JP7396088B2 - リチウム二次電池及び電解液 - Google Patents

リチウム二次電池及び電解液 Download PDF

Info

Publication number
JP7396088B2
JP7396088B2 JP2020019643A JP2020019643A JP7396088B2 JP 7396088 B2 JP7396088 B2 JP 7396088B2 JP 2020019643 A JP2020019643 A JP 2020019643A JP 2020019643 A JP2020019643 A JP 2020019643A JP 7396088 B2 JP7396088 B2 JP 7396088B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ether
lithium
methyl
chemical formula
tetrafluoroethyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020019643A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021125416A (ja
Inventor
良輔 谷木
敦志 門田
友美 岩本
辰哉 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2020019643A priority Critical patent/JP7396088B2/ja
Publication of JP2021125416A publication Critical patent/JP2021125416A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7396088B2 publication Critical patent/JP7396088B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、リチウム二次電池及び電解液に関する。
リチウム二次電池は、高いエネルギー密度を有し、携帯電話、ノートパソコン等のモバイル機器の電源及び電力貯蔵用電源、自電車用電源等の大型の電源として注目されている。
リチウム二次電池は、リチウム金属が析出、溶解することで充放電する。リチウム金属は極めて卑な電位を有するため、リチウム二次電池は高い理論容量密度を実現できると期待されている。
リチウム二次電池の安全性を高めるための手段の一つとして、電解液に難燃性のイオン液体を用いることが知られている(例えば、特許文献1~3)。一方で、イオン液体のカチオンは、負極で還元分解される場合があり、分解生成物がリチウムの析出反応を阻害し、リチウム二次電池のサイクル特性が低下する場合がある。
特開2011-129352号公報 国際公開第2013/141195号 特許第6342230号公報
本開示は上記問題に鑑みてなされたものであり、サイクル特性に優れるリチウム二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかるリチウム二次電池は、正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に挟まれたセパレータと、電解液と、を有し、前記負極は、表面に金属リチウム、リチウムと合金化が可能な金属M2、または、リチウムと金属M2とのLi-M2合金を有し、前記電解液は、リチウム塩と、イオン液体と、ハイドロフルオロエーテルと、を含み、前記リチウム塩の濃度は0.6mol/L以上であり、前記イオン液体のカチオンは、以下の化学式(1)で表記されるイミダゾリウムカチオン又は以下の化学式(2)で表記されるピリジニウムカチオンを含み、前記ハイドロフルオロエーテルの前記電解液中における質量比は、5質量%以上50質量%以下である。
(2)上記態様にかかるリチウム二次電池において、前記イオン液体のアニオンは、以下の化学式(3)で表記されてもよい。
(3)上記態様にかかるリチウム二次電池において、前記リチウム塩のアニオンは、以下の化学式(3)で表記されてもよい。
(4)第2の態様にかかる電解液は、表面に金属リチウム、リチウムと合金化が可能な金属M2、または、リチウムと金属M2とのLi-M2合金を含む負極を有するリチウム二次電池に用いられる電解液であって、リチウム塩と、イオン液体と、ハイドロフルオロエーテルと、を含み、前記リチウム塩の濃度は0.6mol/l以上であり、前記イオン液体のカチオンは、以下の化学式(1)で表記されるイミダゾリウムカチオン又は以下の化学式(2)で表記されるピリジニウムカチオンを含み、前記ハイドロフルオロエーテルは、前記電解液中に5質量%以上50質量%以下の割合で存在する。
上記態様に係るリチウム二次電池は、サイクル特性に優れる。
第1実施形態に係るリチウム二次電池の模式図である。 第1実施形態にかかるリチウム二次電池の電解液のイメージ図である。
以下、実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
「リチウム二次電池」
図1は、第1実施形態にかかるリチウム二次電池の模式図である。図1に示すリチウム二次電池100は、発電素子40と外装体50と電解液(図示略)とを備える。外装体50は、発電素子40の周囲を被覆する。発電素子40は、接続された一対の端子60、62によって外部と接続される。電解液は、外装体50内に収容され、発電素子40内に含浸している。
(発電素子)
発電素子40は、正極20と負極30とセパレータ10とを備える。
<セパレータ>
セパレータ10は、正極20と負極30とに挟まれる。セパレータ10は、正極20と負極30とを隔離し、正極20と負極30との短絡を防ぐ。リチウムイオンは、セパレータ10を通過できる。
セパレータ10は、例えば、電気絶縁性の多孔質構造を有する。セパレータ10は、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエチレン及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。セパレータ10は、例えば、固体電解質であってもよい。
<正極>
正極20は、正極集電体22と正極活物質層24とを有する。正極活物質層24は、正極集電体22の少なくとも一面に形成されている。正極活物質層24は、正極集電体22の両面に形成されていてもよい。
