JP2000333429A - 無刷子電動機およびその製造方法 - Google Patents

無刷子電動機およびその製造方法

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JP2000333429A
JP2000333429A JP2000125764A JP2000125764A JP2000333429A JP 2000333429 A JP2000333429 A JP 2000333429A JP 2000125764 A JP2000125764 A JP 2000125764A JP 2000125764 A JP2000125764 A JP 2000125764A JP 2000333429 A JP2000333429 A JP 2000333429A
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magnet
brushless motor
sintered
anisotropic
magnet rotor
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JP2000125764A
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Masayuki Takada
昌亨 高田
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Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動機の軸方向長さが長くても、焼結極異方
性磁石を使用でき、高品質を確保するとともに、低コス
トで低振動・高出力・高効率を実現できる無刷子電動機
を提供することを目的とする。 【解決手段】 磁極表示マーク6を設け、この磁極表示
マーク6を合わせて軸方向に平坦面9にて積み重ねて磁
石回転子10を構成することによって、焼結極異方性磁
石の軸方向長さを寸法精度を損ねることなく長くでき、
磁石回転子10の重量アンバランス量の増加を抑制で
き、鎖交磁束が確実な正弦波であり、磁束量を大幅に増
加できるので、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にルームエアコ
ンや給湯機や換気扇などの送風ファン駆動源として用い
られる小型電動機の一種である無刷子電動機およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の無刷子電動機は、低コス
ト化、部品点数・加工工数の削減を実現した上で高品
質、高出力および高効率化が強く要求されている。無刷
子電動機の高出力および高効率化は、固定子は磁気飽和
限界までスロット面積を拡げるとともに、高密度実装巻
線により実現し、また、回転子は磁束密度の高い磁石を
使用することにより対処されている。さらに、最近では
多極化することによって高効率化を実現している。
【0003】磁石は形状面からはリング型磁石とセグメ
ント型磁石に区分され、セグメント型磁石の方が磁束密
度は高い。また、磁性粉体を金型内で成型するときに磁
場をかけて配向するか、磁場をかけないで配向しないか
によって、異方性磁石、等方性磁石に区分され、磁場を
かけて得られる異方性磁石には、磁場配向によってラジ
アル異方性磁石と極異方性磁石に区分され、極異方性磁
石はラジアル異方性磁石よりも20%程度磁束密度が高
く、着磁波形は正弦波となるので、低振動化、高出力お
よび高効率化には極異方性磁石が用いられるようになっ
てきた。
【0004】従来、この種の無刷子電動機について、図
16および図17を参照しながら説明する。
【0005】図に示すように、固定子54は、6つのス
ロットを有する固定子鉄心51を一体成形あるいは軸方
向からの挟み込みによりインシュレータ52にて絶縁
し、電機子巻線53を直接巻装して構成され、磁石回転
子55は、シャフト56を圧入した回転子鉄心57に4
枚のフェライト異方性セグメント磁石58を貼り付け、
フェライト異方性セグメント磁石58の軸方向長さは固
定子鉄心51の軸方向長さ以上と構成され、59は磁石
回転子55の磁極位置を検出するための位置検出素子で
あるホール素子60を搭載したプリント基板であり、ホ
ール素子60はフェライト異方性セグメント磁石58の
漏れ磁束を検出する構成であった。しかし、このような
6スロット4極の無刷子電動機では、極端な高効率化は
できないため、固定子鉄心51のスロット数を6スロッ
トから9スロットあるいは12スロットにし、磁石回転
子55の極数を4極から8極にすることによって、高効
率化する構成が提案されてきている。しかしながら、磁
石回転子55の極数を4極から8極に増やすことによっ
て、磁石回転子55の加工工数は2倍になってしまうた
め、コスト高となるので、リング型磁石である極異方性
磁石の採用が増えてきている。中でも、プラスチックフ
ェライト極異方性磁石の採用が増えてきているが、プラ
スチックフェライト極異方性磁石では減磁耐力が劣化す
るうえ、高出力および高効率化が困難であるため、フェ
ライト焼結極異方性磁石が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このフェライト焼結極
異方性磁石など焼結リング型磁石は、軸方向長さが38
mmを超えるものは、成型プレスのストロークおよび耐
圧力の関係で製造できないため、高出力および高効率化
のためには、磁石外径を大きくするとともに固定子鉄心
外径を大きくして対応しているため、電動機が大きくな
り、コスト高になるという課題があった。また、無刷子
電動機を搭載する電気機器の寸法等の制約から大径化で
きない場合があるという課題があった。また、軸方向長
さが23mmを超えるものは、通常の機械式プレスでは
製造できないため、油圧プレスにて製造するので、生産
タクトが約3倍となり、コスト高となるという課題があ
り、また、軸方向長さが長くなると軸方向の磁性粉体の
密度分布にバラツキが生じて割れやすくなり、コスト高
となるという課題があり、低コストで電動機外径を大き
くすることなく、高出力・高効率が実現できる無刷子電
動機が要求されている。
【0007】また、焼結極異方性磁石は磁場配向しなが
ら圧縮しているため、成型時に磁石の軸方向において上
側は5%〜10%程度磁束密度が低くなるので、無刷子
電動機の構成によっては、軸方向の振動が発生するとい
