JP2022513971A - Ｋｉｆ１８ａ阻害剤として有用なヘテロアリールアミド - Google Patents

Abstract

本発明は、ＫＩＦ１８Ａタンパク質を調節し、それにより細胞周期及び細胞増殖のプロセスに影響を及ぼしてがん及びがん関連疾患を治療するができる、本明細書で定義される一般式（Ｉ）：TIFF2022513971000167.tif39170を有する化学化合物、及びその合成中間体に関する。本発明は、化合物を含む医薬組成物、及びＫＩＦ１８Ａの活性に関連する病状を治療する方法も含む。

Description

本発明は、医薬品の分野に関し、より具体的には、ＫＩＦ１８Ａを調節するのに有用な化合物及び組成物、並びに細胞増殖を管理し、がんを治療するための使用及び方法を対象とする。

がんは、人類を苦しめる最も蔓延した疾患の１つであり、全世界における死亡の主な原因である。多種多様ながんの１つ以上に対する効果的な治療又は治癒を発見するための過去２０～３０年にわたる試みにおいて、多くのグループが多大な時間、労力、及び財源を費やしてきた。しかしながら、現在までに、利用可能ながんの治療及び療法のうちで大きな成功を収めたのはごくわずかのみである。

がんは、多くの場合で無秩序な細胞増殖を特徴とする。細胞周期及び中心体周期全体を通して増殖の進行をコントロールする、細胞経路を司る１つ以上の遺伝子の損傷は、細胞増殖の正常な調整を喪失する原因となり得る。これらの無秩序遺伝子は、事象のカスケードに関与する様々な腫瘍抑制因子又は癌遺伝子タンパク質をコードして、抑制の効かない細胞周期進行及び細胞増殖をもたらす場合がある。細胞周期及び有糸分裂調整、並びに正常分裂細胞及びがん細胞の進行に重要な役割を果たす様々なキナーゼ及びキネシンタンパク質が特定されている。

キネシンは、細胞分裂、並びに細胞内小胞及び細胞小器官の輸送に重要な役割を果たす分子モーターである。有糸分裂キネシンは、紡錘体集合、染色体分配、中心体分離、及び動態のいくつかの態様で役割を果たす（Ｏ．Ｒａｔｈ ａｎｄ Ｆ．Ｋｏｚｉｅｌｓｋｉ，Ｎａｔｕｒｅ Ｒｅｖｉｅｗ Ｃａｎｃｅｒ，１２：５２７－３９，２０１２で考察される）。ヒトキネシンは、いわゆる「モータードメイン」内の配列相同性に基づいて１４のサブファミリーに分類され、このドメインのＡＴＰアーゼ活性は、微小管（ＭＴ）に沿った一方向性運動を駆動する。これらのタンパク質の非モータードメインは、カーゴ結合を司り、「カーゴ」としては、多種多様な膜性細胞小器官、シグナル伝達足場システム（ｓｉｇｎａｌ ｔｒａｎｓｄｕｃｔｉｏｎ ｓｃａｆｆｏｌｄｉｎｇ ｓｙｓｔｅｍ）、及び染色体のうちのいずれか１つが挙げられ得る。キネシンは、ＡＴＰ加水分解のエネルギーを用いて、極性微小管に沿ってカーゴを移動させる。そのため、キネシンは、「プラス末端」又は「マイナス末端」指向性モーターと呼ばれることが多い。

ＫＩＦ１８Ａ遺伝子は、キネシン－８サブファミリーに属し、プラス末端指向性モーターである。ＫＩＦ１８Ａは、正しい染色体の位置決め及び紡錘体張力をコントロールする、キネトコア微小管のプラス末端における動態に影響を及ぼすものと考えられる。ヒトＫＩＦ１８Ａの枯渇により、ＨｅＬａ子宮頸がん細胞において、より長い紡錘体、中期における染色体オシレーションの増加、及び有糸分裂紡錘体集合チェックポイントの活性化がもたらされる（ＭＩ Ｍａｙｒ ｅｔ ａｌ，Ｃｕｒｒｅｎｔ Ｂｉｏｌｏｇｙ １７，４８８－９８，２００７）。ＫＩＦ１８Ａは、がん治療のための実行可能な標的であると思われる。ＫＩＦ１８Ａは、結腸がん、乳房がん、膵臓がん、前立腺がん、膀胱がん、頭部がん、頚部がん、子宮頚部がん、及び卵巣がんが挙げられるがこれに限定されない様々なタイプのがんにおいて過剰発現する。更に、ＫＩＦ１８Ａの遺伝子欠失若しくはノックダウン、又は阻害は、がん細胞株中で有糸分裂紡錘体装置を生じさせる。具体的には、ＫＩＦ１８Ａの阻害は、中間期における有糸分裂スリップ後に、有糸分裂細胞停止、アポトーシスを介した有糸分裂中の細胞死を促進し得る既知の脆弱性、有糸分裂カタストロフ、又は多極性により駆動される致命若しくは致死を誘起することが発見されている。したがって、ＫＩＦ１８Ａタンパク質の阻害剤を発見することにおける強い関心が存在する。

そのため、ＫＩＦ１８ＡのＡＴＰアーゼ活性の阻害は、新規な抗がん剤を開発するための有望なアプローチである。

Ｏ．Ｒａｔｈ ａｎｄ Ｆ．Ｋｏｚｉｅｌｓｋｉ，Ｎａｔｕｒｅ Ｒｅｖｉｅｗ Ｃａｎｃｅｒ，１２：５２７－３９，２０１２ ＭＩ Ｍａｙｒ ｅｔ ａｌ，Ｃｕｒｒｅｎｔ Ｂｉｏｌｏｇｙ １７，４８８－９８，２００７

本発明は、がん、炎症、又は毛様体病変（ｃｉｌｉｏｐａｔｈｏｌｏｇｉｅｓ）を含むＫＩＦ１８Ａ媒介症状及び／又は疾患を治療するための、単独又は微小管との結合複合体中でＫＩＦ１８Ａタンパク質の調節に有用な新規な部類の化合物を提供する。

本発明によって提供される化合物は、ＭＴベースのＫＩＦ１８Ａ調節活性、及び、特にＫＩＦ１８Ａ阻害活性を有する。この目的のために、本発明はまた、非限定的にがんが挙げられるＫＩＦ１８Ａ媒介疾患及び障害の療法的、予防的、急性、又は慢性治療のための医薬組成物又は薬剤の調製及び製造における、これらの化合物、及びその薬学的に許容される塩の使用を提供する。よって、本発明の化合物は、抗がん薬剤の製造において有用である。本発明はまた、式Ｉの化合物の製造プロセス、及びこうしたプロセスに有用な中間体を提供する。

実施形態１では、本発明は式（Ｉ）の化合物、

は任意のその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
Ｘ^１は、Ｎ又はＣＲ^６であり、
Ｘ^２は、Ｎ又はＣＲ^７であり、
Ｘ^３は、Ｎ又はＣＲ^８であり、
Ｘ^４は、Ｎ又はＣＲ^９であり、
Ｘ^１、Ｘ^２、Ｘ^３、及びＸ^４のうち３つ以下がＮであり、
Ｘ^２、Ｘ^３、及びＸ^４のうちのいずれかがＮである場合、Ｌは－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－又は－ＮＲ^３－（Ｃ＝Ｏ）－であり、
Ｘ^２、Ｘ^３、及びＸ^４の全てがＮではない場合、Ｌは－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、
Ｒ^１は基－Ｚ－Ｒ^１２であり、
式中、Ｚは－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－ＮＲ^１１－、－ＮＲ^１１ＳＯ_２－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－ＳＯ_２ＮＲ^１１－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－ＮＲ^１１ＳＯ_２ＮＲ^１１－、－ＮＲ^１１ＳＯ_２ＮＲ^１１－Ｃ（＝Ｏ）－Ｏ－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、Ｃ_０－４ａｌｋ－ＮＲ^１１－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ（＝Ｏ）－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－ＳＯ_２－、－Ｏ－、－Ｐ－、－Ｐ（＝Ｏ）、－Ｐ（＝Ｏ）_２、－（Ｃ＝Ｏ）－、－（Ｃ＝Ｏ）ＮＲ^１１－、又は－ＮＲ^１１（Ｃ＝Ｏ）であるか、或いは、
基－Ｚ－Ｒ^１２は－Ｎ＝Ｓ（＝Ｏ）－（Ｒ^１２）_２であり、式中、２つのＲ^１２の対は、択一的にこれらのそれぞれに結合した硫黄原子と組み合わさって、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する飽和又は部分飽和３、４、５、又は６員単環式環を形成することができ、
Ｒ^２はハロ又は基－Ｙ－Ｒ^１３であり、式中、Ｙは、－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｎ（Ｃ_０－１ａｌｋ）－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ（Ｃ_１－４ａｌｋ）－、－Ｏ－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｓ－、－Ｓ＝Ｏ、－Ｓ（＝Ｏ）_２－、－ＳＯ_２Ｎ（Ｃ_０－１ａｌｋ）－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｎ（Ｃ_０－１ａｌｋ）－ＳＯ_２－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、－（Ｃ＝Ｏ）－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－（Ｃ＝Ｏ）－Ｏ－であるか、或いは、
基－Ｙ－Ｒ^１３は－Ｎ＝Ｓ（＝Ｏ）－（Ｒ^１３）_２であり、式中、２つのＲ^１３の対は、択一的にこれらのそれぞれに結合した硫黄原子と組み合わさって、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する飽和又は部分飽和３、４、５、又は６員単環式環を形成することができ、
Ｒ^３はＨ、メチル、又はエチルであり、
Ｒ^４はＨ、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
Ｒ^５はＨ、ハロ、Ｃ_１－８ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
Ｒ^６はＨ、ハロ、ＣＮ、－Ｏ－Ｃ_０－_６ａｌｋ－、Ｒ^６ａ又はＲ^６ｂであり、
Ｒ^７はＨ、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
Ｒ^８はＨ、ハロ、Ｃ_１－８ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
Ｒ^９はＨ、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
Ｒ^ｘは、

からなる群から選択され、
Ｒ^１０ａ、Ｒ^１０ｂ、Ｒ^１０ｃ、Ｒ^１０ｄ、Ｒ^１０ｅ、Ｒ^１０ｆ、Ｒ^１０ｇ、Ｒ^１０ｈ、Ｒ^１０ｉ、及びＲ^１０ｊのそれぞれはＨ、ハロ、Ｒ^１０ｋ、又はＲ^１０ｌであるか、
或いは、Ｒ^１０ａ及びＲ^１０ｂの対、Ｒ^１０ｃ及びＲ^１０ｄの対、Ｒ^１０ｅ及びＲ^１０ｆの対、Ｒ^１０ｇ及びＲ^１０ｈの対、又はＲ^１０ｉ及びＲ^１０ｊの対はそれぞれ独立して、これらのそれぞれに結合した炭素原子と組み合わさって、Ｒ^ｘ環に対してスピロである飽和又は部分飽和３、４、５、６員単環式環を形成し得、上記の３、４、５、６員単環式環は、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有し、更に、前記３、４、５、６員単環式環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＲ^ａ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、－ＮＲ^ａＲ^ａ、又はオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換され、
Ｒ^１１は、Ｈ又はＣ_１－８－ａｌｋであり、
Ｒ^１２はＨ、ハロ、Ｒ^１２ａ、又はＲ^１２ｂであり、
Ｒ^１３はＲ^１３ａ又はＲ^１３ｂであり、
Ｒ^６ａ、Ｒ^１０ｋ、Ｒ^１２ａ、及びＲ^１３ａは、独立して、各場合において、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＲ^ａ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、－Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、－Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－ＯＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－ＳＲ^ａ、－Ｓ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、Ｒ^１４、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和、部分飽和、又は不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環又は４、５、６、７、８、９、１０、１１、若しくは１２員二環式環からなる群から選択され、
Ｒ^６ｂ、Ｒ^１０ｌ、Ｒ^１２ｂ、及びＲ^１３ｂは、独立して、各場合において、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、－ＯＲ^ａ、－Ｃ_１－２ハロａｌｋ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、ＮＨ_２、ＮＨ（ＣＨ_３）、又はＮ（ＣＨ_３）_２から選択される０、１、２、３、４、又は５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋからなる群から選択され、
Ｒ^１４は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＲ^ａ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、－Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、－Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－ＯＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－ＳＲ^ａ、－Ｓ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和、部分飽和、又は不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環又は４、５、６、７、８、９、１０、１１、若しくは１２員二環式環からなる群から選択され、
Ｒ^ａは、独立して、各場合において、Ｈ又はＲ^ｂであり、
Ｒ^ｂは、独立して、各場合において、Ｃ_１－６ａｌｋ、フェニル、又はベンジルであり、Ｃ_１－６ａｌｋは、ハロ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－４ａｌｋ、－ＮＨ_２、－ＮＨＣ_１－４ａｌｋ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｃ_１－４ａｌｋ、又は－Ｎ（Ｃ_１－４ａｌｋ）Ｃ_１－４ａｌｋから選択される０、１、２、又は３個の置換基によって置換され、フェニル又はベンジルは、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、Ｃ_１－３ハロａｌｋ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－４ａｌｋ、－ＮＨ_２、－ＮＨＣ_１－４ａｌｋ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｃ_１－４ａｌｋ、又は－Ｎ（Ｃ_１－４ａｌｋ）Ｃ_１－４ａｌｋから選択される０、１、２、又は３個の置換基によって置換されている。

実施形態２では、本発明は、式中、Ｌは－ＮＲ^３－（Ｃ＝Ｏ）であり、Ｘ^１はＣＲ^６であり、Ｘ^２はＣＲ^７であり、Ｘ^３はＮであり、Ｘ^４はＣＲ^９であり、式（Ｉａ）：

を有する化合物を提供する。

実施形態３では、本発明は、式中、Ｌは－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１はＣＲ^６であり、Ｘ^２はＣＲ^７であり、Ｘ^３はＣＲ^８であり、Ｘ^４はＮであり、式（Ｉｂ）：

を有する、化合物を提供する。

実施形態４では、本発明は、式中、Ｌは－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１はＣＲ^６であり、Ｘ^２はＣＲ^７であり、Ｘ^３はＣＲ^８であり、Ｘ^４はＣＲ^９であり、式（Ｉｃ）：

を有する、化合物を提供する。

実施形態５では、本発明は、式中、Ｌは－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１はＮであり、Ｘ^２はＣＲ^７であり、Ｘ^３はＣＲ^８であり、Ｘ^４はＣＲ^９であり、式（Ｉｄ）：

を有する、化合物を提供する。

実施形態６では、本発明は、式中、Ｌは－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１はＣＲ^６であり、Ｘ^２はＮであり、Ｘ^３はＣＲ^８であり、Ｘ^４はＮであり、式（Ｉｅ）：

を有する、化合物を提供する。

実施形態７では、本発明は、式中、Ｌは－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１はＣＲ^６であり、Ｘ^２はＣＲ^７であり、Ｘ^３はＣＲ^８であり、Ｘ^４はＮであり、式（Ｉｆ）：

を有する、化合物を提供する。

実施形態８では、本発明は、実施形態１～７のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^３はＨ又はメチルである。

実施形態９では、本発明は、実施形態１～８のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^１０ｃ、Ｒ^１０ｄ、Ｒ^１０ｅ、Ｒ^１０ｆ、Ｒ^１０ｇ、Ｒ^１０ｈ、Ｒ^１０ｉ、及びＲ^１０ｊのそれぞれが、Ｈ、ハロ、Ｃ_１－６ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、Ｒ^１０ａ及びＲ^１０ｂの対のそれぞれが、これらのそれぞれに結合した炭素原子と組み合わさって、Ｒ^ｘ環に対してスピロである飽和３、４、又は５員単環式環を形成し、上記の環は、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０又は１個の原子を含有する。

実施形態１０では、本発明は、実施形態１～９のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^１０ｃ、Ｒ^１０ｄ、Ｒ^１０ｅ、Ｒ^１０ｆ、Ｒ^１０ｇ、Ｒ^１０ｈ、Ｒ^１０ｉ、及びＲ^１０ｊのそれぞれが、Ｈ、メチル、又はエチルであり、Ｒ^１０ａ及びＲ^１０ｂの対のそれぞれが、これらのそれぞれに結合した炭素原子と組み合わさって、Ｒ^ｘ環に対してスピロであるシクロプロピル、シクロブチル、又はシクロペンチル環を形成する。

実施形態１１では、本発明は、実施形態１～１０のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^ｘは、

である。

実施形態１２では、本発明は、実施形態１～１１のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｚは、不在、－ＮＨ－、－ＮＨＳＯ_２－、－Ｏ－、－ＳＯ_２ＮＨ－、－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、－ＣＨ_２－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、－ＳＯ_２－、－ＣＨ_２－ＳＯ_２、又はＣＨ_３（ＣＨ）－ＳＯ_２である。

実施形態１３では、本発明は、実施形態１～１２のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^１２は、ａ）Ｈ、（ｂ）Ｆ、（ｃ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－ＣＦ_３、－Ｃ（＝Ｏ）ＣＨ_３、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、シクロプロピル、シクロプロピルメタノール、若しくは３－（トリフルオロメチル）－３Ｈ－ジアジリニルから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋ、又は（ｄ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、エチル、－ＣＦ_３、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＨ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、若しくはオキソから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、０、１、２、若しくは３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０若しくは１個の原子を含有する、飽和、部分飽和、若しくは不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環から選択される。

実施形態１４では、本発明は、実施形態１～１３のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^１２は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、オキセタニル、アゼチジニル、オキサゾリジニル、１，３－ジオキソラニル、又はピロリジニルから選択される。

実施形態１５では、本発明は、実施形態１～１４のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、基－Ｚ－Ｒ^１２は－Ｎ＝Ｓ（＝Ｏ）－（Ｒ^１２）_２であり、式中、２つのＲ^１２の対は、択一的にこれらのそれぞれに結合した硫黄原子と組み合わさって、

から選択される、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和又は部分飽和３、４、５、又は６員単環式環を形成することができる。

実施形態１６では、本発明は、実施形態１～１５のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中、Ｒ^１は基－Ｚ－Ｒ^１２であり、Ｚは－ＮＨＳＯ_２－又は－ＳＯ_２ＮＨ－であり、Ｒ^１２はシクロプロピルであるか、或いはＲ^１２は、０、１、２、又は３個のＯＨ基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋである。

実施形態１７では、本発明は、実施形態１～１６のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中、Ｒ^１は基－Ｚ－Ｒ^１２であり、Ｚは－ＮＨＳＯ_２－であり、Ｒ^１２は－ＣＨ_２－ＣＨ_２－ＯＨである。

実施形態１８では、本発明は、実施形態１～１７のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、式中、Ｒ^２は基－Ｙ－Ｒ^１３であり、Ｙは不在、－ＮＨ－、又は－ＮＨＳＯ_２－であり、 Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、エチル、ＣＦ_３、ＣＨ_２ＯＨ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、－ＮＨ（ＣＨ_３）、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０又は１個の原子を含有する、飽和、部分飽和、又は不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環又は８、９、１０、１１、若しくは１２員二環式環であるか、或いは、
Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、又はＣＮから選択される０、１、２、３、４、又は５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋである。

実施形態１９では、本発明は、実施形態１～１８のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^２は飽和５又は６員単環式環であり、各上記の環は、１又は２個のＮ原子及び０又は１個のＯ原子を含有し、各上記の環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、Ｒ^１４、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている。

実施形態２０では、本発明は、実施形態１～１９のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^２は、
（ａ）Ｆ、Ｂｒ；
（ｂ）基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、Ｙは不在若しくはＳＯ_２であり、Ｒ^１３は、モルホリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、

であり、
各前記環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、エチル、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、ＣＨ_２ＯＨ、ＮＨ_２、ＮＨ（ＣＨ_３）若しくはオキソから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、基－Ｙ－Ｒ^１３；又は
（ｃ）基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、ＹはＮＨ若しくは－ＳＯ_２ＮＨ－であり、Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ_３、又は－ＯＨから選択される０、１、２、３、４、若しくは５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋである、基－Ｙ－Ｒ^１３である。

実施形態２１では、本発明は、実施形態１～２０のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^２は基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、Ｙは不在であり、Ｒ^１３は、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、

であり、
各上記の環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ_３、－ＯＨ、－ＯＣＨＦ_２、ＣＮ、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、基－Ｙ－Ｒ^１３であるか、又は基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、ＹはＮＨ、－Ｏ－、－Ｏ－（ＣＨ_２）－、－Ｏ－（ＣＨ_２）－（ＣＨ_２）－、若しくは－Ｏ－（ＣＨ_２）－（ＣＨ_２）－（ＣＨ_２）－であり、Ｒ^１３は

であるか、若しくは、Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ_３、－ＯＨ、若しくはＣＮから選択される０、１、２、３、４、若しくは５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋである、基－Ｙ－Ｒ^１３である。

実施形態２２では、本発明は、実施形態１～２１のいずれかに従う化合物を提供し、Ｒ^２は、

である。

実施形態２３では、本発明は、実施形態１～２２のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^２は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ_３、－ＯＨ、－ＯＣＨＦ_２、ＣＮ、又はオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、モルホリニル又はピペリジニルである。

実施形態２４では、本発明は、実施形態１～２３のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^２は、１、２、又は３個のメチル基によって置換されているモルホリニルである。

実施形態２５では、本発明は、実施形態１～２４のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^２は、１、２、又は３個のフルオロ基によって置換されているピペリジニルである。

実施形態２６では、本発明は、実施形態１～２５のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^４はＨ又はハロである。

実施形態２７では、本発明は、実施形態１～２６のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^５はＨである。

実施形態２８では、本発明は、実施形態１～２７のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^６はＨ又はＦである。

実施形態２９では、本発明は、実施形態１～２８のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^７は、（ａ）Ｈ；（ｂ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、若しくはシクロプロピルから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋ；又は（ｃ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＨ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、若しくはオキソから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、０、１、２、若しくは３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０若しくは１個の原子を含有する、飽和、部分飽和、若しくは不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環から選択される。

実施形態３０では、本発明は、実施形態１～２９のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^６はＨである。

実施形態３１では、本発明は、実施形態１～３０のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^７はＨである。

実施形態３２では、本発明は、実施形態１～３１のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^８はＨである。

実施形態３３では、本発明は、実施形態１～３２のいずれかに従う化合物、又はその薬学的に許容される塩を提供し、Ｒ^９はＨである。

実施形態３４では、本発明は、以下から選択される化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は任意のその薬学的に許容される塩を提供する。

実施形態３５では、本発明は、実施形態１～３１のいずれか１つに記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む医薬組成物を提供する。

実施形態３６では、本発明は、ＫＩＦ１８Ａ阻害剤で治療され得る症状を治療するための方法であって、治療有効量の実施形態１～３４に記載の化合物、又は実施形態３５に記載の組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法を提供する。

実施形態３７では、本発明は、実施形態３６の方法を提供し、上記の症状は、（ａ）膀胱がん、子宮内膜がん、肺扁平上皮がん、乳がん、結腸がん、腎臓がん、肝臓がん、肺がん、小細胞肺がん、食道がん、胆嚢がん、脳がん、頭頚部がん、卵巣がん、膵臓がん、胃がん、子宮頚がん、甲状腺がん、前立腺がん、及び皮膚がんから選択される固形腫瘍又は血液学的由来の腫瘍、（ｂ）白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、Ｂ細胞リンパ腫、Ｔ細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫から選択されるリンパ系の造血器腫瘍、（ｃ）急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、並びに前骨髄球性白血病から選択される骨髄細胞系列の造血器腫瘍、（ｄ）線維肉腫及び横紋筋肉腫から選択される間葉起源の腫瘍、（ｅ）星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、及び神経鞘腫から選択される中枢及び末梢神経系の腫瘍、又は（ｆ）黒色腫、精上皮腫、奇形腫、骨肉腫、色素性乾皮症、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞がん、又はカポジ肉腫からなる群から選択されるがんである。

副実施形態３７ａでは、本発明は、実施形態３６の方法を提供し、上記の症状は、黒色腫、前立腺がん、子宮頸がん、乳がん、結腸がん、肉腫、又は白血病からなる群から選択されるがんである。Ｚｈａｎｇ Ｃ．ｅｔ．ａｌ．，“ＫＩＦ１８Ａ ｉｓ ｉｎｖｏｌｖｅｄ ｉｎ ｈｕｍａｎ ｂｒｅａｓｔ ｃａｒｃｉｎｏｇｅｎｅｓｉｓ”，Ｃａｒｃｉｎｏｇｅｎｅｓｉｓ，２０１０ Ｓｅｐ；３１（９）：１６７６－８４．ｄｏｉ：１０．１０９３／ｃａｒｃｉｎ／ｂｇｑ１３４．Ｅｐｕｂ ２０１０ Ｊｕｌ １を参照されたい。（１）ｈｔｔｐｓ：／／ｗｗｗ．ｐｒｏｔｅｉｎａｔｌａｓ．ｏｒｇ／ＥＮＳＧ０００００１２１６２１－ＫＩＦ１８Ａ／ｐａｔｈｏｌｏｇｙ；（２）Ｎａｇａｈａｒａ，Ｍ．ｅｔ．ａｌ．，“Ｋｉｎｅｓｉｎ １８Ａ ｅｘｐｒｅｓｓｉｏｎ：ｃｌｉｎｉｃａｌ ｒｅｌｅｖａｎｃｅ ｔｏ ｃｏｌｏｒｅｃｔａｌ ｃａｎｃｅｒ ｐｒｏｇｒｅｓｓｉｏｎ」Ｉｎｔ．Ｊ．Ｃａｎｃｅｒ：１２９，２５４３－２５５２（２０１１）ＶＣ ２０１１ ＵＩＣ；及び（３）Ｙｕ，Ｙ．ｅｔ．ａｌ．，「Ｔｈｅ Ｒｏｌｅ ｏｆ Ｋｉｎｅｓｉｎ Ｆａｍｉｌｙ Ｐｒｏｔｅｉｎｓ ｉｎ Ｔｕｍｏｒｉｇｅｎｅｓｉｓ ａｎｄ Ｐｒｏｇｒｅｓｓｉｏｎ－Ｐｏｔｅｎｔｉａｌ Ｂｉｏｍａｒｋｅｒｓ ａｎｄ Ｍｏｌｅｃｕｌａｒ Ｔａｒｇｅｔｓ ｆｏｒ Ｃａｎｃｅｒ Ｔｈｅｒａｐｙ」Ｃａｎｃｅｒ ２０１０；１１６：５１５０－６０．ＶＣ ２０１０ Ａｍｅｒｉｃａｎ Ｃａｎｃｅｒ Ｓｏｃｉｅｔｙも参照されたい。

実施形態３８では、本発明は、対象における固形腫瘍のサイズを減少させる方法を提供し、方法は、治療有効量の実施形態１～３４に記載の化合物、又は実施形態３５に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。

実施形態３９では、本発明は、対象における細胞増殖障害を治療する方法を提供し、方法は、治療有効量の実施形態１～３４に記載の化合物、又は実施形態３５に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。

実施形態４０では、本発明は、細胞でのＫＩＦ１８Ａを阻害する方法であって、細胞を、実施形態１～３４に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は実施形態３５に記載の組成物と接触させることを含む、方法を提供する。

実施形態４１では、本発明は、本明細書に記載される式（Ｉ）の化合物を調製する方法を提供する。

実施形態４２では、本発明は、本明細書に記載される式（Ｉ）の化合物を調製する方法において使用される中間体化合物を提供する。

本発明は、１個以上の原子が、同じ原子番号を有するが、天然で優位を占める原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置換された、本発明の全ての薬学的に許容される同位体標識化合物を含む。

本発明の化合物への含有に好適な同位体の例としては、^２Ｈ及び^３Ｈなどの水素、^１１Ｃ、^１３Ｃ及び^１４Ｃなどの炭素、^３８Ｃｌなどの塩素、^１８Ｆなどのフッ素、^１２３Ｉ及び^１２５Ｉなどのヨウ素、^１３Ｎ及び^１５Ｎなどの窒素、^１５Ｏ、^１７Ｏ及び^１８Ｏなどの酸素、^３２Ｐなどのリン並びに^３５Ｓなどの硫黄の同位体が挙げられるが、これらに限定されない。

本発明の特定の同位体標識化合物、例えば、放射性同位体を組み込んだものは、薬剤及び／又は基質組織分布の研究において有用である。放射性同位体のトリチウム、即ち^３Ｈ、及び炭素１４、即ち^１４Ｃは、取り込みの容易さ及び検知の容易な手段の観点から、この目的ために特に有用である。

重水素、即ち^２Ｈなどのより重い同位体での置換により、代謝安定性が高まることから生じる、例えばインビボ半減期の延長又は必要投与量の減少などの特定の治療上の利点を得ることができるため、一部の状況では好ましい場合がある。

^１１Ｃ、^１８Ｆ、^１５Ｏ及び^１３Ｎのような陽電子放出同位体との置換は、基質の受容体占有率を調べるための陽電子放出断層撮像法（ＰＥＴ）研究において有用であり得る。

本発明の同位体標識化合物は、一般に、当業者に知られた従来技術によって、又は以前に使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、付帯の実施例及び調製に記載されているものと類似の方法によって調製することができる。

本発明による薬学的に許容される溶媒和物としては、結晶化の溶媒が同位体により置換され得るもの、例えば、Ｄ_２Ｏ、ｄ_６－アセトン、ｄ_６－ＤＭＳＯが挙げられる。

本発明の具体的実施形態としては、下記の実施例に例示される化合物、並びにその薬学的に許容される塩、複合体、溶媒和物、多形体、立体異性体、代謝産物、プロドラッグ、及びその他の誘導体が挙げられる。

特に指示がない限り、以下の定義は本明細書及び請求項中に見出される用語に適用される。

「Ｃ_α－βａｌｋ」は、分岐鎖若しくは直鎖関係、又はこれらの任意の組み合わせで最小限のα及び最大限のβ炭素原子を含み、α及びβは整数を表す、アルキル基を意味する。本項に記載されるアルキル基は、１つ又は２つの二重又は三重結合も含有し得る。Ｃ_０ａｌｋの表記は、直接結合を指す。Ｃ_１－６アルキルの例としては、以下のものが挙げられるがこれらに限定されない：

単独又は組み合わせでの「ベンゾ基」は、二価のラジカルＣ_４Ｈ_４＝を意味し、そのうち１つの表現は、別の環に隣接して結合すると、例えばテトラヒドロナフチレン、インドールなどのベンゼン様環を形成する－ＣＨ＝ＣＨ－ＣＨ＝ＣＨ－である。

用語「オキソ」及び「チオキソ」は、それぞれ基＝Ｏ（カルボニル中にあるような）及び＝Ｓ（チオカルボニル中にあるような）を表す。

「ハロ」又は「ハロゲン」はＦ、Ｃｌ、Ｂｒ、及びＩから選択されるハロゲン原子を意味する。

「Ｃ_α－βハロａｌｋ」とは、ａｌｋ鎖に結合した任意の数（少なくとも１つ）の水素原子が、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、又はＩによって置換された上記のａｌｋ基を意味する。
基Ｎ（Ｒ^ａ）Ｒ^ａなどとしては、２つのＲ^ａ基が共に、任意選択的にＮ、Ｏ、又はＳ原子を含む環を形成する置換基が挙げられ、これとしては、

などの基が挙げられる。

基Ｎ（Ｃ_α－βａｌｋ）Ｃ_α－βａｌｋ（式中α及びβは上記で定義される通りである）としては、２つのＣ_α－βａｌｋ基が共に、任意選択的にＮ、Ｏ、又はＳ原子を含む環を形成する置換基が挙げられ、これとしては、

などの基が挙げられる。

「二環式環」とは、２つの接合した環を特徴とする基を意味する。二環式環は、炭素環式（全ての環原子が炭素である）であってもよく、複素環式（環原子が、炭素原子に加えて、例えば１、２、又は３個のヘテロ原子、例えばＮ、Ｏ、又はＳからなる）であってもよい。２つの環は両方とも、脂肪族（例えばデカリン及びノルボルナン）であってもよく、若しくは芳香族（例えばナフタレン）であってもよく、又は脂肪族と芳香族との組み合わせ（例えばテトラリン）であってもよい。二環式環としては、（ａ）スピロ環化合物が挙げられ、ここで２つの環は、通常は四級炭素である１つのみの単一の原子、すなわちスピロ原子を共有する。スピロ環化合物の例としては、

（ｂ）２つの環が２つの隣接する原子を共有する縮合二環式化合物が挙げられるが、これらに限定されない。換言すると、環は１つの共有結合を共有し、すなわち、橋頭原子は直接接続される（例えばα－ツジェン及びデカリン）。縮合二環式化合物の例としては、

及び（ｃ）２つの環が３つ以上の原子を共有して少なくとも１つの原子を含む架橋によって２つの橋頭原子を分離させる架橋二環式化合物が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、ビシクロ［２．２．１］ヘプタンとしても知られるノルボルナンは、それぞれが５つの炭素原子のうち３つを共有するシクロペンタン環の対として考えられ得る。架橋二環式化合物の例としては、

が挙げられるが、これらに限定されない。

「炭素環」又は「炭素環式」とは、それ自体で、又はその他の用語との組み合わせで、特に明記しない限り、「Ｃ_α－βａｌｋ」の環状バージョンを含む環を意味する。炭素環の例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、１－シクロヘキセニル、３－シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロブチレン、シクロヘキシレンなどが挙げられる。

「複素環」又は「複素環式」とは、少なくとも１つの炭素原子、並びにＮ、Ｏ、及びＳから選択される少なくとも１つのその他の原子を含む環を意味する。本特許請求の範囲に見出すことのできる複素環の例としては、

が挙げられ得るが、これらに限定されない。

「薬学的に許容される塩」とは、従来の手段によって調製された塩を意味し、これらは当業者に周知されている。「薬理学的に許容される塩」としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、リンゴ酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、マレイン酸、サリチル酸、安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸などが挙げられるが、これらに限定されない、無機及び有機酸の塩基性塩が挙げられる。本発明の化合物が、カルボキシ基などの酸性官能基を含む場合、カルボキシ基にとって好適な薬学的に許容される陽イオン対は、当業者に周知されており、これとしては、アルカリ、アルカリ土類、アンモニウム、四級アンモニウム陽イオンなどが挙げられる。「薬理学的に許容される塩」の追加的な例は、以下、及びＢｅｒｇｅ ｅｔ ａｌ．，Ｊ．Ｐｈａｒｍ．Ｓｃｉ．６６：１（１９７７）を参照されたい。

「飽和、部分飽和、又は不飽和」は、水素で飽和した置換基、水素で全く飽和されない置換基、及び水素で部分的に飽和した置換基を含む。

「離脱基」とは、一般的には、アミン、チオール、又はアルコール求核試薬などの求核試薬によって容易に置換可能な基を指す。こうした離脱基は、当技術分野において周知されている。こうした離脱基の例としては、Ｎ－ヒドロキシスクシンイミド、Ｎ－ヒドロキシベンゾトリアゾール、ハロゲン化物、トリフレート、トシレートなどが挙げられるがこれらに限定されない。好ましい離脱基は、必要に応じて本明細書で示される。

「保護基」は、一般的には、カルボキシ、アミノ、ヒドロキシ、メルカプトなどといった選択された反応基が、求核反応、求電子反応、酸化反応、還元反応などといった望ましくない反応を受けることを防ぐために用いられる、当該技術分野で周知される基を指す。好ましい保護基は、必要に応じて本明細書で示される。アミノ保護基の例としては、アラルキル、置換アラルキル、シクロアルケニルアルキル及び置換シクロアルケニルアルキル、アリル、置換アリル、アシル、アルコキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、シリルなどが挙げられるが、これらに限定されない。アラルキルの例としては、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アシルアミノ、アシルなどで任意選択的に置換され得るベンジル、オルトメチルベンジル、トリチル及びベンズヒドリル、並びにホスホニウム及びアンモニウム塩などの塩が挙げられるが、これらに限定されない。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、インダニル、アントラセニル、９－（９－フェニルフルオレニル）、フェナントレニル、デュレニルなどが挙げられる。好ましくは６～１０個の炭素原子を有するシクロアルケニルアルキル又は置換シクロアルキレニルアルキルラジカルの例としては、シクロヘキセニルメチルなどが挙げられるが、これに限定されない。好適なアシル、アルコキシカルボニル及びアラルコキシカルボニル基としては、ベンジルオキシカルボニル、ｔ－ブトキシカルボニル、イソ－ブトキシカルボニル、ベンゾイル、置換ベンゾイル、ブチリル、アセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、フタロイルなどが挙げられる。一級アミノ基がアラルキル基及びアラルコキシカルボニル基の両方によって保護され得るなど、同じアミノ基を保護するために保護基の混合物を使用することができる。アミノ保護基は、それらが結合している窒素と共に、例えば１，２－ビス（メチレン）ベンゼン、フタルイミジル、スクシンイミジル、マレイミジルなどの複素環を形成することもでき、これらの複素環基は隣接するアリール及びシクロアルキル環を更に含むことができる。加えて、複素環基は、ニトロフタルイミジルのように、一、二、又は三置換され得る。アミノ基はまた、塩酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの付加塩を形成することにより、酸化などの望ましくない反応から保護され得る。アミノ酸保護基の多くが、カルボキシ、ヒドロキシ、及びメルカプト基の保護にも好適である。例えば、アラルキル基。ｔｅｒｔ－ブチルなどのアルキル基は、ヒドロキシ及びメルカプト基の保護にも適する。

シリル保護基は、１つ以上のアルキル、アリール、及びアラルキル基により任意選択的に置換されたケイ素原子である。好適なシリル保護基としては、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ｔｅｒｔ－ブチルジメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、１，２－ビス（ジメチルシリル）ベンゼン、１，２－ビス（ジメチルシリル）エタン及び、及びジフェニルメチルシリルが挙げられるがこれらに限定されない。アミノ基のシリル化により、モノ又はジシリルアミノ基が得られる。アミノアルコール化合物のシリル化により、Ｎ，Ｎ，Ｏ－トリシリル誘導体がもたらされ得る。シリルエーテル官能基からのシリル官能基の除去は、別個の反応工程として、又はアルコール基との反応中にインサイチュで、例えば、金属水酸化物又はフッ化アンモニウム試薬で処理することにより、容易に達成される。好適なシリル化剤は、例えば、塩化トリメチルシリル、塩化ｔｅｒｔ－ブチル－ジメチルシリル、塩化フェニルジメチルシリル、塩化ジフェニルメチルシリル、又はそれらのイミダゾール若しくはＤＭＦとの組み合わせ生成物である。アミンのシリル化及びシリル保護基の除去方法は、当業者に周知される。また、これらのアミン誘導体を、対応するアミノ酸、アミノ酸アミド、又はアミノ酸エステルから調製する方法は、アミノ酸／アミノ酸エステル、又はアミノアルコール化学を含む有機化学の当業者に周知される。

保護基は、分子の残部に影響を与えない条件下で除去される。これらの方法は当該技術分野で周知されており、これとしては、酸加水分解、水素化分解などが挙げられる。好ましい方法は、アルコール、酢酸など、又はこれらの混合物などの好適な溶媒系中でパラジウム炭素を使用する水素化分解によるベンジルオキシカルボニル基の除去などの保護基の除去を伴う。ｔ－ブトキシカルボニル保護基は、ジオキサン又は塩化メチレンなどの適切な溶媒系中でＨＣｌ又はトリフルオロ酢酸などの無機又は有機酸を使用して除去され得る。得られたアミノ塩は、容易に中和して遊離アミンを得ることができる。メチル、エチル、ベンジル、ｔｅｒｔ－ブチル、４－メトキシフェニルメチルなどのカルボキシ保護基は、当業者に周知される加水分解及び水素化分解条件下で除去され得る。

本発明の化合物は、以下の例で例示される、環式及び非環式アミジン及びグアニジン基、ヘテロ原子置換ヘテロアリール基（Ｙ’＝Ｏ、Ｓ、ＮＲ）などの互変異性型で存在し得る基を含む場合があり：

本明細書では１つの形態が命名、記載、表示、及び／又は請求されるが、全ての互変異性型が、こうした命名、記載、表示、及び／又は請求に本質的に含まれるものとすることに留意されたい。

本発明の化合物のプロドラッグも、本発明によって検討される。プロドラッグは、プロドラッグを患者に投与した後に、加水分解、代謝などのインビボ生理作用によって化学修飾されて本発明の化合物になる、活性又は非活性化合物である。プロドラッグの製造及び使用に伴う適合性及び技術は当業者に周知される。エステルを伴うプロドラッグに関する概論は、Ｓｖｅｎｓｓｏｎ ａｎｄ Ｔｕｎｅｋ Ｄｒｕｇ Ｍｅｔａｂｏｌｉｓｍ Ｒｅｖｉｅｗｓ １６５（１９８８）及びＢｕｎｄｇａａｒｄ Ｄｅｓｉｇｎ ｏｆ Ｐｒｏｄｒｕｇｓ，Ｅｌｓｅｖｉｅｒ（１９８５）を参照されたい。マスクされたカルボキシレート陰イオンの例としては、アルキル（例えば、メチル、エチル）、シクロアルキル（例えば、シクロヘキシル）、アラルキル（例えば、ベンジル、ｐ－メトキシベンジル）、及びアルキルカルボニルオキシアルキル（例えば、ピバロイルオキシメチル）などの種々のエステルが挙げられる。アミンは、インビボでエステラーゼにより開裂され、遊離薬物及びホルムアルデヒドを放出するアリールカルボニルオキシメチル置換誘導体としてマスクされている（Ｂｕｎｇａａｒｄ Ｊ．Ｍｅｄ．Ｃｈｅｍ．２５０３（１９８９））。また、イミダゾール、イミド、インドールなどの酸性ＮＨ基を含有する薬剤は、Ｎ－アシルオキシメチル基でマスクされている（Ｂｕｎｄｇａａｒｄ Ｄｅｓｉｇｎ ｏｆ Ｐｒｏｄｒｕｇｓ，Ｅｌｓｅｖｉｅｒ（１９８５））。ヒドロキシ基はエステル及びエーテルとしてマスクされている。欧州特許第０３９，０５１号明細書（Ｓｌｏａｎ ａｎｄ Ｌｉｔｔｌｅ，４／１１／８１）は、マンニッヒ塩基ヒドロキサム酸プロドラッグ、それらの調製、及び使用を開示している。

本明細書及び特許請求の範囲は、「～及び～から選択される」及び「～又は～である」の表現を用いる、化学種の列挙が含まれる（マーカッシュグループと称される場合もある）。この用語が本願で使用される場合、特に明記しない限り、グループ全体、若しくはその任意の単一構成要素、又はその任意のサブグループを含むことが意図される。この表現の使用は、単に省略表現目的であり、必要に応じて、個別の要素又はサブグループの除外を決して制限するものではない。

医薬組成物、投薬、及び投与経路
更に、本明細書では、例えば、希釈剤又は担体などの薬学的に許容される賦形剤と共に、本明細書に開示される化合物を含む医薬組成物も提供する。本発明での使用に好適な化合物及び医薬組成物としては、化合物がその意図された目的を達成するのに有効な量で投与できるものが挙げられる。化合物の投与について、以下でより詳細に説明する。

好適な医薬製剤は、投与経路及び所望の投与量に応じて当業者が決定することができる。例えば、Ｒｅｍｉｎｇｔｏｎ’ｓ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌ Ｓｃｉｅｎｃｅｓ，１４３５－７１２（１８ｔｈ ｅｄ．，Ｍａｃｋ Ｐｕｂｌｉｓｈｉｎｇ Ｃｏ，Ｅａｓｔｏｎ，Ｐｅｎｎｓｙｌｖａｎｉａ，１９９０）を参照されたい。製剤は、投与された薬剤の物理的状態、安定性、インビボ放出速度及びインビボクリアランス速度に影響を及ぼし得る。投与経路に依存して、好適な用量は、体重、体表面積又は器官サイズに応じて算出され得る。適切な治療用量を決定するために必要である計算の更なる微調整は、特に、本明細書に開示した投与量情報及びアッセイ並びに動物又はヒトの臨床試験で得られた薬物動態データに照らして、必要以上の実験を行わずに当業者によって機械的に行われる。

語句「薬学的に許容される」又は「薬理学的に許容される」は、動物又はヒトに投与される場合の有害なアレルギー性の又は他の不利な反応をもたらさない分子実体及び組成物を指す。本明細書で使用する場合、「薬学的に許容される賦形剤」は、あらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤などを含む。薬学的に活性な物質に対するこのような賦形剤の使用は、当技術分野で知られている。任意の従来の媒体又は薬剤が治療用組成物と適合しない場合を除いて、治療用組成物中でのその使用が検討される。補助的な活性成分も組成物に組み込むことができる。例示的な実施形態では、製剤は、コーンシロップ固形分、高オレインベニバナ油、ココナッツ油、大豆油、Ｌ－ロイシン、第三リン酸カルシウム、Ｌ－チロシン、Ｌ－プロリン、Ｌ－リシンアセテート、ＤＡＴＥＭ（乳化剤）、Ｌ－グルタミン、Ｌ－バリン、第二リン酸カリウム、Ｌ－イソロイシン、Ｌ－アルギニン、Ｌ－アラニン、グリシン、Ｌ－アスパラギン一水和物、Ｌ－セリン、クエン酸カリウム、Ｌ－トレオニン、クエン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、Ｌ－ヒスチジン、Ｌ－メチオニン、アスコルビン酸、炭酸カルシウム、Ｌ－グルタミン酸、Ｌ－シスチン二塩酸塩、Ｌ－トリプトファン、Ｌ－アスパラギン酸、塩化コリン、タウリン、ｍ－イノシトール、硫酸第一鉄、パルミチン酸アスコルビル、硫酸亜鉛、Ｌ－カルニチン、アルファ－トコフェリルアセテート、塩化ナトリウム、ナイアシンアミド、混合トコフェロール、パントテン酸カルシウム、硫酸銅、チアミン塩化物塩酸塩、パルミチン酸ビタミンＡ、硫酸マンガン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、葉酸、ベータ－カロテン、ヨウ化カリウム、フィロキノン、ビオチン、セレン酸ナトリウム、塩化クロム、モリブデン酸ナトリウム、ビタミンＤ３及びシアノコバラミンを含み得る。

化合物は、薬学的に許容される塩として医薬組成物中に存在することができる。本明細書で使用する「薬学的に許容される塩」としては、例えば、塩基付加塩及び酸付加塩が挙げられる。

薬学的に許容される塩基付加塩は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属又は有機アミンなどの金属又はアミンと共に形成され得る。化合物の薬学的に許容される塩はまた、薬学的に許容される陽イオンと共に調製され得る。好適な薬学的に許容される陽イオンは、当業者には周知であり、アルカリ、アルカリ土類、アンモニウム及び第四級アンモニウム陽イオンを含む。炭酸塩又は炭酸水素塩も可能である。陽イオンとして使用される金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、アンモニウム、カルシウム又は鉄などである。好適なアミンの例としては、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、Ｎ，Ｎ’－ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、Ｎ－メチルグルカミン及びプロカインが挙げられる。

