JP2517334B2 - ピラゾロアゾ―ル型シアンカプラ―を含有するハロゲン化銀カラ―写真感光材料 - Google Patents

ピラゾロアゾ―ル型シアンカプラ―を含有するハロゲン化銀カラ―写真感光材料

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JP2517334B2 JP29470187A JP29470187A JP2517334B2 JP 2517334 B2 JP2517334 B2 JP 2517334B2 JP 29470187 A JP29470187 A JP 29470187A JP 29470187 A JP29470187 A JP 29470187A JP 2517334 B2 JP2517334 B2 JP 2517334B2
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    • G03C7/3825Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings the nuclei containing only nitrogen as hetero atoms

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なシアンカプラーを含有するハロゲン化
銀カラー写真感光材料に関し、詳しくは分光吸収性に優
れたシアンカプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関する。
[発明の背景] ハロゲン化銀写真感光材料に露光を与えた後、発色現
像処理することにより、酸化された芳香族第一級アミン
発色現像主薬と色素形成カプラーとが反応して色素が生
成し色画像が形成される。
一般に、この写真方法においては減色法による色再現
法が使われ、イエロー、マゼンタおよびシアンの色画像
が形成される。
シアン色画像形成カプラーとして、これまでフェノー
ル類あるいはナフトール類が多く用いられている。
ところが、従来用いられているフェノール類およびナ
フトール類から得られるシアン画像には色再現上大きな
問題がある。それは、吸収の短波側のキレが悪く、緑領
域にも不要な吸収すなわち不整吸収をもつことである。
これにより、ネガにおいてはマスキング等による不整吸
収の補正を行なわざるを得ず、またペーパーの場合は補
正の手段がなく、色再現性をかなり悪化させているのが
現状である。
また、従来用いられているフェノール類およびナフト
ール類から得られる色素画像は、その保存性においても
幾つかの問題点が残されていた。例えば米国特許第2,36
7,531号および第2,423,730号明細書に記載の2−アシル
アミノフェノールシアンカプラーより得られる色素画像
は、一般に熱堅牢性が劣り、米国特許第2,369,929号お
よび第2,772,162号明細書に記載の2,5−ジアシルアミノ
フェノールシアンカプラーより得られる色素子画像は一
般に光堅牢性が劣り、1−ヒドロキシ−2−ナフタミド
シアンカプラーから得られる色素画像は、一般に光およ
び熱堅牢性の両面で不十分である。
また、米国特許第4,122,369号および特開昭57−15553
8号、特開昭57−157246号などの明細書に記載されてい
る2,5−ジアシルアミノフェノールシアンカプラーや米
国特許第3,880,661号明細書に記載されているバラスト
部分にヒドロキシ基を有する2,5−ジアシルアミノフェ
ノールシアンカプラーもその色素画像を長期保存するに
は、光・熱に対する堅牢性や、イエローステインの発生
の点で、未だ十分満足できるレベルは得られていない。
[発明の目的] 本発明の第1の目的は、新規なシアンカプラーを含有
するハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することに
ある。
本発明の第2の目的は、前記の従来用いられてきたシ
アン色素形成カプラーの欠点が改良されたすなわち、吸
収のキレがシャープで緑領域に吸収が少ない、分光吸収
特性に優れた鮮明なシアン画像を与えるハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を提供することにある。
本発明の第3の目的は、熱、湿度に対し、色相の変化
を起こさない、シアン画像を形成するハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を提供することにある。
[発明の構成] 本発明の上記目的は、支持体上に少なくとも一層の赤
色感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料において、前記赤色感光性ハロゲン化銀
乳剤層の少なくとも1層に、下記一般式〔I〕で表され
るシアンカプラーを含有することを特徴とするハロゲン
化銀カラー写真感光材料によって達成される。
一般式〔I〕 〔式中、R1および少なくとも1つのR2から選ばれる、少
なくとも1つがHammettによって定義された置換基定数
σが、+0.20以上の置換基を表し、Zは含窒素複素環
