JP2019187132A - モータ及びブラシレスワイパーモータ - Google Patents

モータ及びブラシレスワイパーモータ Download PDF

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Abstract

【課題】ステータの鉄損を抑制してモータ効率を高めることができるモータ及びブラシレスワイパーモータを提供する。【解決手段】ステータコアの内周面から径方向内側に向かって突出する複数のティース22を有するステータ8と、ティース22に巻回されるコイルと、ステータコアの径方向内側で回転するシャフトと、シャフトに固定され、シャフトの回転軸線を径方向中心とするロータコア32と、ロータコア32の外周面に配置された複数の永久磁石33と、ロータコア32の外周面32bの周方向で隣り合う永久磁石33の間に、径方向外側に向かって突出形成され、永久磁石33の突極当接面が当接された突極と、を備え、ステータ8は、複数の電磁鋼板Ptをシャフトの回転軸線方向に沿って積層してなり、永久磁石33は、軸方向端部33hの少なくとも一方がロータコア32の軸方向端部32cよりも突出している。【選択図】図6

Description

本発明は、モータ及びブラシレスワイパーモータに関するものである。
ブラシレスモータ(以下、単にモータと称することがある)は、コイルが巻回されたティースを有するステータと、ステータの径方向内側に回転自在に設けられたロータと、を備えている。周方向で隣り合うティース間には、スロットが形成される。このスロットを通して各ティースにコイルが巻回される。ステータやロータは、電磁鋼板をシャフトの回転軸線方向(以下、単に軸方向という場合がある)に積層したり、軟磁性粉を加圧成形したりすることにより、形成される。
ステータには、コイルに給電を行うことにより鎖交磁束が形成される。ロータは、シャフトと、このシャフトに外嵌固定される略円柱状のロータコアと、ロータコアに設けられた永久磁石と、を有している。そして、ステータに形成された鎖交磁束とロータコアに設けられた永久磁石との間に磁気的な吸引力や反発力が生じ、ロータが継続的に回転する。
ここで、ロータに永久磁石を配置する方式として、ロータコアの外周面に永久磁石を配置する方式(SPM:Surface Permanent Magnet)がある。このSPM方式のロータにおいて、高トルク化を図るためのさまざまな方法が提案されている。
例えば、ステータにおける軸方向の厚さよりもロータの軸方向の厚さを厚くする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように構成することにより、ロータの永久磁石の磁束が漏れやすい永久磁石の軸方向両端を、ステータの軸方向両端よりも外側に位置させることができる。このため、ロータの有効磁束量が増大し、ステータに形成された鎖交磁束を、ロータの回転力に効率的に寄与させることができる。
また、例えば、ロータコアの外周面において、周方向で隣り合う永久磁石の間に、径方向外側に向かって突出する突極を設けたロータが提案されている(例えば、特許文献2参照)。突極を設けることにより、ロータコアにおいて、ステータのコイルによる鎖交磁束(q軸磁束)が流れやすい方向と、鎖交磁束の流れにくい方向(d軸方向)とが形成される。この結果、ロータコアにリラクタンストルクが発生するので、このリラクタンストルクもロータの回転力に寄与させることができる。
特開2006−333657号公報 特開2002−262533号公報
しかしながら、上述の特許文献1では、永久磁石におけるステータの軸方向両端から突出した箇所の磁束が、このステータの軸方向両端に漏出してしまう。以下、具体的に説明する。
図16は、ステータ108の一部を軸方向からみた平面図である。
図16に示すように、電磁鋼板Ptを積層してステータ108を形成した場合であっても、ステータ108の軸方向両端部108aは軸方向からみて1枚の電磁鋼板Ptである。このため、軸方向外側からステータ108に対して磁束が流れる場合、この磁束に対するステータ108の電気抵抗は小さい。したがって、ステータ108の軸方向両端部108aにおいては、回転軸線方向外側から流れてくる磁束によって渦電流Duが発生しやすく、ステータの鉄損が増大してしまう可能性があった。
図17は、ステータ108を径方向からみた側面図である。
図16に対し、図17に示すように、例えば、電磁鋼板Ptを積層してステータ108を形成した場合、径方向に沿う磁束に対してステータ108の電気抵抗が大きくなる。このため、渦電流Duが発生しにくい。
また、上述の特許文献2のように、ロータコアに突極を設けると、この突極に永久磁石の磁束が漏出されて突極に磁束が形成されてしまう。このため、通常、モータのコギングトルクの次数が「永久磁石の磁極数×ティースの数(スロット数)」の最小公倍数で決定されるところ、この最小公倍数のさらに2倍となってしまう可能性があった。より詳しく、以下に説明する。
図18は、縦軸をロータの表面磁束密度とし、横軸をロータの回転角度としたときの、特許文献2における表面磁束密度の変化を示すグラフである。
図18のX部に示すように、突極に磁束が形成されてこの突極の磁束の変化が大きいことが確認できる。このため、コギングトルクの次数が増大し、ステータの鉄損が増大してしまう可能性があった。
