JP2022068732A - 車両用サイドエアバッグ装置及び乗員保護装置 - Google Patents

車両用サイドエアバッグ装置及び乗員保護装置 Download PDF

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Abstract

【課題】頭部の初期拘束性能を向上可能な車両用サイドエアバッグ装置を得る。【解決手段】車両用サイドエアバッグ装置40は、3点式のシートベルトを用いて乗員Pが拘束される車両用シート12のシートバック16における車両幅方向外側の側部16Aに搭載される。この装置40では、インシュレータ44からのガスがダクト48によりサイドエアバッグ46内の上部及び下部へ導かれる。サイドエアバッグ46の上部には、乗員Pの頭部Hを保護する頭部チャンバ46Aが設けられている。ダクト48の上端部には、サイドエアバッグ46の膨張展開時にショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側かつ頭部チャンバ46Aの後部46A1内で開口する上側噴出口50が形成されている。膨張展開状態の頭部チャンバ46Aは、後部46A1から車両前方へ延びる前上部46A2と、当該前上部46A2から車両下方へ延びる前下部46A3とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用サイドエアバッグ装置及び該装置を備えた乗員保護装置に関する。
下記特許文献1には、車両用シートのシートバックにおける車両幅方向外側の側部に搭載される車両用サイドエアバッグ装置が開示されている。この車両用サイドエアバッグ装置では、頭部保護膨張部(頭部チャンバ)及び腰部保護膨張部(腰部チャンバ)を有するサイドエアバッグ内にインフレータ及びインナチューブ(ダクト)が収容されている。車両の側面衝突時には、インフレ-タから発生するガスがダクトを介して頭部チャンバ及び腰部チャンバへ供給される。これにより、頭部チャンバが乗員の頭部の側方に膨張展開し、腰部チャンバが乗員の腰部の側方に膨張展開する。下記特許文献2にも同様の技術が開示されている。
特開2011-105107号公報 国際公開第2011/016107号
上記各先行技術には、サイドエアバッグとシートベルトとの関係については開示されていない。シートベルトが一般的な3点式である場合、上記各先行技術のサイドエアバッグは、シートベルトのショルダベルトに対して車両幅方向外側に膨張展開する。その場合、サイドエアバッグの頭部チャンバは、乗員の頭部に対して車両幅方向外側に離れて膨張展開するため、頭部が頭部チャンバに拘束されるまでにタイムラグが生じることとなる。このため、頭部の初期拘束性能を向上させる観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、頭部の初期拘束性能を向上可能な車両用サイドエアバッグ装置及び乗員保護装置を得ることを目的とする。
本発明の第1の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、3点式のシートベルトを用いて乗員が拘束される車両用シートのシートバックにおける車両幅方向外側の側部に搭載される車両用サイドエアバッグ装置であって、車両の側面衝突時にガスを発生させるインフレータと、前記インフレータからガスの供給を受けて前記側部から乗員の側方へ膨張展開すると共に、乗員の頭部を保護する頭部チャンバが上部に設けられたサイドエアバッグと、前記サイドエアバッグ内で前記サイドエアバッグの上下方向に延在し、前記インフレータからのガスを前記サイドエアバッグ内の上部及び下部へ導くダクトと、を備え、前記ダクトの上端部には、前記サイドエアバッグの膨張展開時に前記シートベルトのショルダベルトに対する乗員の頭部側かつ前記頭部チャンバの後部内で開口する上側噴出口が形成されており、膨張展開状態の前記頭部チャンバは、前記後部から車両前方へ延びる前上部と、当該前上部から車両下方へ延びる前下部とを有する。
第1の態様では、乗員が3点式のシートベルトを用いて車両用シートに拘束される。この車両用シートのシートバックにおける車両幅方向外側の側部には、車両用サイドエアバッグ装置が搭載される。この車両用サイドエアバッグ装置では、車両の側面衝突時にインフレータからガスが発生し、当該ガスがサイドエアバッグに供給される。この場合、インフレータからのガスは、サイドエアバッグ内でサイドエアバッグの上下方向に延在するダクトを介して、サイドエアバッグ内の上部及び下部へ導かれる。これにより、サイドエアバッグが上記側部から乗員の側方へ膨張展開する。上記のダクトの上端部には、サイドエアバッグの膨張展開時にシートベルトのショルダベルトに対する乗員の頭部側かつ頭部チャンバの後部内で開口する上側噴出口が形成されている。この上側噴出口から頭部チャンバ内に噴出するガスの力が、ショルダベルトに対する乗員の頭部側で頭部チャンバに加わる。これにより、ショルダベルトに対する乗員の頭部側で頭部チャンバを膨張展開させ易くなる。
しかも、膨張展開状態の頭部チャンバは、当該頭部チャンバの上記後部から車両前方へ延びる前上部と、当該前上部から車両下方へ延びる前下部とを有している。この頭部チャンバが膨張展開する際には、ダクトの上側噴出口から噴出するガスにより、先ず頭部チャンバの後部がショルダベルトに対する乗員の頭部側でシートバックの上記側部から乗員の頭部側へ向けて膨張展開する。次いで頭部チャンバの前上部が頭部チャンバの後部から車両前方へ向けて膨張展開し、その後に頭部チャンバの前下部が頭部チャンバの前上部から車両下方へ向けて膨張展開する。このように、頭部チャンバが後部、前上部、前下部の順番で膨張展開することにより、頭部チャンバの展開挙動が安定する。その結果、頭部チャンバが膨張展開時にショルダベルトと不用意に接触することを防止し易くなるので、頭部チャンバを狙いの位置(すなわちショルダベルトに対する乗員の頭部側)へと膨張展開させることが一層容易になる。これにより、頭部の初期拘束性能を向上させることができる。
本発明の第2の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様において、前記サイドエアバッグは、膨張展開状態で前記頭部チャンバの前記後部から車両下方側へ筒状に延びる接続チャンバを有し、前記ダクトの上部が前記接続チャンバ内に収容されており、前記頭部チャンバの前記前下部と前記接続チャンバとが仕切縫製部によって仕切られている。
第2の態様によれば、サイドエアバッグの膨張展開状態では、頭部チャンバの後部から接続チャンバが車両下方側へ筒状に延びる。この接続チャンバ内には、ダクトの上部が収容されており、ダクトの上端部に設けられた上側噴出口が頭部チャンバの後部内で開口する。この頭部チャンバの後部からは、車両前方へ向かって頭部チャンバの前上部が延びる。この頭部チャンバの前上部からは、車両下方へ向かって頭部チャンバの前下部が延びる。この前下部と上記の接続チャンバとは、仕切縫製部によって仕切られている。これにより、上記の後部、前上部及び前下部を有する頭部チャンバを、簡単な構成で形成することができる。
本発明の第3の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第2の態様において、前記仕切縫製部は、前記サイドエアバッグの外周縁部を縫製する外周縫製部の一部が延長されて構成されている。
