JP7159848B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池に関する。
電気自動車の普及に伴い、初期容量のバラツキが少なく、高レート特性および高サイクル特性を有する二次電池が求められている。非特許文献1には、電解液中のリチウム塩濃度を高濃度化することで、負極上での分解反応を抑制し、さらには高レート特性を発現できることが記載されている。特許文献1には、フッ素化エーテルを含む電解液と、基材と多孔質層からなるセパレータとを含み、前記多孔質層の多孔率を前記基材の多孔率よりも高くすることで、電極堆積物によるセパレータの目詰まりを防ぎ、高サイクル特性を示すことが開示されている。
J. Am. Chem. Soc.、 2014、 136(13)、 pp5039-5046
特許第5848545号公報
しかしながら、初期容量のバラツキが少なく、高レート特性および高サイクル特性を有する電池はまだ実現できていない。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、初期容量のバラツキが少なく、レート特性およびサイクル特性に優れた、新規かつ改良された二次電池用セパレータ層およびこの二次電池用セパレータ層を利用した二次電池を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、第1の層と、第2の層と、前記第1の層および前記第2の層に形成された複数の気孔と、前記気孔内に含浸し、少なくとも一部の水素原子がフッ素原子で置換されたフッ素化エーテルと、2.0mol/L以上濃度のリチウム塩とを含む電解液と、を含み、前記第2の層は、負極側空孔層を含み、前記負極側空孔層は、二次電池の負極に隣接し、式(1)を満たす、二次電池用セパレータ層が提供される。
0%≦(A1-A2)≦20%…(1)
(A1は、前記第1の層の気孔率(%)を示し、A2は、前記第2の層の気孔率(%)を示す)
この観点によれば、第1の層であるセパレータ基材の電気化学的分解の抑制と電解液浸透性のバランスを取ることが可能となり、レート特性およびサイクル特性の向上を図ることが出来る。さらには、第2の層の膜厚分布が均一化することにより正極、負極間の距離が一定に保たれ、初期容量のバラツキの少ない電池が実現可能となる。
前記第2の層は、正極側空孔層と、を含み、前記正極側空孔層は、積層方向において前記第1の層および二次電池の正極に隣接し、前記負極側空孔層は、積層方向において前記第1の層および二次電池の負極に隣接する、セパレータ層が提供される。
この観点によれば、サイクル特性が更に向上する。
フッ素化エーテルは、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、エチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、メチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、メチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルエーテルからなる群から選択されてもよい。
この観点によれば、サイクル特性が更に向上する。
本発明の他の観点によれば、正極と、負極と、上記の二次電池用セパレータ層と、を含むことを特徴とする、電極構造体が提供される。
この観点によれば、初期容量のバラツキが少なく、レート特性およびサイクル特性が向上した電極構造体が提供される。
本発明の他の観点によれば、上記の電極構造体を含むことを特徴とする、二次電池が提供される。
この観点によれば、初期容量のバラツキが少なく、レート特性およびサイクル特性が向上した二次電池が提供される。
以上説明したように本発明によれば、二次電池の初期容量のバラツキが少なく、レート特性およびサイクル特性が大幅に向上する。
本発明の実施形態に係る二次電池を示す断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[二次電池の構成]
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る二次電池10の構成について説明する。
二次電池10は、正極20と、負極30と、セパレータ層40とを備える。二次電池10の充電到達電圧(酸化還元電位)は、例えば4.3V(vs.Li/Li)以上5.0V以下、特に4.5V以上5.0V以下となる。二次電池10の形態は、特に限定されない。即ち、二次電池10は、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等のいずれであってもよい。
正極20は、正極集電体21と、その一面に設けられた正極活物質層22とを有する。正極集電体21は、導電性を有する材料により構成されていればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔などの金属薄板を用いることができる。
正極活物質層22に用いる正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとリチウムイオンのカウンターアニオン(例えばPF )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。
