クッションを本発明の係留ベ
ルトに組み合わせるために、係留ベルトに裂開可能な固
定手段を設けた後に、従来の係留ベルトを設置するのと
同じやり方でエアバッグ・クッション内に組み込む。裂
開可能な固定手段を設けないで係留ベルトをエアバッグ
・クッションに組み込んだ後、裂開可能な固定手段を係
留ベルトに設けることもできる。エアバッグ・クッショ
ンに係留ベルトを組み込む前に裂開可能な固定手段を設
けることが望ましい。本発明の係留ベルトを付けたエア
バッグ・クッションは次に公知の手段によって容器に入
れられるか、又はモジュール・ハウジングに取付けられ
る。係留ベルトの第２端部が容器に固定される際に、裂
開可能な固定手段を具えた係留ベルトがエアバッグ・ク
ッションに取付けられ、このエアバッグ・クッションが
公知の手段で設置される。本発明の係留ベルトを使用し
たエアバッグ式拘束システムは、次に車両の客室のダッ
シュボードの裏側や操舵ハンドル内に組み込まれる。
【００１７】衝突センサ（図示しない）からの信号が膨
張器によるガスの発生を開始させる。ガスは膨張器から
エアバッグ・クッションのガス導入開口を通じてエアバ
ッグ・クッション内に流入する。膨張したエアバッグ・
クッションはモジュール・カバーの切れ目を破るかヒン
ジ付きカバーを押し開いて車両の客室内に展開し始め
る。エアバッグ・クッションは、図６（ａ）に示すよう
に裂開可能な固定手段によって短縮された係留ベルトを
許容最大量まで展開する。この短縮された係留ベルトに
よってエアバッグ・クッションは係留ベルトの第２端部
２４を中心として回動するものと推定される。展開する
エアバッグ・クッションによって張力が係留ベルトに加
えられると、裂開可能な第１固定手段が解放されて展開
するエアバッグ・クッションを図６（ｂ）に示す点まで
膨張させる。短縮された係留ベルトはエアバッグ・クッ
ションを係留ベルトの第２端部２４を中心として更に回
動させるものと推定される。この過程は、すべての裂開
可能な固定手段が解放され、図６（ｃ）に示すようにエ
アバッグ・クッションが完全に展開するまで継続され
る。
【００１８】このように、本発明によれば、展開時にエ
アバッグ・クッションを迅速に乗員の胴部とインストル
メント・パネルとの間に移動させる手段が提供される。
エアバッグ・クッションと乗員との間の初期の接触が乗
員の胴部において生じるようにエアバッグ・クッション
を展開させる手段も提供される。乗員の胴部の運動量を
より良く吸収する適正な位置にエアバッグ・クッション
を移動させる手段も提供される。展開するエアバッグ・
クッションの運動量を減少させる手段も提供される。更
に、エアバッグ・クッションの展開角度を小さくする手
段が提供される。
【００１９】以上の本発明の説明に基づいて、当業者な
らば本発明の精神から逸脱することなく改変を行うこと
が可能なことが判るであろう。従って、本発明の範囲は
ここに述べられ且つ図示された実施例に限定されるもの
ではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて決められる
べきである。
【図面の簡単な説明】
【図１】裂開可能な縫い目を有する係留ベルトを具えた
同乗者側エアバッグ・クッションの側面図であり、裂開
可能な固定手段が解放される前の、エアバッグ・クッシ
ョンが部分的に展開した状態を示す。
【図２】エアバッグ・クッションと係留ベルトの側面図
であり、裂開可能な固定手段が解放された後の、エアバ
ッグ・クッションが完全に展開した状態を示す。
【図３】本発明の係留ベルトの平面図であり、裂開可能
な固定手段のための縫い目の構成を示す。
【図４】本発明の別の係留ベルトの平面図であり、裂開
可能な固定手段のための縫い目の構成を示す。
【図５】係留ベルトの構成の一実施例を示すエアバッグ
・クッションの平面図である。
【図６】エアバッグ・クッションの展開の際の本発明の
係留ベルトの作用の過程を示す側面図である。
【図７】裂開可能な固定手段を取付けるための別のやり
方を示す係留ベルトの側面図である。
【図８】裂開可能な縫い目付きの係留ベルトを具えたド
ライバ側エアバッグ・クッションの側面図であり、裂開
可能な固定手段が解放される前の部分的に展開している
エアバッグ・クッションを示す。
