JP4861582B2 - 自動車のエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のエアバッグ装置、特に助手席側のエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の助手席側のエアバッグ装置は、フロントウィンドウパネルの下方に位置するインストルメントパネルに、エアバッグを折りたたみ状態で収納した構造になっている。エアバッグは、衝突時にインフレータから噴出されたガスにより膨張し、インストルメントパネルの上部から車室内側へ向けて展開し、前倒れしてくる乗員を受け止めて保護するようになっている。
【0003】
この種のエアバッグ装置で用いられるエアバッグの内部には、例えば特開平11−5505号公報で知られているように、エアバッグのガス導入口から後端付近にかけて前後方向に延びるテザーベルトが設けられている。このテザーベルトには、エアバッグの初期膨張状態において、ガス導入口からのガスの流れをエアバッグの後端側へガイドする機能と、エアバッグの車室内側への直線的な展開を規制して上下方向へ広がるように展開させる機能がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、エアバッグの展開が進んでテザーベルトにテンションが加わった後には、このテザーベルトの機能により、エアバッグが上下に広がって乗員側に広い面を形成することができるが、エアバッグの初期膨張においては、乗員側に広い面を形成することができない。従って、乗員がインストルメントパネルに異常接近しているような場合には、初期膨張の段階でエアバッグが狭い面積で乗員に当たるおそれがあり、その改善が望まれている。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、初期膨張であってもエアバッグの乗員側に広い面を形成することができる自動車のエアバッグ装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、袋状をなすエアバッグの前側部位には、インフレータからのガスを導入するガス導入口を設け、該ガス導入口とエアバッグの上面部との間には、テザーベルトで連結してなり、該エアバッグを折りたたんでインストルメントパネルの内部に設置し、衝突時にエアバッグを膨張させてインストルメントパネルの上部から車室内側へ展開させる自動車のエアバッグ装置であって、着座させたAM50ダミーの顔に対応する位置である前記エアバッグの上面部に結合されるテザーベルトの部分に横幅が130〜200mmのパッチ取付エリアの面が形成され、該パッチ取付エリア内に、テザーベルトに形成されたパッチ部が少なくとも一つ結合されていると共に前記テザーベルトが、前端をガス導入口に結合した1枚の前側ベルトと、途中を所定面積のパッチ部としてエアバッグの上面部に結合し且つパッチ部の上下縁から前側に延びる両端部を前側ベルトの後端と結合した後側ベルトと、から成ることを特徴とする
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、エアバッグの上側に結合されるテザーベルトの部分に、所定面積の面が形成されているため、それが結合される部分のエアバッグにも所定面積の面が形成される。この面は、テザーベルトがテンション状態になる以前の初期膨張段階から形成されているため、乗員がインストルメントパネルに異常接近しているような場合であっても、初期膨張の段階で乗員を広い面積で受け止めることができる。
【0009】
また、エアバッグの上面部に、横幅が130〜200mmのパッチ取付エリアを設け、このパッチ取付エリア内にテザーベルトのパッチ部を結合することにより、エアバッグの乗員側に、初期膨張の段階から所定面積の面を形成することができる。パッチ取付エリアは、横幅が130〜200mmの範囲としているので、一般的な人の顔の大きさをカバーできるサイズである。また、テザーベルトのパッチ部のサイズは、パッチ取付エリアの横幅の範囲内に納まっていればよく、設けるパッチ部の数を増やすことにより所定面積の面を容易に広げることができる。
【0011】
更に、パッチ取付エリアが、一般的な人(AM50ダミー)の顔に対応する位置に設けられているため、乗員の顔を確実に保護することができる。
