JP2011005908A - サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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幸史 柴山
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Abstract

【課題】頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部の膨張時の揺動を抑制し、車両用シートに着座している乗員の頭部及び腰部の保護性能向上を図る。
【解決手段】エアバッグ40は、乗員Pとボディサイド部との間であって、乗員Pの頭部PHに対応する箇所から腰部PPに対応する箇所にかけての領域を展開領域DAとする。エアバッグ40の主膨張部45は、展開領域DAの後部について、略上下方向の全領域にわたり膨張する。頭部保護膨張部46は展開領域DAの前上部で膨張し、腰部保護膨張部47は同展開領域DAの前下部で膨張する。非膨張部48は、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47間に位置する。主膨張部45の上部及び頭部保護膨張部46は、上部連通路52を有する上部隔壁51により仕切られ、主膨張部45の下部及び腰部保護膨張部47は、下部連通路54を有する下部隔壁53により仕切られている。
【選択図】図5

Description

本発明は、側突等により車両に側方から衝撃が加わった場合に、サイドドア等のボディサイド部と車両用シートとの間でエアバッグを膨張展開させ、そのエアバッグにより上記衝撃を緩和して乗員を保護するようにしたサイドエアバッグ装置に関するものである。
側突等により、車両に対し側方から衝撃が加わった場合に、その衝撃から乗員を保護する手段として、サイドエアバッグ装置が有効である。このサイドエアバッグ装置の一態様として、インフレータからの膨張用ガスによりエアバッグを膨張させて、乗員の腰部及び頭部を保護するサイドエアバッグ装置が知られている(特許文献1参照)。
このサイドエアバッグ装置では、図17に示すように、エアバッグ104が、中間膨張部105と、この中間膨張部105にそれぞれ繋がった頭部保護膨張部106及び腰部保護膨張部107と、中間膨張部105、頭部保護膨張部106及び腰部保護膨張部107によって囲まれた非膨張部108とからなる。このエアバッグ104は、折り畳まれてコンパクトにされた状態でインフレータ103とともに車両用シート101内に組み込まれている。インフレータ103は中間膨張部105内に配置されており、車両に対する側方からの衝撃に応じて膨張用ガスGを中間膨張部105内に噴出する。中間膨張部105は、この膨張用ガスGにより略上下方向へ延びるように膨張する。頭部保護膨張部106は、中間膨張部105を経由した膨張用ガスGにより、乗員Pの頭部PHの側方で膨張する。腰部保護膨張部107は、中間膨張部105を経由した膨張用ガスGにより、乗員Pの腰部PPの側方で膨張する。
米国特許第5556128号明細書
ところが、上記エアバッグ104は、中間膨張部105から頭部保護膨張部106へ膨張用ガスGが流れやすく、また、同中間膨張部105から腰部保護膨張部107へ膨張用ガスGが流れやすい構造となっている。そのため、インフレータ103からの膨張用ガスGは、中間膨張部105の内圧が高くなって十分な強度を発揮する前に、頭部保護膨張部106や腰部保護膨張部107に流入する。この膨張用ガスGの流入に伴い膨張展開する頭部保護膨張部106の慣性により、同頭部保護膨張部106は中間膨張部105の上端部を支点FP1として、図17において矢印Yで示すように下方へ揺動する。また、膨張用ガスGの流入に伴い膨張展開する腰部保護膨張部107の慣性により、同腰部保護膨張部107は、中間膨張部105の下端部を支点FP2として、図17において矢印Zで示すように上方へ揺動する。これらの揺動により、頭部保護膨張部106が乗員Pの頭部PHを保護するための位置(頭部PHの側方位置)からずれたり、腰部保護膨張部107が乗員Pの腰部PPを保護するための位置(腰部PPの側方位置)からずれたりするおそれがある。そして、頭部保護膨張部106や腰部保護膨張部107が、このように位置ずれを起こしているときに、衝撃を受けたボディサイド部が車内側へ進入してくると、頭部保護膨張部106は、頭部PHに対する保護性能を充分発揮することが難しく、また腰部保護膨張部107は、腰部PPに対する保護性能を充分発揮することが難しい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部の膨張時の揺動を抑制することができ、車両用シートに着座している乗員の頭部及び腰部の保護性能向上を図ることのできるサイドエアバッグ装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両用シートに着座した乗員と車両のボディサイド部との間であって、同乗員の頭部に対応する箇所から腰部に対応する箇所にかけての領域を展開領域とし、前記車両に対する側方からの衝撃に応じてインフレータから供給される膨張用ガスにより、エアバッグを膨張させ、かつ前記展開領域で展開させるサイドエアバッグ装置において、前記エアバッグは、前記インフレータからの前記膨張用ガスにより、前記展開領域の後部について、略上下方向の全領域にわたり、同方向に延びる軸線に沿って膨張する主膨張部と、前記主膨張部を経由した前記膨張用ガスにより前記展開領域の前上部で膨張して前記頭部を保護する頭部保護膨張部と、前記主膨張部を経由した前記膨張用ガスにより前記展開領域の前下部で膨張して前記腰部を保護する腰部保護膨張部と、前記頭部保護膨張部及び前記腰部保護膨張部間に位置する非膨張部とを備え、前記主膨張部の上部及び前記頭部保護膨張部が、上部連通路を有する上部隔壁により仕切られ、同主膨張部の下部及び前記腰部保護膨張部が、下部連通路を有する下部隔壁により仕切られていることを要旨とする。
上記の構成によれば、側突等により車両に対し側方から衝撃が加わると、インフレータから膨張用ガスがエアバッグの主膨張部に供給される。上部連通路を有する上部隔壁は、膨張用ガスが主膨張部から頭部保護膨張部へ流れる際の抵抗となる。また、下部連通路を有する下部隔壁は、膨張用ガスが主膨張部から腰部保護膨張部へ流れる際の抵抗となる。そのため、インフレータからの膨張用ガスは頭部保護膨張部や腰部保護膨張部へは流入しにくく、まず主膨張部に充填される。この膨張用ガスにより、主膨張部が展開領域の後部について、略上下方向の全領域にわたり、同方向に延びる軸線に沿って膨張する。この膨張に伴い主膨張部の内圧が高くなる。この時点では、頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部は未だ膨張していないか、膨張したとしてもわずかであり、それら頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部の各内圧は低い。
主膨張部の膨張が進行して内圧が高くなると、同主膨張部内の膨張用ガスの一部は、上部連通路を通って頭部保護膨張部に流入する。この膨張用ガスにより、頭部保護膨張部が展開領域の前上部(乗員の頭部の側方)で膨張する。また、上記主膨張部内の膨張用ガスの一部は、下部連通路を通って腰部保護膨張部に流入する。この膨張用ガスにより、腰部保護膨張部が展開領域の前下部(乗員の腰部の側方)で膨張する。これらの頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部の膨張の際には、主膨張部は既に膨張していて、内圧が高くなっている。
従って、頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部間が非膨張部となっているエアバッグにおいては、膨張用ガスの流入に伴い膨張展開する頭部保護膨張部の慣性により、同頭部保護膨張部に対し下向きの力が作用したり、膨張用ガスの流入に伴い膨張展開する腰部保護膨張部の慣性により、同腰部保護膨張部に対し上向きの力が作用したりする。しかし、主膨張部が高い強度を有する支柱として機能し、頭部保護膨張部の下方への揺動や腰部保護膨張部の上方への揺動を規制する。これらの揺動規制により、膨張時のエアバッグの形状の安定性が向上する。その結果、衝撃によりボディサイド部が車内側へ進入するときには、頭部保護膨張部が乗員の頭部の側方に位置し、腰部保護膨張部が乗員の腰部の側方に位置する。頭部が頭部保護膨張部によって確実に保護され、腰部が腰部保護膨張部によって確実に保護される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記頭部保護膨張部は、前記乗員の肩部の側方で膨張展開する箇所を同頭部保護膨張部の下部に有し、前記上部連通路は、前記上部隔壁について、前記肩部よりも上方となる箇所に設けられていることを要旨とする。
車両に対する衝撃によりボディサイド部が車内側(乗員側)へ進入する場合、膨張展開するエアバッグによって乗員の上半身を車内側へ移動させることができれば、その上半身がボディサイド部から受ける衝撃を緩和することが可能である。
一方、上半身の側部の耐衝撃性は、肩部において胸部や腹部よりも高い。そこで、頭部保護膨張部を頭部から肩部にかけての領域の側方で膨張展開させる構成とする。すなわち、頭部保護膨張部として、乗員の肩部の側方で膨張展開する箇所を、同頭部保護膨張部の下部に有する構成とする。そして、この頭部保護膨張部によって肩部を押圧して上半身を車内側へ移動させることで、上半身に加わる衝撃を緩和することが考えられる。
しかし、一般に、乗員の上半身の側部について、ボディサイド部との間の隙間は、肩部において最も狭い。そのため、単に頭部保護膨張部を肩部の側方まで延長しただけでは、その延長した部分を膨張展開させながら上記の狭い隙間へ入り込ませることが難しい。
この点、上部連通路が肩部よりも上方位置に設けられている請求項2に記載の発明では、頭部保護膨張部においてまず上部連通路の近傍部分が膨張展開し、その後に、上部連通路から離れた箇所(この箇所には下部も含まれる)が膨張展開する。すなわち、頭部保護膨張部では、まず頭部に対応する箇所が膨張展開する。このときには、頭部保護膨張部について、肩部に対応する下部は、膨張を伴わずに展開する。そのため、肩部とボディサイド部との間の隙間は狭いが、頭部保護膨張部のうち肩部に対応する下部は、上記のように膨張を伴わずに展開することで、この狭い隙間に入り込みやすい。そして、頭部保護膨張部のうち肩部に対応し、かつ上記隙間に入り込んだ下部に対し、膨張用ガスが流入することで、同下部が上記隙間で膨張する。従って、この膨張する頭部保護膨張部の下部によって、耐衝撃性の高い肩部を押圧して上半身を車内側へ移動させ、同上半身の保護性能を一層高めることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記主膨張部は、前記軸線に直交する断面での断面積が同軸線に沿う方向に略一定となる筒状に膨張することを要旨とする。