う課題があり、磁石の軸方向の磁束密度分布が軸方向中
心を境に対称になり、軸方向の振動が抑制できる無刷子
電動機が要求されている。
【0008】また、プリント基板59を電動機内部に内
蔵し、ホール素子60を用いて磁石回転子55の磁極位
置を検出する場合、磁石の軸方向長さは固定子鉄心51
に巻装された電機子巻線53の軸方向長さ以上とする必
要があり、前述した軸方向長さが38mmを超える磁石
が必要となるという課題があった。
【0009】なお、極異方性磁石の軸方向への積層につ
いては、各種産業機器に用いられるACサーボモータに
おいて、コギングトルクを低減するために、極異方性磁
石を軸方向に複数個に分割して磁極をずらしたあと着磁
して、みかけのスキュー着磁をしたACサーボモータ
(特開平8−340652号公報参照)の構成が開示さ
れているが、その目的はコギングトルクの低減であり、
この構成をそのまま送風ファン駆動源用の無刷子電動機
に適用した場合、実際の誘起電圧位相とホール素子60
の検出した磁石回転子55の位置ズレを生じることから
効率が極端に劣化したり、トルクリップルが増大するな
どの課題があった。また、フェライト焼結極異方性磁石
は磁性粉体を金型内に充填し、磁場をかけて配向しなが
ら、軸方向に3分の1程度まで圧縮した成型体を脱磁
し、焼成し、寸法精度を確保するために、外径・軸方向
端面を研磨して製造されているため、開示されたように
磁極の極間に線を設けることは実際にはできない。さら
に、凹凸を設けて勘合させて積み重ねることも容易に考
えられるが、焼成時の収縮にバラツキが生じるので、積
み重ねた磁石の間に大きな隙間を生じるなど、確実に磁
極を合わせて積み重ねることは困難であるという課題が
あった。また、研磨された焼結極異方性磁石とシャフト
の固定は、ACサーボモータでは焼結極異方性磁石の内
径をさらに研磨して、シャフトに接着固定している。こ
こで、焼結極異方性磁石の内径研磨は加工が困難である
ため、コストが異常に高くなるという課題があり、磁石
の内径研磨を施さなくてもシャフトに磁石を固定でき、
低コストで高出力・高効率の無刷子電動機が要求されて
いる。
【0010】また、ホール素子60などの位置検出素子
を搭載したプリント基板59を電動機内部に内蔵する無
刷子電動機において、固定子鉄心51の軸方向長さに関
係なく、電機子巻線53が固定子鉄心51よりも軸方向
に突出する長さは変わらないために、固定子鉄心51の
軸方向長さが短い場合、磁石の軸方向長さに対する固定
子鉄心51の軸方向長さの比率が大きくなるため、固定
子鉄心51が磁気飽和し、誘起電圧に歪みが生じて、誘
起電圧位相とホール素子60によって検出した位置検出
信号の位相がずれ、効率の劣化や振動が大きくなるとい
う課題があり、固定子鉄心の軸方向長さが短く、ホール
素子を内蔵するために磁石の軸方向長さを長くしても磁
気飽和などの影響が無く、効率の劣化および振動の抑制
ができる無刷子電動機が要求されている。
【0011】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、電動機の軸方向長さが長くても、ホール
素子などの位置検出素子を搭載したプリント基板を電動
機内部に内蔵でき、高品質を確保するとともに、焼結極
異方性磁石を使用した低コストで低振動・高出力・高効
率を実現できる無刷子電動機を提供することを第1の目
的とする。
【0012】また、固定子鉄心の軸方向長さが短くて
も、ホール素子などの位置検出素子を搭載したプリント
基板を電動機内部に内蔵できるとともに、低コストで、
出力・効率を高め、磁気飽和による振動の発生を抑制す
ることのできる無刷子電動機を提供することを第2の目
的とする。
【0013】また、高品質を確保するとともに、極異方
性磁石の軸方向長さを長く構成し、低コストで低振動・
高出力・高効率を実現できる無刷子電動機の製造方法を
提供することを第3の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の無刷子電動機は
上記第1の目的を達成するために第1の手段は、固定子
鉄心に電機子巻線を巻装した固定子と、極異方性磁石を
用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であって、前記
磁石回転子は複数段の焼結極異方性磁石を磁極表示マー
クを合わせて軸方向に平坦面にて積み重ねて構成された
ことを特徴とする無刷子電動機の構成としたものであ
る。
【0015】これにより、焼結極異方性磁石の軸方向長
さを長く構成できるので、低振動、高出力、高効率の無
刷子電動機が得られる。
【0016】また、上記第1の目的を達成するために、
第2の手段は、固定子鉄心に電機子巻線を巻装した固定
子と、極異方性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子
電動機であって、前記磁石回転子は複数段の焼結極異方
性磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ねて
構成され、前記磁極表示マークは軸方向端面角に形成さ
れたことを特徴とする無刷子電動機の構成としたもので
ある。
【0017】これにより、高品質を確保でき、磁極合わ
せが容易になることによって、加工工数の削減ができ、
安価で、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機が得ら
れる。
【0018】また、上記第1の目的を達成するために、
第3の手段は、固定子鉄心に電機子巻線を巻装した固定
子と、極異方性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子
電動機であって、前記磁石回転子は複数段の焼結極異方
性磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ねて
構成され、前記磁極表示マークは磁極中心部に設けたこ
とを特徴とする無刷子電動機の構成としたものである。
【0019】これにより、磁石の磁性粉体の密度低下が
抑制できることによって、磁石の安定生産ができるとと
もに、高品質を確保でき、安価で低振動、高出力、高効
率の無刷子電動機が得られる。
【0020】また、上記第1の目的を達成するために、
第4の手段は、固定子鉄心に電機子巻線を巻装した固定
