JP2020000250A - ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体、それを含む微生物及びそれを用いるl−アミノ酸生産方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】微生物を用い、高収率でL−アミノ酸を生産する方法の提供。【解決手段】新規なピルビン酸デヒドロゲナーゼ(pyruvate dehydrogenase)変異体、変異体をコードするポリヌクレオチド、該ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含む、L−アミノ酸の生産能を有するコリネバクテリウム属微生物及び微生物を利用したL−アミノ酸を生産する方法。【選択図】なし
Description
本願は新規なピルビン酸デヒドロゲナーゼ(pyruvate dehydrogenase)変異体、前記変異体をコードするポリヌクレオチド、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含むL−アミノ酸生産能を有するコリネバクテリウム属微生物及び前記微生物を用いてL−アミノ酸を生産する方法に関する。
ピルビン酸デヒドロゲナーゼ酵素複合体(pyruvate dehydrogenase multienzyme complex、PDHC)は、解糖過程で生成されるピルビン酸(pyruvate)をアセチル−CoA(acetyL−CoA)に転換する役割を行う酵素として、TCA経路への炭素流入を決定する重要な酵素である。PDHCはピルビン酸デヒドロゲナーゼ(pyruvate dehydrogenase、E1p)、ジヒドロリポアミドアセチルトランスフェラーゼ(Dihydrolipoamide acetyltransferase、E2p)、ジヒドロリポアミドデヒドロゲナーゼ(dihydrolipoamide dehydrogenase
、E3p)から構成される。この中、E1p酵素はaceE遺伝子により暗号化される。前
記aceE遺伝子欠損及び弱化によるL−リシン生産菌株におけるL−リシン生産変化に関しては知られているが(非特許文献1、非特許文献2)、L−アミノ酸生産能を高めるE1p変異体に関しては報告されていない。
、E3p)から構成される。この中、E1p酵素はaceE遺伝子により暗号化される。前
記aceE遺伝子欠損及び弱化によるL−リシン生産菌株におけるL−リシン生産変化に関しては知られているが(非特許文献1、非特許文献2)、L−アミノ酸生産能を高めるE1p変異体に関しては報告されていない。
Blombach et al., Appl. Microbiol. Biotechnol., 76:615, 2007
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本発明者らは高濃度のL−アミノ酸生産に用いられるE1p変異体及びそれを用いた微生物を開発するために鋭意努力した結果、E1p変異体を開発し、前記変異体を含む微生物から高収率でL−アミノ酸を生産しうることを確認して、本発明を完成した。
本願の一つの目的は、新規ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(pyruvate dehydrogenase)変異体を提供することにある。
本願の他の目的は、前記変異体をコードするポリヌクレオチドを提供することにある。
本願のもう一つの目的は、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含む、L−アミノ酸生産能を有するコリネバクテリウム属微生物を提供することにある。
本願のもう一つの目的は、(a)前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含む、L−アミノ酸生産能を有するコリネバクテリウム属微生物を培地で培養してL−アミノ酸を生産する段階;及び(b)前記微生物または培地からL−アミノ酸を回収する段階を含む、L−アミノ酸を生産する方法を提供することにある。
本願のピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を通じて、当該活性が弱化された酵素が得られる。このように、活性が弱化されたピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含む菌株を用いると、野生型ピルビン酸デヒドロゲナーゼタンパク質を含むL−アミノ酸生産菌株に比べてL−アミノ酸を高い効率で生産することができる。また、前記菌株を用いる場合には、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ欠損菌株とは異なり、前記菌株の成長をほとんど阻害せず、L−アミノ酸の効果的な生産をもたらすことができる。例えば、リシンは動物飼料の必須アミノ酸であって、産業的に大量生産が要求されるところ、本願のように高い効率でL−リシンを生産すれば、飼料製造の費用を切減する効果を得ることができる。
本願を具現する一つの様態は、配列番号1において190〜205番のアミノ酸部位または415〜440番のアミノ酸部位に一つ以上のアミノ酸変異を有する、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(pyruvate dehydrogenase)変異体である。
本願における用語、「ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(pyruvate dehydrogenase)」は、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ酵素複合体(pyruvate dehydrogenase multienzyme complex、PDHC)を構成する酵素の一つであり、ピルビン酸のアセチルCoAへの転換に関与する。本願において前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼは、当該活性を有する限り、特に制限されないが、コリネバクテリウム属微生物、具体的にはコリネバクテリウム・グルタミカム由来のピルビン酸デヒドロゲナーゼであってもよいが、これに制限されるものではない。例えば、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼは配列番号1のアミノ酸配列またはこれと75%以上、具体的には80%以上、より具体的には85%以上、さらに具体的には90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上の相同性を有するアミノ酸配列であってもよい。前記配列番号1のアミノ酸配列を有するE1pタンパク質は、配列番号2のポリヌクレオチド配列を有するaceE遺伝子によりコードされるものであってもよいが、これに制限されるものではない。また、前記配列と相同性を有する配列として、実質的に配列番号1のタンパク質と同一であるか、相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変形、置換または付加されたアミノ酸配列を有する場合も本願のカテゴリーに含まれるのは自明である。本願においてピルビン酸デヒドロゲナーゼをコードするポリヌクレオチド配列であれば、本願のカテゴリーに含まれてもよい。例えば、前記配列番号2のポリヌクレオチド配列またはこれと75%以上、具体的には80%以上、より具体的には85%以上、さらに具体的には90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上の相同性を有するポリヌクレオチド配列であってもよい。また、前記タンパク質をコードするポリヌクレオチド配列はコドンの縮退性(degeneracy)により、または前記タンパク質を発現させようとする生物で優先されるコドンを考慮して、コーディング領域から発現されるタンパク質のアミノ酸配列を変化させることのない範囲内でコーディング領域に多様な変形がなされてもよい。
本願に係るピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体は、配列番号1において190〜205
番のアミノ酸部位または415〜440番のアミノ酸部位に1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上または10以上のアミノ酸変異を有してもよい。
番のアミノ酸部位または415〜440番のアミノ酸部位に1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上または10以上のアミノ酸変異を有してもよい。
ここで、前記本願に係るピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体は、配列番号1において190〜205番のアミノ酸部位で1以上、2以上、3以上または4以上のアミノ酸変異を有するものであってもよい。具体的に、前記配列番号1において190〜205番のアミノ酸部位で変異されるアミノ酸は190番、195番、199番及び201番のアミノ酸からなる群から選択されるものであってもよいが、これに制限されるものではない。
前記配列番号1において190〜205番のアミノ酸部位でのアミノ酸変異は、前記190〜205番のアミノ酸部位の一つ以上のアミノ酸が他の種類のアミノ酸に置換されるものであってもよく、より具体的には、190番、195番、199番及び201番アミノ酸の中で一つ以上のアミノ酸が他の種類のアミノ酸に置換されるものであってもよく、さらに具体的には190番グルタミン酸のバリンへの置換(E190V)、195番グルタミンのヒスチジンへの置換(Q195H)、199番プロリンのセリンへの置換(P199S)及び201番チロシンのアラニンへの置換(Y201A)からなる群から選択される一つ以上であってもよいが、特にこれに制限されるものではない。
