JP5520654B2 - 乗員拘束装置 - Google Patents

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本発明は、車両の衝突時にインフレータが発生するガスでエアバッグを膨張させて車室の側部内面に沿ってカーテン状に展開させる乗員拘束装置に関する。
乗員保護装置(サイドカーテンエアバッグ)として、例えば、車両の側部へ衝撃を受けたときに、特に乗員の頭部の保護性能を高めるための開発が進められている。
この種の乗員保護装置は、例えば、ルーフから窓の上縁にかけてサイドカーテンエアバッグを設け、所定の衝撃力が車体に加わったときに、所定の部分を膨出させつつ側部内面に沿ってカーテン状に展開させる。
このような乗員保護装置として、窓の上縁に沿わせてエアバッグ袋体を折り畳んだ状態で取付け、インフレータを車体に取付け、インフレータからエアバッグ袋体内にガスを供給し、エアバッグ袋体をサイドガラスに沿わせてカーテン状に膨出展開するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この乗員拘束装置によれば、内圧コントロールチャンバでエアバッグの内圧をコントロールすることが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−320920公報
ここで、特許文献1の乗員拘束装置は、エアバッグ内が複数のセル(チャンバ若しくは膨張室)に区切られている。例えば、エアバッグをカーテン状に展開する途中に、エアバッグの下方に障害物がある場合には、複数のセルに送られるガスの流れが阻害され、セルの膨出展開を円滑におこなうことができないことがある。
また、エアバッグの下方の障害物が乗員である場合には、乗員を不用意に下方へ押し下げてしまうことがある。
本発明は、エアバッグの下方に障害物がある場合でも、複数のセルに送られるガスを円滑に流すことができるとともに、エアバッグの下方の障害物が乗員である場合にも、乗員を不用意に下方へ押し下げてしまう力を緩和することができる乗員拘束装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体のドア開口部の上縁に沿って折り畳み状態のエアバッグを配置し、車両の衝突時にインフレータが発生するガスでエアバッグを膨張させて車室の側部内面に沿ってカーテン状に展開させる乗員拘束装置において、エアバッグに、車体前後方向に配置される複数のセルと、複数のセルの上方に配置され、車体前後方向に延ばされる上部連通路と、複数のセルの圧力を調整する圧力調整手段と、エアバッグの縫製により形成され、圧力調整手段に連通する第1の圧力調整路の開口部と、を有し、第1の圧力調整路の開口部が、上部連通路の開口部よりも下側に且つ上部連通路の主ガス供給方向に対して逆方向に、上部連通路の開口部から所定距離離して設けられ、複数のセルの内、前の乗員の着座位置に対応する主セルを形成する縫製部は、第1の圧力調整路の開口部よりも下方に位置し、圧力調整手段は前後の乗員の着座位置の間に位置し、主セルのうち前後の乗員の間のセルは凹状であり、該セルは圧力調整手段上流の第1の圧力調整路の開口部に連通し、衝突時に該セルを介してガスが流入するようにしたことを特徴する。
請求項2に係る発明は、圧力調整手段が、乗員の着座位置から外れた位置に設けられた副セル若しくはベントホールであることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、インフレータはルーフサイドレールの車両後方部に設けられ、エアバッグの車両後方側に上部連通路より細く形成された分岐路が設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、主セルよりも下流に、圧力調整手段に連通する第2の圧力調整路が設けられたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、圧力調整手段に、第1の圧力調整路のみからガスが供給されることを特徴とする。
