JP7099311B2 - リチウム二次電池用電解液およびリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用電解液およびリチウム二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウム二次電池用電解液およびこれを用いたリチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池等と比べ、軽量、高容量であるため、携帯電子機器用電源として広く応用されている。また、ハイブリッド自動車や、電気自動車用に搭載される電源として有力な候補ともなっている。そして、近年の携帯電子機器の小型化、高機能化に伴い、これらの電源となるリチウム二次電池への更なる高容量化が期待されている。
リチウム二次電池用電解液は、通常、可燃性物質である有機溶媒を用いているため、電池内部が異常な高温状態になった場合には、発火しやすいという課題がある。このような課題に対し、揮発性がないイオン性液体を用いることが報告されている(特許文献1)。イオン性液体の中でも、ホスホニウム系イオン性液体は、リンを含有することによる難燃性(自己消火性)を有するため、高安全なリチウム二次電池用電解液として期待されており、様々な報告例がある(特許文献2、3、非特許文献1、2)。
国際公開第02/076924号パンフレット 特許第5242973号 特表2016―506033
Electrochemistry Communications ,2011,13号, p178-p181 Electrochimica Acta ,2016年, 220号, p609-617
しかし、これらの報告例の化学構造および組成のホスホニウム系イオン性液体を電解液に用いたリチウム二次電池は、充放電サイクルを長期に繰り返した際の容量維持率(サイクル特性)が悪いという課題があった。これについて鋭意研究を重ねた結果、ホスホニウム系イオン性液体が正極、負極上で電気分解を引き起こし、特性の悪化の原因になっていることを見出した。
本発明は、ホスホニウム系イオン性液体を用い、サイクル特性に優れたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明者は、カチオン種が、エーテル基を有するホスホニウム系カチオン、アニオン種が、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン(以下、FSAと記載する)からなるイオン性液体とリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(以下、LiFSAと記載する)を任意の比率で混合すると正極、負極上での分解を防止し、結果、サイクル特性が向上することを見出した。すなわち、本発明の一態様においては、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
[1]化学式(1)で表されるホスホニウム系イオン性液体とリチウム塩であるLiFSAとを1:0.5~2のモル比で含むリチウム二次電池用電解液。
Figure 0007099311000001
(ただし、式中の記号は次の意味を表す。
、R、R、Rは、炭素数1~4の直鎖のアルキル基または分岐のアルキル基を表す。nは1~3の整数を表す。)
[2][1]に記載のリチウム二次電池用電解液を用いたリチウム二次電池。
本発明の一態様によれば、ホスホニウム系イオン性液体を用いながら、サイクル特性に優れるリチウム二次電池を提供できる。
本発明の実施形態に係る二次電池を示す断面図である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[リチウム二次電池]
図1は、本実施形態におけるリチウム二次電池の断面模式図である。図1に示すリチウム二次電池100は、主として積層体40、積層体40を密閉した状態で収容するケース50、及び積層体40に接続された一対のリード60、62を備えている。また図示されていないが、積層体40とともに電解液が、ケース50内に収容されている
積層体40は、正極20と負極30とが、セパレータ10を挟んで対向配置されたものである。正極20は、板状(膜状)の正極集電体22上に正極活物質層24が設けられたものである。負極30は、板状(膜状)の負極集電体32上に負極活物質層34が設けられたものである。
負極活物質層34と正極活物質層24はセパレータ10の両側にそれぞれ接触している。正極集電体22及び負極集電体32の端部には、それぞれリード62、60が接続されており、リード60、62の端部はケース50の外部にまで延びている。図1では、ケース50内に積層体40が一つの場合を例示したが、複数積層されていてもよい。
「電解液」
本実施形態の電解液は、化学式(1)で表されるホスホニウム系イオン性液体と、リチウム塩であるLiFSAとを、1:0.5~2のモル比で含むことを特徴とする。これにより、サイクル特性に優れるリチウム二次電池を提供できる。
Figure 0007099311000002
(ただし、式中の記号は次の意味を表す。R、R、R、Rは、炭素数1~4の直鎖のアルキル基または分岐のアルキル基を表す。nは1~3の整数を表す。)