上記の構成によれば、側突等により車両に対し側方から衝撃が加わり、インフレータからの膨張用ガスが主膨張部に供給されると、その主膨張部は、軸線に直交する断面での断面積が同軸線に沿う方向に略一定となる筒状に膨張する。この主膨張部は、断面積が軸線に沿う方向に一定でない場合、すなわち断面積の極端に小さな部分や極端に大きな部分がある場合よりも、高い力で膨張時の形状を保持しようとする。従って、頭部保護膨張部の下方への揺動や、腰部保護膨張部の上方への揺動が、この強度の高い主膨張部により確実に規制され、乗員の頭部及び腰部の保護性能が一層向上する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記インフレータは、前記主膨張部とは異なる箇所で、かつ同主膨張部に連通した状態で設けられたインフレータ収納部内に配置されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、インフレータは、インフレータ収納部内に配置されることで、主膨張部とは異なる箇所に位置する(主膨張部内には存在しない)。このことは、インフレータが主膨張部の上記断面積に及ぼす影響がないか、又はあっても小さいことを意味する。従って、インフレータの存在を考慮しても、主膨張部について、軸線に直交する断面での断面積を同軸線に沿う方向に、より高い精度で略一定にすることができる。その結果、請求項3に記載の発明の効果をより一層確実なものとすることができる。
なお、インフレータ収納部は主膨張部とは異なる箇所に設けられているが、同主膨張部に連通している。そのため、インフレータからの膨張用ガスは、インフレータ収納部を通じて主膨張部に供給される。従って、インフレータ収納部内にインフレータが配置されることが原因で、主膨張部、頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部への膨張用ガスの供給に支障をきたすことはない。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1つに記載の発明において、前記主膨張部は、車幅方向については、前記乗員の上半身の側方に位置し、かつ前後方向については、同主膨張部の前面が、前記上半身の前半部と後半部との境界部分の近傍に位置するように膨張することを要旨とする。
ここで、乗員に対し側方から衝撃が加わった場合の耐衝撃性は、一般に、腰部において胸部や腹部よりも勝っている。また、胸部や腹部の耐衝撃性は、それらの後半部において前半部よりも勝っている。そのため、エアバッグの膨張展開に伴い乗員に作用する衝撃(荷重)は、胸部や腹部において腰部よりも小さいことが望ましい。また、胸部や腹部に作用する衝撃(荷重)は、それらの前半部において後半部よりも小さいことが望ましい。
この点、請求項5に記載の発明では、主膨張部が、車幅方向については、乗員の上半身の側方であって、前後方向については、同主膨張部の前面が、上半身の前半部と後半部との境界部分の近傍に位置するように膨張する。エアバッグが膨張展開した状態では、上半身の前半部の側方には非膨張部が位置する。従って、乗員の上半身のうち耐衝撃性の低い前半部が、膨張展開するエアバッグから受ける衝撃(荷重)は小さい。また、乗員の上半身のうち耐衝撃性の高い後半部は、主膨張部によって側突等の衝撃から保護される。
このように、上半身の前半部と後半部とで耐衝撃性が異なることを考慮し、それらの前半部及び後半部をそれぞれ適した態様で衝撃から保護することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記車両用シートのシートバックは、鉛直線に対し後側へ傾斜した前面にて前記乗員の前記上半身を後側から支えるシートバック本体と、前記シートバック本体の少なくとも車外側であって、前記展開領域よりも車内側の箇所から前方へ突出して、前記上半身の車外側への動きを規制するサイドサポート部とを有しており、前記主膨張部は、前記軸線が、前記シートバック本体の前記前面に対し略平行となるように膨張することを要旨とする。
上記の構成によれば、シートバック本体の車外側であって、展開領域よりも車内側の箇所から前方へ突出するサイドサポート部は、シートバック本体に凭れた乗員の上半身の車外側への動きを規制する。さらに、サイドサポート部の車外側では、自身の軸線がシートバック本体の前面に対し略平行となるよう主膨張部が膨張する。この主膨張部は、上半身の車外側への動きを規制するとともに、上半身の後半部を側突等の衝撃から保護する。そのため、上半身の車外側への動きを規制する効果が、サイドサポート部のみによる場合よりも大となる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記サイドサポート部は、前記鉛直線に対し前記シートバック本体の前記前面よりも後側へ大きく傾斜する傾斜面を有しており、前記傾斜面の下端は、前後方向については、前記上半身の前記境界部分の近傍に位置しており、前記主膨張部は、前記軸線に直交する断面のうち前記傾斜面の下端に対応するものの前端が、同下端と同一箇所、又は同下端の後方近傍に位置するように膨張することを要旨とする。
上記の構成によれば、サイドサポート部が、上半身の車外側への動きを規制する度合いは、同サイドサポート部のシートバック本体からの突出長が長くなるに従い大きくなる。
この点、サイドサポート部のうち、傾斜面を有する箇所では、シートバック本体からの突出長が、傾斜面の下端で最も長く、上側ほど短くなる。そのため、サイドサポート部のうち傾斜面を有する箇所では、上半身の車外側への動きを規制する度合いが、傾斜面を有しない箇所よりも小さくなる。
しかし、主膨張部が上記の条件を満たすように膨張すると、すなわち、軸線に直交する断面のうち傾斜面の下端に対応するものの前端が、同下端と同一箇所、又は同下端の後方近傍に位置するように膨張すると、上記サイドサポート部のうち傾斜面を有する箇所の外側方でも主膨張部が膨張することとなる。主膨張部のこの部分が、上半身の車外側への動きを規制するとともに、上半身の後半部を側突等の衝撃から保護する。
なお、請求項1〜7のいずれか1つに記載の発明における非膨張部としては、請求項8に記載の発明によるように、主膨張部、頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部により囲まれ、かつ前側が開放された凹部からなるものであってもよい。
このように非膨張部が凹部からなる場合には、上半身の胸部や腹部の少なくとも前半部の側方に、エアバッグを構成する布帛等が位置しない。このため、上半身の少なくとも前半部が、膨張するエアバッグから衝撃(荷重)を受けることは少ない。
また、エアバッグを折り畳む等してコンパクトにしたときに、凹部からなる非膨張部の分、エアバッグが嵩張らなくてすむ。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1つに記載の発明において、前記頭部保護膨張部から前記主膨張部への前記膨張用ガスの流通を規制する上部逆止弁をさらに備えることを要旨とする。
主膨張部の内圧は、頭部保護膨張部が膨張する際に下方へ揺動させないように高いことが重要である。しかし、頭部保護膨張部が下方へ揺動することなく一旦膨張すれば、主膨張部の内圧が高いことはさほど重要でなくなる。一方、頭部保護の観点からは、頭部保護膨張部の内圧は高い状態に維持されることが望ましい。
この点、上部逆止弁を備える請求項9に記載の発明では、この上部逆止弁により、主膨張部から頭部保護膨張部への膨張用ガスの流通は許容されるが、頭部保護膨張部から主膨張部への膨張用ガスの流通は規制される。従って、上部逆止弁の上記作動により、エアバッグの膨張初期には主膨張部の内圧を高くして、頭部保護膨張部を下方へ揺動させることなく膨張させることができ、その膨張後には頭部保護膨張部を内圧の高い状態に維持し、頭部を確実に保護することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか1つに記載の発明において、前記腰部保護膨張部から前記主膨張部への前記膨張用ガスの流通を規制する下部逆止弁をさらに備えることを要旨とする。
主膨張部の内圧は、腰部保護膨張部が膨張する際に上方へ揺動させないように高いことが重要である。しかし、腰部保護膨張部が上方へ揺動することなく一旦膨張すれば、主膨張部の内圧が高いことはさほど重要でなくなる。一方、腰部保護の観点からは、腰部保護膨張部の内圧は高い状態に維持されることが望ましい。
この点、下部逆止弁を備える請求項10に記載の発明では、この下部逆止弁により、主膨張部から腰部保護膨張部への膨張用ガスの流通は許容されるが、腰部保護膨張部から主膨張部への膨張用ガスの流通は規制される。従って、下部逆止弁の上記作動により、エアバッグの膨張初期には主膨張部の内圧を高くして、腰部保護膨張部を上方へ揺動させることなく膨張させることができ、その膨張後には、腰部保護膨張部を内圧の高い状態に維持し、腰部を確実に保護することができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか1つに記載の発明において、前記頭部保護膨張部及び前記腰部保護膨張部の少なくとも一方は、自身の後方側に底壁を有し、同底壁において前記主膨張部に結合されており、同底壁を前記主膨張部に面接触させた状態で膨張するものであることを要旨とする。
上記の構成によれば、上記底壁を有する保護膨張部(頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部の少なくとも一方)では、膨張に際し、同底壁が主膨張部に面接触する。この面接触により主膨張部が底壁を支える機能を発揮する。そのため、上記保護膨張部が底壁を支点として揺動しようとしても、その揺動が主膨張部によって規制される。この規制により、上記保護膨張部が膨張した後のエアバッグの形状の安定性が向上する。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1つに記載の発明において、前記頭部保護膨張部は、前記上部連通路から車内側及び車外側へそれぞれ遠ざかった箇所で前記主膨張部に結合され、前記腰部保護膨張部は、前記下部連通路から車内側及び車外側へそれぞれ遠ざかった箇所で同主膨張部に結合されていることを要旨とする。
頭部保護膨張部が上記の条件を満たす箇所で主膨張部に結合されることにより、同頭部保護膨張部の主膨張部との結合部分を支点とした車幅方向の揺動が規制される。この揺動を規制する力は、頭部保護膨張部の主膨張部に対する結合箇所が上部連通路から車内側へ遠ざかるほど、また車外側へ遠ざかるほど大きくなる。この規制により、頭部保護膨張部が膨張した後のエアバッグの形状の安定性が向上する。