を形成するに必要な非金属原子群を表し、R2は該複素環
の炭素原子に結合している。Xは水素原子、発色現像主
薬の酸化体との反応により離脱しうる置換基を表す。n
は1または2を表す。
但し、R1はHammettによって定義された置換基定数σ
が、+0.60以上の置換基であるもの及び下記化合物
A、化合物Bは除く。〕 化合物A 化合物B 以下、本発明について具体的に説明する。
一般式[I]において、R1および少なくとも1つのR2
から選ばれる少なくとも1つを表わす電子吸引基として
は、Hammettによって定義された置換基定数σが、+
0.20以上の置換基であるが、このうちR1はHammettによ
って定義された置換基定数σが+0.60以下の置換基で
あり、具体的には、カルバモイル、アシル、アシルオキ
シ、オキシカルボニル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン
化アリール、カルボキシル、シアノ等の各基が挙げられ
る。
カルバモイル基としては、エチル基、ブチル基、ドデ
シル基等のアルキル基、アリール基(好ましくはフェニ
ル基)等が置換していてもよい。
アシル基としては、アルキルカルボニル、アリールカ
ルボニル等の基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ、2−クロ
ロアセチルオキシ等のアルキルカルボニルオキシ、ベン
ゾイルオキシ等のアリールカルボニルオキシ等が好まし
い。
オキシカルボニル基としては、エトキシカルボニル基
等のアルコキシカルボニル、フェノキシカルボニル基等
のアリールオキシカルボニル等の基が挙げられる。
ハロゲン化アルコキシ基としては、トリフルオロメト
キシ基等の1−ハロゲン化アルコキシ基が好ましい。
ハロゲン化アリールオキシ基としては、テトラフルオ
ロアリールオキシ、ペンタフルオロアリールオキシ等の
各基が好ましい。
ハロゲン化アルキル基としては、トリフルオロメチル
基、ヘプタフルオルイソプロピル基、ノニルフルオロ
(t)ブチル基などが好ましく用いられる。
ハロゲン化アリール基としては、テトラフルオロフェ
ニル基、ペンタフルオロフェニル基等が好ましく用いら
れる。
前記置換基の他にも、アルキルスルホニルメチル基や
アリールスルホニルメチル基等も好ましく用いられる。
更に、R1で示される電子吸引基としては、上記のうち、
ハロゲン化アルキルおよびハロゲン化アリールが好まし
く用いられる。
上記の置換基は、更に、長鎖炭化水素基やポリマー残
基などのような耐拡散性基や、電子吸引基などの置換基
を有していてもよい。
また、R1またはR2が、前記電子吸引性基以外の置換基
である場合、R1またはR2は、水素原子または、いかなる
置換基でもよいが、代表的には、アルキル、アリール、
アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチ
オ、アリールチオ、アルケニル、シクロアルキル等の各
基が挙げられるが、この他にシクロアルケニル、アルキ
ニル、複素環、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オ
キシ、シロキシ、カルバモイルオキシ、アミノ、アルキ
ルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミノ、
カルボニルアミノ、複素環チオの各基、ならびにスピロ
化合物残基、有橋炭化水素化合物残基等も挙げられる。
R1で表されるアルキル基としては、炭素数1〜32のも
のが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
R1で表されるアリール基としては、フェニル基が好ま
しい。
R1で表されるアシルアミノ基としては、アルキルカル
ボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げ
られる。
R1で表されるスルホンアミド基としては、アルキルス
ルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙
げられる。
R1で表されるアルキルチオ基、アリールチオ基におけ
るアルキル成分、アリール成分は上記R1で表されるアル
キル基、アリール基が挙げられる。
R1で表されるアルケニル基としては、炭素数2〜32の
もの、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5
〜7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐で
もよい。
R1で表されるシクロアルケニル基としては、炭素数3
〜12、特に5〜7のものが好ましい。
カルバモイルオキシ基としてはアルキルカルバモイル
オキシ基、アリールカルバモイルオキシ基等; ウレイド基としてはアルキルウレイド基、アリールウ
レイド基等; スルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモ
イルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等; 複素環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的
には2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル
基、2−ベンゾチアゾリル基等; 複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するも
のが好ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラニル
−2−オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキ
シ基等; 複素環チオ基としては、5〜7員の複素環チオ基が好
ましく、例えば2−ピリジルチオ基、2−ベンゾチアゾ
リルチオ基、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−トリアゾール
−6−チオ基等; シロキシ基としてはトリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基等; イミド基としてはコハク酸イミド基、3−ヘプタデシ
ルコハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミド
基等; スピロ化合物残基としてはスピロ[3.3]ヘプタン−
1−イル等; 有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−1−イル、トリシクロ[3.3.1.137]デカン
−1−イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−1−イル等が挙げられる。
カルボニルアミノ基としてはアルコキシカルボニルア
ミノ、アリールオキシカルボニルアミノ等の基が挙げら
れる。
上記の基は、更に長鎖炭化水素基やポリマー残基など
の耐拡散性基等の置換基を有していてもよい。
Xの表す発色現像主薬の酸化体との反応により離脱し
うる基としては、例えばハロゲン原子(塩素原子、臭素
原子、弗素原子等)及びアルコキシ、アリールオキシ、
複素環オキシ、アシルオキシ、スルホニルオキシ、アル
コキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニル、
アルキルオキザリルオキシ、アルコキシオキザリルオキ
シ、アルキルチオ、アリールチオ、複素環チオ、アルキ
ルオキシカルボニルチオ、アシルアミノ、スルホンアミ
ド、N原子で結合した含窒素複素環、アルキルオキシカ
ルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、カ
ルボキシル、 (R1′は前記R1と同義であり、Z′は前記Zと同義であ
り、Ra及びRbは水素原子、アリール基、アルキル基又は
複素環基を表す。)等の各基が挙げられるが、好ましく
はハロゲン原子、特に塩素原子である。
またZ又はZ′により形成される含窒素複素環として
は、ピラゾール環、イミダゾール環または、トリアゾー
ル環等が挙げられる。
一般式[I]で示されるものは更に具体的には例えば
下記一般式[II]〜[VI]により示される。
一般式[II] 一般式[III] 一般式[IV] 一般式[V] 一般式[VI] 上記一般式[II]〜[VI]において、R1は一般式
[I]のR1と、R3〜R9およびXは前記R2およびXと同義
である。
以下に本発明に係る化合物の代表的具体例を示すが、
これは本発明に係る化合物の一例であって、これに限定
されるものではない。
前記本発明のカプラーはジャーナル・オブ・ザ・ケミ
カル・ソサイアティー(Journal of the Chemical Soci
ety),パーキン(Perkin)I(1977),2047〜2052、米
国特許3,725,067号、特開昭59−99437号、同58−42045
号、同59−162548号、同59−171956号、同60−43659
号、同60−172982号、同60−190779号、特願昭61−1224
50号およびヘミッシェ・ベリヒテ(Chem.Ber.),95,28
61および2881(1962)等を参考にして当業者ならば容易
に合成することができる。
合成例 (但し、上記反応式中、R1,R3,Xは一般式[I]と同じ
意味を表す。) Xの導入は、特公昭46−43947号等に記載の方法によ
って達成することができる。
本発明のカプラーは通常ハロゲン化銀1モル当り1×
10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル〜8×10-1
モルの範囲で用いることができる。
また本発明のカプラーは他の種類のシアンカプラーと
併用することもできる。
本発明のシアンカプラーには、通常のシアン色素形成
カプラーにおいて用いられる方法および技術が同様に適
用できる。典型的には、本発明のシアンカプラーをハロ
ゲン化銀乳剤に配合し、この乳剤を支持体上に塗布して
本発明のカラー感光材料を形成する。
さらに好ましい実施態様は一般式[I]で表されるカ