例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNixCoyMnzMaO(x+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、MはCo、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNixCoyAlzO(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等が挙げられる。
また正極活物質層22は、導電材を有していてもよい。導電材としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、正極活物質層22は導電材を含んでいなくてもよい。
また正極活物質層22は、バインダーを含む。バインダーは公知のものを用いることができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、が挙げられる。
正極活物質層22は、例えば、正極活物質、導電材、及びバインダーを適当な有機溶媒(例えばN-メチル-2-ピロリドン)に分散させることで塗工液を形成し、この塗工液を正極集電体21上に塗工し、乾燥、圧延することで形成される。
負極30は、負極集電体31と、負極活物質層32とを有する。負極集電体31は、導電体であればどのようなものでも良く、例えば、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔などの金属薄板を用いることができる。負極活物質層32は、少なくとも負極活物質を含み、バインダーをさらに含んでいてもよい。負極活物質は、例えば、リチウム金属もしくはその合金、黒鉛活物質(人造黒鉛、天然黒鉛、人造黒鉛と天然黒鉛との混合物、人造黒鉛を被覆した天然黒鉛等)、ケイ素もしくはスズもしくはそれらの酸化物の微粒子と黒鉛活物質との混合物、ケイ素もしくはスズの微粒子、ケイ素もしくはスズを基本材料とした合金、及びLiTi12等の酸化チタン系化合物等が考えられる。ケイ素の酸化物は、SiOx(0≦x≦2)で表される。なお、負極活物質は、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵及び放出することができる物質であれば特に制限されない。
バインダーは、正極活物質層22を構成するバインダーと同様のものが挙げられる。
負極活物質層32は、例えば、負極活物質、及びバインダーを適当な溶媒(例えばN-メチル-2-ピロリドンや水)に分散させることでスラリーを形成し、このスラリーを負極集電体31上に塗工し、乾燥させることで形成される。
セパレータ層40は、セパレータ40aと、電解液43とを含む。セパレータ40aは、第1の層41と、第2の層42とを含む。第1の層41は、ポリエチレン及びポリプロピレン等から選択される材料で構成され、基材として機能する。多数の第1の気孔(細孔)41aを含む。なお、図1では、第1の気孔41aが球形となっているが、第1の気孔41aは様々な形状をとりうる。第1の気孔41aの孔径は、例えば0.1~0.5μmの範囲内で分布している。第1の気孔41aの孔径は、例えば、第1の気孔41aを球とみなした時の直径、即ち球相当径である。第1の気孔41aは、例えば自動ポロキシメータAutoporeIV、島津製作所株式会社によって測定される。この測定装置は、例えば、第1の気孔41aの孔径分布を測定し、さらに、分布が最も高い孔径を代表値として測定する。なお、第1の層41の表面層に存在する気孔41aの孔径は、例えば、走査型電子顕微鏡JSM-6060 日本電子株式会社によっても測定可能である。この測定装置は、例えば、表面層における第1の気孔41aの各々について孔径を測定する。
第1の層41の気孔率は、例えば38~44%となる。第1の層41の気孔率がこのような範囲のときに、レート特性およびサイクル特性が特に向上する。第1の層41の気孔率は、第1の気孔41aの総体積を第1の層41の総体積(第1の層41の樹脂部分及び第1の気孔41の総体積)で除算することで得られる。第1の層41の気孔率は、例えば自動ポロキシメータAutoporeIV、島津製作所株式会社によって測定される。第1の層41の厚さは、6~19μmであることが好ましい。第1の層41の厚さがこのような範囲のときに、レート特性が特に向上する。
第2の層42は、第1の層41と異なる材料、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリアミドイミド、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、及びアラミド(芳香族ポリアミド)等から選択される材料で構成される。多数の第2の気孔(細孔)42aを含む。なお、図1では、第2の気孔42aが球形となっているが、第2の気孔42aは様々な形状をとりうる。