同様に、腰部保護膨張部が上記の条件を満たす箇所で主膨張部に結合されることにより、同腰部保護膨張部の主膨張部との結合部分を支点とした車幅方向の揺動が規制される。この揺動を規制する力は、腰部保護膨張部の主膨張部に対する結合箇所が下部連通路から車内側へ遠ざかるほど、また車外側へ遠ざかるほど大きくなる。この規制により、腰部保護膨張部が膨張した後のエアバッグの形状の安定性が向上する。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1つに記載の発明において、前記上部隔壁及び前記下部隔壁の少なくとも一方は、前記主膨張部の前方側の部分により構成されていることを要旨とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1つに記載の発明において、前記頭部保護膨張部は自身の後方側に底壁を有しており、同底壁により前記上部隔壁が構成されていることを要旨とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1〜12,14のいずれか1つに記載の発明において、前記腰部保護膨張部は自身の後方側に底壁を有しており、同底壁により前記下部隔壁が構成されていることを要旨とする。
上記請求項13〜15のいずれか1つに記載の発明の構成によれば、主膨張部の上部と頭部保護膨張部とを仕切る上部隔壁や、同主膨張部の下部と腰部保護膨張部とを仕切る下部隔壁を、簡単な構成で成立させることができる。
本発明のサイドエアバッグ装置によれば、頭部保護膨張部及び腰部保護膨張部の膨張時の揺動を抑制することができ、車両用シートに着座している乗員の頭部及び腰部の保護性能向上を図ることができる。
本発明を具体化した第1実施形態を示す図であり、(A)は、サイドエアバッグ装置が装備された車両用シートを乗員とともに示す概略側面図、(B)はインフレータアセンブリの概略側面図。 車両用シート及びボディサイド部の位置関係を乗員及びエアバッグとともに示す概略正断面図。 同じく、車両用シート及びボディサイド部の位置関係を乗員及びエアバッグとともに示す概略平断面図。 (A)は、着座姿勢を採った乗員を、エアバッグ及び展開領域とともに示す部分側面図、(B)は、車両用シートを、エアバッグ及び展開領域とともに示す側面図。 エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを、車両用シート及び乗員とともに示す側断面図。 シートバックの収納部に組み込まれたエアバッグモジュールを、ボディサイド部とともに示す部分平断面図。 図6の状態からエアバッグがシートバックから飛び出して膨張展開した状態を示す部分平断面図。 (A)は、図5のA−A線に沿った断面構造を示す断面図、(B)は同図5のB−B線に沿った断面構造を示す断面図。 本発明を具体化した第2実施形態において、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを、車両用シート及び乗員とともに示す側断面図。 本発明を具体化した第3実施形態において、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを、車両用シート及び乗員とともに示す側断面図。 (A)は、図10のC−C線に沿った断面構造を示す断面図、(B)は同図10のD−D線に沿った断面構造を示す断面図。 本発明を具体化した第4実施形態において、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを、車両用シート及び乗員とともに示す側断面図。 (A)は、図12のE−E線に沿った断面構造を示す断面図、(B)は同図12のF−F線に沿った断面構造を示す断面図。 頭部保護膨張部(腰部保護膨張部)の主膨張部に対する結合態様の別例を示す図であり、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを示す平断面図。 同じく、頭部保護膨張部(腰部保護膨張部)の主膨張部に対する結合態様の別例を示す図であり、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを示す平断面図。 同じく、頭部保護膨張部(腰部保護膨張部)の主膨張部に対する結合態様の別例を示す図であり、エアバッグが展開状態にされたエアバッグモジュールを示す平断面図。 従来のサイドエアバッグ装置を、車両用シート及び乗員とともに示す概略側面図。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
なお、以下の記載において、車両の前進方向を前方(車両前方)として説明し、車両の後進方向を後方(車両後方)として説明する。また、以下の記載における上下方向は車両の上下方向を意味し、左右方向は車両の車幅方向であって車両前進時の左右方向と一致するものとする。
図1(A)、図2及び図3の少なくとも1つに示すように、車両10においてボディサイド部11の車内側(図2の右側、図3の上側)の近傍には車両用シート12が配置されている。ここで、ボディサイド部11とは、車両10の側部に配置された部材を指し、主としてドア、ピラー等がこれに該当する。例えば、前席に対応するボディサイド部11は、フロントドア、センターピラー(Bピラー)等である。また、後席に対応するボディサイド部11は、サイドドア(リヤドア)の後部、Cピラー、タイヤハウスの前部、リヤクォータ等である。
図2、図3及び図4(A),(B)の少なくとも1つに示すように、車両用シート12は、シートクッション(座部)13と、そのシートクッション13の後側から起立し、かつ傾き調整機構(図示略)により傾斜角度を調整されるシートバック(背もたれ部)14とを備えて構成されている。シートバック14は、シートバック本体15と、そのシートバック本体15の車幅方向についての両側部に設けられた一対のサイドサポート部16とを備えて構成されている。シートバック本体15の前面15Fは、鉛直線VLに対し後側へ傾斜しており(図4(B)参照)、同シートバック本体15は、この前面15Fによって乗員Pの上半身UBを後側から支える。
両サイドサポート部16は、シートバック本体15の前面15Fよりも前方へ突出しており、シートクッション13に腰掛けてシートバック本体15に凭れた乗員Pの上半身UBの車幅方向の動きを規制する。各サイドサポート部16の上記前面15Fからの突出長L1は、上下位置に応じて異なっている。この突出長L1は、各サイドサポート部16の下部、より正確には、下端よりも若干高い箇所で最も長く、基本的にはこの箇所から上方へ離れるほど、又は下方へ離れるほど短くなる。
各サイドサポート部16において突出長L1の最も長い箇所の先端よりも上側部分は、鉛直線VLに対し、上記シートバック本体15の前面15Fよりも後側へ大きく傾斜する傾斜面17を有している。この傾斜面17の下端17Lは、前後方向については、乗員Pの上半身UBについて、前半部UBFと後半部UBRとの境界部分Xの近傍に位置している。
次に、シートバック14において、車外側のサイドサポート部16を含む車外側の側部の内部構造について説明する。
シートバック14内には、その骨格をなすシートフレームが配置されている。シートフレームの一部は、図6に示すように、シートバック14内におけるシートバック本体15とサイドサポート部16との境界部分近傍に配置されており、この部分(以下「サイドフレーム部18」という)は、金属板を曲げ加工することによって形成されている。サイドフレーム部18を含むシートフレームの車両前側には、ウレタンフォーム等の弾性材からなるシートパッド19が配置されている。また、シートフレームの車両後側には、合成樹脂等によって形成された硬質のバックボード21が配置されている。なお、シートパッド19は表皮によって被覆されているが、図6ではその表皮の図示が省略されている。後述する図7についても同様である。
シートパッド19についてサイドフレーム部18の近傍、より詳しくは、サイドフレーム部18の車外側近傍には収納部22が設けられている。収納部22の位置は、車両用シート12に着座した乗員Pの上半身UBの斜め後方近傍となる(図3参照)。この収納部22には、サイドエアバッグ装置の主要部をなすエアバッグモジュールAMが配設されている。
収納部22の車外側かつ前側の角部からは、斜め前車外側に向けてスリット23が延びている。シートパッド19の前側の角部19Cとスリット23とによって挟まれた箇所(図6において二点鎖線の枠で囲んだ箇所)は、後述するエアバッグ40によって破断される破断予定部24を構成している。
上記エアバッグモジュールAMは、インフレータアセンブリ30及びエアバッグ40を主要な構成部材として備えている。
次に、これらの構成部材の各々について説明する。ここで、本実施形態では、エアバッグモジュールAM及びその構成部材について「上下方向」、「前後方向」というときは、図1(A)に示すように車両用シート12のシートバック14を基準としている。シートバック14の起立する方向を「上下方向」とし、シートバック14の厚み方向を「前後方向」としている。通常、シートバック14は後方へ多少傾斜した状態で使用されることから、「上下方向」は厳密には鉛直方向ではなく、多少傾斜している。同様に、「前後方向」は厳密には水平方向ではなく、多少傾斜している。
<インフレータアセンブリ30>
図1(B)及び図6の少なくとも一方に示すように、インフレータアセンブリ30は、ガス発生源としてのインフレータ31と、そのインフレータ31の外側に装着されたリテーナ32とを備えて構成されている。本実施形態では、インフレータ31として、パイロタイプと呼ばれるタイプが採用されている。インフレータ31は、上下方向に細長い略円柱状をなしている。インフレータ31の内部には、膨張用ガスGを発生するガス発生剤(図示略)が収容されている。インフレータ31の上端部には、同インフレータ31への制御信号の印加配線となるハーネス(図示略)が接続されている。
なお、インフレータ31としては、上記ガス発生剤を用いたパイロタイプに代えて、高圧ガスの充填された高圧ガスボンベの隔壁を火薬等によって破断してガスを噴出させるタイプ(ハイブリッドタイプ)が用いられてもよい。
一方、リテーナ32は、ディフューザとして機能するとともに、上記インフレータ31をエアバッグ40と一緒にシートバック14内のサイドフレーム部18に締結する機能を有する部材である。リテーナ32の大部分は、金属板等の板材を曲げ加工等することによって上下方向に細長い略筒状に形成されている。リテーナ32には窓部(図示略)が設けられており、インフレータ31から噴出された膨張用ガスGの多くが、この窓部を通じて車両10の略前方へ向けて噴き出される。
リテーナ32には、これを上記サイドフレーム部18に取付けるための係止部材として、複数本(本実施形態では2本)のボルト35が固定されている。表現を変えると、両ボルト35が、リテーナ32を介してインフレータ31に間接的に固定されている。これらのボルト35は、インフレータ31の軸線に直交する方向へ向けて延びている。