第3の態様によれば、サイドエアバッグの外周縁部を縫製する外周縫製部の一部が延長されて構成された仕切縫製部によって、頭部チャンバの前上部と接続チャンバとが仕切られる。これにより、外周縫製部と仕切縫製部とを一つの工程で縫製することができるので、縫製工程を簡素化することができる。
本発明の第4の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様~第3の態様の何れか1つの態様において、前記ダクトの前記上側噴出口は、前記サイドエアバッグの膨張展開時に車両前方斜め上方へ向けて開口するように設定されている。
第4の態様によれば、サイドエアバッグの膨張展開時には、ダクトの上端部に形成された上側噴出口が頭部チャンバ内において車両前方斜め上方へ向けて開口する。この上側噴出口から噴出するガスの力によって、シートバックの車両幅方向外側の側部から車両前方斜め上方へ向けて頭部チャンバの後部を膨張展開させることができる。これにより、乗員の頭部の側方へ向けて頭部チャンバの後部を早期に膨張展開させ易くなる。その結果、その後に膨張展開する頭部チャンバの前上部及び前下部の膨張展開タイミングをも早期化することができる。
本発明の第5の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様~第4の態様の何れか1つの態様において、前記ダクトの前記上側噴出口は、前記サイドエアバッグの膨張展開時に、車両前方側から見て前記ショルダベルトに対する車両上方側かつ車両幅方向内側で開口するように設定されている。
第5の態様によれば、ダクトの上端部には、サイドエアバッグの膨張展開時にシートベルトのショルダベルトに対する乗員の頭部側かつ頭部チャンバの後部内で開口する上側噴出口が形成されている。この上側噴出口は、車両前方側から見てショルダベルトに対する車両上方側かつ車両幅方向内側で開口するように設定されている。この上側噴出口から噴出するガスにより頭部チャンバが膨張展開する。これにより、頭部チャンバがショルダベルトに対する車両下方側かつ車両幅方向外側を通って頭部の側方へ膨張展開することを防止し易くなる。
本発明の第6の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様~第5の態様の何れか1つの態様において、前記シートバックのフレームにおけるヘッドレストステーの連結部付近と、前記頭部チャンバの後縁部との間に架け渡されたストラップを有する。
第6の態様によれば、サイドエアバッグの膨張展開時には、シートバックのフレームにおけるヘッドレストステーの連結部付近と、頭部チャンバの後縁部との間に架け渡されたストラップによって、頭部チャンバの車両幅方向外側(乗員の頭部とは反対側)への変位が規制される。これにより、ショルダベルトに対する乗員の頭部側の狙いの位置へと頭部チャンバを膨張展開させ易くなる。
本発明の第7の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様~第6の態様の何れか1つの態様において、前記頭部チャンバは、前記サイドエアバッグの膨張展開状態において、前記前下部の下端が乗員の肩部に対して車両上方側から接触するように形成されている。
第7の態様によれば、サイドエアバッグの膨張展開状態では、頭部チャンバの前下部の下端が乗員の肩部に対して車両上方側から接触する。これにより、頭部チャンバが乗員の頭部に対して車両上下方向に位置決めされるので、乗員の体格差や着座姿勢によって頭部と頭部チャンバとの車両上下方向の位置関係がずれることを防止又は抑制できる。その結果、頭部チャンバによる頭部の保護性能を良好に確保し易くなる。
本発明の第8の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様~第7の態様の何れか1つの態様において、前記サイドエアバッグ及び前記ダクトは、折り畳まれた状態で前記側部内に収納されており、当該収納状態では、前記サイドエアバッグ及び前記ダクトの各上部が前記シートバックの肩口から車両幅方向内側へ向けて延在し、前記ダクトの上端部が前記ショルダベルトよりも乗員の頭部側に配置される。
第8の態様では、シートバックにおける車両幅方向外側の側部内に折り畳まれた状態で収納されるサイドエアバッグ及びダクトは、各上部がシートバックの肩口からヘッドレスト側へ向けて延在する。この収納状態では、ダクトの上端部がショルダベルトよりも乗員の頭部側に配置される。車両の側面衝突時には、上記ダクトの上端部に形成された上側噴出口から噴出するガスにより、ショルダベルトよりも乗員の頭部側で頭部チャンバが膨張展開し始める。これにより、ショルダベルトに対する乗員の頭部側で頭部チャンバを膨張展開させることが一層容易になる。
本発明の第9の態様の車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様~第8の態様の何れか1つの態様において、前記インフレータは、前記シートバックのサイドフレームに固定され、前記ダクトから延出された接続部が前記インフレータのガス噴出部と接続され、前記サイドエアバッグの膨張展開時には、前記ダクトが前記インフレータより車両前方側で前記シートバックの高さ方向に延在する。
第9の態様によれば、インフレータは、シートバックのサイドフレームに固定されている。このインフレータのガス噴出部には、ダクトから延出された接続部が接続されている。これにより、インフレータからのガスがダクト内に導入される。このダクトは、サイドエアバッグの膨張展開時に、インフレータより車両前方側でシートバックの高さ方向に延在する。このダクトは、インフレータから導入されるガスにより、サイドエアバッグ内で相対的に高圧になる。この高圧のダクトが上記のように延在するので、例えば乗員の肋骨の後部をダクトにより効果的に拘束することができる。
本発明の第10の態様の乗員保護装置は、シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、前記車両用シートに乗員を拘束する3点式のシートベルトを有する車両用シートベルト装置と、前記シートバックの車両幅方向外側の側部に搭載された第1の態様~第9の態様の何れか1つの態様の車両用サイドエアバッグ装置と、を備えている。
第10の態様によれば、シートクッション及びシートバックを有する車両用シートには、車両用シートベルト装置が有する3点式のシートベルトによって乗員が拘束される。上記シートバックの車両幅方向外側の側部には、車両用サイドエアバッグ装置が搭載される。この車両用サイドエアバッグ装置は、第1の態様~第9の態様の何れか1つの態様のものであるため、前述した作用及び効果が得られる。
以上説明したように、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置及び乗員保護装置では、頭部の初期拘束性能を向上可能である。
