JP2558486B2 - 記録材料 - Google Patents

記録材料

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JP2558486B2
JP2558486B2 JP63016298A JP1629888A JP2558486B2 JP 2558486 B2 JP2558486 B2 JP 2558486B2 JP 63016298 A JP63016298 A JP 63016298A JP 1629888 A JP1629888 A JP 1629888A JP 2558486 B2 JP2558486 B2 JP 2558486B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は記録材料に関し、特に発色性、発色画像の安
定性を向上させた記録材料に関する。
(従来技術) 電子供与性の無色染料と電子受容性化合物を使用した
記録材料は、感圧紙、感熱紙、感光感圧紙、通電感熱記
録紙、感熱転写紙等として既によく知られている。たと
えば米国特許2,505,470号、同2,505,489号、同2,550,47
1号、同2,548,366号、同2,712,507号、同2,730,456号、
同2,730,457号、同3,418,250号、特開昭49−28,411号、
特開昭50−44,009号、英国特許2,140,449号、米国特許
4,480,052号、同4,436,920号、特公昭60−23,922号、特
開昭57−179,836号、同60−123,556号、同60−123,557
号などに詳しい。
記録材料の具備すべき性能は、(1)発色濃度および
発色感度が十分であること、(2)カブリを生じないこ
と、(3)発色体の堅牢性が十分であること、(4)発
色色相が適切で複写機適性があること、(5)S/N比が
高いこと、(6)発色体の耐薬品性が充分であることな
どがある。
特に感圧記録材料においては、発色部が塩ビシート等
にフアイルしておくと、発色部が可塑剤等により、消色
してしまう欠点を有しており商品価値を著しく損ねてい
た。
また感熱記録材料においては溶剤等によりカブリが生
じてしまう欠点および発色体が油脂、薬品等により変退
色をおこしてしまう欠点を有している。そのため、水性
インキペン、油性インキペン、ケイ光ペン、朱肉、接着
剤、のり、ジアゾ現像液等の分具及び事務用品等あるい
はハンドクリーム、乳液等の化粧品等に触れると、白色
部が発色したり、発色部が変退色をおこしたりして商品
価値を著しく損ねていた。本発明者らは、電子供与性無
色染料、電子受容性化合物のそれぞれについて、その油
溶性、水への溶解度、分配係数、pKa、置換基の極性、
置換基の位置、混用での結晶性溶解性の変化などの特性
に着目し、良好な記録材料用素材及び記録材料の開発を
追求してきた。
(発明の目的) 従つて本発明の目的は発色性および発色画像の安定性
が良好で、しかもその他の具備すべき条件を満足した素
材を用いた記録材料を提供することである。
(発明の構成) 本発明の目的は、無色染料が電子受容性化合物と接触
して着色する現象を利用した記公材料に於て、該電子受
容性化合物として2種以上のサリチル酸誘導体のアルカ
リ金属塩と亜鉛化合物を反応させて得る、サリチル酸誘
導体亜鉛塩混合物を含有することを特徴とする記録材料
により達成された。
本発明に係るサリチル酸誘導体は下記一般式で表わさ
れるものを言う。
上式中R1、R2、R3、R4は水素原子、アルキル基、アル
コキシ基、アリール基、ハロゲン原子を表わす。但し組
み合せる2種以上のサリチル酸誘導体は異性体の関係に
ないものであり、かつ5位にノニル基を有するもの同志
の組合せを除く。またこれらはさらに置換基を有してい
てもよく、その例としてはアルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アシル
アミノ基、アミノカルボニル基、シアノ基などがあげら
れる。
R1〜R4で表わされる置換基の具体的な例としては、水
素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブ
チル基、t−オクチル基、ノニル基、ドデシル基、シク
ロヘキシル基、ベンジル基、α−メチルベンジル基、
