JP2021171990A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高感度であり、中間調印字濃度に優れ、印字欠けが少なく高画質で鮮明な印字画像を表示することできる感熱記録体を提供する。【解決手段】支持体の一方の面に形成された下塗り層と、当該下塗り層の上に形成された感熱記録層とを備えた感熱記録体であって、前記感熱記録層は、ロイコ染料と顕色剤とを含有し、前記下塗り層は、中空粒子と結着樹脂とを含有し、前記中空粒子は、最大粒子径(D100)が10〜30μmであり、前記中空粒子の50体積%頻度の粒子径(D50)が4.0〜15μmであり、前記中空粒子の最大粒子径(D100)と50体積%頻度の粒子径(D50)との比D100/D50が1.8〜3.0であり、粒子径2.0μm以下の前記中空粒子の体積%が1%以下であることを特徴とする感熱記録体。【選択図】なし

Description

本発明は、感熱記録体に関するものである。
無色または淡色のロイコ染料と、フェノール類または有機酸との加熱発色反応を利用して発色画像を記録する感熱記録体は、広く実用化されている。このような感熱記録体は、単に加熱するだけで発色画像が形成されるため、記録装置をコンパクトにでき、記録装置の保守も容易で、騒音の発生が少ないなどの利点を有している。そのため感熱記録体は、ラベルプリンタ等の発行機、自動券売機、CD・ATM、飲食店等の注文伝票出力機、科学研究用機器のデータ出力機等における各種情報記録材料として広範に使用されている。
感熱記録体が多様な用途に展開されるに伴い、感熱記録体にもより高度な性能が期待されるようになってきている。すなわち、画像が濃く鮮明に発色すること、白抜け(印字欠け)が発生せず高画質であること、といった品質上の要望が存在している。
このような要望にこたえるべく、感熱記録体に係る多くの改良技術が開発されている。例えば、感熱記録体の支持体と感熱記録層との間に設けられた下塗り層に中空粒子を含有させて、下塗り層の断熱性を高めることにより、感熱記録体の感度を向上させるという方法が知られている。
下塗り層に中空粒子を含有させる方法をさらに改良した技術として、例えば特許文献1には、中空率が60〜98%であり、最大粒子径(D100)が5.0〜10.0μmであり、最大粒子径と50体積%頻度の粒子径(D50)との比率D100/D50が1.5〜3.0である中空粒子を用いた感熱記録材料が開示されている。特許文献1の中空粒子に含まれる粒子径が2μm以下の中空粒子の比率は、2.2〜3.6体積%である。
また、特許文献2には、下塗り層に用いる熱膨張性樹脂粒子として、未膨張時の平均粒子径が1〜25μmであり、加熱により体積が10〜50倍に膨張し、中空率が80%以上となるものが好ましいことが開示されている。
特許4108380号公報 特許5781885号公報
しかしながら、特許文献1に記載の感熱記録材料は、その中空粒子の最大粒子径(D100)が5.0〜10.0μmと小さく、さらに粒子径2μm以下の中空粒子を2.2〜3.6体積%含むことから、断熱性において不十分なおそれがある。断熱性の不足は印字エネルギーの拡散の原因となり得るため、特許文献1に記載の感熱記録材料は、記録濃度において改善の余地を有するものであった。
また、特許文献2に記載の感熱記録材料は、熱膨張性樹脂粒子の粒子径を均一化する観点を持たず、発泡後の粒子径のばらつきにより、下塗り層の表面の平滑性が低下するため、画質に改善の余地を有するものであった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の課題は、高感度であり、中間調印字濃度に優れ、印字欠けが少なく高画質で鮮明な印字画像を表示することできる感熱記録体を提供する。
本発明者らは、上記課題を解決するために、下塗り層に用いる中空粒子についての検討を進めた。その結果、粒子径および粒子径の分布が所定の範囲にあり、かつ極微の粒子の比率を抑えた発泡タイプの中空粒子を使用することにより、上記課題を解決できることを見出した。本発明はこのような知見を踏まえて完成するに至ったものである。すなわち、本発明は以下のような構成を有している。
(1)支持体の一方の面に形成された下塗り層と、当該下塗り層の上に形成された感熱記録層とを備えた感熱記録体であって、前記感熱記録層は、ロイコ染料と顕色剤とを含有し、前記下塗り層は、中空粒子と結着樹脂とを含有し、前記中空粒子は、最大粒子径(D100)が10〜30μmであり、前記中空粒子の50体積%頻度の粒子径(D50)が4.0〜15μmであり、前記中空粒子の最大粒子径(D100)と50体積%頻度の粒子径(D50)との比D100/D50が1.8〜3.0であり、粒子径2.0μm以下の前記中空粒子の体積%が1%以下であることを特徴とする感熱記録体。
(2)前記中空粒子の含有量が前記下塗り層の全固形分に対して5〜40質量%であることを特徴とする前記(1)の感熱記録体。
(3)前記中空粒子の中空率が80〜98%であることを特徴とする前記(1)または(2)の感熱記録体。
(4)前記下塗り層の乾燥後の塗布量が2.0〜10g/mであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかの感熱記録体。
(5)前記結着樹脂がガラス転移温度−10℃以下の結着剤樹脂を含むことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかの感熱記録体、
(6)前記顕色剤が4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホンまたはN−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミドを含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかの感熱記録体。
(7)前記結着樹脂がラテックスを含むことを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかの感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、高感度であり、中間調印字濃度に優れ、印字欠けが少なく高画質で鮮明な印字画像を表示することできる。
本発明の実施形態について説明する。但し、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。本実施形態の感熱記録体は、支持体上に下塗り層を介して感熱記録層が設けられ、感熱記録層の上に保護層が設けられている。以降、感熱記録体を構成する各層について説明する。