とりわけ、ステータの軸方向両端よりもロータコアの突極及び永久磁石の軸方向両端が突出していると、ステータの軸方向両端に軸方向外側から突極の磁束が流れてしまう。このため、コギングトルクの次数が増大し、ステータの鉄損が増大してしまう可能性があった。
そこで、本発明は、ステータの鉄損を抑制してモータ効率を高めることができるモータ及びブラシレスワイパーモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係るモータは、環状のステータコア、及び前記ステータコアの内周面から径方向内側に向かって突出する複数のティースを有するステータと、前記ティースに巻回されるコイルと、前記ステータコアの径方向内側で回転するシャフトと、前記シャフトに固定され、前記シャフトの回転軸線を径方向中心とするロータコアと、前記ロータコアの外周面に配置された複数の永久磁石と、前記ロータコアの前記外周面の周方向で隣り合う前記永久磁石の間に、径方向外側に向かって突出形成され、前記永久磁石の周方向側面が当接された突極と、を備え、前記ステータは、複数の電磁鋼板を前記シャフトの前記回転軸線方向に沿って積層してなり、前記永久磁石は、前記回転軸線方向の両端のうちの少なくとも一方の端部が前記ロータコアの前記回転軸線方向の端部よりも突出していることを特徴とする。
このように、ステータを、電磁鋼板を軸方向に沿って積層することにより、径方向に沿う方向の突極の磁束に対し、電気抵抗を大きくできる。このため、径方向に沿う方向の突極の磁束に対し、ステータの渦電流を小さくできる。よって、ステータの鉄損を抑制でき、モータ効率を高めることができる。
また、永久磁石の軸方向の両端のうちの少なくとも一方の端部を、ロータコアの端部よりも突出させることにより、永久磁石の一端側の磁束が突極に漏出してしまうことを防止できる。このため、突極により、ステータの軸方向両端のうちの少なくとも一端に大きな渦電流が発生してしまことを抑制できる。よって、ステータの鉄損を抑制でき、モータ効率を高めることができる。
また、ステータの軸方向一端よりも永久磁石の軸方向一端を軸方向外側に突出させれば、ロータの有効磁束量を増大できる。このため、ステータに形成された鎖交磁束を、ロータの回転力に効率的に寄与させることができる。よって、モータ効率を高めることができる。
本発明に係るモータは、前記ステータの前記回転軸線方向の厚さと、前記ロータコアの前記回転軸線方向の厚さとが、同一の厚さであることを特徴とする。
このように構成することで、ステータの両端に、突極の両端の磁束が漏出してしまうことを確実に抑制できる。このため、ステータの鉄損を確実に抑制でき、モータ効率を確実に高めることができる。
本発明に係るモータは、前記ステータの前記回転軸線方向の厚さをTsとし、前記ロータコアの前記回転軸線方向の厚さをTrとし、前記永久磁石の前記回転軸線方向の厚さをTmとしたとき、各前記厚さTs,Tr,Tmは、
Tm>Tr>Ts
を満たすように設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、ステータの両端に、突極の両端の磁束が漏出してしまうことを抑制しつつ、ステータに形成された鎖交磁束を、ロータの回転力に効率的に寄与させることができる。このため、モータ効率をさらに高めることができる。
本発明に係るモータにおいて、前記突極の前記径方向外側の端部における周方向の幅寸法は、電気角で40°以下であることを特徴とする。
このように、突極の電気角を40°以下として、突極の周方向の幅寸法を小さくすることで、q軸方向におけるインダクタンス値を小さくすることができる。
ここで、突極には、ステータに形成された鎖交磁束が通りやすくなるので、突極に当接された永久磁石の周方向側面にも鎖交磁束が通る可能性がある。つまり、永久磁石の周方向側面に減磁界が発生してしまう。しかしながら、突極の電気角を40°以下とすることにより、減磁界を抑えることができる。
本発明に係るモータにおいて、前記突極の前記径方向外側の端部における周方向の幅寸法は、電気角で20°以上であることを特徴とする。
このように構成することで、突極の周方向の幅寸法を電気角で20°以上に確保することで、磁束が突極に集中することによって減磁界が永久磁石の端部に作用しにくくなるという効果を、確実に得ることができる。また、突極の電気角を20°以上40°以下とすることで、高いリラクタンストルクを得ることができ、モータ効率を高めることができる。
本発明に係るモータは、前記突極の前記径方向外側の端面に、前記回転軸線方向に沿って溝部を1つ形成し、前記溝部は、径方向内側に向かうに従って周方向の溝幅が徐々に狭くなるように形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、突極の径方向外側の端面に溝部があることで、突極の径方向外側の端面全体でみたとき、この端面とティースとの間隔を不均一にすることができる。この結果、ロータコアの回転中に、突極がティース間を通過する前後でティースに生じる磁束密度の急激な変化を抑制できる。このため、ロータコアの急激なトルク変動を低減でき、トルクリップルを低下させることができる。
本発明に係るブラシレスワイパーモータは、上記に記載のモータを備えたことを特徴とする。