また、前記本願に係るピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体は、415〜440番部位に1以上、2以上、3以上、4以上、5以上または6以上のアミノ酸変異を有してもよい。具体的に、前記配列番号1において415〜440番のアミノ酸部位で変異されるアミノ酸は、418番、428番、432番、435番及び438番アミノ酸からなる群から選択されるものであってもよい。
前記配列番号1において415〜440番のアミノ酸部位でのアミノ酸変異は、前記415〜440番のアミノ酸部位の中で一つ以上のアミノ酸が他の種類のアミノ酸に置換されるものであってもよく、具体的には418番、428番、432番、435番及び438番アミノ酸の中で一つ以上のアミノ酸が他の種類のアミノ酸に置換されるものであってもよく、より具体的には418番チロシンのヒスチジンへの置換(Y418H)、428番アスパラギンのアラニンへの置換(N428A)、432番グルタミンのグルタミン酸への置換(Q432E)、432番グルタミンのアラニンへの置換(Q432A)、435番リシンのアラニンへの置換(K435A)及び438番ロイシンのプロリンへの置換(L438P)からなる群から選択される一つ以上であってもよいが、特にこれに制限されるものではない。
より具体的に、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体は配列番号14〜33からなる群から選択されるアミノ酸配列を有してもよい。
前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体は配列番号14〜33に記載されたアミノ酸配列を有するタンパク質だけではなく、前記アミノ酸配列と75%以上、具体的には80%以上、より具体的には85%以上、さらに具体的には90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上の相同性を有する変異体であって、実質的に野生型に比べてピルビン酸デヒドロゲナーゼ活性が阻害されるものであれば、制限なく含まれてもよい。このような相同性を有する配列として実質的に配列番号14〜33に記載されたアミノ酸配列を有するタンパク質と同一であるか、相応する生物学的活性を有するアミノ酸配列であれば、一部の配列が欠失、変形、置換または付加されたアミノ酸配列を有する場合も、本願の範囲に含まれるのは自明である。
本願における用語、「相同性」は、二つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド部分(
moiety)間の同一性のパーセントをいう。一つの部分から他の一つの部分までの配列間の相同性は周知の当該技術により決定されうる。例えば、相同性は、配列情報を整列して容易に入手可能なコンピュータプログラムを利用して二つのポリヌクレオチド分子または二つのポリペプチド分子間の配列情報を直接に整列して決定されてもよい。前記コンピュータプログラムはBLAST(NCBI), CLCMainWorkbench (CLC bio), MegAlignTM(DNASTAR Inc)などであってもよい。また、ポリヌクレオチド間の相同
性は、相同領域間の安定された二本鎖を形成する条件下で、ポリヌクレオチドを混成化した後、一本鎖特異的ヌクレアーゼにより分解させて、分解された断片のサイズを決定することにより、決定してもよい。
moiety)間の同一性のパーセントをいう。一つの部分から他の一つの部分までの配列間の相同性は周知の当該技術により決定されうる。例えば、相同性は、配列情報を整列して容易に入手可能なコンピュータプログラムを利用して二つのポリヌクレオチド分子または二つのポリペプチド分子間の配列情報を直接に整列して決定されてもよい。前記コンピュータプログラムはBLAST(NCBI), CLCMainWorkbench (CLC bio), MegAlignTM(DNASTAR Inc)などであってもよい。また、ポリヌクレオチド間の相同
性は、相同領域間の安定された二本鎖を形成する条件下で、ポリヌクレオチドを混成化した後、一本鎖特異的ヌクレアーゼにより分解させて、分解された断片のサイズを決定することにより、決定してもよい。
本願のもう一つの様態は、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを提供する。
前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体については、前記で説明した通りである。具体的に、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドは、配列番号14〜33に記載されたアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドであれば、本願のカテゴリーに含まれてもよい。それ以外に、前記ポリヌクレオチド配列と75%以上、具体的には80%以上、より具体的には85%以上、さらに具体的には90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%以上の相同性を有するポリヌクレオチドであってもよい。
本願における用語、「ポリヌクレオチド」は、ヌクレオチド単位体が共有結合により長く鎖状に繋がったヌクレオチドの重合体であって、一般的に一定の長さ以上のDNAまたはRNA鎖を意味し、本願では前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを意味する。前記ポリヌクレオチドは、遺伝暗号の縮退性(genetic code degeneracy)に起因して、同一のアミノ酸配列をコードする、多様なヌクレオチド配列を
有することができる。また、宿主細胞の種類に応じて発現を最適化するために、コドン最適化された配列を有することができる。
有することができる。また、宿主細胞の種類に応じて発現を最適化するために、コドン最適化された配列を有することができる。
本願の具体的なもう一つの様態は、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含む、L−アミノ酸生産能を有するコレネバクテリウム属微生物である。
具体的に、前記微生物は突然変異により前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含んだり、前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含むベクターにより形質転換されたものであってもよい。
本願における用語、「ベクター」は、宿主細胞に塩基のクローニング及び/または転移
のための任意の媒介物をいう。ベクターは他のDNA断片が結合して、結合された断片の複製をもたらすことができる複製単位(replicon)であってもよい。「複製単位」とは、生体内でDNA複製の自家ユニットとして機能する、即ち、自らの調節により複製可能である任意の遺伝的単位(例えば、プラスミド、ファージ、コスミド、染色体、ウィルス)をいう。本願においてベクターは宿主の中で複製可能であるものであれば、特に限定されず、当業界に公知の任意のベクターを用いてもよい。前記組換えベクターの製作に使用されるベクターは、天然状態であるか、組換えされた状態のプラスミド、コスミド、ウィルス、及びバクテリアファージであってもよい。例えば、ファージベクターまたはコスミドベクターとして、pWE15、M13、λEMBL3、λEMBL4、λFIXII、λDASHII、λZAPII、λgt10、λgt11、Charon4A及びCharon21Aなどを使用してもよく、プラスミドベクターとして、pDZベクター、pBR系、pUC系、pBluescriptII系、pGEM系、pTZ系、pCL系及びpET系などを使用してもよい。使用可能なベクターは、特に制限されるものではなく、公
知された発現ベクターを使用してもよい。具体的には、pDZ(特許文献1;本願発明で全体として引用されて含まれる。)が使用されてもよいが、これに限定されない。
のための任意の媒介物をいう。ベクターは他のDNA断片が結合して、結合された断片の複製をもたらすことができる複製単位(replicon)であってもよい。「複製単位」とは、生体内でDNA複製の自家ユニットとして機能する、即ち、自らの調節により複製可能である任意の遺伝的単位(例えば、プラスミド、ファージ、コスミド、染色体、ウィルス)をいう。本願においてベクターは宿主の中で複製可能であるものであれば、特に限定されず、当業界に公知の任意のベクターを用いてもよい。前記組換えベクターの製作に使用されるベクターは、天然状態であるか、組換えされた状態のプラスミド、コスミド、ウィルス、及びバクテリアファージであってもよい。例えば、ファージベクターまたはコスミドベクターとして、pWE15、M13、λEMBL3、λEMBL4、λFIXII、λDASHII、λZAPII、λgt10、λgt11、Charon4A及びCharon21Aなどを使用してもよく、プラスミドベクターとして、pDZベクター、pBR系、pUC系、pBluescriptII系、pGEM系、pTZ系、pCL系及びpET系などを使用してもよい。使用可能なベクターは、特に制限されるものではなく、公
知された発現ベクターを使用してもよい。具体的には、pDZ(特許文献1;本願発明で全体として引用されて含まれる。)が使用されてもよいが、これに限定されない。
