JP2005029073A - サイドエアバッグ - Google Patents

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Yuji Sato
祐司 佐藤
Toshinori Tanase
利則 棚瀬
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Abstract

【課題】 乗員の保護時におけるサイドエアバッグの内圧を適正なものとして、乗員に対する保護性能を向上することができるサイドエアバッグを提供する。
【解決手段】 バッグ本体21内のガスが通過な通路を有するように一対の基布20a,20bの対向する部分同士を縫着することによりシーム23を形成する。このシーム23により、バッグ本体21の内部空間を主膨張室24と副膨張室25とに区画し、副膨張室25を、シーム23における一対の基布20a,20b間の通路を通過した主膨張室24からのガスにより膨張させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両のボディサイド部に加えられた衝撃を緩和して乗員を保護するサイドエアバッグに関する。
従来、この種のサイドエアバッグとして、その内部が、乗員の腕部よりも後側で膨張可能な第1展開領域と、その前部において乗員の腕部に当接して膨張可能な第2展開領域とに隔壁を介して区画される構成のものが提案されている。このサイドエアバッグでは、サイドエアバッグ装置のインフレータから発生されるガスにより第1展開領域が直ちに展開膨張され、その後に第2展開領域が展開膨張される(特許文献1参照。)。
特開2000―280853号公報(第4−8頁、第4−10図)
ところが、前記特許文献1に記載のサイドエアバッグでは、その全体が略同一の内圧及び形態で展開膨張されるようになっている。これにより、乗員の保護時におけるサイドエアバッグの内圧が、そのサイドエアバッグに対する乗員の進入量に応じて高くなり、サイドエアバッグから乗員が受ける反力も高くなる傾向があった。
また、サイドエアバッグには、インフレータから供給されるガスのうちの余剰分をサイドエアバッグの外部に排出するためのベントホールが形成されたものがある。このサイドエアバッグでは、図10において点線の特性C1にて示すように、展開膨張されたサイドエアバッグによる乗員の拘束初期には、サイドエアバッグ内からベントホールを介して外部にガスが排出されるために、サイドエアバッグの内圧が、ベントホールが無い場合の値よりも小さくなる。このため、乗員に作用する反力が所要の値になるためには、インフレータの出力を上げるか、バッグ容量を小さくする必要があった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的としては、乗員の保護時におけるサイドエアバッグの内圧を適正なものとして、乗員に対する保護性能を向上することができるサイドエアバッグを提供することにある。
前記目的を達成するために、本願請求項1に記載の発明は、車両のボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わったとき、車室内のシートに着座している乗員とボディサイド部との間にてバッグ本体が展開するサイドエアバッグにおいて、前記バッグ本体による前記乗員の受止め時に、前記バッグ本体の展開初期の内圧を確保するとともに、前記乗員に作用する反力が低減するように前記バッグ本体における所定の膨張空間の内圧を低減する圧力調整手段を設け、その圧力調整手段は、前記バッグ本体における所定の膨張空間の内部のガスが外部へ向かって通過する隙間が形成されるように、前記バッグ本体の対向する基布間に形成した通路であり、前記通路を基布間の縫着部に形成したことを要旨とするものである。
また、本願請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記バッグ本体の内部空間を主膨張室と副膨張室とに区画し、前記副膨張室を、前記通路を通過した前記主膨張室の内部のガスにより膨張するように構成したことを要旨とするものである。
また、本願請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記副膨張室を、前記主膨張室に対して車両前方側に配置したことを要旨とするものである。
また、本願請求項4に記載の発明は、前記請求項2または請求項3に記載の発明において、前記主膨張室を、前記乗員の胸郭部に対応するように配置したことを要旨とするものである。
