JPH0368905B2 - - Google Patents

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JPH0368905B2
JPH0368905B2 JP58008544A JP854483A JPH0368905B2 JP H0368905 B2 JPH0368905 B2 JP H0368905B2 JP 58008544 A JP58008544 A JP 58008544A JP 854483 A JP854483 A JP 854483A JP H0368905 B2 JPH0368905 B2 JP H0368905B2
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JP
Japan
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group
alkyl group
hydrogen atom
alkyl
acid
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Haruo Omura
Nobuo Kanda
Hiroshi Iwasaki
Mitsuru Kondo
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Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Priority to EP83307734A priority patent/EP0112710B1/en
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は感圧記録シート、感熱記録シート、通
電感熱記録シートなどの記録体に用いられる発色
物質として有用なフルオラン誘導体およびその製
造方法、さらにその誘導体を用いた記録体に関す
るものである。 従来、無色ないし淡色の塩基性染料と有機ない
し無機の電子受容性物質との呈色反応を利用し、
圧力、熱、電気などのエネルギーの媒介によつて
伝達される情報を記録する方式には各種の方式が
提案されており、例えば近藤、岩崎、紙パ技協誌
30巻411〜421頁、463〜470頁(1976年)に記載さ
れているような感圧複写シート、感熱記録シー
ト、通電感熱記録シート、超音波記録シート、電
子線記録シート、静電記録シート、感光性記録シ
ートさらには感光性印刷材、タイプリボン、ボー
ルペンインキ、クレヨン、スタンプインキなどへ
の応用まで非常に沢山の方式が提案されている。 電子供与性発色物質(以下単に発色剤という)
と電子受容性顕色物質(以下単に顕色剤という)
との呈色反応を利用したこれらの記録体において
は、発色剤の種類を選択することによつて種々の
色相を呈する発色像が形成されるものであるが、
近年、得られた発色像からさらに複写を得たいと
いつた目的のため黒色発色像の得られる記録体の
要望が強くなつている。この場合、原理的には
赤、青、黄、緑など異なつた色相に発色する発色
剤を混合することによつて黒色発色像を得ること
ができるが、発色剤の種類により発色速度や光、
温湿度に対する堅牢性が異なるため最初発色した
発色像がその色調を維持し得ない欠点がある。従
つて、従来から単一の発色剤で黒色発色像を得る
研究が行なわれているが、発色前の発色剤の安定
性、発色速度、発色濃度、堅牢性、色相あるいは
コスト等の全てを満足し得る黒色発色剤は未だ見
出されておらず、結果として黒発色記録体も必ず
しも満足できるものではなかつた。 しかるに本発明の下記一般式〔〕で表わされ
るフルオラン誘導体 〔式中Rはシクロヘプチル基、スクロヘキシルメ
チル基又はメチルシクロヘキシル基又を示し、
R1はC1〜C8のアルキル基又はベンジル基を示し、
R2は水素原子又はC1〜C2のアルキル基を示し、
R3は水素原子;C1〜C8のアルキル基;ハロゲン
原子、C1〜C4のアルキル基、トリフルオロメチ
ル基、ジ(C1〜C2アルキル)アミノ基、C1〜C2
アルキルオキシカルボニル基で置換されていても
よいフエニル基を示す。Xは水素原子又はC1
C4のアルキル基を示し、Yは水素原子、ハロゲ
ン原子、C1〜C2のアルキル基又はC1〜C2のアル
キル基又はC1〜C2のアルコキシル基を示す。〕 は無色ないし淡色の安定な化合物で顕色剤と接触
すると高濃度な色相に発色し、この物質を用いて