第2の気孔42aは第1の気孔41aと異なるものとすることができる。具体的には、第2の気孔42aの孔径が第1の気孔41aの値よりも大きくできる。即ち、第2の気孔42aの孔径は、例えば1~2μmの範囲内で分布している。第2の気孔42aの孔径は、例えば、第2の気孔42aを球とみなした時の直径、即ち球相当径であり、例えば、走査型電子顕微鏡JSM-6060 日本電子株式会社によって測定される。この測定装置は、第2の気孔42aの各々について孔径を測定する。なお、第2の気孔42aの孔径と第1の気孔41aの孔径は同一の値であってもよいし、第1の気孔41aの孔径が第2の気孔42aの値よりも大きくしても良い。
第2の層42の気孔率は、セパレータ40aの気孔率測定および第1の層41の気孔率測定から求めることが出来る。具体的には、セパレータ40aの気孔の総体積から第1の層41の気孔の総体積を差し引き、それを第2の層42の総体積(第2の層42の樹脂部分及び第2の気孔42の総体積)で除算することで得られる。第1の層41の気孔率をA1、第2の層42の気孔率をA2としたとき、下記式(1)を満たすことが好ましい。
0≦(A1-A2)≦20…(1)
このような範囲のときに、初期容量のバラツキが少なく、レート特性およびサイクル特性が向上する。
第2の層42の厚さは、1~5μmであることが好ましい。セパレータ40aの総厚さ、即ち第1の層41の厚さと第2の層42の厚さとの総和は、10~25μmとなることが好ましい。第2の層42やセパレータ40aの厚さがこれらの範囲となる場合に、レート特性およびサイクル特性が特に向上する。また、図1では、第2の層42は第1の層41の表裏両面、すなわち正極側空孔層と、負極側空孔層として両方に設けられるが、少なくとも負極30側の面に設けられればよい。二次電池のサイクル特性を向上させるという観点からは、第2の層42は、第1の層41の表裏両面に設けられることが好ましい。
なお、第1の層41の透気度(JIS P8117で定義される透気度)は、特に制限されないが、例えば250~300sec/100ccであることが好ましい。セパレータ40aの透気度は、特に制限されないが、例えば220~340sec/100ccであることが好ましい。第1の層41及びセパレータ40aの透気度がこれらの範囲となる場合に、レート特性およびサイクル特性が特に向上する。第1の層41及びセパレータ40aの透気度は、例えば、ガーレー式透気度計G-B2 東洋精器株式会社によって測定される。
第2の層の気孔率を所望の値とするためには、一例として凝固液における有機溶媒と水の比率を調製する方法がある。第2の層の気孔率は、凝固液の水の比率に比例する。具体的には、第2の層42を構成する樹脂と、有機溶媒とを5~10:90~95の質量比で混合することで、塗工液を製造する。ここで、有機溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルアセトアミド(DMAc)、トリプロピレングリコール(TPG)等が考えられる。塗工性改善のため、酸化アルミニウム、酸化チタン、二酸化ケイ素などの金属酸化物粒子を添加しても良い。ついで、この塗工液を第1の層41の両面または片面に1~5μmの厚さで形成する。次いで、塗工液が塗工された第1の層41を凝固液で処理することで、塗工液中の樹脂を凝固させる。ここで、塗工液が塗工された第1の層41を凝固液で処理する方法としては、例えば、塗工液が塗工された第1の層41を凝固液に含浸させる方法、塗工液が塗工された第1の層41に凝固液を吹きつける方法等が考えられる。これにより、セパレータ40aが製造される。ここで、凝固液は、例えば、上記の有機溶媒に水を混合させたものである。水の混合量は、凝固液の総体積に対して15~30体積%が好適である。次いで、セパレータ40aを水洗、乾燥することで、セパレータ40aから水及び有機溶媒を除去する。そのほか、塗工液に粒径の異なる金属酸化物粒子を混合しておき、金属酸化物粒子間の空隙を利用するといった方法によっても第2の層の気孔率を所望の値とすることができるが、これらに限定されない。
電解液43は、電解質であるリチウム塩と、少なくとも一部の水素原子がフッ素で置換されたフッ素化エーテルとを含む。リチウム塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiSOCF、LiN(SOF)、LiN(SOCF、LiN(SOF)(SOCF)、LiN(SOCFCF、LiC(SOCFCF、LiC(SOCF、LiI、LiCl、LiF、LiPF(SOCF)、LiPF(SOCF等が挙げられる。
リチウム塩の濃度は、2.0mol/L以上であることが好ましい。リチウム塩の濃度がこのような範囲のときに、レート特性およびサイクル特性が特に向上する。
フッ素化エーテルは、エーテルの水素をフッ素に置換することで、耐酸化性が向上したものである。このようなフッ素化エーテルは、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、エチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、メチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、メチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルエーテルからなる群から選択される。即ち、フッ素化エーテルは、これらの物質のいずれか1つから構成されていてもよいが、これらの物質の混合物であってもよい。フッ素化エーテルの体積比は、電解液43の総体積に対して5~60体積%が好ましい。フッ素化エーテルの体積比がこのような範囲のときに、レート特性およびサイクル特性が特に向上する。