[正極集電体]
正極集電体22は、例えば、導電性の板材である。正極集電体22は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、ステンレス等の金属薄板である。
[正極活物質層]
正極活物質層24は、例えば、正極活物質と導電助材とバインダーとを有する。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとカウンターアニオンのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させる。
正極活物質は、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンなどである。また正極活物質は、これらを混合したものでもよい。
導電助材は、正極活物質層24内に点在している。導電助材は、正極活物質層24における正極活物質の間の導電性を高める。導電助材は、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物である。導電助材は、カーボンブラック等の炭素材料が好ましい。活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、正極活物質層24は導電助材を含まなくてもよい。
バインダーは、正極活物質層24における正極活物質同士を結合する。バインダーは、公知のものを用いることができる。バインダーは、例えば、フッ素樹脂である。フッ素樹脂は、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等である。
上記の他に、バインダーは、例えば、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-HFP-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFP-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-パーフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFMVE-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムでもよい。
<負極>
負極30は、負極集電体32と負極活物質層34とを有する。負極活物質層34は、金属リチウム層、リチウム金属と合金化可能な金属M2(例えばSi、Sn、Al、Bi、Mg)の層、またはリチウム金属と金属M2との合金であるLi-M2合金層である。
負極活物質層34が金属リチウム層の場合、充電時には集電体の表面に金属リチウムが析出し、放電時には表面に析出した金属リチウムが溶出する。すなわち、充電時には集電体と金属リチウムとを含むものが負極30となり、放電時には集電体が負極30となる。また充放電に寄与するリチウム量が不足することに備えて、充放電前の初期状態から集電体の一面にリチウム箔を設けてもよい。
負極活物質層34がリチウムと合金化可能な金属M2またはLi-M2合金層の場合、充電時にはリチウムと金属M2との間でLi-M2合金化が進行し、放電時にはLi-M2合金からリチウムが溶出する。すなわち、充電時には集電体と金属リチウムと金属M2又はLi-M2合金とを含むものが負極30となり、放電時には集電体と金属M2又はLi-M2合金とを含むものが負極30となる。この場合の充電中に、負極に到達するリチウムイオンの量が金属M2と合金化が可能なリチウムの量を超えた場合、リチウムは、Li-M2合金層の表面またはLi-M2合金層における粒界の界面にリチウム金属として析出する。この場合の放電中は、リチウム金属の溶出とLi-M2合金層からのリチウムの溶出との両方が生じる。
負極集電体は、例えば、導電性の板材である。負極集電体32は、正極集電体22と同様のものを用いることができる。
(端子)
端子60、62は、それぞれ正極20と負極30とに接続されている。正極20に接続された端子60は正極端子であり、負極30に接続された端子62は負極端子である。端子60、62は、外部との電気的接続を担う。端子60、62は、アルミニウム、ニッケル、銅等の導電材料から形成されている。接続方法は、溶接でもネジ止めでもよい。端子60、62は短絡を防ぐために、絶縁テープで保護することが好ましい。
(外装体)
外装体50は、その内部に発電素子40及び電解液を密封する。外装体50は、電解液の外部への漏出や、外部からのリチウム二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止する。
外装体50は、例えば図1に示すように、金属箔52と、金属箔52の各面に積層された樹脂層54と、を有する。外装体50は、金属箔52を高分子膜(樹脂層54)で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムである。
金属箔52としては例えばアルミ箔を用いることができる。樹脂層54には、ポリプロピレン等の高分子膜を利用できる。樹脂層54を構成する材料は、内側と外側とで異なっていてもよい。例えば、外側の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)等を用い、内側の高分子膜の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を用いることができる。
(電解液)
電解液は、外装体50内に封入され、発電素子40に含浸している。電解液は、リチウム塩と、イオン液体と、ハイドロフルオロエーテルと、を有する。
イオン液体は、カチオンとアニオンの組合せによって得られる100℃未満でも液体状の塩である。イオン液体は、イオンのみからなる液体であるため、静電的な相互作用が強く、不揮発性、不燃性と言う特徴を有する。電解質としてイオン液体を用いたリチウム二次電池100は、安全性に優れる。
イオン液体は、以下の化学式(1)で表記されるイミダゾリウムカチオン又は以下の化学式(2)で表記されるピリジニウムカチオンを含む。
Figure 0007396088000001
Figure 0007396088000002