子と、極異方性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子
電動機であって、前記磁石回転子は複数段の焼結極異方
性磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ねて
構成され、前記磁極表示マークは曲面にて形成されたく
ぼみ状マークとしたことを特徴とする無刷子電動機の構
成としたものである。
【0021】これにより、磁石の磁性粉体の密度低下が
抑制できることによって、磁石の安定生産ができるとと
もに、高品質を確保でき、部品点数および加工工数の削
減ができ、安価で低振動、高出力、高効率の無刷子電動
機が得られる。
【0022】また、上記第1の目的を達成するために、
第5の手段は、磁石回転子は複数段の焼結極異方性磁石
を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ね、シャフ
トに樹脂で一体成型にて構成されたことを特徴とする無
刷子電動機の構成としたものである。
【0023】これにより、磁石が安価に安定生産ができ
るとともに、高品質を確保でき、部品点数の削減がで
き、さらに作業時間の削減ができ、より安価で、低振
動、高出力、高効率の無刷子電動機が得られる。
【0024】また、上記第1の目的を達成するために、
第6の手段は、磁極表示マークは同一面上に2カ所18
0度等配で設けたことを特徴とする無刷子電動機の構成
としたものである。
【0025】これにより、磁石の安定生産ができるとと
もに、高品質を確保でき、部品点数の削減ができ、さら
に磁石の磁極合わせが短時間ででき、より安価で、低振
動、高出力、高効率の無刷子電動機が得られる。
【0026】また、上記第1の目的を達成するために、
第7の手段は、1つの磁石の軸方向長さを23mm以下
としたことを特徴とする無刷子電動機の構成としたもの
である。
【0027】これにより、磁石の安定生産が低コストで
できるとともに、高品質を確保でき、さらに安価で低振
動、高出力、高効率の無刷子電動機が得られる。
【0028】また、上記第1の目的を達成するために、
第8の手段は、磁石回転子の軸方向長さを38mm以上
としたことを特徴とする無刷子電動機の構成としたもの
である。
【0029】これにより、低振動、高出力、高効率の無
刷子電動機が得られる。
【0030】また、上記第1の目的を達成するために、
第9の手段は、磁石回転子は2段に積み重ねられた焼結
極異方性磁石によって構成され、焼結極異方性磁石の高
磁束側軸方向端面を重ね合わせたことを特徴とする無刷
子電動機の構成としたものである。
【0031】これにより、軸方向の振動が抑制され、低
振動、高出力、高効率の無刷子電動機が得られる。
【0032】また、上記第2の目的を達成するために、
第10の手段は、磁石回転子は焼結極異方性磁石を焼結
ラジアル異方性リング型磁石にて軸方向に挟み込んで構
成したことを特徴とする無刷子電動機の構成としたもの
である。
【0033】これにより、出力および効率を高めること
ができるとともに、磁気飽和の抑制によって振動を抑え
ることのできる安価な無刷子電動機が得られる。
【0034】また、上記第2の目的を達成するために、
第11の手段は、磁石回転子は焼結極異方性磁石を焼結
等方性リング型磁石にて軸方向に挟み込んで構成したこ
とを特徴とする無刷子電動機の構成としたものである。
【0035】これにより、出力および効率を高めること
ができるとともに、磁気飽和の抑制によって振動を抑え
ることができ、より安価な無刷子電動機が得られる。
【0036】また、上記第2の目的を達成するために、
第12の手段は、焼結極異方性磁石の軸方向長さは固定
子鉄心の軸方向長さ以上としたことを特徴とする無刷子
電動機の構成としたものである。
【0037】これにより、出力および効率をより高める
ことができるとともに、磁気飽和の抑制によって振動を
抑えることのできる安価な無刷子電動機が得られる。
【0038】また、上記第2の目的を達成するために、
第13の手段は、磁石回転子は少なくとも2種類以上の
焼結リング型磁石を、シャフトに樹脂で一体成型して構
成したことを特徴とする無刷子電動機の構成としたもの
である。
【0039】これにより、出力および効率を高めること
ができるとともに、磁気飽和の抑制によって振動を抑え
ることができ、低コストの無刷子電動機が得られる。
【0040】また、上記第2の目的を達成するために、
第14の手段は、焼結極異方性磁石を挟み込む焼結リン
グ型磁石の内径は、焼結極異方性磁石の内径よりも大き
くしたことを特徴とする無刷子電動機の構成としたもの
である。
【0041】これにより、出力および効率を高めること
ができるとともに、磁気飽和の抑制によって振動を抑え
ることができ、必要最小限の磁石材の量とすることがで
きるので、より低コストの無刷子電動機が得られる。
【0042】また、上記第2の目的を達成するために、
第15の手段は、磁石回転子の着磁は外周側正弦波着磁
したことを特徴する無刷子電動機の構成としたものであ
る。
【0043】これにより、出力および効率を高めること
ができるとともに、磁気飽和の抑制および鎖交磁束の正
弦波化によって振動を抑えることのできる安価な無刷子
電動機が得られる。
【0044】また、上記第2の目的を達成するために、
第16の手段は、磁石回転子の着磁は焼結等方性リング
磁石の軸方向端面のどちらか一方に面着磁を施した後、
外周側着磁したことを特徴とする無刷子電動機の構成と
したものである。
【0045】これにより、より安価で、低振動、出力お
よび効率を高め、ホール素子による位置検出が確実にで
きる無刷子電動機が得られる。
【0046】また、上記第3の目的を達成するために、
第17の手段は、電機子巻線を有する固定子と、極異方
性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
性磁石の極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数段積
み重ねたことを特徴とする無刷子電動機の製造方法とし
たものである。
【0047】これにより、容易に極異方性磁石の軸方向
長さが長くでき、安価で、低振動、高出力、高効率の無
刷子電動機の製造方法が得られる。
【0048】また、上記第3の目的を達成するために、
第18の手段は、電機子巻線を有する固定子と、極異方
性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