なお、インフレータアセンブリ30は、インフレータ31とリテーナ32とが一体になったものであってもよい。
<エアバッグ40>
図1(A)、図2及び図3の少なくとも1つに示すように、エアバッグ40は、車両用シート12に着座した乗員Pとボディサイド部11との間であって、同乗員Pの頭部PHに対応する箇所から腰部PPに対応する箇所にかけての領域を展開領域DAとする。そして、エアバッグ40は、側突等により衝撃が車両10の側方からボディサイド部11に加わったときに、インフレータ31からの膨張用ガスGにより、上記展開領域DAで膨張展開する。さらに、エアバッグ40は、自身の一部(後部)を収納部22内に残した状態で同収納部22から略前方へ向けて飛び出し、乗員P及びボディサイド部11間で膨張展開することにより上記衝撃から乗員Pを保護する。
図5及び図8(A),(B)の少なくとも1つに示すように、エアバッグ40は、それぞれ布帛からなる2枚の布帛部を車幅方向に重ね合わせ、両布帛部を結合させることにより形成されている。ここでは、両布帛部を区別するために、車内側に位置するものを布帛部41といい、車外側に位置するものを布帛部42というものとする。
上記布帛部41,42としては、強度が高く、かつ可撓性を有していて容易に折り畳むことのできる素材、例えばポリエステル糸やポリアミド糸等を用いて形成した織布等が適している。
両布帛部41,42の上記結合は、それらの周縁部に設けられた周縁結合部43においてなされている。本実施形態では、周縁結合部43は、両布帛部41,42の周縁部を、縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。
なお、エアバッグ40は、1枚の布帛を、その中央部分で二つ折りして車幅方向に重ね合わせ、その重ね合わされた部分の周縁部同士を結合させることにより形成されたものであってもよい。また、周縁結合部43は、上記縫糸を用いた縫合とは異なる手段、例えば接着剤を用いた接着によって形成されてもよい。
上記エアバッグ40は、インフレータ収納部44、主膨張部45、頭部保護膨張部46、腰部保護膨張部47及び非膨張部48を備えて構成されている。インフレータ収納部44は、上述したインフレータアセンブリ30が収納される箇所であり、上記サイドフレーム部18(図6参照)の外側方近傍において、略上下方向に延びている。インフレータ収納部44は、自身の上端に挿入口44Aを有している。この挿入口44Aは、両布帛部41,42を縫製する等して、インフレータアセンブリ30を有しない状態のエアバッグ40を製作した後に、エアバッグ40の外部からインフレータアセンブリ30をインフレータ収納部44内に配置する際に、同インフレータアセンブリ30を通過させるためのものである。なお、この挿入口44Aは、図示はしないが、インフレータアセンブリ30がインフレータ収納部44内に配置された後に、縫合、接着等の手段によって塞がれる。また、インフレータ収納部44について、インフレータアセンブリ30よりも下方となる箇所には、下側ほど縮径するテーパ状部分44Bが形成されている。このテーパ状部分44Bは、インフレータ収納部44の一部として形成されている。
主膨張部45は、インフレータ収納部44の前側に連通した状態で形成されている。この連通は、インフレータ収納部44の上下方向の全領域にわたってなされている。主膨張部45の下端は、インフレータ収納部44においてテーパ状部分44Bの下端に連なっている。主膨張部45は、インフレータ31からの膨張用ガスGにより、シートバック本体15の前面15Fに対し略平行で、かつ略上下方向に延びる軸線ALに沿って筒状に膨張する。この際、主膨張部45は、上記展開領域DAの車幅方向については、その全領域にわたって膨張する。また、主膨張部45は、上記展開領域DAの前後方向については、その後部において膨張する。さらに、主膨張部45は、上記展開領域DAの上下方向については、その全領域にわたって膨張する。
この膨張に際しては、主膨張部45は、前記軸線ALに直交する断面C1,C2での断面積S1,S2が同軸線ALに沿う方向に略一定となるように膨張する。これらの断面C1,C2は、あくまでも筒状に膨張する主膨張部45の断面であり、インフレータ収納部44での断面を含まない。本実施形態では、主膨張部45は、上記軸線ALに沿う方向のどの箇所においても、略同一の断面形状、例えば、円形状、楕円形状等となるように膨張する。なお、図5では、断面C1,C2を便宜的に楕円で表現している。また、この楕円の断面C1,C2に網点(細かな点の集まり)を付すことで、断面積S1,S2を表現している。また、図5では、軸線ALに沿う任意の2箇所を例に断面C1,C2及び断面積S1,S2を図示しているが、同軸線ALに沿う方向の他の箇所についても、断面及び断面積は一様である。さらに、図8(B)では、断面C1,C2と、主膨張部45の内壁面とを区別して図示するために、同断面C1,C2が同内壁から若干離れた状態で表現されている。
また、主膨張部45は、車幅方向については、乗員Pの上半身UBの側方で膨張する。また、主膨張部45は、前後方向については、図4(A),(B)及び図5の少なくとも1つに示すように、同主膨張部45の前面45Fが、乗員Pの上半身UBの前半部UBFと後半部UBRとの境界部分Xの近傍に位置するように膨張する。
また、主膨張部45は、前記軸線ALに直交する断面のうち前記傾斜面17の下端17Lに対応するもの(C2)の前端45FEが、同下端17Lと同一箇所に位置するように膨張する(図4(B)参照)。
図5及び図8(A),(B)の少なくとも1つに示すように、頭部保護膨張部46は、主膨張部45を経由した膨張用ガスGにより展開領域DAの前上部で膨張して頭部PHを保護する箇所である。主膨張部45の上部と頭部保護膨張部46とは、上部隔壁51によって仕切られている。上部隔壁51は、車内側及び車外側の両布帛部41,42において、主膨張部45と頭部保護膨張部46との境界部分を、一部を残して結合することにより形成されている。ここでは、主膨張部45と頭部保護膨張部46との境界部分において両布帛部41,42を互いに接近させ、それらを、一部を残して縫製(縫糸で縫合)することにより上部隔壁51が形成されている。上部隔壁51において、結合(縫製)のされていない箇所は、主膨張部45及び頭部保護膨張部46間を連通させる上部連通路52となっている。
なお、上記図5では、上部隔壁51における縫糸が、点を一定間隔おきに並べてなる線種(破線の一種)によって表現されている。この線種は、縫合の対象となる布帛部41,42の内側(両布帛部41,42間)における縫糸の状態、すなわち断面構造を示している。このことは、同図5の後述する下部隔壁53についても、また、図9についても同様である。
腰部保護膨張部47は、主膨張部45を経由した膨張用ガスGにより展開領域DAの前下部で膨張して腰部PPを保護する箇所である。主膨張部45の下部と腰部保護膨張部47とは、下部隔壁53によって仕切られている。下部隔壁53は、車内側及び車外側の両布帛部41,42において、主膨張部45と腰部保護膨張部47との境界部分を、一部を残して結合(縫糸で縫合)することにより形成されている。下部隔壁53において、結合(縫合)のされていない箇所は、主膨張部45及び腰部保護膨張部47間を連通させる下部連通路54となっている。
非膨張部48は、主膨張部45、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47により囲まれ、かつ前側が開放された凹部からなる。本実施形態では、この凹部には、車内側及び車外側の両布帛部41,42が存在しない。
上記インフレータアセンブリ30は、略上下方向へ延びる姿勢でインフレータ収納部44内に配置されている。この配置により、インフレータアセンブリ30は、主膨張部45とは異なる箇所(主膨張部45よりも後側)に位置し、主膨張部45内には存在しない。このことは、インフレータアセンブリ30が上述した主膨張部45の断面積S1,S2に及ぼす影響がないか、又はあっても小さいことを意味する。そして、リテーナ32の2本のボルト35が、車内側の布帛部41に挿通されている。こうした挿通により、インフレータアセンブリ30がエアバッグ40に対し位置決めされた状態で係止されている。
ところで、図6に示すように、エアバッグ40及びインフレータアセンブリ30を主要な構成部材として有する上記エアバッグモジュールAMは、展開状態のエアバッグ40(図5参照)が折り畳まれることにより、コンパクトな収納用形態にされている。これは、エアバッグモジュールAMをシートバック14における限られた大きさの収納部22に確実に収納するためである。ここで、エアバッグ40の非膨張部48が凹部によって構成されていて、この箇所には布帛部41,42が存在しない。このことから、エアバッグ40を折り畳んで収納用形態としたときには、その非膨張部48を膨張部に変更した場合はもちろんのこと、非膨張部48を布帛によって構成した場合よりも、エアバッグ40が収納用形態となったときの体積が小さくなる。
上記収納用形態にされたエアバッグモジュールAMは、インフレータアセンブリ30を後側に位置させ、かつエアバッグ40の多くを前側に位置させた状態で、シートバック14の収納部22に収容されている。そして、上述したように、リテーナ32から延びてエアバッグ40に挿通されたボルト35が、サイドフレーム部18に挿通され、ナット36によって締付けられている。この締付けにより、インフレータアセンブリ30がエアバッグ40と一緒にサイドフレーム部18に固定されている。なお、インフレータアセンブリ30は、上述したボルト35及びナット36とは異なる部材によって車両10(サイドフレーム部18)に固定されてもよい。
図1に示すように、サイドエアバッグ装置は、上述したエアバッグモジュールAMのほかに衝撃センサ61及び制御装置62を備えている。衝撃センサ61は加速度センサ等からなり、車両10のボディサイド部11(図2及び図3参照)等に設けられており、同ボディサイド部11に側方から加えられる衝撃を検出する。制御装置62は、衝撃センサ61からの検出信号に基づきインフレータ31の作動を制御する。
上記のようにして、本実施形態のサイドエアバッグ装置が構成されている。このサイドエアバッグ装置では、車両10のボディサイド部11に対し、側突等により所定値以上の衝撃が加わり、そのことが衝撃センサ61によって検出されると、その検出信号に基づき制御装置62からインフレータ31に対し、これを作動させるための指令信号が出力される。この指令信号に応じて、インフレータ31では、ガス発生剤が高温高圧の膨張用ガスGを発生し、これを噴出する。この膨張用ガスGはまずエアバッグ40の主膨張部45に供給される。この膨張用ガスGの圧力が、折り畳まれて収納用形態にされたエアバッグ40の各部に作用し、同エアバッグ40がシートバック14内で膨張を開始する。