本実施形態の電解液を用いることで、サイクル特性に優れる理由は、必ずしも明らかではないが、化学式(1)で表されるエーテル基を有するホスホニウム系イオン性液体とLiFSAのモル比を1:0.5~2とすることで、ホスホニウム系イオン性液体とLiFSAが積極的に配位する組成とし、さらに、エーテル基を有することで、化学式(2)で表されるエーテル基と2つのFSAとリチウムイオンが安定な配位構造をとる。これにより従来よりも化学的な安定性に優れる電解液となるため、サイクル特性に優れると考えられる。
Figure 0007099311000003
特許文献2に代表される組成(アニオン種がビス(トリフロオロメタンスルホニル)イミドアニオン(以下、TFSAと記載する)、カチオン種がエーテル基を有するホスホニウム系カチオン種からなるイオン性液体と、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、LiTFSAと記載する)からなる組成)では、化学式(3)で表されるようなTFSAのトリフルオロメタン基の立体障害により配位構造がとりにくい。また非特許文献2に代表される組成(アニオン種がFSA、カチオン種がアルキル基のみからなるホスホニウム系カチオンからなるイオン性液体と、LiFSAからなる組成)では、リチウムイオンと強い相互性のある官能基(エーテル基)を分子内に有していないことから、化学的に強固な配位構造をとりにくいと考えられる。
Figure 0007099311000004
本実施形態のホスホニウム系イオン性液体は、化学式(1)で表される化合物である。
化学式(1)において、nは2~3の整数であり特に限定はないが、nが1~2の整数であることが好ましい。nが4以上の場合、化学式(4)に示すように、ホスホニウム系イオン性液体のFSAがリチウムイオンと離れ配位能が低下するため好ましくない。
Figure 0007099311000005
、R、R、Rは、メチル基、またはエチル基が好ましい。かかる構成によれば、ホスホニウム系カチオンの分子サイズが小さく、立体障害が軽減されるため、FSAアニオンとの強固な配位能に優れ、よりサイクル特性に優れる。
電解液には、従来公知の溶媒、LiFSA以外のその他リチウム塩、過充電防止剤、脱水剤、脱酸剤等が含まれていてもよい。
(溶媒)
溶媒としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、メチル-n-プロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチル-n-プロピルカーボネート、エチルイソプロピルカーボネート、ジ-n-プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、3-フルオロプロピルメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、4-クロロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-フルオロ-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-トリフルオロメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、ビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、ビニレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル等のカルボン酸エステル、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン等の環状エステル、ジメチルスルホキシド、亜硫酸ジメチル等の鎖状スルホン酸エステル、スルホラン、プロパンサルトン等の環状スルホン酸エステル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3-メトキシプロピオニトリル、スクシノニトリル等のニトリル化合物、1,2-ジメトキシエタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、ブチルメチルエーテル、ジプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、トリグライム、テトラグライム等の鎖状エーテル、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキサン等の環状エーテル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル等のハイドロフルオロエーテル、リン酸トリエチル、リン酸トリメチル等のリン酸エステル類、メチルホスホン酸ジメチル等のホスホン酸エステル類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。中でも、ドナー数(以下、DNと記載する)が17以下の溶媒(エチレンカーボネート(DN:16)、プロピレンカーボネート(DN:15)、ジメチルカーボネート(DN:15)、ジエチルカーボネート(DN:15)、1,4-ジオキサン(DN:14)、アセトニトリル(DN:14)、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル(DN:7)等)が好ましい。ドナー数が小さいため、本実施形態の機構と推定されるホスホニウム系カチオンのエーテル基、FSA、および、リチウムイオン間の配位構造を阻害しにくく、かつ、電解液の粘度を低下させることができる。これらの溶媒は、電解液の総質量を100質量%としたとき、60%質量以下であることが好ましい。
