JP2021523113A - Mtor阻害剤としてのc26−連結ラパマイシン類似体 - Google Patents

Mtor阻害剤としてのc26−連結ラパマイシン類似体 Download PDF

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Abstract

本開示は、mTOR阻害剤に関する。具体的には、実施形態は、mTORを阻害する化合物および組成物、mTORにより介在される疾患を処置する方法、ならびにこれらの化合物を合成する方法を対象とする。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年5月1日に出願された米国仮出願第62/665,426号、および2018年10月30日に出願された米国仮出願第62/752,881号、および2019年4月18日に出願された米国仮出願第62/836,040号の利益を主張し、その内容は、参照によってその全体を本明細書に組み入れる。
配列表の参照
本出願に関連する配列表は、紙コピーの代わりにテキスト形式で提供され、これにより、参照によって本明細書に組み入れられる。配列表を含有するテキストファイルの名称は、REME_009_01WO_SeqList_ST25.txtである。テキストファイルは、約43キロバイトであり、2019年4月26日に作成され、EFS−Webを経由して電子承認されている。
本開示は、mTOR阻害剤に関する。具体的には、実施形態は、mTORを阻害する化合物および組成物、mTORにより介在される疾患を処置する方法、およびこれらの化合物を合成する方法を対象とする。
哺乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)は、ホスホイノシタイド3−キナーゼ(PI3K)ファミリーの脂質キナーゼに関連するセリン−トレオニンキナーゼである。mTORは、mTORC1およびmTORC2の2つの複合体として存在し、これらは異なる調節を受け、独特な基質特異性を有し、ラパマイシンに対して異なる感受性がある。mTORC1は、成長因子受容体からのシグナルと細胞の栄養状態を統合し、キャップ結合タンパク質および癌遺伝子eIF4Eのような重要な翻訳成分の活性を調節することにより、キャップ依存性mRNA翻訳のレベルをコントロールする。
mTORシグナリングは、ますます詳細に調べられている。mTOR阻害剤毎に異なる薬理学的性質からは、特に有益な情報が得られた。最初に報告されたmTOR阻害剤であるラパマイシンは、今般、不完全なmTORC1阻害剤と理解されている。ラパマイシンは、FK506結合タンパク質12(FKBP12)の助けを借りた、mTORキナーゼのFK506ラパマイシン結合(FRB)ドメインへの結合を介する選択的mTORC1阻害剤である。mTORのFRBドメインは、mTORC1複合体ではアクセス可能であるが、mTORC2複合体ではアクセスしにくい。興味深いことに、ラパマイシンの処理による、mTORC1の下流基質に対する阻害活性の効力は、mTORC1基質の間で多様なことが公知である。例えば、ラパマイシンは、mTORC1基質S6Kのリン酸化を強く阻害し、リボソームの新生をコントロールする下流リボソームタンパク質S6のリン酸化を間接的に阻害する。一方、ラパマイシンは、キャップ依存翻訳の開始をコントロールするeIF4Eの主な調節因子である4E−BP1のリン酸化に対して部分的な阻害活性のみを示す。結果として、mTORC1シグナリングのより完全な阻害剤に関心が持たれる。
mTORキナーゼの「ATP−部位」阻害剤の第2のクラスが報告されている。このクラスのmTOR阻害剤は、TORi(ATP部位TOR阻害剤)と呼ばれる。この分子は、mTORキナーゼの活性部位において、キナーゼ反応に対する基質であるATPと競合する(したがってmTOR活性部位阻害剤でもある)。結果として、これらの分子は、広い範囲の基質の下流リン酸化を阻害する。
mTOR阻害は、4E−BP1リン酸化をブロックする効果を有し得るが、これらの作用剤は、mTORC2も阻害し得、これにより、Akt S473のリン酸化が阻害されるためAkt活性化がブロックされる。
本明細書では、とりわけmTOR阻害剤が開示されている。いくつかの実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、mTORC2よりもmTORC1に選択的な阻害剤である。いくつかの実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、mTORC1よりもmTORC2に選択的な阻害剤である。いくつかの実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、mTORC1とmTORC2との間で選択性の差を呈さない。
本開示は、mTORの活性を阻害することが可能な化合物に関する。本開示は、本開示の化合物を製造するための方法、そのような化合物を含む医薬品製造物、ならびに、mTORにより介在される疾患または障害の管理において、そのような化合物および組成物を使用する方法をさらに提供する。
本開示は、式Iaの化合物:
Figure 2021523113
(式中:
32は、H、=O、−ORまたは−Nであり;
は、−[C(R−、(C〜C10)アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンであり;
26は、−A−L−A−B;−A−A−B;−L−A−L−A−L−B;または−OHであり;
およびAは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
ここで、描かれているAの左側の結合は、−C(=O)−またはLに結合し;ここで、描かれているA部分の右側の結合は、BまたはLに結合し;
各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環であり;
各Xは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Xは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Wは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環;
各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Lは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
およびLは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され、ここで、描かれているBの左側の
Figure 2021523113
結合は、AまたはLに結合し;ここで、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンおよびアリーレンは、それぞれ独立して、場合により、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシルで置換されており;
各Rは、独立して、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、ハロゲン、5〜12員ヘテロアリール、5〜12員ヘテロシクリル、(C〜C10)アリールであり、ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールは、それぞれ独立して、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CN、−C(O)NR−ヘテロアリールまたは−C(O)NR−ヘテロシクリルで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Yは、独立して、C(Rまたは結合であり;
各nは、独立して、1から12の整数であり;
各oは、独立して、0から30の整数であり;
各pは、独立して、0から12の整数であり;
各qは、独立して、0から30の整数であり;
各rは、独立して、1から6の整数である)、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
本開示は、式Iの化合物:
Figure 2021523113
(式中:
32は、H、=Oまたは−ORであり;
は、−[C(R−、(C〜C10)アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンであり;
26は、−A−L−A−B;−A−A−B;−L−A−L−A−L−B;または−OHであり;
およびAは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
ここで、描かれているAの左側の結合は、−C(=O)−またはLに結合し;ここで、描かれているA部分の右側の結合は、BまたはLに結合し;
各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環であり;
各Xは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Xは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Wは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Wは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Gは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環であり;
各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Lは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
およびLは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され、ここで、描かれているBの左側の
Figure 2021523113
結合は、AまたはLに結合し;ここで、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンおよびアリーレンは、それぞれ独立して、場合により、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシルで置換されており;
各Rは、独立して、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、ハロゲン、5〜12員ヘテロアリール、5〜12員ヘテロシクリル、(C〜C10)アリールであり、ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールは、それぞれ独立して、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CN、−C(O)NR−ヘテロアリールまたは−C(O)NR−ヘテロシクリルで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Yは、独立して、−C(Rまたは結合であり;
各nは、独立して、1から12の整数であり;
各oは、独立して、0から30の整数であり;
各pは、独立して、0から12の整数であり;
各qは、独立して、0から30の整数であり;
各rは、独立して、1から6の整数である)、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
本開示は、mTORにより介在される疾患または障害を処置する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている化合物を投与する工程を含む方法を提供する。本開示は、mTORにより介在される疾患または障害を防止する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている化合物を投与する工程を含む方法を提供する。本開示は、mTORにより介在される疾患または障害の危険性を低下させる方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている化合物を投与する工程を含む方法を提供する。
本開示の別の態様は、式IもしくはIbの化合物、または薬学的に許容される先述のいずれかの塩もしくは互変異性体、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を対象とする。薬学的に許容される担体は、賦形剤、希釈剤または界面活性剤をさらに含み得る。医薬組成物は、それを必要とする対象において、mTORにより介在される疾患または障害の危険性を処置する、防止する、または低下させるのに有効であり得る。
本開示の別の態様は、それを必要とする対象において、mTORにより介在される疾患または障害の危険性を処置する、防止する、または低下させるのに使用するための、式IもしくはIbの化合物、または薬学的に許容される先述のいずれかの塩もしくは互変異性体に関する。
本開示の別の態様は、それを必要とする対象において、mTORにより介在される疾患または障害の危険性を処置する、防止する、または低下させるための医薬の生産における、式IもしくはIbの化合物、または薬学的に許容される先述のいずれかの塩もしくは互変異性体の使用に関する。
本開示は、mTORを阻害するのに有用な化合物も提供する。
本開示は、mTOR阻害剤に関する。具体的には、実施形態は、mTORを阻害する化合物および組成物、mTORにより介在される疾患を処置する方法、ならびにこれらの化合物を合成する方法を対象とする。
本開示の詳細は、以下の添付の説明に明記されている。本明細書に記載されているものと同様の、または等価の方法および材料は、本開示の実践またはテストに使用できるが、例証的方法および材料が、ここに記載されている。本開示の他の構成、目的および利点は、説明および特許請求の範囲から明らかである。明細書および添付の特許請求の範囲では、単数形は、文脈からそうでないと明らかに示されない限り、複数形も含み得る。特に定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は、本開示が属する当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書で引用されているすべての特許および刊行物は、参照によってその全体が本明細書に組み入れられる。
用語
冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、本開示に使用され、特に指示がない限り、冠詞の文法上の対象の1つまたは1つ超(すなわち、少なくとも1つ)を指す。例として、「ある要素(an element)」は、特に指示がない限り、1つの要素、または1つ超の要素を意味し得る。
「または」は、特に指示がない限り、「および/または」という用語を意味する。「および/または」という用語は、特に指示がない限り、「および」もしくは「または」、またはその両方を意味する。
「場合により置換されている」という用語は、特に指定がない限り、基が、非置換であり得、または、この基に関して列挙されている1個もしくはそれ以上(例えば、0、1、2、3、4もしくは5個以上、またはそこから誘導可能なある範囲)の置換基で置換されており、前記置換基は、同一であり得、または異なり得ることを意味する。ある実施形態では、場合により置換されている基は、1個の置換基を有する。別の実施形態では、場合により置換されている基は、2個の置換基を有する。別の実施形態では、場合により置換されている基は、3個の置換基を有する。別の実施形態では、場合により置換されている基は、4個の置換基を有する。別の実施形態では、場合により置換されている基は、5個の置換基を有する。
「アルキル」という用語は、それ自体、または別の置換基の一部として、特に定めのない限り、直鎖(すなわち非分枝鎖)もしくは分枝鎖の非環状炭素鎖(または炭素)、またはそれらの組合せを意味し、これらは、完全飽和、一価不飽和または多価不飽和であり得、指定された炭素原子数を有する(すなわち、C〜C10は、1から10個の炭素を意味する)二価および多価ラジカルを含み得る。飽和炭化水素ラジカルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、(シクロヘキシル)メチルのような基、例えばn−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルなどの同族体および異性体を含むが、それらに限定されない。不飽和アルキル基は、1つまたはそれ以上の二重結合または三重結合を有するアルキル基である。不飽和アルキル基の例は、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、エチニル、1−および3−プロピニル、3−ブチニル、および高級同族体および異性体を含むが、それらに限定されない。
「アルキレン」という用語は、それ自体、または別の置換基の一部として、特に定めのない限り、アルキルに由来する二価ラジカルを意味する。典型的には、アルキル(またはアルキレン)基は、10個以下の炭素原子を有する基のような、1から24個の炭素原子を有する。
「アルケニル」という用語は、炭素−炭素二重結合を含有する脂肪族炭化水素基を意味し、これらは、鎖内に約2から約6個の炭素原子を有する直鎖、または分枝鎖であり得る。あるアルケニル基は、鎖内に2から約4個の炭素原子を有する。分枝鎖のものは、メチル、エチルまたはプロピルのような1つまたはそれ以上の低級アルキル基が、直鎖アルケニル鎖に付着していることを意味し得る。例示的なアルケニル基は、エテニル、プロペニル、n−ブテニルおよびi−ブテニルを含む。C〜Cアルケニル基は、2から6個の間の炭素原子を含有するアルケニル基である。
「アルケニレン」という用語は、それ自体、または別の置換基の一部として、特に定めのない限り、アルケンに由来する二価ラジカルを意味する。
「アルキニル」という用語は、炭素−炭素三重結合を含有する脂肪族炭化水素基を意味し、これらは、鎖内に約2から約6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖であり得る。あるアルキニル基は、鎖内に2から約4個の炭素原子を有する。分枝鎖のものは、メチル、エチルまたはプロピルのような1個またはそれ以上の低級アルキル基が、直鎖アルキニル鎖に付着していることを意味し得る。例示的なアルキニル基は、エチニル、プロピニル、n−ブチニル、2−ブチニル、3−メチルブチニルおよびn−ペンチニルを含む。C〜Cアルキニル基は、2から6個の炭素原子を含有するアルキニル基である。
「アルキニレン」という用語は、それ自体、または別の置換基の一部として、特に定めのない限り、アルキンに由来する二価ラジカルを意味する。
「シクロアルキル」という用語は、3〜18個の炭素原子を含有する単環式または多環式の飽和または部分的不飽和炭素環を意味する。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプタニル、シクロオクタニル、ノルボラニル、ノルボレニル、ビシクロ[2.2.2]オクタニルまたはビシクロ[2.2.2]オクテニルを含むが、それらに限定されない。C〜Cシクロアルキルは、3から8個の間の炭素原子を含有するシクロアルキル基である。シクロアルキル基は、縮合していてもよく(例えばデカリン)、または架橋していてもよい(例えばノルボルナン)。
「シクロアルキレン」は、単独で、または別の置換基の一部として、シクロアルキルに由来する二価ラジカルを意味する。
「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロ環」という用語は、炭素、ならびに、酸素、リン、窒素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、単環式または多環式の3から24員環を指し、環炭素またはヘテロ原子の間で共有される非局在π電子(芳香族性)は存在しない。ヘテロシクリル環は、オキセタニル、アゼタジニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、チアゾリニル、チアゾリジニル、ピラニル、チオピラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサリニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリンS−オキシド、チオモルホリンS−ジオキシド、ピペラジニル、アゼピニル、オキセピニル、ジアゼピニル、トロパニルおよびホモトロパニルを含むが、それらに限定されない。ヘテロシクリルまたはヘテロシクロアルキル環も、縮合または架橋していてもよく、例えば、二環式環であり得る。
「ヘテロシクリレン」または「ヘテロシクロアルキレン」は、単独で、または別の置換基の一部として、「ヘテロシクリル」または「ヘテロシクロアルキル」または「ヘテロ環」に由来する二価ラジカルを意味する。
「アリール」という用語は、特に定めのない限り、互いに縮合した(すなわち縮合環アリール)または共有結合で連結した単環または多環(好ましくは1から3個の環)であり得る、多価不飽和芳香族炭化水素置換基を意味する。縮合環アリールは、縮合環の少なくとも1つがアリール環である、互いに縮合した多環を指し得る。
「アリーレン」は、単独で、または別の置換基の一部として、アリールに由来する二価ラジカルを意味する。
「ヘテロアリール」という用語は、N、OまたはSのような少なくとも1個のヘテロ原子を含有するアリール基(または環)を指し、窒素および硫黄原子は、場合により、酸化され、窒素原子は、場合により、四級化される。したがって、「ヘテロアリール」という用語は、縮合環ヘテロアリール基(すなわち、縮合環の少なくとも1つがヘテロ芳香族環である、互いに縮合した多環)を含む。5,6−縮合環ヘテロアリーレンは、1個の環が5員を有し、他の環が6員を有し、少なくとも1個の環が、ヘテロアリール環である、互いに縮合した2個の環を指す。同じく、6,6−縮合環ヘテロアリーレンは、1個の環が6員を有し、他の環が6員を有し、少なくとも1個の環が、ヘテロアリール環である、互いに縮合した2個の環を指す。また、6,5−縮合環ヘテロアリーレンは、1個の環が6員を有し、他の環が5員を有し、少なくとも1個の環が、ヘテロアリール環である、互いに縮合した2個の環を指す。ヘテロアリール基は、炭素またはヘテロ原子を介して、分子の残りに付着し得る。アリールおよびヘテロアリール基の非限定的な例は、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニル−4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンズイミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリルおよび6−キノリルを含む。上述のアリールおよびヘテロアリール環系のそれぞれに対する置換基は、本明細書に記載されている許容される置換基の群から選択される。
「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのそのような芳香族環を有する複数の縮環系も含み得、複数の縮環系は、以下にさらに記載されている。この用語は、複数の縮環系(例えば、2、3または4個の環を含む環系)も含み得、上で定義されているヘテロアリール基は、ヘテロアリール(例えば、1,8−ナフチリジニルのようなナフチリジニルを形成する)、ヘテロ環(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロ−1,8−ナフチリジニルのような1,2,3,4−テトラヒドロナフチリジニルを形成する)、炭素環(例えば5,6,7,8−テトラヒドロキノリルを形成する)およびアリール(例えばインダゾリルを形成する)から選択される1個またはそれ以上の環と縮環して、複数の縮環系を形成できる。複数の縮環系の環は、価数の要件により可能であれば、縮合、スピロおよび架橋結合を経由して互いに接続し得る。複数の縮環系の個々の環は、あらゆる順番で互いに接続できることは理解されるべきである。複数の縮環系(上で定義されているヘテロアリールの場合)の付着点は、複数の縮環系のヘテロアリール、ヘテロ環、アリールまたは炭素環部分を含む、複数の縮環系の任意の位置であり得、また、炭素原子およびヘテロ原子(例えば窒素)を含む、複数の縮環系の任意の好適な原子であり得ることも理解される。
「ヘテロアリーレン」は、単独で、または別の置換基の一部として、ヘテロアリールに由来する二価ラジカルを意味する。
アリールおよびヘテロアリール基の非限定的な例は、ピリジニル、ピリミジニル、チオフェニル、チエニル、フラニル、インドリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、チアナフタニル、ピロロピリジニル、インダゾリル、キノリニル、キノキサリニル、ピリドピラジニル、キナゾリノニル、ベンゾイソオキサゾリル、イミダゾピリジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾチオフェニル、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フリルチエニル、ピリジル、ピリミジル、ベンゾチアゾリル、プリニル、ベンズイミダゾリル、イソキノリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピロリル、ジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イソチアゾリル、ピラゾロピリミジニル、ピロロピリミジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリルまたはキノリルを含む。上の例は、置換または非置換であり得、上記各ヘテロアリールの例の二価ラジカルは、ヘテロアリーレンの非限定的な例である。ヘテロアリール部分は、1個の環ヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)を含み得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる2個の環ヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)を含み得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる3個の環ヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)を含み得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる4個の環ヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)を含み得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる5個の環ヘテロ原子(例えば、O、NまたはS)を含み得る。アリール部分は、単環を有し得る。アリール部分は、場合により異なる2個の環を有し得る。アリール部分は、場合により異なる3個の環を有し得る。アリール部分は、場合により異なる4個の環を有し得る。ヘテロアリール部分は、1個の環を有し得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる2個の環を有し得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる3個の環を有し得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる4個の環を有し得る。ヘテロアリール部分は、場合により異なる5個の環を有し得る。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、それ自体または別の置換基の一部として、特に定めのない限り、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」のような用語は、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含み得る。例えば、「ハロ(C〜C)アルキル」という用語は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモプロピル、1−フルオロ−2−ブロモエチルなどを含み得るが、それらに限定されない。
本明細書で使用されている「ヒドロキシル」という用語は、−OHを意味する。
本明細書で使用されている「ヒドロキシアルキル」という用語は、1、2または3個のような、1個またはそれ以上のヒドロキシ基で置換されている、本明細書で定義されているアルキル部分を意味する。ある例では、同一の炭素原子は、1個超のヒドロキシ基を保有しない。代表的な例は、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−1−ヒドロキシメチルエチル、2,3−ジヒドロキシブチル、3,4−ジヒドロキシブチルおよび2−(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピルを含むが、それらに限定されない。
本明細書で使用されている「オキソ」という用語は、炭素原子に二重結合している酸素を意味する。
本明細書で使用されている置換基は、以下の部分から選択される基であり得る:
(A)オキソ、ハロゲン、−CF、−CN、−OH、−OCH、−NH、−COOH、−CONH、−NO、−SH、−SOH、−SOH、−SONH、−NHNH、−ONH、−NHC=(O)NHNH、−NHC=(O)NH、−NHSOH、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF、−OCHF、−OCHF、非置換アルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ならびに
(B)以下から選択される少なくとも1個の置換基で置換されているアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール:
(i)オキソ、ハロゲン、−CF、−CN、−OH、−OCH、−NH、−COOH、−CONH、−NO、−SH、−SOH、−SOH、−SONH、−NHNH、−ONH、−NHC=(O)NHNH、−NHC=(O)NH、−NHSOH、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF、−OCHF、−OCHF、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、および
(ii)以下から選択される少なくとも1個の置換基で置換されているアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール:
(a)オキソ、ハロゲン、−CF、−CN、−OH、−OCH、−NH、−COOH、−CONH、−NO、−SH、−SOH、−SOH、−SONH、−NHNH、−ONH、−NHC=(O)NHNH、−NHC=(O)NH、−NHSOH、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF、−OCHF、−OCHF、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、および
(b)以下から選択される少なくとも1個の置換基で置換されているアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール:オキソ、ハロゲン、−CF、−CN、−OH、−NH、−COOH、−CONH、−NO、−SH、−SOH、−SOH、−SONH、−NHNH、−ONH、−NHC=(O)NHNH、−NHC=(O)NH、−NHSOH、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF、−OCHF、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール。
「有効量」は、化合物に関連して使用される場合、本明細書に記載されている対象における疾患を処置または防止するのに有効な量である。
本開示に使用されている「担体」という用語は、担体、賦形剤および希釈剤を包含し、ある器官、または対象の体の一部から、別の器官、または対象の体の一部への医薬品の運搬または輸送に関与する、液体もしくは固体フィラー、希釈剤、賦形剤、溶媒または封入材料のような材料、組成物またはビヒクルを意味し得る。
対象に関して「処置すること」という用語は、対象の障害の少なくとも1つの症状を改善することを指す。処置することは、障害を治癒すること、改善すること、または少なくとも部分的に改良することを含み得る。
対象に関して「防止する」または「防止すること」という用語は、疾患または障害が対象を苛むことを防ぐことを指す。防止することは、予防的処置を含み得る。例えば、防止することは、対象が疾患に苛まれる前に、対象に本明細書で開示されている化合物を投与することを含み得、投与により、対象は疾患に苛まれることから守られる。
「障害」という用語は、本開示で使用され、特に指示がない限り、疾患、状態または病気という用語を意味し、それらと互換的に使用される。
本開示に使用されている「投与する」、「投与すること」または「投与」という用語は、開示されている化合物、もしくは薬学的に許容される、開示されている化合物の塩もしくは互変異性体、もしくは組成物を、対象に直接的に投与すること、または、化合物のプロドラッグ誘導体もしくは類似体、もしくは薬学的に許容される、化合物の塩もしくは互変異性体、もしくは組成物を、対象に投与し、これらは、対象の体内で当量の活性化合物を形成できることを指す。
「患者」または「対象」は、哺乳動物、例えばヒト、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタ、または、サル、チンパンジー、ヒヒまたはアカゲザルのようなヒト以外の霊長類である。
化合物
本開示は、式(Ia)の構造
Figure 2021523113
(式中、R32、AおよびR26は、上に記載されている通りである)を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
本開示は、式(I)の構造
Figure 2021523113
(式中、R32、AおよびR26は、上に記載されている通りである)を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
本開示は、式(Ib)の構造:
Figure 2021523113
(式中、R32、AおよびR26は、式Iについて上に記載されている通りである)を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
ある実施形態では、化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体は、以下の式:
Figure 2021523113
を有する。
ある実施形態では、R32は、=Oである。ある実施形態では、R32は、−ORである。ある実施形態では、R32は、Hである。ある実施形態では、R32は、−Nである。
ある実施形態では、Aは、−[C(R−である。ある実施形態では、Aは、CHである。ある実施形態では、Aは、(C〜C10)アリーレンである。ある実施形態では、Aは、シクロアルキレンである。ある実施形態では、Aは、ヘテロアリーレンである。ある実施形態では、Aは、ヘテロシクリレンである。
ある実施形態では、R26は、−OHである。
ある実施形態では、R26は、−A−L−A−Bである。ある実施形態では、R26は、−A−A−Bである。ある実施形態では、R26は、−L−A−L−A−L−Bである。
ある実施形態では、R26は、−A−L−A−Bである。ある実施形態では、R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、AおよびAは、存在しない。ある実施形態では、R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない。ある実施形態では、R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない。
ある実施形態では、R26は、−A−A−Bである。ある実施形態では、R26は、−L−A−L−A−L−Bであり、ここで、LおよびAは、存在しない。ある実施形態では、R26は、−L−A−L−A−L−Bであり、ここで、Lは、存在しない。ある実施形態では、R26は、−L−A−L−A−L−Bであり、ここで、Lは、存在しない。
上に記載したように、各Lは、独立して、
Figure 2021523113
から選択される。
式Iaについて上に記載したように、各Lは、独立して、
Figure 2021523113
から選択される。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
上に記載したように、LおよびLは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択される。
式Iaについて上に記載したように、LおよびLは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択される。
ある実施形態では、Lは、存在しない。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、存在しない。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Lは、
Figure 2021523113
である。
上に記載した、AおよびAは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
ここで、描かれているAの左側の結合は、−C(=O)−またはLに結合し;ここで、描かれているA部分の右側の結合は、BまたはLに結合し;
各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環であり;
各Xは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Xは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Wは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環であり;
各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
式Iaについて上に記載したように、AおよびAは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
ここで、描かれているAの左側の結合は、−C(=O)−またはLに結合し;ここで、描かれているA部分の右側の結合は、BまたはLに結合し;
各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環であり;
各Xは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Xは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Wは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環であり;
各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、存在しない。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Xは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;各Xは、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;各Wは、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;各Wは、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環であり;各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Aは、存在しない。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Xは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;各Xは、独立してヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;各Wは、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Wは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;各Wは、独立してヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Gは、独立して、存在しない、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
であり、ここで、各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環であり;各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環である。
ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Aは、
Figure 2021523113
である。
上に記載したように、各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択される。
ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。
上に記載したように、各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され、ここで、描かれているBの左側の
Figure 2021523113
結合は、AまたはLに結合し;ここで、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンおよびアリーレンは、それぞれ独立して、場合により、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシルで置換されている。
ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
であり、ここで、アリーレンは、場合により、ハロアルキルで置換されている。
ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。ある実施形態では、Bは、
Figure 2021523113
である。
ある実施形態では、Bにおいて、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリーレンは、場合により、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシルで置換されている。
ある実施形態では、Rは、Hである。ある実施形態では、Rは、(C〜C)アルキルである。
ある実施形態では、Rは、Hである。ある実施形態では、Rは、(C〜C)アルキルである。ある実施形態では、Rは、ハロゲンである。ある実施形態では、Rは、5〜12員ヘテロアリール、5〜12員ヘテロシクリルまたは(C〜C10)アリールであり、ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールは、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CNまたはC(O)NR−ヘテロアリールで置換されている。ある実施形態では、Rは、−C(O)NR−ヘテロシクリルである。ある実施形態では、Rは、場合により−N(Rまたは−ORで置換されている5〜12員ヘテロアリールである。
上に記載したように、各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、Hである。ある実施形態では、Rは、(C〜C)アルキルであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、−C(O)ORである。ある実施形態では、Rは、−N(Rである。
上に記載したように、各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、Hである。ある実施形態では、Rは、(C〜C)アルキルであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、−C(O)ORである。ある実施形態では、Rは、−N(Rである。
上に記載したように、各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、Hである。ある実施形態では、Rは、(C〜C)アルキルであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、−C(O)ORである。ある実施形態では、Rは、−N(Rである。
上に記載したように、各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、Hである。ある実施形態では、Rは、(C〜C)アルキルであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されている。ある実施形態では、Rは、−C(O)ORである。ある実施形態では、Rは、−N(Rである。
上に記載したように、各Yは、独立して、C(Rまたは結合である。ある実施形態では、Yは、C(Rである。ある実施形態では、Yは、CHである。ある実施形態では、Yは、結合である。
ある実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7もしくは8、またはそこから誘導可能なある範囲である。ある実施形態では、nは、1、2、3または4である。ある実施形態では、nは、5、6、7または8である。ある実施形態では、nは、9、10、11または12である。
ある実施形態では、oは、0から10の整数、またはそこから誘導可能なある範囲である。ある実施形態では、oは、0、1、2、3、4または5である。ある実施形態では、oは、6、7、8、9または10である。ある実施形態では、oは、1から7である。ある実施形態では、oは、1から8である。ある実施形態では、oは、1から9である。ある実施形態では、oは、3から8である。
ある実施形態では、oは、0から30の整数、またはそこから誘導可能なある範囲である。ある実施形態では、oは、0から30、29、28、27または26の整数である。ある実施形態では、oは、0から25、24、23、22または21の整数である。ある実施形態では、oは、0から20、19、18、17または16の整数である。ある実施形態では、oは、0から15、14、13、12または11の整数である。
ある実施形態では、pは、0、1、2、3、4、5もしくは6、またはそこから誘導可能なある範囲である。ある実施形態では、pは、7、8、9、10、11または12である。ある実施形態では、pは、0、1、2または3である。ある実施形態では、pは、4、5または6である。
ある実施形態では、qは、0から10の整数、またはそこから誘導可能なある範囲である。ある実施形態では、qは、0、1、2、3、4または5である。ある実施形態では、qは、6、7、8、9または10である。ある実施形態では、qは、1から7である。ある実施形態では、qは、1から8である。ある実施形態では、qは、1から9である。ある実施形態では、qは、3から8である。
ある実施形態では、qは、0から30の整数、またはそこから誘導可能なある範囲である。ある実施形態では、qは、0から30、29、28、27または26の整数である。ある実施形態では、qは、0から25、24、23、22または21の整数である。ある実施形態では、qは、0から20、19、18、17または16の整数である。ある実施形態では、qは、0から15、14、13、12または11の整数である。
上に記載したように、rは、1から6の整数、またはそこから誘導可能なある範囲である。ある実施形態では、rは、1である。ある実施形態では、rは、2である。ある実施形態では、rは、3である。ある実施形態では、rは、4である。ある実施形態では、rは、5である。ある実施形態では、rは、6である。
本開示は、式(I)または(Ia)の化合物:
Figure 2021523113
またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供し、これは、以下の構成の1、2、3または4つを有する:
a)Aは、−[C(R−、例えばCHであり;
b)R26は、−A−L−A−Bであり;
c)Lは、
Figure 2021523113
であり;
d)Aは、
Figure 2021523113
であり;
e)Bは、
Figure 2021523113
であり;
f)Bは、
Figure 2021523113
であり;
g)Rは、場合により−N(Rまたは−ORで置換されている5〜12員ヘテロアリールであり;
h)R32は、−OHである。
本開示は、式(I)または(Ia)の化合物:
Figure 2021523113
またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供し、これは、以下の構成の1、2、3または4つを有する:
a)Aは、−[C(R−、例えばCHであり;
b)R26は、−A−L−A−Bであり;
c)Aは、存在せず;
d)Aは、存在せず;
e)Lは、
Figure 2021523113
であり;
f)Bは、
Figure 2021523113
であり;
g)Bは、
Figure 2021523113
であり;
h)Rは、場合により−N(Rまたは−ORで置換されている5〜12員ヘテロアリールであり;
i)R32は、−OHである。
本開示は、式(Ia)の化合物:
Figure 2021523113
またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供し、これは、以下の構成の1、2、3または4つを有する:
a)Aは、−[C(R−、例えばCHであり;
b)R26は、−A−L−A−Bであり;
c)Aは、
Figure 2021523113
であり;
d)Aは、
Figure 2021523113
であり;
e)Lは、
Figure 2021523113
であり;
f)Bは、
Figure 2021523113
であり;
g)Bは、
Figure 2021523113
であり;
h)Rは、場合により−N(Rまたは−ORで置換されている5〜12員ヘテロアリールであり;
i)R32は、−OHである。
ある実施形態では、本開示は、以下から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
ある実施形態では、本開示は、以下から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
ある実施形態では、本開示は、以下から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を提供する。
Figure 2021523113
本開示の化合物は、本明細書で開示されている化合物の薬学的に許容される塩を含み得る。代表的な「薬学的に許容される塩」は、例えば、酢酸塩、アムソン酸塩(4,4−ジアミノスチルベン−2,2−ジスルホン酸塩)、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、炭酸水素塩、重硫酸塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物塩、酪酸塩、カルシウム塩、エデト酸カルシウム塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物塩、クエン酸塩、クラブラン酸塩、二塩酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストール酸塩(estolate)、エシル酸塩(esylate)、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩(glycollylarsanilate)、ヘキサフルオロリン酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩(hexylresorcinate)、ヒドラバミン塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、マグネシウム塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル塩、硝酸メチル塩、硫酸メチル塩、粘液酸塩、ナプシル酸塩、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、1,1−メテン−ビス−2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩、エインボネート(einbonate)、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ピクリン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、スラメート(suramate)、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイド塩および吉草酸塩のような、水溶性および水不溶性塩を含み得る。
「薬学的に許容される塩」は、酸および塩基付加塩の両方も含み得る。「薬学的に許容される酸付加塩」は、生物学的有効性および遊離塩基の性質を保ち、生物学的に、または他の点で望ましくないことがなく、以下に限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸のような無機酸、および、以下に限定されないが、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、樟脳酸、カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2−オキソ−グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモン酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などのような有機酸で形成できる塩を指し得る。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、生物学的有効性および遊離酸の性質を保ち、生物学的に、または他の点で望ましくないことがない塩を指し得る。これらの塩は、無機塩基または有機塩基の、遊離酸への付加から製造できる。無機塩基に由来する塩は、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などを含み得るが、それらに限定されない。例えば、無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩を含み得るが、それらに限定されない。有機塩基に由来する塩は、第一級、第二級および第三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、ならびに、アンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂のような塩基性イオン交換樹脂の塩を含み得るが、それらに限定されない。
特に定めのない限り、本明細書で描写されている構造は、1個またはそれ以上の同位体濃縮原子が存在することのみ異なる化合物も含み得る。例えば、重水素もしくは三重水素による水素原子の置き換え、または13Cもしくは14Cによる炭素原子の置き換え、または15Nによる窒素原子の置き換え、または17Oもしくは18Oでの酸素原子の置き換え以外は本発明の構造を有する化合物は、本開示の範囲内である。そのような同位体標識化合物は、研究または診断ツールとして有用である。
いくつかの実施形態では、1個またはそれ以上の重水素原子は、本発明のいずれかの化合物のPEG部分に導入される。そのような改変のための機構は、当業界で公知であり、同位体濃縮ヒドロキシルアミンビルディングブロックのような市販の出発材料から開始する。いくつかの実施形態では、三重水素または重水素は、例えば、市販の同位体的に純粋な還元剤、および当業者に公知の方法を使用して、本発明の化合物のC32位置に導入できる。いくつかの実施形態では、重水素または三重水素のような同位体は、市販の材料および当業者に公知の方法を使用して、式I、IaまたはIbの化合物のR26置換基に導入できる。
開示されている化合物を合成する方法
本開示の化合物は、標準的な化学を含む種々の方法により作ることができる。好適な合成経路は、以下に示されているスキームにおいて描写されている。
本明細書に記載されている式のいずれかの化合物は、以下の合成スキームおよび実施例により部分的に明記されているように、有機合成の分野で公知の方法により製造できる。以下に記載されているスキームでは、感受性基または反応基の保護基が、必須の場合は、一般原理または化学に従って用いられることは、十分に理解される。保護基は、標準的な有機合成方法に従って操作される(T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts「Protective Groups in Organic Synthesis」第3版、Wiley、New York 1999年)。これらの基は、当業者に容易に明らかになる方法を使用して、化合物合成の都合のよい段階で除去される。選択プロセス、ならびに反応条件およびそれらを実行する順序は、式Iの化合物、または薬学的に許容される、先述のいずれかの塩もしくは互変異性体の製造と一致するものとする。
本明細書に記載されている式のいずれかの化合物は、アジド含有化合物の使用を必要とする、金属に介在される環化付加反応の使用を避ける方法により製造できる。アジド含有化合物は、その製造および保存に関連して潜在的な安全上の問題を呈する(例えば、高エネルギー分解による爆発)。また、本明細書の反応スキームは、最後から2番目、または最後の合成工程において銅またはルテニウム金属の使用を避けることができ、このことは、有利になり得る。最後から2番目、または最後の合成工程において銅またはルテニウム金属の使用を避けると、最終化合物に望ましくない金属不純物が混入する可能性が低下する。
