JPH0410910B2 - - Google Patents

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JPH0410910B2
JPH0410910B2 JP59214916A JP21491684A JPH0410910B2 JP H0410910 B2 JPH0410910 B2 JP H0410910B2 JP 59214916 A JP59214916 A JP 59214916A JP 21491684 A JP21491684 A JP 21491684A JP H0410910 B2 JPH0410910 B2 JP H0410910B2
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acid
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methyl
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は感圧記録シート、感熱記録シート、通
電感熱記録シートなどの記録体に用いられる発色
物質として有用なフルオラン誘導体およびその製
造方法、さらにその誘導体を用いた記録体に関す
るものである。 従来、無色ないし淡色の塩基性染料と有機ない
し無機の電子受容性物質との呈色反応を利用し、
圧力、熱、電気などのエネルギーの媒介によつて
伝達される情報を記録する方式には各種の方式が
提案されており、例えば近藤、岩崎、紙パ技協誌
30巻411〜421頁、463〜470頁(1976年)に記載さ
れているような感圧複写シート、感熱記録シー
ト、通電感熱記録シート、超音波記録シート、電
子線記録シート、静電記録シート、感光性記録シ
ートさらには感光性印刷材、タイプリボン、ボー
ルペンインキ、クレヨン、スタンプインキなどへ
の応用まで非常に沢山の方式が提案されている。 電子供与性発色物質(以下単に発色剤という)
と電子受容性顕色物質(以下単に顕色剤という)
との呈色反応を利用したこれらの記録体において
は、発色剤の種類を選択することによつて種々の
色相を呈する発色像が形成されるものであるが、
近年、得られた発色像からさらに複写を得たいと
いつた目的のため黒色発色像の得られる記録体の
要望が強くなつている。この場合、原理的には
赤、青、黄、緑など異なつた色相に発色する発色
剤を混合することによつて黒色発色像を得ること
ができるが、発色剤の種類により発色速度や光、
温湿度に対する堅牢性が異なるため最初発色した
発色像がその色調を維持し得ない欠点がある。従
つて、従来から単一の発色剤で黒色発色像を得る
研究が行なわれているが、発色前の発色剤の安定
性、発色速度、発色濃度、堅牢性、色相あるいは
コスト等の全てを満足し得る黒色発色剤は未だ見
出されておらず、結果として黒発色記録体も必ず
しも満足できるものではなかつた。 しかるに本発明の下記一般式〔I〕で表わされ
るフルオラン誘導体 〔式中、R1はC1〜C8のアルキル基を示し、R2
水素原子;C1〜C4のアルキル基;ベンジル基
を示し、R3は水素原子;C1〜C4のアルキル
基;ベンジル基;ハロゲン原子、メチル基、ト
リフルオロメチル基で置換されていてもよいフ
エニル基を示す。Xは水素原子;メチル基を示
し、Yは水素原子;ハロゲン原子;メチル基を
示す。〕 は無色ないし淡色の安定な化合物で顕色剤と接触
すると高濃度の赤色、緑色、赤黒色、緑黒色、黒
色に発色し、この物質を用いて得られた記録像は
日光に曝されても安定して初期の色調を維持する
特性を有するものである。中でも、下記一般式
〔〕で表わされるフルオラン誘導体は 〔式中、R5はC1〜C8のアルキル基を示し、R6
メチル基、ハロゲン原子で置換されていてもよ
いフエニル基を示し、Zはメチル基を示す。〕 特に、発色した赤黒色、緑黒色ないし黒色の高
濃度な色調を長期にわたつて安定に持続し得る特
性を保有しており、例えば感圧記録紙へ適用した
場合には特に初期発色性に優れた記録像が得ら
れ、又感熱記録紙に適用した場合には地肌カブリ
が少なくしかも発色性に優れた記録像が得られる
ものである。 而して、上記の如く優れた特性を有する本発明
の一般式〔I〕で表わされるフルオラン誘導体は
