JP4239844B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わったとき、車両のボディサイド部と搭乗者との間にて膨張展開するサイドエアバッグ装置に関するものである。
従来より、この種のサイドエアバッグ装置としては、ガス噴出口からガスを噴出するインフレータと、その噴出ガスにより膨張展開するエアバッグを備えるものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載のエアバッグには上部区画室、下部区画室及び各区画室を連通する連通路が備えられている。このエアバッグは、連通路を介して下部区画室から上部区画室にガスが流通可能に構成されている。また、インフレータのガス噴出口は下部区画室に配設され、このサイドエアバッグ装置では下部区画室にガスが噴出されるように構成されている。そして、下部区画室に噴出された噴出ガスは、連通路を流通した後に上部区画室に供給されるように構成されている。すなわち、下部区画室の膨張展開は上部区画室の膨張展開よりも先に完了され、その下部区画室によって搭乗者の腰部を優先して保護するようになっている。
国際公開第02/100690号パンフレット
ところが、特許文献1に記載のサイドエアバッグ装置では、下部区画室が十分に膨張展開しない限り、連通路から上部区画室への噴出ガスの供給が十分に行われない。すなわち、上部区画室への噴出ガスの供給は連通路に依存している。従って、上部区画室の膨張展開完了までに時間を要するおそれがある等、上部区画室の膨張展開を有効に制御することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、エアバッグの膨張展開を有効に制御することができるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ガス噴出口からガスを噴出するインフレータと、噴出ガスにより車両のボディサイド部と搭乗者との間にて膨張展開するエアバッグと、該エアバッグ内に設けられ、前記インフレータを内挿するインナーチューブと、前記インフレータを車室内の装着部に固定するリテーナと、を備えるサイドエアバッグ装置であって、前記インフレータは、下端に前記ガス噴出口が設けられ、前記エアバッグには上部区画室と、下部区画室と、前記各区画室を連通する連通路とが備えられ、前記インナーチューブの上端開口部は前記上部区画室に配設されるとともに前記インナーチューブの下端開口部は前記下部区画室に配設され、前記連通路を介して前記下部区画室から前記上部区画室に前記噴出ガスが流通可能に構成されるとともに、前記インフレータの外周面と前記インナーチューブの内周面との隙間を通じて噴出ガスが前記上端開口部から前記上部区画室に供給されており、前記インフレータ及び前記インナーチューブは前記リテーナに内挿されることを要旨とする。
この構成によれば、上部区画室には下部区画室から連通路を介して噴出ガスが供給される以外に、インナーチューブの上端開口部からも噴出ガスが供給される。すなわち、上部区画室への噴出ガスの供給は、連通路のみに依存することなく、インナーチューブの上端開口部からも行われる。その結果、上部区画室における膨張展開の遅延が抑制される。
また、リテーナを利用してインフレータにインナーチューブを容易に固定することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記インナーチューブの上端開口部から前記上部区画室に供給される噴出ガスの供給量を、前記インナーチューブの下端開口部から前記下部区画室に供給される噴出ガスの供給量よりも少なくなるように構成することを要旨とする。
この構成によれば、上部区画室における膨張展開の遅延を抑制しつつ、下部区画室の膨張展開が容易に促進される
請求項に記載の発明は、請求項1又は請求項に記載の発明において、前記インフレータは、下端に前記ガス噴出口が設けられるシリンダータイプのインフレータであって、該インフレータは前記インナーチューブに内挿され、前記ガス噴出口は前記インナーチューブの下端開口部側に配置されることを要旨とする。
この構成によれば、下方に向かう噴出ガスはインナーチューブ内を通じて下端開口部に直接到達する。また、上方に向かう噴出ガスは、インフレータの外周面とインナーチューブの内周面との隙間を通じて上端開口部に到達する。すなわち、インナーチューブ内において、ガス噴出口から上端開口部までの間にはインフレータの本体部分が介在するため、下端開口部に到達する噴出ガスの流量よりも上端開口部に到達する噴出ガスの流量を少なくすることが可能となる。