また、本願請求項5に記載の発明は、前記請求項2〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明において、前記通路を、前記バッグ本体の周縁部の少なくとも一部に形成したことを要旨とするものである。
本願請求項1に記載の発明では、展開膨張されたサイドエアバッグによって乗員が受け止められると、その乗員にはバッグ本体からの反力が作用する。そして、バッグ本体の所定の膨張空間内のガスの一部が、縫着部に形成された通路を介してバッグ本体内の所定の膨張空間とは異なる空間またはバッグ本体の外部へ流出する。この際、圧力調整手段により、バッグ本体の展開初期(乗員の拘束初期)の内圧が確保されるとともに、乗員の拘束中期以降におけるバッグ本体の所定の膨張空間の内圧が低減されて乗員に作用する反力が低減される。このため、乗員に作用する反力が過大になることが抑制され、乗員に対する保護性能が向上される。
また、通路は、縫製糸を用いてバッグ本体の基布を縫着するのみで通路が形成されるため、その通路が容易に形成される。
また、本願請求項2に記載の発明では、前記請求項1に記載の発明の効果に加えて、バッグ本体にガスが供給されると、まず、主膨張室が膨張される。そして、この主膨張室が展開膨張されたサイドエアバッグに対して乗員が進入すると、主膨張室が押圧され、その主膨張室内のガスの一部が前記通路を通過して副膨張室内に流入する。これにより、副膨張室が膨張されるとともに、主膨張室の内圧が低減される。
また、本願請求項3に記載の発明では、前記請求項2に記載の発明の効果に加えて、副膨張室の膨張により、乗員に対する保護領域が拡大される。
また、本願請求項4に記載の発明では、前記請求項2または請求項3に記載の発明の効果に加えて、主膨張室による乗員の胸郭部の保護性が向上される。
また、本願請求項5に記載の発明では、前記請求項2〜請求項4のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、ガスの供給により展開膨張したサイドエアバッグに対して乗員が進入すると、バッグ本体が押圧され、そのバッグ本体内のガスの一部が前記通路を通過してバッグ本体の外部に排出される。これにより、バッグ本体の内圧が低減され、乗員に作用する反力が低減される。
(第1実施形態)
以下に、本発明の第1実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1及び図2(a)、(b)に示すように、運転席側のフロントシート11の背もたれ部11aの右側内部には、車両のボディサイド部の一部を構成するドア12と対応するようにサイドエアバッグ装置13がケース14内に収容された状態で埋設配置されている。なお、図1及び図2(a)、(b)では、運転席側のフロントシート11のみを図示しているが、助手席側のフロントシートの左側内部にも同様なサイドエアバッグ装置が内装されている。
図1に示すように、前記サイドエアバッグ装置13は、ケース14内に固定されたガス発生源であるインフレータ15と、このインフレータ15から発生するガスが供給される袋状のサイドエアバッグ20とを備えている。インフレータ15の容器の内部には、サイドエアバッグ20を展開膨張させるためのガス発生剤が収容され、その容器の下部には、前記ガスを噴出させるためのガス噴出口15aが形成されている。
前記インフレータ15には、前記ボディサイド部に加えられた衝撃を検出するセンサ(図示略)が電気的に接続されている。そして、ボディサイド部に対する他の車両の側突によってボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わったとき、前記センサからの検出信号が制御回路(図示略)に入力され、この制御回路からインフレータ15に対して駆動電流が出力されるようになっている。
図1及び図2(a)に示すように、前記サイドエアバッグ20のバッグ本体21は、例えば織布等からなる一対の基布20a,20bから構成されている。そして、バッグ本体21は、一対の基布20a,20bを重合した状態でそれらの周縁部を縫着接合して外周縫着部22を形成することにより、全体として袋状をなすように形成されている。このサイドエアバッグ20は、折り畳まれた状態で前記ケース14内に収容されている。
ここで、前記外周縫着部22は、材質がポリアミド66、太さが1680デニール、引張強度が100〜200ニュートンである縫製糸(上糸及び下糸)を用い、3mmピッチの本縫いにより形成されている。なお、この縫製糸の種類や縫い方は、上述のものには限定されない。すなわち、縫製糸の材質は例えばポリエステル等であってもよいし、縫い方は、例えば環縫い、しつけ縫い等であってもよい。また、縫製糸の太さや引張強度についても、例えば前記インフレータ15からのガスの供給量やサイドエアバッグ20の大きさ等に応じて適宜に変更可能である。