このように構成することで、ステータの鉄損を抑制してモータ効率を高めることが可能なブラシレスワイパーモータを提供できる。
本発明によれば、ステータを、電磁鋼板を軸方向に沿って積層することにより、径方向に沿う方向の突極の磁束に対し、電気抵抗を大きくできる。このため、径方向に沿う方向の突極の磁束に対し、ステータの渦電流を小さくできる。よって、ステータの鉄損を抑制でき、モータ効率を高めることができる。
また、永久磁石の軸方向の両端のうちの少なくとも一方の端部を、ロータコアの端部よりも突出させることにより、永久磁石の一端側の磁束が突極に漏出してしまうことを防止できる。このため、突極により、ステータの軸方向両端のうちの少なくとも一端に大きな渦電流が発生してしまことを抑制できる。よって、ステータの鉄損を抑制でき、モータ効率を高めることができる。
また、ステータの軸方向一端よりも永久磁石の軸方向一端を軸方向外側に突出させれば、ロータの有効磁束量を増大できる。このため、ステータに形成された鎖交磁束を、ロータの回転力に効率的に寄与させることができる。よって、モータ効率を高めることができる。
本発明の実施形態におけるワイパーモータの斜視図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるステータ及びロータの構成図である。 ステータ及びロータの斜視図である。 図3のA部拡大図である。 本発明の実施形態におけるステータ及びロータの軸方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態における突極の軸方向端部の表面磁束密度の変化を示すグラフである。 本発明の実施形態におけるロータの有効磁束量と従来のロータの有効磁束量とを比較したグラフである。 本発明の実施形態におけるロータのq軸、d軸のインダクタンスを示すグラフであり、従来構造のロータと比較している。 本発明の実施形態におけるロータの回転数の変化を示すグラフであり、従来のIPM構造のロータと比較している。 本発明の実施形態における突極の突極幅ごとのロータのトルクの変化を示すグラフである。 本発明の実施形態における突極の突極幅ごとのロータのリップル率の変化を示すグラフである。 本発明の実施形態における突極の突極幅ごとのロータのコギングの変化を示すグラフである。 本発明の実施形態の変形例におけるステータ及びロータの軸方向に沿う断面図である。 本発明の実施形態の変形例におけるステータ及びロータの軸方向に沿う断面図である。 従来のステータの一部を軸方向からみた平面図である。 従来のステータを径方向からみた側面図である。 従来のロータにおける表面磁束密度の変化を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(ワイパーモータ)
図1は、ワイパーモータ1の斜視図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、ワイパーモータ1は、例えば車両に搭載されるワイパの駆動源となる。ワイパーモータ1は、モータ部2と、モータ部2の回転を減速して出力する減速部3と、モータ部2の駆動制御を行うコントローラ部4と、を備えている。
なお、以下の説明において、単に軸方向という場合は、モータ部2のシャフト31の回転軸線方向をいい、単に周方向という場合は、シャフト31の周方向をいい、単に径方向という場合は、シャフト31の径方向をいうものとする。
(モータ部)
モータ部2は、モータケース5と、モータケース5内に収納されている略円筒状のステータ8と、ステータ8の径方向内側に設けられ、ステータ8に対して回転可能に設けられたロータ9と、を備えている。モータ部2は、ステータ8に電力を供給する際にブラシを必要としない、いわゆるブラシレスモータである。
(モータケース)
モータケース5は、例えばアルミダイキャスト等の放熱性の優れた材料に形成されている。モータケース5は、軸方向に分割可能に構成された第1モータケース6と、第2モータケース7と、からなる。第1モータケース6及び第2モータケース7は、それぞれ有底筒状に形成されている。
第1モータケース6は、底部10が減速部3のギヤケース40と接合されるように、このギヤケース40と一体成形されている。底部10の径方向略中央には、ロータ9のシャフト31を挿通可能な貫通孔10aが形成されている。
また、第1モータケース6の開口部6aに、径方向外側に向かって張り出す外フランジ部16が形成されていると共に、第2モータケース7の開口部7aに、径方向外側に向かって張り出す外フランジ部17が形成されている。これら外フランジ部16,17同士を突き合わせて内部空間を有するモータケース5を形成している。そして、モータケース5の内部空間に、第1モータケース6及び第2モータケース7に内嵌されるようにステータ8が配置されている。
(ステータ)
図3は、ステータ8及びロータ9の構成を示し、軸方向からみた図に相当する。
図2、図3に示すように、ステータ8は、径方向に沿う断面形状が略円形となる筒状のコア部21と、コア部21から径方向内側に向かって突出する複数(例えば、本実施形態では6つ)のティース22と、が一体成形されたステータコア20を有している。
ステータコア20は、複数の電磁鋼板Ptを軸方向に積層することにより形成されている。
