JP2020176900A - 高分子材料の硫黄架橋密度評価方法 - Google Patents

高分子材料の硫黄架橋密度評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加硫ゴムなどの硫黄架橋された高分子材料における硫黄架橋密度を評価する。【解決手段】実施形態に係る高分子材料の硫黄架橋密度評価方法では、複数の硫黄架橋された高分子材料について高分子材料とX線検出器との距離を一定にしてX線を照射して、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得し、得られたX線吸収スペクトルを、硫黄−炭素間成分を含む少なくとも1つの成分でフィッティングし、前記硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さを算出し、複数の高分子材料についての前記ピーク面積又は前記ピーク高さの比較により硫黄架橋密度を評価する。【選択図】図1

Description

本発明は、加硫ゴムなどの硫黄架橋された高分子材料についての硫黄架橋密度の評価方法に関する。
加硫ゴムなどの硫黄架橋された高分子材料の物性を評価するために、高分子材料の硫黄架橋構造を解析する技術が求められている。硫黄架橋構造を解析する方法として、特許文献1,2には、高分子材料に高輝度X線を照射し、X線のエネルギーを変えながらX線吸収スペクトルを測定し、リバースモンテカルロ法により高分子材料中の硫黄の三次元構造を特定して、架橋密度を算出する方法が提案されている。
また、特許文献3には、高分子材料にX線を照射して硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得し、該X線吸収スペクトルを硫黄−硫黄間成分及び硫黄−炭素間成分等でフィッティングして硫黄−硫黄間成分と硫黄−炭素間成分のピーク面積を算出し、両成分のピーク面積比から硫黄架橋形態を評価する方法が提案されている。しかしながら、硫黄架橋形態として、架橋部分の硫黄の長さである硫黄架橋鎖連結長を解析するものであり、架橋密度を評価する方法は記載されていない。
特開2016−057285号公報 特開2017−020906号公報 特開2017−198548号公報
本発明は、加硫ゴムなどの硫黄架橋された高分子材料における硫黄架橋密度を評価することができる方法を提供することを目的とする。
本発明に係る高分子材料の硫黄架橋密度評価方法は、複数の硫黄架橋された高分子材料について高分子材料とX線検出器との距離を一定にしてX線を照射して、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得すること、得られたX線吸収スペクトルを、硫黄−炭素間成分を含む少なくとも1つの成分でフィッティングすること、前記硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さを算出すること、及び、複数の高分子材料についての前記ピーク面積又は前記ピーク高さの比較により硫黄架橋密度を評価すること、を含むものである。
本発明によれば、架橋点数を表す硫黄−炭素間成分に着目し、複数の高分子材料間で該硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さを比較することにより、硫黄架橋密度を評価することができる。
硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルの一例を示す図 硫黄−硫黄間成分に用いる非対称ガウス関数を示す図 X線測定装置の測定試料と検出器との関係を示す概念図
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係る硫黄架橋密度評価方法は、複数の硫黄架橋された高分子材料について硫黄架橋密度を評価する方法であり、以下の工程を含む。
工程1:複数の硫黄架橋された高分子材料について高分子材料とX線検出器との距離を一定にしてX線を照射して、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得する工程、
工程2:得られたX線吸収スペクトルを、硫黄−炭素間成分を含む少なくとも1つの成分でフィッティングする工程、
工程3:フィッティング結果から硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さを算出する工程、及び、
工程4:複数の高分子材料についてのピーク面積又はピーク高さの比較により硫黄架橋密度を評価する工程。