本願における用語、「形質転換」は、遺伝子を宿主細胞内に導入して宿主細胞内で発現できるようにすることであり、形質転換された遺伝子は宿主細胞内で発現することができれば、宿主細胞の染色体内挿入または染色体外に位置しているものであれ、制限なく含まれてもよい。
前記遺伝子は自体的に発現されるに必要なすべての要素を含むポリヌクレオチド構造体である、発現カセット(expression cassette)の形態で宿主細胞に導入されうる。前記
発現カセットは、通常、前記遺伝子に作動可能に連結されているプロモーター、転写終結信号、リボソーム結合部位及び翻訳終結信号を含む。前記発現カセットは、自己複製可能の発現ベクターの形態であってもよい。また、前記遺伝子は、それ自体またはポリヌクレオチド構造体の形態として宿主細胞に導入され、宿主細胞で発現に必要な配列と作動可能に連結されているものであってもよいが、これに制限されない。
発現カセットは、通常、前記遺伝子に作動可能に連結されているプロモーター、転写終結信号、リボソーム結合部位及び翻訳終結信号を含む。前記発現カセットは、自己複製可能の発現ベクターの形態であってもよい。また、前記遺伝子は、それ自体またはポリヌクレオチド構造体の形態として宿主細胞に導入され、宿主細胞で発現に必要な配列と作動可能に連結されているものであってもよいが、これに制限されない。
前記微生物は、当該ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体の活性を有するタンパク質を含むか、当該タンパク質が発現できるように形質転換されるものであれば、原核微生物及び真核微生物いずれものであっても含まれてもよい。例えば、エシェリキア(Escherichia
)属、エルウィニア(Erwinia)属、セラチア(Serratia)属、プロビデンシア(Providencia)属、エンテロバクテリア(Enterobacteria)属、サルモネラ(Salmonella)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ブレビバク
テリウム(Brevibacterium)属またはコリネバクテリウム(Corynebacterium)属などの
微生物菌株が含まれてもよい。具体的には、コリネバクテリウム属に属する微生物であり、より具体的にはコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)であってもよいが、これに限定されない。
)属、エルウィニア(Erwinia)属、セラチア(Serratia)属、プロビデンシア(Providencia)属、エンテロバクテリア(Enterobacteria)属、サルモネラ(Salmonella)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ブレビバク
テリウム(Brevibacterium)属またはコリネバクテリウム(Corynebacterium)属などの
微生物菌株が含まれてもよい。具体的には、コリネバクテリウム属に属する微生物であり、より具体的にはコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)であってもよいが、これに限定されない。
また、本願のピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体タンパク質がL−アミノ酸生産能を有する微生物に含まれる場合、野生型ピルビン酸デヒドロゲナーゼタンパク質を含む微生物に比べて、細胞の成長をほとんど阻害せず、L−アミノ酸の生産能を向上させることができる。
本願における用語、「L−アミノ酸」は、各種炭素源からピルビン酸(Pyruvate)を経て生産されることができるすべてのL−アミノ酸を含み、具体的には生合成経路上にピルビン酸をアセチルCoA(acetyl CoA)に転換する段階を経ないL−アミノ酸であってもよい。より具体的には、L−リシン、L−トレオニン、L−メチオニン、L−イソロイシン、L−バリン、L−ロイシンまたはL−アラニンが含まれ、さらに具体的には、L−リシンまたは L−バリンであってもよい。
前記L−アミノ酸を生産する微生物はL−アミノ酸を生物体内で生産することができる原核または真核微生物菌株をすべて含み、その例として適用されうる微生物の種類は前述した通りである。前記L−アミノ酸を生産する微生物は、L−アミノ酸生産能を有すれば、微生物の種類に制限なく含まれ、野生型菌株及び組換え菌株の形態をすべて含む。
例えば、L−リシン生産能を有するコリネバクテリウム属微生物は、L−リシン類似体に耐性を有する変異株になるか、L−リシン生合成関連タンパク質の活性が非変異菌株に比べて強化されるように変形されたものであってもよい。具体的に、L−リシン生合成関連遺伝子1種以上の発現を向上させる場合、このような発現向上は遺伝子増幅、プロモーターまたは開始コドンのような配列の交替または変形、発現の向上のための変異の導入などにより達成されるが、これに制限されない。
また、L−リシン生合成関連遺伝子の例としては、L−リシン生合成経路上に位置する遺伝子を挙げることができ、具体的にジヒドロジピコリン酸シンターゼ遺伝子(dapA)、アスパルトキナーゼ遺伝子(lysC)、ジヒドロジピコリン酸リダクターゼ遺伝子(dapB)、ジアミノピメリン酸デカルボキシラーゼ遺伝子(lysA)、ジアミノピメリン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子(ddh)、ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ遺伝子(ppc)、アスパラギン酸セミアルデヒドデヒドロゲナーゼ遺伝子(asd)、アスパルターゼ遺伝子(aspB)、ピルビン酸カルボキシラーゼ遺伝子(Pyc)を挙げることができるが、これらに限定されない。また、ペントースリン酸経路上に存在するトランスケトラーゼ(tkt)などを挙げることができるが、これに限定されない。
一方、前記L−リシン生産能を有することができるコリネバクテリウム属微生物はL−リシン生産と関連された当業界に公知された変異を含むようにして、L−リシン生産能を現すことができるが、これに制限されない。
L−トレオニン生産能を有する微生物は、特にこれに制限されないが、メチオニン要求性、トレオニン類似体に対する耐性、リシン類似体に対する耐性、イソロイシン類似体に対する耐性及び/またはメチオニン類似体に対する耐性を有する微生物であってもよい。
メチオニン類似体は、例えば、D, L−エチオニン、ノルロイシン、α−メチルメチオニン、及びL−メチオニン−D, L−スルホキシイミンで構成された群から選択される一つ以上の化合物であってもよく、トレオニン類似体はα−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸及びD, L−トレオニンヒドロキサメートで構成された群から選択される一つ以上の化合物であってもよく、リシン類似体はS−(2−アミノエチル)−L−システイン及びδ−メ
チル− L−リシンで構成された群から選択される一つ以上の化合物であってもよい。ま
た、 L−トレオニン生産能を有する微生物はL−トレオニン生合成中間体であるオキサ
ロ酢酸(OAA)をホスホエノールピルビン酸(PEP)に転換するのに関与するPckAタンパク質の活性が弱化または不活性化された微生物、またはオキサロ酢酸からアスパラギン酸に転換するlysC遺伝子を抑制するTryRが弱化または不活性化された微生物、またはブドウ糖流入に関与するgalP遺伝子の発現を抑制するGalRが弱化または不活性化された微生物を含むことができるが、これに制限されない。
メチオニン類似体は、例えば、D, L−エチオニン、ノルロイシン、α−メチルメチオニン、及びL−メチオニン−D, L−スルホキシイミンで構成された群から選択される一つ以上の化合物であってもよく、トレオニン類似体はα−アミノ−β−ヒドロキシ吉草酸及びD, L−トレオニンヒドロキサメートで構成された群から選択される一つ以上の化合物であってもよく、リシン類似体はS−(2−アミノエチル)−L−システイン及びδ−メ
チル− L−リシンで構成された群から選択される一つ以上の化合物であってもよい。ま
た、 L−トレオニン生産能を有する微生物はL−トレオニン生合成中間体であるオキサ
ロ酢酸(OAA)をホスホエノールピルビン酸(PEP)に転換するのに関与するPckAタンパク質の活性が弱化または不活性化された微生物、またはオキサロ酢酸からアスパラギン酸に転換するlysC遺伝子を抑制するTryRが弱化または不活性化された微生物、またはブドウ糖流入に関与するgalP遺伝子の発現を抑制するGalRが弱化または不活性化された微生物を含むことができるが、これに制限されない。
L−イソロイシン生産能を有する微生物は、L−イソロイシンまたはその誘導体に対して耐性を有する微生物であるか、L−イソロイシンまたはその誘導体によるフィードバック阻害が解除されるように遺伝子操作されたものであってもよい。前記L−イソロイシンの誘導体の例としては、4−チアイソロイシン(4-thiaisoleucine, thiaile)またはイ
ソロイシン−ヒドロキサメート(isoleucine-hydroxamate,ileHx)を挙げることができ
るが、これに制限されない。
ソロイシン−ヒドロキサメート(isoleucine-hydroxamate,ileHx)を挙げることができ
るが、これに制限されない。