ティース22は、コア部21の内周面から径方向に沿って突出するティース本体101と、ティース本体101の径方向内側端から周方向に沿って延びる鍔部102と、が一体成形されたものである。鍔部102は、ティース本体101から周方向両側に延びるように形成されている。そして、周方向で隣り合う鍔部102の間に、スロット19が形成される。
また、コア部21の内周面、及びティース22は、樹脂製のインシュレータ23によって覆われている。このインシュレータ23の上から各ティース22にコイル24が巻回されている。各コイル24は、コントローラ部4からの給電により、ロータ9を回転させるための磁界を生成する。
(ロータ)
図4は、ステータ8及びロータ9の斜視図である。図5は、図3のA部拡大図である。なお、図4では、説明を分かりやすくするために、ステータ8に設けられているインシュレータ23、及びステータ8に巻回されているコイル24の図示を省略する。
図3〜図5に示すように、ロータ9は、ステータ8の径方向内側に微小隙間を介して回転自在に設けられている。ロータ9は、減速部3を構成するウォーム軸44(図2参照)と一体成形されたシャフト31と、シャフト31に外嵌固定されこのシャフト31を軸心(回転軸線)C1とする略円柱状のロータコア32と、ロータコア32の外周面32bに設けられた4つの永久磁石33と、を備えている。
このように、モータ部2において、永久磁石33の磁極数とスロット19(ティース22)の数との比は、2:3である。なお、永久磁石33としては、例えば、フェライト磁石が用いられる。しかしながら、これに限られるものではなく、永久磁石33として、フェライト磁石に代わってネオジムボンド磁石やネオジム焼結磁石を適用することも可能である。
ロータコア32は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層することにより形成されている。なお、ロータコア32は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層して形成する場合に限られるものではなく、例えば、軟磁性粉を加圧成形することにより形成してもよい。
また、ロータコア32の径方向略中央には、軸方向に貫通する貫通孔32aが形成されている。この貫通孔32aに、シャフト31が圧入されている。なお、貫通孔32aに対してシャフト31を挿入とし、接着剤等を用いてシャフト31にロータコア32を外嵌固定してもよい。
さらに、ロータコア32の外周面32bには、4つの突極35が周方向に等間隔で設けられている。突極35は、径方向外側に突出され、かつロータコア32の軸方向全体に延びるように形成されている。突極35の径方向外側で、かつ周方向両側の角部には、丸面取り部35aが形成されている。
また、突極35は、径方向外側端部35tにおける周方向の幅寸法が、電気角θで20°以上40°以下である。なお、突極35の径方向外側端部35tにおける周方向の幅寸法とは、突極35に丸面取り部35aが形成されていないとした場合の周方向の両角部35b(以下、突極35の径方向の角部35bと称する)間の幅寸法をいう。以下の説明では、突極35の径方向外側端部35tにおける周方向の幅寸法を、単に突極35の周方向の幅寸法と称して説明する。
また、突極35は、周方向で対向する両側面35cが平行となるように形成されている。つまり、突極35は、周方向の幅寸法が径方向で均一になるように形成されている。
さらに、突極35の径方向外側端部35tには、周方向略中央に、1つの溝部91が軸方向全体に渡って形成されている。溝部91は、径方向内側に向かうに従って周方向の溝幅が徐々に狭くなるように、略V溝状に形成されている。
このように形成されたロータコア32の外周面32bは、周方向で隣り合う2つの突極35の間が、それぞれ磁石収納部36として構成されている。これら磁石収納部36に、それぞれ永久磁石33が配置され、例えば接着剤等によりロータコア32に固定される。
永久磁石33は、径方向外側の外周面33aの円弧中心Co、及び径方向内側の内周面33bの円弧中心Ciが、シャフト31の軸心C1の位置と一致している。また、突極35の端部35tを通る円の直径と、永久磁石33の外周面33aの直径は、同一である。
永久磁石33の内周面33bは、全体がロータコア32の外周面32bに当接されている。また、永久磁石33の周方向両側面は、径方向内側に位置し、突極35の側面35cに当接された突極当接面33dと、突極当接面33dよりも径方向外側に位置する傾斜面33eと、が滑らかに連結されてなる。突極当接面33dは、円弧面33gを介して内周面33bに滑らかに連結されている。
傾斜面33eは、突極当接面33dの径方向外端から永久磁石33の外周面33aに向かうに従って、漸次突極35から離間するように斜めで、かつ平坦に形成されている。1つの永久磁石33において、周方向両側の傾斜面33eは、永久磁石33の周方向中間部33cとシャフト31の軸心C1とを結ぶ直線Lと平行である。このため、2つの傾斜面33e同士も平行である。
また、永久磁石33は、着磁(磁界)の配向が厚み方向に沿ってパラレル配向となるように着磁されている。そして、周方向に磁極が互い違いになるように、永久磁石33が配置されている。このため、ロータコア32の突極35は、周方向で隣り合う永久磁石33の間、つまり、磁極の境界(極境界)に位置している。