プラーを含有する前記赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層
に、さらに、下記一般式[A]、[B]、[C]、
[D]、[E]および[F]でそれぞれ表される増感色
素から選ばれる少なくとも一種の増感色素を含有するも
ので、この場合、感度良好で、かつその塗布液経時安定
性が予想以上にすぐれているという効果が得られる。
式中、Z1〜Z9はピリジン環、イミダゾール環、チアゾ
ール環、セレナゾール環、オキサゾール環、もしくはテ
トラゾール環に縮合したベンゼン環又はナフタレン環を
形成するに必要な原子群を表し、Z10は、ベンゾチアゾ
ール環、ベンゾセレナゾール、β−ナフトチアゾール
環、β−ナフトセレナゾール環、ベンズイミダゾール環
または2−キノリン環を形成するに必要な原子群を表
し、Q1およびQ2は共同で、4−チアゾリジノン、5−チ
アゾリジノン又は4−イミダゾリジノン核を完成するに
必要な非金属原子群を表しR1およびR15はそれぞれ水素
原子、アルキル基又はアリール基を表し、R7,R8,R7′お
よびR8′はアルキル基を表し、R9およびR11はそれぞれ
アルキル基、アリール基または複素環基を表し、R2,R3,
R4,R5,R6,R10,R12,R13,R14およびR16はそれぞれアルキ
ル基またはアリール基を表す。
lは1又は2を表し、Yは硫黄又はセレン原子を表し、
L1〜L6は各々、置換又は無置換メチン基を表す。Kは酸
アニオンである。
本発明に好ましく用いられる一般式[A]、[B]、
[C]、[D]、[E]、および[F]で表される増感
色素は公知のものであり、例えば、エフ・エム・ハーマ
ー著ザ・ケミストーリー・オブ・ヘテロサイクリック・
コンパウンズ(The Chemistry of Heterocyclic Compou
nds)第18巻,ザ・シアニン・ダイズ・アンド・リレー
テッド・コンパウンズ(The Cyanine Drys and Rel
ated Compounds)(A.Weisshergered.Intersciehce社
刊、New York 1964年)に記載の方法によって容易に
合成することができる。
以下、上記本発明に好ましく用いられる増感色素の代
表的な具体例を示す。
上記増感色素の乳剤への添加には、当業界でよく知ら
れた方法を用いることができる。例えば、これらの増感
色素は直接乳剤に分散することもできるし、或はピリジ
ン、メチルアルコール、エチルアルコール、メチルセロ
ソルブ、アセトン又はこれらの混合物などの水可溶性溶
媒に溶解し、或は水で希釈し、ないしは水の中で溶解
し、これらの溶液の形で乳剤へ添加することができる。
溶解の過程で超音波振動を用いることもできる。また色
素は、米国特許第3,469,987号明細書などに記載されて
いる如く、色素を揮発性有機溶媒に溶解しこの溶液を親
水性コロイド中に分散し、この分散物を乳剤に添加する
方法、特公昭46−24185号公報などに記載されている如
く、水不溶性色素を溶解することなしに水溶性溶媒中に
分散させ、この分散液を乳剤に添加する方法も用いられ
る。また、色素は酸溶解分散方法による分散物の形で乳
剤へ添加することができる。その他乳剤への添加には、
米国特許第2,912,345号、同第、3,342,605号、同第2,99
6,287号、および同第3,425,835号等の各明細書に記載の
方法を用いることもできる。
本発明に用いられる増感色素を乳剤へ添加する時期
は、乳剤製造工程中いかなる時期でも良いが、化学熟成
中あるいは化学熟成後が好ましい。また化学熟成中およ
び化学熟成後に複数回に分けて添加してもよい。
また、一般式[A]〜[F]で表される増感色素は、
他の増感色素と組み合せて、所謂強色増感的組み合せと
して用いることもできる。この場合には、それぞれの増
感色素を、同一のまたは異る溶媒に溶解し、乳剤への添
加に先だって、これらの溶液を混合し、あるいは別々に
添加してもよい。別々に添加する場合には、その順序、
時間間隔は目的により任意に決めることができる。
本発明において用いられる増感色素の量はハロゲン化
銀1モル当り1.20×10-4〜0.15×10-4モルであり、好ま
しくは1.0×10-4〜0.3×10-4モル、更に好ましくは0.8
×10-4〜0.4×10-4モルである。
本発明のカラー感光材料は、例えばカラーのネガ及び
ポジフィルム、並びにカラー印画紙などである。
このカラー印画紙をはじめとする本発明の感光材料
は、単色用のものでも多色用のものでもよい。多色用感
光材料では、本発明のシアンカプラーは、赤感光性ハロ
ゲン化銀乳剤層に含有させる。多色用感光材料はスペク
トルの3原色領域のそれぞれに感光性を有する色素画像
形成構成単位を有する。各構成単位は、スペクトルのあ
る一定領域に対して感光性を有する単層または多層乳剤
層から成ることができる。画像形成構成単位の層を含め
て感光材料の構成層は、当業界で知られているように種
々の順序で配列することができる。典型的な多色用感光
材料は、少なくとも1つのシアンカプラーを含有する少
なくとも1つの赤感光性ハロゲン化銀乳剤層からなるシ
アン色素画像形成構成単位(シアンカプラーの少なくと