得られた記録像は日光に曝されても安定して初期
の色調を維持する特性を有するものである。中で
も、下記一般式〔〕で表わされるフルオラン誘
導体は 〔式中Rは、シクロヘプチル基、スクロヘキシル
メチル基、又はメチルシクロヘキシル基又を示
し、R1はC1〜C8のアルキル基を示し、R6はC1
C4のアルキル基、ハロゲン原子、ジ(C1〜C2
ルキル)アミノ基で置換されてもよいフエニル基
を示し、ZはC1〜C2のアルキル基を示す。〕 特に、発色した赤黒色、緑黒色ないし黒色の高
濃度な色調を長期にわたつて安定に持続し得る特
性を保有しており、例えば感圧記録紙へ適用した
場合には特に初期発色性に優れた記録像が得ら
れ、又感熱記録紙に適用した場合には地肌カブリ
が少なくしかも発色性に優れた記録像が得られる
ものである。 而して、上記の如く優れた特性を有する本発明
の一般式〔〕で表わされるフルオラン誘導体は
主に次のような代表的な方法によつて製造するこ
とができる。即ち、下記に示すようにまずm−置
換アミノフエノール誘導体〔〕と無水フタル酸
誘導体〔〕を反応させて2−(2−ヒドロキシ
−4−置換アミノ)ベンゾイル安息香酸誘導体
〔〕を合成する。 〔R、R1、R2は前述の意味を示す。〕 得られた2−(2−ヒドロキシ−4−置換アミ
ノ)ベンゾイル安息香酸誘導体〔〕とp−アミ
ノフエノール誘導体〔〕を縮合させることによ
つて一般式〔〕で表わさせるフルオラン誘導体
を製造することができる。 〔式中R4は水素原子または低級アルキル基を示
し、R、R1、R2、R3、X、Yは前述の意味を示
す。〕 2−(2−ヒドロキシ−4−置換アミノ)ベン
ゾイル安息香酸誘導体〔〕とp−アミノフエノ
ール誘導体〔〕との縮合反応における縮合剤と
しては、硫酸;五酸化リン;リン酸;ポリリン
酸;無水塩化スズ、無水塩化亜鉛、無水塩化アル
ミニウム、無水臭化スズ、無水臭化亜鉛、無水臭
化アルミニウム、無水臭化鉄などの無水金属ハロ
ゲン化物;三塩化リン;三臭化リン;五塩化リ
ン;五臭化リン;無水三フツ素;フツ化水素酸な
どのフリーデルクラフト触媒が単独たるいは混合
して使用される。なかでも溶媒をかねた硫酸がよ
り好ましく用いられる。また溶媒としては二硫化
炭素、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、
トリクロルベンゼン、ニトロベンゼン、ニトロメ
チタン、ニトロエタンなどが有用である。 なお、上記の反応においてp−アミノフエノー
ル誘導体のR4が低級アルキル基の場合、目的と
するフルオラン誘導体の前駆体である下記一般式
〔〕で表わされるトリフエニルメタン誘導体が
合成される場合がある。 〔式中R、R1、R2、R3、R4、X、Yは前述の意
味を示す。〕 この場合は得られたトリウエニルメタン誘導体
を必要に応じて濾別し水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ性物質によつて系のPHを
9.5〜12にし、50〜100℃に加温することによつて
目的とするフルオラン誘導体を得ることができ
る。なお、上記の水性媒体中にアセトン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の有機溶媒を併用する
と収率が効果的に高められる。とりわけベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の疎水性有機溶媒は副
反応の生成を防止し好ましい反応条件を与えるた
めにより好ましく用いられる。 かくして得られる本発明の一般式〔〕で表わ
されるフルオラン誘導体は前述の如く優れた特性
を有する無色ないし淡色の塩基性染料であり、特
に顕色剤との呈色反応を利用する各種の記録体に
用いて極めて優れた効果を発揮するものである。
ここで用いられる顕色剤は記録体の種類に応じて
適宜選択されるものであるが、例えば感圧記録
体、感熱記録体、通電感熱記録体などの記録体に
おいてはブレンステツドまたはルイス酸として作
用する物質が好ましく用いられる。具体的には例
えば酸性白土、活性白土、アタパルガイト、ベン
トナイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウ
ム、珪酸マグネシウム、珪酸亜鉛、珪酸スズ、焼
成カオリン、タルクなどの無機顕色剤、シユウ
酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、