【0013】
更に又、エアバッグの展開において、例えば、本項のような構成にせず、1本のテザーベルトの途中に所定面積の面であるパッチ部を形成し、それをエアバッグの上面部に結合しただけでは(第1実施形態の図1に示すような構造)、上下に2本のテザーベルトが存在し、その2本のテザーベルトを用いて、上下それぞれのテザーベルトの一端をガス導入口(支点)に固定し、他端を所定面積の面であるパッチ部としてエアバッグの乗員対向面(作用点)に固定した状態となる。これでも、テザーベルトの後端が所定面積のとしてエアバッグの上面部に結合されているため、テザーベルトとエアバッグの上面部との結合力が強く、エアバッグの後方展開を規制できるものの、上下2本のテザーベルトが作用点に向けて斜めになっている分、前記「支点」と「作用点」との距離が長くなり、上下2本のテザーベルトがそれぞれ揺れながら展開するので、条件によっては、エアバッグ自体が上下動してしまうおそれがある。また、2本のテザーベルトの「支点」と「作用点」との距離が長いため、乗員対向面を形成するまでの時間がかかるおそれもある。
【0014】
しかし、本項の構成では、ガス導入口(支点)と、後側ベルトとの結合点(作用点)とは、1本の前側ベルトで直線的に結合されるため、前述のように斜めに結合される場合に比べて、その距離が短くなり、エアバッグに複雑な揺れが生じない。そのため、エアバッグ自体の上下動が抑制され、乗員対向面を所望の位置に安定して設けることができる。また、前述のように「支点」から「作用点」までの距離が短くなった分、乗員対向面と近い位置に、乗員対向面を形成するのに必要な「支点」が存在することになるため、乗員対向面を形成するまでの時間が短くなる。すなわち、1枚の前側ベルトを介してガス導入口に結合されているため、基本的にテザーベルトからエアバッグに作用するテンションの伝達が一系統で、エアバッグの安定した展開挙動が得られる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、テザーベルトの後側ベルトを複数設けると共に、該後側ベルトのパッチ部をそれぞれ上下に離間させた状態で、前記エアバッグの上面部に結合したことを特徴とする。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、テザーベルトの後側ベルトを複数設けると共に、該後側ベルトのパッチ部をそれぞれ上下に離間させた状態で、前記エアバッグの上面部に結合したため前記エアバッグの上面部の乗員を受け止める面が、各パッチ部の間の間隔部分も含めて、複数の後側ベルトを結合させたパッチ部の面積よりも広い面を形成することができ、初期膨張の段階で乗員をより広い面積で受け止めることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、前記テザーベルトに所定面積の面であるパッチ部を複数設けると共に、相隣するパッチ部を互いに上下に離間させた状態で、前記エアバッグの上面部に結合した。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、複数のパッチ部をエアバッグの上面部上下に離間させた状態で結合したことにより、各パッチ部の間の間隔部分を含めて、結合したパッチ部の面積よりも広い面を形成することができ、エアバッグの初期膨張の段階で乗員をより広い面積で受け止めることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、前記パッチ部を複数設けると共にそれぞれのパッチ部の上下縁から前側に延びる前記後側ベルトの両端部のうち、互いに接近している一対の両端部を、離反している一対の両端部よりも短くしたことを特徴とする。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、前記パッチ部の上下縁から前側に延びる前記後側ベルトの両端部のうち、互いに接近している一対の両端部を、離反している一対の両端部よりも短くしたため、エアバッグの初期膨張時に、乗員の顔に対応する両パッチ部の間隔部分が乗員側に突出するのを防止し、なるべく平坦に近い面で乗員を受け止めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1〜図9は、この発明の第1実施形態を示す図である。図6〜図9に示されるように、自動車の助手席側におけるフロントウィンドウパネル1の下方には、インストルメントパネル2が位置している。このインストルメントパネル2の上部には、図示せぬリッドにて塞がれたケース3が設けられ、このケース3の中に、折りたたみ状態のエアバッグ4と、それを膨張させるガスを噴出するインフレータ5が収納されている。