当業者は、本開示の化合物のいずれかに立体中心が存在するか否かを把握する。したがって、本開示は、考えられる立体異性体の両方を含み得(合成に指定されない限り)、ラセミ化合物だけでなく、個々の鏡像異性体および/またはジアステレオ異性体も同様に含み得る。化合物が、単一の鏡像異性体またはジアステレオ異性体として望ましい場合、立体特異的合成により、または、最終生成物もしくは任意の都合のよい中間体の分割により得られる。最終生成物、中間体または出発材料の分割は、当業界で公知の任意の好適な方法により達成できる。例えば、E.L.Eliel、S.H.WilenおよびL.N.Mander著「Stereochemistry of Organic Compounds」(Wiley−lnterscience、1994年)を参照されたい。
化合物の製造
本明細書に記載されている化合物は、市販の出発材料から作ることができる、または、公知の有機、無機および/または酵素プロセスを使用して合成できる。
本開示の化合物は、有機合成の当業者に周知であるいくつかの手段で製造できる。例として、本開示の化合物は、合成有機化学の業界で公知の合成方法、または当業者により認識されるその変形と共に、以下に記載されている方法を使用して合成できる。これらの方法は、以下に記載されている方法を含み得るが、それらに限定されない。
「互変異性体」という用語は、同一の数およびタイプの原子を有するが、結合接続性の点で異なり、互いに平衡である一連の化合物を指し得る。「互変異性体」は、この一連の化合物の単一メンバーである。典型的には、単一の互変異性体が描かれているが、この単一の構造は、存在し得る、すべての考えられる互変異性体を表し得ることは理解される。例は、エノール−ケトン互変異性を含み得る。ケトンが描かれている場合、エノールおよびケトン形態の両方が本開示の一部であることは理解される。
式I、IaまたはIbの化合物内におけるすべてのアミド、カルボニルおよびオキシム基に存在し得る互変異性体に加えて、このファミリーにおける化合物は、ピランおよびオキセパン異性体(以下で示されている)として公知の2つの主な異性体形態の間において、開環種を経由して容易に相互変換する。この相互変換は、以下の参考文献に記載されているようにマグネシウムイオン、弱酸性条件またはアルキルアミン塩により促進できる:i)Hughes,P.F.;Musser,J.;Conklin,M.;Russo,R.1992年.Tetrahedron Lett.33(33):4739〜32頁。ii)Zhu,T.2007年.米国特許第7,241,771号;Wyeth.iii)Hughes,P.F.1994年.米国特許第5,344,833号;American Home Products Corp。以下のスキームは、式I、IaまたはIbの化合物におけるピランおよびオキセパン異性体の間における相互変換を示す。
Figure 2021523113
この相互変換は、穏和な条件下で発生し、熱力学的平衡位置は、式I、IaまたはIbの化合物の異なるメンバーの間で変動し得るので、両方の異性体が、式I、IaまたはIbの化合物に対して想定される。簡潔にするために、すべての中間体、および式Iの化合物のピラン異性体形態が示されている。
二官能性ラパログの一般的な組立てアプローチ
以下のスキームに関して、ラパマイシンは、式RAP
Figure 2021523113
(式中、R16は、−OCHであり;R26は、=Oであり;R28は、−OHであり;R32は、=Oであり;R40は、−OHである)である。「ラパログ」は、ラパマイシンの類似体または誘導体を指す。例えば、以下のスキームに関して、ラパログは、R16、R26、R28、R32またはR40のようないずれかの位置で置換されているラパマイシンであり得る。活性部位阻害剤(AS阻害剤)は、活性部位mTOR阻害剤である。ある実施形態では、AS阻害剤は、式I、IaまたはIbではBにより描写されている。
シリーズ1二官能性ラパログ
シリーズ1二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム1で示されている。スキーム1.これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30であり、r=1から6である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、ラパログは、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
シリーズ1二官能性ラパログ。
Figure 2021523113
シリーズ2二官能性ラパログ
シリーズ2二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム2で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。プレリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム2.シリーズ2二官能性ラパログ。
Figure 2021523113
シリーズ3二官能性ラパログ
シリーズ3二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム3で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。ポストリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム3.シリーズ3二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ4二官能性ラパログ
シリーズ4二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム4で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。プレおよびポストリンカーのアミンは、それぞれ、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム4.シリーズ4二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ5二官能性ラパログ
シリーズ5二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム5で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、プレリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム5.シリーズ5二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ6二官能性ラパログ
シリーズ6二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム6で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。ポストリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム6.シリーズ6二官能性ラパログ。
Figure 2021523113
シリーズ7二官能性ラパログ
シリーズ7二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム7で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。プレおよびポストリンカーのアミンは、それぞれ、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム7.シリーズ7二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ8二官能性ラパログ
シリーズ8二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム8で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から10である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。ポストリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I、IaまたはIb)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム8.シリーズ8二官能性ラパログ
Figure 2021523113
医薬組成物
別の態様は、薬学的に許容される賦形剤および化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体を含む医薬組成物を提供する。
医薬組成物の実施形態では、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体は、治療有効量に含まれる。
開示されている化合物、または組成物の投与は、治療剤の任意の投与様式を経由して達成できる。これらの様式は、全身投与、または、経口、経鼻、非経口、経皮、皮下、経膣、バッカル、直腸、局部、髄腔内もしくは頭蓋内投与様式のような局所投与を含む。
ある実施形態では、投与することは、対象への経口投与、坐剤としての投与、局部接触、静脈内、非経口、腹腔内、筋肉内、病巣内、髄腔内、頭蓋内、鼻腔内もしくは皮下投与、または遅延放出デバイス、例えばミニ浸透圧ポンプのインプラントを含み得る。投与は、非経口および経粘膜(例えば、バッカル、舌下、口蓋、歯内、経鼻、経膣、経直腸または経皮)を含む任意の経路によることがある。非経口投与は、例えば、静脈内、筋肉内、細動脈内、皮内、皮下、腹腔内、心室内および頭蓋内を含む。他の送達様式は、リポソーム製剤、静脈内注入、経皮パッチなどの使用を含むが、それらに限定されない。本開示の組成物は、局部経路により経皮的に送達でき、アプリケータースティック、液剤、懸濁液剤、エマルション剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、ペースト剤、ゼリー剤、ペイント剤、散剤およびエーロゾル剤として製剤化される。経口製造物は、患者が摂取するのに好適な錠剤、丸剤、散剤、糖衣錠剤、カプセル剤、液剤、ロゼンジ剤、カシェ剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁液剤などを含む。固体形態製造物は、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤および分散性粒剤を含む。液体形態製造物は、液剤、懸濁液剤およびエマルション剤、例えば、水または水/プロピレングリコール液剤を含む。本開示の組成物は、持続放出および/または快適性が得られる成分をさらに含み得る。そのような成分は、高分子量のアニオン性粘液模倣性ポリマー、ゲル化ポリサッカリドおよび微細薬物担体基材を含む。これらの成分は、米国特許第4,911,920号;第5,403,841号;第5,212,162号;および第4,861,760号でさらに詳細に論じられている。これらの特許の全体内容は、目的の如何を問わず、参照によってその全体を本明細書に組み入れる。本開示の組成物は、体内での放出を遅くするために微小球としても送達できる。例えば、微小球は、薬物を含有する微小球の皮内注射を経由して投与でき、微小球は、皮下でゆっくり放出する(Rao、J.Biomater Set Polym.第7版:623〜645頁、1995年を参照されたい);生分解性および注射可能なゲル製剤として投与できる(例えば、Gao Pharm.Res.12:857〜863頁、1995年を参照されたい);または経口投与のための微小球として投与できる(例えば、Eyles、J.Pharm.Pharmacol.49:669〜674頁、1997年を参照されたい)。別の実施形態では、本開示の組成物の製剤は、細胞膜と融合する、または取り込まれるリポソームを使用することにより、すなわち、エンドサイトーシスが起こる細胞の表面膜タンパク質受容体に結合するリポソームに付着した受容体リガンドを用いることにより、送達できる。リポソームを使用することにより、特に、リポソーム表面が標的細胞に特異的な受容体リガンドを保有する場合、または、他に、特定の器官を優先的に対象とする場合、in vivoにおける本発明の組成物の標的細胞への送達に焦点を合わせることができる(例えば、Al−Muhammed、J.Microencapsul.13:293〜306頁、1996年;Chonn、Curr.Opin.Biotechnol.6:698〜708頁、1995年;Ostro、Am.J.Hosp.Pharm.46:1576〜1587頁、1989年を参照されたい)。本開示の組成物は、ナノ粒子としても送達できる。
意図されている投与様式に応じて、開示されている化合物または医薬組成物は、注射剤、錠剤、坐剤、丸剤、時限放出カプセル剤、エリキシル剤、チンキ剤、エマルション剤、シロップ剤、散剤、液剤、懸濁液剤などのような固体、半固体または液体剤形であり得、一部は、単位用量であり得、従来の薬務と一致し得る。同じく、これらは、静脈内(ボーラスおよび注入の両方)、腹腔内、髄腔内、皮下または筋肉内形態でも投与でき、すべての使用形態は、医薬業者に周知である。
例証の医薬組成物は、本開示の化合物、ならびに、a)希釈剤、例えば、精製水、水素化もしくは部分的水素化植物油、もしくはそれらの混合物のようなトリグリセリド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ヒマワリ油、ベニバナ油、EPAもしくはDHAのような魚油、もしくはそれらのエステルもしくはトリグリセリドもしくはそれらの混合物、オメガ−3脂肪酸もしくはその誘導体、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース、ナトリウム、サッカリン、グルコースおよび/もしくはグリシン;b)滑沢剤、例えば、シリカ、滑石、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムおよび/もしくはポリエチレングリコール;錠剤の場合、また;c)必要に応じて、結合剤、例えば、ケイ酸アルミウニムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、炭酸マグネシウム、グルコースもしくはベータ−ラクトースのような天然糖、トウモロコシ甘味料、アカシア、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウムのような天然および合成ガム、ワックスおよび/もしくはポリビニルピロリドン;d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、メチルセルロース、ベントナイト、キサンタンガム、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、もしくは発泡性混合物;e)吸収剤、着色剤、香味料および甘味料;f)Tween 80、Labrasol、HPMC、DOSS、caproyl 909、labrafac、labrafil、peceol、transcutol、capmul MCM、capmul PG−12、captex 355、gelucire、ビタミンE TPGSもしくは他の許容できる乳化剤のような乳化剤または分散剤;ならびに/またはg)シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−シクロデキストリン、PEG400、PEG200のような化合物の吸収を向上させる作用剤のような薬学的に許容される担体を含む錠剤およびゼラチンカプセル剤である。
液体、特に注射可能な組成物は、例えば、溶解、分散により製造できる。例えば、開示されている化合物は、水、生理食塩水、デキストロース水溶液、グリセリン、エタノールのような、薬学的に許容される溶媒に溶解して、またはそれと混合して、それにより注射可能な等張液剤または懸濁液剤を形成する。アルブミン、カイロミクロン粒子、または血清タンパク質のようなタンパク質を使用して、開示されている化合物を可溶化できる。
開示されている化合物は、坐剤としても製剤化でき、これは、脂肪エマルションまたは懸濁液から製造でき;担体として、プロピレングリコールのようなポリアルキレングリコールを使用する。
開示されている化合物は、小単一ラメラ小胞、大単一ラメラ小胞および多重ラメラ小胞のようなリポソーム送達系の形態でも投与できる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンを含有する種々のリン脂質から形成できる。いくつかの実施形態では、脂質成分のフィルムは、薬物の水溶液で水和して、例えば米国特許第5,262,564号に記載され、その内容は、参照によって本明細書に組み入れるように、薬物を封入した脂質層を形成する。
開示されている化合物は、モノクローナル抗体を、開示されている化合物がカップリングされた個別の担体として使用することによっても送達できる。開示されている化合物は、標的化可能な薬物担体として、可溶性ポリマーともカップリングすることができる。そのようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されているポリエチレンオキシドポリリジンを含み得る。さらに、開示されている化合物は、薬物、例えば、ポリ乳酸、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーの徐放を達成するのに有用なあるクラスの生分解性ポリマーにカップリングすることができる。一実施形態では、開示されている化合物は、ポリマー、例えばポリカルボン酸ポリマーまたはポリアクリレートに共有結合していない。
非経口注射剤の投与は、一般的に、皮下、筋肉内または静脈内注射および点滴に使用される。注射剤は、液体溶液もしくは懸濁液として、または注射前に液体に溶解するのに好適な固体形態として、従来の形態で製造できる。
本開示の別の態様は、本開示の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物に関する。薬学的に許容される担体は、賦形剤、希釈剤または界面活性剤をさらに含み得る。
組成物は、従来の混合、顆粒化またはコーティング方法にそれぞれ従って製造でき、本発明の医薬組成物は、質量または体積に対して、約0.1%から約99%、約5%から約90%または約1%から約20%の開示されている化合物を含有し得る。
本明細書に記載されている化合物は、癌、自己免疫性疾患、炎症性疾患、代謝疾患、神経変性疾患、真菌感染症もしくは移植拒絶の処置に有用な公知の他の活性剤、または、単独では有効ではないことがあるが、活性剤の効能に寄与できる補助剤と互いに組み合わせて使用できる。本明細書に記載されている化合物は、ロンジェビティ剤(longevity agents)またはアンチエージング剤であると公知の他の活性剤と組み合わせて使用できる。
医薬組成物の実施形態では、医薬組成物は、第2の作用剤(例えば治療剤)を含み得る。医薬組成物の実施形態では、医薬組成物は、第2の作用剤(例えば治療剤)を治療有効量で含み得る。実施形態では、第2の作用剤は、抗癌剤である。実施形態では、第2の作用剤は、免疫療法薬である。実施形態では、第2の作用剤は、免疫腫瘍剤である。実施形態では、第2の作用剤は、抗自己免疫疾患剤である。実施形態では、第2の作用剤は、抗炎症疾患剤である。実施形態では、第2の作用剤は、抗神経変性疾患剤である。実施形態では、第2の作用剤は、抗代謝疾患剤である。実施形態では、第2の作用剤は、抗心血管疾患剤である。実施形態では、第2の作用剤は、アンチエージング剤である。実施形態では、第2の作用剤は、ロンジェビティ剤である。実施形態では、第2の作用剤は、移植拒絶を処置または防止するための作用剤である。実施形態では、第2の作用剤は、真菌感染症を処置または防止するための作用剤である。実施形態では、第2の作用剤は、免疫系抑制剤である。実施形態では、第2の作用剤は、mTOR調節剤である。実施形態では、第2の作用剤は、mTOR阻害剤である。実施形態では、第2の作用剤は、活性部位mTOR阻害剤である。実施形態では、第2の作用剤は、ラパマイシンである。実施形態では、第2の作用剤は、ラパマイシン類似体である。実施形態では、第2の作用剤は、mTOR経路阻害剤である。ある実施形態では、第2の作用剤は、CDK4/6阻害剤;抗PD1/PD−L1、PI3K阻害剤;またはRas阻害剤である。
「抗癌剤」または「抗癌薬」は、その普通の意味に従って使用され、抗新生物薬による細胞の成長または増殖を阻害する性質または能力を有する組成物(例えば化合物、薬物、アンタゴニスト、阻害剤、調節剤)を指す。いくつかの実施形態では、抗癌剤は、化学療法剤である。いくつかの実施形態では、抗癌剤は、FDAまたは米国以外の国の同様の規制機関による承認を受けた、癌を処置するための作用剤である。抗癌剤の例は、ラパマイシン、ラパマイシン類似体、ベバシズマブ、PP242、ΓΝ128、MLN0128、抗アンドロゲン(例えば、カソデックス、フルタミド、MDV3100またはARN−509)、MEK(例えばMEK1、MEK2、またはMEK1およびMEK2)阻害剤(例えばXL518、CI−1040、PD035901、セルメチニブ/AZD6244、GSK1 120212/トラメチニブ、GDC−0973、ARRY−162、ARRY−300、AZD8330、PD0325901、U0126、PD98059、TAK−733、PD318088、AS703026、BAY869766)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド、クロランブシル、ブスルファン、メルファラン、メクロレタミン、ウラムスチン、チオテパ、ニトロソウレア、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロランブシル、メルファラン)、エチレンイミンおよびメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、スルホン酸アルキル(例えばブスルファン)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾシン)、トリアゼン(ダカルバジン))、代謝拮抗物質(例えば、5−アザチオプリン、ロイコボリン、カペシタビン、フルダラビン、ゲムシタビン、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、葉酸類似体(例えばメトトレキサート)、ピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビン)、プリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン)など)、植物アルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、パクリタキセル、ドセタキセル)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド(VP16)、リン酸エトポシド、テニポシド)、抗腫瘍性抗生物質(例えば、ドキソルビシン、アドリアマイシン、ダウノルビシン、エピルビシン、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、プリカマイシン)、白金系化合物(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン)、アントラセンジオン(例えばミトキサントロン)、置換尿素(例えばヒドロキシ尿素)、メチルヒドラジン誘導体(例えばプロカルバジン)、副腎皮質抑制剤(例えば、ミトタン、アミノグルテチミド)、エピポドフィロトキシン(例えばエトポシド)、抗生物質(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン)、酵素(例えばL−アスパラギナーゼ)、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼシグナリングの阻害剤(例えばU0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY−142886、SB239063、SP600125、BAY43−9006、ウォルトマンニンまたはLY294002)、mTOR阻害剤、抗体(例えばリツキサン)、5−アザ−2’−デオキシシチジン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、ゲムシタビン、イマチニブ(グリベック.RTM.)、ゲルダナマイシン、17−N−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン(17−AAG)、ボルテゾミブ、トラスツズマブ、アナストロゾール;血管形成阻害剤;抗アンドロゲン剤、抗エストロゲン剤;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アポトーシス遺伝子調節剤;アポトーシス調節剤;アルギニンデアミナーゼ;BCR/ABLアンタゴニスト;ベータラクタム誘導体;bFGF阻害剤;ビカルタミド;カンプトテシン誘導体;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);クロミフェン類似体;シタラビンダクリキシマブ;デキサメタゾン;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;フィナステリド;フルダラビン;塩酸フルオロダウノルニシン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ゲラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;免疫刺激ペプチド;インスリン様成長因子−1受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;レトロゾール;白血病阻害因子;白血球アルファインターフェロン;リュープロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;マトリリシン阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミスマッチ二本鎖RNA;モノクローナル抗体;マイコバクテリア細胞壁抽出物;一酸化窒素調節剤;オキサリプラチン;パノミフェン;ペントロゾール;ホスファターゼ阻害剤;プラスミノーゲン活性化物質阻害剤;白金錯体;白金化合物;プレドニゾン;プロテアソーム阻害剤;タンパク質A系免疫調節剤;タンパク質キナーゼC阻害剤;タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;rasファルネシルタンパク質転移酵素阻害剤;ras阻害剤;ras−GAP阻害剤;リボザイム;シグナル伝達阻害剤;シグナル伝達調節剤;一本鎖抗原−結合タンパク質;幹細胞阻害剤;幹細胞分裂阻害剤;ストロメリシン阻害剤;合成グリコサミノグリカン;タモキシフェンメチオジド;テロメラーゼ阻害剤;甲状腺刺激ホルモン;翻訳阻害剤;チロシンキナーゼ阻害剤;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;ステロイド(例えばデキサメタゾン)、フィナステリド、アロマターゼ阻害剤、ゴセレリンまたはリュープロリドのようなゴナドトロピン放出ホルモンアゴニスト(GnRH)、副腎皮質ステロイド(例えばプレドニゾン)、プロゲスチン(例えばカプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン)、エストロゲン(例えば、ジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオール)、抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン)、アンドロゲン(例えばプロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン)、抗アンドロゲン剤(例えばフルタミド)、免疫刺激剤(例えば、Bacillus Calmette−Guerin(BCG)、レバミゾール、インターロイキン−2、アルファ−インターフェロン)、モノクローナル抗体(例えば、抗CD20、抗HER2、抗CD52、抗HLA−DRおよび抗VEGFモノクローナル抗体)、免疫毒素(例えば、抗CD33モノクローナル抗体−カリケアミシン複合体、抗CD22モノクローナル抗体−緑膿菌外毒素複合体)、放射線免疫療法(例えば、111In、90Yまたは131Iに共役した抗CD20モノクローナル抗体)、トリプトリド、ホモハリングトニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、トポテカン、イトラコナゾール、ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、デオキシアデノシン、セルトラリン、ピタバスタチン、イリノテカン、クロファジミン、5−ノニルオキシトリプタミン、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、EGFR阻害剤、上皮成長因子受容体(EGFR)−標的化治療または治療剤(例えばゲフィチニブ(Iressa(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、ラパチニブ(Tykerb(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Caprelsa(商標))、アファチニブ/BIBW2992、CI−1033/カネルチニブ、ネラチニブ/HKI−272、CP−724714、TAK−285、AST−1306、ARRY334543、ARRY−380、AG−1478、ダコミチニブ/PF299804、OSI−420/デスメチルエルロチニブ、AZD8931、AEE788、ペリチニブ/EKB−569、CUDC−101、WZ8040、WZ4002、WZ3146、AG−490、XL647、PD153035、BMS−599626)、ソラフェニブ、イマチニブ、スニチニブ、ダサチニブ、ピロロベンゾジアゼピン(例えばトメイマイシン)、カルボプラチン、CC−1065およびアミノ−CBIを含むCC−1065類似体、ナイトロジェンマスタード(クロランブシルおよびメルファランのような)、ドラスタチンおよびドラスタチン類似体(オーリスタチン:例えばモノメチルオーリスタチンEを含む)、アントラサイクリン抗生物質(ドキソルビシン、ダウノルビシンのような)、デュオカルマイシンおよびデュオカルマイシン類似体、エンジイン(ネオカルジノスタチンおよびカリケアミシンのような)、レプトマイシン誘導体、メイタンシノイドおよびメイタンシノイド類似体(例えばメルタンシン)、メトトレキサート、マイトマイシンC、タキソイド、ビンカアルカロイド(ビンブラスチンおよびビンクリスチンのような)、エポチロン(例えばエポチロンB)、カンプトテシンならびにその臨床的類似体トポテカンおよびイリノテカン、ΓΝΚ128、PP242、PP121、MLN0128、AZD8055、AZD2014、VP−BEZ235、BGT226、SF1126、Torin1、Torin2、WYE687、WYE687の塩(例えば塩酸塩)、PF04691502、PI−103、CC−223、OSI−027、XL388、KU−0063794、GDC−0349、PKI−587、ラパマイシン、デフォロリムス(AP23573、MK−8669、リダフォロリムス)、テムシロリムス(CCI−779)、ABT478、エベロリムス(RAD001)を含むが、それらに限定されない。
mTORおよび処置方法
「mTOR」という用語は、タンパク質の「ラパマイシンの機構標的(セリン/トレオニンキナーゼ)」または「哺乳類ラパマイシン標的」を指す。「mTOR」という用語は、ヒトmTORのヌクレオチド配列またはタンパク質配列(例えば、Entrez2475、Uniprot P42345、RefSeq NM_004958またはRefSeq NP_004949)(配列番号1)を指し得る。「mTOR」という用語は、野生型形態のヌクレオチド配列またはタンパク質、ならびに、その任意の変異体の両方を含み得る。いくつかの実施形態では、「mTOR」は、野生型mTORである。いくつかの実施形態では、「mTOR」は、1つまたはそれ以上の変異体形態である。「mTOR」XYZという用語は、野生型では、通常Xアミノ酸を有するY番目のmTORのアミノ酸が、変異体では、代わりにZアミノ酸を有する、変異mTORのヌクレオチド配列またはタンパク質を指し得る。実施形態では、mTORは、ヒトmTORである。実施形態では、mTORは、参照番号GL206725550(配列番号2)に対応するヌクレオチド配列を有する。実施形態では、mTORは、RefSeq NM_004958.3(配列番号2)に対応するヌクレオチド配列を有する。実施形態では、mTORは、参照番号GL4826730(配列番号1)に対応するタンパク質配列を有する。実施形態では、mTORは、RefSeq NP_004949.1(配列番号1)に対応するタンパク質配列を有する。実施形態では、mTORは、以下のアミノ酸配列を有する:
MLGTGPAAATTAATTSSNVSVLQQFASGLKSRNEETRAKAAKELQHYVTMELREMSQEESTRFYDQLNHHIFELVSSSDANERKGGILAIASLIGVEGGNATRIGRFANYLRNLLPSNDPWMEMASKAIGRLAMAGDTF TAEYVEFEVKRALEWLGADRNEGRRHAAVLVLRELAISVPTFFFQQVQPFFDNIFVAVWDPKQAIREGAV AALRACLILTTQREPKEMQKPQWYRHTFEEAEKGFDETLAKEKGMNRDDRIHGALLILNELVRISSMEGE RLREEMEEITQQQLVHDKYCKDLMGFGTKPRHITPFTSFQAVQPQQSNALVGLLGYSSHQGLMGFGTSPS PAKSTLVESRCCRDLMEEKFDQVCQWVLKCRNSKNSLIQMTILNLLPRLAAFRPSAFTDTQYLQDTMNHV LSCVKKEKERTAAFQALGLLSVAVRSEFKVYLPRVLDIIRAALPPKDFAHKRQKAMQVDATVFTCISMLA RAMGPGIQQDIKELLEPMLAVGLSPALTAVLYDLSRQIPQLKKDIQDGLLKMLSLVLMHKPLRHPGMPKG LAHQLASPGLTTLPEASDVGSITLALRTLGSFEFEGHSLTQFVRHCADHFLNSEHKEIRMEAARTCSRLL TPSIHLISGHAHVVSQTAVQVVADVLSKLLWGITDPDPDIRYCVLASLDERFDAHLAQAENLQALFVAL NDQVFEIRELAICTVGRLSSMNPAFVMPFLRKMLIQILTELEHSGIGRIKEQSARMLGHLVSNAPRLIRP YMEPILKALILKLKDPDPDPNPGVINNVLATIGELAQVSGLEMRKWVDELFIIIMDMLQDSSLLAKRQVA LWTLGQLVASTGYVVEPYRKYPTLLEVLLNFLKTEQNQGTRREAIRVLGLLGALDPYKHKVNIGMIDQSR DASAVSLSESKSSQDSSDYSTSEMLVNMGNLPLDEFYPAVSMVALMRIFRDQSLSHHHTMVVQAITFIFK SLGLKCVQFLPQVMPTFLNVIRVCDGAIREFLFQQLGMLVSFVKSHIRPYMDEIVTLMREFWVMNTSIQS TIILLIEQIVVALGGEFKLYLPQLIPHMLRVFMHDNSPGRIVSIKLLAAIQLFGANLDDYLHLLLPPIVK LFDAPEAPLPSRKAALETVDRLTESLDFTDYASRIIHPIVRTLDQSPELRSTAMDTLSSLVFQLGKKYQI FIPMVNKVLVRHRINHQRYDVLICRIVKGYTLADEEEDPLIYQHRMLRSGQGDALASGPVETGPMKKLHV STINLQKAWGAARRVSKDDWLEWLRRLSLELLKDSSSPSLRSCWALAQAYNPMARDLFNAAFVSCWSELN EDQQDELIRSIELALTSQDIAEVTQTLLNLAEFMEHSDKGPLPLRDDNGIVLLGERAAKCRAYAKALHYK ELEFQKGPTPAILESLISINNKLQQPEAAAGVLEYAMKHFGELEIQATWYEKLHEWEDALVAYDKKMDTN KDDPELMLGRMRCLEALGEWGQLHQQCCEKWTLVNDETQAKMARMAAAAAWGLGQWDSMEEYTCMIPRDTHDGAFYRAVLALHQDLFSLAQQCIDKARDLLDAELTAMAGESYSRAYGAMVSCHMLSELEEVIQYKLVPERREIIRQIWWERLQGCQRIVEDWQKILMVRSLVVSPHEDMRTWLKYASLCGKSGRLALAHKTLVLLLGVDPSRQLDHPLPTVHPQVTYAYMKNMWKSARKIDAFQHMQHFVQTMQQQAQHAIATEDQQHKQELHKLMARCFLKLGEWQLNLQGINESTIPKVLQYYSAATEHDRSWYKAWHAWAVMNFEAVLHYKHQNQARDEKKKLRHASGANITNATTAATTAATATTTASTEGSNSESEAESTENSPTPSPLQKKVTEDLSKTLLMYTVPAVQGFFR SISLSRGNNLQDTLRVLTLWFDYGHWPDVNEALVEGVKAIQIDTWLQVIPQLIARIDTPRPLVGRLIHQL LTDIGRYHPQALIYPLTVASKSTTTARHNAANKILKNMCEHSNTLVQQAMMVSEELIRVAILWHEMWHEG LEEASRLYFGERNVKGMFEVLEPLHAMMERGPQTLKETSFNQAYGRDLMEAQEWCRKYMKSGNVKDLTQA WDLYYHVFRRISKQLPQLTSLELQYVSPKLLMCRDLELAVPGTYDPNQPIIRIQSIAPSLQVITSKQRPR KLTLMGSNGHEFVFLLKGHEDLRQDERVMQLFGLVNTLLANDPTSLRKNLSIQRYAVIPLSTNSGLIGWV PHCDTLHALIRDYREKKKILLNIEHRIMLRMAPDYDHLTLMQKVEVFEHAVNNTAGDDLAKLLWLKSPSS EVWFDRRTNYTRSLAVMSMVGYILGLGDRHPSNLMLDRLSGKILHIDFGDCFEVAMTREKFPEKIPFRLT RMLTNAMEVTGLDGNYRITCHTVMEVLREHKDSVMAVLEAFVYDPLLNWRLMDTNTKGNKRSRTRTDSYS AGQSVEILDGVELGEPAHKKTGTTVPESIHSFIGDGLVKPEALNKKAIQIINRVRDKLTGRDFSHDDTLD VPTQVELLIKQATSHENLCQCYIGWCPFW(配列番号1)
実施形態では、mTORは、変異体mTORである。実施形態では、変異mTORは、野生型mTORに関連していない疾患に関連する。実施形態では、mTORは、上の配列と比較して、少なくとも1つのアミノ酸変異(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30個の変異、またはそこから誘導可能なある範囲)を含み得る。
「mTORC1」という用語は、mTORおよびRaptor(mTORの調節関連タンパク質)を含むタンパク質複合体を指す。mTORC1は、MLST8(哺乳類致死性SEC13タンパク質8)、PRAS40および/またはDEPTORも含み得る。mTORC1は、栄養素/エネルギー/レドックスセンサーおよびタンパク質合成調節因子として作用し得る。「mTORC1経路」または「mTORC1シグナル伝達経路」という用語は、mTORC1を含む細胞経路を指し得る。mTORC1経路は、mTORC1から上流および下流の経路成分を含む。mTORC1経路は、mTORC1活性の調節により調節されるシグナリング経路である。実施形態では、mTORC1経路は、mTORC1活性の調節により調節されるが、mTORC2活性の調節によっては調節されないシグナリング経路である。実施形態では、mTORC1経路は、mTORC1活性の調節によって、mTORC2活性の調節によるものよりも大規模に調節されるシグナリング経路である。
「mTORC2」という用語は、mTORおよびRICTOR(mTORのラパマイシン非感受性コンパニオン)を含むタンパク質複合体を指す。mTORC2は、GβL、mSIN1(哺乳類ストレス活性化タンパク質キナーゼ相互反応タンパク質1)、Protor 1/2、DEPTOR、TTI1および/またはTEL2も含み得る。mTORC2は、細胞代謝および細胞骨格を調節し得る。「mTORC2経路」または「mTORC2シグナル伝達経路」という用語は、mTORC2を含む細胞経路を指し得る。mTORC2経路は、mTORC2から上流および下流の経路成分を含む。mTORC2経路は、mTORC2活性の調節により調節されるシグナリング経路である。実施形態では、mTORC2経路は、mTORC2活性の調節により調節されるが、mTORC1活性の調節によっては調節されないシグナリング経路である。実施形態では、mTORC2経路は、mTORC2活性の調節によって、mTORC1活性の調節によるものよりも大規模に調節されるシグナリング経路である。
「ラパマイシン」または「シロリムス」という用語は、細菌Streptomyces hygroscopicusにより生成されるマクロライドを指す。ラパマイシンは、T細胞およびB細胞の活性化を防止し得る。ラパマイシンは、IUPAC名(3S,6R,7E,9R,10R,12R,14S,15E,17E,19E,21S,23S,26R,27R,34aS)−9,10,12,13,14,21,22,23,24,25,26,27,32,33,34,34a−ヘキサデカヒドロ−9,27−ジヒドロキシ−3−[(1R)−2−[(1S,3R,4R)−4−ヒドロキシ−3−メトキシシクロヘキシル]−1−メチルエチル]−10,21−ジメトキシ−6,8,12,14,20,26−ヘキサメチル−23,27−エポキシ−3H−ピリド[2,1−c][1,4]−オキサアザシクロヘントリアコンチン−1,5,11,28,29(4H,6H,31H)−ペントンを有する。ラパマイシンは、CAS番号53123−88−9を有する。ラパマイシンは、合成的に(例えば化学合成により)、または、Streptomyces hygroscopicusの使用を含まない生成法の使用により生成できる。
「類似体」は、化学および生物学の範囲内における、その普通の意味に従って使用され、別の化合物(すなわち、いわゆる「参照」化合物)と構造的に同様であるが、組成、例えば、異なる元素原子による1個の原子の置き換え、または特定の官能基の存在、または別の官能基による1個の官能基の置き換えがある点が、または、参照化合物の1つもしくはそれ以上のキラル中心の絶対立体化学が異なる化合物を、それらの異性体を含めて指す。
「ラパマイシン類似体」または「ラパログ」という用語は、ラパマイシンの類似体または誘導体(例えばプロドラッグ)を指す。
「活性部位mTOR阻害剤」および「ATP模倣物」という用語は、mTORの活性(例えばキナーゼ活性)を阻害し、mTORの活性部位(例えばATP結合部位、ATP結合部位を覆い、ATPがmTORのATP結合部位に接するのをブロックする)に結合する化合物を指す。活性部位mTOR阻害剤の例は、ΓΝΚ128、PP242、PP121、MLN0128、AZD8055、AZD2014、NVP−BEZ235、BGT226、SF1126、Torin1、Torin2、WYE687、WYE687の塩(例えば塩酸塩)、PF04691502、PI−103、CC−223、OSI−027、XL388、KU−0063794、GDC−0349およびPKI−587を含むが、それらに限定されない。実施形態では、活性部位mTOR阻害剤は、asTORiである。いくつかの実施形態では、「活性部位阻害剤」は、「活性部位mTOR阻害剤」を指し得る。
「FKBP」という用語は、タンパク質ペプチジル−プロリルcis−transイソメラーゼを指す。FKBPの非限定的な例については、Cell Mol Life Sci.2013年、Sep;70(18):3243〜75頁を参照されたい。実施形態では、「FKBP」は、「FKBP−12」または「FKBP12」または「FKBP1A」を指し得る。実施形態では、「FKBP」は、ヒトタンパク質を指し得る。「FKBP」という用語には、タンパク質の野生型および変異体形態が含まれる。実施形態では、「FKBP」は、野生型ヒトタンパク質を指し得る。実施形態では、「FKBP」は、野生型ヒト核酸を指し得る。実施形態では、FKBPは、変異体FKBPである。実施形態では、変異体FKBPは、野生型FKBPに関連していない疾患に関連する。実施形態では、FKBPは、野生型FKBPと比較して、少なくとも1つのアミノ酸変異(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30個の変異、またはそこから誘導可能なある範囲)を含む。
「FKBP−12」または「FKBP12」または「FKBP1A」は、タンパク質「ペプチジル−プロリルcis−transイソメラーゼFKBP1A」を指し得る。実施形態では、「FKBP−12」または「FKBP12」または「FKBP1A」という用語は、ヒトタンパク質を指し得る。「FKBP−12」または「FKBP12」または「FKBP1A」という用語には、タンパク質の野生型および変異体形態が含まれる。実施形態では、「FKBP−12」または「FKBP12」または「FKBP1A」は、Entrez遺伝子2280、OMIM186945、UniProt P62942、および/またはRefSeq(タンパク質)NP_000792(配列番号3)に関連するタンパク質を指し得る。実施形態では、直前の参照番号は、本出願の出願日に公知のタンパク質、および関連する核酸を指し得る。実施形態では、「FKBP−12」または「FKBP12」または「FKBP1A」は、野生型ヒトタンパク質を指し得る。実施形態では、「FKBP−12」または「FKBP12」または「FKBP1A」は、野生型ヒト核酸を指し得る。実施形態では、FKBP−12は、変異体FKBP−12である。実施形態では、変異体FKBP−12は、野生型FKBP−12に関連していない疾患に関連する。実施形態では、FKBP−12は、野生型FKBP−12と比較して、少なくとも1つのアミノ酸変異(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30個の変異、またはそこから誘導可能なある範囲)を含み得る。実施形態では、FKBP−12は、参照番号GI:206725550に対応するタンパク質配列を有する。実施形態では、FKBP−12は、RefSeq NP_000792.1(配列番号3)に対応するタンパク質配列を有する。
「4E−BP1」または「4EBP1」または「EIF4EBP1」は、タンパク質「真核性翻訳開始因子4E−結合タンパク質1」を指す。実施形態では、「4E−BP1」または「4EBP1」または「EIF4EBP1」という用語は、ヒトタンパク質を指し得る。「4E−BP1」または「4EBP1」または「EIF4EBP1」という用語には、タンパク質の野生型および変異体形態が含まれる。実施形態では、「4E−BP1」または「4EBP1」または「EIF4EBP1」は、Entrez遺伝子1978、OMIM602223、UniProt Q13541、および/またはRefSeq(タンパク質)NP_004086(配列番号4)に関連するタンパク質を指し得る。実施形態では、直前の参照番号は、本出願の出願日に公知のタンパク質、および関連する核酸を指し得る。実施形態では、「4E−BP1」または「4EBP1」または「EIF4EBP1」は、野生型ヒトタンパク質を指し得る。実施形態では、「4E−BP1」または「4EBP1」または「EIF4EBP1」は、野生型ヒト核酸を指し得る。実施形態では、4EBP1は、変異体4EBP1である。実施形態では、変異体4EBP1は、野生型4EBP1に関連していない疾患に関連する。実施形態では、4EBP1は、野生型4EBP1と比較して、少なくとも1つのアミノ酸変異(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30個の変異、またはそこから誘導可能なある範囲)を含み得る。実施形態では、4EBP1は、参照番号GL4758258に対応するタンパク質配列を有する。実施形態では、4EBP1は、RefSeq NP_004086.1(配列番号4)に対応するタンパク質配列を有する。
「Akt」は、グルコース代謝、アポトーシス、増殖および他の機能のような細胞プロセスに関与するセリン/トレオニン特異的タンパク質キナーゼを指し、これは、「タンパク質キナーゼB」(PKB)または「Akt1」としても公知である。実施形態では、「Akt」または「AM」または「PKB」という用語は、ヒトタンパク質を指し得る。「Akt」または「Akt1」または「PKB」という用語には、タンパク質の野生型および変異体形態が含まれる。実施形態では、「Akt」または「Akt1」または「PKB」は、Entrez遺伝子207、OMIM164730、UniProt P31749、および/またはRefSeq(タンパク質)NP_005154(配列番号5)に関連するタンパク質を指し得る。実施形態では、直前の参照番号は、本出願の出願日に公知のタンパク質、および関連する核酸を指し得る。実施形態では、「Akt」または「Akt1」または「PKB」は、野生型ヒトタンパク質を指し得る。実施形態では、「Akt」または「Akt1」または「PKB」は、野生型ヒト核酸を指し得る。実施形態では、Aktは、変異体Aktである。実施形態では、変異体Aktは、野生型Aktに関連していない疾患に関連する。実施形態では、Aktは、野生型Aktと比較して、少なくとも1つのアミノ酸変異(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29もしくは30個の変異、またはそこから誘導可能なある範囲)を含み得る。実施形態では、Aktは、参照番号GI:62241011に対応するタンパク質配列を有する。実施形態では、Aktは、RefSeq NP_005154.2(配列番号5)に対応するタンパク質配列を有する。
本開示は、mTORにより介在される疾患または障害を処置する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている組成物または化合物を投与する工程を含む方法を提供する。本開示は、mTORにより介在される疾患または障害を防止する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている組成物または化合物を投与する工程を含む方法を提供する。本開示は、mTORにより介在される疾患または障害の危険性を低下させる方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている組成物または化合物を投与する工程を含む方法を提供する。
いくつかの実施形態では、疾患は、癌または免疫介在性疾患である。いくつかの実施形態では、癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍、ならびに神経内分泌腫瘍から選択される。いくつかの実施形態では、障害は、肝硬変である。いくつかの実施形態では、免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸(intestinum tenue)、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸(small−bowel)または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される。ある実施形態では、疾患は、結節性硬化症(TSC)である。ある実施形態では、疾患は、膵臓神経内分泌腫瘍(PNET)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、結腸直腸癌もしくは大腸癌(CRC)、子宮癌、卵巣癌、膀胱癌、尿生殖器管癌または腎細胞癌(RCC)である。
本開示は、癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている組成物または化合物を投与する工程を含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍、ならびに神経内分泌腫瘍から選択される。いくつかの実施形態では、障害は、肝硬変である。ある実施形態では、疾患は、結節性硬化症(TSC)である。ある実施形態では、疾患は、膵臓神経内分泌腫瘍(PNET)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、結腸直腸癌もしくは大腸癌(CRC)、子宮癌、卵巣癌、膀胱癌、尿生殖器管癌または腎細胞癌(RCC)である。
ある実施形態では、癌は、ヒト癌および癌腫、肉腫、腺癌、リンパ腫、白血病などを含み、これらは、固形およびリンパ系癌、腎臓、乳房、肺、膀胱、結腸、卵巣、前立腺、膵臓、胃、脳、頭頸部、皮膚、子宮、精巣、食道、ならびに肝細胞癌を含む肝臓の癌、神経膠腫、B急性リンパ芽球性リンパ腫を含むリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(例えば、バーキット、小細胞および大細胞型リンパ腫)、ホジキンリンパ腫、白血病(AML、ALLおよびCMLを含む)、または多発性骨髄腫を含む。ある実施形態では、疾患は、多発性骨髄腫である。ある実施形態では、疾患は、乳癌である。ある実施形態では、疾患は、三種陰性乳癌である。
ある実施形態では、癌は、哺乳動物(例えばヒト)で見出される、白血病、癌腫および肉腫を含む癌、新生物または悪性腫瘍を含む。本明細書で提供される化合物または方法で処置できる例示的な癌は、前立腺癌、甲状腺癌、内分泌系癌、脳癌、乳癌、子宮頸癌、結腸癌、頭頸部癌、肝臓癌、腎臓癌、肺癌、非小細胞肺癌、黒色腫、中皮腫、卵巣癌(ovary cancer)、肉腫、胃癌、子宮癌、髄芽腫、結腸直腸癌、膵臓癌を含む。さらなる例は、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、多形神経膠芽腫、卵巣癌(ovaryan cancer)、横紋筋肉腫、原発性血小板血症、原発性マクログロブリン血症、原発性脳腫瘍、悪性膵臓性インスリノーマ、悪性カルチノイド、膀胱癌、前悪性皮膚病変、精巣癌、リンパ腫、甲状腺癌、神経芽細胞腫、食道癌、尿生殖器管癌、悪性高カルシウム血症、子宮内膜癌、副腎皮質癌、内分泌もしくは外分泌膵臓新生物、甲状腺髄様癌、髄様甲状腺癌、黒色腫、結腸直腸癌、甲状腺乳頭癌、肝細胞癌または前立腺癌を含み得る。
ある実施形態では、疾患は、白血病である。「白血病」という用語は、造血器官の進行性悪性疾患を広く指し、一般的に、血液および骨髄における白血球およびその前駆体の異常な増殖および発生を特徴とする。白血病は、一般的に、(1)疾患持続時間および特性 − 急性または慢性;(2)関与する細胞のタイプ;骨髄性(骨髄原性)、リンパ系(リンパ行性)または単球性;ならびに(3)血液における異常細胞数の増加または非増加 − 白血性または非白血性(亜白血性)に基づいて臨床的に分類される。本明細書で提供される化合物または方法で処置できる例示的な白血病は、例えば、急性非リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性顆粒球性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性前骨髄球性白血病、成人T細胞白血病、非白血性白血病、白血球血症性白血病、好塩基球性白血病、芽細胞白血病、ウシ白血病、慢性骨髄性白血病、皮膚白血病、胎生細胞性白血病、好酸球性白血病、グロス白血病、ヘアリー細胞白血病、血芽球性白血病、血球芽細胞性白血病、組織球性白血病、幹細胞性白血病、急性単球性白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、リンパ行性白血病、リンパ系白血病、リンパ肉腫細胞白血病、肥満細胞白血病、巨核球性白血病、小骨髄芽球性白血病、単球性白血病、骨髄芽球性白血病、骨髄性白血病、骨髄性顆粒球性白血病、骨髄単球性白血病、ネーゲリ白血病、形質細胞性白血病、多発性骨髄腫、プラズマ細胞性白血病、前骨髄球性白血病、リーダー細胞性白血病、シリング白血病、幹細胞性白血病、亜白血性白血病または未分化細胞性白血病を含む。
ある実施形態では、疾患は、肉腫である。「肉腫」という用語は、一般的には、胚性結合組織のような物質でできている腫瘍を指し、一般的には、繊維状または同質の物質に包埋された、密接に詰まった細胞で構成される。本明細書で提供される化合物または方法で処置できる肉腫は、軟骨肉腫、線維肉腫、リンパ肉腫、黒色肉腫、粘液肉腫、骨肉腫、アベメシー肉腫、脂肪肉腫(adipose sarcoma)、脂肪肉腫(liposarcoma)、胞巣状軟部肉腫、エナメル芽細胞肉腫、ブドウ状肉腫、緑色腫肉腫、絨毛膜癌腫、胎児性肉腫、ウィルムス腫瘍肉腫、子宮内膜肉腫、子宮内膜肉腫、間質性肉腫、ユーイング肉腫、筋膜肉腫、線維芽細胞肉腫、巨細胞肉腫、顆粒球性肉腫、ホジキン肉腫、特発性多発性色素性出血性肉腫(idiopathic multiple pigmented hemorrhagic sarcoma)、B細胞の免疫芽球性肉腫、リンパ腫、T細胞の免疫芽球性肉腫、イエンセン肉腫、カポジ肉腫、クッパー細胞肉腫、血管肉腫、白血肉腫、悪性間葉腫肉腫、傍骨性骨肉腫、細網肉腫、ラウス肉腫、漿液瘤嚢胞性肉腫、滑膜肉腫または毛細血管拡張性肉腫を含む。
ある実施形態では、疾患は、黒色腫である。「黒色腫」という用語は、皮膚および他の器官のメラニン細胞系から生じる腫瘍を意味すると解される。本明細書で提供される化合物または方法で処置できる黒色腫は、例えば、末端性黒子性黒色腫、無色素性黒色腫、良性若年性黒色腫、クラウドマン黒色腫、S91黒色腫、ハーディング−パッセー黒色腫、若年性黒色腫、悪性黒子由来黒色腫、悪性黒色腫、結節型黒色腫、爪下黒色腫または表在拡大型黒色腫を含む。