本実施形態では、図1及び図2(a)に示すように、サイドエアバッグ20には、前記基布20a,20bの対向する部分同士を互いに縫着接合した縫着部としてのシーム23が形成されている。このシーム23は、バッグ本体21の上端部から下端部にかけて前記乗員Pの胸部及び腹部における前面に沿うように延設されている。また、このシーム23は、第1実施形態の圧力調整手段を構成している。そして、このシーム23により、サイドエアバッグ20の内部が、所定の膨張空間としての主膨張室24と副膨張室25とに区画されている。
前記シーム23は、材質がポリアミド66、太さが1260デニール、引張強度が100〜200ニュートンである縫製糸(上糸及び下糸)を用い、6mmピッチの本縫いにより形成されている。
なお、この縫製糸の種類や縫い方は、上述のものには限定されない。縫製糸の材質は例えばポリエステル等であってもよいし、縫い方は、例えば環縫い、しつけ縫い等であってもよい。また、縫合ピッチや縫製糸の太さや引張強度についても、例えば前記インフレータ15からのガスの供給量やサイドエアバッグ20の大きさ等に応じて適宜に変更可能である。ここで、縫合ピッチについては、乗員Pが、膨張展開された主膨張室24に進入した際に、その乗員Pに作用する反力を好適に低減できることから、4〜9mmとするのが好ましい。
また、本実施形態では、主膨張室24は、展開膨張時において前記乗員Pの肩部から腰部までの部位に対応配置され、副膨張室25は、膨張時において主膨張室24に対して車両前方側に対応配置されるように形成されている。また、サイドエアバッグ20の展開膨張時には、前記インフレータ15内で発生したガスがバッグ本体21の主膨張室24に供給され、その主膨張室24内のガスの一部が、シーム23を通過して副膨張室25内に流入するように構成されている。
次に、前記サイドエアバッグ装置13の動作について説明する。
前記車両のボディサイド部に対する他の車両による側突により、ボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わると、前記センサは、その衝撃を検出し、前記制御回路に対して検出信号を出力する。次いで、制御回路は、インフレータ15に対して駆動電流を出力する。この駆動電流により、インフレータ15内のガス発生剤が発火して、ガスが発生する。
こうして発生したガスは、インフレータ15のガス噴出口15aを介し、まず、バッグ本体21の主膨張室24に噴出供給される。これにより、主膨張室24が前記ケース14内で膨張してその主膨張室24内の圧力が高まり、バッグ本体21がケース14の内部から車両の室内へと突出する。そして、図2(a)に示したように、主膨張室24は、フロントシート11に着座している乗員Pとドア12との間にてその全体が瞬時に展開膨張される。その後、図2(b)に示すように、フロントシート11に着座している乗員Pは、車両に加えられた衝撃により、膨張展開された状態の主膨張室24に対して進入する。これにより、乗員Pは、腰部から肩部までの部位が主膨張室24によって受け止められる。
ここで、前記シーム23は、前記一対の基布20a,20b同士を6mmピッチで本縫いすることにより形成されている。これにより、シーム23において、縫製糸である上糸と下糸との各絡み合い部間には、一対の基布20a,20b間に比較的大きな通路が形成される。そのため、乗員Pが主膨張室24に対して進入すると、その乗員Pからの押圧力により、主膨張室24内のガスの一部がシーム23における一対の基布20a,20bの間の前記通路を介して副膨張室25内へと流入するようになる。そして、副膨張室25が主膨張室24から流入したガスによって膨張され、主膨張室24の内圧が低減される。
この際、サイドエアバッグ20による乗員Pの保護時において、主膨張室24による乗員Pの拘束初期から拘束中期までの期間、すなわち乗員Pの主膨張室24に対する進入量が少ない期間では、主膨張室24からシーム23の前記通路を通過して副膨張室25へ流入するガスは、ほとんどない。そのため、図10において実線の特性C2に示されるように、主膨張室24に対する乗員Pの進入初期の主膨張室24の内圧を所要の値に近い値とすることができる。
また、乗員Pの主膨張室24に対する進入量が多くなる拘束中期から拘束終期までの期間では、その進入に基づいて主膨張室24からシーム23の前記通路を通過して副膨張室25へ流入するガスの量が増加する。そのため、図10中の前記特性C2に示されるように、主膨張室24の内圧の増加が抑制される。なお、図10中、一点鎖線の特性C3にて示すように、サイドエアバッグ20による乗員Pの保護性能を向上するために、乗員Pに対する拘束中期から拘束終期までの期間における主膨張室24の内圧が略一定となるように、シーム23を形成することが望ましい。