このように本実施形態では、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを、硫黄−炭素間成分を含む少なくとも1つの成分を用いてピーク分離することにより、硫黄−炭素間成分の定量を行い、その結果から、複数の高分子材料の硫黄架橋密度を評価・解析する。
一般に、物体にX線を照射することで得られるX線吸収スペクトルには、物体中に含まれる元素特有の急峻な立ち上がりが見られ、この立ち上がりは吸収端と呼ばれる。この吸収端付近の微細な構造は、X線吸収微細構造(XAFS:x-ray absorption fine structure)と呼ばれる。XAFSは、吸収端から数十eV程度までのX線吸収端構造(XANES:x-ray absorption near edge structure)と、それよりも高エネルギー側の1000eV程度までの範囲に現れるX線広域微細構造(EXAFS:extended x-ray absorption fine structure)からなる。そのうち、XANESは、電子状態などの化学状態に敏感であり、着目原子がどのような原子と結合しているかといった化学状態の解析に適用することができる。本実施形態では、硫黄原子のK殻吸収端である硫黄K殻吸収端についてXANES領域におけるX線吸収スペクトルを用いて、硫黄架橋密度の解析を行う。
本実施形態において、測定対象としての高分子材料としては、硫黄架橋された樹脂やゴムなどの高分子であればよく、高分子の種類は特に限定されない。好ましくは、加硫ゴムであり、ゴムポリマーに硫黄等の加硫剤を含む種々の配合剤を配合したゴム組成物を加硫してなる加硫ゴムを測定対象とすることができる。
ここで、ゴムポリマーとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)などのジエン系ゴムが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種類以上ブレンドして用いることができる。
高分子材料には、硫黄架橋させるための硫黄が加硫剤として配合される。加硫剤としては、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄が挙げられる。一実施形態として、上記ゴム組成物において、加硫剤の配合量は、ゴムポリマー100質量部に対して0.1〜10質量部でもよく、0.5〜8質量部でもよい。
高分子材料には、また、充填剤や加硫促進剤などの様々な配合剤を任意成分として配合してもよい。一実施形態として、上記ゴム組成物の場合、かかる配合剤として、充填剤、シランカップリング剤、オイル等の軟化剤、可塑剤、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、ワックス、加硫促進剤など、通常ゴム工業で使用される各種配合剤を用いることができる。上記充填剤としては、例えば、カーボンブラック、シリカ、タルク、クレー、アルミナなどの各種無機充填剤が挙げられ、カーボンブラック及び/又はシリカが好ましい。一実施形態として上記ゴム組成物の場合、充填剤の配合量は、例えば、ゴムポリマー100質量部に対して10〜200質量部でもよく、20〜150質量部でもよい。また、加硫促進剤の配合量は、ゴムポリマー100質量部に対して0.1〜7質量部でもよく、0.5〜5質量部でもよい。また、亜鉛華の配合量は、ゴムポリマー100質量部に対して0.1〜10質量部でもよく、0.5〜5質量部でもよい。
かかるゴム組成物は、バンバリーミキサーなどの混合機を用いて各成分を常法に従い混練することにより作製することができ、該ゴム組成物を常法に従い加熱して加硫することにより加硫ゴムが得られる。
測定対象としての高分子材料の形状は、特に限定されず、例えばシート状のものを用いることができる。一実施形態として、測定対象としては、シート状に加硫成形したゴムシートを用いてもよく、あるいはまた、タイヤ等の加硫ゴム製品からシート状に切り出したものを用いてもよい。
上記工程1において、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得する方法としては、公知のXAFS法(特にはXANES法)を用いることができる。
詳細には、硫黄架橋された高分子材料に、X線を照射し、X線のエネルギーを変えながらX線吸収量(吸収強度)を測定する。X線は、硫黄原子のK殻吸収端に対応するエネルギーにて照射され、これにより、硫黄K殻についてXANES領域におけるX線吸収スペクトルが得られる。X線の走査エネルギー範囲としては、2400〜3000eVであることが好ましく、2450〜2500eVでもよく、2460〜2490eVでもよい。