(その他リチウム塩)
その他リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、Li(C、Li(C)F、LiN(SO(CF))(SOF)、CFSOLi、テトラフェニルホウ酸リチウム、リチウムビス(オキサレ-ト)ボレート、リチウムジフルオロ(オキサレート)ボレート等の公知のリチウム塩が使用できる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。これらのリチウム塩は、電解液の総質量を100質量%としたとき、30質量%以下であることが好ましい。
(過充電防止剤)
過充電防止剤としては、例えば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t-ブチルベンゼン、t-アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2-フルオロビフェニル、o-シクロヘキシルフルオロベンゼン、p-シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4-ジフルオロアニソール、2,5-ジフルオロアニソールおよび2,6-ジフルオロアニオール等の含フッ素アニソール化合物が挙げられる。過充電防止剤は、単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
過充電防止剤を含有する場合、電解液の総質量を100質量%とするとき、過充電防止剤の含有量は、0.1質量%~5質量%であることが好ましい。電解液に過充電防止剤を0.1質量%以上含有させることにより、過充電による二次電池の破裂・発火を抑制することがさらに容易になり、リチウム二次電池をより安定に使用できる。
(脱水剤)
脱水剤としては、例えば、モレキュラーシーブス、芒硝、硫酸マグネシウム、水素化カルシウム、水素化カリウム、水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、塩化カルシウム、金属ナトリウム等が挙げられる。
「負極」
負極30は、負極集電体32と、負極集電体32の上に設けられた負極活物質層34とを有する。
(負極集電体)
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
(負極活物質層)
負極活物質層34は、負極活物質を有し、必要に応じて負極バインダーや負極導電材を有する。
(負極活物質)
負極活物質の材料としては、公知のリチウム二次電池用の負極活物質として利用されている各種の材料を使用できる。負極活物質の材料の例としては、例えば、炭素材料、ケイ素、SiOx(0<x<2)で表されるケイ素酸化物などのケイ素含有化合物、金属リチウム、リチウムと合金を形成する金属およびこれらの合金、二酸化スズ等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(LiTi12)を挙げることができる。炭素材料の例としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンナノチューブ、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温度焼成炭素などを挙げることができる。金属リチウムと合金を形成する金属の例としては、アルミニウム、シリコン、スズなどを挙げることができる。
(負極導電材)
導電材としては、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラックやエチレンブラック等のカーボン粉末が特に好ましい。負極活物質36のみで十分な導電性を確保できる場合は、導電材を含んでいなくてもよい。
(負極バインダー)
バインダーは、活物質同士を結合すると共に、活物質と負極集電体32とを結合する。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン-クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-HFP-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF-PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-ペンタフルオロプロピレン-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFP-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-パーフルオロメチルビニルエーテル-テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-PFMVE-TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド-クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF-CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
また、バインダーとして電子伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン等が挙げられる。この場合は、バインダーが導電材の機能も発揮するので導電材を添加しなくてもよい。