主に次のような代表的な方法によつて製造するこ
とができる。即ち、下記に示すようにまずm−置
換アミノフエノール誘導体〔V〕と無水フタル酸
誘導体〔〕を反応させて2−(2−ヒドロキシ
−4−置換アミノ)ベンゾイル安息香酸誘導体
〔〕を合成する。 〔式中、R1は前述の意味を示す〕 得られた2−(2−ヒドロキシ−4−置換アミ
ノ)ベンゾイル安息香酸誘導体〔〕とp−アミ
ノフエノール誘導体〔〕を結合させることによ
つて一般式〔I〕で表わされるフルオラン誘導体
を製造することができる。 〔式中、R4は水素原子またはC1〜C2のアルキル
基を示し、R1,R2,R3,X,Yは前述の意味
を示す。〕 2−(2−ヒドロキシ−4−置換アミノ)ベンゾ
イル安息香酸誘導体〔〕とp−アミノフエノー
ル誘導体〔〕との縮合反応における縮合剤とし
ては、硫酸;五酸化リン;リン酸;ポリリン酸;
無水塩化スズ、無水塩化亜鉛、無水塩化アルミニ
ウム、無水臭化スズ、無水臭化亜鉛、無水臭化ア
ルミニウム、無水臭化鉄などの無水金属ハロゲン
化物;三塩化リン;三臭化リン;五塩化リン;五
臭化リン;無水三フツ化ホウ素;フツ化水素酸な
どのフリーデルクラフト触媒が単独あるいは混合
して使用される。なかでも溶媒をかれた硫酸がよ
り好ましく用いられる。また溶媒としては二硫化
炭素、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、
トリクロルベンゼン、ニトロベンゼン、ニトロメ
タン、ニトロエタンなどが有用である。 なお、上記の反応においてp−アミノフエノー
ル誘導体のR4がC1〜C2のアルキル基の場合、目
的とするフルオラン誘導体の前駆体である下記一
般式〔〕で表わされるトリフエニルメタン誘導
体が合成される場合がある。 〔式中、R1,R2,R3,R4,X,Yは前述の意味
を示す。〕 この場合は得られたトリフエニルメタン誘導体
を必要に応じて濾別し水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ性物質によつて系のPHを
9.5以上にし、50〜100℃に加温することによつて
目的とするフルオラン誘導体を得ることができ
る。なお、上記の水性媒体中にアセトン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の有機溶媒を併用する
と収率が効果的に高められる。とりわけベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の疎水性有機溶媒は副
反応の生成を防止し好ましい反応条件を与えるた
めより好ましく用いられる。 かくして得られる本発明の一般式〔I〕で表わ
されるフルオラン誘導体は前述の如く優れた特性
を有する無色ないし淡色の塩基性染料であり、特
に顕色剤との呈色反応を利用する各種の記録体に
用いて極めて優れた効果を発揮するものである。
ここで用いられる顕色剤は記録体の種類に応じて
適宜選択されるものであるが、例えば感圧記録
体、感熱記録体、通電感熱記録体などの記録体に
おいてはブレンステツドまたはルイス酸として作
用する物質が好ましく用いられる。具体的には例
えば酸性白土、活性白土、アタパルガイト、ベン
トナイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウ
ム、珪酸マグネシウム、珪酸亜鉛、珪酸スズ、焼
成カオリン、タルクなどの無機顕色剤、シユウ
酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、
ステアリン酸などの脂肪族カルボン酸、安息香
酸、パラターシヤリブチル安息香酸、フタル酸、
没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチ
ル酸、3−フエニルサリチル酸、3−シクロヘキ
シルサリチル酸、3,5−ジ−ターシヤリブチル
サリチル酸、3−メチル−5−ベンジルサリチル
酸、3−フエニル−5−(α,α−ジメチルベン
ジル)サリチル酸、3,5−ジ−(α−メチルベ
ンジル)サリチル酸、2−ヒドロキシ−1−ベン
ジル−3−ナフトエ酸などの芳香族カルボン酸、
4−tert−オクチルフエノール、4,4′−sec−ブ
チリデンジフエノール、4−フエニルフエノー