[支持体]
支持体は、種類、形状、寸法等に格別の限定はなく、例えば、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィルム等の他、各種透明支持体等の中から適宜選択して使用することができる。支持体の厚みは特に制限されず、通常、20〜200μm程度である。また、支持体の密度は特に制限されず、0.60〜0.85g/cm程度が好ましい。
[下塗り層]
下塗り層は、支持体と感熱記録層との間に設けられ、感熱記録層の定着を向上させる役割、感熱記録層に印加された熱の拡散を抑制することにより感熱記録層の画像を鮮明にする役割等を担う。下塗り層は、中空粒子と結着樹脂とを含有する。下塗り層はさらに、増粘剤を含有することが好ましく、必要に応じて焼成カオリン等の吸油性顔料、助剤等を含有してもよい。以降、下塗り層の各材料について詳述する。
(中空粒子)
有機樹脂からなる中空粒子は、下塗り層に含有されることによって、下塗り層の断熱性を高めることができる。高い断熱性を有する下塗り層は、感熱記録層に加えられた熱の拡散を防ぎ、感熱記録体の感度を高めることができる。
有機樹脂からなる中空粒子は、その製造方法の違いによって、発泡タイプと非発泡タイプとに分けることができる。これら二種のうち、発泡タイプの中空粒子は、下塗り層の断熱性の向上に適した性質を持つ。
<中空粒子の製造方法>
以下に、発泡タイプの中空粒子の代表的な製造方法を記載する。
まず、樹脂の内部に揮発性液体を封じ込めた粒子を作成し、加熱により前記樹脂を軟化させると共に、前記粒子の内部の液体を気化・膨張させることで、中空粒子を製造できる。
製造過程で内部の液体を加熱膨張させるため、発泡タイプの中空粒子の中空率は大きくなる。大きな中空率によって高い断熱性が得られるため、発泡タイプの中空粒子は、感熱紙の感度を高め、記録濃度を向上させることができる。感度の向上は、特に、感熱記録層に加えられる熱エネルギーが小さい中間調領域を発色させる際に重要である。また、断熱性の高い下塗り層を介して感熱記録層を形成すれば、感熱記録層に加えられた熱の拡散を防ぐことで、画像の滲みを防止し、画質を向上させることもできる。以上のことから、本実施形態では、下塗り層の断熱性の向上に優れた発泡タイプの中空粒子を用いる。
発泡タイプの中空粒子に用いることができる樹脂には、スチレン−アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アクリル系樹脂(例えば、アクリロニトリルを構成成分とするアクリル系樹脂)、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等、ポリ塩化ビニリデンとアクリルニトリルを主体とする共重合体樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。発泡タイプの中空粒子の内部に含まれる気体としては、プロパン、ブタン、イソブタン、空気等が一般的である。中空粒子に用いる樹脂には、上記の種々の樹脂の中でも発泡粒子の形状を維持する強度の観点からアクリロニトリル樹脂やポリ塩化ビニリデンとアクリルニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。
<最大粒子径>
中空粒子の最大粒子径は10〜30μmであり、10〜25μmであることが好ましく、10〜20μmであることがより好ましい。なお、最大粒子径は、D100とも呼称される。中空粒子の最大粒子径が10μm以上であると下塗り層のクッション性が向上するため、印字時における感熱紙のサーマルへッドへの密着性が向上し、高画質の感熱記録体が得られる。このようなサーマルヘッドへの密着性の高い感熱記録体は、最大記録濃度(Dmax)のエネルギーより低いエネルギーで発色させる中間調領域における記録濃度の向上をもたらすことができる。一方、中空粒子の最大粒子径が30μm以下であると下塗り層の平滑性が向上するため、下塗り層を介して設ける感熱記録層を均一化することができ、発色濃度が高い感熱記録体が得られる。中空粒子の最大粒子径は、レーザー回析式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。
<メジアン径>
粉体をある粒子径で2つに分けたとき、大きい側の粒子と小さい側の粒子の占める容積が等量となる径、つまり50体積%頻度の粒子径を、メジアン径という。メジアン径は、D50とも呼称される。中空粒子のメジアン径は、レーザー解析式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。中空粒子のメジアン径は4.0〜15μmであり、7.5〜15μmであることが好ましい。メジアン径を4.0μm以上とすることにより、クッション性を向上できる。一方、15μm以下とすることにより、平滑性を向上できる。
<最大粒子径とメジアン径との比>
最大粒子径(D100)とメジアン径(D50)との比(D100/D50)は、粒度分布の程度を示す指標である。D100/D50は1.8〜3.0であり、1.8〜2.8であることが好ましく、1.8〜2.6であることがより好ましい。D100/D50を1.8以上とすることにより、中空粒子が十分に発泡し、最大粒子径が十分大きくなり、中空率が高くなり、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、D100/D50を3.0以下とすることにより、中空粒子の大きさが揃うため、下塗り層の平滑性が向上し、画像の白抜けを抑制できる。
<粒子径が2μm以下の中空粒子>
レーザー回折式粒度分布測定装置によって求められる粒度分布において、粒子径2.0μm以下の中空粒子の体積%は1%以下である。また、粒子径2.0μm以下の中空粒子は、体積%が0.5%であることが好ましく、含有されないことがより好ましい。粒子径2μm以下の中空粒子は、十分な中空領域を備えるには粒子径が小さすぎるため、断熱性への寄与が極めて小さいと考えられる。下塗り層における粒子径2μm以下の中空粒子の体積%を1%以下とすることにより、記録濃度、画質等を向上させることができる。
<含有量>
中空粒子は、下塗り層の全固形量中5〜40質量%含有されることが好ましく、5〜30質量%含有されることがより好ましい。中空粒子の含有量が5質量%以上であると、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、中空粒子の含有量が30質量%以下であると、塗工性等の面で問題が生じづらい。また、下塗り層には、吸油性顔料も加えることが好ましい。吸油性顔料を下塗り層に加えることでスティッキングやヘッド粕といった印字障害を効果的に抑えることができる。吸油性顔料としては、例えば焼成カオリンを挙げることができる。焼成カオリンの含有量は、下塗り層の全固形量中5〜80質量%であることが好ましい。