ステアリン酸などの脂肪族カルボン酸、安息香
酸、パラターシヤリブチル安息香酸、フタル酸、
没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチ
ル酸、3−フエニルサリチル酸、3−シクロヘキ
シルサリチル酸、3,5−ジ−ターシヤリブチル
サリチル酸、3−メチル−5−ベンジルサリチル
酸、3−フエニル−5−(α,α−ジメチルベン
ジル)サリチル酸、3,5−ジ−(α−メチルベ
ンジル)サリチル酸、2−ヒドロキシ−1−ベン
ジル−3−ナフトエ酸などの芳香族カルボン酸、
4,4′−イソプロピリデンジフエノール、4,
4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフエノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−
ジブロモヘエノール)、4,4′−シゾプロピリデ
ンビス(2,6−ジクロロフエノール)、4,
4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフエノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−
ジメチルフエノール)、4,4′−イソプロピリデ
ンビス(2−ターシヤリブチルフエノール)、4,
4′−セカンダリ−ブチリデンジフエノール、4,
4′−シクロヘキシリデンビスフエノール、4,
4′−シクロヘキシリデンビス(2−メチルフエノ
ール)、4−ターシヤリブチルフエノール、4−
フエニルフエノール、4−ヒドロキシジフエノキ
シド、α−ナフトール、β−ナフトール、メチル
−4−ヒドロキシベンゾエート、ベンジル−4−
ヒドロキシベンゾエート、2,2′−チオビス
(4,6−ジクロロフエノール)、4−ターシヤリ
オクチルカテコール、2,2′−メチレンビス(4
−クロロフエノール)、2,2′−メチレンビス
(4−メチル−6−ターシヤリブチルフエノー
ル)、2,2′−ジヒドロキシジフエニールなどの
フエノール性化合物、パラ−フエニルフエノール
−ホリマリン樹脂、パラ−ブチルフエノール−ア
セチレン樹脂などのフエノール樹脂の如き有機顕
色剤さらにこれら有機顕色剤と例えば亜鉛、マグ
ネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、
マンガン、スズ、ニツケルなどの多価金属と呑
円、塩化水素、臭化水素、沃化水素、ホウ酸、ケ
イ酸、リン酸、硫酸、硝酸、過塩素酸の如き無機
質、およびアルミニウム、亜鉛、ニツケル、ス
ズ、チタン、ホウ素などのハロゲン化物などが挙
げられる。 かかる顕色剤と本発明の一般式〔〕で表わさ
れるフルオラン誘導体を用いた各種の代表的な記
録体について、以下にさらに具体的に説明する。 感圧記録体は例えば米国特許第2505470号、同
2505471号、同2505489号、同2548366号、同
2712507号、同2730456号、同2730457号、同
3418250号、同3924027号、同4010038号などに記
載されているように種々の形態のものがあり、本
発明のフルオラン誘導体はこれら各種の形態の感
圧記録体に適用出来るものである。一般的には本
発明のフルオラン誘導体を単独又は混合し、さら
に必要に応じてトリフエニルメタンラクトン類、
スピロピラン類、フルオラン類、ジフエニルメタ
ン類、ロイコメチレンブルー類などの塩基性染料
とともにアルキル化ナフタレン、アルキル化ジフ
エニル、アルキル化ジフエニルメタン、アルキル
化タ−フエニルなどの合成油、木綿油、ヒマシ油
などの植物油、動物油、鉱物油或いはこれらの混
合物などからなる溶媒に溶解し、これをバインダ
ー中に分散させた分散液、又は上記溶液をコアセ
ルベーシヨン法、界面重合法、in−situ法などの
各種カプセル製造法によりマイクロカプセル中に
含有させ、バインダー中に分散させた分散液を
紙、プラスチツクシート、樹脂コーテツド紙など
の支持体上に塗布することによつて本発明の感圧
記録体は製造される。勿論、支持体の片面に上記
分散液を塗布した所謂上用シート、支持体の片面
に顕色剤を主体とする顕色剤塗液を塗布し、反対
面に上記分散液を塗布した所謂中用シート、さら
には支持体の同一面に上記カプセルと顕色剤が混
在する塗液を塗布するか、カプセル分散液を塗布
した上に顕色剤塗液を塗布するなどして、同一面