第1実施形態に係る乗員保護装置においてサイドエアバッグが膨張展開した状態を示す側面図である。 第1実施形態に係る乗員保護装置においてサイドエアバッグが膨張展開した状態を示す正面図である。 図1に示されるサイドエアバッグの上部を拡大して示す拡大側面図である。 サイドエアバッグの収納状態を示す側面図である。 サイドエアバッグの収納状態を示す正面図である。 図1の一部を示す側面図であり、頭部チャンバ内に供給されるガスの流れについて説明するための図である。 図2の一部を示す正面図であり、頭部チャンバ内に供給されるガスの流れについて説明するための図である。 比較例を示す図6に対応した側面図である。 比較例を示す図7に対応した正面図である。 第2実施形態に係る乗員保護装置におけるシートバックの上部周辺を示す斜視図であり、サイドエアバッグの収納状態を示す図である。 第2実施形態に係る乗員保護装置におけるサイドエアバッグの膨張展開時の状況を示す正面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1~図7を参照して本発明の第1実施形態に係る乗員保護装置10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方を示しており、矢印UPは車両上方を示しており、矢印LH(OUT)は車両左方(車両幅方向の外方)を示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。また、各図においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。
図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る乗員保護装置10は、車両用シート12と、車両用シートベルト装置30と、車両用サイドエアバッグ装置40とによって構成されている。車両用シート12は、例えば左ハンドル車の運転席、又は右ハンドル車の助手席とされており、車室内の左側に配置されている。この車両用シート12の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向と一致している。この車両用シート12が車室内の右側に配置される場合、本実施形態とは左右対称の構成となる。以下、車両用シート12、車両用シートベルト装置30及び車両用サイドエアバッグ装置40の構成について順次説明し、その後に本実施形態の要部について説明する。
(車両用シートの構成)
図1及び図2に示されるように、車両用シート12は、当該車両用シート12に着座した乗員Pの臀部及び大腿部を支持するシートクッション14と、シートクッション14の後端部に連結されて乗員Pの背部を支持するシートバック16と、シートバック16の上端部に連結されて乗員Pの頭部Hを支持するヘッドレスト22と、を有している。
なお、図1及び図2では、実際の乗員の代わりに衝突試験用のダミーPが車両用シート12に着座している。このダミーPは、国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy;WorldSID)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。このダミーPは、側面衝突試験法に規定される着座方法で車両用シート12に着座している。この車両用シート12の車両に対する前後位置、及びシートクッション14に対するシートバック16の傾斜角度は、上記の着座方法に対応した基準設定位置に調整されている。この状態では、シートバック16の前後左右上下の方向と車両の前後左右上下の方向とが一致している。
ダミーPの胴体には、6つのリブR1、R2、R3、R4、R5、R6が設けられている。これらのリブR1、R2、R3、R4、R5、R6は、上から順番に「肩リブR1」、「胸上リブR2」、「胸中リブR3」、「胸下リブR4」、「腹上リブR5」、「腹下リブR6」と称される場合がある。肩リブR1は、ダミーPの肩部Sに設けられており、胸上リブR2、胸中リブR3及び胸下リブR4は、ダミーPの胸部Cに設けられており、腹上リブR5及び腹下リブR6は、ダミーPの腹部Bに設けられている。以下、ダミーPを「乗員P」と称する場合がある。
図1、図4及び図5に示されるように、シートバック16は、骨格部材であるシートバックフレーム18と、シートバックフレーム18に被せられた図示しないシートバックパッドと、シートバックパッドを覆ったシートバック表皮20と、を備えている。シートバックフレーム18は、例えば金属又は樹脂によって構成されており、シートバックパッドは、例えばウレタンフォーム等の発泡体によって構成されている。シートバック表皮20は、例えば布材(織り物)、ニット素材(編み物)、合成皮革、皮革等からなる複数の表皮片が互いに縫製されて構成されている。
上記のシートバックフレーム18は、シートバック16の車両幅方向外側の側部16A内で車両上下方向に延在する外サイドフレーム18Aと、シートバック16の車両幅方向内側の側部16Bで車両上下方向に延在する内サイドフレーム18Bと、を備えている。また、シートバックフレーム18は、外サイドフレーム18Aと内サイドフレーム18Bとの上端部同士を繋ぐアッパフレーム18Cと、外サイドフレーム18Aと内サイドフレーム18Bとの下端部同士をシート幅方向に繋ぐロアフレーム18Dと、を備えている。上記の側部16Aは、シートバック16において、車両幅方向外側のサイドサポート部を含む車両幅方向外側の部位である。この側部16Aの上面16A1は、シートバック16の上面の一部を構成している。この側部16Aは、本発明における「シートバックの車両幅方向外側の側部」に相当し、上記の外サイドフレーム18Aは、本発明における「サイドフレーム」に相当する。以下の説明では、上記の側部16Aを「外側サイド部16A」と称する。
(車両用シートベルト装置の構成)
図1に示されるように、車両用シートベルト装置30は、乗員拘束用の3点式のシートベルト(ウエビング)32を備えている。なお、図1ではシートベルト32の一部であるショルダベルト32Aのみを図示している。
シートベルト32の図示しない長手方向一端部は、車両用シート12に対する車両幅方向外側(ここでは左側)で車体フロア等に固定された図示しないアンカプレートに係止されている。シートベルト32の図示しない他端部は、車両のBピラーの下部等に配設された図示しないリトラクタ(ウエビング巻取装置)の巻取軸に係止されている。シートベルト32の中間部は、Bピラーの上部等に配設された図示しないショルダアンカに挿通されて折り返されている。シートベルト32におけるショルダアンカからアンカプレートまでの間の部分には、図示しないタングプレートが摺動可能に取り付けられている。このタングプレートは、車両用シート12に対する車両幅方向内側(ここでは右側)で車両用シート12の下端部等に取り付けられた図示しないバックル装置に連結される。これにより、乗員Pがシートベルト32を装着した状態となる。このシートベルト装着状態では、シートベルト32のうちショルダアンカとタングプレートとの間の部位であるショルダベルト32Aによって乗員Pの胸部C及び腹部Bが拘束される。また、このシートベルト装着状態では、シートベルト32のうちタングプレートとアンカプレートとの間の部位である図示しないラップベルトによって乗員Pの腰部Wが拘束される。
(車両用サイドエアバッグ装置の構成)
図1及び図2に示されるように、車両用サイドエアバッグ装置40は、インフレータ44と、サイドエアバッグ46と、ダクト48とを備えている。インフレータ44は、作動することによりガスを発生し、サイドエアバッグ46は、インフレータ44からガスの供給を受けて乗員Pの側方で膨張展開する(図1及び図2図示状態)。ダクト48は、サイドエアバッグ46の内部に収容されており、インフレータ44から発生するガスをサイドエアバッグ46の上部及び下部に分配する。