α,α−ジメチルベンジル基、α−トリルエチル基、α
−トリルイソプロピル基、α−(α−メチルベンジル)
フエニルエチル基、(メシチルメチル)ベンジル基、フ
エニル基、ナフチル基、塩素原子、オクチルオキシ基、
ベンジルオキシ基、β−フエノキシエトキシ基、等があ
げられる。
本発明に係るサリチル酸誘導体は非水溶性の観点から
総炭素原子数13以上の化合物が好ましく、少なくとも1
種は総炭素原子数17以上の化合物が好ましい。
本発明に係る2種以上のサリチル酸誘導体は上記一般
式で置換基が立体異性体や位置異性体にあるものではな
く、置換基の全く異なる2種以上の化合物を用いる。
本発明に係るサリチル酸誘導体のうち少なくとも1種
は、置換又は無置換のアラルキル基、1個又は2個で置
換された化合物が特に好ましく、これらの含量が全サリ
チル酸誘導体の30mol%以上になることが好ましい。ア
ラルキル基の例としてはベンジル基、α−メチルベンジ
ル基、α,α−ジメチルベンジル基、α−トリルエチル
基、α−トリルイソプロピル基、1,3−ジフエニルブチ
ル基、メシチル基、等があげられる。
本発明に係るサリチル酸誘導体の具体的な例としては
5−フエニルサリチル酸、5−ベンジルサリチル酸、3,
5−ジ−t−オクチルサリチル酸、3,5−ジ−(α−メチ
ルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−(α,α−ジ−メ
チルベンジル)サリチル酸、3−(α−メチルベンジ
ル)−5−フエニルサリチル酸、3−(α,α−ジメチ
ルベンジル)−5−フエニルサリチル酸、3−フエニル
−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3−フエニ
ル−5−(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3
−(α−メチルベンジル)−5−シクロヘキシルサリチ
ル酸、3,5−ビス−(α−トリルエチル)サリチル酸、
5−(1,3−ジフエニルブチル)サリチル酸、5−{α
−(α−メチルベンジル)フエニルエチル}サリチル
酸、4−(メシチルメチル)ベンジルサリチル酸、4−
{3−〔4−(メシチルメチル)ベンジル〕−2,4,6ト
リメチルベンジル}ベンジルサリチル酸、4−オクチル
オキシサリチル酸、4−ドデシルオキシサリチル酸、4
−ベンジルオキシサリチル酸、4−β−フエノキシエト
キシサリチル酸、5,5′−メチレンビスサリチル酸、な
どがあげられる。またアルカリ金属塩としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウムなどが用いられる。
本発明に係る亜鉛化合物としては酸化亜鉛、水酸化亜
鉛、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などがあげられる。
これらの中で特にサリチル酸誘導体のアルカリ金属塩と
硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜鉛塩を用いる場合が好まし
く、亜鉛塩化後の後処理が極めて容易になる。
なお亜鉛化合物にニツケル化合物を共存させておいて
もかまわない。
本発明に係るサリチル酸誘導体亜鉛混合物は、水又は
水と有機溶媒の混合物中で2種以上のサリチル酸誘導体
のアルカリ金属塩と亜鉛化合物を反応させることにより
容易に得られる。
特に水と有機溶媒の混合物中で亜鉛塩下する方法は、
製造時の操作性および亜鉛塩下の得率、純度の点で利点
があり好ましい。有機溶媒としては水への溶解度が小さ
く、かつ該サリチル酸誘導体の亜鉛塩の溶解度が大きい
ものが好ましく、芳香族化合物、ハロゲン化物、エステ
ル化合物などがあげられる。具体的にはトルエン、キシ
レン、トリクレン、酢酸エチルなどがあげられる。
また本発明によるサリチル酸誘導体に、既によく知ら
れている本発明外のフエノール誘導体、フエノール樹
脂、酸性白土等の電子受容性化合物を併用して用いても
よい。これらの具体例は、特願昭62−244,883号明細書
等に記載されている。
電子受容性化合物は、電子供与性染料前駆体の50〜50
00重量%使用することが好ましく、さらに好ましくは10
