JP2020024811A - セパレータ一体型電極の製造方法、及び、セパレータ一体型電極 - Google Patents

セパレータ一体型電極の製造方法、及び、セパレータ一体型電極 Download PDF

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Abstract

【課題】非水系二次電池の出力特性を良好にできるセパレータ一体型電極の製造方法、及び、セパレータ一体型電極を提供する。【解決手段】水と水よりも沸点が高い第1溶媒とが混和した混合溶媒に水溶性高分子が溶解した溶液を調整する、溶液調整工程(S1)と、電極14の表面に溶液を膜状に塗布して、電極14の表面に溶液からなる塗膜を形成する塗布工程(S2)と、塗膜から混合溶媒を気化させて除去することによって、電極14の表面に水溶性高分子からなる多孔質セパレータ層15を形成する除去工程(S3)とを備える。第1溶媒に対する水溶性高分子の溶解度が、水に対する水溶性高分子の溶解度よりも低い。除去工程(S3)では、第1溶媒によって塗膜の内部に複数の空孔を形成しつつ、混合溶媒を気化させて除去することで、電極14の表面に塗着した多孔質セパレータ層15を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、セパレータ一体型電極の製造方法、及び、セパレータ一体型電極に関する。
特許文献1には、ポリオレフィン樹脂(例えば、ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂)からなる多孔質セパレータフィルム(フィルム状に形成された多孔質セパレータ)が開示されている。この多孔質セパレータフィルムは、例えば、正極と負極との間に当該多孔質セパレータフィルムが介在するようにして、正極と負極と当該多孔質セパレータフィルムとが積層されて、電極体を形成する。この電極体を用いて、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池が製造される。
特開2017−25294号公報
ところで、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池は、ハイブリッド自動車や電気自動車などの駆動用電源として使用される。このような非水系二次電池では、出力特性の向上が求められている。これに対し、正極と負極との間に介在させる多孔質セパレータは、非水系二次電池の出力特性に大きな影響を与えることがある。このため、非水系二次電池の出力特性を良好にできる多孔質セパレータが求められている。より具体的には、特許文献1に開示されているような多孔質セパレータフィルムよりも、リチウムイオン二次電池等の非水系二次電池の出力特性を良好にできるセパレータが求められている。
また、近年、電極(正極または負極)と多孔質セパレータ層とを一体化させたセパレータ一体型電極の研究開発が行われている。このように、電極(正極または負極)と多孔質セパレータ層とを予め一体化させて、セパレータ一体型電極としておくことで、電極体の製造を容易にすることができる。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、非水系二次電池の出力特性を良好にできるセパレータ一体型電極の製造方法、及び、セパレータ一体型電極を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、電極と多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極を製造する方法であって、水と前記水よりも沸点が高い第1溶媒とが混和した混合溶媒に、水溶性高分子が溶解した溶液を調整する、溶液調整工程と、前記電極の表面に前記溶液を膜状に塗布して、前記電極の表面に前記溶液からなる塗膜を形成する塗布工程と、前記塗膜から前記混合溶媒を気化させて除去することによって、前記電極の表面に前記水溶性高分子からなる前記多孔質セパレータ層を形成する除去工程と、を備え、前記第1溶媒に対する前記水溶性高分子の溶解度が、前記水に対する前記水溶性高分子の溶解度よりも低く、前記除去工程では、前記第1溶媒によって前記塗膜の内部に複数の空孔を形成しつつ、前記混合溶媒を気化させて除去することで、前記電極の表面に塗着した前記多孔質セパレータ層を形成することによって、前記電極と前記多孔質セパレータ層とが一体化された前記セパレータ一体型電極を得るセパレータ一体型電極の製造方法である。
上述の製造方法では、溶液調整工程において、水と第1溶媒(水よりも沸点が高い溶媒)とが混和した混合溶媒に、水溶性高分子が溶解した溶液を調整する。その後、塗布工程において、電極の表面に溶液(混合溶媒に水溶性高分子が溶解した溶液)を膜状に塗布して、電極の表面に溶液からなる塗膜を形成する。その後、除去工程において、塗膜から混合溶媒を気化させて除去することによって、電極の表面に水溶性高分子からなる多孔質セパレータ層を形成する。なお、第1溶媒に対する水溶性高分子の溶解度は、水に対する水溶性高分子の溶解度よりも低い。すなわち、水溶性高分子に対し、水は良溶媒であり、第1溶媒は貧溶媒である。
従って、上述の製造方法では、除去工程において、第1溶媒によって塗膜の内部に複数の空孔(細孔)を形成しつつ、混合溶媒を気化させて除去することで、電極の表面に塗着(被着、結合)した多孔質セパレータ層を形成する。これによって、電極と多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極を得ることができる。
このように製造されたセパレータ一体型電極は、後述するように、非水系二次電池の出力特性を良好にすることができる。従って、上述の製造方法は、非水系二次電池の出力特性を良好にすることができるセパレータ一体型電極の製造方法であるといえる。なお、上述の製造方法により製造されるセパレータ一体型電極は、水溶性高分子からなる多孔質セパレータ層を有するため、非水系二次電池用のセパレータ一体型電極となる。
また、上述の製造方法では、水溶性高分子の溶液の調整(溶液調整工程)と、電極の表面への溶液の塗布(塗布工程)と、混合溶媒の気化(除去工程)という容易な操作により、電極と多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極を製造することができる。従って、上述の製造方法は、簡便性に優れた、セパレータ一体型電極の製造方法であるといえる。