インフレータ44、サイドエアバッグ46及びダクト48は、通常時には、図4及び図5に示されるサイドエアバッグモジュール42とされ、シートバック16の外側サイド部16A内に収納されている。以下の説明において、サイドエアバッグ46に関して記載する前後上下の方向は、サイドエアバッグ46が膨張展開した状態での方向を示すものであり、シートバック16の前後上下の方向と略一致する方向である。
図1に示されるように、インフレータ44は、所謂シリンダータイプのインフレータであり、円柱状に形成されている。このインフレータ44は、軸線方向がシートバック16の高さ方向に沿う姿勢すなわち前下がりに傾斜した姿勢で外サイドフレーム18Aの車両幅方向外側に配設されている。このインフレータ44は、一例として乗員Pの腹部B付近の高さに配置されている。インフレータ44の外周部からは、車両幅方向内側へ向けて上下一対のスタッドボルト(図示省略)が突出している。これらのスタッドボルトは、外サイドフレーム18Aを貫通している。これらのスタッドボルトには、それぞれ図示しないナットが螺合している。これにより、インフレータ44が外サイドフレーム18Aに取り付けられている。なお、インフレータ44の外周部から車両後方側へ突出したスタッドボルトが外サイドフレーム18Aに固定されたブラケット等を車両前方側から貫通してナットに螺合される構成(所謂背面締め)にしてもよい。
インフレータ44の上端部又は下端部(ここでは下端部)には、噴出部44Aが設けられている。この噴出部44Aには、例えばインフレータ44の周方向に並ぶ複数のガス噴出口が形成されており、インフレータ44が起動(作動)した際には、複数のガス噴出口からガスが放射状に噴出する。このインフレータ44には、図1に示されるように、車両に搭載された側突ECU60が電気的に接続されている。この側突ECU60には、側面衝突を検知する側突センサ62が電気的に接続されている。側突ECU60は、側突センサ62からの信号に基づいて側面衝突(の不可避)を検知した際にインフレータ44を起動させる構成になっている。なお、側突ECU60に側面衝突を予知(予測)する衝突予知センサ(プリクラッシュセンサ)が電気的に接続されている場合には、衝突予知センサからの信号に基づいて側突ECU60が側面衝突を予知した際にインフレータ44が起動される構成にしてもよい。
図1及び図2に示されるように、サイドエアバッグ46は、インフレータ44からガスの供給を受けて乗員Pと図示しない車体側部との間に膨張展開する。このサイドエアバッグ46は、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材が切り出されて形成された2枚の基布が互いに重ね合わされて外周縁部を縫製されることにより袋状に形成されている。なお、サイドエアバッグ46の製造方法は上記に限らず適宜変更可能である。例えば1枚の基布が二つ折りにされてその外周縁部が縫製されることによりサイドエアバッグ46が製造される構成にしてもよい。また例えば、自動織機による袋織り工法(所謂OPW工法)によってサイドエアバッグ46が製造される構成にしてもよい。
このサイドエアバッグ46は、シートバック16の高さ方向を長手とする長尺状に膨張展開する。このサイドエアバッグ46は、乗員Pの頭部Hから腰部Wまでを拘束可能な大きさに形成されている。このサイドエアバッグ46は、乗員Pの頭部Hを拘束する頭部チャンバ(頭部保護膨張部)46Aと、乗員Pの肩部Sから腹部Bまでを拘束する胸部チャンバ(胸部保護膨張部)46Cと、頭部チャンバ46Aと胸部チャンバ46Cとを接続する接続チャンバ46Bと、乗員Pの腰部Wを拘束する腰部チャンバ(腰部保護膨張部)46Dと、を一体に備えている。頭部チャンバ46A及び接続チャンバ46Bは、サイドエアバッグ46の上部を構成しており、胸部チャンバ(胴体チャンバ)46Cは、サイドエアバッグ46の上下方向中間部を構成しており、腰部チャンバ46Dは、サイドエアバッグ46の下部を構成している。
このサイドエアバッグ46において胸部チャンバ46C及び腰部チャンバ46Dに相当する部位は、車両幅方向から見てシートバック16の高さ方向を長手とする略楕円形状に膨張展開する。このサイドエアバッグ46の膨張展開状態では、胸部チャンバ46Cの前縁部が前下がりに傾斜する。この胸部チャンバ46Cの前縁部と乗員Pの上腕部Aとが摺接することにより、上腕部Aが肩部S回りに上方側へ押し上げられるようになっている。これにより、胸部C及び腹部Bと胸部チャンバ46Cとの間に上腕部Aが挟まることを防止するようにしている。
このサイドエアバッグ46の後縁部の下部(ここでは乗員Pの腰部W及び腹部Bの高さ)からは、車両後方側へ向けてインフレータ接続部46Eが延出されている。インフレータ接続部46Eの上端部には、インフレータ44の差し込み口が形成されており、当該差し込み口からインフレータ44の下端部がインフレータ接続部46E内に差し込まれている。
このサイドエアバッグ46の頭部チャンバ46Aは、車両幅方向から見て略矩形状に膨張展開する。この頭部チャンバ46Aは、主にシートベルト32のショルダベルト32Aよりも乗員Pの頭部H側(車両幅方向内側)で膨張展開する。本実施形態では、膨張展開した頭部チャンバ46Aは、乗員Pの頭部Hに対して車両幅方向外側から接触又は近接して対向する。膨張展開状態の頭部チャンバ46Aは、乗員Pの頭部Hの略下半部及び首部Nに対して車両幅方向から見て重なるように配置される。膨張展開状態の頭部チャンバ46Aは、ヘッドレスト22に対して車両幅方向外側かつ車両前方側に隣接して配置される後部46A1と、後部46A1から車両前方へ延びる前上部46A2と、前上部46A2から車両下方へ延びる前下部46A3とによって構成される。膨張展開状態の頭部チャンバ46Aは、Lの字を横倒しにしたような形状をなしている。
前上部46A2は、頭部Hに対して車両幅方向外方に隣接して配置され、前下部46A3は、首部Nに対して車両幅方向外方に隣接して配置される。この前下部46A3は、サイドエアバッグ46の膨張展開状態において、下端が乗員Pの肩部Sに対して車両上方側から接触するように形成されている。この乗員Pは、前述したようにAM50のダミーであるが、この乗員Pの体格がAM50よりも多少大きくなったり小さくなったりしても、サイドエアバッグ46が上記乗員Pの肩部Sの高さに応じて変形することで、上記の接触が維持されるように構成されている。
接続チャンバ46Bは、サイドエアバッグ46の膨張展開状態において、頭部チャンバ46Aの後部46A1から車両下方側へ筒状に延びるように設定されている。この接続チャンバ46Bの下端部は、胸部チャンバ46Cの上端部に接続されている。この接続チャンバ46Bを介して頭部チャンバ46Aと胸部チャンバ46Cとが一体に接続されており、この接続チャンバ46B内を介して胸部チャンバ46C内と頭部チャンバ46A内とが連通されている。この接続チャンバ46Bは、車両前後方向から見て車両上方側へ向かうほど車両幅方向内側へ向かうように傾斜して膨張展開する。この接続チャンバ46Bは、シートベルト32のショルダベルト32Aに対して車両下方側に膨張展開する。この接続チャンバ46B内には、後述するダクト48の上部が収容されている。