性磁石の極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数段積
み重ねた後、非磁性金型内にシャフトと積み重ねられた
磁石をセットし、樹脂を金型内に注入し、シャフトと磁
石を固定したことを特徴とする無刷子電動機の製造方法
としたものである。
【0049】これにより、容易に極異方性磁石の軸方向
長さが長い磁石回転子ができ、低コストで、低振動、高
出力、高効率の無刷子電動機の製造方法が得られる。
【0050】また、上記第3の目的を達成するために、
第19の手段は、電機子巻線を有する固定子と、極異方
性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
性磁石の軸方向の平坦面に接着剤を塗布した後、極性の
異なる部分を合わせて軸方向に複数段積み重ねたことを
特徴とする無刷子電動機の製造方法としたものである。
【0051】これにより、容易に極異方性磁石の軸方向
長さが長くでき、安価で、低振動、高出力、高効率の無
刷子電動機の製造方法が得られる。
【0052】また、上記第3の目的を達成するために、
第20の手段は、電機子巻線を有する固定子と、極異方
性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
性磁石の軸方向の平坦面に接着剤を塗布した後、極性の
異なる部分を合わせて軸方向に複数段積み重ねて接着固
定してから、脱磁してシャフトに固定したことを特徴と
する無刷子電動機の製造方法としたものである。
【0053】これにより、容易に極異方性磁石の軸方向
長さが長い磁石回転子ができ、安価で、品質が高く、低
振動、高出力、高効率の無刷子電動機の製造方法が得ら
れる。
【0054】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、磁石回転子は複数段の焼結極異方性磁石を磁極表示
マークを合わせて軸方向に平坦面にて積み重ねて構成さ
れたことを特徴とする無刷子電動機の構成としたもので
あり、焼結極異方性磁石の軸方向長さを長く構成できる
という作用を有する。
【0055】本発明の請求項2に記載の発明は、磁石回
転子は複数段の焼結極異方性磁石を磁極表示マークを合
わせて軸方向に積み重ねて構成され、前記磁極表示マー
クは軸方向端面角に形成されたことを特徴とする無刷子
電動機の構成としたものであり、焼結極異方性磁石の磁
極の位置合わせが容易となるという作用を有する。
【0056】本発明の請求項3に記載の発明は、磁石回
転子は複数段の焼結極異方性磁石を磁極表示マークを合
わせて軸方向に積み重ねて構成され、前記磁極表示マー
クは磁極中心部に設けたことを特徴とする無刷子電動機
の構成としたものであり、磁石の磁性粉体の密度低下が
抑制できることによって、磁石の品質が高レベルで安定
するという作用を有する。
【0057】本発明の請求項4に記載の発明は、磁石回
転子は複数段の焼結極異方性磁石を磁極表示マークを合
わせて軸方向に積み重ねて構成され、前記磁極表示マー
クは曲面にて形成されたくぼみ状マークとしたことを特
徴とする無刷子電動機の構成としたものであり、焼結極
異方性磁石の磁性粉体の密度分布がほぼ均一になること
によって、磁石の品質が高レベルで安定するとともに、
焼結極異方性磁石の磁極の位置合わせが容易となるとい
う作用を有する。
【0058】本発明の請求項5に記載の発明は、磁石回
転子は複数段の焼結極異方性磁石を磁極表示マークを合
わせて軸方向に積み重ね、シャフトに樹脂で一体成型に
て構成されたことを特徴とする無刷子電動機の構成とし
たものであり、磁石の内径研磨および積層された回転子
鉄心のシャフトへの圧入が不要となるという作用を有す
る。
【0059】本発明の請求項6に記載の発明は、磁極表
示マークは同一面上に2カ所180度等配で設けたこと
を特徴とする無刷子電動機の構成としたものであり、積
み重ねる磁石の磁極合わせに要する時間が短くなるとい
う作用を有する。
【0060】本発明の請求項7に記載の発明は、1つの
磁石の軸方向長さを23mm以下としたことを特徴とす
る無刷子電動機の構成としたものであり、磁石の生産が
機械式プレスにて製造できるので磁石の生産性が向上す
るという作用を有する。
【0061】本発明の請求項8に記載の発明は、磁石回
転子の軸方向長さを38mm以上としたことを特徴とす
る無刷子電動機の構成としたものであり、磁石回転子の
外径を大径化することなく、磁石回転子の磁束量が増加
するという作用を有する。
【0062】本発明の請求項9に記載の発明は、磁石回
転子は2段に積み重ねられた焼結極異方性磁石によって
構成され、焼結極異方性磁石の高磁束側軸方向端面を重
ね合わせたことを特徴とする無刷子電動機の構成とした
ものであり、磁石の軸方向の磁束密度分布が軸方向中心
部が最大になるとともに、軸方向中心部を境に対称にな
るという作用を有する。
【0063】本発明の請求項10に記載の発明は、焼結
極異方性磁石を焼結ラジアル異方性リング型磁石にて軸
方向に挟み込んで磁石回転子を構成したものであり、焼
結極異方性磁石の磁束が主に電機子巻線に鎖交するの
で、鎖交磁束が比較的正弦波に近づくとともに、磁気飽
和が抑制されるという作用を有する。
【0064】本発明の請求項11に記載の発明は、焼結
極異方性磁石を焼結等方性リング型磁石にて軸方向に挟
み込んで磁石回転子を構成したものであり、焼結極異方
性磁石の磁束が主に電機子巻線に鎖交するので、鎖交磁
束が略正弦波になるとともに、磁気飽和が抑制されると
いう作用を有する。
【0065】本発明の請求項12に記載の発明は、焼結
極異方性磁石の軸方向長さは固定子鉄心の軸方向長さ以
上としたことを特徴とする無刷子電動機の構成としたも
のであり、鎖交磁束がほとんど正弦波になるとともに、
磁気飽和が抑制されるという作用を有する。
【0066】本発明の請求項13に記載の発明は、磁石
回転子は少なくとも2種類以上の焼結リング型磁石を、
シャフトに樹脂で一体成型して構成したものであり、磁
石の内径研磨および積層された回転子鉄心のシャフトへ
の圧入が不要となるという作用を有する。
【0067】本発明の請求項14に記載の発明は、焼結
極異方性磁石を挟み込む焼結リング型磁石の内径は、焼
結極異方性磁石の内径よりも大きくしたことを特徴とす
る無刷子電動機の構成としたものであり、必要最小限の
磁石材の量および重さとなるという作用を有する。