L−バリン生産能を有する微生物は、L−バリンまたはその誘導体に耐性を有する微生物であるか、L−バリン生合成経路上の酵素がL−バリンまたはその誘導体によるフィードバックが解除されるように遺伝子操作された微生物であってもよい。その例として、L−バリンに対するフィードバック阻害が解除されたアセトヒドロキシ酸シンターゼ変異体を含む微生物を挙げることができるが、これに制限されない。また、前記微生物はL−バリンオペロンの発現が強化されるように変異されたものであってもよく、その例として、L−バリンオペロンの調節部位内のリーダーペプチドを暗号化するポリヌクレオチド配列全体または一部が欠損されL−バリンオペロンの発現が強化(特許文献2;明細書全体が参考資料として含まれることができるが、これに制限されない)されたものであってもよい。
本願の具体的なもう一つの様態は、(a)前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含
むL−アミノ酸生産能を有するコリネバクテリウム属微生物を培地で培養してL−アミノ酸を生産する段階;及び(b)前記微生物または培地からL−アミノ酸を回収する段階を含む、L−アミノ酸を生産する方法である。
むL−アミノ酸生産能を有するコリネバクテリウム属微生物を培地で培養してL−アミノ酸を生産する段階;及び(b)前記微生物または培地からL−アミノ酸を回収する段階を含む、L−アミノ酸を生産する方法である。
前記L−アミノ酸生産能を有するコリネバクテリウム属微生物などについては、前述の通りである。
本願における用語、「培養」は、前記微生物を適当に人工的に調節した環境条件で生育させることを意味する。本願の培養過程は、当業界で知られている適当な培地と培養条件に応じて行うことができる。具体的な培養温度、培養時間及び培地のpHなどの条件は、当業者の一般的な知識または従来の公知の方法によって行うことができ、これにより適切に調節されてもよい。具体的には、これらの公知の培養方法は、文献[Chmiel; Bioprozesstechnik 1 Einfuhrung indie Bioverfahrenstechnik(Gustav Fischer Verlag,Stuttgart,1991)、及びStorhas; Bioreaktoren und periphere Einrichtungen(Vieweg Verlag,Braunschweig/Wiesbaden,1994)]に詳細に記述されている。また、培養方法には回分式培
養(batch culture)、連続式培養(cintinuous culture)及び流加式培養(fed-batch culture)が含まれてもよく、具体的には、バッチ工程または注入バッチまたは反復注入バッチ工程(fed batch or repeated fed batch process)において連続式で培養してもよ
いが、これに限定されるものではない。
養(batch culture)、連続式培養(cintinuous culture)及び流加式培養(fed-batch culture)が含まれてもよく、具体的には、バッチ工程または注入バッチまたは反復注入バッチ工程(fed batch or repeated fed batch process)において連続式で培養してもよ
いが、これに限定されるものではない。
培養に使用される培地は適切な方法で特定菌株の要件を満たす必要がある。前記培地で用いられる炭素源としては、グルコース、サッカロース、ラクトース、フルクトース、マルトース、でん粉、セルロースのような糖及び炭水化物、大豆油、ひまわり油、ヒマシ油、ココナッツ油などの油及び脂肪、パルミチン酸、ステアリン酸、リノール酸のような脂肪酸、グリセロール、エタノールのようなアルコール、酢酸のような有機酸などが含まれてもよいが、これに限定されるものではない。これら物質は、個別または混合物として用いられてもよく、これに限定されない。用いられてもよい窒素源としては、ペプトン、酵母エキス、肉汁、麦芽エキス、トウモロコシ浸漬液、大豆、小麦、及び尿素または無機化合物、例えば硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム及び硝酸アンモニウムなどが含まれてもよく、窒素源も個別または混合物として用いられてもよく、これに限定されない。用いられてもよいリン源としては、リン酸二水素カリウムまたはリン酸水素二カリウムまたは相応するナトリウム含有塩などが含まれてもよく、これに限定されない。また、培養培地は成長に必要な硫酸マグネシウムまたは硫酸鉄のような金属塩を含有してもよい。最後に、前記物質に加えてアミノ酸及びビタミンのような必須成長物質が用いられてもよい。また、培養培地に適切な前駆体が用いられてもよい。前記原料は、培養過程で培養物に適切な方法によって回分式または連続式で添加してもよいが、これに限定されない。
また、培養中に水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、アンモニア、リン酸及び硫酸のような化合物を培養物に適切な方法で添加して、培養物のpHを調整してもよい。培養中には脂肪酸ポリグリコールエステルのような消泡剤を使用して気泡生成を抑制してもよい。また、培養物の好気状態を維持するために、培養物内に酸素または酸素含有気体を注入したり、嫌気及び微好気状態を維持するために気体の注入なしに、あるいは窒素、水素または二酸化炭素ガスを注入してもよい。培養物の温度は、通常、27℃〜37℃、具体的には、30℃〜35℃である。培養期間は、所望の有用物質の生成量を得るまで継続されてもよく、具体的には10〜100時間であってもよい。L−アミノ酸は、培養培地中に排出されるか、微生物中に含まれてもよい。
また、本願のL−アミノ酸を生産する方法には、培養された微生物または培養培地からL−アミノ酸を回収する方法は、当業界に広く知られている。前記L−アミノ酸の回収方
法には、濾過、陰イオン交換クロマトグラフィー、結晶化及びHPLCなどが使用されてもよいが、これらの例に限定されるものではない。
法には、濾過、陰イオン交換クロマトグラフィー、結晶化及びHPLCなどが使用されてもよいが、これらの例に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例を通じてより詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、本発明を例示的に説明するためのもので、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:人工突然変異法を用いたE1p変異ライブラリ製作
本実施例では、変異型E1pを獲得するために下記の方法で染色体内1次交差挿入用ベ
クターのライブラリを製作した。コリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032由来のE1p(配列番号1)を暗号化するaceE遺伝子(配列番号2)を対象に、エラープローンPCR(Error-prone PCR)法を行い、塩基置換変異がランダムに導入された
aceE遺伝子変異体(2852bp)を獲得した。エラープローンPCRはGeneMorphIIランダム変異導入キット(GenemorphII Random Mutagenesis Kit、Stratagene)を使用して行い、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032のゲノムDNAを鋳型としてプライマー1(配列番号3)及びプライマー2(配列番号4)を使用した。
クターのライブラリを製作した。コリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032由来のE1p(配列番号1)を暗号化するaceE遺伝子(配列番号2)を対象に、エラープローンPCR(Error-prone PCR)法を行い、塩基置換変異がランダムに導入された
aceE遺伝子変異体(2852bp)を獲得した。エラープローンPCRはGeneMorphIIランダム変異導入キット(GenemorphII Random Mutagenesis Kit、Stratagene)を使用して行い、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032のゲノムDNAを鋳型としてプライマー1(配列番号3)及びプライマー2(配列番号4)を使用した。
プライマー1(配列番号3):5’-TGGGACCGGGAAACCGGG-3’
プライマー2(配列番号4):5’-GATTTATCTGTCCCTTGA-3’
増幅された遺伝子断片内に変異が1kbあたり0〜3.5個が導入されるようにして、PCR条件は、変性96℃、30秒;アニーリング53℃、30秒;及び重合反応72℃、2分を30回繰り返した。
増幅された遺伝子断片をpCR2.1-TOPOTAクローニングキット(Invitrogen
)を用いてpCR2.1-TOPOベクター(以下、「pCR2.1」)に連結し、大腸
菌DH5αで形質転換してカナマイシン(25mg/L)が含まれているLB固体培地に
塗抹した。形質転換されたコロニーの20種を選別した後、プラスミドを獲得してポリヌクレオチド配列を分析した結果、1.4変異/kbの頻度で異なる位置に変異が導入され
たことを確認した。約20,000個の形質転換された大腸菌コロニーを取り、プラスミドを抽出して、これをpCR2.1-aceE(mt)ライブラリと命名した。
)を用いてpCR2.1-TOPOベクター(以下、「pCR2.1」)に連結し、大腸
菌DH5αで形質転換してカナマイシン(25mg/L)が含まれているLB固体培地に
塗抹した。形質転換されたコロニーの20種を選別した後、プラスミドを獲得してポリヌクレオチド配列を分析した結果、1.4変異/kbの頻度で異なる位置に変異が導入され
たことを確認した。約20,000個の形質転換された大腸菌コロニーを取り、プラスミドを抽出して、これをpCR2.1-aceE(mt)ライブラリと命名した。