硫黄K殻吸収端におけるXAFS法においては、(1)試料を透過してきたX線強度を、フォトダイオードアレイ検出器等を用いて検出する透過法、(2)試料にX線を照射した際に発生する蛍光X線を、Lytle検出器や半導体検出器などを用いて検出する蛍光法、及び、(3)試料にX線を照射した際に流れる電流を検出する電子収量法などがあり、いずれを用いてもよい。好ましくは、蛍光法を用いることである。蛍光法は、より詳細には、試料にX線を照射した際に発生する蛍光X線を測定する方法であり、X線吸収量と蛍光X線の強度に比例関係があることを用いて、蛍光X線の強度からX線吸収量を間接的に求める方法である。
XAFS法を行う際に使用するX線としては、例えば1010(photons/s/mrad2/mm2/0.1%bw)以上の高輝度X線であることが好ましい。また、X線の光子数は10(photons/s)以上であることが好ましく、より好ましくは10(photons/s)以上である。このようなX線を放射するシンクロトロンとしては、高輝度光科学研究センターのSPring−8、「知の拠点あいち」のあいちシンクロトロン光センターなどが挙げられる。
工程1でX線吸収スペクトルを取得する際、本実施形態では、X線検出器の位置を固定する。すなわち、複数の硫黄架橋された高分子材料についてX線吸収スペクトルを取得する際に、高分子材料とX線検出器との距離を一定にしてX線を照射して、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得する。
詳細には、図3に示すように、例えば蛍光法では、高分子材料にX線を照射し、それにより発生する蛍光X線をX線検出器で検出する。その際、X線検出器の位置が近いとX線吸収量は大きくなる。例えば、図3中、二点鎖線で示す位置よりも実線で示す位置にX線検出器を配置した方がX線吸収量は大きくなる。そのため、通常の測定では、高分子材料中の対象原子の濃度に合わせて、X線検出器を最適な位置に配置する。これに対し、本実施形態では、X線検出器を同じ位置に固定して測定する。これにより、後述する硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さに定量性を付与することができ、複数の高分子材料間で硫黄架橋密度を比較評価することが可能となる。
上記工程2では、工程1により得られたX線吸収スペクトルを、硫黄−炭素間成分(以下、S−C成分という。)を含む少なくとも1つの成分でフィッティングする。より好ましくは、S−C成分及び硫黄−硫黄間成分(以下、S−S成分という。)を含む少なくとも2つの成分でフィッティングすることであり、更に好ましくは、図1にその一例を示すように、S−S成分及びS−C成分とともに、硫黄−亜鉛間成分(以下、S−Zn成分という。)と、多重散乱成分と、階段関数成分を用いて、フィッティングを行うことである。
本実施形態では、S−C成分のピーク面積又はピーク高さを用いて架橋密度の比較評価を行うため、S−C成分のみを用いてフィッティングを行ってもよく、その場合でも架橋密度の比較評価が可能である。硫黄K殻吸収端におけるX線吸収は、主としてS−S成分とS−C成分に起因するため、これら2成分を用いてX線吸収スペクトルをフィッティングすることにより、S−C成分のピーク面積又はピーク高さの算出精度をより高めることができる。硫黄K殻吸収端におけるX線吸収は、より厳密には、S−S成分、S−C成分の他に、S−Zn成分と多重散乱成分と階段関数成分の影響もあるため、これら3成分も含めた5成分でX線吸収スペクトルをフィッティングすることにより、より精度を高めることができる。
ここで、S−S成分は、S−S結合に基づくX線吸収成分であり、S−C成分は、S−C結合に基づくX線吸収成分である。高分子材料での硫黄架橋構造は、高分子鎖の炭素(C)が硫黄(S)を介して結合した構造であり、架橋部分の硫黄原子間の結合がS−S結合であり、高分子鎖の炭素原子と架橋部分の硫黄原子との結合がS−C結合である。
S−Zn成分は、S−Zn結合に基づくX線吸収成分である。ゴム組成物には亜鉛華(ZnO)が配合されることがあり、その場合、亜鉛華が反応して加硫ゴム中に硫化亜鉛(ZnS)が含まれるので、これによるX線吸収を考慮したものである。そのため、高分子材料に亜鉛が含まれない場合には、この成分を考慮する必要はない。従って、亜鉛が含まれない高分子材料の場合、一実施形態として、S−S成分、S−C成分、階段関数成分及び多重散乱成分を用いて、上記のフィッティングを行ってもよい。
多重散乱(multiple scattering)成分は、XANES領域の光電子による多重散乱に基づくX線吸収成分である。XANES領域の光電子は運動エネルギーが低いため、平均自由行程が長く、周囲の原子に何度も散乱(多重散乱)されるので、これによるX線吸収を考慮したものである。