さらに、前記のセパレータ一体型電極の製造方法であって、前記水溶性高分子は、水酸基を有する水溶性高分子であるセパレータ一体型電極の製造方法とすると良い。
さらに、前記いずれかのセパレータ一体型電極の製造方法であって、前記水溶性高分子は、ポリビニルアルコール系重合体であるセパレータ一体型電極の製造方法とすると良い。
さらに、前記のセパレータ一体型電極の製造方法であって、前記ポリビニルアルコール系重合体のけん化度は、86モル%以上であるセパレータ一体型電極の製造方法とすると良い。
上述の製造方法では、水溶性高分子として、ポリビニルアルコール系重合体を用いる。従って、上述の製造方法では、ポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層を、電極の表面に形成する。すなわち、ポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層と電極とが一体化されたセパレータ一体型電極を製造する。
ところで、非水系二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池)では、非水電解液として、有機溶媒にLiPF6を添加した非水電解液を用いることがある。ところが、非水電解液に含まれるLiPF6は、ポリビニルアルコール系重合体の酢酸基と反応し易い。このため、ポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層を有するセパレータ一体型電極を、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池に使用する場合に、ポリビニルアルコール系重合体のけん化度が低いと(すなわち、酢酸基の割合が高いと)、多孔質セパレータ層を構成するポリビニルアルコール系重合体において、酢酸基と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が促進され、非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下を招く虞がある。
これに対し、上述の製造方法では、水溶性高分子であるポリビニルアルコール系重合体として、けん化度が86モル%以上のポリビニルアルコール系重合体を用いる。従って、上述の製造方法では、けん化度が86モル%以上のポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層を、電極の表面に形成する。すなわち、けん化度が86モル%以上のポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層と電極とが一体化されたセパレータ一体型電極を製造する。このようなセパレータ一体型電極は、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池への使用に耐えうるものとなる。具体的には、多孔質セパレータ層を構成するポリビニルアルコール系重合体と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が低減され、非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下が発生し難くなる。
本発明の他の態様は、凹凸形状の表面を有する電極合材層を備える電極と、前記電極合材層の前記表面に設けられた多孔質セパレータ層と、を有し、前記電極と前記多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極であって、前記多孔質セパレータ層は、水溶性高分子からなり、複数の空孔が三次元的に連結した連続空孔形状を構成する三次元網目構造を有し、前記多孔質セパレータ層のうち裏面側の部位が、前記電極合材層の前記表面の凹部内に入り込む態様で前記電極合材層に結合して、前記電極と前記多孔質セパレータ層とが一体化しているセパレータ一体型電極である。
上述のセパレータ一体型電極は、凹凸形状の表面を有する電極合材層を備える電極と、電極合材層の表面に設けられた多孔質セパレータ層とを有し、電極と多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極である。このセパレータ一体型電極では、多孔質セパレータ層が、水溶性高分子からなり、複数の空孔が三次元的に連結した連続空孔形状を構成する三次元網目構造を有している。さらに、上述のセパレータ一体型電極では、多孔質セパレータ層のうち裏面側(電極合材層側)の部位が、電極合材層の表面の凹部内に入り込む態様で(電極合材層の表面の凹凸形状に倣う態様で)電極合材層に結合して、電極と多孔質セパレータ層とが一体化している。
このようなセパレータ一体型電極は、後述するように、非水系二次電池の出力特性を良好にすることができる。従って、セパレータ一体型電極は、非水系二次電池の出力特性を良好にすることができるセパレータ一体型電極であるといえる。また、上述のセパレータ一体型電極では、多孔質セパレータ層のうち裏面側の部位が、電極合材層の表面の凹部内に入り込む態様で電極合材層に結合しているので、電極と多孔質セパレータ層とが強固に結合したセパレータ一体型電極となっている。なお、上述のセパレータ一体型電極は、水溶性高分子からなる多孔質セパレータ層を有するため、非水系二次電池用のセパレータ一体型電極となる。
さらに、前記のセパレータ一体型電極であって、前記多孔質セパレータ層を構成する前記水溶性高分子は、ポリビニルアルコール系重合体であり、前記ポリビニルアルコール系重合体のけん化度は、86モル%以上であるセパレータ一体型電極とすると良い。
上述のセパレータ一体型電極では、多孔質セパレータ層を構成するポリビニルアルコール系重合体として、けん化度が86モル%以上のポリビニルアルコール系重合体を用いている。このようなセパレータ一体型電極は、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池への使用に耐えうるものとなる。具体的には、上述のセパレータ一体型電極を用いることで、多孔質セパレータ層を構成するポリビニルアルコール系重合体と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が低減され、非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下が発生し難くなる。