ル、4,4′−イソプロピリデンジフエノール、
4,4′−シクロヘキシリデンジフエノール、4,
4′−ジヒドロキシジフエニルサルフアイド、4,
4′−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフ
エノール)、4,4′−ジヒドロキシジフエニルス
ルフオン、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、
4−ヒドロキシベンゾフエノン、2,4−ジヒド
ロキシベンゾフエノン、2,4,4′−トリヒドロ
キシベンゾフエノン、2,2′,4,4′−テトラヒ
ドロキシベンゾフエノン、4−ヒドロキシフタル
酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4
−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシ安
息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec
−ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸ペンチル、4
−ヒドロキシ安息香酸フエニル、4−ヒドロキシ
安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸トリ
ル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフエニル、4
−ヒドロキシ安息香酸フエニルプロピル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸フエネチル、4−ヒドロキシ安
息香酸−p−クロロベンジル、4−ヒドロキシ安
息香酸−p−メトキシベンジルなどのフエノール
性化合物、パラ−フエニルフエノール−ホルマリ
ン樹脂、パラ−ブチルフエノール−アセチレン樹
脂などのフエノール樹脂の如き有機顕色剤さらに
はこれら有機顕色剤と例えば亜鉛マグネシウム、
アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、
スズ、ニツケルなどの多価金属との塩、および塩
化水素、臭化水素、沃化水素の如きハロゲン化水
素酸、ホウ酸、ケイ酸、リン酸、硫酸、硝酸、過
塩素酸、アルミニウム、亜鉛、ニツケル、スズ、
チタン、ホウ素などのハロゲン化物の如き無機酸
などが挙げられる。 かかる顕色剤と本発明の一般式〔I〕で表わさ
れるフルオラン誘導体を用いた各種の代表的な記
録体について、以下にさらに具体的に説明する。 感圧記録体は例えば米国特許第2505470号、同
2505471号、同2505489号、同2548366号、同
2712507号、同2730456号、同2730457号、同
3418250号、同3924027号、同4010038号などに記
載されているように種々の形態のものがあり、本
発明のフルオラン誘導体はこれら各種の形態の感
圧記録体に適用出来るものである。一般的には本
発明のフルオラン誘導体を単独又は混合し、さら
に必要に応じてトリフエニルメタンラクトン類、
スピロピラン類、フルオラン類、ジフエニルメタ
ン類、ロイコメチレンブルー類などの塩基性染料
とともにアルキル化ナフタレン、アルキル化ジフ
エニル、アルキル化ジフエニルメタン、アルキル
化ターフエニルなどの合成油、木綿油、ヒマシ油
などの植物油、動物油、鉱物油或いはこれらの混
合物などからなる溶媒に溶解し、これをバインダ
ー中に分散させた分散液、又は上記溶液をコアセ
ルベーシヨン法、界面重合法、in−situ法などの
各種カプセル製造法によりマイクロカプセル中に
含有させ、バインダー中に分散させた分散液を
紙、プラスチツクシート、樹脂コーテツド紙など
の支持体上に塗布することによつて本発明の感圧
記録体は製造される。勿論、支持体の片面に上記
分散液を塗布した所謂上用シート、支持体の片面
に顕色剤を主体とする顕色剤塗液を塗布し、反対
面に上記分散液を塗布した所謂中用シート、さら
には支持体の同一面に上記カプセルと顕色剤が混
在する塗液を塗布するか、カプセル分散液を塗布
した上に顕色剤塗液を塗布するなどして、同一面
に上記カプセルと顕色剤を共存させた所謂単体複
写シートなど各種の形態が含まれることは前述の
