JPH07314892A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH07314892A
JPH07314892A JP6114815A JP11481594A JPH07314892A JP H07314892 A JPH07314892 A JP H07314892A JP 6114815 A JP6114815 A JP 6114815A JP 11481594 A JP11481594 A JP 11481594A JP H07314892 A JPH07314892 A JP H07314892A
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JP
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thermosensitive
acid
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JP6114815A
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Katsumi Moronuki
克巳 諸貫
Nobuyuki Iwasaki
信幸 岩崎
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Honshu Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感熱発色層形成用の塗工液の調整後の時間が経
過した後に感熱発色層を形成する場合や、感熱記録体を
高湿度の雰囲気中に保存した場合においても、地肌かぶ
りが少ない感熱記録体を提供する。 【構成】脂肪酸第2鉄塩とキレート化剤とを主成分とす
る感熱記録体において、感熱発色層中にアルカリ土金属
化合物を含有させないようにした感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱記録に付される感熱記
録体に関するもので、特に、近赤外部に吸収領域を有す
る発色画像が得られ、かつ、地肌かぶりがなく、地肌の
保存安定性に優れた性質を有し、しかも、品質が一定し
ている感熱記録体を提供する。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、基体と該基体上に形成さ
れている感熱発色層とを有している。感熱発色層として
は様々なタイプのものが利用されており、代表的なもの
はロイコ染料タイプのものである。
【0003】ロイコ染料タイプの感熱発色層は、電子供
与性の無色ないし淡色のロイコ化合物と該ロイコ化合物
を熱時発色させる電子受容性の顕色剤とを主成分として
含有しており、該感熱発色層への熱記録を熱ヘッド,熱
ペン,レーザ光等の加熱によって行なうもので、感熱発
色層中のロイコ化合物と顕色剤とを瞬時にして反応させ
ることによって記録画像を形成させる方式のものである
(例えば、特公昭43ー4160号公報、特公昭45ー
14039号公報等)。
【0004】感熱記録に利用される感熱記録体は、前述
のロイコ染料タイプの感熱発色層の場合に限らず、一般
的に比較的簡単な装置によって記録画像が得られ、しか
も、保守が容易であり、また、操作の際に騒音の発生が
無いなどの利点を有しており、例えば、計測用記録計、
ファクシミリ、プリンター、コンピューター端末機、ラ
ベル、輸送機関の乗車券等の自動券売機などの広範囲の
分野に亙って利用されている。
【0005】特に、感熱記録用ラベルは、POS(販売
時点情報管理)システム用のバーコードラベル、価格表
示ラベル、配送・出荷ラベルなどのように、印字後に貼
付を必要とする用途分野に利用されており、スーパーマ
ーケットやデパート等の大型量販店をはじめ、チエーン
展開をしている専門店やレストラン等で広く使用されて
いる。このPOSシステムにおいては、表示されたバー
コードやOCR文字をスキャナーで光学的に読み取る方
法が急速に普及してきている。
【0006】現在、POSシステム用のラベルに関して
は、様々な印字方式が試みられており、その中でも特に
感熱記録体を利用する熱記録方式は、その印字方式が加
熱による物質の化学的または物理的変化を利用して画像
を形成することからなるものであるため、現像,定着等
の工程が必要でなく、また、印刷インキの補充が不要で
ある等の諸種のメリットを有している。さらに、感熱記
録方式においては、機械の小型化、簡素化、記録のスピ
ード化が可能であり、また、指先や商品がインキで汚れ
る虞れも無く、さらに、発色画像にインキのかすれが無
い等のメリットをも有する。
【0007】ところで、感熱記録方式で得られた発色画
像によるバーコード等の読み取りには、従来より633
nmの波長の赤色光をもつHe・Neレーザ光が利用さ
れていたが、最近、半導体レーザ光が使用されるように
なっている。この半導体レーザ光は、電流で直接変調さ