図6は、ステータ8及びロータ9の軸方向に沿う断面図である。
ここで、図6に示すように、ステータ8の軸方向の厚さをTsとし、ロータコア32の軸方向の厚さをTrとし、永久磁石33の軸方向の厚さをTmとしたとき、各厚さTs,Tr,Tmは、
Tm>Tr≒Ts ・・・(1)
を満たすように設定されている。これにより、永久磁石33の軸方向両端部33hは、ロータコア32(突極35)の軸方向両端部32c、及びステータ8の軸方向両端部8aよりも、軸方向外側に突出している。
(減速部)
図1、図2に戻り、減速部3は、モータケース5が取り付けられているギヤケース40と、ギヤケース40内に収納されるウォーム減速機構41と、を備えている。ギヤケース40は、例えばアルミダイキャスト等の放熱性の優れた材料により形成されている。ギヤケース40は、一面に開口部40aを有する箱状に形成されており、内部にウォーム減速機構41を収容するギヤ収容部42を有する。また、ギヤケース40の側壁40bには、第1モータケース6が一体成形されている箇所に、この第1モータケース6の貫通孔10aとギヤ収容部42とを連通する開口部43が形成されている。
また、ギヤケース40の底壁40cには、略円筒状の軸受ボス49が突設されている。軸受ボス49は、ウォーム減速機構41の出力軸48を回転自在に支持するためのものであり、内周面に不図示の滑り軸受が設けられている。さらに、軸受ボス49の先端内周縁には、不図示のOリングが装着されている。これにより、軸受ボス49を介して外部から内部に塵埃や水が侵入してしまうことが防止される。また、軸受ボス49の外周面には、複数のリブ52が設けられている。これにより、軸受ボス49の剛性が確保されている。
ギヤ収容部42に収容されたウォーム減速機構41は、ウォーム軸44と、ウォーム軸44に噛合されるウォームホイール45と、により構成されている。ウォーム軸44は、モータ部2のシャフト31と同軸上に配置されている。そして、ウォーム軸44は、両端がギヤケース40に設けられた軸受46,47によって回転自在に支持されている。ウォーム軸44のモータ部2側の端部は、軸受46を介してギヤケース40の開口部43に至るまで突出している。この突出したウォーム軸44の端部とモータ部2のシャフト31との端部が接合され、ウォーム軸44とシャフト31とが一体化されている。なお、ウォーム軸44とシャフト31は、1つの母材からウォーム軸部分とシャフト部分とを成形することにより一体として形成してもよい。
ウォーム軸44に噛合されるウォームホイール45には、このウォームホイール45の径方向中央に出力軸48が設けられている。出力軸48は、ウォームホイール45の回転軸線方向と同軸上に配置されており、ギヤケース40の軸受ボス49を介してギヤケース40の外部に突出している。出力軸48の突出した先端には、不図示の電装品と接続可能なスプライン48aが形成されている。
また、ウォームホイール45の径方向中央には、出力軸48が突出されている側とは反対側に、不図示のセンサマグネットが設けられている。このセンサマグネットは、ウォームホイール45の回転位置を検出する回転位置検出部60の一方を構成している。この回転位置検出部60の他方を構成する磁気検出素子61は、ウォームホイール45のセンサマグネット側(ギヤケース40の開口部40a側)でウォームホイール45と対向配置されているコントローラ部4に設けられている。
(コントローラ部)
モータ部2の駆動制御を行うコントローラ部4は、磁気検出素子61が実装されたコントローラ基板62と、ギヤケース40の開口部40aを閉塞するように設けられたカバー63と、を有している。そして、コントローラ基板62が、ウォームホイール45のセンサマグネット側(ギヤケース40の開口部40a側)に対向配置されている。
コントローラ基板62は、いわゆるエポキシ基板に複数の導電性のパターン(不図示)が形成されたものである。コントローラ基板62には、モータ部2のステータコア20から引き出されたコイル24の端末部が接続されているとともに、カバー63に設けられたコネクタ11の端子(不図示)が電気的に接続されている。また、コントローラ基板62には、磁気検出素子61の他に、コイル24に供給する電流を制御するFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)等のスイッチング素子からなるパワーモジュール(不図示)が実装されている。さらに、コントローラ基板62には、このコントローラ基板62に印加される電圧の平滑化を行うコンデンサ(不図示)等が実装されている。
このように構成されたコントローラ基板62を覆うカバー63は、樹脂により形成されている。また、カバー63は、若干外側に膨出するように形成されている。そして、カバー63の内面側は、コントローラ基板62等を収容するコントローラ収容部56とされている。
また、カバー63の外周部に、コネクタ11が一体成形されている。このコネクタ11は、不図示の外部電源から延びるコネクタ11と嵌着可能に形成されている。そして、コネクタ11の端子に、コントローラ基板62が電気的に接続されている。これにより、外部電源の電力がコントローラ基板62に供給される。