本発明は以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明では、車体のドア開口部の上縁に沿って折り畳み状態のエアバッグを配置し、車両の衝突時にインフレータが発生するガスでエアバッグを膨張させて車室の側部内面に沿ってカーテン状に展開させる乗員拘束装置において、エアバッグに、車体前後方向に配置される複数のセルと、複数のセルの上方に配置され、車体前後方向に延ばされる上部連通路と、複数のセルの圧力を調整する圧力調整手段と、エアバッグの縫製により形成され、圧力調整手段に連通する第1の圧力調整路の開口部と、を有し、第1の圧力調整路の開口部が、上部連通路の開口部よりも下側に且つ上部連通路の主ガス供給方向に対して逆方向に、上部連通路の開口部から所定距離離して設けられ、複数のセルの内、前の乗員の着座位置に対応する主セルを形成する縫製部は、第1の圧力調整路の開口部よりも下方に位置し、圧力調整手段(47)は前後の乗員(18,19)の着座位置の間に位置し、主セルのうち前後の乗員の間のセルは凹状であり、該セルは圧力調整手段上流の第1の圧力調整路の開口部に連通し、衝突時に該セルを介してガスが流入するようにした。
車体のドア開口部の上縁に沿って折り畳み状態のエアバッグを配置し、車両の衝突時にインフレータが発生するガスでエアバッグを膨張させて車室の側部内面に沿ってカーテン状に展開させる。
エアバッグに、車体前後方向に配置される複数のセルと、複数のセルの上方に配置され、車体前後方向に延ばされる上部連通路と、複数のセルの圧力を調整する圧力調整手段と、エアバッグの縫製により形成され、圧力調整手段に連通する第1の圧力調整路の開口部と、を有する。
第1の圧力調整路の開口部が、上部連通路の開口部よりも下側に且つ上部連通路の主ガス供給方向に対して逆方向に、上部連通路の開口部から所定距離離して設けられたので、エアバッグの下方に障害物がある場合でも、複数のセルに送られるガスを円滑に流すことができる。また、エアバッグの下方の障害物が乗員である場合にも、乗員を不用意に下方へ押し下げてしまう力を緩和することができる。
第1の圧力調整路の開口部が、上部連通路の開口部よりも下側に且つ上部連通路の主ガス供給方向に対して逆方向に、上部連通路の開口部から所定距離離して設けられたので、エアバッグの下方に障害物が無い場合には、第1の圧力調整路の開口部からの逆方向のガス流れは少ない流量となる。従って、従来の乗員拘束装置同等の乗員保護性能(展開時間、荷重特性等)を確保することができる。
また、本発明では、複数のセルの内、前の乗員の着座位置に対応する主セルを形成する縫製部が、第1の圧力調整路の開口部よりも下方に位置するので、昇圧したガスが戻る流路を確保しやすい。
請求項2に係る発明では、圧力調整手段が、乗員の着座位置から外れた位置に設けられた副セル若しくはベントホールであるので、圧力調整手段が運転者を含む乗員の保護性能に影響を与えることがない。この結果、圧力調整手段を設ける場合にも、乗員を十分に保護することができる。
請求項3に係る発明では、インフレータはルーフサイドレールの車両後方部に設けられ、エアバッグの車両後方側に上部連通路より細く形成された分岐路が設けられている。
請求項4に係る発明では、主セルよりも下流に、圧力調整手段に連通する第2の圧力調整路が設けられたので、通常展開時には第2の圧力調整路から余分なガスを圧力調整手段に供給することができる。これにより、新たに、圧力調整手段を設ける必要がなく、乗員保護のためのエリアを増やすことができる。
請求項5に係る発明では、圧力調整手段は、第1の圧力調整路のみからガスが供給される。すなわち、圧力調整手段を、異常展開時のみに早期に働く手段にしたので、主セルの展開時間を短くすることができる。