<中空率>
中空粒子の中空率は80〜98%であることが好ましく、90〜98%であることがより好ましい。中空粒子の中空率が80%以上であると、中空粒子を含有する下塗り層に高い断熱性を付与することができる。一方、中空粒子の中空率が98%以下であると、中空部をくるむ膜の強度を向上することにより、下塗り層形成時にも潰れない中空粒子とすることができる。
(増粘剤)
増粘剤は、下塗り層に含有させることによって、下塗り層用塗工液中の中空粒子の偏りを抑止することができる。増粘剤には、例えば、セルロースおよびその誘導体、高分子多糖類、ポリアクリル酸変性物、アルギン酸ソーダ、および無水マレイン酸共重合体など各種公知の材料を適宜使用することができる。上記の中でも、増粘剤に用いる材料には、カルボキシメチルセルロース(CMC)のようなセルロース誘導体や、高分子多糖類が好ましい。
中空粒子は最大粒子径が大きいため、浮力が大きく、粘性の低い液体中では上方に集まってしまう傾向にある。下塗り層用塗工液の増粘剤としてセルロース誘導体や高分子多糖類を用いると、中空粒子が下塗り層用塗工液中で浮き上がりづらくなり、中空粒子の下塗り層中の偏在性が低下するので好ましい。中空粒子の偏在性が低下すれば下塗り層の平滑性が向上するため、下塗り層を介して設けられる感熱記録層を均一化することができ、画像の白抜け等を抑止することができ、最高発色濃度も向上する。増粘剤の含有量は、特に限定されないが下塗り層の全固形量中1〜5質量%の範囲が好ましい。1質量%以上とすることにより、中空粒子の浮上を抑制し、最高発色濃度の向上に優れる。5質量%以下とすることにより、塗料の粘度増加を抑制し塗工適性に優れる。
(結着樹脂)
下塗り層には、ガラス転移温度(Tg)が−10℃以下の結着樹脂(バインダー)を含有することが好ましく、ガラス転移温度が−30℃以下の結着樹脂を含有することがより好ましい。ガラス転移温度が−10℃以下の結着樹脂を含有することにより、塗工層の柔軟性が向上し、クッション性が良化し、感熱記録体の画質をより向上させることができる。
また、下塗り層の結着樹脂は、表面強度に優れるラテックスを含有することが好ましい。ラテックスとしては、特に制限されず、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリル化ウレタン、アクリル−シリコン複合体、及びアクリル−シリコン−ウレタン複合体、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の水不溶性重合体が挙げられる。これらラテックスの中でも、スチレン−ブタジエン系ラテックス(SBR)が、耐水表面強度が高いため好ましい。スチレン−ブタジエン系ラテックスの中でも、ガラス転移温度が−10℃以下のスチレン−ブタジエン系ラテックスがより好ましく、ガラス転移温度が−30℃以下のスチレン−ブタジエン系ラテックスがさらに好ましい。
下塗り層における結着樹脂の含有量は、1〜60質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。結着樹脂の含有量が前記範囲内にあると、下塗り層の塗工の際に塗工性が良好となる。また、結着樹脂のうち、水溶性高分子の含有量は、1〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。
(下塗り層用塗工液の塗布)
下塗り層は、下塗り層用塗工液を支持体の上に塗布した後で乾燥させることにより形成される。下塗り層用塗工液は、上述の中空粒子、結着樹脂等の下塗り層の材料と水等の溶媒とを混合・攪拌することにより調整される。下塗り層用塗工液の乾燥後の塗布量は、2.0〜10g/m程度が好ましく、2.5〜7.0g/m程度がより好ましい。
[感熱記録層]
感熱記録層は、下塗り層の上に設けられ、熱を印加された部分が発色する性質によって、文字、図案等を表示し、記録する役割を担う。感熱記録層は、ロイコ染料と顕色剤とを含有し、必要に応じて保存性改良剤、増感剤、結着樹脂、架橋剤等を含有してもよい。以降、感熱記録層の各材料について詳述する。
(染料前駆体)
感熱記録層は、一般に、染料前駆体および顕色剤を含有している。代表的な染料前駆体として、無色または淡色のロイコ染料がある。ロイコ染料には、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系化合物などがあり、適宜選択して使用することができる。また、ロイコ染料には、赤、朱、マゼンタ、青、シアン、黄、緑、黒等の発色色調を有する染料があり、適宜選択して使用することができる。
染料前駆体としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、フルオラン等の青発色性染料、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン等の赤発色性染料、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2,2−ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ〔フタリド−3,9’−キサンテン−2’−イルアミノ〕フェニル}プロパン、3−ジエチルアミノ−7−(3’−トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン等の黒発色性染料、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等が挙げられる。勿論、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用することもできる。なかでも、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、及び3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランは記録感度、印字保存性に優れているため、好ましく用いられる。
染料前駆体の含有量は、感熱記録層の全固形量に対して5〜30質量%が好ましく、7〜30質量%がより好ましく、7〜25質量%が更に好ましい。染料前駆体の含有量を5質量%以上にすると発色濃度を向上させることができる。一方、染料前駆体の含有量を30質量%以下にすると耐熱性を向上させることができる。また、感熱記録層中における染料前駆体の単位面積あたりの含有量は、好ましくは0.2〜2.0g/m、より好ましくは0.4〜1.5g/mである。染料前駆体の単位面積あたりの含有量は、高速液体クロマトグラフィー法等により測定することができる。
