JP2549333B2 - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2549333B2
JP2549333B2 JP4087940A JP8794092A JP2549333B2 JP 2549333 B2 JP2549333 B2 JP 2549333B2 JP 4087940 A JP4087940 A JP 4087940A JP 8794092 A JP8794092 A JP 8794092A JP 2549333 B2 JP2549333 B2 JP 2549333B2
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克己 諸貫
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    • A61B1/00163Optical arrangements
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱記録に付される感熱記
録体に関するものであり、特に近赤外部に吸収領域を有
する鮮明な発色画像が得られ、しかも地肌かぶりがな
く、地肌の保存安定性に優れた性質を有する感熱記録体
を提供する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、基体と該基体上に形成さ
れている感熱記録層とを有しており、一般には、電子供
与性の無色ないし淡色のロイコ化合物と該ロイコ化合物
を発色させる電子受容性の顕色剤とを含有する感熱記録
層(一般に染料系感熱記録層という)が利用されてい
る。この感熱記録体への熱記録は、熱ヘッド、熱ペン、
レーザ光等での加熱により、感熱記録層中のロイコ化合
物と顕色剤とを瞬時に反応させることによって記録画像
を形成させるものである(例えば、特公昭43ー416
0号公報、特公昭45ー14039号公報等)。
【0003】かかる機構による感熱記録に利用される感
熱記録体は、比較的簡単な装置によって記録画像が得ら
れ、しかも、保守が容易であり、また、操作の際に騒音
の発生が無いなどの利点を有することから、例えば、計
測用記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピュータ
ーの端末機、ラベル、乗車券等の自動券売機などの広範
囲の分野に亙って利用されている。
【0004】特に、感熱記録用ラベルは、POS(販売
時点情報管理)システム用のバーコードラベル、価格表
示ラベル、配送・出荷ラベルなどのように、印字後に貼
付を必要とする用途分野に利用されており、スーパーマ
ーケットやデパート等の大型量販店をはじめ、チエーン
展開をしている専門店、レストラン等で広く使用されて
いる。このPOSシステムは、消費者のニーズを明確に
把握して合理的な経営戦略を立てる上から、商品の売上
情報を集計,分析するために必要なものであり、その一
つとして、店頭で販売される商品に付されているバーコ
ードやOCR文字等をスキャナーで光学的に読み取る方
法が急速に普及してきている。
【0005】現在、POSシステム用のラベルに関して
は、様々な印字方式が試みられており、その中でも特に
感熱記録体を利用する熱記録方式は、その印字方式が加
熱による物質の化学的又は物理的変化を利用して画像を
形成することからなるものであるため、現像,定着等の
工程が必要でなく、また、印刷インキの補充が不要であ
る等の諸種のメリットを有している。さらに、感熱記録
方式においては、機械の小型化、簡素化、記録のスピー
ド化が可能であり、また、指先や商品がインキで汚れる
虞れも無く、さらに、発色画像にインキのかすれが無い
等のメリットをも有する。
【0006】ところで、感熱記録方式で得られた発色画
像によるバーコード等の読み取りには、波長633nm
の赤色光をもつHe・Neレーザ光が利用されていた
が、最近半導体レーザ光が使われるようになってきた。
この半導体レーザ光は、電流で直接変調させることがで
