JP2012164452A - リチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池のサイクル特性を簡易的に評価することができるリチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法を提供する。
【解決手段】以下のすべての工程を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法。第1工程:電極活物質及びバインダー樹脂を含む第1層と、導電性材料からなる第2層とからなる複数の電極各々について、上記第1層に電解液溶媒を含浸させ、含浸後の電極の重量を測定する工程、第2工程:複数の電極各々について、第1工程で調製された電極を加熱しながら、所定時間毎に電極の重量を測定する工程、第3工程:複数の電極各々について、上記所定時間毎の電解液揮発率を算出する工程、第4工程:複数の電極各々について、求められた電解液揮発率を比較することにより、複数の電極各々を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性を比較評価する工程
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法に関する。
特許文献1に電極の保液性がリチウムイオン二次電池の放電容量やサイクル特性等の電池特性に影響を与えることが記載されている。
特開2010-67450号公報
リチウムイオン二次電池のサイクル特性を簡易的に評価する評価方法が求められていた。
本発明は、以下の発明を含む。
[1] 以下のすべての工程を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法。
第1工程:
電極活物質及びバインダー樹脂を含む第1層と、導電性材料からなる第2層とからなる複数の電極各々について、上記第1層に電解液溶媒を含浸させ、含浸後の電極の重量(Wa)を測定する工程
第2工程:
複数の電極各々について、第1工程で調製された電極を加熱しながら、所定時間毎に合計n回(nは1以上の整数を表す。)電極の重量(Wb)(Wbは、k回目の測定における電極の重量を表し、kは1〜nの整数を表す。)を測定する工程
第3工程:
複数の電極各々について、下式により上記所定時間毎の電解液揮発率を算出する工程
電解液揮発率=(Wa−Wb))/(Wa−Wb)×100
第4工程:
複数の電極各々について、求められた電解液揮発率を比較することにより、複数の電極各々を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性を比較評価する工程
[2] 第1工程及び第2工程は、加熱天秤中で行なわれる[1]記載のリチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法。
本発明によれば、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を簡易的に評価することができる。
実施例の加熱時間に対する電解液揮発率を示すグラフである。
[本発明の評価方法]
本発明は、上記リチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法である。
第1工程及び第2工程は、加熱天秤中で行なわれることが好ましい。
<第1工程>
第1工程は、電極活物質及びバインダー樹脂を含む第1層と、導電性材料からなる第2層とからなる複数の電極各々について、上記第1層に電解液溶媒を含浸させ、含浸後の電極の重量(Wa)を測定する工程である。
<電極>
電極は、電極活物質、バインダー樹脂及び液状物質を含むリチウムイオン二次電池電極用組成物を導電性材料からなる第2層に塗布し、得られた塗布物を乾燥させて液状物質を除去することにより製造される。
リチウムイオン二次電池電極用組成物の第2層への塗布方法は特に制限されない。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、浸漬、ハケ塗り等によって塗布される。第1層の厚さは、好ましくは0.005〜5mm、より好ましくは0.05〜2mmである。
乾燥方法は特に制限されず、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線等の照射による乾燥が挙げられる。
<リチウムイオン二次電池電極用組成物>
リチウムイオン二次電池電極用組成物は、電極活物質、バインダー樹脂及び液状物質を含有する。更に必要に応じてその他の添加物を含有していてもよい。その他の添加物としては、分散剤、液状物質に溶解または膨潤する粘度調整剤;バインダー補助剤;グラファイトやアセチレンブラック等の導電性カーボン;金属粉末等の導電材;水溶性ポリマー;等が挙げられる。電極活物質が負極活物質である場合は、液状物質に溶解または膨潤する粘度調整剤を用いることが好ましく、電極活物質が正極活物質である場合は、導電性カーボンを用いることが好ましい。また、液状物質が水である場合は、水溶性ポリマーを用いることが好ましい。
(電極活物質)
電極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる活物質が好ましく用いられる。電極活物質には負極活物質と正極活物質とがあり、負極活物質としては、各種の炭素質物質、金属複合酸化物等が挙げられ、正極活物質としては、金属複合酸化物、特にリチウム及び鉄、コバルト、ニッケル、マンガンの少なくとも1種類以上の金属を含有する金属複合酸化物等が挙げられる。
好ましい負極活物質としては、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、MCMB、ピッチ系炭素繊維、ポリアセンなどの炭素質材料;A(式中、AはLi、MはCo、Ni、Al、Sn及びMnから選択された少なくとも一種、Oは酸素原子を表し、x、y、zはそれぞれ1.10≧x≧0.05、4.00≧y≧0.85、5.00≧z≧1.5の範囲の数である。)で表される複合金属酸化物やその他の金属酸化物などが例示される。