頭部チャンバ46Aの前下部46A3と接続チャンバ46Bとは、サイドエアバッグ46の基布を縫製した仕切縫製部47Aによって仕切られている。この仕切縫製部47Aは、図3に示されるように、サイドエアバッグ46の外周縁部を縫製する外周縫製部47の一部が延長されて構成されている。この外周縫製部47は、頭部チャンバ46Aの下縁部に設定された下縁縫製部47Bと、胸部チャンバ46Cの前縁部に設定された前縁縫製部47Cとを含んでいる。上記の仕切縫製部47Aは、サイドエアバッグ46の膨張展開状態において、下縁縫製部47Bの後端から車両上方へ延びる前側縦延部47A1と、前縁縫製部47Cの上端から車両上方へ延びる後側縦延部47A3と、前側縦延部47A1と後側縦延部47A3との各上端を繋いだ円形状部47A2とによって構成されている。円形状部47A2は、前側縦延部47A1の上端から車両前方側へ延びた後に車両上方側へ凸をなして円弧状に延び、後側縦延部47A3の上端に至っている。
なお、本実施形態では、頭部チャンバ46Aと接続チャンバ46Bとを別のチャンバとして捉えているが、これに限るものではない。すなわち、接続チャンバ46Bを頭部チャンバ46Aの後下部として捉え、頭部チャンバ46Aの後部46A1を頭部チャンバ46Aの後上部として捉えてもよい。また、例えばサイドエアバッグ46が所謂OPW工法で製造される場合、上記縫製部(シーム)47Aの代わりとなる仕切り部を、上記のOPW工法で形成してもよい。
図1及び図2に示されるように、ダクト48は、サイドエアバッグ46の内部に収容されている。このダクト48は、インフレータ44からのガスをサイドエアバッグ46内の上部及び下部(すなわち腰部チャンバ46D内及び胸部チャンバ46C内)へと導く機能を有している。このダクト48は、円筒状に形成されたダクト本体部48Aと、ダクト本体部48Aの下端部側から車両後方側へ向けて延出されたインフレータ接続部48Bとによって構成されている。ダクト本体部48Aは、軸線方向がサイドエアバッグ46の上下方向に沿う姿勢でサイドエアバッグ46内の後部側に収容されている。このダクト本体部48Aは、サイドエアバッグ46内の上端部から下端部にわたって延在している。ダクト本体部48Aの上端部には、上側の開口部である上側噴出口50が形成されており、ダクト本体部48Aの下端部には、下側の開口部である下側噴出口52が形成されている。上側噴出口50は、頭部チャンバ46Aの後部46A1の下端部内、すなわち頭部チャンバ46Aと接続チャンバ46Bとの接続部付近で開口している。下側噴出口52は、腰部チャンバ46D内で開口している。
インフレータ接続部48Bは、本発明における「接続部」に相当する。このインフレータ接続部48Bは、サイドエアバッグ46のインフレータ接続部46E内に収容されており、インフレータ接続部46Eの内側に重なっている。このインフレータ接続部48Bの上端部には、インフレータ44の差し込み口が形成されている。この差し込み口は、インフレータ接続部46Eの上端部に形成された差し込み口の内側に配置されており、当該差し込み口からインフレータ44の下端部がインフレータ接続部48B内に差し込まれている。
上記のインフレータ44、サイドエアバッグ46及びダクト48は、前述したように、通常時には図4及び図5に示されるサイドエアバッグモジュール42とされ、外側サイド部16A内に収納されている。このサイドエアバッグモジュール42では、サイドエアバッグ46がダクト48と一緒に所定の折り畳み方で長尺状に折り畳まれている。この収納状態のサイドエアバッグモジュール42では、サイドエアバッグ46及びダクト48の各上部がシートバック16の肩口16S(図4及び図5以外では符号省略)から車両幅方向内側へ向けて延在し、ダクト48の上端部に形成された上側噴出口50がショルダベルト32Aよりも乗員Pの頭部H側に配置される。この収納状態のサイドエアバッグモジュール42は、外サイドフレーム18Aの車両幅方向外側でシートバック16の高さ方向に延在する縦延部42Aと、アッパフレーム18Cの車両後方側で車両幅方向に延在する横延部42Bとによって構成されており、シートバック16の肩口16Sの高さで屈曲している。縦延部42Aは、サイドエアバッグ46のうち主に胸部チャンバ46C及び腰部チャンバ46Dに相当する部位を含んでおり、横延部42Bは、サイドエアバッグ46のうち主に頭部チャンバ46A及び接続チャンバ46Bに相当する部位を含んでいる。横延部42Bにおける車両幅方向内側の端部は、図5に示されるように、ショルダベルト32Aに対して車両幅方向内側に配置される。なお図4及び図5では、インフレータ44の図示を省略している。
上記構成の車両用サイドエアバッグ装置40では、インフレータ44が作動すると、インフレータ44の噴出部44Aから噴出するガスがインフレータ接続部48B内からダクト本体部48A内に流れ込む。ダクト本体部48A内に流れ込んだガスは、ダクト本体部48Aの下側噴出口52及び上側噴出口50から腰部チャンバ46D内及び頭部チャンバ46A内へそれぞれ噴出する。腰部チャンバ46D内及び頭部チャンバ46A内へ噴出したガスの一部は、胸部チャンバ46C内へと流れ込む。これにより、サイドエアバッグ46が乗員Pの側方へ膨張展開する。
この膨張展開の際には、外側サイド部16Aの前面又は側面(何れも符号省略)のうち少なくとも一方と、外側サイド部16Aの上面16A1側とにおいて、シートバック表皮20に設定されたティアライン部(バーストライン部;開裂予定部)が開裂する。上記の「上面16A側」には、上面16A及び上面16Aの周辺部(例えば外側サイド部16Aの背面の上端部)のうち少なくとも一方が含まれる。上記の開裂により、サイドエアバッグ46が外側サイド部16Aの外側へ膨張展開する。この際には、腰部チャンバ46Dが外側サイド部16Aの下部から腰部Wの側方へ膨張展開し、胸部チャンバ46Cが外側サイド部16Aの上下方向中間部から肩部S、胸部C及び腹部Bの側方へ膨張展開する。またこの際には、頭部チャンバ46Aが外側サイド部16Aの上面16A1側から頭部H及び首部Nの側方へ膨張展開し、接続チャンバ46Bが外側サイド部16Aの上端部から肩部Sに対する車両後方斜め上方側へ膨張展開する。
このサイドエアバッグ46の膨張展開時には、ダクト本体部48Aがサイドエアバッグ46内でサイドエアバッグ46の上下方向に延在する。このサイドエアバッグ46の膨張展開時には、図2に示されるようにサイドエアバッグ46の接続チャンバ46B及びダクト本体部48Aが、シートバック16の肩口16Sの高さに位置する曲げ部46B1、48A1(図2参照;図1では符号省略)において曲がるように構成されている。これらの曲げ部46B1、48A1よりも車両上方側では、接続チャンバ46B及びダクト本体部48Aが車両幅方向内側へ傾き、頭部チャンバ46Aが胸部チャンバ46C及び腰部チャンバ46Dよりも車両幅方向内側に配置されるようになっている。
図1及び図2に示されるように、ダクト本体部48Aの上端部に形成された上側噴出口50は、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、シートベルト32のショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側かつ頭部チャンバ46Aの後部46A1内で開口するように設定されている。詳細には、この上側噴出口50は、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、ヘッドレスト22における車両幅方向外側の側面22Sと、ショルダベルト32Aと、外側サイド部16Aの上端部との間の空間で開口するように設定されている。この上側噴出口50は、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、ヘッドレスト22のステーであるヘッドレストステー22A(図2参照;図1では図示省略)に対して車両前方側かつ車両幅方向外側に隣接して配置される。この上側噴出口50は、図2に示されるように、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、車両前方側から見てショルダベルト32Aに対する車両上方側かつ車両幅方向内側で開口するように設定されている。この上側噴出口50は、図1に示されるように、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、車両前方斜め上方へ向けて開口するように形成されている。この上側噴出口50からは、車両前方斜め上方へ向けて頭部チャンバ46A内にガスが噴出する構成になっている。