請求項に記載の発明は、ガス噴出口からガスを噴出するインフレータと、噴出ガスにより車両のボディサイド部と搭乗者との間にて膨張展開するエアバッグと、を備えるサイドエアバッグ装置であって、前記エアバッグには上部区画室と、下部区画室と、前記各区画室を連通する連通路とが備えられ、該連通路を介して前記下部区画室から前記上部区画室に前記噴出ガスが流通可能に構成され、さらに、前記エアバッグ内にはインナーチューブが設けられ、該インナーチューブにはガス噴出口が内挿され、前記インナーチューブの上端開口部は前記上部区画室に配設されるとともに前記インナーチューブの下端開口部は前記下部区画室に配設され、前記インフレータの外面と前記インナーチューブの上端開口部における内面との隙間には、前記噴出ガスの流量を調整して前記上部区画室に直接供給する流量調整部材が設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、上部区画室に供給される噴出ガスの供給量を容易に調整することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の発明において、前記インフレータは、下端にガス噴出口が設けられるシリンダータイプのインフレータであって、前記インナーチューブの上端開口部には該インナーチューブを前記インフレータに固定するための固定片が設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、固定片を利用してインナーチューブをインフレータに固定することができる
本発明によれば、エアバッグの膨張展開を有効に制御することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、車室内に配置された左側のフロントシート21が示されている。このフロントシート21は腰掛部22と背もたれ部23とを備え、背もたれ部23の左側部にはサイドエアバッグ装置24が車室内の装着部としてのケース25内に収容された状態で埋設されている。このサイドエアバッグ装置24は、図示しない車両のボディサイド部に装備される左側ドアに対応して設けられている。なお、図面において左側のフロントシート21のみが示されているが、図示しない右側のフロントシートにも同様なサイドエアバッグ装置24が装備されている。本実施形態のサイドエアバッグ装置24では、図1を基準として車両前後方向を前後及び車両の上下方向を上下という。
図2及び図4に示すように、サイドエアバッグ装置24はガスを噴出する円柱状のインフレータ26と、噴出ガスによって膨張展開する袋状のエアバッグ27と、噴出ガスを流通する円管状のインナーチューブ28とを備えている。さらに、このサイドエアバッグ装置24は、管状(多角筒状)のリテーナ29を備え、このリテーナ29によって、インナーチューブ28がインフレータ26に固定されるとともに、そのインフレータ26及びエアバッグ27がケース25に固定されるようになっている。これらのインフレータ26、インナーチューブ28及びリテーナ29はエアバッグ27内に収容されている。
インフレータ26は、シリンダータイプのインフレータ26であってその上端にコネクタ部30が設けられるとともに下端にガス噴出部31が設けられている。このインフレータ26は、コネクタ部30を上方に向けるとともにガス噴出部31を下方に向けてエアバッグ27の内室における後端縁に沿うように設けられている。インフレータ26の内部には、図示しないガス発生剤が収容されている。図4に示すように、インフレータ26のガス噴出部31には複数のガス噴出口31aが穿設され、ガス発生剤から発生するガスはこれらのガス噴出口31aからインフレータ26の外部に噴出されるようになっている。また、インフレータ26には、車両のボディサイド部に対する衝撃を検出するための図示しない衝撃センサが接続される。このインフレータ26には、図示しないハーネスのコネクタがコネクタ部30に接続されることにより、図示しない制御回路を介して衝撃センサが電気的に接続されている。
図1及び図2に示すように、エアバッグ27は車両のボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わったとき、インフレータ26から噴出ガスが供給されて膨張展開する。エアバッグ27は上下方向に延びる楕円状をなし、フロントシート21に着座している搭乗者Pの肩部から腰部の一側を覆うように構成されている。エアバッグ27は、織布からなる表裏一対の基布32a及び基布32bを重ね合わせ、それらの周縁に沿って縫着することにより、全体として袋状をなすように形成されている。エアバッグ27は、所定の形状に折り畳まれた折り畳み状態でケース25内に収容されている。なお、図1及び図2に示すエアバッグ27は、ガスが充填されていない展開時のエアバッグ27を示すとともに、エアバッグ27内全体にガスが充填された膨張展開時のエアバッグ27を模式的に示している。
エアバッグ27の中央よりもやや下側には、連結部としてのテザー33が前後方向に延びるように設けられ、このテザー33によってエアバッグ27の内室は上部区画室34及び下部区画室35に区画されている。このテザー33は、エアバッグ27を構成する基布32a、32bと同一の材質からなる横長四角形状の織布から形成されている。このテザー33の長手方向の両側縁は、それぞれ基布32a及び基布32bに縫着されることにより、テザー33は基布32aと基布32bとの間に架設されている。テザー33は膨張展開時におけるエアバッグ27の厚さを所定の厚さに規制する。そのため、エアバッグ27は安定した状態で膨張展開される。