(顕色剤)
顕色剤の具体例としては、例えば、4−tert−ブチルフェノール、4−アセチルフェノール、4−tert−オクチルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェニル、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ビス(p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−アリルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン等のフェノール性化合物等のフェノール性化合物、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒドロキシ安息香酸−sec−ブチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4−ヒドロキシ安息香酸トリル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等のフェノール性化合物、又は安息香酸、p−クロロ安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3−tert−ブチルサリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸、4−{3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸、及びこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N−p−トルエンスルホニル−N’−p−ブトキシカルボニルフェニルウレア、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4,4’−ビス[(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン等のウレア化合物、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−クミルフェニルエステル、N−(p−トルエンスルホニル)カルバモイル酸p−ベンジルオキシフェニルエステル、N−(o−トルオイル)−p−トルエンスルホアミド等の分子内に−SONH−結合を有する有機化合物、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質等が挙げられる。
さらに、下記一般式(1)で表されるN−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド、N−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]−p−トルエンスルホンアミド、N−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]−o−トルエンスルホンアミド、N−[2−(3−(4−メチルフェニル)ウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド化合物が挙げられる。これらの中で、耐熱地肌カブリを抑制して印字保存性を高める観点および合成の容易さの観点から、N−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミドが好ましい。
Figure 2021171990
式(1)中、R及びRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
さらに、下記一般式(2)で表される4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス〔(2−メチル−5−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、4−(2−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド−4’−(4−メチル−5−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイドジフェニルスルホン等のウレアウレタン誘導体が挙げられる。これらの中でも、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホンが好ましい。
さらに、下記一般式(3)で表されるジフェニルスルホン誘導体等が挙げられる。
Figure 2021171990
Figure 2021171990
式(3)中、nは1〜6の整数を表す。もちろん、顕色剤はこれらに制限されるものではなく、また必要に応じて2種以上の化合物を併用することもできる。
かかる顕色剤の含有量は、特に制限されず、使用されるロイコ染料に応じて調整すればよい。顕色剤の含有量は、一般にロイコ染料1質量部に対して0.5質量部以上が好ましく、0.8質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましく、1.2質量部以上がより一層好ましく、1.5質量部以上が特に好ましい。また、顕色剤の含有量はロイコ染料1質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、4質量部以下が更に好ましく、3.5質量部以下が特に好ましい。0.5質量部以上とすることにより、記録性能を高めることができる。一方、10質量部以下とすることにより、高温環境下での地肌カブリ(耐熱地肌カブリ)を効果的に抑えることができる。
(保存性改良剤)