また、対照群として使用するための野生型のaceE遺伝子を有するプラスミドを製作した。プライマー1(配列番号3)及びプライマー2(配列番号4)を用いて、コリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032のゲノムDNAを鋳型として、前記のような条件でPCRした。ポリメラーゼはPfuUltraHigh-FidelityDN
Aポリメラーゼ(Stratagene)を使用した。製作されたプラスミドをpCR2.1-ac
eE(WT)と命名した。
Aポリメラーゼ(Stratagene)を使用した。製作されたプラスミドをpCR2.1-ac
eE(WT)と命名した。
実施例2:aceE欠損菌株製作
KCCM11016P(前記微生物はKFCC10881として公開されたが、ブダペスト条約下の国際寄託機関に再寄託されて、KCCM11016Pとして寄託番号が与えられた、特許文献3)菌株を親菌株としpCR2.1-aceE(mt)ライブラリを導
入するためのaceE欠損菌株を製作した。
入するためのaceE欠損菌株を製作した。
aceE欠損ベクターを製作するために、野生型コリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032の染色体を鋳型とし、プライマー3(配列番号5)及びプライマー4(配列番号6)、プライマー5(配列番号7)及びプライマー6(配列番号8)を用いてPCRを行った。
プライマー3(配列番号5):5’-GCAGGTCGACTCTAGATGCGAT
TCGCGTCAAACGTG-3’
TCGCGTCAAACGTG-3’
プライマー4(配列番号6):5’-GTCCCTTGAGGTGATGTGAATC
CATCCACT-3’
CATCCACT-3’
プライマー5(配列番号7):5’-AGTGGATGGATTCACATCACCT
CAAGGGAC-3’
CAAGGGAC-3’
プライマー6(配列番号8):5’-CCGGGGATCCTCTAGACGAAGC
GCCGTGAGCAATTC-3’
GCCGTGAGCAATTC-3’
PCR条件は、95℃で5分間変性した後、95℃で30秒変性、55℃で30秒アニーリング、72℃で30秒重合を30回繰り返した後、72℃で7分間重合反応を行った。
その結果、aceE遺伝子の5’末端と3’末端をそれぞれ含む521bpの配列番号9と538bpの配列番号10を収得した。
増幅された配列番号9と配列番号10を鋳型とし、プライマー3(配列番号5)及びプライマー6(配列番号8)でPCRを行った。 PCR条件は、95℃で5分間変性した
後、95℃で30秒変性、55℃で30秒アニーリング、72℃で60秒重合を30回繰り返した後、72℃で7分間重合反応を行った。
後、95℃で30秒変性、55℃で30秒アニーリング、72℃で60秒重合を30回繰り返した後、72℃で7分間重合反応を行った。
その結果、aceE遺伝子の5’末端と3’末端が連結された1029bpの配列番号11(以下、△aceE)が増幅された。
コリネバクテリウム・グルタミカム内で複製が不可能なpDZベクター(特許文献1)と増幅された△aceE断片を制限酵素XbaIで処理した後、DNA接合酵素を利用して連結した後、クローニングすることによりプラスミドを獲得し、これをpDZ-△ac
eEと命名した。
eEと命名した。
pDZ-△aceEをL−リシン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカムK
CCM11016Pに電気パルス法(非特許文献3)にそれぞれ形質転換した後、カナマイシン(kanamycin)25mg/Lを含有した選別培地で形質転換菌株を獲得した。2次組換え過程(cross-over)でゲノム上に挿入されたDNA断片△aceEによってaceE遺伝子が不活性化された菌株を獲得し、KCCM11016P△aceEと命名した。
CCM11016Pに電気パルス法(非特許文献3)にそれぞれ形質転換した後、カナマイシン(kanamycin)25mg/Lを含有した選別培地で形質転換菌株を獲得した。2次組換え過程(cross-over)でゲノム上に挿入されたDNA断片△aceEによってaceE遺伝子が不活性化された菌株を獲得し、KCCM11016P△aceEと命名した。
実施例3:E1p人工突然変異ライブラリ製作及びL−リシン生産能が増加した菌株選別
前記製作されたKCCM11016P△aceE菌株を親菌株として前記製作されたpCR2.1-aceE(mt)ライブラリを相同染色体の組換えによって形質転換してカ
ナマイシン(25mg/L)が含まれた複合平板培地に塗抹して、約10,000個のコ
ロニーを確保し、各コロニーをKCCM11016P△aceE/pCR2.1-aceE
(mt)-1からKCCM11016P/pCR2.1-aceE(mt)-10000までと命名した。
ナマイシン(25mg/L)が含まれた複合平板培地に塗抹して、約10,000個のコ
ロニーを確保し、各コロニーをKCCM11016P△aceE/pCR2.1-aceE
(mt)-1からKCCM11016P/pCR2.1-aceE(mt)-10000までと命名した。
また、前記製作されたpCR2.1-aceE(WT)のベクターをKCCM1101
6P△aceE菌株に形質転換して、対照群菌株を製作し、KCCM11016P△aceE/pCR2.1-aceE(WT)と命名した。
6P△aceE菌株に形質転換して、対照群菌株を製作し、KCCM11016P△aceE/pCR2.1-aceE(WT)と命名した。
<複合平板培地(pH7.0)>
グルコース10g、ペプトン10g、牛肉エキス5g、酵母エキス5g、脳心臓 浸出
液(Brain Heart Infusion)18.5g、塩化ナトリウム2.5g、ウレア2g、ソルビトール91g、寒天20g(蒸留水1Lあたり)
グルコース10g、ペプトン10g、牛肉エキス5g、酵母エキス5g、脳心臓 浸出
液(Brain Heart Infusion)18.5g、塩化ナトリウム2.5g、ウレア2g、ソルビトール91g、寒天20g(蒸留水1Lあたり)
確保された10,000個のコロニーをそれぞれ300μlの選別培地に接種して96ディープウェルプレートで32℃、1000rpmで約24時間培養した。培養液に生産されたL−リシンの生産量を分析するためにニンヒドリン方法を用いた(非特許文献4)。培養が完了した後、培養上清液10μlとニンヒドリン反応溶液190μlとを65℃
で30分間反応させた後、波長570nmで分光光度計(spectrophotometer)で吸光度
を測定し、対照区KCCM11016P△aceE/pCR2.1-aceE(WT)菌株の吸光度と比較して10%以上増加した吸光度を示す変異菌株256コロニーを選別した。その他コロニーは対照区に比べて類似または減少した吸光度を示した。
で30分間反応させた後、波長570nmで分光光度計(spectrophotometer)で吸光度
を測定し、対照区KCCM11016P△aceE/pCR2.1-aceE(WT)菌株の吸光度と比較して10%以上増加した吸光度を示す変異菌株256コロニーを選別した。その他コロニーは対照区に比べて類似または減少した吸光度を示した。
<選別培地(pH8.0)>
グルコース10g、(NH4)2SO45.5g、MgSO4・7H2O1.2g、KH2PO40.8g、K2HPO416.4g、ビオチン100μg、チアミンHCl1000μg、パントテン酸カルシウム2000μgμg、ニコチン酸アミド2000μg(蒸留水1Lあたり)
グルコース10g、(NH4)2SO45.5g、MgSO4・7H2O1.2g、KH2PO40.8g、K2HPO416.4g、ビオチン100μg、チアミンHCl1000μg、パントテン酸カルシウム2000μgμg、ニコチン酸アミド2000μg(蒸留水1Lあたり)
選別された256個の菌株は、前記のような方法でニンヒドリン反応を繰り返し行い、KCCM11016P△aceE/pCR2.1-aceE(WT)菌株に比べてL−リシン生産能が向上された菌株の上位53種を選別した。
実施例4:E1p人工突然変異ライブラリ選別株のL−リシン生産能の確認
前記実施例3で選別した53種の菌株のL−リシン生産能を比較するために以下のような方法で培養し、培養液の成分を分析した。
種培地25mlを含有する250mlコーナーバブルフラスコに各菌株を接種し、30℃で20時間、200rpmで振とう培養した。リシン生産培地24mlを含有する250mlコーナーバブルフラスコに1mlの種培養液を接種し、30℃で72時間、200rpmで振とう培養した。 HPLCを利用して、L−リシンの濃度を分析した。
<種培地(ph7.0)>
グルコース20g、ペプトン10g、酵母エキス5g、ウレア1.5g、KH2PO44g、K2HPO48g、MgSO4・7H2O0.5g、ビオチン100μg、チアミンHCl1000μg、パントテン酸カルシウム2000μg、ニコチン酸アミド2000μg(蒸留水1Lあたり)
グルコース20g、ペプトン10g、酵母エキス5g、ウレア1.5g、KH2PO44g、K2HPO48g、MgSO4・7H2O0.5g、ビオチン100μg、チアミンHCl1000μg、パントテン酸カルシウム2000μg、ニコチン酸アミド2000μg(蒸留水1Lあたり)
<リシン生産培地(pH7.0)>
グルコース100g、(NH4)2SO440g、大豆タンパク質2.5g、トウモロコシ浸漬固形分(Corn Steep Solids)5g、ウレア3g、KH2PO41g、MgSO
4・7H2O0.5g、ビオチン100μg、チアミン塩酸塩1000μg、パントテン酸カルシウム2000μg 、ニコチン酸アミド3000μg、CaCO330g(蒸留
水1Lあたり)。