せることができ、装置の小型化が可能であり、しかも、
使い易く、低価格で供給され、また、発振波長が700
〜1500nmの近赤外部にあることから汚れによる誤
動作が少ない等の利点を有し、広く普及し始めている。
従って、近年においては、半導体レーザ光での読み取り
が可能な発色画像が得られる感熱記録体の需要が高まっ
ている。
【0008】しかしながら、従来から利用されているロ
イコ化合物と顕色剤とを含有する2成分型の感熱発色層
を具備する感熱記録体は、黒色の発色系においてさえ
も、発色画像の吸収波長が長波長側でも550〜620
nmであるため、He・Neレーザ光での読み取りは可
能であるが、発振波長が700〜1500nmの近赤外
部にある半導体レーザ光での読み取りは不可能である。
【0009】他方、感熱発色層中の成分の1方または双
方が溶融,反応してキレート化合物を生成することによ
って発色する機構を利用する感熱記録体として、有機酸
重金属塩または有機酸貴金属塩からなる一方の成分と、
有機還元剤,硫黄化合物,あるいはアミノ化合物のうち
のいずれかの1つからなる他方の成分たるキレート剤と
の組み合わせによる発色系が知られており、例えば、脂
肪酸鉄塩と多価フェノールとの組み合わせや、脂肪酸鉄
塩とジチオカルバミン酸塩との組み合わせ等からなる発
色系を利用する感熱発色層が知られている。そして、こ
の感熱発色層を有する感熱記録体は、感熱発色層に利用
するキレート剤を選択することによって半導体レーザー
光での読み取りが可能な発色画像が得られる。
【0010】しかるに、この種のキレート化合物の生成
に伴う発色機構を利用する従来の感熱記録体において
は、キレート剤を含有している感熱発色層に地肌かぶり
が発生し易いという欠点があった。
【0011】感熱発色層におけるこの地肌かぶりは、
(1) 感熱記録体を高温高湿度の雰囲気中に保存したと
き、 (2)感熱記録体に光が長期間に亙って当てられたと
き、(3) 感熱記録層を形成する際の塗工液が、該塗工液
の調整後経時的にかぶりを生ずるようになるため、調整
後の時間が経過した塗工液を利用して感熱記録体を得た
ときにそれぞれ発生する。
【0012】このため本発明者らは、さきに特定の脂肪
酸第2鉄塩とキレート剤との組み合わせを利用すること
により、前述の(1) 、 (2)及び(3) の場合における地肌
かぶりを改良し得ること、及び、感熱記録層を形成する
際の塗工液のpHを調整することおよび特定の被り防止
剤を添加することにより、前述の(3) の場合における地
肌かぶりを改良し得ることを提案した。
【0013】しかして、かかる技術的手段によって感熱
発色層における地肌かぶりは改良されるが、さらにより
安定した品質の感熱記録体が要求されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
高温高湿度下に保存しても地肌かぶりの発生が少なく、
地肌の保存性に優れ、また、近赤外部に吸収波長を有す
る鮮明な発色画像が得られ、しかも、感熱発色層を形成
する際の塗工液の調整後の時間の経過によって塗工液に
かぶりが生ずることがなく、感熱発色層の品質にバラ付
きの無い感熱記録体を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基体
上に感熱発色層を有する感熱記録体において、前記感熱
発色層が、脂肪酸第2鉄塩とキレート剤とを主成分と
し、かつ、アルカリ土金属化合物を含有しない感熱記録
体からなる。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
による感熱記録体において、キレート剤として多価フェ
ノール及び/又はジチオカルバミン酸塩を利用する感熱
記録体からなる。
【0017】請求項3の発明は、アルカリ土金属がマグ
ネシウム及び/又はカルシウムである請求項1または請
求項2記載の感熱記録体からなる。
【0018】本発明者らは、キレート化合物の生成を伴
う発色機構を利用する感熱記録体における前述の欠点、
すなわち、感熱記録層を形成するための塗工液の調整後
の時間が経過したものを使用して塗工した感熱記録体に
地肌かぶりがあること、及び、高温高湿度雰囲気中に保
存したときの感熱記録体に地肌かぶりが発生すること等
の欠点について追跡したところ、感熱発色層を形成する
ための塗工液にアルカリ土金属化合物を含ませないよう
にすることで所期の目的が達成できることを発見した。
【0019】その作用機構は明確ではないが、考えられ
る理由としては、例えば炭酸カルシウムを用いた場合、
水溶液中でステアリン酸第2鉄の鉄と水に溶出したカル
シウムが置換し鉄イオンとキレート化剤とが反応し発色
し地肌かぶりとなることが考えられる。
【0019】アルカリ土金属化合物、特にマグネシウム
及び/又はカルシウムの炭酸塩は、電子供与性の無色な
いし淡色のロイコ化合物と、該ロイコ化合物を熱時発色
させる電子受容性の顕色剤とを主成分として含有するロ