ある実施形態では、疾患は、癌腫である。「癌腫」という用語は、周囲組織に浸潤し、転移をきたす傾向がある上皮細胞でできている悪性新生物を指す。本明細書で提供される化合物または方法で処置できる例示的な癌腫は、例えば、髄様甲状腺癌、家族性髄様甲状腺癌、小葉癌(acinar carcinoma)、腺房癌(acinous carcinoma)、腺嚢癌(adenocystic carcinoma)、腺様嚢胞癌(adenoid cystic carcinoma)、腺腫様癌(carcinoma adenomatosum)、副腎皮質癌、肺胞癌、肺胞上皮癌、基底細胞癌(basal cell carcinoma)、基底細胞癌腫(carcinoma basocellulare)、類基底細胞癌、基底有棘細胞癌、細気管支肺胞上皮癌、細気管支癌、気管支原性癌、脳状癌(cerebriform carcinoma)、胆管細胞癌、絨毛癌、膠様癌、面皰癌、子宮体癌、篩状癌、鎧状癌、皮膚癌、円柱状癌(cylindrical carcinoma)、円柱細胞癌(cylindrical cell carcinoma)、腺管癌、硬性癌腫(carcinoma durum)、胎児性癌、脳様癌、類表皮癌、上皮性腺様癌、外向発育癌、潰瘍癌、線維性癌、ゼラチン状癌(gelatiniforni carcinoma)、コロイド腺癌(gelatinous carcinoma)、巨細胞癌(giant cell carcinoma)、巨細胞癌(carcinoma gigantocellulare)、腺癌、顆粒膜細胞癌、毛母癌、血液様癌(hematoid carcinoma)、肝細胞癌、ヒュルトレ細胞癌、ヒアリン癌、副腎様癌、小児胎児性癌、上皮内癌(carcinoma in situ)、表皮内癌、上皮内癌(intraepithelial carcinoma)、クロンペッカー癌(Krompecher’s carcinoma)、クルチツキー細胞癌、大細胞癌、レンズ状癌(lenticular carcinoma)、レンズ状癌(carcinoma lenticulare)、脂肪腫様癌(lipomatous carcinoma)、リンパ上皮癌、髄様癌(carcinoma medullare)、髄様癌(medullary carcinoma)、黒色癌、軟性癌(carcinoma molle)、粘液癌腫(mucinous carcinoma)、粘液腺癌(carcinoma muciparum)、粘液細胞癌(carcinoma mucocellulare)、粘表皮癌、粘液癌(carcinoma mucosum)、粘液性癌(mucous carcinoma)、粘液腫様癌(carcinoma myxomatodes)、上咽頭癌、燕麦細胞癌、骨化性癌(carcinoma ossificans)、類骨癌、乳頭癌、門脈周囲癌、前浸潤癌、有棘細胞癌、粥状癌腫(pultaceous carcinoma)、腎細胞癌、予備細胞癌、肉腫様癌(carcinoma sarcomatodes)、シュナイダー癌腫、硬性癌、陰嚢癌、印環細胞癌、単純癌、小細胞癌、ソラノイド癌(solanoid carcinoma)、回転楕円面細胞癌、紡錘細胞癌、海綿様癌、扁平上皮癌、扁平上皮癌、ストリング癌(string carcinoma)、血管拡張性癌、毛細血管拡張性癌、移行上皮癌、結節癌(carcinoma tuberosum)、結節癌(tuberous carcinoma)、疣贅性癌または絨毛癌を含む。
本開示は、免疫介在性疾患を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている組成物または化合物を投与する工程を含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される。
ある実施形態では、疾患は、自己免疫性疾患である。本明細書で使用されている「自己免疫性疾患」という用語は、対象の免疫系が、健常な対象においては通常免疫応答を導かない物質に対して、異常な免疫応答を有する疾患または状態を指す。本明細書に記載されている化合物、医薬組成物または方法で処置できる自己免疫性疾患の例は、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、急性壊死性出血性白質脳炎、アジソン病、無ガンマグロブリン血、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質抗体症候群(APS)、自己免疫性血管性浮腫、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性自立神経失調症、自己免疫性肝炎、自己免疫性高脂血症、自己免疫性免疫不全、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性血小板減少性紫斑病(ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性蕁麻疹、軸索もしくは神経細胞ニューロパシー、バロー病、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、キャッスルマン病、セリアック病、シャーガス病、慢性疲労症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡/良性粘膜類天疱瘡、クローン病、コーガン症候群、寒冷凝集疾患、先天性心ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST病、本態性混合性クリオグロブリン血症、脱髄性ニューロパシー、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状エリテマトーデス、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、実験的アレルギー性脳脊髄炎、エヴァンス症候群、線維筋痛、線維性肺胞炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)(以前はウェゲナー肉芽腫症と呼ばれていた)、グレーヴス病、ギラン−バレー症候群、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、妊娠ヘルペス、低ガンマグロブリン血症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫調節性リポタンパク質、封入体筋炎、間質性膀胱炎、若年性関節炎、若年型糖尿病(1型糖尿病)、若年性筋炎、川崎病、ランバート−イートン症候群、白血球破壊性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、リニアIgA病(LAD)、狼瘡(SLE)、ライム病、慢性メニエール病、顕微鏡的多発血管炎、混合性結合組織病(MCTD)、モーレン潰瘍、ムッハ−ハーベルマン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、好中球減少、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、回帰性リウマチ、PANDAS(Streptococcusに関連する小児自己免疫性精神神経疾患)、傍腫瘍性小脳変性症、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、ペイリーロンベルグ症候群、パーソネージ−ターナー症候群、毛様体扁平部炎(周辺部ブドウ膜炎)、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲性脳脊髄炎、悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性自己免疫症候群I、II&III型、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、プロゲステロン皮膚炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、乾癬、乾癬性関節炎、特発性肺線維症、壊疽性膿皮症、赤芽球癆、指虚血現象、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、ライター症候群、再発性多発軟骨炎、下肢静止不能症候群、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子&精巣自己免疫、全身硬直症候群、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、交感性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ−ハント症候群、横断性脊髄炎、1型糖尿病、潰瘍性結腸炎、未分化結合組織病(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、水疱性皮膚病、白斑またはウェゲナー肉芽腫症(すなわち多発血管炎性肉芽腫症(GPA)を含む。
本開示は、加齢性病態を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている組成物または化合物を投与する工程を含む方法を提供する。ある実施形態では、加齢性病態は、筋肉減少症、皮膚萎縮、筋消耗、脳萎縮、アテローム性動脈硬化、動脈硬化症、肺気腫、骨粗鬆症、骨関節炎、高血圧、勃起不全、認知症、ハンチントン病、アルツハイマー病、白内障、加齢性黄斑変性、前立腺癌、卒中、平均余命低下、腎機能障害、ならびに加齢性難聴、加齢に伴う運動困難(例えばフレイル)、認知機能低下、加齢性認知症、記憶障害、腱のこわばり、心臓肥大、ならびに収縮期機能および拡張機能不全のような心機能不全、免疫老化、癌、肥満、ならびに糖尿病から選択される。
ある実施形態では、開示されている組成物または化合物は、免疫老化に対して使用できる。免疫老化は、例えば、とりわけ癌、ワクチン投与、感染性病原体への免疫応答を損なう、免疫機能の低下を指し得る。これは、宿主の感染症に応答する能力、およびとりわけワクチン投与による長期間の免疫記憶の発生の両方に関与する。この免疫欠乏は、ありふれており、時系列的時間ではなく平均余命に対する年齢に応じて、長寿命および短寿命の種の両方で見出される。これが、高齢者の間で罹患率および死亡率が上昇することの主な要因と考えられる。免疫老化は、不規則な劣化現象ではなく、むしろ逆に進化パターンを繰り返すとみられ、免疫老化により影響を受けるパラメーターの大半は、遺伝子制御下にあるとみられる。免疫老化は、ウイルスおよび細菌のような種々の抗原への避けられない曝露の、連続した負荷の結果と考えられることもある。免疫老化は、例えば加齢集団において、多くの病理学的に重大な健康問題を引き起こす多因子状態である。造血幹細胞の欠乏、PD1+リンパ球の増加、貪食細胞およびNK細胞合計数の減少、ならびに液性免疫の低下のような年齢に依存した生物学的変化は、免疫老化の開始に寄与する。一態様では、免疫老化は、免疫細胞におけるテロメアの長さを測定することで、個人において測定できる(例えば、米国特許第5,741,677号を参照されたい)。免疫老化は、個人において、通常の数より少ないナイーブCD4および/もしくはCD8T細胞、T細胞レパートリー、PD1−発現T細胞の数、例えば、通常の数より少ないPD−1陰性T細胞、または年齢65歳以上の対象におけるワクチン投与への反応を記録することによっても判定できる。ある実施形態では、あるT細胞集団のmTORの選択的調節は、加齢集団におけるワクチンの効能を改善し得、癌免疫療法の有効性を向上させ得る。本開示は、免疫老化を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている組成物または化合物を投与する工程を含む方法を提供する。
ある実施形態では、本明細書に記載されている化合物、医薬組成物または方法で処置できる疾患は、器官または組織移植拒絶(例えば心臓、肺、心臓−肺の組合せ、肝臓、腎臓、膵臓、皮膚または角膜移植;移植片対宿主病)、再狭窄、過誤腫症候群(例えば、結節性硬化症またはカウデン病)、リンパ管平滑筋腫症、網膜色素変性(Retinitis pigmentosis)、脳脊髄炎、インスリン依存型糖尿病、狼瘡、皮膚筋炎、関節炎、リウマチ性疾患、ステロイド抵抗性急性リンパ芽球性白血病、線維症、強皮症、肺線維症、腎線維症、嚢胞性線維症、肺高血圧症、多発性硬化症、VHL症候群、カーニー複合、家族性腺腫性ポリポーシス、若年性ポリポーシス症候群、バート−ホッグ−デュベ症候群、家族性肥大型心筋症、ウルフ−パーキンソン−ホワイト症候群、パーキンソン病、ハンチントン病、アルツハイマー病、タウ変異によって引き起こされる認知症、脊髄小脳失調症3型、SOD1変異によって引き起こされる運動ニューロン疾患、神経セロイドリポフスチン症/バッテン病(小児神経変性)、湿性黄斑変性、乾性黄斑変性、筋消耗(萎縮、悪液質)、ミオパシー(例えばダノン病)、細菌性感染症、ウイルス性感染症、M.tuberculosis、A群streptococcus、HSV I型、HIV感染症、神経線維腫症(例えば神経線維腫症1型)またはポイツ−ジェガース症候群である。
ある実施形態では、疾患は、神経変性疾患である。本明細書で使用されている、「神経変性疾患」という用語は、対象の神経系の機能が損なわれるようになる疾患または状態を指す。本明細書に記載されている化合物、医薬組成物または方法で処置できる神経変性疾患の例は、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(シュピールマイヤー−フォークト−シェーグレン−バッテン病としても公知)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、大脳皮質基底核変性症、クロイツフェルト−ヤコブ病、前頭側頭型認知症、ゲルストマン−シュトロイスラー−シャインカー症候群、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディ病、クラッベ病、クールー病、レビー小体型認知症、マチャド−ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多発性硬化症、多系統萎縮症、ナルコレプシー、神経ボレリア症、パーキンソン病、ペリツェウス−メルツバッハ病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病、レフサム病、サンドホッフ病、シルダー病、悪性貧血に続発する脊髄の亜急性連合変性症、統合失調症、脊髄小脳失調(様々な特性を有する複数のタイプ)、脊髄性筋萎縮症、スティール−リチャードソン−オルゼウスキー症候群または脊髄癆を含む。
ある実施形態では、疾患は、代謝疾患である。本明細書で使用されている、「代謝疾患」という用語は、対象の代謝または代謝系(例えば、エネルギーを保存または利用する機能)が損なわれるようになる疾患または状態を指す。本明細書に記載されている化合物、医薬組成物または方法で処置できる代謝疾患の例は、糖尿病(例えば、I型またはII型)、肥満、メタボリックシンドロームまたはミトコンドリア病(例えば、ミトコンドリアの機能不全または異常なミトコンドリア機能)を含む。
ある実施形態では、疾患は、真菌症である。本明細書で使用されている、「真菌症」という用語は、対象の真菌性疾患に関連する疾患または状態を指す。本明細書に記載されている化合物、医薬組成物または方法で処置できる真菌症の例は、Mucor circinelloides、zygomycetes、Cryptococcus neoformans、Candida albicans、酵母およびとりわけSaccharomyces cerevisiaeによる感染症を含む。
ある実施形態では、疾患は、炎症性疾患である。本明細書で使用されている「炎症性疾患」という用語は、異常な炎症(例えば、疾患に罹患していない健常者のような対照と比較して上昇したレベルの炎症)を特徴とする疾患または状態を指す。炎症性疾患の例は、外傷性脳損傷、関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性特発性関節炎、多発性硬化症、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、重症筋無力症、若年発症糖尿病、1型糖尿病、ギラン−バレー症候群、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、強直性脊椎炎、乾癬、シェーグレン症候群、血管炎、糸球体腎炎、自己免疫甲状腺炎、ベーチェット病、クローン病、潰瘍性結腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、先天性魚鱗癬、グレーヴス眼症、炎症性腸疾患、アジソン病、白斑、喘息、アレルギー性喘息、尋常性座瘡、セリアック病、慢性前立腺炎、炎症性腸疾患、骨盤内炎症性疾患、再灌流傷害、サルコイドーシス、移植拒絶、間質性膀胱炎、アテローム性動脈硬化およびアトピー性皮膚炎を含む。
ある実施形態では、疾患は、心血管疾患である。本明細書で使用されている「心血管疾患」という用語は、対象の心血管性系の機能が損なわれるようになる疾患または状態を指す。本明細書に記載されている化合物、医薬組成物または方法で処置できる心血管疾患の例は、鬱血性心不全;不整脈原性症候群(例えば、発作性頻拍、遅延後脱分極、心室頻拍、突発性頻拍、運動誘発性不整脈、QT延長症候群または両方向性頻拍);血栓塞栓障害(例えば、動脈心血管性血栓塞栓障害、静脈心血管性血栓塞栓障害または心室における血栓塞栓障害);アテローム性動脈硬化;再狭窄;末梢動脈疾患;冠状動脈バイパス手術;頸動脈疾患;動脈炎;心筋炎;心血管炎症;血管炎症;冠動脈性心疾患(CHD);不安定狭心症(UA);難治性不安定狭心症;安定狭心症(SA);慢性安定狭心症;急性冠不全症候群(ACS);心筋梗塞(初発または再発);急性心筋梗塞(AMI);心筋梗塞;非Q波心筋梗塞;非STE心筋梗塞;冠動脈疾患;虚血性心疾患;心虚血;虚血;虚血性突然死;一過性虚血発作;卒中;末梢性閉塞性動脈疾患;静脈血栓症;深部静脈血栓症;静脈血栓症;動脈塞栓症;冠動脈血栓症;大脳動脈血栓症、脳塞栓症;腎臓塞栓症;肺塞栓症;血栓症(例えば、人工弁または他のインプラント、留置カテーテル、ステント、心肺バイパス法、血液透析に関連する);血栓症(例えば、アテローム性動脈硬化、手術、長期の固定、心房細動、先天性栓友病、癌、糖尿病、ホルモンまたは妊娠に関連する);または心不整脈(例えば、上室性不整脈、心房性不整脈、心房粗動または心房細動)を含む。
ある態様では、異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患の処置を必要とする対象における、そのような処置の方法が提供される。疾患は、mTORの上方調節によって引き起こされる。方法は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与する工程を含み得る。方法は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与する工程を含み得る。
ある態様では、医薬として使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、医薬は、mTORの上方調節によって引き起こされる疾患を処置するのに有用である。使用は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与することを含み得る。使用は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与することを含み得る。
ある態様では、異常なレベルのmTORC1活性によって引き起こされる疾患の処置を必要とする対象における、そのような処置に使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。疾患は、mTORC1の上方調節によって引き起こされる。使用は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与することを含み得る。使用は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTORC1調節剤(例えば阻害剤))を投与することを含み得る。
mTORの上方調節は、特定の対象、または健常な対象集団において、通常のレベルのmTOR活性と比較して、mTOR活性の量を増加させることができる。増加した量のmTOR活性は、例えば、過剰量の細胞増殖を引き起こし得、それにより疾患状態を引き起こす。
疾患に対する処置の対象は、典型的には哺乳動物である。化合物(例えば、本明細書に記載されている化合物、mTOR調節剤(例えば阻害剤))で処置される哺乳動物は、ヒト、ヒト以外の霊長類、および/またはヒト以外の哺乳動物(例えば、げっ歯類、イヌ科)であり得る。
別の態様では、mTOR活性に関連する疾患を処置する方法を必要とする対象における、そのような処置の方法が提供され、方法は、実施形態を含めて本明細書(例えば、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与する工程を含む。
別の態様では、医薬として使用するための、本明細書に記載されている、1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、医薬は、mTORC1活性に関連する疾患の処置を必要とする対象における、そのような処置に有用であり得る。実施形態では、使用は、実施形態を含めて本明細書(例えば、態様、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与することを含み得る。
別の態様では、mTOR活性に関連する疾患の処置を必要とする対象における、そのような処置に使用するための、1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、使用は、実施形態を含めて本明細書(例えば、態様、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与することを含み得る。
実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、癌である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、自己免疫性疾患である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、炎症性疾患である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、神経変性疾患である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、代謝疾患である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、移植拒絶である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、真菌感染症である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、心血管疾患である。
実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、加齢である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、加齢性疾患での死亡である。実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、加齢性病態である。ある実施形態では、加齢性病態は、筋肉減少症、皮膚萎縮、筋消耗、脳萎縮、アテローム性動脈硬化、動脈硬化症、肺気腫、骨粗鬆症、骨関節炎、高血圧、勃起不全、認知症、ハンチントン病、アルツハイマー病、白内障、加齢性黄斑変性、前立腺癌、卒中、平均余命低下、腎機能障害、ならびに加齢性難聴、加齢に伴う運動困難(例えばフレイル)、認知機能低下、加齢性認知症、記憶障害、腱のこわばり、心臓肥大、ならびに収縮期機能および拡張機能不全のような心機能不全、免疫老化、癌、肥満、ならびに糖尿病からなる群から選択される。ある実施形態では、あるT細胞集団のmTORの選択的調節は、加齢集団においてワクチンの効能を改善し得、癌免疫療法の有効性を向上させ得る。本開示は、免疫老化を処置する方法であって、対象に治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている化合物を投与する工程を含む方法を提供する。
実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、癌(例えば、癌腫、肉腫、腺癌、リンパ腫、白血病、固形癌、リンパ系癌;腎臓、乳房、肺、膀胱、結腸、胃腸、卵巣、前立腺、膵臓、胃、脳、頭頸部、皮膚、子宮、食道、肝臓の癌;精巣癌、神経膠腫、肝細胞癌、B急性リンパ芽球性リンパ腫を含むリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(例えば、バーキット、小細胞および大細胞型リンパ腫)、ホジキンリンパ腫、白血病(AML、ALLおよびCMLを含む)、多発性骨髄腫および乳癌(例えば、三種陰性乳癌))である。
実施形態では、mTOR活性に関連する疾患、または異常なレベルのmTOR活性に関連する疾患は、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、急性壊死性出血性白質脳炎、アジソン病、無ガンマグロブリン血、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質抗体症候群(APS)、自己免疫性血管性浮腫、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性自立神経失調症、自己免疫性肝炎、自己免疫性高脂血症、自己免疫性免疫不全、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性血小板減少性紫斑病(ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性蕁麻疹、軸索もしくは神経細胞ニューロパシー、バロー病、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、キャッスルマン病、セリアック病、シャーガス病、慢性疲労症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡/良性粘膜類天疱瘡、クローン病、コーガン症候群、寒冷凝集疾患、先天性心ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST病、本態性混合性クリオグロブリン血症、脱髄性ニューロパシー、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状エリテマトーデス、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、実験的アレルギー性脳脊髄炎、エヴァンス症候群、線維筋痛、線維性肺胞炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)(以前はウェゲナー肉芽腫症と呼ばれていた)、グレーヴス病、ギラン−バレー症候群、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、妊娠ヘルペス、低ガンマグロブリン血症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫調節性リポタンパク質、封入体筋炎、間質性膀胱炎、若年性関節炎、若年型糖尿病(1型糖尿病)、若年性筋炎、川崎病、ランバート−イートン症候群、白血球破壊性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、リニアIgA病(LAD)、狼瘡(SLE)、ライム病、慢性メニエール病、顕微鏡的多発血管炎、混合性結合組織病(MCTD)、モーレン潰瘍、ムッハ−ハーベルマン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、好中球減少、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、回帰性リウマチ、PANDAS(Streptococcusに関連する小児自己免疫性精神神経疾患)、傍腫瘍性小脳変性症、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、ペイリーロンベルグ症候群、パーソネージ−ターナー症候群、毛様体扁平部炎(周辺部ブドウ膜炎)、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲性脳脊髄炎、悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性自己免疫症候群I、II&III型、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、プロゲステロン皮膚炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、乾癬、乾癬性関節炎、特発性肺線維症、壊疽性膿皮症、赤芽球癆、指虚血現象、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、ライター症候群、再発性多発軟骨炎、下肢静止不能症候群、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子&精巣自己免疫、全身硬直症候群、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、交感性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ−ハント症候群、横断性脊髄炎、1型糖尿病(Type 1 diabetes)、潰瘍性結腸炎、未分化結合組織病(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、水疱性皮膚病、白斑、ウェゲナー肉芽腫症(すなわち、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、外傷性脳損傷、関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性特発性関節炎、多発性硬化症、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、重症筋無力症、若年発症糖尿病、1型糖尿病(diabetes mellitus type 1)、ギラン−バレー症候群、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、強直性脊椎炎、乾癬、シェーグレン症候群、血管炎、糸球体腎炎、自己免疫甲状腺炎、ベーチェット病、クローン病、潰瘍性結腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、先天性魚鱗癬、グレーヴス眼症、炎症性腸疾患、アジソン病、白斑、喘息、アレルギー性喘息、尋常性座瘡、セリアック病、慢性前立腺炎、炎症性腸疾患、骨盤内炎症性疾患、再灌流傷害、サルコイドーシス、移植拒絶、間質性膀胱炎、アテローム性動脈硬化、アトピー性皮膚炎、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(シュピールマイヤー−フォークト−シェーグレン−バッテン病としても公知)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、大脳皮質基底核変性症、クロイツフェルト−ヤコブ病、前頭側頭型認知症、ゲルストマン−シュトロイスラー−シャインカー症候群、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディ病、クラッベ病、クールー病、レビー小体型認知症、マチャド−ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多発性硬化症、多系統萎縮症、ナルコレプシー、神経ボレリア症、パーキンソン病、ペリツェウス−メルツバッハ病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病、レフサム病、サンドホッフ病、シルダー病、悪性貧血に続発する脊髄の亜急性連合変性症、統合失調症、脊髄小脳失調(様々な特性を有する複数のタイプ)、脊髄性筋萎縮症、スティール−リチャードソン−オルゼウスキー症候群、脊髄癆、糖尿病(例えば、I型またはII型)、肥満、メタボリックシンドローム、ミトコンドリア病(例えば、ミトコンドリアの機能不全または異常なミトコンドリア機能)、真菌感染症、移植拒絶または心血管疾患(例えば、鬱血性心不全;不整脈原性症候群(例えば、発作性頻拍、遅延後脱分極、心室頻拍、突発性頻拍、運動誘発性不整脈、QT延長症候群または両方向性頻拍);血栓塞栓障害(例えば、動脈心血管性血栓塞栓障害、静脈心血管性血栓塞栓障害または心室における血栓塞栓障害);アテローム性動脈硬化;再狭窄;末梢動脈疾患;冠状動脈バイパス手術;頸動脈疾患;動脈炎;心筋炎;心血管炎症;血管炎症;冠動脈性心疾患(CHD);不安定狭心症(UA);難治性不安定狭心症;安定狭心症(SA);慢性安定狭心症;急性冠不全症候群(ACS);心筋梗塞(初発または再発);急性心筋梗塞(AMI);心筋梗塞;非Q波心筋梗塞;非STE心筋梗塞;冠動脈疾患;虚血性心疾患;心虚血;虚血;虚血性突然死;一過性虚血発作;卒中;末梢性閉塞性動脈疾患;静脈血栓症;深部静脈血栓症;静脈血栓症;動脈塞栓症;冠動脈血栓症;大脳動脈血栓症、脳塞栓症;腎臓塞栓症;肺塞栓症;血栓症(例えば、人工弁または他のインプラント、留置カテーテル、ステント、心肺バイパス法、血液透析に関連する);血栓症(例えば、アテローム性動脈硬化、手術、長期の固定、心房細動、先天性栓友病、癌、糖尿病、ホルモンまたは妊娠に関連する);または心不整脈(例えば、上室性不整脈、心房性不整脈、心房粗動または心房細動)である。
ある態様では、疾患を処置する方法であって、有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与する工程を含む方法が提供される。ある態様では、医薬として使用するための(例えば、疾患を処置するための)、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。ある態様では、疾患の処置に使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される(例えば、有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与する工程を含む)。実施形態では、疾患は、癌である。実施形態では、疾患は、自己免疫性疾患である。実施形態では、疾患は、炎症性疾患である。実施形態では、疾患は、神経変性疾患である。実施形態では、疾患は、代謝疾患である。実施形態では、疾患は、真菌感染症である。実施形態では、疾患は、移植拒絶である。実施形態では、疾患は、心血管疾患である。
実施形態では、疾患は、癌(例えば、癌腫、肉腫、腺癌、リンパ腫、白血病、固形癌、リンパ系癌;腎臓、乳房、肺、膀胱、結腸、卵巣、前立腺、膵臓、胃、脳、頭頸部、皮膚、子宮、食道、肝臓の癌;精巣癌、神経膠腫、肝細胞癌、B急性リンパ芽球性リンパ腫を含むリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(例えば、バーキット、小細胞および大細胞型リンパ腫)、ホジキンリンパ腫、白血病(AML、ALLおよびCMLを含む)、多発性骨髄腫および乳癌(例えば、三種陰性乳癌))である。
実施形態では、疾患は、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、急性壊死性出血性白質脳炎、アジソン病、無ガンマグロブリン血、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質抗体症候群(APS)、自己免疫性血管性浮腫、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性自立神経失調症、自己免疫性肝炎、自己免疫性高脂血症、自己免疫性免疫不全、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性血小板減少性紫斑病(ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、自己免疫性蕁麻疹、軸索もしくは神経細胞ニューロパシー、バロー病、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、キャッスルマン病、セリアック病、シャーガス病、慢性疲労症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、慢性再発性多発性骨髄炎(CRMO)、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡/良性粘膜類天疱瘡、クローン病、コーガン症候群、寒冷凝集疾患、先天性心ブロック、コクサッキー心筋炎、CREST病、本態性混合性クリオグロブリン血症、脱髄性ニューロパシー、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状エリテマトーデス、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性食道炎、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、実験的アレルギー性脳脊髄炎、エヴァンス症候群、線維筋痛、線維性肺胞炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、巨細胞性心筋炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)(以前はウェゲナー肉芽腫症と呼ばれていた)、グレーヴス病、ギラン−バレー症候群、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ−シェーンライン紫斑病、妊娠ヘルペス、低ガンマグロブリン血症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫調節性リポタンパク質、封入体筋炎、間質性膀胱炎、若年性関節炎、若年型糖尿病(1型糖尿病)、若年性筋炎、川崎病、ランバート−イートン症候群、白血球破壊性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、リニアIgA病(LAD)、狼瘡(SLE)、ライム病、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎、混合性結合組織病(MCTD)、モーレン潰瘍、ムッハ−ハーベルマン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、好中球減少、眼部瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、回帰性リウマチ、PANDAS(Streptococcusに関連する小児自己免疫性精神神経疾患)、傍腫瘍性小脳変性症、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)、ペイリーロンベルグ症候群、パーソネージ−ターナー症候群、毛様体扁平部炎(周辺部ブドウ膜炎)、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲性脳脊髄炎、悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、多腺性自己免疫症候群I、II&III型、リウマチ性多発性筋痛、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、プロゲステロン皮膚炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、乾癬、乾癬性関節炎、特発性肺線維症、壊疽性膿皮症、赤芽球癆、指虚血現象、反応性関節炎、反射性交感神経性ジストロフィー、ライター症候群、再発性多発軟骨炎、下肢静止不能症候群、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、精子&精巣自己免疫、全身硬直症候群、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群、交感性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トロサ−ハント症候群、横断性脊髄炎、1型糖尿病(Type 1 diabetes)、潰瘍性結腸炎、未分化結合組織病(UCTD)、ブドウ膜炎、血管炎、水疱性皮膚病、白斑、ウェゲナー肉芽腫症(すなわち、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)、外傷性脳損傷、関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性特発性関節炎、多発性硬化症、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、重症筋無力症、若年発症糖尿病、1型糖尿病(diabetes mellitus type 1)、ギラン−バレー症候群、橋本脳炎、橋本甲状腺炎、強直性脊椎炎、乾癬、血管炎、糸球体腎炎、自己免疫甲状腺炎、ベーチェット病、クローン病、潰瘍性結腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、先天性魚鱗癬、グレーヴス眼症、炎症性腸疾患、アジソン病、白斑、喘息、アレルギー性喘息、尋常性座瘡、セリアック病、慢性前立腺炎、炎症性腸疾患、骨盤内炎症性疾患、再灌流傷害、サルコイドーシス、移植拒絶、間質性膀胱炎、アテローム性動脈硬化、アトピー性皮膚炎、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、毛細血管拡張性運動失調症、バッテン病(シュピールマイヤー−フォークト−シェーグレン−バッテン病としても公知)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、大脳皮質基底核変性症、クロイツフェルト−ヤコブ病、前頭側頭型認知症、ゲルストマン−シュトロイスラー−シャインカー症候群、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディ病、クラッベ病、クールー病、レビー小体型認知症、マチャド−ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多発性硬化症、多系統萎縮症、ナルコレプシー、神経ボレリア症、パーキンソン病、ペリツェウス−メルツバッハ病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病、レフサム病、サンドホッフ病、シルダー病、悪性貧血に続発する脊髄の亜急性連合変性症、統合失調症、脊髄小脳失調(様々な特性を有する複数のタイプ)、脊髄性筋萎縮症、スティール−リチャードソン−オルゼウスキー症候群、脊髄癆、糖尿病(例えば、I型またはII型)、肥満、メタボリックシンドローム、ミトコンドリア病(例えば、ミトコンドリアの機能不全または異常なミトコンドリア機能)、真菌感染症、移植拒絶または心血管疾患(例えば、鬱血性心不全;不整脈原性症候群(例えば、発作性頻拍、遅延後脱分極、心室頻拍、突発性頻拍、運動誘発性不整脈、QT延長症候群または両方向性頻拍);血栓塞栓障害(例えば、動脈心血管性血栓塞栓障害、静脈心血管性血栓塞栓障害または心室における血栓塞栓障害);アテローム性動脈硬化;再狭窄;末梢動脈疾患;冠状動脈バイパス手術;頸動脈疾患;動脈炎;心筋炎;心血管炎症;血管炎症;冠動脈性心疾患(CHD);不安定狭心症(UA);難治性不安定狭心症;安定狭心症(SA);慢性安定狭心症;急性冠不全症候群(ACS);心筋梗塞(初発または再発);急性心筋梗塞(AMI);心筋梗塞;非Q波心筋梗塞;非STE心筋梗塞;冠動脈疾患;虚血性心疾患;心虚血;虚血;虚血性突然死;一過性虚血発作;卒中;末梢性閉塞性動脈疾患;静脈血栓症;深部静脈血栓症;静脈血栓症;動脈塞栓症;冠動脈血栓症;大脳動脈血栓症、脳塞栓症;腎臓塞栓症;肺塞栓症;血栓症(例えば、人工弁または他のインプラント、留置カテーテル、ステント、心肺バイパス法、血液透析に関連する);血栓症(例えば、アテローム性動脈硬化、手術、長期の固定、心房細動、先天性栓友病、癌、糖尿病、ホルモンまたは妊娠に関連する);または心不整脈(例えば、上室性不整脈、心房性不整脈、心房粗動または心房細動)である。実施形態では、疾患は、多嚢胞性疾患である。実施形態では、疾患は、多発性嚢胞腎疾患である。実施形態では、疾患は、狭窄である。実施形態では、疾患は、再狭窄である。実施形態では、疾患は、新生内膜増殖である。実施形態では、疾患は、新生内膜肥厚である。
別の態様では、加齢を処置する方法を必要とする対象における、そのような処置の方法が提供され、方法は、実施形態を含めて本明細書(例えば、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与する工程を含む。本開示は、免疫老化を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、1つまたはそれ以上の開示されている化合物、または組成物を投与する工程を含む方法を提供する。
別の態様では、医薬として使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、医薬は、加齢の処置を必要とする対象における、そのような処置に有用であり得る。実施形態では、使用は、実施形態を含めて本明細書(例えば、態様、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与することを含み得る。
別の態様では、加齢の処置を必要とする対象における、そのような処置に使用するための、本明細書で開示されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、使用は、実施形態を含めて本明細書(例えば、態様、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与することを含み得る。
別の態様では、寿命を延ばす、または長寿をもたらすことを必要とする対象における、そのような処置の方法が提供され、方法は、実施形態を含めて本明細書(例えば、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与する工程を含む。
別の態様では、医薬として使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、医薬は、寿命を延ばす、または長寿をもたらすことを必要とする対象における、そのような処置に有用であり得る。実施形態では、使用は、実施形態を含めて本明細書(例えば、態様、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与することを含み得る。
別の態様では、寿命を延ばす、または長寿をもたらすことを必要とする対象における、そのような処置に使用するための、1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、使用は、実施形態を含めて本明細書(例えば、態様、実施形態、実施例、表、図または特許請求の範囲)に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を、対象に投与することを含み得る。
ある態様では、多嚢胞性疾患の処置を必要とする対象における、そのような処置の方法が提供される。多嚢胞性疾患は、多発性嚢胞腎疾患であり得る。方法は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与する工程を含み得る。方法は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与する工程を含み得る。
ある態様では、医薬として使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、医薬は、多嚢胞性疾患を処置するのに有用である。多嚢胞性疾患は、多発性嚢胞腎疾患であり得る。使用は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与することを含み得る。使用は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与することを含み得る。
ある態様では、多嚢胞性疾患の処置を必要とする対象における、そのような処置に使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。多嚢胞性疾患は、多発性嚢胞腎疾患であり得る。使用は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与することを含み得る。使用は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与することを含み得る。
ある態様では、狭窄の処置を必要とする対象における、そのような処置の方法が提供される。狭窄は、再狭窄であり得る。方法は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与する工程を含み得る。実施形態では、1つまたはそれ以上の組成物または化合物は、薬物溶出ステントで投与する。方法は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与する工程を含み得る。
ある態様では、医薬として使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。実施形態では、医薬は、狭窄を処置するのに有用である。狭窄は、再狭窄であり得る。使用は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与することを含み得る。実施形態では、化合物は、薬物溶出ステントで投与する。使用は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与することを含み得る。
ある態様では、狭窄の処置を必要とする対象における、そのような処置に使用するための、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物が提供される。狭窄は、再狭窄であり得る。使用は、対象に、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物を投与することを含み得る。実施形態では、1つまたはそれ以上の組成物または化合物は、薬物溶出ステントで投与する。使用は、対象に、治療有効量の、本明細書に記載されている1つまたはそれ以上の組成物または化合物(例えば、上に記載したmTOR調節剤(例えば阻害剤))を投与することを含み得る。
実施形態では、疾患は、本明細書に記載されている疾患であり、化合物は、本明細書に記載されている化合物であり、組成物は、本明細書に記載されている組成物である。
mTORを調節する方法
いくつかの実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、mTORC2よりもmTORC1の選択的な阻害剤である。いくつかの実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、mTORC1よりもmTORC2の選択的な阻害剤である。いくつかの実施形態では、本明細書で開示されている化合物は、mTORC1とmTORC2との間で選択性の差を呈さない。
別の態様では、mTORC1活性を調節する方法を必要とする対象における、その方法であって、対象に、有効量の本明細書に記載されている化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法が提供される。実施形態では、方法は、mTORC1活性を阻害する工程を含む。実施形態では、方法は、mTORC1活性を阻害し、mTORC2活性を阻害しない工程を含む。
実施形態では、方法は、mTORC2活性の阻害よりもmTORC1活性を阻害する工程を含む。実施形態では、方法は、mTORC2活性の阻害の少なくとも1.1倍(例えば、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、20000、30000、40000、50000、60000、70000、80000、90000、100000、200000、300000、400000、500000、600000、700000、800000、900000または1000000倍)、mTORC1活性を阻害する工程を含む。
別の態様では、mTORC2活性を調節する方法を必要とする対象における、そのような方法が提供され、方法は、対象に、有効量の本明細書に記載されている化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む。実施形態では、方法は、mTORC2活性を阻害する工程を含む。実施形態では、方法は、mTORC2活性を阻害し、mTORC1活性を阻害しない工程を含む。
実施形態では、方法は、mTORC1活性を阻害するよりも、mTORC2活性を阻害する工程を含む。実施形態では、方法は、mTORC1活性の阻害の少なくとも1.1倍(例えば、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、20000、30000、40000、50000、60000、70000、80000、90000、100000、200000、300000、400000、500000、600000、700000、800000、900000または1000000倍)、mTORC2活性を阻害する工程を含む。
いくつかの実施形態では、mTORは、細胞内にある。いくつかの実施形態では、細胞は、ヒト細胞のような哺乳類細胞である。細胞は、in vitroで単離し、in vitroの組織の一部を形成でき、または生物の一部を形成できる。
例示的実施形態
本開示のいくつかの実施形態は、以下のように実施形態Iである:
実施形態I−1.式Iの化合物:
Figure 2021523113
(式中:
32は、H、=Oまたは−ORであり;
は、−[C(R−、(C〜C10)アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンであり;
26は、−A−L−A−B;−A−A−B;−L−A−L−A−L−B;または−OHであり;
およびAは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
ここで、描かれているAの左側の結合は、−C(=O)−またはLに結合し;ここで、描かれているA部分の右側の結合は、BまたはLに結合し;
各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環であり;
各Xは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Xは、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Wは、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環;
各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
は、
Figure 2021523113
から選択され;
およびLは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
Bは、
Figure 2021523113
から選択され;
は、
Figure 2021523113
から選択され、ここで、描かれているBの左側の
Figure 2021523113
結合は、AまたはLに結合し;ここで、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンおよびアリーレンは、それぞれ独立して、場合により、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシルで置換されており;
各Rは、独立して、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、ハロゲン、5〜12員ヘテロアリール、5〜12員ヘテロシクリル、(C〜C10)アリールであり、ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールは、それぞれ独立して、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CN、−C(O)NR−ヘテロアリールまたは−C(O)NR−ヘテロシクリルで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、アルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Yは、独立して、C(Rまたは結合であり;
各nは、独立して、1から12の整数であり;
各oは、独立して、0から30の整数であり;
各pは、独立して、0から12の整数であり;
各qは、独立して、0から30の整数であり;
各rは、独立して、1から6の整数である)、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
実施形態I−2.R32は、=Oである、式I−1の化合物:
実施形態I−3.R32は、−ORである、実施形態I−1の化合物。
実施形態I−4.Aは、−[C(R−である、実施形態I−1からI−3のいずれか1つの化合物。
実施形態I−5.Aは、−(C〜C10)アリーレンである、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−6.R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、AおよびAは、存在しない、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−7.R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−8.R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−9.R26は、−A−L−A−Bである、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−10.R26は、−A−A−Bである、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−11.R26は、−L−A−L−A−L−Bである、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−12.R26は、−OHである、実施形態I−1からI−5のいずれか1つの化合物。
実施形態I−13.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−14.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−15.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−16.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−17.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−18.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−19.