本発明では、感熱記録層中に、主に発色像の保存性をより一層高めるために、保存性改良剤を更に含有させることができる。このような保存性改良剤としては、例えば、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4’−〔1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール、4,4’−〔1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)〕ビスフェノール等のフェノール化合物;4−ベンジルオキシフェニル−4’−(2−メチル−2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニルスルホン、4−(2−メチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン、4−(2−エチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン等のエポキシ化合物;並びに1,3,5−トリス(2,6−ジメチルベンジル−3−ヒドロキシ−4−tert−ブチル)イソシアヌル酸等のイソシアヌル酸化合物から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。もちろん、これらに制限されるものではなく、また必要に応じて2種以上の化合物を併用することもできる。
保存性改良剤を使用する場合、その使用量は、保存性改良のために有効な量とすればよく、通常は、感熱記録層の全固形量中、1〜30質量%程度が好ましく、5〜20質量%程度がより好ましい。
(増感剤)
本発明における感熱記録層中には増感剤を含有させることもできる。これにより、記録感度を高めることができる。増感剤としては、例えば、ステアリン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミルド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、ジフェニルスルホン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン、アジピン酸ジ−o−クロルベンジル、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1,3−ビス(2−ナフトキシ)プロパン、ジフェニル、ベンゾフェノン等が挙げられる。これらは支障のない範囲で併用できる。増感剤の含有量は、増感のために有効な量とすればよく、通常は、感熱記録層の全固形量中、2〜40質量%程度が好ましく、5〜25質量%程度がより好ましい。
(結着樹脂)
感熱記録層には、結着樹脂(バインダー)を含有させることができる。バインダーとしては、前記した下塗り層に用いられる結着樹脂と同様の樹脂を用いることができる。感熱記録層用塗工液に使用されるバインダーとしては、例えば、水溶性接着剤及び水分散性接着剤のいずれの水性接着剤を使用できる。水溶性接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体塩、スチレン−アクリル酸共重合体塩、スチレン−無水マレイン酸共重合体塩、エチレン−無水マレイン酸共重合体塩、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム等が挙げられる。水分散性接着剤としては、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリル化ウレタン、アクリル−シリコン複合体、及びアクリル−シリコン−ウレタン複合体、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の水不溶性重合体のラテックス等が挙げられる。これらは、1種単独又は2種以上を併用して使用することができる。これらの少なくとも1種を、感熱記録層の全固形量中、好ましくは5〜50質量%程度、より好ましくは10〜40質量%程度の範囲で含有される。
(架橋剤)
感熱記録層のバインダーを硬化させる架橋剤を感熱記録層中に含有させることができる。架橋剤を含有させることにより、感熱記録層の耐水性を向上させることができる。架橋剤としては、例えば、グリオキザール等のアルデヒド系化合物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリオキシル酸塩、ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物;過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、四硼酸ソーダ、四硼酸カリウム等の無機化合物;硼酸、硼酸トリエステル、硼素系ポリマー、ヒドラジド化合物、グリオキシル酸塩等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。架橋剤の使用量は、感熱記録層の全固形量100質量部に対し、1〜10質量部程度の範囲が好ましい。これにより、感熱記録層の耐水性を向上することができる。
(その他)
感熱記録層には、必要に応じて、発明の効果を損なわない範囲内で、公知のワックス類、金属石鹸、有色染料、有色顔料、蛍光染料、撥油剤、消泡剤、粘度調節剤等を含有させることができる。
ワックスとしては、パラフィンワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス、ポリエチレンワックス等のワックス類;例えば、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、及びその誘導体等を挙げることができる。
金属石鹸としては、高級脂肪酸多価金属塩、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、及びオレイン酸亜鉛等を挙げることができる。また、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、感熱記録層中に、更に撥油剤、消泡剤、粘度調節剤等の各種助剤を添加することができる。また、これらの助剤を溶剤に溶解させて溶液とした後、当該助剤の溶液を水中で乳化剤により乳化させて使用することもできる。乳化剤には、水溶性高分子を使用することができる。
(感熱記録層用塗工液の塗布)
感熱記録層は、感熱記録層用塗工液を下塗り層の上に塗布した後で乾燥させることにより形成される。感熱記録層用塗工液の塗布量は、乾燥重量で好ましくは2〜12g/m、より好ましくは2〜8g/m、さらに好ましくは2〜7g/mである。感熱記録層用塗工液は、例えば、水を分散媒体とし、染料前駆体および顕色剤の微粒子、結着樹脂(バインダー)、保存性改良剤、増感剤等を共に、或いは別々に分散した分散液を用いて調製される。
[保護層]
感熱記録層の上には、感熱記録層を熱や各種外的要因から保護する保護層を設けることができる。保護層は、例えば、バインダー、必要により顔料、ワックス、架橋剤、その他助剤等を混合することにより調製される。バインダー及び顔料としては、前記の感熱記録層で例示したような材料を使用することができる。顔料やワックスを含有させることにより、サーマルヘッドに対するカス付着、及びスティッキング防止することができる。また、架橋剤を添加することによって、保護層に耐水性を付与することが可能である。保護層は、水を分散媒体として、保護層用塗工液を、乾燥重量で好ましくは0.1〜15g/m、より好ましくは0.5〜8g/mとなるように、感熱記録層上に塗布して形成される。