実施形態にかかるセパレータ一体型電極の製造方法のフローチャートである。 実施形態にかかるセパレータ一体型電極の概略断面図である。 実施例1にかかるセパレータ一体型電極の多孔質セパレータ層の表面のSEM写真である。 同セパレータ一体型電極の断面のSEM写真であり、図2のB部のSEM写真に相当する。 実施例2にかかるセパレータ一体型電極の多孔質セパレータ層の表面のSEM写真である。 放電曲線を比較する図である。
次に、実施形態にかかるセパレータ一体型電極10の製造方法について説明する。本実施形態では、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化されたセパレータ一体型電極10(図2参照)を製造する。図1は、実施形態にかかるセパレータ一体型電極10の製造方法の流れを示すフローチャートである。図2は、実施形態にかかるセパレータ一体型電極10の概略断面図である。
図1に示すように、まず、ステップS1(溶液調整工程)において、水と第1溶媒(水よりも沸点が高い溶媒)とが混和した混合溶媒に、水溶性高分子が溶解した溶液を調整する。なお、使用する水に特に制限はないが、不純物の混入を防止する観点から、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水、または超純水が好ましく、このうち、イオン交換水がより好ましい。
また、水よりも沸点が高い第1溶媒は、最終的に細孔形成剤(ポロゲン)としての役割を有する。この第1溶媒(ポロゲン溶媒)は、水と混和して混合溶媒を形成する。第1溶媒としては、その沸点が、水の沸点(100℃)よりも100℃以上高いものを使用するのが好ましい(すなわち、第1溶媒の沸点は200℃以上であるのが好ましい)。また、第1溶媒に対する水溶性高分子の溶解度は、水に対する水溶性高分子の溶解度よりも低い。具体的には、第1溶媒に対する水溶性高分子の溶解度は、25℃において、1質量%未満が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.2質量%以下がさらに好ましい。
また、第1溶媒の溶解度パラメータ(SP値)の値に、特に制限はないが、多孔化をより均一に進行させる観点から、水のSP値(すなわち、23.4(cal/cm31/2)よりも5(cal/cm31/2以上小さいことが好ましい。すなわち、第1溶媒のSP値は、18.4(cal/cm31/2以下が好ましく、5(cal/cm31/2以上16(cal/cm31/2以下がより好ましく、10(cal/cm31/2以上15(cal/cm31/2以下がさらに好ましい。また、第1溶媒の使用量に関し、特に制限はないが、水100質量部に対して、第1溶媒10質量部以上400質量部以下にするのが好ましい。
第1溶媒の好適な例としては、炭酸エチレン、炭酸プロピレン(特に、2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン)、炭酸ブチレン(特に、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン)等のカーボネート化合物(特に、環状カーボネート化合物);γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン化合物(特に、γ−ラクトン化合物);ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、エチルメチルスルホン、スルホラン等のスルホン化合物;マロニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル等のジニトリル化合物;2,4−ペンタンジオン等のジケトン化合物などが挙げられる。第1溶媒は、鎖状化合物であって良いが、後述する除去工程(混合溶媒を気化させて除去する工程)において空孔を容易に形成できる観点から、環状化合物が好ましく、環状カーボネート化合物、ラクトン化合物、及び、スルホランがより好ましい。さらに、均一な空孔が得られやすい観点から、第1溶媒としては、γ−ブチロラクトンまたは炭酸プロピレンが特に好ましい。
なお、本発明において「水溶性高分子」とは、25℃における水に対する溶解度が1質量%以上である高分子のことをいう。使用する水溶性高分子は、25℃における水に対する溶解度が5質量%以上のものが好ましく、10質量%以上のものがより好ましい。
また、本発明において使用する水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール系重合体などの水酸基を有する水溶性高分子;ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ(N,N−ジアクリルアミド)、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド、ポリオキサゾリン(例えば、ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン)、ポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)、ポリ(2−プロピル−2−オキサゾリン))、水溶性ポリアミド、水溶性ポリアミドイミドなどのアミド基を有する水溶性高分子;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルメチルエーテルなどのエーテル結合を有する水溶性高分子;ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等のアミノ基を有する水溶性高分子;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸などのカルボキシル基を有する水溶性高分子等が挙げられる。
ところで、非水系二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池)では、非水電解液として、有機溶媒にLiPF6を添加した非水電解液を用いることがある。ところが、非水電解液に含まれるLiPF6は、ポリビニルアルコール系重合体の酢酸基と反応し易い。このため、ポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層を有するセパレータ一体型電極を、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池に使用する場合に、ポリビニルアルコール系重合体のけん化度が低いと(すなわち、酢酸基の割合が高いと)、多孔質セパレータ層を構成するポリビニルアルコール系重合体において、酢酸基と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が促進され、非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下を招く虞がある。