き、装置の小型化が可能であり、しかも、使い易く、低
価格で供給され、また、発振波長が700〜1500n
mの近赤外部にあることから汚れによる誤動作が少ない
等の利点を有することから、広く普及し始めている。従
って、近年においては、半導体レーザ光での読み取りが
可能な発色画像が得られる感熱記録体の需要が高まって
いる。
【0007】しかしながら、従来から利用されているロ
イコ化合物と顕色剤とを含有する染料系感熱記録層を具
備する感熱記録体は、黒色の発色系においてさえも、発
色画像の吸収波長は長波長側でも550〜620nmで
あるため、発振波長が700〜1500nmの近赤外部
にある半導体レーザ光での読み取りが不可能である。
【0008】他方、感熱記録層中の成分の1方又は双方
が溶融,反応してキレート化合物を生成することによっ
て発色する機構を利用する感熱記録体として、有機酸重
金属塩又は有機酸貴金属塩からなる一方の成分と、多価
フェノール化合物,硫黄化合物又はアミノ化合物からな
るキレート試薬による他方の成分との組み合わせによる
発色系が知られており、例えば脂肪酸鉄塩と多価フェノ
ールとの組み合わせや、脂肪酸鉄塩とジチオカルバミン
酸塩との組み合わせ等からなる発色系を利用する感熱記
録層がある。
【0009】この発色系を利用する感熱記録層によれ
ば、近赤外部に吸収波長を有する発色画像が得られるた
め、半導体レーザ光での読み取りが可能であるが、この
種の脂肪酸鉄塩とキレート試薬とによるキレート化合物
の生成に伴う発色機構を利用する従来の感熱記録層を有
する感熱記録体においては、感熱記録層に地肌かぶりが
発生し易く、特に高温又は高湿の雰囲気中に保存したと
きにこの地肌かぶりの度合いが激しく、発色画像の判読
が容易でなくなる等の欠点を有している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、地肌かぶりがなく、すなわち地肌の保存性に優
れ、従って鮮明な発色画像が得られ、しかも色画像が近
赤外部に吸収波長を有するような感熱記録体を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の感熱記録体は、
基体上に形成されている感熱記録層における発色系とし
て、ステアリン酸第2鉄又はベヘン酸第2鉄の中から選
択される1種以上の脂肪酸第2鉄塩と、多価フェノール
化合物,硫黄化合物又はアミノ化合物の中から選択され
る1種以上のキレート試薬との反応によるキレート化合
物の生成に伴う発色機構を利用するものであり、しか
も、前記脂肪酸第2鉄塩として、Cu−Kα線でのX線
回折分析カーブにおける(2θ)21.8±0.5度の
範囲内に存在するメインピークの高さ(H)とピーク半
値幅(W)との比率(H/W)が10以上で、かつ、示
差熱分析カーブにおけるメインの吸熱ピークが100℃
以上にあるものを利用することにより、前述の目的を達
成するものである。
【0012】つまり、本発明の感熱記録体は、ステアリ
ン酸第2鉄塩又はベヘン酸第2鉄塩からなる脂肪酸第2
鉄塩と、前記脂肪酸第2鉄塩との反応によって発色する
多価フェノール化合物,硫黄化合物又はアミノ化合物か
らなるキレート試薬とを含有する感熱記録層を具備する
感熱記録体からなり、前記脂肪酸第2鉄塩として、Cu
−Kα線でのX線回折分析カーブにおける回折角(2
θ)21.8±0.5度の範囲内に存在するメインピー
クの高さ(H)とピーク半値幅(W)との比率(H/
W)が10以上であり、かつ示差熱分析カーブにおける
メインの吸熱ピークが100℃以上のものを使用してな
るものである。
【0013】なお、ステアリン酸第2鉄塩又はベヘン酸
第2鉄塩のCu−Kα線でのX線回折分析は、リガク株
式会社製の2027型X線回折装置を利用し、印加電圧
・・・・・・・・35KV,印加電流・・・・・・・・25mA,FUL
L RANGE・・・・・・・・8000cps,TIME C
ONST・・・・・・・・1sec,2θ・・・・・・・・1°/mi
n.チャートスピード・・・・・・・・1cm/min.の条件