テザー33の長手方向(前後方向)の長さは、エアバッグ27の内室における前後方向の長さよりも短く形成されることにより、エアバッグ27の内室におけるテザー33の前方及び後方にはそれぞれ連通路としての前部連通路36及び後部連通路37が形成されている。そして、これらの前部連通路36及び後部連通路37によって、下部区画室35から上部区画室34に噴出ガスが流通可能に構成されている。
図1及び図2に示すインナーチューブ28は、エアバッグ27を構成する基布32a、32bと同一の材質から形成され、エアバッグ27とともに折り畳むことが可能となっている。このインナーチューブ28は、長四角形状の織布の対向する側縁同士を縫着することにより、略円筒状に形成されている。展開時及び膨張展開時のインナーチューブ28は、エアバッグ27の内室における後端縁に沿って屈曲した形状に配置されている。インナーチューブ28の上下端にはそれぞれ上端開口部38及び下端開口部39が開口されている。そして、図2に示すように上端開口部38は上部区画室34に配設されるとともに、下端開口部39は下部区画室35に配設されている。この上端開口部38は下端開口部39よりも縮径されることにより、上端開口部38の開口面積は下端開口部39の開口面積よりも狭く構成されている。
図2及び図3に示すように、インフレータ26はインナーチューブ28に内挿され、さらにインフレータ26が内挿されたインナーチューブ28は金属製のリテーナ29に内挿される。そして、リテーナ29のかしめ部40が縮径するようにかしめられることにより、インナーチューブ28がインフレータ26に固定されるとともに、これらのインナーチューブ28及びインフレータ26がリテーナ29に固定されている。これらのインフレータ26、インナーチューブ28及びリテーナ29はエアバッグ27の内室における後端部に上下方向に延びるように設けられている。
リテーナ29の上端側及び下端側には、取付部材として一対のボルト41が後方に向かって突設されている。これらのボルト41は、図4に示すようにエアバッグ27の後端縁に穿設される取付孔42、及びケース25に穿設される固定孔43の順に挿通されている。そして、これらのボルト41には取付部材としてのナット44が螺合されることにより、リテーナ29及びエアバッグ27がケース25に固定される。このとき、インフレータ26の上端はテザー33より上方に配置されるとともにインフレータ26の下端はテザー33の下方に配置される。
図4に示すように、インフレータ26のガス噴出口31aはインナーチューブ28に内挿され、インナーチューブ28の内部にはガス噴出口31aから噴出ガスが噴出されるようになっている。また、インフレータ26のガス噴出部31は、インナーチューブ28の下端開口部39側に配置されるとともにコネクタ部30は上端開口部38側に配置されている。そして、図4に矢印で示すようにインナーチューブ28内の噴出ガスは、インナーチューブ28の下方に流通可能となっている。また、インナーチューブ28内の噴出ガスは、かしめ部40を避けるようにインフレータ26の外周面とインナーチューブ28の内周面との隙間を通じてインナーチューブ28の上方に流通可能となっている。
さて、このサイドエアバッグ装置24を装着するには、図3に示すようにまずインフレータ26をインナーチューブ28に挿入するとともに、そのインナーチューブ28をリテーナ29に挿入する。次に、リテーナ29のかしめ部40をかしめることにより、インフレータ26にインナーチューブ28を固定するとともにリテーナ29にインナーチューブ28及びインフレータ26を固定する。続いて、インナーチューブ28及びインフレータ26が固定されたリテーナ29をエアバッグ27の内室に挿入する。次に、ボルト41を取付孔42及び固定孔43の順に挿通し、ナット44を螺合することによってリテーナ29及びエアバッグ27をケース25に固定する。
次に、サイドエアバッグ装置24の動作について説明する。
車両のボディサイド部に他の車両が衝突することにより、ボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わると、衝撃センサからの検出信号に基づき、制御回路から駆動電流がインフレータ26に出力される。そして、この駆動電流に基づく加熱により、インフレータ26のガス発生剤からガスが発生し、そのガスはガス噴出口31aから噴出される。このとき、図4に示すようにガス噴出口31aはインナーチューブ28に内挿されているため、噴出ガスはインナーチューブ28内に供給される。続いて、インナーチューブ28に供給された噴出ガスは、図4に矢印で示すようにインナーチューブ28内の上方及び下方に向かって流通する。下方に向かう噴出ガスは、インナーチューブ28内を通じて下端開口部39に直接到達する。一方、上方に向かう噴出ガスは、インフレータ26の外周面とインナーチューブ28の内周面との隙間を通じて上端開口部38に到達する。このとき、インナーチューブ28の上端開口部38は上部区画室34に配設されるとともに下端開口部39は下部区画室35に配設されている。従って、上部区画室34には、前部連通路36や後部連通路37を介して下部区画室35から噴出ガスが供給される以外に、上端開口部38からも噴出ガスが供給される。すなわち、上部区画室34への噴出ガスの供給は、前部連通路36や後部連通路37のみに依存することなく、インナーチューブ28の上端開口部38からも行われるため、その結果、上部区画室34における膨張展開の遅延が抑制される。