本発明に係る乗員拘束装置を搭載した車両の斜視図である。 本発明に係る実施例1の乗員拘束装置の側面図である。 比較例の乗員拘束装置の説明図である。 図1に示される実施例の乗員拘束装置の説明図である。 本発明に係る実施例2の乗員拘束装置の側面図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1及び図2に示されたように、車両10は、車室12の前方に設けられ運転席14及び助手席15で構成される前部座席16と、車室12の後方に設けられる後部座席17と、を有する。前部座席16には運転者を含む前の乗員18が着座し、後部座席17には後の乗員19が着座する。前の乗員18の車体側方には、前のドア開口部(ドア開口)21が設けられ、後の乗員19の車体側方には、後のドア開口部(ドア開口)22が設けられ、これらのドア開口部21,22の上縁23に沿って乗員拘束装置30が設けられている。
第1実施例の乗員拘束装置30は、乗員18,19を保護するエアバッグ31と、エアバッグ31を膨出展開するインフレータ32とを主要構成とする装置である。車両10の衝突時(側突時)にインフレータ32で発生するガスでエアバッグ31を膨張させ、エアバッグ31を車室12の側部内面24に沿ってカーテン状に展開させる。なお、エアバッグ31は、通常状態では、折り畳まれた若しくは巻かれた状態でルーフライニング(不図示)に覆われている。
エアバッグ31は、車幅方向外側に第1の基布41を設け、車幅方向内側に第2の基布42を設け、これらの基布41,42を縫製することで形成される部材である。すなわち、エアバッグ31は、エアバッグ31を車体11側に取付ける複数の車体側取付部43と、インフレータ32で発生させたガスを供給する上部連通路(ガス供給通路)45と、ガスを分岐する分岐路46と、車体11の前方からこの順で設けられ、上部連通路45からガスが供給される第1〜第6のセル51〜56と、上部連通路45から供給されるガスの圧力を調整する圧力調整手段47と、この圧力調整手段47に連通される第1の圧力調整路48と、圧力調整手段47に連通される第2の圧力調整路49と、第1〜第6のセル51〜56及び圧力調整手段47を形成する縫製部59と、からなる。
第1〜第6のセル51〜56は、縫製で区切られたチャンバ(膨張室)である。
圧力調整手段47は、第1〜第6のセル51〜56と同様に、縫製で区切られたチャンバ(膨張室)である。
上部連通路45は、インフレータ32で発生したガスを供給するガス供給通路である。 さらに、上部連通路45は、インフレータ32が接続されるインフレータ側接続口61と、第1〜第4のセル51〜54及び圧力調整手段47にガスを供給する開口部(連通路側開口部)62と、が設けられる。
分岐路46は、第5及び第6のセル55,56にガスを供給する通路である。分岐路46は、上部連通路45よりも細く形成されている。
すなわち、第2〜第4のセル52〜54は、上部連通路(ガス供給通路)45からそれぞれ直接ガスが供給される。第1のセル51は、第2のセル52を経由してガスが供給される。第6のセル56は、分岐路46からガスが供給される。第5のセル55は、第6のセル56を経由してガスが供給される。なお、第5のセル55は、開口部55aが狭められ、第6のセル56の圧力調整機能を有する。
第2〜第4のセル52,53,54で、前部座席16に着座した乗員18を保護する主セル63が構成される。第6のセル56は、後部座席17に着座した乗員19を保護する部分である。
圧力調整手段47は、ガスが入り込む入口が狭められた副セル(チャンバ若しくは膨張室)である。ガスが入り込む入口が狭められているので、エアバッグ31の膨出展開初期においては、ガスの供給が抑えられ、他のセル(例えば、第1〜第4のセル51〜54)の圧力が高まった後に、ガスの流入を許容することで、エアバッグ31の圧力調整が可能となる。
すなわち、圧力調整手段47には、ガスが入り込む入口が狭められた開口部(第1及び第2の開口部)48a,49aを有する第1及び第2の圧力調整路48,49が接続されている。
開口部(第1の開口部)48aは、上部連通路45の開口部62よりも下側に且つ上部連通路45の主ガス供給方向に対して逆方向に、上部連通路45の開口部62から所定距離離して設けられる。第2の圧力調整路49は、圧力調整手段47に連通する第2の開口部49aを備え、主セル63よりも下流にて圧力調整手段47に連通する。