このため、水溶性高分子としてポリビニルアルコール系重合体を用いる場合は、けん化度が86モル%以上であるポリビニルアルコール系重合体を用いるのが好ましい。後述する除去工程(ステップS3)において、けん化度が86モル%以上のポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層15を、電極14の表面13bに形成することができるからである。すなわち、けん化度が86モル%以上のポリビニルアルコール系重合体からなる多孔質セパレータ層15と電極14とが一体化されたセパレータ一体型電極10を製造することができるからである。
このようなセパレータ一体型電極10は、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池での使用に耐えうるものとなる。具体的には、後述するように、多孔質セパレータ層15を構成するポリビニルアルコール系重合体と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が低減され、非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下を発生し難くすることができる。なお、ポリビニルアルコール系重合体のけん化度は、例えば、JIS K6726:1944に準拠して測定することができる。
また、水溶性高分子の平均重合度は、特に限定はないが、好ましくは80以上30000以下であり、より好ましくは100以上20000以下である。なお、水溶性高分子の平均重合度は、例えば、NMR測定等により求めることができる。
また、ステップS1(溶液調整工程)における水溶性高分子の溶液の調整方法に、特に制限はない。例えば、水溶性高分子の水溶液を調整し、この水溶液に第1溶媒を加えて均一に混合するようにしても良い。あるいは、水と第1溶媒を混合した混合溶媒を調整し、この混合溶媒に水溶性高分子を添加して、水溶性高分子を混合溶媒に溶解させるようにしても良い。水溶性高分子の溶液の調整の際は、加熱を行っても良い。加熱温度としては、例えば、40℃以上100℃以下である。また、加熱を行って水溶性高分子の溶液を調整した後、水と第1溶媒が分離しない範囲で冷却しても良い。なお、この冷却は、水溶性高分子が析出しない範囲で行うことが好ましい。
次に、ステップS2(塗布工程、図1参照)に進み、ステップS1(溶液調整工程)で調整した溶液を、電極14(電極合材層13)の表面13bに膜状に塗布して、電極14(電極合材層13)の表面13bに溶液からなる塗膜を形成する。なお、電極14は、金属箔からなる集電部材11と、この集電部材11の表面に積層された電極合材層13とを備える(図2参照)。電極合材層13は、電極活物質の粒子と結着剤とを有する。このため、電極合材層13の表面13bは、凹凸形状をなしている(図4参照)。従って、溶液からなる塗膜は、その裏面側(電極合材層13側)の部位が、電極合材層13の表面13bの凹部内に入り込む態様で(電極合材層13の表面13bの凹凸形状に倣う態様で)、電極14(電極合材層13)の表面13bに形成される。
その後、ステップS3(除去工程、図1参照)において、塗膜から混合溶媒(水及び第1溶媒)を気化させて除去することによって、電極14(電極合材層13)の表面13bに水溶性高分子からなる多孔質セパレータ層15を形成する(図2参照)。前述したように、第1溶媒に対する水溶性高分子の溶解度は、水に対する水溶性高分子の溶解度よりも低い。すなわち、水溶性高分子に対し、水は良溶媒であり、第1溶媒は貧溶媒である。従って、ステップS3(除去工程)では、第1溶媒によって塗膜の内部に複数の空孔(細孔)を形成しつつ、混合溶媒を気化させて除去することで、電極14(電極合材層13)の表面13bに塗着(被着)した多孔質セパレータ層15を形成する。
例えば、水溶性高分子と、第1溶媒(ポロゲン溶媒)が高濃度化した混合溶媒とを相分離させることによって、空孔(細孔)を形成する。具体的には、第1溶媒は、水よりも沸点が高いため、ステップS3(除去工程)では、第1溶媒よりも水が優先的に気化する。水が減少してゆくと、混合溶媒中の第1溶媒の濃度が増加する。第1溶媒に対する水溶性高分子の溶解度は、水に対する水溶性高分子の溶解度よりも低いため、水溶性高分子と、第1溶媒(ポロゲン溶媒)が高濃度化した混合溶媒とが相分離して、水溶性高分子の多孔質状(詳細には、三次元網目構造)の骨格が形成される(図3及び図4参照)。この相分離は、スピノーダル分解であっても良い。最終的には、水が除去されることで水溶性高分子が析出し、水より高沸点の第1溶媒が気化により除去されることで空孔(空隙)が生成する。
このようにして、電極14(電極合材層13)の表面13bに、水溶性高分子からなる多孔質セパレータ層15が形成される。この多孔質セパレータ層15は、複数の空孔が三次元的に連結した連続空孔形状を構成する三次元網目構造を有する(図3及び図4参照)。詳細には、多孔質セパレータ層15のうち裏面15c側(電極合材層13側)の部位15dが、電極合材層13の表面13bの凹部内に入り込む態様で(電極合材層13の表面13bの凹凸形状に倣う態様で)電極合材層13に結合して、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化する(図2及び図4参照)。これによって、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化されたセパレータ一体型電極10を得ることができる。