で行なった。
【0014】また、ステアリン酸第2鉄塩又はベヘン酸
第2鉄塩の示差熱分析は、セイコー電子工業株式会社製
のDSC210型示差走査熱量計を利用し、昇温速度・・
・・・・・・10℃/min.,温度範囲・・・・・・・・30〜16
0℃の条件で行なった。
【0015】本発明者らは、脂肪酸鉄塩と、多価フェノ
ール化合物,硫黄化合物又はアミノ化合物の中から選択
される1種以上のキレート試薬との反応によるキレート
化合物の生成に伴う発色機構を利用する感熱記録層を有
する従来の感熱記録体における欠点、すなわち感熱記録
層に地肌かぶりが発生し易く、特に高温又は高湿の雰囲
気中に保存したときにこの地肌かぶりの度合いが激しく
なり、発色画像の判読が容易でなくなることの欠点につ
いて追跡したところ、これらの原因が感熱記録層中に存
在する脂肪酸第2鉄塩の性質によるものであることを解
明し、かかる性質を有しない特別の脂肪酸第2鉄塩をス
テアリン酸第2鉄塩及びベヘン酸第2鉄塩の中から選択
することによって、前記問題を解決し得ることを確認し
た。
【0016】すなわち、本発明者らは、複分解法や溶融
法による各種の製造条件により、化学的性質及び物理的
性質の相違するステアリン酸第2鉄塩及びベヘン酸第2
鉄塩を製造し、これらのステアリン酸第2鉄塩又はベヘ
ン酸第2鉄塩と、多価フェノール化合物,硫黄化合物又
はアミノ化合物の中から選択される1種以上の有機還元
剤とによるキレート化合物の生成に伴う発色系を利用す
る感熱記録層の性質について究明した結果、 (1) Cu−Kα線でのX線回折分析カーブにおける回折
角(2θ)21.8±0.5度の範囲内に存在するメイ
ンピークの高さ(H)とピーク半値幅(W)との比率
(H/W)が10以上、好ましくは20以上である、 (2) 示差熱分析カーブにおけるメインの吸熱ピークが1
00℃以上のところにある、 という2つの分析値を兼備するステアリン酸第2鉄塩又
はベヘン酸第2鉄塩を利用する場合に、前述の欠点を悉
く解消する感熱記録体になし得ることを解明した。
【0017】上記の2つの分析値を兼備するステアリン
酸第2鉄塩又はベヘン酸第2鉄塩は、例えば、苛性ソー
ダによるステアリン酸又はベヘン酸からなる脂肪酸の中
和反応と、ハロゲン化鉄による脂肪酸ナトリウムの塩交
換反応とを使用する脂肪酸第2鉄塩の製造工程を、以下
の〜の工程に従って行なうことによって得られる。
【0018】 反応槽中にて、イオン交換水による脂
肪酸溶液を50rpm/min.で撹拌しながら、該脂
肪酸溶液を80〜90℃に昇温し、規定量の苛性ソーダ
水溶液を2時間程掛けて滴下し、滴下終了後更にこの温
度に3時間程維持することにより、脂肪酸の中和反応を
行なう、 次いで、反応液を80〜90℃に維持しながら、規
定量の塩化鉄水溶液を3時間程掛けて滴下し、滴下終了
後更にこの温度に3時間程維持することによって脂肪酸
鉄塩の粉末を析出させた後、この脂肪酸鉄塩の粉末の分
散液を10℃/時間の割合で徐冷し、30℃に冷却す
る、 遠心分離型振り切り装置により、上記の冷却した脂
肪酸鉄塩の粉末の分散液の振り切り脱水を行ない、続い
て得られた濾過品の2〜3倍容量の60℃のイオン交換
水を該濾過品に吹き付けて、濾過品の洗滌を行なう、 洗滌した濾過品を乾燥機に移し、50℃から80℃
まで徐々に昇温し、規定に含水率になるまで乾燥する、 乾燥品を粉砕処理する
【0019】これに対して、上記の工程での脂肪酸の
中和反応において、イオン交換水の脂肪酸水溶液を使用
しなかったり、又はの工程の脂肪酸鉄の粉末の分散液
を冷却する工程を急速冷却で行なったりすると、上記の
2つの分析値を兼備するステアリン酸第2鉄塩又はベヘ
ン酸第2鉄塩は得られなくなる。
【0020】なお、ステアリン酸第2鉄塩又はベヘン酸
第2鉄塩と、多価フェノール化合物,硫黄化合物又はア
ミノ化合物からなるキレート試薬との組み合わせによる
発色系を利用する感熱記録層において、ステアリン酸第
2鉄塩又はベヘン酸第2鉄塩が、Cu−Kα線でのX線
回折分析カーブにおける回折角(2θ)21.8±0.