縫製部59は、車体11の前方からこの順で設けられる第1〜第6の円形縫製部64a〜64fと、インフレータ側接続口61の上部から第1の円形縫製部64aまでを縫製する第1縫製部71と、第1縫製部71の途中から第2の円形縫製部64bまでを縫製する第2縫製部72と、第2縫製部72の途中から第6の円形縫製部64fまでを縫製する第3縫製部73と、第3の円形縫製部64cから第5の円形縫製部64eまでを縫製する第4縫製部74と、第4の円形縫製部64dから第3縫製部73の途中までを縫製する第5縫製部75と、第3縫製部73の途中からインフレータ側接続口61の下部までを縫製する第6縫製部76と、から構成される。これらの第1〜第6縫製部71〜76は、縫製の一例を示す。
主セル63を形成する縫製部78は、上部連通路45の開口部62よりも下方に位置する。詳細には、主セル63を形成する縫製部78は、第2縫製部72の水平部72a、第2縫製部72のR部(曲がり部)72b、第2縫製部72の略垂直部72c、第2の円形縫製部64b、第3縫製部73のR部(曲がり部)73b及び第3縫製部73の水平部73aで構成されている。
図3(a),(b)に示されるように、比較例の乗員拘束装置200は、エアバッグ201と、エアバッグ201を膨出展開するインフレータ202とを主要構成とする装置である。車両の衝突時にインフレータ202が発生するガスでエアバッグ201を膨張させ、エアバッグ201を車室204の側部内面205に沿ってカーテン状に展開させる。
エアバッグ201は、エアバッグ201を車体203側に取付ける複数の車体側取付部206と、インフレータ202で発生させたガスを供給する上部連通路(ガス供給通路)207と、ガスを分岐する分岐路208と、車体203の前方からこの順で設けられ、上部連通路207からガスが供給される第1〜第7のセル211〜217と、 第1〜第7のセル211〜217を形成する縫製部219と、からなる。
図3(a)に示されたように、障害物(例えば、乗員の頭)221がエアバッグ201の内側にあるときは、図3(b)に示されたように、比較例の乗員拘束装置200では、上部連通路207に矢印a1の如くガスが供給され、矢印a2の如く第2のセル212にガスが供給され、第2のセル212から第1のセル211に矢印a3の如くガスが供給され、矢印a4の如く第3のセル213にガスが供給され、矢印a5の如く第4のセル214にガスが供給され、第3のセル213から第5のセル215に矢印a6の如くガスが供給され、分岐路208から矢印a8の如く第7のセル217にガスが供給され、第7のセル217から第6のセル216に矢印a9の如くガスが供給される。
図3(c)に示されたように、障害物(例えば、乗員の頭)221がエアバッグ201の下方にあるときは、図3(d)に示されるように、第3のセル213に矢印a10の如く供給されたガスは、矢印a11の如く第5のセル215に供給されにくい。
すなわち、エアバッグ201をカーテン状に展開する途中に、エアバッグ201の下方に障害物221がある場合には、ガスの流れが阻害され、セル(チャンバ)211〜214の膨出展開を円滑におこなうことができないことがある。
また、エアバッグ201の下方の障害物221が乗員である場合には、障害物(例えば、乗員の頭)221を不用意に下方へ押し下げてしまうことになる。
実施例の乗員拘束装置30では、図4(a)に示されたように、乗員18の頭部18aがエアバッグ31の内側にある場合に、図4(b)に示されるように、実施例の乗員拘束装置30では、上部連通路45に矢印b1の如くガスが供給され、矢印b2の如く第2のセル52にガスが供給され、第2のセルから第1のセル51に矢印b3の如くガスが供給され、矢印b4の如く第3のセル53にガスが供給され、矢印b5の如く第4のセル54にガスが供給され、第1〜第4のセル51〜54にほぼガスが充填された状態で、第1及び第2の圧力調整路48,49から矢印b6,b7の如く圧力調整手段47にガスが供給され、分岐路46から矢印b8の如く第6のセル56にガスが供給され、第6のセル56にほぼガスが充填された状態で、第6のセル56から矢印9の如く第5のセル55にガスが供給され、エアバッグ31が円滑に膨出展開される。