とおりである。なお、フルオラン誘導体の使用量
は所望の塗布量、感圧記録体の形態、カプセルの
製法、その他各種助剤を含めた塗布液の組成、塗
布方法等各種の条件により異なるのでその条件に
応じて適宜選択すればよい。いずれにしろ本発明
の一般式〔I〕で表わされるフルオラン誘導体を
従来の各種感圧記録体の塩基性染料として使用す
ることにより、発色性に優れた記録像を形成する
ことができる感圧記録体が得られるものである。 感熱記録体は例えば特公昭44−3680号、同44−
27880号、同45−14039号、同48−43830号、同49
−69号、同49−70号、同52−20142号などに記載
されているように種々の形態のものがあり、本発
明のフルオラン誘導体はこれら各種の形態の感熱
記録体に適用でき、しかも単に本発明のフルオラ
ン誘導体を染料として用いるのみで前述の如く優
れた性質を有する記録像を呈する感熱記録体が得
られるものである。一般的にはバインダーを溶解
または分散した媒体中に本発明のフルオラン誘導
体と顕色剤の微粒子を分散させて得られる塗液を
紙、プラスチツクフイルム、合成紙さらには織布
シート、成形物などの適当な支持体上に塗布する
ことによつて本発明の感熱記録体は製造される。
記録層中のフルオラン誘導体を主体とする塩基性
染料と顕色剤の使用比率は特に限定するものでは
ないが、一般に染料1重量部に対し1〜50重量
部、好ましくは2〜10重量部の顕色剤が用いられ
る。また、発色能の改良、記録層表面の艷消し、
筆記性の改良などを目的として、多価金属の酸化
物、水酸化物、炭酸化物等の無機金属化合物や無
機顔料を一般に顕色剤1重量部に対し0.1〜5重
量部、好ましくは0.2〜2重量部併用することが
でき、さらに例えば分散剤、紫外線吸収剤、熱可
融性物質、消泡剤、螢光染料、着色染料などの各
種助剤を必要に応じて適宜併用できる。 本発明の感熱記録体は上述の如く、一般にフル
オラン誘導体と顕色剤の微粒子を分散させた塗液
を支持体に塗布することによつて製造されるがフ
ルオラン誘導体と顕色剤のそれぞれを別個に分散
せしめている2種の塗液を支持体に重ね塗りして
もよく、含浸、抄き込みによつて製造することも
勿論可能である。その他塗液の調製方法、塗布方
法などについても特に限定されるものではなく、
塗布量も一般に乾燥重量で2〜12g/m2程度塗布
される。なお、バインダーとしては例えばデンプ
ン類、セルロース類、蛋白質類、アラビアゴム、
ポリビニルアルコール、スチレン−無水マレイン
酸共重合体塩、スチレン−ブタジエン共重合体エ
マルジヨン、酢ビ−無水マレイン酸共重合体塩、
ポリアクリル酸塩などが適宜選択して用いられ
る。 通電感熱記録体は例えば特開昭49−11344号、
同50−48930号などに記載の方法によつて製造さ
れる。一般に、導電物質、本発明のフルオラン誘
導体を主体とする塩基性染料および顕色剤をバイ
ンダーと共に分散した塗液を紙などの支持体に塗
布するか、支持体に導電物質を塗布して導電層を
形成し、その上に染料、顕色剤およびバインダー
を分散した塗液を塗布することによつて本発明の
通電感熱記録体は製造される。なお、染料と顕色
剤が共に70〜120℃といつた好ましい温度領域で
溶融しない場合には適当な熱可融性物質を併用す
ることにより、ジユール熱に対する感度を調整す
ることができる。 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の要旨をこえない限り、これ
らに限定されるものではない。また、実施例中の
部および%は特に断らない限り、それぞれ重量
部、重量%を表わす。 実施例 1 2−(2−ヒドロキシ−4−N−エチル−N−
シクロドデシルアミノ)ベンゾイル安息香酸
45.2g(0.1モル)と2−メチル−4−メトキシジ
フエニルアミン23.5g(0.11モル)とを100mlの濃
硫酸中で室温下24時間反応させた。得られた反応
物を1000mlの氷水中に注加し、生成した沈澱を濾
取した。これを500mlの水に分散後、水酸化ナト
リウム水溶液を加えてPH11とした後、トルエン
300mlを加え85℃で3時間加温した。次いでトル
エン層を分取し、トルエンを減圧留去した後でメ
チルアルコールによつて再結晶し、3−N−エチ