も1つは本発明のシアンカプラーである。)、少なくと
も1つのマゼンタカプラーを含有する少なくとも1つの
緑感光性ハロゲン化銀乳剤層からなるマゼンタ色素画像
形成構成単位、少なくとも1つのイエローカプラーを含
有する少なくとも1つの青感光性ハロゲン化銀乳剤層か
らなるイエロー色素画像形成構成単位を支持体上に担持
させたものからなる。感光材料は、追加の層たとえばフ
ィルター層、中間層、保護層、下塗り層等を有すること
ができる。
本発明のシアンカプラーを乳剤に含有せしめるには、
従来公知の方法に従えばよい。例えばトリクレジルホス
フェート、ジブチルフタレート等の沸点が175℃以上の
高沸点有機溶媒または酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル
等の低沸点溶媒のそれぞれ単独にまたは必要に応じてそ
れらの混合液に本発明のシアンカプラーを単独でまたは
併用して溶解した後、界面活性剤を含むゼラチン水溶液
と混合し、次に高速度回転ミキサーまたはコロイドミル
で乳化した後、ハロゲン化銀に添加して本発明に使用す
るハロゲン化銀乳剤を調製することができる。
本発明に好ましく用いられるハロゲン化銀組成として
は、塩化銀、塩臭化銀または塩沃臭化銀がある。また更
に、塩化銀と臭化銀の混合物等の組合せ混合物であって
もよい。即ち、本発明に係るハロゲン化銀乳剤がカラー
用印画紙に用いられる場合には、特に速い現像性が求め
られるので、ハロゲン化銀のハロゲン組成として塩素原
子を含むことが好ましく、少なくとも1%の塩化銀を含
有する塩化銀、塩臭化銀または塩沃臭化銀であることが
特に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感される。ま
た、所望の波長域に光学的に増感できる。
ハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存
中、あるいは写真処理中のカブリの防止、及び/又は写
真性能を安定に保つことを目的として写真業界において
カブリ防止剤または安定剤として知られている化合物を
加えることができる。
本発明のカラー感光材料には、通常感光材料に用いら
れる色カブリ防止剤、色素画像安定化剤、紫外線防止
剤、帯電防止剤、マット剤、界面活性剤等を用いること
ができる。
これらについては、例えばリサーチ・ディスクロージ
ャー(Research Disclosure)176巻、22〜31頁(1978年
12月)の記載を参考にすることができる。
本発明のカラー感光材料は、当業界公知の発色現像処
理を行うことにより画像を形成することができる。
本発明に係るカラー感光材料は、親水性コロイド層中
に発色現像主薬を発色現像主薬そのものとして、あるい
はそのプレカーサーとして含有し、アルカリ性の活性化
浴により処理することもできる。
本発明のカラー感光材料は、発色現像後、漂白処理、
定着処理を施される。漂白処理は定着処理と同時に行っ
てもよい。
定着処理の後は、通常は水洗処理が行われる。また水
洗処理の代替えとして安定化処理を行ってもよいし、両
者を併用してもよい。
[実施例] 次に、本発明を実施例によって具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体上に下記
の各層を支持体側より順次塗設し、赤色感光性カラー感
光材料試料1を作成した。尚、化合物の添加量は特に断
りのない限り1m2当りを示す(ハロゲン化銀は銀換算
値)。
第1層:乳剤層 ゼラチン1.2g、赤感性塩臭化銀乳剤(塩化銀96モル%
含有)0.30gおよびジオクチルフタレート1.35gに溶解し
た比較シアンカプラーa0.45gからなる赤感性乳剤層。
第2層:保護層 ゼラチン0.50gを含む保護層。尚、硬膜剤として2,4−
ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム
塩をゼラチン1g当り0.017gになるよう添加した。
次に、試料1において比較カプラーaを表1に示すカ
プラー(添加量は比較カプラーaと同モル量)に代えた
以外は全く同様にして、本発明の試料2〜13を作成し
た。
上記で得た試料1〜13は、それぞれ常法に従ってウェ
ッジ露光を与えた後、次の工程で現像処理を行った。
(現像処理工程) 発色現像 38℃ 3分30秒 漂白定着 38℃ 1分30秒 安定化処理/または水洗処理 25℃〜30℃ 3分 乾燥 75℃〜80℃ 2分 各処理工程において使用した処理液組成は、下記の如
くである。
(発色現像液) ベンジルアルコール 15 ml エチレングリコール 15 ml 亜硫酸カリウム 2.0g 臭化カリウム 0.7g 塩化ナトリウム 0.2g 炭酸カリウム 30.0g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g ポリ燐酸(TPPS) 2.5g 3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタ
ンスルホンアミドエチル)アニリン硫酸塩 5.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体) 1.0g 水酸化カリウム 2.0g 水を加えて全量を1とし、pH10.20に調整する。