混合溶媒をなす水と第1溶媒を気化させる方法は、特に制限はなく、例えば、加熱による方法、減圧下に置く方法、減圧下で加熱する方法、風乾による方法などが挙げられる。これらの方法は、公知の乾燥方法と同様にして実施することができる。操作の容易さの観点から、加熱によって気化させる方法が好ましい。加熱温度は、特に制限はないが、混合溶媒が沸騰せず、且つ、水溶性高分子及び第1溶媒が分解しない温度であることが好ましく、より好ましくは、50℃以上150℃以下である。混合溶媒をなす水と第1溶媒を気化させる期間中は、水溶性高分子の溶液を静置することが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の製造方法では、水溶性高分子の溶液の調整(ステップS1、溶液調整工程)と、電極14(電極合材層13)の表面13bへの溶液の塗布(ステップS2、塗布工程)と、混合溶媒の気化(ステップS3、除去工程)という簡易な操作により、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化されたセパレータ一体型電極10を製造することができる。従って、本実施形態の製造方法は、簡便性に優れた、セパレータ一体型電極の製造方法であるといえる。
本実施形態のセパレータ一体型電極10は、凹凸形状の表面13bを有する電極合材層13を備える電極14と、電極合材層13の表面13bに設けられた多孔質セパレータ層15とを有し、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化されたセパレータ一体型電極である(図2及び図4参照)。このセパレータ一体型電極10では、多孔質セパレータ層15が、水溶性高分子からなり、複数の空孔が三次元的に連結した連続空孔形状を構成する三次元網目構造を有している(図3及び図4参照)。さらに、このセパレータ一体型電極10では、多孔質セパレータ層15のうち裏面15c側(電極合材層13側)の部位15dが、電極合材層13の表面13bの凹部内に入り込む態様で(電極合材層13の表面13bの凹凸形状に倣う態様で)電極合材層13に結合して、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化している。このセパレータ一体型電極10は、前述した製造方法によって製造することができる。
このようなセパレータ一体型電極10は、後述するように、非水系二次電池の出力特性を良好にすることができる。従って、本実施形態のセパレータ一体型電極10は、非水系二次電池の出力特性を良好にすることができるセパレータ一体型電極であるといえる。また、本実施形態のセパレータ一体型電極10では、多孔質セパレータ層15のうち裏面15c側の部位15dが、電極合材層13の表面13bの凹部内に入り込む態様で電極合材層13に結合しているので、電極14と多孔質セパレータ層15とが強固に結合したセパレータ一体型電極となっている。なお、本実施形態のセパレータ一体型電極10は、水溶性高分子からなる多孔質セパレータ層15を有するため、非水系二次電池用のセパレータ一体型電極となる。
(実施例1)
次に、実施例1の製造方法及びセパレータ一体型電極10について説明する。本実施例1では、水溶性高分子として、ポリビニルアルコール系重合体(以下、PVAともいう)を使用する。また、第1溶媒として、γ−ブチロラクトンを使用する。なお、γ−ブチロラクトンの沸点は、204℃である。また、γ−ブチロラクトンの溶解度パラメータ(SP値)は、12.6である。
まず、ステップS1(溶液調整工程)において、水と第1溶媒とが混和した混合溶媒に水溶性高分子が溶解した溶液を調整する。具体的には、まず、調整容器内に、水溶性高分子である2質量部のポリビニルアルコール系重合体(以下、PVAともいう)と、10質量部の水と、第1溶媒である10質量部のγ−ブチロラクトンとを添加する。その後、この調整容器を80〜90℃に加熱した状態で、PVAが、水と第1溶媒(γ−ブチロラクトン)との混合溶媒に完全に溶解するまで攪拌して、混合溶媒に水溶性高分子であるPVAが溶解した溶液(以下、PVA溶液ともいう)を得る。その後、このPVA溶液を25℃にまで冷却する。なお、調整されたPVA溶液は、水と第1溶媒(γ−ブチロラクトン)とが相溶する態様で混和した混合溶媒に、水溶性高分子が溶解した溶液となっている。
次いで、ステップS2(塗布工程、図1参照)に進み、上述のPVA溶液を、電極14(電極合材層13)の表面13bに膜状に塗布して、電極14(電極合材層13)の表面13bにPVA溶液からなる塗膜を形成する。なお、本実施例1では、公知のコンマコータを用いて、PVA溶液を、電極14(電極合材層13)の表面13bに膜状に塗布している。
また、本実施例1では、電極14として、負極を用いている。負極である電極14は、銅箔からなる集電部材11と、この集電部材11の表面に積層された負極合材層である電極合材層13とを備える(図2参照)。負極合材層である電極合材層13は、負極活物質である黒鉛粒子と、結着剤であるSBR(スチレンブタジエンゴム)及びCMC(カルボキシメチルセルロース)とを含んでいる。このため、負極合材層である電極合材層13の表面13bは、凹凸形状をなしている(図4参照)。従って、PVA溶液からなる塗膜は、その裏面側(電極合材層13側)の部位が、電極合材層13の表面13bの凹部内に入り込む態様で(電極合材層13の表面13bの凹凸形状に倣う態様で)、電極14(電極合材層13)の表面13bに形成される。
その後、ステップS3(除去工程、図1参照)に進み、PVA溶液からなる塗膜が形成された電極14(負極)を、120℃に設定した乾燥機内に入れて加熱乾燥し、塗膜から混合溶媒(水及びγ−ブチロラクトン)を気化させて除去する。これにより、電極14(電極合材層13)の表面13bに、PVAからなる多孔質セパレータ層15が形成される(図2参照)。これによって、電極14(負極)と多孔質セパレータ層15とが一体化されたセパレータ一体型電極10(セパレータ一体型負極)を得ることができる。
なお、本実施例1では、PVAとして、けん化度が98〜99モル%の範囲内であるPVAを用いている。また、本実施例1では、多孔質セパレータ層15の厚みを20μmとしている。
その後、得られたセパレータ一体型電極10(セパレータ一体型負極)の表面及び断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その結果、本実施例1のセパレータ一体型電極10では、電極14(電極合材層13)の表面13bに形成されている多孔質セパレータ層15は、複数の空孔が三次元的に連結した連続空孔形状を構成する三次元網目構造を有していることが確認された(図3及び図4参照)。なお、図3は、実施例1にかかるセパレータ一体型電極10の多孔質セパレータ層15の表面15bのSEM写真である。また、図4は、実施例1にかかるセパレータ一体型電極10の断面(厚み方向に切断した断面)のSEM写真であり、図2のB部のSEM写真に相当する。