図5に示すように、エアバッグ40では、上部連通路52を有する上部隔壁51は、膨張用ガスGが主膨張部45の上部から頭部保護膨張部46へ流れる際の抵抗となる。また、下部連通路54を有する下部隔壁53は、膨張用ガスGが主膨張部45の下部から腰部保護膨張部47へ流れる際の抵抗となる。そのため、インフレータ31からの膨張用ガスGは、頭部保護膨張部46や腰部保護膨張部47へは流入しにくく、まず主膨張部45に充填される。この充填に伴い内圧の上昇する主膨張部45によってシートバック14のシートパッド19が押圧され、破断予定部24(図6参照)において破断される。図7に示すように、エアバッグ40は、一部(インフレータアセンブリ30の近傍部分)をシートバック14の収納部22に残した状態で、破断された箇所を通じて同シートバック14から飛び出す。その後、膨張用ガスGにより主膨張部45は、図5に示すように展開領域DAの後部について、軸線ALに沿いながら略上下方向に膨張し、折り状態を解消しながら展開しようとする。主膨張部45は、展開領域DA後部の上下方向についての全領域にわたって膨張すると、同方向に延びる筒状となる。このように筒状となった主膨張部45では、膨張に伴い内圧が高くなっている。この時点では、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47は未だ膨張していないか、膨張したとしてもわずかであり、それら頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47の各内圧は低い。
主膨張部45の膨張が進行してその内圧が高くなると、同主膨張部45内の膨張用ガスGの一部は、上部連通路52を通って頭部保護膨張部46に流入する。この膨張用ガスGにより、頭部保護膨張部46が展開領域DAの前上部で膨張して、折り状態を解消しながら、乗員Pの頭部PHとボディサイド部11との間で車両10の前方に向けて展開する。また、上記主膨張部45内の膨張用ガスGの一部は、下部連通路54を通って腰部保護膨張部47に流入する。この膨張用ガスGにより、腰部保護膨張部47が展開領域DAの前下部で膨張して、折り状態を解消しながら、乗員Pの腰部PPとボディサイド部11との間で車両10の前方に向けて展開する。これらの頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47が膨張する際には、主膨張部45は既に膨張していて、内圧が高くなっている。
従って、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47間が非膨張部48となっているエアバッグ40では、膨張用ガスGの流入に伴い膨張展開する頭部保護膨張部46の慣性により、同頭部保護膨張部46に対し下向きの力が作用する。また、膨張用ガスGの流入に伴い膨張展開する腰部保護膨張部47の慣性により、同腰部保護膨張部47に対し上向きの力が作用する。しかし、主膨張部45が高い強度を有する支柱として機能する。この機能の発揮により、主膨張部45は、頭部保護膨張部46が下方へ揺動したり、腰部保護膨張部47が上方へ揺動したりするのを規制する。
特に、本実施形態では、主膨張部45は、軸線ALに直交する断面C1,C2での断面積S1,S2が同軸線ALに沿う方向に略一定となるように膨張する。この主膨張部45は、断面積S1,S2が軸線ALに沿う方向に一定でない場合、すなわち断面積S1,S2の極端に小さな部分や極端に大きな部分がある場合よりも、大きな力で膨張時の形状を保持しようとする。
その結果、衝撃によりボディサイド部11が車内側へ進入するときには、頭部保護膨張部46が乗員Pの頭部PHの側方に位置し、腰部保護膨張部47が乗員Pの腰部PPの側方に位置する。頭部PHが頭部保護膨張部46によって側突等の衝撃から確実に保護され、腰部PPが腰部保護膨張部47によって側突等の衝撃から確実に保護される。
なお、本実施形態では、インフレータアセンブリ30がインフレータ収納部44内に配置されていて、主膨張部45内には位置しないため、同インフレータアセンブリ30が上記主膨張部45の断面積S1,S2に及ぼす影響がないか、又はあっても小さい。
また、本実施形態では、インフレータ収納部44が主膨張部45とは異なる箇所(後側)に設けられているが、同主膨張部45に連通されている。そのため、インフレータ31からの膨張用ガスGは、インフレータ収納部44を通じて主膨張部45に供給される。従って、インフレータ収納部44内にインフレータアセンブリ30が配置されることが原因で、主膨張部45、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47への膨張用ガスGの供給に支障をきたすことはない。
ここで、乗員Pの上半身UBに対し側方から衝撃が加わった場合の耐衝撃性は、一般に、腰部PPにおいて胸部PTや腹部PBよりも勝っている。また、胸部PTや腹部PBの耐衝撃性は、後半部UBRにおいて前半部UBFよりも勝っている。これは、後半部UBRには背骨があり、肋骨がその後部において背骨に接続されているのに対し、肋骨の前部は、上記背骨のような強度を有するものに接続されていないからである。そのため、エアバッグ40の膨張展開に伴い乗員Pに作用する衝撃(荷重)は、胸部PTや腹部PBにおいて腰部PPよりも小さいことが望ましい。また、上記衝撃(荷重)は、胸部PTや腹部PBでは、前半部UBFにおいて後半部UBRよりも小さいことが望ましい。
この点、本実施形態では、主膨張部45が、車幅方向については、乗員Pの上半身UBの側方であって、前後方向については、同主膨張部45の前面45Fが、上半身UBの前半部UBFと後半部UBRとの境界部分Xの近傍に位置するように膨張する。エアバッグ40が膨張展開した状態では、上半身UBの前半部UBFの側方には非膨張部48が位置する。従って、乗員Pの上半身UBのうち耐衝撃性の低い前半部UBFが、膨張展開するエアバッグ40から受ける衝撃(荷重)は小さい。また、乗員Pの上半身UBのうち耐衝撃性の高い後半部UBRは、主膨張部45によって側突等の衝撃から保護される。
また、シートバック本体15に凭れた乗員Pの上半身UBの車外側への動きは、シートバック本体15の車外側のサイドサポート部16によって規制される。さらに、この車外側のサイドサポート部16の車外側では、自身の軸線ALがシートバック本体15の前面15Fに対し略平行となるよう主膨張部45が膨張する。この主膨張部45により、上半身UBの車外側への動きが規制されるとともに、同上半身UBの後半部UBRが側突による衝撃から保護される。
また、サイドサポート部16はシートバック本体15の前面15Fから前方へ突出しているが、その突出長L1は、傾斜面17では、その下端17Lで最も長く、上側ほど短くなる。しかも、傾斜面17の下端17Lは、前後方向については、上半身UBの前半部UBFと後半部UBRとの境界部分Xの近傍に位置する。従って、サイドサポート部16のうち傾斜面17を有する箇所では、上半身UBの車幅方向の動きを規制する度合いが、傾斜面17を有しない箇所よりも小さくなる。
しかし、主膨張部45が上記の条件(軸線ALに直交する断面のうち傾斜面17の下端17Lに対応するものの前端45FEが、同下端17Lと同一箇所に位置すること)を満たすように膨張すると、サイドサポート部16のうち傾斜面17を有する箇所の側方でも主膨張部45が膨張することとなる。表現を変えると、上半身UBの後半部UBRのうち、サイドサポート部16の傾斜面17の前側に対応する箇所(図4(B)において網点で示す箇所)の側方にも主膨張部45が位置する。主膨張部45のこの部分が、上半身UBの車幅方向の動きを規制するとともに、上述したように上半身UBの後半部UBRを側突等の衝撃から保護する。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)頭部保護膨張部46と腰部保護膨張部47との間を非膨張部48としたエアバッグ40を有するサイドエアバッグ装置において、主膨張部45を、エアバッグ40の展開領域DAの後部について、略上下方向の全領域にわたって膨張させる。この主膨張部45の上部と頭部保護膨張部46とを、上部連通路52の設けられた上部隔壁51により仕切り、同主膨張部45の下部と腰部保護膨張部47とを、下部連通路54の設けられた下部隔壁53によって仕切っている(図5参照)。そのため、インフレータ31からの膨張用ガスGにより、まず主膨張部45を、筒状で内圧の高い状態に膨張展開させ、その後に、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47を膨張展開させることができる。従って、頭部保護膨張部46が慣性により下方へ揺動したり、腰部保護膨張部47が慣性により上方へ揺動したりするのを規制し、膨張時のエアバッグ40の形状の安定性を高め、乗員Pの頭部PH及び腰部PPの保護性能の向上を図ることができる。
(2)主膨張部45の膨張時の形状を、軸線ALに直交する断面C1,C2での断面積S1,S2が同軸線ALに沿う方向に略一定となるように設定している。このため、断面積S1,S2の極端に小さな部分がある場合とは異なり、主膨張部45の形状保持力の極端に小さな箇所がないようにすることができる。その結果、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47の揺動を確実に規制し、乗員Pの頭部PH及び腰部PPに対する保護性能の一層の向上を図ることができる。
(3)インフレータアセンブリ30を、主膨張部45の後側で、かつ同主膨張部45に連通した状態で設けられたインフレータ収納部44内に配置している。そのため、インフレータアセンブリ30の存在を考慮しても、主膨張部45について、軸線ALに直交する断面C1,C2での断面積S1,S2を同軸線ALに沿う方向に、より高い精度で略一定にすることができる。その結果、上記(2)の効果をより一層確実なものとすることができる。
(4)車幅方向については、主膨張部45が乗員Pの上半身UBの側方に位置し、かつ前後方向については、同主膨張部45の前面45Fが、上半身UBの前半部UBFと後半部UBRとの境界部分Xの近傍に位置するように、エアバッグ40を膨張させている。
このため、エアバッグ40が膨張展開した状態では、上半身UBの前半部UBFの側方に非膨張部48を位置させることで、乗員Pの上半身UBのうち耐衝撃性の比較的低い前半部UBFが、膨張展開するエアバッグ40から受ける衝撃(荷重)を小さくすることができる。また、エアバッグ40が膨張展開した状態では、上半身UBの後半部UBRの側方に主膨張部45を位置させることで、乗員Pの上半身UBのうち耐衝撃性の比較的高い後半部UBRを、主膨張部45によって側突等の衝撃から保護することができる。このように、上半身UBの前半部UBFと後半部UBRとで耐衝撃性が異なることを考慮し、それらの前半部UBF及び後半部UBRをそれぞれ適した態様で衝撃から保護することができる。