【0068】本発明の請求項15に記載の発明は、磁石
回転子の着磁は外周側正弦波着磁したものであり、鎖交
磁束が確実に正弦波になるという作用を有する。
【0069】本発明の請求項16に記載の発明は、磁石
回転子の着磁は焼結等方性リング磁石の軸方向端面のど
ちらか一方に面着磁を施した後、外周側着磁したもので
あり、焼結等方性リング型磁石がメイン磁石とセンサ用
磁石の機能を兼ね備えるという作用を有する。
【0070】本発明の請求項17に記載の発明は、着磁
された状態の極異方性磁石の極性の異なる部分を合わせ
て軸方向に複数段積み重ねたことを特徴とする無刷子電
動機の製造方法としたものであり、積み重ねる磁石にお
いて磁束の配向を容易に合わせることができるという作
用を有する。
【0071】本発明の請求項18に記載の発明は、着磁
された状態の極異方性磁石の極性の異なる部分を合わせ
て軸方向に複数段積み重ねた後、非磁性金型内にシャフ
トと積み重ねられた磁石をセットし、樹脂を金型内に注
入し、シャフトと磁石を固定したことを特徴とする無刷
子電動機の製造方法としたものであり、磁石回転子にお
いて積み重ねる磁石の磁束の配向を容易かつ確実に合わ
せることができるという作用を有する。
【0072】本発明の請求項19に記載の発明は、着磁
された状態の極異方性磁石の軸方向の平坦面に接着剤を
塗布した後、極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数
段積み重ねたことを特徴とする無刷子電動機の製造方法
としたものであり、積み重ねる磁石において磁束の配向
を容易かつ確実に合わせることができるという作用を有
する。
【0073】本発明の請求項20に記載の発明は、着磁
された状態の極異方性磁石の軸方向の平坦面に接着剤を
塗布した後、極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数
段積み重ねて接着固定してから、脱磁してシャフトに固
定したことを特徴とする無刷子電動機の製造方法とした
ものであり、磁石回転子の製造過程において、鉄粉など
のゴミが磁石にくっつく可能性が激減するという作用を
有する。
【0074】以下、本発明の実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0075】
【実施例】(実施例1)図1〜図6に示すように、1は
複数のスロットを有する固定子鉄心4に絶縁材にて形成
されたインシュレータ2を介して電機子巻線3を巻装し
た固定子で、固定子1は熱硬化性樹脂16にてモールド
成型されて外被を形成しており、17はブラケットA、
18はブラケットBで軸受け14を保持している。19
はホール素子20を搭載したプリント基板で、10は磁
石回転子であり、フェライト焼結極異方性磁石5を使用
している。
【0076】以上のように構成された無刷子電動機の電
動機本体内部の磁石回転子10について説明する。焼結
極異方性磁石5は8極に配向されるとともに、外径側軸
方向角7の磁極中心部8に曲面にて形成されるくぼみ状
の磁極表示マーク6を180度等配にて2カ所設け、単
体の軸方向長さは23mm以下であり、磁石外径と軸方
向端面は研磨されており、軸方向端面は平坦面9であ
る。また、着磁の位置決め用の凹部13を軸方向端面の
平坦面9に設けている。磁石回転子10は磁極表示マー
ク6を合わせて軸方向に複数段焼結極異方性磁石5を積
み重ね、シャフト11に樹脂12で一体成形されて構成
されている。ここで、磁石回転子10の磁石部の全軸方
向長さは38mm以上であり、焼結極異方性磁石5単体
の軸方向長さは略同一であり、樹脂12は軸受け14を
保持する突部15を軸方向に形成している。なお、図に
おいて磁束の配向を示す線は仮想線である。
【0077】このような本発明の無刷子電動機によれ
ば、磁極表示マーク6を設け、この磁極表示マーク6を
合わせて軸方向に平坦面9にて積み重ねて磁石回転子1
0を構成することによって、焼結極異方性磁石5の軸方
向長さを寸法精度を損ねることなく長くでき、磁石回転
子10の重量アンバランス量の増加を抑制でき、鎖交磁
束が確実な正弦波であり、磁束量を大幅に増加できるの
で、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機が得られ
る。
【0078】また、磁極表示マーク6を外径側軸方向角
7に設けることによって、焼結極異方性磁石5の磁極の
位置合わせが容易となるため、磁極合わせに要する時間
が短時間化でき、磁石の金型構造が単純化でき、磁石の
外径研磨および軸方向端面研磨は容易にできるので、安
価に低振動、高出力、高効率の無刷子電動機が得られ
る。
【0079】また、電機子巻線3の軸方向長さよりも磁
石回転子10の磁石部の軸方向長さを長くできるので、
ホール素子20を搭載したプリント基板19を内蔵する
高出力・高効率の無刷子電動機が得られる。
【0080】また、磁極表示マーク6は磁極中心部8に
設けることによって、磁石の磁性粉体の密度低下が抑制
できるため、磁石焼成時に割れの発生が抑制でき、磁石
の品質が高レベルで安定することとなり、安価に、割れ
にくい焼結極異方性磁石5が製造できるので、高品質を
確保でき、安価で低振動、高出力、高効率の無刷子電動
機が得られる。
【0081】また、磁極表示マーク6を曲面にて形成さ
れたくぼみ状としたことにより、焼結極異方性磁石5の
磁性粉体の磁極表示マーク6部の密度分布がほぼ均一に
なるため、磁石焼成時に割れの発生が抑制でき、磁石の
品質が高レベルで安定することとなり、安価に、割れに
くい焼結極異方性磁石5が製造でき、磁極の位置合わせ
が容易となるので、磁極合わせに要する時間が短時間化
できるとともに、高品質を確保でき、安価で低振動、高
出力、高効率の無刷子電動機が得られる。
【0082】また、磁石回転子10は複数段の焼結極異
方性磁石5を磁極表示マーク6を合わせて軸方向に積み
重ね、シャフト11に樹脂12で一体成型にて構成する
ことによって、焼結極異方性磁石5の内径研磨および積
層された回転子鉄心のシャフトへの圧入が不要となるた
め、焼結極異方性磁石5が安価に安定生産ができるとと
もに、部品点数の削減ができ、さらに作業時間の削減が
できるので、より安価で、高品質、低振動、高出力、高
効率の無刷子電動機が得られる。
【0083】また、磁極表示マーク6を同一面上に2カ
所180度等配で設けることにより、積み重ねる磁石の
磁極合わせは、磁石を90度回転させるのみでよく、磁