[その他の層]
以上説明してきた層に加えて、感熱記録体の付加価値を高めるためにさらなる層を設け、より高い機能を付与した感熱記録体とすることもできる。例えば、裏面に粘着剤、再湿接着剤、ディレードタック型の粘着剤等を含んだ粘着層を設けることにより、感熱記録体を粘着紙、再湿接着紙、ディレードタック紙等にすることができる。
また、裏面を利用して、これに熱転写用紙、インクジェット記録用紙、ノーカーボン用紙、静電記録用紙、ゼオグラフィー用紙としての機能を付与し、感熱記録体を両面記録が可能な記録紙とすることもできる。もちろん、両面感熱記録体とすることもできる。また、感熱記録体裏面からの油や可塑剤の浸透を抑制したり、カールコントロールや帯電防止のためにバック層を設けたりすることもできる。保護層上にシリコンを含有した剥離層を塗布加工し、裏面に粘着剤を塗布加工することにより、剥離紙を必要としないライナーレスラベルとすることも可能である。
[感熱記録体]
(各層の形成方法)
支持体上に上記の各層を形成する方法としては、エアナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、カーテン法、スロットダイ法、スライドダイ法、エクストルージョン法等の既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。また、各塗工液は1層ずつ塗布及び乾燥して各層を形成してもよく、同一の塗工液を2層以上に分けて塗布してもよい。さらに、2つ以上の層を同時に塗布する同時多層塗布を行ってもよい。
(平滑化処理)
記録感度を高め、白抜け等を抑止する観点から、各層の形成終了後、または全ての層の形成終了後に、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等の既知の方法を用いて平滑化処理することが好ましい。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例、比較例に用いた中空粒子は以下の通りである。
中空粒子A:メジアン径(D50)11μm、最大粒子径(D100)23μm、中空率93%、2μm以下の粒子の割合0体積%、固形分濃度15.0%
中空粒子B:メジアン径(D50)8.1μm、最大粒子径(D100)20μm、中空率90%、2μm以下の粒子の割合0体積%、固形分濃度15.0%
中空粒子C:メジアン径(D50)7.5μm、最大粒子径(D100)15μm、中空率85%、2μm以下の粒子の割合0体積%、固形分濃度15.0%
中空粒子D:メジアン径(D50)6.2μm、最大粒子径(D100)15μm、中空率77%、2μm以下の粒子の割合0体積%、固形分濃度15.0%
中空粒子E:メジアン径(D50)5.0μm、最大粒子径(D100)13.5μm、中空率90%、2μm以下の粒子の割合0.2体積%、固形分濃度15.0% 中空粒子F:商品名A−380、三水社製の中空粒子、メジアン径(D50)3.8μm、最大粒子径(D100)6.5μm、中空率78%、粒子径2.0μm以下の中空粒子の割合1.6体積%、固形分濃度13.0%
中空粒子G:商品名マツモトマイクロスフェアーFシリーズ、松本油脂社製の中空粒子、メジアン径(D50)3.7μm、最大粒子径(D100)12.6μm、中空率84%、粒子径2.0μm以下の中空粒子の割合6.4体積%、固形分濃度15.0%
中空粒子H:メジアン径(D50)12μm、最大粒子径(D100)124μm、中空率94%、2μm以下の粒子の割合0体積%、固形分濃度15.0%
中空粒子I:商品名エクスパンセル 461WE20d36、アクゾノーベル社製の中空粒子、メジアン径(D50)20μm、最大粒子径(D100)80μm、中空率95%、2μm以下の粒子の割合0体積%、固形分濃度15.0%
中空粒子J:メジアン径(D50)12μm、最大粒子径(D100)45μm、中空率94%、2μm以下の粒子の割合0体積%、固形分濃度15.0%
各中空粒子のメジアン径(D50)と最大粒子径(D100)は、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)を用いて、屈折率1.70−0.01iにて測定した。
実施例、比較例に用いたラテックスは以下の通りである。
ラテックスA:スチレン・ブタジエンラテックス開発品(Tg:−10℃、粒子径190nm、固形分濃度48%)
ラテックスB:スチレン・ブタジエンラテックス開発品(Tg:−35℃、粒子径300nm、固形分濃度48%)
ラテックスC:スチレン・ブタジエンラテックス(商品名L−1571、旭化成社製、Tg=−3℃、粒子径190nm、固形分濃度48%)
(実施例1)
(1)下塗り層用塗工液の調製
中空粒子A133.3部、焼成カオリン(商品名アンシレックス93、BASF社製)50部、ラテックスAを25部、酸化澱粉の20%溶液7.5部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)3.5部、及び水75.0部を混合攪拌して、下塗り層用塗工液を得た。
(2)ロイコ染料分散液(A液)調製
3−ジ−(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.5μmになるまで粉砕してロイコ染料分散液(A液)を得た。
(3)顕色剤分散液(B液)調製
4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、 D8)40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕して顕色剤分散液(B液)を得た。
(4)増感剤分散液(C液)調製
シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル(商品名:HS−3520、DIC社製)40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕して増感剤分散液(C液)を得た。
(5)感熱記録層用塗工液の調製