化学式(1)及び化学式(2)において、R、Rは炭素数1以上5以下のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシメチル基及びアルコキシエチル基からなる群から選択されるいずれかである。R、Rは、それぞれ独立で設定でき、同じでも異なってもよい。またR、Rは、それぞれ直鎖状でも分岐鎖状でもよい。
イオン液体のアニオンは、例えば、ClO 、PF 、BF 、AsF 、B(C 、CFSO 、Cl、Br、Iである。またBF の少なくとも一つのフッ素原子、又は、PF の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換してもよい。例えば、BF(CF、BF(C、BF(C、BF(CF 、BF(CF)(C、PF(CF、PF(C、PF(C、PF(CF 、PF(CF)(C、PF(CF でもよい。
イオン液体のアニオンは、以下の化学式(3)で表記されるものでもよい。
Figure 0007396088000003
化学式(3)において、R、Rは、ハロゲン又はフッ化アルキルである。R、Rは、同じでも異なってもよい。イオン液体のアニオンは、例えば、[(FSON](以下、FSAと称する。)、[(CFSON](以下、TFSAと称する。)、[(FSO)(CFSON](以下、FTAと称する。)、[(CSON]である。
化学式(3)で示すアニオンは、親水性のBF 、PF と異なり、疎水性であり、リチウム塩の溶解度が高まる。また化学式(3)で示すアニオンは、BF 、PF と比較して嵩高い。アニオンは、リチウムイオン及び後述するハイドロフルオロエーテルに配位する。嵩高いアニオンが配位することで、アニオンが負極30に近づきにくくなり、アニオンの分解が抑制される。
イオン液体のアニオンは、以下の化学式(4)で表記されるものでもよい。化学式(4)において、R、R、Rは、ハロゲン又はフッ化アルキルである。
Figure 0007396088000004
リチウム塩は、例えば、LiPF、LiBF、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li12Cl12、LiB(C、LiCFSO、LiCl、LiBr、LiIである。またBF の少なくとも一つのフッ素原子、又は、PF の少なくとも一つのフッ素原子をフッ化アルキル基で置換してもよい。例えば、BF(CF、BF(C、BF(C、BF(CF 、BF(CF)(C、PF(CF、PF(C、PF(C、PF(CF 、PF(CF)(C、PF(CF でもよい。
リチウム塩のアニオンは、例えば、イオン液体のアニオンと同様のアニオンである。リチウム塩のアニオンは、例えば、上記の化学式(3)で表記されるものでもよい。リチウム塩のアニオンは、イオン液体のアニオンと同じでもよい。
リチウム塩の濃度は、0.6mol/L以上である。リチウム塩の濃度が低いと、イオン液体のカチオンが負極30に近づき、還元分解される確率が高まる。電解液の分解は、負極30におけるリチウム析出を阻害する。
ハイドロフルオロエーテルは、例えば、以下の化学式で表記される。
-O-R…(5)
化学式(5)におけるR及びRは、アルキル基または含フッ素アルキル基である。RとRは、互いに独立であり、例えばRとRのうち少なくとも一方が含フッ素アルキル基でもよい。R及びRに含まれる水素原子の数は、例えば合計1以上であり、R及びRに含まれる炭素原子の数は、例えば、合計3以上10以下である。
ハイドロフルオロエーテルの具体例は、例えば、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、ビス(2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、エチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、メチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル、メチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、メチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、メチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルエーテルである。1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、及び、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテルは、イオン液体との相溶性が高い。
ハイドロフルオロエーテルの電解液中における質量比は、5質量%以上50質量%以下である。詳細は後述するが、ハイドロフルオロエーテルにイオン液体のカチオンが配位することで、イオン液体のカチオンの還元分解が抑制される。ハイドロフルオロエーテルの存在量が十分でないと、カチオンの還元分解が進み、リチウム二次電池のサイクル特性が低下する。またハイドロフルオロエーテルの存在比が高すぎると、リチウム塩の溶解性が低下する。
電解液は、イオン液体、リチウム塩、ハイドロフルオロエーテル以外の成分を有してもよい。電解液は、例えば、溶媒、過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤、特性改善助剤を含んでもよい。
溶媒は、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、メチル-n-プロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、エチルイソプロピルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、3-フルオロプロピルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、4-クロロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-トリフルオロメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、ビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル等のカルボン酸エステル、γ-ブチロラクトン等の環状エステル、プロパンサルトン等の環状スルホン酸エステル、スルホン酸アルキルエステル、リン酸アルキルエステルである。