詳細には、本実施例1のセパレータ一体型電極10では、図4に示すように、多孔質セパレータ層15のうち裏面15c側(電極合材層13側)の部位15dが、電極合材層13の表面13bの凹部内に入り込む態様で(電極合材層13の表面13bの凹凸形状に倣う態様で)電極合材層13に結合して、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化していることが確認された(図2及び図4参照)。このような態様で多孔質セパレータ層15が電極合材層13に結合している本実施例1のセパレータ一体型電極10は、電極14と多孔質セパレータ層15とが強固に結合したセパレータ一体型電極であるといえる。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と比較して、第1溶媒として、γ−ブチロラクトンを用いることなく、炭酸プロピレン(具体的には、2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン)を用いている点が異なる。なお、炭酸プロピレン(2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン)の沸点は、242℃である。また、炭酸プロピレン(2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン)の溶解度パラメータ(SP値)は、13.3である。
具体的には、本実施例2では、ステップS1(溶液調整工程)において、炭酸プロピレン(2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン)を5質量部添加している。これにより、水と第1溶媒(炭酸プロピレン)とが混和した混合溶媒に水溶性高分子(PVA)が溶解した溶液を調整する。なお、調整された溶液の一部は、相溶しておらず、炭酸プロピレンの微細な液滴を含んだエマルションを形成している。このように、本発明は、溶液調整工程において調整される溶液が、第1溶媒の少なくとも一部が溶液中に分散したエマルションとなるものも含む。すなわち、本発明では、水と第1溶媒とが混和した混合溶媒には、水と第1溶媒とが相溶する態様で混和した混合溶媒の他、第1溶媒の少なくとも一部が分散してエマルションを形成する態様で水と第1溶媒とが混和した混合溶媒も含まれる。さらに、本実施例2は、実施例1と比較して、ステップS3(除去工程)において、乾燥機の温度を70℃に設定している点が異なっている。それ以外は、実施例1と同様にして、ステップS1〜S3の処理を行って、セパレータ一体型電極10(セパレータ一体型負極)を作製している。
その後、本実施例2のセパレータ一体型電極10(セパレータ一体型負極)の表面及び断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その結果、本実施例2のセパレータ一体型電極10でも、電極14(電極合材層13)の表面13bに形成されている多孔質セパレータ層15は、複数の空孔が三次元的に連結した連続空孔形状を構成する三次元網目構造を有していることが確認された(図5参照)。なお、図5は、実施例2にかかるセパレータ一体型電極10の多孔質セパレータ層15の表面15bのSEM写真である。
さらに、本実施例2のセパレータ一体型電極10でも、多孔質セパレータ層15のうち裏面15c側(電極合材層13側)の部位15dが、電極合材層13の表面13bの凹部内に入り込む態様で(電極合材層13の表面13bの凹凸形状に倣う態様で)電極合材層13に結合して、電極14と多孔質セパレータ層15とが一体化していることが確認された。このような態様で多孔質セパレータ層15が電極合材層13に結合している本実施例2のセパレータ一体型電極10は、電極14と多孔質セパレータ層15とが強固に結合したセパレータ一体型電極であるといえる。
(比較例1)
比較例1では、セパレータ一体型電極を作製することなく、実施例1と同様の負極である電極14と、公知のフィルム型セパレータとを、別個に用意した。なお、本比較例1のフィルム型セパレータは、ポリエチレン樹脂(PE)とポリプロピレン樹脂(PP)とからなる多孔質フィルムである。
(評価試験)
次に、実施例1のセパレータ一体型電極10(セパレータ一体型負極)を評価する試験を行った。具体的には、実施例1のセパレータ一体型電極10を用いて、非水系二次電池(具体的には、リチウムイオン二次電池)を作製し、作製した非水系二次電池の性能を評価した。詳細には、まず、実施例1のセパレータ一体型電極10(セパレータ一体型負極)と、別途用意した正極とを、厚み方向に積層して、電極体を作製する。次いで、この電極体をコイン型のケース内に収容し、さらに、ケース内に非水電解液を注入して、コイン型(CR2032型)の非水系二次電池を作製した。なお、電極体は、セパレータ一体型電極10の多孔質セパレータ層15が正極と接触するようにして、セパレータ一体型電極10と正極とが積層されている。
また、本実施例1では、正極として、アルミニウム箔からなる集電部材と、この集電部材の表面に積層された正極合材層とを備えるものを用いている。正極合材層は、正極活物質(LiNi1/3Mn1/3Co1/32)と、導電材であるアセチレンブラックと、結着剤であるPTFE及びCMCとを含んでいる。また、非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを混合した有機溶媒に、溶質としてLiPF6を添加した非水電解液を用いている。なお、非水電解液中のLiPF6の濃度は、1mol/Lとしている。
次いで、上述のように作製した実施例1の非水系二次電池について、充放電試験を行い、電池容量(初期容量)を測定すると共に、放電曲線を取得した。なお、本実施例1の非水系二次電池の充放電は、下限電圧値を3000mV(SOC0%であるときの電池電圧値)とし、上限電圧値を4200mV(SOC100%であるときの電池電圧値)として、定電流で行っている。
さらに、実施例2のセパレータ一体型電極10を用いて、コイン型(CR2032型)の非水系二次電池(具体的には、リチウムイオン二次電池)を作製し、作製した非水系二次電池の性能を調査した。なお、実施例2の非水系二次電池では、実施例1の非水系二次電池と同等の正極を用いている。より具体的には、実施例2の非水系二次電池は、実施例1の非水系二次電池と比較して、セパレータ一体型電極10のみが異なり、その他は同等の部材を使用している。この実施例2の非水系二次電池についても、実施例1の非水系二次電池と同様の充放電試験を行い、電池容量(初期容量)を測定すると共に、放電曲線を取得した。