(漂白定着液) エチレンジアミン四酢酸第2鉄 アンモニウム2水塩 60 g エチレンジアミン四酢酸 3 g チオ硫酸アンモニウム(70%溶液) 100 ml 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 27.5ml 炭酸カリウムまたは氷酢酸でpH7.1に調整し、水を加
えて全量を1とする。
(安定化液) 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オ
ン 1.0g エチレングリコール 10 g 水を加えて1とする。
上記で処理された試料1〜13について分光吸収極大波
長(λmax)およびλmaxにおける反射濃度が、1.0の時
の420nmにおける反射濃度(Dλ420)および、このとき
反射濃度が0.5である、λmaxより長波長側の1点と、λ
maxより短波長側の1点との差である半値巾(W 1/2)を
測定し、分光吸収特性および色再現性を検討した。Dλ
420の値が小さい程、緑色領域での不整吸収が少なく、W
1/2の値が小さい程、吸収がシャープで、色再現性に優
れることを意味する。
また試料1,2,6の吸収スペクトルを第1図に示す。第
1図において、1は比較カプラーa(試料(1)を表わ
し、2及び6は本発明のカプラーII−1(試料2)及び
III−1(試料6)を表わす。
また上記各処理済試料を高温・高湿(60℃、80%RH)
雰囲気下に14日間放置し、色素画像の耐熱・耐湿性を調
べた。得られた結果を併せて表−1に示す。但し、色素
画像の耐熱・耐湿性は初濃度1.0に対する耐熱・耐湿試
験後の色素残留パーセントで表す。尚、諸測定にはKD−
7R型濃度計(小西六写真工業株式会社製)を用いた。
表−1の結果から明らかなように、本発明のカプラー
を用いた試料は、比較カプラーを用いた試料に比べて、
いずれも半値巾が非常に小さく、不整吸収が小さいこと
から、分光吸収特性に優れていることがわかる。さらに
色素残存率が高く、耐熱・耐湿性に優れており堅牢であ
ることがわかる。
なお、第1図は、本発明のカプラーが従来のフェノー
ル系カプラーに比べて、緑色領域での好ましくない不整
吸収が少なく、かつ、λmax付近での吸収がシャープで
あることを示している。
実施例2 トリアセチルセルロースフィルム支持体上に、下記の
各層を順次支持体側から塗設し、赤感光性カラー反転写
真感光材料14〜19を作成した。尚、化合物の添加量は特
に断りのない限り、1m2当りを示す(ハロゲン化銀は銀
換算値)。
第1層:乳剤層 ゼラチン1.4g、赤感性塩臭化銀乳剤(塩化銀96モル%
含有)0.5gおよびジブチルフタレート1.50gに溶解した
表−2に示すカプラー、からなる赤感性乳剤層。
第2層:保護層 ゼラチン0.5gを含む保護層、尚、硬膜剤として2,4−
ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム
塩をゼラチン1g当り0.017gになるよう添加した。
上記で得た試料は、それぞれ常法に従ってウェッジ露
光を与えた後、次の工程で現像処理を行った。
[反転処理工程] 工程 時間 温 度 第一現像 6分 38℃ 水 洗 2分 38℃ 反 転 2分 38℃ 発色現像 6分 38℃ 調 整 2分 38℃ 漂 白 6分 38℃ 定 着 4分 38℃ 水 洗 4分 38℃ 安 定 1分 常 温 乾 燥 処理液の組成は以下のものを用いる。
[第一現像液] 水 700 ml テトラポリリン酸ナトリウム 2 g 亜硫酸ナトリウム 20 g ハイドロキノン・モノスルフォネート 30 g 炭酸ナトリウム(1水塩) 30 g 1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3
−ピラゾリドン 2 g 臭化カリウム 2.5g チオシアン酸カリウム 1.2g ヨウ化カリウム(0.1%溶液) 2 ml 水を加えて 1000 ml (pH10.1) [反転液] 水 700 ml ニトリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸−6−Na塩
3 g 塩化第1スズ(2水塩) 1 g p−アミノフェノール 0.1g 水酸化ナトリウム 5 g 氷酢酸 15 ml 水を加えて 1000 ml [発色現像液C] 水 700 ml テトラポリリン酸ナトリウム 2 g 亜硫酸ナトリウム 7 g 第3リン酸ナトリウム(12水塩) 36 g 臭化カリウム 1 g 沃化カリウム(0.1%溶液) 90 ml 水酸化ナトリウム 3 g シトラジン酸 1.5g N−エチル−N−(β−メタンスルフォンアミドエチ
ル)−3−メチル−4−アミノアニリン・硫酸塩11 g エチレンジアミン 3 g 水を加えて 1000 ml [調整液] 水 700 ml 亜硫酸ナトリウム 12 g エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム(2水塩)8