図4(c)に示されたように、障害物(例えば、乗員の頭)がエアバッグ31の下方にあるときは、図4(d)に示されるように、第3のセルに矢印b10の如く供給されたガスは、矢印b11の如く上部連通路45の主ガス供給方向に対して上部連通路45の開口部62の反対側に(逆方向に)向かうことができる。すなわち、第1の圧力調整路48から開口部(第1開口部)48aを介して圧力調整手段47にガスが供給される。これにより、複数のセル51〜54に送られるガスを円滑に流すことができる。また、エアバッグ31の下方の障害物が乗員18である場合にも、乗員18を不用意に下方へ押し下げてしまう力を緩和することができる。
乗員拘束装置30では、車体11のドア開口部21,22の上縁23に沿って折り畳み状態のエアバッグ31を配置し、車両10の衝突時にインフレータ32が発生するガスでエアバッグ31を膨張させて車室12の側部内面24に沿ってカーテン状に展開させる。
エアバッグ31に、車体前後方向に配置される複数のセル51〜54と、複数のセル51〜54の上方に配置され、車体前後方向に延ばされる上部連通路45と、複数のセル51〜54の圧力を調整する圧力調整手段47と、エアバッグ31の縫製により形成され、圧力調整手段47に連通する第1の圧力調整路48の開口部48aと、を有する。
第1の圧力調整路48の開口部48aが、上部連通路45の開口部62よりも下側に且つ上部連通路45の主ガス供給方向(図4(b)に示される矢印b1方向)に対して逆方向に、上部連通路45の開口部62から所定距離離して設けられたので、エアバッグ31の下方に障害物がある場合でも、複数のセル51〜54に送られるガスを円滑に流すことができる。また、エアバッグ31の下方の障害物が乗員18である場合にも、乗員18を不用意に下方へ押し下げてしまう力を緩和することができる。
第1の圧力調整路48の開口部48aが、上部連通路45の開口部62よりも下側に且つ上部連通路45の主ガス供給方向に対して逆方向に、上部連通路45の開口部62から所定距離離して設けられたので、エアバッグ31の下方に障害物(例えば、前の乗員18の頭部18a)が無い場合には、第1の圧力調整路48の開口部48aからの逆方向のガス流れ(矢印b1)は少ない流量となる。
詳細には、図4(b)に示されたように、エアバッグ31の下方に障害物(例えば、前の乗員18の頭部18a)が無い場合には、矢印b2、b4で示されるガスの流量と比較して第1の圧力調整路48の開口部48aへの矢印b6で示されるガスの流量を少なくすることができる。そのためセル52,53の乗員保護性能(展開時間)を、例えば、比較例の乗員拘束装置200(図3参照)同等に確保することができる。
圧力調整手段47は、乗員18,19の着座位置から外れた位置に設けられた副セルであるので、圧力調整手段47が乗員18,19の保護性能に影響を与えることがない。この結果、圧力調整手段47を設ける場合にも、乗員18,19を十分に保護することができる。
乗員拘束装置30では、複数のセル51〜56の内、前の乗員(運転者)18の着座位置に対応する主セル63を形成する縫製部78が、上部連通路45の開口部62よりも下方に位置する。例えば、上部連通路45の開口部62付近に縫製部を設けた場合には、昇圧したガスが戻る流路を確保しにくい。すなわち、複数のセル51〜56の内、前の乗員18の着座位置に対応する主セル63を形成する縫製部78が、上部連通路45の開口部62よりも下方に位置するので、昇圧したガスが戻る流路を確保しやすい。
乗員拘束装置30では、主セル63よりも下流に、圧力調整手段47に連通する第2の圧力調整路49が設けられたので、通常展開時には第2の圧力調整路49から余分なガスを圧力調整手段47に供給することができる。これにより、新たに、圧力調整手段47を設ける必要がなく、乗員保護のためのエリアを増やすことができる。