薬学的に許容される酸付加塩としては、無機酸又は有機酸の塩が挙げられる。好適な酸塩の例としては、塩酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、サリチル酸塩、硝酸塩、リン酸塩が挙げられる。他の好適な薬学的に許容される塩は、当業者には周知であり、例えば、ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸若しくはマンデル酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸若しくはリン酸；有機カルボン酸、スルホン酸、スルホ酸若しくはホスホ酸又はＮ－置換スルファミン酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸（ＴＦＡ）、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、シュウ酸、グルコン酸、グルカル酸、グルクロン酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、サリチル酸、４－アミノサリチル酸、２－フェノキシ安息香酸、２－アセトキシ安息香酸、エンボニン酸、ニコチン酸又はイソニコチン酸との；及び天然のタンパク質の合成に関与する２０個のアルファアミノ酸、例えばグルタミン酸若しくはアスパラギン酸などのアミノ酸との、及び又フェニル酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、２－ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン１，２－ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、４－メチルベンゼンスルホン酸、ナフタレン２－スルホン酸、ナフタレン１，５－ジスルホン酸、２－若しくは３－ホスホグリセリン酸、グルコース６－リン酸、Ｎ－シクロヘキシルスルファミン酸（シクラメートの形成を伴う）との又はアスコルビン酸などの他の酸有機化合物との塩が挙げられる。

本明細書で開示した化合物を含有する医薬組成物は、従来法において、例えば従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣錠製造、粉末化、乳化、カプセル化、封入又は凍結乾燥プロセスによって製造することができる。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。

経口投与のために、好適な組成物は、本明細書で開示した化合物と、当技術分野で周知の担体等の薬学的に許容される賦形剤とを組み合わせることによって容易に製剤化することができる。そのような賦形剤及び担体は、治療される患者による経口摂取のために、本発明の化合物が錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとして製剤化されることを可能にする。経口使用のための医薬調製物は、本明細書で開示した化合物を固体賦形剤と共に添加する工程、任意選択により、得られた混合物を粉砕する工程、錠剤又は糖衣錠コアを得るために、必要に応じて好適な補助剤を加えた後、顆粒混合物を処理する工程により得ることができる。好適な賦形剤としては、例えば、充填剤及びセルロース調製物が挙げられる。必要に応じて崩壊剤を加えることができる。薬学的に許容される成分は、様々なタイプの製剤について周知されており、例えば結合剤（例えば、天然又は合成ポリマー）、潤滑剤、界面活性剤、甘味料及び香味剤、コーティング剤、保存剤、染料、増粘剤、アジュバント、抗菌剤、抗酸化剤、並びに様々な製剤タイプのための担体であり得る。

治療有効量の本明細書で開示した化合物が経口投与される場合、組成物は、典型的には、固体（例えば、錠剤、カプセル、丸剤、粉末若しくはトローチ）又は液体製剤（例えば、水性懸濁剤、溶液、エリキシル若しくはシロップ）の形態にある。

錠剤形態で投与される場合、組成物は、ゼラチン若しくはアジュバントなどの機能性固体及び／又は機能性固体担体を更に含有することができる。錠剤、カプセル及び粉末は、約１～約９５％の化合物、好ましくは約１５～約９０％の化合物を含有することができる。

液剤又は懸濁剤の形態で投与される場合、水、石油又は動物若しくは植物起源の油などの機能性液体及び／又は機能性液体担体を加えることができる。組成物の液剤形態は、生理食塩水溶液、糖アルコール溶液、デキストロース若しくは他の糖類溶液又はグリコールを更に含むことができる。液剤又は懸濁剤の形態で投与する場合、組成物は、約０．５～約９０重量％の本明細書に開示した化合物、好ましくは約１～約５０％の本明細書に開示した化合物を含有することができる。考えられる一実施形態では、液体担体は、非水性又は実質的に非水性である。液体形態での投与では、組成物は、投与の直前に溶解又は懸濁する迅速溶解性固体製剤として供給され得る。

治療有効量の本明細書で開示した化合物を静脈、皮膚又は皮下注射によって投与する場合、組成物は、パイロジェンフリーの非経口的に許容される水溶液の形態である。ｐＨ、等張性、安定性などを十分に考慮した、このような非経口的に許容される溶液の調製は、当技術分野の範囲内である。静脈、皮膚又は皮下注射用の好ましい組成物は、典型的には、本明細書で開示した化合物に加えて等張性ビヒクルを含有する。そのような組成物は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合された水中の遊離塩基又は薬理学的に許容される塩の溶液として投与するために調製され得る。グリセロール、液体ポリエチレングリコール及びそれらの混合物中並びに油中で分散液を調製することもできる。保存及び使用の通常の条件下において、これらの調製物は、微生物の増殖を防止するために任意選択により保存剤を含有することができる。

注射用組成物は、無菌の注射用の液剤、懸濁剤又は分散剤を即時に調製するための無菌の水溶液、懸濁剤又は分散液及び無菌の粉末を含むことができる。全ての実施形態において、この形態は、無菌でなければならず、且つ容易な通針性が存在する程度まで流体でなければならない。それは、製造及び貯蔵条件下で安定でなければならず、任意選択により保存剤を含めることにより、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用に耐えねばならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール（例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコールなど）、それらの好適な混合物及び植物油を含有する溶媒又は分散媒であり得る。考えられる一実施形態では、担体は、非水性又は実質的に非水性である。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング剤の使用、分散液の実施形態において必要とされる化合物の粒径の維持及び界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物作用の予防は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによってもたらすことができる。多くの実施形態では、等張化剤、例えば糖又は塩化ナトリウムを含むことが好ましい。注射用組成物の持続的吸収は、吸収を遅延する作用物質、例えばモノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの組成物中での使用によってもたらすことができる。

無菌の注射剤は、上で列記した種々の必要な他の成分と共に、必要量の活性化合物を適当な溶媒に組み込み、続いて濾過滅菌することによって調製される。一般的に、分散液は、塩基性分散媒体及び上で列挙した成分からの所望の他の成分を含有する無菌のビヒクルに、滅菌された様々な活性成分を組み込むことによって調製される。滅菌の注射液を調製するための滅菌の粉末の実施形態では、好ましい調製方法は、活性成分に任意の追加の所望の成分を加えた粉末が、予め滅菌濾過したその溶液から得られる、真空乾燥技術及び凍結乾燥技術である。

徐放性又は持続放出性製剤は、消化管内の体液と接触している活性化合物の制御された放出を行い、且つ血漿中の活性化合物に関して実質的に一定且つ有効なレベルを提供するためにも調製され得る。例えば、放出は、溶解、拡散及びイオン交換の１つ以上によって制御することができる。更に、徐放性アプローチは、胃腸管内の可飽和経路又は制限経路を介した吸収を増強し得る。例えば、化合物は、この目的のために、生分解性ポリマー、水溶性ポリマー又は両方の混合物と、任意選択により好適な界面活性剤とのポリマーマトリックスに包埋され得る。包埋とは、これに関連して、ポリマーのマトリックス中に微粒子を組み込むことを意味することができる。制御放出製剤は、既知の分散又はエマルジョンコーティング技術を介する分散微粒子又は乳化微小液滴のカプセル化によっても得られる。

吸入による投与では、本発明の化合物は、好適な噴射剤を使用して、加圧パック又はネブライザーからのエアロゾルスプレー提供の形態で好都合に送達される。加圧エアロゾルの実施形態では、用量単位は、計量された量を送達するためのバルブを提供することによって決定することができる。吸入器又は注入器で使用するための例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジは、化合物と、ラクトース又はデンプンなどの好適な粉末基剤との粉末混合物を含有するように製剤化することができる。

本明細書で開示した化合物は、注射による（例えば、ボーラス注射又は連続注入による）非経口投与のために製剤化することができる。注射用製剤は、保存剤を添加した単位剤形（例えば、アンプル又は多用量容器）で提供することができる。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁剤、液剤又は乳剤などの形態を取ることができ、懸濁化剤、安定剤及び／又は分散剤などの製剤化剤を含有することができる。

非経口投与のための医薬製剤には、水溶性形態の化合物の水溶液が含まれる。更に、化合物の懸濁剤は、適切な油性注射懸濁剤として調製することができる。好適な親油性溶媒又はビヒクルとしては、脂肪油又は合成脂肪酸エステルが挙げられる。水性注射懸濁剤は、懸濁剤の粘度を増加させる物質を含有することができる。任意選択的に、懸濁剤は、化合物の溶解度を増加させ、高度に濃縮された溶液の調製を可能にする好適な安定剤又は薬剤も含有し得る。代わりに、本発明の組成物は、使用前に好適なビヒクル（例えば、無菌のパイロジェンフリー水）で構成するための粉末形態であり得る。

本明細書で開示した化合物は、坐薬又は停留浣腸（例えば、従来の坐薬基剤を含有する）などの直腸用組成物中で製剤化することもできる。先述した製剤に加えて、化合物は、デポ剤として製剤化することもできる。このような長時間作用の製剤は、（例えば、皮下又は筋肉内）注入によって、又は筋肉内注射によって投与することができる。従って、例えば、化合物は、好適なポリマー若しくは疎水性材料（例えば、許容される油中の乳剤として）又はイオン交換樹脂で製剤化することができ、或いは難溶性誘導体、例えば難溶性の塩として製剤化することができる。

特に、本明細書で開示した化合物は、デンプン若しくはラクトースなどの賦形剤を含有する錠剤の形態において、又は単独で若しくは賦形剤との混合物のカプセル若しくはオビュール剤において、又は香味剤若しくは着色剤を含有するエリキシル剤若しくは懸濁剤の形態において経口、口腔内又は舌下投与され得る。そのような液体製剤は、懸濁化剤などの薬学的に許容される添加剤を用いて調製することができる。化合物は、非経口的に、例えば静脈内、筋肉内、皮下又は冠動脈内に注射することもできる。非経口投与のために、化合物は、溶液を血液と等張にするために、他の物質、例えば塩又はマンニトール若しくはグルコースなどの糖アルコールを含有することができる無菌水溶液の形態で最もよく使用される。

獣医学的使用のために、本明細書で開示した化合物は、通常の獣医学的な実践に従い、適切に許容される製剤として投与される。獣医は、特定の動物に最も適切な投与計画及び投与経路を容易に決定することができる。

いくつかの実施形態では、ＫＩＦ１８Ａ関連障害の治療において、本明細書で開示した化合物を単独で、又はそのような疾患の治療のために従来使用される別の薬剤若しくは介入と組み合わせて使用する、そのような治療に必要な全ての成分は、キットにパッケージ化することができる。具体的には、本発明は、本明細書で開示した化合物、並びに前記薬剤の送達可能な形態を調製するための緩衝液及び他の成分を含む薬剤、並びに／又はそのような薬剤を送達するための器具、並びに／又は本明細書で開示した化合物との併用療法で使用される任意の薬剤、並びに／又は薬剤と共にパッケージ化された疾患の治療のための説明書のパッケージ化されたセットを含む、疾患の治療介入で使用するキットを提供する。説明書は、印刷された紙又はコンピュータ可読の磁気若しくは光学媒体などの任意の有形媒体に固定されるか、又はインターネットを介してアクセス可能なワールドワイドウェブのページなどのリモートコンピュータのデータソースを参照する説明書であり得る。

「治療有効量」は、治療される対象の現存する症状を治療するか、進行を防止するか、又は軽減するのに有効な量を意味する。有効量の決定は、特に本明細書で提供する詳細な開示に照らせば、十分に当業者の能力の範囲内である。一般に、「治療有効用量」は、所望の効果をもたらす化合物の量を指す。例えば、好ましい一実施形態では、治療有効量の本明細書で開示した化合物は、対照と比較してＫＩＦ１８Ａ活性を少なくとも５％、少なくとも１０％、少なくとも１５％、少なくとも２０％、少なくとも２５％、少なくとも３０％、少なくとも３５％、少なくとも４０％、少なくとも４５％、少なくとも５０％、少なくとも５５％、少なくとも６０％、少なくとも６５％、少なくとも７０％、少なくとも７５％、少なくとも８０％、少なくとも８５％、又は少なくとも９０％減少させる。

投与される化合物の量は、治療される対象、対象の年齢、健康、性別及び体重、同時治療の種類（存在する場合）、疾患の重症度、所望の効果の性質、治療の様式及び頻度並びに処方する医師の判断に依存し得る。投与の頻度は、動脈の酸素圧力に対する薬力学的効果にも依存し得る。個々の必要性は、変化するが、化合物の有効量の最適範囲の決定は、当技術分野の技術の範囲内である。このような用量は、単一用量で投与され得るか又は複数回用量に分割され得る。

本明細書で使用するとき、用語「がん」及び「がん性」は、典型的には無秩序な細胞成長を特徴とする哺乳類の生理条件を指すか又はそれを説明する。がんの例としては、癌腫、リンパ腫、肉腫、芽細胞腫、及び白血病が挙げられるが、これらに限定されない。こうしたがんのより具体的な例として、扁平上皮細胞癌、肺がん、膵臓がん、子宮頸がん、膀胱がん、肝細胞腫、乳房がん、結腸癌、及び頭頚部がん、卵巣がん、及び子宮内膜がんが挙げられる。本明細書で使用される用語「がん」は、いかなる疾患の一具体的形態にも限定されないが、本発明の方法は、無秩序なレベルのＫＩＦ１８Ａを伴うこと、又は適切な染色体分離及び哺乳動物中での生存に関してＫＩＦ１８Ａに依存することが判明しているがんに特に効果的であるものと思われる。

本明細書で使用するとき、用語「治療する（ｔｒｅａｔ）」、「治療すること（ｔｒｅａｔｉｎｇ）」、及び「治療（ｔｒｅａｔｍｅｎｔ）」は、治癒的療法、予防的療法、及び防止的療法が挙げられるがこれらに限定されない療法を指す。予防的治療は、一般的に、個体において、障害全体の開始を防止すること、又は障害の臨床的に明白となる前の段階の開始を遅延させること、のいずれかを構成する。

本明細書で使用するとき、用語「患者」、「対象」、又は「哺乳動物」は、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、及びネコを含む任意の「患者」、「対象」、又は「哺乳動物」を指す。本発明の一実施形態では、哺乳動物はヒトである。

用語「含む（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」は、示された構成要素を含むが、他の要素を排除しないオープンエンドであることを意味する。

用語「式Ｉ」は、任意のサブ式を含む。

ＫＩＦ１８Ａ阻害剤を使用する方法
本開示は、一般にはＭＴベースのＫＩＦ１８Ａ調節活性、具体的には阻害活性を有する化合物を提供する。本発明の一実施形態では、対象においてＫＩＦ１８Ａタンパク質を調節する方法が提供され、方法は、対象に有効投薬量の式Ｉの化合物を投与することを含む。そのため、本発明の化合物は、無制御な細胞成長、異常な細胞周期調整、中心体異常（構造的及び／又は数的な、フラグメンテーション）を含む細胞増殖障害の治療に使用され得る。余分な中心体（＞２）の蓄積を伴うその他の疾患又は障害としては、ヒトパピローマウイルス（ＨＰＶ）関連新生物形成を含むＨＰＶ感染症が挙げられる。化合物はまた、繊毛関連疾患、及び男性用避妊薬として使用され得る半数体生殖細胞集団を切除することにも有用である。

加えて、本発明の化合物は、限定はされないが、がん、及びその他のＫＩＦ１８Ａ媒介疾患又は障害の防止又は治療に有用である。例えば、本発明の化合物は、膀胱がん、乳がん、結腸がん、腎臓がん、肝臓がん、肺がん（扁平上皮肺がん及び小細胞肺がんを含む）、食道がん、胆嚢がん、卵巣がん、膵臓がん、胃がん、子宮頚がん、甲状腺がん、前立腺がん、及び皮膚がん（扁平上皮がんを含む）が挙げられるがこれらに限定されない癌腫などの様々な固形及び血液学的起因の腫瘍；リンパ系の造血器腫瘍（白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、Ｂ細胞リンパ腫、Ｔ細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫を含む）；骨髄細胞系列の造血器腫瘍（急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、並びに前骨髄球性白血病を含む）；間葉起源の腫瘍（線維肉腫及び横紋筋肉腫、並びにその他の肉腫、例えば軟組織及び骨を含む）；中枢及び末梢神経系の腫瘍（星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、及び神経鞘腫を含む）；並びにその他の腫瘍（黒色腫、精上皮腫、奇形腫、骨肉腫、色素性乾皮症、角化棘細胞、甲状腺濾胞がん、及びカポジ肉腫を含む）の治療に有用となる。

本発明の化合物はまた、固形腫瘍、肉腫（特にユーイング肉腫及び骨肉腫）、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫、白血病及びリンパ腫を含む造血器悪性腫瘍、腫瘍に誘発される肋膜又は心膜滲出、並びに悪性腹水などのがん関連適応症の治療にも有用である。

血管形成に影響を与えるキネシンを調節する能力に基づき、本発明の化合物は、増殖性疾患の治療及び療法にも有用である。具体的には、これらの化合物は、様々な炎症性リウマチ様疾患、特に運動器官における症状、特に、リウマチ様関節炎、若年性関節炎、若しくは関節症性乾癬を含む慢性多発性関節炎；傍腫瘍性症候群若しくは腫瘍誘発性炎症性疾患、混濁した滲出液、膠原病、例えば全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬皮症、若しくは混合膠原病；感染後関節炎（身体の罹患部分において又はその内部で生存する病原体が認められない）、強直性脊椎炎などの血清反応陰性脊椎関節炎；血管炎、サルコイドーシス若しくは関節症；又はこれらの更なる任意の組み合わせなどの、炎症性疾患の治療に用いることができる。

本発明の化合物は、関節炎、アテローム性動脈硬化、乾癬、血管腫、心筋血管形成、冠動脈及び脳側副動脈、虚血性四肢血管形成、創傷治癒、消化性潰瘍ヘリコバクター関連疾患、骨折、ねこひっかき熱、ルベオーシス、血管新生緑内障及び糖尿病性網膜症若しくは黄斑変性に関連するものなどの網膜症のような病状に対する活性剤として用いることもできる。加えて、これらの化合物のうちいくつかは、固形腫瘍、悪性腹水、造血器がん及び過剰増殖性障害、例えば甲状腺過形成（特にグレーヴズ病）、並びに嚢胞（例えば卵巣支質の血管過剰増生、多嚢胞性卵巣症候群の特徴（スタイン－レーベンタール症候群））に対する活性剤として使用することができるが、これは、こうした疾患が成長及び／又は転移のために血管細胞の増殖を必要とするためである。

ヒトの治療に有用である他に、これらの化合物は、哺乳類、齧歯類などを含むコンパニオンアニマル、エキゾチックアニマル及び家畜の獣医学的治療に有用である。例えば、ウマ、イヌ、及びネコを含む動物を本発明により提供される化合物で治療することが可能である。

併用
本発明の化合物は、単独の活性医薬品として服用又は投与することができるが、これらは、１つ以上の本発明の化合物と併用してもよく、又は他の薬剤と組み合わせて用いてもよい。併用剤として投与する場合、治療剤を同時若しくは異なる時点で逐次的に投与される別個の組成物として製剤化してもよく、又は治療剤を単一の組成物として与えてもよい。

本発明の化合物及び別の医薬品の使用を定義する上での語句「併用療法（ｃｏ－ｔｈｅｒａｐｙ）」（又は「併用療法（ｃｏｍｂｉｎａｔｉｏｎ－ｔｈｅｒａｐｙ）」）は、薬剤併用の有益な効果を提供する投与計画における逐次的な各薬剤の投与を包含するものであり、且つこれらの活性薬剤の固定比を有する単一カプセル中又は複数の各薬剤の個別のカプセル中などでの、実質的に同時のこれら薬剤の併用投与を包含するものでもある。

具体的には、本発明の化合物の投与は、放射線療法、小分子標的化剤（例えばＰＡＲＰ阻害剤、キナーゼ阻害剤）、治療抗体（例えば裸及び薬剤複合体）、免疫療法抗体（チェックポイント阻害剤、二重特異性Ｔ細胞エンゲージャ）、及び抗新生物又は細胞毒性剤などを用いた、がんの防止又は治療分野の当業者に既知の追加の療法と組み合わせてもよい。

固定用量として製剤化される場合、こうした併用製品は、許容される投与量範囲内で本発明の化合物を用いる。併用製剤が不適当である場合は、式Ｉの化合物はまた、既知の抗がん又は細胞毒性剤と共に逐次的に投与されてもよい。本発明は、投与の順序において限定されず、本発明の化合物は、既知の抗がん又は細胞毒性剤の投与前に、投与と同時に、又は投与後に投与され得る。

併用薬剤化学療法による新生物形成の治療に選択される、商業用途で、臨床評価で、且つ前臨床開発で利用可能な抗がん剤が多数存在する。こうした薬剤は、抗生物質型剤、アルキル化及びアルキル化様剤、抗有糸分裂剤、標的化小分子剤（ｔａｒｇｅｔｅｄ ｓｍａｌｌ ｍｏｌｅｃｕｌｅ ａｇｅｎｔ）、代謝拮抗剤、ホルモン剤、免疫学的剤、抗血管形成剤、インターフェロン型剤、並びにその他の剤の分類などのいくつかの主要分類に分けられる。

本開示は、他の経路若しくは同じ経路の他の成分を調節することが知られている薬剤又は更に標的酵素の重複するセットが本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて使用される、併用療法の方法も提供する。一態様では、そのような治療としては、相乗的又は相加的な治療効果を提供するために、本開示の１種以上の化合物と、化学療法剤、治療抗体、標的化小分子剤、及び放射線治療と、の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。

現在、多くの化学療法剤が当技術分野で知られており、本開示の化合物と組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態では、化学療法剤は、抗有糸分裂剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、挿入抗生物質、成長因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答調節剤、抗ホルモン剤、血管形成阻害剤、及び抗アンドロゲン剤からなる群から選択される。非限定的な例は、化学療法剤、細胞毒性剤及び非ペプチド小分子（例えば、Ｇｌｅｅｖｅｃ（登録商標）（イマチニブメシレート）、Ｋｙｐｒｏｌｉｓ（登録商標）（カーフィルゾミブ）、Ｖｅｌｃａｄｅ（登録商標）（ボルテゾミブ）、Ｃａｓｏｄｅｘ（ビカルタミド）、Ｉｒｅｓｓａ（登録商標）（ゲフィチニブ）及びアドリアマイシン、並びに化学療法剤のホストである。化学療法剤の非限定的な例としては、チオテパ及びシクロスホスファミド（ＣＹＴＯＸＡＮ（商標））などのアルキル化剤；ブスルファン、インプロスルファン及びピポスルファンなどのアルキルスルホネート；ベンゾドーパ、カルボクオン、メツレドーパ及びウレドーパなどのアジリジン；アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロロメラミンを含むエチレンイミン及びメチルアメルアミン；クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロルエタミン、酸化メクロルエタミン塩酸塩、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード；カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトロソウレア；アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カリケアマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、Ｃａｓｏｄｅｘ（商標）、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、６－ジアゾ－５－オキソ－Ｌ－ノルロイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンなどの抗生物質；メトトレキサート及び５－フルオロウラシル（５－ＦＵ）などの代謝拮抗薬；デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸アナログ；フルダラビン、６－メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなどのプリンアナログ；アンシタビン、アザシチジン、６－アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクシウリジンなどのピリミジンアナログ、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン；アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎；フロリン酸などの葉酸補充薬；アセグラトン；アルドホスファミドグリコシド；アミノレブリン酸；アムサクリン；ベストラブシル；ビサントレン；エダトラキセート；デフォファミン；デメコルシン；ジアジクオン；エルフォルニチン；酢酸エリプチニウム；エトグルシド；硝酸ガリウム；ヒドロキシウレア；レンチナン；ロニダミン；ミトグアゾン；ミトキサントロン；モピダモール；ニトラクリン；ペントスタチン；フェナメト；ピラルビシン；ポドフィリン酸；２－エチルヒドラジド；プロカルバジン；ＰＳＫ；ラゾキサン；シゾフィラン；スピロゲルマニウム；テヌアゾン酸；トリアジクオン；２，２’，２’’－トリクロロトリエチルアミン；ウレタン；ビンデシン；ダカルバジン；マンノムスチン；ミトブロニトール；ミトラクトール；ピポブロマン；ガシトシン；アラビノシド（「Ａｒａ－Ｃ」）；シクロホスファミド；チオテパ；タキサン、例えばパクリタキセル及びドセタキセル、Ｎａｂ－パクリタキセル；レチノイン酸；エスペラマイシン；カペシタビン；並びに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸又は誘導体が挙げられる。

また、好適な化学療法細胞コンディショナーとして含まれているのは、腫瘍に対するホルモン作用を調整又は阻害するために作用する、例えば、タモキシフェン、（Ｎｏｌｖａｄｅｘ（商標））、ラロキシフェン、アロマターゼ阻害４（５）－イミダゾール、４－ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、ＬＹ １１７０１８、オナプリストン及びトレミフェン（Ｆａｒｅｓｔｏｎ）を含む抗エストロゲンなどの抗ホルモン剤；並びにフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ルプロリド及びゴセレリンなどの抗アンドロゲン；クロラムブシル；ゲムシタビン；６－チオグアニン；メルカプトプリン；メトトレキサート；シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチンなどのプラチナアナログ；エトポシド（ＶＰ－１６）；イホスファミド；マイトマイシン Ｃ；ミトキサントロン；ビンブラスチン；ビンクリスチン；ビノレルビン；ナベルビン；ノバントロン；テニポシド；ダウノマイシン；アミノプテリン；ゼローダ；イバンドロネート；トポテカン；カンプトテシン－１１（ＣＰＴ－１１）；トポイソメラーゼ阻害剤ＲＦＳ ２０００；ジフルオロメチルオルニチン（ＤＭＦＯ）である。

必要に応じて、本開示の化合物又は医薬組成物は、Ｈｅｒｃｅｐｔｉｎ（登録商標）、Ａｖａｓｔｉｎ（登録商標）、Ｅｒｂｉｔｕｘ（登録商標）、Ｒｉｔｕｘａｎ（登録商標）、Ｔａｘｏｌ（登録商標）、Ａｂｒａｘａｎｅ、Ａｒｉｍｉｄｅｘ（登録商標）、Ｔａｘｏｔｅｒｅ（登録商標）、ＡＢＶＤ、ＡＶＩＣＩＮＥ、アバゴボマブ、アクリジンカルボキサミド、アデカツムマブ、１７－Ｎ－アリルアミノ－１７－デメトキシゲルダナマイシン、アルファラジン、アルボシジブ、３－アミノピリジン－２－カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン、アモナフィド、アントラセンジオン、抗ＣＤ２２免疫毒素、抗新生物薬、抗腫瘍性ハーブ、アパジクオン、アチプリモド、アザチオプリン、ベロテカン、ベンダムスチン、ＢＩＢＷ２９９２、ビリコダール、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシミン、ＣＢＶ（化学療法）、カリクリン、細胞サイクル非特異的抗新生物剤、ジクロロ酢酸、ディスコデルモリド、エルサミトルシン、エノシタビン、エポチロン、エリブリン、エベロリムス、エキサテカン、エクシスリンド、フェルギノール、フォロデシン、ホスフェストロール、ＩＣＥ化学療法レジメン、ＩＴ－１０１、イメクソン、イミキモド、インドロカルバゾール、イロフルベン、ラニキダル、ラロタキセル、レナリドミド、ルカントン、ルートテカン、マフォスファミド、ミトゾロミド、ナフォキシジン、ネダプラチン、オラパリブ、タラゾパリブ、ニラパリブ、オルタタキセル、ＰＡＣ－１、ポーポー、ピクサントロン、プロテアソーム阻害剤、レベッカマイシン、レシキモド、ルビテカン、ＳＮ－３８、サリノスポラミドＡ、サパシタビン、スタンフォードＶ、スワインソニン、タラポルフィン、タリキダール、テガフル－ウラシル、テモダール、テセタキセル、トリプラチン四硝酸塩、トリス（２－クロロエチル）アミン、トロキサシタビン、ウラムスチン、バジメザン、ビンフルニン、ＺＤ６１２６又はゾスキダル、ＣＤＫ４／６阻害剤（パルボシクリブ、Ｉｂｒａｎｃｅ；リボシクリブ、Ｋｉｓｑａｌｉ；アベマシクリブ、Ｖｅｒｚｅｎｉｏ）などの一般的に処方される抗がん薬と併用することができる。

本開示は更に、哺乳動物の異常な細胞成長を阻害するために、又は過剰増殖性障害を治療するために、本明細書で提供する化合物若しくは医薬組成物と放射線療法とを併用する方法に関する。放射線療法を施すための手法は、当技術分野で公知であり、それらの手法は、本明細書に記載の併用療法で使用することができる。この併用療法における本開示の化合物の投与は、本明細書に記載のようにして決定することができる。

放射線療法は、外部ビーム療法、内部放射線療法、組織内照射、定位放射線手術、全身放射線療法、放射線療法及び永続的若しくは一時的組織内小線源療法を含む、数種の方法のうちの１つ、又はこれらの方法の組み合わせによって施すことができるが、これらに限定されない。本明細書で使用する用語「小線源療法」は、腫瘍若しくは他の増殖性組織疾患部位の、又はその付近で身体に挿入された、空間的に制限された放射性物質によって送達される放射線療法を指す。この用語は、放射性同位体（例えば、Ａｔ－２１１、Ｉ－１３１、Ｉ－１２５、Ｙ－９０、Ｒｅ－１８６、Ｒｅ－１８８、Ｓｍ１５３、Ｂｉ－２１２、Ｐ－３２及びＬｕの放射性同位体）への曝露を含むことが意図されているが、これらに限定されない。本開示の細胞コンディショナーとして使用するための好適な放射線源は、固体及び液体の両方を含む。非限定的な例として、放射線源は、固体源としてのＩ－１２５、Ｉ－１３１、Ｙｂ－１６９、Ｉｒ－１９２、固体源としてのＩ－１２５などの放射性核種又は光子、ベータ粒子、ガンマ線若しくは他の治療線を放出する他の放射性核種であり得る。放射性物質は、放射性核種の任意の溶液、例えばＩ－１２５若しくはＩ－１３１の溶液から作製される流体であり得るか、又は放射性流体は、Ａｕ－１９８、Ｙ－９０などの固体放射性核種の微小粒子を含む好適な流体のスラリーを使用して製造され得る。さらに、放射性核種は、ゲル又は放射性のマイクロスフィアとして具体化することができる。

本開示の化合物又は医薬組成物は、抗血管形成剤、シグナル伝達阻害剤、抗増殖剤、解糖阻止剤又はオートファジー阻害剤から選択される１つ以上の物質の一定量と組み合わせて使用することができる。

ＭＭＰ－２（マトリックス－メタロプロテイナーゼ２）阻害剤、ＭＭＰ－９（マトリックス－メタロプロテイナーゼ９）阻害剤及びＣＯＸ－１１（シクロオキシゲナーゼ１１）阻害剤などの抗血管形成剤は、本明細書に記載の開示化合物及び医薬組成物と共に使用することができる。抗血管形成剤には、例えば、ラパマイシン、テムシロリムス（ＣＣＩ－７７９）、エベロリムス（ＲＡＤ００１）、ソラフェニブ、スニチニブ、及びベバシズマブが含まれる。有用なＣＯＸ－ＩＩ阻害剤の例として、アレコキシブ、バルデコキシブ、及びロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、国際公開第９６／３３１７２号パンフレット、国際公開第９６／２７５８３号パンフレット、欧州特許第０８１８４４２号明細書、欧州特許第１００４５７８号明細書、国際公開第９８／０７６９７号パンフレット、国際公開第９８／０３５１６号パンフレット、国際公開第９８／３４９１８号パンフレット、国際公開第９８／３４９１５号パンフレット、国際公開第９８／３３７６８号パンフレット、国際公開第９８／３０５６６号パンフレット、欧州特許第６０６０４６号明細書、欧州特許第９３１７８８号明細書、国際公開第９０／０５７１９号パンフレット、国際公開第９９／５２９１０号パンフレット、国際公開第９９／５２８８９号パンフレット、国際公開第９９／２９６６７号パンフレット、国際公開第１９９９００７６７５号パンフレット、欧州特許第１７８６７８５号明細書、欧州特許第１１８１０１７号明細書、米国特許出願公開第２００９００１２０８５号明細書、米国特許第５８６３９４９号明細書、米国特許第５８６１５１０号明細書及び欧州特許第０７８０３８６号明細書に記載され、これらの全てが参照により全体として本明細書に組み込まれる。好ましいＭＭＰ－２及びＭＭＰ－９阻害剤は、ＭＭＰ－１を阻害する活性を殆ど又は全く有していないものである。より好ましくは、他のマトリックスメタロプロテイナーゼ（すなわちＭＡＰ－１、ＭＭＰ－３、ＭＭＰ－４、ＭＭＰ－５、ＭＭＰ－６、ＭＭＰ－７、ＭＭＰ－８、ＭＭＰ－１０、ＭＭＰ－１１、ＭＭＰ－１２、及びＭＭＰ－１３）に対してＭＭＰ－２及び／又はＡＭＰ－９を選択的に阻害するものである。本開示で有用なＭＭＰ阻害剤の一部の特定の例は、ＡＧ－３３４０、ＲＯ３２－３５５５及びＲＳ１３－０８３０である。

本発明の化合物は、アセマンナン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アルトレタミン、アミホスチン、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、ＡＮＣＥＲ、アンセスチム、ＡＲＧＬＡＢＩＮ、亜ヒ酸、ＢＡＭ００２（Ｎｏｖｅｌｏｓ）、ベキサロテン、ビカルタミド、ブロクスウリジン、カペシタビン、セルモロイキン、セトロレリクス、クラドリビン、クロトリマゾール、シタラビンオクホスファート、ＤＡ３０３０（Ｄｏｎｇ－Ａ）、ダクリズマブ、デニロイキンジフチトクス、デスロレリン、デクスラゾキサン、ジラゼップ、ドセタキセル、ドコサノール、ドキセルカルシフェロール、ドキシフルリジン、ドキソルビシン、ブロモクリプチン、カルムスチン、シタラビン、フルオロウラシル、ＨＩＴジクロフェナク、インターフェロンアルファ、ダウノルビシン、ドキソルビシン、トレチノイン、エデルフォシン、エドレコロマブ、エフロルニチン、エミテフル、エピルビシン、エポエチンベータ、エトポシドリン酸塩、エキセメスタン、エクシスリンド、ファドロゾール、フィルグラスチム、フィナステリド、フルダラビンリン酸塩、フォルメスタン、フォテムスチン、硝酸ガリウム、ゲムシタビン、ゲムツズマブゾガマイシン、ギメラシル／オテラシル／テガフルの組み合わせ、グリコピン、ゴセレリン、ヘプタプラチン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎児アルファフェトプロテイン、イバンドロン酸、イダルビシン、（イミキモド、インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ、ナチュラル、インターフェロンアルファ－２、インターフェロンアルファ－２ａ、インターフェロンアルファ－２ｂ、インターフェロンアルファ－Ｎ１、インターフェロンアルファ－ｎ３、インターフェロンアルファコン－１、インターフェロンアルファ、ナチュラル、インターフェロンベータ、インターフェロンベータ－１ａ、インターフェロンベータ－１ｂ、インターフェロンガンマ、天然インターフェロンガンマ－１ａ、天然インターフェロンガンマ－１ｂ、インターロイキン－１ベータ、イオベングアン、イリノテカン、イルソグラジン、ランレオチド、ＬＣ９０１８（ヤクルト）、レフルノミド、レノグラスチム、レンチナン硫酸塩、レトロゾール、ロイコサイトアルファインターフェロン、リュープロレリン、レバミソール＋フルオロウラシル、リアロゾール、ロバプラチン、ロニダミン、ロバスタチン、マソプロコール、メラルソプロール、メトクロプラミド、ミフェプリストン、ミルテフォシン、ミリモスチム、ミスマッチ二本鎖ＲＮＡ、ミトグアゾン、ミトラクトール、ミトキサントロン、モルグラモスティム、ナファレリン、ナロキソン＋ペンタゾシン、ナルトグラスティム、ネダプラチン、ニルタミド、ノスカピン、新規赤血球生成促進タンパク質、ＮＳＣ ６３１５７０オクトレオチド、オプレルベキン、オサテロン、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロン酸、ペグアスパラガーゼ、ペグインターフェロンアルファ－２ｂ、ペントサンポリサルフェートナトリウム、ペントスタチン、ピシバニル、ピラルビシン、ウサギ抗胸腺細胞ポリクローナル抗体、ポリエチレングリコールインターフェロンアルファ－２ａ、ポルフィマーナトリウム、ラロキシフェン、ラルチトレキセド、ラスブリエンボディメント、レニウムＲｅ１８６エチドロネート、ＲＩＩレチナミド、リツキシマブ、ロムルチド、サマリウム（１５３Ｓｍ）レキシドロナム、サルグラモスチム、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソネルミン、ストロンチウム－８９塩化物、スラミン、タソネルミン、タザロテン、テガフル、テモポルフィン、テモゾロミド、テニポシド、テトラクロロデカオキシド、サリドマイド、チマルファシン、チロトロピンアルファ、トポテカン、トレミフェン、トシツモマブ－ヨウ素１３１、トラスツズマブ、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリメトレキサート、トリプトレリン、腫瘍壊死因子アルファ、ナチュラル、ウベニメックス、膀胱癌ワクチン、丸山ワクチン、黒色腫ライセートワクチン、バルビシン、ベルテポルフィン、ビノレルビン、ＶＩＲＵＬＩＺＩＮ、ジノスタチンスチマラマー若しくはゾレドロン酸；アバレリクス；ＡＥ９４１（Ａｅｔｅｒｎａ）、アンバムスチン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、ｂｃｌ－２（Ｇｅｎｔａ）、ＡＰＣ８０１５（Ｄｅｎｄｒｅｏｎ）、セツキシマブ、デシタビン、デキサミノグルテチミド、ジアジコン、ＥＬ５３２（Ｅｌａｎ）、ＥＭ８００（Ｅｎｄｏｒｅｃｈｅｒｃｈｅ）、エニルウラシル、エタニダゾール、フェンレチニド、フィルグラスチムＳＤ０１（Ａｍｇｅｎ）、フルベストラント、ガロシタビン、ガストリン１７イムノゲン、ＨＬＡ－Ｂ７遺伝子治療（Ｖｉｃａｌ）、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒスタミン二塩酸塩、イブリツモマブチウキセタン、イロマスタット、ＩＭ８６２（Ｃｙｔｒａｎ）、インターロイキン２、イプロキシフェン、ＬＤＩ２００（Ｍｉｌｋｈａｕｓ）、レリジスチム、リンツズマブ、ＣＡ１２５ＭＡｂ（Ｂｉｏｍｉｒａ）、がんＭＡｂ（日本薬品開発株式会社）、ＨＥＲ－２及びＦｃ ＭＡｂ（Ｍｅｄａｒｅｘ）、イディオティピック１０５ＡＤ７ＭＡｂ（ＣＲＣ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ）、イディオティピックＣＥＡ ＭＡｂ（Ｔｒｉｌｅｘ）、ＬＹＭ－１－ヨウ素１３１ＭＡｂ（Ｔｅｃｈｎｉｃｌｏｎｅ）、多型性上皮ムチンイットリウム９０ＭＡｂ（Ａｎｔｉｓｏｍａ）、マリマスタット、メノガリル、ミツモマブ、モテキサフィンガドリニウム、ＭＸ６（Ｇａｌｄｅｒｍａ）、ネララビン、ノラトレキセド、Ｐ３０タンパク質、ペグビソマント、ペメトレキセド、ポルフィロマイシン、プリノマスタット、ＲＬ０９０３（Ｓｈｉｒｅ）、ルビテカン、サトラプラチン、フェニル酢酸ナトリウム、スパルホス酸、ＳＲＬ１７２（ＳＲ Ｐｈａｒｍａ）、ＳＵ５４１６（ＳＵＧＥＮ）、ＴＡ０７７（Ｔａｎａｂｅ）、テトラチオモリブデート、タリブラスチン、トロンボポエチン、スズエチルエｆチオプルプリン、チラパザミン、がんワクチン（Ｂｉｏｍｉｒａ）、メラノーマワクチン（Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ）、メラノーマワクチン（Ｓｌｏａｎ Ｋｅｔｔｅｒｉｎｇ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ）、メラノーマ腫瘍崩壊物ワクチン（Ｎｅｗ Ｙｏｒｋ Ｍｅｄｉｃａｌ Ｃｏｌｌｅｇｅ）、ウイルス性メラノーマ細胞溶菌液ワクチン（Ｒｏｙａｌ Ｎｅｗｃａｓｔｌｅ Ｈｏｓｐｉｔａｌ）又はバルスポダールなどの他の抗新生物剤との併用療法でも使用され得る。

本発明の化合物は、ＶＥＧＦＲ阻害剤と共に更に使用され得る。以下の特許及び特許出願に記載の他の化合物は、併用療法において使用することができる：米国特許第６，２５８，８１２号明細書、米国特許出願公開第２００３／０１０５０９１号明細書、国際公開第０１／３７８２０号パンフレット、米国特許第６，２３５，７６４号明細書、国際公開第０１／３２６５１号パンフレット、米国特許第６，６３０，５００号明細書、同第６，５１５，００４号明細書、同第６，７１３，４８５号明細書、同第５，５２１，１８４号明細書、同第５，７７０，５９９号明細書、同第５，７４７，４９８号明細書、国際公開第０２／６８４０６号パンフレット、同第０２／６６４７０号パンフレット、同第０２／５５５０１号パンフレット、同第０４／０５２７９号パンフレット、同第０４／０７４８１号パンフレット、同第０４／０７４５８号パンフレット、同第０４／０９７８４号パンフレット、同第０２／５９１１０号パンフレット、同第９９／４５００９号パンフレット、同第００／５９５０９号パンフレット、同第９９／６１４２２号パンフレット、米国特許第５，９９０，１４１号明細書、国際公開第００／１２０８９号パンフレット及び同第００／０２８７１号パンフレット。

いくつかの実施形態では、併用薬は少なくとも１種の抗血管形成剤と組み合わせた本発明の組成物を含む。薬剤は、インビトロで合成により調製された化学組成物、抗体、抗原結合領域、放射性核種並びにそれらの組み合わせ及び抱合体を含むが、これらに限定されない。薬剤は、アゴニスト、アンタゴニスト、アロステリック調節因子、毒素であり得るか、又はより一般的には、その標的を阻害又は刺激（例えば、受容体若しくは酵素の活性化又は阻害）するように作用し得、それにより細胞死を促進するか又は細胞成長を停止し得る。

例示的な抗血管形成剤には、ＥＲＢＩＴＵＸ（商標）（ＩＭＣ－Ｃ２２５）、ＫＤＲ（キナーゼドメイン受容体）阻害剤（例えば、キナーゼドメイン受容体に特異的に結合する抗体及び抗原結合領域）、ＡＶＡＳＴＩＮ（商標）又はＶＥＧＦ－ＴＲＡＰ（商標）などの抗ＶＥＧＦ剤（例えば、ＶＥＧＦ又は可溶性ＶＥＧＦ受容体若しくはそのリガンド結合領域に特異的に結合する抗体又は抗原結合領域）、及び抗ＶＥＧＦ受容体薬（例えば、それに特異的に結合する、抗体又は抗原結合領域）、Ｖｅｃｔｉｂｉｘ（パニツムマブ）、ＩＲＥＳＳＡ（商標）（ゲフィチニブ）、ＴＡＲＣＥＶＡ（商標）（エルロチニブ）などのＥＧＦＲ阻害剤（例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域）、抗Ａｎｇ１及び抗Ａｎｇ２剤（例えば、それらに、又はそれらの受容体、例えば、Ｔｉｅ２／Ｔｅｋ）、及び抗Ｔｉｅ２キナーゼ阻害剤（例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域）が含まれる。本発明の医薬組成物はまた、特異的に結合し、増殖因子の活性を阻害する１種以上の薬剤（例えば、抗体、抗原結合領域又は可溶性受容体）、例えば、受容体「ｃ－ｍｅｔ」に特異的に結合する肝細胞増殖因子（ＨＧＦ、散乱因子としても知られる）のアンタゴニスト及び抗体又は抗原結合領域などを含むことができる。

他の抗血管形成剤としては、Ｃａｍｐａｔｈ、ＩＬ－８、Ｂ－ＦＧＦ、Ｔｅｋアンタゴニスト（Ｃｅｒｅｔｔｉら、米国特許出願公開第２００３／０１６２７１２号明細書；米国特許第６，４１３，９３２号明細書）、抗ＴＷＥＡＫ剤（例えば、特異的に結合する抗体又は抗原結合領域、又は可溶性ＴＷＥＡＫ受容体アンタゴニスト；Ｗｉｌｅｙ、米国特許第６，７２７，２２５号明細書を参照されたい）、インテグリンのそのリガンドへの結合に拮抗するＡＤＡＭジスインテグリンドメイン（Ｆａｎｓｌｏｗら、米国特許出願公開第２００２／００４２３６８号明細書）、特異的に結合する抗ｅｐｈ受容体及び／若しくは抗エフリン抗体又は抗原結合領域（米国特許第５，９８１，２４５号明細書；同第５，７２８，８１３号明細書；同第５，９６９，１１０号明細書；同第６，５９６，８５２号明細書；同第６，２３２，４４７号明細書；同第６，０５７，１２４号明細書、及びそれらの特許ファミリーのメンバー）、及び抗ＰＤＧＦ－ＢＢアンタゴニスト（例えば、特異的に結合する抗体又は抗原結合領域）、並びにＰＤＧＦ－ＢＢリガンドに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域、及びＰＤＧＦＲキナーゼ阻害剤（例えば、それに特異的に結合する抗体又は抗原結合領域）が挙げられる。