なお、電解液には、その他の有機溶媒やイオン液体などが含まれていてもよい。その他の有機溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、メチル-n-プロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、エチルイソプロピルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、3-フルオロプロピルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、4-クロロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-トリフルオロメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、ビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル等のカルボン酸エステル、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン等の環状エステル、ジメチルスルホキシド、亜硫酸ジメチル等の鎖状スルホン酸エステル、スルホラン、プロパンサルトン等の環状スルホン酸エステル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3-メトキシプロピオニトリル、スクシノニトリル等のニトリル化合物、1,2-ジメトキシエタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ブチルメチルエーテル、ジプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、トリグライム、テトラグライム等の鎖状エーテル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキサン等の環状エーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル等のハイドロフルオロエーテル、リン酸トリエチル、リン酸トリメチル等のリン酸エステル類、メチルホスホン酸ジメチル等のホスホン酸エステル類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。リチウム塩の溶解性の観点から、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2―ジメトキシエタン、トリグライム、テトラグライム、アセトニトリルが好ましい。
イオン液体としては、-30℃~120℃で液体であるカチオン種とアニオン種とを含む化合物が使用できる。
カチオン種としては、窒素を含む窒素系カチオン、リンを含むリン系カチオン、硫黄を含む硫黄系カチオンを用いることができる。これらのカチオン成分は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。窒素系カチオンの例としては、イミダゾリウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、アゾニアスピロカチオンなど鎖状または環状のアンモニウムカチオンを挙げることができる。リン系カチオンの例としては、鎖状または環状のホスホニウムカチオンが挙げられる。硫黄系カチオンの例としては、鎖状または環状のスルホニウムカチオンが挙げられる。
アニオン種としては、AlCl 、NO 、NO 、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、NbF 、TaF 、F(HF)2.3 、CHCO 、CFCO 、CHSO 、CFSO 、(CFSO、CCO 、CSO 、(CFSO)(CFCO)N、(CN)、次式で表されるイミドアニオン((SO(CF)xF)(SO2(CF2)yF)N(ただし、xとyはそれぞれ独立しており、0~5の整数を示す。))、等が挙げられる。これらのアニオン種は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
リチウム塩の溶解性の観点から、カチオン成分としては、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオンが好ましく、アニオン成分としては、イミドアニオン、PF 、BF のアニオンが好ましく、さらに、(SOF)、(SOCF、(SOCF)(SOF)N、がより好ましい。
なお、電解液には、各種の添加剤(負極SEI(Solid Electrolyte Interface)形成剤、界面活性剤等)を添加してもよい。このような添加剤としては、例えば、炭酸ビニレン、炭酸ビニルエチレン、炭酸フェニルエチレン、コハク酸無水物、リチウムビスオキサラート、テトラフルオロホウ酸リチウム、ジニトリル化合物、プロパンスルトン、ブタンスルトン、プロペンスルトン、3-スルフォレン、フッ素化アリルエーテル、フッ素化アクリレート等が挙げられる。