さらに、比較例1のフィルム型セパレータを間に挟んで、実施例1と同等の負極である電極14と正極とを積層して、電極体を作製し、この電極体及び非水電解液をコイン型のケース内に収容して、比較例1にかかるコイン型(CR2032型)の非水系二次電池を作製した。比較例1の非水系二次電池は、実施例1の非水系二次電池と比較して、セパレータ一体型電極10を、フィルム型セパレータと電極14とに変更した点のみが異なり、その他は同等の部材を使用している。この比較例1の非水系二次電池についても、実施例1の非水系二次電池と同様の充放電試験を行い、電池容量(初期容量)を測定すると共に、放電曲線を取得した。
実施例1,2及び比較例1の試験結果を、表1及び図6に示す。なお、表1では、γ−ブチロラクトンをGBLと表記し、炭酸プロピレン(プロピレンカーボネート)をPCと表記し、ポリエチレンをPEと表記し、ポリプロピレンをPPと表記している。また、実施例1,2及び比較例1の電池容量(初期容量)は、比較例1の電池容量を基準(100%)とした容量比率で表している。
また、図6は、実施例1,2及び比較例1にかかる非水系二次電池の放電曲線を示す図である。図6では、横軸を放電時間(秒)、縦軸を電池電圧(mV)としている。この図6では、実施例1にかかる非水系二次電池の放電曲線を実線で示し、実施例2にかかる非水系二次電池の放電曲線を一点鎖線で示し、比較例1にかかる非水系二次電池の放電曲線を破線で示している。また、各々の非水系二次電池について、図6に示す放電曲線に基づいて、放電時の平均電圧値(V)を算出した。これらの結果を表1に示す。
まず、実施例1,2及び比較例1にかかる非水系二次電池の電池容量(初期容量)について比較する。表1に示すように、実施例1の非水系二次電池では、比較例1の非水系二次電池と比較して、電池容量(初期容量)が1%程度大きくなった。また、実施例2の非水系二次電池では、比較例1の非水系二次電池と比較して、電池容量(初期容量)が同等であった。この結果より、本実施形態のセパレータ一体型電極10を用いることで、従来のフィルム型セパレータを用いる場合と比較して、同等以上の電池容量を確保することができるといえる。
さらに、実施例1,2及び比較例1にかかる非水系二次電池について、放電時の平均電圧値(V)を比較する。表1に示すように、比較例1の非水系二次電池では、放電時の平均電圧値が3.54Vとなった。これに対し、実施例1の非水系二次電池では、放電時の平均電圧値が3.61Vとなり、比較例1の非水系二次電池よりも大きくなった。さらに、実施例2の非水系二次電池では、放電時の平均電圧値が3.62Vとなり、比較例1の非水系二次電池よりも大きくなった。この結果より、本実施形態のセパレータ一体型電極10を用いることで、従来のフィルム型セパレータを用いる場合と比較して、非水系二次電池の出力特性を良好にすることができるといえる。
(PVAのけん化度の評価試験)
非水系二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池)では、非水電解液として、有機溶媒にLiPF6を添加した非水電解液を用いることがある。ところが、非水電解液に含まれるLiPF6は、ポリビニルアルコール系重合体(PVA)の酢酸基と反応し易い。このため、PVAからなる多孔質セパレータ層を有するセパレータ一体型電極を、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池に使用する場合に、PVAのけん化度が低いと(すなわち、酢酸基の割合が高いと)、多孔質セパレータ層を構成するPVAにおいて、酢酸基と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が促進され、非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下を招く虞がある。
このため、PVA(ポリビニルアルコール系重合体)からなる多孔質セパレータ層を有するセパレータ一体型電極を、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池に使用する場合において、多孔質セパレータ層を構成するPVAのけん化度の好ましい範囲を調査すべく、以下のような試験を行った。
具体的には、サンプル1として、けん化度が74〜79モル%の範囲内であるPVAを用意した。また、サンプル2として、けん化度が86〜89モル%の範囲内であるPVAを用意した。また、サンプル3として、けん化度が98〜99モル%の範囲内であるPVAを用意した。また、サンプル4として、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)とからなる多孔質フィルムを用意した。
次いで、各々のサンプルを、100℃で10時間、真空乾燥した後、60℃のドライエア雰囲気下で、LiPF6を含有する非水電解液中に浸漬した。浸漬を開始してから2週間経過した後、各々のサンプルについて、目視で変色の有無を確認した。なお、本試験では、非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを混合した有機溶媒に、溶質としてLiPF6を添加した非水電解液を用いている。なお、非水電解液中のLiPF6の濃度は、1mol/Lとしている。
本試験の結果を表2に示す。なお、表2の評価では、変色しなかった(または、ほとんど変色しなかった)ものを「○」、薄く変色したものを「△」、はっきりと変色したものを「×」として表記している。
表2に示すように、サンプル4では、変色が無く、評価が「○」となった。この結果より、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)とからなる多孔質フィルムは、LiPF6を含有する非水電解液中で安定であることが確認できた。従って、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)とからなる多孔質フィルムは、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池のセパレータとして、適切に使用することができるといえる。