は、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−20.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11のいずれか1つの化合物。
実施形態I−21.Aは、存在しない、実施形態I−1からI−11およびI−13からI−20のいずれか1つの化合物。
実施形態I−22.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−7、I−9からI−11およびI−13からI−20のいずれか1つの化合物。
実施形態I−23.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−7、I−9からI−11およびI−13からI−20のいずれか1つの化合物。
実施形態I−24.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−7、I−9からI−11およびI−13からI−20のいずれか1つの化合物。
実施形態I−25.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−7、I−9からI−11およびI−13からI−20のいずれか1つの化合物。
実施形態I−26.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−7、I−9からI−11およびI−13からI−20のいずれか1つの化合物。
実施形態I−27.Aは、存在しない、実施形態I−1からI−11およびI−13からI−24のいずれか1つの化合物。
実施形態I−28.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−8からI−11およびI−13からI−24のいずれか1つの化合物。
実施形態I−29.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−8からI−11およびI−13からI−24のいずれか1つの化合物。
実施形態I−30.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−8からI−11およびI−13からI−24のいずれか1つの化合物。
実施形態I−31.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−8からI−11およびI−13からI−24のいずれか1つの化合物。
実施形態I−32.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−5、I−8からI−11およびI−13からI−24のいずれか1つの化合物。
実施形態I−33.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11およびI−13からI−30のいずれか1つの化合物。
実施形態I−34.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11およびI−13からI−30のいずれか1つの化合物。
実施形態I−35.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11およびI−13からI−34のいずれか1つの化合物。
実施形態I−36.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態I−1からI−11およびI−13からI−34のいずれか1つの化合物。
実施形態I−37.Rは、5〜12員ヘテロアリールであり、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CNまたは−C(O)NR−ヘテロアリールで置換されている、実施形態I−1からI−11およびI−13からI−36のいずれか1つの化合物。
実施形態I−38.以下の式:
Figure 2021523113
を有する、実施形態I−1からI−37のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
実施形態I−39.以下:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは異性体。
実施形態I−40.実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤のうちの少なくとも1つを含む医薬組成物。
実施形態I−41.mTORにより介在される疾患または障害を処置する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態I−42.mTORにより介在される疾患または障害を防止する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの、1つまたはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態I−43.mTORにより介在される疾患または障害の危険性を低下させる方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの、1つまたはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態I−44.疾患は、癌または免疫介在性疾患である、実施形態I−41からI−43のいずれか1つの方法。
実施形態I−45.癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍および神経内分泌腫瘍から選択される、実施形態I−44の方法。
実施形態I−46.免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される、実施形態I−44の方法。
実施形態I−47.癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態I−48.癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍および神経内分泌腫瘍から選択される、実施形態I−47の方法。
実施形態I−49.免疫介在性疾患を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態I−50.免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される、実施形態I−49の方法。
実施形態I−51.加齢性病態を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態I−52.加齢性病態は、筋肉減少症、皮膚萎縮、筋消耗、脳萎縮、アテローム性動脈硬化、動脈硬化症、肺気腫、骨粗鬆症、骨関節炎、高血圧、勃起不全、認知症、ハンチントン病、アルツハイマー病、白内障、加齢性黄斑変性、前立腺癌、卒中、平均余命低下、腎機能障害、ならびに加齢性難聴、加齢に伴う運動困難(例えばフレイル)、認知機能低下、加齢性認知症、記憶障害、腱のこわばり、心臓肥大、ならびに収縮期機能および拡張機能不全のような心機能不全、免疫老化、癌、肥満ならびに糖尿病から選択される、実施形態I−51の方法。
実施形態I−53.mTORにより介在される疾患または状態の危険性を処置する、防止する、または低下させるのに使用するための、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態I−54.mTORにより介在される疾患または障害の危険性を処置する、防止する、または低下させるための医薬の生産における、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態I−55.癌を処置するのに使用するための、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態I−56.癌を処置するための医薬の生産における、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態I−57.免疫介在性疾患を処置するのに使用するための、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態I−58.免疫介在性疾患を処置するための医薬の生産における、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態I−59.加齢性病態を処置するのに使用するための、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態I−60.加齢性病態を処置するための医薬の生産における、実施形態I−1からI−39のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
本開示のいくつかの実施形態は、以下のように実施形態IIである:
実施形態II−1.式Iaの化合物:
Figure 2021523113
(式中:
32は、−H、=O、−ORまたは−Nであり;
は、−[C(R−、(C〜C10)アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンであり;
26は、−A−L−A−B;−A−A−B;−L−A−L−A−L−B;または−OHであり;
およびAは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
ここで、描かれているAの左側の結合は、−C(=O)−またはLに結合し;ここで、描かれているA部分の右側の結合は、BまたはLに結合し;
各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環であり;
各Xは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Xは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Wは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
各Wは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Gは、独立して、存在せず、またはアリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環であり;
各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
各Lは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
およびLは、独立して、存在せず、または、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され;
各Bは、独立して、
Figure 2021523113
から選択され、ここで、描かれているBの左側の
Figure 2021523113
結合は、AまたはLに結合し;ここで、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンおよびアリーレンは、それぞれ独立して、場合により、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシルで置換されており;
各Rは、独立して、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、ハロゲン、5〜12員ヘテロアリール、5〜12員ヘテロシクリル、(C〜C10)アリールであり、ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールは、それぞれ独立して、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CN、−C(O)NR−ヘテロアリールまたは−C(O)NR−ヘテロシクリルで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
各Yは、独立して、C(Rまたは結合であり;
各nは、独立して、1から12の整数であり;
各oは、独立して、0から30の整数であり;
各pは、独立して、0から12の整数であり;
各qは、独立して、0から30の整数であり;
各rは、独立して、1から6の整数である)、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
実施形態II−2.R32は、=Oである、実施形態II−1の化合物。
実施形態II−3.R32は、−ORである、実施形態II−1の化合物。
実施形態II−4.Aは、−[C(R−である、実施形態II−1からII−3のいずれか1つの化合物。
実施形態II−5.Aは、−(C〜C10)アリーレン−である、実施形態II−1からII−3のいずれか1つの化合物。
実施形態II−6.R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、AおよびAは、存在しない、実施形態II−1からII−5のいずれか1つの化合物。
実施形態II−7.R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない、実施形態II−1からII−5のいずれか1つの化合物。
実施形態II−8.R26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない、実施形態II−1からII−5のいずれか1つの化合物。
実施形態II−9.R26は、−A−L−A−Bである、実施形態II−1からII−5のいずれか1つの化合物。
実施形態II−10.R26は、−A−A−Bである、実施形態II−1からII−5のいずれか1つの化合物。
実施形態II−11.R26は、−L−A−L−A−L−Bである、実施形態II−1からII−5のいずれか1つの化合物。
実施形態II−12.R26は、で−OHある、実施形態II−1からII−5のいずれか1つの化合物。
実施形態II−13.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−14.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−15.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−16.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−17.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−18.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−19.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−20.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−21.Lは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11のいずれか1つの化合物。
実施形態II−22.Aは、存在しない、実施形態II−1からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−23.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−7、II−9からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−24.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−7、II−9からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−25.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−7、II−9からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−26.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−7、II−9からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−27.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−7、II−9からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−28.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−7、II−9からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−29.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−7、II−9からII−11およびII−13からII−21のいずれか1つの化合物。
実施形態II−30.Aは、存在しない、実施形態II−1からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−31.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−8からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−32.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−8からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−33.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−8からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−34.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−8からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−35.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−8からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−36.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−8からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−37.Aは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−5、II−8からII−11およびII−13からII−29のいずれか1つの化合物。
実施形態II−38.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11およびII−13からII−37のいずれか1つの化合物。
実施形態II−39.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11およびII−13からII−37のいずれか1つの化合物。
実施形態II−40.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11およびII−13からII−39のいずれか1つの化合物。
実施形態II−41.Bは、
Figure 2021523113
である、実施形態II−1からII−11およびII−13からII−39のいずれか1つの化合物。
実施形態II−42.Rは、5〜12員ヘテロアリールであり、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CNまたは−C(O)NR−ヘテロアリールで置換されている、実施形態II−1からII−11およびII−13からII−41のいずれか1つの化合物。
実施形態II−43.化合物は、以下:
Figure 2021523113
の式を有する、実施形態II−1からII−42のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
実施形態II−44.以下:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
実施形態II−45.以下:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
実施形態II−46.以下:
Figure 2021523113
からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
実施形態II−47.実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤のうちの少なくとも1つを含む医薬組成物。
実施形態II−48.mTORにより介在される疾患または障害を処置する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態II−49.mTORにより介在される疾患または障害を防止する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの、1つまたはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態II−50.mTORにより介在される疾患または障害の危険性を低下させる方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの、1つまたはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態II−51.疾患は、癌または免疫介在性疾患である、実施形態II−47からII−49のいずれか1つの方法。
実施形態II−52.癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍および神経内分泌腫瘍から選択される、実施形態II−51の方法。
実施形態II−53.免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される、実施形態II−51の方法。
実施形態II−54.癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態II−55.癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍および神経内分泌腫瘍から選択される、実施形態II−54の方法。
実施形態II−56.免疫介在性疾患を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態II−57.免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される、実施形態II−56の方法。
実施形態II−58.加齢性病態を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの、1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
実施形態II−59.加齢性病態は、筋肉減少症、皮膚萎縮、筋消耗、脳萎縮、アテローム性動脈硬化、動脈硬化症、肺気腫、骨粗鬆症、骨関節炎、高血圧、勃起不全、認知症、ハンチントン病、アルツハイマー病、白内障、加齢性黄斑変性、前立腺癌、卒中、平均余命低下、腎機能障害、ならびに加齢性難聴、加齢に伴う運動困難(例えばフレイル)、認知機能低下、加齢性認知症、記憶障害、腱のこわばり、心臓肥大、ならびに収縮期機能および拡張機能不全のような心機能不全、免疫老化、癌、肥満ならびに糖尿病から選択される、実施形態II−58の方法。
実施形態II−60.mTORにより介在される疾患または状態の危険性を処置する、防止する、または低下させるのに使用するための、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態II−61.mTORにより介在される疾患または障害の危険性を処置する、防止する、または低下させるための医薬の生産における、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態II−62.癌を処置するのに使用するための、実施形態II−1からII−46のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態II−63.癌を処置するための医薬の生産における、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態II−64.免疫介在性疾患を処置するのに使用するための、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態II−65.免疫介在性疾患を処置するための医薬の生産における、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
実施形態II−66.加齢性病態を処置するのに使用するための、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
実施形態II−67.加齢性病態を処置するための医薬の生産における、実施形態II−1からII−46のいずれか1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
本開示は、以下の実施例および合成例によりさらに例証され、これらは、本開示を、本明細書に記載されている特定の手順の範囲または精神に限定すると解釈すべきではない。実施例は、ある実施形態を例証するために示されていること、および、それによる本開示の範囲の限定は意図されていないことは理解されるべきである。様々な他の実施形態、その改変および均等物に対する策が講じられるべき場合があり、この策により、それらに、本開示の精神および/または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく当業者が想到することはさらに理解されるべきである。
後続する実施例および本明細書の他の場所で使用される定義は、以下である:
Figure 2021523113
シリーズ1二官能性ラパログ
シリーズ1二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム1で示されている。スキーム1.これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のようなq=0から30であり、r=1から6である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由してR26でラパログに付着し得(式I)、ラパログは、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
シリーズ1二官能性ラパログ。
Figure 2021523113
シリーズ2二官能性ラパログ
シリーズ2二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム2で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。プレリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム2.シリーズ2二官能性ラパログ。
Figure 2021523113
シリーズ3二官能性ラパログ
シリーズ3二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム3で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。ポストリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム3.シリーズ3二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ4二官能性ラパログ
シリーズ4二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム4で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。プレおよびポストリンカーのアミンは、それぞれ、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム4.シリーズ4二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ5二官能性ラパログ
シリーズ5二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム5で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、プレリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム5.シリーズ5二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ6二官能性ラパログ
シリーズ6二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム6で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。ポストリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム6.シリーズ6二官能性ラパログ。
Figure 2021523113
シリーズ7二官能性ラパログ
シリーズ7二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム7で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。プレおよびポストリンカーのアミンは、それぞれ、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム7.シリーズ7二官能性ラパログ
Figure 2021523113
シリーズ8二官能性ラパログ
シリーズ8二官能性ラパログの一般的な構造は、以下のスキーム8で示されている。これらのタイプの二官能性ラパログでは、リンカーは、q=1から7のような、q=0から30である変形を含み得る。リンカーのアミンは、R=HおよびC1〜C6アルキル基のような置換を含み得る。ポストリンカーのアミンは、R=H、C1〜C6アルキル基、および4から8員環を含むシクロアルキルのような置換を含み得る。アミド部分は、オキシム連結断片を経由して、R26でラパログに付着し得(式I)、実施例セクションにおける表1で見出される変形を含む。mTOR活性部位阻害剤は、第一級または第二級アミンを経由してリンカーに付着し得、実施例セクションにおける表2で見出される変形を含み得る。
スキーム8.シリーズ8二官能性ラパログ
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
活性部位阻害剤モノマーの製造
モノマーA.5−(4−アミノ−1−(4−(アミノメチル)ベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ベンジルカルバメートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(3.8g、14.56mmol、1.0当量)のDMF(20mL)中溶液に、0℃でNaH(582.27mg、14.56mmol、60重量%、1.0当量)を加え、反応溶液をこの温度で30分間撹拌し、次いでtert−ブチル4−(ブロモメチル)ベンジルカルバメート(4.59g、15.29mmol、1.05当量)を0℃で反応液に加え、反応溶液を室温で2時間撹拌した。溶液をHO(80mL)中に注ぎ入れ、沈殿した固体を濾過した。固体ケーキをHO(2×10mL)で洗浄し、次いで減圧乾固して、tert−ブチル4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ベンジルカルバメート(5g、収率53%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C1821INの計算値:503.07;実測値503.2。
ステップ2:tert−ブチル4−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ベンジルカルバメートの合成
tert−ブチル4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ベンジルカルバメート(5g、7.68mmol、1.0当量),5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(2.40g、9.22mmol、1.2当量)およびPd(PPh(887.66mg、768.16μmol、0.1当量)のDME(100mL)およびHO(50mL)中2相懸濁液に、N下室温でNaCO(1.91g、23.04mmol、3.0当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液をEtOAc(3×50mL)により抽出した。有機相を合わせ、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から20%MeOH/EtOAc)により精製して、tert−ブチル4−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ベンジルカルバメート(4.5g、収率82%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2526の計算値:487.22;実測値487.2。
ステップ3:5−(4−アミノ−1−(4−(アミノメチル)ベンジル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル4−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ベンジルカルバメート(4.5g、6.29mmol、1.0当量)のDCM(50mL)中溶液に、0℃でTFA(30.80g、270.12mmol、20mL、42.95当量)を加えた。反応溶液を室温で2時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮して残留物を得、これをMeCN(10mL)に溶解し、次いでMTBE(100mL)中に注ぎ入れた。次いで沈殿した固体を濾過し、固体ケーキを減圧乾固して、5−[4−アミノ−1−[[4−(アミノメチル)フェニル]メチル]ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2−アミン(2.22g、収率71%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2018Oの計算値:387.16;実測値387.1。
モノマーB.2−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−オールトリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチルN−(4−{4−アミノ−3−[6−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−2−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}ブチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(300mg、694μmol、1.0当量)および(6−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(763mg、2.08mmol、3.0当量)のDMF(2.6mL)、EtOH(525μL)およびHO(350μL)中混合物に、Pd(OAc)(15.5mg、69μmol、0.1当量)、トリフェニルホスフィン(36.1mg、138μmol、0.2当量)および炭酸ナトリウム(440mg、4.16mmol、6.0当量)を加えた。反応液を80℃で20時間加熱し、室温に冷却し、HO(10mL)およびEtOAc(10mL)でクエンチした。混合物を分液漏斗に移し、水性相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaCl水溶液(1×20mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィー(20から85%EtOAc/ヘプタン)により精製して、生成物(201mg、収率46%)をオレンジ色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2933の計算値:528.27;実測値528.2。
ステップ2:tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(6−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
tert−ブチルN−(4−{4−アミノ−3−[6−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−2−イル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル}ブチル)カルバメート(1.0当量)のEtOH中溶液に、Pd/C(10mol%)を加える。反応液をHでパージし、LCMSにより決定される通りに出発材料が消費されるまで、反応液をHの雰囲気下で撹拌する。次いで反応液をEtOAcで希釈し、セライト上で濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を得る。
ステップ3:2−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−オールの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(6−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(1.0当量)の無水DCM中溶液に、0℃でTFA(50当量)を滴下添加する。反応液を0℃で撹拌し、室温に加温する。LCMSにより決定される通りに反応が完結している時点で、反応液を減圧下で濃縮する。残留物をMeCNで摩砕し、次いでMTBE中に10分かけて滴下する。上澄み液を除去し、沈殿物をN下濾取して、2−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−6−オールを得る。
モノマーC.5−(4−アミノ−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル6−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(5g、19.16mmol、1.0当量)のDMF(50.0mL)中懸濁液に、4℃でNaH(766.22mg、19.16mmol、60重量%、1.0当量)を加えた。混合物を4℃で30分間撹拌した。反応混合物に、4℃でDMF(30mL)中のtert−ブチル6−(ブロモメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(6.87g、21.07mmol、1.1当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで混合物を4℃に冷却し、HO(400mL)を加え、混合物を30分間撹拌した。得られた沈殿物を濾取して、粗製のtert−ブチル6−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(9.7g、収率76%)を薄黄色固体として得た。粗生成物を次のステップに直接使用した。
ステップ2:tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル6−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(9.7g、14.63mmol、1.0当量),5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(4.57g、17.55mmol、1.2当量)およびNaCO(7.75g、73.14mmol、5.0当量)のDME(120.0mL)およびHO(60mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(1.69g、1.46mmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(100mL)とHO(100mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(2×60mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(80mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1から100%EtOAc/石油エーテル、次いで20から50%MeOH/EtOAc)により精製して、tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(4.5g、収率58%)を薄黄色固体として得た。
ステップ3:5−(4−アミノ−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピラミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
TFA(32.5mL、438.97mmol、50.0当量)に、無溶媒で室温にてtert−ブチル6−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(4.5g、8.78mmol、1.0当量)を加えた。混合物を30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。油状残留物をMeCN(8mL)で摩砕し、次いでMTBE(350mL)中に10分かけて滴下した。上澄み液を除去し、次いで沈殿物をN下濾取して、5−(4−アミノ−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(5.72g、収率100%超)を薄ピンク色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2220Oの計算値:413.18;実測値413.2。
モノマーD.2−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−7−オールトリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−(4−アミノ−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−7−メトキシ−1H−インドール−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(1.0当量)および(1−(tert−ブトキシカルボニル)−7−メトキシ−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(3.0当量)のDMEおよびHO中混合物に、Pd(PPh(0.1当量)および炭酸ナトリウム(6.0当量)を加える。LCMSおよびTLC分析により決定される通りに完結するまで、反応液を80℃で加熱する。次いで反応液をHOおよびEtOAcでクエンチする。混合物を分液漏斗に移し、水性相をEtOAcで抽出する。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。シリカゲル上でのクロマトグラフィーの後、所望の生成物を単離する。
ステップ2:tert−ブチル2−(4−アミノ−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−7−ヒドロキシ−1H−インドール−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル2−(4−アミノ−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−7−メトキシ−1H−インドール−1−カルボキシレート(1.0当量)のDCM中溶液に、−10℃でBBr(2.0当量)を加える。LCMSにより決定される通りに出発材料が消費されるまで、反応液を撹拌する。反応液を飽和NaHCO水溶液をゆっくり加えることによりクエンチし、分液漏斗に移し、混合物をDCMで抽出する。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。シリカゲル上でのクロマトグラフィーの後、所望の生成物を単離する。
ステップ3:2−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−7−オールの合成
tert−ブチル2−(4−アミノ−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−7−ヒドロキシ−1H−インドール−1−カルボキシレート(1.0当量)のDCM中溶液に、0℃でTFAを滴下添加する。反応液を0℃で撹拌し、室温に加温する。LCMSにより決定される通りに反応が完結している時点で、反応液を減圧下で濃縮する。残留物をMeCNで摩砕し、次いでMTBE中に10分かけて滴下する。上澄み液を除去し、沈殿物をN下濾取して、2−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−7−オールを得る。
モノマーE.5−(4−アミノ−1−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(3g、11.49mmol、1.0当量)のDMA(30mL)中溶液に、tert−ブチル4−(ブロモメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.36g、12.07mmol、1.05当量)およびKCO(4.77g、34.48mmol、3.0当量)を加え、次いで反応液を80℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過してKCOを除去し、濾液をHO(200mL)中に注ぎ入れた。次いで沈殿した固体を濾過して、tert−ブチル4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3g、収率57%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1623INの計算値:459.10;実測値459.1。
ステップ2:tert−ブチル4−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3g、6.55mmol、1.0当量)および5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(2.04g、7.86mmol、1.2当量)およびNaCO(3.47g、32.73mmol、5.0当量)のDME(60mL)およびHO(30mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(756.43mg、654.60μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。2つのバッチを共に合わせた。反応混合物を冷却し、EtOAc(500mL)とHO(500mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(3×300mL)で抽出した。全ての有機層を合わせ、ブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、tert−ブチル4−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(4.5g、収率74%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2328の計算値:465.24;実測値465.2。
ステップ3:5−(4−アミノ−1−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル4−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.5g、5.38mmol、1.0当量)のTFA(25mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮して、TFAを除去した。残留物をMTBE(400mL)に加え、固体が沈殿し、次いでこれを濾過して、5−(4−アミノ−1−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(2.7g、収率100%超)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1820Oの計算値:365.18;実測値365.1。
モノマーF.2−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−5−オールトリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(1.0g、2.31mmol、1.0当量)のジオキサン(10.5mL)およびHO(3.5mL)中溶液に、N下室温で(1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(1.54g、2.78mmol、1.2当量)、KPO(1.47g、6.94mmol、3.0当量)、Pd(dba)(211.84mg、231.34μmol、0.1当量)およびSPhos(189.95mg、462.69μmol、0.2当量)を加えた。密封管をマイクロ波中150℃で20分間加熱した。これをさらに9バッチ繰り返した。10バッチを合わせ、反応混合物を冷却し、EtOAc(60mL)とHO(80mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(60mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィー(1から75%EtOAc/石油エーテル)により精製した。所望のフラクションを合わせ、減圧下で蒸発させて、tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(10g、収率60%)を薄黄色固体として得た。
ステップ2:tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(10g、18.12mmol、1.0当量)のTHF(100mL)中混合物に、N下室温でTBAF・3HO(1M、54.37mL、3.0当量)を一度に加えた。混合物を1時間撹拌し、次いでHO(100mL)を反応混合物に加えた。層を分離し、水性相をEtOAc(2×80mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1から67%EtOAc/石油エーテル)により精製して、tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(7g、収率87%)を薄ピンク色固体として得た。
ステップ3:2−[4−アミノ−1−(4−アミノブチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−1H−インドール−5−オールの合成
TFA(50.0mL、675.26mmol、38.9当量)に、室温でtert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(7.6g、17.37mmol、1.0当量)を加えた。混合物を40分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。油状残留物をMeCN(20mL)で摩砕し、次いでMTBE(300mL)中に10分間滴下添加した。上澄み液を除去し、次いで沈殿物をN下濾取して、2−[4−アミノ−1−(4−アミノブチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−1H−インドール−5−オール(7.79g、収率91%、TFA)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1719Oの計算値:338.17;実測値338.2。
モノマーG.5−(4−アミノ−1−(アゼチジン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
0℃に冷却した3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(4g、15.32mmol、1.0当量)、tert−ブチル3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(3.01g、16.09mmol、1.05当量)およびPPh(6.03g、22.99mmol、1.5当量)のTHF(80mL)中溶液に、DIAD(4.47mL、22.99mmol、1.5当量)を滴下添加した。添加が完結した後、反応液を室温で14時間撹拌した。反応液をHO(200mL)中に注ぎ入れ、次いでEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(2×50mL)で洗浄した。有機相をNaSOで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、tert−ブチル3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(4.2g、収率64%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1419INの計算値:431.07;実測値431.0。
ステップ2:tert−ブチル3−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(4g、9.30mmol、1.0当量)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(2.90g、11.16mmol、1.2当量)およびNaCO(4.93g、46.49mmol、5.0当量)のDME(100mL)およびHO(50mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(1.07g、929.71μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液をEtOAc(3×50mL)により抽出した。有機層を合わせ、ブライン(10mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から20%MeOH/EtOAc)により精製して、tert−ブチル3−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(3.5g、収率80%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2124の計算値:437.20;実測値437.2。
ステップ3:5−(4−アミノ−1−(アゼチジン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル3−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(3.29g、6.87mmol、1.0当量)のDCM(20mL)中溶液に、0℃でTFA(7.50mL、101.30mmol、14.7当量)を加えた。反応液を室温に加温し、2時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をMeCN(6mL)に溶解し、次いでMTBE(80mL)中に注ぎ入れた。固体が沈殿し、これを濾過し、固体ケーキを減圧乾固して、5−[4−アミノ−1−(アゼチジン−3−イルメチル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2−アミン(4.34g、収率100%超、TFA)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1616Oの計算値:337.15;実測値337.1。
モノマーH.5−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]−オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
本モノマーは、Nature2015年、534巻、272〜276頁に概説された手順に従って合成し、これは参照によってその全体を組み入れる。
モノマーI.5−(4−アミノ−1−(ピロリジン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(4.5g、17.24mmol、1.0当量)、tert−ブチル3−(ブロモメチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(4.78g、18.10mmol、1.05当量)およびKCO(7.15g、51.72mmol、3.0当量)のDMA(40mL)中懸濁液を、85℃に加熱した。反応液を85℃で3時間撹拌し、この時点で溶液を室温に冷却した。次いで、HO(80mL)を反応液に加え、固体が沈殿した。混合物を濾過し、固体ケーキをHO(2×40mL)で洗浄し、次いで減圧乾固して、tert−ブチル3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(6g、収率78%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1521INの計算値:445.08;実測値445.1。
ステップ2:tert−ブチル3−[[4−アミノ−3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]メチル]ピロリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル3−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(4g、9.00mmol、1.0当量)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(2.81g、10.80mmol、1.2当量)およびNaCO(4.77g、45.02mmol、5.0当量)のDME(120mL)およびHO(60mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(1.04g、900.35μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液をEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、ブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から20%MeOH/EtOAc)により精製して、tert−ブチル3−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(3g、収率64%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2226の計算値:451.21、実測値451.2。
ステップ3:5−(4−アミノ−1−(ピロリジン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル3−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピロリジン−1−カルボキシレート(3g、6.66mmol、1.0当量)のDCM(40mL)中溶液に、0℃でTFA(20mL)を滴下添加した。反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。次いで反応溶液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をMeCN(4mL)に溶解し、次いでMTBE(100mL)中に注ぎ入れ、固体が沈殿した。固体を濾過し、ケーキを減圧乾固して、5−(4−アミノ−1−(ピロリジン−3−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(4.00g、収率100%超、TFA)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1718Oの計算値:351.17;実測値351.2。
モノマーJ.1−(4−アミノブチル)−3−(7−メトキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−(4−アミノ−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−7−メトキシ−1H−インドール−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(1.0当量)および(1−(tert−ブトキシカルボニル)−7−メトキシ−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(3.0当量)のDMEおよびHO中混合物に、Pd(PPh(0.1当量)および炭酸ナトリウム(6.0当量)を加える。LCMSおよびTLC分析により決定される通りに完結するまで、反応液を80℃で加熱する。次いで反応液をHOおよびEtOAcでクエンチする。混合物を分液漏斗に移し、水性相をEtOAcで抽出する。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。シリカゲル上でのクロマトグラフィーの後、所望の生成物を単離する。
ステップ2:1−(4−アミノブチル)−3−(7−メトキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
tert−ブチル2−(4−アミノ−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−7−ヒドロキシ−1H−インドール−1−カルボキシレート(1.0当量)のDCM中溶液に、0℃でTFAを滴下添加する。反応液を0℃で撹拌し、室温に加温する。LCMSにより決定される通りに反応が完結している時点で、反応液を減圧下で濃縮する。残留物をMeCNで摩砕し、次いでMTBE中に10分かけて滴下する。上澄み液を除去し、沈殿物をN下濾取して、1−(4−アミノブチル)−3−(7−メトキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンを得る。
モノマーK.1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロ酢酸塩の合成。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル(4−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(300mg、694μmol、1.0当量)のMeOH(14mL)中混合物に、0℃で亜鉛末(226mg、3.46mmol、5.0当量)を加えた。飽和NHCl水溶液(14mL)を反応混合物に加え、反応液を室温に加温し、18時間撹拌した。反応液をEtOAc(40mL)およびHO(10mL)によりクエンチし、混合物を分液漏斗に移した。水性相をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(15mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(210mg、収率99%)を薄黄色固体として得、これをさらには精製せずに使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1422の計算値:307.19;実測値307.1。
ステップ2:1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(210mg、691μmol)のDCM(3.5mL)中溶液に、0℃でTFA(3.5mL)を滴下添加した。3時間後、反応液を室温に加温し、減圧下で濃縮して、生成物のトリフルオロ酢酸塩(220mg、収率99%)を茶褐色油状物として得、これをさらには精製せずに使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C14の計算値:207.13;実測値207.1。
モノマーL.1−[4−(ピペラジン−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−9−(キノリン−3−イル)−1H,2H−ベンゾ[h]1,6−ナフチリジン−2−オン
Figure 2021523113
本モノマーの製造は文献にて以前に報告されている。以下の参考文献を参照のこと:i)Liu、Qingsong;Chang、Jae Won;Wang、Jinhua;Kang、Seong A.;Thoreen、Carson C.;Markhard、Andrew;Hur、Wooyoung;Zhang、Jianming;Sim、Taebo;Sabatini、David M.;らのJournal of Medicinal Chemistry(2010年)、53巻(19号)、7146〜7155頁。ii)Gray、Nathanael;Chang、Jae Won;Zhang、Jianming;Thoreen、Carson C.;Kang、Seong Woo Anthony;Sabatini、David M.;Liu、QingsongのPCT国際特許出願(2010年)、WO2010044885A2号、これらは参照によってその全体を組み入れる。
モノマーM.5−(1−(4−アミノブチル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:3−ヨード−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(10.5g、40.23mmol、1.0当量)のDMF(170.0mL)中懸濁液を、室温にてCsCO(19.7g、60.34mmol、1.5当量)および[クロロ(ジフェニル)メチル]ベンゼン(13.5g、48.27mmol、1.2当量)で処理した。反応混合物を窒素雰囲気下70℃で4時間撹拌した。反応混合物をHO(1200mL)に加えた。沈殿物を濾過し、HOで洗浄した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から60%EtOAc/石油エーテル)により精製して、3−ヨード−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(15.40g、収率73.5%)を白色固体として得た。
ステップ2:3−ヨード−N,N−ジメチル−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
NaH(2.98g、74.50mmol、60重量%、2.5当量)のDMF(150mL)中懸濁液に、0℃で3−ヨード−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(15.0g、29.80mmol、1.0当量)のDMF(50mL)中溶液を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌した。次いで反応混合物に0℃でヨードメタン(16.92g、119.20mmol、7.42mL、4.0当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、この時点でHO(1400mL)を0℃で加えた。混合物を0℃でさらに10分間撹拌した。得られた沈殿物を濾取して粗生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(1%から25%EtOAc/石油エーテル)により2回精製して、3−ヨード−N,N−ジメチル−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(9.0g、収率89%)を白色固体として得た。
ステップ3:3−ヨード−N,N−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
TFA(19.1mL、258.1mmol、15.0当量)のDCM(100.0mL)中冷却溶液に、4℃で3−ヨード−N,N−ジメチル−1−トリチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(9.10g、17.12mmol、1.0当量)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。残留物をHO(100mL)中に注ぎ入れ、水性相をDCM(2×50mL)で抽出した。次いで溶液がpH8になるまで、水性相にNaHCOの飽和水溶液を加えた。得られた沈殿物を濾取して、3−ヨード−N,N−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(3.40g、収率68.7%)を白色固体として得た。
ステップ4:tert−ブチル(4−(4−(ジメチルアミノ)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
3−ヨード−N,N−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1.7g、5.88mmol、1.0当量)のDMF(20mL)中懸濁液に、4℃でNaH(247mg、6.17mmol、60重量%、1.05当量)を加えた。混合物を4℃で30分間撹拌した。次いで反応混合物に4℃でDMF(10mL)中のtert−ブチルN−(4−ブロモブチル)カルバメート(2.22g、8.82mmol、1.81mL、1.5当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで混合物に4℃でHO(100mL)を加えた。混合物を4℃でさらに30分間撹拌し、得られた沈殿物を濾取して、粗生成物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から75%EtOAc/石油エーテル)により精製して、tert−ブチル(4−(4−(ジメチルアミノ)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(2.0g、収率56%)を白色固体として得た。
ステップ5:tert−ブチル(4−(3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(4−(ジメチルアミノ)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(4.0g、8.69mmol、1.0当量),5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(3.4g、13.03mmol、1.5当量)およびNaCO(4.6g、43.45mmol、5.0当量)のDME(80.0mL)およびHO(40.0mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(1.0g、868.98μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。次いで反応混合物を冷却し、EtOAc(300mL)とHO(600mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(2×60mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗製材料をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン続いて20%MeOH/EtOAc)により精製した。所望のフラクションを合わせ、減圧下で濃縮して、tert−ブチル(4−(3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピルアミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(3.2g、収率78.9%)を薄茶褐色固体として得た。
ステップ6:5−(1−(4−アミノブチル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
TFA(20.82mL、281.27mmol、36.5当量)に、室温でtert−ブチル(4−(3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(3.6g、7.72mmol、1.0当量)を加えた。混合物を30分間撹拌し、この時点で混合物を減圧下で濃縮した。油状残留物をMeCN(8mL)およびMTBE(60mL)で10分間摩砕した。上澄み液を除去し、次いで沈殿物をN下濾取して、5−(1−(4−アミノブチル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピラミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(4.0g、粗製物、TFA)を薄茶褐色固体として得た。