イコ染料タイプの感熱発色層にはもっとも好適に用いら
れる無機顔料であるが、本発明のようなキレート発色タ
イプの感熱記録体では、地肌かぶりに対する不安定性の
原因になることを突き止めた。
【0021】感熱発色層に利用される脂肪酸第2鉄塩の
具体例は、炭素数6〜25好ましくは9〜22の直鎖状
または分枝鎖状の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸の第2
鉄塩であり、より具体的には、ステアリン酸第2鉄塩、
ミリスチン酸第2鉄塩、ベヘン酸第2鉄塩、ラウリル酸
第2鉄塩、ペラルゴン酸第2鉄塩等が例示される。
【0022】特に、Cu−Kα線でのX線回折分析カー
ブにおける回折角(2θ)21.8±0.5度の範囲内
に存在するメインピークの高さ(H)とピーク半値幅
(W)との比率(H/W)が10以上であり、しかも、
示差熱分析カーブにおけるメインの吸熱ピークを100
℃以上に有している結晶性の高いステアリン酸第2鉄塩
やベヘン酸第2鉄塩またはこれらの混合物からなる脂肪
酸第2鉄塩が好適である。
【0023】感熱発色層に利用されるキレート剤は、多
価フェノール、ジチオカルバミン酸塩、ジフェニルカル
バゾン、ヘキサメチレンテトラミン、スピロベンゾピラ
ン、1−ホルミル−4−フェニルセミカルバジド等であ
る。これらのキレート剤は脂肪酸第2鉄塩との間にキレ
ート化合物を作る。そして、脂肪酸第2鉄塩とキレート
剤とによるキレート化合物は近赤外領域に吸収を有する
ために、本発明の感熱記録体の感熱発色層には半導体レ
ーザーで読み取ることができる発色画像が形成される。
【0024】キレート剤としては多価フェノールが最も
良く利用され、なかでも、没食子酸エステルやジヒドロ
キシ安息香酸エステルが好適であり、以下に例記するよ
うなものが使用される。
【0025】没食子酸エステル;一般式C62 (O
H)3 (COOR)において、Rが炭素数1〜28のア
ルキル基、フェニル基あるいはベンジル基及びそれらの
誘導体からなる没食子酸エステル、例えば、没食子酸メ
チル、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、没食子酸
ラウリル、没食子酸セチル、没食子酸ステアリル、没食
子酸ベヘニル等
【0026】ジヒドロキシ安息香酸エステル; (1) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸プロピルエステル (2) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸ブチルエステル (3) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸シクロヘキシルエス
テル (4) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル (5) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジ
ルエステル (6) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジ
ルエステル (7) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸−α−フェニルエチ
ルエステル (8) 2、4−ジヒドロキシ安息香酸−β−フェニルエチ
ルエステル (9) 2、4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸エチル
エステル (10)2、4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸プロピ
ルエステル (11)2、4−ジヒドロキシ−6−イソプロピル安息香酸
エチルエステル (12)2、4−ジヒドロキシ−6−ペンチル安息香酸エチ
ルエステル (13)2、4−ジヒドロキシ−6−メトキシ安息香酸ブチ
ルエステル (14)2、4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸シクロ
ヘキシルエステル (15)2、4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸ベンジ
ルエステル (16)2、4−ジヒドロキシ−6−プロピル安息香酸−p
−クロロベンジルエステル (17)2、4−ジヒドロキシ−6−メトキシ安息香酸−p
−メチルベンジルエステル (18)2、4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸−p−
イソプロピルベンジルエステル (19)2、4−ジヒドロキシ−6−メチル安息香酸−p−
メチルフェノキシエチルエステル (20)2、4−ジヒドロキシ−5−クロロ安息香酸−p−