ル−N−シクロドデシルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオランを無色針状晶として53.2g
得た。なお、収率86.5%、m.p.262〜263℃、シリ
カゲル上で黒色に発色した。I.R.1770cm-1(νc=
o)。 実施例 2 2−(2−ヒドロキシ−4−N−メチル−N−
シクロドデシルアミノ)ベンゾイル安息香酸
43.8g(0.1モル)と2−メチル−4−ヒドロキシ
ジフエニルアミン21.9g(0.11モル)とを100mlの
濃硫酸中(10℃)で17時間反応させた。 得られた反応物を1000mlの氷水中に注加し、水
酸化ナトリウム水溶液を加えてPH9とした後、生
成した沈澱を濾取、水洗乾燥した。次いでベンゼ
ン−メタノールにより再結晶し、3−N−メチル
−N−シクロドデシルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオランを無色の結晶として41.2g得
た。なお、収率68.6%、m.p.252〜253℃、シリカ
ゲル上で黒色に発色した。I.R.1760cm-1(νc=
o)。 実施例 3 2−(2−ヒドロキシ−4−N−エチル−N−
シクロドデシルアミノ)ベンゾイル安息香酸
45.2g(0.1モル)と4−メトキシジフエニルアミ
ン21.9g(0.11モル)とを100mlの濃硫酸中で室温
下24時間反応させた。得られた反応物を1000mlの
氷水中に注加し、生成した沈澱を濾取した。これ
を500mlの水に分散後、水酸化ナトリウム水溶液
を加えてPH11としアセトン300mlを加えた後3時
間還流した。次いでアセトンを除去し、得られた
結晶状の沈澱を濾取後水洗し、さらにベンゼン−
エタノールで再結晶して、3−N−エチル−N−
シクロドデシルアミノ−7−アニリノフルオラン
を無色針状晶として49.9g得た。なお、収率83.1
%、m.p.239〜243℃、シリカゲル上で緑色に発色
した。I.R.1760cm-1(νc=o)。 実施例 4 2−(2−ヒドロキシ−4−N−エチル−N−
シクロドデシルアミノ)ベンゾイル安息香酸の替
りに第1表に示されるベンゾイル安息香酸誘導体
(0.1モル)を用い、また2−メチル−4−メトキ
シジフエニルアミンの替りに第1表に示されるジ
フエニルアミン誘導体(0.11モル)を用いた以外
は実施例1と同様にして各種のフルオラン誘導体
を得た。それらの化合物のシリカゲル上での発色
色相、I.R.の測定結果を示す。
【表】
【表】 実施例 17 実施例1で得られた3−N−エチル−N−シク
ロドデシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン誘導体を用いて下記の方法で感熱記録紙
を製造した。 A液調製 実施例1のフルオラン誘導体 5部 ステアリン酸アミド 1部 ヒドロキシエチルセルロースの2%水溶液25部 この組成物をサンドグラインダーで平均粒径2
ミクロンまで粉砕した。 B液調製 4,4′−イソプロピリデンジフエノール 50部 ステアリンアミド 10部 ヒドロキシエチルセルロースの2%水溶液
250部 この組成物をサンドグラインダーで平均粒径2
ミクロンまで粉砕した。 C液調製 A液 62部 B液 31部 超微粒子状無水シリカ(商品名サイロイド
244、富士デヴイソン化学社製) 25部 スチレン−無水マレイン酸共重合体塩の20%水
溶液 175部 ステアリン酸亜鉛 5部 水 100部 上記の割合で混合して塗液とした。 得られた塗液を50g/m2の原紙上に乾燥塗布量
が6g/m2となるように塗工して感熱記録紙を得
た。得られた記録紙は地肌カブリがなく良好な白
紙外観を有し、これを4Kg/cm2の圧力で125℃の
熱板に5秒間押圧したところ濃い黒色に発色し
た。この発色像は耐光性に優れており日光に曝し
ても変色したり消失することは無かつた。 なお、本実施例の感熱記録紙を炭酸ガスレーザ
ー(出力1W、ビーム径150μ)により、走査速度
0.7m/secの円筒走査型記録試験機で記録したと
ころ、高濃度の黒色を呈する記録像が得られた。 実施例 18 実施例2で得られたフルオラン誘導体5部をイ
ソプロピル化ナフタレン100部に溶解し、等電点
8のピグスキンゼラチン25部とアラビアゴム25部
を溶解した350部の温水(50℃)中に添加し乳化