極合わせに要する時間が短くなるので、より安価で、高
品質、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機が得られ
る。
【0084】また、1つの焼結極異方性磁石5の軸方向
長さを23mm以下とすることにより、焼結極異方性磁
石5の生産が機械式プレスにて製造でき、割れにくくな
るため、焼結極異方性磁石5の生産性が向上するので、
さらに安価で、高品質、低振動、高出力、高効率の無刷
子電動機が得られる。
【0085】また、磁石回転子10の磁石部の軸方向長
さを38mm以上とすることにより、焼結極異方性磁石
5の生産性の向上による磁石のコスト低減効果が大きく
なるとともに、磁石回転子10の外径を大径化すること
なく、磁石回転子10の磁束量が増加するので、低振
動、高出力、高効率で低コストの無刷子電動機が得られ
る。
【0086】なお、実施例1の図では2段積み重ね磁石
回転子10aおよび3段積み重ね磁石回転子10bのみ
を示したが、4段積み重ね以上の磁石回転子とする場合
は3段積み重ねと同様の構成にて実現できる。
【0087】また、焼結極異方性磁石5の軸方向端面の
平坦面9に着磁の位置決め用の凹部13を設けている
が、磁極表示マーク6を着磁の位置決めに用いて、凹部
13を無くしてもよく、その作用効果に差異を生じな
い。
【0088】また、図5に示すように、2段積み重ねの
場合は磁極表示マーク6は一方の軸方向端面側のみに設
ければよく、さらに、磁極表示マーク6は1カ所のみで
もよく、磁極表示マーク6の数が少なければ、無刷子電
動機の組立における磁石回転子10の搬送時に磁石の割
れや欠けの生じる率は減少するが、磁極表示マーク6の
数の変更によって、その作用効果に差異を生じることは
ない。
【0089】また、焼結極異方性磁石5単体の軸方向長
さは略同一としたが異なる軸方向長さとしてもよく、そ
の作用効果に差異は生じない。しかし、同一軸方向長さ
とすることによって、磁石の生産性は向上するので、磁
石は安価となり、無刷子電動機の低コスト化が図れる。
【0090】また、磁石3段積み重ねとしたときに、中
に設置される焼結極異方性磁石5のみ両軸方向端面に磁
極表示マーク6を設け、上段および下段に設置される焼
結極異方性磁石5は中に設置される焼結極異方性磁石5
に接する軸方向端面側のみ磁極表示マーク6を設けても
よく、その作用効果に差異は生じない。しかし、同一形
状の磁石とすることによって、磁石の生産性は向上する
ので、磁石は安価となり、無刷子電動機の低コスト化が
図れる。
【0091】(実施例2)図7に示すように、磁極表示
マーク6を有する高磁束側軸方向端面21側が磁石のプ
レス成型時に下型側になるよう設定して製造された焼結
極異方性磁石5は、磁石の軸方向において磁極表示マー
ク6を有する側の磁束密度が高くなっている。この高磁
束側軸方向端面21を磁極表示マーク6を合わせて重
ね、図2に示す2段積みの磁石回転子10aの構成とす
る。ここで、上段側磁石および下段側磁石の軸方向長さ
は、ほぼ同一になるよに構成されている。
【0092】このような本発明の無刷子電動機によれ
ば、磁極表示マーク6を焼結極異方性磁石5の軸方向に
おいて高磁束密度側に設け、高磁束側軸方向端面21を
重ね合わせて磁石回転子10aを構成することによっ
て、磁石の軸方向の磁束密度分布が軸方向中心部が最大
になるので、鎖交磁束がより高くなる。また、軸方向中
心部を境に磁束密度分布が対称になるため、軸方向の振
動が抑制され、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機
が得られる。
【0093】(実施例3)図8〜図11に示すように、
23は焼結極異方性磁石で、22は焼結ラジアル異方性
リング型磁石であり、その外径寸法は焼結極異方性磁石
23と同一である。焼結極異方性磁石23の軸方向長さ
は固定子鉄心4の軸方向長さ以上に長く、軸方向長さが
略同一の焼結ラジアル異方性リング型磁石22によっ
て、焼結極異方性磁石23を挟み込むように設置し、樹
脂12でシャフト11に一体成形して磁石回転子24が
形成され、磁石回転子24の磁石部の軸方向長さは電機
子巻線3部の軸方向長さ以上とし、着磁は外周側正弦波
着磁して構成されている。なお、図において磁束の配向
を示す線は仮想線である。
【0094】このような本発明の無刷子電動機によれ
ば、磁石回転子24は焼結極異方性磁石23を焼結ラジ
アル異方性リング型磁石22にて軸方向に挟み込んで構
成することによって、焼結極異方性磁石23の磁束が主
に電機子巻線3に鎖交するので、鎖交磁束が異方性磁石
と比べて正弦波に近づくとともに、磁石回転子24の磁
石部の軸方向長さが長くなっても、極異方性磁石のみで
形成したときと比べて、固定子鉄心4の軸方向長さが比
較的短い無刷子電動機としても、ホール素子20を搭載
したプリント基板19が内蔵でき、出力および効率を高
めることができるとともに、振動の発生を抑制できる安
価な無刷子電動機が得られる。
【0095】また、無刷子電動機の要求される出力およ
び効率によって、焼結ラジアル異方性リング型磁石22
の代わりに焼結等方性リング型磁石としてもよく、その
作用効果に差異を生じない。
【0096】また、焼結極異方性磁石23の軸方向長さ
を固定子鉄心4の軸方向長さ以上にすることによって、
出力および効率を、より一層高めることができる。
【0097】また、シャフト11に樹脂12で一体成型
にて構成することによって、焼結極異方性磁石23およ
びラジアル異方性リング型磁石22または焼結等方性リ
ング型磁石の内径研磨および積層された回転子鉄心のシ
ャフト11への圧入が不要となるため、磁石が安価に安
定生産ができるとともに、部品点数の削減ができ、さら
に作業時間の削減ができるので、より安価で、高品質
で、振動を抑え、出力および効率を高めた無刷子電動機
が得られる。
【0098】また、焼結極異方性磁石23の内径D1よ
りも、焼結ラジアル異方性リング型磁石22または焼結
等方性リング型磁石の内径D2を大きくし、シャフト1
1に樹脂12で一体成形することによって、焼結ラジア
ル異方性リング型磁石22および焼結等方性リング型磁
石の金型構造が単純化でき、磁石材の量を減らすことが
でき、焼成時に割れにくくなるため、磁石がより安価に
生産できるので、より低コストで、軽量、高品質で、振
動を抑え、出力および効率を高めた無刷子電動機が得ら
れる。
【0099】また、外周側正弦波着磁することによっ