0〜2000重量%である。本発明による電子受容性化合物
であるサリチル酸誘導体に対して、本発明外の電子受容
性化合物は、200〜10重量%の割合で混合するのが好ま
しい。また本発明外の電子受容性化合物を2種以上併用
してもよい。
本発明に係る電子供与性無色染料にはトリフエニルメ
タンフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フエノチ
アジン系化合物、インドリルフタリド系化合物、ロイコ
オーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、ト
リフエニルメタン系化合物、トリアゼン系化合物、スピ
ロピラン系化合物、フルオレン系化合物など各種の化合
物がある。
フタリド類の具体例は米国再発行特許明細書第23,024
号、米国特許明細書第3,491,111号、同第3,491,112号、
同第3,491,116号および同第3,509,174号、フルオラン類
の具体例は米国特許明細書第3,624,107号、同第3,627,7
87号、同第3,641,011号、同第3,462,828号および同第3,
681,390号、米国特許明細書第3,681,390号、米国特許明
細書第3,920,510号、米国特許明細書第3,959,571号、ス
ピロジピラン類の具体例は米国特許明細書第3,971,808
号、ピリジン系およびピラジン系呈色化合物類は米国特
許明細書第3,775,424号および同第3,853,869号、米国特
許明細書第4,246,318号、フルオレン系化合物の具体例
は特願昭61−240989号等に記載されている。
これらの無色染料及び電子受容性化合物を記録材料に
適用する場合には微分散物ないし微小滴にして用いられ
る。
本発明に係る記録材料は発色画像の安定性が極めて安
定であり、この効果は感圧および感熱記録材料において
著しい。
感圧紙に用いる場合には、米国特許第2,505,470号、
同2,505,471号、同2,505,489号、同2,548,366号、同2,7
12,507号、同2,730,456号、同第2,730,457号、同3,103,
404号、同第3,418,250号、同4,010,038号などの先行特
許などに記載されているように種々の形態をとりうる。
最も一般的には電子供与性無色染料および電子受容性化
合物を別々に含有する少なくとも一対のシートから成る
ものである。
カプセルの製造方法については、米国特許2,800,457
号、同2,800,458号に記載された親水性コロイドゾルの
コアセルベーシヨンを利用した方法、英国特許867,79
7、同950,443号、同989,264号、同1,091,076号などに記
載された界面重合法あるは米国特許3,103,404号に記載
された手法、などがある。
また電子受容性化合物を単独又は混合してあるいは他
の電子受容性化合物と共に、スチレンブタジエンラテツ
クス、ポリビニールアルコールの如きバインダー中に分
散させ、顔料とともに紙、プラスチツクシート、樹脂コ
ーテツド紙などの支持体に塗布することにより絹色剤シ
ートを得る。
電子供与性無色染料および電子受容性化合物の使用量
は所望の塗布厚、感圧複写紙の形態、カプセルの製法、
その他の条件によるのでその条件に応じて適宜選べばよ
い。当業者がこの使用量を決定することは容易である。
感熱紙に用いる場合は、特開昭62−144,989号、特願
昭62−244,883号明細書等に記載されているような形態
とする。
感熱紙に用いる場合には更に又OLS2228581号、同2,11
0,854号、特公昭52−20142号などに記載されている種々
の態様をとりうる。あるいは記録に先立つて、予熱、調
湿あるいは塗布紙の延伸などの操作を加えることもでき
る。
通電感熱紙は例えば特開昭49−11344号、同50−48930
号などに記載の方法によつて製造される。
感光感圧紙は例えば特開昭57−179836号などに記載の
方法によつて製造される。
(発明の実施例) 以下に実施例を示すが、本発明はこれに限定されるも
のではない。実施例において特に指定のない限り、重量
%を表わす。
実施例1〜4 発色剤含有カプセルシートの調製 ポリビニルベンゼンスルホン酸の一部ナトリウム塩
(ナシヨナルスターチ社製、VERSA、TL500)5部を熱水