さらなる抗血管形成／抗腫瘍剤には、以下のものが含まれる：ＳＤ－７７８４（Ｐｆｉｚｅｒ，ＵＳＡ）；シレンジタイド（Ｍｅｒｃｋ ＫＧａＡ，Ｇｅｒｍａｎｙ，ＥＰＯ ７７０６２２）；ペガブタニブ八ナトリウム（Ｇｉｌｅａｄ Ｓｃｉｅｎｃｅｓ，ＵＳＡ）；アルファスタチン（ＢｉｏＡｃｔａ，ＵＫ）；Ｍ－ＰＧＡ（Ｃｅｌｇｅｎｅ，ＵＳＡ、米国特許第５７１２２９１号明細書）；イロマスタット（Ａｒｒｉｖａ，ＵＳＡ、米国特許第５８９２１１２号明細書）；エマキサニブ（Ｐｆｉｚｅｒ，ＵＳＡ、米国特許第５７９２７８３号明細書）；バタラニブ（Ｎｏｖａｒｔｉｓ，Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ）；２－メトキシエストラジオール（ＥｎｔｒｅＭｅｄ，ＵＳＡ）；ＴＬＣ ＥＬＬ－１２（Ｅｌａｎ，Ｉｒｅｌａｎｄ）；アネコルタブ酢酸エステル（Ａｌｃｏｎ，ＵＳＡ）；α－Ｄ１４８Ｍａｂ（Ａｍｇｅｎ，ＵＳＡ）；ＣＥＰ－７０５５（Ｃｅｐｈａｌｏｎ，ＵＳＡ）；抗Ｖｎ Ｍａｂ（Ｃｒｕｃｅｌｌ，Ｎｅｔｈｅｒｌａｎｄｓ）ＤＡＣ：抗血管形成剤（ＣｏｎｊｕＣｈｅｍ，Ｃａｎａｄａ）；アンギオシジン（ＩｎＫｉｎｅ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌ，ＵＳＡ）；ＫＭ－２５５０（協和発酵、日本）；ＳＵ－０８７９（Ｐｆｉｚｅｒ，ＵＳＡ）；ＣＧＰ－７９７８７（Ｎｏｖａｒｔｉｓ，Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ，欧州特許第９７００７０号明細書）；ＡＲＧＥＮＴ ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ（Ａｒｉａｄ，ＵＳＡ）；ＹＩＧＳＲ－Ｓｔｅａｌｔｈ（Ｊｏｈｎｓｏｎ＆Ｊｏｈｎｓｏｎ，ＵＳＡ）；フィブリノゲンＥ断片（ＢｉｏＡｃｔａ，ＵＫ）；血管形成阻害剤（Ｔｒｉｇｅｎ，ＵＫ）；ＴＢＣ－１６３５（Ｅｎｃｙｓｉｖｅ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌｓ，ＵＳＡ）；ＳＣ－２３６（Ｐｆｉｚｅｒ，ＵＳＡ）；ＡＢＴ－５６７（Ａｂｂｏｔｔ，ＵＳＡ）；メタスタチン（ＥｎｔｒｅＭｅｄ，ＵＳＡ）；血管形成阻害剤（Ｔｒｉｐｅｐ，Ｓｗｅｄｅｎ）；マスピン（Ｓｏｓｅｉ，日本）；２－メトキシエストラジオール（Ｏｎｃｏｌｏｇｙ Ｓｃｉｅｎｃｅｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ，ＵＳＡ）；ＥＲ－６８２０３－００（ＩＶＡＸ，ＵＳＡ）；ベネフィン（Ｌａｎｅ Ｌａｂｓ，ＵＳＡ）；Ｔｚ－９３（ツムラ、日本）；ＴＡＮ－１１２０（武田薬品工業、日本）；ＦＲ－１１１１４２（藤沢薬品工業、日本、日本特許第０２２３３６１０号公報）；血小板因子４（ＲｅｐｌｉＧｅｎ，ＵＳＡ，ＥＰ４０７１２２）；血管内皮増殖因子拮抗薬（Ｂｏｒｅａｎ，Ｄｅｎｍａｒｋ）；ベバシズマブ（ｐＩＮＮ）（Ｇｅｎｅｎｔｅｃｈ，ＵＳＡ）；血管形成阻害剤（ＳＵＧＥＮ，ＵＳＡ）；ＸＬ７８４（Ｅｘｅｌｉｘｉｓ，ＵＳＡ）；ＸＬ６４７（Ｅｘｅｌｉｘｉｓ，ＵＳＡ）；ＭＡｂ、α５β３インテグリン、第２世代（Ａｐｐｌｉｅｄ Ｍｏｌｅｃｕｌａｒ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ，ＵＳＡ及びＭｅｄＩｍｍｕｎｅ，ＵＳＡ）；遺伝子療法、網膜症（Ｏｘｆｏｒｄ ＢｉｏＭｅｄｉｃａ，ＵＫ）；エンザスタウリン塩酸塩（ＵＳＡＮ）、（Ｌｉｌｌｙ，ＵＳＡ）；ＣＥＰ７０５５（Ｃｅｐｈａｌｏｎ，ＵＳＡ及びＳａｎｏｆｉ－Ｓｙｎｔｈｅｌａｂｏ，Ｆｒａｎｃｅ）；ＢＣ１（Ｇｅｎｏａ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｏｆ Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓｅａｒｃｈ，Ｉｔａｌｙ）；血管形成阻害剤（Ａｌｃｈｅｍｉａ，Ａｕｓｔｒａｌｉａ）；ＶＥＧＦ拮抗薬（Ｒｅｇｅｎｅｒｏｎ，ＵＳＡ）；ｒＢＰＩ２１及びＢＰＩ誘導抗血管形成剤（ＸＯＭＡ，ＵＳＡ）；ＰＩ８８（Ｐｒｏｇｅｎ，Ａｕｓｔｒａｌｉａ）；，シレンギチド（ｐＩＮＮ）、（Ｍｅｒｃｋ ＫＧａＡ，；Ｍｕｎｉｃｈ Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，Ｓｃｒｉｐｐｓ Ｃｌｉｎｉｃ ａｎｄ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｆｏｕｎｄａｔｉｏｎ，ＵＳＡ）；セツキシマブ（ＩＮＮ）、（Ａｖｅｎｔｉｓ，Ｆｒａｎｃｅ）；ＡＶＥ８０６２（味の素、日本）；ＡＳ１４０４（Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｌａｂｏｒａｔｏｒｙ，Ｎｅｗ Ｚｅａｌａｎｄ）；ＳＧ２９２（Ｔｅｌｉｏｓ，ＵＳＡ）；エンドスタチン（Ｂｏｓｔｏｎ Ｃｈｉｌｄｒｅｎｓ Ｈｏｓｐｉｔａｌ，ＵＳＡ）；ＡＴＮ１６１（Ａｔｔｅｎｕｏｎ，ＵＳＡ）；アンギオスタチン（Ｂｏｓｔｏｎ Ｃｈｉｌｄｒｅｎｓ Ｈｏｓｐｉｔａｌ，ＵＳＡ）；２－メトキシエストラジオール（Ｂｏｓｔｏｎ Ｃｈｉｌｄｒｅｎｓ Ｈｏｓｐｉｔａｌ，ＵＳＡ）；ＺＤ６４７４（ＡｓｔｒａＺｅｎｅｃａ，ＵＫ）；ＺＤ６１２６（Ａｎｇｉｏｇｅｎｅ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌｓ，ＵＫ）；ＰＰＩ２４５８（Ｐｒａｅｃｉｓ，ＵＳＡ）；ＡＺＤ９９３５（ＡｓｔｒａＺｅｎｅｃａ，ＵＫ）；ＡＺＤ２１７１（ＡｓｔｒａＺｅｎｅｃａ，ＵＫ）；バタラニブ（ｐＩＮＮ）（Ｎｏｖａｒｔｉｓ，Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ及びＳｃｈｅｒｉｎｇ ＡＧ，Ｇｅｒｍａｎｙ）；組織因子経路阻害剤（ＥｎｔｒｅＭｅｄ，ＵＳＡ）；ペガプタニブ（Ｐｉｎｎ）（Ｇｉｌｅａｄ Ｓｃｉｅｎｃｅｓ，ＵＳＡ）；キサントリゾール（Ｙｏｎｓｅｉ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，Ｓｏｕｔｈ Ｋｏｒｅａ）；遺伝子ベースのワクチン、ＶＥＧＦ－２（Ｓｃｒｉｐｐｓ Ｃｌｉｎｉｃ ａｎｄ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｆｏｕｎｄａｔｉｏｎ，ＵＳＡ）；ＳＰＶ５．２（Ｓｕｐｒａｔｅｋ，Ｃａｎａｄａ）；ＳＤＸ１０３（Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ ｏｆ Ｃａｌｉｆｏｒｎｉａ，Ｓａｎ Ｄｉｅｇｏ，ＵＳＡ）；ＰＸ４７８（ＰｒｏｌＸ，ＵＳＡ）；メタスタチン（ＥｎｔｒｅＭｅｄ，ＵＳＡ）；トロポニンＩ（Ｈａｒｖａｒｄ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ）；ＳＵ６６６８（ＳＵＧＥＮ，ＵＳＡ）；ＯＸＩ４５０３（ＯＸｉＧＥＮＥ，ＵＳＡ）；ｏ－グアニジン（Ｄｉｍｅｎｓｉｏｎａｌ Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｉｃａｌｓ，ＵＳＡ）；モツポラミン（ｍｏｔｕｐｏｒａｍｉｎｅ）Ｃ（Ｂｒｉｔｉｓｈ Ｃｏｌｕｍｂｉａ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，Ｃａｎａｄａ）；ＣＤＰ７９１（Ｃｅｌｌｔｅｃｈ Ｇｒｏｕｐ，ＵＫ）；アチプリモド（ｐＩＮＮ）（ＧｌａｘｏＳｍｉｔｈＫｌｉｎｅ，ＵＫ）；Ｅ７８２０（エーザイ、日本）；ＣＹＣ３８１（Ｈａｒｖａｒｄ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ）；ＡＥ９４１（Ａｅｔｅｒｎａ，Ｃａｎａｄａ）；ワクチン、血管形成（ＥｎｔｒｅＭｅｄ，ＵＳＡ）；ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化剤阻害剤（Ｄｅｎｄｒｅｏｎ，ＵＳＡ）；オグルファニド（ｏｇｌｕｆａｎｉｄｅ）（ｐＩＮＮ）（Ｍｅｌｍｏｔｔｅ，ＵＳＡ）；ＨＩＦ－１アルファ阻害剤（Ｘｅｎｏｖａ，ＵＫ）；ＣＥＰ５２１４（Ｃｅｐｈａｌｏｎ，ＵＳＡ）；ＢＡＹ ＲＥＳ２６２２（Ｂａｙｅｒ，Ｇｅｒｍａｎｙ）；アンギオシジン（ＩｎＫｉｎｅ，ＵＳＡ）；Ａ６（Ａｎｇｓｔｒｏｍ，ＵＳＡ）；ＫＲ３１３７２（Ｋｏｒｅａ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｏｆ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ，Ｓｏｕｔｈ Ｋｏｒｅａ）；ＧＷ２２８６（ＧｌａｘｏＳｍｉｔｈＫｌｉｎｅ，ＵＫ）；ＥＨＴ０１０１（ＥｘｏｎＨｉｔ、フランス）；ＣＰ８６８５９６（Ｐｆｉｚｅｒ，ＵＳＡ）；ＣＰ５６４９５９（ＯＳＩ，ＵＳＡ）；ＣＰ５４７６３２（Ｐｆｉｚｅｒ，ＵＳＡ）；７８６０３４（ＧｌａｘｏＳｍｉｔｈＫｌｉｎｅ，ＵＫ）；ＫＲＮ６３３（キリンビール、日本）；薬物送達系、眼内、２－メトキシエストラジオール（ＥｎｔｒｅＭｅｄ，ＵＳＡ）；アンジネックス（Ｍａａｓｔｒｉｃｈｔ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，Ｎｅｔｈｅｒｌａｎｄｓ及びＭｉｎｎｅｓｏｔａ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ）；ＡＢＴ５１０（Ａｂｂｏｔｔ，ＵＳＡ）；ＡＡＬ９９３（Ｎｏｖａｒｔｉｓ，Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ）；ＶＥＧＩ（ＰｒｏｔｅｏｍＴｅｃｈ，ＵＳＡ）；腫瘍壊死因子－α阻害剤（Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅ ｏｎ Ａｇｉｎｇ，ＵＳＡ）；ＳＵ１１２４８（Ｐｆｉｚｅｒ，ＵＳＡ及びＳＵＧＥＮ，ＵＳＡ）；ＡＢＴ５１８（Ａｂｂｏｔｔ，ＵＳＡ）；ＹＨ１６（Ｙａｎｔａｉ Ｒｏｎｇｃｈａｎｇ，Ｃｈｉｎａ）；Ｓ－３ＡＰＧ（Ｂｏｓｔｏｎ Ｃｈｉｌｄｒｅｎｓ Ｈｏｓｐｉｔａｌ，ＵＳＡ及びＥｎｔｒｅＭｅｄ，ＵＳＡ）；ＭＡｂ、ＫＤＲ（ＩｍＣｌｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍｓ，ＵＳＡ）；ＭＡｂ、α５β１（Ｐｒｏｔｅｉｎ Ｄｅｓｉｇｎ，ＵＳＡ）；ＫＤＲキナーゼ阻害剤（Ｃｅｌｌｔｅｃｈ Ｇｒｏｕｐ，ＵＫ及びＪｏｈｎｓｏｎ＆Ｊｏｈｎｓｏｎ，ＵＳＡ）；ＧＦＢ１１６（Ｓｏｕｔｈ Ｆｌｏｒｉｄａ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ及びＹａｌｅ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ）；ＣＳ７０６（三共、日本）；コンブレタスタチンＡ４プロドラッグ（Ａｒｉｚｏｎａ Ｓｔａｔｅ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ）；コンドロイチン分解酵素ＡＣ（ＩＢＥＸ，Ｃａｎａｄａ）；ＢＡＹ ＲＥＳ２６９０（Ｂａｙｅｒ，Ｇｅｒｍａｎｙ）；ＡＧＭ１４７０（Ｈａｒｖａｒｄ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ、タケダ、日本及びＴＡＰ，ＵＳＡ）；ＡＧ１３９２５（Ａｇｏｕｒｏｎ，ＵＳＡ）；テトラチオモリブデン酸塩（Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ ｏｆ Ｍｉｃｈｉｇａｎ，ＵＳＡ）；ＧＣＳ１００（Ｗａｙｎｅ Ｓｔａｔｅ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ）ＣＶ２４７（Ｉｖｙ Ｍｅｄｉｃａｌ，ＵＫ）；ＣＫＤ７３２（Ｃｈｏｎｇ Ｋｕｎ Ｄａｎｇ，Ｓｏｕｔｈ Ｋｏｒｅａ）；ＭＡｂ、血管内皮増殖因子（Ｘｅｎｏｖａ，ＵＫ）；イルソグラジン（ＩＮＮ）（日本新薬、日本）；ＲＧ１３５７７（Ａｖｅｎｔｉｓ，Ｆｒａｎｃｅ）；ＷＸ３６０（Ｗｉｌｅｘ，Ｇｅｒｍａｎｙ）；スクアラミン（ｐＩＮＮ）（Ｇｅｎａｅｒａ，ＵＳＡ）；ＲＰＩ４６１０（Ｓｉｒｎａ，ＵＳＡ）；がん療法（Ｍａｒｉｎｏｖａ，Ａｕｓｔｒａｌｉａ）；ヘパラナーゼ阻害剤（ＩｎＳｉｇｈｔ，Ｉｓｒａｅｌ）；ＫＬ３１０６（Ｋｏｌｏｎ，Ｓｏｕｔｈ Ｋｏｒｅａ）；ホオノキオール（Ｅｍｏｒｙ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ，ＵＳＡ）；ＺＫ ＣＤＫ（Ｓｃｈｅｒｉｎｇ ＡＧ，Ｇｅｒｍａｎｙ）；ＺＫアンギオ（ＺＫ Ａｎｇｉｏ）（Ｓｃｈｅｒｉｎｇ ＡＧ，Ｇｅｒｍａｎｙ）；ＺＫ２２９５６１（Ｎｏｖａｒｔｉｓ，Ｓｗｉｔｚｅｒｌａｎｄ及びＳｃｈｅｒｉｎｇ ＡＧ，Ｇｅｒｍａｎｙ）；ＸＭＰ３００（ＸＯＭＡ，ＵＳＡ）；ＶＧＡ１１０２（大正製薬、日本）；ＶＥＧＦ受容体調節剤（Ｐｈａｒｍａｃｏｐｅｉａ，ＵＳＡ）；ＶＥ－カドヘリン－２拮抗薬（ＩｍＣｌｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍｓ，ＵＳＡ）；バソスタチン（Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｉｎｓｔｉｔｕｔｅｓ ｏｆ Ｈｅａｌｔｈ，ＵＳＡ）；ワクチン、Ｆｌｋ－１（ＩｍＣｌｏｎｅ Ｓｙｓｔｅｍｓ，ＵＳＡ）；ＴＺ９３（ツムラ、日本）；タムスタチン（Ｂｅｔｈ Ｉｓｒａｅｌ Ｈｏｓｐｉｔａｌ，ＵＳＡ）；切断可溶性ＦＬＴ１（血管内皮増殖因子受容体１）（Ｍｅｒｃｋ ＆ Ｃｏ，ＵＳＡ）；Ｔｉｅ－２リガンド類（Ｒｅｇｅｎｅｒｏｎ，ＵＳＡ）；及びトロンボスポンジン１阻害剤（Ａｌｌｅｇｈｅｎｙ Ｈｅａｌｔｈ，Ｅｄｕｃａｔｉｏｎ ａｎｄ Ｒｅｓｅａｒｃｈ Ｆｏｕｎｄａｔｉｏｎ，ＵＳＡ）。

オートファジー阻害剤としては、クロロキン、３－メチルアデニン、ヒドロキシクロロキン（Ｐｌａｑｕｅｎｉｌ（商標））、バフィロマイシンＡ１、５－アミノ－４イミダゾールカルボキサミドリボシド（ＡＩＣＡＲ）、オカダ酸、２Ａ型又は１型のタンパク質ホスファターゼを阻害するオートファジー抑制藻類毒素、ｃＡＭＰのアナログ並びにアデノシン、ＬＹ２０４００２、Ｎ６－メルカプトプリンリボシド及びビンブラスチンなどのｃＡＭＰレベルを上昇させる薬物が挙げられるが、これらに限定されない。加えて、ＡＴＧ５（オートファジーに関与する）を含むが、これに限定されない、タンパク質の発現を阻害するアンチセンス又はｓｉＲＮＡも使用され得る。

がんの治療に用いることができ、且つ本発明の１つ以上の化合物と併用することのできる追加の薬学的に活性な化合物／薬剤としては、エポエチンα；ダルベポエチンα；パニツムマブ；ペグフィルブラスチム；パリフェルミン；フィルグラスチム；デノスマブ；アンセスチム；ＡＭＧ１０２；ＡＭＧ３８６；ＡＭＧ４７９；ＡＭＧ６５５；ＡＭＧ７４５；ＡＭＧ９５１；及びＡＭＧ７０６、又はそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。

ある種の実施形態では、本明細書で提供される組成物は、化学療法剤と併用して投与される。好適な化学療法剤としては、ビンカアルカロイド（例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン及びビンオレルビン）パクリタキセル、エピジポドフィロトキシン（例えば、エトポシド及びテニポシド）、抗生物質（例えば、ダクチノマイシン（アクチノマイシン Ｄ）、ダウノルビシン、ドキソルビシン及びイダルビシン）、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリカマイシン（ミトラマイシン）、マイトマイシン、酵素（例えば、Ｌ－アスパラギンを全身的に代謝し、自らのアスパラギンを合成する能力を有さない細胞を取り除くＬ－アスパラギナーゼ）、抗血小板剤、ナイトロジェンマスタード（例えば、などの抗増殖性／抗有糸分裂性アルキル化剤、メクロレタミン、シクロホスファミド及びアナログ、メルファラン並びにクロラムブシル）エチレンイミン及びメチルメラミン（例えば、ヘキサメチルメラミン及びチオテパ）、ＣＤＫ阻害剤（例えば、セリシクリブ、ＵＣＮ－０１、Ｐ１４４６Ａ－０５、ＰＤ－０３３２９９１、ジナシクリブ、Ｐ２７－００、ＡＴ－７５１９、ＲＧＢ２８６６３８及びＳＣＨ７２７９６５）、アルキルスルホネート（例えば、ブスルファン）、ニトロソウレア（例えば、カルムスチン（ＢＣＮＵ）及びアナログ並びにストレプトゾシン）、トラゼン－ダカルバジニン（ＤＴＩＣ）、葉酸アナログ（例えば、などの抗増殖性／抗有糸分裂性代謝拮抗剤、メトトレキサート）ピリミジンアナログ（例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン及びシタラビン）、プリンアナログ及び関連阻害剤（例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン及び２－クロロデオキシアデノシン）、アロマターゼ阻害剤（例えば、アナストロゾール、エキセメスタン及びレトロゾール）及び白金配位錯体（例えば、シスプラチン及びカルボプラチン）、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、アミノグルテチミド、ヒストンデアセチラーゼ（ＨＤＡＣ）阻害剤（例えば、トリコスタチン、酪酸ナトリウム、アピシダン、スベロイルアニリドヒドロキサム酸（ｈｙｄｒｏａｍｉｃ ａｃｉｄ）、ボリノスタット、ＬＢＨ ５８９、ロミデプシン、ＡＣＹ－１２１５及びパノビノスタット）、ｍＴｏｒ阻害剤（例えば、テムシロリムス、エベロリムス、リダホロリムス及びシロリムス）、ＫＳＰ（Ｅｇ５）阻害剤（例えば、Ａｒｒａｙ ５２０）、ＤＮＡ結合剤（例えば、ザリプシス）、ＰＩ３Ｋデルタ阻害剤（例えば、ＧＳ－１１０１及びＴＧＲ－１２０２）、ＰＩ３Ｋデルタ及びガンマ阻害剤（例えば、ＣＡＬ－１３０）、マルチキナーゼ阻害剤（例えば、ＴＧ０２及びソラフェニブ）、ホルモン（例えば、エストロゲン）及び黄体形成（ｌｅｕｔｉｎｉｚｉｎｇ）ホルモン放出ホルモン（ＬＨＲＨ）アゴニスト（例えば、ゴセレリン、ロイプロリド及びトリプトレリン）などのホルモンアゴニスト、ＢＡＦＦ中和抗体（例えば、ＬＹ２１２７３９９）、ＩＫＫ阻害剤、ｐ３８ＭＡＰＫ阻害剤、抗ＩＬ－６（例えば、ＣＮＴＯ３２８）、テロメラーゼ阻害剤（例えば、ＧＲＮ１６３Ｌ）、オーロラキナーゼ阻害剤（例えば、ＭＬＮ８２３７、ＡＭＧ ９００、ＡＺＤ－１１５２）、細胞表面モノクローナル抗体（例えば、抗ＣＤ３８（ＨＵＭＡＸ－ＣＤ３８）、抗ＣＳ１（例えば、エロツズマブ）、ＨＳＰ９０阻害剤（例えば、１７ＡＡＧ及びＫＯＳ ９５３）、Ｐ１３Ｋ／Ａｋｔ阻害剤（例えば、ペリフォシン）、Ａｋｔ阻害剤（例えば、ＧＳＫ－２１４１７９５）、ＰＫＣ阻害剤（例えば、エンザスタウリン）、ＦＴＩ（例えば、Ｚａｒｎｅｓｔｒａ（商標））、抗ＣＤ１３８（例えば、ＢＴ０６２）、Ｔｏｒｃ１／２特異的キナーゼ阻害剤（例えば、ＩＮＫ１２８）、キナーゼ阻害剤（例えば、ＧＳ－１１０１）、ＥＲ／ＵＰＲ標的化剤（例えば、ＭＫＣ－３９４６）、ｃＦＭＳ阻害剤（例えば、ＡＲＲＹ－３８２）、ＪＡＫ１／２阻害剤（例えば、ＣＹＴ３８７）、ＰＡＲＰ阻害剤（例えば、オラパリブ、タラゾパリブ、ニラパリブ、ベリパリブ（ＡＢＴ－８８８））、ＢＣＬ－２アンタゴニストなどの天然産物が挙げられ得る。他の化学療法剤としては、メクロレタミン、カンプトテシン、イホスファミド、タモキシフェン、ラロキシフェン、ゲムシタビン、ナベルビン、ソラフェニブ、又は上記の任意のアナログ若しくは誘導変異体が挙げられ得る。

本発明の化合物は、当業者によく知られている放射線療法、ホルモン療法、手術及び免疫療法と組み合わせても使用され得る。

ある種の実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、ステロイドと併用して投与される。好適なステロイドは、２１－アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニソン、クロベタゾール、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾール、デフラザコート、デソニド、デソキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノキソロン、フルアザコート、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、フォルモコルタル、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ハロメタゾン、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、パラメタゾン、プレドニカルベート、プレドニゾロン、プレドニゾロン２５－ジエチルアミノアセテート、リン酸プレドニゾロンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサセトニド並びにそれらの塩及び／又は誘導体を含み得るが、これらに限定されない。特定の実施形態では、本発明の化合物は、悪心を治療する追加の薬学的に活性な薬剤と組み合わせても使用され得る。悪心を治療するために使用され得る薬剤の例としては、次の：ドロナビノール；グラニセトロン；メトクロプラミド；オンダンセトロン；及びプロクロルペラジン；又はそれらの薬学的に許容される塩が挙げられる。

本開示の化合物又は医薬組成物はまた、ＥＧＦＲ阻害剤、ＭＥＫ阻害剤、ＰＩ３Ｋ阻害剤、ＡＫＴ阻害剤、ＴＯＲ阻害剤、及び抗免疫療法（ＰＤ－１、抗ＰＤＬ－１、抗ＣＴＬＡ４、抗ＬＡＧ１、及び抗ＯＸ４０剤を含むもの）、ＧＩＴＲアゴニスト、ＣＡＲ－Ｔ細胞、及びＢｉＴＥから選択される１つ以上の物質の一定量と組み合わせて使用することができる。

ＥＧＦＲ阻害剤には、小分子アンタゴニスト、抗体阻害剤、又は特異的アンチセンスヌクレオチド若しくはｓｉＲＮＡが含まれるが、これらに限定されない。ＥＧＦＲの有用な抗体阻害剤には、セツキシマブ（Ｅｒｂｉｔｕｘ）、パニツムマブ（Ｖｅｃｔｉｂｉｘ）、ザルツムマブ、ニモツズマブ、及びマツズマブが含まれる。ＥＧＦＲの小分子アンタゴニストには、ゲフィチニブ、エルロチニブ（Ｔａｒｃｅｖａ）、及び最近ではラパチニブ（ＴｙｋｅｒＢ）が含まれる。例えば、Ｙａｎ Ｌ，ｅｔ．ａｌ．，Ｐｈａｒｍａｃｏｇｅｎｅｔｉｃｓ ａｎｄ Ｐｈａｒｍａｃｏｇｅｎｏｍｉｃｓ Ｉｎ Ｏｎｃｏｌｏｇｙ Ｔｈｅｒａｐｅｕｔｉｃ Ａｎｔｉｂｏｄｙ Ｄｅｖｅｌｏｐｍｅｎｔ，ＢｉｏＴｅｃｈｎｉｑｕｅｓ ２００５；３９（４）：５６５－８及びＰａｅｚ Ｊ Ｇ，ｅｔ．ａｌ．，ＥＧＦＲ Ｍｕｔａｔｉｏｎｓ Ｉｎ Ｌｕｎｇ Ｃａｎｃｅｒ Ｃｏｒｒｅｌａｔｉｏｎ Ｗｉｔｈ Ｃｌｉｎｉｃａｌ Ｒｅｓｐｏｎｓｅ Ｔｏ Ｇｅｆｉｔｉｎｉｂ Ｔｈｅｒａｐｙ，Ｓｃｉｅｎｃｅ ２００４；３０４（５６７６）：１４９７－５００を参照されたい。

小分子ＥＧＦＲ阻害剤の非限定的な例としては、以下の特許公報に記載されているＥＧＦＲ阻害剤及び前記ＥＧＦＲ阻害剤の薬学的に許容される全ての塩及び溶媒和物のいずれかが挙げられる：１９９２年１２月３０日に公開された欧州特許出願公開第５２０７２２号明細書；１９９３年１０月２０日に公開された欧州特許出願公開第５６６２２６号明細書；１９９６年１０月３１日に公開された国際公開第９６／３３９８０号パンフレット；１９９８年５月５日発行の米国特許第５，７４７，４９８号明細書；１９９６年１０月３日公開の国際公開第９６／３０３４７号パンフレット；１９９７年８月６日公開の欧州特許出願公開第７８７７７２号明細書；１９９７年８月２１日公開の国際公開第９７／３００３４号パンフレット；１９９７年８月２１日公開の同第９７／３００４４号パンフレット；１９９７年１０月２３日公開の同第９７／３８９９４号パンフレット；１９９７年１２月３１日公開の同第９７／４９６８８号パンフレット；１９９８年４月２２日公開の欧州特許出願公開第８３７０６３号明細書；１９９８年１月２２日公開の国際公開第９８／０２４３４号パンフレット；１９９７年１０月２３日公開の同第９７／３８９８３号パンフレット；１９９５年７月２７日公開の同第９５／１９７７４号パンフレット；１９９５年７月２７日公開の同第９５／１９９７０号パンフレット；１９９７年４月１７日公開の同第９７／１３７７１号パンフレット；１９９８年１月２２日公開の同第９８／０２４３７号パンフレット；１９９８年１月２２日公開の同第９８／０２４３８号パンフレット；１９９７年９月１２日公開の同第９７／３２８８１号パンフレット；１９９８年１月２９日公開の独国特許出願公開第１９６２９６５２号明細書；１９９８年８月６日公開の国際公開第９８／３３７９８号パンフレット；１９９７年９月１２日公開の同第９７／３２８８０号パンフレット；１９９７年９月１２日公開の同第９７／３２８８０号パンフレット；１９９５年１１月１５日公開の欧州特許出願公開第６８２０２７号明細書；１９７年１月２３日公開の国際公開第９７／０２２６６号パンフレット；１９９７年７月３１日公開の同第９７／２７１９９号パンフレット；１９９８年２月２６日公開の同第９８／０７７２６号パンフレット；１９９７年９月２５日公開の同第９７／３４８９５号パンフレット；１９９６年１０月１０日公開の同第９６／３１５１０号パンフレット；１９９８年４月９日公開の同第９８／１４４４９号パンフレット；１９９８年４月９日公開の同第９８／１４４５０号パンフレット；１９９８年４月９日公開の同第９８／１４４５１号パンフレット；１９９５年４月１３日公開の同第９５／０９８４７号パンフレット；１９９７年５月２９日公開の同第９７／１９０６５号パンフレット；１９９８年４月３０日公開の同第９８／１７６６２号パンフレット；１９９８年８月４日に発行された米国特許第５，７８９，４２７号明細書；１９９７年７月２２日に発行された同第５，６５０，４１５号明細書；１９９７年８月１２日に発行された同第５，６５６，６４３号明細書；１９９９年７月１５日に公開された国際公開第９９／３５１４６号パンフレット；１９９９年７月１５日に公開された同第９９／３５１３２パンフレット；１９９９年２月１８日に公開された同第９９／０７７０１パンフレット及び１９９２年１１月２６日に公開された同第９２／２０６４２パンフレット。小分子ＥＧＦＲ阻害剤の追加の非限定的な例としては、Ｔｒａｘｌｅｒ，Ｐ．，１９９８，Ｅｘｐ．Ｏｐｉｎ．Ｔｈｅｒ．Ｐａｔｅｎｔｓ８（１２）：１５９９－１６２５に記載のＥＧＦＲ阻害剤のうちのいずれかが挙げられる。

抗体ベースのＥＧＦＲ阻害剤としては、その天然リガンドにより、ＥＧＦＲ活性化を部分的又は完全に遮断することができる任意の抗ＥＧＦＲ抗体又は抗体断片が挙げられる。抗体ベースのＥＧＦＲ阻害剤の非限定的な例としては、Ｍｏｄｊｔａｈｅｄｉ，Ｈ．，ｅｔ ａｌ．，１９９３，Ｂｒ．Ｊ．Ｃａｎｃｅｒ ６７：２４７－２５３；Ｔｅｒａｍｏｔｏ，Ｔ．，ｅｔ ａｌ．，１９９６，Ｃａｎｃｅｒ ７７：６３９－６４５；Ｇｏｌｄｓｔｅｉｎ ｅｔ ａｌ．，１９９５，Ｃｌｉｎ．Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓ．１：１３１１－１３１８；Ｈｕａｎｇ，Ｓ．Ｍ．，ｅｔ ａｌ．，１９９９，Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓ．１５：５９（８）：１９３５－４０；及びＹａｎｇ，Ｘ．，ｅｔ ａｌ．，１９９９，Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓ．５９：１２３６－１２４３に記載されているものが挙げられる。従って、ＥＧＦＲ阻害剤は、モノクローナル抗体Ｍａｂ Ｅ７．６．３（Ｙａｎｇ，１９９９、前掲）、又はＭａｂ Ｃ２２５（ＡＴＣＣアクセッション番号ＨＢ－８５０８）、又はその結合特異性を有する抗体若しくは抗体フラグメントであり得る。

ＭＥＫ阻害剤としては、ＣＩ－１０４０、ＡＺＤ６２４４、ＰＤ３１８０８８、ＰＤ９８０５９、ＰＤ３３４５８１、ＲＤＥＡ１１９、ＡＲＲＹ－１４２８８６、ＡＲＲＹ－４３８１６２及びＰＤ－３２５９０１が挙げられるが、これらに限定されない。

ＰＩ３Ｋ阻害剤には、ワートマニン、国際公開第０６／０４４４５３号パンフレットに記載の１７－ヒドロキシワートマニンアナログ、４－［２－（１Ｈ－インダゾール－４－イル）－６－［［４－（メチルスルホニル）ピペラジン－１－イル］メチル］チエノ［３，２－ｄ］ピリミジン－４－イル］モルホリン（ＧＤＣ ０９４１としても知られ、国際公開第０９／０３６，０８２号パンフレット及び国際公開第０９／０５５，７３０号パンフレットに記載がある）、２－メチル－２－［４－［３－メチル－２－オキソ－８－（キノリン－３－イル）－２，３－ジヒドロイミダゾ［４，５－ｃ］キノリン－１－イル］フェニル］プロピオニトリル（ＢＥＺ ２３５又はＮＶＰ－ＢＥＺ ２３５としても知られ、国際公開第０６／１２２８０６号パンフレットに記載がある）、（Ｓ）－１－（４－（（２－（２－アミノピリミジン－５－イル）－７－メチル－４－モルホリノチエノ［３，２－ｄ］ピリミジン－６－イル）メチル）ピペラジン－１－イル）－２－ヒドロキシプロパン－１－オン（国際公開第２００８／０７０７４０号パンフレットに記載がある）、ＬＹ２９４００２（Ａｘｏｎ Ｍｅｄｃｈｅｍから入手可能である２－（４－モルホリニル）－８－フェニル－４Ｈ－１－ベンゾピラン－４－オン）、ＰＩ １０３ヒドロクロリド（Ａｘｏｎ Ｍｅｄｃｈｅｍから入手可能である３－［４－（４－モルホリニルピリド－［３’，２’：４，５］フロ［３，２－ｄ］ピリミジン－２－イル］フェノールヒドロクロリド）、ＰＩＫ ７５（Ａｘｏｎ Ｍｅｄｃｈｅｍから入手可能であるＮ’－［（１Ｅ）－（６－ブロモイミダゾ［１，２－ａ］ピリジン－３－イル）メチレン］－Ｎ，２－ジメチル－５－ニトロベンゼンスルホノ－ヒドラジドハイドロクロリド）、ＰＩＫ ９０（Ａｘｏｎ Ｍｅｄｃｈｅｍから入手可能であるＮ－（７，８－ジメトキシ－２，３－ジヒドロ－イミダゾ［１，２－ｃ］キナゾリン－５－イル）－ニコチンアミド）、ＧＤＣ－０９４１ ビスメシレート（Ａｘｏｎ Ｍｅｄｃｈｅｍから入手可能である２－（１Ｈ－インダゾール－４－イル）－６－（４－メタンスルホニル－ピペラジン－１－イルメチル）－４－モルホリン－４－イル－チエノ［３，２－ｄ］ピリミジンビスメシレート）、ＡＳ－２５２４２４（Ａｘｏｎ Ｍｅｄｃｈｅｍから入手可能である５－［１－［５－（４－フルオロ－２－ヒドロキシ－フェニル）－フラン－２－イル］－メト－（Ｚ）－イリデン］－チアゾリジン－２，４－ジオン）及びＴＧＸ－２２１（Ａｘｏｎ Ｍｅｄｃｈｅｍから入手可能である７－メチル－２－（４－モルホリニル）－９－［１－（フェニルアミノ）エチル］－４Ｈ－ピリド－［１，２－ａ］ピリミジン－４－オン）、ＸＬ－７６５及びＸＬ－１４７が含まれるが、これらに限定されない。他のＰＩ３Ｋ阻害剤としては、デメトキシビリジン、ペリフォシン、ＣＡＬ１０１、ＰＸ－８６６、ＢＥＺ２３５、ＳＦ１１２６、ＩＮＫ１１１７、ＩＰＩ－１４５、ＢＫＭ１２０、ＸＬ１４７、ＸＬ７６５、パロミド５２９、ＧＳＫ１０５９６１５、ＺＳＴＫ４７４、ＰＷＴ３３５９７、ＩＣ８７１１４、ＴＧ１００－１１５、ＣＡＬ２６３、ＰＩ－１０３、ＧＮＥ－４７７、ＣＵＤＣ－９０７、及びＡＥＺＳ－１３６が挙げられる。

ＡＫＴ阻害剤としては、Ａｋｔ－１－１（Ａｋｔ１を阻害する）（Ｂａｒｎｅｔｔ ｅｔ ａｌ．（２００５）Ｂｉｏｃｈｅｍ．Ｊ．，３８５（Ｐｔ．２）、３９９－４０８）；Ａｋｔ－１－１，２（Ａｋ１及び２を阻害する）（Ｂａｒｎｅｔｔ ｅｔ ａｌ．（２００５）Ｂｉｏｃｈｅｍ．Ｊ．３８５（Ｐｔ．２）、３９９－４０８）；ＡＰＩ－５９ＣＪ－Ｏｍｅ（例えば、Ｊｉｎ ｅｔ ａｌ．（２００４）Ｂｒ．Ｊ．Ｃａｎｃｅｒ ９１，１８０８－１２）；１－Ｈ－イミダゾ［４，５－ｃ］ピリジニル化合物（例えば、国際公開第０５０１１７００号パンフレット）；インドール－３－カルビノール及びその誘導体（例えば、米国特許第６，６５６，９６３号明細書；Ｓａｒｋａｒ ａｎｄ Ｌｉ（２００４）Ｊ Ｎｕｔｒ．１３４（１２ Ｓｕｐｐｌ），３４９３Ｓ－３４９８Ｓ）；ペリフォシン（例えば、Ａｋｔの膜局在化を妨げる；Ｄａｓｍａｈａｐａｔｒａ ｅｔ ａｌ．（２００４）Ｃｌｉｎ．Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓ．１０（１５）、５２４２－５２，２００４）；ホスファチジルイノシトールエーテル脂質類似体（例えば、Ｇｉｌｌｓ ａｎｄ Ｄｅｎｎｉｓ（２００４）Ｅｘｐｅｒｔ．Ｏｐｉｎ．Ｉｎｖｅｓｔｉｇ．Ｄｒｕｇｓ １３，７８７－９７）；及びトリシリビン（ＴＣＮ若しくはＡＰＩ－２又はＮＣＩ識別子：ＮＳＣ １５４０２０；Ｙａｎｇ ｅｔ ａｌ．（２００４）Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓ．６４：４３９４－９）が挙げられるが、これに限定されない。

ＴＯＲ阻害剤には、ＡＰ－２３５７３、ＣＣＩ－７７９、エベロリムス、ＲＡＤ－００１、ラパマイシン、テムシロリムス、ＡＴＰ競合型ＴＯＲＣ１／ＴＯＲＣ２阻害剤（ＰＩ－１０３、ＰＰ２４２、ＰＰ３０及びトリン１を含む）を含む阻害剤が含まれるが、これらに限定されない。ＦＫＢＰ１２エンハンサーにおける他のＴＯＲ阻害剤；以下のものを含むラパマイシン及びその誘導体：ＣＣＩ－７７９（テムシロリムス）、ＲＡＤ００１（エベロリムス；国際公開第９４０９０１０号パンフレット）及びＡＰ２３５７３；ラパログ、例えば国際公開第９８／０２４４１号パンフレット及び国際公開第０１／１４３８７号パンフレットで開示されているもの、例えばＡＰ２３５７３、ＡＰ２３４６４又はＡＰ２３８４１；４０－（２－ヒドロキシエチル）ラパマイシン、４０－［３－ヒドロキシ（ヒドロキシメチル）メチルプロパノエート］－ラパマイシン（ＣＣ１７７９とも呼ばれる）、４０－エピ－（テトラゾリル）－ラパマイシン（ＡＢＴ５７８とも呼ばれる）、３２－デオキソラパマイシン、１６－ペンチニルオキシ－３２（Ｓ）－ジヒドロラパニシン（ｄｉｈｙｄｒｏｒａｐａｎｙｃｉｎ）及び国際公開第０５００５４３４号パンフレットで開示されている他の誘導体；米国特許第５，２５８，３８９号明細書、国際公開第９４／０９０１０１号パンフレット、国際公開第９２／０５１７９号パンフレット、米国特許第５，１１８，６７７号明細書、米国特許第５，１１８，６７８号明細書、米国特許第５，１００，８８３号明細書、米国特許第５，１５１，４１３号明細書、米国特許第５，１２０，８４２号明細書、国際公開第９３／１１１１３０号パンフレット、国際公開第９４／０２１３６号パンフレット、国際公開第９４／０２４８５号パンフレット、国際公開第９５／１４０２３号パンフレット、国際公開第９４／０２１３６号パンフレット、国際公開第９５／１６６９１号パンフレット、国際公開第９６／４１８０７号パンフレット、国際公開第９６／４１８０７号パンフレット及び米国特許第５，２５６，７９０号明細書で開示されている誘導体；リン含有ラパマイシン誘導体（例えば、国際公開第０５０１６２５２号パンフレット）；４Ｈ－１－ベンゾピラン－４－オン誘導体（例えば、米国仮特許出願第６０／５２８，３４０号明細書）。

免疫療法には、抗ＰＤ－１剤、抗ＰＤＬ－１剤、抗ＣＴＬＡ－４剤、抗ＬＡＧ１剤、及び抗ＯＸ４０剤が含まれるが、これらに限定されない。例示的な抗ＰＤ－１抗体及びそれらの使用方法は、Ｇｏｌｄｂｅｒｇ ｅｔ ａｌ．，Ｂｌｏｏｄ １１０（１）：１８６－１９２（２００７）、Ｔｈｏｍｐｓｏｎ ｅｔ ａｌ．，Ｃｌｉｎ．Ｃａｎｃｅｒ Ｒｅｓ．１３（６）：１７５７－１７６１（２００７）及びＫｏｒｍａｎ ｅｔ ａｌ．，国際出願第ＰＣＴ／ＪＰ２００６／３０９６０６号明細書（国際公開第２００６／１２１１６８Ａ１号パンフレット）に記載されており、これらはそれぞれ参照により本明細書に明示的に組み込まれる。これらとしては、以下のものが含まれる：Ｙｅｒｖｏｙ（商標）（イピリムマブ）又はトレメリムマブ（ＣＴＬＡ－４に）、ガリキシマブ（Ｂ７．１に）、ＢＭＳ－９３６５５８（ＰＤ－１に）、ＭＫ－３４７５（ＰＤ－１に）、ＡＭＰ２２４（Ｂ７ＤＣに）、ＢＭＳ－９３６５５９（Ｂ７－Ｈ１に）、ＭＰＤＬ３２８０Ａ（Ｂ７－Ｈ１に）、ＭＥＤＩ－５７０（ＩＣＯＳに）、ＡＭＧ５５７（Ｂ７Ｈ２に）、ＭＧＡ２７１（Ｂ７Ｈ３に）、ＩＭＰ３２１（ＬＡＧ－３に）、ＢＭＳ－６６３５１３（ＣＤ１３７に）、ＰＦ－０５０８２５６６（ＣＤ１３７に）、ＣＤＸ－１１２７（ＣＤ２７に）、ａｎｔｉ－ＯＸ４０（Ｐｒｏｖｉｄｅｎｃｅ Ｈｅａｌｔｈ Ｓｅｒｖｉｃｅｓ）、ｈｕＭＡｂＯＸ４０Ｌ（ＯＸ４０Ｌに）、アタシセプト（ＴＡＣＩに）、ＣＰ－８７０８９３（ＣＤ４０に）、ルカツムマブ（ＣＤ４０に）、ダセツズマブ（ＣＤ４０に）、ムロモナブ－ＣＤ３（ＣＤ３に）、イピリムマブ（ＣＴＬＡ－４に）。免疫療法はまた、遺伝子操作されたＴ細胞（例えば、ＣＡＲ－Ｔ細胞）及び二重特異性抗体（例えば、ＢｉＴＥ）を含む。

ＧＩＴＲアゴニストとしては、米国特許第６，１１１，０９０ｂｏｘ．ｃ号明細書、欧州特許第０９０５０５Ｂ１号明細書、米国特許第８，５８６，０２３号明細書、国際公開第２０１０／００３１１８号パンフレット及び同第２０１１／０９０７５４号パンフレットに記載されたＧＩＴＲ融合タンパク質、又は、例えば、米国特許第７，０２５，９６２号明細書、欧州特許第１９４７１８３Ｂ１号明細書、米国特許第７，８１２，１３５号明細書、同第８，３８８，９６７号明細書、同第８，５９１，８８６号明細書、欧州特許第１８６６３３９号明細書、国際公開第２０１１／０２８６８３号パンフレット、同第２０１３／０３９９５４号パンフレット、同第２００５／００７１９０号パンフレット、同第２００７／１３３８２２号パンフレット、同第２００５／０５５８０８号パンフレット、同第９９／４０１９６号パンフレット、同第２００１／０３７２０号パンフレット、同第９９／２０７５８号パンフレット、同第２００６／０８３２８９号パンフレット、同第２００５／１１５４５１号パンフレット、米国特許第７，６１８，６３２号明細書及び国際公開第２０１１／０５１７２６号パンフレットに記載されたＧＩＴＲ融合タンパク質などのＧＩＴＲ融合タンパク質及び抗ＧＩＴＲ抗体（例えば、二価の抗ＧＩＴＲ抗体）が挙げられるが、これらに限定されない。

本明細書に記載した化合物は、治療される状態に応じて、本明細書で開示した薬剤又は他の好適な薬剤と組み合わせて使用され得る。従って、いくつかの実施形態では、本開示の１種以上の化合物は、上記の他の薬剤と同時投与されることになる。併用療法で使用される場合、本明細書に記載の化合物は、第２の薬剤と同時に又は個別に投与される。この併用投与は、同じ投与形態の２種の薬剤の同時投与、個別の投与形態の同時投与及び個別の投与を含み得る。即ち、本明細書に記載した化合物及び上記薬剤のいずれかを同じ投与形態で一緒に製剤化し、同時投与することができる。代わりに、本開示の化合物及び上記の薬剤のいずれかを同時に投与することができ、ここで、両方の薬剤は、個別の製剤中に存在している。別の代替では、本開示の化合物に引き続いて、上記の薬剤のいずれかを投与し得るか又はそれとは逆の順序で投与し得る。個別の投与プロトコルのいくつかの実施形態では、本開示の化合物及び上記の任意の薬剤は、数分間の間隔、又は数時間の間隔、又は数日の間隔で投与される。

本発明の一態様として、個別に投与され得る薬学的に活性な化合物の組み合わせにより、疾患／状態を治療することが検討されているため、本発明は、個別の医薬組成物をキットの形態に組み合わせることに更に関する。本キットは、２種の個別の医薬組成物：本発明の化合物、及び第２の医薬化合物を含む。本キットは、分割されたボトル又は分割された金属箔の袋等、個別の組成物を収容するための容器を含む。容器の別の例としては、注射器、箱及びバッグが挙げられる。いくつかの実施形態では、キットは、個別の成分の使用のための説明書を含む。キット形態は、個別の成分が好ましくは異なる投薬形態（例えば、経口及び非経口）で投与される場合、異なる投与間隔で投与される場合、又は組み合わせの個々の成分の滴定が処方する医療専門家により所望される場合に特に有利である。

実験
略語：本明細書では、下記の略語を使用することができる：

別段の断りがない限り、全ての物質は、市販業者から入手し、更に精製することなく使用した。別段の指示がない限り、全ての部は重量基準であり、温度は摂氏温度単位である。全てのマイクロ波補助反応は、Ｂｉｏｔａｇｅ（商標）からのＳｍｉｔｈ Ｓｙｎｔｈｅｓｉｚｅｒ（商標）を用いて実施した。全ての化合物は、これらの割り当てられた構造に一致するＮＭＲスペクトルを示した。融点はＢｕｃｈｉ機器上で判定し、補正しない。質量スペクトルデータは、エレクトロスプレーイオン化技術により測定した。全ての実施例を、高速液体クロマトグラフィーで判定して＞９０％に精製した。特に明記しない限り、反応は室温で実行した。