溶媒の含有量は、電解液を100質量%としたとき、例えば、10質量%以下であり、5質量%以下でもよい。
過充電防止剤は、例えば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、芳香族化合物、芳香族化合物の部分フッ素化物、含フッ素アニソール化合物である。芳香族化合物は、例えば、t-ブチルベンゼン、t-アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフランである。芳香族化合物の部分フッ素化物は、例えば、2-フルオロビフェニル、o-シクロヘキシルフルオロベンゼン、p-シクロヘキシルフルオロベンゼンである。含フッ素アニソール化合物は、例えば、2,4-ジフルオロアニソール、2,5-ジフルオロアニソールおよび2,6-ジフルオロアニオールである。過充電防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電解液中の過充電防止剤の含有量は、例えば、0.1質量%以上5質量%以下である。電解液に過充電防止剤を0.1質量%以上含有させることにより、過充電による二次電池の破裂・発火が抑制される。
脱水剤は、例えば、モレキュラーシーブス、芒硝、硫酸マグネシウム、水素化カルシウム、水素化カリウム、水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、塩化カルシウム、金属ナトリウムである。
特性改善助剤は、例えば、カーボネート化合物、カルボン酸無水物、含硫黄化合物、含窒素化合物、炭化水素化合物、含フッ素芳香族化合物が挙げられる。カーボネート化合物は、例えば、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、フェニルエチレンカーボネート、エリスリタンカーボネート、スピロ-ビス-ジメチレンカーボネートである。カルボン酸無水物は、例えば、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、フェニルコハク酸無水物である。含硫黄化合物は、例えば、エチレンサルファイト、1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、スルホラン、スルホレン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、メチルフェニルスルホン、ジブチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、N,N-ジメチルメタンスルホンアミド、N,N-ジエチルメタンスルホンアミドである。含窒素化合物は、例えば、1-メチル-2-ピロリジノン、1-メチル-2-ピペリドン、3-メチル-2-オキサゾリジノン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルスクシイミドである。炭化水素化合物は、例えば、ヘプタン、オクタン、シクロヘプタンである。含フッ素芳香族化合物は、例えば、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライドである。特性改善助剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
電解質中の特性改善助剤の含有量は、例えば、0.1質量%以上5質量%以下である。
次いで、リチウム二次電池100の製造方法について説明する。まず正極20及び負極30を作製する。
正極20は、正極集電体22上に正極活物質を含む塗料を塗布、乾燥して作製する。正極活物質を含む塗料は、正極活物質、バインダー及び溶媒を含み、必要に応じて導電材が混合されている。溶媒には、例えば、水、N-メチル-2‐ピロリドン等を用いることができる。
塗料における正極活物質、導電材、バインダーの構成比率は、例えば、質量比で80wt%~98wt%:0.1wt%~10wt%:0.1wt%~10wt%である。これらの質量比は、全体で100wt%となるように調整される。塗料を構成する成分の混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。
そして作製した塗料を、正極集電体22に塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクタープレード法が挙げられる。
続いて、正極集電体22に塗布された塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、塗料が塗布された正極集電体22を、80℃~150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。そして、正極集電体22上に正極活物質層24が形成された正極20が得られる。
正極活物質層24が形成された電極を必要に応じ、ロールプレス装置等によりプレス処理を行ってもよい。ロールプレスの線圧は用いる材料によって異なるが、正極活物質層24の密度が所定の値となるように調整する。正極活物質層24の密度と線圧との関係は、正極活物質層24を構成する材料比率との関係を踏まえた事前検討により求められる。
負極30は、厚さ0.01μm以上200μm以下のリチウム箔、リチウムと合金化可能な金属M2の箔、またはLi-M2合金の箔を、適宜選択し銅箔からなる負極集電体上に貼り付けて作製される。銅箔は負極集電体32となり、リチウム等の箔は負極活物質となる。
作製した正極20と負極30とを、セパレータ10を介して積層し、電解液と共に、外装体50内に封入する。電解液は、上記のイオン液体、リチウム塩、ハイドロフルオロエーテルを含む。電解液は、外装体50内に注入してもよいし、発電素子40内に含浸させてもよい。
本実施形態にかかるリチウム二次電池は、サイクル特性に優れる。図2は、本実施形態にかかるリチウム二次電池の電解液のイメージ図である。図2に示すように、電解液中には、イオン液体のカチオン71とアニオン72とハイドロフルオロエーテル73とリチウムイオン74とが少なくとも存在する。
イオン液体のカチオン71は、ハイドロフルオロエーテル73に配位している。上述の化学式(1)及び(2)で示されるカチオン71は、芳香族環の存在により平面的な構造を有するが、ハイドロフルオロエーテル73が配位することで、全体として立体的な嵩高いカチオンとして振舞う。