【0023】
エアバッグ4は、図1に示すように、ノンコートで目付200g/m2のナイロン66製の織布からなる2枚の上側基布6と下側基布7とから構成されている。上側基布6及び下側基布7は、図2及び図3に示すように、ともに左右対称の形状で、上側基布6は膨張したエアバッグ4の上面部を形成するアッパ部8を有し、下側基布7は膨張したエアバッグ4の下面部を形成するロア部9を有している。上側基布6のアッパ部8と、下側基布7のロア部9の左右両側には、膨張したエアバッグ4の側面部を形成する概略三角径のサイド部10、11が形成され、後側には乗員を受け止める後面部を形成するリヤ部12、13が一体的に設けられている。下側基布7の前端には、長方形のガス導入口14が形成されている。
【0024】
また、上側基布6のサイド部10には、左右にそれぞれ排気孔15が形成されている。この排気孔15は、エアバッグ4が膨張しきった際に余分なガスを排出するためのものである。更に、上側基布6のリヤ部12には、矩形のパッチ取付エリアEが設定され、その内部に、テザーベルト16の中央に形成された上下幅150mm、左右幅160mm(130〜200mmの範囲であれば可)の矩形状を有するパッチ部17の周縁が縫合されている。尚、パッチ取付エリアE及びパッチ部17は円形状等でも良い。パッチ部17のサイズは、一般的な人の顔に相当するものである(図5)。パッチ部17が結合された部分の上側基布6には、パッチ部17に相応する形状・サイズの面Aが形成されている。パッチ部17の上下縁からはテザーベルト16の両端部が前側へ向けて延び、前記下側基布7に形成されたガス導入口14の後縁に結合されている。上側基布6に結合されるパッチ部17は、エアバッグ4の初期膨張段階において、乗員Mの顔と対面するように、予め一般的な人としてのAM50ダミーを用いて試験を行い、AM50ダミーの顔が対応する位置に裏側から結合してある。
【0025】
これらの下側基布7と上側基布6とは、まず最初に、テザーベルト16を表面側に位置させた裏面同士を向き合わせた状態で、互いに対応するサイド部10、11と、リヤ部12、13の縁部同士を縫合する。次に、下側基布7と上側基布6との対向する周縁部同士を縫合する。そして、互いに縫合した下側基布7と上側基布6とを折り曲げて、テザーベルト16の両端部の前端をガス導入口14の後縁に結合する。最後に、下側基布7及び上側基布6を、ガス導入口14から反転させると、テザーベルト16が内部に位置して、周囲の縫い目が見えないエアバッグ4が完成する。完成したエアバッグ4は、内部で、下側基布7の前側部位のガス導入口14と、上側基布6のリヤ部12とが、テザーベルト16により連結された状態となる。
【0026】
次に、図6〜図9に基づいて、実際のエアバッグ4の展開挙動を説明する。図6は、乗員Mがインストルメントパネル2に対して異常接近した状態を示している。この状態で、自動車が衝突すると、インフレータ5で発生したガスが、ガス導入口14からエアバッグ4内に噴出され、エアバッグ4が膨張する。テザーベルト16がガス導入口14の後縁から延びているため、ガス導入口14がテザーベルト16により塞がれず、ガス導入口14からガスの円滑な流入が行われ、エアバッグ4の展開スピードがより速くなる。
【0027】
膨張したエアバッグ4は、図7に示すように、ケース3から飛び出し、フロントウィンドウパネル1に当たった後、初期膨張として後向きに展開する。この時、エアバッグ4の裏側からテザーベルト16のパッチ部17を結合しているため、エアバッグ4の乗員Mに対応する部分に、そのパッチ部17に相当する面Aが形成される。しかも、その面Aは、テザーベルト16の上下の長さ調整により、乗員Mの顔を45°で受け止められるようになっている。
【0028】
更に、この面Aは一般的な人の顔が当たる位置に形成されているため、乗員Mがインストルメントパネル2に異常接近している場合にも、乗員Mの特に顔を確実に受け止めて保護することができる。