グルコース100g、(NH4)2SO440g、大豆タンパク質2.5g、トウモロコシ浸漬固形分(Corn Steep Solids)5g、ウレア3g、KH2PO41g、MgSO
4・7H2O0.5g、ビオチン100μg、チアミン塩酸塩1000μg、パントテン酸カルシウム2000μg 、ニコチン酸アミド3000μg、CaCO330g(蒸留
水1Lあたり)。
53種の菌株のうちL−リシン濃度の上位10個の菌株を選別して、前記培養及び分析を繰り返して行い、分析されたL−リシンの濃度は、表1の通りである。
L−リシン濃度分析の結果、10種の選別株のL−リシン収率が対照群KCCM110
16P△aceE/pCR2.1-aceE(WT)菌株に比べて最大22%増加したことを確認した。
16P△aceE/pCR2.1-aceE(WT)菌株に比べて最大22%増加したことを確認した。
実施例5:E1p人工突然変異ライブラリ選別株のaceE遺伝子変異の確認
前記実施例4で選別された10種の菌株のE1pに導入された変異を確認するため、aceE変異体のポリヌクレオチド配列を分析した。ポリヌクレオチド配列を決定するためにプライマー1(配列番号3)及びプライマー2(配列番号4)を使用してPCRを行った。
プライマー1(配列番号3):5’-TGGGACCGGGAAACCGGG-3’
プライマー2(配列番号4):5’-GATTTATCTGTCCCTTGA-3’
確保された各々の変異型aceE遺伝子断片のポリヌクレオチド配列の分析を通じて、変異型aceE遺伝子のポリヌクレオチド配列を確認し、配列番号2のポリヌクレオチド配列と比較して、これにより、変異型E1pのアミノ酸配列を確認した。選別された菌株のE1pアミノ酸配列の変異情報は、表2の通りである。
実施例6:E1p変異染色体導入用ベクター製作
前記実施例5で確認されたE1p変異適用の効果を確認するために、これを染色体上に導入することができるベクターを製作した。
報告されたポリヌクレオチド配列に基づいて、5’末端にXbaI制限酵素部位を挿入したプライマー9(配列番号12)と3’末端にXbaI制限酵素部位を挿入したプライマー10(配列番号13)とを合成した。このプライマー対を用いて、前記選別された10種の染色体をそれぞれ鋳型としてPCRを行い、10種の変異型aceE(mt)遺伝子断片を増幅した。PCR条件は、94℃で5分間変性した後、94℃で30秒変性、56℃で30秒アニーリング、72℃で2分重合を30回繰り返した後、72℃で7分間重合反応を行った。
プライマー9(配列番号12):5’-AATCTAGATGGGACCGGGAAA
CCGGG-3’
CCGGG-3’
プライマー10(配列番号13):5’-AATCTAGAGATTTATCTGTC
CCTTGA-3’
CCTTGA-3’
PCRで増幅された10種の遺伝子断片を制限酵素XbaIで処理して、それぞれのDNA切片を獲得した後、これを制限酵素XbaI末端を有する染色体導入用pDZベクターに連結した後、大腸菌DH5αで形質転換して、カナマイシン(25mg/L)が含ま
れたLB固体培地に塗抹した。
れたLB固体培地に塗抹した。
PCRを通じて目的とした遺伝子が挿入されたベクターで形質転換されたコロニーを選別した後、通常的に知られているプラスミド抽出法を用いてプラスミドを獲得し、このプラスミドのE1pに挿入された変異に応じて、それぞれpDZ-E1p(Q432E)、
pDZ -E1p(E190V)、pDZ-E1p(L438P)、pDZ-E1p(Q195H)、pDZ-E1p(P199S)、pDZ-E1p(K435A)、pDZ-E1p
(Q432A)、pDZ-E1p(Y418H)、pDZ- E1p(N428A)、pD
Z-E1p(Y201A)と命名した。
pDZ -E1p(E190V)、pDZ-E1p(L438P)、pDZ-E1p(Q195H)、pDZ-E1p(P199S)、pDZ-E1p(K435A)、pDZ-E1p
(Q432A)、pDZ-E1p(Y418H)、pDZ- E1p(N428A)、pD
Z-E1p(Y201A)と命名した。
実施例7:KCCM11016P由来のE1p変異導入菌株製作及びL−リシン生産能の比較
前記実施例6で製造した新規変異導入用ベクター10種を利用して、2段階相同染色体組換えを介してL−リシン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカムKCCM11016Pを形質転換させた。その後、ポリヌクレオチド配列の分析により、染色体上のE1p変異が導入された菌株を選別し、挿入されたE1p変異に応じて、それぞれKCCM11016P :: E1p(Q432E)、KCCM11016P :: E1p(E190V)、KCCM11016P :: E1p(L438P) 、KCCM11016P :: E
1p(Q195H)、KCCM11016P :: E1p(P199S)、KCCM11016P :: E1p(K435A)、KCCM11016P :: E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM11016P :: E1p(N428A)、KCCM11016P :: E1p(Y201A)と命名した。
1p(Q195H)、KCCM11016P :: E1p(P199S)、KCCM11016P :: E1p(K435A)、KCCM11016P :: E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM11016P :: E1p(N428A)、KCCM11016P :: E1p(Y201A)と命名した。
実施例4と同様の方法で培養して、そこからL−リシンの濃度を分析し、製作された菌株の成長速度を測定するために培養開始18時間後の残留糖濃度を測定した(表3)。
新規変異株10種(KCCM11016P :: E1p(Q432E)、KCCM11016P :: E1p(E190V)、KCCM11016P :: E1p(L438P)、KCCM11016P :: E1p(Q195H)、KCCM11016P :: E1p(P199S)、KCCM11016P :: E1p( K435A)、KCCM11016P ::
E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM1
1016P :: E1p(Y201A)、KCCM11016P :: E1p(N428A)は、親菌株に比べて糖消費の速度が小幅下落してリシンの生産能は、最大10%増加した。
E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM1
1016P :: E1p(Y201A)、KCCM11016P :: E1p(N428A)は、親菌株に比べて糖消費の速度が小幅下落してリシンの生産能は、最大10%増加した。
そこで、本発明者らは、前記L−リシン生産能が向上された菌株の中で、代表的な菌株
であるKCCM11016P :: E1p(N428A)をコリネバクテリウム・グルタミカム「CA01-2289」と命名し、2014年10月23日付でブダペスト条約下の
国際寄託機関である韓国微生物保存センター(KCCM)に寄託し、受託番号KCCM11590Pを与えられた。
であるKCCM11016P :: E1p(N428A)をコリネバクテリウム・グルタミカム「CA01-2289」と命名し、2014年10月23日付でブダペスト条約下の
国際寄託機関である韓国微生物保存センター(KCCM)に寄託し、受託番号KCCM11590Pを与えられた。
考察の結果、10種のE1p変異(E1p(Q432E)(配列番号14)、E1p(E190V)(配列番号15)、E1p(L438P)(配列番号16)、E1p(Q195H)(配列番号17)、E1p (P199S)(配列番号18)、E1p(K43
5A)(配列番号19)、E1p(Q432A)(配列番号20)、E1p(Y418H)(配列番号21)、E1p(Y201A)(配列番号22)、E1p (N428A)
(配列番号23))は、E1pタンパク質の二つのグループ(190番目のアミノ酸残基から201番目のアミノ酸残基、418番目のアミノ酸残基から438番目のアミノ酸残基)に分かれ、集中して分布していた。
5A)(配列番号19)、E1p(Q432A)(配列番号20)、E1p(Y418H)(配列番号21)、E1p(Y201A)(配列番号22)、E1p (N428A)
(配列番号23))は、E1pタンパク質の二つのグループ(190番目のアミノ酸残基から201番目のアミノ酸残基、418番目のアミノ酸残基から438番目のアミノ酸残基)に分かれ、集中して分布していた。
各グループに属する変異が組み合わせで含まれている菌株の10種(KCCM11016P:: E1p(E190V、Q195H)、KCCM11016P:: E1p(E190V、P199S)、KCCM11016P:: E1p(Q195H、P199S)、KC
CM11016P:: E1p(E190V、Y201A)、KCCM11016P:: E1p(Q195H、Y201A)、KCCM11016P:: E1p(P199S、Y20
1A)、KCCM11016P:: E1p(N428A、Q432E)、KCCM110
16P:: E1p(N428A、K435A)、KCCM11016P:: E1p(Y418H、K435A)、KCCM11016P:: E1p(Y418H、Q432A)を製
作し、前記のような方法でリシン生産能を測定した(表4)。
CM11016P:: E1p(E190V、Y201A)、KCCM11016P:: E1p(Q195H、Y201A)、KCCM11016P:: E1p(P199S、Y20
1A)、KCCM11016P:: E1p(N428A、Q432E)、KCCM110
16P:: E1p(N428A、K435A)、KCCM11016P:: E1p(Y418H、K435A)、KCCM11016P:: E1p(Y418H、Q432A)を製