リチウム二次電池の充電中、イオン液体のカチオン71及びリチウムイオン74は、負極30に引き寄せられる。イオン液体のカチオン71が負極30の表面に達すると、カチオン71は還元分解する。分解物は、負極30の表面に堆積し、リチウム析出を阻害する。
本実施形態にかかる電解液における単位体積当たりのカチオンの数は、ハイドロフルオロエーテル73が存在しない電解液におけるカチオンの数より少ない。ハイドロフルオロエーテル73がカチオン71に配位することで、一つのカチオンの体積が大きくなるためである。電解液における単位体積当たりのカチオンの数が減少すると、カチオンが負極30の表面に到達する頻度が低下する。すなわち、本実施形態にかかるリチウム二次電池は、カチオンが還元分解する頻度が少なく、サイクル特性に優れる。
また上述の化学式(1)及び(2)で示されるカチオン71は、ハイドロフルオロエーテル73に配位することで、還元安定性が向上する。ハイドロフルオロエーテル73に配位することで、還元時に負極30から供給される電子が、カチオン71に至りにくくなるためである。
またイオン液体のアニオン72も、ハイドロフルオロエーテル73に配位する。アニオン72がハイドロフルオロエーテルに配位すると、分子構造がより嵩高くなる。分子構造がより嵩高くなることで、より負極でのカチオン71の分解反応が抑制される。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
「実施例1」
まず、正極を準備した。正極活物質としてNCA(組成式:Li1.0Ni0.78Co0.19Al0.03)、導電材としてカーボンブラック、バインダーとしてPVDFを準備した。これらを溶媒中で混合し、塗料を作製し、アルミ箔からなる正極集電体上に塗布した。正極活物質と導電材とバインダーの質量比は、95:2:3とした。塗布後に、溶媒は除去した。その後正極活物質層の密度が3.0g/cmになるようにプレスして正極シートを作製した。
次いで負極を準備した。負極は、負極活物質として金属リチウムを用い、厚さ100μmのリチウム箔を銅箔からなる負極集電体上に貼り付けた。
次いで、電解液を準備した。イオン液体は、カチオンがエチルメチルイミダゾリウム(以下、EMImと称する。)、アニオンがFSAとした。イオン液体のモル比は、5.0mol/L(5.0M)とした。リチウム塩は、濃度が5.0mol/L(5.0M)のリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(以下、LiFSAと称する。)とした。ハイドロフルオロエーテルは、濃度が1.0mol/L(1.0M)の1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル(以下、HFE1と称する。)とした。イオン液体に、リチウム塩及びハイドロフルオロエーテルを溶解し、電解液を作製した。
上記で作製した正極および負極と、セパレータを介して積層した。セパレータには、ポリエチレンとポリプロピレンの積層体を用いた。得られた発電部を調製した電解液に含浸させてから外装体内に封入した後、真空シールし、評価用のリチウム二次電池を作製した。
そして、リチウム二次電池のサイクル特性を評価した。サイクル特性は、50サイクル後の放電容量維持率で求めた。その結果は、以下の表1に示す。放電容量維持率は、以下に示す手順により行った。
NCA正極-リチウム金属箔からなる単極セルのシート状二次電池を、電極間の密着性を高めるためにガラス板で挟んだ状態で、25℃において、0.1Cに相当する定電流で、終止電圧4.4Vまで充電し、その後0.1Cに相当する定電流で3.0Vまで放電した。11イクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合を求め、「50サイクル後の放電容量維持率」とした。
ただし、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表し、0.1Cとはその1/10の電流値を表す。
「実施例2~4、比較例1~3」
実施例2~4及び比較例1~3は、電解液中におけるハイドロフルオロエーテルの濃度を変えた点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同じとして、放電容量維持率を求めた。その結果は、以下の表1に示す。
「実施例5~26、比較例4~20」
実施例5~26及び比較例4~20は、電解液中におけるイオン液体とリチウム塩とハイドロフルオロエーテルのモル比を変えた点が実施例1と異なる。その他の条件は、実施例1と同じとして、放電容量維持率を求めた。その結果は、以下の表1又は表2に示す。
Figure 0007396088000005
Figure 0007396088000006
「実施例27、28」
実施例27、28は、電解液中におけるリチウム塩の種類を変えた点が、実施例14と異なる。その他の条件は、実施例1と同じとして、放電容量維持率を求めた。その結果は、以下の表3に示す。
実施例27は、リチウム塩をLiFTAとした。
実施例28は、リチウム塩をLiTFSAとした。
「実施例29~32」
実施例29~32は、電解液中におけるイオン液体のカチオンの種類を変えた点が、実施例14と異なる。その他の条件は、実施例1と同じとして、放電容量維持率を求めた。その結果は、以下の表3に示す。
実施例29は、イオン液体のカチオンをプロピルメチルイミダゾリウム(以下、PMImと称する。)とした。
実施例30は、イオン液体のカチオンをブチルメチルイミダゾリウム(以下、BMImと称する。)とした。
実施例31は、イオン液体のカチオンをエチルピリジニウム(以下、EPyと称する。)とした。
実施例32は、イオン液体のカチオンをブチルピリジニウム(以下、BPyと称する。)とした。
「実施例33~37」
実施例33~37は、電解液中におけるイオン液体のアニオンの種類を変えた点が、実施例14と異なる。その他の条件は、実施例1と同じとして、放電容量維持率を求めた。その結果は、以下の表3に示す。
実施例33は、イオン液体のアニオンをFTAとした。
実施例34は、イオン液体のアニオンをTFSAとした。
実施例35は、イオン液体のアニオンをBF とした。
実施例36は、イオン液体のアニオンをPF とした。
実施例37は、イオン液体のアニオンをCFSO とした。
Figure 0007396088000007