従って、この第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)このサイドエアバッグ20では、バッグ本体21内のガスが通過する隙間が形成されるように、一対の基布20a,20bの対向する部分同士を縫着により接合したシーム23を形成している。また、このシーム23により、バッグ本体21の内部空間を主膨張室24と副膨張室25とに区画し、副膨張室25を、シーム23において縫製糸である上糸と下糸との各絡み合い部間の通路を通過した主膨張室24からのガスにより膨張させるようにしている。そして、主膨張室24に対する乗員Pの受止め時に、主膨張室24の展開初期の内圧を確保するとともに、乗員Pに作用する主膨張室24からの反力が低減されるように主膨張室24の内圧を低減している。
これにより、主膨張室24による乗員Pの拘束初期から拘束中期までの期間においては、主膨張室24の展開初期の内圧を確保することができ、乗員Pが受ける主膨張室24からの反力を所要の値に近い値とすることができる。このため、サイドエアバッグ20の乗員Pに対する初期拘束性能を向上することができる。また、拘束中期から拘束終期までの期間においては、主膨張室24の内圧の上昇を抑制することができ、乗員Pに作用する主膨張室24からの反力が過大になることを抑制することができる。これらの結果、サイドエアバッグ20の乗員Pに対する保護性能を向上することができる。
また、前記通路を、縫製糸を用いたバッグ本体21(一対の基布20a,20b)に対する縫着により形成しているため、その通路を、バッグ本体21に対して容易に形成することができる。
(2)このサイドエアバッグ20では、副膨張室25を、主膨張室24に対して車両前方側に配置している。これにより、主膨張室24からのシーム23の前記通路を介したガスの流入による副膨張室25の膨張により、サイドエアバッグ20における乗員Pに対する保護領域が車両前方側に拡大される。このため、車両のボディサイド部に対する他の車両による側突時には、乗員Pの腕部を保護することが可能となる。
(3)このサイドエアバッグ20では、シーム23を、バッグ本体21の上端部から下端部にかけて前記乗員Pの胸部及び腹部に沿うように延設している。そして、主膨張室24を、乗員Pの胸郭部に対応するように配置している。これにより、主膨張室24に乗員Pが受け止められる際に、その乗員Pの胸郭部を主膨張室24により確実に保護することができる。
(変更例)
なお、本発明の第1実施形態は、以下のように変形してもよい。
・前記第1実施形態において、副膨張室25の配設位置は、主膨張室24に対して車両前方側の位置には限定されない。この副膨張室25の配設位置は、例えば主膨張室24に対して車両上方向及び下方向の少なくとも一方向側の位置等であってもよい。
・前記第1実施形態において、例えば図3に示すように、シーム23を、バッグ本体21に対し、主膨張室24と副膨張室25とを区画するように延びる線上にて断続的に形成する構成としてもよい。このようにした場合には、主膨張室24内のガスの一部が、乗員Pの進入により、各シーム23間の非縫着部27における一対の基布20a,20b間の通路(隙間)を介して副膨張室25に流入し、その副膨張室25が膨張される。
・前記第1実施形態において、シーム23を、例えば図4に示すように、主膨張室24において乗員Pの胸郭部に対応する部位の車両左右方向における膨出を規制するように形成する構成としてもよい。
このようにした場合には、主膨張室24において乗員Pの胸郭部と対応する部位の車両左右方向における膨出量は、乗員Pの肩部及び腰部に対応する部位の車両左右方向における膨出量に比べて小さくなる。これにより、乗員Pが主膨張室24に対して進入した際に、その乗員Pの胸郭部が受ける主膨張室24からの反力を低減することができ、その胸郭部を有効に保護することができる。
・前記第1実施形態において、例えば図5に示すように、副膨張室25が主膨張室24に対して車両前方側の斜め上部に形成されるように、シーム23を、バッグ本体21の上端部から中間部にかけて乗員Pの胸郭部における前面に沿うように延設する構成としてもよい。このようにすれば、バッグ本体21における乗員Pの腰部と対応する部分にはシーム23が形成されず、主膨張室24の展開膨張時には、バッグ本体21の乗員Pの腰部と対応する部分における車両左右方向の膨出量を増加させることができる。