好ましい正極活物質としては、LiMO(但し、Mは1種以上の遷移金属、好ましくはCo、MnまたはNiの少なくとも一種を表し、1.10>x>0.05である)、または、Li(式中、Mは1種以上の遷移金属、好ましくはMnを表し、1.10>x>0.05である。)を含んだ活物質が挙げられ、例えばLiCoO、LiNiO、LiNiCo(1−y)(式中、1.10>x>0.05、1>y>0である。)、LiMnで表される複合酸化物等が挙げられる。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂としては、フッ素系ポリマー、ジエン系ポリマー、オレフィン系ポリマー、スチレン系ポリマー、アクリレート系ポリマー、ポリアミド系又はポリイミド系ポリマー、エステル系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、酢酸ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー等が挙げられる。具体的には、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系ポリマー;ポリブタジエン、ポリイソプレン、イソプレン−イソブチレン共重合体、天然ゴム、スチレン−1,3−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、1,3−ブタジエン−イソプレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン−イソプレン共重合体、1,3−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−イタコン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル−フマル酸共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−1,3−ブタジエン−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−メタクリル酸メチル−フマル酸共重合体等のジエン系ポリマー;エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン系アイオノマー、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、クロロスルホン化ポリエチレン等のオレフィン系ポリマー;スチレン−エチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−プロピレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル酸n−ブチル−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸n−ブチル−イタコン酸−メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体等のスチレン系ポリマー;ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、アクリレート−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸メチル−アクリル酸−メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート等のアクリレート系ポリマー;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリアミド12、芳香族ポリアミド、ポリイミド等のポリアミド系又はポリイミド系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のエステル系ポリマー;カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルメチルセルロース等のセルロース系ポリマー(これらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩類を含む);スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン・ブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン・ブロック共重合体、スチレン−イソプレン・ブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン・ブロック共重合体等のブロック共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体;その他メチルメタクリレート重合体等が挙げられる。また、これらのポリマーは単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
リチウムイオン二次電池電極用組成物における電極活物質及びバインダー樹脂の含有量の比は、重量比で、たとえば100:0.1〜100:10であり、好ましくは100:0.5〜100:5であり、より好ましくは100:1〜100:3である。
(液状物質)
液状物質としては、常温・常圧で液状である物質が挙げられ、水及び/又は常圧での沸点が50℃〜350℃の含酸素有機化合物を含む物質が挙げられる。含酸素有機化合物の沸点がこの範囲にあれば、電極製造時の操作性に一層優れ、また、より均一な電極活物質層を容易に得ることができる。また、塗布性や電池性能の低下を起こさない範囲において、後に詳述する含酸素有機化合物以外の有機液状物質を含有させることもできる。
常圧での沸点が50〜350℃の含酸素有機化合物の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s−ブチルアルコール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、メチルイソブチルカルビノール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン等のアルコール性水酸基を有する化合物;プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、n−アミルエーテル、イソアミルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、メチルn−アミルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、エチルn−アミルエーテル、エチルイソアミルエーテル等の飽和脂肪族エーテル化合物;アリルエーテル、エチルアリルエーテル等の不飽和脂肪族エーテル化合物;アニソール、フェネトール、フェニルエーテル、ベンジルエーテル等の芳香族エーテル化合物;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等の環状エーテル化合物;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレングリコールエーテル化合物;ギ酸、酢酸、無水酢酸、アクリル酸、クエン酸、プロピオン酸、酪酸等のモノカルボン酸化合物;ギ酸ブチル、ギ酸アミル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ブチルシクロヘキシル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸アミル、酪酸ブチル、炭酸ジエチル、シュウ酸ジエチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、リン酸トリエチル等の有機酸エステル化合物;アセトン、エチルケトン、プロピルケトン、ブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン等のケトン化合物;コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ウンデカン二酸、ピルビン酸、シトラコン酸等のジカルボン酸化合物;1,4−ジオキサン、フルフラール、N−メチルピロリドン等のその他の含酸素有機化合物が挙げられ、中でもN−メチルピロリドンが好ましい。
水と上記の含酸素有機化合物との好ましい混合比は、水100重量部に対して含酸素有機化合物が0.1〜100重量部であり、より好ましくは0.5〜50重量部であり、更に好ましくは1〜20重量部である。
リチウムイオン二次電池電極用組成物中の液状物質の量は特に制限されず、集電体への塗布を行いやすい性状が得られる様な量とすればよい。バインダー樹脂に対して重量基準で、好ましくは1〜1000倍、より好ましくは2〜500倍、更に好ましくは3〜300倍、更により好ましくは5〜200倍になるように配合する。
(リチウムイオン二次電池電極用組成物の製造方法)
リチウムイオン二次電池電極用組成物は、いかなる方法によっても製造されてもよい。例えば、電極活物質とバインダー樹脂とを混合した後に液状物質を加える方法;電極活物質と液状物質とを混合した後にバインダー樹脂を加える方法;電極活物質、バインダー樹脂、及び液状物質を同時に加えて混合する方法;バインダー樹脂と液状物質とを混合した後に電極活物質を加える方法;等が挙げられる。
電極活物質及びバインダー樹脂を混合することによって、容易に均一なリチウムイオン二次電池電極用組成物が得られるが、更に、ボールミル、サンドミル等の分散機、超音波分散機、ホモジナイザー等を用いて、より均一なリチウムイオン二次電池電極用組成物を得ることができる。
(第2層)
第2層は、導電性材料からなるものであれば特に制限されないが、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス等の金属製が好ましく、銅又はアルミニウムがより好ましい。第2層は、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものが好ましい。
(電解液)
電解液は、電解質と電解液溶媒とを含み、負極活物質、正極活物質の種類に応じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよい。電解質は、従来より公知のリチウム塩がいずれも使用でき、例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiB10Cl10、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、CFSOLi、CHSOLi、LiCFSO、LiCSO、Li(CFSON、低級脂肪酸カルボン酸リチウム等が挙げられる。
また電解液溶媒は、通常用いられるものであれば特に限定されるものではないが、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ビニレンカーボネート等のカーボネート溶媒;γ−ブチルラクトン等のラクトン溶媒;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶媒;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン溶媒;アセトニトリルやニトロメタン等の含窒素溶媒;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の有機酸エステル溶媒;リン酸トリエステルや炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピルのような炭酸ジエステル等の無機酸エステル溶媒;ジグライム溶媒;トリグライム溶媒;スルホラン溶媒;3−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン溶媒;1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、ナフタスルトン等のスルトン溶媒;等の単独もしくは二種以上の混合溶媒が使用できる。
第1工程における電解液溶媒の含浸量は、たとえば1mg〜1gであり、好ましくは5mg〜500mgであり、より好ましくは10mg〜250mgである。
電解液溶媒の含浸は、例えば、載置した電極の第1層の上から電解液溶媒を滴下し、所定時間放置することにより行なう。
(電極の重量測定)
電極の重量測定は、通常用いられる方法で行なうことができるが、加熱天秤を用いて行なうことが好ましい。
<第2工程>
第2工程は、複数の電極各々について、第1工程で調製された電極を加熱しながら、所定時間毎に合計n回(nは1以上の整数を表す。)電極の重量(Wb)(Wbは、k回目の測定における電極の重量を表し、kは1〜nの整数を表す。)を測定する工程である。
ここで、電極の重量の測定は、加熱を開始してから所定時間後に、1回目の重量Wbを測定する。その後さらに所定時間後に、2回目の重量Wbを測定する。このようにして測定をn回繰り返し、重量を複数回測定する。
電極の加熱は、通常用いられる方法で行なうことができるが、加熱天秤を用いて行なうことが好ましい。
電極の重量測定は、通常用いられる方法で行なうことができるが、加熱天秤を用いて行なうことが好ましい。
<第3工程>
第3工程は、複数の電極各々について、下式により上記所定時間毎の電解液揮発率を算出する工程である。
電解液揮発率=(Wa−Wb)/(Wa−Wb)×100
電極の重量測定は、通常用いられる方法で行なうことができるが、加熱天秤を用いて行なうことが好ましい。
<第4工程>
第4工程は、複数の電極各々について、求められた電解液揮発率を比較することにより、複数の電極各々を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性を比較評価する工程である。