一方、サンプル1では、はっきりと変色しており、評価が「×」となった。具体的には、サンプル1では、PVAのけん化度が低い(酢酸基の割合が高い)ため、PVAの酢酸基と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が促進され、変色したと考えられる。この結果より、けん化度が74〜79モル%の範囲内であるPVAは、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池のセパレータの材料として、好ましくないといえる。非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下を招く虞があるからである。
これに対し、サンプル3では、変色がほとんど無く、評価が「○」となった。この結果より、けん化度が98〜99モル%の範囲内であるPVAは、LiPF6を含有する非水電解液中で安定であることが確認できた。具体的には、サンプル3では、PVAのけん化度が高いため、PVAの酢酸基と非水電解液に含まれるLiPF6との反応を抑制することができたと考えられる。この結果より、けん化度が98〜99モル%の範囲内であるPVAは、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池の多孔質セパレータ層の材料として、問題なく使用できるといえる。
また、サンプル2では、薄く変色しており、評価が「△」となった。具体的には、サンプル2は、サンプル3よりもけん化度が低い(酢酸基の割合が高い)ため、サンプル3に比べて、PVAの酢酸基と非水電解液に含まれるLiPF6との反応が生じやすいが、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池での使用に耐えうるものであるといえる。この結果より、けん化度が86〜89モル%の範囲内であるPVAは、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池の多孔質セパレータ層の材料として、使用可能であるといえる。
以上の結果より、LiPF6を含有する非水電解液を用いる非水系二次電池の多孔質セパレータ層の材料としてPVAを用いる場合は、けん化度が86モル%以上であるPVAを用いるのが好ましいといえる。具体的には、PVAからなる多孔質セパレータ層を有するセパレータ一体型電極を、LiPF6を含有する非水電解液を有する非水系二次電池に使用する場合、当該セパレータ一体型電極の多孔質セパレータ層を構成するPVAのけん化度は、86モル%以上であるのが好ましいといえる。従って、このようなセパレータ一体型電極を製造する場合、溶液調整工程では、けん化度が86モル%以上であるPVAを用いるのが好ましいといえる。非水系二次電池において、多孔質セパレータ層を構成するPVAと非水電解液に含まれるLiPF6との反応が低減され、非水系二次電池の容量低下等の電池性能の低下を発生し難くすることができるからである。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例1,2では、電極14として負極を用いて、負極(負極合材層)の表面に多孔質セパレータ層15を形成する例を示した。しかしながら、電極14として正極を用いて、正極(正極合材層)の表面に多孔質セパレータ層15を形成するようにしても良い。すなわち、本発明は、正極である電極と多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極、及び、その製造方法にも適用することができる。
10 セパレータ一体型電極
11 集電部材
13 電極合材層
13b 表面
14 電極
15 多孔質セパレータ層
15b 表面
15c 裏面
15d 裏面側の部位
S1 溶液調整工程
S2 塗布工程
S3 除去工程

Claims (6)

  1. 電極と多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極を製造する方法であって、
    水と前記水よりも沸点が高い第1溶媒とが混和した混合溶媒に、水溶性高分子が溶解した溶液を調整する、溶液調整工程と、
    前記電極の表面に前記溶液を膜状に塗布して、前記電極の表面に前記溶液からなる塗膜を形成する塗布工程と、
    前記塗膜から前記混合溶媒を気化させて除去することによって、前記電極の表面に前記水溶性高分子からなる前記多孔質セパレータ層を形成する除去工程と、を備え、
    前記第1溶媒に対する前記水溶性高分子の溶解度が、前記水に対する前記水溶性高分子の溶解度よりも低く、
    前記除去工程では、前記第1溶媒によって前記塗膜の内部に複数の空孔を形成しつつ、前記混合溶媒を気化させて除去することで、前記電極の表面に塗着した前記多孔質セパレータ層を形成することによって、前記電極と前記多孔質セパレータ層とが一体化された前記セパレータ一体型電極を得る
    セパレータ一体型電極の製造方法。
  2. 請求項1に記載のセパレータ一体型電極の製造方法であって、
    前記水溶性高分子は、水酸基を有する水溶性高分子である
    セパレータ一体型電極の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセパレータ一体型電極の製造方法であって、
    前記水溶性高分子は、ポリビニルアルコール系重合体である
    セパレータ一体型電極の製造方法。
  4. 請求項3に記載のセパレータ一体型電極の製造方法であって、
    前記ポリビニルアルコール系重合体のけん化度は、86モル%以上である
    セパレータ一体型電極の製造方法。
  5. 凹凸形状の表面を有する電極合材層を備える電極と、
    前記電極合材層の前記表面に設けられた多孔質セパレータ層と、を有し、
    前記電極と前記多孔質セパレータ層とが一体化されたセパレータ一体型電極であって、
    前記多孔質セパレータ層は、水溶性高分子からなり、複数の空孔が三次元的に連結した連続空孔形状を構成する三次元網目構造を有し、
    前記多孔質セパレータ層のうち裏面側の部位が、前記電極合材層の前記表面の凹部内に入り込む態様で前記電極合材層に結合して、前記電極と前記多孔質セパレータ層とが一体化している
    セパレータ一体型電極。
  6. 請求項5に記載のセパレータ一体型電極であって、
    前記多孔質セパレータ層を構成する前記水溶性高分子は、ポリビニルアルコール系重合体であり、
    前記ポリビニルアルコール系重合体のけん化度は、86モル%以上である
    セパレータ一体型電極。
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