本発明の化合物の合成では、特定の離脱基の使用が望ましいことがあり得る。「離脱基」（「ＬＧ」）という用語は、一般に、求核試薬によって置換可能な基を指す。そのような離脱基は、当技術分野において周知である。離脱基の例としては、ハロゲン化物（例えば、Ｉ、Ｂｒ、Ｆ、Ｃｌ）、スルホン酸塩（例えば、メシル酸塩、トシル酸塩）、スルフィド（例えば、ＳＣＨ_３）、Ｎ－ヒドロキシスクシンイミド、Ｎ－ヒドロキシベンゾトリアゾールなどが挙げられるが、これらに限定されない。求核試薬の例としては、アミン、チオール、アルコール、グリニャール試薬、アニオン種（例えば、アルコキシド、アミド、カルバニオン）などが挙げられるが、これらに限定されない。

以下に示す実施例では、本発明の具体的な実施形態を説明する。これらの実施例は代表的なものであることを意味し、いかなる方法においても特許請求の範囲を限定することを意図しない。

液体に関してパーセント（％）が用いられる場合、これは溶液に対する体積パーセントであることに留意されたい。固体に用いられる場合、これは固体組成物パーセントである。市販業者から入手した材料は、典型的には更に精製することなく使用した。空気又は湿気に敏感な試薬を伴う反応は、典型的には窒素又はアルゴン雰囲気下で実施した。純度は２５４ｎｍ及び２１５ｎｍにＵＶ検出を備えた高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）システムを用いて測定した（システムＡ：Ａｇｉｌｅｎｔ Ｚｏｒｂａｘ Ｅｃｌｉｐｓｅ ＸＤＢ－Ｃ８ ４．６×１５０ｍｍ、５μｍ、０．１％のＴＦＡを含むＨ_２Ｏ中５～１００％のＣＨ_３ＣＮ、１．５ｍＬ／分で１５分間；システムＢ：Ｚｏｒｂａｘ ＳＢ－Ｃ８、４．６×７５ｍｍ、０．１％のギ酸を含むＨ_２Ｏ中１０～９０％のＣＨ_３ＣＮ、１．０ｍＬ／分で１２分間）（Ａｇｉｌｅｎｔ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ，Ｓａｎｔａ Ｃｌａｒａ，ＣＡ）。シリカゲルクロマトグラフィーは、一般的には、プレパックされたシリカゲルカートリッジ（Ｂｉｏｔａｇｅ，Ｕｐｐｓａｌａ，Ｓｗｅｄｅｎ又はＴｅｌｅｄｙｎｅ－Ｉｓｃｏ，Ｌｉｎｃｏｌｎ，ＮＥ）を用いて実施した。^１Ｈ ＮＭＲは、雰囲気温度で、Ｂｒｕｋｅｒ ＡＶ－４００（４００ＭＨｚ）分光計（Ｂｒｕｋｅｒ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ，Ｍａｄｉｓｏｎ，ＷＩ）又はＶａｒｉａｎ（Ａｇｉｌｅｎｔ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ，Ｓａｎｔａ Ｃｌａｒａ，ＣＡ）４００ＭＨｚ分光計上で記録した。全ての観察されたプロトンは、指定される適切な溶媒中のテトラメチルシラン（ＴＭＳ）又は他の内部標準からの百万分率（ｐｐｍ）低磁場として報告される。データを以下の通り報告する：化学シフト、多重度（ｓ＝一重項、ｄ＝二重項、ｔ＝三重項、ｑ＝四重項、ｂｒ＝ブロード、ｍ＝多重項）、結合定数、及びプロトンの数。低分解能質量スペクトル（ＭＳ）データを、２５４ｎｍ及び２１５ｎｍにＵＶ検出、並びに低共鳴エレクトロスプレーモード（ＥＳＩ）を備えたＡｇｉｌｅｎｔ１１００Ｓｅｒｉｅｓ（Ａｇｉｌｅｎｔ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ，Ｓａｎｔａ Ｃｌａｒａ，ＣＡ）ＬＣ／ＭＳ上で判定した。

一般的な合成スキーム
特に指示しない限り、これらの化合物を調製するのに用いられる出発物質及び試薬は、Ａｌｄｒｉｃｈ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏ．，（Ｍｉｌｗａｕｋｅｅ，Ｗｉｓ．）、Ｂａｃｈｅｍ（Ｔｏｒｒａｎｃｅ，Ｃａｌｉｆ．）、若しくはＳｉｇｍａ（Ｓｔ．Ｌｏｕｉｓ，Ｍｏ．）などの市販業者から入手可能であるか、又は、Ｆｉｅｓｅｒ ａｎｄ Ｆｉｅｓｅｒ’ｓ Ｒｅａｇｅｎｔｓ ｆｏｒ Ｏｒｇａｎｉｃ Ｓｙｎｔｈｅｓｉｓ，Ｖｏｌｕｍｅｓ１－１７（Ｊｏｈｎ Ｗｉｌｅｙ ａｎｄ Ｓｏｎｓ，１９９１）；Ｒｏｄｄ’ｓ Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ｏｆ Ｃａｒｂｏｎ Ｃｏｍｐｏｕｎｄｓ，Ｖｏｌｕｍｅｓ１－５ ａｎｄ Ｓｕｐｐｌｅｍｅｎｔａｌｓ（Ｅｌｓｅｖｉｅｒ Ｓｃｉｅｎｃｅ Ｐｕｂｌｉｓｈｅｒｓ，１９８９）；Ｏｒｇａｎｉｃ Ｒｅａｃｔｉｏｎｓ，Ｖｏｌｕｍｅｓ１－４０（Ｊｏｈｎ Ｗｉｌｅｙ ａｎｄ Ｓｏｎｓ，１９９１）、Ｍａｒｃｈ’ｓ Ａｄｖａｎｃｅｄ Ｏｒｇａｎｉｃ Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ，（Ｊｏｈｎ Ｗｉｌｅｙ ａｎｄ Ｓｏｎｓ，４ｔｈ Ｅｄｉｔｉｏｎ）、及びＬａｒｏｃｋ’ｓ Ｃｏｍｐｒｅｈｅｎｓｉｖｅ Ｏｒｇａｎｉｃ Ｔｒａｎｓｆｏｒｍａｔｉｏｎｓ（ＶＣＨ Ｐｕｂｌｉｓｈｅｒｓ Ｉｎｃ．，１９８９）などの参考文献に記載される手順に従う、当業者に既知の方法によって調製されるかのいずれかである。これらのスキームは、本発明の化合物を合成することのできるいくつかの方法を例示するに過ぎず、これらのスキームに様々な修正が実施可能であり、且つ、本開示を参照した当業者に示唆されるであろう。反応の出発物質及び中間体並びに最終生成物は、所望に応じて、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどが挙げられるがこれらに限定されない従来技術を用いて単離及び精製され得る。こうした材料は、物理定数及びスペクトルデータを含む従来の手段を用いて特性決定され得る。

別段の指示がない限り、本明細書に記載される反応は、大気圧下で、約－７８℃～約１５０℃、より好ましくは約０℃～約１２５℃、最も好ましくは室温（又は雰囲気温度）、例えば約２０℃の温度範囲にわたって起こる。

この一般合成の項における明確さのために、式（Ｉ）の化合物は、以下の環Ａｒ^１及び環Ａｒ^２を含有するように概略的に描写され得：

式中、基Ｌは本発明の概要で定義されるリンカー、すなわち－ＮＲ^３－（Ｃ＝Ｏ）－又は－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３であり、環Ａｒ^１はリンカーの左側に位置し、環Ａｒ^２はリンカーの右側に位置する。

一般的に、式（Ｉ）の化合物は、以下の３つの一般的工程を介して合成することができる：
工程１：環Ａｒ^１化合物の調製。
工程２：環Ａｒ^２化合物の調製。
工程３：環Ａｒ^１化合物の環Ａｒ^２化合物へのカップリング。

下記の一般的スキームは、溶媒、濃度、試薬、保護基、合成工程の順序、時間、温度などが十分に当業者の技術及び判断力の範囲内で必要に応じて修正できることを容易に理解する、通常の能力を有する合成化学者に指針を提供することが意図されている。

スキームＡ
一実施形態では、式（Ｉ）の化合物は下記の式（Ｉａ）を有する。

式（Ｉａ）の化合物の例としては、以下が挙げられるがこれに限定されない：

工程１ａ：環Ａｒ^１化合物の調製：環Ａｒ^１化合物の一実施形態としては、以下の式を有する化合物Ａ－１が挙げられ：

式中、基Ｒ^４及びＲ^５は独立してＨであり、これは市販されており、又は当業者により既知の方法及び試薬により調製することもできる。例えば、式中、Ｒ^２はＺ－Ｒ^１２であり、Ｚは、－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－ＮＲ^１１－、又は－ＮＲ^１１ＳＯ_２－Ｃ_０－４ａｌｋ－であり、Ｒ^１２は本発明の概要で定義されるとおりである式Ａ－１の化合物は、以下の適切な出発物質から調製することができる：

工程２ａ：環Ａｒ^２化合物の調製：

式中の各Ｗ^１はハロゲン、例えばフルオロ又はクロロである化合物Ａ－２は、酸塩化物に変換させ（ＳＯＣｌ_２を介して）、続いて、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、塩化メチレンなどといった好適な有機溶媒中でアルコールＰＧ^１ＯＨと反応させてメチルエステル又はベンジルエステルを形成させて、化合物Ａ－３を形成することができる。続いて化合物Ａ－３を、テトラヒドロフラン、ＤＭＦ、ジオキサンなどといった好適な有機溶媒中、ｔＢｕＯＫなどの塩基の存在下で、４，４－ジメチルオキサゾリジン－２－オンと反応させて、化合物Ａ－４を形成することができ、ここでＷ^１は化合物Ａ－２で定義された通りである。続いて化合物Ａ－４を、ＮＭＰ、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ＤＭＦ、塩化メチレンなどといった好適な有機溶媒中で、（１）６－アザスピロ［２．５］オクタン、（２）４，４－ジメチルピペリジン、（３）３，４，４－トリメチルピペリジン塩酸塩、（４）４－メチル－６－アザスピロ［２．５］オクタン、又は（５）７－アザスピロ［３．５］ノナンなどのＲ^ｘ試薬と反応させて化合物Ａ－５を形成することができ、続いてこれを水素ガスの存在下でＰｄ／Ｃなどの好適な脱保護剤と反応させて、化合物Ａ－６を形成することができる。

工程３ａ：環Ａｒ^１化合物の環Ａｒ^２化合物へのカップリング。

続いて化合物Ａ－６を、テトラヒドロフラン、塩化メチレンなどといった好適な有機溶媒中で酸塩化物（ＣＯＣｌ）_２又はＳＯＣｌ_２などの活性化剤と反応させて酸塩化物誘導体を形成することができ、続いてこれを化合物Ａ－１と反応させて、化合物Ａ－７を形成することができる。或いは、化合物Ａ－６を、Ｔ３Ｐ又はＨＡＴＵ若しくはＴＡＴＵの存在下で化合物Ａ－１と直接結合させて化合物Ａ－７を提供することもできる。続いて化合物Ａ－７をＮａＯＨなどの塩基で処理して化合物（Ｉａ）を得ることができる。

スキームＢ
スキームＢによれば、本発明の別の実施形態では、以下の構造（Ｉｂ）及び（Ｉｃ）を有する、本明細書で開示される式（Ｉ）の化合物：

は、下記の通り合成することができる。

別の実施形態では、本明細書で定義される、下記の式（Ｉｂ）又は（Ｉｃ）を有する式（Ｉ）の化合物：

は、スキームＢに従って合成することができる。式（Ｉｂ）又は（Ｉｃ）の化合物の例としては、

が挙げられるがこれらに限定されない。

工程１ａ：環Ａｒ^１化合物の調製：スキームＡにあるように、市販されており、又は当業者により既知の方法及び試薬により調製することもできる化合物１は、環Ａｒ^１化合物の例として用いられ得る。

工程２ｂ：環Ａｒ^２化合物の調製：

工程２ｂでは、化合物Ｂ－１（式中、Ｗ^３及びＷ^４のそれぞれは、独立してハロゲン、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードである）は、炭酸カリウムなどの塩基の存在下でヨウ化メチルなどの適切なカルボン酸保護基（ＰＧ_１試薬）と反応させてメチルエステルを形成するか、又はＮＭＰ、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ＤＭＦ、塩化メチレンなどといった好適な有機溶媒中で、その他の適切な保護基と反応させてベンジルエステルなどのその他のエステルを形成し、続いて、ＮＭＰ、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ＤＭＦ、塩化メチレンなどといった好適な有機溶媒中で、（１）６－アザスピロ［２．５］オクタン、（２）４，４－ジメチルピペリジン、（３）３，４，４－トリメチルピペリジン、（４）４－メチル－６－アザスピロ［２．５］オクタン、又は（５）７－アザスピロ［３．５］ノナンなどのＲ^ｘ試薬と反応させ化合物Ｂ－２を形成ることができ、ここでＷ^４は化合物Ｂ－１で定義された通りである。化合物Ｂ－１の例としては、４，６－ジクロロニコチン酸又は４，６－ジフルオロニコチン酸が挙げられる。続いて化合物Ｂ－２を、水酸化リチウムなどの塩基であり得る脱保護剤と反応させ、続いてＨＣｌなどの酸と混合して化合物Ｂ－３を形成することができ、ここでＷ^４は化合物Ｂ－２で定義された通りである。

工程３ｂ：環Ａｒ^１化合物の環Ａｒ^２化合物へのカップリング。

工程３ｂでは、続いて、ＥｔＯＡｃ、ＤＭＦ、塩化メチレン、ＤＣＥなどといった好適な有機溶媒中、１－プロパンホスホン酸無水物（Ｔ３Ｐ）又はＨＡＴＵ若しくはＴＡＴＵなどの活性化剤の存在下、且つＤＩＰＥＡの存在下で、化合物Ｂ－３を化合物Ａ－１と反応させて化合物Ｂ－４を形成することができ、ここでＷ^４は化合物Ｂ－３で定義された通りである。続いて化合物Ｂ－４を、テトラヒドロフラン、ＤＭＦ、ジオキサンなどといった好適な有機溶媒中、キサントホス及びＰｄ_２（ｄｂａ）_３などの触媒の存在下で、４，４－ジメチルオキサゾリジン－２－オンと反応させて化合物Ｂ－５を形成することができ、これを水酸化ナトリウムなどの塩基と反応させて化合物（Ｉｂ）を形成することができる。

工程３ｂ－１：環Ａｒ^１化合物の環Ａｒ^２化合物へのカップリング。

或いは、別の実施形態では、上記の工程３ｂで得られた化合物Ｂ－４を、ＣｕＩなどの金属触媒、塩基（Ｋ_３ＰＯ_４など）、及び（１Ｒ，２Ｒ）－Ｎ１，Ｎ２－ジメチルシクロヘキサン－１，２－ジアミンなどのリガンドの存在下で、２－ヒドロキシエタン－１－スルホンアミドと更に反応させて、式（Ｉｃ）の化合物を形成することができる。

スキームＣ
別の実施形態では、本明細書で定義される、下記の式（Ｉｄ）を有する式（Ｉ）の化合物：

は、スキームＣに従って合成することができる。式（Ｉｄ）の化合物の例としては、以下が挙げられるがこれに限定されない。

工程１ｃ：環Ａｒ^１化合物の調製：環Ａｒ^１化合物の一実施形態としては、以下の式を有する化合物Ｃ－１が挙げられ：

式中、基Ｒ^４及びＲ^５は独立してＨであり、Ｗ^５はハロゲン、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード、好ましくはフルオロであり、これは市販されており、又は当業者により既知の方法及び試薬により調製することもできる。

工程２ｂ：環Ａｒ^２化合物の調製：

工程２ｂでは、化合物Ｃ－２（式中、Ｗ^６及びＷ^７のそれぞれは、独立してハロゲン、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨードである）を、ＮＭＰ、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ＤＭＦ、塩化メチレンなどといった好適な有機溶媒中で、（１）６－アザスピロ［２．５］オクタン、（２）４，４－ジメチルピペリジン、（３）３，４，４－トリメチルピペリジン、（４）４－メチル－６－アザスピロ［２．５］オクタン、又は（５）７－アザスピロ［３．５］ノナンなどのＲ^ｘ試薬と反応させ、続いてニトロ基還元を行い、化合物Ｃ－３を形成することができ、ここでＷ^７は化合物Ｃ－２で定義された通りである。化合物Ｃ－２の例としては、４－ブロモ－２－フルオロ－１－ニトロベンゼンが挙げられるがこれに限定されない。

工程３ｂ：環Ａｒ^１化合物の環Ａｒ^２化合物へのカップリング。

工程３ｂでは、続いて、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ＤＭＦ、塩化メチレンなどといった好適な有機溶媒中、Ｔ３Ｐ又はＨＡＴＵ若しくはＴＡＴＵなどの活性化剤の存在下、且つＤＩＰＥＡの存在下で、化合物Ｃ－３を化合物Ｃ－１と反応させて化合物Ｃ－４を形成することができ、ここでＷ^７は化合物Ｃ－３で定義された通りである。続いて化合物Ｃ－４を、高温下、ＮＭＰ、ジオキサン、アセトニトリル、ＤＭＳＯ、ＤＭＦなどといった好適な有機溶媒中、好適な塩基の存在下で、Ｒ^２試薬と反応させて、化合物Ｃ－４を形成することができ、続いてこれを、ＣｕＩなどの触媒、ジメチルグリシンなどのリガンド、及びリン酸カリウムなどの塩基の存在下で、２－ヒドロキシエタン－１－スルホンアミドと反応させて、式（Ｉｄ）の化合物を形成することができる。

環Ａｒ^１中間体の調製：
中間体１：（Ｓ）－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミン。

マイクロ波バイアルに、２－アミノ－６－フルオロピリジン（０．２０ｇ、１．７８ｍｍｏｌ）と、（Ｓ）－２－メチル－モルホリン（０．５０ｍＬ、４．４０ｍｍｏｌ）と、水（０．５ｍＬ）と、を投入した。バイアルを密封し、２０５℃で３０分マイクロ波加熱した。反応混合物をＥｔＯＡｃと水とに分配した。分離した有機層をブラインで洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、続いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（ヘプタン中０％～４０％ＥｔＯＡｃ）、灰白色固体として（Ｓ）－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミンを得た（１、０．２６ｇ、１．３２ｍｍｏｌ、収率７４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １．２５（ｄ，Ｊ＝６．２６Ｈｚ，３Ｈ），２．５１（ｄｄ，Ｊ＝１２．５２，１０．３７Ｈｚ，１Ｈ），２．８７（ｔｄ，Ｊ＝１２．２８，３．４２Ｈｚ，１Ｈ），３．６１－３．７６（ｍ，２Ｈ），３．８８－４．０８（ｍ，３Ｈ），４．２０（ｂｒ ｓ，２Ｈ），５．９１（ｄ，Ｊ＝７．６３Ｈｚ，１Ｈ），５．９９（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ），７．２７－７．３３（ｍ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：１９４．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３１：６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド。

工程１．ＤＣＭ（１０ｍＬ）中６－ブロモピリジン－２－スルホニルクロリド（０．５０ｇ、１．９５ｍｍｏｌ、Ｓｕｚｈｏｕ Ｓｉｂｉａｎ，Ｐ．Ｒ．Ｃｈｉｎａ）の氷冷溶液に、トリエチルアミン（０．５４ｍＬ、３．９０ｍｍｏｌ）、続いてｔｅｒｔ－ブチルアミン（０．３１ｍＬ、２．９２ｍｍｏｌ）を添加した。反応混合物をＲＴで１．５時間撹拌し、続いて水（１０ｍＬ）で処理した。これをジクロロメタン（３×１５ｍＬ）で抽出した。 合わせた有機抽出物をブライン（１５ｍＬ）で洗浄し、無水Ｎａ_２ＳＯ_４乾燥させた。溶液を濾過し、減圧下で濃縮して、淡黄色油として粗製材料を得た。粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し（石油エーテル中１７％～２２％酢酸エチル）、灰白色固体として６－ブロモ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（３１Ａ、０．３５ｇ、１．１９ｍｍｏｌ、収率６１％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ７．９８（ｄｄ，Ｊ＝７．６，０．９Ｈｚ，１Ｈ），７．７５（ｔ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），７．６５（ｄｄ，Ｊ＝８．０，０．９Ｈｚ，１Ｈ），４．９６（ｓ，１Ｈ），及び１．２７（ｓ，９Ｈ）．

工程２．５００ｍＬ封管中で、６－ブロモ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（３１Ａ、１４．５０ｇ、４９．５０ｍｍｏｌ）と、Ｎ１，Ｎ２－ジメチルエタン－１，２－ジアミン（０．４４ｇ、４．９５ｍｍｏｌ）と、Ｋ_２ＣＯ_３（１．３６ｇ、９．８９ｍｍｏｌ）と、ヨウ化銅（Ｉ）（０．４７ｇ、２．４７３ｍｍｏｌ）と、水性アンモニア（１００ｍＬの２１重量％溶液、９７０ｍｍｏｌ）と、エチレングリコール（１００ｍＬ）と、の混合物を、６０℃で１８時間撹拌した。反応混合物をＲＴに冷却し、水（１５０ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（３×１００ｍＬ）で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン（５０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧下で濃縮して、淡黄色油として粗製材料を得た。粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し（クロロホルム中５％～６％メタノール）、灰白色固体として６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（３１、６．９４ｇ、３０．３ｍｍｏｌ、収率６１％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ７．５４（ｄｄｄ，Ｊ＝８．４，７．２，１．３Ｈｚ，１Ｈ），７．２１（ｓ，１Ｈ），７．０３（ｄｔ，Ｊ＝７．３，０．９Ｈｚ，１Ｈ），６．５９（ｄｔ，Ｊ＝８．４，１．０Ｈｚ，１Ｈ），６．３３（ｓ，２Ｈ），及び１．１２（ｄ，Ｊ＝１．３Ｈｚ，９Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２３０．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３２：４－メチル－６－モルホリノピリジン－２－アミン。

２５０ｍＬの圧力管に６－フルオロ－４－メチルピリジン－２－アミン（１０．０ｇ、７９ｍｍｏｌ、Ｓｕｚｈｏｕ Ｓｉｂｉａｎ ｃｈｅｍｉｃａｌｓ，ＰＲ Ｃｈｉｎａ）、モルホリン（８．３ｇ、９５ｍｍｏｌ）、及びＤＩＰＥＡ（４１．５ｍＬ、２３８ｍｍｏｌ）を添加した。管を密封して１５０℃で１８時間加熱した。反応混合物を水（１００ｍＬ）でクエンチし、ＥｔＯＡｃ（２×２５０ｍＬ）で抽出した。有機層をブライン（２００ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（ヘキサン中１％～１５％ＥｔＯＡｃ）、褐色非晶質固体として表題の化合物を得た（３２、８．５ｇ、４４ｍｍｏｌ、収率５６％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ５．７５（ｓ，１Ｈ），５．６７（ｓ，１Ｈ），５．４４（ｓ，２Ｈ），３．６５（ｔ，Ｊ＝８．４Ｈｚ，４Ｈ），３．３０（ｔ，Ｊ＝８．４Ｈｚ，４Ｈ），２．０６（ｓ，３Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：１９４．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３３：（Ｒ）－１－（６－アミノ－４－メチルピリジン－２－イル）ピペリジン－３－オール。
この化合物は、中間体３２に関して上述したものと類似する様式で調製した。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １．５０－１．７０（ｍ，３Ｈ），１．８１－１．８８（ｍ，２Ｈ），２．１５（ｓ，３Ｈ），３．３４－３．５６（ｍ，３Ｈ），３．６１－３．６７（ｍ，１Ｈ），３．８７（ｄｔ，Ｊ＝６．４８，３．２９Ｈｚ，１Ｈ），４．０４－４．２１（ｍ，２Ｈ），５．７２（ｓ，１Ｈ），５．９０（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２０８．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３４：（Ｒ）－５－フルオロ－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミン。

ジメチルスルホキシド（８．１０ｍＬ）中の６－ブロモ－５－フルオロピリジン－２－アミン（０．９０ｇ、４．７１ｍｍｏｌ）と、（Ｒ）－２－メチルモルホリン（０．４８ｇ、４．７１ｍｍｏｌ）と、酢酸カリウム（０．９２ｇ、９．４２ｍｍｏｌ）と、銅粉（３０ｍｇ、０．４７１ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１１０℃で１６時間加熱した。反応混合物をＲＴに冷却し、水（ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（２×１０ｍＬ）で抽出した。有機抽出物をブライン（１０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧濃縮して、黄色固体として粗製材料を得た。粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（ヘキサン中０％～１０％ＥｔＯＡｃ）、黄色油として（Ｒ）－５－フルオロ－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミンを得た（３４、０．５１０ｇ、２．４１ｍｍｏｌ、収率５１％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２１２．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３５：６－（３，６－ジヒドロ－２Ｈ－ピラン－４－イル）ピリジン－２－アミン。

高圧バイアルに、６－ブロモピリジン－２－アミン（０．３０ｇ、１．７３ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、２－（３，６－ジヒドロ－２Ｈ－ピラン－４－イル）－４，４，５，５－テトラメチル－１，３，２－ジオキサボロラン（０．７３ｇ、３．４７ｍｍｏｌ、Ｐｈａｒｍａ Ｃｏｒｅ）と、１，１－ｂｉｓ［（ｄｉ－ｔ－ブチル－ｐ－メチルアミノフェニル］パラジウム（ＩＩ）クロリド（０．１２ｇ、０．１７ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、リン酸カリウム（１．１０ｇ、５．２０ｍｍｏｌ）と、を投入した。バイアルをＮ_２で３分間パージした。１，４－ジオキサン（３．０ｍＬ）及び水（０．９ｍＬ）を添加した。バイアルを密封し、９０℃の油浴中で１時間加熱した。混合物をＥｔＯＡｃと水とに分配した。分離した有機層をブラインで洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（ヘプタン中０％～５０％ＥｔＯＡｃ）、淡黄色固体として６－（３，６－ジヒドロ－２Ｈ－ピラン－４－イル）ピリジン－２－アミンを得た（３５、０．１３ｇ、０．７３ｍｍｏｌ、収率４２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ２．５２－２．６０（ｍ，２Ｈ）３．９１（ｔ，Ｊ＝５．４８Ｈｚ，２Ｈ）４．３２－４．４３（ｍ，４Ｈ）６．３９（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）６．６６（ｔｔ，Ｊ＝２．８９，１．５２Ｈｚ，１Ｈ）６．７１（ｄ，Ｊ＝７．４３Ｈｚ，１Ｈ）７．４１（ｔ，Ｊ＝７．８３Ｈｚ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：１７７．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３６：１－（６－アミノピリジン－２－イル）ピロリジン－２－オン。

１１０℃の油浴中で、１，４－ジオキサン（４ｍＬ）中の２－アミノ－６－ブロモピリジン（４０２ｍｇ、２．３２ｍｍｏｌ）と、ヨウ化銅（Ｉ）（２２ｍｇ、０．１１６ｍｍｏｌ）と、炭酸セシウム（１５１４ｍｇ、４．６５ｍｍｏｌ）と、Ｎ，Ｎ－ジメチルエチレンジアミン（０．０２５ｍＬ、０．２３２ｍｍｏｌ）と、２－ピロリジノン（０．２６５ｍＬ、３．４９ｍｍｏｌ）と、の混合物を１８時間加熱した。反応混合物をＲＴに冷却し、セライトのパッドで濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（ヘプタン中０％～４０％ＥｔＯＡｃ）、白色固体として１－（６－アミノピリジン－２－イル）ピロリジン－２－オンを得た（３６、４９ｍｇ、０．２８ｍｍｏｌ、収率１２％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：１７８．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３７：１－（６－アミノピリジン－２－イル）－４，４－ジメチルピロリジン－２－オン。
この化合物は、中間体３６に関して上述したものと類似する様式で調製した。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２０６．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３８：６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－アミン。

工程１．６－ブロモ－ピリジン－２－スルホニルクロリド（５１９ｍｇ、２．０２３ｍｍｏｌ、Ｊ＆Ｗ ＰｈａｒｍＬａｂ，ＬＬＣ）とＤＣＭ（２０ｍＬ）との溶液に、Ｎ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（０．７０ｍＬ、４．０５ｍｍｏｌ）及びピペリジン（０．２０ｍＬ、２．０２ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）を添加した。溶液をＲＴで１５時間撹拌し、続いてシリカゲルカラムに乗せ、ヘプタン中０～５０％ＥｔＯＡｃで溶出し、白色固体として２－ブロモ－６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジンを得た（３７Ａ、５８５ｍｇ、１．９２ｍｍｏｌ、収率９５％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３０５．０，３０７．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．２－ブロモ－６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン（３７Ａ、５８０ｍｇ、１．９０ｍｍｏｌ）及び１，４－ジオキサン（２０ｍＬ）の溶液に、４－メトキシベンジルアミン（０．２４８ｍＬ、１．９００ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）及びＮ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（０．３６ｍＬ、２．０９ｍｍｏｌ）を添加した。溶液を１００℃の油浴中で４日間加熱した。これをＲＴに冷却し、シリカゲルカラム（ヘプタン中０％～５０％ＥｔＯＡｃ）に乗せ、白色固体としてＮ－（４－メトキシベンジル）－６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－アミンを得た（４８６ｍｇ、１．３４ｍｍｏｌ、収率７０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ７．６７（ｔ，Ｊ＝５．９Ｈｚ，１Ｈ），７．５７（ｄｄ，Ｊ＝８．４，７．２Ｈｚ，１Ｈ），７．２２（ｍ，Ｊ＝８．６Ｈｚ，２Ｈ），６．９４（ｄ，Ｊ＝７．０Ｈｚ，１Ｈ），６．８５－６．８９（ｍ，２Ｈ），６．７５（ｄ，Ｊ＝８．４Ｈｚ，１Ｈ），４．４１（ｄ，Ｊ＝５．９Ｈｚ，２Ｈ），３．７１（ｓ，３Ｈ），２．８８－２．９６（ｍ，４Ｈ），１．３５－１．４６（ｍ，４Ｈ），１．２２－１．３１（ｍ，２Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３６２．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３：Ｎ－（４－メトキシベンジル）－６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－アミン（４８６ｍｇ、１．３４ｍｍｏｌ）を充填したＲＢＦに、ＴＦＡ（１ｍＬ、１２．９８ｍｍｏｌ）を添加した。溶液を８０℃で撹拌した。１．５時間後、反応混合物をＲＴに冷却し、減圧濃縮した。混合物をトルエン（２０ｍＬ）と１回共沸混合し、続いてＥｔＯＡｃに溶解させ、飽和（ｓａｔ’ｄ）ＮａＨＣＯ_３で洗浄した。ＥｔＯＡｃ層を減圧濃縮し、シリカゲルのプラグに吸着させ、ヘプタン中０～５０％ＥｔＯＡｃで溶出するＲｅｄｉ－Ｓｅｐ（登録商標）予備充填シリカゲルカラム（Ｇｏｌｄ、４ｇ）でクロマトグラフして、淡黄色固体として６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－アミンを得た（３８、３１５ｍｇ、１．３１ｍｍｏｌ、収率９７％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ７．５７（ｄｄ，Ｊ＝８．２，７．４Ｈｚ，１Ｈ），６．９４（ｄ，Ｊ＝７．０Ｈｚ，１Ｈ），６．６３（ｄ，Ｊ＝８．２Ｈｚ，１Ｈ），６．５２（ｓ，２Ｈ），３．０７－３．１５（ｍ，４Ｈ），１．４７－１．５５（ｍ，４Ｈ），１．４３（ｂｒ ｄ，Ｊ＝４．５Ｈｚ，２Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２４２．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体３９：６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）－４－メチルピリジン－２－スルホンアミド。
この化合物は、６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（中間体３１）に関して説明したものと類似する様式で調製した。
ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２４４．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体４０：２－アミノ－６－モルホリノイソニコチノニトリル。

４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－アミン（０．５ｇ、２．３４ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、亜鉛末（０．０６１ｇ、０．９３６ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、ラセミ２－（ジ－ｔ－ブチルホスフィノ）－１，１’－ビナフチル（０．１８７ｇ、０．４６８ｍｍｏｌ、Ｓｔｒｅｍ）、シアン化亜鉛（０．３３０ｇ、２．８１ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）、パラジウム（ＩＩ）トリフルオロアセテート（７８ｍｇ、０．２３４ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、ＤＭＦ（４．６８ｍＬ）と、を、２０ｍＬバイアルに添加した。バイアルを排気し、撹拌しながら窒素を３回再充填した。混合物を１２０℃で１５時間加熱した。混合物をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し（４０ｇ、ヘプタン中０～１００％ＥＡ）、２－アミノ－６－モルホリノイソニコチノニトリルを得た（中間体４０、０．２４ｇ、１．１７ｍｍｏｌ、収率５０％）。ｍ／ｚ ＥＳＩ ２０５．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体７３：４－シクロプロピル－６－モルホリノピリジン－２－アミン。

４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－アミン（０．５２ｇ、２．４３ｍｍｏｌ）と、｛１，１’－ｂｉｓ（ジフェニルホスフィノ）フェロセン｝ジクロロパラジウム（ＩＩ）（０．３５６ｇ、０．４８７ｍｍｏｌ）と、シクロプロピルボロン酸（０．０４２ｇ、０．４８９ｍｍｏｌ）と、炭酸カリウム（０．６７３ｇ、４．８７ｍｍｏｌ）と、を、２０ｍＬバイアル中で８：１のジオキサン－水（４．８７ｍＬ）に溶解した。溶液を３回の真空／Ｎ_２パージで脱気し、バイアルを密封し、８０℃で２４時間加熱して、約５０％の変換を達成した。反応混合物をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し（４０ｇ、ヘプタン中０％～１００％ＥＡ）、４－シクロプロピル－６－モルホリノピリジン－２－アミンを得た（０．３０ｇ、１．３６ｍｍｏｌ、収率５６％）。ｍ／ｚ ＥＳＩ ２２０．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

環Ａｒ^２中間体の調製：
中間体４１：２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチン酸。

工程１．アセトニトリル（５０ｍＬ）中メチル２，６－ジクロロニコチネート（５．０ｇ、２４．３ｍｍｏｌ、Ｃｏｍｂｉ－Ｂｌｏｃｋｓ）と、Ｎ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（４．７ｍＬ、２６．７ｍｍｏｌ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（２．７０ｇ、２４．２７ｍｍｏｌ、ＡｓｔａＴｅｃｈ，Ｉｎｃ．）と、の混合物を、ＲＴで２４時間撹拌した。混合物を濃縮して、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して（ヘプタン中０％～３０％ＥｔＯＡｃ）、メチル６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（４１Ａ、４．３４ｇ、１５．４６ｍｍｏｌ、収率６４％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２８１．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．トルエン（３０ｍＬ）中メチル６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（４１Ａ、４．１０ｇ、１４．６０ｍｍｏｌ）と、トリブチル（１－エトキシビニル）スズ（５．８０ｇ、１６．０６ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、ｂｉｓ－（ジ－ｔｅｒｔ－ブチル（４－ジメチルアミノフェニル）ホスフィン）ジクロロパラジウム（ＩＩ）（０．４１ｇ、０．５８ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、の混合物を、９０℃で１６時間撹拌した。反応混合物をＲＴに冷却し、ＨＣｌ（ジオキサン中４Ｍ、１８．２５ｍＬ、７３．００ｍｍｏｌ）で処理し、２時間撹拌した。続いて、反応混合物をＣｅｌｉｔｅのパッドで濾過し、ＥｔＯＡｃで洗浄した。濾液をＮａＨＣＯ_３飽和水溶液で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮した。残滓をＩＳＣＯによって精製し（ヘプタン中０％～３０％ＥｔＯＡｃ）、メチル６－アセチル－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（４１Ｂ、２．７５ｇ、９．５４ｍｍｏｌ、収率６５％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ８．０２（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），７．２８（ｄ，Ｊ＝７．６Ｈｚ，１Ｈ），３．８４（ｓ，３Ｈ），３．３８－３．５１（ｍ，４Ｈ），２．５７（ｓ，３Ｈ），１．３３－１．５３（ｍ，４Ｈ），０．３５（ｓ，４Ｈ）．

工程３．テトラヒドロフラン（１ｍＬ）中メチル６－アセチル－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（４１Ｂ、２．５０ｇ、８．６７ｍｍｏｌ）の撹拌溶液に、０℃で（トリフルオロメチル）トリメチルシラン（１．５４ｍＬ、１０．４０ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）を添加した。添加後、混合物を２時間撹拌した。固体を濾別してＥｔＯＡｃで洗浄した。濾液を濃縮し、シリカゲルのプラグに吸着させ、ヘプタン中０～３０％ＥｔＯＡｃで溶出するＲｅｄｉ－Ｓｅｐ（登録商標）予備充填シリカゲルカラム（Ｇｏｌｄ、１２ｇ）でクロマトグラフして、メチル２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチネートを得た（４１Ｃ、２．８７ｇ、８．０１ｍｍｏｌ、収率９２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ８．０５（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），６．８５（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），６．０１（ｓ，１Ｈ），３．９１（ｓ，３Ｈ），３．３９－３．５６（ｍ，４Ｈ），１．６９（ｓ，３Ｈ），１．４５－１．５３（ｍ，４Ｈ），０．３８（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３５９．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ＲＴのＭｅＯＨ（２０ｍＬ）中メチル２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチネート（４１Ｃ、２．８７ｇ、８．０１ｍｍｏｌ）の撹拌溶液に、水性ＮａＯＨ（８．０ｍＬの５Ｍ溶液、４０．０ｍｍｏｌ）を添加した。添加後、反応混合物を３日間撹拌した。反応混合物を濃縮し、Ｈ_２Ｏで希釈し、５Ｎの水性ＨＣｌで酸性化させた（ｐＨ約４に）。沈殿固体を回収し、Ｈ_２Ｏで洗浄し、乾燥させて、２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチン酸を得た（４１、２．７０ｇ、収率９８％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ １３．２３（ｂｒ ｓ，１Ｈ），７．９７（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），７．１５（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），６．６２（ｓ，１Ｈ），３．３６－３．４３（ｍ，４Ｈ），１．６５（ｓ，３Ｈ），１．３３－１．４４（ｍ，４Ｈ），０．３３（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４５．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体４２：３－クロロ－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）ピラジン－２－カルボン酸。

工程１．３，５－ジクロロピラジン－２－カルボン酸（３．２５ｇ、１６．８４ｍｍｏｌ、Ｆｒｏｎｔｉｅｒ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ，Ｉｎｃ．）及びＭｅＯＨ（２０ｍＬ）の溶液に、１０滴の濃縮硫酸を添加した。反応を還流で撹拌した。１６時間後、ＬＣ－ＭＳは完全な変換を示す。反応をＲＴに冷却し、減圧濃縮した。材料をＥｔＯＡｃ（２５ｍＬ）に溶解し、飽和ＮａＨＣＯ_３（２０ｍＬ）で洗浄した。水層をＥｔＯＡｃ（２×２０ｍＬ）で逆抽出した。合わせたＥｔＯＡｃ層をＭｇＳＯ_４で乾燥させ、減圧濃縮し、褐色固体として粗製メチル３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキシレートを得た（４２Ａ、３．１５ｇ、１５．２２ｍｍｏｌ、収率９０％）。材料を更に精製することなしに持ち越した。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ８．５８（ｓ，１Ｈ），４．０４（ｓ，３Ｈ）．

工程２．メチル３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキシレート（４２Ａ、２．０２ｇ、９．７８ｍｍｏｌ）とＤＳＭＯ（４０ｍＬ）との溶液に、Ｎ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（３．４１ｍＬ、１９．５６ｍｍｏｌ）及び２－アミノ－２－メチル－１－プロパノール（０．９３４ｍＬ、９．７８ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）を添加した。溶液をＲＴで４日間撹拌し、続いて水（１５０ｍＬ）で処理し、ＥｔＯＡｃ（５×２０ｍＬ）で抽出した。合わせたＥｔＯＡｃ層を減圧濃縮し、シリカゲルのプラグに吸着させ、ヘプタン中０～７５％ＥｔＯＡｃで溶出するＲｅｄｉ－Ｓｅｐ（登録商標）予備充填シリカゲルカラム（Ｇｏｌｄ、４０ｇ）でクロマトグラフして、オレンジ色固体としてメチル３－クロロ－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）ピラジン－２－カルボキシレートを得た（４２Ｂ、１．４６３ｇ、５．６３ｍｍｏｌ、収率５７．６％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ７．９４（ｓ，１Ｈ），７．８０（ｓ，１Ｈ），４．８４（ｔ，Ｊ＝５．９Ｈｚ，１Ｈ），３．７８（ｓ，３Ｈ），３．５５（ｄ，Ｊ＝５．９Ｈｚ，２Ｈ），１．３１（ｓ，６Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２６０．０（ｍ＋Ｈ）^＋．メチル５－クロロ－３－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）ピラジン－２－カルボキシレート（４２Ｃ、０．５６３ｇ、２．１６８ｍｍｏｌ、収率２２．１６％）も、オレンジ色固体として単離した。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ８．４２（ｓ，１Ｈ），７．８８（ｓ，１Ｈ），５．０９（ｔ，Ｊ＝５．５Ｈｚ，１Ｈ），３．８４（ｓ，３Ｈ），３．４９（ｄ，Ｊ＝５．５Ｈｚ，２Ｈ），１．３６（ｓ，６Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２６０．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．ＴＨＦ（４０ｍＬ）及びＭｅＯＨ（１３ｍＬ）中メチル３－クロロ－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）ピラジン－２－カルボキシレート（４２Ｂ、１．４６ｇ、５．６２ｍｍｏｌ）の溶液に、ＬｉＯＨ（２０ｍＬの１Ｍ水溶液、２０．００ｍｍｏｌ）を添加した。得られた暗褐色溶液をＲＴで１６時間撹拌し、続いて減圧濃縮して有機溶媒を除去した。水溶液を２Ｎ ＨＣｌで約ｐＨ７に中和し、続いてＬＣＭＳによって有意な生成物（ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２４６．０（Ｍ＋Ｈ）^＋）が見えなくなるまでＥｔＯＡｃで抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮して、黄色固体として３－クロロ－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）ピラジン－２－カルボン酸を得た（４２、１．１５ｇ、４．６８ｍｍｏｌ、収率８３％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２４６．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体４３：３－クロロ－５－（（１－（ヒドロキシメチル）シクロプロピル）アミノ）ピラジン－２－カルボン酸。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２４４．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．。この化合物は、中間体４２に関して上述したものと類似する様式で調製した。

中間体４４：５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸。

工程１．塩化チオニル（５０ｍＬ、８２０ｍｍｏｌ）中３，５－ジクロロピラジン－２－カルボン酸（１７．０ｇ、８８ｍｍｏｌ）の混合物を、９０℃の油浴中で１６時間加熱した。暗色溶液を減圧下で蒸発乾固させた。粗製油をトルエン（１２０ｍＬ）に溶解し、再度蒸発乾固させてから、粗製酸塩化物をハウスバキューム（ｈｏｕｓｅ ｖａｃ）下に置いた。ベンジルアルコール（１０ｍｌ、９６ｍｍｏｌ）及びトリエチルアミン（２５ｍＬ、１７８ｍｍｏｌ）を乾燥テトラヒドロフラン（１００ｍＬ）に溶解し、氷浴中で冷却した。内部温度を＜３５℃に維持しながら粗製酸塩化物をゆっくりと添加した。添加が完了したら、混合物を冷浴から取り出して更に１０分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム（７５ｍＬ）、水（１００ｍＬ）、及び酢酸エチル（２００ｍＬ）を添加し、相を混合して分離した。有機層を減圧下で蒸発乾固させ、シリカゲルカラム上で精製して（ヘプタン中１０％～４０％酢酸エチル）、ベンジル３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキシレートを得た（４４Ａ、２２．４ｇ、７９ｍｍｏｌ、収率９０％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３０４．８（Ｍ＋Ｎａ）^＋．

工程２．４，４－ジメチルオキサゾリジン－２－オン（４．１ｇ、３５．６ｍｍｏｌ）を、ジャケット付き反応器中でジメチルホルムアミド（８０ｍＬ）に溶解した。温度を１５℃に設定した。カリウムｔｅｒｔ－ブトキシド溶液（ＴＨＦ中１．０Ｍ、３５．５ｍＬ、３５．５ｍｍｏｌ）を添加すると、混合物は高粘度のゲルとなった。ジメチルホルムアミド（５０ｍＬ）中ベンジル３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキシレート（４４Ａ、１０．０ｇ、３５．３ｍｍｏｌ）の溶液を一度に添加した。反応混合物は赤褐色に転じた。混合物の均質化を助けるために撹拌速度を４００ｒｐｍに増加させた。ゲルを反応にゆっくりと組み込んだ。水（１００ｍＬ）、飽和塩化アンモニウム（５０ｍＬ）、及び酢酸エチル（１００ｍＬ）を添加し、混合物を５分間撹拌した。水溶液を沈降させてから排液した。有機物を水（１００ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧下で蒸発乾固させた。シリカゲルカラム上で精製して（ヘプタン中０％～１００％酢酸エチル）、灰白色固体としてベンジル３－クロロ－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）ピラジン－２－カルボキシレートを得た（４４Ｂ、１０．７ｇ、２９．６ｍｍｏｌ、収率８４％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３６２．３（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．ベンジル３－クロロ－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（１０．７ｇ、２９．６ｍｍｏｌ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（４４Ｂ、３．５ｇ、３１．５ｍｍｏｌ）と、炭酸セシウム（１２ｇ、３６．８ｍｍｏｌ）と、を、窒素下のＤＭＦ（７５ｍＬ）中で合わせた。混合物をＲＴで１６時間撹拌した。水（２００ｍＬ）及び酢酸エチル（２００ｍＬ）を添加し、相を混合して分離した。有機物を水（２００ｍＬ）で洗浄し、続いて減圧下で蒸発乾固させた。粗製材料をメチルｔｅｒｔ－ブチルエーテル（５０ｍＬ）に懸濁させ、１０分間撹拌した。ヘプタン（５０ｍＬ）をゆっくりと添加し、混合物を更に１０分間撹拌した。これを焼結ガラスフリットで濾過し、固体を２：１のヘプタン：メチルｔｅｒｔ－ブチルエーテル（１０ｍＬ）で洗浄した。固体をハウスバキューム下で乾燥させて、淡黄色固体としてベンジル５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレートを得た（４４Ｃ、１２．２ｇ、２７．９ｍｍｏｌ、収率９５％）。濾液を減圧下で蒸発乾固させて黄色油を得た（０．７ｇ）。ＩＳＣＯ（ヘプタンから酢酸エチルへの勾配）を用いた精製により、更に０．５ｇの中間体４４Ｃを得た。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４３７．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ベンジル５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（４４Ｃ、１２．２ｇ、２７．９ｍｍｏｌ）を、ジクロロメタン：エタノールの１：１混合物（１２０ｍＬ）に溶解した。パラジウム炭素（５０重量％の水、５重量％（無水ベース）のＰｄ）（０．３５０ｇ、０．０８２ｍｍｏｌ）を添加し、懸濁剤を４０ｐｓｉ下で水素添加した。１時間後、水素取り込みは停止したように見え、ＬＣ／ＭＳにより出発物質が消費されたことが判明した。懸濁剤をセライトのパッドで濾過し、固体をジクロロメタン（１０ｍＬ）で洗浄した。濾液を減圧下で蒸発乾固させ、淡黄色固体として５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸を得た（４４、９．１７ｇ、２６．５ｍｍｏｌ、収率９５％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １０．１（ｂｒ．，１Ｈ）８．６０－８．７８（ｍ，１Ｈ）４．０６－４．２６（ｍ，２Ｈ）３．４９－３．６３（ｍ，４Ｈ）１．６５－１．８１（ｍ，６Ｈ）１．４９－１．６１（ｍ，４Ｈ）０．３４－０．５０（ｍ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４７．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体４５：５－（５－オキソ－６－オキサ－４－アザスピロ［２．４］ヘプタン－４－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４５．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．。この化合物は、中間体４４に関して上述したものと類似する様式で調製した。