に上記カプセルと顕色剤を共存させた所謂単体複
写シートなど各種の形態が含まれることは前述の
とおりである。なお、フルオラン誘導体の使用量
は所望の塗布量、感圧記録体の形態、カプセの製
法、その他各種助剤を含めた塗布液の組成、塗布
方法等各種の条件により異なるのでその条件に応
じて適宜選択すればよい。いずれにしろ本発明の
一般式〔〕で表わされるフルオラン誘導体を従
来の各種感圧記録体の塩基性染料として使用する
ことにより、耐光性に優れた記録像を形成するこ
とができる感圧記録体が得られるものである。 感熱記録体は例えば特公昭44−3680号、同44−
27880号、同45−14039号、同48−43830号、同49
−69号、同49−70号、同52−20142号などに記載
されているように種々の形態のものがあり、本発
明のフルオラン誘導体はこれら各種の形態の感熱
記録体に適用でき、しかも単に本発明のフルオラ
ン誘導体を染料として用いるのみで前述の如く優
れた性質を有する記録像を呈する感熱記録体が得
られるものである。一般的にはバインダーを溶解
または分散した媒体中に本発明のフルオラン誘導
体と顕色剤の微粒子を分散させて得られる塗液を
紙、プラスチツクフイルム、合成紙さらには繊布
シート、形成物などの適当な支持体上に塗布する
ことによつて本発明の感熱記録体は製造される。
記録層中のフルオラン誘導体を主体とする塩基性
染料と顕色剤の使用比率は特に限定するものでは
ないが、一般に染料1重量部に対し1〜50重量
部、好ましくは2〜10重量部の顕色剤が用いられ
る。また発色能の改良、記録層表面の艶消し、筆
記性の改良などを目的として、多価金属の酸化
物、水酸化物、炭酸化物等の無機金属化合物や無
機顔料を一般に顕色剤1重量部に対し0.1〜5重
量部、好ましくは0.2〜2重量部併用することが
でき、さらに例えば分散剤、紫外線吸収剤、熱可
融性物質、消泡剤、螢光染料、着色染料などの各
種助剤を必要に応じて適宜併用できる。 本発明の感熱記録体は上述の如く、一般にフル
オラン誘導体と顕職剤の微粒子を分散させた塗液
を支持体に塗布することによつて製造されるがフ
ルオラン誘導体と顕色剤のそれぞれを別個に分散
せしめている2種の塗液を支持体に重ね塗りして
もよく、含浸、抄き込みによつて製造することも
勿論可能である。その他塗液の調整方法、塗布方
法などについても特に限定されるものではなく、
塗布量も一般に乾燥重量で2〜12g/m2程度塗布
される。なお、バインダーとしては例えばデンプ
ン類、セルロース類、蛋白質類、アラビアゴム、
ポリビニルアルコール、スチレン−無水マレイン
酸共重合体塩、スチレン−ブタジエン共重合体エ
マルジヨン、酢ビ−無水マレイン酸共重合体塩、
ポリオクリル酸塩などが適宜選択して用いられ
る。 通電感熱記録体は例えば特開昭49−11344号、
同50−48930号などに記載の方法によつて製造さ
れる。一般に、導電物質、本発明のフルオラン誘
導体を主体とする塩基性染料および顕職剤をバイ
ンダーと共に分散した塗液を紙などの支持体に塗
布するか、支持体に導電物質を塗布して導電層を
形成し、その上に染料、顕色剤およびバインダー
を分散した塗液を塗布することによつて本発明の
通電感熱記録体は製造される。なお、染料と顕色
剤が共に70〜120℃といつた好ましい温度領域で
溶融しない場合には適当な熱可融性物質を併用す
ることにより、ジユール熱に対する感度を調整す
ることができる。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の要旨をこえない限り、これ
らに限定されるものではない。また、実施例中に
部および%は特に断らない限り、それぞれ重量
部、重量%を表わす。 実施例 1 2−(2−ヒドロキシ−4−N−メチル−N−
シクロヘプチルアミノ)ベンゾイル安息香酸0.01
モルと2−メチル−4−ヒドロキシ−4′−メチル
ビフエニルアミン0.01モルとを10mlの濃硫酸中で
室温下18時間反応させた。得られた反応物を100
mlの氷水中に注加し室温下20%の水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えてPH9とした後、生成した沈澱を
濾過、水洗、乾燥した。次いでベンゼンにより再
結晶をし、3−N−メチル−N−シクロヘプチル
アミノ−6−メチル−7−トルイジノフルオラン
を無色の結晶として得た。なお、収率73%、m.