【0029】
エアバッグ4は、初期膨張後、図8に示すように、下向きに展開し、インストルメントパネル2と乗員Mとの間に入り込む。このように、エアバッグ4が下向きに展開するのは、テザーベルト16の後端がエアバッグ4の上側基布6に結合されていることから、エアバッグ4の後端においては、テザーベルト16の下方容量の方が上方容量よりも大きくなっており、テザーベルト16よりも下側部分が専ら膨張するからである。
【0030】
エアバッグ4は、下向きに展開した後に、図9に示すように、上側へも展開するため、乗員Mの頭部と胴部の両方を確実に保護することができる。エアバッグ4が膨らみきると、排気孔15から排気が行われる。排気孔15が、乗員を受け止める領域以外のサイド部10、11に形成されているため、排気孔15が乗員により塞がれるおそれはない。
【0031】
テザーベルト16自体は、ある程度までしか後方へ延びないが、テザーベルト16よりも下側部位のエアバッグ4は、テザーベルト16よりも十分に後側へ展開するため、インストルメントパネル2に異常接近しない通常の乗員Mもエアバッグ4により確実に保護することができる。
【0032】
前記テザーベルト16は、前記したように、1本のものに限定されるものではなく、2本用いても良い。この場合、2つのパッチ部17を上下に離間させた状態(約40ミリメートル)で、エアバッグ4のアッパ部8に設定されたパッチ取付けエリア内にそれぞれ結合されている。パッチ部17の上下縁からは、テザーベルト16のそれぞれ両端部が前側へ向けて延び、下側基布7に形成されたガス導入口14の後縁にそれぞれ結合されている。
【0033】
図10は、この発明の第2実施形態を示す図である。この第2実施形態に係るテザーベルト18では、テザーベルト18の両端部をパッチ部17の側端から前側へ延ばした構造にしている。この構造によれば、テザーベルト18の上下が開放された状態になるため、エアバッグが上下に広がりやすい。
【0034】
図11は、この発明の第3実施形態を示す図である。この実施形態では、テザーベルト19が、前端をガス導入口に結合した1枚の前側ベルト20と、途中を所定面積の面であるパッチ部17としてエアバッグのアッパ部に結合し且つパッチ部17の上下縁から延びる両端部を前記前側ベルト20の後端と結合した後側ベルト21と、から成る。
【0035】
テザーベルト19を、この実施形態のような構造にしたのは、1本のテザーベルトの途中にパッチ部を形成し、それをエアバッグのアッパ部に結合しただけでは(第1実施形態の図1に示すような構造)、上下に2本のテザーベルトが存在し、その2本のベルトを用いて、上下それぞれのテザーベルトの一端をガス導入口(支点)に固定し、他端をパッチ部としてエアバッグの乗員対向面(作用点)に固定した状態となる。これでも、テザーベルトの後端が所定面積のパッチ部としてエアバッグのアッパ部に結合されているため、テザーベルトとエアバッグのアッパ部との結合力が強く、エアバッグの後方展開を規制できるものの、上下2本のベルトが作用点に向けて斜めになっている分、前記「支点」と「作用点」との距離が長くなり、上下2本のベルトがそれぞれ揺れながら展開するので、条件によっては、エアバッグ自体が上下動してしまうおそれがある。また、2本のテザーベルトの「支点」と「作用点」との距離が長いため、乗員対向面を形成するまでの時間がかかるおそれもある。
【0036】
しかし、この実施形態のように、テザーベルト19を前側ベルト20と後側ベルト21とに分割し、前側ベルト20を1枚にすることにより、ガス導入口(支点)と、後側ベルト21との結合点(作用点)とは、1本の前側ベルト20で直線的に結合されるため、前述のように斜めに結合される場合に比べて、その距離が短くなり、エアバッグに複雑な揺れが生じない。そのため、エアバッグ自体の上下動が抑制され、乗員対向面を所望の位置に安定して設けることができる。また、前述のように「支点」から「作用点」までの距離が短くなった分、乗員対向面と近い位置に、乗員対向面を形成するのに必要な「支点」が存在することになるため、乗員対向面を形成するまでの時間が短くなる。すなわち、1枚の前側ベルト20を介してガス導入口に結合されているため、基本的にテザーベルト19からエアバッグに作用するテンションの伝達が一系統で、エアバッグの安定した展開挙動が得られる。