A液29.5部、B液59.1部、C液22.7部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%水溶液20部、完全鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA110、鹸化度:99モル%、平均重合度:1000、クラレ社製)の10%水溶液146部、ブタジエン系共重合体ラテックス(商品名:L−1571、旭化成社製、固形分濃度48%)9.4部、軽質炭酸カルシウム(商品名:Brilliant−15、白石工業社製)25.4部、パラフィンワックス(商品名:ハイドリンL−700、中京油脂社製、固形分濃度30%)11.7部、アジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)2部、及び水120部を混合撹拌して感熱記録層用塗工液を得た。
(6)保護層用塗工液の調製
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセネックスZ−200、鹸化度:99.4モル%、平均重合度:1000、変性度:5モル%、日本合成化学工業社製)の12%水溶液300部、カオリン(商品名:HYDRAGLOSS90、KaMinLLC社製)19部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−42M、昭和電工社製)35部、シリカ(商品名:ミズカシルP−527、水澤化学社製)4部、ポリエチレンワックス(商品名:ケミパールW−400、三井化学社製、固形分濃度40%)2.5部、及び水114.5部からなる組成物を混合撹拌して保護層用塗工液を得た。
(7)感熱記録体の作製
坪量60g/mの上質紙の片面上に、下塗り層用塗工液、感熱記録層用塗工液、及び保護層記録用塗工液を乾燥後の塗布量がそれぞれ4.0g/m、4.0g/m、2.0g/mになるように塗布・乾燥して、下塗り層、感熱記録層、及び保護層を順次形成した後、スーパーカレンダーで表面を平滑化して感熱記録体を得た。
(実施例2)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Bとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例3)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子A133.3部を46.7部に、焼成カオリン50.0部を63.0部に変更した以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例4)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子A133.3部を186.7部に、焼成カオリン50.0部を42.0部に変更した以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例5)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子A133.3部を26.7部に、焼成カオリン50.0部を66.0部に変更した以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例6)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子A133.3部を206.7部に、焼成カオリン50.0部を39.0部に変更した以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例7)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子A133.3部を240.0部に、焼成カオリン50.0部を34.0部に変更した以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例8)
実施例1の感熱記録体の作製において、下塗り層の乾燥後の塗布量を4.0g/mから8.0g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例9)
実施例1の感熱記録体の作製において、下塗り層の乾燥後の塗布量を4.0g/mから12.0g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例10)
実施例1の感熱記録体の作製において、下塗り層の乾燥後の塗布量を4.0g/mから2.0g/mに変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例11)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、ラテックスAをラテックスBに変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例12)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、ラテックスAをラテックスCに変更した以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例13)
実施例1の顕色剤分散液調製において、4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、 D8)の代わりに、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン(三菱ケミカル社製、トミラックKN)を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例14)
実施例1の顕色剤分散液調製において、4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、 D8)の代わりに、N−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド(日本曹達社製、NKK−1304)を用いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
(実施例15)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Cとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例16)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Dとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例17)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Eとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(実施例18)