中間体４６：３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピラジン－２－カルボン酸。

工程１．トルエン（１ｍＬ）中ベンジル３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキシレート（４４Ａ、３．０３ｇ、１０．７０ｍｍｏｌ）と、トリブチル（１－エトキシビニル）スズ（４．２５ｇ、１１．７７ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、ｂｉｓ－（ジ－ｔｅｒｔ－ブチル（４－ジメチルアミノフェニル）ホスフィン）ジクロロパラジウム（ｉｉ）（０．３０ｇ、０．４２ｍｍｏｌ）と、の混合物を、８０℃で２時間加熱した。反応混合物をＲＴに冷却し、１５ｍＬの１Ｍ ＫＦ溶液で処理し、３０分間撹拌した。混合物をｔ－ブチルメチルエーテルで希釈し、沈殿した固体を濾別し、ヘプタンで洗浄した。濾液を分離した。有機層をＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上で精製して（１０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、ベンジル３－クロロ－５－（１－エトキシビニル）ピラジン－２－カルボキシレートとベンジル５－クロロ－３－（１－エトキシビニル）ピラジン－２－カルボキシレートとの混合物を含有する４６Ａ（３．０３ｇ）を得た。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３１９．５（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＤＭＳＯ（１０ｍＬ）中の４６Ａ（２．８１ｇ、８．８２ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（４．６２ｍＬ、２６．４ｍｍｏｌ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（１．１７６ｇ、１０．５８ｍｍｏｌ、Ｗｕｘｉ）と、の混合物を、７０℃で３時間加熱した。反応混合物をＲＴに冷却し、水（１０ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（３×２０ｍＬ）で抽出した。有機抽出物を濃縮し、残渣をＩＳＣＯカラムで精製して（０％～２０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、２つの化合物を得た（ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３９４．１（Ｍ＋Ｈ）^＋）．。第１の溶出液はベンジル３－（１－エトキシビニル）－５－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレートであった（４６Ｂ、１．４２８ｇ、３．６３ｍｍｏｌ、収率４１％）：^１Ｈ ＮＭＲ（クロロホルム－ｄ）δ：８．０６（ｓ，１Ｈ），７．４４（ｄ，Ｊ＝７．２Ｈｚ，２Ｈ），７．２９－７．３９（ｍ，３Ｈ），５．３６（ｓ，２Ｈ），４．８１（ｄ，Ｊ＝２．３Ｈｚ，１Ｈ），４．３５（ｄ，Ｊ＝２．２Ｈｚ，１Ｈ），３．７２－３．８２（ｍ，６Ｈ），１．４６（ｄｄ，Ｊ＝６．５，４．７Ｈｚ，４Ｈ），１．２１（ｔ，Ｊ＝７．０Ｈｚ，３Ｈ），０．４０（ｓ，４Ｈ）．第２の溶出液はベンジル５－（１－エトキシビニル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレートであった（４６Ｃ、１．３３ｇ、３．４０ｍｍｏｌ、収率３８％）：^１Ｈ ＮＭＲ（クロロホルム－ｄ）δ：８．３０（ｓ，１Ｈ），７．４５－７．５１（ｍ，２Ｈ），７．３１－７．４０（ｍ，３Ｈ），５．４２（ｓ，２Ｈ），５．４０（ｄ，Ｊ＝１．８Ｈｚ，１Ｈ），４．４１（ｄ，Ｊ＝２．０Ｈｚ，１Ｈ），３．９６（ｑ，Ｊ＝７．０Ｈｚ，２Ｈ），３．４１－３．４７（ｍ，４Ｈ），１．４３（ｔ，Ｊ＝６．９Ｈｚ，３Ｈ），１．３８（ｄｄ，Ｊ＝６．５，４．７Ｈｚ，４Ｈ），０．３３（ｓ，４Ｈ）．

工程３．ＴＨＦ（１５ｍＬ）中ベンジル５－（１－エトキシビニル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（４６Ｃ、１．３３ｇ、３．３８ｍｍｏｌ）の撹拌溶液に、５Ｎ ＨＣｌ（３．３８ｍＬ、１６．９０ｍｍｏｌ）を添加した。添加後、混合物をＲＴで３時間撹拌した。混合物をＥｔＯＡｃで希釈し、飽和ＮａＨＣＯ_３水溶液でゆっくりと中和した。有機層を分離し、ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濃縮して、４６Ｄを得た。^１Ｈ ＮＭＲ（クロロホルム－ｄ）δ：８．５１（ｓ，１Ｈ），７．４６－７．５０（ｍ，２Ｈ），７．３１－７．４１（ｍ，３Ｈ），５．４４（ｓ，２Ｈ），３．４２－３．５２（ｍ，４Ｈ），２．６２（ｓ，３Ｈ），１．３３－１．４１（ｍ，４Ｈ），０．３６（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３６６．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ＴＨＦ（２ｍＬ）中ベンジル５－アセチル－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（４６Ｄ、１．２１ｇ、３．３１ｍｍｏｌ）とフッ化セシウム（２．０１ｇ、１３．２３ｍｍｏｌ）の撹拌混合物に、トリメチル（トリフルオロメチル）シラン（０．５９ｍＬ、３．９７ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）を添加した。添加後、反応混合物を１６時間撹拌した。反応混合物をＥｔＯＡｃと水とに分配した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム上で精製して（０％～３０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、ベンジル３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピラジン－２－カルボキシレートを得た（４６Ｅ、１．２１ｇ、２．７８ｍｍｏｌ、収率８４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（クロロホルム－ｄ）δ：８．１０（ｓ，１Ｈ），７．４９（ｄｄ，Ｊ＝７．８，１．４Ｈｚ，２Ｈ），７．３７（ｄｄ，Ｊ＝７．５，１．９Ｈｚ，３Ｈ），５．４４（ｓ，２Ｈ），５．２１（ｓ，１Ｈ），３．４０－３．４７（ｍ，４Ｈ），１．７４（ｓ，３Ｈ），１．３９（ｄｄ，Ｊ＝６．５，４．７Ｈｚ，４Ｈ），０．３６（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４３６．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程５．エタノール（１５ｍＬ）中ベンジル３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（４６Ｅ、１．２ｇ、２．７６ｍｍｏｌ）の溶液を、Ｐｄ／Ｃ（０．２９３ｇの１０重量％、０．２７６ｍｍｏｌ）の存在下、５０ＰＳＩで２時間水素添加した。触媒をＣｅｌｉｔｅのパッドで濾別し、固体をＥｔＯＨですすいだ。濾液を濃縮して、黄色固体として３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピラジン－２－カルボン酸を得た（４６、９０４ｍｇ、収率９５％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４６．３（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体４７．５－（Ｎ－（メチルスルホニル）メチルスルホンアミド）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸。

工程１．２０ｍＬのシンチレーションバイアルに、ベンジル３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキシレート（４４Ａ、０．２０９ｇ、０．７３８ｍｍｏｌ）と、１，１－ジメチルエチルカルバメート（０．１０７ｇ、０．９１７ｍｍｏｌ）と、キサントホス（０．０４４ｇ、０．０７７ｍｍｏｌ）と、Ｐｄ_２（ｄｂａ）_３（０．０３５ｇ、０．０３８ｍｍｏｌ）と、炭酸セシウム（０．４８２ｇ、１．４７９ｍｍｏｌ）と、１，４－ジオキサン（２ｍＬ）と、を投入した。反応混合物を５分間アルゴンバブリングすることによって混合物を脱気した。バイアルに蓋をし、混合物を８０℃で１時間撹拌した。反応混合物を、水（１０ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（１０ｍＬ）とに分配した。水相をＥｔＯＡｃで抽出した（２×３０ｍＬ）。合わせた有機相を水（２０ｍＬ）で洗浄してから濃縮した。褐色の残渣をシリカゲルカラムに乗せ、続いてヘプタン中ＥｔＯＡｃ（５％～５０％）で溶出して、灰白色固体として４７Ａを得た（０．１３８ｇ、収率５１％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ９．２６（１Ｈ，ｓ），７．５０（２Ｈ，ｍ），７．３７（４Ｈ，ｍ），５．４５（２Ｈ，ｓ），１．５５（９Ｈ，ｓ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３６４．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ベンジル５－（（ｔｅｒｔ－ブトキシカルボニル）アミノ）－３－クロロピラジン－２－カルボキシレート（４７Ａ、０．１３８ｇ、０．３７９ｍｍｏｌ）及びＤＭＳＯ（１ｍＬ）の溶液に、６－アザスピロ［２．５］オクタン（０．０６０ｍＬ、０．４５５ｍｍｏｌ）及びＮ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（０．１６５ｍＬ、０．９４８ｍｍｏｌ）を添加した。溶液を６０℃で４時間撹拌してからＲＴに冷却し、水（８ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（８ｍＬ）とに分配した。水相をＥｔＯＡｃ（８ｍＬ）で抽出した。合わせた有機相を水（２×８ｍＬ）で洗浄し、濃縮した。粗生成物をＢｉｏｔａｇｅによって精製して（ＳＮＡＰ２５、Ｕｌｔｒａ、溶出液：ヘプタン中ＥｔＯＡｃ ５％～６０％）、白色発泡体としてベンジル５－（（ｔｅｒｔ－ブトキシカルボニル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレートを得た（４７Ｂ、０．１５３ｇ）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ８．５９（１Ｈ，ｓ），７．４７（２Ｈ，ｄ，Ｊ＝６．８Ｈｚ），７．２９－７．３９（３Ｈ，ｍ），６．９７（１Ｈ，ｓ），５．４１（２Ｈ，ｓ），３．３３－３．４３（４Ｈ，ｍ），１．５４（９Ｈ，ｓ），１．３２－１．４０（４Ｈ，ｍ），０．３２（４Ｈ，ｓ）．

工程３．２０ｍＬのシンチレーションバイアルに、ベンジル５－（（ｔｅｒｔ－ブトキシカルボニル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（４７Ｂ、０．１５３ｇ、０．３４９ｍｍｏｌ）及びＤＣＭ（２ｍＬ）を投入した。ＴＦＡ（１ｍＬ、１２．９８ｍｍｏｌ）を添加し、混合物をＲＴで４５分間撹拌した。混合物を減圧濃縮し、得られた黄色のペーストを５０ｍＬのＤＣＭに溶解して、３ｍＬの１Ｎ ＮａＯＨで洗浄した。有機溶液を濃縮して、粘性の黄色油としてベンジル５－アミノ－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３３９．１（Ｍ＋Ｈ）^＋）を得て、これを粗製物として用いた。粘性の黄色油をＤＣＭ（２ｍＬ）に溶解した。塩化メタンスルホニル（０．０３０ｍＬ、０．３８４ｍｍｏｌ）を添加し、続いてＤＩＰＥＡ（０．３０５ｍＬ、１．７４５ｍｍｏｌ）を添加した。混合物をＲＴで３０分間撹拌し、続いて塩化メタンスルホニル（０．０３０ｍＬ、０．３８４ｍｍｏｌ）及びＤＩＰＥＡ（０．３０５ｍＬ、１．７４５ｍｍｏｌ）で処理した。１８時間後、反応混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（ヘプタン中５％～７０％ＥｔＯＡｃ）、オレンジ色固体としてベンジル５－（Ｎ－（メチルスルホニル）メチルスルホンアミド）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレートを得た（４７Ｃ、０．１１２ｇ）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ７．８９（１Ｈ，ｓ），７．４８（２Ｈ，ｄｄ，Ｊ＝７．８，１．３Ｈｚ），７．３４－７．４１（３Ｈ，ｍ），５．４３（２Ｈ，ｓ），３．５６（６Ｈ，ｓ），３．３９－３．４４（４Ｈ，ｍ），１．３５－１．４０（４Ｈ，ｍ），０．３５（４Ｈ，ｓ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４９５．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ベンジル５－（Ｎ－（メチルスルホニル）メチルスルホンアミド）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（４７Ｃ、０．１１２ｇ、０．２２６ｍｍｏｌ）及びＰ／Ｃ（１０重量％、１０ｍｇ）３：１ＥｔＯＡｃ／ＥｔＯＨ（４．５ｍＬ）の混合物を、３０ｐｓｉのＨ_２下で１時間水素添加した。混合物をＣｅｌｉｔｅのパッドで濾過し、固体を２×５ｍＬのＥｔＯＡｃですすいだ。濾液を濃縮して、黄色固体として５－（Ｎ－（メチルスルホニル）メチルスルホンアミド）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸を得た（４７、０．０８８ｇ）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ８．１７（１Ｈ，ｓ），３．６８（６Ｈ，ｓ），３．４８－３．５４（５Ｈ，ｍ），１．３９－１．４６（４Ｈ，ｍ），０．３６（４Ｈ，ｓ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４０５．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体４８：６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸。

２５０ｍＬの丸底フラスコに、２，６－ジフルオロニコチン酸（５．０ｇ、３１．５ｍｍｏｌ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（３．８ｇ、３４．６ｍｍｏｌ）と、１，４－ジオキサン（６０ｍＬ）と、を投入した。ヒューニッヒ塩基（６．６ｍＬ、３７．９ｍｍｏｌ）を添加して、淡褐色溶液をＲＴで１８時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣をＥｔＯＡｃ（８０ｍＬ）で希釈し、続いて、水（２×１０ｍＬ）、次にブライン（１０ｍＬ）で洗浄した。有機相を約５０ｍＬまで減少させると、いくらかの固体が出現しはじめた。懸濁剤を１８時間放置した。固体を回収して、黄色固体として表題の化合物を得た（２．３５ｇ）。母液を濃縮し、最小量のＥｔＯＡｃを添加して全ての残渣を溶解した。体積を約２０ｍＬまで減少させ、第２の収穫物を回収して、黄色固体として表題の化合物を得た（２．２３ｇ）。表題の化合物の第３の収穫物（１．１０ｇ）が得られるまでこの手順を繰り返した。３つのバッチ全てを合わせて、６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸を得た（４８、５．６８ｇ、収率７２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ １０．５０（ｓ，１Ｈ），８．６８（ｔ，Ｊ＝８．２Ｈｚ，１Ｈ），７．００（ｄｄ，Ｊ＝３．１，８．４Ｈｚ，１Ｈ），３．１９（ｔ，Ｊ＝５．６Ｈｚ，４Ｈ），１．６９（ｂｒ．ｓ．，４Ｈ），０．４７（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２５１．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体４９：６－（２，２－ジメチル－４－（トリフルオロメチル）－１，３－ジオキソラン－４－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸。

工程１．塩化オキサリル（ＤＣＭ中２Ｍ溶液、１３．０ｍＬ、２６．０ｍｍｏｌ）及び１滴のＤＭＦを、ＤＣＭ（５０ｍＬ）中２，６－ジクロロピリジン－３－カルボン酸（４．０ｇ、２０．８ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）の混合物に添加した。混合物を２時間撹拌し、続いて溶媒を減圧除去して、黄色油として酸塩化物を得た。油をＴＨＦ（５０ｍＬ）に溶解し、ベンジルアルコール（２．２ｍＬ、２０．８ｍｍｏｌ、Ｃｏｍｂｉ－Ｂｌｏｃｋｓ，Ｉｎｃ．）及びトリエチルアミン（１１．７ｍＬ、８３．０ｍｍｏｌ）を添加した。この混合物を１時間撹拌し、続いてＥｔＯＡｃ及び水を添加した。得られた二相混合物を分離し、有機層を無水ＭｇＳＯ_４乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、褐色油としてベンジル２，６－ジクロロニコチネートを得た（４９Ａ、６．０１ｇ、２１．３ｍｍｏｌ、収率１０２％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２８２．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＴＨＦ（１０ｍＬ）中ベンジル２，６－ジクロロニコチネート（４９Ａ、１．０ｇ、３．５４ｍｍｏｌ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（０．４３ｇ、３．９０ｍｍｏｌ、Ｗｕｘｉ ＡｐｐＴｅｃｈ）と、ＤＩＰＥＡ（０．７４ｍＬ、４．２５ｍｍｏｌ）と、の混合物をＲＴで１６時間撹拌し、続いてＥｔＯＡｃ及びＨ_２Ｏを添加した。得られた二相混合物を分離し、有機層を無水ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。この油を、０～２０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、無色油としてベンジル６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（４９Ｂ、０．６３ｇ、１．７６ｍｍｏｌ、収率４９．６％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ７．８９（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）７．３２－７．４４（ｍ，５Ｈ）６．６２（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）５．３１（ｓ，２Ｈ）３．４０－３．４６（ｍ，４Ｈ）１．２５－１．４４（ｍ，４Ｈ）０．３３（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３５７．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．ベンジル６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（４９Ｂ、０．５５ｇ、１．５４ｍｍｏｌ）と、炭酸ナトリウム（２Ｎ水性、２．３１ｍＬ、４．６２ｍｍｏｌ）と、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム（０）（８９ｍｇ、０．０７７ｍｍｏｌ）と、４，４，６－トリメチル－２－（３，３，３－トリフルオロプロパ－１－エン－２－イル）－１，３，２－ジオキサボリナン（６８４ｍｇ、３．０８ｍｍｏｌ、Ｆｒｏｎｔｉｅｒ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ）と、の混合物を、マイクロ波管中でジオキサン（６ｍＬ）に溶解し、溶媒をアルゴンで５分間スパージし、続いて管を密封した。混合物を１１０℃のマイクロ波中で９０分間加熱し、続いてＲＴに冷却した。ＥｔＯＡｃ及びＨ_２Ｏを添加し、得られた二相混合物を分離した。有機材料をシリカゲルに融合させ、材料を、０～１００％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、黄色油としてベンジル２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（３，３，３－トリフルオロプロパ－１－エン－２－イル）ニコチネートを得た（４９Ｃ、０．４７ｇ、１．１３ｍｍｏｌ、収率７３．２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ７．９８（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）７．３１－７．４５（ｍ，５Ｈ）６．８７（ｄ，Ｊ＝７．４３Ｈｚ，１Ｈ）６．５７（ｓ，１Ｈ）６．１０（ｓ，１Ｈ）５．３３（ｓ，２Ｈ）３．４２－３．４８（ｍ，４Ｈ）１．３８－１．４５（ｍ，４Ｈ）０．３２（ｓ，４Ｈ）．^１９Ｆ ＮＭＲ（３７６ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ－６３．７７（ｓ，３Ｆ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４１７．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．アセトン（５ｍＬ）及び水（２ｍＬ）中のベンジル２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（３，３，３－トリフルオロプロパ－１－エン－２－イル）ニコチネート（４９Ｃ、０．４７ｇ、１．１３ｍｍｏｌ）と、４－メチルモルホリン－Ｎ－オキシド（水中５０重量％、０．４６ｍＬ、１．９８ｍｍｏｌ）と、四酸化オスミウム溶液（０．０５９ｍＬ、１．１２９ｍｍｏｌ）と、の混合物を、ＲＴで３日撹拌した。ＥｔＯＡｃ及びＨ_２Ｏを添加し、得られた二相混合物を分離した。有機層を無水ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。油をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（０％～１００％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配）、油としてベンジル２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２，３－ジヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチネートを得た（４９Ｄ、０．４３ｇ、０．９６ｍｍｏｌ、収率８５％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ８．０８（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）７．３３－７．４５（ｍ，５Ｈ）６．８９（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）６．１５（ｓ，１Ｈ）５．３４（ｓ，２Ｈ）４．１１（ｂｒ ｄ，Ｊ＝４．６９Ｈｚ，１Ｈ）３．９３－４．０６（ｍ，１Ｈ）３．４１－３．４７（ｍ，４Ｈ）１．９６－２．０８（ｍ，１Ｈ）１．３９－１．４７（ｍ，４Ｈ）０．３４（ｓ，４Ｈ）．^１９Ｆ ＮＭＲ（３７６ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ－７７．３４（ｓ，３Ｆ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４５１．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程５．ＴＨＦ（５ｍＬ）中ベンジル２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２，３－ジヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチネート（４９Ｄ、０．４３ｇ、０．９６ｍｍｏｌ）と、２，２－ジメトキシプロパン（０．３５ｍＬ、２．８８ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、ｐ－トルエンスルホン酸一水和物（１８ｍｇ、０．０９６ｍｍｏｌ）と、の混合物を、４時間で６０℃に加熱し、続いてＲＴに冷却した。ＥｔＯＡｃ及び飽和水性ＮａＨＣＯ_３を添加し、得られた二相混合物を分離し、有機層を無水ＭｇＳＯ_４乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、油としてベンジル６－（２，２－ジメチル－４－（トリフルオロメチル）－１，３－ジオキソラン－４－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（０．４７ｇ、０．９６ｍｍｏｌ、収率９９％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ７．９８（ｄ，Ｊ＝７．８３Ｈｚ，１Ｈ）７．３２－７．４６（ｍ，５Ｈ）７．０６（ｄ，Ｊ＝７．８３Ｈｚ，１Ｈ）５．３３（ｓ，２Ｈ）４．５６（ｓ，２Ｈ）３．４１（ｄｄ，Ｊ＝６．５５，３．６２Ｈｚ，４Ｈ）１．５５（ｓ，６Ｈ）１．３５－１．４１（ｍ，４Ｈ）０．３２（ｓ，４Ｈ）．^１９Ｆ ＮＭＲ（３７６ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ－７７．３５（ｓ，３Ｆ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４９１．１（ｍ＋Ｈ）^＋．ＥｔＯＨ（５ｍＬ）中ベンジル６－（２，２－ジメチル－４－（トリフルオロメチル）－１，３－ジオキソラン－４－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（０．４７ｇ、０．９６ｍｍｏｌ）と、パラジウム（活性炭上１０重量％、４７７ｍｇ、３．７６ｍｍｏｌ）と、ギ酸アンモニウム（０．６０ｇ、９．６ｍｍｏｌ）と、の混合物を、２０分間で６０℃に加熱し、続いてＲＴに冷却した。混合物をセライトで濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた固体をＥｔＯＡｃと水とに分配し、得られた二相混合物を分離し、有機層を水で洗浄し、無水ＭｇＳＯ_４乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、白色固体として６－（２，２－ジメチル－４－（トリフルオロメチル）－１，３－ジオキソラン－４－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸を得た（４９、０．３６ｇ、０．９０ｍｍｏｌ、収率９４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ８．５７－８．６９（ｍ，１Ｈ）７．７５－７．８９（ｍ，１Ｈ）４．５７－４．７０（ｍ，２Ｈ）３．１９（ｂｒ ｓ，４Ｈ）１．３２－１．３８（ｍ，４Ｈ）０．４５（ｂｒ ｓ，４Ｈ）０．００（ｓ，６Ｈ）．^１９Ｆ ＮＭＲ（３７６ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ－７７．２５（ｓ，３Ｆ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４０１．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体５０：６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸。

工程１．２，６－ジフルオロニコチン酸（１０．６ｇ、６６．６ｍｍｏｌ）及び塩化チオニル（３５ｍＬ、４８０ｍｍｏｌ）を窒素下で合わせ、２時間かけて穏やかな還流に加熱した。溶液を減圧下で濃縮乾固させた。トルエン（１００ｍＬ）を粗製物に添加し、これを更に１回蒸発乾固させた。粗製酸塩化物を窒素下でＤＣＭ（５０ｍＬ）に溶解し、氷浴中で冷却した。ＤＣＭ（５０ｍＬ）中のトリエチルアミン（２５ｍＬ、１８０ｍｍｏｌ）とベンジルアルコール（７．２５ｍｌ、７０．１ｍｍｏｌ）との混合物を１０分間にわたり滴下した。０．１Ｎ ＨＣｌ（１００ｍＬ）を添加し、相を混合して分離した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発乾固させてベンジル２，６－ジフルオロニコチネート（５０Ａ）を得、これを精製することなく使用した。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２５０．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．４，４－ジメチルオキサゾリジン－２－オン（０．８０ｇ、６．９５ｍｍｏｌ）を、窒素下でＴＨＦ（１５ｍＬ）に溶解した。カリウムｔ－ブトキシド（０．７５０ｇ、６．６８ｍｍｏｌ）を添加し、懸濁剤をＲＴで５分間撹拌した。混合物は高粘度のゲルとなった。Ｎ，Ｎ－ジメチルアセトアミド（４０ｍＬ）中ベンジル２，６－ジフルオロニコチネート（５０Ａ、１．６０ｇ、６．４２ｍｍｏｌ）の溶液を添加し、混合物をＲＴで１０分間撹拌すると、ＬＣ／ＭＳにより、出発物質が本質的に消費されたことが判明し、所望の質量（ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４５．０（Ｍ＋Ｈ）^＋）を備える２つのピークが判明した。水（７５ｍＬ）、酢酸エチル（１５０ｍＬ）、及び飽和塩化アンモニウム（２５ｍＬ）を添加し、相を混合して分離した。有機物をブライン（５０ｍＬ）で洗浄し、減圧下で蒸発乾固させた。ＩＳＣＯを用いた精製により（ヘプタンから酢酸エチルへの勾配）、白色固体としてベンジル６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－フルオロニコチネートを得た（５０Ｂ、１．８２ｇ、５．２９ｍｍｏｌ、収率８２％）。この材料は純度が約９２％であり、残部はベンジル２－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－６－フルオロニコチネートであった。

工程３．ベンジル６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－フルオロニコチネート（５０Ｂ、１．８１ｇ、５．２３ｍｍｏｌ）をＮＭＰ（２０ｍＬ）に溶解させた。炭酸セシウム（２．００ｇ、６．１４ｍｍｏｌ）及び６－アザスピロ［２．５］オクタン（０．６０ｇ、５．４０ｍｍｏｌ）を添加し、混合物をＲＴで１８時間撹拌した。水（１００ｍＬ）及び酢酸エチル（１５０ｍＬ）を添加し、相を混合して分離した。有機物をブラインで洗浄し、減圧下で蒸発乾固させた。ＩＳＣＯを用いた精製により（ヘプタン中０％～４０％酢酸エチル）、乳白色油としてベンジル６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５０Ｃ、１．７７ｇ、４．０６ｍｍｏｌ、収率７８％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４３６．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ベンジル６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５０Ｃ、１．７７ｇ、４．０６ｍｍｏｌ）を、酢酸エチル（３０ｍＬ）に溶解し、圧力槽に移した。エタノール（６０ｍＬ）を添加し、続いて５％パラジウム炭素（乾燥重量、５０％水、０．２５０ｇ、０．１１７ｍｍｏｌ）を添加した。懸濁剤を、４０ｐｓｉの水素下で１５分間撹拌した。混合物をセライトのパッドで濾過し、固体を酢酸エチル（５０ｍＬ）で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で蒸発乾固させ、白色固体として６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸を得た（中間体５０、１．１５ｇ、３．３３ｍｍｏｌ、収率８２％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４６．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体５１：２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（２，２，４－トリメチル－１，３－ジオキソラン－４－イル）ニコチン酸。

工程１～３．メチル６－アセチル－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（中間体５１Ｃ）を、ベンジル５－アセチル－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキシレート（中間体４６Ｄ）に関して記載したものと類似した３工程手順で調製した。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）：δ ８．０４（ｄ，Ｊ ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），７．３９（ｄ，Ｊ ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），３．９３（ｓ，３Ｈ），３．５４（ｔ，Ｊ ＝５．２Ｈｚ，４Ｈ），２．６６（ｓ，３Ｈ），１．５１（ｔ，Ｊ ＝５．２Ｈｚ，４Ｈ），０．４０（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２８９．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ＤＭＳＯ（５５．０ｍＬ）中トリメチルスルホキソニウムヨージド（４．６２ｇ、２０．９８ｍｍｏｌ）の溶液に、カリウムｔｅｒｔ－ブトキシド（２．１４ｇ、１９．０７ｍｍｏｌ）を添加し、ＲＴで１５分間撹拌した。ＤＭＳＯ（５５．０ｍＬ）中メチル６－アセチル－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５１Ｃ、５．５ｇ、１９．０７ｍｍｏｌ）の溶液をＲＴで滴下し、反応混合物を３時間撹拌した。反応を冷水（５０ｍＬ）でクエンチし、酢酸エチル（２×７５ｍＬ）で抽出した。有機層を水（５０ｍＬ）、続いてブライン（５０ｍＬ）で洗浄し、無水Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ヘキサン中６％酢酸エチルを用いたＩｓｏｌｅｒａ－Ｏｎｅ（ＳＮＡＰ １００ｇ）を通すフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、黄色油としてメチル６－（２－メチルオキシラン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（５１Ｄ、４．６ｇ、１５．２ｍｍｏｌ、収率８０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ７．９４（ｄ，Ｊ ＝７．９Ｈｚ，１Ｈ），６．７２（ｄ，Ｊ ＝７．９Ｈｚ，１Ｈ），３．８９（ｓ，３Ｈ），３．４９（ｔ，Ｊ ＝５．４Ｈｚ，４Ｈ），３．００（ｄ，Ｊ ＝５．６Ｈｚ，１Ｈ），２．９３（ｄ，Ｊ ＝５．６Ｈｚ，１Ｈ），１．７６（ｓ，３Ｈ），１．５０（ｔ，Ｊ ＝５．４Ｈｚ，４Ｈ），０．３７（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３０３．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程５．１，４－ジオキサン（３０ｍＬ）及び水（３０ｍＬ）中メチル６－（２－メチルオキシラン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５１Ｄ、４．６０ｇ、１５．２１ｍｍｏｌ）の溶液に、ＲＴで濃縮ＨＣｌ（３．０ｍＬ）を添加し、４時間撹拌した。反応混合物を水（５０ｍＬ）で希釈し、酢酸エチル（４×１００ｍＬ）で抽出した。有機層をブライン（５０ｍＬ）で洗浄し、無水Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して粗残渣を得、これを、ヘキサン中２５～３０％酢酸エチルの勾配を用いたＩｓｏｌｅｒａ－Ｏｎｅ（ＳＮＡＰ １００ｇ）を通すフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、黄色油としてメチル６－（１，２－ジヒドロキシプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（５１Ｅ、３．１ｇ、９．６８ｍｍｏｌ、収率６４％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３２１．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程６．アセトン（６２．０ｍＬ）中メチル６－（１，２－ジヒドロキシプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５１Ｅ、３．１ｇ、９．６８ｍｍｏｌ）の溶液に、２，２－ジメトキシプロパン（３．０２ｇ、２９．０ｍｍｏｌ）及びｐ－トルエンスルホン酸一水和物（０．１８４ｇ、０．９６８ｍｍｏｌ）を添加し、ＲＴで１６時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を５％ＮａＨＣＯ_３水溶液で希釈し、酢酸エチル（２×７５ｍＬ）で抽出した。合わせた有機抽出物を、水（４０ｍＬ）及びブライン（４０ｍＬ）で洗浄した。有機層をＮａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧下で濃縮し、黄色油としてメチル２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（２，２，４－トリメチル－１，３－ジオキソラン－４－イル）ニコチネートを得た（３．０ｇ、８．３３ｍｍｏｌ、収率８６％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３６１．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．。黄色油をメタノール（３０．０ｍＬ）に溶解し、続いて水酸化ナトリウム（２．５Ｍ水溶液）（１６．６５ｍＬ、４１．６ｍｍｏｌ）で処理し、続いてＲＴで２４時間撹拌した。反応混合物をその体積の半分まで濃縮し、続いて１０％クエン酸溶液でｐＨ約５～６まで酸性化した。混合物を酢酸エチル（２×１００ｍＬ）で抽出し、合わせた有機層を、水（４０ｍＬ）、続いてブライン（４０ｍＬ）で洗浄し、無水Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧下で濃縮して、淡黄色ゴムとして２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（２，２，４－トリメチル－１，３－ジオキソラン－４－イル）ニコチン酸を得（中間体５１、２．６ｇ、７．５ｍｍｏｌ、収率９０％）、これは静置すると固化して淡黄色固体を形成した。粗製材料をこれ以上精製することなく使用した。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ １０．５（ｂｒ．，１Ｈ），８．５８（ｄｄ，Ｊ ＝８．０，０．９Ｈｚ，１Ｈ），７．７６（ｄｄ，Ｊ＝８．０，０．９Ｈｚ，１Ｈ），４．４８－４．４０（ｍ，１Ｈ），４．１２（ｄｄ，Ｊ＝８．６，０．９Ｈｚ，１Ｈ），３．２２（ｔ，Ｊ＝５．７Ｈｚ，４Ｈ），１．６３（ｓ，３Ｈ），１．５６（ｓ，３Ｈ），１．４２（ｓ，３Ｈ），１．４０－１．２０（ｂ ｓ，４Ｈ），０．５０（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４７．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体５２：６－（２－フルオロ－１，３－ジメトキシ－１，３－ジオキソプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸。

工程１．５０ｍＬの丸底フラスコに、１，４－ジオキサン（１０ｍＬ）中のベンジル２，６－ジフルオロニコチネート（５０Ａ、１．００ｇ、４．０１ｍｍｏｌ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（０．４７ｇ、４．２１ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（１．４０ｍＬ、８．０３ｍｍｏｌ）と、を添加した。反応混合物をＲＴで１６時間撹拌した。粗製材料をシリカゲルのプラグに吸収させ、ヘキサン中５％～１０％ＥｔＯＡｃで溶出するクロマトグラフィーによって精製して、無色ゴム状液体としてベンジル６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（５２Ａ、９００ｍｇ、２．６４ｍｍｏｌ、収率６６％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３４１．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＮＭＰ（５０ｍＬ）中ベンジル６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５２Ａ、８．６ｇ、２５．３ｍｍｏｌ）と、マロン酸ジメチル（２８．９ｍＬ、２５３ｍｍｏｌ）と、炭酸セシウム（２０．５８ｇ、６３．２ｍｍｏｌ）と、の混合物を、６０℃で２４時間撹拌した。反応混合物をＲＴに冷却した。水及びＥｔＯＡｃを添加した。層を分離して有機層を濃縮した。残滓をＩＳＣＯによって精製し（０％～２０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、ジメチル２－（５－（（ベンジルオキシ）カルボニル）－６－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－２－イル）マロネートを得た（５２Ｂ、８．２３ｇ、１８．１９ｍｍｏｌ、収率７２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（クロロホルム－ｄ）δ：７．９７（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），７．４１－７．４６（ｍ，２Ｈ），７．３１－７．４０（ｍ，３Ｈ），６．７４（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），５．３２（ｓ，２Ｈ），４．８１（ｓ，１Ｈ），３．７８（ｓ，６Ｈ），３．４０－３．４４（ｍ，４Ｈ），１．３５－１．４３（ｍ，４Ｈ），０．３１（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４５３．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．ＴＨＦ（１５ｍＬ）中ジメチル２－（５－（（ベンジルオキシ）カルボニル）－６－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－２－イル）マロネート（５２Ｂ、３．０ｇ、６．６３ｍｍｏｌ）の溶液に、水素化ナトリウム（０．３１８ｇの６０重量％、７．９６ｍｍｏｌ）を添加した。ＲＴで２０分間撹拌した後、ｓｅｌｅｃｔｆｌｕｏｒフッ素化試薬（３．０５ｇ、８．６２ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）を添加し、混合物をＲＴで１６時間撹拌した。反応混合物を氷浴で冷却し、５％Ｈ_２ＳＯ_４（３０ｍＬ）で処理し、ＥｔＯＡｃ（３×）で抽出した。抽出物をＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濃縮し、ジメチル２－（５－（（ベンジルオキシ）カルボニル）－６－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－２－イル）－２－フルオロマロネートを得（５２Ｃ、３．５ｇ、７．４４ｍｍｏｌ、収率１１２％）、これを次の工程で粗製として使用した。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４７１．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．エタノール（４０ｍＬ）中ジメチル２－（５－（（ベンジルオキシ）カルボニル）－６－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－２－イル）－２－フルオロマロネート（５２Ｃ、３．５ｇ、７．４４ｍｍｏｌ）とＰｄ／Ｃ（１．６ｇの１０重量％、１．４８ｍｍｏｌ）の混合物を、５０ｐｓｉの水素下で２時間水素添加した。触媒をＣｅｌｉｔｅのパッドで濾別し、ＥｔＯＡｃですすぎ、濾液を濃縮し、６－（２－フルオロ－１，３－ジメトキシ－１，３－ジオキソプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸を得た（中間体５２、２．６３ｇ、収率９３％）。粗製材料を更に精製することなく使用した。^１Ｈ ＮＭＲ（ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ：７．７４（ｄ，Ｊ＝７．７Ｈｚ，１Ｈ），６．６５（ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ，１Ｈ），３．５９（ｓ，６Ｈ），３．１２－３．１５（ｍ，４Ｈ），１．１１－１．１７（ｍ，４Ｈ），０．０９（ｓ，４Ｈ）．－ＣＯ_２Ｈピークは観察されなかった。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３８１．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体５３：６－（（１－メトキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸。

工程１．ＤＭＳＯ（５ｍＬ）中ベンジル６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５２Ａ、１．２０ｇ、３．５３ｍｍｏｌ）と、１－メトキシ－２－メチルプロパン－２－アミン（０．５４ｇ、５．２９ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（１．８４ｍＬ、１０．５８ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１００℃で３６時間撹拌した。これをＲＴに冷却し、水（１０ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（５０ｍＬ）とに分配した。層を分離し、有機層をＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濃縮した。残滓をＩＳＣＯによって精製し（ヘプタン中０％～３０％ＥｔＯＡｃ）、ベンジル６－（（１－メトキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（５３Ａ、０．４２ｇ、１．００ｍｍｏｌ、収率２８％）。^１Ｈ ＮＭＲ（クロロホルム－ｄ）δ：７．８５（ｄ，Ｊ＝８．５Ｈｚ，１Ｈ），７．４０－７．４５（ｍ，２Ｈ），７．２９－７．３８（ｍ，３Ｈ），５．７６（ｄ，Ｊ＝８．７Ｈｚ，１Ｈ），５．２６（ｓ，２Ｈ），４．７９（ｓ，１Ｈ），３．４６（ｓ，２Ｈ），３．３９－３．４３（ｍ，４Ｈ），３．３７（ｓ，３Ｈ），１．４６（ｂｒ ｄ，Ｊ＝５．４Ｈｚ，４Ｈ），１．４４（ｓ，６Ｈ），０．３２（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４２４．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ベンジル６－（（１－メトキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５３Ａ、０．４２ｇ、１．００ｍｍｏｌ）を、中間体５２に関して記載された手順を用いて水素添加し、６－（（１－メトキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸を得た（中間体５３、２９８ｍｇ、０．８９ｍｍｏｌ、収率８９％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３３４．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体５４：６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸。

２，６－ジクロロニコチン酸（４．２ｇ、２１．９ｍｍｏｌ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（２．４ｇ、２１．９ｍｍｏｌ）と、１，４－ジオキサン（４０ｍＬ）と、の混合物。ヒューニッヒ塩基（７．７ｍＬ、４４．１ｍｍｏｌ）を添加して、褐色溶液を６０℃で１８時間撹拌した。混合物をＥｔＯＡｃ（８０ｍＬ）で希釈し、水（２×１０ｍＬ）、続いてブライン（５ｍＬ）で洗浄した。有機相を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム上で精製し（０．２５％ＡｃＯＨに媒介される５０％～１００％ＥｔＯＡｃ／ヘキサン）、黄褐色固体として表題の化合物を得た（５４、２．６０ｇ、収率４４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ＝８．５２（ｄ，Ｊ＝８．２Ｈｚ，１Ｈ），７．４０（ｄ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），３．２１（ｔ，Ｊ＝５．４Ｈｚ，４Ｈ），１．６９（ｂｒ．ｓ．，４Ｈ），０．４７（ｓ，４Ｈ）．－ＣＯ_２Ｈは観察されなかった。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２６７．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

中間体５５：６－（（メチルスルホニル）メチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸。

四塩化炭素（５０ｍＬ）中メチル２－クロロ－６－メチルニコチネート（５．０ｇ、２６．９ｍｍｏｌ）と、ＡＩＢＮ（４．４ｇ、２６．９ｍｍｏｌ）と、１－ブロモピロリジン－２，５－ジオン（４．７８ｇ、２６．９ｍｍｏｌ）と、の混合物を、７０℃で４時間加熱した。反応混合物を水（５０ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（２×１００ｍＬ）で抽出した。有機抽出物を減圧濃縮した。得られた黄色油［ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２６４．０／２６６．０（Ｍ＋Ｈ）^＋］を５０ｍＬのＤＭＦに溶解し、メタンスルフィン酸ナトリウム（２．７３ｇ、２６．８ｍｍｏｌ）で処理した。反応混合物をＲＴで１時間撹拌し、続いて水（１０ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（３×５０ｍＬ）で抽出した。有機抽出物をブライン（５０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧濃縮した。粗製材料をシリカゲルのプラグに吸収させ、ヘキサン中１～５０％ＥｔＯＡｃの勾配で溶出するＲｅｄｉ－Ｓｅｐ予備充填シリカゲルカラム（１２０ｇ）を通すクロマトグラフィーによって精製し、灰白色固体としてメチル２－クロロ－６－（（メチルスルホニル）メチル）ニコチネート（５５Ａ、４．０ｇ）を得た。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２６４．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

ジメチルスルホキシド（１０ｍＬ）中メチル２－クロロ－６－（（メチルスルホニル）メチル）ニコチネート（５５Ａ、２．０ｇ、７．５８ｍｍｏｌ）と６－アザスピロ［２．５］オクタン（１．０１２ｇ、９．１０ｍｍｏｌ）との混合物を、１４０℃のマイクロ波中で６０分間加熱した。反応混合物を、ヘキサン中１～２０％ＥｔＯＡｃの勾配で溶出するシリカゲルカラム（１２０ｇ）に乗せ、灰白色固体としてメチル６－（（メチルスルホニル）メチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（１．４ｇ、４．１４ｍｍｏｌ、収率５５％）を得た。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３３９．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．エタノール（１０ｍＬ）及び水（１０ｍＬ）中メチル６－（（メチルスルホニル）メチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（５５Ａ、１．４ｇ、４．１４ｍｍｏｌ）を、水酸化ナトリウム（０．４９ｇ、１２．４１ｍｍｏｌ）で処理した。３時間後、混合物を減圧濃縮してエタノールを除去した。１．５Ｎ ＨＣｌを用いて水溶液をｐＨ７に中和し、続いて酢酸エチル（３×１００ｍＬ）で抽出した。有機抽出物をブライン（５０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧濃縮して、淡黄色固体として粗製材料を得た。粗製材料をシリカゲルのプラグに吸収させ、ＤＣＭ中１～６％ＭｅＯＨの勾配で溶出するＲｅｄｉ－Ｓｅｐ予備充填シリカゲルカラム（８０ｇ）を通すクロマトグラフィーによって精製し、灰白色固体として６－（（メチルスルホニル）メチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（中間体５５、６８０ｍｇ、２．１０ｍｍｏｌ、収率５１％）を得た。３２５．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１００～２４８の調製
実施例１００：５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。

工程１．ＤＭＦ（３ｍＬ）中３－クロロ－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）ピラジン－２－カルボン酸（中間体４２、１１８ｍｇ、０．４８ｍｍｏｌ）の溶液に、Ｎ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（０．１７ｍＬ、０．９７６ｍｍｏｌ）及び６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－アミン（中間体３８、１２０ｍｇ、０．５０ｍｍｏｌ）を添加した。溶液をＲＴで３分間撹拌し、続いてＨＡＴＵ（１８３ｍｇ、０．４８ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）で処理した。反応を４日にわたり５０℃に加熱した。追加の中間体４２（５０ｍｇ）及びＨＡＴＵ（１００ｍｇ）を添加し、混合物を更に２日間加熱した。混合物を水（５０ｍＬ）で希釈し、３０分間撹拌した。固体を濾過し、水（２×１０ｍＬ）で洗浄し、シリカゲルカラムに乗せ、ヘプタン中１０％～１００％ＥｔＯＡｃで溶出して、淡黄色固体として３－クロロ－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（１００Ａ、５５ｍｇ、０．１１ｍｍｏｌ、収率２４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ １０．４２（ｓ，１Ｈ），８．４２（ｄ，Ｊ＝８．４Ｈｚ，１Ｈ），８．１３（ｔ，Ｊ＝７．９Ｈｚ，１Ｈ），８．０１（ｓ，１Ｈ），７．９０（ｓ，１Ｈ），７．６３（ｄ，Ｊ＝７．６Ｈｚ，１Ｈ），４．８８（ｔ，Ｊ＝５．９Ｈｚ，１Ｈ），３．５８（ｄ，Ｊ＝５．７Ｈｚ，２Ｈ），３．１０－３．１９（ｍ，４Ｈ），１．４７－１．５６（ｍ，４Ｈ），１．４３（ｂｒ ｄ，Ｊ＝６．８Ｈｚ，２Ｈ），１．３４（ｓ，６Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４６９．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＤＭＳＯ（２ｍＬ）中３－クロロ－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－イル）ピラジン－２－カルボキサミド（中間体１００Ａ、５３ｍｇ、０．１１３ｍｍｏｌ）と６－アザスピロ［２．５］オクタン（１９ｍｇ、０．１７０ｍｍｏｌ、ＡｓｔａＴｅｃｈ，Ｉｎｃ．）との溶液に、Ｎ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（０．０４ｍＬ、０．２３０ｍｍｏｌ）を添加した。溶液をＲＴで１６時間撹拌し、続いて水（２０ｍＬ）で希釈してから２０分間撹拌した。沈殿した固体を濾過し、水（２×５ｍＬ）で洗浄した。固体をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し（ヘプタン中０％～８０％ＥｔＯＡｃ）、出発物質と生成物との混合物を得た。出発塩化物を所望の画分の上部で溶出し、わずか４ｍｇの所望の生成物（ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５４４．２（Ｍ＋Ｈ）^＋）が純粋で得られた。残りの混合画分を減圧濃縮して、ＤＭＳＯ（１ｍＬ）に溶解し、６－アザスピロ［２．５］オクタン（２０ｍｇ）で処理した。ＲＴで３日間撹拌した後で、反応を水で希釈し、１時間撹拌してから濾過した。固体をＥｔＯＡｃ（１５ｍＬ）に溶解し、ブライン（２×４０ｍＬ）で洗浄し、続いて減圧濃縮して、淡黄色固体として５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１００、４０ｍｇ、０．０７４ｍｍｏｌ、収率６５％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １０．３０（ｓ，１Ｈ），８．５９（ｄ，Ｊ＝８．４Ｈｚ，１Ｈ），７．８６（ｔ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），７．５９（ｄ，Ｊ＝７．４Ｈｚ，１Ｈ），７．３２（ｓ，１Ｈ），４．９３（ｓ，１Ｈ），３．７７（ｄ，Ｊ＝５．７Ｈｚ，２Ｈ），３．６０－３．６７（ｍ，１Ｈ），３．４９－３．５８（ｍ，４Ｈ），３．２３－３．３１（ｍ，４Ｈ），１．６５（ｑｕｉｎ，Ｊ＝５．６Ｈｚ，４Ｈ），１．５７－１．５９（ｍ，２Ｈ，水ピークにより不明瞭），１．４８－１．５３（ｍ，２Ｈ），１．４６（ｓ，６Ｈ），０．７９－０．８８（ｍ，２Ｈ），０．３８（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５４４．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１０１：５－（（１－（ヒドロキシメチル）シクロプロピル）アミノ）－Ｎ－（６－（ピペリジン－１－イルスルホニル）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５４２．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．。この化合物は、実施例１００に関して上述したものと類似する様式で調製した。