【符号の説明】 １０…エアバッグ・クッション展開制御装置 １２…エアバッグ・クッション １４…容器 １６…係留ベルト １８…第１端部 ２０…後面 ２２…エアバッグ・クッションの第１部分 ２４…第２端部 ２６…ガス導入開口 ２８…膨張器 ３０…第１区域 ３２…第２区域 ３４…裂開可能な固定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル ジェイ．ワード アメリカ合衆国，ユタ 84310，リバテ ィ，イースト ショウ ドライブ 3024 (56)参考文献 特開 平４−283145（ＪＰ，Ａ)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 所定圧力下でガスを発生し得るガス発生
    器と、 ガス発生器を作動させる作動手段と、 前面及び後面を具えた第１部分と該第１部分に取付けら
    れガス発生器からのガスを受容するためのガス導入開口
    を画成する第３部分に接続している第２部分とを有する
    エアバッグクッションと、 エアバッグクッションに取付けられその展開を拘束して
    方向付ける少なくとも１つの係留ベルト、とを含む車両
    用のエアバッグ組立体において、 前記少なくとも１つの係留ベルトは、エアバッグクッシ
    ョンの第１部分の後面に取付けた第１端部と、エアバッ
    グクッションの第３部分の近傍に取付けた第２端部とを
    有し、 前記少なくとも１つの係留ベルトは、それ自体が折り畳
    まれて第１区域と第２区域とを形成し、 第１区域の各々は、変更可能な短縮長さを有する切り詰
    めたような係留ベルトを形成するために解除自在な固定
    手段によって少なくとも１つの接触部で対応する第２区
    域に接続され、 エアバッグクッションは、ガス発生器の作動時に、前記
    変更可能な短縮長さまで係留ベルトが延びるまで展開可
    能であり、 係留ベルトは、エアバッグクッションの膨張を拘束し、
    解除自在な固定手段がエアバッグクッションの更なる膨
    張を許容するまで、エアバッグクッションを係留ベルト
    の第２端部の周りに回動させることを特徴とするエアバ
    ッグ組立体。
  2. 【請求項２】 係留ベルトの第２端部は、エアバッグク
    ッションのガス導入開口のある側部に隣接して取付けら
    れ、 該側部は、車両への取付け時に、ガス導入開口の中央よ
    りも下方側の乗員胴部の位置に近接しており、 エアバッグクッションは、展開中に、係留ベルトにより
    前記変更可能な短縮長さで拘束されているので、前記下
    方側の乗員胴部に向かって回動することを特徴とする請
    求項１記載のエアバッグ組立体。
  3. 【請求項３】 第１区域及び第２区域は、複数個の離隔
    した接触部分の各々に設けた解除自在な固定手段によっ
    て該接触部分で接続されており、 解除自在な固定手段による初期の解除の後に生じるエア
    バッグクッションの更なる膨張は、解除自在な固定手段
    を引張状態におくために係留ベルトが延びる際に更に拘
    束され、 この更なる拘束は、解除自在の固定手段の解除時にエア
    バッグクッションが更に膨張し得るように除去されるこ
    とを特徴とする請求項１記載のエアバッグ組立体。
  4. 【請求項４】 最終の展開後に、完全に展開した長さの
    係留ベルトは、エアバッグクッションの更なる展開を拘
    束する機能を有することを特徴とする請求項１記載のエ
    アバッグ組立体。
  5. 【請求項５】 容器を更に含んでおり、 該容器は、凹所を形成する複数個の壁を有し、 該凹所には、ガス発生器と折り畳んだ膨張自在なエアバ
    ッグクッションの少なくとも一部が配設され、 該壁は、凹所に対する開口を有し、 該開口は、エアバッグクッションのガス導入開口と連通
    し、 係留ベルトの第２端部は、エアバッグクッションの第３
    部分の近傍の該容器の該壁にしっかり取付けられている
    ことを特徴とする請求項１記載のエアバッグ組立体。
  6. 【請求項６】 前記容器は、車両のダッシュボードの背
    部に取付けられるように構成され、エアバッグクッショ