p.:173〜176℃、シリカゲル上で黒色に発色し
た。 実施例 2 2−(2−ヒドオキシ−4−N−エチル−N−
シクロヘキシルメチルアミノ)ベンゾイル安息香
酸0.011モルと2−メチル−4−メトキシビフエ
ニルアミン0.010モルとを15mlの濃硫酸中で室温
下24時間反応させた。得られた反応物を100mlの
氷水中に注加し室温加20%の水酸化ナトリウム水
溶液を加えてPH11とした後、トルエン50mlを加え
85℃で3時間加温した。次いでトルエン層を分取
し、トルエンを減圧留去した後でエチレアルコー
ルによつて再結晶し、3−N−エチル−N−シク
ロヘキシルメチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオランを無色針状晶として得た。なお、
収率85%、m.p.:156〜169℃、シリカゲル上で黒
色に発色した。 実施例 3 2−(2−ヒドオキシ−4−N−メチル−N−
4′−メチルシクロヘキシルアミノ)ベンゾイル安
息香酸0.01モルと2−メチル−4−エトキシ−ビ
フエニルアミン0.01モルとを10mlの濃硫酸中で室
温下24時間反応させた。得られた反応物を100ml
の氷水中に注加し室温加20%の水酸化ナトリウム
水溶液を加えてPH11とし、アセトン30mlを加えた
後3時間還流した。次いでアセトンを除去し、得
られた結晶状の沈澱を濾別後水洗し、さらにイソ
プロピルアルコールで再結晶して、3−N−メチ
ル−N−4′−メチルシクロヘキシルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオランを無色針状晶と
して得た。なお、収率80%、m.p.:250〜251℃、
シリカゲル上で黒色に発色した。 実施例 4〜16 2−(2−ヒドロキシ−2−N−エチル−N−
シクロヘキシルメチルアミノ)ベンゾイル安息香
酸の替りに第1表に示されるベンゾフエノン誘導
体を用い、又、2−メチル−4−メトキシビフエ
ニルアミンの替りに第1表に示されるp−アミノ
フエノール誘導体を用いた以外は、実施例2と同
様にして各種のフルオラン誘導体を得た。得られ
た誘導体の収率及びシリカゲル上での色調を第1
表に併記した。
【表】 実施例 17 実施例2で得られた3−N−エチル−N−シク
ロヘキシルメチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオランを用いて下記の方法で感熱記録紙
を製造した。 A液調製 実施例2のフルオラン誘導体 5部 ステアリン酸アミド 1部 ヒドロキシエチルセルロースの2%水溶液25部 この組成物をサンドグライダーで平均粒径2ミ
クロンまで粉砕した。 B液調製 4,4′−イソプロピリデンジフエノール 50部 ステアリン酸アミド 10部 ヒドロキシエチルセルロースの2%水溶液
250部 この組成物をサンドグラインダーで平均粒径2
ミクロンまで粉砕した。 C液調製 A液 62部 B液 31部 超微粒子状無水シリカ(商品名サイロイド244、
富士デヴイソン化学社製) 25部 スチレン−無水マレイン酸共重合体塩の20%水
溶液 175部 スエアリン酸亜鉛 5部 水 100部 上記の割合で混合して塗液とした。 得られた塗液を50g/m2の原紙上に乾燥塗布量
が6g/m2となるように塗工して感熱記録紙を得
た。得られた記録紙は地肌カブリがなく良好な白
紙外観を有し、これを4Kg/cm2の圧力で125℃の
熱板に5秒間押圧したところ濃い黒色に発色し
た。この発色像は耐光性に優れており日光に曝し
ても変色したり消失することは無かつた。 なお、本実施例の感熱記録紙を炭酸ガスレーザ
ー(出力1W、ビーム径150μ)により、走査速度
0.7m/secの円筒走査型記録試験機で記録したと
ころ、高濃度の黒色を呈する記録像が得られた。 実施例 18 実施例2で得られたフルオラン誘導体5部をイ
ソプロピル化ナフタレン100部に溶解し、等電点
8のピグスキンゼラチン25部とアラビヤゴム25部
を溶解した350部の温水(50℃)中に添加し乳化
分散した。この乳化液に1000部の温水を加えて酢
酸でPHを4に調節してから10℃まで冷却し、グル
タールアルデヒドの25%水溶液10部を加えカプセ
ルを硬化した。このカプセル含有塗液を45g/m2
の原紙の片面に乾燥重量が5g/m2となるよう塗
工し、裏面には水200部に3,5−ジ−(α−メチ
ルベンジル)サリチル酸の亜鉛塩20部、カオリン
80部、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジヨ
ン(50%固形分)30部を分散した顕色剤塗液を乾
燥重量が5g/m2となるよう塗工して感圧記録紙
(中用紙)を得た。 カプセル塗布面と顕色剤塗布面が相対向するよ
うに数毎重ね筆記、加圧したところ顕色剤塗布面
に黒色の発色像が得られた。この発色剤は発色初
期より発色速度が早く、印字初期より高濃度であ
り、かつ日光に曝しても変色あるいは褪色は認め
られなかつた。 実施例 19 1%のポリビニルアルコール水溶液200部にヨ
ウ化第一銅200部、10%の亜硫酸ナトリウム水溶
液5部を加えサンドグラインダーで平均粒径が2
ミクロンになるまで粉砕した。これにポリアクリ
ル酸エマルジヨン8部、酸化チタン20部を加え充
分に分散した後、50g/m2の原紙に乾燥塗布量が
7g/m2となるよう塗工した。 この塗布層の上に3−N−エチル−N−シクロ
ヘキシルメチルアミノ−6−メチル−8−アニリ
ノフルオランの替りに実施例3で得られた3−N
−メチル−N−4′−メチルシクロヘキシルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオランを用いた
以外は実施例17と同様にして調整した感熱塗液を
乾燥塗布量が5g/m2となるよう塗工し、通電感
熱記録紙を得た。 この記録紙を針圧10g、走査速度630mm/secの
円筒走査型記録試験機で記録したところ、濃厚な
黒色の記録像が得られた。この記録像は耐光性に
優れており、日光に曝しても変色したり、消色す
ることはなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式〔〕で表わされるフルオラン誘
    導体 〔式中Rはシクロヘプチル基、シクロヘキシルメ
    チル基又はメチルシクロヘキシル基を示し、R1
    はC1〜C8のアルキル基又はベンジル基を示し、
    R2は水素原子又はC1〜C2のアルキル基を示し、
    R3は水素原子;C1〜C8のアルキル基;ハロゲン
    原子、C1〜C4のアルキル基、トリフルオロメチ
    ル基、ジ(C1〜C2アルキル)アミノ基、C1〜C2
    アルキルオキシカルボニル基で置換されていても
    よいフエニル基を示す。Xは水素原子又はC1
    C4のアルキル基を示し、Yは水素原子、ハロゲ
    ン原子、C1〜C2のアルキル基又はC1〜C2のアル
    コキシル基を示す。〕 2 下記一般式〔〕で表わされる2−(2−ヒ
    ドロキシ−4−置換アミノ)ベンゾイル安息香酸
    誘導体と 〔式中Rはシクロヘプチル基、シクロヘキシルメ
    チル基、又はメチルシクロヘキシル基を示し、
    R1はC1〜C8のアルキル基又はベンジル基を示
    す。〕 下記一般式〔〕で表わされるp−アミノフエ
    ノール誘導体 〔式中R2は水素原子又はC1〜C2のアルキル基を
    示し、R3は水素原子;C1〜C8のアルキル基;ハ
    ロゲン原子、C1〜C4のアルキル基、トリフルオ
    ロメチル基、ジ(C1〜C2アルキル)アミノ基、
    C1〜C2アルキルオキシカルボニル基で置換され
    ていてもよいフエニル基を示す。R4は水素原子
    又はC1〜C2のアルキル基を示す。Xは水素原子
    又はC1〜C4のアルキル基を示し、Yは水素原子、
    ハロゲン原子、C1〜C2のアルキル基又はC1〜C2
    のアルコキシル基を示す。〕 とを反応させることよりなる下記一般式〔〕で
    表わされるフルオラン誘導体の製造法。 〔式中R、R1、R2、R3、X、Yは前述の意味を
    示す。〕 3 下記一般式〔〕で表わされるフルオラン誘
    導体 〔式中Rはシクロヘプチル基、シクロヘキシルメ
    チル基又はメチルシクロヘキシル基を示し、R1
    はC1〜C8のアルキル基又はベンジル基を示し、
    R2は水素原子又はC1〜C2のアルキル基を示し、
    R3は水素原子;C1〜C8のアルキル基;ハロゲン
    原子、C1〜C4のアルキル基、トリフルオロメチ
    ル基、ジ(C1〜C2アルキル)アミノ基、C1〜C2
    アルキルオキシカルボニル基で置換されていても
    よいフエニル基を示す。Xは水素原子又はC1
    C4のアルキル基を示し、Yは水素原子、ハロゲ
    ン原子、C1〜C2のアルキル基又はC1〜C2のアル
    コキシル基を示す。〕 の少なくとも一種を電子供与性発色物質として含
    有せしめた記録体。
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