(5)シートバック14として、鉛直線VLに対し後側へ傾斜した前面15Fにて上半身UBを後側から支えるシートバック本体15と、シートバック本体15の少なくとも車外側であって、展開領域DAよりも車内側の箇所から前方へ突出して、上半身UBの車外側への動きを規制する車外側のサイドサポート部16とを有するものを用いている。そして、主膨張部45を、軸線ALが、シートバック本体15の前面15Fに対し略平行となるように膨張させている。そのため、上半身UBの車外側への動きを規制する効果が、サイドサポート部16のみによる場合よりも大となる。
(6)エアバッグ40の主膨張部45を、軸線ALに直交する断面C1,C2のうち傾斜面17の下端17Lに対応するもの(C2)の前端45FEが、同下端17Lと同一箇所に位置するように膨張させている。こうした構成により、上半身UBの後半部UBRの側方であって、サイドサポート部16の傾斜面17の前側に対応する箇所にも主膨張部45を位置させて、上述した(5)の効果を確実なものとすることができる。
(7)非膨張部48を、主膨張部45、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47により囲まれ、かつ前側が開放された凹部によって構成している。このため、上半身UBのうち、耐衝撃性の低い胸部PTや腹部PBの前半部UBFが、膨張するエアバッグ40から衝撃(荷重)を受けないようにすることができる。また、展開状態のエアバッグ40を収納用形態にするときに、凹部(空間)からなる非膨張部48の分、嵩張らないようにすることができ、同エアバッグ40をよりコンパクトにして収納部22に組み込みやすくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図9を参照して説明する。
上述したサイドエアバッグ装置において、車両10に対する衝撃によりボディサイド部11が車内側(乗員P側)へ進入した場合、展開したエアバッグ40によって乗員Pの上半身UBを室内側へ移動させることができれば、その上半身UBがボディサイド部11から受ける衝撃を緩和することが可能である。
一方、上半身UBの側部の耐衝撃性は、胸部PTや腹部PBに比べて肩部PSで高い。そこで、頭部保護膨張部46を頭部PHから肩部PSにかけての領域の側方で膨張展開させる構成とする。すなわち、頭部保護膨張部46として、乗員Pの肩部PSの側方で膨張展開する箇所を、同頭部保護膨張部46の下部に有する構成とする。そして、この頭部保護膨張部46によって肩部PSを押圧して上半身UBを車内側へ移動させることで、上半身UBに加わる衝撃を緩和することが有効であると考えられる。
しかし、一般に、乗員Pの上半身UBの側部について、ボディサイド部11との間の隙間は、肩部PSにおいて最も狭い(図2及び図3参照)。そのため、単に頭部保護膨張部46を肩部PSの側方まで延長しただけでは、その延長した部分を膨張させながら、肩部PSとボディサイド部11との間の狭い隙間へ入り込ませることが難しい。
そこで、第2実施形態では、乗員Pの頭部PHに加え、肩部PSの側方で膨張展開する箇所が、図9において網点で示すように、下部46Lとして頭部保護膨張部46に設けられている。すなわち、頭部保護膨張部46が第1実施形態よりも下側へ拡張されている。さらに、上部連通路52が、上部隔壁51について、肩部PSよりも上方となる箇所に設けられている。上記以外の構成は、上記第1実施形態と同様である。従って、第1実施形態と同様の箇所、部材等については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
上記の構成を有する第2実施形態のサイドエアバッグ装置では、上部連通路52が肩部PSよりも上方に位置することから、頭部保護膨張部46では、まず上部連通路52の近傍部分が膨張展開し、その後に、上部連通路52から離れた箇所(この箇所には下部46Lも含まれる)が膨張展開する。すなわち、頭部保護膨張部46では、まず頭部PHに対応する箇所が膨張展開する。このときには、頭部保護膨張部46において肩部PSに対応する下部46Lは、膨張を伴わずに展開する。そのため、肩部PSとボディサイド部11との間の隙間は狭いが、頭部保護膨張部46のうち肩部PSに対応する下部46Lは、上記のように膨張を伴わずに展開することで、この狭い隙間に入り込みやすい。そして、上記隙間に入り込んだ下部46Lに対し、膨張用ガスGが流入することで、同下部46Lが上記隙間で膨張する。
従って、第2実施形態によれば、上述した(1)〜(7)と同様の効果が得られるほか、次の効果が得られる。
(8)頭部保護膨張部46を下側へ拡張することで、頭部保護膨張部46に、乗員Pの肩部PSの側方で膨張展開する箇所(下部46L)を設けている。また、上部連通路52を、上部隔壁51について、肩部PSよりも上方となる箇所に設けている。このため、頭部保護膨張部46の下部46Lによって、耐衝撃性の高い肩部PSを押圧して上半身UBを車内側へ移動させ、同上半身UBの保護性能を一層高めることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、図10及び図11(A),(B)を参照して説明する。
第3実施形態では、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47が、主膨張部45とは別部材によって構成されている。頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47は、膨張用ガスGにより膨張したときに、それぞれ前後方向に延び、かつ後端が開口された筒状をなす。
そして、頭部保護膨張部46が、その後側の開口部46A近傍において、主膨張部45の前側上部に結合されている。頭部保護膨張部46の主膨張部45に対する上記結合は、頭部保護膨張部46の後側の開口部46A近傍において、その開口部46Aの周縁に沿って環状に設けられた結合部55によってなされている。表現を変えると、頭部保護膨張部46は、車幅方向については、上部連通路52を基準とし、この上部連通路52から車内側へ遠ざかった箇所と、車外側へ遠ざかった箇所とで主膨張部45に結合されている。本実施形態では、頭部保護膨張部46は、車幅方向にとどまらず、上部連通路52から上下方向両側や、斜め上下方向両側等へも遠ざかった箇所で主膨張部45に結合されている。頭部保護膨張部46の主膨張部45に対する結合箇所は、上部連通路52を基準として車内側へ遠ざかる箇所であるほど、また車外側へ遠ざかる箇所であるほど望ましい。
ここで、主膨張部45が膨張したときに、軸線ALに直交する断面が、半径R1の円形であるとすると、結合部55は、軸線ALから半径R1の1/2以上車内側及び車外側へそれぞれ遠ざかった箇所で、頭部保護膨張部46を主膨張部45に結合することが望ましい。結合部55は、軸線ALから車内側及び車外側へそれぞれ半径R1だけ遠ざかった箇所で、すなわち、軸線ALから車幅方向両側へ最も遠くへ離れた箇所で頭部保護膨張部46を主膨張部45に結合することが最も望ましい。本実施形態では、頭部保護膨張部46は、軸線ALから車内側及び車外側へそれぞれ半径R1に近い長さだけ遠ざかった箇所で、結合部55により主膨張部45に結合されている。
上記結合部55は、頭部保護膨張部46の後側の開口部46Aの近傍部分を主膨張部45に対し縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。このように頭部保護膨張部46が結合された状態では、主膨張部45の前側上部について、結合部55によって囲まれた箇所が、主膨張部45及び頭部保護膨張部46を仕切る上部隔壁51に該当する。また、上部隔壁51に設けられた上部連通路52は、主膨張部45及び頭部保護膨張部46を連通する。
また、腰部保護膨張部47が、その後側の開口部47A近傍において、主膨張部45の前側下部に結合されている。腰部保護膨張部47の主膨張部45に対する上記結合は、頭部保護膨張部46の主膨張部45に対する結合と同様、腰部保護膨張部47の後側の開口部47A近傍において、その開口部47Aの周縁に沿って環状に設けられた結合部56によってなされている。表現を変えると、腰部保護膨張部47は、車幅方向については、下部連通路54を基準とし、この下部連通路54から車内側へ遠ざかった箇所と、車外側へ遠ざかった箇所とで主膨張部45に結合されている。本実施形態では、腰部保護膨張部47は、車幅方向にとどまらず、下部連通路54から上下方向や斜め上下方向等へも遠ざかった箇所で主膨張部45に結合されている。
また、結合部56が、軸線ALから半径R1の1/2以上車内側及び車外側へそれぞれ遠ざかった箇所で、腰部保護膨張部47を主膨張部45に結合することが望ましい点も上記結合部55と同様である。
上記結合部56は、腰部保護膨張部47の後側の開口部47Aの近傍部分を主膨張部45に対し縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。このように腰部保護膨張部47が結合(縫合)された状態では、主膨張部45の前側下部について、結合部56によって囲まれた箇所が、主膨張部45及び腰部保護膨張部47を仕切る下部隔壁53に該当する。また、下部隔壁53に設けられた下部連通路54は、主膨張部45及び腰部保護膨張部47を連通する。
なお、図11(B)の構成は、後述する図14の構成から、頭部保護膨張部46の底壁81を取り除いたものと同様の構成となる。
上記以外の構成は、上記第1実施形態と同様である。従って、第1実施形態と同様の箇所、部材等については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
このため、第3実施形態は、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47の主膨張部45に対する結合形態の点で第1実施形態と若干異なるものの、上述した(1)〜(7)と同様の効果が得られる。そのほかにも、第3実施形態では次の効果が得られる。
(9)頭部保護膨張部46を、車幅方向については上部連通路52から車内側へ遠ざかった箇所と、車外側へ遠ざかった箇所とで主膨張部45に結合している。このため、頭部保護膨張部46の主膨張部45との結合部分を支点とした車幅方向の揺動を規制し、頭部保護膨張部46が膨張展開した後のエアバッグ40の形状安定性の向上を図ることができる。
同様に、腰部保護膨張部47を、車幅方向については下部連通路54から車内側へ遠ざかった箇所と、車外側へ遠ざかった箇所とで主膨張部45に結合している。このため、腰部保護膨張部47の主膨張部45との結合部分を支点とした車幅方向の揺動を規制し、腰部保護膨張部47が膨張展開した後のエアバッグ40の形状安定性の向上を図ることができる。
(10)主膨張部45の前側上部によって上部隔壁51を構成している。そのため、主膨張部45の一部と頭部保護膨張部46の一部とによって上部隔壁51を構成する場合(後述の図14参照)に比べ、簡単な構成で上部隔壁51を成立させることができる。
