JP5391050B2 - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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本発明は、サイドエアバッグ装置に関する。
クッションが完全に膨張する前に、エアバッグの少なくとも一部にその範囲に沿って延びる膨張可能なチューブと、上部チャンバと下部チャンバとを隔てる分離パネルとを有するサイドエアバッグ装置が開示されている(特許文献1参照)。
特表2003−501303号公報
しかしながら、上記した従来例は、分離パネルをチューブと、上部チャンバ及び下部チューブの基布に夫々縫製する構造である。従って、縫製箇所が多くなったり、また縫製長さが長くなったりする等、コスト低減面で改善の余地があると考えられる。
本発明は、上記事実を考慮して、隔壁により区画された高圧室及び低圧室を有し、隔壁を貫通するチューブにより高圧室及び低圧室に膨張用のガスを分配するように構成されたサイドエアバッグについて、隔壁とチューブとの縫製を簡略化してコストを低減すると共に、生産性を向上させることを目的とする。
請求項1の発明は、膨張展開時に高圧側となる高圧室と該高圧室より低圧となる低圧室とを有し、側面衝突時に膨張用のガスの供給を受けて前記高圧室及び前記低圧室が夫々膨張展開するサイドエアバッグと、該サイドエアバッグに、前記高圧室と前記低圧室とを区画するように設けられ、該サイドエアバッグの非膨張時において前記高圧室側へ向けて凸に折り込まれた折込み端縁を有する隔壁と、前記折込み端縁の車両後方端部を貫いて前記高圧室側及び前記低圧室側に夫々開口すると共に、前縁部において前記折込み端縁と縫製され、膨張用のガスを前記低圧室及び前記高圧室に分配するチューブと、を有し、該チューブの前記高圧室側の開口部と、前記隔壁の折込み端縁のうち前記チューブと重なりかつ該チューブの前記前縁部と縫製されていない領域とが、前記低圧室側から前記高圧室側へのガスの流れを許容し、その逆方向へのガスの流れを規制する逆止弁とされている。
請求項1に記載のサイドエアバッグ装置では、側面衝突時に、膨張用のガスが、隔壁を貫いて設けられたチューブを通じてサイドエアバッグの高圧室及び低圧室に分配されることで、該サイドエアバッグが膨張展開する。高圧室の膨張が完了した後、チューブ内及び該チューブと隔壁との間の隙間を通じて低圧室側にガスが逆流しようとするが、チューブの高圧室側の開口部と、隔壁の折込み端縁のうちチューブと重なりかつ該チューブの前縁部と縫製されていない領域とが、夫々逆止弁とされているので、そのようなガスの逆流は規制される。
このような逆止弁を設けるために、隔壁は高圧室側へ向けて凸に折り込まれており、該隔壁の折込み端縁とチューブの前縁部とが縫製されている。チューブの前縁部を隔壁の折込み端縁と縫製することで、チューブの高圧室側の開口部、及び隔壁の折込み端縁のうち前縁部と縫製されていない領域が低圧室側に反転することを抑制することができる。従って、高圧室の内圧により、チューブの高圧室側の開口部が閉じると共に、隔壁の折込み端縁がチューブに密着することとなり、高圧室と低圧室との間のガス流路が閉じられる。これにより、高圧室側から低圧室側へガスが逆流することを規制することができる。
このように請求項1に記載のサイドエアバッグ装置によれば、隔壁により区画された高圧室及び低圧室を有し、隔壁を貫通するチューブにより高圧室及び低圧室に膨張用のガスを分配するように構成されたサイドエアバッグについて、隔壁とチューブとの縫製を簡略化してコストを低減すると共に、生産性を向上させることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のサイドエアバッグ装置において、前記サイドエアバッグの基布と前記隔壁との境界部から、前記折込み端縁と前記前縁部との縫製部までの長さは、該縫製部より車両後方側における前記境界部から前記折込み端縁までの長さよりも短く設定されている。