「実施例38~57」
実施例38~57は、電解液中におけるハイドロフルオロエーテルの種類を変えた点が、実施例14と異なる。その他の条件は、実施例1と同じとして、放電容量維持率を求めた。その結果は、以下の表4に示す。
実施例38は、ハイドロフルオロエーテルをビス(2,2,2-トリフルオロエチルエーテル(以下、HFE2と称する。)とした。
実施例39は、ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル(以下、HFE3と称する。)とした。
実施例40は、ハイドロフルオロエーテルを1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン(以下、HFE4と称する。)とした。
実施例41は、ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル(以下、HFE5と称する。)とした。
実施例42は、ハイドロフルオロエーテルをエチルノナフルオロイソブチルエーテル(以下、HFE6と称する。)とした。
実施例43は、ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル(以下、HFE7と称する。)とした。
実施例44は、ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル(以下、HFE8と称する。)とした。
実施例45は、ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル(以下、HFE9と称する。)とした。
実施例46は、ハイドロフルオロエーテルをメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル(以下、HFE10と称する。)とした。
実施例47は、ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル(以下、HFE11と称する。)とした。
実施例48は、ハイドロフルオロエーテルを2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル(以下、HFE12と称する。)とした。
実施例49は、ハイドロフルオロエーテルを1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル(以下、HFE13と称する。)とした。
実施例50は、ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル(以下、HFE14と称する。)とした。
実施例51は、ハイドロフルオロエーテルをエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル(以下、HFE15と称する。)とした。
実施例52は、ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル(以下、HFE16と称する。)とした。
実施例53は、ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル(以下、HFE17と称する。)とした。
実施例54は、ハイドロフルオロエーテルを2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル(以下、HFE18と称する。)とした。
実施例55は、ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル(以下、HFE19と称する。)とした。
実施例56は、ハイドロフルオロエーテルをメチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル(以下、HFE20と称する。)とした。
実施例57は、ハイドロフルオロエーテルをジフルオロメチル2,2,3,4,4,4-ヘキサフルオロブチルエーテル(以下、HFE21と称する。)とした。
Figure 0007396088000008
10 セパレータ
20 正極
22 正極集電体
24 正極活物質層
30 負極
32 負極集電体
34 負極活物質層
40 発電素子
50 外装体
52 金属箔
54 樹脂層
60、62 端子
71 カチオン
72 アニオン
73 ハイドロフルオロエーテル
74 リチウムイオン
100 リチウム二次電池

Claims (4)

  1. 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に挟まれたセパレータと、電解液と、を有し、
    前記負極は、表面に金属リチウム、リチウムと合金化が可能な金属M2、または、リチウムと金属M2とのLi-M2合金を有し、
    前記電解液は、リチウム塩と、イオン液体と、ハイドロフルオロエーテルと、を含み、
    前記リチウム塩の濃度は0.6mol/L以上であり、
    前記イオン液体のカチオンは、以下の化学式(1)で表記されるイミダゾリウムカチオン又は以下の化学式(2)で表記されるピリジニウムカチオンを含み、
    Figure 0007396088000009
    Figure 0007396088000010
    前記化学式(1)及び前記化学式(2)において、R、Rは炭素数1以上5以下のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシメチル基及びアルコキシエチル基からなる群から選択されるいずれかであり、
    前記ハイドロフルオロエーテルの前記電解液中における質量比は、5質量%以上50質量%以下であり、
    前記ハイドロフルオロエーテルは、
    1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、
    ビス(2,2,2-トリフルオロエチルエーテル)、
    ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、
    1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、
    エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、
    エチルノナフルオロイソブチルエーテル、
    エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    エチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、
    メチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、
    メチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、
    メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、
    メチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル、
    エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、
    ジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、
    ジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、
    2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    メチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、
    メチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル、からなる群から選択されるいずれかである、リチウム二次電池。
  2. 前記イオン液体のアニオンは、以下の化学式(3)で表記され、
    Figure 0007396088000011
    前記化学式(3)において、R、Rは、ハロゲン又はフッ化アルキルである、請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記リチウム塩のアニオンは、以下の化学式(3)で表記され、
    Figure 0007396088000012
    前記化学式(3)において、R、Rは、ハロゲン又はフッ化アルキルである、請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
  4. 表面に金属リチウム、リチウムと合金化が可能な金属M2、または、リチウムと金属M2とのLi-M2合金を含む負極を有するリチウム二次電池に用いられる電解液であって、
    リチウム塩と、イオン液体と、ハイドロフルオロエーテルと、を含み、
    前記リチウム塩の濃度は0.6mol/l以上であり、
    前記イオン液体のカチオンは、以下の化学式(1)で表記されるイミダゾリウムカチオン又は以下の化学式(2)で表記されるピリジニウムカチオンを含み、
    Figure 0007396088000013
    Figure 0007396088000014
    前記化学式(1)及び前記化学式(2)において、R、Rは炭素数1以上5以下のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシメチル基及びアルコキシエチル基からなる群から選択されるいずれかであり、
    前記ハイドロフルオロエーテルの前記電解液中における質量比は、5質量%以上50質量%以下であり、
    前記ハイドロフルオロエーテルは、
    1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、
    ビス(2,2,2-トリフルオロエチルエーテル)、
    ジフルオロメチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル、
    1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロ-3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ペンタン、
    エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、
    エチルノナフルオロイソブチルエーテル、
    エチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    エチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、
    メチル1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピルエーテル、
    メチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、
    メチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオロペンチル1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、
    メチル1,1,2,2,3,3,3-オクタフルオロプロピルエーテル、
    エチル1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルエーテル、
    ジフルオロメチル2,2,2-トリフルオロエチルエーテル、
    ジフルオロメチル2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピルエーテル、
    2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル-1,1,2,2-テトラフルオロエチルエーテル、
    メチル1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロイソプロピルエーテル、
    メチル1,1,3,3,3-ペンタフルオロ-2-トリフルオロメチルプロピルエーテル、からなる群から選択されるいずれかである、電解液。