第1実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1) このサイドエアバッグ装置24では、エアバッグ27には上部区画室34及び下部区画室35を連通する前部連通路36及び後部連通路37が設けられている。また、インナーチューブ28にはガス噴出口31aが内挿され、上端開口部38は上部区画室34に配設されるとともに下端開口部39は下部区画室35に配設されている。このように構成した場合、上部区画室34には、下部区画室35から前部連通路36や後部連通路37を介して噴出ガスが供給される以外に、上端開口部38からも噴出ガスが供給される。すなわち、上部区画室34への噴出ガスの供給は、前部連通路36や後部連通路37のみに依存することなく、インナーチューブ28の上端開口部38からも行われるため、その結果、上部区画室34における膨張展開の遅延が抑制される。従って、上部区画室34の膨張展開を有効に制御することができる。
(2) このサイドエアバッグ装置24では、インフレータ26はシリンダータイプのインフレータ26であって、このインフレータ26はインナーチューブ28に内挿されている。さらに、このインフレータ26のガス噴出部31は下端開口部39側に配置されている。このように構成した場合、下方に向かう噴出ガスはインナーチューブ28内を通じて下端開口部39に直接到達する。また、上方に向かう噴出ガスは、インフレータ26の外周面とインナーチューブ28の内周面との隙間を通じて上端開口部38に到達する。すなわち、インナーチューブ28内において、ガス噴出部31から上端開口部38までの間にはインフレータ26の本体部分が介在するため、下端開口部39に到達する噴出ガスの流量よりも上端開口部38に到達する噴出ガスの流量が少なくなる。このように、インフレータ26の本体部分を利用して、下部区画室35に供給される噴出ガスの供給量よりも、上部区画室34に供給される噴出ガスの供給量を容易に減少させることができる。従って、上部区画室34における膨張展開の遅延を抑制しつつ、下部区画室35の膨張展開が容易に促進されるため、エアバッグ27の膨張展開を一層有効に制御することができる。
(3) このサイドエアバッグ装置24では、上端開口部38の開口面積は下端開口部39の開口面積よりも狭く形成されている。このように構成した場合、インナーチューブ28の上端開口部38及び下端開口部39の形状によって、下部区画室35に供給される噴出ガスの供給量よりも、上部区画室34に供給される噴出ガスの供給量を容易かつ確実に減少することができる。従って、エアバッグ27の動作における安定性を高めることができる。
(4) このサイドエアバッグ装置24では、インフレータ26及びインナーチューブ28は、リテーナ29に内挿されている。このように構成した場合、リテーナ29をかしめることによりインナーチューブ28をインフレータ26に固定することが可能となる。従って、リテーナ29を利用してインナーチューブ28を容易に装着することができる。
(5) このサイドエアバッグ装置24では、インナーチューブ28は折り畳み可能な基布(織布)から構成されている。従って、エアバッグ27とともに折り畳むことが可能となり、ケース25へ容易に収容することができる。
(6) このサイドエアバッグ装置24では、膨張展開時における前記エアバッグ27の車両前端側には前部連通路36が設けられるとともに、車両後端側には後部連通路37が設けられている。このように構成した場合、前部連通路36及び後部連通路37のいずれか一方が、例えば車外からの進入物によって閉塞された場合でも下部区画室35から上部区画室34に噴出ガスを流通することが可能である。従って、上部区画室34の膨張展開が遅延することを一層有効に抑制することができる。
(変形例)
なお、第1実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記上端開口部38の開口面積は、下端開口部の開口面積と同一又は下端開口部の開口面積よりも広くてもよい。
・ 前記テザー33に代えて、基布32a及び基布32bを隙間なく縫着することにより接合したシームを採用してもよい。また、基布32a及び基布32bを接合する接合部としてテザー33とシームを組み合わせて構成してもよい。
・ 前記実施形態では、連通路として前部連通路36及び後部連通路37を採用しているが、前部連通路36及び後部連通路37のいずれか一方を省略してもよい。
・ 前記インナーチューブ28は、エアバッグ27を構成する基布32a、32bと同一の材質から構成されているが、例えばシリコーン樹脂がコーティングされた織布等、エアバッグ27を構成する基布とは異なる基布を採用してもよい。