1M NaOH(107.2mL、14.7当量)に、室温で5−(1−(4−アミノブチル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(3.5g、粗製物、TFA)を加えた。混合物を10分間撹拌し、次いで水性相をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。TFA(539.37μL、7.28mmol、1.0当量)を加え、減圧下で濃縮した。次いでMeCN(10mL)を、続いてMTBE(150mL)を加えた。得られた沈殿物を濾取して、5−(1−(4−アミノブチル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(1.3g、収率36.6%、TFA)を薄茶褐色生成物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1822Oの計算値:367.19;実測値367.1。
モノマーN.6−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ−[d]イソオキサゾール−3−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)カルバメートの合成
tert−ブチル(6−ブロモベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)カルバメート(1.0当量)のジオキサン中溶液に、Pd(PPh(0.1当量)、炭酸ナトリウム(6.0当量)およびビス(ピナコラト)ジボロン(3.0当量)を加える。LCMSおよびTLC分析により決定される通りに完結するまで、反応混合物を撹拌し、加熱する。反応液を室温に冷却し、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、混合物を分液漏斗に移す。水性相をEtOAcで抽出し、有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した後、所望の生成物を単離する。
ステップ2:tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(1.0当量)およびtert−ブチル(6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)カルバメート(3.0当量)のDMEおよびHO中混合物に、Pd(PPh(0.1当量)および炭酸ナトリウム(6.0当量)を加える。LCMSおよびTLC分析により決定される通りに完結するまで、反応液を80℃で加熱する。次いで反応液をHOおよびEtOAcでクエンチする。混合物を分液漏斗に移し、水性相をEtOAcで抽出する。有機相を飽和NaCl水溶液で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮する。シリカゲル上でのクロマトグラフィーの後、所望の生成物を単離する。
ステップ3:6−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ−[d]イソオキサゾール−3−アミンの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ベンゾ[d]イソオキサゾール−6−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(1.0当量)のDCM中溶液に、0℃でTFAを滴下添加する。反応液を0℃で撹拌し、室温に加温する。LCMSにより決定される通りに反応が完結している時点で、反応液を減圧下で濃縮する。残留物をMeCNで摩砕し、次いでMTBE中に10分かけて滴下添加する。上澄み液を除去し、沈殿物をN下濾取して、6−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ−[d]イソオキサゾール−3−アミンを得る。
モノマーO.4−(5−(4−モルホリノ−1−(1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル)−1H−インドール−1−イル)ブタン−1−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
本モノマーの合成は、塩基性条件下でのWAY−600(CAS番号1062159−35−6)のtert−ブチル(4−ブロモブチル)カルバメートでのアルキル化、続いてTFAを使用するBoc−脱保護化により行って、TFA塩を得る。
WAY−600を製造するための参考文献:Discovery of Potent and Selective Inhibitors of the Mammalian Target of Rapamycin(mTOR) Kinase:Nowak、P.;Cole、D.C.;Brooijmans、N.;Bursavich、M.G.;Curran、K.J.;Ellingboe、J.W.;Gibbons、J.J.;Hollander、I.;Hu、Y.;Kaplan、J.;Malwitz、D.J.;Toral−Barza、L.;Verheijen、J.C.;Zask、A.;Zhang、W.−G.;Yu、K.2009年;Journal of Medicinal Chemistry52巻、22号、7081〜89頁,これは参照によってその全体を組み入れる。
モノマーP.2−(4−(8−(6−(アミノメチル)キノリン−3−イル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)フェニル)−2−メチルプロパンニトリルトリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
本モノマーの合成は、メチル3−ブロモキノリン−6−カルボキシレートから出発して鈴木反応のカップリングパートナーである(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)キノリン−6−イル)−N−boc−メタンアミンの合成を最初に行う。水素化アルミニウムリチウムを用いるメチルエステルの還元、続いてフタルイミドを用いる光延反応およびヒドラジン開裂により、ベンジル酸アミンが得られる。ジ−tert−ブチルジカルボネートを用いるベンジル酸アミンの保護化、続いて宮浦ホウ素化反応により、(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)キノリン−6−イル)−N−boc−メタンアミンが得られる。
6−ブロモ−4−クロロ−3−ニトロキノリンを用いる2−(4−アミノフェニル)−2−メチルプロパンニトリルのSAr反応により、置換されたアミノ−ニトロ−ピリジンが得られる。水素雰囲気下でラネーNiを用いるニトロ基の還元、続いてトリクロロメチルクロロホルメートを用いる環化により、アリール置換尿素が得られる。テトラブチルアンモニウムブロミドおよび水酸化ナトリウムにより媒介されるヨウ化メチルを用いる尿素の遊離N−Hの置換、続いて(3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)キノリン−6−イル)−N−boc−メタンアミンの鈴木カップリング、次いでTFAを使用するBoc−脱保護化により、TFA塩が得られる。
2−[4−(8−ブロモ−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−フェニル]−2−メチル−プロピオニトリルを製造するための参考文献:Vannucchi、A.M.;Bogani、C.;Bartalucci、N.2016年。JAK PI3K/mTOR combination therapy。US9358229号。Novartis Pharma AG、Incyte Corporation、これは参照によってその全体を組み入れる。
モノマーQ.8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−1−[4−(ピペラジン−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H,2H,3H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン
Figure 2021523113
本モノマーは、BGT226(CAS番号1245537−68−1)として知られている市販されている化学品である。本出願を作成時点において、これは遊離アミンとしていくつかの販売業者から購入可能であった。
モノマーR.3−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−(4,5−ジヒドロチアゾール−2−イル)ベンズアミドトリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(3−((4,5−ジヒドロチアゾール−2−イル)カルバモイル)フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメートの合成
(3−((4,5−ジヒドロチアゾール−2−イル)カルバモイル)フェニル)ボロン酸(500mg、1.15mmol、1.0当量)およびtert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(575mg、2.30mmol、2.0当量)のジオキサン(19.1mL)、EtOH(3.8mL)およびHO(2.3mL)中溶液に、Pd(PPh(265mg、230μmol、0.2当量)および炭酸ナトリウム(730mg、6.89mmol、6.0当量)を加えた。黄色透明溶液が生成するまで、反応混合物を超音波処理し、その後これを80℃で14時間加熱した。次いで反応液を飽和NaCl水溶液(30mL)で希釈し、混合物を分液漏斗に移した。水性相をDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から15%MeOH/DCM)にかけた後、所望の生成物を黄色固体として単離した(324mg、収率53%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2430Sの計算値:511.22;実測値511.2。
ステップ2:3−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−N−(4,5−ジヒドロチアゾール−2−イル)ベンズアミドの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(3−((4,5−ジヒドロチアゾール−2−イル)カルバモイル)フェニル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(324mg、614μmol)のDCM(4.1mL)中溶液に、0℃でTFA(1.5mL)を滴下添加した。1時間後、反応液を室温に加温し、減圧下で濃縮して、生成物のトリフルオロ酢酸塩を黄色固体として得た(320mg、99%)。さらには精製せずに使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1922OSの計算値:411.16;実測値411.1
モノマーS.2−(5−(4−モルホリノ−1−(1−(ピリジン−3−イルメチル)ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル)−1H−インドール−3−イル)エタン−1−アミン。
Figure 2021523113
本モノマーの合成は、3−((4−ヒドラジネイルピペリジン−1−イル)メチル)ピリジン塩酸塩を用いる2,4,6−トリクロロピリミジン−5−カルバルデヒドの縮合により行う。生成物とモルホリンとの反応、続いてボロン酸エステルとの鈴木反応により、Boc−保護化アミンが得られる。最後にTFAを用いる脱保護化により、モノマーが得られる。本合成ルートは、以下の参考文献にて報告されている関連性の高い構造の製造に厳密に従う:i)Nowak、Pawel;Cole、Derek C.;Brooijmans、Natasja;Curran、Kevin J.;Ellingboe、John W.;Gibbons、James J.;Hollander、Irwin;Hu、Yong Bo;Kaplan、Joshua;Malwitz、David J.;らのJournal of Medicinal Chemistry(2009年)、52巻(22号)、7081〜7089頁。ii)Zask、Arie;Nowak、Pawel Wojciech;Verheijen、Jeroen;Curran、Kevin J.;Kaplan、Joshua;Malwitz、David;Bursavich、Matthew Gregory;Cole、Derek Cecil;Ayral−Kaloustian、Semiramis;Yu、Ker;らのPCT国際特許出願(2008年)、WO2008115974 A2 20080925号、これらは参照によってその全体を組み入れる。
モノマーT.1−(4−アミノブチル)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)カルバメート(496mg、1.14mmol、1.0当量)のDCM(5.7mL)中混合物に、0℃でTFA(1.5mL)を滴下添加した。反応液を0℃で1時間撹拌し、この時点で反応液を減圧下で濃縮して、黄色固体を得(505mg、収率99%)、これをさらには精製せずに使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C13INの計算値:333.02;実測値332.9。
モノマーU.5−(4−アミノ−1−(4−(メチルアミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル(4−ヒドロキシブチル)(メチル)カルバメートの合成
4−(メチルアミノ)ブタン−1−オール(0.5g、4.85mmol、104.2mL、1.0当量)のDCM(10mL)中溶液に、室温でBocO(1.06g、4.85mmol、1.11mL、1.0当量)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで混合物を減圧下30℃で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(100/1から3/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチル(4−ヒドロキシブチル)(メチル)カルバメート(0.9g、収率91.4%)を無色油状物として得た。
ステップ2:tert−ブチル(4−ブロモブチル)(メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−ヒドロキシブチル)(メチル)カルバメート(0.9g、4.43mmol、1.0当量)のTHF(20mL)中溶液に、室温でPPh(2.21g、8.41mmol、1.9当量)およびCBr(2.79g、8.41mmol、1.9当量)を加えた。混合物を1時間撹拌し、次いで反応混合物を濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から4/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチル(4−ブロモブチル)(メチル)カルバメート(1.1g、収率93.3%)を無色油状物として得た。
ステップ3:tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)(メチル)カルバメートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(0.9g、3.45mmol、1.0当量)のDMF(10mL)中懸濁液に、4℃でNaH(137.92mg、3.45mmol、60重量%、1.0当量)を加えた。混合物を4℃で30分間撹拌し、次いでtert−ブチル(4−ブロモブチル)(メチル)カルバメート(1.01g、3.79mmol、25.92mL、1.1当量)のDMF(3mL)中溶液を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、この時点でHO(100mL)を加えた。水性相をEtOAc(3×30mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)(メチル)カルバメート(1.2g、収率78%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1523INの計算値:447.10;実測値447.1。
ステップ4:tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)(メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)(メチル)カルバメート(1.2g、2.69mmol、1.0当量)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(1.19g、3.23mmol、1.2当量)およびNaCO(1.42g、13.44mmol、5.0当量)のDME(20mL)およびHO(10mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(310.71mg、268.89μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌し、次いで反応混合物を冷却し、EtOAc(20mL)とHO(15mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から4/1のEtOAc/MeOH)により精製して、tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)(メチル)カルバメート(0.78g、収率62.5%)をオレンジ色固体として得た。
ステップ5:5−(4−アミノ−1−(4−(メチルアミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル(4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)(メチル)カルバメート(0.78g、1.72mmol、1.0当量)のTFA(5mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、油状残留物をMeCN(1mL)で摩砕し、次いでMTBE(100mL)に加えた。上澄み液を除去し、次いで沈殿物をN下濾取して、5−(4−アミノ−1−(4−(メチルアミノ)ブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンビス−トリフルオロスルホネート(0.959g、収率93%)をオレンジ色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1720Oの計算値:353.18;実測値353.1。
モノマーV.1−(4−(4−(5−(アミノメチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[(2−クロロピリミジン−5−イル)メチル]カルバメートの合成
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニルカルバメート(7.33g、33.74mmol、1.0当量)のDMF(80mL)中溶液に、0℃でNaH(1.62g、40.49mmol、60重量%、1.2当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで5−(ブロモメチル)−2−クロロ−ピリミジン(7g、33.74mmol、1当量)を加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで混合物を飽和NHCl(300mL)中に注ぎ入れ、5分間撹拌した。水性相をEtOAc(3×80mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(20:1から1:1石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[(2−クロロピリミジン−5−イル)メチル]カルバメート(7.0g、収率60.3%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1522ClNの計算値:344.14;実測値344.2。
ステップ2:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[[2−[4−[4−[8−(6−メトキシ−3−ピリジル)−3−メチル−2−オキソ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル]メチル]カルバメートの合成
8−(6−メトキシ−3−ピリジル)−3−メチル−1−[4−ピペラジン−1−イル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オン(0.4g、748.32μmol、1.0当量)のMeCN(7mL)中溶液に、室温でtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[(2−クロロピリミジン−5−イル)メチル]カルバメート(514.55mg、1.50mmol、2.0当量)およびKCO(413.69mg、2.99mmol、4当量)を加えた。反応混合物を80℃で14時間撹拌し、次いで混合物を室温に冷却し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をMTBE(5mL)で洗浄することにより精製して、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[[2−[4−[4−[8−(6−メトキシ−3−ピリジル)−3−メチル−2−オキソ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル]メチル]カルバメート(0.57g、収率90.5%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C4346の計算値:842.36;実測値842.7
ステップ3:1−[4−[4−[5−(アミノメチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(6−メトキシ−3−ピリジル)−3−メチル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オンの合成
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[[2−[4−[4−[8−(6−メトキシ−3−ピリジル)−3−メチル−2−オキソ−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]−2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル]メチル]カルバメート(0.95g、1.13mmol、1当量)のTFA(10mL)中溶液を、室温で1時間撹拌し、この時点で溶媒を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN(10mL)に溶解し、次いで溶液をMTBE(150mL)に滴下添加した。沈殿物を集めて、1−[4−[4−[5−(アミノメチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル]−8−(6−メトキシ−3−ピリジル)−3−メチル−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−オントリフルオロメタンスルホネート(0.778g、収率84.8%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3330の計算値:642.26;実測値642.4
モノマーW.1−(4−アミノブチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチルN−[4−[4−アミノ−3−(1H−インドール−5−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ブチル]カルバメートの合成
tert−ブチルN−[4−(4−アミノ−3−ヨード−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル]カルバメート(8g、18.51mmol、1当量)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(5.42g、22.21mmol、1.2当量)およびNaCO(9.81g、92.54mmol、5当量)のジグライム(160mL)およびHO(80mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(2.14g、1.85mmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液をEtOAc(500mL)とHO(500mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(3×300mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、次いで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1石油エーテル/EtOAc次いで4/1のEtOAc/MeOH)により精製して、tert−ブチルN−[4−[4−アミノ−3−(1H−インドール−5−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ブチル]カルバメート(6.6g、収率84.6%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2227の計算値:422.22;実測値423.3。
ステップ2:1−(4−アミノブチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
tert−ブチルN−[4−[4−アミノ−3−(1H−インドール−5−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ブチル]カルバメート(6.6g、15.66mmol、1当量)にTFA(66mL)を加え、次いでこれを室温で30分間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮してTFAを除去し、次いでMTBE(400mL)を残留物に加えた。懸濁液を15分間撹拌し、この時点で黄色固体を濾過し、固体のケーキを減圧乾固して、1−(4−アミノブチル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(10.2g、収率97.1%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1618の計算値:323.17;実測値323.1。
モノマーX.2−(4−アミノ−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−5−オール2,2,2−トリフルオロアセテート。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル6−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(1g、1.97mmol、1.0当量)のジオキサン(10.5mL)およびHO(3.5mL)中溶液に、N下室温で(1−(tert−ブトキシカルボニル)−5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)ボロン酸(1.16g、2.96mmol、1.5当量)、KPO(1.26g、5.92mmol、3.0当量)、Pd(dba)(180.85mg、197.50μmol、0.1当量)およびSPhos(162.16mg、394.99μmol、0.2当量)を加えた。密封管をマイクロ波下150℃で20分間加熱した。次いで反応混合物を冷却し、6つの個別のバッチを共に合わせた。反応混合物をEtOAc(100mL)とHO(100mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(3×80mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水した。溶液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗製材料をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(100/1から1/4石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(6.17g、収率82.9%)を薄黄色固体として得た。
ステップ2:tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(5−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(6.17g、9.86mmol、1.0当量)のTHF(100mL)中混合物に、N下0℃でテトラブチルアンモニウムフルオリド三水和物(1M、10.84mL、1.1当量)を一度で加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いでHO(100mL)に加えた。水性相をEtOAc(3×80mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(2×80mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/1から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(4g、収率79.3%)を薄ピンク色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2829の計算値:512.24;実測値512.3。
ステップ3:2−(4−アミノ−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−5−オール2,2,2−トリフルオロアセテートの合成
tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(5−ヒドロキシ−1H−インドール−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(4.5g、8.80mmol、1.0当量)のMeOH(50mL)中溶液に、室温でMeOH中HCl(4M、50mL、22.7当量)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。粗生成物にEtOAc(100mL)を加え、得られた沈殿物をN下濾取して、2−(4−アミノ−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1H−インドール−5−オール2,2,2−トリフルオロアセテート(4.1g、収率85.0%、3HCl)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2321Oの計算値:412.19;実測値412.1。
モノマーY.3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン2,2,2−トリフルオロアセテート。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル6−(ブロモメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
NBS(34.07g、191.39mmol、4当量)のTHF(200mL)中溶液を、0℃でtert−ブチル6−(ヒドロキシメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(12.6g、47.85mmol、1.0当量)およびトリフェニルホスフィン(37.65g、143.55mmol、3.0当量)のTHF(200mL)中溶液に少しずつ加えた。添加が完結した後、混合物を室温で1時間撹拌した。EtOAc(150mL)を加え、混合物をHO(200mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(100/1から10/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチル6−(ブロモメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(8.56g、収率54.8%)を薄黄色固体として得た。
ステップ2:tert−ブチル6−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(9.5g、36.40mmol、1.0当量)のDMF(110mL)中懸濁液に、0℃でNaH(1.46g、36.40mmol、60重量%、1.0当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、この時点でtert−ブチル6−(ブロモメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(12.47g、38.22mmol、1.05当量)のDMF(40mL)中溶液を0℃で加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、次いでHO(1000mL)を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで得られた沈殿物を濾取して、tert−ブチル6−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(17.8g、収率76.3%)を薄黄色固体として得、これを次のステップに直接使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2023INの計算値:507.10;実測値507.1。
ステップ3:tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル6−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(6.5g、10.14mmol、1.0当量)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(2.97g、12.16mmol、1.2当量)およびNaCO(5.37g、50.68mmol、5.0当量)のジグライム(100mL)およびHO(50mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(1.17g、1.01mmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。次いで反応混合物を冷却し、EtOAc(100mL)とHO(100mL)との間で分配した。水性層を分離し、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0/1から1/4のMeOH/EtOAc)により精製して、tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピラミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(3.77g、収率72.1%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2728の計算値:497.24;実測値497.3。
ステップ4:3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン2,2,2−トリフルオロアセテートの合成
tert−ブチル6−((4−アミノ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(3.77g、7.59mmol、1.0当量)を、室温でTFA(85.36mL、1.15mol、151.8当量)に加えた。反応混合物を1時間撹拌した。次いでこれを減圧下で濃縮し、油状残留物をMeCN(3mL)で摩砕し、次いでMTBE(200mL)中に5分かけて滴下した。上澄み液を除去し、次いで沈殿物をN下濾取して生成物を得、これをMeCN(20mL)に溶解し、最後に減圧下で濃縮して、3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン2,2,2−トリフルオロアセテート(4.84g、収率85.0%、3TFA)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2220の計算値:397.19;実測値397.2。
モノマーZ.(4−((2−アミノエチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチルフェニル)(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)メタノン2,2,2−トリフルオロアセテート。
Figure 2021523113
ステップ1:メチル3,4−ジフルオロ−2−メチルベンゾエートの合成
3,4−ジフルオロ−2−メチル安息香酸(2g、11.62mmol、1.0当量)のDMF(20mL)中溶液に、室温でKCO(4.82g、34.86mmol、3.0当量)およびヨードメタン(3.26mL、52.29mmol、4.5当量)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。メチル3,4−ジフルオロ−2−メチルベンゾエートのDMF中溶液(20mL)を次のステップに直接使用した。
ステップ2:メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)チオ)−3−フルオロ−2−メチルベンゾエートの合成
メチル3,4−ジフルオロ−2−メチルベンゾエート(2.16g、11.28mmol、1.0当量)のDMF(20mL)中溶液に、室温でtert−ブチル(2−メルカプトエチル)カルバメート(2.0g、11.28mmol、1当量)およびKCO(3.12g、22.56mmol、2.0当量)を加えた。反応液を110℃で12時間撹拌し、この時点で混合物をHO(50mL)に加えた。次いで水性溶液をEtOAc(3×30mL)で抽出し、有機相を合わせ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から3/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)チオ)−3−フルオロ−2−メチルベンゾエート(3g、収率76.0%)を薄黄色固体として得た。
ステップ3:メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチルベンゾエートの合成
メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)チオ)−3−フルオロ−2−メチルベンゾエート(3.3g、9.61mmol、1.0当量)、NaOH(2M、4.80mL、1.0当量)およびNaHCO(2.42g、28.83mmol、3.0当量)のアセトン(30mL)中溶液に、過硫酸水素カリウム(12.35g、20.08mmol、2.1当量)を加えた。混合物を室温で12時間撹拌し、次いで混合物を1N HClを加えることによりpH5に酸性化した。水性層をEtOAc(3×30mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から3/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチルベンゾエート(2.1g、収率58.2%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M−56+H]C1622FNOSの計算値:320.12;実測値320.1
ステップ4:4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチル安息香酸の合成
メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチルベンゾエート(2.1g、5.59mmol、1.0当量)のTHF(20mL)、MeOH(10mL)およびHO(10mL)中溶液に、室温でLiOH・HO(704.16mg、16.78mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を40℃で4時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびMeOHを除去した。水性相を0.5N HClで中和し、次いでEtOAc(5×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチル安息香酸(2.01g、収率97.1%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M−100+H]C1520FNOSの計算値:262.11;実測値262.1。
ステップ5:(4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)ボロン酸の合成
tert−ブチル7−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−カルボキシレート(4g、12.19mmol、1.0当量)のTHF(80mL)中溶液に、−60℃でB(OiPr)(4.58g、24.38mmol、5.60mL、2.0当量)を加え、続いてn−ヘキサン中n−BuLi(2.5M、12.19mL、2.5当量)を滴下添加した。反応液を−65℃で1時間撹拌した。反応混合物を1N HCl(12.25mL)でクエンチし、室温に加温した。反応混合物をEtOAc(3×30mL)で抽出し、無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、(4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)ボロン酸(3.5g、粗製物)を薄黄色油状物として得、これを次のステップに直接使用した。LCMS(ESI)m/z:[M−100+H]C1420BNOの計算値:194.15;実測値194.2。
ステップ6:tert−ブチル7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−カルボキシレートの合成
(4−(tert−ブトキシカルボニル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)ボロン酸(4.2g、14.33mmol、1.0当量)のHO(20mL)およびジオキサン(60mL)中溶液に、室温で5−ブロモピリジン−2−アミン(2.48g、14.33mmol、1.0当量)、Pd(dppf)Cl・DCM(1.17g、1.43mmol、0.1当量)およびEtN(4.35g、42.99mmol、5.98mL、3.0当量)を加えた。混合物を85℃で12時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、残留物をHO(15mL)中に注ぎ入れた。水性相をEtOAc(3×40mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(2×40mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から1/8石油エーテル/EtOAc)により精製して、tert−ブチル7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−カルボキシレート(3.3g、収率65.0%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1923の計算値:342.18;実測値342.2。
ステップ7:5−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)ピリジン−2−アミンの合成
tert−ブチル7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−カルボキシレート(3.3g、9.67mmol、1.0当量)のTHF(40mL)中溶液に、室温でEtOAc中HCl(4M、100mL、41.38当量)を加えた。混合物を3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(3×15mL)で洗浄し、次いで減圧乾固して、5−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)ピリジン−2−アミン(3g、収率95.1%、2HCl)を薄黄色固体として得た。
ステップ8:tert−ブチル(2−((4−(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボニル)−2−フルオロ−3−メチルフェニル)スルホニル)エチル)カルバメートの合成
4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチル安息香酸(690.08mg、1.91mmol、1.0当量)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(1.09g、2.86mmol、1.5当量)およびDIPEA(1.66mL、9.55mmol、5当量)を加えた。反応液を室温で30分間撹拌し、次いで5−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)ピリジン−2−アミン(0.6g、1.91mmol、1.0当量、2HCl)を加えた。混合物を2時間撹拌し、この時点でHO(40mL)を加えた。混合物を5分間撹拌し、得られた沈殿物を濾取して、粗生成物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から10/1のEtOAc/MeOH)により精製して、tert−ブチル(2−((4−(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボニル)−2−フルオロ−3−メチルフェニル)スルホニル)エチル)カルバメート(0.538g、収率47.4%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2933FNSの計算値:585.22;実測値585.3。
ステップ9:(4−((2−アミノエチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチルフェニル)(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)メタノン2,2,2−トリフルオロアセテートの合成
tert−ブチル(2−((4−(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボニル)−2−フルオロ−3−メチルフェニル)スルホニル)エチル)カルバメート(0.538g、920.20μmol、1.0当量)のTFA(10.35mL、139.74mmol、151.85当量)中溶液を、室温で2時間撹拌した。次いで溶液を減圧下で濃縮した。油状残留物をMeCN(1mL)で摩砕し、次いでMTBE(30mL)中に10分かけて滴下した。上澄み液を除去し、次いで沈殿物をN下濾取して、(4−((2−アミノエチル)スルホニル)−3−フルオロ−2−メチルフェニル)(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)メタノン2,2,2−トリフルオロアセテート(0.50g、収率87.4%)を薄茶褐色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2425FNSの計算値:485.17;実測値485.1。
モノマーAA.5−(4−アミノ−1−(6−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(5g、19.16mmol、1.0当量)のDMF(60mL)中懸濁液に、0℃でNaH(804.53mg、20.11mmol、60重量%、1.05当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで反応混合物に0℃で4,6−ジクロロピリミジン(3.42g、22.99mmol、1.2当量)を加えた。混合物を室温で2.5時間撹拌し、この時点で反応混合物をHO(600mL)に加えた。次いで懸濁液を濾過して、生成物(7.1g、収率99.2%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]CClINの計算値:373.94;実測値373.9。
ステップ2:tert−ブチル4−(6−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
1−(6−クロロピリミジン−4−イル)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(5g、13.39mmol、1.0当量)およびtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(2.99g、16.06mmol、1.2当量)のDMF(50mL)中溶液に、KCO(3.70g、26.77mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を100℃で4時間撹拌し、この時点でこれをHO(500mL)に加えた。次いで懸濁液を濾過して、生成物(6.2g、収率88.5%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1822INの計算値:524.09;実測値524.2。
ステップ3:tert−ブチル4−(6−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(3.08g、11.85mmol、1.0当量)、tert−ブチル4−(6−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(6.2g、11.85mmol、1.0当量)およびNaCO(6.28g、59.24mmol、5.0当量)のHO(100mL)およびDME(200mL)中2相懸濁液に、N下室温でPd(PPh(1.37g、1.18mmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で24時間撹拌し、次いで混合物を濾過して、固体のケーキを得た。固体をジオキサン(20mL)に加え、110℃で60分間撹拌し、次いで濾過して、生成物(3.5g、収率55.8%)を茶褐色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C252711の計算値:530.24;実測値530.3。
ステップ4:5−(4−アミノ−1−(6−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩の合成
tert−ブチル4−(6−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(3.5g、6.61mmol、1.0当量)のTFA(35mL)中溶液を、室温で1時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、得られた粗製材料をMeCN(20mL)に溶解し、MTBE(500mL)に滴下添加した。次いで得られた固体を濾過して、生成物(5.5g、収率91.9%)を茶褐色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C201911Oの計算値:430.19;実測値430.1。
モノマーAB.8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−1−(4−(4−(5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2(3H)−オントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−(4−(4−(8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−1−(4−(ピペラジン−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2(3H)−オン(0.3g、561.24μmol、1.0当量)およびtert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(151.38mg、561.24μmol、1.0当量)のDMF(5mL)中混合物に、KCO(193.92mg、1.40mmol、2.5当量)を加えた。混合物を100℃で14時間撹拌し、この時点でHO(20mL)を加えた。水性層をEtOAc(3×40mL)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。粗製材料をカラムクロマトグラフィー(30/1から15/1のDCM/MeOH)により精製して、生成物(0.30g、収率69.6%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C4040の計算値:768.33;実測値768.5。
ステップ2:8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−1−(4−(4−(5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2(3H)−オンの合成
tert−ブチル2−(4−(4−(8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(0.8g、1.04mmol、1.0当量)のTFA(8mL)中溶液を、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮し、残留物をMeCN(5mL)に溶解し、次いで溶液をMTBE(150mL)に滴下添加した。沈殿物を濾過し、固体を減圧乾固して、生成物(600mg、収率70.6%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3532の計算値:668.27;実測値668.3。
モノマーAC.5−(4−アミノ−1−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボキシレート(4g、19.87mmol、1.0当量)およびEtN(3.87mL、27.82mmol、1.4当量)のDCM(40mL)中溶液に、0℃でMsCl(2.15mL、27.82mmol、1.4当量)を加えた。次いで反応混合物を室温で1時間撹拌した。HO(50mL)を加え、水性相をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(5.62g、粗製物収率101%)を黄色固体として得、これを次のステップに直接使用した。
ステップ2:tert−ブチル4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(5g、19.16mmol、1.0当量)およびtert−ブチル4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボキシレート(5.62g、20.11mmol、1.05当量)のDMF(100mL)中懸濁液に、KCO(5.29g、38.31mmol、2.0当量)を加えた。混合物を80℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を0℃でHO(400mL)に加えた。得られた沈殿物を濾過して、生成物(5.0g、収率58.8%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1521INの計算値:445.09;実測値445.1。
ステップ3:tert−ブチル4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(5g、11.25mmol、1.0当量),5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(3.51g、13.51mmol、1.2当量)およびNaCO(5.96g、56.27mmol、5.0当量)のHO(50mL)およびDME(100mL)中懸濁液に、N下室温でPd(PPh(1.30g、1.13mmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液をEtOAc(100mL)とHO(100mL)との間で分配し、次いで水性層を分離し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(30mL)で摩砕し、濾過して、生成物(3.6g、収率71.0%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2226の計算値:451.22;実測値451.3。
ステップ4:5−(4−アミノ−1−(ピペリジン−4−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩の合成
tert−ブチル4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.4g、3.11mmol、1.0当量)のTFA(10mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、粗製の固体をMeCN(20mL)に溶解した。溶液をMTBE(100mL)に滴下添加し、得られた固体を濾過して、生成物(1.6g、収率85.8%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1718の計算値:351.17;実測値351.1。
モノマーAD.1−(ピペリジン−4−イル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル4−(4−アミノ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートの合成
5−(4,4,5−トリメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン(857.12mg、3.51mmol、1.2当量)、tert−ブチル4−(4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.3g、2.93mmol、1.0当量)およびNaCO(1.55g、14.63mmol、5.0当量)のDME(20mL)およびHO(10mL)中懸濁液に、N下室温でPd(PPh(338.13mg、292.62μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で3時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液をEtOAc(50mL)とHO(50mL)との間で分配し、水性層を分離し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(10mL)で摩砕し、濾過し、固体ケーキを減圧乾固して、生成物(1.0g、収率78.7%)を黄色固体として得た。
ステップ2:1−(ピペリジン−4−イル)−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミントリフルオロ酢酸塩の合成
tert−ブチル4−(4−アミノ−3−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.5g、3.45mmol、1.0当量)のTFA(10mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、粗製残留物をMeCN(20mL)に溶解した。溶液をMTBE(100mL)に滴下添加し、得られた固体を濾過して、生成物(1.19g、収率74.2%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1718の計算値:335.18;実測値335.1。
モノマーAE.(4−((2−アミノエチル)スルホニル)−2−メチルフェニル)(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)メタノン。
Figure 2021523113
ステップ1:メチル4−フルオロ−2−メチルベンゾエートの合成
4−フルオロ−2−メチル安息香酸(86g、557.94mmol、1.0当量)のDMF(900mL)中溶液に、KCO(231.33g、1.67mol、3.0当量)およびヨードメタン(79.19g、557.94mmol、34.73mL、1.0当量)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。メチル4−フルオロ−2−メチルベンゾエートのDMF中溶液(900mL)を次のステップに直接使用した。
ステップ2:メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)チオ)−2−メチルベンゾエートの合成
メチル4−フルオロ−2−メチルベンゾエート(93.8g、557.94mmol、1.0当量)のDMF(900mL)中溶液に、tert−ブチル(2−メルカプトエチル)カルバメート(98.91g、557.97mmol、1.0当量)およびKCO(154.23g、1.12mol、2.0当量)を加えた。反応液を110℃で12時間撹拌し、この時点で混合物を室温に冷却し、HO(1000mL)に加えた。次いで水性層をEtOAc(3×600mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から25%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物を無色油状物として得た(144g、収率79%)。
ステップ3:メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−2−メチルベンゾエートの合成
メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)チオ)−2−メチルベンゾエート(72g、221.25mmol、1.0当量)、NaOH(2M、110.6mL、1.0当量)およびNaHCO(55.76g、663.75mmol、3.0当量)のアセトン(750mL)中溶液を含む2つの別個のバッチに、過硫酸水素カリウム(284.28g、462.41mmol、2.1当量)を加えた。混合物を室温で12時間撹拌し、この時点で2つのバッチを合わせ、次いで混合物を1N HClを加えることによりpH5に酸性化した。水性層をEtOAc(3×1500mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(2×500mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から25%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物を白色固体として得た(120g、収率76%)。
ステップ4:4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−2−メチル安息香酸の合成
メチル4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−2−メチルベンゾエート(35g、97.92mmol、1.0当量)のTHF(200mL)、MeOH(100mL)およびHO(100mL)中溶液に、室温でLiOH・HO(12.33g、293.77mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を40℃で1時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびMeOHを除去した。水性相を0.5N HClで中和し、得られた沈殿物を濾過により単離した。固体ケーキをHO(3×20mL)で洗浄して、所望の生成物を白色固体として得た(25g、収率74%)。
ステップ5:tert−ブチル(2−((4−(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボニル)−3−メチルフェニル)スルホニル)エチル)カルバメートの合成
4−((2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)スルホニル)−2−メチル安息香酸(9.7g、28.25mmol、1.0当量)および5−(2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−7−イル)ピリジン−2−アミン(8.88g、28.25mmol、1.0当量、2HCl)のDMF(120mL)中溶液に、HATU(16.11g、42.37mmol、1.5当量)およびDIPEA(18.25g、141.24mmol、24.60mL、5.0当量)を加えた。反応液を室温で1時間撹拌し、この時点で反応混合物をHO(1000mL)中に注ぎ入れた。混合物を5分間撹拌し、得られた沈殿物を濾取して、粗生成物を得た。粗生成物をEtOAc(100mL)で摩砕し、濾過し、固体ケーキを減圧乾固して、所望の生成物を白色固体として得た(14g、収率87%)。
ステップ6:(4−((2−アミノエチル)スルホニル)−2−メチルフェニル)(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3−ジヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4(5H)−イル)メタノンの合成
tert−ブチル(2−((4−(7−(6−アミノピリジン−3−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[f][1,4]オキサゼピン−4−カルボニル)−3−メチルフェニル)スルホニル)エチル)カルバメート(19g、33.53mmol、1.0当量)のTFA(100mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。次いで溶液を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN(30mL)で摩砕し、次いでMTBE(600mL)中に滴下し、20分間撹拌した。懸濁液を濾過し、得られた固体をMeCN(30mL)に溶解し、減圧下で濃縮して、所望の生成物を薄黄色固体として得た(24g、TFA塩)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2426Sの計算値:467.18;実測値467.1。
モノマーAF.5−(4−アミノ−1−((5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン。
Figure 2021523113
ステップ1:(Z)−tert−ブチル3−((ジメチルアミノ)メチレン)−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(15g、75.28mmol、1.0当量)および1,1−ジメトキシ−N,N−ジメチルメタンアミン(11.00mL、82.81mmol、1.1当量)のDMF(105mL)中溶液を、95℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をEtOAc(30mL)に溶解し、ブライン(3×30mL)で洗浄した。水性相をEtOAc(50mL)で抽出し、合わせた有機相を乾燥し、減圧下で濃縮して、所望の生成物を黄色固体として得た(10.1g、収率53%)。
ステップ2:tert−ブチル2−(ヒドロキシメチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
NaOEt(1.98g、29.10mmol、1.0当量)のEtOH(70mL)中溶液に、(Z)−tert−ブチル3−((ジメチルアミノ)メチレン)−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(7.4g、29.10mmol、1.0当量)および2−ヒドロキシアセトイミドアミド塩酸塩(3.54g、32.01mmol、1.1当量)を加えた。反応混合物を90℃に12時間加熱し、この時点で混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(40mL)で分配し、飽和NaHCO(40mL)で洗浄した。水性相をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(25%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物を黄色固体として得た(7.24g、収率94%)。
ステップ3:tert−ブチル2−(ブロモメチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル2−(ヒドロキシメチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(6.24g、23.52mmol、1.0当量)およびPPh(12.34g、47.04mmol、2.0当量)のDCM(140mL)中溶液に、CBr(14.82g、44.69mmol、1.9当量)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、この時点で混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtOAc(20mL)とHO(20mL)との間で分配し、水性相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(14%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物を黄色固体として得た(3.6g、収率47%)。
ステップ4:tert−ブチル2−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(1.59g、6.09mmol、1.0当量)のDMF(15mL)中溶液に、0℃でNaH(243.73mg、6.09mmol、60重量%、1.0当量)を加えた。懸濁液を30分間撹拌し、次いでtert−ブチル2−(ブロモメチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(2.2g、6.70mmol、1.1当量)を加えた。反応混合物を室温に加温し、3時間撹拌した。混合物を0℃でHO中に注ぎ入れ、沈殿物を濾取して、所望の生成物を茶褐色固体として得た(2.5g、収率66%)。
ステップ5:tert−ブチル2−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル2−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(4.55g、8.95mmol、1.0当量),5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(2.79g、10.74mmol、1.2当量)およびNaCO(4.74g、44.76mmol、5.0当量)のジオキサン(70mL)およびHO(35mL)中溶液に、Pd(PPh(1.03g、895.11μmol、0.1当量)を加えた。反応混合物を110℃に3時間加熱し、この時点で混合物を室温に冷却し、0℃でHO中に注ぎ入れた。沈殿物を濾過し、固体ケーキを減圧乾固した。粗生成物をEtOAc(50mL)で洗浄して、所望の生成物を薄黄色固体として得た(3.14g、収率68%)。
ステップ6:5−(4−アミノ−1−((5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル2−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(3.14g、6.10mmol、1.0当量)のTFA(20mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をMeCN(7mL)に溶解し、MTBE(700mL)に加えた。沈殿物を濾取して、所望の生成物を茶褐色固体として得た(4.25g、収率92%、3TFA)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C201810Oの計算値:415.18;実測値415.1。
モノマーAG.5−(4−アミノ−1−((2−((2−アミノエチル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン。
Figure 2021523113
ステップ1:N−Bocタウリンテトラブチルアンモニウム塩の合成
2−アミノエタンスルホン酸(10.00mL、79.91mmol、1.0当量)のTHF(60mL)およびNaOH水溶液(2M、40mL、1.0当量)中溶液に、BocO(18.31g、83.90mmol、1.05当量)を加えた。混合物を室温で15時間撹拌し、この時点で混合物をEtOAc(10mL)で抽出した。水性相をHO(450mL)で希釈し、LiOH・HO(3.35g、79.83mmol、1.0当量)およびnBuNHSO(27.13g、79.90mmol、1.0当量)で処理し、30分間撹拌した。この混合物をDCM(3×80mL)で抽出し、合わせた有機相を乾燥し、減圧下で濃縮して、所望の生成物を無色油状物として得た(34.26g、収率91%)。
ステップ2:tert−ブチル(2−(クロロスルホニル)エチル)カルバメートの合成
N−Bocタウリンテトラブチルアンモニウム塩(4.7g、10.05mmol、1.0当量)のDCM(42mL)中溶液に、0℃でDMF(77.32μL、1.00mmol、0.1当量)を、続いてトリホスゲンのDCM中溶液(0.5M、8.04mL、0.4当量)を加えた。混合物を室温に加温し、30分間撹拌した。tert−ブチル(2−(クロロスルホニル)エチル)カルバメート(2.45g、粗製物)のDCM中溶液を次のステップに直接使用した。