実施例1の顕色剤分散液調製において、4−ヒドロキシ−4'−イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、 D8)の代わりに、N−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド(日本曹達社製、NKK−1304)を用いた以外は実施例17と同様にして感熱記録体を得た。
(比較例1)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子A133.3部の代わりに、中空粒子F153.8部を用いた以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(比較例2)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Gとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(比較例3)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Hとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(比較例4)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Iとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
(比較例5)
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Jとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
上記の実施例および比較例について、以下の方法で評価を行った。
[記録濃度]
感熱記録評価機(商品名:TH−PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.17mJ/dotにて各感熱記録体を記録し、得られた印字部をマクベス濃度計(RD−914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。数値が大きい程、印字の濃度が濃いことを示している。記録濃度については、実用上、1.00以上であることが必要とされるため、1.00以上をもって合格とした。
[印字画質]
ラベルプリンタ(商品名:L−2000、株式会社イシダ製)を用いてバーコードを記録し、その記録画質を目視で観察し、下記の基準で評価した。◎、○、△を合格とし、×を不合格とした。
◎:画質の白抜けやバーコードの欠けや太りが全くなく、特に優れている。
○:画質の白抜けやバーコードの欠けや太りがなく、問題ない。
△:画質の白抜けやバーコードの欠けや太りがほとんどなく、実用上問題ない。
×:画像の白抜けやバーコードの欠けや太りがあり、実用上問題となる。
[耐熱地肌カブリ]
各感熱記録体を80℃の条件で24時間放置し、白紙部の反射濃度を前記マクベス濃度計で測定した。測定値は、0.20以下であれば使用上問題なく、0.10以下であればより好ましい。
Figure 2021171990
表1からわかるように、実施例1〜18の感熱記録体は記録濃度、印字画質ともに優れていた。一方、比較例1、2は、画像の白抜けが目立つものであった。また、比較例3〜5は、画像の白抜けはまったく無いが、記録濃度が低く実用に耐えないものだった。
比較例1の感熱記録体は、中空粒子の粒子径が小さすぎる傾向にあり、かつ、2μm以下の粒子を含むため、下塗り層のクッション性、断熱性ともに不十分であり、印字の濃度が薄く、低画質によるバーコードの欠けがあった。比較例2の感熱記録体は、断熱性の低い2μm以下の粒子を比較例1よりもさらに多く含むため、下塗り層のクッション性、断熱性ともに不十分であり、印字の濃度が薄く、低画質によるバーコードの欠けがあった。滲みによってバーコードの太るものであった。
比較例3〜5の感熱記録体は、中空粒子の最大粒子径が大きすぎ、かつ、粒子のサイズのばらつきが大きいため、下塗り層の平滑性に劣り、感熱記録層用塗工液が粒子の隙間に入り込むことで、乾燥後に均一な塗工面が得られず、記録濃度が低下するものであった。

Claims (7)

  1. 支持体の一方の面に形成された下塗り層と、当該下塗り層の上に形成された感熱記録層とを備えた感熱記録体であって、
    前記感熱記録層は、ロイコ染料と顕色剤とを含有し、
    前記下塗り層は、中空粒子と結着樹脂とを含有し、
    前記中空粒子は、最大粒子径(D100)が10〜30μmであり、
    前記中空粒子の50体積%頻度の粒子径(D50)が4.0〜15μmであり、
    前記中空粒子の最大粒子径(D100)と50体積%頻度の粒子径(D50)との比D100/D50が1.8〜3.0であり、
    粒子径2.0μm以下の前記中空粒子の体積%が1%以下であることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記中空粒子の含有量が前記下塗り層の全固形分に対して5〜40質量%であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記中空粒子の中空率が80〜98%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱記録体。
  4. 前記下塗り層の乾燥後の塗布量が2.0〜10g/mであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  5. 前記結着樹脂がガラス転移温度−10℃以下の結着剤樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  6. 前記顕色剤が4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホンまたはN−[2−(3−フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミドを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  7. 前記結着樹脂がラテックスを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の感熱記録体。
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