分散した。この乳化液に1000部の温水を加え酢酸
でPHを4に調節してから10℃まで冷却し、グルタ
ールアルデヒドの25%水溶液10部を加えカプセル
を硬化した。このカプセル含有塗液を45g/m2
原紙の片面に乾燥重量が5g/m2となるよう塗工
し、裏面には水200部に3,5−ジ−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸の亜鉛塩20部、カオリン80
部、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジヨン
(50%固形分)30部を分散した顕色剤塗液を乾燥
重量が5g/m2となるよう塗工して感圧記録紙
(中用紙)を得た。 カプセル塗布面と顕色剤塗布面が相対向するよ
うに数枚重ね筆記、加圧したところ顕色剤塗布面
に黒色の発色像が得られた、この発色像は発色初
期より発色速度が早く、印字初期より高濃度であ
り、かつ日光に曝しても変色あるいは褪色は認め
られなかつた。 実施例 19 1%のポリビニルアルコール水溶液200部にヨ
ウ化第一銅200部、10%の亜硫酸ナトリウム水溶
液5部を加えサンドグラインダーで平均粒径が2
ミクロンになるまで粉砕した。これにポリアクリ
ル酸エステルエマルジヨン8部、酸化チタン20部
を加え充分に分散した後、50g/m2の原紙に乾燥
塗布量が7g/m2となるよう塗工した。この塗布
層の上に3−N−エチル−N−シクロドデシルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの替
りに実施例3で得られた3−N−エチル−N−シ
クロドデシルアミノ−7−アニリノフルオランを
用いた以外は実施例17と同様にして調製した感熱
塗液を乾燥塗布量が5g/m2となるように塗工し、
通電感熱記録紙を得た。 この記録紙を針圧10g、走査速度630mm/secの
円筒走査型記録試験機で記録したところ、濃厚な
緑色の記録像が得られた。この記録像は耐光性に
優れており、日光に曝しても変色したり、消色す
ることはなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式〔I〕で表わされるフルオラン誘
    導体。 〔式中、R1はC1〜C8のアルキル基を示し、R2
    水素原子;C1〜C4のアルキル基;ベンジル基
    を示し、R3は水素原子;C1〜C4のアルキル
    基;ベンジル基;ハロゲン原子、メチル基、ト
    リフルオロメチル基で置換されていてもよいフ
    エニル基を示す。Xは水素原子;メチル基を示
    し、Yは水素原子;ハロゲン原子;メチル基を
    示す。〕 2 下記一般式〔〕で表わされる2−(2−ヒ
    ドロキシ−4−置換アミノ)ベンゾイル安息香酸
    誘導体と 〔式中、R1はC1〜C8のアルキル基を示す。〕 下記一般式〔〕で表わされるp−アミノフエ
    ノール誘導体 〔式中、R2は水素原子;C1〜C4のアルキル基;
    ベンジル基を示し、R3は水素原子;C1〜C4
    アルキル基;ベンジル基;ハロゲン原子、メチ
    ル基、トリフルオロメチル基で置換されていて
    もよいフエニル基を示す。R4は水素原子又は
    C1〜C2のアルキル基を示す。Xは水素原子;
    メチル基を示し、Yは水素原子;ハロゲン原
    子;メチル基を示す。〕 とを反応させることよりなる下記一般式〔I〕で
    表わされるフルオラン誘導体の製造法。 〔式中、R1,R2,R3,X,Yは前述の意味を示
    す。〕 3 下記一般式〔I〕で表わされるフルオラン誘
    導体 〔式中、R1はC1〜C8のアルキル基を示し、R2
    水素原子;C1〜C4のアルキル基;ベンジル基
    を示し、R3は水素原子;C1〜C4のアルキル
    基;ベンジル基;ハロゲン原子、メチル基、ト
    リフルオロメチル基で置換されていてもよいフ
    エニル基を示す。Xは水素原子;メチル基を示
    し、Yは水素原子;ハロゲン原子;メチル基を
    示す。〕 の少なくとも一種を電子供与性発色物質として含
    有せしめた記録体。
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