ステップ3:tert−ブチル(2−((6−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)スルホニル)エチル)カルバメートの合成
5−(4−アミノ−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(6.04g、9.44mmol、1.0当量、2TFA)のDMF(40mL)中溶液に、EtN(7.88mL、56.63mmol、6.0当量)を加えた。tert−ブチル(2−(クロロスルホニル)エチル)カルバメートのDCM中溶液(42mL)を0℃で加えた。混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してDCMを除去し、得られた溶液を逆相クロマトグラフィー(15から45%MeCN/HO)により精製して、所望の生成物を白色固体として得た(5.8g、収率83%、TFA)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2933Sの計算値:620.24;実測値620.3。
ステップ4:5−(4−アミノ−1−((2−((2−アミノエチル)スルホニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル(2−((6−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)スルホニル)エチル)カルバメート(5.8g、9.36mmol、1.0当量)のTFA(48mL)中溶液を、室温で0.5時間撹拌し、この時点で反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物をMeCN(30mL)に溶解し、MTBE(200mL)中に滴下添加した。混合物を5分間撹拌し、濾過し、濾過ケーキを減圧乾固して、所望の生成物を黄色固体として得た(3.6g、収率62%、2.2TFA)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2425Sの計算値:520.19;実測値520.1。
モノマーAH.tert−ブチル((5−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
ステップ1:(2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−5−イル)メチルメタンスルホネートの合成
tert−ブチル((5−(ヒドロキシメチル)ピリミジン−2−イル)メチル)カルバメート(4.2g、17.55mmol、1.0当量)のDCM(42mL)中溶液に、0℃でEtN(7.33mL、52.66mmol、3.0当量)を、続いてMsCl(2.41g、21.06mmol、1.63mL、1.2当量)を加えた。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いでHO(15mL)を加えた。反応混合物をDCM(5×10mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(5mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、所望の生成物(5.5g、収率98.7%)を無色固体として得た。
ステップ2:tert−ブチル((5−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)メチル)カルバメートの合成
(2−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−5−イル)メチルメタンスルホネート(5.47g、17.24mmol、1.2当量)および3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(3.75g、14.37mmol、1.0当量)のDMF(55mL)中溶液に、室温でKCO(5.96g、43.10mmol、3当量)を加えた。混合物を80℃で5時間撹拌し、この時点でHO(100mL)およびブライン(20mL)を反応混合物中に注ぎ入れた。溶液をEtOAc(10×30mL)で抽出し、合わせた有機相を乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から30%EtOAc/MeOH)により精製して、所望の生成物(2g、収率28.9%)を黄色固体として得た。
ステップ3:tert−ブチル((5−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル((5−((4−アミノ−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)メチル)カルバメート(2g、4.15mmol、1.0当量)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2−アミン(1.13g、4.35mmol、1.05当量)およびNaCO(688.39mg、8.29mmol、2.0当量)のジオキサン(20mL)およびHO(10mL)中溶液に、Pd(PPh(479.21mg、414.70μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で1時間撹拌し、この時点で混合物を室温に冷却し、濾過し、固体ケーキMeOH(3×10mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮してMeOHを除去し、次いでHO(50mL)中に滴下添加した。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキをHO(3×10mL)で洗浄した。固体ケーキをMeOH(20mL)中で30分間撹拌した。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキをMeOH(3×8mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧乾固して、所望の生成物(1.03g、収率48.9%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C232410の計算値:489.21;実測値489.2。
ステップ4:5−(4−アミノ−1−{[2−(アミノメチル)ピリミジン−5−イル]メチル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル((5−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)メチル)カルバメート(100mg、0.205mmol、1.0当量)に、濃HCl(850μL、10.2mmol、50当量)を加えた。反応液を1時間撹拌し、次いでアセトン(3mL)中に注ぎ入れた。得られた沈殿物を濾過し、アセトンで洗浄し、減圧乾固して、所望の生成物(80mg、収率92%)を茶褐色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C181610Oの計算値:389.16;実測値389.0。
モノマーAI.5−(4−(ジメチルアミノ)−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル6−((4−(ジメチルアミノ)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
3−ヨード−N,N−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(3.6g、12.45mmol、1.0当量)のDMF(36mL)中溶液に、0℃でNaH(523.00mg、13.08mmol、60重量%、1.05当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで反応混合物に0℃でtert−ブチル6−(ブロモメチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(4.47g、13.70mmol、1.1当量)のDMF(18mL)中溶液を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで反応混合物を冷HO(200mL)に加え、30分間撹拌した。得られた沈殿物を濾取して、所望の生成物(6g、収率71.9%)を白色固体として得た。
ステップ2:tert−ブチル6−((3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル6−((4−(ジメチルアミノ)−3−ヨード−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(2g、2.96mmol、1.0当量)および5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(922.81mg、3.55mmol、1.2当量)のジオキサン(24mL)およびHO(12mL)中溶液に、NaCO(1.57g、14.78mmol、5.0当量)およびPd(PPh(341.66mg、295.66μmol、0.1当量)を加えた。混合物を110℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を冷HO(200mL)中に注ぎ入れ、30分間撹拌した。得られた沈殿物を濾取した。シリカゲルクロマトグラフィー(5から100%石油エーテル/EtOAc)により精製して、所望の生成物(1.2g、収率72.3%)を黄色固体として得た。
ステップ3:5−(4−(ジメチルアミノ)−1−((1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンの合成
tert−ブチル6−((3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−4−(ジメチルアミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−カルボキシレート(1.7g、3.14mmol、1.0当量)のTFA(10mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN(10mL)に加え、溶液をMTBE(200mL)中に滴下添加した。得られた固体をMeCN(30mL)に溶解し、溶液を減圧下で濃縮して、所望の生成物(1.67g、収率92.9%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2424Oの計算値:441.22;実測値441.2。
モノマーAJ.4−アミノ−5−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−5H−ピリミド[5,4−b]インドール−7−カルボン酸。
Figure 2021523113
本モノマーは、7−メチル−5H−ピリミド[5,4−b]インドール−4−オールから、カルボン酸へのベンジル位酸化、エチルエステルへの変換、続いてトリエチルオキソニウムテトラフルオロボロエートを用いるO−エチル化により製造できる。パラジウム媒介アリール化、続いてエステル加水分解、最後に加安分解により、本モノマーが得られる。
モノマーAK.4−アミノ−5−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾ−5−イル)−5H−ピリミド[5,4−b]インドール−8−カルボン酸。
Figure 2021523113
8−メチル−5H−ピリミド[5,4−b]インドール−4−オールからの異性体の出発材料を使用する以外は、前記モノマーを製造するルートと同様のルートに従って、本モノマーを製造できる。カルボン酸へのベンジル位酸化、エチルエステルへの変換、続いてトリエチルオキソニウムテトラフルオロボロエートを用いるO−エチル化およびパラジウム媒介アリール化、続いてエステル加水分解、最後に加安分解により、本モノマーが得られる。
モノマーAL.3−(2,4−ビス((S)−3−メチルモルホリノ)−4a,8a−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル)安息香酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(3S)−4−[7−クロロ−2−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]3−メチル−モルホリンの合成
2,4,7−トリクロロピリド[2,3−d]ピリミジン(4.0g、17.06mmol、1.0当量)のDMA(10mL)中溶液に、(3S)−3−メチルモルホリン(4.31g、42.65mmol、2.5当量)およびDIPEA(5.51g、42.65mmol、7.43mL、2.5当量)を加えた。反応溶液を70℃に48時間加熱した。反応懸濁液を室温に冷却し、冷HO(50mL)中に注ぎ入れて、固体を沈殿させた。固体を濾過し、濾過ケーキをHOで濯ぎ、減圧乾固して粗生成物を得、これをシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(0から100%石油エーテル/EtOAc)により精製して、(3S)−4−[7−クロロ−2−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]3−メチル−モルホリン(3.5g、収率56.4%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1722ClNの計算値:364.15;実測値364.2
ステップ2:3−[2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル]安息香酸の合成
(3S)−4−[7−クロロ−2−[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−3−メチル−モルホリン(2g、5.50mmol、1.0当量)および3−ボロノ安息香酸(1.09g、6.60mmol、1.2当量)の1,4−ジオキサン(40mL)中溶液に、KCO(911.65mg、6.60mmol、1.2当量)のHO(4mL)中溶液を、続いてPd(PPh(317.60mg、274.85μmol、0.05当量)を加えた。溶液を10分間脱気し、Nで再度充填し、次いで反応混合物をN下100℃に5時間加熱した。反応液を室温に冷却し、濾過した。濾液をHCl(2N)によりpH3に酸性化し、水性層をEtOAc(3×20mL)で洗浄した。次いで水性相を減圧下で濃縮して残留物を得、これをシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(50%から100%石油エーテル/EtOAc)により精製して、3−[2,4−ビス[(3S)−3−メチルモルホリン−4−イル]ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−イル]安息香酸塩酸塩(2.5g、収率89.9%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2427の計算値:450.21;実測値450.2。
本モノマーを製造するための参考文献:Menear、K.;Smith、G.C.M.;Malagu、K.;Duggan、H.M.E.;Martin、N.M.B.;Leroux、F.G.M.2012年.Pyrido−,pyrazo− and pyrimido−pyrimidine derivatives as mTOR inhibitors。US8101602号。Kudos Pharmaceuticals,Ltd、これは参照によってその全体を組み入れる。
モノマーAM.(1r,4r)−4−[4−アミノ−5−(7−メトキシ−1H−インドール−2−イル)イミダゾ[4,3−f][1,2,4]トリアジン−7−イル]シクロヘキサン−1−カルボン酸
Figure 2021523113
OSI−027(CAS番号=936890−98−1)としても知られている本モノマーは、商業的に入手可能な化合物である。本出願を作成した時点で、これはいくつかの販売業者から購入可能であった。
モノマーAN.2−(4−(4−(8−(6−メトキシピリジン−3−イル)−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)−2−(トリフルオロメチル)フェニル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
本モノマーの製造は、BGT226とメチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレートとの反応、続いてエステル加水分解により行って、表題モノマーを得る。
モノマーAO.4−アミノ−5−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−5H−ピリミド[5,4−b]インドール−8−カルボン酸。
Figure 2021523113
本モノマーは、7−メチル−5H−ピリミド[5,4−b]インドール−4−オールから、カルボン酸へのベンジル位酸化、エチルエステルへの変換、続いてトリエチルオキソニウムテトラフルオロボロエートを用いるO−エチル化により製造できる。パラジウム媒介アリール化、続いてエステル加水分解、最後に加安分解により、本モノマーが得られる。
プレリンカーおよびポストリンカーの製造
ビルディングブロックA.tert−ブチルN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−{[2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル]メチル}カルバメート。
Figure 2021523113
ステップ1:5−(ブロモメチル)−2−クロロピリミジンの合成
2−クロロ−5−メチルピリミジン(92g、715.62mmol、1.0当量)のCCl(1000mL)中溶液に、NBS(178.31g、1.00mol、1.4当量)および過酸化ベンゾイル(3.47g、14.31mmol、0.02当量)を加えた。混合物を76℃で18時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。反応混合物を濾過し、固体ケーキをDCM(150mL)で洗浄した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(70.8g、粗製物収率47.7%)を黄色油状物として得、これを次のステップに直接使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]CBrClNの計算値:206.93;実測値206.9。
ステップ2:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニルカルバメート(36.89g、169.79mmol、0.74当量)のDMF(750mL)中溶液に、0℃でNaH(6.88g、172.09mmol、60重量%、0.75当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、5−(ブロモメチル)−2−クロロ−ピリミジン(47.6g、229.45mmol、1.0当量)を0℃で加えた。反応混合物を室温で15.5時間撹拌した。次いで混合物をHO(1600mL)中に注ぎ入れ、水性相をEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(70g、粗製物)を黄色固体として得、これを次のステップで直接使用した。
ステップ3:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル]カルバメートの合成
1−ベンジルピペラジン(30.44g、122.16mmol、1.0当量、2HCl)のMeCN(550mL)中溶液に、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(42g、122.16mmol、1.0当量)およびKCO(84.42g、610.81mmol、5.0当量)を加えた。混合物を80℃で61時間撹拌した。次いで反応混合物をEtOAc(150mL)で希釈し、混合物を濾過した。得られた溶液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(45g、収率74%)を白色固体として得た。
ステップ4:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル]カルバメートの合成
tert−ブチルN−[[2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル]メチル]−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(24g、49.63mmol、1.0当量)のMeOH(600mL)中溶液に、アルゴン下Pd/C(24g、47.56mmol、10重量%、1.0当量)を加えた。混合物を3回減圧下で脱気してHでパージした。混合物をH(50psi)下50℃で19時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾過ケーキをMeOH(500mL)で洗浄した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1のEtOAc/MeOH)により精製して、生成物(25.5g、収率68%)を白色固体として得た。
ビルディングブロックB.2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:エチル2−(4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
エチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(2.37g、12.71mmol、1.0当量)およびtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(5g、12.71mmol、1.0当量)のMeCN(80mL)中溶液に、KCO(5.27g、38.12mmol、3.0当量)を加えた。混合物を80℃で16時間撹拌した。次いで反応混合物をHO(200mL)中に注ぎ入れ、懸濁液を濾過した。濾液をHO(80mL)で洗浄し、減圧乾固して、生成物(6.1g、収率87%)を白色固体として得た。
ステップ2:2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(5g、9.20mmol、1.0当量)のHO(50mL)、EtOH(15mL)およびTHF(50mL)中溶液に、LiOH・HO(1.54g、36.79mmol、4.0当量)を加えた。反応混合物を55℃で16時間撹拌した。次いで混合物を濃縮してTHFおよびEtOHを除去し、次いで混合物をHO(55mL)で希釈し、HCl水溶液(1N)で酸性化(pH=3)した。混合物を濾過し、濾過ケーキをHO(36mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧乾固して、生成物(2.7g、69.3%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1925の計算値:416.21;実測値416.1。
ビルディングブロックC.tert−ブチル2−(ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(15g、55.61mmol、1.0当量)のMeCN(150mL)中溶液に、1−ベンジルピペラジン(11.76g、66.73mmol、1.2当量)およびKCO(46.12g、333.67mmol、6.0当量)を加えた。混合物を80℃で27時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(20.2g、収率80%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2331の計算値:410.26;実測値410.1。
ステップ2:tert−ブチル2−(ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(8g、19.53mmol、1.0当量)のMeOH(200mL)中溶液に、アルゴン下Pd/C(8g、19.53mmol、10重量%、1.0当量)を加えた。混合物を3回脱気してHでパージした。混合物をH(50psi)下50℃で19時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトのパッドに通して濾過し、濾過ケーキをMeOH(150mL)で洗浄した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、粗生成物を石油エーテル(60mL)で洗浄して、生成物(9.25g、収率72%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1625の計算値:320.21;実測値320.2。
ビルディングブロックD.2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
エチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(4.09g、21.92mmol、1.0当量)のジオキサン(80mL)中溶液に、tert−ブチル2−(ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(7g、21.92mmol、1.0当量)およびEtN(9.15mL、65.75mmol、3.0当量)を加えた。混合物を90℃で64時間撹拌した。溶液をHO(200mL)中に注ぎ入れ、次いで混合物を濾過し、濾過ケーキをHO(100mL)で、続いて石油エーテル(60mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧乾固して、生成物(10.1g、収率92%)を茶褐色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2331の計算値:470.25;実測値470.4。
ステップ2:2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
tert−ブチル2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(6.0g、12.78mmol、1.0当量)のTHF(40mL)、EtOH(20mL)およびHO(40mL)中溶液に、LiOH・HO(1.07g、25.56mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を35℃で15時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。次いで混合物をHO(500mL)で希釈し、HCl水溶液(1N)でpHを3に調節した。混合物を濾過し、濾過ケーキをHO(80mL)で、続いて石油エーテル(80mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧乾固して、生成物(3.8g、収率65%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2127の計算値:442.22;実測値442.3。
ビルディングブロックE.tert−ブチルメチル((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
ステップ1:(2−クロロピリミジン−5−イル)メタンアミンの合成
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(28g、81.44mmol、1.0当量)のEtOAc(30mL)中溶液に、EtOAc中HCl(260mL)を加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(100mL)で洗浄した。固体ケーキを減圧乾固して、生成物(14.3g、収率96.6%)を白色固体として得た。
ステップ2:tert−ブチル((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
(2−クロロピリミジン−5−イル)メタンアミン(13g、72.21mmol、1.0当量、HCl)のDCM(130mL)中溶液に、DIPEA(20.41mL、144.42mmol、1.8当量)およびBocO(16.59mL、72.21mmol、1.0当量)を加え、次いで混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物をHO(100mL)に加え、次いで水性層を分離し、DCM(2×100mL)で抽出した。次いで合わせた有機相を飽和NHCl(2×200mL)およびブライン(2×200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から1/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(12g、収率68.2%)を白色固体として得た。
ステップ3:tert−ブチル((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)(メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(11g、45.14mmol、1.0当量)およびMeI(14.05mL、225.70mmol、5.0当量)のTHF(150mL)中溶液に、0℃でNaH(1.99g、49.65mmol、60重量%、1.1当量)を加えた。混合物を0℃で3時間撹拌し、次いで反応液をHO(100mL)でクエンチした。水性相をEtOAc(3×150mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から3/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(9g、収率77.4%)を白色固体として得た。
ステップ4:tert−ブチル((2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)(メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)(メチル)カルバメート(9g、34.92mmol、1.0当量)のMeCN(90mL)中溶液に、1−ベンジルピペラジン(8.70g、34.92mmol、1.0当量、2HCl)およびKCO(24.13g、174.61mmol、5.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で20時間撹拌した。次いで混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から1/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(12g、収率86.4%)を黄色油状物として得た。
ステップ5:tert−ブチルメチル((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル((2−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)(メチル)カルバメート(12g、30.19mmol、1.0当量)のMeOH(120mL)中溶液に、Pd/C(2g、10重量%)を加えた。懸濁液を脱気し、Hでパージし、次いで混合物をH(15psi)下室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から1/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、半純粋な材料(9g)を黄色油状物として得た。石油エーテルを残留物に加え、固体が現れるまで溶液を−60℃で撹拌した。懸濁液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、生成物(4.07g、収率55.6%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1525の計算値:308.21;実測値308.1。
ビルディングブロックF.2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:エチル2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
tert−ブチルメチル((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(4.3g、13.99mmol、1.0当量)およびエチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(2.87g、15.39mmol、1.1当量)のMeCN(20mL)中混合物に、KCO(3.87g、27.98mmol、2.0当量)を加えた。混合物を80℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から1/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(4.7g、収率71.3%)を白色固体として得た。
ステップ2:2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(6g、13.11mmol、1.0当量)のTHF(100mL)、EtOH(30mL)およびHO(30mL)中溶液に、LiOH・HO(1.10g、26.23mmol、2.0当量)を加えた。混合物を室温で16時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮してTHFおよびEtOHを除去し、次いで1N HClを加えることにより中和した。得られた沈殿物を濾取して、生成物(5.11g、収率90.1%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2027の計算値:430.22;実測値430.2。
ビルディングブロックG.tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(2−((tert−ブチル(ジフェニル)シリル)オキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチルN−((2−(4−ベンジル−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメートの合成
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(18.33g、53.32mmol、1.1当量)および(4−ベンジルピペラジン−2−イル)メタノール(10g、48.48mmol、1.0当量)のDMF(100mL)中溶液に、KCO(13.40g、96.95mmol、2.0当量)を加えた。混合物を100℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、HO(100mL)を加えた。水性層をEtOAc(2×150mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、生成物(7.3g、収率29.3%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2739の計算値:514.31;実測値514.5
ステップ2:tert−ブチルN−((2−(4−ベンジル−2−((tert−ブチル(ジフェニル)シリル)オキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメートの合成
tert−ブチルN−((2−(4−ベンジル−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(2.3g、4.48mmol、1.0当量)のDCM(30mL)中溶液に、イミダゾール(609.69mg、8.96mmol、2.0当量)およびTBDPSCl(1.73mL、6.72mmol、1.5当量)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで混合物をHO(100mL)で洗浄し、水性相をEtOAc(2×60mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(20/1から3/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(4g、収率59.4%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C4357Siの計算値:752.42;実測値752.4。
ステップ3:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(2−((tert−ブチル(ジフェニル)シリル)オキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチルN−((2−(4−ベンジル−2−((tert−ブチル(ジフェニル)シリル)オキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(3.3g、4.39mmol、1.0当量)のEtOH(10mL)中溶液に、Pd(OH)/C(1g、10重量%)を加えた。混合物をH(30psi)下50℃に30時間加熱した。次いで混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(20/1から3/1のEtOAc/EtOH)により精製して、生成物(1.44g、収率45.6%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3651Siの計算値:662.38;実測値662.3。
ビルディングブロックH.2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチルN−((2−(4−ベンジル−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)−N−tert−ブトキシカルボニル−カルバメート(3g、5.84mmol、1.0当量)のEtOH(40mL)中溶液に、Pd/C(2g、10重量%)を加えた。懸濁液を脱気し、Hでパージし、次いでH(50psi)下30℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、セライトに通して濾過し、次いで減圧下で濃縮して、生成物(1.6g、粗製物)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2033の計算値:424.26;実測値424.3。
ステップ2:エチル2−(4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(1.4g、3.31mmol、1.0当量)のMeCN(20mL)中溶液に、KCO(2.28g、16.53mmol、5.0当量)およびエチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(616.84mg、3.31mmol、1.0当量)を加えた。溶液を80℃で4時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、HO(30mL)中に注ぎ入れた。水性層をEtOAc(2×30mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(20/1から3/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(1.6g、収率66.7%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2739の計算値:574.30;実測値574.4。
ステップ3:2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(1.4g、2.44mmol、1.0当量)のTHF(6mL)およびEtOH(6mL)中溶液に、0℃でLiOH・HO(512.07mg、12.20mmol、5.0当量)のHO(3mL)中溶液を加えた。反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。水性相を0.1M HClでpHを3に調節し、得られた懸濁液を濾過した。固体ケーキを減圧乾固して、生成物(613.14mg、収率55.6%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2027の計算値:446.22;実測値446.2。
ビルディングブロックI.tert−ブチルN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−({2−[(3R)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル}メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−((2−(3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)−オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(24.24g、70.51mmol、1.0当量)のMeCN(300mL)中溶液に、(R)−2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン(25g、70.51mmol、1.0当量)およびKCO(29.24g、211.53mmol、3.0当量)を加えた。混合物を80℃で16時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(200mL)で希釈し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(46.5g、収率94%)を白色固体として得た。
ステップ2:tert−ブチルN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−({2−[(3R)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル}メチル)カルバメートの合成
(R)−tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−((2−(3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(12g、18.13mmol、1.0当量)のTHF(120mL)中溶液に、TBAF(1M、23.93mL、1.3当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで反応混合物をHO(300mL)中に注ぎ入れ、水性相をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機相を合わせ、ブライン(80mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から20%MeOH/DCM)により精製して、所望の生成物(5g、収率64%)を黄色固体として得た。
ビルディングブロックJ.2−{4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル}ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−エチル2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(31.5g、45.21mmol、1.0当量)のMeCN(350mL)中溶液に、エチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(8.44g、45.21mmol、1.0当量)およびKCO(18.75g、135.63mmol、3.0当量)を加えた。混合物を80℃で16時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(150mL)で希釈し、濾過して、無機塩類を除去した。次いで濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(33.5g、収率89%)を得た。
ステップ2:(R)−エチル2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
(R)−エチル2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(36.5g、44.95mmol、1.0当量)のTHF(300mL)中溶液に、TBAF(1M、59.33mL、1.32当量)を加えた。混合物を室温で6時間撹拌し、この時点で反応混合物をHO(500mL)中に注ぎ入れた。水性相を分離し、EtOAc(3×150mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(17g、収率64%)を黄色油状物として得た。
ステップ3:(R)−2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(R)−エチル2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(17g、29.64mmol、1.0当量)のHO(160mL)、EtOH(80mL)およびTHF(160mL)中溶液に、LiOH・HO(4.97g、118.54mmol、4.0当量)を加えた。反応混合物を55℃で16時間撹拌した。次いで混合物にLiOH・HO(1.01g、24.00mmol、0.81当量)を加え、反応混合物を55℃でさらに9時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、HO(150mL)で希釈し、減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。混合物を1N HClで酸性化(pH=5)し、濾過し、濾過ケーキをHO(2×30mL)で洗浄した。濾過ケーキを減圧乾固して、所望の生成物(9.2g、収率67%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2027の計算値:446.22;実測値446.1。
ビルディングブロックK.tert−ブチルN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−({2−[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル}メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
[(2S)−ピペラジン−2−イル]メタノールを使用することにより、ビルディングブロックIにおける方法と同様の方法によって、このビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックL.2−[(2S)−4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックJにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックKからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックM.tert−ブチル2−[(3R)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−tert−ブチル2−(3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−メチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
(R)−2−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン(25g、70.51mmol、1.0当量)のMeCN(250mL)中溶液に、KCO(29.24g、211.53mmol、3.0当量)およびtert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(17.12g、63.46mmol、0.9当量)を加えた。混合物を80℃で17時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(31g、収率73.5%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3345Siの計算値:588.34;実測値588.2。
ステップ2:(R)−tert−ブチル2−(3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル2−(3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(12g、20.41mmol、1.0当量)のTHF(120mL)中混合物に、TBAF(1.0M、24.50mL、1.2当量)を加えた。混合物を室温で5時間撹拌した。混合物をHO(100mL)中に注ぎ入れ、水性相をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から10%MeOH/DCM)により精製して、所望の生成物(6g、収率84.1%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1727の計算値:350.22;実測値350.2。
ビルディングブロックN.2−[(2R)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックJにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックMからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックO.tert−ブチル2−[(3S)−3−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート。
Figure 2021523113
tert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートおよび[(2S)−ピペラジン−2−イル]メタノールを使用することにより、ビルディングブロックIにおける方法と同様の方法によって、このビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックP.2−[(2S)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックJにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックOからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックQ.tert−ブチルN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−({2−[(3S)−3−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル}メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−ジベンジル2−(ジメチルカルバモイル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシレートの合成
CDI(12.21g、75.30mmol、1.2当量)のDCM(300mL)中溶液に、0℃で(R)−1,4−ビス((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸(25g、62.75mmol、1.0当量)を加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌し、この時点でジメチルアミン(8.51mL、92.87mmol、1.5当量、HCl)を加えた。反応混合物を室温に加温し、12時間撹拌した。次いで反応混合物をHO(200mL)に加え、水性層を分離し、DCM(2×200mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(50から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(23.5g、収率88.0%)を黄色油状物として得た。
ステップ2:(S)−ジベンジル2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシレートの合成
(R)−ジベンジル2−(ジメチルカルバモイル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシレート(28g、65.81mmol、1.0当量)のTHF(300mL)中溶液に、0℃でBH・MeS(10M、13.16mL、2.0当量)を加えた。次いで反応混合物を80℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、次いでMeOH(50mL)を加えた。さらに1時間撹拌した後、混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(50から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(18g、収率66.5%)を黄色油状物として得た。
ステップ3:(R)−N,N−ジメチル−1−(ピペラジン−2−イル)メタンアミンの合成
(S)−ジベンジル2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシレート(18g、43.74mmol、1.0当量)のEtOAc(200mL)中溶液に、Pd/C(1.5g、10重量%)を加えた。懸濁液を3回減圧下で脱気してHでパージした。懸濁液をH(30psi)下30℃で5時間撹拌した。次いで反応混合物をセライトに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、所望の生成物(6g、収率95.8%)を黄色固体として得た。
ステップ4:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−((3S)−3−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
(R)−N,N−ジメチル−1−(ピペラジン−2−イル)メタンアミン(2.8g、19.55mmol、1.0当量)のMeCN(40mL)中溶液に、tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(6.72g、19.55mmol、1.0当量)およびKCO(5.40g、39.10mmol、2.0当量)を加えた。混合物を80℃で24時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、濾過し、濾過ケーキをEtOAc(3×10mL)で洗浄した。次いで濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から100%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物(5.3g、収率57.8%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2238の計算値:451.31;実測値451.2。
ビルディングブロックR.2−[(2S)−4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]−2−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(S)−エチル2−(4−(5−(((ビ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
(S)−tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル((2−(3−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(3.26g、7.24mmol、1.0当量)のDMF(30mL)中溶液に、EtN(3.02mL、21.71mmol、3.0当量)およびエチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(1.47g、7.86mmol、1.1当量)を加えた。混合物を50℃で3時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、所望の生成物(4.35g、粗製物)をDMF中溶液(30mL)として得、これを次のステップに直接使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2944の計算値:601.35;実測値601.5。
ステップ2:(S)−2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−ピリミジン−2−イル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(S)−エチル2−(4−(5−(((ビ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)−ピリミジン−2−イル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(4.35g、7.24mmol、1.0当量)のDMF(30mL)中溶液に、DMF(50mL)、EtOH(30mL)およびHO(30mL)を加えた。次いで溶液に50℃でLiOH・HO(3g、71.50mmol、9.9当量)を加えた。反応液を50℃で36時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、0.5N HClで中和し、減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィー(2から30%MeCN/HO)により精製して、所望の生成物(1.15g、収率34%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2232の計算値:473.26;実測値473.3。
ビルディングブロックS.tert−ブチルN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−({2−[(3R)−3−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−イル}メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
ジメチル({[(2S)−ピペラジン−2−イル]メチル})アミンを使用することにより、ビルディングブロックIにおける方法と同様の方法によって、このビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックT.2−[(2R)−4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]−2−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックJにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックSからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックU.tert−ブチル2−[(3S)−3−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート。
Figure 2021523113
tert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(4.80g、17.80mmol、1.4当量)のMeCN(45mL)中溶液に、KCO(10.42g、75.40mmol、3.0当量)および(R)−N,N−ジメチル−1−(ピペラジン−2−イル)メタンアミン(3.6g、25.13mmol、1.0当量)を加えた。混合物を80℃で8時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、濾過し、濾過ケーキをEtOAc(50mL)で洗浄した。有機相にHO(50mL)を加え、水性相をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(5mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(8から67%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(6.5g、収率63.5%)を黄色油状物として得た。
ビルディングブロックV.2−[(2S)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−2−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(S)−tert−ブチル2−(3−((ジメチルアミノ)メチル)−4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
(S)−tert−ブチル2−(3−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(3g、7.97mmol、1.0当量)のDMF(70mL)中溶液に、0℃でNaH(382.44mg、9.56mmol、60重量%、1.2当量)を加えた。懸濁液を0℃で0.5時間撹拌し、次いでDMF(50mL)中のエチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(1.49g、7.97mmol、1当量)を滴下添加した。混合物を室温に加温し、5時間撹拌した。次いで混合物を0℃に冷却し、HO(360mL)中に注ぎ入れた。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをHO(30mL)で洗浄し、減圧下で乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィー(6%から33%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(1.8g、収率39.6%)を茶褐色油状物として得た。
ステップ2:(S)−2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(S)−tert−ブチル2−(3−((ジメチルアミノ)メチル)−4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(1.1g、2.09mmol、1.0当量)のTHF(5mL)、EtOH(2.5mL)およびHO(2.5mL)中溶液に、LiOH・HO(175.30mg、4.18mmol、2.0当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、この時点で0℃にて1N HClを加えることによりpHを7に調節した。混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびMeOHを除去した。得られた懸濁液を濾過し、濾過ケーキをHO(5mL)で洗浄し、減圧乾固して、所望の生成物(680mg、収率65.3%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2434の計算値:499.28;実測値499.2。
ビルディングブロックW.tert−ブチル2−[(3R)−3−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート。
Figure 2021523113
tert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートおよびジメチル({[(2S)−ピペラジン−2−イル]メチル})アミンを使用することにより、ビルディングブロックIにおける方法と同様の方法によって、このビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックX.2−[(2R)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−2−[(ジメチルアミノ)メチル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックJにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックWからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックY.tert−ブチル(2R)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}ピペラジン−2−カルボキシレート。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−1,4−ビス((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸の合成
(R)−ピペラジン−2−カルボン酸(70g、344.71mmol、1.0当量、2HCl)のジオキサン(1120mL)およびHO(700mL)中溶液に、溶液がpH=11になるまで50%NaOH水溶液を加えた。ベンジルクロロホルメート(156.82mL、1.10mol、3.2当量)を加え、反応混合物を室温で12時間撹拌した。次いで溶液にHO(1200mL)を加え、水性層をMTBE(3×800mL)で洗浄した。水性層を濃HCl(12N)でpH=2に調節し、EtOAc(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、所望の生成物(137g、収率99.8%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2122の計算値:399.16;実測値399.2。
ステップ2:(R)−1,4−ジベンジル2−tert−ブチルピペラジン−1,2,4−トリカルボキシレートの合成
(R)−1,4−ビス((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸(50g、125.50mmol、1.0当量)のトルエン(500mL)中溶液に、80℃で1,1−ジ−tert−ブトキシ−N,N−ジメチルメタンアミン(57.17mL、238.45mmol、1.9当量)を加えた。溶液を80℃で2時間撹拌し、この時点で反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(300mL)とHO(500mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から25%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(35g、収率61.2%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C2530の計算値:477.20;実測値477.1。
ステップ3:(R)−tert−ブチルピペラジン−2−カルボキシレートの合成
(R)−1,4−ジベンジル2−tert−ブチルピペラジン−1,2,4−トリカルボキシレート(35g、77.01mmol、1.0当量)のEtOAc(350mL)中溶液に、Pd/C(10g、10重量%)を加えた。懸濁液を3回減圧下で脱気してHでパージした。混合物をH(30psi)下30℃で4時間撹拌した。次いで反応混合物をセライトに通して濾過し、残留物をMeOH(5×200mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、所望の生成物(14g、収率79.6%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C18の計算値:187.15;実測値187.1。
ステップ4:(R)−tert−ブチル2−(3−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル(2R)−ピペラジン−2−カルボキシレート(12g、64.43mmol、1.0当量)のMeCN(200mL)中溶液に、KCO(17.81g、128.86mmol、2.0当量)およびtert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(17.38g、64.43mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を80℃に加熱し、12時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過し、残留物をEtOAc(3×150mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(19g、収率69.2%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2133の計算値:420.26;実測値420.2。
ビルディングブロックZ.4−アミノ−2−[(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−tert−ブチル2−(4−(4−アミノ−5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)−3−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル2−(3−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(12g、28.60mmol、1.0当量)のMeCN(150mL)中撹拌溶液に、KCO(7.91g、57.20mmol、2.0当量)およびエチル4−アミノ−2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(6.92g、34.32mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌し、この時点で反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から17%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(16g、収率91.6%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2840の計算値:585.32;実測値585.1。
ステップ2:(R)−4−アミノ−2−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(R)−tert−ブチル2−(4−(4−アミノ−5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)−3−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(7g、11.97mmol、1.0当量)のTHF(70mL)、EtOH(35mL)およびHO(35mL)中溶液をそれぞれ含む、並列して操作した2つの個別のバッチに、LiOH・HO(2.01g、47.89mmol、4.0当量)を加えた。混合物を60℃で3時間撹拌し、この時点で2つの反応混合物を合わせ、1N HClでpH=7に調節した。混合物を減圧下で濃縮してTHFおよびEtOHを除去し、濾過し、残留物を減圧下で乾燥した。残留物をMTBE(100mL)中で10分間撹拌し、濾過し、残留物を減圧乾固して、所望の生成物(8.02g、収率55.1%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2636の計算値:557.29;実測値557.3。
ビルディングブロックAA.tert−ブチル(2S)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}ピペラジン−2−カルボキシレート。
Figure 2021523113
tert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートおよびtert−ブチル(2S)−ピペラジン−2−カルボキシレートを使用することにより、ビルディングブロックIにおける方法と同様の方法によって、このビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックAB.4−アミノ−2−[(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
エチル4−アミノ−2−クロロピリミジン−5−カルボキシレートを使用することにより、ビルディングブロックJにおける方法と同様の方法によって、ビルディングブロックAAからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックAC.4−アミノ−2−(4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−(4−(4−アミノ−5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