さらに、カバー63の開口縁には、ギヤケース40の側壁40bの端部と嵌め合わされる嵌合部81が突出形成されている。嵌合部81は、カバー63の開口縁に沿う2つの壁81a,81bにより構成されている。そして、これら2つの壁81a,81bの間に、ギヤケース40の側壁40bの端部が挿入(嵌め合い)される。これにより、ギヤケース40とカバー63との間にラビリンス部83が形成される。このラビリンス部83によって、ギヤケース40とカバー63との間から塵埃や水が浸入してしまうことが防止される。なお、ギヤケース40とカバー63との固定は、不図示のボルトを締結することにより行われる。
(ワイパーモータの動作)
次に、ワイパーモータ1の動作について説明する。
ワイパーモータ1は、コネクタ11を介してコントローラ基板62に供給された電力が、不図示のパワーモジュールを介してモータ部2の各コイル24に選択的に供給される。すると、ステータ8(ティース22)に所定の鎖交磁束が形成され、この鎖交磁束とロータ9の永久磁石33により形成される有効磁束との間で磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、ロータ9が継続的に回転する。
ロータ9が回転すると、シャフト31と一体化されているウォーム軸44が回転し、さらにウォーム軸44に噛合されているウォームホイール45が回転する。そして、ウォームホイール45に連結されている出力軸48が回転し、所望の電装品(例えば、車両に搭載されるワイパ駆動装置)が駆動する。
また、コントローラ基板62に実装されている磁気検出素子61によって検出されたウォームホイール45の回転位置検出結果は、信号として不図示の外部機器に出力される。不図示の外部機器は、ウォームホイール45の回転位置検出信号に基づいて、不図示のパワーモジュールのスイッチング素子等の切替えタイミングが制御され、モータ部2の駆動制御が行われる。なお、パワーモジュールの駆動信号の出力やモータ部2の駆動制御は、コントローラ部4で行われていても良い。
(ロータの作用、効果)
次に、ロータ9の作用、効果について説明する。
ここで、ロータ9は、ロータコア32の外周面32bに、永久磁石33を配置した、いわゆるSPM(Surface Permanent Magnet)方式のロータである。このため、d軸方向のインダクタンス値を小さくすることができる。これに加え、ロータ9は、周方向で隣り合う永久磁石33間に突極35が設けられている。この結果、ステータ8の鎖交磁束によるq軸方向のインダクタンス値を突極35が無い場合と比較して大きくできる。よって、d軸方向とq軸方向とのリラクタンストルクの差も利用してロータ9が回転される。
このように、突極35を設けることにより、リラクタンストルクをロータ9の回転トルクに寄与できる一方、突極35には、永久磁石33の磁束が漏出してしまう。このため、突極35にも磁束が形成される。
ところで、ステータ8のステータコア20は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層することにより形成されている。このため、突極35の磁束のうち、径方向に沿ってステータコア20に流れる磁束に対して電気抵抗を大きくできる。よって、径方向に沿う方向の突極の磁束に対し、ステータコア20の渦電流を小さくできる。
また、ステータ8の軸方向の厚さTs、ロータコア32の軸方向の厚さTr、及び永久磁石33の軸方向の厚さTmは、上記式(1)を満たすように設定されている。このため、ステータコア20の軸方向両端から突極35が軸方向外側に突出しない。よって、突極35の軸方向両端の磁束がステータコア20の軸方向両端に向かって流れてしまうことを抑制できる。
図7は、縦軸をロータ9の突極35における軸方向端部35h(図4参照)の表面磁束密度とし、横軸をロータ9の回転角度としたときの、突極35の軸方向端部35hの表面磁束密度の変化を示すグラフである。
図7のB部に示すように、突極35の軸方向端部35hでは、この軸方向端部35hによる磁束の変化が抑制されることが確認できる。このため、モータ部2のコギングトルクの次数を減少でき、ステータ8の鉄損を低減できる。
上記式(1)を満たすことにより、永久磁石33の軸方向両端部33hは、ロータコア32(突極35)の軸方向両端部32c、及びステータ8の軸方向両端部8aよりも、軸方向外側に突出する。このため、ロータ9の有効磁束量を増大できる。
図8は、従来のロータの有効磁束量[μWb]と本実施形態のロータ9の有効磁束量[μWb]とを比較したグラフである。なお、図8において、従来のロータとは、ステータ8の軸方向の厚さと永久磁石33の軸方向の厚さとが同一であり、ステータ8の軸方向両端部8aから永久磁石33の軸方向両端部33hが突出されていないものをいう。
図8に示すように、従来と比較して本実施形態のロータ9の有効磁束量が増大されていることが確認できる。このため、ステータ8に形成された鎖交磁束を、ロータ9の回転力に効率的に寄与させることができ、モータ部2のモータ効率を高めることができる。
また、ロータ9の突極35には、端部35tに溝部91が形成されている。これにより、突極35の端部35tの全体でみたとき、この端部35tとステータ8のティース22(鍔部102)との間隔を不均一にできる。すなわち、突極35の端部35tとティース22との間の間隔は、溝部91が形成されている箇所では大きくなるが、溝部91が形成されていない箇所では小さくなる。この結果、ロータ9の回転中に突極35がティース22間を通過する前後でティース22(鍔部102)に生じる磁束密度の急激な上昇を抑制できる。