請求項2に記載のサイドエアバッグ装置では、サイドエアバッグの基布と隔壁との境界部から、折込み端縁と前縁部との縫製部までの長さが、該縫製部より車両後方側における該境界部から折込み端縁までの長さよりも短く設定されているので、サイドエアバッグの膨張展開により隔壁が車幅方向に広がった状態でも、隔壁の逆止弁(隔壁の折込み端縁のうちチューブと重なりかつ該チューブの前縁部と縫製されていない領域)がチューブに密着する範囲をより大きく確保することができる。このため、隔壁の逆止弁における、チューブと隔壁との間の隙間に対する閉塞性能をより向上させることができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置において、前記高圧室と前記低圧室とは、各々別体の基布により構成され、前記隔壁は、前記高圧室を構成する基布の一部により構成されている。
請求項3に記載のサイドエアバッグ装置では、隔壁が、高圧室を構成する基布の一部により構成されているので、サイドエアバッグの縫製を更に省略することができ、コストをより低減することができる。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置において、前記隔壁は、前記サイドエアバッグの基布と別体に構成され、車幅方向の両端部において該基布と縫製されている。
請求項4に記載のサイドエアバッグ装置では、隔壁が、サイドエアバッグの基布と別体に構成され、車幅方向の両端部において該基布と縫製されており、該隔壁により、高圧室と低圧室とが区画されているので、高圧室と低圧室とで基布を共用することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のサイドエアバッグ装置によれば、隔壁により区画された高圧室及び低圧室を有し、隔壁を貫通するチューブにより高圧室及び低圧室に膨張用のガスを分配するように構成されたサイドエアバッグについて、隔壁とチューブとの縫製を簡略化してコストを低減すると共に、生産性を向上させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載のサイドエアバッグ装置によれば、隔壁の逆止弁における、チューブと隔壁との間の隙間に対する閉塞性能をより向上させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載のサイドエアバッグ装置によれば、サイドエアバッグの縫製を更に省略することができ、コストをより低減することができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載のサイドエアバッグ装置によれば、高圧室と低圧室とで基布を共用することができる、という優れた効果が得られる。
図1から図13は、第1実施形態に係り、図1は、車両用シートに着座した乗員の側方にサイドエアバッグが膨張展開した状態を示す側面図である。 サイドエアバッグを示す側面図である。 下側基布の折り方を示す部分断面斜視図である。 チューブの前縁と隔壁の折込み端縁とを縫製した状態を示す部分断面斜視図である。 サイドエアバッグにおいて、チューブの前縁と隔壁の折込み端縁との縫製部分を示す拡大側面図である。 完成状態のサイドエアバッグを示す部分断面斜視図である。 サイドエアバッグの非膨張時における隔壁の状態の一例を示す、図2におけるF7−F7矢視拡大断面図である。 サイドエアバッグの膨張時における隔壁の状態の一例を示す、図2におけるF8−F8矢視拡大断面図である。 サイドエアバッグの膨張展開時における隔壁やチューブの前縁部の状態の一例を示す、図2におけるF9−F9矢視拡大断面図である。 インフレータのガス噴出部から噴出するガスが、下部室内へ流入している時における隔壁やチューブの状態の一例を示す、図2におけるF10−F10矢視拡大断面図である。 インフレータからのガスの噴出が終了し、逆止弁が閉じた状態を示す、図2におけるF11−F11矢視拡大断面図である。 サイドエアバッグの各部の膨張厚さの一例を示す、図2におけるF12−F12矢視要部拡大断面模式図である。 サイドエアバッグの各部の膨張厚さの他の例を示す、図2におけるF13−F13矢視要部拡大断面模式図である。 図14から図16は、第2実施形態に係り、図14は、サイドエアバッグを示す側面図である。 