図1及び図2に示されるように、ダクト本体部48Aの下端部に形成された下側噴出口52は、サイドエアバッグ46の膨張展開時に腰部チャンバ46D内で開口し、乗員Pの腰部Wの側方にその全体が位置するように設定されている。この下側噴出口52は、サイドエアバッグ46の膨張展開時に車両下方(ここでは車両下方かつ若干車両前方)へ向けて開口するように形成されている。この下側噴出口52からは、車両下方へ向けて腰部チャンバ46D内にガスが噴出する構成になっている。
また、図1に示されるように、上記のダクト本体部48Aは、下端部側から延出されたインフレータ接続部48Bが、インフレータ44の下端部に接続されている。これにより、インフレータ44が作動(起動)した際には、インフレータ44の下端部に設けられた噴出部44Aから噴出するガスが、ダクト本体部48Aの下端部に形成された下側噴出口52から早期に腰部チャンバ46D内へ噴出する構成になっている。また、噴出部44Aから噴出するガスは、ダクト本体部48Aの上端部側へも流れ込み、ダクト本体部48Aの上側噴出口50から頭部チャンバ46A内へ噴出する。これにより、サイドエアバッグ46が膨張展開すると、ダクト本体部48Aがインフレータ44より車両前方側でシートバック16の高さ方向(すなわちサイドエアバッグ46の上下方向)に延在するように構成されている。このダクト48は、インフレータ44から導入されるガスにより、サイドエアバッグ46内で相対的に高圧になる。この高圧のダクト48により、乗員Pの胸部Cの略後半部が側方から拘束されるようになっている。
また、本実施形態では、前述したように、頭部チャンバ46Aが後部46A1、前上部46A2及び前下部46A3によって構成されている。この頭部チャンバ46Aが膨張展開する際には、ダクト48の上側噴出口50から噴出するガスにより、先ず頭部チャンバ46Aの後部46A1がショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側でシートバック16の外側サイド部16Aから乗員Pの頭部H側へ向けて膨張展開する。次いで頭部チャンバ46Aの前上部46A2が頭部チャンバ46Aの後部46A1から車両前方へ向けて膨張展開し、その後に頭部チャンバ46Aの前下部46A3が頭部チャンバ46Aの前上部46A2から車両下方へ向けて膨張展開するように構成されている。この頭部チャンバ46Aが膨張展開する際には、図6に示される矢印G1、G2、G3の順番で頭部チャンバ46A内にガスが供給される。このように頭部チャンバ46A内に供給されるガスは、車両左方側から見て反時計回りの方向に旋回する。これにより、頭部チャンバ46Aが後部46A1、前上部46A2、前下部46A3の順番で膨張展開する。なお、図7では、説明の都合上、頭部チャンバ46A内に供給されるガスG(すなわち上記のG1、G2及びG3)の流れを、車両前方側から見て逆U字状の矢印で示しているが、このガスGは、上記のように車両左方側から見て反時計回りの方向に旋回する。つまり、本実施形態では、頭部チャンバ46A内に供給されるガスが上記の如く旋回するように頭部チャンバ46Aの形状が設定されている。
<作用及び効果>
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、乗員Pが3点式のシートベルト32を用いて車両用シート12に拘束される。この車両用シート12のシートバック16の外側サイド部16Aには、車両用サイドエアバッグ装置40が搭載されている。この車両用サイドエアバッグ装置40では、側突ECU60が側突センサ62からの信号によって側面衝突を検知すると、インフレータ44が側突ECU60によって起動される。これにより、インフレータ44から発生するガスが、ダクト48のインフレータ接続部48Bを介してダクト48のダクト本体部48A内へ流れ込む。ダクト本体部48Aは、サイドエアバッグ46内でサイドエアバッグ46の上下方向に延在している。このダクト本体部48Aの下端部及び上端部に形成された下側噴出口52及び上側噴出口50から腰部チャンバ46D内及び頭部チャンバ46A内へガスが噴出する。これにより、腰部チャンバ46Dが外側サイド部16Aの下部から乗員Pの腰部Wの側方へ膨張展開すると共に、頭部チャンバ46Aが外側サイド部16Aの上面16A1側から乗員Pの頭部Hの側方へ膨張展開する。
ここで、上記の上側噴出口50は、サイドエアバッグ46の膨張展開時にシートベルト32のショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側かつ頭部チャンバ46Aの後部46A1内で開口するように設定されている。この上側噴出口50から頭部チャンバ46A内に噴出するガスの力が、ショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側(すなわち頭部チャンバ46Aを膨張展開させたい側)で頭部チャンバ46Aに集中する。これにより、ショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側で頭部チャンバ46Aを膨張展開させ易くなる。
しかも、膨張展開状態の頭部チャンバ46Aは、当該頭部チャンバ46Aの後部46A1から車両前方へ延びる前上部46A2と、当該前上部46A2から車両下方へ延びる前下部46A3とを有している。この頭部チャンバ46Aが膨張展開する際には、ダクト48の上側噴出口50から噴出するガスにより、先ず頭部チャンバ46Aの後部46A1がショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側でシートバック16の外側サイド部16Aから乗員Pの頭部H側へ向けて膨張展開する。次いで頭部チャンバ46Aの前上部46A2が頭部チャンバ46Aの後部46A1から車両前方へ向けて膨張展開し、その後に頭部チャンバ46Aの前下部46A3が頭部チャンバ46Aの前上部46A2から車両下方へ向けて膨張展開する。この頭部チャンバ46Aの膨張展開の際には、頭部チャンバ46A内に供給されるガスが車両左方側から見て反時計回りの方向に旋回し、頭部チャンバ46Aが後部46A1、前上部46A2、前下部46A3の順番で膨張展開する。これにより、頭部チャンバ46Aの展開挙動が安定する。その結果、頭部チャンバ46Aが膨張展開時にショルダベルト32Aと不用意に接触することを防止し易くなるので、頭部チャンバ46Aを狙いの位置(すなわちショルダベルト32Aに対する頭部H側)へと膨張展開させることが一層容易になる。これにより、頭部Hの初期拘束性能を向上させることができる。