JP2020019643A 2020-02-07 2020-02-07 リチウム二次電池及び電解液 Active JP7396088B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020019643A JP7396088B2 (ja) 2020-02-07 2020-02-07 リチウム二次電池及び電解液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020019643A JP7396088B2 (ja) 2020-02-07 2020-02-07 リチウム二次電池及び電解液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021125416A JP2021125416A (ja) 2021-08-30
JP7396088B2 true JP7396088B2 (ja) 2023-12-12

Family

ID=77459442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020019643A Active JP7396088B2 (ja) 2020-02-07 2020-02-07 リチウム二次電池及び電解液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7396088B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114050316A (zh) * 2021-11-08 2022-02-15 惠州亿纬锂能股份有限公司 一种电解液及其制备方法和应用
JP7465007B1 (ja) 2022-11-04 2024-04-10 株式会社スリーダムアライアンス リチウム二次電池

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015026608A (ja) 2013-06-21 2015-02-05 株式会社半導体エネルギー研究所 非水溶媒、非水電解質および蓄電装置
WO2017038816A1 (ja) 2015-08-31 2017-03-09 積水化学工業株式会社 電解液およびリチウムイオン二次電池
JP2018170272A (ja) 2017-03-29 2018-11-01 Tdk株式会社 リチウムイオン二次電池用電解液およびリチウムイオン二次電池
WO2019188360A1 (ja) 2018-03-26 2019-10-03 Tdk株式会社 二次電池用電解液および二次電池

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015026608A (ja) 2013-06-21 2015-02-05 株式会社半導体エネルギー研究所 非水溶媒、非水電解質および蓄電装置
WO2017038816A1 (ja) 2015-08-31 2017-03-09 積水化学工業株式会社 電解液およびリチウムイオン二次電池
JP2018170272A (ja) 2017-03-29 2018-11-01 Tdk株式会社 リチウムイオン二次電池用電解液およびリチウムイオン二次電池
WO2019188360A1 (ja) 2018-03-26 2019-10-03 Tdk株式会社 二次電池用電解液および二次電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021125416A (ja) 2021-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8586250B2 (en) Non-aqueous electrolyte solution for storage battery devices, and storage battery device
JP7327215B2 (ja) 二次電池用電解液および二次電池
EP3125352B1 (en) Electrolyte and electrochemical device
EP3091603A1 (en) Electrolytic solution and electrochemical device
JPWO2012093616A1 (ja) 蓄電デバイス
JP4433833B2 (ja) 非水系電解液及び非水系電解液二次電池
JP7067385B2 (ja) リチウム二次電池
JP7396088B2 (ja) リチウム二次電池及び電解液
JP7014290B2 (ja) 二次電池用電解液および二次電池
JP4655536B2 (ja) 非水系電解液及び非水系電解液電池
US11450888B2 (en) Nonaqueous electrolyte and nonaqueous electrolyte energy storage device
JP4655537B2 (ja) 非水系電解液及び非水系電解液電池
JP2013062164A (ja) 電気化学素子用非水電解液および電気化学素子
WO2014128940A1 (ja) 二次電池用非水電解液およびリチウムイオン二次電池
JP2021047987A (ja) リチウム二次電池
JP7099311B2 (ja) リチウム二次電池用電解液およびリチウム二次電池
JP6052101B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP6258180B2 (ja) リチウム二次電池用電解液の添加剤及びそれを用いたリチウム二次電池用電解液、リチウム二次電池
JP6922637B2 (ja) 二次電池用電解質および二次電池
JP2019169425A (ja) リチウム二次電池
JP5448175B2 (ja) 電気化学素子用非水電解液および電気化学素子
JP5685148B2 (ja) バイポーラ電池
JP2019169426A (ja) リチウム二次電池
JP7063044B2 (ja) リチウム二次電池
JP7238304B2 (ja) リチウム二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230412

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20231031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7396088

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150