実施例１０２及び１１９。

工程１．ＤＭＦ（１００ｍＬ）中５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸（４４、１７．０ｇ、４９．１ｍｍｏｌ）の溶液に、６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（３１、１３．５ｇ、５８．９ｍｍｏｌ）と、ＨＡＴＵ（２８．０ｇ、７３．６ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（１６．１４ｍＬ、９８．２ｍｍｏｌ）と、を添加した。反応混合物を、７０ ℃で１６時間加熱した。反応混合物をＲＴに冷却し、水（２００ｍＬ）でクエンチした。沈殿した固体を濾過し、水（２００ｍＬ）、続いてメタノール（５０ｍＬ）で洗浄し、真空下で乾燥させ、白色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１１９、１３．５ｇ、収率５０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）：δ １０．３６（ｓ，１Ｈ），８．６８（ｓ，１Ｈ），８．５６（ｄ，Ｊ ＝８．３Ｈｚ，１Ｈ），７．９０（ｄ，Ｊ ＝８．３，８．０Ｈｚ，１Ｈ），７．７４（ｄ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），５．０３（ｓ，１Ｈ），４．１８（ｓ，２Ｈ），３．６５－３．５７（ｍ，４Ｈ），１．７５（ｓ，６Ｈ），１．５６（ｂｓ，４Ｈ），１．２６（ｓ，９Ｈ），０．４１（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５８．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．エタノール（２５０ｍＬ）中Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド（実施例１１９、１３．５ｇ、２４．１７ｍｍｏｌ）の溶液に、ＮａＯＨ（２４．１７ｍＬの２Ｎ溶液、４８．３ｍｍｏｌ）を添加し、得られた混合物をＲＴで４時間撹拌した。反応混合物を、１．５ＮのＨＣｌ水溶液でｐＨ約６に酸性化した。反応混合物を酢酸エチル（３×１０００ｍＬ）で抽出し、水（１０００ｍＬ）で洗浄した。有機層をＮａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー（ヘキサン中０％～４０％酢酸エチル）、続いてアセトニトリル（５０ｍＬ）及びメタノール（５０ｍＬ）中の再結晶によって精製し、白色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１０２、８．４ｇ、収率８４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）：δ １０．２２（ｓ，１Ｈ），８．３９（ｄ，Ｊ ＝８．４Ｈｚ，１Ｈ），８．０２（ｄｄ，Ｊ ＝８．０，７．５Ｈｚ，１Ｈ），７．６７（ｓ，１Ｈ），７．６０（ｄ，Ｊ ＝７．５Ｈｚ，１Ｈ），７．４７（ｓ，１Ｈ），７．２７（ｓ，１Ｈ），４．８１（ｔ，Ｊ ＝５．７Ｈｚ，１Ｈ），３．５８（ｄ，Ｊ ＝５．７Ｈｚ，２Ｈ），３．４４（ｔｄ，Ｊ ＝６．７，３．８Ｈｚ，４Ｈ），１．４６（ｔ，Ｊ ＝６．７，３．９Ｈｚ，４Ｈ），１．３４（ｓ，６Ｈ），１．１１（ｓ，９Ｈ），０．３４（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５３２．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１０３及び１０４。

工程１．ＤＣＭ（３．０ｍＬ）中５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸（中間体４４、０．１００ｇ、０．２８９ｍｍｏｌ）の溶液に、塩化オキサリル溶液（ＤＣＭ中２．０Ｍ、０．２１７ｍＬ、０．４３３ｍｍｏｌ）、続いて２滴のＤＭＦを添加した。反応をＲＴで２０分間撹拌し、続いて濃縮した。残渣をＤＣＭ（３．０ｍＬ）に溶解し、０℃に冷却し、（Ｒ）－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミン（５６ｍｇ、０．２８９ｍｍｏｌ）、続いてヒューニッヒ塩基（０．１５１ｍＬ、０．８６６ｍｍｏｌ）で処理した。混合物をＲＴで３時間撹拌し、続いて濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して（０～３５％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、黄色固体として（Ｒ）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１０３、０．１０６ｇ、０．２０３ｍｍｏｌ、収率７０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３８（ｓ，４Ｈ）１．２７（ｄ，Ｊ＝６．２６Ｈｚ，３Ｈ）１．５０－１．５４（ｍ，４Ｈ）１．７１（ｓ，６Ｈ）２．５７（ｄｄ，Ｊ＝１２．５２，１０．３７Ｈｚ，１Ｈ）２．９３（ｔｄ，Ｊ＝１２．３７，３．６２Ｈｚ，１Ｈ）３．５３－３．６０（ｍ，４Ｈ）３．６３－３．７７（ｍ，２Ｈ）３．９５－４．０３（ｍ，２Ｈ）４．０９（ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．１３Ｈｚ，１Ｈ）４．１４（ｓ，２Ｈ）６．３７（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）７．５３（ｔ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）７．６８（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）８．６７（ｓ，１Ｈ）９．８７（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５２２．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．メタノール（５．０ｍＬ）中（Ｒ）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド（実施例１０３、０．０９７ｇ、０．１８６ｍｍｏｌ）の懸濁剤に、水酸化ナトリウム（５．０Ｎ溶液、０．５ｍＬ、２．５ｍｍｏｌ）を添加した。混合物を、変換が完了するまで７０℃で２時間加熱した。混合物を２Ｎ ＨＣｌで中和し、続いて濃縮乾固させた。残渣をＥｔＯＡｃ及び水で希釈した。分離した有機層をブラインで洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（０％～４０％ＥｔＯＡｃ：ＥｔＯＨ（３：１）／ヘプタン）、淡黄色固体として（Ｒ）－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１０４、０．０７０ｇ、０．１４１ｍｍｏｌ、収率７６％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３７（ｓ，４Ｈ）１．２７（ｄ，Ｊ＝６．２６Ｈｚ，３Ｈ）１．４４（ｓ，６Ｈ）１．５７－１．６２（ｍ，４Ｈ）２．５７（ｄｄ，Ｊ＝１２．５２，１０．３７Ｈｚ，１Ｈ）２．９２（ｔｄ，Ｊ＝１２．３２，３．５２Ｈｚ，１Ｈ）３．４５－３．５２（ｍ，４Ｈ）３．６２－３．７３（ｍ，２Ｈ）３．７６（ｄ，Ｊ＝５．２８Ｈｚ，２Ｈ）３．８４－３．９２（ｍ，１Ｈ）３．９６－４．０４（ｍ，２Ｈ）４．０８（ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．７２Ｈｚ，１Ｈ）４．８４（ｓ，１Ｈ）６．３５（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）７．３６（ｓ，１Ｈ）７．５３（ｔ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）７．７２（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）１０．０１（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４９６．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１０８：Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－５－（（１，３－ジヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。

工程１．２５０ｍＬの丸底フラスコに、２－アミノ－２－メチル－１，３－プロパンジオール（１．００ｇ、９．５６ｍｍｏｌ）及びＤＭＦ（３０ｍＬ）、ｔｅｒｔ－ブチルジメチルシランクロリド（７．１１ｍＬ、３８．２ｍｍｏｌ）を添加し、続いてイミダゾール（３．５２ｍＬ、５７．４ｍｍｏｌ）を投入した。混合物をＲＴで２１時間撹拌し、続いて飽和ＮａＨＣＯ_３で希釈し、ＥｔＯＡｃ（３×５０ｍＬ）で抽出した。合わせた有機相を水（１５０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濃縮して、５．２４ｇの透明油を得た。粗生成物をＢｉｏｔａｇｅ（ｓＮＡＰ５０、Ｕｌｔｒａ、溶出液：ヘプタン中ＥｔＯＡｃ １０％～９０％）によって精製し、２，２，３，３，６，９，９，１０，１０－ノナメチル－４，８－ジオキサ－３，９－ジシラウンデカン－６－アミンを得た（１０８Ａ、２．８６ｇ、収率９０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ３．３５－３．４５（ｍ，４Ｈ），０．９９（ｓ，３Ｈ），０．９０（ｓ，１８Ｈ），０．０５（ｓ，１２Ｈ）．

工程２．３，５－ジクロロピラジン－２－カルボン酸（１．０１ｇ、５．２３ｍｍｏｌ）とトルエン（１０ｍＬ）との溶液に、塩化チオニル（０．５７ｍＬ、７．８１ｍｍｏｌ）を添加した。溶液を還流で１．５時間撹拌し、反応をＲＴに冷却させ、減圧濃縮し、続いてトルエン（３×１０ｍＬ）と共沸混合した。残渣をＤＣＭ（１０ｍＬ）に溶解し、６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（３１、１．０８ｇ、４．７１ｍｍｏｌ）及びＮ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（１．８２ｍＬ、１０．４７ｍｍｏｌ）で処理した。４時間後、反応をＤＣＭ（２０ｍＬ）で希釈し、水（３０ｍＬ）で洗浄した。水層をＤＣＭ（２０ｍＬ）で逆抽出した。合わせたＤＣＭ層を１／２の体積まで濃縮し、固体を濾過し、追加のＤＣＭですすいで、白色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキサミドを得た（１０８Ｂ、１．６１ｇ、３．９９ｍｍｏｌ、収率７６％）。

工程３．２，２，３，３，６，９，９，１０，１０－ノナメチル－４，８－ジオキサ－３，９－ジシラウンデカン－６－アミン（１０８Ａ、１．００ｇ、３．００ｍｍｏｌ）とＤＭＳＯ（８ｍＬ）との溶液に、Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－３，５－ジクロロピラジン－２－カルボキサミド（１０８Ｂ、１．０１ｇ、２．４９ｍｍｏｌ）及びＮ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（１．３０ｍＬ、７．４９ｍｍｏｌ）を添加した。溶液を６０℃で２３時間撹拌し、続いてＲＴに冷却し、水（６０ｍＬ）で希釈し、５分間撹拌した。この混合物をＥｔＯＡｃ（３×５０ｍＬ）で抽出した。合わせたＥｔＯＡｃ層を水（２×５０ｍＬ）で洗浄し、濃縮した。粗生成物をＢｉｏｔａｇｅによって精製して（ＳＮＡＰ５０、Ｕｌｔｒａ、溶出液：ヘプタン中ＥｔＯＡｃ ０％～３０％）、ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：７０２．０（Ｍ＋Ｈ）^＋を有する２つの化合物を得た。第１の溶出液は１０８Ｃであった（０．４５７ｇの淡黄色固体）：^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ １０．２２（ｓ，１Ｈ），８．９８（ｓ，１Ｈ），８．２８（ｄ，Ｊ＝８．４１Ｈｚ，１Ｈ），８．１５（ｔ，Ｊ＝８．１２Ｈｚ，１Ｈ），８．００（ｓ，１Ｈ），７．７０－７．８１（ｍ，２Ｈ），３．８５（ｄ，Ｊ＝９．５９Ｈｚ，２Ｈ），３．７４（ｄ，Ｊ＝９．５９Ｈｚ，２Ｈ），１．３９（ｓ，３Ｈ），１．１１（ｓ，９Ｈ），０．８６－０．８９（ｍ，１８Ｈ），０．０４（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１２Ｈ）．第２の溶出液は１０８Ｄであった（０．５４５１ｇの黄色固体）：^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ １０．２７（ｓ，１Ｈ），８．３７（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ），８．１１（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ），８．０３（ｓ，１Ｈ），７．８０（ｓ，１Ｈ），７．６４－７．７３（ｍ，２Ｈ），３．８８（ｄ，Ｊ＝９．５９Ｈｚ，２Ｈ），３．７７（ｄ，Ｊ＝９．５９Ｈｚ，２Ｈ），１．３２（ｓ，３Ｈ），１．１２（ｓ，９Ｈ），０．８４（ｓ，１８Ｈ），－０．０２（ｄ，Ｊ＝３．５２Ｈｚ，１２Ｈ）．

工程４．ＤＭＳＯ（４ｍＬ）中６－アザスピロ［２．５］オクタン（９１ｍｇ、０．８２ｍｍｏｌ）の溶液に、Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－３－クロロ－５－（（２，２，３，３，６，９，９，１０，１０－ノナメチル－４，８－ジオキサ－３，９－ジシラウンデカン－６－イル）アミノ）ピラジン－２－カルボキサミド（１０８Ｄ、５４０ｍｇ、０．７７ｍｍｏｌ）及びＮ，Ｎ－ジイソプロピルエチルアミン（０．３３ｍＬ、１．９２ｍｍｏｌ）を添加した。溶液を６０℃で４時間撹拌した。反応をＲＴに冷却し、水（５０ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（２×３０ｍＬ）で抽出した。合わせた有機層を減圧濃縮して、暗黄色油として粗製Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－５－（（２，２，３，３，６，９，９，１０，１０－ノナメチル－４，８－ジオキサ－３，９－ジシラウンデカン－６－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（０．６１ｇ）。１００％変換を仮定し、この材料を更に精製することなく次の反応に使用した。

工程５．２５０ｍＬの丸底フラスコに、Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－５－（（２，２，３，３，６，９，９，１０，１０－ノナメチル－４，８－ジオキサ－３，９－ジシラウンデカン－６－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド（０．６０ｇ、０．７７ｍｍｏｌ）及びＴＨＦ（１０ｍＬ）を投入した。フッ化テトラブチルアンモニウム（２．３１ｍＬのＴＨＦ中１Ｍ、２．３１ｍｍｏｌ）を添加し、混合物をＲＴで３０分間撹拌した。反応混合物を、水（３０ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（２０ｍＬ）とに分配した。水相をＥｔＯＡｃ（２×２０ｍＬ）で抽出し、有機物を乾燥させて濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し（ヘプタン中ＥｔＯＡｃ ３０％～１００％）、淡黄色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－５－（（１，３－ジヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１０８、０．１９ｇ）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ １０．２３（ｓ，１Ｈ），８．３９（ｄ，Ｊ＝８．４１Ｈｚ，１Ｈ），８．０２（ｔ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ），７．６６（ｓ，１Ｈ），７．６０（ｄ，Ｊ＝７．４３Ｈｚ，１Ｈ），７．５１（ｓ，１Ｈ），７．０６（ｓ，１Ｈ），４．６８（ｔ，Ｊ＝５．６７Ｈｚ，２Ｈ），３．５９－３．７１（ｍ，４Ｈ），３．３９－３．４８（ｍ，４Ｈ），１．４７（ｂｒ ｄ，Ｊ＝４．５０Ｈｚ，４Ｈ），１．３０（ｓ，３Ｈ），１．１１（ｓ，９Ｈ），０．３５（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５４８．５（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１１０：Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。

ＤＭＦ（３ｍＬ）中３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピラジン－２－カルボン酸（中間体４６、２００ｍｇ、０．５８ｍｍｏｌ）と、６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（中間体３１、１５９ｍｇ、０．６９ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（０．１５ｍＬ、０．８６ｍｍｏｌ）と、の撹拌混合物に、ＨＡＴＵ（２８６ｍｇ、０．７５ｍｍｏｌ）を添加した。この反応混合物を６時間にわたって６５℃に加熱した。これをＲＴに冷却し、水（３ｍＬ）で処理した。固体を濾過し、シリカゲルカラム上で精製して（ヘプタン中０％～３０％ＥｔＯＡｃ／ＥｔＯＨ（３／１））、Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１１０、１２３ｍｇ、０．２２ｍｍｏｌ、収率３８％）。

^１Ｈ ＮＭＲ（ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ：１０．８９（ｓ，１Ｈ），８．３３（ｂｒ ｄ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），８．２７（ｓ，１Ｈ），８．１１（ｔ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），７．７２（ｄ，Ｊ＝７．４Ｈｚ，１Ｈ），７．６０（ｓ，１Ｈ），６．９６（ｓ，１Ｈ），３．５０－３．５９（ｍ，４Ｈ），１．６９（ｓ，３Ｈ），１．３６－１．４４（ｍ，４Ｈ），１．１４（ｓ，９Ｈ），０．３３（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５７．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１１３：Ｎ－（４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。

工程１．ＤＭＦ（３ｍＬ）中５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸（中間体４４、０．１０ｇ、０．２９ｍｍｏｌ）の溶液に、２－（３Ｈ－［１，２，３］トリアゾロ［４，５－ｂ］ピリジン－３－イル）－１，１，３，３－テトラメチルイソウロニウムテトラフルオロボレート（ＴＡＴＵ、０．１２ｇ、０．３８ｍｍｏｌ、ＦＳＳＩ）と、３Ｈ－［１，２，３］トリアゾロ［４，５－ｂ］ピリジン－３－オール（ＨＯＡｔ、０．０５ｇ、０．３８ｍｍｏｌ、Ｃｈｅｍｐｅｐ）と、４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－アミン（０．０７ｇ、０．３４ｍｍｏｌ、Ａｕｒｕｍ）と、ジイソプロピルエチルアミン（０．２３ｍＬ、１．３３ｍｍｏｌ）と、を添加した。混合物を、ＲＴで４５分間、続いて８０℃で２．５時間撹拌した。反応をメタノールでクエンチし、粗混合物を、ヘプタン中０％～８０％ＥＡで溶出するシリカゲル（２４ｇ）上のクロマトグラフィーによって精製して、Ｎ－（４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（１１３Ａ、０．１６６ｇ、不純）。ｍ／ｚ ＥＳＩ ５４２．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．Ｎ－（４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド（１１３Ａ、０．０４０ｇ、０．０７４ｍｍｏｌ）を、７０℃で２．５時間、２ｍＬのメタノール／ＮａＯＨ溶液（５ｍＬのメタノール、３３μＬの１Ｎ ＮａＯＨ）で処理した。ＤＭＳＯ（０．５ｍＬ）を添加し、加熱を２時間継続した。混合物をＡｇｉｌｅｎｔオートサンプラーバイアル中に濾過し、分取ＨＰＬＣ（水中５～９５％ＡＣＮ（０．１％ＴＦＡ））で１４分間、４０ｍＬ／分で精製した（Ｘ－Ｂｒｉｄｇｅ Ｃ１８ １０μｍ １８×１００ｍｍ）。純粋な画分を合わせて凍結乾燥して、黄色粉末としてＮ－（４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１１３、０．０２２６ｇ、０．０４４ｍｍｏｌ、収率５９％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ０．３４（ｓ，４Ｈ）１．３４（ｓ，６Ｈ）１．４２－１．５１（ｍ，５Ｈ）３．３６－３．４０（ｍ，４Ｈ）３．４３－３．４９（ｍ，４Ｈ）３．５８（ｓ，２Ｈ）３．６４－３．７０（ｍ，４Ｈ）６．６０（ｓ，１Ｈ）７．２２（ｂｒ ｓ，１Ｈ）７．４５－７．４８（ｍ，１Ｈ）７．５７（ｓ，１Ｈ）１０．０５－１０．０９（ｍ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５１６．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１１６：５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（４－メトキシ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。

工程１．ＤＭＦ（３ｍＬ）中５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸（中間体４４、０．１０ｇ、０．２９ｍｍｏｌ）の溶液に、２－（３Ｈ－［１，２，３］トリアゾロ［４，５－ｂ］ピリジン－３－イル）－１，１，３，３－テトラメチルイソウロニウムテトラフルオロボレート（ＴＡＴＵ、０．１２４ｇ、０．３８４ｍｍｏｌ、ＦＳＳＩ）と、３Ｈ－［１，２，３］トリアゾロ［４，５－ｂ］ピリジン－３－オール（ＨＯＡｔ、０．０５２ｇ、０．３８４ｍｍｏｌ、Ｃｈｅｍｐｅｐ）と、２－アミノ－６－クロロ－４－メトキシピリジン（０．０５５ｍＬ、０．３４６ｍｍｏｌ、Ｏｘｃｈｅｍ）と、ジイソプロピルエチルアミン（０．２３１ｍＬ、１．３３ｍｍｏｌ）と、を添加した。混合物を１５分間撹拌してから３時間かけて８０℃に加熱した。混合物をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製して（４０ｇ、ヘプタン中０％～１００％ＥＡ）、黄色油としてＮ－（６－クロロ－４－メトキシピリジン－２－イル）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（１１６Ａ、０．０６８ｇ）。ｍ／ｚ ＥＳＩ ４８７．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．Ｎ－（６－クロロ－４－メトキシピリジン－２－イル）－５－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド（１１６Ａ、０．０３４ｇ、０．０７０ｍｍｏｌ）を、封管中でモルホリン（１．０８ｍＬ、１２．２ｍｍｏｌ）に溶解し、マイクロ波中１６０℃で１時間、続いて１８０℃で１時間、続いて２００℃で１時間加熱した。混合物を蒸発させ、残渣を５ｍＬのメタノール及び０．１３ｍＬの１Ｎ ＮａＯＨで処理し、７０℃で１時間加熱した。０．１３ｍＬの１Ｎ ＨＣｌでｐＨを中和し、混合物を蒸発させた。粗製物をＨＰＬＣによって精製した（Ｋｉｎｅｔｅｘ ＥＶＯ１００ Ｃ１８ １５０×２１．１ｍｍ×５μｍ、３０ｍＬ／分、水中５～９５％ＡＣＮ（及び０．１％ＴＦＡ）、１３分間にわたる）。純粋な画分を合わせて凍結乾燥して、５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（４－メトキシ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミドを得た（実施例１１６、０．００３ｇ、５．８６μｍｏｌ、収率９％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ｐｐｍ ０．２４（ｓ，４Ｈ）１．２２－１．３０（ｍ，６Ｈ）１．３２－１．４０（ｍ，４Ｈ）３．３４－３．４４（ｍ，８Ｈ）３．６３（ｓ，２Ｈ）３．６６－３．７４（ｍ，４Ｈ）３．８０（ｓ，３Ｈ）６．０８（ｄ，Ｊ＝１．７６Ｈｚ，１Ｈ）６．５４（ｂｒ ｓ，１Ｈ）７．２６－７．４０（ｍ，１Ｈ），２つのプロトンが隠され、１つのプロトンが交換された。ｍ／ｚ ＥＳＩ ５１２．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１１７：Ｎ－（４－シアノ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。
この化合物は、実施例１１３に関して記載される手順を用いて調製した。

^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ｐｐｍ ０．５２（ｓ，４Ｈ）１．４７（ｓ，６Ｈ）１．６７－１．８６（ｍ，４Ｈ）３．５０－３．６３（ｍ，８Ｈ）３．７３－３．８８（ｍ，６Ｈ）６．８９（ｓ，１Ｈ）７．８１（ｓ，２Ｈ）．２つのプロトンが隠され、１つのプロトンが交換された。ｍ／ｚ ＥＳＩ ５０７．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１１８：３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－Ｎ－（４－シクロプロピル－６－（４－モルホリニル）－２－ピリジニル）－５－（（１－ヒドロキシ－２－メチル－２－プロパニル）アミノ）－２－ピラジンカルボキサミド。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ｐｐｍ ０．３９（ｓ，４Ｈ）０．８９－０．９７（ｍ，２Ｈ）１．１４－１．２０（ｍ，２Ｈ）１．４１（ｓ，６Ｈ）１．４３－１．５２（ｍ，１Ｈ）１．５５（ｂｒ ｓ，４Ｈ）１．９４－２．０１（ｍ，１Ｈ）３．４６（ｓ，１Ｈ）３．５３（ｔ，Ｊ＝４．９９Ｈｚ，８Ｈ）３．７４－３．８７（ｍ，４Ｈ）６．５０（ｓ，１Ｈ）６．７１（ｂｒ ｓ，１Ｈ）７．５０（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ ＥＳＩ ５２２．３（ｍ＋Ｈ）^＋．
この化合物は、実施例１１３に関して記載される手順を用いて調製した。

実施例１２１：（Ｒ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－５－（メチルスルホンアミド）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。

２０ｍＬのシンチレーションバイアルに、５－（Ｎ－（メチルスルホニル）メチルスルホンアミド）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボン酸（４７、８５ｍｇ、０．２１ｍｍｏｌ）と、（Ｒ）－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミン（１２、４４ｍｇ、０．２２８ｍｍｏｌ）と、ＤＭＦ（１ｍＬ）と、を投入した。ＤＩＰＥＡ（０．０７３ｍＬ、０．４２０ｍｍｏｌ）を添加し、続いてＴＡＴＵ（８１ｍｇ、０．２５２ｍｍｏｌ）を添加した。褐色の混合物をＲＴで４時間撹拌した。炭酸ナトリウム（２３ｍＬ、０．２１８ｍｍｏｌ）を添加し、混合物をＲＴで４時間撹拌した。反応混合物をＥｔＯＡｃ（５ｍＬ）で希釈し、水（３×５ｍＬ）で洗浄した。水相をＮａＣｌで飽和させ、ＥｔＯＡｃで更に抽出した（２×２０ｍＬ）。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮した。残渣をＢｉｏｔａｇｅ（ＳＮＡＰ２５、Ｕｌｔｒａ、溶出液：ヘプタン中ＥｔＯＡｃ２０％～１００％）によって精製し、淡黄色固体として表題の化合物を得た（実施例１２１、１０ｍｇ、収率１０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ９．６７（１Ｈ，ｓ），７．７４（１Ｈ，ｓ），７．６７（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．５５（１Ｈ，ｔ，Ｊ＝８．０Ｈｚ），６．３９（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝８．３Ｈｚ），４．０８（１Ｈ，ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．２Ｈｚ），３．９５－４．０５（２Ｈ，ｍ），３．６５－３．７８（２Ｈ，ｍ），３．５８－３．６５（５Ｈ，ｍ），３．３３（３Ｈ，ｓ），２．９４（１Ｈ，ｔｄ，Ｊ＝１２．３，３．５Ｈｚ），２．５４－２．６６（１Ｈ，ｍ），１．５１－１．５４（４Ｈ，ｍ），１．２８（３Ｈ，ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ），０．３９（４Ｈ，ｓ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０２．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１２２：（Ｒ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－５－（メチルスルホンアミド）－３－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピラジン－２－カルボキサミド。

Ｎ－（６－ブロモピリジン－２－イル）－６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１２２Ａ）を、実施例１０３に関して記載したものと類似する様式で調製した。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５００／５０２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

１，４－ジオキサン（２．０ｍＬ）中Ｎ－（６－ブロモピリジン－２－イル）－６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１２２Ａ、０．０８５ｇ、０．１７０ｍｍｏｌ）と、Ｐｄ（ＰＰｈ_３）_４（０．０２０ｇ、０．０１７ｍｍｏｌ）と、２－（ｔｒｉ－ｎ－ブチルスタンニル）オキサゾール（０．０５３ｍＬ、０．２５５ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１２０℃の油浴で２４時間加熱した。混合物をセライトのパッドで濾過し、固体を２×５ｍＬのＥｔＯＡｃですすいだ。濾液を濃縮し、続いてＳｈｉｍａｄｚｕ ＨＰＬＣによって精製して、灰白色固体として６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（オキサゾール－２－イル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（０．０４３ｇ、０．０８８ｍｍｏｌ、収率５２％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４８９．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．純度は約８３％であった。メタノール（２．０ｍＬ）中６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（オキサゾール－２－イル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（０．０４３ｇ、０．０７３ ｍｍｏｌ）の溶液に、水酸化ナトリウム（０．０７３ｍＬの５Ｎ溶液、０．３６５ｍｍｏｌ）を添加した。混合物を７０ ℃で２．５時間加熱した。反応混合物を濃縮し、続いてシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（０％～５０％ＥｔＯＡｃ：ＥｔＯＨ（３：１）／ヘプタン）、白色固体として６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（オキサゾール－２－イル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１２２、０．０２１ｇ、０．０４５ｍｍｏｌ、収率６２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．４１（ｓ，４Ｈ）１．４５（ｓ，６Ｈ）１．８２（ｂｒ．ｓ．，４Ｈ）３．２４（ｔ，Ｊ＝５．３８Ｈｚ，４Ｈ）３．７６（ｄ，Ｊ＝５．４８Ｈｚ，２Ｈ）４．７４（ｓ，１Ｈ）５．２７（ｔ，Ｊ＝５．７７Ｈｚ，１Ｈ）６．２６（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ）７．３１（ｓ，１Ｈ）７．７９（ｓ，１Ｈ）７．８１－７．９０（ｍ，２Ｈ）８．２１（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ）８．４２（ｄｄ，Ｊ＝７．８３，１．３７Ｈｚ，１Ｈ）１２．５３（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４６３．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１３４：６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－オキソピロリジン－１－イル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

６－フルオロ－Ｎ－（６－（２－オキソピロリジン－１－イル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１３４Ａ）を、実施例１０３に関して記載したものと類似する様式で調製した。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４３８．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

１５ｍＬの反応バイアルに、Ｎ－（６－（４，４－ジメチル－２－オキソピロリジン－１－イル）ピリジン－２－イル）－６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１３４Ａ、４９ｍｇ、０．１１ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（０．０６ｍＬ、０．３３ｍｍｏｌ）と、２－アミノ－２－メチル－１－プロパノール（２０ｍｇ、０．２２ｍｍｏｌ）と、ＤＭＳＯ（２ｍＬ）と、を添加した。バイアルを閉じ、反応混合物を１２０℃で１２時間撹拌した。反応混合物をＲＴに冷却し、続いて水（４ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（５ｍＬ）で抽出した。有機抽出物を水（３ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯで乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して、白色固体として粗製材料を得た。白色固体を２ｍＬのヘプタン中で撹拌し、濾過し、乾燥させて、Ｎ－（６－（４，４－ジメチル－２－オキソピロリジン－１－イル）ピリジン－２－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１３４、５１ｍｇ、０．１０１ｍｍｏｌ、収率９０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ １２．８０（ｓ，１Ｈ），７．９６－８．０２（ｍ，３Ｈ），７．８０（ｔ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ），６．８５（ｓ，１Ｈ），６．４７（ｄ，Ｊ＝８．８０Ｈｚ，１Ｈ），４．８２（ｔ，Ｊ＝５．６７Ｈｚ，１Ｈ），３．８１（ｓ，２Ｈ），３．６２（ｄ，Ｊ＝５．６７Ｈｚ，２Ｈ），３．０８（ｂｒ ｔ，Ｊ ＝５．２８Ｈｚ，４Ｈ），２．４９（ｓ，２Ｈ），１．７６（ｂｒ ｓ，４Ｈ），１．３８（ｓ，６Ｈ），１．２０（ｍ，２Ｈ），０．４０（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４７９．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１３５：Ｎ－（６－（４，４－ジメチル－２－オキソピロリジン－１－イル）ピリジン－２－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０７．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．
この化合物は、実施例１３４に関して上述された方法に従い調製した。

実施例１４０、１４１、及び１４２。
これらの化合物は、実施例１４３、１５３、及び１５４に関して後述するものと類似する様式で調製された。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０６．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１４３、１５３、及び１５４。

Ｎ，Ｎ－ジメチルホルムアミド（５ｍＬ）中２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチン酸（中間体４１、３５０ｍｇ、１．０１ｍｍｏｌ）と、６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（中間体３１、２５６ｍｇ、１．１１ｍｍｏｌ）と、Ｎ－エチル－Ｎ－イソプロピルプロパン－２－アミン（０．２３ｍＬ、１．３２ｍｍｏｌ）の撹拌混合物に、２－（３Ｈ－［１，２，３］トリアゾロ［４，５－ｂ］ピリジン－３－イル）－１，１，３，３－テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート（Ｖ）（４６４ｍｇ、１．２２ｍｍｏｌ）を添加した。混合物をＲＴで２時間、続いて６０℃で２４時間撹拌した。反応混合物をＲＴに冷却し、続いて水（５ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（５０ｍＬ）とに分配した。有機層を濃縮し、残滓をＩＳＣＯ上で精製し（ヘプタン中０％～４０％ＥｔＯＡｃ／ＥｔＯＨ（３／１））、黄色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１４３、４０２ｍｇ、０．７２３ｍｍｏｌ、収率７１％）。^１Ｈ ＮＭＲ（ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ：１１．３６（ｓ，１Ｈ），８．３７（ｄ，Ｊ＝８．４Ｈｚ，１Ｈ），８．００－８．１８（ｍ，２Ｈ），７．７１（ｄ，Ｊ＝７．４Ｈｚ，１Ｈ），７．４８（ｓ，１Ｈ），７．３９（ｄ，Ｊ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），６．７２（ｓ，１Ｈ），３．３０（ｍ，４Ｈ），１．７０（ｓ，３Ｈ），１．４２－１．４９（ｍ，４Ｈ），１．１８（ｓ，９Ｈ），０．２９（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５６．２（ｍ＋Ｈ）^＋．ラセミ試料をキラルＳＦＣに供して純粋なエナンチオマーを得た。ピーク１を、黄色固体としての（Ｒ）－Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチンアミドとして任意に割り当てた（実施例１５３、４２ｍｇ、＞９９％ｅｅ）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５６．２（ｍ＋Ｈ）^＋．ピーク２を、黄色固体としての（Ｓ）－Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチンアミドとして任意に割り当てた（実施例１５４、４２ｍｇ、＞９９％ｅｅ）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５６．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１４６：６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－Ｎ－（６－（テトラヒドロ－２Ｈ－ピラン－４－イル）ピリジン－２－イル）ニコチンアミド。

ＥｔＯＡｃ（４ｍＬ）及びＥｔＯＨ（２ｍＬ）中Ｎ－（６－（３，６－ジヒドロ－２Ｈ－ピラン－４－イル）ピリジン－２－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例１３８、０．０２３ｇ、０．０４８ｍｍｏｌ）とパラジウム（２３ｍｇ、活性炭上１０重量％、０．０２２ｍｍｏｌ）との混合物を５０ｐｓｉで４時間水素添加した。濾液を濃縮し、乾燥させ、淡黄色固体として表題の化合物を得た（実施例１４６、２２ｍｇ、収率９５％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３９（ｓ，４Ｈ）１．４４（ｓ，６Ｈ）１．７２－２．０７（ｍ，８Ｈ）２．８６（ｔｔ，Ｊ＝１１．５２，３．８４Ｈｚ，１Ｈ）３．２１（ｂｒ ｔ，Ｊ＝４．７９Ｈｚ，４Ｈ）３．５５（ｔｄ，Ｊ＝１１．７９，２．０５Ｈｚ，２Ｈ）３．７４（ｂｒ ｓ，２Ｈ）４．０５－４．１４（ｍ，２Ｈ）４．７０（ｂｒ ｓ，１Ｈ）５．４３（ｂｒ ｓ，１Ｈ）６．２５（ｄ，Ｊ＝８．４１Ｈｚ，１Ｈ）６．８７（ｄ，Ｊ＝７．４３Ｈｚ，１Ｈ）７．６３（ｔ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）８．１８（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）８．２３（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ）１２．４２（ｂｒ ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４８０．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１４７：（Ｒ）－６－（（１，３－ジヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

工程１．ＤＣＭ（６５０ｍＬ）中６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（中間体４８、２６．０ｇ、１０４．１ｍｍｏｌ）の溶液に、塩化オキサリル（１３．６４ｍＬ、１５６．２ｍｍｏｌ）、続いてＤＭＦ（２滴）を添加した。反応混合物をＲＴで３０分間撹拌し、続いて減圧下で濃縮した。残渣をＤＣＭ（５００ｍＬ）に溶解し、（Ｒ）－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミン（中間体１２、２０．０８ｇ、１０４ｍｍｏｌ）、続いてＤＩＰＥＡ（５４．４０ｍＬ、３１２ｍｍｏｌ）で処理した。反応混合物をＲＴで１６時間撹拌し、続いて減圧下で濃縮し、残渣を、溶出液としてヘキサン中０％～１５％酢酸エチルを用いるシリカゲル（６０～１２０メッシュ）のカラムクロマトグラフィーによって精製して、灰白色固体として（Ｒ）－６－フルオロ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（１４７Ａ、２６ｇ、収率５９％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ １１．２２（ｓ，１Ｈ），８．３８－８．１０（ｍ，１Ｈ），７．６０（ｔ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），７．５０（ｄ，Ｊ ＝７．７Ｈｚ，１Ｈ），６．８９－６．７９（ｍ，１Ｈ），６．６０（ｄ，Ｊ ＝８．２Ｈｚ，１Ｈ），４．１９（ｄ，Ｊ＝１２．７Ｈｚ，１Ｈ），４．０１（ｄ，Ｊ＝１２．７Ｈｚ，１Ｈ）３．９１（ｄ，Ｊ＝１１．２Ｈｚ，１Ｈ），３．５５（ｔ，Ｊ＝１１．３Ｈｚ，３Ｈ），３．２２（ｂｓ，４Ｈ），２．８２（ｔ，Ｊ＝１１．９Ｈｚ，１Ｈ），１．５８（ｂｓ，４Ｈ），１．１６（ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ，３Ｈ），０．３４（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４２６．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＤＭＳＯ（４００ｍＬ）中１４７Ａ（２０．０ｇ、４７．０ｍｍｏｌ）と、２－アミノ－２－メチルプロパン－１，３－ジオール（９．８８ｇ、９４ｍｍｏｌ）と、リン酸カリウム（１９．９５ｇ、９４ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１３５℃で１５時間加熱した。反応混合物をＲＴに冷却し、水（１５００ｍＬ）に注ぎ込むことでクエンチし、酢酸エチル（１５００ｍＬ）で抽出した。有機層を水（１０００ｍＬ）、続いてブライン（１０００ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、溶出液としてヘキサン中酢酸エチル（４０％～６５％）を用いるシリカゲル（６０～１２０メッシュ）のカラムクロマトグラフィーによって精製して、灰白色固体として（Ｒ）－６－（（１，３－ジヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１４７、１５ｇ、収率６３％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ １２．０５（ｓ，１Ｈ），８．２３（ｄ，Ｊ ＝８．６Ｈｚ，１Ｈ），７．７２（ｄ，Ｊ ＝７．８Ｈｚ，１Ｈ），７．５５（ｔ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），６．３９（ｄ，Ｊ＝８．２Ｈｚ，１Ｈ），６．３３（ｄ，Ｊ＝８．６Ｈｚ，１Ｈ），５．２４（ｓ，１Ｈ），３．４２－３．８７（ｍ，５Ｈ），３．８４－３．６３（ｍ，６Ｈ），３．１８（ｔ，Ｊ＝５．３Ｈｚ，４Ｈ），２．９５（ｔｄ，Ｊ＝１２．２，３．６Ｈｚ，１Ｈ），２．６９－２．５４（ｍ，１Ｈ），１．９０－１．６３（ｍ，４Ｈ），１．３８（ｓ，３Ｈ），１．２８（ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ，３Ｈ），０．３９（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５１１．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１５６：Ｎ－（４－シアノ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

ＤＭＦ（１．０ｍＬ）中Ｎ－（４－クロロ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例１５２、１８．６ｍｇ、０．０３６ｍｍｏｌ）と、亜鉛末（１．１ｍｇ、０．０１４ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、ラセミ２－（ジ－ｔ－ブチルホスフィノ）－１，１’－ビナフチル（２．９ｍｇ、０．００７ｍｍｏｌ、Ｓｔｒｅｍ）と、シアン化亜鉛（５．１ｍｇ、０．０４３ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、パラジウム（ＩＩ）トリフルオロアセテート（２．２ｍｇ、０．００４ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、の混合物を１２０℃で１５時間加熱した。反応混合物を１２ｇのＲｅｄｉＳｅｐ ｇｏｌｄカラムにそのまま乗せ、ヘプタン中０％～５０％の（３：１＝ＥｔＯＡｃ：ＥｔＯＨ）で溶出して、ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０６．３（Ｍ＋Ｈ）^＋を含有するが純粋ではない材料を得た。材料を１ｍＬのＤＭＳＯに溶解し、逆相ＨＰＬＣで精製して、白色固体としてＮ－（４－シアノ－６－モルホリノピリジン－２－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１５６、４．８ｍｇ、９．４９μｍｏｌ、収率２６％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ｐｐｍ ０．３７－０．５２（ｍ，４Ｈ）０．９１（ｂｒ ｄ，Ｊ＝６．０６Ｈｚ，１Ｈ）１．１４－１．４０（ｍ，２Ｈ）１．４４（ｓ，６Ｈ）１．５０－１．５５（ｍ，１Ｈ）１．５７－１．８３（ｍ，４Ｈ）１．９４（ｓ，１Ｈ）２．０３（ｓ，１Ｈ）３．４８（ｂｒ ｄｄ，Ｊ＝６．２６，４．７０Ｈｚ，１Ｈ）３．５４－３．６４（ｍ，４Ｈ）３．７４－３．８３（ｍ，６Ｈ）６．５４（ｂｒ ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）６．８５（ｓ，１Ｈ）７．７５（ｓ，１Ｈ）８．０８（ｄ，Ｊ＝８．８０Ｈｚ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０６．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１５８：２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチル－２－プロパニル）アミノ）－Ｎ－（４－メトキシ－６－（４－モルホリニル）－２－ピリジニル）－３－ピリジンカルボキサミド。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ｐｐｍ ０．３３（ｓ，４Ｈ）１．３４（ｓ，６Ｈ）１．５６－１．８０（ｍ，４Ｈ）３．１６（ｂｒ ｓ，４Ｈ）３．４３－３．４７（ｍ，４Ｈ）３．６６－３．７７（ｍ，６Ｈ）３．８２（ｓ，３Ｈ）６．０９（ｓ，１Ｈ）６．３４（ｂｒ．ｄ，Ｊ＝９．００Ｈｚ，１Ｈ）６．７０（ｂｒ．ｓ，１Ｈ）７．９０（ｄ，Ｊ＝８．８０Ｈｚ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５１１．３（ｍ＋Ｈ）^＋．
この化合物は、実施例１１６に関して記載したものと類似の方法で調製した。

実施例１５９：Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（３－ヒドロキシ－３－メチルアゼチジン－１－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

ＤＭＳＯ（０．８ｍＬ）中Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例１７３、０．０４０ｇ、０．０８７ｍｍｏｌ）と、３－メチルアゼチジン－３－オール（０．０１７ｇ、０．２００ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（０．０６１ｍＬ、０．３４７ｍｍｏｌ）と、の混合物。混合物を９０℃で２４時間撹拌した。混合物をＲＴに冷却し、水（３ｍＬ）で処理した。固体を回収し、シリカゲルカラム上で精製して（ヘプタン中３０％～１００％ＥｔＯＡｃ）、灰白色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（３－ヒドロキシ－３－メチルアゼチジン－１－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１５９、４３ｍｇ、収率９３％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ １２．６３（ｓ，１Ｈ），８．５５（ｄ，Ｊ＝８．４１Ｈｚ，１Ｈ），８．２４（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ），７．８６（ｔ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ），７．７０（ｄ，Ｊ＝７．４３Ｈｚ，１Ｈ），６．１１（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ），４．７９（ｓ，１Ｈ），４．００－４．０８（ｍ，４Ｈ），３．２０（ｔ，Ｊ＝５．３８Ｈｚ，４Ｈ），２．３３（ｂｒ ｓ，１Ｈ），１．７１（ｂｒ ｓ，４Ｈ），１．６３（ｓ，３Ｈ），１．２７（ｓ，９Ｈ），０．４０（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５２９．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１６０：２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－Ｎ－（４－シクロプロピル－６－（４－モルホリニル）－２－ピリジニル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチル－２－プロパニル）アミノ）－３－ピリジンカルボキサミド。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ｐｐｍ ０．４３（ｓ，４Ｈ）０．８４－０．９５（ｍ，２Ｈ）１．０８－１．２０（ｍ，２Ｈ）１．４２（ｓ，６Ｈ）１．６９（ｓ，４Ｈ）１．９４－２．０５（ｍ，１Ｈ）３．２７（ｍ，４Ｈ）３．５０－３．５４（ｍ，４Ｈ）３．７５－３．８５（ｍ，６Ｈ）６．３８－６．５４（ｍ，２Ｈ）６．７３（ｂｒ ｓ，１Ｈ）７．９９（ｄ，Ｊ＝９．００Ｈｚ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５２１．３（ｍ＋Ｈ）^＋．
この化合物は、実施例１１３に関して記載したものと類似の方法で調製した。

実施例１６１及び１６２。

工程１．ＤＣＭ（５０ｍＬ）中６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（５０、１．９２ｇ、５．５６ｍｍｏｌ）の溶液に、塩化オキサリル溶液（ＤＣＭ中２．０Ｍ、４．１７ｍＬ、８．３４ｍｍｏｌ）、続いて３滴のＤＭＦを添加した。混合物をＲＴで２時間撹拌し、続いて濃縮した。得られた黄色固体をＤＣＭ（５０ｍＬ）に溶解し、６－ブロモピリジン－２－アミン（０．９６ｇ、５．５６ｍｍｏｌ）、続いてヒューニッヒ塩基（２．９１ｍＬ、１６．６８ｍｍｏｌ）で処理した。混合物をＲＴで１５時間撹拌し、続いて濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（０％～３５％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、黄色固体としてＮ－（６－ブロモピリジン－２－イル）－６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（１６１Ａ、２．７５ｇ、５．５０ｍｍｏｌ、収率９９％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５００／５０２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．高圧バイアルに、Ｎ－（６－ブロモピリジン－２－イル）－６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１６１Ａ、０．１８４ｇ、０．３６８ｍｍｏｌ）と、４，４－ジメチルオキサゾリジン－２－オン（０．０８５ｇ、０．７３５ｍｍｏｌ）と、ヨウ化銅（Ｉ）（０．０３５ｇ、０．１８４ｍｍｏｌ）と、炭酸カリウム（０．１０２ｇ、０．７３５ｍｍｏｌ）と、（１ｒ，２ｒ）－（－）－ｎ，ｎ’’－ジメチルシクロヘキサン－１，２－ジアミン（０．０５２ｇ、０．３６８ｍｍｏｌ）と、を投入した。バイアルをＮ_２で５分間パージし、ジオキサン（１．５ｍＬ）を添加した。バイアルを密封し、１２０℃で２時間加熱した。混合物を濃縮し、残渣をＤＣＭと飽和ＮＨ_４Ｃｌとに分配した。分離した有機層を、飽和ＮＨ_４Ｃｌ、続いてブラインで洗浄し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー（０％～４５％のＥｔＯＡｃ／ヘプタン）によって精製して、白色固体として６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１６１、０．０９８ｇ、０．１８３ｍｍｏｌ、収率５０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３８（ｓ，４Ｈ）１．６４－１．７２（ｍ，４Ｈ）１．７５（ｓ，６Ｈ）１．７７（ｓ，６Ｈ）３．２３（ｔ，Ｊ＝５．４８Ｈｚ，４Ｈ）４．１２（ｄ，Ｊ＝６．４６Ｈｚ，４Ｈ）７．５７（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）７．７６（ｔ，Ｊ＝８．１２Ｈｚ，１Ｈ）７．８２（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ）８．２５（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）８．４６（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ）１１．２６（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５３５．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．ＭｅＯＨ（５ｍＬ）中の６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例１６１、０．０９０ｇ、０．１６８ｍｍｏｌ）の溶液に、水酸化ナトリウム（０．７ｍＬの５Ｎ溶液、３．５０ｍｍｏｌ）を添加した。混合物を７０℃で６時間加熱した。混合物をＲＴに冷却し、２Ｎ ＨＣｌで中和した。得られた混合物を濃縮してＭｅＯＨを除去した。水性の残渣をＤＣＭで抽出した。有機抽出物をブラインで洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（０％～５０％ＥｔＯＡｃ：ＥｔＯＨ（３：１）／ヘプタン）、白色固体として６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１６２、０．０７３ｇ、０．１５１ｍｍｏｌ、収率９０％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３４（ｓ，４Ｈ）１．４１（ｓ，６Ｈ）１．４３（ｓ，６Ｈ）１．６５－１．７６（ｍ，４Ｈ）３．２３（ｔ，Ｊ＝５．３８Ｈｚ，４Ｈ）３．７３（ｂｒ ｄ，Ｊ＝２．９３Ｈｚ，４Ｈ）４．３１（ｂｒ ｓ，１Ｈ）４．７１（ｓ，１Ｈ）４．９９－５．０６（ｍ，１Ｈ）５．２０（ｂｒ ｔ，Ｊ＝４．８９Ｈｚ，１Ｈ）６．１４（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）６．１７（ｄ，Ｊ＝８．４１Ｈｚ，１Ｈ）７．４０（ｔ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）７．６９（ｄ，Ｊ＝７．８３Ｈｚ，１Ｈ）８．０９（ｄ，Ｊ＝８．６１Ｈｚ，１Ｈ）１０．８６（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４８３．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１６６、１６７、及び１６８は、実施例１６９、１７７、及び１７８に関して記載されるものと類似の方法で調製した。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４８２．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１７０：２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチル－２－プロパニル）アミノ）－Ｎ－（６－（（１－ヒドロキシ－２－メチル－２－プロパニル）アミノ）－４－メチル－２－ピリジニル）－３－ピリジンカルボキサミド。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４９７．３（Ｍ＋Ｈ）^＋．
この化合物は、実施例１６２に関して記載したものと類似の方法で調製した。