tert−ブチル2−(ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(8.3g、25.99mmol、1.0当量)およびエチル4−アミノ−2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(5.24g、25.99mmol、1.0当量)のMeCN(100mL)中溶液に、KCO(7.18g、51.97mmol、2.0当量)を加えた。反応液を80℃で12時間撹拌した。次いで反応液を室温に冷却し、DCM(100mL)を加え、反応混合物を30分間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをDCM(6×100mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAc(30mL)で摩砕し、濾過し、次いで濾過ケーキを減圧乾固して、所望の生成物(8.7g、収率65.9%)を薄黄色固体として得た。
ステップ2:4−アミノ−2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
tert−ブチル2−(4−(4−アミノ−5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(8.7g、17.95mmol、1.0当量)のTHF(120mL)、EtOH(60mL)およびHO(60mL)中溶液に、LiOH・HO(1.51g、35.91mmol、2.0当量)を加えた。混合物を55℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮してEtOHおよびTHFを除去し、反応混合物を1N HClを加えることによりpH=6に調節した。沈殿物を濾過し、濾過ケーキをHO(3×50mL)で洗浄し、次いで減圧乾固して、所望の生成物(7.3g、収率89.1%)を薄黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2128の計算値:457.23;実測値457.2。
ビルディングブロックAD.4−アミノ−2−{4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル}ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:エチル4−アミノ−2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(8.3g、21.09mmol、1.0当量)のMeCN(100mL)中溶液に、エチル4−アミノ−2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(4.04g、20.04mmol、0.95当量)およびKCO(8.75g、63.28mmol、3.0当量)を加えた。混合物を80℃で3時間撹拌した。次いで反応液を室温に冷却し、DCM(150mL)を加え、反応混合物を30分間撹拌した。懸濁液を濾過し、濾過ケーキをDCM(3×100mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(8.35g、収率67%)を白色固体として得た。
ステップ2:4−アミノ−2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル4−アミノ−2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(8.3g、14.86mmol、1.0当量)のHO(70mL)、EtOH(36mL)およびTHF(80mL)中溶液に、LiOH・HO(2.49g、59.43mmol、4.0当量)を加えた。反応混合物を55℃で16時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。混合物をHO(55mL)で希釈し、1N HClを加えることによりpH=6に調節した。混合物を濾過し、濾過ケーキをHO(2×20mL)で洗浄した。固体ケーキを減圧乾固して、所望の生成物(5.5g、収率84%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1926の計算値:431.22;実測値431.4。
ビルディングブロックAE.4−アミノ−2−[(2R)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−tert−ブチル2−(4−(4−アミノ−5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)−3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル2−(3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(17.2g、29.26mmol、1.0当量)のMeCN(200mL)中溶液に、KCO(12.13g、87.78mmol、3.0当量)およびエチル4−アミノ−2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(6.37g、31.60mmol、1.08当量)を加えた。混合物を80℃で18時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から33%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(20.3g、収率90.6%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C4052Siの計算値:753.39;実測値753.4。
ステップ2:(R)−4−アミノ−2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(R)−tert−ブチル2−(4−(4−アミノ−5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)−3−(((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)メチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(20.3g、26.96mmol、1.0当量)のTHF(200mL)中溶液に、TBAF(1.0M、50.75mL、1.9当量)を加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌した。次いで混合物をHO(200mL)中に注ぎ入れ、水性相をEtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(2×100mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から20%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(12g、収率85.7%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2434の計算値:515.28;実測値515.4。
ステップ3:(R)−4−アミノ−2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(R)−4−アミノ−2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸(12g、23.32mmol、1.0当量)のTHF(100mL)、EtOH(30mL)およびHO(30mL)中溶液に、LiOH・HO(5.87g、139.92mmol、6.0当量)を加えた。混合物を50℃で22時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。水性相を1N HClで中和し、得られた沈殿物を濾過した。濾過ケーキをHO(50mL)で洗浄し、減圧下で乾燥した。濾液をDCM(8×60mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(2×50mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を最初の濾過ケーキと合わせ、固体をDCM(150mL)に溶解し、減圧下で濃縮して、所望の生成物(9.76g、収率85.2%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2230の計算値:487.24;実測値487.2。
ビルディングブロックAF.4−アミノ−2−[(2S)−4−{6−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸
Figure 2021523113
エチル4−アミノ−2−クロロピリミジン−5−カルボキシレートを使用することにより、ビルディングブロックJにおける方法と同様の方法によって、ビルディングブロックOからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックAG.2−((2−(4−(5−((ジ−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−2−オキソエチル)(メチル)アミノ)酢酸。
Figure 2021523113
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(4.88g、12.39mmol、1.0当量)のEtOAc(40mL)中溶液に、4−メチルモルホリン−2,6−ジオン(1.6g、12.39mmol、1.0当量)を加えた。反応液を室温で2時間撹拌し、次いで反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物をEtOAc(15mL)で摩砕し、濾過して、生成物(5.65g、収率87.2%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2439の計算値:523.28;実測値523.3。
ビルディングブロックAH.tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(4−(3−(2−ピペラジン−1−イルエトキシ)プロパノイル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート。
Figure 2021523113
ステップ1:ベンジル4−(2−(3−(tert−ブトキシ)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル3−(2−ブロモエトキシ)プロパノエート(35g、138.27mmol、1.0当量)およびベンジルピペラジン−1−カルボキシレート(31.14mL、138.27mmol、1.0当量、HCl)のMeCN(420mL)中溶液に、KCO(57.33g、414.80mmol、3.0当量)を加えた。反応液を80℃で20時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、懸濁液を濾過した。濾過ケーキをEtOAc(3×50mL)で洗浄し、合わせた濾液を減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(5/1から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(46g、収率84.8%)を黄色油状物として得た。
ステップ2:3−(2−(4−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)プロパン酸の合成
ベンジル4−(2−(3−(tert−ブトキシ)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(21g、53.50mmol、1.0当量)のTFA(160mL)中溶液を、室温で2時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から4/1のEtOAc/MeOH)により精製して、生成物(20.4g、収率84.7%、TFA)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1724の計算値:337.18;実測値337.1。
ステップ3:ベンジル4−(2−(3−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
3−(2−(4−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)プロパン酸(20.2g、44.85mmol、1.0当量、TFA)のDCM(500mL)中溶液に、HATU(25.58g、67.27mmol、1.5当量)およびDIPEA(17.39g、134.55mmol、23.44mL、3.0当量)を加えた。反応液を室温で30分間撹拌し、次いでtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(14.12g、35.88mmol、0.8当量)を加えた。反応混合物を2時間撹拌し、次いで飽和NHCl(500mL)でクエンチした。水性相をDCM(3×300mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0/1石油エーテル/EtOAcから10/1のDCM/MeOH)により精製して、生成物(29g、収率90.8%)を黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3653の計算値:712.41;実測値712.4。
ステップ4:tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(4−(3−(2−ピペラジン−1−イルエトキシ)プロパノイル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメートの合成
4−(2−(3−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(5g、7.02mmol、1.0当量)のEtOAc(150mL)中溶液に、Pd/C(2g、10重量%)を加えた。懸濁液を脱気し、Hでパージし、次いでH(30psi)下30℃で3時間撹拌した。次いで懸濁液を室温に冷却し、セライトに通して濾過した。濾過ケーキをMeOH(15×100mL)で洗浄し、合わせた濾液を減圧下で濃縮して、生成物(12g、収率89.9%)を薄黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2847の計算値:578.37;実測値578.5。
ビルディングブロックAI.エチル2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート。
Figure 2021523113
ステップ1:エチル2−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(11.94g、53.59mmol、1.0当量、HCl)およびエチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(10g、53.59mmol、1.0当量)のMeCN(100mL)中溶液に、KCO(7.41g、53.59mmol、1.0当量)を加えた。混合物を80℃で17時間撹拌し、次いでHO(200mL)中に注ぎ入れた。混合物を濾過し、濾過ケーキをHO(80mL)で洗浄し、減圧下で乾燥して、生成物(15.76g、収率82%)を白色固体として得た。
ステップ2:エチル2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
エチル2−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(15.7g、46.67mmol、1.0当量)のEtOAc(150mL)中溶液に、0℃でHCl/EtOAc(150mL)を加えた。得られた混合物を室温で9時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケーキをEtOAc(100mL)で洗浄した。固体を減圧乾固して、生成物(12.55g、収率96%、HCl)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1116の計算値:237.14;実測値237.3。
ビルディングブロックAJ.2−(4−(2−(3−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:エチル2−(4−(2−(3−(tert−ブトキシ)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
エチル2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−カルボキシレート(17.92g、75.85mmol、1.2当量)およびtert−ブチル3−(2−ブロモエトキシ)プロパノエート(16g、63.21mmol、1.0当量)のMeCN(200mL)中溶液に、KCO(17.47g、126.42mmol、2.0当量)を加えた。反応液を80℃で12時間撹拌し、次いで反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物を石油エーテル(200mL)中で懸濁させ、0℃で20分間撹拌し、次いで濾過した。固体を減圧乾固して、生成物(19.4g、収率75.1%)を黄色固体として得た。
ステップ2:3−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)プロパン酸の合成
エチル2−(4−(2−(3−(tert−ブトキシ)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(19.4g、47.49mmol、1.0当量)のTFA(200mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(50/1から1/1のEtOAc/MeOH)により精製して、生成物(18g、収率81.3%)を黄色油状物として得た。
ステップ3:エチル2−(4−(2−(3−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
3−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)プロパン酸(13g、27.87mmol、1.0当量)のDCM(200mL)中溶液に、HATU(15.90g、41.81mmol、1.5当量)およびDIPEA(19.42mL、111.49mmol、4.0当量)を加えた。次いで反応液を室温で30分間撹拌し、次いでtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−[(2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル]カルバメート(10.97g、27.87mmol、1.0当量)を加えた。混合物を2時間撹拌し、次いで飽和NHCl溶液(200mL)中に注ぎ入れた。水性相をDCM(2×200mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(100/1から9/1のEtOAc/MeOH)により精製して、生成物(17g、収率79%)を黄色油状物として得た。
ステップ4:2−(4−(2−(3−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(2−(3−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(11g、15.11mmol、1.0当量)のTHF(40mL)、EtOH(10mL)およびHO(20mL)中溶液に、LiOH・HO(1.27g、30.23mmol、2.0当量)を加えた。次いで混合物を35℃で1.5時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(30mL)で抽出し、水性相をHCl(1N)を加えることによりpH=7に調節した。次いで混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(20/1から3/1のHO/MeCN)により精製して、生成物(6.1g、収率67.3%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3349の計算値:700.38;実測値700.4。
ビルディングブロックAK.2−(4−(2−(3−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
エチル2−(4−(2−(3−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(5.4g、7.42mmol、1.0当量)のTHF(40mL)、EtOH(10mL)およびHO(10mL)中溶液を、LiOH・HO(933.92mg、22.26mmol、3.0当量)を加えた。次いで混合物を30℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物をEtOAc(2×50mL)で抽出し、水性相をHCl(1N)を加えることによりpH=7に調節した。次いで溶液を減圧下で濃縮した。粗生成物を逆相クロマトグラフィー(20/1から3/1のHO/MeCN)により精製して、生成物(1.01g、収率22.5%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2841の計算値:600.33;実測値600.2。
ビルディングブロックAL.4−{4−[2−(3−{4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル}−3−オキソプロポキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−4−オキソブタン酸。
Figure 2021523113
tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−(4−(3−(2−ピペラジン−1−イルエトキシ)プロパノイル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(1.0当量)のDCM中溶液に、無水コハク酸(1.2当量)およびEtN(2.0当量)を加える。LCMS分析により決定される通りに出発材料が消費されるまで、反応液を室温で撹拌する。次いで反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得る。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得る。
ビルディングブロックAM.2−(4−(4−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−4−オキソブチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:エチル2−(4−(4−(tert−ブトキシ)−4−オキソブチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
エチル2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート塩酸塩(10g、36.67mmol、1.0当量、HCl)およびtert−ブチル4−ブロモブタノエート(8.18g、36.67mmol、1.0当量)のDMF(100mL)中溶液に、EtN(15.31mL、110.00mmol、3.0当量)を加えた。混合物を130℃で14時間撹拌した。次いで混合物をHO(400mL)中に注ぎ入れ、溶液をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(5/1から1/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物(9.5g、収率68.5%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1930の計算値:379.24;実測値379.2、380.2。
ステップ2:4−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ブタン酸塩酸塩の合成
エチル2−(4−(4−(tert−ブトキシ)−4−オキソブチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(9.5g、25.10mmol、1.0当量)のEtOAc(100mL)中溶液に、HCl/EtOAc(500mL)を加えた。混合物を室温で10時間撹拌し、次いで溶液を減圧下で濃縮して、生成物(9.6g、収率96.8%、2HCl)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1522の計算値:323.17;実測値323.2。
ステップ3:エチル2−(4−(4−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−4−オキソブチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
4−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ブタン酸塩酸塩(5g、15.51mmol、1.0当量)およびtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(6.10g、15.51mmol、1.0当量)のDMF(150mL)中溶液に、DIPEA(8.11mL、46.53mmol、3.0当量)およびHATU(7.08g、18.61mmol、1.2当量)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、次いで溶液をHO(600mL)中に注ぎ入れた。水性層をEtOAc(3×200mL)で抽出し、次いで合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(50/1から15/1のDCM/MeOH)により精製して、生成物(6.3g、収率58.2%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3451の計算値:698.40;実測値698.6。
ステップ4:2−(4−(4−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−4−オキソブチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(4−(4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−4−オキソ−ブチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(4.5g、6.45mmol、1.0当量)のEtOH(7mL)およびTHF(28mL)中溶液に、LiOH・HO(541.17mg、12.90mmol、2.0当量)のHO(7mL)中溶液を加えた。混合物を30℃で8時間撹拌し、次いで追加のLiOH・HO(541mg、12.90mmol、2.0当量)を加えた。30℃でさらに8時間撹拌した後、溶液を減圧下で濃縮した。HO(20mL)を加え、溶液を1N HClでpHを3に調節した。懸濁液を濾過し、固体を減圧乾固して、生成物(3.2g、収率79.1%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2739の計算値:570.32;実測値570.3。
ビルディングブロックAN.2−(4−(2−(2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:ベンジル4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ベンジルピペラジン−1−カルボキシレート塩酸塩(41.09g、160.04mmol、1.0当量、HCl)のMeCN(200mL)中溶液に、KCO(66.36g、480.13mmol、3.0当量)および2−ブロモエタノール(20g、160.04mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で16時間撹拌し、この時点でこれを室温に冷却し、濾過した。濾過ケーキをEtOAc(100mL)で洗浄し、次いで濾液をHO(100mL)で洗浄した。水性相をEtOAc(3×50mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(5から25%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を黄色固体として得た(20g、収率47%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1420の計算値:265.16;実測値264.9。
ステップ2:tert−ブチル4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(198.72g、1.07mol、1.0当量)のMeCN(1500mL)中溶液に、2−ブロモエタノール(240g、1.92mol、1.8当量)およびKCO(221.19g、1.60mol、1.5当量)を加えた。反応混合物を80℃で16時間撹拌し、この時点で混合物を室温に冷却し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から14%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を白色固体として得た(146g、収率59%)。
ステップ3:tert−ブチル4−(2−ブロモエチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(45g、195.39mmol、1.0当量)のTHF(600mL)中溶液に、トリフェニルホスフィン(97.38g、371.25mmol、1.9当量)およびCBr(116.64g、351.71mmol、1.8当量)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。2つの個別のバッチを合わせ、反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(1から25%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物を薄黄色固体として得た(31g、収率27%)。
ステップ4:ベンジル4−(2−(2−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ベンジル4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(18g、68.10mmol、1.0当量)のトルエン(200mL)中溶液に、NaNH(26.57g、680.99mmol、10.0当量)を加えた。tert−ブチル4−(2−ブロモエチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(25g、85.27mmol、1.25当量)を加え、混合物を90℃に18時間加熱した。混合物を室温に冷却し、HO(700mL)中に0℃で注ぎ入れた。水性相をEtOAc(3×240mL)で抽出し、合わせた有機相をHO(350mL)および飽和ブライン(2×200mL)で連続的に洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から12%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を薄黄色油状物として得た(20g、収率62%)。
ステップ5:tert−ブチル4−(2−(2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ベンジル4−(2−(2−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(20g、41.96mmol、1.0当量)のEtOAc(180mL)中溶液に、Pd/C(8g、10重量%)を加えた。懸濁液を3回減圧下で脱気してHでパージした。混合物をH(30psi)下35℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から100%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を無色油状物として得た(10.8g、収率75%)。
ステップ6:エチル2−(4−(2−(2−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)−エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
tert−ブチル4−(2−(2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−カルボキシレート(10.8g、31.54mmol、1.0当量)のMeCN(100mL)中溶液に、KCO(13.08g、94.61mmol、3.0当量)およびエチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(5.88g、31.54mmol、1.0当量)を加えた。混合物を80℃で12時間撹拌し、この時点で反応液を室温に冷却し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から9%MeOH/DCM)により精製して、所望の生成物を白色固体として得た(13.6g、収率85%)。
ステップ7:2−(4−(2−(2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド−[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(2−(2−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(13.6g、27.61mmol、1.0当量)のMeOH(50mL)中溶液に、HClのMeOH中溶液(4M、150mL、21.7当量)を加えた。反応液を室温で4時間撹拌し、この時点で混合物を減圧下で濃縮して、粗製の所望の生成物を白色固体として得(13.8g、4HCl)、これを次のステップに直接使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1932の計算値:393.26;実測値393.3。
ステップ8:tert−ブチル2−(4−(2−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)−ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
2−(4−(2−(2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸(10.2g、18.95mmol、1.0当量、4HCl)およびDIPEA(16.50mL、94.74mmol、5.0当量)のDMF(100mL)中撹拌溶液に、tert−ブチル2−クロロ−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(5.11g、18.95mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を90℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(200mL)およびHO(400mL)に加えた。水性相をEtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機相をNHCl水溶液(4×100mL)、ブライン(2×100mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から9%MeOH/DCM)により精製して、所望の生成物を白色固体として得た(5.4g、収率45%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3147の計算値:626.38;実測値626.3。
ステップ9:2−(4−(2−(2−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
tert−ブチル2−(4−(2−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(5.4g、8.63mmol、1.0当量)のTHF(50mL)、EtOH(20mL)およびHO(20mL)中溶液に、LiOH・HO(1.09g、25.89mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を35℃で12時間撹拌し、この時点で混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。水性相を0.5N HClでpH=7に中和し、減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た(4.72g、収率92%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2943の計算値:598.35;実測値598.3。
ビルディングブロックAO.1’−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボン酸。
Figure 2021523113
本出願時点において、このビルディングブロックは商業的に入手可能であった(CAS番号201810−59−5)。
ビルディングブロックAP.2−((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン塩酸塩。
Figure 2021523113
ステップ1:2−クロロ−5−(ジブロモメチル)ピリミジンの合成
2−クロロ−5−メチルピリミジン(100g、777.85mmol、1.0当量)のCCl(1200mL)中溶液に、NBS(304.58g、1.71mol、2.2当量)およびAIBN(51.09g、311.14mmol、0.4当量)を加えた。混合物を80℃で16時間撹拌した。次いで反応溶液を室温に冷却し、濾過し、濾液をHO(1500mL)中に注ぎ入れた。溶液をDCM(3×250mL)で希釈し、有機層をブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を茶褐色油状物として得、これを次のステップに直接使用した。
ステップ2:5−(ブロモメチル)−2−クロロピリミジンの合成
2−クロロ−5−(ジブロモメチル)ピリミジン(229g、799.72mmol、1.0当量)のTHF(600mL)中溶液に、DIPEA(111.44mL、639.77mmol、0.8当量)および1−エトキシホスホノイルオキシエタン(82.57mL、639.77mmol、0.8当量)を加えた。混合物を室温で19時間撹拌した。次いで混合物をHO(1200mL)中に注ぎ入れ、水性相をEtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(1/0から0/1石油エーテル/EtOAc)により精製して、生成物を茶褐色油状物として得、これを次のステップに直接使用した。
ステップ3:2−((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
イソインドリン−1,3−ジオン(15g、101.95mmol、1.0当量)のDMF(126mL)中混合物に、0℃でNaH(4.89g、122.34mmol、60重量%、1.2当量)を加えた。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで5−(ブロモメチル)−2−クロロ−ピリミジン(30.21g、101.95mmol、1.0当量)のDMF(24mL)中溶液を室温で上記混合物に滴下添加した。混合物を室温で2時間撹拌し、次いで0℃に冷却し、飽和NHCl(600mL)でクエンチした。懸濁液を濾過し、固体を減圧乾固して、粗生成物(27.4g、収率98.2%)を灰色固体として得、これを次のステップに直接使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C13ClNの計算値:274.04;実測値274.0。
ステップ4:tert−ブチル4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
2−((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン(27g、98.66mmol、1.0当量)およびtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(20.21g、108.52mmol、1.1当量)のDMF(270mL)中溶液に、KCO(34.09g、246.64mmol、2.5当量)を加えた。混合物を80℃で3時間撹拌し、次いで反応液を室温に冷却し、HO(1200mL)中に注ぎ入れた。懸濁液を濾過し、固体を減圧乾固して、粗生成物(35.58g、収率85.2%)を白色固体として得、これを次のステップに直接使用した。
ステップ5:2−((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオンの合成
tert−ブチル4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(15g、35.42mmol、1当量)のHCl/EtOAc(150mL)中溶液を、室温で2時間撹拌した。混合物を濾過し、次いで濾過ケーキをEtOAc(20mL)で洗浄し、減圧乾固して、生成物(42.53g、収率92.5%)を白色固体として得た。
ビルディングブロックAQ.2−[(2−{4−[2−(3−{4−[5−({ビス[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル}−3−オキソプロポキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−2−オキソエチル)(メチル)アミノ]酢酸。
Figure 2021523113
tert−ブチルN−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−N−{[2−(4−{3−[2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ]プロパノイル}ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル]メチル}カルバメート(300mg、519μmol、1.0当量)のピリジン(8mL)中溶液に、0℃で4−メチルモルホリン−2,6−ジオン(80.3mg、622μmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで室温に加温し、さらに12時間撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮し、固体をDCMとHOとの間で分配した。有機層を分離し、MgSOで脱水し、溶媒を減圧下で濃縮して、生成物(23.0mg、収率6.28%)を得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3354の計算値:707.41;実測値707.4。
ビルディングブロックAR.2−(4−(2−(3−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−(4−(3−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)プロパノイル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
3−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)プロパン酸(6g、12.86mmol、1.0当量、TFA)のDMF(55mL)中溶液に、HATU(6.36g、16.72mmol、1.3当量)およびDIPEA(11.20mL、64.32mmol、5.0当量)を加えた。0.5時間後、tert−ブチル2−(ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(4.11g、12.86mmol、1.0当量)を加えた。混合物を3時間撹拌し、この時点でこれを濾過し、固体ケーキを減圧乾固して、所望の生成物を白色固体として得た(7.5g、収率89%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3247の計算値:654.37;実測値654.4。
ステップ2:2−(4−(2−(3−(4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
tert−ブチル2−(4−(3−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)プロパノイル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(7.2g、11.01mmol、1.0当量)のTHF(72mL)、EtOH(36mL)およびHO(36mL)中溶液に、LiOH・HO(1.85g、44.05mmol、4.0当量)を加えた。反応混合物を室温で2.5時間撹拌し、この時点で混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。水性相を1N HClでpH=7に中和し、次いで減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィー(30%MeCN/HO)により精製して、所望の生成物を白色固体として得た(3.85g、収率54%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3043:626.34の計算値;実測値626.3。
ビルディングブロックAS.2−(4−(2−(2−(3−(4−(5−((ジ−tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソ−プロポキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:3−(2−(2−(4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エトキシ)プロパン酸の合成
エチル2−(4−(2−(2−(3−(tert−ブトキシ)−3−オキソプロポキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(4g、8.84mmol、1.0当量)のTFA(12.29mL、166.00mmol、18.8当量)中溶液を、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から20%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を茶褐色油状物として得た(4.35g、収率95%、TFA塩)。
ステップ2:エチル2−(4−(2−(2−(3−(4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
3−(2−(2−(4−(5−エトキシカルボニルピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エトキシ)プロパン酸(3.8g、7.44mmol、1.0当量、TFA)のDCM(30mL)中溶液に、HATU(4.25g、11.17mmol、1.5当量)およびDIPEA(6.48mL、37.22mmol、5.0当量)を加えた。反応液を室温で30分間撹拌し、次いでtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−N−((2−ピペラジン−1−イルピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(2.93g、7.44mmol、1.0当量)を加えた。混合物を室温で3.5時間撹拌し、この時点で反応混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から20%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を茶褐色油状物として得た(4.14g、収率70%)。
ステップ3:2−(4−(2−(2−(3−(4−(5−((ジ−tert−ブトキシカルボニルアミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソ−プロポキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(2−(2−(3−(4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソ−プロポキシ)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(1.4g、1.81mmol、1.0当量)のTHF(28mL)、EtOH(14mL)およびHO(14mL)中溶液に、LiOH・HO(304.44mg、7.25mmol、4.0当量)を加えた。混合物を40℃で30分間撹拌し、この時点で反応混合物を減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィー(10から40%MeCN/HO)により精製して、所望の生成物を黄色固体として得た(500mg、収率43%)。
ビルディングブロックAT.2−{4−[2−(2−{4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル}エトキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:エチル2−(4−(2−(2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
エチル2−(4−(2−(2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート塩酸塩(7.3g、13.56mmol、1.0当量、4HCl)のDMF(75mL)中溶液に、DIPEA(14.17mL、81.36mmol、6.0当量)およびtert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−N−[(2−クロロピリミジン−5−イル)メチル]カルバメート(5.59g、16.27mmol、1.2当量)を加えた。混合物を80℃で12時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、HO(300mL)中に注ぎ入れた。水性相をEtOAc(3×80mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NHCl(4×80mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から17%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物(7.7g、収率81.1%)を薄黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C3453の計算値:722.40;実測値722.4。
ステップ2:2−(4−(2−(2−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
エチル2−(4−(2−(2−(4−(5−(((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)エトキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(7.7g、11.00mmol、1.0当量)のTHF(80mL)、EtOH(20mL)およびHO(40mL)中溶液に、LiOH・HO(2.31g、55.01mmol、5.0当量)を加えた。混合物を50℃で26時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。水性相を0.5N HClで中和し、減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物(4.67g、収率74.3%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M−H]C2741の計算値:570.31;実測値570.3。
ビルディングブロックAU.(R)−tert−ブチル4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−2−カルボキシレート。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−1,4−ビス((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸の合成
(2R)−ピペラジン−2−カルボン酸(70g、344.71mmol、1当量、2HCl)のHO(700mL)およびジオキサン(1120mL)中溶液を含む2つの別個のバッチに、pH=11になるまで50%NaOH水溶液を加えた。ベンジルクロロホルメート(156.82mL、1.10mol、3.2当量)を加え、反応液を室温で12時間撹拌した。2つの反応混合物を合わせ、HO(1200mL)を加えた。水性層をMTBE(3×1000mL)で抽出し、濃HClでpH=2に調節し、次いでEtOAc(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機相を乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、所望の生成物(280g、収率86%)を得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2122の計算値:399.16;実測値399.0。
ステップ2:(R)−1,4−ジベンジル2−tert−ブチルピペラジン−1,2,4−トリカルボキシレートの合成
(R)−1,4−ビス((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸(70g、175.70mmol、1.0当量)のトルエン(700mL)中溶液に、80℃で1,1−ジ−tert−ブトキシ−N,N−ジメチル−メタンアミン(80.04mL、333.83mmol、1.9当量)を加えた。反応液を80℃で2時間撹拌し、この時点でこれを室温に冷却し、EtOAc(300mL)とHO(500mL)との間で分配した。水性層をEtOAc(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から25%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物を白色固体として得た(50g、収率57%)。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C2530の計算値:477.20;実測値476.9。
ステップ3:(R)−tert−ブチルピペラジン−2−カルボキシレートの合成
(R)−1,4−ジベンジル2−tert−ブチルピペラジン−1,2,4−トリカルボキシレート(50g、110.01mmol、1当量)のEtOAc(20mL)中溶液に、Pd/C(15g、10重量%)を加えた。懸濁液を3回減圧下で脱気してHでパージした。懸濁液をH(30psi)下30℃で4時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、残留物をMeOH(5×200mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、所望の生成物を黄色油状物として得た(17g、収率81%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C18の計算値:187.15;実測値187.1。
ステップ4:(R)−tert−ブチル4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−2−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチルピペラジン−2−カルボキシレート(8g、23.27mmol、1.0当量)およびtert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル((2−クロロピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(5.20g、27.92mmol、1.2当量)のMeCN(100mL)中懸濁液に、KCO(6.43g、46.54mmol、2.0当量)を加えた。反応混合物を80℃に12時間加熱し、この時点でこれを室温に冷却し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から100%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物を黄色固体として得た(9.2g、収率73%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2439の計算値:494.30;実測値494.1。
ビルディングブロックAV.(S)−tert−ブチル4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−2−カルボキシレート。
Figure 2021523113
(2S)−ピペラジン−2−カルボン酸を使用することにより、ビルディングブロックAUにおける方法と同様の方法によって、このビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックAW.(R)−2−(4−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−エチル2−(4−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−2−カルボキシレート(5.3g、11.36mmol、1.0当量、TFA)のDCM(80mL)中溶液に、HATU(6.48g、17.05mmol、1.5当量)およびDIPEA(7.92mL、45.45mmol、4.0当量)を加えた。反応液を室温で30分間撹拌し、次いでtert−ブチル(2R)−4−(5−((ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−2−カルボキシレート(5.61g、11.36mmol、1.0当量)を加えた。混合物を1時間撹拌し、この時点で飽和NHCl(80mL)を加えた。有機相を飽和NHCl(5×80mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から9%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を黄色固体として得た(8.4g、収率85%)。
ステップ2:(R)−2−(4−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(R)−エチル2−(4−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボキシレート(3.4g、4.11mmol、1.0当量)のTHF(16mL)、EtOH(8mL)およびHO(8mL)中溶液を含む2つの別個のバッチに、LiOH・HO(344.61mg、8.21mmol、2.0当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで2つの反応混合物を合わせ、1N HClでpH=7に調節した。溶液を減圧下で濃縮して、THFおよびEtOHを除去した。次いで溶液を濾過し、得られた固体を逆相クロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を白色固体として得た(4g、収率59%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C385710の計算値:800.43;実測値800.3。
ビルディングブロックAX.(S)−2−(4−(2−(3−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル−N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックAWにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックAVからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックAY.1’−(2−(3−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)−[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:1’−tert−ブチル4−エチル[1,4’−ビピペリジン]−1’,4−ジカルボキシレートの合成
エチルピペリジン−4−カルボキシレート(30g、150.57mmol、1.0当量)およびtert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(23.67g、150.57mmol、1.0当量)のDCM(300mL)中溶液に、HOAc(6.00mL、104.95mmol、0.7当量)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次いでNaBH(OAc)(63.82g、301.13mmol、2.0当量)を加えた。混合物を16時間撹拌し、この時点でHO(50mL)を加えた。水性相をDCM(3×15mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(8から100%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を黄色油状物として得た(30g、収率59%)。
ステップ2:エチル[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボキシレートの合成
HClのEtOAc中溶液(200mL)に、1’−tert−ブチル4−エチル[1,4’−ビピペリジン]−1’,4−ジカルボキシレート(20g、58.74mmol、1.0当量)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、所望の粗生成物を白色固体として得た(15g、HCl塩)。
ステップ3:エチル1’−(2−(3−(tert−ブトキシ)−3−オキソプロポキシ)エチル)−[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボキシレートの合成
tert−ブチル3−(2−ブロモエトキシ)プロパノエート(6.46g、25.54mmol、1.0当量)のDMF(240mL)中溶液に、KCO(10.59g、76.61mmol、3.0当量)およびエチル[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボキシレート(8g、25.54mmol、1.0当量、2HCl)を加えた。混合物を120℃で12時間撹拌し、この時点で反応液を室温に冷却し、濾過し、濾過ケーキをHO(20mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から11%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物を黄色油状物として得た(6.6g、収率63%)。
ステップ4:3−(2−(4−(エトキシカルボニル)−[1,4’−ビピペリジン]−1’−イル)エトキシ)プロパン酸の合成
HClのEtOAc中溶液(70mL)に、エチル1’−(2−(3−(tert−ブトキシ)−3−オキソプロポキシ)エチル)−[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボキシレート(6.6g、16.00mmol、1.0当量)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、この時点で反応液を減圧下で濃縮して、所望の生成物を白色固体として得た(6.5g、収率95%、2HCl)。
ステップ5:エチル1’−(2−(3−(4−(5−(((N,N−ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)−[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボキシレートの合成
tert−ブチル−tert−ブトキシカルボニル((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)カルバメート(2.49g、6.33mmol、1.5当量)のDMF(40mL)中溶液に、DIPEA(9.74mL、55.89mmol、6.0当量)およびHATU(5.31g、13.97mmol、1.5当量)を加えた。混合物を室温で30分間撹拌し、次いで3−(2−(4−(エトキシカルボニル)−[1,4’−ビピペリジン]−1’−イル)エトキシ)プロパン酸(4g、9.32mmol、1.0当量、2HCl)を加えた。混合物を1.5時間撹拌し、この時点でHO(5mL)およびEtOAc(20mL)を加えた。水性相をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機相をブライン(5mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィーにより精製して、所望の生成物を茶褐色油状物として得た(1.6g、収率23%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3761の計算値:732.47;実測値732.6。
ステップ6:1’−(2−(3−(4−(5−(((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)−[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボン酸の合成
エチル1’−(2−(3−(4−(5−(((N,N−ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−オキソプロポキシ)エチル)−[1,4’−ビピペリジン]−4−カルボキシレート(1.4g、1.91mmol、1.0当量)のTHF(7.5mL)、EtOH(3.8mL)およびHO(3.8mL)中溶液に、LiOH・HO(321.07mg、7.65mmol、4.0当量)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌し、この時点で混合物を減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィー(5から38%MeCN/HO)により精製して、所望の生成物を黄色固体として得た(325mg、収率22%)。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3049の計算値:604.38;実測値604.3。
ビルディングブロックAZ.1−(4−{2−[2−(2−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}エトキシ)エトキシ]エチル}ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−酸。
Figure 2021523113
ステップ1:ベンジル(2−(2−(2−ブロモエトキシ)エトキシ)エチル)カルバメートの合成
ベンジル(2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(10g、35.30mmol、1.0当量)のDCM(300mL)中溶液に、0℃でPPh(13.79g、52.59mmol、1.49当量)およびCBr(17.44g、52.59mmol、1.49当量)を加えた。次いで混合物を室温に加温し、12時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(1%から25%EtOAc/石油エーテル)により精製して、所望の生成物(10.8g、収率88.4%)を黄色油状物として得た。
ステップ2:tert−ブチル4−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
ベンジル(2−(2−(2−ブロモエトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(10.8g、31.19mmol、1.0当量)およびtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシレート(5.81g、31.19mmol、1.0当量)のMeCN(100mL)中溶液に、KCO(4.31g、31.19mmol、1.0当量)を加えた。混合物を80℃で1時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から50%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物(13.1g、収率93.0%)を黄色油状物として得た。
ステップ3:ベンジル(2−(2−(2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメートの合成
tert−ブチル4−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)ピペラジン−1−カルボキシレート(5.64g、12.49mmol、1.0当量)のHCl/EtOAc(50mL、4M)中溶液を、室温で1時間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮して、所望の生成物(5.23g、粗製物、HCl塩)を黄色油状物として得た。
ステップ4:tert−ブチル1−(4−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエートの合成
ベンジル(2−(2−(2−(ピペラジン−1−イル)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(13.3g、31.34mmol、1.0当量、2HCl)およびtert−ブチル1−ブロモ−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエートのMeCN(150mL)中溶液に、KCO(21.66g、156.71mmol、5.0当量)を加えた。混合物を80℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(1%から17%MeOH/DCM)により精製して、所望の生成物(5.4g、収率26.3%)を黄色油状物として得た。
ステップ5:1−(4−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−酸の合成
tert−ブチル1−(4−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエート(2.4g、3.66mmol、1.0当量)のTFA(20mL)中溶液を、室温で30分間撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮して、所望の生成物(3.03g、TFA塩)を黄色油状物として得た。
ビルディングブロックBA.(R)−2−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ステップ1:(R)−tert−ブチル2−(3−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレートの合成
(R)−tert−ブチル2−(3−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(6g、14.30mmol、1.0当量)およびKCO(3.95g、28.60mmol、2.0当量)のMeCN(80mL)中溶液をそれぞれ含む、並列して操作した2つの個別のバッチに、エチル2−クロロピリミジン−5−カルボキシレート(3.20g、17.16mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した。2つの反応混合物を合わせ、濾過し、残留物をEtOAc(3×50mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0%から17%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物(15g、収率91.5%)を黄色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2839の計算値:570.31;実測値570.1。
ステップ2:(R)−2−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸の合成
(R)−tert−ブチル2−(3−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(5−(エトキシカルボニル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−7,8−ジヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−6(5H)−カルボキシレート(15g、26.33mmol、1.0当量)のTHF(80mL)、EtOH(40mL)およびHO(40mL)中溶液に、LiOH・HO(2.21g、52.66mmol、2.0当量)を加えた。混合物を室温で6時間撹拌した。次いで反応混合物を1N HClでpH=6に調節した。得られた懸濁液を濾過し、固体ケーキを減圧乾固して、所望の生成物(10.87g、収率75.9%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2635の計算値:542.27;実測値542.1。