・前記第1実施形態において、サイドエアバッグ20は、例えば図6に示すように、バッグ本体21に対して、主膨張室24の内部を、乗員Pの肩部に対応する上部室24aと、胸郭部に対応する中間室24bと、腰部に対応する下部室24cとを形成するシーム部28が形成されたものであってもよい。この場合、副膨張室25を形成するための隙間を有するシーム23を、バッグ本体21の上端部から中間部にかけて延設する構成としてもよい。また、図7に示すように、バッグ本体21をシーム部28により上部区画室24dと下部区画室24eとに区画して、上部区画室24dに図6と同様な副膨張室25を設けた構成としてもよい。
なお、図6に示したサイドエアバッグ20においては、インフレータ15から供給されたガスが下部室24c、上部室24a、中間室24bの順に通過する。一方、図7に示したサイドエアバッグ20においては、インフレータ15からのガスが、バッグ本体21内でインフレータ15を包囲する包囲室29の上下の開口29aから上部区画室24d及び下部区画室24eに供給される。
・前記第1実施形態において、例えば図8に示すように、バッグ本体21における副膨張室25と対応する位置に、その副膨張室25内のガスの一部を外部(車室内)に排出する排出口(ベントホール)30を形成する構成としてもよい。このようにすれば、副膨張室25内の余剰ガスを排出口30を介して外部に排出することができる。なお、この排出口30の配設位置や大きさや数等は、図8に示したものに限らず、サイドエアバッグ20の大きさやインフレータ15からのガス供給量等に応じて適宜に変更可能である。
・前記第1実施形態において、バッグ本体21に対して複数のシーム23を設けることにより、複数の副膨張室25を形成する構成としてもよい。この場合、例えば、主膨張室24の車両前方側に第1副膨張室を形成し、この第1副膨張室の車両前方側に第2副膨張室を形成する構成を採用することができる。
(第2実施形態)
つぎに、本発明の第2実施形態について、前記第1実施形態と異なる部分を中心に、図9を参照して説明する。
この第2実施形態では、図9に示すように、サイドエアバッグ20のバッグ本体21には、第1実施形態におけるシーム23は形成されておらず、外周縫着部22aが前記通路を有するように構成されている。すなわち、この外周縫着部22aには、縫製糸である上糸と下糸との各絡み合い部間における一対の基布20a,20b間に比較的大きな通路が形成されている。また、外周縫着部22aの縫着に用いられる縫製糸としては、第1実施形態におけるシーム23に用いられる縫製糸と同様のものを使用することができる。また、外周縫着部22aの縫合ピッチや縫い方も第1実施形態におけるシーム23と同様である。
このサイドエアバッグ20では、インフレータ15からのガスの供給により、バッグ本体21が全体的に、フロントシート11に着座している乗員Pとドア12との間にて瞬時に展開膨張される。そして、乗員Pは、車両に加えられた衝撃により、膨張展開された状態のバッグ本体21に対して進入し、腰部から肩部までの部位がバッグ本体21によって受け止められる。
このとき、バッグ本体21内のガスの一部が、乗員Pからの押圧力により、外周縫着部22aにおける一対の基布20a,20bの間の通路を介してバッグ本体21の外部、すなわち車室内へと排出され、バッグ本体21の内圧が低減される。
この際、バッグ本体21による乗員Pの拘束初期から拘束中期までの期間では、バッグ本体21から外周縫着部22aの前記通路を通過して車室内へ排出されるガスの量は少量であり、バッグ本体21から乗員Pが受ける反力を所要の値に近い値とすることができる。また、乗員Pの拘束中期から拘束終期までの期間では、その進入に基づいてバッグ本体21から外周縫着部22aの前記通路を通過して車室内へ排出されるガスの量が増加する。そのため、前記乗員Pが受ける反力が、乗員Pの主膨張室24に対する進入量の増大に伴って増加されることが抑制される。
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(変形例)
なお、本発明の第2実施形態は、以下のように変形してもよい。
・前記第2実施形態において、バッグ本体21に対し、第1実施形態におけるシーム23を形成する構成としてもよい。このようにすれば、バッグ本体21の主膨張室内のガスの一部は、シーム23及び外周縫着部22aにおける一対の基布20a,20b間の前記通路を介して副膨張室及び車室内に排出され、主膨張室の内圧を好適に低減することができる。
その他、各実施形態に共通した変更可能な要素としては、以下のようなものがある。