作し、前記のような方法でリシン生産能を測定した(表4)。
前記の表に示したように、新規の変異の組み合わせを導入株10種すべて親菌株に比べて糖消費速度が小幅下落して、リシンの生産能は最大15.6%増加した。これは新規変異1種が導入された場合より、組み合わせで導入される場合、より大きなリシン生産能の増加効果を示すことがあることを意味する。
前記の結果は、E1pタンパク質の新規変異である10種は、糖消費速度が大幅に減少していないながらリシン生産能を親菌株に比べて大幅に増加させるのに効果的な変異であり、190番目のアミノ酸残基から205番目のアミノ酸残基、または415番目のアミノ酸残基から440番目のアミノ酸残基が、前記効果を示す主要な部分であることを示す。
実施例8:E1p変異株のピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体(Pyruvate Dehydrogenase Complex、PDHC)活性の測定
先行文献に報告された方法(非特許文献5)を介して前記選別された菌株を対象にPDHC活性を測定した。対照群として使用したKCCM11016P、KCCM11016P△aceE及び選別菌株10種(KCCM11016P :: E1p(Q432E)、KCCM11016P :: E1p(E190V)、KCCM11016P :: E1p(L438P)、KCCM11016P :: E1p(Q195H)、KCCM11016P :: E1p (P199S)、KCCM11016P :: E1p(K435A)、KCCM1
1016P :: E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM11016P :: E1p(Y201A)、KCCM11016P :: E1p(N428A)を実施例4に記載された種培地25mLに接種した後、対数期後半まで培養した。遠心分離により菌体を回収した後、100mMTris-HCl(pH7.2、3
mML−システイン、10mMMgCl2)緩衝溶液で2回洗浄し、同じ緩衝溶液2mMで最終懸濁した。菌体懸濁液を一般的なガラスビーズボルテックス法で10分間物理的に破砕した後、2回の遠心分離(13,000rpm、4℃、30分)を介して上清液を回収、PDHC酵素活性の測定のための粗酵素液(crude extract)として使用した。PD
HC酵素活性の測定のために、酵素活性測定用反応液(MgCl210mM、システイン3mM、NAD2mM、チアミン二リン酸(thiamine diphosphate)0.9mM、クロルプロマジン(chlorpromazine)0.25mM、ピルビン酸(pyruvate)6mM、Tris-HCl緩衝溶液(pH7.2)中のCoA0.2mM)0.95mLに0.05mLの
粗酵素液を添加した後、30℃で反応した。PDHC活性ユニット(unit)は、分あたり消費したNADHμmol数として定義しており、酵素活性の測定結果は、下記表5の通り
である。
1016P :: E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM11016P :: E1p(Y201A)、KCCM11016P :: E1p(N428A)を実施例4に記載された種培地25mLに接種した後、対数期後半まで培養した。遠心分離により菌体を回収した後、100mMTris-HCl(pH7.2、3
mML−システイン、10mMMgCl2)緩衝溶液で2回洗浄し、同じ緩衝溶液2mMで最終懸濁した。菌体懸濁液を一般的なガラスビーズボルテックス法で10分間物理的に破砕した後、2回の遠心分離(13,000rpm、4℃、30分)を介して上清液を回収、PDHC酵素活性の測定のための粗酵素液(crude extract)として使用した。PD
HC酵素活性の測定のために、酵素活性測定用反応液(MgCl210mM、システイン3mM、NAD2mM、チアミン二リン酸(thiamine diphosphate)0.9mM、クロルプロマジン(chlorpromazine)0.25mM、ピルビン酸(pyruvate)6mM、Tris-HCl緩衝溶液(pH7.2)中のCoA0.2mM)0.95mLに0.05mLの
粗酵素液を添加した後、30℃で反応した。PDHC活性ユニット(unit)は、分あたり消費したNADHμmol数として定義しており、酵素活性の測定結果は、下記表5の通り
である。
新規変異導入株のPDHC活性は親菌株に比べ35%〜56%の活性を示した。
実施例9:aceE欠損菌株とのL−リシン生産能の比較
実施例2で製作したaceE欠損菌株KCCM11016P△aceE及び選別菌株10種(KCCM11016P :: E1p(Q432E)、KCCM11016P :: E1p(E190V)、KCCM11016P :: E1p(L438P)、KCCM11016P :: E1p(Q195H)、 KCCM11016P :: E1p(P199S)、K
CCM11016P :: E1p(K435A)、KCCM11016P :: E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM11016P :: E1p(Y201A)、KCCM11016P :: E1p(N428A))を比較評価するために酢酸アンモニウムを含む下記培地を用いて、実施例4と同様の方法で培養した。HPLCを用いて、L−リシンの濃度を分析し、製作された菌株の成長速度を測定するために培養開始18時間後の残留糖濃度を測定した(表6)。
CCM11016P :: E1p(K435A)、KCCM11016P :: E1p(Q432A)、KCCM11016P :: E1p(Y418H)、KCCM11016P :: E1p(Y201A)、KCCM11016P :: E1p(N428A))を比較評価するために酢酸アンモニウムを含む下記培地を用いて、実施例4と同様の方法で培養した。HPLCを用いて、L−リシンの濃度を分析し、製作された菌株の成長速度を測定するために培養開始18時間後の残留糖濃度を測定した(表6)。
<酢酸アンモニウムを含むリシンの生産培地(pH7.0)>
グルコース100g、CH3COONH35g、(NH4)2SO440g、大豆タンパ
ク質2.5g、トウモロコシ浸漬固形分(Corn Steep Solids)5g、ウレア3g、KH
2PO41g、MgSO4・7H2O0.5g、ビオチン100μg、チアミン塩酸塩1000μg、パントテン酸カルシウム2000μg、ニコチン酸アミド3000μg、CaCO330g(蒸留水1Lあたり)
グルコース100g、CH3COONH35g、(NH4)2SO440g、大豆タンパ
ク質2.5g、トウモロコシ浸漬固形分(Corn Steep Solids)5g、ウレア3g、KH
2PO41g、MgSO4・7H2O0.5g、ビオチン100μg、チアミン塩酸塩1000μg、パントテン酸カルシウム2000μg、ニコチン酸アミド3000μg、CaCO330g(蒸留水1Lあたり)
KCCM11016P△aceE菌株は親菌株に比べて、リシン生産能が9.6%増加したが、成長速度が大幅に遅くなった。これに比べて変異導入菌株は酢酸アンモニウムを添加していない条件と類似な程度のリシン収率の増加幅と糖消費速度を示した。
前記の結果は、リシンの収率が増加するが、成長速度が大きく減少する特徴が現れるaceE欠損菌株に比べて、本発明のaceE変異導入菌株は成長速度において大きな差が
なく、高収率でリシンを生産することを示す。
なく、高収率でリシンを生産することを示す。
実施例10:KFCC10750由来のE1p変異導入菌株の製作及びL−リシン生産能の比較
コリネバクテリウム・グルタミカムに属する他の菌株において新規変異10種の導入効果を確認するために、前記実施例7と同様の方法を用いて、L−リシン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカムKFCC10750(前記微生物はKFCC10750として公開されたが、ブダペスト条約の下、国際寄託機関に再寄託されて、KCCM11347Pを与えられた、特許文献4)に10種のE1p変異がそれぞれ導入された菌株を製作してKFCC10750:: E1p (Q432E)、KFCC10750 :: E1p(E190V)、KFCC10750 :: E1p(L438P)、KFCC10750 :: E1p(Q195H)、KFCC10750 :: E1p(P199S)、KFCC10750 :: E1p(K435A)、KFCC10750 :: E1p(Q432A )、KFCC10750 :: E1p(Y418H)、KFCC10750 :: E1p(Y201A)、KFCC10750 :: E1p(N428A)と命名した。 KFCC10750
菌株を対照群として含む11種の菌株を実施例4と同様の方法で培養して、そこからL−リシンの濃度を分析した(表7)。
菌株を対照群として含む11種の菌株を実施例4と同様の方法で培養して、そこからL−リシンの濃度を分析した(表7)。
その結果、新規変異導入株10種は親菌株に比べてL−リシン生産能が最大17%増加したことを確認した。
実施例11:KCCM10770P由来のE1p変異導入菌株の製作及びL−リシン生産能の比較