[二次電池の製造方法]
次に、二次電池10の製造方法について説明する。正極20は、以下のように製造される。まず、正極活物質、導電剤、及びバインダーを混合したものを、有機溶媒(例えばN-メチル-2-ピロリドン)に分散させることで塗工液を調整する。次いで、塗工液を正極集電体21上に形成し、乾燥させることで、正極活物質層22を形成する。なお、塗工の方法は、特に限定されない。塗工の方法としては、例えば、ナイフコーター法、グラビアコーター法等が考えられる。以下の各塗工工程も同様の方法により行われる。これにより、正極20が製造される。
負極30も、正極20と同様に製造される。まず、負極活物質及びバインダーを混合したものを、有機溶媒(例えばN-メチル-2-ピロリドン)に分散させることで塗工液を調整する。次いで、塗工液を負極集電体31上に形成し、乾燥させることで、負極活物質層32を形成する。これにより、負極30が製造される。
セパレータ40aは、以下のように製造される。第2の層の気孔率を所望の値とするためには、一例として凝固液における有機溶媒と水の比率を調製する方法がある。第2の層の気孔率は、凝固液の水の比率に比例する。具体的には、第2の層42を構成する樹脂と、有機溶媒とを5~10:90~95の質量比で混合することで、塗工液を製造する。ここで、有機溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルアセトアミド(DMAc)、トリプロピレングリコール(TPG)等が考えられる。塗工性改善のため、酸化アルミニウム、酸化チタン、二酸化ケイ素などの金属酸化物粒子を添加しても良い。ついで、この塗工液を第1の層41の両面または片面に1~5μmの厚さで形成する。次いで、塗工液が塗工された第1の層41を凝固液で処理することで、塗工液中の樹脂を凝固させる。ここで、塗工液が塗工された第1の層41を凝固液で処理する方法としては、例えば、塗工液が塗工された第1の層41を凝固液に含浸させる方法、塗工液が塗工された第1の層41に凝固液を吹きつける方法等が考えられる。これにより、セパレータ40aが製造される。ここで、凝固液は、例えば、上記の有機溶媒に水を混合させたものである。水の混合量は、凝固液の総体積に対して15~30体積%が好適である。次いで、セパレータ40aを水洗、乾燥することで、セパレータ40aから水及び有機溶媒を除去する。そのほか、塗工液に粒径の異なる金属酸化物粒子を混合しておき、金属酸化物粒子間の空隙を利用するといった方法によっても第2の層の気孔率を所望の値とすることができるが、これらに限定されない。
次いで、セパレータ40aを正極20及び負極30で挟むことで、電極構造体を製造する。第2の層42が第1の層41の一方の面にのみ形成されている場合は、負極30を第2の層42に隣接させる。次いで、電極構造体を所望の形態(例えば、円筒形、角形、ラミネート形、ボタン形等)に加工し、当該形態の容器に挿入する。次いで、当該容器内に上記組成の電解液を注入することで、セパレータ40a内の各気孔に電解液を含浸させる。これより、二次電池が製造される。
以上により、本実施形態による二次電池10によれば、第2の層42に形成された第2の気孔42aの特性が第1の層41に形成された第1の気孔41aと異なっている。さらに、電解液43は、フッ素化エーテルと2.0mol/L以上濃度のリチウム塩を含む。さらに、第1の層41の気孔率をA1、第2の層42の気孔率をA2としたとき、下記式(1)を満たす。
0≦(A1-A2)≦20…(1)
したがって、二次電池10は、初期容量のバラツキが少なく、レート特性およびサイクル特性を大幅に向上させることができる。すなわち、フッ素化エーテルの含有とリチウム塩の高濃度化により電極表面上での電解液の分解反応が抑制され、電極上での堆積物はほぼ抑制される。 堆積物が生成しないことで、電極とセパレータ間の距離が近くなり、セパレータ基材である第1の層41の電気化学的分解が顕著となる。そこで、第1の層41に第2の層42を設けることで、第2の層42がバリア的に働き、第1の層41の電気化学的分解を抑制することが可能となる。この時、第1の層41の気孔率と第2の層42の気孔率の差を式(1)で満たされる範囲とすることで、第2の層の膜厚分布が均一化し、正極、負極間の距離が一定に保たれ、初期容量のバラツキの少ない電池が実現可能となる。また、第1の層41の電気化学的分解の抑制と電解液浸透性のバランスを取ることが可能となる。これらの要因により、レート特性およびサイクル特性が大幅に向上するものと推定される。
さらに、第2の層42は、第1の層41の表裏両面に形成されることもできる。この場合、正極による第1の層41の電気化学的分解をも抑制することが可能となり、サイクル特性が更に向上する。