同様に、主膨張部45の前側下部によって下部隔壁53を構成している。そのため、主膨張部45の一部と腰部保護膨張部47の一部とによって下部隔壁53を構成する場合(図14参照)に比べ、簡単な構成で下部隔壁53を成立させることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明を具体化した第4実施形態について、図12及び図13(A),(B)を参照して説明する。
主膨張部45の内圧は、頭部保護膨張部46を膨張時に下方へ揺動させず、また、腰部保護膨張部47を膨張時に上方へ揺動させないために、ある程度高いことが重要である。しかし、頭部保護膨張部46が下方へ揺動することなく一旦膨張すれば、また、腰部保護膨張部47が上方へ揺動することなく一旦膨張すれば、主膨張部45の内圧が高いことはさほど重要ではなくなる。一方、頭部PHの保護の観点からは、頭部保護膨張部46の内圧は高い状態に維持されることが望ましく、また、腰部PPの保護の観点からは、腰部保護膨張部47の内圧は高い状態に維持されることが望ましい。
そこで、第4実施形態では、頭部保護膨張部46から主膨張部45への膨張用ガスGの流通を規制する上部逆止弁71が設けられている。上部逆止弁71は、可撓性を有する素材、例えば布帛によって、前後両端の開口された筒状に形成されており、頭部保護膨張部46内に配置されている。
そして、上部逆止弁71の後端部が上部連通路52を取り囲んだ状態で、主膨張部45の前側上部に結合されている。上部逆止弁71の主膨張部45に対する上記結合は、上部逆止弁71の後端部において、その周縁に沿って環状に設けられた結合部74によってなされている。本実施形態では、結合部74は、上部逆止弁71の後端部を主膨張部45に対し、環状をなすように縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。
また、腰部保護膨張部47から主膨張部45への膨張用ガスGの流通を規制する下部逆止弁76が設けられている。下部逆止弁76は、可撓性を有する素材、例えば布帛によって、前後両端の開口された筒状に形成されており、腰部保護膨張部47内に配置されている。
そして、下部逆止弁76の後端部が下部連通路54を取り囲んだ状態で、主膨張部45の前側下部に結合されている。下部逆止弁76の主膨張部45に対する上記結合は、下部逆止弁76の後端部において、その周縁に沿って環状に設けられた結合部79によってなされている。本実施形態では、結合部79は、下部逆止弁76の後端部を主膨張部45に対し、環状をなすように縫製(縫糸で縫合)することにより形成されている。
上記以外の構成は、上記第3実施形態と同様である。従って、第3実施形態と同様の箇所、部材等については、第3実施形態と同一の符号を付して、詳しい説明を省略する。
上記の構成を有する第4実施形態において、主膨張部45から頭部保護膨張部46へ膨張用ガスGが流れようとするときには、上部逆止弁71の車内側部分72と車外側部分73とが大きく離れて略円筒状となり、同方向への膨張用ガスGの流通が許容される。これに対し、頭部保護膨張部46から主膨張部45へ膨張用ガスGが流れようとするときには、上記車内側部分72と車外側部分73とが閉じるように重なり合い、同方向への膨張用ガスGの流通が規制される。
また、主膨張部45から腰部保護膨張部47へ膨張用ガスGが流れようとするときには、下部逆止弁76の車内側部分77と車外側部分78とが大きく離れて略円筒状となり、同方向への膨張用ガスGの流通が許容される。これに対し、腰部保護膨張部47から主膨張部45へ膨張用ガスGが流れようとするときには、上記車内側部分77と車外側部分78とが閉じるように重なり合い、同方向への膨張用ガスGの流通が規制される。
従って、第4実施形態によれば、上述した(1)〜(7),(9),(10)と同様の効果が得られるほか、次の効果が得られる。
(11)頭部保護膨張部46から主膨張部45への膨張用ガスGの流通を規制する上部逆止弁71を設けている。そのため、エアバッグ40の膨張初期には主膨張部45の内圧を高くして、頭部保護膨張部46を揺動させることなく膨張させることができ、その膨張後には頭部保護膨張部46を内圧の高い状態に維持することができる。
(12)腰部保護膨張部47から主膨張部45への膨張用ガスGの流通を規制する下部逆止弁76を設けている。そのため、エアバッグ40の膨張初期には主膨張部45の内圧を高くして、腰部保護膨張部47を揺動させることなく膨張させることができ、その膨張後には腰部保護膨張部47を内圧の高い状態に維持することができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
<インフレータ収納部44について>
・インフレータ収納部44の形態を、下記条件を満たす範囲内で、上記各実施形態とは異なるものに変更してもよい。
その条件とは、(i)インフレータアセンブリ30を収納することができること、(ii)主膨張部45とは異なる箇所に設けられ、かつ主膨張部45に連通していること、である。
<インフレータアセンブリ30について>
・上記各実施形態において、インフレータ収納部44を割愛し、インフレータアセンブリ30を主膨張部45内に配置する構成に変更してもよい。
・上記各実施形態では、エアバッグ40の製作後に、インフレータアセンブリ30を同エアバッグ40内に組み込む構成(後入れ構成)としたが、インフレータアセンブリ30を組み込んだ状態でエアバッグ40を製作する構成(先入れ構成)に変更してもよい。
<主膨張部45について>
・主膨張部45の軸線ALに直交する断面の形状を、上記実施形態とは異なるもの、例えば略矩形に変更してもよい。ただし、断面形状を変更した場合でも、軸線ALに直交する断面C1,C2での断面積S1,S2が同軸線ALに沿う方向に略一定となるように、主膨張部45を膨張させるようにすることが望ましい。
・主膨張部45は、軸線ALに直交する断面のうち、傾斜面17の下端17Lに対応するものの前端45FEが、同下端17Lの後方近傍又は前方近傍に位置するように膨張するものであってもよい。前者の場合、主膨張部45は、サイドサポート部16の外形線(下端17L)から後方へ多少引っ込んだ状態で膨張する。後者の場合、主膨張部45は、サイドサポート部16の外形線(下端17L)から前方へ多少出っ張った状態で膨張する。
いずれの場合であっても、前端45FEが、下端17Lと同一箇所に位置する場合と略同様の効果、すなわち、主膨張部45によって上半身UBの車外側への動きを規制する効果が得られる。
・主膨張部45は、軸線ALに直交する断面での断面積S1,S2が、同軸線ALに沿う方向に略一定とならない形状に膨張するものであってもよい。
・主膨張部45は、その前面45Fが、乗員Pの上半身UBの境界部分Xから前後方向へ多少偏倚した箇所に位置するように膨張するものであってもよい。
<頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47について>
・図14に示すように、頭部保護膨張部46として、自身の後方側に底壁81を有するものを採用してもよい。この底壁81は、上部連通路52に対応する箇所に孔82を有する。そして、この底壁81の全体を、主膨張部45の前側上部に対し、面接触させた状態で結合させる。結合の手段は縫合であってもよいし、接着であってもよい。この底壁81と主膨張部45の前側上部とによって上部隔壁51が構成される。このようにすると、頭部保護膨張部46は、自身の底壁81を主膨張部45に面接触させた状態で膨張する。この面接触により、主膨張部45が底壁81を支える機能を発揮する。そのため、頭部保護膨張部46が底壁81を支点として揺動しようとしても、その揺動が主膨張部45によって規制され、頭部保護膨張部46が膨張した後のエアバッグ40の形状安定性が向上する。
なお、底壁81は、必ずしもその全体において主膨張部45に結合されなくてもよい。底壁81は、上部連通路52の周囲と、同底壁81の周縁部とにおいて主膨張部45に結合されれば、全体において主膨張部45に結合された場合と同様の効果が得られる。
また、腰部保護膨張部47についても、上記頭部保護膨張部46と同様、自身の後方側に孔84付きの底壁83を有するものを採用し、この底壁83を、主膨張部45の前側下部に対し、面接触させた状態で結合させてもよい。ここで、腰部保護膨張部47は、形状、大きさ等を除き、頭部保護膨張部46と同様の構成を有している。そのため、腰部保護膨張部47の構成について頭部保護膨張部46の構成に対応する箇所については、上記図14において、腰部保護膨張部47の構成部材を指す符号の後にかっことともに併記することとする。後述する図15及び図16についても同様とする。
この場合にも、底壁83と主膨張部45の前側下部とによって下部隔壁53が構成される。そして、腰部保護膨張部47が、自身の底壁83を主膨張部45に面接触させた状態で膨張し、主膨張部45が底壁83を支える機能を発揮する。そのため、底壁83を支点とした腰部保護膨張部47の揺動を規制し、同腰部保護膨張部47が膨張した後のエアバッグ40の形状安定性の向上を図ることができる。
・図15に示すように、頭部保護膨張部46として、自身の後方側に、孔82付きの底壁81を有するものを採用した場合にあって、この底壁81によって、主膨張部45の前側上部と頭部保護膨張部46とを仕切る上部隔壁51を構成してもよい。孔82は、上部連通路52として機能する。この変更例では、主膨張部45の前側上部において、底壁81に対応する箇所に大きな開口85を設ける。このようにすると、主膨張部45の一部と頭部保護膨張部46の一部とによって上部隔壁51を構成する場合(図14参照)に比べ、簡単な構成で上部隔壁51を成立させることができる。
また、腰部保護膨張部47として、自身の後方側に、孔84付きの底壁83を有するものを採用した場合についても、上記頭部保護膨張部46と同様、この底壁83によって、主膨張部45の前側下部と腰部保護膨張部47とを仕切る下部隔壁53を構成してもよい。孔84は、下部連通路54として機能する。この変更例では、主膨張部45の前側下部において、底壁83に対応する箇所に大きな開口86を設ける。このようにすると、主膨張部45の一部と腰部保護膨張部47の一部とによって下部隔壁53を構成する場合(図14参照)に比べ、簡単な構成で下部隔壁53を成立させることができる。
なお、図15の構成は、上述した図14の構成から、主膨張部45の前側上部及び前側下部をそれぞれ取り除いたものと同様の構成となる。
・上記図14及び図15では、底壁81を頭部保護膨張部46と同一の部材によって構成し、底壁83を腰部保護膨張部47と同一の部材によって構成した。これに代え、図16に示すように、底壁81を頭部保護膨張部46とは別の部材によって構成し、底壁83を腰部保護膨張部47とは別の部材によって構成してもよい。別部材とはいえ、底壁81は頭部保護膨張部46の一部をなすものであり、底壁83は腰部保護膨張部47の一部をなすものである。上記のように変更しても、同一の部材によって構成した場合と同様、簡単な構成で上部隔壁51及び下部隔壁53を成立させることができる。