【0037】
図12〜図14は、この発明の第4実施形態を示す図である。この実施形態は第3実施形態の変形例で、ガス導入口14に前端が結合された一本のテザーベルト22に、2つのパッチ部23を設け、それをZ型の折り曲げて、テザーベルト22の途中部分に縫合することにより、その縫合部24を境にして、前側ベルト25と、後側ベルト26が形成される。2つのパッチ部23は、上下に離間させた状態で、エアバッグ4のアッパ部8に設定されたパッチ取付エリアE内にそれぞれ結合される。
【0038】
このテザーベルト22は幅が150mmで、長さが310mmである(前側ベルト25部分が150mm、後側ベルト26部分が160mm)。2つのパッチ部23は、ともに長さ100mm、幅200mmで、2つのパッチ部23を繋ぐベルトは伸ばした状態で長さ320mmである。エアバッグ4に結合した状態で、上下のパッチ部23の間隔は40mmである。パッチ取付エリアEは幅が200mmで、長さが240mmである。
【0039】
エアバッグ4の製造時には、図14の実線で示すように、乗員に対応するパッチ取付エリアEは平坦面ではないが、初期膨張の段階でエアバッグ4やテザーベルト22が伸ばされることにより、図14の破線に示されるように、2つのパッチ部23が縫合されたパッチ取付エリアEが、上下のパッチ部23の間の間隔部分も含めて略平坦になり、乗員をより広い面積で受け止めることができる。
【0040】
図15〜18は、この発明の第5実施形態を示す図である。この実施形態では、テザーベルト27が、第3実施形態と同様の構成をしているが、パッチ部28を有する後側ベルト29が2組設けられ、このパッチ部28を上下に離間させた状態で、エアバッグ4のアッパ部8に設定したパッチ取付エリアE内に結合している。前側ベルト30は前端がガス導入口14に結合され、幅が150mmで、長さが150mmである。この前側ベルト30の後端が、各後側ベルト29のパッチ部28の上下縁から前側に延びた両端部の前端に挟まれた状態で結合される。パッチ部28の上下縁から伸びる両端部の長さは全て同じである。この後側ベルト29の幅は150mmで、長さは、パッチ取付エリアEに結合した状態で160mmである。上下のパッチ部28は、それぞれ幅200mmで、長さ100mmであり、両パッチ部28の間の間隔は30mmである。この2つのパッチ部28が結合されるパッチ取付エリアEは、幅200mmで、長さ230mmである。
【0041】
この実施形態も先の第4実施形態と同様に、エアバッグ4の製造時には、図18の実線で示すように、乗員に対応する部分は平坦面ではないが、初期膨張の段階でエアバッグ4やテザーベルト22が伸ばされることにより、図18の破線に示されるように、2つのパッチ部28が縫合されたパッチ取付エリアEが、上下のパッチ部28の間の領域も含めて略平坦になり、乗員をより広い面積で受け止めることができる。
【0042】
図19は、この発明の第6実施形態を示す図である。実施形態は第5実施形態の変形例で、この実施形態に係るテザーベルト31の後側ベルト32に設けられている2つのパッチ部33の上下縁から延びている両端部33a、33bのうち、互いに接近している一対の両端部33aを、離反している一対の両端部33bよりも短くした。具体的は、エアバッグ4に結合した状態で、接近している両端部33aを110mmにして、離反している両端部33bを160mmにした。
【0043】
上下のパッチ部33の間隔を拡げるほど、そのパッチ部33の間隔部分が、エアバッグ4の初期膨張時に、乗員側へ突出し易くなるが、この実施形態では、両パッチ部33の間隔部分に近い方の両端部33aを短くしたため、両パッチ部33の間隔部分を広く確保しても、その部分がエアバッグ4の初期膨張時に乗員側へ突出するのを防止し、なるべく平坦に近い面を形成して、乗員を受け止めることができる。
【0044】
尚、以上の実施形態では、エアバッグ4は、上側基布6と下側基布7との二枚構成で説明したが、これに限定されるものではなく、三枚以上の基布により構成されるものでも良い。
【0045】
【発明の効果】