5度の範囲内に存在するメインピークの高さ(H)とピ
ーク半値幅(W)との比率(H/W)が10未満になる
と、感熱記録体に地肌かぶりが発生し易く、常温での保
存でも地肌かぶりが発生するようになる。このため、ス
テアリン酸第2鉄塩又はベヘン酸第2鉄塩は、Cu−K
α線でのX線回折分析カーブにおける回折角(2θ)2
1.8±0.5度の範囲内に存在するメインピークの高
さ(H)とピーク半値幅(W)との比率(H/W)が1
0以上であることが必要であり、より好ましくは20以
上のものを利用する。
【0021】さらに、示差熱分析カーブにおけるメイン
の吸熱ピークが100℃未満のステアリン酸第2鉄塩又
はベヘン酸第2鉄塩の場合にも、地肌かぶりが発生する
ようになるため、示差熱分析カーブにおけるメインの吸
熱ピークが100℃以上、好ましくは110℃以上のも
のを利用する。
【0022】以上の分析値を兼備するステアリン酸第2
鉄塩又はベヘン酸第2鉄塩からなる脂肪酸第2鉄塩に組
み合わせて利用する多価フェノール化合物,硫黄化合物
又はアミノ化合物の中から選択されるキレート試薬とし
ては、例えば没食子酸エステル,ジヒドロキシ安息香酸
エステル,ジチオカルバミン酸塩,ジフェニルカルバジ
ド,ジフェニルカルバゾン,ヘキサメチレンテトラミ
ン,スピロベンゾピラン,1−ホルミル−4−フェニル
セミカルバジド等が好適である。
【0023】なお、これらのキレート試薬のうちの没食
子酸エステル,ジヒドロキシ安息香酸エステル,及びジ
チオカルバミン酸塩としては、以下に例記するようなも
のが挙げられる。
【0024】没食子酸エステル;一般式 C6H2(OH)3(COO
R)において、R が炭素数1〜28のアルキル基,フェニ
ル基あるいはベンジル基及びそれらの誘導体からなる没
食子酸エステル、例えば、没食子酸メチル,没食子酸プ
ロピル,没食子酸オクチル,没食子酸ラウリル,没食子
酸セチル,没食子酸ステアリル,没食子酸ベヘニル等
【0025】ジヒドロキシ安息香酸エステル; (1) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸プロピルエステル (2) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸ブチルエステル (3) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸シクロヘキシルエス
テル (4) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル (5) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジ
ルエステル (6) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジ
ルエステル (7) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸−α−フェニルエチ
ルエステル (8) 2,4−ジヒドロキシ安息香酸−β−フェニルエチ
ルエステル (9) 2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸エチル
エステル (10) 2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸プロ
ピルエステル (11) 2,4−ジヒドロキシ−6−イソプロピル安息香
酸エチルエステル (12) 2,4−ジヒドロキシ−6−ペンチル安息香酸エ
チルエステル (13) 2,4−ジヒドロキシ−6−メトキシ安息香酸ブ
チルエステル (14) 2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸シク
ロヘキシルエステル (15) 2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸ベン
ジルエステル (16) 2,4−ジヒドロキシ−6−プロピル安息香酸p
−クロロベンジルエステル (17) 2,4−ジヒドロキシ−6−メトキシ安息香酸p
−メチルベンジルエステル (18) 2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸p−
イソプロピルベンジルエステル (19) 2,4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸p−
メチルフェノキシエチルエステル (20) 2,4−ジヒドロキシ−5−クロロ安息香酸−p
−クロロベンジルエステル (21) 3,4−ジヒドロキシ安息香酸ブチルエステル (22) 3,4−ジヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル (23) 3,4−ジヒドロキシ安息香酸−β−フェニルエ
チルエステル (24) 3,4−ジヒドロキシ−5−クロロ安息香酸ベン
ジルエステル (25) 3,4−ジヒドロキシ安息香酸−α−フェニルエ
チルエステル
【0026】さらに、ジチオカルバミン酸塩としては、