また、ロータコア32の突極35は、周方向の幅寸法が電気角θで20°以上40°以下となるように形成されている。このように、突極35の周方向の幅寸法を電気角θで40°以下に設定することで、q軸方向におけるインダクタンス値を小さくすることができる。これにより、減磁界を抑えるとともに、高いリラクタンストルクを得ることができる。以下、より具体的に説明する。
図9は、ロータ9のq軸、d軸のインダクタンスLq、Ld[mH]を示すグラフであり、本実施形態のロータ9と、従来構造のロータとを比較している。なお、ここでいう従来構造とは、ロータコアに複数形成したスリット内に永久磁石を配置した、いわゆるIPM(Interior Permanent Magnet)モータのロータの構造である。
同図に示すように、従来構造と比較して、本実施形態のロータ9は、q軸、d軸とも、インダクタンス値が小さくなっていることが確認できる。
図10は、縦軸をロータ9の回転数[rpm]とし、横軸をロータ9のトルク[N・m]としたときのロータ9の回転数の変化を示すグラフである。より具体的には、図10は、ロータ9に進角通電と広角通電とを行った場合の、トルク[N・m]と回転数[rpm]との関係を示すグラフであり、本実施形態のロータ9と、従来のIPM構造のロータとを比較している。
同図に示すように、従来構造と比較して、本実施形態のロータ9は、より高いトルク、回転数を発生していることが確認できる。
図11は、縦軸をロータ9のトルク[N・m]とし、横軸をロータコア32に設けられた突極35の突極幅[mm]としたときのロータ9のトルクの変化を示すグラフである。より具体的には、図11は、突極35の周方向の幅寸法(電気角θ)を異ならせた場合に、本実施形態のロータ9で発生するトルクを示すグラフである。
図12は、縦軸をロータ9のリップル率[%]とし、横軸をロータコア32の突極35の突極幅[mm]としたときのロータ9のリップル率の変化を示すグラフである。より具体的には、図12は、突極35の周方向の幅寸法を異ならせた場合に、本実施形態のロータ9で発生するリップル率を示すグラフである。
図13は、縦軸をロータ9のコギング[mN・m]とし、横軸をロータコア32の突極35の突極幅[mm]としたときのロータ9のコギングの変化を示すグラフである。より具体的には、図13は、突極35の周方向の幅寸法を異ならせた場合に、本実施形態のロータ9で発生するコギングを示すグラフである。
図11〜図13に示すように、本実施形態のロータ9は、突極35の周方向の幅寸法が3mm(電気角θ=20°)〜5mm(電気角θ=40°)であるときに、高いリラクタンストルクを得ることができる。また、モータ部2のリップル率及びコギングトルクを抑制できていることが確認できる。
このように、突極35の電気角θを40°以下に設定して、周方向における突極35の周方向の幅寸法を小さくすることで、q軸方向におけるインダクタンス値を小さくすることができ、減磁界を抑えることができる。また、突極35の電気角θを20°以上として周方向の幅寸法を一定以上に確保することによって、磁束が突極35に集中することで、減磁界が永久磁石33の端部33sに作用しにくくなるという効果を、確実に得ることができる。また、突極35の電気角θを20°以上40°以下に設定することで、高いリラクタンストルクを得ることができる。
また、ロータ9に、希土類磁石ではなく永久磁石33を用いることで、永久磁石33の径方向寸法を大きくしても、磁石使用量増加にともなうコスト上昇を抑えることができる。
さらに、1つの永久磁石33において、周方向両側の傾斜面33eは、永久磁石33の周方向中間部33cとシャフト31の軸心C1とを結ぶ直線Lと平行である。このため、2つの傾斜面33e同士も平行である。このように構成することで、永久磁石33の製造を容易化でき、永久磁石33のコストを低減することができる。より具体的には、平行な2つの傾斜面33eを対向する2辺とした材料から永久磁石33を成形することができ、永久磁石33の製造コストを低減できる。
また、突極35は、周方向で対向する両側面35cが平行となるように形成されている。つまり、突極35は、周方向の幅寸法が径方向で均一になるように形成されている。このため、例えば、突極35が回転軸線方向からみて台形の場合と比較して、突極35を流れる磁束の飽和を抑えることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、モータとして、ワイパーモータ1を例に挙げたが、本発明に係るモータは、ワイパーモータ1以外にも、車両に搭載される電装品(例えば、パワーウインドウ、サンルーフ、電動シート等)の駆動源となるものや、その他のさまざまな用途に使用することができる。
また、上述の実施形態では、突極35の径方向外側の端部35tには、周方向略中央に、1つの溝部91が軸方向全体に渡って形成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、突極35の端部35tに、2つ以上の溝部91を形成してもよい。