サイドエアバッグの非膨張時における隔壁の状態の一例を示す、図14におけるF15−F15矢視拡大断面図である。 サイドエアバッグの膨張展開時における隔壁やチューブの前縁部の状態の一例を示す、図14におけるF16−F16矢視拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1において、本実施の形態に係るサイドエアバッグ装置10は、例えば車両用シート12におけるシートバック14の側部に搭載されるサイドエアバッグ装置に係り、サイドエアバッグ16と、隔壁18と、チューブ22とを有している。
図1,図2において、サイドエアバッグ16は、膨張展開時に高圧側となる高圧室の一例たる下部室24と、該下部室24より低圧となる低圧室の一例たる上部室26とを有し、側面衝突時に膨張用のガスの供給を受けて車両用シート12に着座した乗員28の側方に膨張展開するように構成されている。側面衝突時には、該下部室24及び上部室26が夫々膨張展開するように構成されている。
下部室24は、上部室26とは別体の下方基布32により形成され、膨張展開状態のサイドエアバッグ16において、車両下方側に位置する膨張部であり、該車両用シート12に着座した乗員28の腰部28Wに対応している。図3に示されるように、この下部室24は、例えば下方基布32を車両下方に凸に二つ折りしてから、上端部32Uとなる位置において外側(矢印D方向)に折り返し、図6に示されるように、周縁部32Cを縫合することで形成されている(縫製部S1)。下方基布32のうち、両側の上端部32Uの間の領域が、隔壁18を構成している。なお、高圧室としての下部室24の気密性を高めるため、下方基布32の内面にコーティングを施してもよい。
上部室26は、上方基布34により構成され、膨張展開状態のサイドエアバッグ16において、車両上方側に位置する膨張部であり、車両用シート12に着座した乗員28の胸部28C及び肩部28Sの少なくとも一方に対応している。本実施形態では、上部室26は、乗員28の胸部28C及び肩部28Sの双方に対応すると共に、上腕部(図示せず)及び腹部28Aにも対応している。図6,図7に示されるように、この上部室26は、車幅方向両側に位置する一対の上方基布34の下端部34Dを、下部室24を構成する下方基布32の上端部32Uと縫製する(縫製部S2)と共に、周縁部34Cを縫合することで形成されている(縫製部S3)。
なお、縫製部S1,S3における縫製は、サイドエアバッグ16の例えば全周を連続的に縫合することで、一度に行うことができるが、これに限られず、別々に行うようにしてもよい。また上部室26は、上方基布34の周縁部34Cを縫製することで形成されるものに限られず、例えば、夫々袋織りにより形成されるものであってもよい。
図1から図7において、隔壁18は、サイドエアバッグ16に下部室24と上部室26とを区画するように設けられ、該サイドエアバッグ16の非膨張時において下部室24側へ向けて凸に折り込まれた折込み端縁18Aを有している。上記したように、この隔壁18は、下部室24を構成する下方基布32の一部により構成されている。図3において、折込み端縁18Aは、下方基布32を折って下部室24を形成する際に最初に二つ折りする部位である。この折込み端縁18Aの車両後方端部18Bは、チューブ22を通すためにカットされている。
図1から図6において、チューブ22は、折込み端縁18Aの車両後方端部18Bを貫いて下部室24側及び上部室26側に夫々開口すると共に、前縁部22Aにおいて折込み端縁18Aと縫製され(縫製部S4)、膨張用のガスを上部室26及び下部室24に分配する、所謂ディフューザである。このチューブ22には、下部室24に開口した下側開口部22Dと、上部室26に開口した上側開口部22Uとが設けられている。図4に示されるように、このチューブ22は、可撓性を有する例えば矩形のチューブ基布36を、前縁部22Aに相当する位置で車両後方側に二つ折りした後、図6に示されるように、後縁部36Cを例えば縫製部S1,縫製部S3と共縫いすることで、筒状に形成されている。