また、この変更に際しては、上述した第3実施形態と同様に、頭部保護膨張部46及び底壁81を、上部連通路52(孔82)から車内側へ遠ざかった箇所と、車外側へ遠ざかった箇所とで主膨張部45の前側上部に結合する。また、腰部保護膨張部47及び底壁83を、下部連通路54(孔84)から車内側へ遠ざかった箇所と、車外側へ遠ざかった箇所とで主膨張部45の前側下部に結合する。このように結合することで、頭部保護膨張部46の主膨張部45との結合部分(結合部55)を支点とした揺動を規制するとともに、腰部保護膨張部47の主膨張部45との結合部分(結合部56)を支点とした揺動を規制し、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47が膨張展開した後のエアバッグ40の形状安定性の向上を図ることができる。
なお、図16の構成は、上述した図14の構成から、主膨張部45の前側上部及び前側下部をそれぞれ取り除いたものと同様の構成となる。
・頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47のそれぞれの主膨張部45に対する結合態様として、図8(B)、図11(B)、図14、図15及び図16に示すものがあることについては前述した通りである。上記各実施形態では、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47を互いに同一種類の結合態様で主膨張部45に結合したが、互いに異なる種類の結合態様で主膨張部45に結合してもよい。
・上部隔壁51における上部連通路52の上下位置を、上記各実施形態とは異なるものに変更してもよい。ただし、第2実施形態については、上部連通路52の上下位置を肩部PSよりも上方にする。
また、下部隔壁53における下部連通路54の上下位置を、上記各実施形態とは異なるものに変更してもよい。
<非膨張部48について>
・主膨張部45、頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47によって囲まれ、かつ前側が開放された凹部に、可撓性を有する素材、例えば布帛を配置し、この素材によって非膨張部48を構成してもよい。この場合、上記凹部の全領域を布帛によって構成してもよい。この布帛は、上述した車内側の布帛部41及び車外側の布帛部42の少なくとも一方を凹部にまで拡張したものであってもよい。このように、非膨張部48の構成を変更しても、前記各実施形態と同様の作用及び効果が得られるほか、この布帛が張ることによって、頭部保護膨張部46の上方への揺動を規制するとともに、腰部保護膨張部47の下方への揺動を規制することができる。
また、ボディサイド部11と乗員Pの上半身UBとの間で布帛が張った状態の非膨張部48は、側突等の衝撃に対する干渉物として機能する。そのため、ボディサイド部11が上半身UBに直接触れるのを抑制することができ、また、上半身UBに伝わる衝撃を弱めることができる。
・上記可撓性を有する素材によって非膨張部48を構成する場合、同素材を、上記凹部の一部の領域にのみ設けてもよい。例えば、同素材によって頭部保護膨張部46及び腰部保護膨張部47間のみを繋ぐ(主膨張部45には繋がない)こととしてもよい。
<上部逆止弁71及び下部逆止弁76について>
・第1及び第2実施形態におけるエアバッグ40についても、第4実施形態と同様に、上部逆止弁71及び下部逆止弁76を設けてもよい。
・上部逆止弁71として、頭部保護膨張部46から主膨張部45への膨張用ガスGの流通を規制するものであることを条件に、第4実施形態とは異なる構造を有するものを用いてもよい。
同様に、下部逆止弁76として、腰部保護膨張部47から主膨張部45への膨張用ガスGの流通を規制するものであることを条件に、第4実施形態とは異なる構造を有するものを用いてもよい。
・上部逆止弁71及び下部逆止弁76のいずれか一方、又は両方を割愛してもよい。
<エアバッグモジュールAMの収納部22について>
・車両用シート12のシートバック14に代えて、ボディサイド部11にエアバッグモジュールAMの収納部22を設けてもよい。
<車両用シート12について>
・本発明は、車両用シート12として、車内側のサイドサポート部16を割愛したものを採用した場合にも適用可能である。この場合にも、上述した各実施形態と同様の効果が得られる。要は、シートバック14が車外側のサイドサポート部16を有するものであれば、上記各実施形態と同様の効果が得られる。
10…車両、11…ボディサイド部、12…車両用シート、14…シートバック、15…シートバック本体、15F,45F…前面、16…サイドサポート部、17…傾斜面、17L…下端、31…インフレータ、40…エアバッグ、44…インフレータ収納部、45…主膨張部、45FE…前端、46…頭部保護膨張部、46L…下部、47…腰部保護膨張部、48…非膨張部、51…上部隔壁、52…上部連通路、53…下部隔壁、54…下部連通路、71…上部逆止弁、76…下部逆止弁、81,83…底壁、AL…軸線、C1,C2…断面、DA…展開領域、G…膨張用ガス、P…乗員、PH…頭部、PP…腰部、PS…肩部、S1,S2…断面積、UB…上半身、UBF…前半部、UBR…後半部、VL…鉛直線、X…境界部分。

Claims (15)

  1. 車両用シートに着座した乗員と車両のボディサイド部との間であって、同乗員の頭部に対応する箇所から腰部に対応する箇所にかけての領域を展開領域とし、前記車両に対する側方からの衝撃に応じてインフレータから供給される膨張用ガスにより、エアバッグを膨張させ、かつ前記展開領域で展開させるサイドエアバッグ装置において、
    前記エアバッグは、
    前記インフレータからの前記膨張用ガスにより、前記展開領域の後部について、略上下方向の全領域にわたり、同方向に延びる軸線に沿って膨張する主膨張部と、
    前記主膨張部を経由した前記膨張用ガスにより前記展開領域の前上部で膨張して前記頭部を保護する頭部保護膨張部と、
    前記主膨張部を経由した前記膨張用ガスにより前記展開領域の前下部で膨張して前記腰部を保護する腰部保護膨張部と、
    前記頭部保護膨張部及び前記腰部保護膨張部間に位置する非膨張部と
    を備え、前記主膨張部の上部及び前記頭部保護膨張部が、上部連通路を有する上部隔壁により仕切られ、同主膨張部の下部及び前記腰部保護膨張部が、下部連通路を有する下部隔壁により仕切られていることを特徴とするサイドエアバッグ装置。
  2. 前記頭部保護膨張部は、前記乗員の肩部の側方で膨張展開する箇所を同頭部保護膨張部の下部に有し、
    前記上部連通路は、前記上部隔壁について、前記肩部よりも上方となる箇所に設けられている請求項1に記載のサイドエアバッグ装置。
  3. 前記主膨張部は、前記軸線に直交する断面での断面積が同軸線に沿う方向に略一定となる筒状に膨張する請求項1又は2に記載のサイドエアバッグ装置。
  4. 前記インフレータは、前記主膨張部とは異なる箇所で、かつ同主膨張部に連通した状態で設けられたインフレータ収納部内に配置されている請求項3に記載のサイドエアバッグ装置。
  5. 前記主膨張部は、車幅方向については、前記乗員の上半身の側方に位置し、かつ前後方向については、同主膨張部の前面が、前記上半身の前半部と後半部との境界部分の近傍に位置するように膨張する請求項1〜4のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  6. 前記車両用シートのシートバックは、鉛直線に対し後側へ傾斜した前面にて前記乗員の前記上半身を後側から支えるシートバック本体と、前記シートバック本体の少なくとも車外側であって、前記展開領域よりも車内側の箇所から前方へ突出して、前記上半身の車外側への動きを規制するサイドサポート部とを有しており、
    前記主膨張部は、前記軸線が、前記シートバック本体の前記前面に対し略平行となるように膨張する請求項5に記載のサイドエアバッグ装置。
  7. 前記サイドサポート部は、前記鉛直線に対し前記シートバック本体の前記前面よりも後側へ大きく傾斜する傾斜面を有しており、
    前記傾斜面の下端は、前後方向については、前記上半身の前記境界部分の近傍に位置しており、
    前記主膨張部は、前記軸線に直交する断面のうち前記傾斜面の下端に対応するものの前端が、同下端と同一箇所、又は同下端の後方近傍に位置するように膨張する請求項6に記載のサイドエアバッグ装置。
  8. 前記非膨張部は、前記主膨張部、前記頭部保護膨張部及び前記腰部保護膨張部により囲まれ、かつ前側が開放された凹部からなる請求項1〜7のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  9. 前記頭部保護膨張部から前記主膨張部への前記膨張用ガスの流通を規制する上部逆止弁をさらに備える請求項1〜8のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  10. 前記腰部保護膨張部から前記主膨張部への前記膨張用ガスの流通を規制する下部逆止弁をさらに備える請求項1〜9のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  11. 前記頭部保護膨張部及び前記腰部保護膨張部の少なくとも一方は、自身の後方側に底壁を有し、同底壁において前記主膨張部に結合されており、同底壁を前記主膨張部に面接触させた状態で膨張するものである請求項1〜10のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  12. 前記頭部保護膨張部は、前記上部連通路から車内側及び車外側へそれぞれ遠ざかった箇所で前記主膨張部に結合され、前記腰部保護膨張部は、前記下部連通路から車内側及び車外側へそれぞれ遠ざかった箇所で同主膨張部に結合されている請求項1〜11のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  13. 前記上部隔壁及び前記下部隔壁の少なくとも一方は、前記主膨張部の前方側の部分により構成されている請求項1〜12のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  14. 前記頭部保護膨張部は自身の後方側に底壁を有しており、同底壁により前記上部隔壁が構成されている請求項1〜12のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
  15. 前記腰部保護膨張部は自身の後方側に底壁を有しており、同底壁により前記下部隔壁が構成されている請求項1〜12,14のいずれか1つに記載のサイドエアバッグ装置。
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