また、溝部91は、径方向内側に向かうに従って周方向の溝幅が徐々に狭くなるように、略V溝状に形成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、溝部91は、径方向内側に向かうに従って周方向の溝幅が徐々に狭くなるように形成されていればよく、例えば、溝部91を略U字状に形成してもよい。
また、永久磁石33に形成された傾斜面33eは、突極当接面33dの径方向外端から永久磁石33の外周面33aに向かうに従って、漸次突極35から離間するように斜めで、かつ平坦に形成されている場合について説明した。しかしながら、傾斜面33eは、突極当接面33dの径方向外端から永久磁石33の外周面33aに向かうに従って、漸次突極35から離間するように形成されていればよい。例えば、傾斜面33eを湾曲状に形成してもよい。
また、上述の実施形態では、ステータ8の軸方向の厚さTs、ロータコア32の軸方向の厚さTr、及び永久磁石33の軸方向の厚さTmが、上記式(1)を満たすように設定されている場合について説明した。そして、永久磁石33の軸方向両端部33hは、ロータコア32(突極35)の軸方向両端部32c、及びステータ8の軸方向両端部8aよりも、軸方向外側に突出している場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、図14に示すように、永久磁石33の軸方向両端部33hのうち、少なくとも一方の端部33hが、ステータ8の軸方向両端部8aから突出していればよい。
また、ステータ8の軸方向の厚さTs、及びロータコア32の軸方向の厚さTrは、上記式(1)のように、ほぼ同じ厚さでなく、
Tr>Ts ・・・(2)
を満たすように設定されていてもよい。
すなわち、図15に示すように、ステータ8の軸方向の厚さTs、ロータコア32の軸方向の厚さTr、及び永久磁石33の軸方向の厚さTmは、
Tm>Tr>Ts ・・・(3)
を満たすように設定されていてもよい。
このように構成された場合であっても、突極35の軸方向端部35hから永久磁石33の軸方向端部33hが軸方向外側に突出されるとともに、ステータ8の軸方向端部8aから永久磁石33の軸方向端部33hが軸方向外側に突出される。このため、前述の実施形態と同様の効果を奏する。
1…ワイパーモータ(ブラシレスワイパーモータ)、2…モータ部(モータ)、8…ステータ、8a,32c,33h…端部、20…ステータコア、22…ティース、24…コイル、31…シャフト、32…ロータコア、32b…外周面、33…永久磁石、33d…突極当接面(周方向側面)、突極当接面33d、35…突極、91…溝部、91a…底部、C1…軸心(回転軸線)、H1…溝深さ、Pt…電磁鋼板、θ…電気角

Claims (7)

  1. 環状のステータコア、及び前記ステータコアの内周面から径方向内側に向かって突出する複数のティースを有するステータと、
    前記ティースに巻回されるコイルと、
    前記ステータコアの径方向内側で回転するシャフトと、
    前記シャフトに固定され、前記シャフトの回転軸線を径方向中心とするロータコアと、
    前記ロータコアの外周面に配置された複数の永久磁石と、
    前記ロータコアの前記外周面の周方向で隣り合う前記永久磁石の間に、径方向外側に向かって突出形成され、前記永久磁石の周方向側面が当接された突極と、
    を備え、
    前記ステータは、複数の電磁鋼板を前記シャフトの前記回転軸線方向に沿って積層してなり、
    前記永久磁石は、前記回転軸線方向の両端のうちの少なくとも一方の端部が前記ロータコアの前記回転軸線方向の端部よりも突出している
    ことを特徴とするモータ。
  2. 前記ステータの前記回転軸線方向の厚さと、前記ロータコアの前記回転軸線方向の厚さとが、同一の厚さである
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ステータの前記回転軸線方向の厚さをTsとし、前記ロータコアの前記回転軸線方向の厚さをTrとし、前記永久磁石の前記回転軸線方向の厚さをTmとしたとき、
    各前記厚さTs,Tr,Tmは、
    Tm>Tr>Ts
    を満たすように設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  4. 前記突極の前記径方向外側の端部における周方向の幅寸法は、電気角で40°以下である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のモータ。
  5. 前記突極の前記径方向外側の端部における周方向の幅寸法は、電気角で20°以上である
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のモータ。
  6. 前記突極の前記径方向外側の端面に、前記回転軸線方向に沿って溝部を1つ形成し、
    前記溝部は、径方向内側に向かうに従って周方向の溝幅が徐々に狭くなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のモータ。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のモータを備えたことを特徴とするブラシレスワイパーモータ。
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