図4,図5,図9に示されるように、チューブ22の前縁部22Aと隔壁18の折込み端縁18Aとを縫製する縫製部S4は、例えば隔壁18と重ならない折込み端縁18Aから時計回りに円弧状に延び、前縁部22Aと折込み端縁18Aとが重なる領域にてこれらを縫製し、折込み端縁18Aと重ならない前縁部22Aにおいて終端している。これにより、下方基布32の上端部32U(サイドエアバッグ16の基布と隔壁18との境界部)から、折込み端縁18Aと前縁部22Aとの縫製部S4までの長さLsは、該縫製部S4より車両後方側における下方基布32の上端部32Uから折込み端縁18A(車両後方端部18B)までの長さLよりも短く設定されている。
なお、縫製部S4の形状は、円弧形状には限られず、長さLs,Lの関係が、Ls<Lとなっていればよい。また隔壁18が一定幅に設定されている場合、縫製部S4の車両前方側における下方基布32の上端部32Uから折込み端縁18Aまでの長さもLとなる。
図1,図2,図5,図6に示されるように、チューブ22内には、例えば筒状のインフレータ38が、ガス噴出部38Aを下部室24側に向けて配設されている。ガス噴出部38Aは、例えば隔壁18の折込み端縁18A付近の高さ位置に配置されている。これは、側面衝突時に、膨張用のガスを、高圧室である下部室24へ優先的に供給するためである。なお図示の例では、インフレータ38の車両上側端部が、チューブ22から露出しているが、該チューブ22の長さは任意であり、インフレータ38の全体がチューブ22に収まるように構成してもよい。
図示は省略するが、インフレータ38には、シート幅方向内側に延びる、例えば2本のスタッドボルトが立設されている。このスタッドボルトを、シートバック14内のシートバックフレーム(図示せず)に通し、該スタッドボルトにナット(図示せず)を締結することで、インフレータ38がサイドエアバッグ16と共にシートバックフレームに固定されている。またインフレータ38は、ワイヤーハーネスを介してエアバッグECUに接続されており、該エアバッグECUからの作動電流により作動して、サイドエアバッグ16に対して膨張用のガスを供給するように構成されている。エアバッグECUは、衝突センサ(図示せず)からの信号により側面衝突を判定した際に、インフレータ38に対して作動電流を流すように構成されている。
図10,図11に示されるように、チューブ22の下部室24側の開口部である下側開口部22Dと、隔壁18の折込み端縁18Aのうちチューブ22の前縁部22Aと重なりかつ該前縁部22Aと縫製されていない領域(車両後方端部18B)は、夫々逆止弁40,42とされている。この逆止弁40,42は、インフレータ38の作動時に、上部室26側から下部室24側へのガスの流れを許容し、その逆方向へのガスの流れを規制する部位である。
図10に示されるように、逆止弁40は、インフレータ38の作動時に、該インフレータ38のガス噴出部38Aから噴出したガスが、チューブ22の下側開口部22Dから下部室24に向けて噴出した際に、その圧力によって開くようになっている。具体的には、逆止弁40を構成するチューブ22が筒状に開くようになっている。
ここで、図10に示されるように、隔壁18の折込み端縁18Aは、下方基布32の上端部32Uから下部室24側へ向けて凸に折り込まれている。従って、折込み端縁18Aの車両後方端部18B(逆止弁42)とチューブ22の外面とが接触していても、上部室26側のガスが下部室24側へ流れようとした場合には、隔壁18とチューブ22とに隙間が生じる。このため、逆止弁42における上部室26側から下部室24側へのガスの流れは許容されている。
一方、図11に示されるように、インフレータ38からのガスの噴出が終わり、高圧室である下部室24から、低圧室である上部室26にガスが逆流しようとすると、逆止弁40,42は、その圧力によって閉じるようになっている。