図5に示されるように、第2実施例の乗員拘束装置100は、乗員を保護するエアバッグ101と、エアバッグ101を膨出展開するインフレータ102とを主要構成とする。 エアバッグ101は、車幅方向外側に第1の基布111を設け、車幅方向内側に第2の基布112を設け、これらの基布111,112を縫製することで形成された部材である。
すなわち、エアバッグ101は、複数の車体側取付部113と、上部連通路(ガス供給通路)115と、ガスを分岐する分岐路116と、車体11の前方からこの順で設けられ、上部連通路115からガスが供給される第1〜第5のセル121〜125と、上部連通路115から供給されるガスの圧力を調整する圧力調整手段117と、この圧力調整手段117に連通される第1の圧力調整路118と、第1〜第5のセル121〜125及び圧力調整手段117を形成する縫製部129と、からなる。
第1〜第5のセル121〜125は、縫製で区切られたチャンバ(膨張室)である。
圧力調整手段117は、第1〜第5のセル121〜125と同様に、縫製で区切られたチャンバ(膨張室)である。
上部連通路115は、インフレータ102で発生したガスを供給するガス供給通路である。上部連通路115は、インフレータ102が接続されるインフレータ側接続口131と、第1〜第5のセル121〜125にガスを供給する開口部(連通路側開口部)132と、が設けられる。
分岐路116は、上部連通路115よりも細く形成されている。
第2〜第4のセル122〜124は、上部連通路(ガス供給通路)115からそれぞれ直接ガスが供給される。第1のセル121は、第2のセル122を経由してガスが供給される。第5のセル125は、分岐路116からインフレータ102で発生したガスが供給される。
第2〜第4のセル122,123,124で、前部座席16に着座した乗員18を保護する主セル133が構成される。第5のセル125は、後部座席17(図1参照)に着座した乗員19を保護する部分である。
圧力調整手段117は、ガスが入り込む入口が狭められた副セル(チャンバ若しくは膨張室)である。ガスが入り込む入口が狭められているので、エアバッグ101の膨出展開初期においては、ガスの供給が抑えられ、他のセル(例えば、第1〜第4のセル121〜124)の圧力が高まった後に、ガスの流入を許容することで、エアバッグ101の圧力調整が可能となる。
すなわち、圧力調整手段117には、ガスが入り込む入口が狭められた開口部(第1の開口部)118aを有する第1の圧力調整路118が接続されている。
開口部(第1の開口部)118aは、上部連通路115の開口部132よりも下側に且つ上部連通路115の主ガス供給方向(図5矢印c1方向)に対して逆方向に、上部連通路115の開口部132から所定距離離して設けられる。
縫製部129は、車体11の前方からこの順で設けられる第1〜第6の円形縫製部134a〜134fと、インフレータ側接続口131の上部から第1の円形縫製部134aまでを縫製する第1縫製部141と、第1縫製部141の途中から第2の円形縫製部134bまでを縫製する第2縫製部142と、第2縫製部142の途中から第5の円形縫製部134eまでを縫製する第3縫製部143と、第3の円形縫製部134cから第3縫製部143の途中までを縫製する第4縫製部144と、第3縫製部143の途中から第6の円形縫製部134fまでを縫製する第5縫製部145と、第4の円形縫製部134dから第5縫製部145の途中までを縫製する第6縫製部146と、第5縫製部145の途中からインフレータ側接続口131の下部までを縫製する第7縫製部147と、から構成される。これらの第1〜第7縫製部141〜147は、縫製の一例を示す。
主セル133を形成する縫製部148は、上部連通路115の開口部132よりも下方に位置する。詳細には、主セル133を形成する縫製部148は、第2縫製部142の水平部142a、第2縫製部142のR部(曲がり部)142b、第2縫製部142の略垂直部142c、第2の円形縫製部134b、第3縫製部143のR部(曲がり部)143b及び第3縫製部143の水平部143aで構成されている。
第2実施例の乗員拘束装置100では、圧力調整手段117が、第1の圧力調整路118のみからガスが供給されるものとなる。すなわち、圧力調整手段117を、異常展開時のみに早期に働く手段にしたので、通常展開時における主セル133の展開時間を短くすることができる。