    ンは、作動時に車両の乗員が通常占有する位置の方向に
    展開することを特徴とする請求項５記載のエアバッグ組
    立体。
  7. 【請求項７】 前記解除自在な固定手段は、裂開可能な
    縫い目から成ることを特徴とする請求項１記載のエアバ
    ッグ組立体。
  8. 【請求項８】 前記裂開可能な縫い目は、係留ベルトを
    横断するように延びることを特徴とする請求項７記載の
    エアバッグ組立体。
  9. 【請求項９】 前記裂開可能な縫い目は、係留ベルトの
    少なくとも長さ部分に沿って長手方向に延びることを特
    徴とする請求項７記載のエアバッグ組立体。
  10. 【請求項１０】 前記解除自在な固定手段は、フック／
    ループ型ファスナから成ることを特徴とする請求項１記
    載のエアバッグ組立体。
  11. 【請求項１１】 前記係留ベルトは、ナイロン、ポリエ
    ステル、ポリアミド、その混合物から成る群から選んだ
    材料で作られている布帛であることを特徴とする請求項
    １記載のエアバッグ組立体。
  12. 【請求項１２】 所定圧力下でガスを発生し得るガス発
    生器と、 ガス発生器を作動させる作動手段と、 前面及び後面を具えた第１部分と該第１部分に取付けら
    れガス発生器からのガスを受容するためのガス導入開口
    を画成する第３部分に接続している第２部分とを有する
    エアバッグクッションと、 エアバッグクッションに取付けられその展開を拘束して
    方向付ける少なくとも１つの係留ベルト、とを含む車両
    用のエアバッグ組立体において、 係留ベルトは、エアバッグクッションの第１部分の後面
    に取付けた第１端部と、エアバッグクッションの第３部
    分に取付けた第２端部とを有し、 係留ベルトは、それ自体が折り畳まれて第１区域と第２
    区域とを形成し、 各第１区域は、変更可能な短縮長さを有する切り詰めた
    ような係留ベルトを形成するために解除自在な固定手段
    によって少なくとも１つの接触部で対応する第２区域に
    接続され、 ガス発生器の作動時にエアバッグクッションは、前記変
    更可能な短縮長さまで係留ベルトが延びるまで展開可能
    であり、 係留ベルトは、エアバッグクッションの膨張を拘束し、
    解除自在な固定手段がエアバッグクッションの更なる膨
    張を許容するまで、エアバッグクッションを係留ベルト
    の第２端部の周りに回動させることを特徴とするエアバ
    ッグ組立体。
  13. 【請求項１３】 関係するエアバッグクッションを膨張
    させるのに充分なガスを発生させ得るガス発生器と、ガ
    ス発生器と連通する開口を有したエアバッグクッション
    と、ガス発生器を作動させ得る作動装置と、少なくとも
    １つの係留ベルトとを含む車両用のエアバッグ組立体で
    あって、 前記係留ベルトは、（ａ）展開時に車両の乗員の直ぐ前
    にあるように構成されたエアバッグクッション部分の内
    側に取付けた第１端部と、（ｂ）前記開口の下方部分の
    近傍に取付けた第２端部、とを有し、 前記係留ベルトは、折り畳まれて少なくとも１つの解除
    自在な固定手段によってそれ自体に取付けられ、 前記係留ベルトの第１端部及び第２端部は、相互に複数
    箇所で固定され、 ガス発生器の作動時に発生したガスは、エアバッグクッ
    ションを膨張させて、前記解除自在な固定手段が引張状
    態になるような長さまで係留ベルトを展開させ、 エアバッグクッションに取付けられた係留ベルトの第１
    端部は、エアバッグクッションの展開方向を下方側にす
    るように、係留ベルトの第２端部を中心にして下方に回
    転せしめられることを特徴とするエアバッグ組立体。
  14. 【請求項１４】 前記少なくとも１つの係留ベルトの第
    １端部は、展開時に車両の乗員の直ぐ前にあるように構
    成されたエアバッグクッション部分の上半分の所定位置
    に取付けられていることを特徴とする請求項１３記載の
    エアバッグ組立体。
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