図2に示されるように、逆止弁42を構成する折込み端縁18Aの車両後方端部18Bは、縫製部S4においてチューブ22の前縁部22Aに縫製されると共に、縫製部S1において下方基布32の周縁部32Cと縫製されている。このように、逆止弁42の前後端を縫製により固定することで、下部室24から上部室26にガスが逆流しようとした際に、逆止弁42(チューブ22の下側開口部22D)が上部室26側に反転することを抑制できるようになっている。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係るサイドエアバッグ装置10では、図示しない衝突センサからの信号に基づいてエアバッグECUが該側面衝突の発生を判定すると、該エアバッグECUからインフレータ38に作動電流が流される。インフレータ38は、該作動電流を受けて作動して、ガス噴出部38Aから多量のガスを噴出させる。
図10に示されるように、この膨張用のガスが、隔壁18を貫いて設けられたチューブ22を通じてサイドエアバッグ16の下部室24及び上部室26に分配されることで、該サイドエアバッグ16がシートバック14の側部から膨出し、車両側部(図示せず)と乗員28との間へ膨張展開する。
本実施形態では、インフレータ38が、チューブ22内に配設されると共に、ガス噴出部38Aが、高圧室である下部室24側に向けられた状態で、隔壁18の折込み端縁18A付近の高さ位置に配置されている。ガス噴出部38Aから噴出したガスの流れは、該ガスの圧力により筒状に開くチューブ22により規制される。
具体的には、ガスは、チューブ22の下側開口部22Dを通じて下部室24内へ矢印A方向に流れると共に、上側開口部22Uを通じて上部室26内へ矢印B方向に流れる。インフレータ38のガス噴出部38Aは、下部室24側に向けて配設されているので、該ガス噴出部38Aから噴出したガスは、下部室24に優先的に供給される。従って、下部室24を、上部室26に先行して膨張展開させることができる。
ここで、隔壁18の折込み端縁18Aは、下方基布32の上端部32Uから下部室24側へ向けて凸に折り込まれている。従って、折込み端縁18Aの車両後方端部18B(逆止弁42)とチューブ22の外面とが接触していても、上部室26側のガスが下部室24側へ流れようとした場合には、隔壁18とチューブ22とに隙間が生じる。このため、逆止弁42における上部室26側から下部室24側へのガスの流れは許容される。
図7は、サイドエアバッグ16の非膨張時における隔壁18の状態の一例を示す、図2におけるF7−F7矢視拡大断面図である。また図8は、サイドエアバッグ16の膨張展開時の隔壁18の状態を示す、図2におけるF8−F8矢視拡大断面図である。隔壁18は、サイドエアバッグ16の膨張展開時にバッグ厚が増大することに伴い、図7の状態から図8の状態へ、車幅方向(サイドエアバッグ16の厚さ方向)に広がった状態となる。この断面位置におけるサイドエアバッグ16の片側バッグ厚はWfとなる。ここで、片側バッグ厚とは、バッグ厚さの半分を意味する。
図9は、サイドエアバッグ16の膨張展開時の縫製部S4の位置における隔壁18やチューブ22の前縁部22Aの状態の一例を示す、図2におけるF9−F9矢視拡大断面図である。図5に示されるように、縫製部S4の位置では、下方基布32の上端部32Uから折込み端縁18Aと前縁部22Aとの縫製部S4までの長さLsが、該縫製部S4より車両後方側における下方基布32の上端部32Uから折込み端縁18Aまでの長さLよりも短く設定されている(Ls<L)。従って、サイドエアバッグ16の膨張展開時における隔壁18の幅は、縫製部S4の車両前方側における該隔壁18の幅よりも狭くなる。この断面位置におけるサイドエアバッグ16の片側バッグ厚はWsとなる。
図10は、インフレータ38のガス噴出部38Aから噴出するガスが、下部室24内へ流入している時における隔壁18やチューブ22の状態の一例を示す、図2におけるF10−F10矢視拡大断面図である。上記したように、チューブ22の前縁部22Aが隔壁18の折込み端縁18Aの縫製されている上に(図5)、チューブ22が隔壁18を貫通した状態で筒状に開いているので、隔壁18の広がりが制限される。この断面位置におけるサイドエアバッグ16の片側バッグ厚はWrとなる。