例えば、 (1) ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム (2) ジメチルジチオカルバミン酸銅 (3) ジメチルジチオカルバミン酸第2鉄 (4) ジエチルジチオカルバミン酸テルル (5) ブチルキサントゲン酸亜鉛 (6) ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛 (7) N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜
鉛 (8) ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛 (9) N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛 (10) ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム (11) ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム (12) ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩 (13) ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩 (14) ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛 (15) ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛
【0027】次に、本発明の感熱記録体の感熱記録層に
利用される前記成分以外の任意成分の主なものについて
具体的に説明する。
【0028】水溶性結着剤として、デンプン類、ヒドロ
キシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルア
ルコール、変性ポリビニルアルコール、スチレン−無水
マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合
体などの水溶性バインダー、スチレン−ブタジエン共重
合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリ
ル酸メチル−ブタジエン共重合体などのラテックス系水
溶性バインダーなどが利用される。
【0029】顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリ
ン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミ
ニウム、尿素−ホルマリン樹脂などが利用される。
【0030】さらに、ヘッド摩耗防止、スティッキング
防止などの目的で、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラ
フィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン
酸アミド、カスターワックス等のワックス類が、また、
感度向上剤として、メタターフェニル、パラベンジルビ
スフェニル、ヒドロキシナフトエ酸のエステル類、ステ
アリン酸アミド、トリベンジルアミン、ナフタレン誘導
体、ジベンジルテレフタレート、蓚酸ジベンジル、蓚酸
ビス(パラメチルベンジル)などの各種蓚酸エステル等
が利用される。
【0031】また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム等の分散剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系などの紫外線吸収剤、また、界面活性剤、蛍光染料な
どが所望に応じて添加される。
【0032】本発明の感熱記録体における基体としては
紙が主として利用されるが、各種の不織布、プラスチッ
クフィルム、合成紙、金属箔等、あるいはこれらを組合
わせた複合シートも任意に用い得る。
【0033】以上の構成による本発明の感熱記録体は、
通常のファクシミリ、プリンター等をはじめ、近赤外光
を検知する特殊用途にも利用され、特に発色画像の高保
存性が所望される場合には、感熱記録層を被覆する保護
層を形成することにより、未発色部及び発色画像部を外
部環境から保護することが好ましい。なお、保護層の主
成分としては、各種の水溶性樹脂、ラテックス、紫外線
や電子線による電離放射線硬化型樹脂等が利用され、さ
らに、必要に応じて、顔料、耐水化剤、撥水剤、消泡
剤、紫外線吸収剤等を添加することができる。
【0034】さらに、本発明の感熱記録体は、従来の染
料系の感熱記録体とほぼ同じ製造法で製造し得る。具体
的には、Cu−Kα線でのX線回折分析カーブにおける
回折角(2θ)21.8±0.5度の範囲内に存在する
メインピークの高さ(H)とピーク半値幅(W)との比
率(H/W)が10以上であり、しかも、示差熱分析カ
ーブにおけるメインの吸熱ピークを100℃以上にて有
しているステアリン酸第2鉄塩,ベヘン酸第2鉄塩又は
これらの混合物からなる脂肪酸第2鉄塩と、該脂肪酸第
2鉄塩との反応によって発色する多価フェノール化合
物,硫黄化合物又はアミノ化合物からなるキレート試薬
とのそれぞれを、別々にサンドグラインダー、アトライ
ター、ボールミルを利用し水系で粉砕・分散後、混合す
ることにより、水系の塗工剤を得た後、これを基体上に
塗工して感熱記録層を形成する方法、あるいは、先の脂
肪酸第2鉄塩とキレート試薬との両者又は一方をマイク
ロカプセル化したものを利用して水系の塗工剤を得た