またこの他に、バインダーとして、例えば、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂等を用いてもよい。
負極活物質層34中の負極活物質36、導電材及びバインダーの含有量は特に限定されない。負極活物質層34における負極活物質36の構成比率は、質量比で90質量%以上98%質量以下であることが好ましい。また負極活物質層34における導電材の構成比率は、質量比で0質量%以上3.0質量%以下であることが好ましく、負極活物質層34におけるバインダーの構成比率は、質量比で2.0質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
負極活物質とバインダーの含有量を上記範囲とすることにより、バインダーの量が少なすぎて強固な負極活物質層を形成できなくなることを防ぐことができる。また、電気容量に寄与しないバインダーの量が多くなり、十分な体積エネルギー密度を得ることが困難となる傾向も抑制できる。
なお、負極活物質層34を設ける代わりに、充電時は負極集電体32の表面にリチウムイオンを金属リチウムとして析出させ、放電時に析出した金属リチウムをリチウムイオンとして溶解させる構成としてもよい。この場合は、負極活物質層34が不要となるので、電池の体積エネルギー密度を向上させることができる。負極集電体32としては、銅箔を用いることができる。
「正極」
正極20は、正極集電体22と、正極集電体22の上に設けられた正極活物質層24とを有する。正極活物質層24は、目付量が一般に13mg/cm以上であり、好ましくは20mg/cm以上である。目付量とは、単位面積当たりの正極集電体22の表面に担持された正極活物質層24の質量を意味する。従って、目付量が多いと、単位面積当たりの正極活物質の量が増えるので、電池の容量は大きくなり、同じ容量となるセル同士を比較した場合には、セルのエネルギー密度を向上させることができる。ただし、目付量が多くなりすぎて、正極活物質層24の厚さが厚くなりすぎると、電解液が正極活物質層24に含浸されずに、正極活物質として作用する領域が少なくなるおそれがあるため、目付量は30mg/cm以下であることが好ましい。
(正極集電体)
正極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。これらの中でも、重量が軽いアルミニウムの金属薄板が好ましい。
(正極活物質層)
正極活物質層24に用いる正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入(インターカレーション)、又は、リチウムイオンとリチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、PF )とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることが可能な電極活物質を用いることができる。
例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)、リチウムマンガンスピネル(LiMn)、及び、一般式:LiNiCoMn(x+y+z+a=1、0≦x<1、0≦y<1、0≦z<1、0≦a<1、MはAl、Mg、Nb、Ti、Cu、Zn、Crより選ばれる1種類以上の元素)で表される複合金属酸化物、リチウムバナジウム化合物(LiV)、オリビン型LiMPO(ただし、Mは、Co、Ni、Mn、Fe、Mg、Nb、Ti、Al、Zrより選ばれる1種類以上の元素又はVOを示す)、チタン酸リチウム(LiTi12)、LiNiCoAl(0.9<x+y+z<1.1)等の複合金属酸化物、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセンなどが挙げられる。
また、正極活物質として、リチウム非含有の材料、例えば、FeF、有機導電性物質を含む共役系ポリマー、シェブレル相化合物、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物、ニオブ酸化物を用いることができる。これらのリチウム非含有の材料は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。放出可能なリチウムを含まないリチウム非含有の正極活物質を用いる場合には、負極活物質として金属リチウムまたはリチウム合金を用いて、最初に放電を行うことで正極活物質にリチウムが挿入され、充放電可能な電池となる。また、これらリチウム非含有の正極活物質は、金属リチウムなどを用いて化学的にリチウムを挿入してもよいし、電気化学的にリチウムを挿入(プレドープ)してもよい。
(正極導電材)
導電材は、例えば、カーボンブラック類等のカーボン粉末、カーボンナノチューブ、炭素材料、銅、ニッケル、ステンレス、鉄等の金属微粉、炭素材料及び金属微粉の混合物、ITO等の導電性酸化物が挙げられる。正極活物質のみで十分な導電性を確保できる場合は、導電材を含んでいなくてもよい。
(正極バインダー)
正極に用いるバインダーは負極と同様のものを使用できる。
正極活物質層24における正極活物質の構成比率は、質量比で80質量%以上96質量%以下であることが好ましい。また正極活物質層24における導電材の構成比率は、質量比で2.0%質量以上10%質量以下であることが好ましく、正極活物質層24におけるバインダーの構成比率は、質量比で2.0%質量以上10%質量以下であることが好ましい。