ビルディングブロックBB.(S)−2−(2−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(6−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックBAにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックAAからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックBC.2−[(2R)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックBAにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックAUからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックBD.2−[(2S)−2−[(tert−ブトキシ)カルボニル]−4−[5−({[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}メチル)ピリミジン−2−イル]ピペラジン−1−イル]ピリミジン−5−カルボン酸。
Figure 2021523113
ビルディングブロックBAにおける方法と同様の方法により、ビルディングブロックAVからこのビルディングブロックを製造する。
ビルディングブロックBE.15−(6−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−1−((1S,4S)−5−(2−(2−(2−アミノエトキシ)エトキシ)エチル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オン。
Figure 2021523113
ステップ1:(1S,4S)−tert−ブチル5−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレートの合成
(1S,4S)−tert−ブチル2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート(2.85g、14.37mmol、1.0当量)のMeCN(50mL)中溶液に、KCO(3.97g、28.75mmol、2.0当量)およびベンジル(2−(2−(2−ブロモエトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(4.98g、14.37mmol、1.0当量)を加えた。混合物を80℃で24時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から10%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物(6.2g、収率93.0%)を無色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2437の計算値:464.27;実測値464.2。
ステップ2:ベンジル(2−(2−(2−((1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメートの合成
(1S,4S)−tert−ブチル5−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボキシレート(6.2g、13.37mmol、1.0当量)のDCM(60mL)中溶液に、TFA(20.7mL、279.12mmol、20.9当量)を加えた。反応液を2時間撹拌し、この時点で混合物を減圧下45℃で濃縮して、所望の粗生成物(10.5g、4TFA)を薄茶褐色油状物として得、これを次のステップで直接使用した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C1929の計算値:364.22;実測値364.2。
ステップ3:tert−ブチル1−((1S,4S)−5−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエートの合成
ベンジル(2−(2−(2−((1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)エトキシ)エトキシ)エチル)カルバメート(5g、6.10mmol、1.0当量、4TFA)のMeCN(80mL)中溶液に、KCO(5.06g、36.61mmol、6.0当量)およびtert−ブチル1−ブロモ−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエート(2.35g、6.10mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で12時間撹拌した。次いで反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から15%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物(5.2g、収率92.8%)を薄黄色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C345710の計算値:668.4;実測値668.4。
ステップ4:1−((1S,4S)−5−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−酸の合成
tert−ブチル1−((1S,4S)−5−(3−オキソ−1−フェニル−2,7,10−トリオキサ−4−アザドデカン−12−イル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエート(5.2g、5.66mmol、1.0当量)のTFA(47.3mL、638.27mmol、112.75当量)中溶液を、室温で30分間撹拌した。次いで混合物を減圧下45℃で濃縮した。逆相クロマトグラフィー(2から35%MeCN/HO(0.05%NHOH))により精製して、所望の生成物(1.88g、収率54.3%)を薄茶褐色油状物として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C304910の計算値:612.34;実測値612.3。
ビルディングブロックBF.21−(6−((4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)−1−(ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12,15,18−ヘキサオキサヘンイコサン−21−オン。
Figure 2021523113
ステップ1:ベンジル4−(23,23−ジメチル−21−オキソ−3,6,9,12,15,18,22−ヘプタオキサテトラコシル)ピペラジン−1−カルボキシレートの合成
tert−ブチル1−ブロモ−3,6,9,12,15,18−ヘキサオキサヘンイコサン−21−オエート(5g、10.56mmol、1.0当量)およびベンジルピペラジン−1−カルボキシレート(2.62mL、11.62mmol、1.1当量、HCl)のMeCN(50mL)中溶液に、KCO(4.38g、31.69mmol、3.0当量)を加えた。反応混合物を80℃で10時間撹拌した。次いで混合物を濾過し、固体のケーキをEtOAc(3×3mL)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(0から10%MeOH/EtOAc)により精製して、所望の生成物(4g、収率61.8%)を赤色液体として得た。
ステップ2:1−(4−((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12,15,18−ヘキサオキサヘンイコサン−1−酸の合成
ベンジル4−(23,23−ジメチル−21−オキソ−3,6,9,12,15,18,22−ヘプタオキサテトラコシル)ピペラジン−1−カルボキシレート(1.8g、2.94mmol、1.0当量)のDCM(10mL)中溶液に、TFA(10mL)を加えた。溶液を0.5時間撹拌した。次いで溶液を減圧下で濃縮した。残留物にDCM(30mL)を加え、次いで溶液を減圧下で濃縮して、所望の生成物(1.6g、2.87mmol、TFA)を赤色液体として得た。
ラパマイシンモノマーの製造。
モノマー1.32(R)−ヒドロキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシン。
Figure 2021523113
ステップ1:32(R)−ヒドロキシラパマイシンの合成
32(R)−ヒドロキシ−28,40−ビストリエチルシリルラパマイシン(3.64g、3.18mmol、1当量)のTHF(41.8mL)中溶液を、ピリジン(20.8mL、258mmol、81当量)で処理し、反応混合物を0℃に冷却した。溶液を70%HF−ピリジン(4.60mL、159mmol、50当量)で滴下処理し、反応混合物を0℃で20分間撹拌し、続いて室温に加温した。5時間後、反応混合物を0℃に再度冷却し、氷冷した飽和NaHCO溶液(400mL)に注意深く加えた。混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出し、有機相をHO、飽和NaHCO溶液およびブライン75mLずつで洗浄した。有機溶液をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮して薄黄色油状物を得、これは減圧下で堅い泡状物になった。粗製材料をシリカゲルクロマトグラフィー(20から40%アセトン/ヘキサン)により精製して、所望の生成物を白色非晶性固体として得た(1.66g、収率57%)。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C5181NO13の計算値:938.56;実測値938.7;m/z:[M−H]C5181NO13の計算値:914.56;実測値914.7。
ステップ2:32(R)−ヒドロキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシンの合成
乾燥反応フラスコに、32(R)−ヒドロキシラパマイシン(3.39g、3.70mmol、1.0当量)およびカルボキシメトキシルアミン半塩酸塩(1.62g、7.40mmol、2.0当量)、続いてピリジン(18mL)を室温にて添加した。ピリジン塩酸塩(2.99g、25.9mmol、7.0当量)を添加し、次いで、反応混合物を50℃に加熱した。1.5日後、溶媒を減圧下で除去し、半固体材料を、逆相クロマトグラフィー(15から90%MeCN/HO、TFAなし)により精製して、生成物E/Zオキシム異性体の混合物を、白色粉末(1.51g、収率41%)として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]計算値C538415:1011.58;実測値1011.6。
モノマー2.32(R)−メトキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシン。
Figure 2021523113
ステップ1:32(R)−メトキシ−28,40−ビストリエチルシリルラパマイシンの合成
32(R)−ヒドロキシ−28,40−ビストリエチルシリルラパマイシン(3.83g、3.34mmol、1.0当量)のクロロホルム(95.8mL)中撹拌溶液に、乾燥したての4Åモレキュラーシーブス(4g)と共にプロトンスポンジ(登録商標)(7.17g、33.5mmol、10.0当量)を加えた。溶液を1時間撹拌した後、室温でトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレート(4.95g、33.5mmol、10.0当量、使用前に減圧下50℃で1時間加熱することにより乾燥した)を加えた。反応混合物を18時間撹拌し、次いで反応混合物をDCMで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を1M HCl水溶液(2×)、飽和NaHCO水溶液で順次洗浄し、次いで乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(10から20%EtOAc/ヘキサン)により精製して、所望の生成物を黄色油状物として得、これは3重量%プロトンスポンジを不純物として含んでいた。残留物をMTBEに溶解し、1M HCl水溶液、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥し、次いで減圧下で濃縮して、黄色泡状物(3.15g、収率81.2%)を得た。LCMS(ESI)m/z:[M−TES+HO]C64111NO13Siの計算値:1061.68;実測値1061.9。
ステップ2:32(R)−メトキシラパマイシンの合成
32(R)−メトキシ−28,40−ビストリエチルシリルラパマイシン(1.11g、0.958mmol、1.0当量)のTHF(12.6mL)およびピリジン(6.30mL)中撹拌溶液に、プラスチック製バイアル中0℃で70%HF−ピリジン(2.22mL、76.6mmol、80.0当量)を滴下添加した。反応混合物を0℃で20分間撹拌した後、室温に3時間加温した。反応混合物を0℃に冷却し、氷冷した飽和NaHCO水溶液(50mL)中にゆっくり注ぎ入れた。水性層をEtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機物を飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥し、減圧下で濃縮した。黄色残留物をMeOH(5mL)に溶解し、HO(50mL)に滴下添加して、白色沈殿物を得た。15分間撹拌した後、スラリー液を中型多孔性漏斗上で濾過し、ケーキをHO(2×)で洗浄した。次いで固体をMeCN(50mL)に溶解し、終夜凍結乾燥して、生成物を白色固体として得た(780mg、収率87%)。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C5283NO13の計算値:952.58;実測値952.4。
ステップ3:32(R)−メトキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシンの合成
乾燥反応フラスコに、32(R)−メトキシラパマイシン(118mg、0.127mmol、1.0当量)およびカルボキシメトキシルアミン半塩酸塩(137mg、0.634mmol、5.0当量)、続いてピリジン(0.59mL)を室温にて添加した。ピリジン塩酸塩(0.103g、0.888mmol、7.0当量)を添加し、次いで反応混合物を50℃に加熱した。1.5日後、反応混合物を室温に冷却し、HO(25mL)中に滴下添加し、続いて混合物を0℃に冷却した。沈殿した固体を濾過し、HOで2回洗浄し、乾燥させて、生成物E/Zオキシム異性体の混合物を、白色粉末(99mg、収率77%)として得た。LCMS(ESI)m/z:[M−H]計算値C548615:1001.59;実測値1001.7。
モノマー3.32(R)−エトキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシン。
Figure 2021523113
ステップ1:32(R)−エトキシ−28,40−ビストリエチルシリルラパマイシンの合成
32(R)−ヒドロキシヒドロキシ−28,40−ビストリエチルシリルラパマイシン(773mg、0.675mmol、1.0当量)のクロロホルム(19mL)中溶液を、乾燥したての4Åモレキュラーシーブスと共にN,N,N’,N’−テトラメチル−1,8−ナフタレンジアミン(1.85g、8.63mmol、12.8当量)で処理した。混合物を室温で1時間撹拌し、室温にてトリエチルオキソニウムテトラフルオロボレート(1.51g、7.95mmol、11.8当量)で一度に処理した。反応混合物を3時間撹拌し、この時点で反応混合物をDCMで希釈し、セライトに通して濾過し、濾過パッドを追加のDCMで洗浄した。合わせた濾液を1M HClで2回、飽和NaHCO溶液で1回洗浄し、NaSOで脱水した。溶液を濾過し、濃縮して、残留物を得た。粗製残留物をMTBEで処理し、濾過して、極性の不溶性材料を除去した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(5から25%EtOAc/ヘキサン)により精製して、生成物を泡状物として得た(516mg、収率65%)。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C65113NO13Siの計算値1194.77;実測値1194.6。
ステップ2:32(R)−エトキシラパマイシンの合成
32(R)−エトキシ−28,40−ビストリエチルシリルラパマイシン(131mg、0.112mmol、1.0当量)のTHF(1.3mL)中溶液に、0℃でピリジン(271μL、3.35mmol、3.4当量)を、続いて70%HF−ピリジン(51μL、1.8mmol、1.8当量)を加えた。反応フラスコを密栓し、冷蔵庫中で3日間貯蔵し、この時点で反応混合物を冷飽和NaHCO(20mL)中に注ぎ入れた。水性層をEtOAc(3×20mL)で抽出し、合わせた有機層を1M HCl(2×20mL)、飽和NaHCO溶液(20mL)およびブラインで洗浄した。溶液をNaSOで脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をMeOH(1.5mL)に溶解し、HO(20mL)に滴下添加した。固体を濾過し、追加のHOで洗浄して、生成物(53mg、収率51%)を白色粉体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C5385NO13の計算値:966.59;実測値966.5。
ステップ3:32(R)−エトキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシンの合成
乾燥反応フラスコに32(R)−エトキシラパマイシン(1.0当量)およびカルボキシメトキシルアミン半塩酸塩(5.0当量)、続いてピリジンを、室温にて添加した。ピリジン塩酸塩(7.0当量)を添加し、次いで反応混合物を50℃に加熱した。1.5日後、反応混合物を室温に冷却し、HO中に滴下添加し、続いて混合物を0℃に冷却した。沈殿した固体を濾過し、HOで2回洗浄し、乾燥させて、生成物E/Zオキシム異性体の混合物を得た。
モノマー4.32(R)−ヒドロキシ26−(3−アミノオキシ安息香酸)ラパマイシン。
Figure 2021523113
ピリジン(2.6mL)中の32(R)−ヒドロキシラパマイシン(0.500g、0.546mmol、1.0当量)および3−(アミノオキシ)安息香酸(0.207g、1.35mmol、2.5当量)の溶液に、ピリジン塩酸塩(0.442g、3.82mmol、7.0当量)を添加した。反応混合物を50℃に加熱した。43時間後、追加の3−(アミノオキシ)安息香酸(0.103g、0.67mmol、1.2当量)およびジオキサン中4M HCl(0.136mL、0.54mmol、1.0当量)を添加した。24時間後、反応を室温に冷却し、溶液を、EtOAcと1M HClとの間で分配した。水性層を、EtOAcで抽出し、合わせた有機層を、2M HCl、HOおよびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(15から50%アセトン/DCM、次いで5%MeOH/DCM)により精製して、半純粋生成物を得た。分取プレートシリカゲルクロマトグラフィー(50%アセトン/DCM)による再精製により、生成物(0.089g、収率16%)が白色泡状物として得られた。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]計算値C588615:1073.59;実測値1073.5。
モノマー5.32(R)−ヒドロキシ26−(2−アミノオキシ−2−メチルプロパン酸)ラパマイシン。
Figure 2021523113
ピリジン(2.6mL)中の、32(R)−ヒドロキシラパマイシン(0.500g、0.546mmol、1.0当量)および2−(アミノオキシ)−2−メチルプロパン酸塩酸塩(0.340g、2.18mmol、4.0当量)の溶液に、ピリジン塩酸塩(0.504g、4.36mmol、8.0当量)を添加した。反応混合物を50℃に64時間加熱した。反応混合物を、次いで室温に冷却し、EtOAcと2N HClとの間で分配した。水性層 を、EtOAcで抽出し、次いで合わせた有機層を、2N HCl、HOおよびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(20から50%アセトン/DCM)により精製して、半純粋生成物(0.275g)を得た。50%EtO/ヘキサン(40mL)で粉砕して、精製した生成物(0.127g、収率23%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]計算値C558815:1039.61;実測値1039.6。
モノマー6.26−アミノオキシ酢酸ラパマイシン。
Figure 2021523113
ステップ1:32−(1,3−ジチオラン)ラパマイシンの合成
クロロホルム中のラパマイシン(1.0当量)の溶液に、1,2−エタンジチオール(1.1当量)、続いてヨウ素(0.1当量)を添加した。溶液は、LCMS分析により決定される通りにラパマイシンが消費されるまで、室温にて撹拌した。水性後処理(aqueous workup)後、粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。
ステップ2:32−(1,3−ジチオラン)26−アミノオキシ酢酸ラパマイシンの合成
乾燥反応フラスコに、32−(1,3−ジチオラン)ラパマイシン(1.0当量)およびカルボキシメトキシルアミン半塩酸塩(5.0当量)、続いてピリジンを室温にて添加した。ピリジン塩酸塩(7.0当量)を次いで添加し、反応混合物を50℃に加熱した。1.5日後、反応混合物を室温に冷却し、HO中に滴下添加し、続いて混合物を0℃に冷却した。沈殿した固体を濾過し、HOで2回洗浄し、乾燥させて、生成物E/Zオキシム異性体の混合物を得た。
ステップ3:26−アミノオキシ酢酸ラパマイシンの合成
MeCNおよびHO中の32−(1,3−ジチオラン)26−アミノオキシ酢酸ラパマイシンの溶液に、室温にて、[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼンを添加した。溶液は、LCMS分析により決定される通りに出発材料が消費されるまで、室温にて撹拌した。水性後処理後、粗製材料を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。
モノマー7.32−デオキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシン。
Figure 2021523113
ピリジン(10.4mL)中の32−デオキシラパマイシン(880mg、0.978mmol、1.0当量)およびカルボキシメトキシルアミン半塩酸塩(430mg、2.0mmol)の溶液に、ピリジン塩酸塩(791.7mg、6.851mmol、7.0当量)を添加し、次いで、反応混合物を50℃に加熱した。67時間後、反応混合物を室温に冷却し、HO(100mL)に添加した。水性層をEtOAc(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を、HO(50mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。逆相クロマトグラフィー(15から100%MeCN/HO)による精製により、望ましい生成物(190mg、20%)を無色綿毛状固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]計算値C538414:995.58;実測値995.7;[M−H]計算値C538414:971.58;実測値972.0。
モノマー8.32(R)−メトキシ26−アミノオキシ酢酸40(R)−[[(3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピル]カルバメート]ラパマイシン。
Figure 2021523113
ステップ1:32(R)−メトキシ26−(2−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]オキシ}−2−オキソエトキシ)イミノ40(R)−(4−ニトロフェニル)カーボネートラパマイシンの合成
DCM(10.6mL)中の32(R)−メトキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシン(300mg、0.299mmol、1.0当量)の溶液に、4Å分子ふるい(300mg)を添加した。懸濁液を1時間撹拌し、次いでピリジン(239μL、2.98mmol、10.0当量)を添加した。反応を0℃に冷却した、次いでO−(4−ニトロフェニル)クロロホルメート(153mg、0.897mmol、3.0当量)を添加した。反応を室温に加温し、2時間撹拌し、その時点で、溶媒を減圧下で除去して、粗製の白色固体を得、これを次のステップに直接持ち越した。LCMS(ESI)m/z:[M+H]計算値C689223:1333.63;実測値1333.6。
ステップ2:32(R)−メトキシ26−アミノオキシ酢酸40(R)−[[(3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピル]カルバメート]ラパマイシンの合成
DMA(1.0mL)中の32(R)−メトキシ26−(2−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]オキシ}−2−オキソエトキシ)イミノ40(R)−(4−ニトロフェニル)カーボネートラパマイシン(0.270g、0.2024mmol、1.0当量)の溶液に、ピリジン(161μL、2.02mmol、10.0当量)およびHO(1.09mL、60.7mmol、300当量)を添加した。反応を50℃にて8時間撹拌し、その時点で、反応を室温に冷却し、更に12時間撹拌した。反応混合物に、次いで3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロパン−1−アミン(63.6mg、0.4048mmol、2.0当量)を添加し、反応を1時間撹拌し、その時点で、混合物を、逆相クロマトグラフィー(10から100%MeCN/HO)により精製して、望ましい生成物を白色固体(17.0mg、収率7%)として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]計算値C6310316:1186.75;実測値1186.8。
一般的手順および具体的実施例。
一般的手順1:カルボン酸とアミンとのカップリング、続いてN−Boc脱保護化。
Figure 2021523113
ステップ1:
カルボン酸(1.0当量)のDMA中0.1M溶液に、アミン(1.2当量)、DIPEA(4.0当量)およびPyBOP(1.3当量)を加えた。LCMSに示される通りにカルボン酸が消費されるまで反応液を撹拌した。次いで反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。
ステップ2:
ジオキサン中のN−Boc保護アミン(1.0当量)の0.03M溶液に、HCl(ジオキサン中4M、10当量)を添加した。反応を、LCMSにより示される通りに、N−Boc保護アミンが消費されるまで撹拌した。反応を、次いで減圧下で濃縮し、生じた油状物をDCMと共沸して、生成物を得た。
中間体A1−1.1−アミノ−N−{4−[4−アミノ−3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1H−2λ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル]ブチル}−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド塩酸塩
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチルN−[26−({4−[4−アミノ−3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1H−2λ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル]ブチル}カルバモイル)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘキサコサン−1−イル]カルバメートの合成
DMA(4.61mL)中の、1−{[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−オイック酸(250mg、0.4615mmol、1.0当量)および5−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]−オキサゾール−2−アミントリフルオロ酢酸塩(375mg、0.8307mmol、1.8当量)の溶液に、DIPEA(239μL、1.38mmol、3.0当量)、続いてPyBOP(312mg、0.599mmol、1.3当量)を添加した。均質な反応混合物を室温にて撹拌した。3時間後、粗製の反応溶液を、分取HPLC(10から99%MeCN/HO)により精製して、生成物(127mg、収率31%)をピンク色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]計算値C406312:862.47;実測値862.3。
ステップ2:1−アミノ−N−{4−[4−アミノ−3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1H−2λ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル]ブチル}−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド塩酸塩の合成
ジオキサン(2mL)中のtert−ブチルN−[26−({4−[4−アミノ−3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1H−2λ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル]ブチル}カルバモイル)−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘキサコサン−1−イル]カルバメート(124mg、0.1436mmol、1.0当量)の溶液に、ジオキサン(2mL)中の4N HClを添加した。不均質な溶液を2時間激しく撹拌し、その時点で、反応混合物を減圧下で濃縮した。生成物をHOに溶解し、凍結乾燥させて、生成物(132mg、115%)を薄ピンク色ガムとして得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]計算値C355510:762.42;実測値762.3。
表2における適切なアミン含有活性部位阻害剤およびPEGカルボン酸を使用した以外は一般的手順1に従って、表5における中間体A1を製造した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
表5における適切な中間体A1およびPEGカルボン酸を使用した以外は一般的手順1に従って、表6における中間体A2を製造した:
Figure 2021523113
一般的手順2:カルボン酸含有ラパマイシンモノマーと第一級または第二級アミンを有する活性部位阻害剤含有中間体とのカップリング。
Figure 2021523113
ラパマイシンカルボン酸モノマー(1.0当量)および活性部位阻害剤含有中間体(1.5当量)のDMA中0.05M溶液に、DIPEA(5.0当量)、続いてPyBOP(1.8当量)を添加した。得られた均質な溶液を窒素下室温で撹拌した。LCMS分析により決定される通りに完結した時点で、粗製の反応混合物を分取HPLCにより精製して、生成物を得た。
実施例1:シリーズ1の2価のラパマイシン化合物の合成。
Figure 2021523113
DMA(566μL)中の32(R)−ヒドロキシ26−アミノオキシ酢酸ラパマイシン(28mg、28.30μmol、1.0当量)および1−アミノ−N−{4−[4−アミノ−3−(2−アミノ−1,3−ベンゾオキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]ブチル}−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキサヘプタコサン−27−アミド塩酸塩(33.8mg、42.33μmol、1.5当量)の溶液に、DIPEA(24.5μL、141.5μmol、5.0当量)、続いてPyBOP(26.5mg、50.94μmol、1.8当量)を添加した。生じた均質な溶液を室温にて撹拌した。5時間後、粗製の反応混合物を、分取HPLC(40から99%MeCN/HO)により精製して、生成物(21mg、収率42%)を綿毛状白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]計算値C881371124:1732.99;実測値1732.9。
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーならびに表5および6からの中間体A1およびA2を使用した以外は一般的手順2に従って、表7におけるシリーズ1の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
一般的手順3:ハロゲン化物含有PEGエステルとアミン含有プレリンカーとのカップリング、続いてエステル脱保護化。
Figure 2021523113
ステップ1:
アミン含有プレリンカー(1.0当量)のMeCN中0.1M溶液に、KCO(2.0当量)を、続いてハロゲン化物含有PEGエステル(1.0当量)を加えた。LCMS分析により示される通りにアミン含有プレリンカーが消費されるまで、反応液を80℃で撹拌した。次いで反応液をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。
ステップ2:
PEGtert−ブチルエステル(1.0当量)のEtOAc中0.1M溶液に、HClのEtOAc中溶液を加えた。LCMS分析により示される通りにPEGエステルが消費されるまで、得られた懸濁液を室温で撹拌した。次いで反応液を減圧下で濃縮して、生成物を得た。
中間体B1−1.1−(4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−酸
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル1−(4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエートの合成
2−((2−(ピペラジン−1−イル)ピリミジン−5−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン(7.97g、24.66mmol、1.0当量)のMeCN(200mL)中混合物に、KCO(6.82g、49.31mmol、2.0当量)を、続いてtert−ブチル1−ブロモ−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエート(9.5g、24.66mmol、1.0当量)を加えた。反応混合物を85℃に加熱し、15時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0から20%EtOAc/MeOH)により精製して、生成物(11.5g、収率74.3%)を薄黄色液体として得た。
ステップ2:1−(4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−酸の合成
tert−ブチル1−(4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−オエート(3.5g、5.58mmol、1.0当量)のEtOAc(50mL)中溶液に、HClのEtOAc中溶液(500mL)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。次いで混合物を減圧下で濃縮して、生成物(5.3g、収率78.2%、HCl)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C2837の計算値:572.27;実測値572.4。
適切なハロゲン化物含有PEGおよび表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順3に従って、表8における中間体B1を製造した:
Figure 2021523113
一般的手順4:PEGカルボン酸とアミン含有活性部位阻害剤とのカップリング、続いてアミン脱保護化。
Figure 2021523113
ステップ1:
PEGカルボン酸(1.0当量)のDMF中0.15M溶液に、HATU(1.3当量)およびDIPEA(5.0当量)を加えた。30分間撹拌した後、アミン含有活性部位阻害剤(1.2当量)を加えた。LCMSにより示される通りにPEGカルボン酸が消費されるまで、反応液を室温で撹拌した。次いで反応液を逆相クロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。
ステップ2:
フタルイミドで保護化したアミン(1.0当量)のMeOH中0.1M溶液に、0℃でNHNH・HO(4.0当量)を加えた。LCMS分析により示される通りにフタルイミドで保護化したアミンが消費されるまで、得られた混合物を60℃で撹拌した。次いで反応液を逆相クロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。
中間体B2−1.N−(4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)−1−(4−(5−(アミノメチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−アミド
Figure 2021523113
ステップ1:N−(4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)−1−(4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−アミドの合成
1−(4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−酸(3g、4.93mmol、1.0当量、HCl)のDMF(30mL)中混合物に、HATU(12.11μL、6.41mmol、1.3当量)およびDIPEA(4.30mL、24.67mmol、5.0当量)を加えた。30分後、5−(4−アミノ−1−(4−アミノブチル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イル)ベンゾ[d]オキサゾール−2−アミン(4.03g、5.92mmol、1.2当量、3TFA)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。次いで反応混合物を分取HPLC(MeCN/HO)により精製して、生成物(5.4g、収率81.2%)を薄赤色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+2H]/2C445313の計算値:446.71;実測値447.0。
ステップ2:N−(4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)−1−(4−(5−(アミノメチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−アミドの合成
N−(4−(4−アミノ−3−(2−アミノベンゾ[d]オキサゾール−5−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)ブチル)−1−(4−(5−((1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)メチル)ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12−テトラオキサペンタデカン−15−アミド(4g、2.97mmol、1.0当量、4TFA)のMeOH(25mL)中混合物に、0℃でNHNH・HO(588.63μL、11.87mmol、4.0当量)を加えた。混合物を60℃で2時間撹拌した。次いで混合物を室温に冷却し、濾過し、濾過ケーキをMeOH(5mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物を分取HPLC(MeCN/HO)により精製して、生成物(700mg、収率24.5%)を白色固体として得た。LCMS(ESI)m/z:[M+2H]/2 C365113の計算値:381.71;実測値381.8。
表8における適切な中間体B1および表2におけるアミン含有活性部位阻害剤を使用した以外は一般的手順4に従って、表9における中間体B2を製造した:
Figure 2021523113
一般的手順5:ハロゲン化物含有PEGカルボン酸とアミン含有活性部位阻害剤とのカップリング。
Figure 2021523113
アミン含有活性部位阻害剤(1.0当量)およびPEG含有カルボン酸(1.2当量)のDMA中0.1M溶液に、DIPEA(4.0当量)を、続いてPyBOP(1.3当量)を加えた。LCMSにより示される通りにアミン含有活性部位阻害剤が消費されるまで、反応液を撹拌した。次いで反応液を逆相HPLCにより精製して、生成物を得た。
中間体B3−1.18−{6−[(4−アミノ−3−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル}−1−ブロモ−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン−18−オン
Figure 2021523113
1−ブロモ−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン−18−酸(105mg、282μmol、1.2当量)および3−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−1−[(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−6−イル)メチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミン(120mg、235μmol、1.0当量)のDMA(2.34mL)中溶液に、DIPEA(163μL、940μmol、4.0当量)を、続いてPyBOP(158mg、305μmol、1.3当量)を加えた。得られた溶液を室温で3時間撹拌し、次いで逆相HPLC(10から98%MeCN+0.1%ギ酸/HO+0.1%ギ酸)により精製して、生成物(82.7mg、収率47%)を得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C3543BrNの計算値:751.26;実測値751.2。
適切なハロゲン化物含有PEGカルボン酸および表2におけるアミン含有活性部位阻害剤を使用した以外は一般的手順5に従って、表10における中間体B3を製造した:
Figure 2021523113
一般的手順6:PEGハロゲン化物のアミン含有ポストリンカーでの置換およびアミンの脱保護化。
Figure 2021523113
ステップ1:
ハロゲン化物含有PEG(1.0当量)のMeCN中0.1M溶液に、KCO(3.0当量)を、続いてアミン含有ポストリンカー(1.2当量)を加えた。得られた懸濁液を80℃に加熱し、LCMS分析により示される通りにPEGハロゲン化物が消費されるまで撹拌した。反応液を室温に冷却し、次いでシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を得た。
ステップ2:
N−Boc保護化アミン(1.0当量)のジオキサン中0.07M溶液に、HCl(ジオキサン中4M、10.0当量)を加えた。LCMS分析により示される通りにN−Boc保護化アミンが消費されるまで、反応液を撹拌した。次いで反応液を減圧下で濃縮して、生成物を得た。
中間体B2−4.18−{6−[(4−アミノ−3−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル}−1−(4−{5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン−18−オン
Figure 2021523113
ステップ1:tert−ブチル2−[4−(18−{6−[(4−アミノ−3−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル}−18−オキソ−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン−1−イル)ピペラジン−1−イル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレートの合成
18−{6−[(4−アミノ−3−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル}−1−ブロモ−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン−18−オン(82.7mg、110μmol、1.0当量)のMeCN(1.09mL)中懸濁液に、KCO(45.6mg、330μmol、3.0当量)を、続いてtert−ブチル2−(ピペラジン−1−イル)−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(42.1mg、132μmol、1.2当量)を加えた。得られた懸濁液を80℃に8時間加熱し、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(0から20%MeOH/DCM)により精製して、生成物(75.1mg、収率70%)を得た。LCMS(ESI)m/z:[M+H]C516713の計算値:990.53;実測値990.5。
ステップ2:18−{6−[(4−アミノ−3−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル}−1−(4−{5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−2−イル}ピペラジン−1−イル)−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン−18−オンの合成
tert−ブチル2−[4−(18−{6−[(4−アミノ−3−{1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル}−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル)メチル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル}−18−オキソ−3,6,9,12,15−ペンタオキサオクタデカン−1−イル)ピペラジン−1−イル]−5H,6H,7H,8H−ピリド[4,3−d]ピリミジン−6−カルボキシレート(75.1mg、75.8μmol、1.0当量)のジオキサン(1mL)中溶液に、HCl(ジオキサン中4M、472μL、1.89mmol、10.0当量)を加えた。溶液を室温で45分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、生成物を得た。LCMS(ESI)m/z:[M+Na]C465913の計算値:912.46;実測値912.5。
適切なPEGカルボン酸および表2におけるアミン含有活性部位阻害剤を使用した以外は一般的手順6に従って、表11における中間体B2を製造した:
Figure 2021523113
適切なカルボン酸PEGtert−ブチルエステルおよび表2におけるアミン含有活性部位阻害剤を使用した以外は一般的手順1に従って、表12における中間体B4を製造した:
Figure 2021523113
表12における適切な中間体B4および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順1に従って、表13における中間体B2を製造した:
Figure 2021523113
適切な中間体A1および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順1に従って、表14における中間体B2を製造した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーならびに表9、11、13および14からの中間体B2を使用した以外は一般的手順2に従って、表15におけるシリーズ2の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
表2における適切なアミン含有活性部位阻害剤および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順1に従って、表16における中間体C1を製造した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
PEGカルボン酸および表16における中間体C1を使用した以外は一般的手順1に従って、表17における中間体C2を製造した:
Figure 2021523113
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーおよび表17からの中間体C2を使用した以外は一般的手順2に従って、表18におけるシリーズ3の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
表17における適切な中間体C2および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順1に従って、表19における中間体D1を製造した:
Figure 2021523113
表2における適切なアミン含有活性部位阻害剤および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順1に従って、表20における中間体D1を製造した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーならびに表19および20からの中間体D1を使用した以外は一般的手順2に従って、表21におけるシリーズ4の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
表16における適切な中間体C1および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順1に従って、表22における中間体E1を製造した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーおよび表22からの中間体E1を使用した以外は一般的手順2に従って、表23におけるシリーズ5の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーおよび表24からの中間体F1を使用した以外は一般的手順2に従って、表25におけるシリーズ6の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
表5における適切な中間体A1および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順1に従って、表26における中間体G1を製造した:
Figure 2021523113
表10における適切な中間体B3および表4におけるアミン含有プレリンカーを使用した以外は一般的手順6に従って、表27における中間体G1を製造した:
Figure 2021523113
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーならびに表26および27からの中間体G1を使用した以外は一般的手順2に従って、表28におけるシリーズ7の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
表19および20における適切な中間体D1ならびにPEGカルボン酸を使用した以外は一般的手順1に従って、表29における中間体H1を製造した:
Figure 2021523113
表1における適切なラパマイシンカルボン酸モノマーおよび表29からの中間体H1を使用した以外は一般的手順2に従って、表30におけるシリーズ8の2価のアナログを合成した:
Figure 2021523113
生物学的実施例
MDA−MB−468細胞におけるP−Akt(S473)、P−4E−BP1(T37/46)およびP−P70S6K(T389)の阻害に対するIC50を判定するための、細胞ベースのAlphaLISAアッセイ
mTORキナーゼ細胞アッセイ
細胞におけるmTORC1およびmTORC2の機能的活性を測定するために、AlphaLisa SureFire Ultraキット(Perkin Elmer)を使用して、4EBP1(Thr37/46)およびP70S6K(Thr389)、ならびにAKT1/2/3(Ser473)のリン酸化をモニターした。MDA−MB−468細胞(ATCC(登録商標)HTB−132)を、96ウェル組織培養プレート中で培養し、0.017〜1,000nMに変動させた濃度の本開示における化合物で、37℃にて2から4時間処理する。インキュベーションは、アッセイ緩衝液を除去すること、および、アッセイキットに付属の溶解緩衝液を添加することにより終了する。サンプルは、生産者の指示に従って処理する。それぞれのリンタンパク質からのアルファシグナルは、マイクロプレートリーダー(Envision、Perkin−ElmerまたはSpectramax M5、Molecular Devices)を使用して、繰り返し測定する。阻害剤濃度反応曲線は、対照をベースとした標準化を用いた標準化IC50回帰曲線を使用して分析した。
例として、選択された化合物に対して測定したIC50値は、以下で報告されている:
Figure 2021523113
Figure 2021523113
Figure 2021523113
均等物
本開示は、上で明記されている特定の実施形態に関連して記載されているが、その多くの代用物、改変および他の変形は、当業者に明らかである。そのような代用物、改変および変形のすべては、本開示の精神および範囲内にあるように意図されている。

Claims (67)

  1. 式Iaの化合物:
    Figure 2021523113
    (式中:
    32は、H、=O、−ORまたは−Nであり;
    は、−[C(R−、(C〜C10)アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレンであり;
    26は、−A−L−A−B;−A−A−B;−L−A−L−A−L−B;または−OHであり;
    およびAは、独立して、存在せず、または、独立して、
    Figure 2021523113
    から選択され;
    ここで、描かれているAの左側の結合は、−C(=O)−またはLに結合し;ここで、描かれているA部分の右側の結合は、BまたはLに結合し;
    各Qは、独立して、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から3個の環であり;
    各Xは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
    各Xは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
    各Wは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される1から2個の環であり;
    各Wは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
    各Gは、独立して、存在せず、または、アリーレン、シクロアルキレン、ヘテロアリーレンおよびヘテロシクリレンから選択される環であり;
    各GおよびGは、独立して、ヘテロアリーレンまたはヘテロシクリレン環であり;
    各Lは、独立して、
    Figure 2021523113
    から選択され;
    およびLは、独立して、存在せず、または、独立して、
    Figure 2021523113
    から選択され;
    各Bは、独立して、
    Figure 2021523113
    から選択され;
    各Bは、独立して、
    Figure 2021523113
    から選択され、ここで、描かれているBの左側の
    Figure 2021523113
    結合は、AまたはLに結合し;ここで、ヘテロアリーレン、ヘテロシクリレンおよびアリーレンは、それぞれ独立して、場合により、アルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロゲンまたはヒドロキシルで置換されており;
    各Rは、独立して、Hまたは(C〜C)アルキルであり;
    各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、ハロゲン、5〜12員ヘテロアリール、5〜12員ヘテロシクリル、(C〜C10)アリールであり、ここで、ヘテロアリール、ヘテロシクリルおよびアリールは、それぞれ独立して、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CN、−C(O)NR−ヘテロアリールまたは−C(O)NR−ヘテロシクリルで置換されており;
    各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
    各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
    各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
    各Rは、独立して、H、(C〜C)アルキル、−C(O)ORまたは−N(Rであり、ここで、(C〜C)アルキルのアルキルは、場合により、−N(Rまたは−ORで置換されており;
    各Yは、独立して、C(Rまたは結合であり;
    各nは、独立して、1から12の整数であり;
    各oは、独立して、0から30の整数であり;
    各pは、独立して、0から12の整数であり;
    各qは、独立して、0から30の整数であり;
    各rは、独立して、1から6の整数である)、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  2. 32は、=Oである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  3. 32は、−ORである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  4. は、−[C(R−である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  5. は、−(C〜C10)アリーレン−である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  6. 26は、−A−L−A−Bであり、ここで、AおよびAは、存在しない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  7. 26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  8. 26は、−A−L−A−Bであり、ここで、Aは、存在しない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体
  9. 26は、−A−L−A−Bである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  10. 26は、−A−A−Bである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  11. 26は、−L−A−L−A−L−Bである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  12. 26は、−OHである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  13. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  14. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  15. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  16. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  17. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  18. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  19. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  20. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  21. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  22. は、存在しない、請求項1〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  23. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、7、9〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  24. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、7、9〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  25. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、7、9〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  26. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、7、9〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  27. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、7、9〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  28. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、7、9〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  29. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、7、9〜11および13〜21のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  30. は、存在しない、請求項1〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  31. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、8〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  32. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、8〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  33. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、8〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  34. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、8〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  35. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、8〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  36. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、8〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  37. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜5、8〜11および13〜29のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  38. Bは、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11および13〜37のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  39. Bは、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11および13〜37のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  40. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11および13〜39のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  41. は、
    Figure 2021523113
    である、請求項1〜11および13〜39のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  42. は、5〜12員ヘテロアリールであり、場合により、−N(R、−OR、ハロゲン、(C〜C)アルキル、−(C〜C)アルキレン−ヘテロアリール、−(C〜C)アルキレン−CNまたは−C(O)NR−ヘテロアリールで置換されている、請求項1〜11および13〜41のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  43. 化合物は、以下の式:
    Figure 2021523113
    を有する、請求項1〜42のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  44. 以下:
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  45. 以下:
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    Figure 2021523113
    からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  46. 以下:
    Figure 2021523113
    からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは互変異性体。
  47. 請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤のうちの少なくとも1つを含む医薬組成物。
  48. mTORにより介在される疾患または障害を処置する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、請求項1〜46のいずれか1項に記載の1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
  49. mTORにより介在される疾患または障害を防止する方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、請求項1〜46のいずれか1項に記載の1つまたはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
  50. mTORにより介在される疾患または障害の危険性を低下させる方法であって、mTORにより介在される疾患または障害に罹患している、またはそれを発症しやすい対象に、治療有効量の、請求項1〜46のいずれか1項に記載の1つまたはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
  51. 疾患は、癌または免疫介在性疾患である、請求項47〜49のいずれか1項に記載の方法。
  52. 癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍および神経内分泌腫瘍から選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される、請求項51に記載の方法。
  54. 癌を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、請求項1〜46のいずれか1項に記載の1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
  55. 癌は、脳および神経血管腫瘍、頭頸部癌、乳癌、肺癌、中皮腫、リンパ系癌、胃癌、腎臓癌、腎臓癌、肝臓癌、卵巣癌、卵巣子宮内膜症、精巣癌、消化管癌、前立腺癌、膠芽腫、皮膚癌、黒色腫、神経癌、脾臓癌、膵臓癌、血液増殖障害、リンパ腫、白血病、子宮内膜癌、子宮頸癌、外陰癌、前立腺癌、陰茎癌、骨癌、筋肉癌、軟部組織癌、腸または直腸癌、肛門癌、膀胱癌、胆管癌、眼癌、消化管間質腫瘍および神経内分泌腫瘍から選択される、請求項54に記載の方法。
  56. 免疫介在性疾患を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、請求項1〜46のいずれか1項に記載の1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
  57. 免疫介在性疾患は、心臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、四肢、筋肉、神経、十二指腸、小腸または膵島細胞移植による耐性;骨髄移植により生じる移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎および糸球体腎炎から選択される、請求項56に記載の方法。
  58. 加齢性病態を処置する方法であって、対象に、治療有効量の、請求項1〜46のいずれか1項に記載の1つもしくはそれ以上の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法。
  59. 加齢性病態は、筋肉減少症、皮膚萎縮、筋消耗、脳萎縮、アテローム性動脈硬化、動脈硬化症、肺気腫、骨粗鬆症、骨関節炎、高血圧、勃起不全、認知症、ハンチントン病、アルツハイマー病、白内障、加齢性黄斑変性、前立腺癌、卒中、平均余命低下、腎機能障害、ならびに加齢性難聴、加齢に伴う運動困難(例えばフレイル)、認知機能低下、加齢性認知症、記憶障害、腱のこわばり、心臓肥大、ならびに収縮期機能および拡張機能不全のような心機能不全、免疫老化、癌、肥満ならびに糖尿病から選択される、請求項58に記載の方法。
  60. mTORにより介在される疾患または状態の危険性を処置する、防止する、または低下させるのに使用するための、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  61. mTORにより介在される疾患または障害の危険性を処置する、防止する、または低下させるための医薬の生産における、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
  62. 癌を処置するのに使用するための、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  63. 癌を処置するための医薬の生産における、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
  64. 免疫介在性疾患を処置するのに使用するための、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  65. 免疫介在性疾患を処置するための医薬の生産における、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
  66. 加齢性病態を処置するのに使用するための、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  67. 加齢性病態を処置するための医薬の生産における、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の使用。
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