この発明によれば、エアバッグの上面部に結合されるテザーベルトの部分に、所定面積の面が形成されているため、それが結合される部分のエアバッグにも所定面積の面が形成される。この面はテザーベルトがテンション状態になる以前の初期膨張段階から形成されているため、乗員がインストルメントパネルに異常接近しているような場合であっても、初期膨張の段階で乗員を広い面積で受け止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態に係るエアバッグを示す斜視図。
【図2】 図1のエアバッグの下側基布を平面図。
【図3】 図1のエアバッグの上側基布を示す平面図。
【図4】 図1のテザーベルトを示す斜視図。
【図5】 パッチ部と乗員の顔の大きさとの関係を示す正面図。
【図6】 乗員がインストルメントパネルに異常接近した状態を示す車室内側面図。
【図7】 図6の状態で、図1のエアバッグの初期膨張状態を示す車室内側面図。
【図8】 図7のエアバッグが下向きに展開した状態を示す車室内側面図。
【図9】 図8のエアバッグの最終展開状態を示す車室内側面図。
【図10】 この発明の第2実施形態に係るテザーベルトを示す斜視図。
【図11】 この発明の第3実施形態に係るテザーベルトを示す斜視図。
【図12】 この発明の第4実施形態に係るエアバッグの下側基布を示す平面図。
【図13】 図12のエアバッグの上側基布を示す平面図。
【図14】 この発明の第4実施形態のパッチ部を結合したパッチ取付エリアの膨張前と膨張初期の段階を示す断面図。
【図15】 この発明の第5実施形態に係るエアバッグの下側基布を示す平面図。
【図16】 図15のエアバッグの上側基布を示す平面図。
【図17】 この発明の第5実施形態に係るテザーベルトを示す斜視図。
【図18】 この発明の第5実施形態のパッチ部を結合したパッチ取付エリアの膨張前と膨張初期の段階を示す断面図。
【図19】 この発明の第6実施形態のパッチ部を結合したパッチ取付エリアの膨張前と膨張初期の段階を示す断面図。
【符号の説明】
2 インストルメントパネル
4 エアバッグ
5 インフレータ
6 上側基布
8 アッパ部(上面部)
14 ガス導入口
16、18、19、22、27、31 テザーベルト
17、23、28、33 パッチ部
20、25、30 前側ベルト
21、26、29、32 後側ベルト
A エアバッグの面
E パッチ取付エリア
M 乗員

Claims (4)

  1. 袋状をなすエアバッグの前側部位には、インフレータからのガスを導入するガス導入口を設け、該ガス導入口とエアバッグの上面部との間には、テザーベルトで連結してなり、
    該エアバッグを折りたたんでインストルメントパネルの内部に設置し、衝突時にエアバッグを膨張させてインストルメントパネルの上部から車室内側へ展開させる自動車のエアバッグ装置であって、
    着座させたAM50ダミーの顔に対応する位置である前記エアバッグの上面部に結合されるテザーベルトの部分に横幅が130〜200mmのパッチ取付エリアの面が形成され、該パッチ取付エリア内に、テザーベルトに形成されたパッチ部が少なくとも一つ結合されていると共に前記テザーベルトが、前端をガス導入口に結合した1枚の前側ベルトと、途中を所定面積の面であるパッチ部としてエアバッグの上面部に結合し且つパッチ部の上下縁から前側に延びる両端部を前側ベルトの後端と結合した後側ベルトと、から成ることを特徴とする自動車のエアバッグ装置。
  2. 請求項1に記載の自動車のエアバッグ装置であって、
    前記テザーベルトの後側ベルトを複数設けると共に、該後側ベルトのパッチ部をそれぞれ上下に離間させた状態で、前記エアバッグの上面部に結合したことを特徴とする自動車のエアバッグ装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の自動車のエアバッグ装置であって、
    前記テザーベルトのパッチ部を複数設けると共に、相隣するパッチ部を互いに上下に離間させた状態で、前記エアバッグの上面部に結合したことを特徴とする自動車のエアバッグ装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の自動車のエアバッグ装置であって、
    前記パッチ部の上下縁から前側に延びる前記後側ベルトの両端部のうち、互いに接近している一対の両端部を、離反している一対の両端部よりも短くしたことを特徴とする自動車のエアバッグ装置。
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