クロロベンジルエステル (21)3、4−ジヒドロキシ安息香酸ブチルエステル (22)3、4−ジヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル (23)3、4−ジヒドロキシ安息香酸−β−フェニルエチ
ルエステル (24)3、4−ジヒドロキシ−5−クロロ安息香酸ベンジ
ルエステル (25)3、4−ジヒドロキシ安息香酸−α−フェニルエチ
ルエステル
【0027】さらに、ジチオカルバミン酸塩としては、
例えば、 (1) ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム (2) ジメチルジチオカルバミン酸銅 (3) ジメチルジチオカルバミン酸第2鉄 (4) ジエチルジチオカルバミン酸テルル (5) ブチルキサントゲン酸亜鉛 (6) ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛 (7) N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛 (8) ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛 (9) N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛 (10)ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム (11)ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム (12)ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩 (13)ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩 (14)ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛 (15)ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛
【0028】感熱発色層の形成に利用される水溶性また
は水分散性結着剤は、各種のデンプン類、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、変性ポリビニルアルコール、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体など
の水溶性結着剤や、スチレン−ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸エス
テル−ブタジエン共重合体などの水分散性結着剤等であ
る。
【0029】なお、塗布液のかぶりを防止するために本
発明者がこれまで提案した塗布液のPHを6〜9にする
ことや、炭酸ジルコニウムアンモニウムのような添加剤
を加えることによりさらに性能が向上する。
【0030】感熱発色層形成用の塗工液中には、ステッ
キング防止、サーマルヘッドへの熔融物の付着防止のた
め顔料を入れることが必要である。なお、顔料として、
ケイソウ土、クレー、焼成クレー、タルク、カオリン、
焼成カオリン、,酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、
アルミナ、水酸化アルミニウム、合成珪酸アルミニウム
などの無機質顔料、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エ
ステル、尿素樹脂、尿素−ホルマリン樹脂などの有機質
顔料が好適に用いられる。
【0031】さらに、ヘッド摩耗防止、スティッキング
防止などの目的で、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸金
属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸
化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスターワック
ス等のワックス類が、また、感度向上剤として、メタタ
ーフェニル、パラベンジルビスフェニル、ヒドロキシナ
フトエ酸のエステル類,ステアリン酸アミド,トリベン
ジルアミン,ナフタレン誘導体、ジベンジルテレフタレ
ート、蓚酸ジベンジル、蓚酸ビス(パラメチルベンジ
ル)などの各種蓚酸エステル等が添加され得る。
【0032】また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム等の分散剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系などの紫外線吸収剤、また、界面活性剤、蛍光染料な
ども所望に応じて添加される。
【0033】本発明の感熱記録体における基体としては
紙が主として利用されるるが、各種の不織布、プラスチ