コリネバクテリウム・グルタミカムに属する他の菌株において新規変異10種の効果を確認するために、前記実施例7と同様の方法を用いて、L−リシン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカムKCCM10770P(特許文献1)にE1p変異が導入された菌株を製作してKCCM10770P :: E1p(Q432E)、KCCM10770P :: E1p(E190V)、KCCM10770P :: E1p(L438P)、KCCM10770P :: E1p(Q195H)、KCCM10770P :: E1p(P199S)、KCCM10770P :: E1p(K435A)、KCCM10770P :: E1p(Q432A)、KCCM10770P :: E1p(Y418H)、KCCM10770P :: E1p(Y201A)、KCCM10770P :: E1p(N428A)と命
名した。実施例4と同様の方法で培養して、そこからL−リシンの濃度を分析した(表8)。
名した。実施例4と同様の方法で培養して、そこからL−リシンの濃度を分析した(表8)。
その結果、新規変異導入株10種は親菌株に比べてL−リシン生産能が最大17%増加したことを確認した。
実施例12:CJ3P由来のE1p変異導入菌株の製作及びL−リシン生産能の比較
コリネバクテリウム・グルタミカムに属する他の菌株においての効果も確認するために、前記実施例7と同様の方法でL−リシン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカムCJ3P(非特許文献6)にE1p変異が導入された菌株を製作し、CJ3P:: E1p(Q432E)、CJ3P:: E1p(E190V)、CJ3P:: E1p(L438P)、CJ3P:: E1p(Q195H)、CJ3P::E1p(P199S)、CJ3
P:: E1p(K435A)、CJ3P:: E1p(Q432A)、CJ3P:: E1p(
Y418H)、CJ3P:: E1p(Y201A)、CJ3P:: E1p(N428A)と
命名した。実施例4と同様の方法で培養して、そこからL−リシンの濃度を分析した(表9)。
P:: E1p(K435A)、CJ3P:: E1p(Q432A)、CJ3P:: E1p(
Y418H)、CJ3P:: E1p(Y201A)、CJ3P:: E1p(N428A)と
命名した。実施例4と同様の方法で培養して、そこからL−リシンの濃度を分析した(表9)。
その結果、新規変異導入株10種は親菌株に比べてL−リシン生産能が最大19.5%増加したことを確認した。
前記の結果は、新規確保された10種のE1p変異(E1p(Q432E)、E1p(E190V)、E1p(L438P)、E1p(Q195H)、E1p(P199S)、E1p(K435A)、E1p(Q432A)、E1p(Y418H )、E1p(Y201A)、E1p(N428A))がそれぞれL−リシン生産能の増加に優れた効果があることを意味する。
実施例13:KCCM11201P由来のE1p変異導入菌株の製作及びL−バリン生産能の比較
コリネバクテリウム・グルタミカムに属する他のアミノ酸の生産菌株でも選別されたE1p変異10種の効果を確認するために、前記実施例7と同様の方法でL−バリン生産菌株であるコリネバクテリウム・グルタミカムKCCM11201P(特許文献5)にE1p変異が導入された菌株を製作して、KCCM11201P :: E1p(Q432E)、KCCM11201P :: E1p(E190V)、KCCM11201P :: E1p(L438P)、KCCM11201P :: E1p(Q195H) 、KCCM11201P :: E1p(P199S)、KCCM11201P:: E1p(K435A)、KCCM11201P :: E1p(Q432A)、KCCM11201P :: E1p(Y418H)、KCCM11201P :: E1p(Y201A)、KCCM11201P :: E1p(N428A)と命名した。
製作された菌株を評価するために下記に記載したL−バリン生産培地25mLを含有する250mLコーナーバブルフラスコに各菌株を接種して、30℃で72時間、200rpmで振とう培養した。HPLCを用いて、L−バリンの濃度を分析した(表10)。
<バリン生産培地(pH7.2)>
グルコース50g、(NH4)2SO420g、トウモロコシ浸漬液(Corn Steep liquid)20g、KH2PO41g、MgSO4・7H2O0.5g、ビオチン200μg
、CaCO330g(蒸留水1Lあたり)。
グルコース50g、(NH4)2SO420g、トウモロコシ浸漬液(Corn Steep liquid)20g、KH2PO41g、MgSO4・7H2O0.5g、ビオチン200μg
、CaCO330g(蒸留水1Lあたり)。
その結果、新規変異導入株10種は親菌株に比べてL−バリン生産能が最大21%増加したことを確認した。
実施例14:野生型由来のE1p変異導入菌株の製作及びL−バリン生産能の比較
前記実施例7で選別されたE1p変異10種のうち、実施例13で高いL−バリン収率の増加効果を示した4種の変異に対して、バリン生産能を再確認するために、前記実施例7と同様の方法でコリネバクテリウム・グルタミカムATCC13032にE1p変異が導入された菌株を製作し、ATCC13032 :: E1p(E190V)、ATCC13032 :: E1p(L438P)、ATCC13032 :: E1p(Y418H)、ATCC13032 :: E1p(N428A)と命名した。
前記菌株のL−バリン生産能を確認するために、それぞれの菌株にL−バリン生合成過発現ベクターであるpECCG117-DvalS(特許文献2)を電気穿孔法で形質転
換した後、カナマイシン(kanamycin )25mg/Lを含有した選別培地で形質転換菌株
を獲得してATCC13032 :: E1p(E190V)_DvalS、ATCC130
32 :: E1p(L438P)_DvalS、ATCC13032 :: E1p(Y418
H)_DvalS、ATCC13032 :: E1p(N428A)_DvalSと命名した。
換した後、カナマイシン(kanamycin )25mg/Lを含有した選別培地で形質転換菌株
を獲得してATCC13032 :: E1p(E190V)_DvalS、ATCC130
32 :: E1p(L438P)_DvalS、ATCC13032 :: E1p(Y418
H)_DvalS、ATCC13032 :: E1p(N428A)_DvalSと命名した。
前記菌株を実施例13と同様の方法で培養して、そこからL−バリンの濃度を分析した(表11)。
その結果、新規変異導入株4種は、対照群に比べてL−バリン生産能が最大38%増加したことを確認した。
以上の説明から、本発明が属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形で実施されることを理解できるだろう。これに関連し、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり、限定的なものではないものとして理解しなければならない。本発明の範囲は、前記の詳細な説明ではなく、後述する特許請求の範囲の意味及び範囲、そして、その等価概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
Claims (8)
- 配列番号1の190位〜205位のアミノ酸領域又は415位〜440位のアミノ酸領域に少なくとも一つのアミノ酸の置換を含み、
配列番号1の190位〜205位のアミノ酸領域における置換されたアミノ酸が、190位、195位、199位及び201位のアミノ酸からなる群から選択され、
配列番号1の415位〜440位のアミノ酸領域における置換されたアミノ酸が、418位、428位、432位、435位及び438位のアミノ酸からなる群から選択される、
ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体。 - 配列番号1の190位〜205位のアミノ酸領域におけるアミノ酸の置換が、190位でのグルタミン酸からバリンへの置換(E190V)、195位でのグルタミンからヒスチジンへの置換(Q195H)、199位でのプロリンからセリンへの置換(P199S)、及び201位でのチロシンからアラニンへの置換(Y201A)からなる群から選択されるものである、請求項1に記載のピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体。
- 前記配列番号1の415位〜440位のアミノ酸領域におけるアミノ酸の置換が、418位でのチロシンからヒスチジンへの置換(Y418H)、428位でのアスパラギンからアラニンへの置換(N428A)、432位でのグルタミンからグルタミン酸への置換(Q432E)、432位でのグルタミンからアラニンへの置換(Q432A)、435位でのリシンからアラニンへの置換(K435A)、及び438位でのロイシンからプロリンへの置換(L438P)からなる群から選択されるものである、請求項1に記載のピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体。
- 前記ピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体のアミノ酸配列が、配列番号14〜33からなる群から選択される、請求項1に記載のピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体をコードする、ポリヌクレオチド。
- L−アミノ酸を生産するコリネバクテリウム属の微生物であって、該微生物が請求項1〜4のいずれか1項に記載のピルビン酸デヒドロゲナーゼ変異体を含む、微生物。
- 前記微生物が、コリネバクテリウム・グルタミカムである、請求項6に記載の微生物。
- (a)請求項6に記載のコリネバクテリウム属微生物を培地で培養してL−アミノ酸を生産すること、及び
(b)前記培養された微生物又は培地からL−アミノ酸を回収すること
を含む、L−アミノ酸を生産する方法。
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