階段関数(step function)成分は、連続帯への電子の遷移に基づくX線吸収成分である。XANES領域は内殻軌道(K殻)から、非占有軌道への励起である。励起エネルギー(入射X線エネルギー)が大きくなるにつれ、電子は原子核の拘束から抜け出し、非占有軌道よりも高エネルギーの連続帯へと励起されるようになる。このように徐々に増えていく連続帯への電子の遷移によるX線吸収を考慮したものである。
X線吸収スペクトルをフィッティングする際に使用する関数としては、上記の各成分を表現できるものであればよく、種々の関数を用いることができる。
一実施形態として、S−C成分、S−Zn成分、及び多重散乱成分には、図1に示すように、ガウス関数を用いることが好ましい。これらの成分によるX線吸収は一般に正規分布を示すため、ガウス関数を用いて表現することができる。ガウス関数としては、例えば、下記式(1)で表されるものを用いることができる。
式(1)中、aはピーク高さ(ピーク強度)、bはピークトップでのX線エネルギー(eV)、cはピークの半値幅(eV)、xは照射X線エネルギー(eV)を示す。
一実施形態において、S−C成分については、aを変数、b及びcを定数とし、S−Zn成分及び多重散乱成分については、a及びbを変数、cを定数として、上記のフィッティングを行う。なお、S−C成分のピークトップでのX線エネルギーbは、例えば2473eVに設定することができる。
また、階段関数成分には、図1に示すように、シグモイド関数を用いることが好ましい。上記のように、階段関数成分は、エネルギーが高くなるにつれて徐々に増加するため、シグモイド関数を用いて表現することができる。シグモイド関数としては、例えば、下記式(2)で表されるものを用いることができる。
式(2)中、dはエッジジャンプの高さ、eは定数、fはイオン化ポテンシャル(eV)を示す。一実施形態において、dを変数とし、e及びfを定数として、上記のフィッティングを行ってもよい。
一方、S−S成分については、S−C成分と同様、左右対称な分布を持つガウス関数を用いて表現することもできるが、架橋硫黄鎖の熱振動によるS−S結合長の揺らぎを考慮して、左右非対称な分布を持つ非対称ガウス関数を用いることが好ましい。すなわち、S−S成分には、図2に示すように、複数のガウス関数を合成することで左右非対称な分布を持たせた非対称ガウス関数を用いる。これら複数のガウス関数としては、ピーク高さと半値幅が異なるものを用いることが好ましい。より詳細には、非対称ガウス関数としては、基準ガウス関数と、ピークトップが該基準ガウス関数の高エネルギー側に等間隔にシフトし且つピーク高さが等差に減少する複数のガウス関数を合成したものを用いることが好ましい。
一実施形態において、S−S成分に用いる非対称ガウス関数は、上記式(1)で表される複数のガウス関数の足し合わせで表現することができる。詳細には、図2に示すように、上記式(1)で表される基準ガウス関数(C関数)を定め、ピークトップがC関数の高エネルギー側に等間隔にシフトし且つピーク高さが等差に減少する複数のガウス関数(C関数:C、C、……。ここでmは1以上の整数)を定める。C関数では、上記a、b及びcを定数とし、C関数以降のC関数(m=2〜)については、ピークトップのシフト幅とピーク高さの等差減少値を定めて、m個のC関数を定義する。その際に、C関数の半値幅とピーク高さの積は一定とする。m個のC関数を足し合わせることにより、非対称ガウス関数が得られる。得られた非対称ガウス関数では、ピークトップでのX線エネルギー(eV)を定数とし、ピーク高さを変数として、上記のフィッティングを行うことが好ましい。従って、非対称ガウス関数を作成する際には、上記複数のガウス関数を合成したときのピークトップでのX線エネルギーが上記定数の値に一致するように、C関数の変数やシフト幅、等差減少値、上記の積などを定めればよい。なお、S−S成分のピークトップでのX線エネルギーは、例えば2472eVに設定することができる。
以上の各成分を用いて、X線吸収スペクトルに対してフィッティング(曲線当てはめ(カーブフィッティング)とも称される。)する方法としては、特に限定されず、一般的な方法を用いることができる。例えば、上記各成分(好ましくは5成分)の関数を足し合わせた関数と、X線吸収スペクトル(測定スペクトル)の残差二乗和が0に近づくように、フィッティングを行えばよい。これにより、X線吸収スペクトルを各成分にピーク分離することができる。すなわち、それぞれの成分についてフィッティング処理後の曲線が得られる。図1には、フィッティング処理後の上記5成分の各曲線と、これら5成分の合成曲線(フィッティングによる近似曲線)を示しており、測定スペクトルによく一致していることが分かる。