て、焼結ラジアル異方性リング型磁石22または焼結等
方性リング型磁石から鎖交する鎖交磁束についても、正
弦波となるため、出力および効率が高く、低振動な無刷
子電動機が得られる。
【0100】また、焼結等方性リング型磁石の軸方向端
面のどちらか一方にホール素子20検出用の面着磁を施
した後、外周側正弦波着磁した磁石回転子24とするこ
とによって、固定子鉄心4に鎖交する磁束が供給できる
とともに、ホール素子20に対しても確実に磁束を供給
できるので、電機子巻線3からの電機子反作用の影響を
受けることのない位置にホール素子20を搭載できるた
め、確実な位置検出が可能となり、低コストで、出力お
よび効率が高く、低振動な無刷子電動機が得られる。
【0101】なお、焼結極異方性磁石23の軸方向長さ
は、固定子鉄心4の磁気飽和の状態から決定すればよ
く、固定子鉄心4の軸方向長さの1.5倍程度以内であ
れば、磁気飽和も抑制でき、鎖交磁束も正弦波化でき、
その作用効果に差異を生じない。
【0102】(実施例4)図12および図13に示すよ
うに、25aおよび25bは着磁された同一の内・外径
および軸方向長さの極異方性磁石で、26は非磁性材料
にて製作された金型で、27はシャフト、28は熱可塑
性の樹脂であり、以下、磁石回転子29の製造方法につ
いて説明する。着磁された極異方性磁石25aのN極
と、極異方性磁石25bのS極とを軸方向端面を合わせ
て磁石の吸引力によってくっつける。このとき極異方性
磁石25aと25bは互いの磁極ピーク同士でのみ安定
してくっつくこととなる。次に、この磁石を非磁性の金
型26の下型26a内にセットした後、シャフト27に
ついても非磁性の金型26の下型26a内にセットし、
上型26bを閉じて、樹脂28を金型26内に射出し
て、シャフト27、極異方性磁石25a、25bを樹脂
28にて一体的に成形固化して磁石回転子29を形成
し、金型26から取り出した後、脱磁して無刷子電動機
の部品としての磁石回転子29の製造が完了する。それ
以後の組立は通常の無刷子電動機の製造方法と同じであ
る。
【0103】このような本発明の無刷子電動機の製造方
法によれば、着磁された状態の極異方性磁石25a、2
5bの極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数段積み
重ねた製造方法としたことによって、積み重ねる磁石に
おいて磁束の配向を容易に合わせることができるので、
磁石回転子において極異方性磁石の軸方向長さを容易に
長くでき、安価で、低振動、高出力、高効率の無刷子電
動機の製造方法が得られる。
【0104】また、磁石の吸引力によってくっつけた磁
石を非磁性の金型にセットし、シャフトと磁石を樹脂で
一体成形する製造方法とすることによって、金型26と
磁石が吸引されることはなく、シャフト27と磁石を固
定するのに要する時間が短縮できるため、低コストで、
低振動、高出力、高効率の無刷子電動機の製造方法が得
られる。
【0105】なお、実施例4では磁石を金型26内にセ
ットしてからシャフト27を金型26内にセットした
が、シャフト27をセットしてから磁石をセットしても
よく、その作用効果に差異を生じない。
【0106】また、極異方性磁石25a、25bの着磁
の状態については、フル着磁された状態でなくても、磁
石の吸引力によってくっつけばよく、その作用効果に差
異を生じない。
【0107】また、シャフト27と磁石は一体成形によ
り固着したが、接着剤によってシャフト27と磁石ある
いはシャフト27に圧入された回転子鉄心を固定しても
よく、その作用効果に差異を生じない。
【0108】また、極異方性磁石2段を積み重ねた磁石
回転子29の製造方法について説明したが、3段以上の
積み重ねについても、同様の方法にて製造可能である。
【0109】(実施例5)図14および図15に示すよ
うに、25aおよび25bは着磁された同一の内・外径
および軸方向長さの極異方性磁石で、30は非磁性材料
にて製作された治具で、27はシャフトで、31は接着
剤で、34は一般的な金型材(磁性材)の金型であり、
以下、磁石回転子32の製造方法について説明する。着
磁された極異方性磁石25a、25bの軸方向の平坦面
33に接着剤31を塗布し、治具30にセットして外径
の振れなどを矯正しながら、極異方性磁石25aと25
bを接着固定する。次に、この磁石を治具30から取り
出して脱磁装置(図示せず)によって脱磁し、磁性材の
金型34の下型34a内にセットした後、シャフト27
についても金型34の下型34a内にセットし、上型3
4bを閉じて、樹脂28を金型34内に射出して、シャ
フト27、極異方性磁石25a、25bを樹脂28にて
一体的に成形固化して磁石回転子32を形成し、金型3
2から取り出して無刷子電動機の部品としての磁石回転
子32の製造が完了する。それ以後の組立は通常の無刷
子電動機の製造方法と同じである。
【0110】このような本発明の無刷子電動機の製造方
法によれば、着磁された状態の極異方性磁石25a、2
5bの平坦面33に接着剤31を塗布し、極性の異なる
部分を合わせて軸方向に複数段積み重ねて接着固定する
製造方法としたことによって、積み重ねる磁石において
磁束の配向を容易に合わせることができるので、磁石回
転子において極異方性磁石の軸方向長さを容易に長く一
体化でき、安価で、低振動、高出力、高効率の無刷子電
動機の製造方法が得られる。
【0111】また、極異方性磁石25a、25bを積み
重ねて接着固定してから、脱磁してシャフトに固定する
製造方法とすることによって、金型、設備などが一般的
で安価な磁性材にて構成でき、磁石回転子32の製造過
程において、鉄粉などのゴミが磁石にくっつく可能性が
激減するため、寸法精度が高く維持でき、品質が高く、
低コスト、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機の製
造方法が得られる。
【0112】なお、実施例5では磁石を金型34内にセ
ットしてからシャフト27を金型34内にセットした
が、シャフト27をセットしてから磁石をセットしても
よく、その作用効果に差異を生じない。
【0113】また、極異方性磁石25a、25bの着磁
の状態については、フル着磁された状態でなくても、磁
石の吸引力によってくっつけばよく、その作用効果に差
異を生じない。
【0114】また、シャフト27と磁石は一体成形によ
り固着したが、接着剤によってシャフト27と磁石ある