95部に溶解した後冷却する。これに水酸化ナトリウム水
溶液を加えてpH4.0とした。一方発色剤としてクリスタ
ルバイオレツトラクトン(L.V.L)を3.5%溶解したジイ
ソプロピルナフタレン100部を前記ポリビニルベンゼン
スルホン酸の一部ナトリウム塩の5%水溶液100部に乳
化分散して直径4.0μの粒子サイズをもつ乳化液を得
た。別に、メラミン6部、37重量%ホルムアルデヒド水
溶液11部、水30部を60℃に加熱撹拌して30分後に透明な
メラミンとホルムアルデヒドおよびメラミンホルムアル
デヒド初期縮合物の水溶液を得た。
この水溶液を上記乳化液と混合した。撹拌しながらリ
ン酸2M溶液にてpHを6.0に調節し、液温65℃に上げ6時
間撹拌を続けた。このカプセル液を室温まで冷却し水酸
化ナトリウム水溶液でpH9.0に調節した。
この分散液に対して10重量%ポリビニルアルコール水
溶液200部及びデンプン粒子50部を添加し、加水してマ
イクロカプセル分散液の固形分濃度20%塗液を調整し
た。
この塗布液を50g/m2の原紙に5g/m2の固形分が塗布さ
れるようにエアナイフコーターにて塗布、乾燥し発色剤
含有カプセルシートを得た。
顕色剤シートの調製 第1表に示した顕色剤10部、シルトンクレー20部、炭
酸カルシウム60部、酸化亜鉛20部、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム1部と水200部からなる分散液をサンドグライ
ンダーにて平均粒径3μになるように分散した。
この分散液に10%PVA水溶液16部、10%PVA水溶液100
部およびカルボキシ変性SBRラテツクス10部(固形分と
して)を添加し、固形分濃度が20%になるように加水
し、塗液を得た。
この塗液を50g/m2の原紙に5.0g/m2の固形分が塗布さ
れるようにエアーナイフコーターにて塗布、乾燥し顕色
剤シートを得た。
比較例 顕色剤シートの顕色剤のみを第1表に示した顕色剤に
変え、顕色剤シートを得た。
性能比較 (1) 顕色能 発色剤含有マイクロカプセルシート面を、実施例及び
比較例で得られた顕色剤シート上に重ね600Kg/cm2の荷
重をかけ発色させた。日立カラーアラナイザー307型に
て発色体の610mmでの濃度を、発色後10分後に測定し
て、顕色能とした。
(2) 耐可塑剤性 (1)で得られた発色10分後の実施例及び比較例の発
色体上に軟質ポリ塩化ビニルシート(厚さ0.5mm、可塑
剤としてジブチルフタレートを15重量%及びジオクチル
フタレートを7重量%含有)と重ね、50℃、RH20%の雰
囲気中100g/cm2の荷重を付加し72時間放置した後、610n
mの濃度を測定しポリ塩化ビニルシート重ね後の濃度/
重ね前の濃度比をもつて耐可塑剤性値とした。
〔参考例〕
顕色剤の製造方法 3,5−ビス−(α−メチルベンジル)サリチル酸7.0
g、5−フエニルサリチル酸4.2gと苛性ソーダ1.7gを水2
00mlに加え70℃に加熱、撹拌し溶解した。ついでこの溶
液に硫酸亜鉛七水和物6gを水100mlに溶解した溶液を10
分間かけて滴下した。30分間撹拌後50℃に冷却し、酢酸
エチル50mlを加え、折出物を溶解した後、分液する。酢
酸エチルを減圧下に留去し、3,5−ビス−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸および5−フエニルサリチル酸の
混合亜鉛塩の無定形固体を得た。
第1表に示すように、本発明の顕色剤シートは比較用
の顕色剤シートに比べ発色像の、可塑剤に対する堅牢性
が優れていることがわかる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子供与性無色染料と電子受容性化合物の
    接触による発色を利用した記録材料に於て、該電子受容
    性化合物として異性体の関係にない2種以上のサリチル
    酸誘導体のアルカリ金属塩と亜鉛化合物を反応させて得
    るサリチル酸誘導体亜鉛塩混合物を含有することを特徴
    とする記録材料。 但し2種以上のサリチル酸誘導体のいずれもが5位にノ
    ニル基を有する場合を除く。
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