実施例１７１、１７２、１７５、及び１７６。

工程１．塩化オキサリル（ＤＣＭ中２．０Ｍ溶液、０．６２ｍＬ、１．２４ｍｍｏｌ）及び１滴のＤＭＦを、ＤＣＭ（４ｍＬ）中６－（２，２－ジメチル－４－（トリフルオロメチル）－１，３－ジオキソラン－４－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（中間体４９、０．３３ｇ、０．８２ｍｍｏｌ）の溶液に添加した。この混合物を２時間撹拌し、続いて揮発性物質を減圧除去して黄色固体を得た。６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（中間体３１、０．１８ｇ、０．７９ｍｍｏｌ）及びＤＩＰＥＡ（０．１４ｍＬ、０．８０ｍｍｏｌ）、並びにＴＨＦ（３ｍＬ）を上記で調製した固体に添加し、混合物をＲＴで１時間撹拌し、その時点でＤＩＰＥＡ（０．１０ｍＬ）の別の部分を添加した。混合物を１時間撹拌し、中間体３１の別の部分（０．１８ｇ）を添加し、混合物をＲＴで終夜撹拌した。ＥｔＯＡｃ及びＨ_２Ｏを添加し、得られた二相混合物を分離し、有機層を無水ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。この油を、０％～６０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（２，２－ジメチル－４－（トリフルオロメチル）－１，３－ジオキソラン－４－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１７１、０．４９ｇ、０．３３ｍｍｏｌ、収率４１％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １２．０３（ｓ，１Ｈ）８．５５（ｄ，Ｊ＝８．０８Ｈｚ，１Ｈ）８．４８（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）７．９２（ｔ，Ｊ＝７．９２Ｈｚ，１Ｈ）７．７７（ｄ，Ｊ＝７．３３Ｈｚ，１Ｈ）７．６０（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）４．７２（ｓ，１Ｈ）４．６６（ｓ，２Ｈ）３．２９（ｔ，Ｊ＝５．４８Ｈｚ，４Ｈ）１．７０（ｂｒ ｄ，Ｊ＝５．０９Ｈｚ，４Ｈ）１．５６（ｓ，３Ｈ）１．３３－１．４０（ｍ，３Ｈ）１．２７（ｓ，９Ｈ）０．４１（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：６１２．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ジオキサン（５ｍＬ）中Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（２，２－ジメチル－４－（トリフルオロメチル）－１，３－ジオキソラン－４－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例１７１、１９５ｍｇ、０．３２ｍｍｏｌ）と、塩酸（１Ｎ水溶液、２．５ｍＬ、２．５ｍｍｏｌ）の混合物を８０℃で３時間加熱し、続いてＲＴに冷却した。ＥｔＯＡｃ及び飽和ＮａＨＣＯ_３を添加し、得られた二相混合物を分離し、有機抽出物を無水ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。この油を、０％～１００％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、白色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２，３－ジヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１７２、１１４ｍｇ）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５７２．３（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．エナンチオマーを、８０ｍＬ／分の流速を用い、移動相が８０％の液体ＣＯ_２及び２０％のＭｅＯＨ並びにアンモニアからなるＷｈｅｌｋ－０１（ＳＳ）カラム（２５０×２１ｍｍ、５μｍ）を用いた分取ＳＦＣによって、互いから分離させた。ピーク１を、（Ｒ）－Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２，３－ジヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチンアミドとして任意に割り当てた（実施例１７５、４０ｍｇ、＞９９％ｅｅ）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １１．５９（ｓ，１Ｈ）８．５３（ｄｄ，Ｊ＝８．０２，４．５０Ｈｚ，２Ｈ）７．９３（ｔ，Ｊ＝７．９２Ｈｚ，１Ｈ）７．７９（ｄ，Ｊ＝７．４３Ｈｚ，１Ｈ）７．４３（ｄ，Ｊ＝７．８２Ｈｚ，１Ｈ）５．９６（ｓ，１Ｈ）４．７９（ｓ，１Ｈ）４．０９－４．２３（ｍ，２Ｈ）３．３２－３．３９（ｍ，４Ｈ）２．１８（ｄｄ，Ｊ＝９．１９，４．８９Ｈｚ，１Ｈ）１．６６－１．７７（ｍ，４Ｈ）１．２７（ｓ，９Ｈ）０．４２（ｓ，４Ｈ）．^１９Ｆ ＮＭＲ（３７６ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ－７７．３９（ｓ，３Ｆ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５７２．３（ｍ＋Ｈ）^＋．ピーク２を、（Ｓ）－Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２，３－ジヒドロキシプロパン－２－イル）ニコチンアミドとして任意に割り当てた（実施例１７６、４１ｍｇ、＞９９％ｅｅ）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １１．５６（ｓ，１Ｈ）８．５２（ｔ，Ｊ＝７．１９Ｈｚ，２Ｈ）７．９３（ｔ，Ｊ＝７．９２Ｈｚ，１Ｈ）７．７８（ｄ，Ｊ＝７．４３Ｈｚ，１Ｈ）７．４３（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）５．９６（ｂｒ ｓ，１Ｈ）４．８３（ｓ，１Ｈ）４．１６－４．２３（ｍ，１Ｈ）４．１４（ｂｒ ｓ，１Ｈ）３．３２－３．３９（ｍ，４Ｈ）２．１３－２．３０（ｍ，１Ｈ）１．６６－１．７５（ｍ，４Ｈ）１．２７（ｓ，９Ｈ）０．４２（ｓ，４Ｈ）．^１９Ｆ ＮＭＲ（３７６ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ－７７．３８（ｓ，３Ｆ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５７２．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１７３：Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

ＤＭＦ（１５ｍＬ）中６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（中間体３１、１．２８ｇ、５．５９ｍｍｏｌ）と、６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（中間体４８、１．４０ｇ、５．５９ｍｍｏｌ）と、Ｎ－エチル－Ｎ－イソプロピルプロパン－２－アミン（１．２９ｍＬ、７．２７ｍｍｏｌ）と、の撹拌混合物に、２－（３Ｈ－［１，２，３］トリアゾロ［４，５－ｂ］ピリジン－３－イル）－１，１，３，３－テトラメチルイソウロニウムテトラフルオロボレート（２．１６ｇ、６．７１ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）を添加した。反応混合物を６０℃で１６時間撹拌し、続いてＲＴに冷却し、２０ｍＬの水で処理した。この混合物を３×２５ｍＬのＥｔＯＡｃで抽出した。合わせたＥｔＯＡｃ溶液を濃縮した。残滓をＩＳＣＯによって精製し（ヘプタン中０％～５０％ＥｔＯＡｃ）、黄色固体としてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１７３、０．５４ｇ、１．１７ｍｍｏｌ、収率２１％）：ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４６２．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．黄色固体として、３Ｈ－［１，２，３］トリアゾロ［４，５－ｂ］ピリジン－３－イル６－フルオロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（１７３Ａ、０．８９ｇ、２．４１ｍｍｏｌ、収率４３％）も単離された。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３６９．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１６９、１７７、及び１７８。

工程１．ＤＭＦ（２７．０ｍＬ）中２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（２，２，４－トリメチル－１，３－ジオキソラン－４－イル）ニコチン酸（中間体５１、１．９５ｇ、５．６３ｍｍｏｌ）の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン（２．９５ｍＬ、１６．８９ｍｍｏｌ）と、ＨＡＴＵ（３．２１ｇ、８．４４ｍｍｏｌ）と、６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（中間体３１、１．４２ｇ、６．１９ｍｍｏｌ）を添加した。反応混合物を７０℃で２４時間加熱した。これをＲＴに冷却し、水（１０ｍＬ）でクエンチし、酢酸エチル（２×７５ｍＬ）で抽出した。合わせた有機層をブライン（３０ｍＬ）で洗浄し、無水Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、石油エーテル中１０％～１５％酢酸エチルの勾配を用いるＩｓｏｌｅｒａ－Ｏｎｅ（ＳＮＡＰ ２５ｇ）によって精製し、透明なゴムとして中間体１６９Ａを得た（０．７ｇ、収率２２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ １２．３５（ｓ，１Ｈ），８．５８（ｄｄ，Ｊ＝８．４，０．８Ｈｚ，１Ｈ），８．４９（ｄ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），７．９４（ｄｄ，Ｊ＝８．４，７．５Ｈｚ，１Ｈ），７．７９（ｄｄ，Ｊ＝７．５，０．８Ｈｚ，１Ｈ），７．６０（ｄ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），４．８５（ｓ，１Ｈ），４．４８（ｄ，Ｊ＝８．６Ｈｚ，１Ｈ），４．１１（ｄ，Ｊ ＝８．６Ｈｚ，１Ｈ），３．３４（ｔ，Ｊ＝５．５Ｈｚ，４Ｈ），１．７７（ｂｒ．ｓ，４Ｈ），１．６４（ｓ，３Ｈ），１．５６（ｓ，３Ｈ），１．４３（ｓ，３Ｈ），１．２９（ｓ，９Ｈ），０．４５（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５８．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．１，４－ジオキサン（１０．０ｍＬ）中の中間体１６９Ａ（１．３ｇ、２．３３１ｍｍｏｌ）の溶液に、１．５Ｎ ＨＣｌ水溶液（１５．５４ｍＬ、２３．３１ｍｍｏｌ）を添加した。反応混合物をＲＴで３時間撹拌し、続いて１０％ＮａＨＣＯ_３水溶液で塩基性化し、酢酸エチル（２×１００ｍＬ）で抽出した。有機層をブライン（５０ｍＬ）で洗浄し、無水Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧下で濃縮して、無色のゴムとしてＮ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（１，２－ジヒドロキシプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例１６９、１．２０ｇ、２．３２ｍｍｏｌ、収率９９％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ １１．５５（ｓ，１Ｈ），８．４１（ｄ，Ｊ ＝８．３Ｈｚ，１Ｈ），８．１７－８．０３（ｍ，２Ｈ），７．７２（ｄｄ，Ｊ ＝７．６，１．４Ｈｚ，１Ｈ），７．６０－７．４７（ｍ，１Ｈ），７．３９（ｄｄ，Ｊ＝７．９，１．６Ｈｚ，１Ｈ），５．１４（ｄ，Ｊ＝１．５Ｈｚ，１Ｈ），４．６２（ｔｄ，Ｊ＝６．１，１．６Ｈｚ，１Ｈ），３．５８（ｑｄ，Ｊ＝６．４，５．９，４．４Ｈｚ，２Ｈ），３．２４（ｓ，４Ｈ），１．５２（ｔ，Ｊ＝５．３Ｈｚ，４Ｈ），１．３９（ｄ，Ｊ＝１．６Ｈｚ，３Ｈ），１．１９（ｄ，Ｊ＝１．５Ｈｚ，９Ｈ），０．３１（ｄ，Ｊ＝１．５Ｈｚ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５１８．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．エナンチオマーを、１００ｍＬ／分の流速を用い、移動相が６５％液体ＣＯ_２及び３５％ＥｔＯＨからなるＣｈｉｒａｌｐａｋ ＩＣ（２５０×３０ｍｍ、５μｍ）カラムを用いた分取ＳＦＣによって、互いから分離させた。ピーク１を、（Ｓ）－Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（１，２－ジヒドロキシプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドとして任意に割り当てた（実施例１７７、４６０ｍｇ、＞９９％ｅｅ）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５１８．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．。ピーク２を、（Ｒ）－Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（１，２－ジヒドロキシプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドとして任意に割り当てた（実施例１７８、４５０ｍｇ、＞９９％ｅｅ）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５１８．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１９３、１９４、及び１９５。

工程１．ＤＭＦ（５ｍＬ）中６－（２－フルオロ－１，３－ジメトキシ－１，３－ジオキソプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（中間体５２、５１３ｍｇ、１．３５ｍｍｏｌ）と、６－アミノ－Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）ピリジン－２－スルホンアミド（中間体３１、３７１ｍｇ、１．６２ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（０．３５ｍＬ、２．０２ｍｍｏｌ）と、ＨＡＴＵ（６６７ｍｇ、１．７５３ｍｍｏｌ）と、の混合物を、６０℃で１６時間撹拌した。反応混合物をＲＴに冷却し、水（１０ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（７５ｍＬ）とに分配した。層を分離して有機溶液を濃縮した。残滓をＩＳＣＯによって精製し（４０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、ジメチル２－（５－（（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）カルバモイル）－６－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－２－イル）－２－フルオロマロネートを得た（実施例１９３、１８３ｍｇ、０．３１ｍｍｏｌ、収率２３％）。^１Ｈ ＮＭＲ（ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ：１１．０５（ｓ，１Ｈ），８．０９（ｄ，Ｊ＝８．３Ｈｚ，１Ｈ），７．８５（ｔ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），７．７２（ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ，１Ｈ），７．４８（ｄ，Ｊ＝７．７Ｈｚ，１Ｈ），７．２３（ｓ，１Ｈ），６．８２（ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ，１Ｈ），３．６１（ｓ，６Ｈ），３．１０（ｂｒ ｓ，４Ｈ），１．１１－１．１６（ｍ，４Ｈ），０．９３（ｓ，９Ｈ），０．０４（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５９２．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＴＨＦ（５ｍＬ）及びメタノール（０．１２ｍＬ、２．９６ｍｍｏｌ）中、０℃のジメチル２－（５－（（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）カルバモイル）－６－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－２－イル）－２－フルオロマロネート（実施例１９３、１７５ｍｇ、０．３０ｍｍｏｌ）の撹拌溶液に、水素化ホウ素リチウム（１．４８ｍＬのＴＨＦ中２Ｍ、２．９６ｍｍｏｌ）を滴下した。反応混合物を２時間撹拌し（ＬＣ－ＭＳは、２つの生成物：ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５３６．０（Ｍ＋Ｈ）^＋及びｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０６．０（Ｍ＋Ｈ）^＋の形成を示した）続いて飽和ＮＨ_４Ｃｌでクエンチし、ＤＣＭ（３×）で抽出した。合わせた有機抽出物をＮａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濃縮した。残渣を逆相ＨＰＬＣによって精製した（１０～９０％の水中０．１％ＴＦＡ中ＭｅＣＮ中０．１％ＴＦＡ）。純粋な画分を飽和ＮａＨＣＯ_３で中和し、ＥｔＯＡｃで抽出した。２つの化合物を得た。第１の溶出液は、Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（２－フルオロ－１，３－ジヒドロキシプロパン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドであった（実施例１９４、８．５ｍｇ、０．０１６ｍｍｏｌ、収率５％）。^１Ｈ ＮＭＲ（ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ：１１．３９（ｓ，１Ｈ），８．４０（ｂｒ ｄ，Ｊ＝８．３Ｈｚ，１Ｈ），８．０４－８．１７（ｍ，２Ｈ），７．７２（ｄ，Ｊ＝７．３Ｈｚ，１Ｈ），７．５１（ｓ，１Ｈ），７．２０（ｂｒ ｄ，Ｊ＝６．６Ｈｚ，１Ｈ），４．８７－４．９７（ｍ，２Ｈ），３．８１－３．９６（ｍ，４Ｈ），３．４２－３．５３（ｍ，４Ｈ），１．４９（ｂｒ ｓ，４Ｈ），１．１９（ｓ，９Ｈ），０．３１（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５３６．０（ｍ＋Ｈ）^＋．第２の溶出液は、Ｎ－（６－（Ｎ－（ｔｅｒｔ－ブチル）スルファモイル）ピリジン－２－イル）－６－（１－フルオロ－２－ヒドロキシエチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドであった（実施例１９５、３３ｍｇ、０．０６５ｍｍｏｌ、収率２２％）。^１Ｈ ＮＭＲ（ＤＭＳＯ－ｄ_６，４００ＭＨｚ）δ １１．４１（ｂｒ．ｓ，１Ｈ），８．３９（ｄ，１Ｈ，Ｊ＝７．０Ｈｚ），８．０－８．２（ｍ，２Ｈ），７．７２（ｄ，１Ｈ，Ｊ＝７．０Ｈｚ），７．５１（ｂｒ．ｓ，１Ｈ），７．１４（ｄ，１Ｈ，Ｊ＝６．６Ｈｚ），５．４０－５．５３（ｍ，１Ｈ），３．８－４．１（ｍ，４Ｈ），３．２４（ｍ，３Ｈ），１．４７（ｓ，４Ｈ），１．１８（ｓ，９Ｈ），０．３０（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０６．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１９６及び１９７
これらの化合物は、実施例１９４及び１９５に関して上述したものと類似する様式で合成された。

（Ｒ）－６－（２－フルオロ－１，３－ジヒドロキシプロパン－２－イル）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１９６）：ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５００．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

６－（１－フルオロ－２－ヒドロキシエチル）－Ｎ－（６－（（Ｒ）－２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１９７）：ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４７０．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例１９８：ジメチル（６－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－５－（（６－（（２Ｒ）－２－メチル－４－モルホリニル）－２－ピリジニル）カルバモイル）－２－ピリジニル）（フルオロ）プロパンジオエート。
この化合物は、実施例１９３に関して記載されたものと類似する様式で合成した。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５６．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２０８：６－（２－アミノ－３，３，３－トリフルオロ－２－（ヒドロキシメチル）プロポキシ）－Ｎ－（４－メチル－６－モルホリノピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

ＤＭＳＯ（１ｍＬ）中６－フルオロ－Ｎ－（４－メチル－６－モルホリノピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２０８Ａ、０．０３０ｇ、０．０７１ｍｍｏｌ）（中間体１４７Ａに関して記載されるものと同様の様式で調製された）と、２－アミノ－２－（トリフルオロメチル）プロパン－１，３－ジオール塩酸塩（０．０２８ｇ、０．１４１ｍｍｏｌ、ＦＣＨ Ｇｒｏｕｐ）と、リン酸カリウム（０．０４５ｇ、０．２１２ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１３５℃で１８時間加熱した。混合物をＲＴに冷却し、続いて濾過した。固体を２×１ｍＬのＭｅＯＨですすいだ。濾液を濃縮し、逆相ＨＰＬＣによって精製して、黄褐色固体として：６－（２－アミノ－３，３，３－トリフルオロ－２－（ヒドロキシメチル）プロポキシ）－Ｎ－（４－メチル－６－モルホリノピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（２０８、１７．６ｍｇ、０．０３１ｍｍｏｌ、収率４４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３７（ｓ，４Ｈ）１．７６（ｂｒ ｓ，４Ｈ）２．３２（ｓ，３Ｈ）３．２１（ｔ，Ｊ＝５．３９Ｈｚ，４Ｈ）３．４７－３．５６（ｍ，４Ｈ）３．７３－３．８１（ｍ，２Ｈ）３．８１－３．８７（ｍ，４Ｈ）４．４８－４．７２（ｍ，２Ｈ）６．２４（ｓ，１Ｈ）６．６３（ｄ，Ｊ＝８．５０Ｈｚ，１Ｈ）７．６１（ｓ，１Ｈ）８．４２（ｄ，Ｊ＝８．５０Ｈｚ，１Ｈ）１１．８８（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５６５．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２０９：６－（２－アミノ－３，３，３－トリフルオロ－２－（ヒドロキシメチル）プロポキシ）－Ｎ－（４－メチル－６－モルホリノピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

（Ｒ）－６－クロロ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２０９Ａ、０．１００ｇ、０．２２６ｍｍｏｌ）と、３－アミノ－３－メチル－ブタン－１－オール（０．０４７ｇ、０．４５３ｍｍｏｌ）（中間体１４７Ａに関して記載されるものと同様の様式で調製された）と、リン酸カリウム（０．１４４ｇ、０．６７９ｍｍｏｌ）と、ＤＭＳＯ（１ｍＬ）と、の混合物を、１３５℃で１８時間加熱した。

混合物をＲＴに冷却し、続いて濾過した。固体を２×１ｍＬのＭｅＯＨですすいだ。濾液を濃縮し、逆相ＨＰＬＣによって精製して、黄褐色固体として（Ｒ）－６－（３－アミノ－３－メチルブトキシ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例２０９、９ｍｇ、収率７％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３７（ｓ，４Ｈ）１．２７（ｄ，Ｊ＝６．２２Ｈｚ，３Ｈ）１．４５（ｓ，６Ｈ）１．７３（ｂｒ ｓ，４Ｈ）２．１３（ｂｒ ｔ，Ｊ＝６．３２Ｈｚ，２Ｈ）２．６０（ｄｄ，Ｊ＝１２．５４，１０．２６Ｈｚ，１Ｈ）２．９０－３．００（ｍ，１Ｈ）３．２１（ｔ，Ｊ＝５．３９Ｈｚ，４Ｈ）３．６３－３．７７（ｍ，２Ｈ）４．０１（ｄｄ，Ｊ＝１１．２０，２．２８Ｈｚ，２Ｈ）４．１１（ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．０２Ｈｚ，１Ｈ）４．５４（ｔ，Ｊ＝６．３２Ｈｚ，２Ｈ）６．３８（ｄ，Ｊ＝８．０９Ｈｚ，１Ｈ）６．６５（ｄ，Ｊ＝８．５０Ｈｚ，１Ｈ）７．５４（ｔ，Ｊ＝８．０９Ｈｚ，１Ｈ）７．７１（ｄ，Ｊ＝７．８８Ｈｚ，１Ｈ）８．３７（ｄ，Ｊ＝８．５０Ｈｚ，１Ｈ）１１．９０（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０９．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２１０：（Ｓ）－６－（（４－ヒドロキシ－２－メチルブタン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－（ヒドロキシメチル）モルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

ＤＭＳＯ（１ｍＬ）中（Ｓ）－６－フルオロ－Ｎ－（６－（２－（ヒドロキシメチル）モルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２１０Ａ、１００ｍｇ）（実施例１７３に関して記載されるものと同様の様式で調製された）と、３－アミノ－３－メチルブタン－１－オール（４０ｍｇ、Ｔｙｇｅｒ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ）と、ヒューニッヒ塩基（０．１００ｍＬ、０．５７１ｍｍｏｌ）と、の溶液を、１４５℃で６時間加熱した。混合物をＲＴに冷却し、続いて逆相ＨＰＬＣによって精製して、灰白色固体として（Ｓ）－６－（（４－ヒドロキシ－２－メチルブタン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－（ヒドロキシメチル）モルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例２１０、０．０３７ｇ、０．０７１ｍｍｏｌ、収率３７％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３８（ｓ，４Ｈ）１．５１（ｓ，６Ｈ）１．６７－１．８１（ｍ，４Ｈ）２．１０（ｔ，Ｊ＝６．２２Ｈｚ，２Ｈ）２．７７（ｂｒ ｄｄ，Ｊ＝１２．３４，１０．０６Ｈｚ，１Ｈ）２．９８（ｔｄ，Ｊ＝１２．２３，３．３２Ｈｚ，１Ｈ）３．１７（ｂｒ ｔ，Ｊ＝４．９８Ｈｚ，４Ｈ）３．６６－３．８０（ｍ，４Ｈ）３．８４（ｔ，Ｊ＝６．２２Ｈｚ，２Ｈ）４．０１－４．１４（ｍ，３Ｈ）６．１８（ｄ，Ｊ＝８．５０Ｈｚ，１Ｈ）６．３７（ｄ，Ｊ＝８．２９Ｈｚ，１Ｈ）７．５３（ｔ，Ｊ＝８．０９Ｈｚ，１Ｈ）７．７５（ｄ，Ｊ＝７．８８Ｈｚ，１Ｈ）８．１６（ｄ，Ｊ＝８．７１Ｈｚ，１Ｈ）１２．１５（ｂｒ ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５２５．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２１８：（Ｒ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－６－（メチルスルホンアミド）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

工程１．（Ｒ）－２，６－ジブロモ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）ニコチンアミド（２１８Ａ、０．３００ｇ、０．６５８ｍｍｏｌ）（実施例１７３に関して記載されるものと同様の様式で調製された）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン（０．０９０ｍＬ、０．６８８ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（０．１３８ｍＬ、０．７８９ｍｍｏｌ）と、ＤＭＳＯ（２ｍＬ）と、の混合物を、６０℃で１８時間加熱した。反応混合物を、水（１０ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（５０ｍＬ）とに分配した。有機相を濃縮し、粗生成物をＢｉｏｔａｇｅによって精製して（ＳＮＡＰ２５、Ｕｌｔｒａ、溶出液：ヘプタン中ＥｔＯＡｃ １０％～６０％）、白色固体として（Ｒ）－６－ブロモ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２１８Ｂ、０．１２３ｇ、収率３９％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３９（ｓ，４Ｈ）１．２８（ｄ，Ｊ＝６．２２Ｈｚ，３Ｈ）１．７４（ｂｒ ｓ，４Ｈ）２．６２（ｄｄ，Ｊ＝１２．４４，１０．５７Ｈｚ，１Ｈ）２．９７（ｔｄ，Ｊ＝１２．２８，３．６３Ｈｚ，１Ｈ）３．２８（ｔ，Ｊ＝５．３９Ｈｚ，４Ｈ）３．６５－３．７８（ｍ，２Ｈ）３．９７－４．０６（ｍ，２Ｈ）４．１３（ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．４４Ｈｚ，１Ｈ）６．４３（ｄ，Ｊ＝８．０９Ｈｚ，１Ｈ）７．３４（ｄ，Ｊ＝８．０９Ｈｚ，１Ｈ）７．５３－７．６１（ｍ，１Ｈ）７．６９（ｄ，Ｊ＝７．８８Ｈｚ，１Ｈ）８．２９（ｄ，Ｊ＝８．０９Ｈｚ，１Ｈ）１１．５８（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４８６／４８８（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ガラスバイアル中の（Ｒ）－６－ブロモ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２１８Ｂ、０．１２０ｇ、０．２４７ｍｍｏｌ）と、メタンスルホンアミド（０．０２９ｇ、０．３０６ｍｍｏｌ）と、ヨウ化銅（Ｉ）（０．０１６ｇ、０．０８６ｍｍｏｌ）と、リン酸カリウム（０．１４１ｇ，０．６６７ｍｍｏｌ）と、の混合物を、アルゴンで３分間パージした。ＤＭＦ（１ｍＬ）を添加し、続いて（１Ｒ，２Ｒ）－（－）－Ｎ，Ｎ’’－ジメチルシクロヘキサン－１，２－ジアミン（０．０２７ｍＬ、０．１７３ｍｍｏｌ）を添加した。バイアルに蓋をし、混合物を１００℃で３時間撹拌した。混合物をＥｔＯＡｃ（４ｍＬ）で希釈し、セライトのパッドで濾過し、１０ｍＬのＥｔＯＡｃですすいだ。濾液を水（２×５ｍＬ）で洗浄して、濃縮した。粗生成物をＢｉｏｔａｇｅによって精製して（ＳＮＡＰ２５、Ｕｌｔｒａ、溶出液：ヘプタン中ＥｔＯＡｃ １０％～８０％）、白色固体として（Ｒ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－６－（メチルスルホンアミド）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例２１８、５９ｍｇ、収率９６％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ＝１１．６６（ｂｒ ｓ，１Ｈ），１０．９６（ｂｒ ｓ，１Ｈ），８．２１（ｄ，Ｊ＝８．３Ｈｚ，１Ｈ），７．６３－７．４９（ｍ，２Ｈ），６．７０（ｄ，Ｊ＝８．３Ｈｚ，１Ｈ），６．５８（ｄ，Ｊ＝８．１Ｈｚ，１Ｈ），４．１８（ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．２Ｈｚ，１Ｈ），４．０３（ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．６Ｈｚ，１Ｈ），３．９１（ｂｒ ｄｄ，Ｊ＝２．２，１１．５Ｈｚ，１Ｈ），３．６３－３．５２（ｍ，２Ｈ），３．４２（ｓ，３Ｈ），３．１６（ｂｒ ｔ，Ｊ＝５．１Ｈｚ，４Ｈ），２．８３（ｄｔ，Ｊ＝２．９，１２．１Ｈｚ，１Ｈ），２．５４－２．５１（ｍ，１Ｈ），１．６７（ｂｒ ｄ，Ｊ＝２．７Ｈｚ，４Ｈ），１．１７（ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ，３Ｈ），０．３５（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０１．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２２３～２２５。

ＴＨＦ（１ｍＬ）中（Ｒ）－６－ブロモ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２１８Ｂ、０．２４５ｇ、０．５０３ｍｍｏｌ）の溶液に、－７８℃で、５分間にわたりｎ－Ｂｕｌｉ（ヘキサン中２．５Ｍ、０．４２３ｍＬ、１．０５７ｍｍｏｌ）を滴下し、混合物を１５分間撹拌した。塩化亜鉛（２－メチルテトラヒドロフラン中１．９Ｍ、０．２６５ｍＬ、０．５０３ｍｍｏｌ）を５分間にわたり添加した。冷浴を除去し、混合物をＲＴで１時間撹拌し、続いて氷浴で冷却した。２，４，６－トリクロロフェニルスルホクロリデート（ｓｕｌｆｏｃｈｌｏｒｉｄａｔｅ）（０．１４９ｇ、０．５０３ｍｍｏｌ）を、５分間にわたり添加した。混合物を０℃で３０分間撹拌し、続いてＲＴで１．５時間撹拌した。これをＥｔＯＡｃ（５０ｍＬ）で希釈し、水（５ｍＬ）、続いてブライン（５ｍＬ）で洗浄した。有機層を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムで精製して（ヘプタン中２５～７５％ＥｔＯＡｃ）、褐色固体として中間体２２３Ａを得た（７６ｍｇ、収率２２％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：６６７．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

３ｍＬのＴＨＦ中の２２３Ａ（７０ｍｇ、０．１１ｍｍｏｌ）とＤＩＰＥＡ（０．１０ｍＬ、０．１２ｍｍｏｌ）との溶液を３等分し、３つのガラスバイアルに加えた。各バイアルを、０．１ｍＬのＭｅＮＨ_２又はＮＨ_４ＯＨ又はｔＢｕＮＨ_２のいずれかで処理し、密封し、６０℃で１８時間加熱した。バイアルをＲＴに冷却し、内容物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、実施例２２３（２ｍｇ）、２２４（２ｍｇ）、及び２２５（３ｍｇ）を得た。

２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－Ｎ－（６－（（２Ｒ）－２－メチル－４－モルホリニル）－２－ピリジニル）－６－（メチルスルファモイル）－３－ピリジンカルボキサミド（２２３）：^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １１．１６（１Ｈ，ｓ），８．５９（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．７８（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．６６－７．７１（１Ｈ，ｍ），７．５５－７．６２（１Ｈ，ｍ），６．４５（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝８．１Ｈｚ），４．７０（１Ｈ，ｑ，Ｊ＝５．４Ｈｚ），４．１２（１Ｈ，ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．４Ｈｚ），３．９７－４．０７（２Ｈ，ｍ），３．６５－３．７７（２Ｈ，ｍ），３．３４（４Ｈ，ｔ，Ｊ＝５．５Ｈｚ），２．９８（１Ｈ，ｔｄ，Ｊ＝１２．３，３．５Ｈｚ），２．８６（３Ｈ，ｄ，Ｊ＝５．４Ｈｚ），２．６２（１Ｈ，ｄｄ，Ｊ＝１２．５，１０．５Ｈｚ），１．７４（４Ｈ，ｂｒ ｄ，Ｊ＝２．１Ｈｚ），１．２８（３Ｈ，ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ），０．４０（４Ｈ，ｓ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０１．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－Ｎ－（６－（（２Ｒ）－２－メチル－４－モルホリニル）－２－ピリジニル）－６－スルファモイル－３－ピリジンカルボキサミド（２２４）：ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １１．１１（１Ｈ，ｓ），８．５９（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．７９（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．６５－７．７０（１Ｈ，ｍ），７．５５－７．６２（１Ｈ，ｍ），６．４５（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝８．１Ｈｚ），４．９８（２Ｈ，ｂｒ ｓ），４．１２（１Ｈ，ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．９Ｈｚ），３．９６－４．０６（２Ｈ，ｍ），３．６６－３．７８（２Ｈ，ｍ），３．３５（４Ｈ，ｔ，Ｊ＝５．５Ｈｚ），２．９８（１Ｈ，ｔｄ，Ｊ＝１２．３，３．６Ｈｚ），２．６２（１Ｈ，ｄｄ，Ｊ＝１２．６，１０．６Ｈｚ），１．７４（４Ｈ，ｂｒ ｄ，Ｊ＝２．３Ｈｚ），１．２９（３Ｈ，ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ），０．４０（４Ｈ，ｓ）．４８７．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－Ｎ－（６－（（２Ｒ）－２－メチル－４－モルホリニル）－２－ピリジニル）－６－（（２－メチル－２－プロパニル）スルファモイル）－３－ピリジンカルボキサミド（２２５）：^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １１．３５（１Ｈ，ｓ），８．６０（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．８２（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．６９（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝７．９Ｈｚ），７．５５－７．６２（１Ｈ，ｍ），６．４５（１Ｈ，ｄ，Ｊ＝８．３Ｈｚ），４．８２（１Ｈ，ｓ），４．１３（１Ｈ，ｂｒ ｄ，Ｊ＝１２．４Ｈｚ），３．９７－４．０６（２Ｈ，ｍ），３．６５－３．７８（２Ｈ，ｍ），３．３３（４Ｈ，ｔ，Ｊ＝５．４Ｈｚ），２．９８（１Ｈ，ｔｄ，Ｊ＝１２．３，３．７Ｈｚ），２．６３（１Ｈ，ｄｄ，Ｊ＝１２．５，１０．５Ｈｚ），１．７５（４Ｈ，ｂｒ ｄ，Ｊ＝１．９Ｈｚ），１．２９（３Ｈ，ｓ），１．２７（９Ｈ，ｓ），０．４１（４Ｈ，ｓ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５４３．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２３２及び２３３。

工程１．ＤＣＭ（１０ｍＬ）中６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（中間体５０、１．００ｇ、２．９０ｍｍｏｌ）の溶液に、０℃で、塩化オキサリル溶液（２．１７ｍＬのＤＣＭ中２Ｍ、４．３４ｍｍｏｌ）、続いて２滴のＤＭＦを添加した。混合物をＲＴで１時間撹拌し、続いて濃縮した。残渣をＤＣＭ（１０ｍＬ）に溶解し、０℃に冷却し、次いで６－フルオロ－ピリジン－２－イルアミン（０．４２２ｇ、３．７６ｍｍｏｌ）、続いてジイソプロピルエチルアミン（１．５２ｍＬ、８．６９ｍｍｏｌ）で処理した。混合物をＲＴで３．７５時間撹拌し、続いてメタノールでクエンチして蒸発させた。残渣を酢酸エチル（４０ｍＬ）に溶解し、ブライン（１０ｍＬ）で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、シリカゲル上で蒸発させた。残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し（４０ｇ、ヘプタン中０％～７０％酢酸エチル）、６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－フルオロピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２３２Ａ、０．７５３ｇ、１．７１ｍｍｏｌ、収率５９％）を得た。ｍ／ｚ ＥＳＩ ４４０．１。

工程２．６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－フルオロピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２３２Ａ、０．１００ｇ、０．２２８ｍｍｏｌ）をＤＭＳＯ（１ｍＬ）に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン（０．２００ｍｌ、１．１４ｍｍｏｌ）及びｔｅｒｔ－ブチルＮ－（３－ピペリジニル）カルバメート（０．０９２ｇ、０．４５６ｍｍｏｌ）を添加した。混合物を２００℃のマイクロ波中で６０分間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチル（４０ｍＬ）で希釈し、ブライン（２×４０ｍＬ）で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて２３２Ｂを得、これを精製することなく先に進めた。ｍ／ｚ ＥＳＩ ６３４．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．ｔｅｒｔ－ブチル（１－（６－（６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド）ピリジン－２－イル）ピペリジン－３－イル）（メチル）カルバメート（２３２Ｂ）を、メタノール（０．６ｍＬ）に溶解した。２ｍＬの５Ｎ ＮａＯＨを添加し、窒素流下で混合物を蒸発させた。残渣をメタノール（４ｍＬ）に溶解し、混合物を７０℃で８時間加熱した。混合物を冷却し、ＨＰＬＣによって精製し（移動相としてＨ_２Ｏ（Ａ）及びＡＣＮ（Ｂ）中０．１％ＮＨ_４ＯＨ、ＸＢｒｉｄｇｅカラム（１９×１００ｍｍ、１０μｍ））、ｔｅｒｔ－ブチル（１－（６－（６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド）ピリジン－２－イル）ピペリジン－３－イル）（メチル）カルバメート（実施例２３２、１７ｍｇ、０．０２７ｍｍｏｌ、２５％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（５００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ ０．３０－０．３７（ｍ，４Ｈ）１．３３－１．４１（ｍ，１６Ｈ）１．５９－１．７９（ｍ，５Ｈ）２．６９－２．７９（ｍ，４Ｈ）２．８９－３．０９（ｍ，５Ｈ）３．１６（ｄ，Ｊ＝５．３２Ｈｚ，１Ｈ）３．５９（ｄ，Ｊ＝５．７１Ｈｚ，３Ｈ）４．０９－４．２０（ｍ，２Ｈ）４．３１（ｂｒ ｓ，１Ｈ）４．８３（ｔ，Ｊ＝５．７７Ｈｚ，１Ｈ）６．４１（ｄ，Ｊ＝８．６９Ｈｚ，１Ｈ）６．５０－６．５５（ｍ，１Ｈ）６．８０（ｓ，１Ｈ）７．５１（ｄ，Ｊ＝４．１５Ｈｚ，２Ｈ）７．９３（ｄ，Ｊ＝８．６９Ｈｚ，１Ｈ）１２．２３（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ ＥＳＩ ６０８．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ｔｅｒｔ－ブチル（１－（６－（６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド）ピリジン－２－イル）ピペリジン－３－イル）（メチル）カルバメート（実施例２３２、１０．５ｍｇ、０．０１７ｍｍｏｌ）を１ｍＬのＤＣＭに溶解し、０．１ｍＬのＴＦＡを添加し、混合物を３０分間撹拌した。混合物を蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して（ＤＣＭ中ＭｅＯＨ中１％～５％の２Ｍ ＮＨ_３）、ｔｅｒｔ－ブチル（１－（６－（６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド）ピリジン－２－イル）ピペリジン－３－イル）（メチル）カルバメート（実施例２３３、８．４ｍｇ、１６．５ｍｍｏｌ、９６％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ０．３８（ｓ，４Ｈ）１．３７－１．４９（ｍ，８Ｈ）１．５２－１．７１（ｍ，３Ｈ）１．７１－１．８８（ｍ，４Ｈ）１．９０－２．１０（ｍ，１Ｈ）２．５１（ｓ，３Ｈ）２．５８－２．６７（ｍ，１Ｈ）２．９５（ｄｄ，Ｊ＝１２．６５，８．７１Ｈｚ，１Ｈ）３．０７（ｄｄｄ，Ｊ＝１３．０６，１０．０６，３．２１Ｈｚ，１Ｈ）３．２０（ｔ，Ｊ＝５．３９Ｈｚ，４Ｈ）３．７３（ｓ，２Ｈ）４．００－４．１２（ｍ，２Ｈ）４．６８（ｓ，１Ｈ）６．２３（ｍ，Ｊ＝８．７１Ｈｚ，１Ｈ）６．４２（ｄ，Ｊ＝８．２９Ｈｚ，１Ｈ）７．４９（ｔ，Ｊ＝７．９８Ｈｚ，１Ｈ）７．６５（ｄ，Ｊ＝７．８８Ｈｚ，１Ｈ）８．２２（ｍ，Ｊ＝８．７１Ｈｚ，１Ｈ）１１．９４（ｓ，１Ｈ）．ｍ／ｚ ＥＳＩ ５０８．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２３７：（Ｒ）－６－（（２－ヒドロキシエチル）スルホンアミド）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

工程１．ＤＭＦ（１００ｍＬ）中の４，６－ジクロロニコチン酸（１０．０ｇ、５２．１ｍｍｏｌ）の溶液に、０℃で炭酸カリウム（１４．４ｇ、１０４ｍｍｏｌ）及びヨードメタン（７．４ｇ、５２．１ｍｍｏｌ）を添加した。反応混合物をＲＴで１６時間撹拌した後に水でクエンチした。得られた固体を濾過し、乾燥させ、白色固体としてメチル４，６－ジクロロニコチネート（２３７Ａ、７．０ｇ、３４．０ｍｍｏｌ、収率６５％）を得た。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２０６．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＤＭＦ（７０ｍＬ）中メチル４，６－ジクロロニコチネート（２３７Ａ、７．０ｇ、３４．０ｍｍｏｌ）の溶液に、Ｋ_２ＣＯ_３（４．７ｇ、３４．０ｍｍｏｌ）及び６－アザスピロ［２．５］オクタン（３．８ｇ、３４．０ｍｍｏｌ）を添加し、反応混合物を５５℃で１６時間撹拌した。続いて反応混合物を水でクエンチし、ＥｔＯＡｃで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、石油エーテル中１％～３５％ＥｔＯＡｃの勾配を用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、白色固体としてメチル６－クロロ－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネートを得た（２３７Ｂ、６．１ｇ、２１．７ｍｍｏｌ、収率６４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（３００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ６）：δ ｐｐｍ ８．２９（ｄ，Ｊ＝１．４Ｈｚ，１Ｈ），７．０２（ｄ，Ｊ＝１．４Ｈｚ，１Ｈ），３．８２（ｄ，Ｊ＝１．３Ｈｚ，３Ｈ），３．１８－ ３．２８（ｍ，４Ｈ），１．３７－１．４７（ｍ，４Ｈ），０．３２－ ０．３８（ｍ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２８１．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．水（３５ｍＬ）及びテトラヒドロフラン（１５ｍＬ）中メチル６－クロロ－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチネート（２３７Ｂ、５．０ｇ、１７．８ｍｍｏｌ）の溶液に、ＬｉＯＨ（１．３ｇ、５３．４ｍｍｏｌ）を添加し、反応混合物を７０℃で５時間撹拌した。続いて、反応混合物を０℃での３Ｎ ＨＣｌでクエンチし、こうして得られた固体を濾過して乾燥させ、白色固体として６－クロロ－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸を得（２３７Ｃ、５．０ｇ、１０５％）、これを次の工程でそのまま用いた。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ６）：δ ｐｐｍ １３．１９（ｓ，１Ｈ），８．２９（ｓ，１Ｈ），６．９９（ｓ，１Ｈ），３．２３－３．３０（ｍ，４Ｈ），１．４０－１．４７（ｍ，４Ｈ），０．３５（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２６７．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．ジクロロメタン（１５ｍＬ）中６－クロロ－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチン酸（２３７Ｃ、１．５ｇ、５．６ｍｍｏｌ）の溶液に、ＤＩＰＥＡ（４．９ｍＬ、２８．１ｍｍｏｌ）と、（Ｒ）－６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－アミン（１２、１．３ｇ、６．７ｍｍｏｌ）と、Ｔ３Ｐ（１４．３１ｇの酢酸エチル中５０重量％、２２．５ｍｍｏｌ）と、を添加し、反応混合物をＲＴで１６時間撹拌した。続いて反応混合物を水（３０ｍＬ）で希釈し、ＤＣＭ（３×２５ｍＬ）で抽出した。組み合わせた有機抽出物をブライン（３０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、石油エーテル中１％～３０％ＥｔＯＡｃの勾配を用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、淡黄色固体として（Ｒ）－６－クロロ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２３７Ｄ、０．６５ｇ、１．４７ｍｍｏｌ、収率２６％）を得た。４４２．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程５．ＤＭＦ（８ｍＬ）中（Ｒ）－６－クロロ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２３７Ｄ、６５０ｍｇ、１．４７ｍｍｏｌ）と、２－ヒドロキシエタン－１－スルホンアミド（２２１ｍｇ、１．７６ｍｍｏｌ）と、Ｋ_３ＰＯ_４（９０５ｍｇ、４．２７ｍｍｏｌ）と、（１Ｒ，２Ｒ）－Ｎ１，Ｎ２－ジメチルシクロヘキサン－１，２－ジアミン（１０５ｍｇ、０．７３ｍｍｏｌ）と、ヨウ化銅（Ｉ）（２８０ｍｇ、１．４７ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１０５℃で１６時間加熱した。続いて反応混合物をセライトのプラグで濾過し、濾過ケークを２×５０ｍＬのＥｔＯＡｃですすいだ。濾液を、水、続いてブラインで洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、濃縮した。濃縮物を逆相分取ＨＰＬＣによって精製して、白色固体として（Ｒ）－６－（（２－ヒドロキシエチル）スルホンアミド）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例２３７、２０ｍｇ、０．３８ｍｍｏｌ、収率２６％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ １０．９０（ｓ，１Ｈ），８．３７（ｓ，１Ｈ），７．５９（ｔ，Ｊ＝８．０Ｈｚ，１Ｈ），７．４９（ｄ，Ｊ＝８．１Ｈｚ，１Ｈ），６．７５（ｓ，１Ｈ），６．６０（ｄ，Ｊ＝８．２Ｈｚ，１Ｈ），４．８７（ｂｒ ｓ，１Ｈ），４．１９（ｄ，Ｊ＝１３．２Ｈｚ，１Ｈ），４．０２（ｄ，Ｊ＝１２．７Ｈｚ，２Ｈ），３．８３－３．９９（ｍ，２Ｈ），３．２６－３．５８（ｍ，６Ｈ），３．０９（ｍ，４Ｈ）２．８２（ｄｄ，Ｊ＝１４．２，１０．５Ｈｚ，１Ｈ），１．６３（ｓ，４Ｈ），１．１７（ｄ，Ｊ＝６．１Ｈｚ，３Ｈ），０．３５（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５３１．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２３８：（Ｒ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－６－（メチルスルホニル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

ＤＭＦ（２ｍＬ）中（Ｒ）－６－フルオロ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（１４７Ａ、１００ｍｇ、０．２３ｍｍｏｌ）とメタンスルフィン酸ナトリウム（４８ｍｇ、０．４７ｍｍｏｌ）との混合物を、１５０℃のマイクロ波中で３０分間加熱した。反応混合物を水（２０ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（２×２０ｍＬ）で抽出した。有機抽出物をブライン（１０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、減圧濃縮した。粗製材料をシリカゲルのプラグに吸収させ、ヘキサン中１～４０％ＥｔＯＡｃの勾配で溶出するＲｅｄｉ－Ｓｅｐ予備充填シリカゲルカラム（１２ｇ）を通すクロマトグラフィーによって精製し、淡黄色固体として（Ｒ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－６－（メチルスルホニル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例２３８、７０ｍｇ、０．１４ｍｍｏｌ、収率６１％）を得た。ｍ／ｚ ＥＳＩ ４８６．３（Ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２４３：（Ｒ）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