尚、本発明に係る乗員拘束装置は、図1に示すように、前部座席16と後部座席17を有する車両10に設けられたものであったが、これに限るものではなく、3列シートを有する車両に設けられるものであってもよい。
なお、圧力調整手段47は、上部連通路45の開口部62よりも下側に且つ上部連通路45の主ガス供給方向(図4(b)に示される矢印b1方向)に対して逆方向に、上部連通路45の開口部62から所定距離離して設けられるベントホールであってもよい。さらに、圧力調整手段47にベントホールを付設するものであってもよい。
また、エアバッグ31は、2枚の基布41,42を縫製により製作したが、その他、2枚の基布同士を接着することにより構成したもの、若しくは、基布を作製する際に2枚の基布同士を編み込むことにより構成したものであってもよい。
本発明に係る乗員拘束装置は、車両の衝突時にインフレータが発生するガスでエアバッグを膨張させて車室の側部内面に沿ってカーテン状に展開させる乗員拘束装置を備えた車両に採用するのに好適である。
10…車両、11…車体、12…車室、21,22…ドア開口部、23…上縁、24…側部内面、30,100…乗員拘束装置、31…エアバッグ、45…上部連通路、47,117…圧力調整手段(副セル)、48,118…第1の圧力調整路、48a,118a…開口部(第1の開口部)、49…第2の圧力調整路、49a…開口部(第2の開口部)、51〜54…セル(第1〜第4のセル)、62…開口部(通路側開口部)、63…主セル、78…主セルを形成する縫製部。

Claims (5)

  1. 車体のドア開口部の上縁に沿って折り畳み状態のエアバッグを配置し、車両の衝突時にインフレータが発生するガスで前記エアバッグを膨張させて車室の側部内面に沿ってカーテン状に展開させる乗員拘束装置において、
    前記エアバッグは、車体前後方向に配置される複数のセルと、前記複数のセルの上方に配置され、車体前後方向に延ばされる上部連通路(45)と、前記複数のセルの圧力を調整する圧力調整手段(47)と、該エアバッグの縫製により形成され、前記圧力調整手段に連通する第1の圧力調整路(48)の開口部(48a)とを有し、
    第1の圧力調整路(48)の開口部(48a)は、前記上部連通路(45)の開口部(62)よりも下側に且つ該上部連通路(45)の主ガス供給方向に対して逆方向に、前記上部連通路(45)の開口部(62)から所定距離離して設けられ、
    前記複数のセルの内、前の乗員の着座位置に対応する主セルを形成する縫製部は、前記第1の圧力調整路(48)の開口部(48a)よりも下方に位置し、
    前記圧力調整手段(47)は前後の乗員(18,19)の着座位置の間に位置し、
    前記主セルのうち前後の乗員(18,19)の間のセル(54)は凹状であり、該セル(54)は圧力調整手段(47)上流の第1の圧力調整路(48)の開口部(48a)に連通し、衝突時に該セル(54)を介してガスが流入するようにした、
    ことを特徴とする乗員拘束装置。
  2. 前記圧力調整手段(47)は、乗員の着座位置から外れた位置に設けられた副セル若しくはベントホールであることを特徴とする請求項1記載の乗員拘束装置。
  3. 前記インフレータはルーフサイドレールの車両後方部に設けられ、エアバッグの車両後方側に上部連通路(45)より細く形成された分岐路(46)が設けられていることを特徴とする請求項1記載の乗員拘束装置。
  4. 前記主セル(63)よりも下流に、前記圧力調整手段(47)に連通する第2の圧力調整路(49)が設けられたことを特徴とする請求項1記載の乗員拘束装置。
  5. 前記圧力調整手段(47)は、前記第1の圧力調整路(48)のみからガスが供給されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の乗員拘束装置。
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