上記工程3では、工程2で得られた複数の高分子材料についてのS−C成分のフィッティング曲線から、それぞれのS−C成分のピーク面積又はピーク高さを算出する。ここで、S−C成分のピーク面積は、S−C成分のフィッティング曲線により囲まれた部分の面積である。S−C成分のピーク高さは、S−C成分のフィッティング曲線のピークトップの高さ(ピークトップでのX線吸収量)である。これらは任意単位であり、上記のように高分子材料とX線検出器との距離を一定にしてX線を照射することにより、複数の高分子材料間での相対的な比較が可能となる。
上記工程4では、工程3で得られた複数の高分子材料についてのピーク面積同士又はピーク高さ同士の比較により硫黄架橋密度を評価する。例えば、複数の高分子材料についてのピーク面積又はピーク高さの比に基づいて硫黄架橋密度の解析を行ってもよい。より詳細には、ピーク面積について複数の高分子材料間で比をとり、又は、ピーク高さについて複数の高分子材料間で比をとり、これらの比に基づいて、複数の高分子材料間での硫黄架橋密度の相対評価を行ってもよい。硫黄架橋密度の評価としては、例えば、比較する複数の高分子材料についていずれの高分子材料の架橋密度が高いか又は低いかとの大小や、比較対象とする高分子材料に対して架橋密度がどの程度高いか又は低いかとの大小の度合いなどの、相対的な評価が挙げられる。そのため、複数の高分子材料についてピーク面積の比又はピーク高さの比を算出すること自体も硫黄架橋密度の評価とみなされる。
高分子材料中での硫黄架橋構造は、高分子鎖の炭素(C)が硫黄(S)を介して結合した構造であり、架橋部分の硫黄の連結数をnとして「C−S−C」(n=1〜8の整数)で表される。そのため、各硫黄架橋構造には、その両端にS−C結合があり(即ち、S−C結合の数はいずれも2つ)、S−C結合量は架橋点数に比例する。そのため、S−C成分のピーク面積やピーク高さは架橋点数に比例し、よって、複数の高分子材料間でピーク面積又はピーク高さを比較すれば、硫黄架橋密度を評価することができる。
ところで、本発明者らは、先に、硫黄架橋密度を評価する方法として、複数の高分子材料について、高分子材料とX線検出器との距離を一定にしてX線を照射して、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得し、該X線吸収スペクトルから硫黄−硫黄間成分のピーク面積と硫黄−炭素間成分のピーク面積を算出して架橋硫黄鎖連結長を算出するとともに、エッジジャンプの高さを求め、該エッジジャンプの高さと架橋硫黄鎖連結長から硫黄架橋密度を算出することを提案している(特願2017−206614号、特願2017−206630号)。これらの方法では、エッジジャンプの高さが硫黄原子数に比例することを利用して、硫黄架橋鎖連結長から架橋密度を算出する。しかしながら、エッジジャンプには、架橋に寄与しない硫黄(例えば硫黄酸化物として含まれる硫黄)の量も含まれるため、精度が低下するおそれがある。
本実施形態によれば、架橋に寄与しない硫黄酸化物量を含まないS−C成分に着目し、そのピーク面積又はピーク高さを複数の高分子材料間で比較するので、硫黄架橋密度をより高精度に比較評価することができる。特にS−C成分のピーク面積を比較することにより、ピーク高さを比較する場合に比べて、より精度を高くすることができる。このように硫黄架橋された高分子材料の硫黄架橋密度を解析することができるので、高分子材料についての引張応力などの物性評価に利用することができる。
一実施形態において、複数の高分子材料について硫黄架橋密度を評価する場合、全ての高分子材料についてX線吸収スペクトルを取得する際の高分子材料とX線検出器との距離を一定にしておく必要はない。例えば、標準試料を介して2つの高分子材料間の硫黄架橋密度を比較評価する場合、当該2つの高分子材料についてX線吸収スペクトルを取得する際の上記距離は異なってもよい。
詳細には、一実施形態において、次の評価方法が挙げられる。
(1)硫黄架橋された高分子材料としての標準試料と第1評価対象試料とについて、高分子材料とX線検出器との距離を一定にしたX線照射によりX線吸収スペクトルを取得し、上記フィッティングを行って、当該標準試料と第1評価対象試料とについての硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さの比を第1の比として求めること、
(2)硫黄架橋された高分子材料としての前記標準試料と第2評価対象試料とについて、高分子材料とX線検出器との距離を一定にしたX線照射によりX線吸収スペクトルを取得し、上記フィッティングを行って、当該標準試料と第2評価対象試料とについての硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さの比を第2の比として求めること、及び、