・前記各実施形態において、シーム23、外周縫着部22aの縫合ピッチを、所定の部位(1ヵ所または複数ヵ所)にて局部的に小さくする構成としてもよい。すなわち、シーム23、外周縫着部22aにおいて、バッグ本体21内のガスが通過可能な通路を部分的に設けるようにしてもよい。このようにしても、バッグ本体21内の内圧を調整することができる。
・前記各実施形態では、前記通路を、一対の基布20a,20bに対して縫着することにより形成したが、この例には限定されない。この通路を、例えば、一対の基布20a,20bにおける対向する部分同士の接着や溶着等により形成する構成としてもよい。なお、この場合には、接着部や溶着部等は、バッグ本体21内のガスが通過可能な隙間を形成すべく、断続的に形成される。
・前記各実施形態において、バッグ本体21を1枚の基布から構成し、その基布を山折りして、その山折りされた基布の周縁部を縫着することにより形成するようにしてもよい。また、バッグ本体21を、例えば袋織りした1枚の織布で形成する構成としてもよい。また、後者の場合には、前記通路を、基布の袋織りにより織成して形成してもよい。
・前記各実施形態において、バッグ本体21を、例えば不織布や合成樹脂シート等の他の材料を用いて形成する構成としてもよい。
・前記各実施形態では、フロントシート11に設けられたサイドエアバッグ装置13のサイドエアバッグ20の例を示したが、この例には限定されない。本発明は、例えば車両のドア12等に設けられたサイドエアバッグ装置のサイドエアバッグにも同様に適用することができる。
・前記各実施形態では、運転席側及び助手席側のフロントシート11に設けられたサイドエアバッグ装置13のサイドエアバッグ20の例を示したが、この例には限定されない。本発明は、例えば車両の後部座席等に設けられたサイドエアバッグ装置のサイドエアバッグにも同様に適用することができる。
第1実施形態のサイドエアバッグの展開膨張状態を示す側面図。 (a)は、乗員が進入する前のサイドエアバッグを示す断面図、(b)は、乗員が進入した後のサイドエアバッグを示す断面図。 変形例にかかるサイドエアバッグの展開状態を示す側面図。 他の変形例にかかるサイドエアバッグの展開状態を示す側面図。 他の変形例にかかるサイドエアバッグの展開状態を示す側面図。 他の変形例にかかるサイドエアバッグの展開状態を示す側面図。 他の変形例にかかるサイドエアバッグの展開状態を示す側面図。 他の変形例にかかるサイドエアバッグの展開状態を示す側面図。 第2実施形態のサイドエアバッグの展開状態を示す側面図。 乗員が受け止められてからの経過時間に対するサイドエアバッグの内圧の変化を示すグラフ。
符号の説明
11…シートとしてのフロントシート、12…ボディサイド部の一部を構成するドア、20…サイドエアバッグ、20a,20b…基布、21…バッグ本体、22a…圧力調整手段である縫着部としての外周縫着部、23…圧力調整手段である縫着部としてのシーム、24…主膨張室、25…副膨張室、P…乗員。

Claims (5)

  1. 車両のボディサイド部に所定値以上の衝撃が加わったとき、車室内のシートに着座している乗員とボディサイド部との間にてバッグ本体が展開するサイドエアバッグにおいて、
    前記バッグ本体による前記乗員の受止め時に、前記バッグ本体の展開初期の内圧を確保するとともに、前記乗員に作用する反力が低減するように前記バッグ本体における所定の膨張空間の内圧を低減する圧力調整手段を設け、その圧力調整手段は、前記バッグ本体における所定の膨張空間の内部のガスが外部へ向かって通過する隙間が形成されるように、前記バッグ本体の対向する基布間に形成した通路であり、前記通路を基布間の縫着部に形成したことを特徴とするサイドエアバッグ。
  2. 前記バッグ本体の内部空間を主膨張室と副膨張室とに区画し、前記副膨張室を、前記通路を通過した前記主膨張室の内部のガスにより膨張するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のサイドエアバッグ。
  3. 前記副膨張室を、前記主膨張室に対して車両前方側に配置したことを特徴とする請求項2に記載のサイドエアバッグ。
  4. 前記主膨張室を、前記乗員の胸郭部に対応するように配置したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のサイドエアバッグ。
  5. 前記通路を、前記バッグ本体の周縁部の少なくとも一部に形成したことを特徴とする請求項2〜請求項4のうちいずれか一項に記載のサイドエアバッグ。
JP2003272518A 2003-07-09 2003-07-09 サイドエアバッグ Pending JP2005029073A (ja)

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