さらに、フッ素化エーテルは、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、エチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、メチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、メチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルエーテルからなる群から選択される。フッ素化エーテルがこれらの物質である場合、電解液の耐酸化性が向上し、良好なサイクル特性が得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。実施例1~34として、実施形態で説明した第1の層41と第2の層42との気孔率差、フッ素化エーテル種およびリチウム塩濃度を変更した二次電池を作製した。また、比較のために、比較例1~19を作製し、同様に初期容量測定、レート測定、サイクル測定を行った。
(実施例1)
実施例1では、二次電池10を以下のように製造した。正極20については、まず、酸化物Li1.0Ni0.78Co0.19Al0.0390質量%、ケッチェンブラック6質量%、ポリフッ化ビニリデン4質量%をN-メチル-2-ピロリドンに分散させることで、塗工液を調整した。次いで、塗工液を正極集電体21であるアルミニウム箔上に塗工し、乾燥させることで、正極活物質層22を形成した。次いで、プレス機により正極活物質層22をプレスし正極20を製造した。
負極30については、人造黒鉛96質量%、ポリフッ化ビニリデン4質量%をN-メチル-2-ピロリドンに分散させることで、塗工液を形成した。次いで、塗工液を負極集電体31である銅箔上に塗工し、乾燥させることで、負極活物質層32を形成した。次いで、プレス機により負極活物質層32をプレスすることで負極30を製造した。
セパレータ40aについては、アラミド(シグマルドリッチジャパン株式会社商品 Poly[N,N‘-(1,3-phenylene)isophthalamide])と有機溶媒とを(5.5:94.5質量%)の割合で混合することで第2の層42の塗工液を調整した。ここで、DMAcとTPGとを50:50の質量比で混合したものを有機溶媒とした。
一方、第1の層41に多孔質ポリエチレンフィルム(厚さ13μm、気孔率42%)を用い、塗工液を第1の層41の片面に2μmの厚さで塗工した。次いで、塗工液が塗工された第1の層41を凝固液に含浸させることで、塗工液中の樹脂を凝固させた。これにより、セパレータ40aを製造した。ここで、水とDMAcとTPGとを20:40:40の割合で混合したものを凝固液とした。次いで、セパレータ40aを水洗、乾燥することで、セパレータ40aから水及び有機溶媒を除去した。
次いで、セパレータ40aを正極20及び負極30で挟むことで、電極構造体を製造した。このとき、第2の層42が負極30と隣接するように配置した。次いで、電極構造体を試験容器に挿入した。一方、ジメチルカーボネート、及びフッ素化エーテルとして1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテルを70:30の体積比で混合した溶媒に、リチウム塩としてLiN(SOF)を4.2mol/Lの濃度となるように溶解することで、電解液を調整した。次いで、試験容器内に電解液を注入することで、セパレータ40a内の各気孔に電解液を含浸させた。これにより、評価用の二次電池10を製造した。初期容量のバラツキを評価するため、合計30個の電池を作製した。
まず、初期容量のバラツキを評価するため、初期容量の測定を行った。25℃において、0.5Cに相当する定電流で、終止電圧4.4Vまで充電し、その後0.5Cに相当する定電流で3.0Vまで放電することで行った。この時、正極の理論容量の95%以上であるものを合格品、95%未満を不合格品とし、合格数÷30×100(%)で初期容量合格率を算出した。ただし、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表し、0.5Cとはその1/2の電流値を表す。
100サイクル後の放電容量維持率の測定は、以下に示す手順により行った。前記合格品から1サンプルを選び、25℃において、0.5Cに相当する定電流で、終止電圧4.4Vまで充電し、その後0.5Cに相当する定電流で3.0Vまで放電することで行った。1サイクル目の放電容量に対する100サイクル目の放電容量の割合を求め、「サイクル容量維持率(%)」とした。
レート測定は、以下に示す手順により行った。前記合格品から1サンプルを選び、25℃において、0.5Cに相当する定電流で、終止電圧4.4Vまで充電し、その後0.5Cに相当する定電流で3.0Vまで放電した(1サイクル目)。次に、0.5Cに相当する定電流で、終止電圧4.4Vまで充電し、その後5Cに相当する定電流で3.0Vまで放電した(2サイクル目)。1サイクル目の放電容量に対する2サイクル目の放電容量の割合を求め、「レート特性(%)」とした。ここで、5Cとは1Cの5倍の電流値を表す。
(実施例2)
凝固液の比率を、水:DMAc:TPG=26:37:37と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例3)
凝固液の比率を、水:DMAc:TPG=30:35:35と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例4)
リチウム塩の濃度を3mol/Lに変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例5)
リチウム塩の濃度を3mol/Lに変更する以外は実施例2と同様に行った。