(3)上記の第1の比と第2の比に基づき、第1評価対象試料と第2評価対象試料とについての硫黄架橋密度の評価を行うこと、
を含む方法である。
上記(1)では、評価対象とする第1評価対象試料と標準試料とについて、各試料とX線検出器との距離を同じ距離に設定して、上記工程1のX線吸収スペクトルの取得を行う。次いで工程2及び工程3のフィッティング及びS−C成分のピーク面積又はピーク高さの算出を行って、標準試料と第1評価対象試料との間での硫黄架橋密度の評価として両者間でのピーク面積の比又はピーク高さの比(第1の比)を算出する。
ここで、標準試料としては、例えば硫黄配合量等の組成が既知の加硫ゴム材料を用いてもよい。また、第1評価対象試料は1つでも複数でもよい。第1の比としては、標準試料についてのピーク面積又はピーク高さをコントロールとして、当該コントロールに対する第1評価対象試料のピーク面積又はピーク高さの比を算出してもよい。
上記(2)では、評価対象とする第2評価対象試料と標準試料とについて、各試料とX線検出器との距離を同じ距離に設定して、上記工程1のX線吸収スペクトルの取得を行う。次いで工程2及び工程3のフィッティング及びS−C成分のピーク面積又はピーク高さの算出を行って、標準試料と第2評価対象試料との間での硫黄架橋密度の評価として両者間でのピーク面積の比又はピーク高さの比(第2の比)を算出する。
ここで、第2評価対象試料は1つでも複数でもよい。第2の比としては、標準試料についてのピーク面積又はピーク高さをコントロールとして、当該コントロールに対する第2評価対象試料のピーク面積又はピーク高さの比を算出してもよい。また、上記(2)でX線を照射する際の試料とX線検出器との距離は、上記(1)での距離と同一でも異なってもよい。むしろ共通の標準試料を用いることで、上記(2)での試料とX線検出器との距離を、上記(1)での距離とは異なる距離に設定しても比較評価が可能となるため、測定の利便性が向上する。
上記(3)では、第1の比と第2の比を用いて、第1評価対象試料と第2評価対象試料とについての硫黄架橋密度を比較評価する。例えば、上記(1)で得られた標準試料に対する第1評価対象試料の比と、上記(2)で得られた標準試料に対する第2評価対象試料の比から、第1評価対象試料と第2評価対象試料とのピーク面積又はピーク高さの比を求めて、両試料の硫黄架橋密度を比較評価してもよい。
なお、上記のフィッティング、ピーク面積又はピーク高さの算出、硫黄架橋密度の評価等の各ステップは、コンピュータを用いて行うことができ、これら各ステップを実行させるためのプログラムが読み込まれたコンピュータからなる解析装置が各ステップを実行することにより、高分子材料の硫黄架橋密度の解析を行うことができる。また、上記のフィッティングを行うフィッティング部、ピーク面積又はピーク高さの算出を行う算出部、硫黄架橋密度の評価を行う評価部とともに、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルの情報を取得する入力部と、算出及び評価結果を出力する出力部を備えた硫黄架橋密度解析装置を、汎用のコンピュータを基本ハードウェアとして用いて実現してもよい。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、ゴムポリマーに配合剤を添加し混練して、未加硫ゴム組成物を調製した。
表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・SBR:JSR(株)製「JSR1502」
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1種」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・硫黄:細井化学工業(株)製「ゴム用粉末硫黄150メッシュ」
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーCZ」
得られた未加硫ゴム組成物を、金型モールドでプレス加工(160℃、30分)することにより、厚さ1.0mmの加硫ゴムシート(試料1〜3)を作製した。得られた試料1〜3を測定対象として、硫黄K殻吸収端におけるXANES測定を実施して、X線吸収スペクトルを得た。XANES測定は、「知の拠点あいち」のあいちシンクロトロン光センターにおいて、以下の測定条件により行った。測定では、全ての測定対象について、X線検出器と測定対象との距離は一定とした。
・X線の輝度:2.0×1012photons/s/mrad2/mm2/0.1%bw
・X線の光子数:〜3.0×1010photons/s
・分光器:結晶分光器