第4工程は、X軸が加熱時間、Y軸が電解液揮発率を示すグラフを各々の電極について作成し、これらのグラフを比較して、上記電極各々を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性を比較評価する工程であることが好ましい。
加熱時間に対する電解液揮発率が、より低く推移する方が、電解液溶媒の保持性がより高いことを示し、サイクル特性により優れると判断することができる。
[リチウムイオン二次電池]
リチウムイオン二次電池は、上記電極と上記電解液とセパレータとを含む。
リチウムイオン二次電池は、上記電解液と上記電極とセパレータ等の部品とを用いて、常法に従って製造される。例えば、次の方法が挙げられる。すなわち、正極と負極とをセパレータを介して重ね合わせ、電池形状に応じて巻く、折るなどして、電池容器に入れ、電解液を注入して封口板又は安全弁を用いて封口する。更に必要に応じてエキスバンドメタルや、ヒューズ、PTC素子等の過電流防止素子、リード板等を入れ、電池内部の圧力上昇、過充放電の防止をすることもできる。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型等、何れであってもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれに限るものではない。
<電極1の作製>
黒鉛100部及びポリフッ化ビニリデン樹脂7.5部からなる第1層(厚さ84μm)と、銅箔からなる第2層(厚さ10μm)からなる電極を4cm×4cmの大きさに切断して、電極1とした。
<第1工程>
電極1を加熱天秤(商品名:MS−70、A&D社製)の測定皿に設置し、電極1の重量を測定した。
電極1の第1層の上から電解液溶媒(エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート:エチルメチルカーボネート=30:35:35v/v%)40mgを滴下して、第1層に電解液溶媒を含浸させてから、電極1の重量(Wa)を測定した。
<第2工程>
第1工程で調製された電極1を100℃に加熱した。
100℃に達してから、100℃で保温し、電極1の重量(Wb)を測定し、5秒後に電極1の重量(Wb)を測定し、その後5秒毎にWb〜Wb30まで計30回重量を測定した。
<第3工程>
下式により上記所定時間毎の電解液揮発率を算出した。
電解液揮発率=(Wa−Wb))/(Wa−Wb)×100
<電極2の作製>
黒鉛100部、スチレン−ブタジエン共重合体1.5部及びカルボキシメチルセルロース1部からなる第1層(厚さ88μm)と、銅箔からなる第2層(厚さ10μm)からなる電極を4cm×4cmの大きさに切断して、電極2とした。
<第1工程、第2工程及び第3工程>
電解液溶媒の滴下量を39mgとしたこと以外は、電極1と同様にして、電極2について電解液揮発率を測定した。
<第4工程>
電極1及び電極2の各々の電解液揮発率を図1に示す。X軸は時間を、Y軸は電解液揮発率を表す。
<電解液の作製>
エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びエチルメチルカーボネートを体積比率で2:3:3で混合し、さらに電解質としてLiPFを添加し、LiPFの濃度が1mol/Lである液を得た。得られた液に、さらにビニレンカーボネートを添加し、ビニレンカーボネートの濃度が3重量%である電解液を得た。
<電極1の5サイクル目放電容量評価>
電極1を、直径1.45cmの円形に切断して、120℃で8時間真空乾燥した。真空乾燥後、負極として電極1、正極としてリチウム箔、セパレータとしてニッポン高度紙工業社製のTF40−50(製品名)、上記電解液をそれぞれ用い、CR2032型(IEC/JIS規格)のコインセルを用いて、2極式セルを組み立て、5サイクル目の放電容量を測定したところ、329mAh/gであった。
5サイクル目放電容量は、充放電評価装置(東洋システム(株)製「TOSCAT(登録商標)−3100」)を用いて測定した。5サイクル目放電容量とは、前記2極式セルを、1サイクル目は、5mVに達するまで電流密度60mA/gで定電流充電し、5mVに到達後、電流値が6mA/gに達するまで5mVにて定電位充電を行った後、電流密度60mA/gの定電流にて、1.5Vに達するまで放電し、2サイクル目以降は、電流密度60mA/gで、電池の定電流充電を行い、電圧が5mVに達した後、電流値が6mA/gに達するまで5mVにて定電位充電を行った後、電流密度175mA/gの定電流で、電圧が1.5Vに達するまで電池の放電を行う充放電サイクルを繰り返した5サイクル目の値である。
<電極2の5サイクル目放電容量評価>
電極2を使用する以外は、電極1と同様の方法を用いて、5サイクル目の放電容量を測定したところ、325mAh/gであった。
以上の結果から、時間に対する電解液揮発率のプロットが低く推移する電極1は、電極2と比較して、電解液溶媒の揮発速度が遅いことから、電解液溶媒を保持する能力に優れ、電極1は電極2と比較して、サイクル特性に優れると評価することができた。
本発明によれば、リチウムイオン二次電池のサイクル特性を簡易的に評価することができる。

Claims (2)

  1. 以下のすべての工程を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法。
    第1工程:
    電極活物質及びバインダー樹脂を含む第1層と、導電性材料からなる第2層とからなる複数の電極各々について、上記第1層に電解液溶媒を含浸させ、含浸後の電極の重量(Wa)を測定する工程
    第2工程:
    複数の電極各々について、第1工程で調製された電極を加熱しながら、所定時間毎に合計n回(nは1以上の整数を表す。)電極の重量(Wb)(Wbは、k回目の測定における電極の重量を表し、kは1〜nの整数を表す。)を測定する工程
    第3工程:
    複数の電極各々について、下式により上記所定時間毎の電解液揮発率を算出する工程
    電解液揮発率=(Wa−Wb))/(Wa−Wb)×100
    第4工程:
    複数の電極各々について、求められた電解液揮発率を比較することにより、複数の電極各々を含むリチウムイオン二次電池のサイクル特性を比較評価する工程
  2. 第1工程及び第2工程は、加熱天秤中で行なわれる請求項1記載のリチウムイオン二次電池のサイクル特性の評価方法。
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