ックフィルム、合成紙、金属箔等、あるいはこれらを組
合わせた複合シート等が任意に用いられるが、基体中に
アルカリ土金属化合物が含有されないことが好ましい。
【0034】また、支持体と感熱記録層との間に無機ま
たは有機の顔料を含む従来公知の下引き層、感熱記録層
の上に従来公知の保護層を設けることも好ましい形態で
あるが、これらの下引き層、保護層にはアルカリ土金属
化合物が含有されないことが好ましい。
【0035】感熱記録層を形成するための塗工液の調整
は、従来のロイコ染料タイプの感熱発色層を形成する際
の塗工液の調整と略同様にして行なわれる。具体的に
は、脂肪酸第2鉄塩を主成分とする水分散液と、キレー
ト剤を主成分とする水分散液との各々を、別々に、サン
ドグラインダー、アトライダー、ボールミル等を利用し
て得た後に、これらの両液を混合することによって調整
される。
【0036】
【実施例】本発明の感熱記録体の具体的な構成を製造実
施例に基づいて説明し、該感熱記録体の諸特性を比較例
の感熱記録体と比較する。
【0037】実施例 下記の組成(A)と組成(B)とを、各々別々にサンド
グラインダーで分散させ、組成(A)による(a)液と
組成(B)による(b)液とを得た後、(a)液130
重量部と、(b)液190重量部と、ポリビニルアルコ
ール12重量%水溶液50重量部とを混合、攪拌して、
(c)液を得た。
【0038】組成(A) ステアリン酸第2鉄 20重量部 水酸化アルミニウム 20重量部 ポリビニルアルコール:12重量%溶液 40重量部 水 50重量部
【0039】組成(B) 没食子酸ステアリル 30重量部 水酸化アルミニウム 20重量部 ポリビニルアルコール:12重量%溶液 70重量部 水 70重量部
【0040】次に、感熱発色層形成用の塗工液(c)を
調整した後直ちに、50g/m2 の上質紙からなる基体
上に、塗布量5g(dry)/m2 の割合に塗工、乾燥
し、さらにキャレンダー処理を施すことにより、ベック
平滑度が500秒の感熱発色層を有する本発明の実施例
品である感熱記録体(1)を得た。更に感熱発色層形成
用の塗工液(c)を30℃の雰囲気中に24時間、48
時間放置した後、感熱記録体(1)と同様にそれぞれ感
熱記録体(2)、(3)を得た。
【0041】比較例 前記実施例の水酸化アルミを炭酸カルシウムとした以外
は実施例と同様にして調整した感熱発色層形成用の塗工
液(d)を得た。 この塗工液(d)を直後および30
℃の雰囲気中に24時間、48時間放置した後、50g
/m2 の上質紙からなる基体上に、塗布量5g(dr
y)/m2 の割合に塗工、乾燥し、さらにキャレンダー
処理を施すことにより、ベック平滑度が500秒の感熱
発色層を有する比較例品である感熱記録体(4)、
(5)、(6)を得た。
【0042】[評価1]実施例の感熱記録体(1)、
(2)、(3)及び比較例の感熱記録体(4)、
(5)、(6)の地肌濃度と印字の発色濃度(画像濃
度)とを、光学濃度計マクベスRD918を用いて測定
した。なお、感熱記録体に対する印字は、セイコー電子
工業 (株) 製の感熱プリンター「DPU−412」によ
って実施した。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】[評価2][評価1]の処方により印字し
た感熱記録体(1)〜(6)の各感熱記録体を50℃、
80%RHの雰囲気中に24時間保存した後、各感熱記
録体の地肌濃度と印字の発色濃度(画像濃度)とを、
[評価1]の場合と同様にして測定した。結果を表2に
示す。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、近赤外部に吸収
域を有する鮮明な発色画像が記録されることから、半導
体レーザ光での読み取りができ、また、感熱発色層形成
用の塗工液の調整後の時間が経過した後に感熱発色層を
形成する場合や、感熱記録体を高湿度の雰囲気中に保存
した場合においても、地肌かぶりが無く、均一な品質の
感熱記録体となり、例えば、感熱記録用ラベルの分野等
における感熱記録体としての実用性が高く、高度の利用
価値を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に感熱発色層を有する感熱記録体に
    おいて、前記感熱発色層が、脂肪酸第2鉄塩とキレート
    剤とを主成分とし、かつ、アルカリ土金属化合物を含有
    しないことを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】キレート剤が多価フェノール及び/又はジ
    チオカルバミン酸塩である請求項1記載の感熱記録体。
  3. 【請求項3】アルカリ土金属がマグネシウム及び/又は
    カルシウムである請求項1または請求項2記載の感熱記
    録体。
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