「外装体」
外装体50は、その内部に積層体40及び電解液を密封するものである。外装体50は、電解液の外部への漏出や、外部からのリチウム二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。
「セパレータ」
セパレータ10は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
例えば、外装体50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
「リード」
リード60、62は、アルミ等の導電材料から形成されている。そして、公知の方法により、リード60、62を正極集電体22、負極集電体32にそれぞれ溶接し、正極20の正極活物質層24と負極活物質層34との間にセパレータ10を挟んだ状態で、電解液と共に外装体50内に挿入し、外装体50の入り口をシールする。
[リチウム二次電池の製造方法]
本実施形態にかかるリチウム二次電池100の製造方法について説明する。まず正極20及び負極30を作製する。
正極20は、正極集電体22上に正極活物質を含む塗料を塗布、乾燥して作製する。正極活物質を含む塗料は、正極活物質、バインダー及び溶媒を含み、必要に応じて導電材が混合されている。溶媒には、例えば、水、N-メチル-2‐ピロリドン等を用いることができる。
塗料における正極活物質、導電材、バインダーの構成比率は、質量比で80質量%~98質量%:0.1質量%~10質量%:0.1質量%~10質量%であることが好ましい。これらの質量比は、全体で100%となるように調整される。塗料を構成する成分の混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。
そして作製した塗料を、正極集電体22に塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。
続いて、正極集電体22に塗布された塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、塗料が塗布された集電体22を、80℃~150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。そして、正極集電体22上に正極活物質層24が形成された正極20が得られる。
そして、このようにして正極活物質層24が形成された電極を必要に応じ、ロールプレス装置等によりプレス処理を行う。ロールプレスの線圧は用いる材料によって異なるが、正極活物質層24の密度が所定の値となるように調整する。正極活物質層24の密度と線圧との関係は、正極活物質層24を構成する材料比率との関係を踏まえた事前検討により求めることができる。
負極30は、負極活物質として箔状の負極活物質(例えば、金属リチウムなど)を用いる場合と紛体状の負極活物質(例えば、黒鉛、SiOなど)を用いる場合により負極シートの作製方法が異なる。
箔状の負極活物質を用いる場合、厚さ0.01~200μmの箔状の負極活物質を銅箔からなる負極集電体上に貼り付け、負極シートを作製する。
紛体状の負極活物質を用いる場合、はじめに、紛体状の負極活物質、バインダー及び溶媒を混合して塗料を作製する。この際、必要に応じ導電材を更に加えても良い。塗料の溶媒としては例えば、水、N-メチル-2-ピロリドン等を用いることができ、粉末状の負極活物質、導電材、バインダーの構成比率は、質量比で90質量%~98質量%:0質量%~3.0質量%:2.0質量%~5.0質量%であることが好ましい。また、塗料を構成するこれらの成分の混合方法は特に制限されず、混合順序もまた特に制限されない。
次に、上記塗料を、負極集電体32に塗布する。塗布方法としては、特に制限はなく、正極20と同様の手法が使用できる。
続いて、負極集電体32に塗布された塗料中の溶媒を除去する。除去方法は特に限定されない。例えば、塗料が塗布された負極集電体32を、80℃~150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。
上記の手法らを用いることで、負極集電体32上に粉末状の負極活物質層34が形成された負極30が得られる。
作製した正極20と負極30とを、セパレータ10を介して積層し、電解液と共に、外装体50内に封入する。例えば、正極20と、負極30と、セパレータ10とを積層し、予め作製した袋状の外装体50に、発電部40を入れる。電解液は、外装体50内に注入してもよいし、発電部40内に含浸させてもよい。
以上、本実施形態について図面を参照して詳述したが、各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
「ホスホニウム系イオン性液体の準備」
合成または購入したホスホニウム系イオン性液体を化合物No.で表し、その化学構造を下記に記載した。
Figure 0007099311000006
(化合物No.1の合成)