(実施例6)
リチウム塩の濃度を3mol/Lに変更する以外は実施例3と同様に行った。
(実施例7)
リチウム塩の濃度を2mol/Lに変更する以外は実施例1と同様に行った。
(実施例8)
リチウム塩の濃度を2mol/Lに変更する以外は実施例2と同様に行った。
(実施例9)
リチウム塩の濃度を2mol/Lに変更する以外は実施例3と同様に行った。
(比較例1)
凝固液の比率を、水:DMAc:TPG=34:33:33と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(比較例2)
凝固液の比率を、水:DMAc:TPG=38:31:31と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(比較例3)
凝固液の比率を、水:DMAc:TPG=42:29:29と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(比較例4)
リチウム塩の濃度を3mol/Lに変更する以外は比較例1と同様に行った。
(比較例5)
リチウム塩の濃度を3mol/Lに変更する以外は比較例2と同様に行った。
(比較例6)
リチウム塩の濃度を3mol/Lに変更する以外は比較例3と同様に行った。
(比較例7)
リチウム塩の濃度を2mol/Lに変更する以外は比較例1と同様に行った。
(比較例8)
リチウム塩の濃度を2mol/Lに変更する以外は比較例2と同様に行った。
(比較例9)
リチウム塩の濃度を2mol/Lに変更する以外は比較例3と同様に行った。
(比較例10)
リチウム塩の濃度を1.55mol/Lに変更する以外は実施例1と同様に行った。
(比較例11)
リチウム塩の濃度を1.55mol/Lに変更する以外は実施例2と同様に行った。
(比較例12)
リチウム塩の濃度を1.55mol/Lに変更する以外は実施例3と同様に行った。
(比較例13)
リチウム塩の濃度を1.55mol/Lに変更する以外は比較例1と同様に行った。
(比較例14)
リチウム塩の濃度を1.55mol/Lに変更する以外は比較例2と同様に行った。
(比較例15)
リチウム塩の濃度を1.55mol/Lに変更する以外は比較例3と同様に行った。
(比較例16)
凝固液の比率を、水:DMAc:TPG=16:42:42と変更する以外は実施例1と同様に行った。
(比較例17)
リチウム塩の濃度を3mol/Lに変更する以外は比較例16と同様に行った。
(比較例18)
リチウム塩の濃度を2mol/Lに変更する以外は比較例16と同様に行った。
(比較例19)
リチウム塩の濃度を1.55mol/Lに変更する以外は比較例16と同様に行った。
実施例1~9および比較例1~19の結果を表1に示す。本結果より、電解液にフッ素化エーテルと2.0mol/L以上濃度のリチウム塩を含み、さらに、第1の層41の気孔率をA1、第2の層42の気孔率をA2としたとき、下記式(1)を満たす場合、
0≦(A1-A2)≦20…(1)
初期容量のバラツキが少なく、かつ優れたレート特性とサイクル特性が得られることが分かる。
Figure 0007159848000001
(実施例10)
第2の層41形成用の塗工液を第1の層41の両面に塗工する以外は実施例4と同様に行った。
(実施例11)
フッ素化エーテルを2,2,2-トリフルオロエチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例12)
フッ素化エーテルをジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例13)
フッ素化エーテルを1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタンに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例14)
フッ素化エーテルをエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例15)
フッ素化エーテルをエチルノナフルオロイソブチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例16)
フッ素化エーテルをエチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例17)
フッ素化エーテルをエチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例18)
フッ素化エーテルをメチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例19)
フッ素化エーテルをメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例20)
フッ素化エーテルをメチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例21)
フッ素化エーテルを2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例22)
フッ素化エーテルを1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例23)