上記の効果について図8及び図9に示される比較例を用いて補足する。この比較例では、頭部チャンバ46Aの前下部46A3と接続チャンバ46Bとの間の仕切縫製部47A(仕切り部)が省略されている。また、この比較例では、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、ダクト48の上側噴出口50がシートバック16の肩口16A1付近において、ショルダベルト32Aの下方近傍で開口するように構成されている。この比較例では、上記以外の構成は本実施形態と同様とされている。この比較例では、インフレータ44からのガスがダクト48の上側噴出口50から頭部チャンバ46A内に流入する際に、図8及び図9に矢印GRで示されるように、ガスが放射状に拡散する。その結果、頭部チャンバ46Aが大きく揺動しながら膨張展開するので、頭部チャンバ46Aの展開挙動が安定せず、頭部チャンバ46Aがショルダベルト32Aと不用意に接触し易くなる。このため、頭部チャンバ46Aを狙いの位置へと膨張展開させることが困難になり、頭部チャンバ46Aによる頭部Hの拘束性能に影響が及ぶこととなる。
これに対し、本実施形態では、前述したように、サイドエアバッグ46をショルダベルト32Aと不用意に接触させることなく、ショルダベルト32Aに対する頭部H側へとサイドエアバッグ46を膨張展開させ易くなる。これにより、頭部チャンバ46Aの膨張展開位置を頭部Hに接近させることができるので、頭部Hの初期拘束性能を向上させることができる。しかも、頭部Hが頭部チャンバ46Aを介してショルダベルト32Aからの反力を受けるため、頭部チャンバ46Aの内圧を低く設定することができる。その結果、頭部チャンバ部46Aの車両幅方向の厚み(容量)を減らすことができるので、頭部チャンバ46の膨張展開の早期化に寄与する。また、ショルダベルト32Aによって頭部チャンバ46Aを押さえることができるので、例えば斜め側面衝突時にも遅れなく頭部Hを拘束することができる。
また、本実施形態では、サイドエアバッグ46の膨張展開状態では、頭部チャンバ46Aの後部46A1から接続チャンバ46Bが車両下方側へ筒状に延びる。この接続チャンバ46B内には、ダクト48の上部が収容されており、ダクト48の上端部に設けられた上側噴出口50が頭部チャンバ46Aの後部46A1内で開口する。この頭部チャンバ46Aの後部46A1からは、車両前方へ向かって頭部チャンバ46Aの前上部46A2が延びる。この頭部チャンバ46Aの前上部46A2からは、車両下方へ向かって頭部チャンバ46Aの前下部46A3が延びる。この前下部46A3と接続チャンバ46Bとは、仕切縫製部47Aによって仕切られている。これにより、上記の後部46A1、前上部46A2及び前下部46A3を有する頭部チャンバ46Aを、簡単な構成で形成することができる。
また、本実施形態では、上記の仕切縫製部47Aは、サイドエアバッグ46の外周縁部を縫製する外周縫製部47の一部が延長されて構成されている。これにより、外周縫製部47と仕切縫製部47Aとを一つの工程で縫製することができるので、外周縫製部47と仕切縫製部47Aとが別々の工程で縫製される場合と比較して、縫製工程を簡素化することができる。
また、本実施形態によれば、サイドエアバッグ46の膨張展開時には、ダクト本体部48Aの上端部に形成された上側噴出口50が頭部チャンバ46A内において車両前方斜め上方へ向けて開口する。この上側噴出口50から噴出するガスの力によって、外側サイド部16Aから車両前方斜め上方へ向けて頭部チャンバ46Aの後部46A1を膨張展開させることができる。これにより、頭部Hの側方へ頭部チャンバ46Aの後部46A1を早期に膨張展開させ易くなる。その結果、その後に膨張展開する頭部チャンバ46Aの前上部46A2及び前下部46A3の膨張展開タイミングをも早期化することができる。
しかも、本実施形態によれば、サイドエアバッグ46の膨張展開時には、上記の上側噴出口50が、車両前方側から見てショルダベルト32Aに対する車両上方側かつ車両幅方向内側で開口するように設定されている。この上側噴出口50から噴出するガスにより頭部チャンバ46Aが膨張展開する。これにより、頭部チャンバ46Aがショルダベルト32Aに対する車両下方側かつ車両幅方向外側を通って頭部Hの側方へ膨張展開することを防止し易くなる。
また、本実施形態によれば、サイドエアバッグ46の膨張展開状態では、頭部チャンバ46Aの前下部46A3の下端が乗員Pの肩部Sに対して車両上方側から接触する。これにより、頭部チャンバ46Aが乗員Pの頭部Hに対して車両上下方向に位置決めされるので、乗員Pの体格差や着座姿勢によって頭部Hと頭部チャンバ46Aとの車両上下方向の位置関係がずれることを防止又は抑制できる。その結果、頭部チャンバ46Aによる頭部Hの保護性能を良好に確保し易くなる。
また、本実施形態では、シートバック16の外側サイド部16A内に折り畳まれた状態で収納されるサイドエアバッグ46及びダクト48は、各上部がシートバック16の肩口16A1からヘッドレスト22側へ向けて延在する。この収納状態では、ダクト48の上端部に形成された上側噴出口50がショルダベルト32Aよりも乗員Pの頭部H側に配置される。車両の側面衝突時には、ダクト48の上端部に形成された上側噴出口50から噴出するガスにより、ショルダベルトよりも乗員Pの頭部H側で頭部チャンバ46Aが膨張展開し始める。これにより、ショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部H側で頭部チャンバ46Aを膨張展開させることが一層容易になる。
また、本実施形態では、シートバック16の外サイドフレーム18Aに固定されたインフレータ44のガス噴出部44Aには、ダクト48のインフレータ接続部48Bが接続されている。これにより、インフレータ44からのガスがダクト48内に導入される。このダクト48のダクト本体部48Aは、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、インフレータ44より車両前方側でシートバック16の高さ方向に延在する。このダクト本体部48Aは、インフレータ44から導入されるガスにより、サイドエアバッグ46内で相対的に高圧になる。この高圧のダクト本体部48Aが上記のように延在するので、例えば乗員Pの肋骨の後部をダクト本体部48Aにより効果的に拘束することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、第1の実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図10には、本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置10におけるシートバック16の上部周辺が斜視図にて示されている。この図10には、サイドエアバッグ46の収納状態が示されている。図11には、本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置10におけるサイドエアバッグ46の膨張展開時の状況が正面図にて示されている。
この実施形態では、シートバック16のフレーム18におけるヘッドレストステー22Aの連結部付近と、頭部チャンバ46Aの後縁部との間に架け渡されたストラップ70を有している。このストラップ70は、例えばサイドエアバッグ46の基布と同様の布材によって短冊状に形成されている。このストラップ70の一端部は、フレーム18におけるヘッドレストステー22Aの連結部付近に固定されている。このストラップ70の他端部は、頭部チャンバ46Aの後縁部に縫製されており、ダクト48の上部とも共縫いされている。なお、この実施形態では、一例として、図10に示されるように、折り畳まれたサイドエアバッグ46の上端部が車両前方から見てZ字状にZ折りにされている。