図12は、サイドエアバッグ16の各部の膨張厚さを示す、図2におけるF12−F12矢視要部拡大断面模式図である。この図12に示されるように、Wf,Ws,Wrの関係は、例えばWf>Wr>Wsとなる。なお、各部の膨張厚さの関係はこれに限られず、図13に示されるように、Wr≒Wf>Wsであってもよい。なお、図1に示されるように、サイドエアバッグ16の膨張展開時に、縫製部S4やチューブ22の部分はシートバック14の側部に位置しており、乗員28の拘束にはあまり関与しない。従って、このような領域の膨張厚さを抑制することにより、サイドエアバッグ16のバッグ容量を節約して、乗員28の車両側部(図示せず)との間へ、該サイドエアバッグ16をより速やかに膨張展開させることができる。
次に図11に示されるように、高圧室である下部室24の膨張が完了した後、チューブ22内及び該チューブ22と隔壁18との間の隙間を通じて低圧室である上部室26側にガスが逆流しようとするが、チューブ22の下部室24側の開口部(下側開口部22D)、及び隔壁18の折込み端縁18Aのうち該チューブ22の前縁部22Aと縫製されていない領域が、夫々逆止弁40,42とされているので、そのようなガスの逆流は規制される。
このような逆止弁40,42を設けるために、図2,図4から図6に示されるように、隔壁18は下部室24側へ向けて凸に折り込まれた折込み端縁18Aを有しており、逆止弁42を構成する該折込み端縁18Aの車両後方端部18Bは、縫製部S4においてチューブ22の前縁部22Aに縫製されると共に、縫製部S1において下方基布32の周縁部32Cと縫製されている。逆止弁42の前後端を縫製により固定することで、チューブ22の下部室24側の開口部(下側開口部22D)、及び隔壁18の折込み端縁18Aのうち前縁部22Aと縫製されていない領域が、上部室26側に反転することを抑制できる。
更に、図5において、Ls<Lとなるように縫製部S4を設けているので、折込み端縁18Aの車両後方端部18Bのうち、該折込み端縁18Aから車両上方側にL−Lsの範囲を、逆止弁42として機能させることができる。具体的には、サイドエアバッグ16の膨張展開により隔壁18が車幅方向に広がった状態でも、隔壁18の逆止弁42(隔壁18の折込み端縁18Aのうちチューブ22の前縁部22Aと縫製されていない領域)がチューブ22に密着する範囲をより大きく確保することができる。このため、隔壁18の逆止弁42における、チューブ22と隔壁18との間の隙間に対する閉塞性能をより向上させることができる。
このように、下部室24から上部室26にガスが逆流しようとした際には、該下部室24の内圧により、チューブ22の下部室24側の開口部(下側開口部22D)が閉じると共に、隔壁18の折込み端縁18Aがチューブ22に密着することとなり、下部室24と上部室26との間のガス流路が閉じられる。これにより、下部室24側から上部室26側へのガスの逆流を規制することができ、下部室24の内圧をより長い時間にわたって保持することができる。従って、図1に示されるように、下部室24により、車両用シート12に着座した乗員28の腰部28Wを、早期かつ高圧の状態で拘束することができる。しかも、逆止弁40,42によって下部室24の内圧をより長い時間にわたって保持することができるので、側面衝突時における乗員拘束性能をより向上させることができる。
一方、下部室24に対して優先的にガスを供給することで、上部室26は低圧室となる。図1に示されるように、この上部室26により、乗員28の胸部28C、肩部28S、上腕部(図示せず)及び腹部28Aを、適切な拘束力で拘束することができる。
上記したように、本実施形態に係るサイドエアバッグ装置10によれば、隔壁18により区画された下部室24及び上部室26を有し、隔壁18を貫通するチューブ22により下部室24及び上部室26に膨張用のガスを分配するように構成されたサイドエアバッグ16について、隔壁18とチューブ22との縫製を簡略化してコストを低減すると共に、生産性を向上させることができる。特に本実施形態では、隔壁18が、下部室24を構成する下方基布32の一部により構成されているので、サイドエアバッグ16の縫製を更に省略することができ、コストをより低減することができる。
[第2実施形態]
図14から図15において、本実施の形態に係るサイドエアバッグ装置20では、隔壁18がサイドエアバッグ16の基布44と別体に構成され、車幅方向の両端部18Cにおいて該基布44と縫製されている(縫製部S6)。