g チオグリセリン 0.4ml 氷酢酸 3 ml 水を加えて 1000 ml [漂白液] 水 500 ml エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム(2水塩)2.0g
エチレンジアミンテトラ酢酸鉄(III)アンモニウム
(2水塩) 120.0g 臭化カリウム 100.0g 水を加えて 1000 ml [定着液] 水 800 ml チオ硫酸アンモニウム 80.0g 亜硫酸ナトリウム 5.0g 重亜硫酸ナトリム 5.0g 水を加えて 1000 ml [安定液] 水 800 ml ホルマリン(37重量%) 5.0ml 水を加えて 1000 ml 上記で処理された試料14〜19について、実施例1と同
様に分光吸収極大波長(λmax)および半値巾(W 1/2)
・Dλ420を測定した。その結果を表−2に示す。
なお、本実施例2における諸測定にはKD−7R型濃度計
を用いて、透過濃度の測定を行なった。
表−2から明らかなように本発明のカプラーを使用し
た試料は比較カプラーを使用した試料よりも半値巾が小
さく、Dλ420も小さいことから、分光吸収特性に優れ
ており、色再現性が良好であることがわかる。
また本発明のカプラーを使用した試料は色素画像の残
存率も著しく改良されており、堅牢であることがわか
る。
実施例3 [赤色感光性ハロゲン化銀乳剤の作製] 塩化銀96モル%含有の塩臭化銀乳剤1モル当り1×10
-5モルのチオ硫酸ナトリウムを加え、化学熟成を行い、
化学熟成終了後の5分間前に、赤色感光性乳剤層用下記
増感色素aをハロゲン化銀1モル当り5.0×10-5モル0.1
%溶液として添加した。5分後、化学熟成の終了時点で
安定剤として、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7
−テトラザインデンを0.5%水溶液として添加した。そ
の後10%のゼラチン水溶液を加え、撹拌後冷却して、赤
色感光性ハロゲン化銀乳剤を作製した。
[感光材料の作製] ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体上に下記
の各層を支持体側より順次塗設し、赤色感光性カラー感
光材料試料20を作製した。尚、化合物の添加量は特に断
りのない限り1m2当りを示す(ハロゲン化銀は銀換算
値)。
第1層:乳剤層 ゼラチン1.2g、赤感性塩臭化銀乳剤0.30gおよびジオ
クチルフタレート0.24gに溶解した比較シアンカプラーa
0.45g(9.1×10-4モル)からなる赤感性乳剤層。
第2層:保護層 ゼラチン0.50gを含む保護層。尚、硬膜剤として2,4−
ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム
塩をゼラチン1g当り0.017gになるよう添加した。
次に、試料20において比較カプラーaを表−4に示す
本発明のカプラーに、また増感色素aを表−4に示す増
感色素に代えた(カプラー、増感色素の添加量はそれぞ
れ試料20と等モルとした)以外は全く同様にして、本発
明の試料21〜25を作製した。尚、上記試料20〜25におい
て、塗布液経時安定性をみるために、各試料のそれぞれ
において、第1層乳剤層用塗布液を調製後、1時間経時
後と5時間経時後に塗布した2種類の試料を作製した。
上記で得た試料22〜29は、それぞれ常法に従ってウェ
ッジ露光を与えた後、実施例1に記載されている現像処
理工程を行った。
上記で処理された1時間経時後塗布した各試料の分光
吸収極大波長(λmax)およびλmaxにおける反射濃度
が、1.0の時の420nm、550nmおよび700nmにおける反射濃
度(Dλ420、Dλ550およびDλ700)および、分光吸
収の半値巾(λmaxより長波側における反射濃度0.5の波
長とλmaxより短波側における反射濃度0.5の波長との
差)を測定した。半値巾が小さい程、吸収がシャープ
で、色再現性に優れることを意味する。
またλmaxが同じ場合、Dλ420の値が小さい程、青色
領域での不整吸収が少なく、Dλ550の値が小さい程、
緑色領域での不整吸収が少なく、Dλ700の値が小さい
程、吸収がシャープでそれぞれ色再現性が優れているこ
とを意味する。
また上記各処理済試料を高温・高湿(60℃、80%RH)
雰囲気下に14日間放置し、色素画像の耐熱・耐湿性を調
べた。得られた結果を併せて表−4に示す。但し、色素
画像の耐熱・耐湿性は初濃度1.0に対する耐熱・耐湿試
験後の色素残留パーセントで表す。
また、塗布液1時間経時と5時間経時の各試料を濃度
計を用いて反射濃度測定を行い、感度とカブリを測定し
た。感度を決定した光学濃度の基準点は、カブリ+0.20
の点とした。
なお、感度比は比較カプラーaおよび増感色素aを用
いた試料No20の塗布液停滞1時間における試料感度を10
0とした。
尚、諸測定にはKD−7型濃度計(小西六写真工業株式
会社製)を用いた。
以上の結果をまとめて表−4に示す。
増感色素a 表−4の結果から明らかなように、本発明のカプラー
を用いた試料は比較カプラーを用いた試料に比べていず
れも半値巾が小さく、Dλ420、Dλ550およびDλ700
それぞれの不整吸収も小さく、さらに、色素残存率も高