この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされている。このため、この実施形態においても、第1実施形態と基本的に同様の作用及び効果を奏する。しかも、の実施形態によれば、サイドエアバッグ46の膨張展開時には、シートバック16のフレーム18におけるヘッドレストステー22Aの連結部付近と、頭部チャンバ46Aの後縁部との間に架け渡されたストラップ70によって、頭部チャンバ46Aの車両幅方向外側(乗員Pの頭部Hとは反対側)への変位が規制される。これにより、ショルダベルト32Aに対する乗員Pの頭部側Hの狙いの位置へ頭部チャンバ46Aを膨張展開させ易くなると共に、当該狙いの位置に頭部チャンバ46Aを保持することが可能となる。
<実施形態の補足説明>
上記各実施形態では、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、ダクト48の上側噴出口50が車両前方斜め上方へ向けて開口する構成にしたが、これに限らず、上側噴出口50が車両上方へ向けて開口する構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、インフレータ44の下端部に噴出部44Aが設けられた構成にしたが、これに限らず、インフレータ44の上端部にガス噴出部が設けられた構成にしてもよい。その場合、例えばダクト48のインフレータ接続部48Bがダクト本体部48Aの上下方向中間部から延出される構成となる。
また、上記各実施形態では、サイドエアバッグ46の膨張展開時に、ダクト48がインフレータ44より車両前方側でシートバック16の上下方向に延在する構成にしたが、これに限るものではない。インフレータの全体がダクトの内側に収容される構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 乗員保護装置
12 車両用シート
14 シートクッション
16 シートバック
16A 外側サイド部(車両幅方向外側の側部)
16S 肩口
18A 外サイドフレーム(サイドフレーム)
22 ヘッドレスト
22A ヘッドレストステー
30 車両用シートベルト装置
32 3点式のシートベルト
32A ショルダベルト
40 車両用サイドエアバッグ装置
44 インフレータ
44A ガス噴出部
46 サイドエアバッグ
46A 頭部チャンバ
46B 接続チャンバ
46A1 後部
46A2 前上部
46A3 前下部
47 外周縫製部
47A 仕切縫製部
48 ダクト
48B インフレータ接続部(接続部)
50 上側噴出口
P 乗員
H 頭部
S 肩部

Claims (10)

  1. 3点式のシートベルトを用いて乗員が拘束される車両用シートのシートバックにおける車両幅方向外側の側部に搭載される車両用サイドエアバッグ装置であって、
    車両の側面衝突時にガスを発生させるインフレータと、
    前記インフレータからガスの供給を受けて前記側部から乗員の側方へ膨張展開すると共に、乗員の頭部を保護する頭部チャンバが上部に設けられたサイドエアバッグと、
    前記サイドエアバッグ内で前記サイドエアバッグの上下方向に延在し、前記インフレータからのガスを前記サイドエアバッグ内の上部及び下部へ導くダクトと、
    を備え、
    前記ダクトの上端部には、前記サイドエアバッグの膨張展開時に前記シートベルトのショルダベルトに対する乗員の頭部側かつ前記頭部チャンバの後部内で開口する上側噴出口が形成されており、
    膨張展開状態の前記頭部チャンバは、前記後部から車両前方へ延びる前上部と、当該前上部から車両下方へ延びる前下部とを有する車両用サイドエアバッグ装置。
  2. 前記サイドエアバッグは、膨張展開状態で前記頭部チャンバの前記後部から車両下方側へ筒状に延びる接続チャンバを有し、
    前記ダクトの上部が前記接続チャンバ内に収容されており、
    前記頭部チャンバの前記前下部と前記接続チャンバとが縫製部によって仕切られている請求項1に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  3. 前記縫製部は、前記サイドエアバッグの外周縁部を縫製する外周縫製部の一部が延長されて構成されている請求項2に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  4. 前記ダクトの前記上側噴出口は、前記サイドエアバッグの膨張展開時に車両前方斜め上方へ向けて開口するように設定されている請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  5. 前記ダクトの前記上側噴出口は、前記サイドエアバッグの膨張展開時に、車両前方側から見て前記ショルダベルトに対する車両上方側かつ車両幅方向内側で開口するように設定されている請求項1~請求項4の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  6. 前記シートバックのフレームにおけるヘッドレストステーの連結部付近と、前記頭部チャンバの後縁部との間に架け渡されたストラップを有する請求項1~請求項5の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  7. 前記頭部チャンバは、前記サイドエアバッグの膨張展開状態において、前記前下部の下端が乗員の肩部に対して車両上方側から接触するように形成されている請求項1~請求項6の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  8. 前記サイドエアバッグ及び前記ダクトは、折り畳まれた状態で前記側部内に収納されており、当該収納状態では、前記サイドエアバッグ及び前記ダクトの各上部が前記シートバックの肩口から車両幅方向内側へ向けて延在し、前記ダクトの上端部が前記ショルダベルトよりも乗員の頭部側に配置される請求項1~請求項7の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  9. 前記インフレータは、前記シートバックのサイドフレームに固定され、
    前記ダクトから延出された接続部が前記インフレータのガス噴出部と接続され、
    前記サイドエアバッグの膨張展開時には、前記ダクトが前記インフレータより車両前方側で前記シートバックの高さ方向に延在する請求項1~請求項8の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  10. シートクッション及びシートバックを有する車両用シートと、
    前記車両用シートに乗員を拘束する3点式のシートベルトを有する車両用シートベルト装置と、
    前記シートバックの車両幅方向外側の側部に搭載された請求項1~請求項9の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置と、
    を備えた乗員保護装置。
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