・ 前記リテーナ29を設けずに、前記インフレータ26にボルト41を直接設けてもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図5及び図6に示すように、第2実施形態では、インフレータ26はリテーナ29に内挿され、リテーナ29のかしめ部40が縮径するようにかしめられることにより、インフレータ26はリテーナ29の内側に固定されている。このインフレータ26が内挿されたリテーナ29は、さらにインナーチューブ28に内挿される。図6に示すように、ボルト41はインナーチューブ28に穿設される係止孔45、前記取付孔42及び固定孔43の順に挿通され、ナット44が螺合されることにより、リテーナ29、インナーチューブ28及びエアバッグ27がケース25に固定される。
さて、ガス噴出口31aからガスが噴出されると、その噴出ガスは図6に矢印で示すようにインナーチューブ28内の上方及び下方に向かって流通する。下方に向かう噴出ガスは、インナーチューブ28内を通じて下端開口部39に直接到達する。一方、上方に向かう噴出ガスは、かしめ部40を避けるようにしてインフレータ26の外周面とインナーチューブ28との隙間を通じて上端開口部38に到達する。このように、インナーチューブ28内において、インフレータ26とリテーナ29との隙間を利用しても噴出ガスを上端開口部38に流通することができる。この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(3)、(5)及び(6)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図7及び図8に示すように、第3実施形態のインナーチューブ51は、上端開口部52の開口面積と下端開口部53の開口面積は略同一に形成されている。このインナーチューブ51はインフレータ26よりも拡径形成され、上端開口部52側にはインフレータ26の下端部が内挿されている。また、インフレータ26の外面と上端開口部52の内面との隙間には、流量調整部材しての細管54が介設されている。この細管54の上端は上端開口部52から突出され、上部区画室34に配置されている。一方、細管54の下端はインナーチューブ51内に挿入されている。
リテーナ55は、インフレータ26の外周面に合わせて湾曲形成され、曲板状をなしている。このリテーナ55には、インナーチューブ51及び細管54が装着されたインフレータ26が載置され、一対の固定バンド56によってインフレータ26が固定されるようになっている。インフレータ26の上端部は、一方の固定バンド56によってリテーナ55に固定されている。また、インフレータ26の下端部は細管54及びインナーチューブ51とともに他方の固定バンド56によってリテーナ55に固定されている。また、リテーナ55には、取付部材としての一対のボルト41が後方に向かって突設されている。
さて、ガス噴出口31aからガスが噴出されると、その噴出ガスは図8に矢印で示すようにインナーチューブ51内の上方及び下方に向かって流通する。下方に向かう噴出ガスは、インナーチューブ51内を通じて下端開口部53に直接到達する。一方、上方に向かう噴出ガスは、細管54や上端開口部52とインフレータ26の外面との隙間を通じて上部区画室34に供給される。第3の実施形態では、第1実施形態の(1)、(5)及び(6)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。さらに、第3実施形態では細管54の直径を変更することにより、インナーチューブ51内から細管54に流通する噴出ガスの流量が調整され、上部区画室34へ供給される噴出ガスの供給量を容易に調整することができる。
(変形例)
なお、第3実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記細管54の他に、断面半円状、断面コ字状等の曲板を流量調整部材として採用してもよい。
・ 前記細管54は、その上端を上端開口部52から突出させずに上端開口部52の内側に配置するように設けてもよい。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図9及び図10に示すように、第4実施形態のインナーチューブ61の上端開口部62には、固定片63が上方に延びるように設けられている。この固定片63は舌片状をなし、インナーチューブ61と同じ材質の織布からインナーチューブ61と一体に構成されている。この固定片63には、一対の係止孔45が穿設されている。リテーナ55は、前記第3実施形態のリテーナ55と同じものが使用される。このリテーナ55にはインフレータ26が載置され、このインフレータ26はその上端部及び下端部において、一対の固定バンド56によってリテーナ55に固定されている。
さて、このサイドエアバッグ装置24を装着するには、インフレータ26の下端をインナーチューブ61の上端開口部62から挿入する。そして、ボルト41を係止孔45、取付孔42及び固定孔43の順に挿通し、ナット44を螺合することにより、リテーナ55、インナーチューブ61及びエアバッグ27をケースに固定する。このとき、インナーチューブ61はガス噴出口31aが内挿された状態で固定片63を利用してケース25に固定することができる。