工程１．（Ｒ）－６－クロロ－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２３７Ｄ、１００ｍｇ、０．２２ｍｍｏｌ）と、１，４－ジオキサン（１ｍＬ）中４，４－ジメチルオキサゾリジン－２－オン（２６ｍｇ、０．２２ｍｍｏｌ）と、Ｃｓ_２ＣＯ_３（７４ｍｇ、０．２２ｍｍｏｌ）と、キサントホス（１３１ｍｇ、０．２２ｍｍｏｌ）と、Ｐｄ_２（ｄｂａ）_３（２０７ｍｇ、０．２２ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１００℃で１６時間加熱した。続いて反応混合物をセライトのプラグで濾過し、濾過ケークを２×２５ｍＬのＥｔＯＡｃですすいだ。濾液を、水、続いてブラインで洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、濃縮した。濃縮物を、石油エーテル中１５％～４０％ＥｔＯＡｃの勾配で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体として（Ｒ）－６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（２４３Ａ、３５ｍｇ、０．０６７ｍｍｏｌ、収率３０％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５２１．２（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．メタノール（０．３ｍＬ）及び水（０．３ｍＬ）中（Ｒ）－６－（４，４－ジメチル－２－オキソオキサゾリジン－３－イル）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（２４３Ａ、３５ｍｇ、０．０６７ｍｍｏｌ）の溶液に、１０％ＮａＯＨ溶液（０．３ｍＬ、０．１３ｍｍｏｌ）を一度に添加し、反応混合物を６０℃で４時間加熱した。続いて反応混合物を水（１０ｍＬ）で希釈し、ＥｔＯＡｃ（３×１０ｍＬ）で抽出した。組み合わせた有機抽出物をブライン（１０ｍＬ）で洗浄し、Ｎａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、濃縮した。濃縮物を、石油エーテル中０％～４０％ＥｔＯＡｃの勾配で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、白色固体として（Ｒ）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチルプロパン－２－イル）アミノ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－４－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例２４３、２５ｍｇ、０．０５１ｍｍｏｌ、収率７５％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ_６）δ ｐｐｍ １１．６０（ｓ，１Ｈ），８．５０（ｓ，１Ｈ），７．４５－７．６４（ｍ，２Ｈ），６．７３（ｓ，１Ｈ），６．５１－６．５９（ｍ，１Ｈ），６．４３（ｓ，１Ｈ），５．２２（ｔ，Ｊ＝５．６Ｈｚ，１Ｈ），４．１１－４．２２（ｍ，１Ｈ），４．０１（ｄ，Ｊ＝１２．８Ｈｚ，１Ｈ），３．９０（ｄｔ，Ｊ＝１１．０，２．０Ｈｚ，１Ｈ），３．４５－３．７１（ｍ，５Ｈ），２．９３（ｔ，Ｊ＝５．４Ｈｚ，４Ｈ），２．８０（ｔｄ，Ｊ＝１２．４，３．５Ｈｚ，１Ｈ），１．６７（ｓ，４Ｈ），１．２７（ｓ，６Ｈ），１．１６（ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ，３Ｈ），０．３４（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４９５．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２４４：Ｎ－（６－（（Ｒ）－２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－６－（１－（メチルスルホニル）エチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド。

ＴＨＦ（１０ｍＬ）中（Ｒ）－Ｎ－（６－（２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－６－（（メチルスルホニル）メチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミド（実施例２３９、０．５５ｇ、１．１０ｍｍｏｌ）とカリウムｔｅｒｔ－ブトキシド（０．１８ｇ、１．６５ｍｍｏｌ）との混合物に、０℃で、ヨウ化メチル（０．１０ｍＬ、１．６５ｍｍｏｌ）を添加した。０℃で１時間撹拌した後、反応を氷水（１０ｍＬ）でクエンチし、ＥｔＯＡｃ（２×２０ｍＬ）で抽出した。有機溶液を減圧下で濃縮した。粗製材料を６０～１２０メッシュのシリカゲルのプラグに吸収させ、シリカゲルクロマトグラフィー（ＤＣＭ中０～１０％のＥｔＯＡｃ）によって精製して、白色のふわふわした固体としてＮ－（６－（（Ｒ）－２－メチルモルホリノ）ピリジン－２－イル）－６－（１－（メチルスルホニル）エチル）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ニコチンアミドを得た（実施例２４４、５０ｍｇ、収率９％）。ｍ／ｚ ＥＳＩ ５１４．３．

実施例２４５：Ｎ－（２－（６－アザスピロ［２．５］オクタ－６－イル）－３－ピリジニル）－６－（４－モルホリニル）－２－ピリジンカルボキサミド。

工程１．６－アザスピロ［２．５］オクタン（０．５８ｇ、５．１８ｍｍｏｌ、Ｗｕｘｉ ＡｐｐＴｅｃｈ）を、０℃で、ＴＨＦ（１５ｍＬ）中２，６－ジクロロ－３－ニトロピリジン（１．０ｇ、５．１８ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）とＤＩＰＥＡ（１．００ｍＬ、５．７０ｍｍｏｌ）との溶液に添加した。この混合物を２時間撹拌し、続いてＥｔＯＡｃ及び水を添加した。得られた二相混合物を分離し、有機層を無水ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。この油をシリカゲルと融合させ、０％～２０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、黄色固体として６－（６－クロロ－３－ニトロピリジン－２－イル）－６－アザスピロ［２．５］オクタンを得た（２４５Ａ、１．１６ｇ、４．３３ｍｍｏｌ、収率８４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ６）δ ｐｐｍ ８．２７（ｄ，Ｊ＝８．４１Ｈｚ，１Ｈ）６．８７（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）３．３６－３．４３（ｍ，４Ｈ）１．４１－１．４７（ｍ，４Ｈ）０．３８（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２６８．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．濃縮ＨＣｌ（２ｍＬ）を、ＥｔＯＨ（１５ｍＬ）及び水（３ｍＬ）中の６－（６－クロロ－３－ニトロピリジン－２－イル）－６－アザスピロ［２．５］オクタン（２４５Ａ、１．１６ｇ、４．３３ｍｍｏｌ）と鉄（０．９７ｇ、１７．３ｍｍｏｌ）との混合物に滴下した。混合物を４時間で８０℃に加熱し、続いてＲＴに冷却した。得られた懸濁剤をセライトで濾過して、濾液をＥｔＯＡｃと飽和水性ＮａＨＣＯ_３とに分配した。層を分離し、有機層を飽和水性ＮａＨＣＯ_３（２×）で洗浄し、無水ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、濃縮して赤色油を得た。この油を、０～５０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、赤色固体として６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－アミンを得た（２４５Ｂ、０．７６ｇ、３．２１ｍｍｏｌ、収率７４％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ ６．９０（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）６．８１（ｄ，Ｊ＝８．０２Ｈｚ，１Ｈ）３．７６（ｂｒ ｓ，２Ｈ）３．１１（ｔ，Ｊ＝５．４８Ｈｚ，４Ｈ）１．５１（ｂｒ ｓ，４Ｈ）０．３４（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２３８．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．ＤＭＡ（１０ｍＬ）中６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－アミン（２４５Ｂ、０．８９ｇ、３．７５ｍｍｏｌ）と、６－モルホリノピコリン酸（０．７８ｇ、３．７５ｍｍｏｌ、Ａｐｏｌｌｏ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ）と、ＤＩＰＥＡ（１．９６ｍＬ、１１．２ｍｍｏｌ）と、ＨＡＴＵ（４．２７ｇ、１１．２ｍｍｏｌ）と、の混合物を、１６時間で６０℃に加熱し、続いてＲＴに冷却した。ＥｔＯＡｃを添加し、混合物を水で２回洗浄し、続いて減圧濃縮して油を得た。この油を、５０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、灰白色固体としてＮ－（６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミドを得た（２４５Ｃ、０．５８ｇ、１．３５ｍｍｏｌ、収率３５．９％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４２８．１（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．アルゴン下のＥｔＯＨ（２ｍＬ）中Ｎ－（６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミド（２４５Ｃ、５０ｍｇ、０．１２ｍｍｏｌ）と、パラジウム（活性炭上１０重量％、５０ｍｇ、０．０４７ｍｍｏｌ）と、ギ酸アンモニウム（７４ｍｇ、１．１７ｍｍｏｌ）と、の混合物を、３０分で６０℃に加熱し、続いてＲＴに冷却した。この混合物をセライトで濾過し、濾液をＥｔＯＡｃ及び水で希釈した。得られた二相混合物を分離し、有機層を水（１×）で洗浄し、無水ＭｇＳＯ_４乾燥させ、濾過し、濃縮して、灰白色固体としてＮ－（６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミド（実施例２４５、４５ｍｇ、０．１１ｍｍｏｌ、収率９８％）を得た。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １０．５７（ｂｒ ｓ，１Ｈ）８．８２（ｄｄ，Ｊ＝８．１２，１．６６Ｈｚ，１Ｈ）８．１２（ｄｄ，Ｊ＝４．７９，１．６６Ｈｚ，１Ｈ）７．６８－７．７５（ｍ，２Ｈ）７．０９（ｄｄ，Ｊ＝８．０２，４．８９Ｈｚ，１Ｈ）６．８４（ｄ，Ｊ＝７．６３Ｈｚ，１Ｈ）３．８８－３．９４（ｍ，４Ｈ）３．６７－３．７４（ｍ，４Ｈ）３．１０（ｔ，Ｊ＝５．３８Ｈｚ，４Ｈ）１．５７（ｓ，４Ｈ）０．３９（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３９４．１（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２４６：Ｎ－（２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミド。

工程１．トルエン（３ｍＬ）中Ｎ－（６－クロロ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミド（２４５Ｃ、０．２８ｇ、０．６５ｍｍｏｌ）と、ｂｉｓ（ジ－ｔｅｒｔ－ブチル（４－ジメチルアミノフェニル）ホスフィン）ジクロロパラジウム（ＩＩ）（９２ｍｇ、０．１３０ｍｍｏｌ）と、トリブチル（１－エトキシビニル）スタンナン（０．３５ｇ、０．９８ｍｍｏｌ）と、の混合物を、アルゴン下９０℃で１６時間加熱し、続いてＲＴに冷却した。ジオキサン中４Ｎ ＨＣｌ（０．７５ｍＬ）を添加し、混合物を２日間撹拌した。ＥｔＯＡｃ及び飽和水性ＮａＨＣＯ_３を添加し、得られた二相混合物を分離した。有機層を無水ＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濾過し、減圧濃縮して油を得た。この油を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し（０％～１００％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、オレンジ色固体としてＮ－（６－アセチル－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミドを得た（２４６Ａ、１０３ｍｇ、０．２４ｍｍｏｌ、収率３６％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １０．７０（ｓ，１Ｈ）８．９２（ｍ，Ｊ＝８．４１Ｈｚ，１Ｈ）７．８７（ｍ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）７．６７－７．７６（ｍ，２Ｈ）６．８６（ｄｄ，Ｊ＝８．２２，０．９８Ｈｚ，１Ｈ）３．８８－３．９５（ｍ，４Ｈ）３．６４－３．７７（ｍ，４Ｈ）３．１４（ｔ，Ｊ＝５．４８Ｈｚ，４Ｈ）２．６８（ｓ，３Ｈ）１．４９－１．７０（ｍ，４Ｈ）０．４２（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４３６．２（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＴＨＦ（１．５ｍＬ）中Ｎ－（６－アセチル－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミド（２４６Ａ、１０３ｍｇ、０．２４ｍｍｏｌ）と、フッ化テトラメチルアンモニウム（３３ｍｇ，０．３６ｍｍｏｌ）と、トリメチル（トリフルオロメチル）シラン（０．０５２ｍＬ、０．３５５ｍｍｏｌ）と、の混合物を、ＲＴで１６時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、得られた油をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して（４０％ＥｔＯＡｃ／ヘプタン）、淡黄色油としてＮ－（２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－６－（１，１，１－トリフルオロ－２－ヒドロキシプロパン－２－イル）ピリジン－３－イル）－６－モルホリノピコリンアミドを得た（２４６Ａ、８．５ｍｇ、０．０１７ｍｍｏｌ、収率７％）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，クロロホルム－ｄ）δ ｐｐｍ １０．４９（ｓ，１Ｈ）８．９０（ｄ，Ｊ＝８．２２Ｈｚ，１Ｈ）７．６４－７．７６（ｍ，２Ｈ）７．２４－７．２６（ｍ，１Ｈ）６．７９－６．８９（ｍ，１Ｈ）６．０８（ｓ，１Ｈ）３．８２－３．９６（ｍ，４Ｈ）３．５８－３．７４（ｍ，４Ｈ）３．０５－３．２２（ｍ，４Ｈ）１．７３（ｓ，３Ｈ）１．５８（ｓ，４Ｈ）０．３６－０．４５（ｍ，４Ｈ）ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０６．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２４７：２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）－Ｎ－（５－フルオロ－６－（（２Ｒ）－２－メチル－４－モルホリニル）－２－ピリジニル）－６－（（１－ヒドロキシ－２－メチル－２－プロパニル）アミノ）－３－ピリジンカルボキサミド。
この化合物は、実施例１０４に関して上述したものと類似する様式で調製した。
^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，ＤＭＳＯ－ｄ６）：δ ｐｐｍ １２．５１（ｓ，１Ｈ），７．９５（ｄ，Ｊ＝８．７Ｈｚ，１Ｈ），７．７２（ｄｄ，Ｊ＝８．５，２．４Ｈｚ，１Ｈ），７．５３（ｄｄ，Ｊ＝１２．８，８．５Ｈｚ，１Ｈ），６．８２（ｓ，１Ｈ），６．４４（ｄ，Ｊ＝８．７Ｈｚ，１Ｈ），４．８２（ｔ，Ｊ＝５．７Ｈｚ，１Ｈ），３．７９－３．９４（ｍ，３Ｈ），３．６２－３．７３（ｍ，２Ｈ），３．６０（ｄ，Ｊ＝５．７Ｈｚ，２Ｈ），３．０５（ｔ，Ｊ＝５．５Ｈｚ，４Ｈ），２．９１－２．９９（ｍ，１Ｈ），２．６０－２．７０（ｍ，１Ｈ），１．７０（ｓ，４Ｈ），１．３６（ｓ，６Ｈ），１．１６（ｄ，Ｊ＝６．２Ｈｚ，３Ｈ），０．３７（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５１３．３（ｍ＋Ｈ）^＋．

実施例２４８：６－（４，４－ジフルオロピペリジン－１－イル）－Ｎ－（４－（（２－ヒドロキシエチル）スルホンアミド）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）フェニル）ピコリンアミド。

工程１．１２ｍＬのＤＭＳＯ中の４－ブロモ－２－フルオロ－１－ニトロベンゼン（３．１７ｇ、１４．４１ｍｍｏｌ、Ｃｏｍｂｉ－ｂｌｏｃｋｓ）と、６－アザスピロ［２．５］オクタン塩酸塩（２．４４７ｇ、１６．５７ｍｍｏｌ、ＡｓｔａＴｅｃｈ）と、炭酸カリウム（５．９７ｇ、４３．２ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、の混合物を、６０℃の油浴で１０分、続いて９０℃の油浴で１時間加熱した。混合物をＲＴに冷却し、２０ｍＬの水で処理し、２×５０ｍＬのＥｔＯＡｃで抽出した。合わせた有機抽出物を２×５ｍＬの水で洗浄し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム上で精製して（ヘプタン中１５％～４５％ＥｔＯＡｃ）、オレンジ色固体として６－（５－ブロモ－２－ニトロフェニル）－６－アザスピロ［２．５］オクタンを得た（４．２６ｇ、１３．６９ｍｍｏｌ、収率９５％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：３１１．０／３１３．０（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程２．ＥｔＯＨ（１６ｍＬ）及び水（４．００ｍＬ）中の６－（５－ブロモ－２－ニトロフェニル）－６－アザスピロ［２．５］オクタン（２．９１ｇ、９．３５ｍｍｏｌ）と塩化アンモニウム（１．５０ｇ、２８．１ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）との混合物に、鉄粉（３．１３ｇ、５６．１ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）を添加した。不均質混合物を、８５℃の油浴中で２時間加熱した。暗色混合物を５０ｍＬのＭｅＯＨで希釈し、セライトのパッドで濾過した。濾過ケークを２×５ｍＬのＭｅＯＨですすいだ。濾液を濃縮した。残渣を１０ｍＬの水と７５ｍＬの水とに分配した。有機層をＮａ_２ＳＯ_４で乾燥させ、濃縮して、褐色油として４－ブロモ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）アニリンを得た（２４８Ａ、２．２３ｇ、７．９５ｍｍｏｌ、収率８５％）。この材料を更に精製することなく次の工程に使用した。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ６．８７（ｄ，Ｊ＝２．２８Ｈｚ，１Ｈ），６．７７（ｄｄ，Ｊ＝２．１８，８．４０Ｈｚ，１Ｈ），６．４８（ｄ，Ｊ＝８．５０Ｈｚ，１Ｈ），４．６５（ｓ，４Ｈ），１．２３－１．５０（ｂｒ．ｓ，４Ｈ），０．１８（ｓ，４Ｈ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：２８１．０／２８３．０（ｍ＋Ｈ）^＋．

工程３．１２ｍＬのＤＣＭ中の６－フルオロピコリン酸（２４２ｍｇ、１．７１ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、４－ブロモ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）アニリン（２４８Ａ、４５５ｍｇ、１．６１ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（５６５μＬ、３．２４ｍｍｏｌ）と、の溶液に、０℃で、Ｔ３Ｐ（酢酸エチル中５０重量％、１．４４ｍＬ、２．４３ｍｍｏｌ）を添加した。混合物をＲＴで１時間撹拌し、続いて５０ｍＬのＤＣＭで希釈し、１０ｍＬの水、続いて１０ｍＬの０．５Ｎ ＮａＯＨで洗浄した。有機溶液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム上で精製して（ヘプタン中１０％～２５％ＥｔＯＡｃ）、褐色固体としてＮ－（４－ブロモ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）フェニル）－６－フルオロピコリンアミドを得た（２４８Ｂ、５３９ｍｇ、１．３３ｍｍｏｌ、収率８２％）。ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４０４／４０６（Ｍ＋Ｈ）^＋．

工程４．３ｍＬのＤＭＳＯ中の４，４－ジフルオロピペリジン塩酸塩（１３６ｍｇ、０．８６ｍｍｏｌ、Ｍａｔｒｉｘ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ）と、Ｎ－（４－ブロモ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）フェニル）－６－フルオロピコリンアミド（２４８Ｂ、２９０ｍｇ、０．７２ｍｍｏｌ）と、ＤＩＰＥＡ（０．３７ｍＬ、２．１５）と、の溶液を、１８５℃のマイクロ波で２．５時間、続いて２００℃で０．５時間加熱した。混合物をＲＴに冷却し、水（１０ｍＬ）とＥｔＯＡｃ（５０ｍＬ）とに分配した。層を分離し、有機層をＭｇＳＯ_４で乾燥させ、濃縮した。残滓をＩＳＣＯによって精製し（ヘプタン中０％～３０％ＥｔＯＡｃ）、Ｎ－（４－ブロモ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）フェニル）－６－（４，４－ジフルオロピペリジン－１－イル）ピコリンアミド（２４８Ｃ、約６５％、ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５０５／５０７（Ｍ＋Ｈ）^＋）とＮ－（４－ブロモ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）フェニル）－６－フルオロピコリンアミド（２４８Ｂ、約３５％、ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：４０４／４０６（Ｍ＋Ｈ）^＋）との混合物として、３１０ｍｇの褐色固体を得た。混合物を更に精製することなく使用した。

工程５．４ｍＬのＤＭＦ中のＮ－（４－ブロモ－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）フェニル）－６－（４，４－ジフルオロピペリジン－１－イル）ピコリンアミド（２４８Ｃ、１５５ｍｇ、純度約６５％）と、２－ヒドロキシエタン－１－スルホンアミド（８９ｍｇ、０．７１ｍｍｏｌ、Ｅｎａｍｉｎｅ）と、リン酸カリウム（３７７ｍｇ、１．７７ｍｍｏｌ、Ａｌｄｒｉｃｈ）と、ジメチルグリシン（３６．６ｍｇ、０．３５５ｍｍｏｌ、Ｏａｋｗｏｏｄ）と、ヨウ化銅（Ｉ）（３４ｍｇ、０．１８ｍｍｏｌ、Ｓｔｒｅｍ）と、の混合物を、３分間脱気した。混合物を１３０℃で６時間加熱してからＲＴに冷却し、５ｍＬの水と５０ｍＬのＥｔＯＡｃとに分配した。層を分離し、有機層を３ｍＬのブラインで洗浄して濃縮した。残渣を逆相ＨＰＬＣによって精製して（（水中０．１％ＴＦＡ）中１０％～９０％の（ＣＨ^３ＣＮ中０．１％ＴＦＡ））、褐色固体として６－（４，４－ジフルオロピペリジン－１－イル）－Ｎ－（４－（（２－ヒドロキシエチル）スルホンアミド）－２－（６－アザスピロ［２．５］オクタン－６－イル）フェニル）ピコリンアミドｂｉｓ（２，２，２－トリフルオロアセテート）を得た（２４８、２５ｍｇ）。^１Ｈ ＮＭＲ（４００ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ ８．１４－８．２７（ｍ，１Ｈ），７．６８（ｔ，Ｊ＝７．９３Ｈｚ，１Ｈ），７．４８（ｄ，Ｊ＝７．２６Ｈｚ，１Ｈ），７．１１－７．２４（ｍ，１Ｈ），６．９５－７．０９（ｍ，２Ｈ），４．７４（ｓ，１４Ｈ），４．６５（ｂｒ ｔ，Ｊ＝５．７０Ｈｚ，１Ｈ），３．８４（ｍ，６Ｈ），３．１８（ｍ，２Ｈ），２．９０（ｓ，４Ｈ），１．９３－２．１２（ｍ，４Ｈ），１．４２－１．６９（ｍ，４Ｈ），０．３３（ｓ，４Ｈ）．^１９Ｆ ＮＭＲ（３７６ＭＨｚ，メタノール－ｄ_４）δ－７７．７２（ｓ，６Ｆ），－９９．１５（ｓ，２Ｆ）．ｍ／ｚ（ＥＳＩ）：５５０．２（ｍ＋Ｈ）^＋ _．．

実施例２４９：
以下の式を有する以下の化合物：

は、上記の実施例に記載された方法に従って調製することができる。

生物学的実施例
下記のアッセイは、本発明の例示的な化合物を試験するのに使用した。下記の手順に従い試験されたこれらの実施例のデータを、下記の表Ａに示す。

ＫＩＦ１８Ａ酵素アッセイ：微小管刺激ＡＴＰアーゼ活性アッセイは、化合物で処理した後のＫＩＦ１８Ａ酵素活性を測定するために用いる。化合物を、２２点の濃度範囲にわたりＤＭＳＯ（Ｓｉｇｍａ Ｉｎｃ）中で２倍に連続希釈した。バキュロウイルス系を用いて組換えヒトＫＩＦ１８Ａ（１－４６７Ｈｉｓタグ付き）タンパク質を発現させ、Ａｍｇｅｎ Ｉｎｃによる親和性クロマトグラフィーにより精製した。反応中のＫＩＦ１８Ａタンパク質、微小管（ＭＴ）、及びＡＴＰの濃度を、ＡＤＰ－Ｇｌｏ（商標）キナーゼ／ＡＴＰアーゼアッセイキット（Ｐｒｏｍｅｇａ Ｉｎｃ）を用いて、標準化均質酵素アッセイに最適化した。アッセイは、ＡＴＰアーゼ反応から形成されたＡＤＰを測定する。反応緩衝液を調製する［（１５ｍＭのＴｒｉｓ、ｐＨ７．５（Ｔｅｋｎｏｖａ Ｉｎｃ）、１０ｍＭのＭｇＣｌ２（ＪＴ Ｂａｋｅｒ Ｉｎｃ）、０．０１％のＰｌｕｒｏｎｉｃ Ｆ－６８（Ｌｉｆｅ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ Ｉｎｃ）、１μＭのＴａｘｏｌ（Ｃｙｔｏｓｋｅｌｅｔｏｎ Ｉｎｃ）、及び３０μｇ／ｍＬのブタ微小管（Ｃｙｔｏｓｋｅｌｅｔｏｎ Ｉｎｃ）］。化合物及びＫＩＦ１８Ａタンパク質（３０ｎＭ）を、調製した反応緩衝液に添加し、室温で１５分間インキュベートし、次にＡＴＰ（Ｋ_ｍで、７５μＭ）を反応混合物に添加し、室温で更に１５分間インキュベートする。５μｌのＡＤＰ－Ｇｌｏ（商標）試薬と２．５μｌの反応混合物を混合して、室温で４０分間インキュベートする。１０μｌのＡＤＰ－Ｇｌｏ（商標）検出試薬を添加し、室温で４０分間インキュベートする。超ルミネッセンスモジュール（ｕｌｔｒａ－ｌｕｍｉｎｅｓｃｅｎｃｅ ｍｏｄｕｌｅ）を備えたＥｎＶｉｓｉｏｎマイクロプレートリーダー（Ｐｅｒｋｉｎ Ｅｌｍｅｒ Ｉｎｃ）を用いてルミネッセンスを読み取る。４パラメーターロジスティック回帰適合モデルを備えたＧｅｎｅｄａｔａ Ｓｃｒｅｅｎｅｒ Ｓｏｆｔｗａｒｅ（Ｓｔａｎｄａｒｄ １５．０．１，Ｇｅｎｅｄａｔａ Ｉｎｃ）を用いて濃度反応曲線の適合及びＩＣ_５０の判定を実施した。

表Ａは、本発明の代表的な化合物として、本出願中で例示される化合物及びその優先権書類のデータを以下の通り提供する：化学名（ＡＣＤソフトウェア又はＣｈｅｍＤｒａｗ（Ｐｒｏｆｅｓｓｉｏｎａｌ１５．０）のいずれかによって命名される）及び生物学滴データ（ＩＣ_５０（単位：μＭ））。Ｅｘ．＃は実施例番号を指す。

上述の発明を、明確さ及び理解を目的とした例示及び実施例によって多少詳細に説明した。当業者であれば、添付の特許請求の範囲の範囲内で変更及び修正が実施可能であることを理解する。したがって、上記の記述は例示を意図しており、限定的なものではないことが理解されよう。したがって、本発明の範囲は、上記の説明を参照して決定されるものではなく、添付の特許請求の範囲を参照して、こうした特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に本発明決定されるべきである。

本明細書で引用される全ての特許、特許出願、及び公報は、参照することにより、あたかも各個別の特許、特許出願、又は公報が個別に示されているのと同じ程度で、その全体があらゆる目的のために本明細書に組み込まれる。

Claims (40)

1. 式Ｉの化合物：
   

   

   又は任意のその薬学的に許容される塩であって、式中、
   Ｘ^１は、Ｎ又はＣＲ^６であり、
   Ｘ^２は、Ｎ又はＣＲ^７であり、
   Ｘ^３は、Ｎ又はＣＲ^８であり、
   Ｘ^４は、Ｎ又はＣＲ^９であり、
   Ｘ^１、Ｘ^２、Ｘ^３、及びＸ^４のうちの３つ以下がＮであり、
   Ｘ^２、Ｘ^３、及びＸ^４のうちのいずれかがＮである場合、Ｌは、－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－又は－ＮＲ^３－（Ｃ＝Ｏ）－であり、
   Ｘ^２、Ｘ^３、及びＸ^４の全てがＮではない場合、Ｌは、－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、
   Ｒ^１は、基－Ｚ－Ｒ^１２であり、
   式中、Ｚは、－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－ＮＲ^１１－、－ＮＲ^１１ＳＯ_２－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－ＳＯ_２ＮＲ^１１－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－ＮＲ^１１ＳＯ_２ＮＲ^１１－、－ＮＲ^１１ＳＯ_２ＮＲ^１１－Ｃ（＝Ｏ）－Ｏ－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、Ｃ_０－４ａｌｋ－ＮＲ^１１－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ（＝Ｏ）－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－ＳＯ_２－、－Ｏ－、－Ｐ－、－Ｐ（＝Ｏ）、－Ｐ（＝Ｏ）_２、－（Ｃ＝Ｏ）－、－（Ｃ＝Ｏ）ＮＲ^１１－、又は－ＮＲ^１１（Ｃ＝Ｏ）であるか、或いは、
   基－Ｚ－Ｒ^１２は、－Ｎ＝Ｓ（＝Ｏ）－（Ｒ^１２）_２であり、式中、２つのＲ^１２の対は、択一的にこれらのそれぞれに結合した硫黄原子と組み合わさって、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和又は部分飽和３、４、５、又は６員単環式環を形成することができ、
   Ｒ^２は、ハロ又は基－Ｙ－Ｒ^１３であり、式中、Ｙは、－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｎ（Ｃ_０－１ａｌｋ）－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ（Ｃ_１－４ａｌｋ）－、－Ｏ－_０－４ａｌｋ－、－Ｓ－、－Ｓ＝Ｏ、－Ｓ（＝Ｏ）_２－、－ＳＯ_２Ｎ（Ｃ_０－１ａｌｋ）－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｎ（Ｃ_０－１ａｌｋ）－ＳＯ_２－Ｃ_０－４ａｌｋ－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、－（Ｃ＝Ｏ）－、－Ｃ_０－４ａｌｋ－（Ｃ＝Ｏ）－Ｏ－であるか、或いは、
   基－Ｙ－Ｒ^１３は、－Ｎ＝Ｓ（＝Ｏ）－（Ｒ^１３） _２であり、式中、２つのＲ^１３の対は、択一的にこれらのそれぞれに結合した硫黄原子と組み合わさって、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和又は部分飽和３、４、５、又は６員単環式環を形成することができ、
   Ｒ^３は、Ｈ、メチル、又はエチルであり、
   Ｒ^４は、Ｈ、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
   Ｒ^５は、Ｈ、ハロ、Ｃ_１－８ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
   Ｒ^６は、Ｈ、ハロ、ＣＮ、－Ｏ－Ｃ_０－６ａｌｋ－、Ｒ^６ａ又はＲ^６ｂであり、
   Ｒ^７は、Ｈ、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
   Ｒ^８は、Ｈ、ハロ、Ｃ_１－８ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
   Ｒ^９は、Ｈ、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、
   Ｒ^ｘは、
   

   

   からなる群から選択され、
   Ｒ^１０ａ、Ｒ^１０ｂ、Ｒ^１０ｃ、Ｒ^１０ｄ、Ｒ^１０ｅ、Ｒ^１０ｆ、Ｒ^１０ｇ、Ｒ^１０ｈ、Ｒ^１０ｉ、及びＲ^１０ｊのそれぞれは、Ｈ、ハロ、Ｒ^１０ｋ、又はＲ^１０ｌであるか、
   或いは、Ｒ^１０ａ及びＲ^１０ｂの対、Ｒ^１０ｃ及びＲ^１０ｄの対、Ｒ^１０ｅ及びＲ^１０ｆの対、Ｒ^１０ｇ及びＲ^１０ｈの対、又はＲ^１０ｉ及びＲ^１０ｊの対のそれぞれは、独立して、これらのそれぞれに結合した炭素原子と組み合わさって、Ｒ^ｘ環に対してスピロである飽和又は部分飽和３、４、５、６員単環式環を形成することができ、前記３、４、５、６員単環式環は、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有し、更に、前記３、４、５、６員単環式環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＲ^ａ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、ＮＲ^ａＲ^ａ、又はオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換され、
   Ｒ^１１は、Ｈ又はＣ_１－８ａｌｋであり、
   Ｒ^１２は、Ｈ、ハロ、Ｒ^１２ａ、又はＲ^１２ｂであり、
   Ｒ^１３は、Ｒ^１３ａ又はＲ^１３ｂであり、
   Ｒ^６ａ、Ｒ^１０ｋ、Ｒ^１２ａ、及びＲ^１３ａは、独立して、各場合において、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＲ^ａ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、－Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、－Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－ＯＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－ＳＲ^ａ、－Ｓ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、Ｒ^１４、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和、部分飽和、又は不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環又は４、５、６、７、８、９、１０、１１、若しくは１２員二環式環からなる群から選択され、
   Ｒ^６ｂ、Ｒ^１０ｌ、Ｒ^１２ｂ、及びＲ^１３ｂは、独立して、各場合において、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、－ＯＲ^ａ、－Ｃ_１－２ハロａｌｋ、－ＯＣ_１－１ハロａｌｋ、ＣＮ、ＮＨ_２、ＮＨ（ＣＨ_３）、又はＮ（ＣＨ_３）_２から選択される０、１、２、３、４、又は５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋからなる群から選択され、
   Ｒ^１４は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＲ^ａ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、－Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、－Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－ＯＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＯＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－ＳＲ^ａ、－Ｓ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＯＲ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝ＮＲ^ａ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２Ｒ^ｂ、－Ｎ（Ｒ^ａ）Ｓ（＝Ｏ）_２ＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－ＮＲ^ａＣ_２－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＮ（Ｒ^ａ）Ｃ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＣ（＝Ｏ）Ｒ^ｂ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＮＲ^ａＲ^ａ、－Ｃ_１－６ａｌｋＣ（＝Ｏ）ＯＲ^ａ、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、０、１、２、又は３個のＮ原子並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和、部分飽和、又は不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環又は４、５、６、７、８、９、１０、１１、若しくは１２員二環式環からなる群から選択され、
   Ｒ^ａは、独立して、各場合において、Ｈ又はＲ^ｂであり、
   Ｒ^ｂは、独立して、各場合において、Ｃ_１－６ａｌｋ、フェニル、又はベンジルであり、前記Ｃ_１－６ａｌｋは、ハロ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－６ａｌｋ、－ＮＨ_２、－ＮＨＣ_１－４ａｌｋ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｃ_１－４ａｌｋ、又は－Ｎ（Ｃ_１－４ａｌｋ）Ｃ_１－４ａｌｋから選択される０、１、２、又は３個の置換基によって置換され、前記フェニル又はベンジルは、ハロ、Ｃ_１－４ａｌｋ、Ｃ_１－３ハロａｌｋ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－４ａｌｋ、－ＮＨ_２、－ＮＨＣ_１－４ａｌｋ、－ＯＣ（＝Ｏ）Ｃ_１－４ａｌｋ、又は－Ｎ（Ｃ_１－４ａｌｋ）Ｃ_１－４ａｌｋから選択される０、１、２、又は３個の置換基によって置換されている、前記式Ｉの化合物又は任意のその薬学的に許容される塩。
2. Ｌは、－ＮＲ^３－（Ｃ＝Ｏ）であり、Ｘ^１は、ＣＲ^６であり、Ｘ^２は、ＣＲ^７であり、Ｘ^３は、Ｎであり、Ｘ^４は、ＣＲ^９であり、式（Ｉａ）：
   

   

   を有する、請求項１に記載の化合物。
3. Ｌは、－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１は、ＣＲ^６であり、Ｘ^２は、ＣＲ^７であり、Ｘ^３は、ＣＲ^８であり、Ｘ^４は、Ｎであり、式（Ｉｂ）：
   

   

   を有する、請求項１又は２に記載の化合物。
4. Ｌは、－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１は、ＣＲ^６であり、Ｘ^２は、ＣＲ^７であり、Ｘ^３は、ＣＲ^８であり、Ｘ^４は、ＣＲ^９であり、式（Ｉｃ）：
   

   

   を有する、請求項１～３のいずれか一項に記載の化合物。
5. Ｌは、－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１は、Ｎであり、Ｘ^２は、ＣＲ^７であり、Ｘ^３は、ＣＲ^８であり、Ｘ^４は、ＣＲ^９であり、式（Ｉｄ）：
   

   

   を有する、請求項１～４のいずれか一項に記載の化合物。
6. Ｌは、－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１は、ＣＲ^６であり、Ｘ^２は、Ｎであり、Ｘ^３は、ＣＲ^８であり、Ｘ^４は、Ｎであり、式（Ｉｅ）：
   

   

   を有する、請求項１～５のいずれか一項に記載の化合物。
7. Ｌは、－（Ｃ＝Ｏ）－ＮＲ^３－であり、Ｘ^１は、ＣＲ^６であり、Ｘ^２は、ＣＲ^７であり、Ｘ^３は、ＣＲ^８であり、Ｘ^４は、Ｎであり、式（Ｉｆ）：
   

   

   を有する、請求項１～６のいずれか一項に記載の化合物。
8. Ｒ^３は、Ｈ又はメチルである、請求項１～７のいずれか一項に記載の化合物。
9. Ｒ^１０ｃ、Ｒ^１０ｄ、Ｒ^１０ｅ、Ｒ^１０ｆ、Ｒ^１０ｇ、Ｒ^１０ｈ、Ｒ^１０ｉ、及びＲ^１０ｊのそれぞれが、Ｈ、ハロ、Ｃ_１－６ａｌｋ、又はＣ_１－４ハロａｌｋであり、Ｒ^１０ａ及びＲ^１０ｂの対のそれぞれが、これらのそれぞれに結合した炭素原子と組み合わさって、Ｒ^ｘ環に対してスピロである飽和３、４、又は５員単環式環を形成し、前記環は、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０又は１個の原子を含有する、請求項１～８のいずれか一項に記載の化合物。
10. Ｒ^１０ｃ、Ｒ^１０ｄ、Ｒ^１０ｅ、Ｒ^１０ｆ、Ｒ^１０ｇ、Ｒ^１０ｈ、Ｒ^１０ｉ、及びＲ^１０ｊのそれぞれが、Ｈ、メチル、又はエチルであり、Ｒ^１０ａ及びＲ^１０ｂの対のそれぞれが、これらのそれぞれ結合した炭素原子と組み合わさって、Ｒ^ｘ環に対してスピロであるシクロプロピル、シクロブチル、又はシクロペンチル環を形成する、請求項１～９のいずれか一項に記載の化合物。
11. Ｒ^ｘは、
    

    

    である、請求項１～１０のいずれか一項に記載の化合物。
12. Ｚは、不在、－ＮＨ－、－ＮＨＳＯ_２－、－Ｏ－、－ＳＯ_２ＮＨ－、－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、－ＣＨ_２－Ｓ（＝Ｏ）（＝ＮＨ）－、－ＳＯ_２－、－ＣＨ_２－ＳＯ_２、又はＣＨ_３（ＣＨ）－ＳＯ_２である、請求項１～１１のいずれか一項に記載の化合物。
13. Ｒ^１２は、ａ）Ｈ、（ｂ）Ｆ、（ｃ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－ＣＦ_３、－Ｃ（＝Ｏ）ＣＨ_３、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、シクロプロピル、シクロプロピルメタノール、若しくは３－（トリフルオロメチル）－３Ｈ－ジアジリニルから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋ、又は（ｄ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、エチル、－ＣＦ_３、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＨ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、若しくはオキソから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、０、１、２、若しくは３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０若しくは１個の原子を含有する、飽和、部分飽和、若しくは不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環から選択される、請求項１～１２のいずれか一項に記載の化合物。
14. Ｒ^１２は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、オキセタニル、アゼチジニル、オキサゾリジニル、１，３－ジオキソラニル、又はピロリジニルから選択される、請求項１～１３のいずれか一項に記載の化合物。
15. 基－Ｚ－Ｒ^１２は、－Ｎ＝Ｓ（＝Ｏ）－（Ｒ^１２）_２であり、式中、２つのＲ^１２の対は、択一的にこれらのそれぞれに結合した硫黄原子と組み合わさって、
    

    

    から選択される、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０、１、又は２個の原子を含有する、飽和又は部分飽和３、４、５、又は６員単環式環を形成することができる、請求項１～１４のいずれか一項に記載の化合物。
16. Ｒ^１は、基－Ｚ－Ｒ^１２であり、Ｚは、－ＮＨＳＯ_２－又は－ＳＯ_２ＮＨ－であり、Ｒ^１２は、シクロプロピルであるか、或いはＲ^１２は、０、１、２、又は３個のＯＨ基によって置換されているＣ_１－６ａｌｋである、請求項１～１５のいずれか一項に記載の化合物。
17. Ｒ^１は、基－Ｚ－Ｒ^１２であり、Ｚは、－ＮＨＳＯ_２－であり、Ｒ^１２は、－ＣＨ_２－ＣＨ_２－ＯＨである、請求項１～１６のいずれか一項に記載の化合物。
18. Ｒ^２は、基－Ｙ－Ｒ^１３であり、Ｙは、不在、－ＮＨ－、又は－ＮＨＳＯ_２－であり、
    Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、エチル、ＣＦ_３、ＣＨ_２ＯＨ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、－ＮＨ（ＣＨ_３）、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、０、１、２、又は３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０又は１個の原子を含有する、飽和、部分飽和、又は不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環又は８、９、１０、１１、若しくは１２員二環式環であるか、或いは、
    Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、又はＣＮから選択される０、１、２、３、４、又は５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋである、請求項１～１７のいずれか一項に記載の化合物。
19. Ｒ^２は、飽和５又は６員単環式環であり、各前記環は、１又は２個のＮ原子及び０又は１個のＯ原子を含有し、各前記環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－ＯＨ、－ＯＣ_１－４ハロａｌｋ、ＣＮ、Ｒ^１４、及びオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、請求項１～１８のいずれか一項に記載の化合物。
20. Ｒ^２は、
    （ａ）Ｆ、Ｂｒ；
    （ｂ）基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、Ｙは、不在若しくはＳＯ_２であり、Ｒ^１３は、モルホリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼチジニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、
    

    

    であり、各前記環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、エチル、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、ＣＨ_２ＯＨ、ＮＨ_２、ＮＨ（ＣＨ_３）若しくはオキソから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、前記基－Ｙ－Ｒ^１３；又は
    （ｃ）基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、Ｙは、ＮＨ若しくは－ＳＯ_２ＮＨ－であり、Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ_３、又は－ＯＨから選択される０、１、２、３、４、若しくは５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋである、前記基－Ｙ－Ｒ^１３である、請求項１～１９のいずれか一項に記載の化合物。
21. Ｒ^２は、基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、Ｙは、不在であり、Ｒ^１３は、モルホリニル、ピペリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、
    

    

    であり、各前記環は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ_３、－ＯＨ、－ＯＣＨＦ_２、ＣＮ、及びオキソから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、前記基－Ｙ－Ｒ^１３であるか、又は（ｃ）基－Ｙ－Ｒ^１３であって、式中、Ｙは、ＮＨ、－Ｏ－、－Ｏ－（ＣＨ_２）－、－Ｏ－（ＣＨ_２）－（ＣＨ_２）－、若しくは
    －Ｏ－（ＣＨ_２）－（ＣＨ_２）－（ＣＨ_２）－であり、Ｒ^１３は、
    

    

    であるか、又は、Ｒ^１３は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ_３、－ＯＨ、若しくはＣＮから選択される０、１、２、３、４、若しくは５個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋである、前記基－Ｙ－Ｒ^１３である、請求項１～２０のいずれか一項に記載の化合物。
22. Ｒ^２は、
    

    

    である、請求項１～２１のいずれか一項に記載の化合物。
23. Ｒ^２は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、メチル、ＣＦ^３、－ＯＨ、－ＯＣＨＦ_２、ＣＮ、又はオキソから選択される０、１、２、又は３個の基によって置換されている、モルホリニル又はピペリジニルである、請求項１～２２のいずれか一項に記載の化合物。
24. Ｒ^２は、１、２、又は３個のメチル基によって置換されているモルホリニルである、請求項１～２３のいずれか一項に記載の化合物。
25. Ｒ^２は、１、２、又は３個のフルオロ基によって置換されているピペリジニルである、請求項１～２４のいずれか一項に記載の化合物。
26. Ｒ^４は、Ｈ又はハロである、請求項１～２５のいずれか一項に記載の化合物。
27. Ｒ^５は、Ｈである、請求項１～２６のいずれか一項に記載の化合物。
28. Ｒ^６は、Ｈ又はＦである、請求項１～２７のいずれか一項に記載の化合物。
29. Ｒ^７は、（ａ）Ｈ；（ｂ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、若しくはシクロプロピルから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、Ｃ_１－６ａｌｋ；又は（ｃ）Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｃ_１－６ａｌｋ、Ｃ_１－４ハロａｌｋ、－Ｃ_１－６ａｌｋＯＨ、－ＯＨ、－ＯＣＨ_３、－ＮＨ_２、若しくはオキソから選択される０、１、２、若しくは３個の基によって置換されている、０、１、２、若しくは３個のＮ原子、並びにＯ及びＳから選択される０若しくは１個の原子を含有する、飽和、部分飽和、若しくは不飽和３、４、５、６、若しくは７員単環式環から選択される、請求項１～２８のいずれか一項に記載の化合物。
30. Ｒ^６は、Ｈである、請求項１～２９のいずれか一項に記載の化合物。
31. Ｒ^７は、Ｈである、請求項１～３０のいずれか一項に記載の化合物。
32. Ｒ^８は、Ｈである、請求項１～３１のいずれか一項に記載の化合物。
33. Ｒ^９は、Ｈである、請求項１～３２のいずれか一項に記載の化合物。
34. 

    
    

    

    

    からなる群から選択される、請求項１に記載の化合物、又は任意のその薬学的に許容される塩。
35. 請求項１～３４のいずれか一項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される希釈剤又は担体を含む、医薬組成物。
36. ＫＩＦ１８Ａ阻害剤で治療され得る症状を治療するための方法であって、治療有効量の請求項１～３４のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項３５に記載の組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
37. 前記症状は、（ａ）膀胱がん、子宮内膜がん、肺扁平上皮がん、乳がん、結腸がん、腎臓がん、肝臓がん、肺がん、小細胞肺がん、食道がん、胆嚢がん、脳がん、頭頚部がん、卵巣がん、膵臓がん、胃がん、子宮頚がん、甲状腺がん、前立腺がん、及び皮膚がんのがんから選択される固形腫瘍又は血液由来の腫瘍、（ｂ）白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、Ｂ細胞リンパ腫、Ｔ細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、毛様細胞リンパ腫、及びバーキットリンパ腫から選択されるリンパ系の造血器腫瘍、（ｃ）急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、並びに前骨髄球性白血病から選択される骨髄細胞系列の造血器腫瘍、（ｄ）線維肉腫及び横紋筋肉腫から選択される間葉起源の腫瘍、（ｅ）星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、及び神経鞘腫から選択される中枢及び末梢神経系の腫瘍、又は（ｆ）黒色腫、精上皮腫、奇形腫、骨肉腫、色素性乾皮症、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞がん、又はカポジ肉腫からなる群から選択されるがんである、請求項３６に記載の方法。
38. 対象における固形腫瘍のサイズを減少させる方法であって、治療有効量の請求項１～３４のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項３５に記載の組成物を、それを必要とする前記対象に投与することを含む、方法。
39. 対象における細胞増殖障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項１～３４のいずれか一項に記載の化合物、又は請求項３５に記載の組成物を、それを必要とする前記対象に投与することを含む、方法。
40. 細胞でのＫＩＦ１８Ａを阻害する方法であって、前記細胞を、請求項１～３４のいずれか一項に記載の化合物、若しくはその薬学的に許容される塩、又は請求項３５に記載の組成物と接触させることを含む、方法。