基布44は、例えば1枚用いられており、車両後方の端部44Aを中心として車両前方側に二つ折りされ、周縁部44Cが縫製されている(縫製部S5)。図15に示されるように、基布44の内面には、隔壁18の両端部18Cが夫々縫製されている(縫製部S6)。
図14,図16に示されるように、サイドエアバッグ16内には、チューブ22が配設されている。このチューブ22は、例えば基布44の車両後方の端部44Aに縫製されたチューブ基布36を車両前方側に二つ折りし、車両前方側の端部36Aを縫合することで、筒状に形成されている。またチューブ22は、第1実施形態と同様に、前縁部22Aにおいて隔壁18の折込み端縁18Aと縫製されている(縫製部S4)。
本実施形態に係るサイドエアバッグ装置20では、隔壁18が、サイドエアバッグ16の基布44と別体に構成され、車幅方向の両端部18Cにおいて該基布44と縫製されており、該隔壁18により、下部室24と上部室26とが区画されているので、下部室24と上部室26とで基布44を共用することができる。また1枚の基布44を二つ折りして用いることで、2枚の基布を重ねて全周を縫製する場合と比較して、周縁部44Cの縫製長さを少なくすることができ、コストの低減が可能である。
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
なお、本実施形態においては、サイドエアバッグ16を製造するにあたり、1枚の基布44を二つ折りして用いるものとしたが、これに限られず、2枚の基布を重ねて全周を縫製する構造であってもよい。
また各実施形態において、高圧室を下部室24をとし、低圧室を上部室26としたが、高圧室及び低圧室の配置はこれに限られるものではない。
10 サイドエアバッグ装置
16 サイドエアバッグ
18 隔壁
18A 折込み端縁
18B 車両後方端部
18C 両端部
20 サイドエアバッグ装置
22 チューブ
22A 前縁部
22D 下側開口部(高圧室側の開口部)
22U 上側開口部(低圧室側の開口部)
24 下部室(高圧室)
26 上部室(低圧室)
32 下方基布(基布)
34 上方基布(基布)
40 逆止弁
42 逆止弁
44 基布

Claims (4)

  1. 膨張展開時に高圧側となる高圧室と該高圧室より低圧となる低圧室とを有し、側面衝突時に膨張用のガスの供給を受けて前記高圧室及び前記低圧室が夫々膨張展開するサイドエアバッグと、
    該サイドエアバッグに、前記高圧室と前記低圧室とを区画するように設けられ、該サイドエアバッグの非膨張時において前記高圧室側へ向けて凸に折り込まれた折込み端縁を有する隔壁と、
    前記折込み端縁の車両後方端部を貫いて前記高圧室側及び前記低圧室側に夫々開口すると共に、前縁部において前記折込み端縁と縫製され、膨張用のガスを前記低圧室及び前記高圧室に分配するチューブと、を有し、
    該チューブの前記高圧室側の開口部と、前記隔壁の折込み端縁のうち前記チューブと重なりかつ該チューブの前記前縁部と縫製されていない領域とが、前記低圧室側から前記高圧室側へのガスの流れを許容し、その逆方向へのガスの流れを規制する逆止弁とされているサイドエアバッグ装置。
  2. 前記サイドエアバッグの基布と前記隔壁との境界部から、前記折込み端縁と前記前縁部との縫製部までの長さは、該縫製部より車両後方側における前記境界部から前記折込み端縁までの長さよりも短く設定されている請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記高圧室と前記低圧室とは、各々別体の基布により構成され、
    前記隔壁は、前記高圧室を構成する基布の一部により構成されている請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記隔壁は、前記サイドエアバッグの基布と別体に構成され、車幅方向の両端部において該基布と縫製されている請求項1又は請求項2に記載のサイドエアバッグ装置。
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