ガス噴出口31aからガスが噴出されると、その噴出ガスは図10に矢印で示すように、インナーチューブ61内の上方及び下方に向かって流通する。下方に向かう噴出ガスは、インナーチューブ61内を通じて下端開口部64に直接到達する。一方、上方に向かう噴出ガスは、インフレータ26の外周面とインナーチューブ61との隙間を通じて上端開口部62とインフレータ26との隙間から上部区画室34に供給される。第4実施形態では、第1実施形態の(1)、(5)及び(6)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。さらに、第4実施形態では、インナーチューブ61に固定片63が設けられている。そして、インナーチューブ61はこの固定片63を利用してガス噴出口31aが内挿された状態でケース25に固定することができる。従って、インナーチューブ61を容易に固定することができる。
第1実施形態のサイドエアバッグ装置が装着された車室内を示す側面図。 サイドエアバッグ装置の断面図。 サイドエアバッグ装置の主要部材を示す分解斜視図。 サイドエアバッグ装置の要部断面図。 第2実施形態の主要部材を示す分解斜視図。 サイドエアバッグ装置の要部断面図。 第3実施形態の主要部材を示す斜視図 サイドエアバッグ装置の断面図。 第4実施形態の主要部材を示す分解斜視図。 サイドエアバッグ装置の断面図。
符号の説明
P…搭乗者、24…サイドエアバッグ装置、26…インフレータ、27…エアバッグ、28、51、61…インナーチューブ、29…リテーナ、30…コネクタ部、31a…ガス噴出口、34…上部区画室、35…下部区画室、36…連通路としての前部連通路、37…連通路としての後部連通路、38,52,62…上端開口部、39,53,64…下端開口部、54…流量調整部材としての細管、63…固定片。

Claims (5)

  1. ガス噴出口からガスを噴出するインフレータと、
    噴出ガスにより車両のボディサイド部と搭乗者との間にて膨張展開するエアバッグと、
    該エアバッグ内に設けられ、前記インフレータを内挿するインナーチューブと、
    前記インフレータを車室内の装着部に固定するリテーナと、
    を備えるサイドエアバッグ装置であって、
    前記インフレータは、下端に前記ガス噴出口が設けられ、
    前記エアバッグには上部区画室と、下部区画室と、前記各区画室を連通する連通路とが備えられ、
    前記インナーチューブの上端開口部は前記上部区画室に配設されるとともに前記インナーチューブの下端開口部は前記下部区画室に配設され、
    前記連通路を介して前記下部区画室から前記上部区画室に前記噴出ガスが流通可能に構成されるとともに、前記インフレータの外周面と前記インナーチューブの内周面との隙間を通じて噴出ガスが前記上端開口部から前記上部区画室に供給されており、
    前記インフレータ及び前記インナーチューブは前記リテーナに内挿されることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記インナーチューブの上端開口部から前記上部区画室に供給される噴出ガスの供給量を、前記インナーチューブの下端開口部から前記下部区画室に供給される噴出ガスの供給量よりも少なくなるように構成することを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記インフレータは、下端に前記ガス噴出口が設けられるシリンダータイプのインフレータであって、該インフレータは前記インナーチューブに内挿され、前記ガス噴出口は前記インナーチューブの下端開口部側に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. ガス噴出口からガスを噴出するインフレータと、
    噴出ガスにより車両のボディサイド部と搭乗者との間にて膨張展開するエアバッグと、
    を備えるサイドエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグには上部区画室と、下部区画室と、前記各区画室を連通する連通路とが備えられ、該連通路を介して前記下部区画室から前記上部区画室に前記噴出ガスが流通可能に構成され、
    さらに、前記エアバッグ内にはインナーチューブが設けられ、
    該インナーチューブにはガス噴出口が内挿され、前記インナーチューブの上端開口部は前記上部区画室に配設されるとともに前記インナーチューブの下端開口部は前記下部区画室に配設され、
    前記インフレータの外面と前記インナーチューブの上端開口部における内面との隙間には、前記噴出ガスの流量を調整して前記上部区画室に直接供給する流量調整部材が設けられていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  5. 前記インフレータは、下端にガス噴出口が設けられるシリンダータイプのインフレータであって、前記インナーチューブの上端開口部には該インナーチューブを前記インフレータに固定するための固定片が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のサイドエアバッグ装置
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