トリエチルホスフィン20%トルエン溶液(関東化学製)100g(0.17mol)に、2-ブロモエチルメチルエーテル(Apollo Scientific Ltd.製)25g(0.18mol)を加え、100℃で終夜撹拌した。沈殿物を濾過で回収し、ジエチルエーテルで洗浄した。なお、ここまでの操作はすべてアルゴン雰囲気下で行った。得られた固体を100℃で5時間、真空乾燥させ、白色固体のトリエチル(メトキシエチル)ホスホニウムブロミドを得た(39.3g、0.15mol)。次に、このトリエチル(メトキシエチル)ホスホニウムブロミドをイオン交換水100mLに溶解させ、この溶液にNaN(SOF) (Solvioc製)31.1g(0.15mol)加え、3時間撹拌し、イオン交換を行った。交換後、下層(生成物)を分離した。分離した生成物に対してイオン交換水で5回洗浄を行い、続いてヘキサンで1回洗浄、イソプロピルアルコールで2回洗浄した。洗浄後、100℃で30時間、真空乾燥を行い、化合物No.1を得た(18.1g、収率46%)。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6):δ= 3.68―3.61(m,2H), 3.29(s,3H), 2.56-2.51(m,2H), 2.25-2.18(m,6H), 1.19-1.08(m,9H)
(化合物No.2の合成)
2-ブロモエチルメチルエーテルの代わりにブロモメチルメチルエーテル(東京化学工業製)を用いる以外は、化合物No.1の合成と同様の手法を用いて合成した。
(化合物No.3の合成)
2-ブロモエチルメチルエーテルの代わりに3-ブロモプロピルメチルエーテル(東京化学工業製)を用いる以外は、化合物No.1の合成と同様の手法を用いて合成した。
(化合物No.4の合成)
トリエチルホスフィン20%トルエン溶液の代わりにトリメチルホスフィン(東京化学工業製)とトルエンを用いる以外は、化合物No.1の合成と同様の手法を用いて合成した。
(化合物No.5の合成)
トリエチルホスフィン20%トルエン溶液の代わりにトリブチルホスフィン(東京化成工業製)とトルエンを用いる以外は、化合物No.1の合成と同様の手法を用いて合成した。
(化合物No.6の合成)
トリエチルホスフィン20%トルエン溶液の代わりにジエチルメチルホスフィンとトルエンを用いる以外は、化合物No.1の合成と同様の手法を用いて合成した。
(化合物No.7の合成)
2-ブロモエチルメチルエーテルの代わりに4-ブロモブチルメチルエーテル(東京化学工業製)を用いる以外は、化合物No.1の合成と同様の手法を用いて合成した。
(化合物No.8の合成)
トリメチルホスフィン(東京化成工業製)12.5g(0.16mol)に、脱水トルエン100mL、イソブチルブロミド(東京化成工業製)25g(0.18mol)を加え、100℃で終夜撹拌した。沈殿物を濾過で回収し、ジエチルエーテルで洗浄した。なお、ここまでの操作はすべてアルゴン雰囲気下で行った。得られた固体を100℃で5時間、真空乾燥させ、白色固体のトリメチル(イソブチル)ホスホニウムブロミドを得た(25.1g、0.12mol)。次に、このトリエチル(イソブチル)ホスホニウムブロミドをイオン交換水80mLに溶解させ、この溶液にNaN(SOF) (Solvioc製)を24.4g(0.12mol)加え、3時間撹拌し、イオン交換を行った。交換後、下層(生成物)を分離した。分離した生成物に対してイオン交換水で5回洗浄を行い、続いてヘキサンで1回洗浄、イソプロピルアルコールで2回洗浄した。洗浄後、100℃で30時間、真空乾燥を行い、化合物No.9を得た(19.9g、収率38%)。
H-NMR(400MHz,MeOH-d4):δ= 2.17―2.06(m,2H), 2.03-1.96(m,1H), 1.83-1.79(d,J=16.0Hz,9H), 1.01-1.00(d,J=4.0Hz,6H)
化合物No.9および10は関東化学から購入した。
(実施例1)
(電解液の調整)
化合物No.1とLiFSA(日本触媒製)のモル比が1:1になるよう溶解させ、調整した。
(正極の作製)
正極活物質としてNCA(組成式:Li1.0Ni0.78Co0.19Al0.03)、導電材としてカーボンブラック、バインダーとしてPVDFを準備した。これらを溶媒中で混合し、塗料を作製し、アルミ箔からなる正極集電体上に塗布した。正極活物質と導電材とバインダーの質量比は、95:2:3とした。塗布後に、溶媒は除去した。その後正極活物質層の密度が3.0g/cmになるようにプレスして正極シートを作製した。
(負極の作製)
負極活物質として金属リチウムを用い、厚さ100μmのリチウム箔を銅箔からなる負極集電体上に貼り付け、負極シートを作製した。
(リチウム二次電池の作製)
上記で作製した正極シートおよび負極シートの正極活物質層と負極活物質とが互いに対向するように、セパレータ(多孔質ポリエチレンシート)を介して積層して正極/セパレータ/負極の積層体を得た。上記積層体の負極において、負極活物質層を設けていない銅箔の突起端部にニッケル製の負極リードを取り付け、一方、積層体の正極においては、正極活物質層を設けていないアルミニウム箔の突起端部にアルミニウム製の正極リードを超音波溶接機によって取り付けた。この積層体を、袋状のアルミラミネートフィルムの外装体内に挿入し、外装体内に上記で調整した電解液を注入した後真空シール機によって減圧しながらヒートシールで密封して、リチウム二次電池を作製した。
(サイクル特性評価)
作製したリチウム二次電池について、25℃の恒温槽中、0.2C(ただし、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表し、0.2Cとはその1/5の電流値を表す)の定電流で、終止電圧4.4Vまで充電した。その後、0.2Cの定電流で3.0Vまで放電する充放電サイクルを100回行い、100サイクル後の容量維持率((100サイクル目の放電容量)/(サイクル初期の放電容量)×100)を評価成績とした。その評価成績を表1に示す。