フッ素化エーテルをメチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例24)
フッ素化エーテルをメチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例25)
フッ素化エーテルをエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例26)
フッ素化エーテルをジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例27)
フッ素化エーテルをジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例28)
フッ素化エーテルを2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルー1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例29)
フッ素化エーテルをメチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例30)
フッ素化エーテルをメチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例31)
フッ素化エーテルをジフルオロメチル2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルエーテルに変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例32)
第1の層41に多孔質ポリエチレンフィルム(厚さ13μm、気孔率38%)を用い、凝固液の比率を、水:DMAc:TPG=16:42:42と変更する以外は実施例10と同様に行った。
(実施例33)
第1の層41に多孔質ポリエチレンフィルム(厚さ13μm、気孔率40%)を用いる以外は実施例10と同様に行った。
(実施例34)
第1の層41に多孔質ポリエチレンフィルム(厚さ13μm、気孔率44%)を用いる以外は実施例10と同様に行った。
実施例10~34の結果を表2に示す。本結果より、第2の層42を第1の層41の表裏両面に形成することで、正極による第1の層41の電気化学的分解をも抑制することが可能となり、サイクル特性が更に向上することが分かる。また、フッ素化エーテルがこれらの物質である場合、電解液の耐酸化性が向上し、良好なサイクル特性が得られることが分かる。
Figure 0007159848000002
10 二次電池
20 正極
21 正極集電体
22 正極活物質層
30 負極
31 負極集電体
32 負極活物質層
40 セパレータ層
40a セパレータ
41 第1の層
41a 第1の気孔
42 第2の層
42a 第2の気孔
43 電解液

Claims (3)

  1. 正極と、負極と、二次電池用セパレータ層と、を含む、電極構造体を含み、
    前記二次電池用セパレータ層は、
    第1の層と、第2の層と、
    前記第1の層および前記第2の層に形成された複数の気孔と、
    前記気孔内に含浸し、少なくとも一部の水素原子がフッ素原子で置換されたフッ素化エーテルと、
    2.0mol/L以上濃度のリチウム塩とを含む電解液と、を含み、
    前記第1の層は、ポリエチレン及びポリプロピレンから選択される材料で構成され、
    前記第2の層は、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミドイミド、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、及びアラミドから選択される材料で構成され、
    前記第2の層は、負極側空孔層を含み、
    前記負極側空孔層は、二次電池の負極に隣接し、
    式(1)を満たす、二次電池。
    0%≦(A1-A2)≦20%…(1)
    (A1は、前記第1の層の気孔率(%)を示し、A2は、前記第2の層の気孔率(%)を示す)
  2. 前記第2の層は、正極側空孔層と、を含み、
    前記正極側空孔層は、積層方向において前記第1の層および二次電池の正極に隣接し、
    前記負極側空孔層は、積層方向において前記第1の層および二次電池の負極に隣接する、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記フッ素化エーテルは、
    1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、エチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、メチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、メチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルエーテルからなる群から選択される、請求項1または2に記載の二次電池。
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