く色再現性が良好なことがわかる。さらに、塗布液経時
の感度低下においては、本発明に好ましく用いられる増
感色素との組み合せにおいて、感度低下が小さく好まし
い態様であることがわかる。
実施例5 実施例4と同様にして、[赤感光性ハロゲン化銀乳
剤]およびそれを用いた感光材料を作製し、試料26とし
た。次にこの試料26において比較カプラーaを表5に示
す本発明のカプラーに、また増感色素aを表5に示す増
感色素にかえた(カプラー、増感色素の添加量はそれぞ
れ試料30と等モルとした)以外は、全く同様にして本発
明の試料27〜28を作製した。
尚、上記試料26〜28において、塗布液経時安定性をみ
るために、各試料のそれぞれにおいて、第1層乳剤層用
塗布液を調製後、1時間経時後と5時間経時後に塗布し
た2種類の試料を作製した。
上記で得た試料26〜28は、それぞれ常法に従ってウェ
ッジ露光を与えた後、実施例1に記載されている現像処
理工程を行った。
上記で処理された1時間経時後塗布した各試料の分光
吸収極大波長(λmax)およびλmaxにおける反射濃度
が、1.0の時の420nmにおける反射濃度(Dλ420)およ
び分光吸収の半値巾(λmaxより長波側における反射濃
度0.5の波長とλmaxより短波側における反射濃度0.5の
波長との差)を測定した。Dλ420の値が小さい程、赤
色領域での不整吸収が少なく、半値巾が小さい程、吸収
がシャープで、色再現性に優れていることを意味する。
また、上記各処理済試料を高温・高湿(60℃、80%R
H)雰囲気下に14日間放置し、色素画像の耐熱・耐湿性
を調べた。得られた結果を併せて表−5に示す。但し、
色素画像の耐熱・耐湿性は初濃度1.0に対する耐熱・耐
湿試験後の色素残留パーセントで表す。
また、塗布液1時間経時と5時間経時の各試料を濃度
計を用いて反射濃度測定を行い、感度とカブリを測定し
た。感度を決定した光学濃度の基準点は、カブリ+0.20
の点とした。
なお、感度比は比較カプラーaおよび増感色素aを用
いた試料No26の塗布液停滞1時間における試料感度を10
0とした。
尚、諸測定にはKD−7型濃度計(小西六写真工業株式
会社製)を用いた。
以上の結果をまとめて表−5に示す。
表−5の結果から明らかなように、本発明のカプラー
を用いた試料は比較カプラーを用いた試料に比べていず
れも半値巾が小さく、不整吸収も小さく、さらに、色素
残存率も高く色再現性が良好なことがわかる。さらに、
塗布液経時の感度低下においては、本発明に好ましく用
いられる増感色素との組み合せにおいて、感度低下が小
さく好ましい態様であることがわかる。
[発明の効果] 以上の実施例1乃至6で示されるように、本発明にお
ける如く、赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層にピラゾロア
ゾール系シアンカプラーを含有させたカラー写真感光材
料は、分光吸収特性に優れた鮮明なシアン画像を形成す
ることができ、しかも該シアン画像は、熱・湿度に対し
て非常に安定なものである。
また、前述の如き増感色素を併用することにより、一
層感度を助長すると共に、塗布液経時安定性が予想以上
にすぐれたものが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は現像処理済試料No.1,2および6の吸収スペクト
ル曲線である。 1……比較カプラーa(試料1) 2……本発明カプラーII−1(試料2) 6……本発明カプラーIII−1(試料6)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−140941(JP,A) 特開 昭61−245157(JP,A) 特開 昭62−278552(JP,A) 特開 昭63−264753(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも一層の赤色感光性ハ
    ロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光
    材料において、前記赤色感光性ハロゲン化銀乳剤層の少
    なくとも1層に、下記一般式〔I〕で表されるシアンカ
    プラーを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー
    写真感光材料。 一般式〔I〕 〔式中、R1および少なくとも1つのR2から選ばれる、少
    なくとも1つがHammettによって定義された置換基定数
    σが、+0.20以上の置換基を表し、Zは含窒素複素環
    を形成するに必要な非金属原子群を表し、R2は該複素環
    の炭素原子に結合している。Xは水素原子、発色現像主
    薬の酸化体との反応により離脱しうる置換基を表す。n
    は1または2を表す。 但し、R1はHammettによって定義された置換基定数σ
    が、+0.60以上の置換基であるもの及び下記化合物A、
    化合物Bは除く。〕 化合物A 化合物B
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