・X線検出器:シリコンドリフト検出器
・測定法:蛍光法
・X線のエネルギー範囲:2400〜2500eV
得られたX線吸収スペクトルを、S−S成分、S−C成分、S−Zn成分、多重散乱成分及び階段関数成分の5つの成分でフィッティングし、各成分のピーク面積を算出した。その際、S−C成分、S−Zn成分及び多重散乱成分については、式(1)のガウス関数を用いた。式(1)中のパラメータは、S−C成分については、a(ピーク高さ)を変数、b(ピークトップでのエネルギー)を2473eV、c(ピークの半値幅)を1.8eVとし、S−Zn成分については、a及びbを変数、cを1.8eVとし、多重散乱成分については、a及びbを変数、cを4eVに設定した。また、階段関数成分については、式(2)のシグモイド関数を用いた。式(2)中のパラメータは、d(エッジジャンプの高さ)は変数、e(定数)=0.7、f(イオン化ポテンシャル)=2476eVに設定した。
また、S−S成分については、非対称ガウス関数を用いた。非対称ガウス関数は式(1)の複数のガウス関数の足し合わせで表した。詳細には、式(1)を用いて、aを2、bを2471.1eVとしたC1関数を定め、またC1関数から順に、ピークトップが高エネルギー側に等間隔(0.015eV)にシフトし且つピーク高さが等差(0.003)に減少する100個のC関数(m=1〜100)を定めた。その際、C関数は、ピーク高さと半値幅の積が一定値(2.8)となるように定義した。これら100個のC関数を足し合わせることにより、S−S成分の非対称ガウス関数を得た。なお、非対称ガウス関数のピークトップのエネルギー(eV)は2472eVに設定し、ピーク高さを変数とした。
このようにして定義したS−S成分、S−C成分、S−Zn成分、多重散乱成分及び階段関数成分の5つの成分を足し合わせた関数と、測定スペクトルの残差二乗和が0に近づくように、フィッティングを行い、S−C成分のピーク面積(C−S面積)とピーク高さ(C−Sピーク高さ)を算出した。結果を表1に示す。なお、表1には、ピーク面積の比として、試料3のピーク面積を100とした各試料のピーク面積の指数を括弧書きで表示した。また、ピーク高さの比として、試料3のピーク高さを100とした各試料のピーク高さの指数を括弧書きで表示した。
上記で得られた試料1〜3を用いて、JIS K6251に準じた引張試験(ダンベル状3号形)を行い、M100(100%引張応力)を測定した。
結果は、表1に示す通りであり、硫黄の配合量が少ないほど、C−S成分のピーク面積が小さく、またC−S成分のピーク高さが小さく、100%引張応力も小さかった。一般に、硫黄の配合量が少ないほど架橋密度は小さく、また引張応力が小さいほど架橋密度が小さくなるので、C−S成分のピーク面積及びピーク高さはこれらと傾向が整合していた。よって、C−S成分のピーク面積やピーク高さを比較することにより、硫黄架橋密度の大小を評価できることが確認された。

Claims (2)

  1. 複数の硫黄架橋された高分子材料について高分子材料とX線検出器との距離を一定にしてX線を照射して、硫黄K殻吸収端のX線吸収スペクトルを取得すること、
    得られたX線吸収スペクトルを、硫黄−炭素間成分を含む少なくとも1つの成分でフィッティングすること、
    前記硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さを算出すること、及び、
    複数の高分子材料についての前記ピーク面積又は前記ピーク高さの比較により硫黄架橋密度を評価すること、
    を含む、高分子材料の硫黄架橋密度評価方法。
  2. 硫黄架橋された高分子材料としての標準試料と第1評価対象試料とについて、高分子材料とX線検出器との距離を一定にしたX線照射によりX線吸収スペクトルを取得し、前記フィッティングを行って、当該標準試料と第1評価対象試料とについての前記硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さの比を第1の比として求め、
    硫黄架橋された高分子材料としての前記標準試料と第2評価対象試料とについて、高分子材料とX線検出器との距離を一定にしたX線照射によりX線吸収スペクトルを取得し、前記フィッティングを行って、当該標準試料と第2評価対象試料とについての前記硫黄−炭素間成分のピーク面積又はピーク高さの比を第2の比として求め、
    前記第1の比と前記第2の比に基づき、前記第1評価対象試料と前記第2評価対象試料とについての硫黄架橋密度の評価を行う、
    請求項1に記載の高分子材料の硫黄架橋密度評価方法。
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