後、これを基体上に塗工して感熱記録層を形成する方法
などを利用し得る。
【0035】
【作用】脂肪酸第2鉄塩と、該脂肪酸第2鉄塩との反応
によって発色する多価フェノール化合物,硫黄化合物又
はアミノ化合物からなるキレート試薬との組み合わせに
よる発色系を使用する感熱記録層において、脂肪酸第2
鉄塩として、Cu−Kα線でのX線回折分析カーブにお
ける回折角(2θ)21.8±0.5度の範囲内に存在
するメインピークの高さ(H)とピーク半値幅(W)と
の比率(H/W)が10以上であり、かつ、示差熱分析
カーブにおけるメインの吸熱ピークを100℃以上にて
有しているステアリン酸第2鉄塩又はベヘン酸第2鉄塩
を選択した場合に、該感熱記録層に地肌かぶりが発生し
なくなる理由は明確ではない。
【0036】しかしながら、前記分析値を兼備するステ
アリン酸第2鉄塩やベヘン酸第2鉄塩は結晶が十分に成
長しているものであるため、結晶が十分に成長している
ことによって融点幅が狭く、シャープで明瞭なものであ
ることから、低温での発色反応が抑制され、感熱記録層
中の脂肪酸第2鉄塩の融点以上の温度に加熱されたとき
に、該脂肪酸第2鉄塩が急速に融解することによって初
めて発色反応が始まることに起因するものであると推定
されている。
【0037】
【実施例】本発明の感熱記録体の具体的な構成を製造実
施例に基づいて説明し、該感熱記録体の諸特性を比較例
の感熱記録体と比較して説明する。
【0038】実施例1〜4,比較例1〜7 Cu−Kα線でのX線回折分析カーブにおけるメインピ
ークの回折角(2θ)と、該メインピークの高さ(H)
とピーク半値幅(W)との比率(H/W)と、示差熱分
析カーブにおけるメインの吸熱ピークの温度とが、[表
1]の所定の欄の数値からなる脂肪酸第2鉄塩を利用
し、下記の組成によるA液およびB液を各々別々にサン
ドグラインダーで分散させた。
【0039】 A液 脂肪酸第2鉄塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10重量部 軽質炭酸カルシウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20重量部 ポリビニルアルコール12重量%溶液・・・・・・・・・・・・・・・・40重量部 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50重量部
【0040】 B液 没食子酸ステアリル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40重量部 軽質炭酸カルシウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20重量部 ポリビニルアルコール12重量%溶液・・・・・・・・・・・・・・・・70重量部 水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70重量部
【0041】次に、A液120重量部とB液200重量
部とポリビニルアルコール12重量%溶液50重量部と
を混合して撹拌し、感熱記録層用の水性塗工液を調製し
た。
【0042】続いて、この感熱記録層用の塗工液を、5
0g/m2 の上質紙からなる基体上に、塗布量6g(d
ry)/m2 の割合に塗工,乾燥し、さらにキャレンダ
ー処理を施すことにより、ベック平滑度が500秒の感
熱記録層を有する本発明の実施例品及び比較例品たる各
感熱記録体を得た。
【0043】
【表1】
【0044】 [評価]実施例1〜4,比較例1〜7で得られた各感熱
記録体の地肌濃度及び該地肌濃度の保存性の評価を、各
感熱記録体の保存前の地肌濃度と、各感熱記録体を40
℃,90%RHの環境下に24時間、60℃,dryの
環境下に24時間、及び5000luxの蛍光灯の照射
下に100時間それぞれ保存した後の地肌濃度とを比較
することにより行なった。なお、地肌濃度は、感熱記録
体における感熱記録層面の地肌の光学濃度を、マクベス
RD918を用いて測定した数値で表示した。結果を
[表2]に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【効果】本発明の感熱記録体は、近赤外部に吸収域を有
する鮮明な発色画像が記録され、しかも、地肌の保存安
定性にすぐれた効果を奏するもので、半導体レーザでの
読み取りができ、例えば感熱記録用ラベルの分野等にお
ける感熱記録体としての実用性が高く、高度の利用価値
を有する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリン酸第2鉄塩又はベヘン酸第
    2鉄塩からなる脂肪酸第2鉄塩と、該脂肪酸第2鉄塩と
    の反応によって発色する多価フェノール化合物,硫黄化
    合物又はアミノ化合物からなるキレート試薬とを含有す
    る感熱記録層を具備する感熱記録体において、前記脂肪
    酸第2鉄塩のCu−Kα線でのX線回折分析カーブにお
    ける回折角(2θ)21.8±0.5度の範囲内に存在
    するメインピークの高さ(H)とピーク半値幅(W)と
    の比率(H/W)が10以上であり、かつ示差熱分析カ
    ーブにおけるメインの吸熱ピークが100℃以上である
    ことを特徴とする感熱記録体。
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