(実施例2)
化合物No.1の代わりに化合物No.2を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例3)
化合物No.1の代わりに化合物No.3を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例4)
化合物No.1の代わりに化合物No.4を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例5)
化合物No.1の代わりに化合物No.5を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例6)
化合物No.1の代わりに化合物No.6を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例7)
化合物No.1とLiFSAのモル比が1:0.5、になるよう調整した電解液を使用したこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例8)
化合物No.1とLiFSAのモル比が1:0.75になるよう調整した電解液を使用したこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例9)
化合物No.1とLiFSAのモル比が1:1.2になるよう調整した電解液を使用したこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例10)
化合物No.1とLiFSAのモル比が1:1.5になるよう調整した電解液を使用したこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例11)
化合物No.1とLiFSAのモル比が1:2になるよう調整した電解液を使用したこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(実施例12)
電解液の総質量を100質量%としたとき、化合物No.1とLiFSAのモル比1:1の組成が70質量%、1,1,2,2-テトラフルオロエチル2,2,3,3-テトラフルオロプロピルエーテル(東京化成工業製)が30質量%となるよう調整した電解液を用いること以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例1)
化合物No.1の代わりに化合物No.7を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例2)
化合物No.1の代わりに化合物No.8を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例3)
化合物No.9とLiTFSAのモル比が1:0.15となるよう調整した電解液を用いること以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例4)
化合物No.10とLiTFSAのモル比が1:0.15となるよう調整した電解液を用いること以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例5)
化合物No.1とLiFSAのモル比が1:0.15となるよう調整した電解液を用いること以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例6)
化合物No.1の代わりに化合物No.9を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例7)
化合物No.1とLiTFSAのモル比が1:1である電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例8)
化合物No.1とLiFSAのモル比が1:0.4である電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
(比較例9)
化合物No.1とLiTFSAのモル比が1:2.2である電解液を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウム二次電池を作製し、サイクル特性を評価した。評価成績を表1に示す。
Figure 0007099311000007
表1の結果より、上記実施例1~12のリチウム二次電池は何れも、従来技術の比較例のリチウム二次電池に比べ、サイクル特性が大幅に改善されていることが分かる。
10…セパレータ、20…正極、22…正極集電体、24…正極活物質層、30…負極、32…負極集電体、34…負極活物質層、40…積層体、50…ケース、60,62…リード、100…リチウム二次電池

Claims (2)

  1. 化学式(1)で表されるホスホニウム系イオン性液体と、リチウム塩であるリチウムビス(フルオロスルホニル)イミドと、を1:0.5~2のモル比で含むリチウム二次電池用電解液。
    Figure 0007099311000008
    (ただし、式中の記号は次の意味を表す。
    、R、R、Rは、炭素数1~4の直鎖のアルキル基または分岐のアルキル基を表す。nは1~3の整数を表す。)
  2. 請求項1に記載のリチウム二次電池用電解液を用いることを特徴とするリチウム二次電池。
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