いはシャフト27に圧入された回転子鉄心を固定しても
よく、その作用効果に差異を生じない。
【0115】また、極異方性磁石2段を積み重ねた磁石
回転子32の製造方法について説明したが、3段以上の
積み重ねについても、同様の方法にて製造可能である。
【0116】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、磁極表示マークを設け、この磁極表示マー
クを合わせて軸方向に平坦面にて積み重ねて磁石回転子
を構成することによって、焼結極異方性磁石の軸方向長
さを寸法精度を損ねることなく長くでき、磁石回転子の
重量アンバランス量の増加を抑制でき、鎖交磁束が確実
な正弦波であり、磁束量を大幅に増加できるので、低振
動、高出力、高効率の無刷子電動機を提供できる。
【0117】また、磁極表示マークを外径側軸方向角に
設けることによって、焼結極異方性磁石の磁極の位置合
わせが容易となるため、磁極合わせに要する時間が短時
間化でき、磁石の金型構造が単純化でき、磁石の外径研
磨および軸方向端面研磨は容易にできるので、安価に低
振動、高出力、高効率の無刷子電動機を提供できる。
【0118】また、電機子巻線の軸方向長さよりも磁石
回転子の磁石部の軸方向長さを長くできるので、ホール
素子を搭載したプリント基板を内蔵する高出力・高効率
の無刷子電動機を提供できる。
【0119】また、磁極表示マークは磁極中心部に設け
ることによって、磁石の磁性粉体の密度低下が抑制でき
るため、磁石焼成時に割れの発生が抑制でき、磁石の品
質が高レベルで安定することとなり、安価に、割れにく
い焼結極異方性磁石が製造できるので、高品質を確保で
き、安価で低振動、高出力、高効率の無刷子電動機を提
供できる。
【0120】また、磁極表示マークを曲面にて形成され
たくぼみ状としたことにより、焼結極異方性磁石の磁性
粉体の磁極表示マーク部の密度分布がほぼ均一になるた
め、磁石焼成時に割れの発生が抑制でき、磁石の品質が
高レベルで安定することとなり、安価に、割れにくい焼
結極異方性磁石が製造でき、磁極の位置合わせが容易と
なるので、磁極合わせに要する時間が短時間化できると
ともに、高品質を確保でき、安価で低振動、高出力、高
効率の無刷子電動機を提供できる。
【0121】また、磁石回転子は複数段の焼結極異方性
磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ね、シ
ャフトに樹脂で一体成型にて構成することによって、焼
結極異方性磁石の内径研磨および積層された回転子鉄心
のシャフトへの圧入が不要となるため、焼結極異方性磁
石が安価に安定生産ができるとともに、部品点数の削減
ができ、さらに作業時間の削減ができるので、より安価
で、高品質、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機を
提供できる。
【0122】また、磁極表示マークを同一面上に2カ所
180度等配で設けることにより、積み重ねる磁石の磁
極合わせは、磁石を90度回転させるのみでよく、磁極
合わせに要する時間が短くなるので、より安価で、高品
質、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機を提供でき
る。
【0123】また、1つの焼結極異方性磁石の軸方向長
さを23mm以下とすることにより、焼結極異方性磁石
の生産が機械式プレスにて製造でき、割れにくくなるた
め、焼結極異方性磁石の生産性が向上するので、さらに
安価で、高品質、低振動、高出力、高効率の無刷子電動
機を提供できる。
【0124】また、磁石回転子の磁石部の軸方向長さを
38mm以上とすることにより、焼結極異方性磁石の生
産性の向上による磁石のコスト低減効果が大きくなると
ともに、磁石回転子の外径を大径化することなく、磁石
回転子の磁束量が増加するので、低振動、高出力、高効
率で低コストの無刷子電動機を提供できる。
【0125】また、磁極表示マークを焼結極異方性磁石
の軸方向において高磁束密度側に設け、高磁束側の軸方
向端面を重ね合わせて磁石回転子を構成することによっ
て、磁石の軸方向の磁束密度分布が軸方向中心部が最大
になるので、鎖交磁束がより高くなる。また、軸方向中
心部を境に磁束密度分布が対称になるため、軸方向の振
動が抑制され、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機
を提供できる。
【0126】また、焼結極異方性磁石を焼結ラジアル異
方性リング型磁石または焼結等方性リング型磁石にて軸
方向に挟み込んで構成することによって、焼結極異方性
磁石の磁束が主に電機子巻線に鎖交するので、鎖交磁束
が比較的正弦波に近づくとともに、磁石回転子の磁石部
の軸方向長さが長くなっても、固定子鉄心の磁気飽和が
抑制されるので、固定子鉄心の軸方向長さが比較的短い
無刷子電動機としても、ホール素子を搭載したプリント
基板が内蔵でき、出力および効率を高めることができる
とともに、振動の発生を抑制できる安価な無刷子電動機
を提供できる。
【0127】また、焼結極異方性磁石の軸方向長さを固
定子鉄心の軸方向長さ以上にすることによって、出力お
よび効率を、より一層高めることができる。
【0128】また、シャフトに樹脂で一体成型にて構成
することによって、焼結極異方性磁石およびラジアル異
方性リング型磁石または焼結等方性リング型磁石の内径
研磨および積層された回転子鉄心のシャフトへの圧入が
不要となるため、磁石が安価に安定生産ができるととも
に、部品点数の削減ができ、さらに作業時間の削減がで
きるので、より安価で、高品質で、振動を抑え、出力お
よび効率を高めた無刷子電動機を提供できる。
【0129】また、焼結極異方性磁石の内径よりも、焼
結ラジアル異方性リング型磁石または焼結等方性リング
型磁石の内径を大きくし、シャフトに樹脂で一体成形す
ることによって、焼結ラジアル異方性リング型磁石およ
び焼結等方性リング型磁石の金型構造が単純化でき、磁
石材の量を減らすことができ、焼成時に割れにくくなる
ため、磁石がより安価に生産できるので、より低コスト
で、軽量、高品質で、振動を抑え、出力および効率を高
めた無刷子電動機を提供できる。
【0130】また、外周側正弦波着磁することによっ
て、焼結ラジアル異方性リング型磁石または焼結等方性
リング型磁石から鎖交する鎖交磁束についても、正弦波
となるため、出力および効率が高く、低振動な無刷子電
動機を提供できる。
【0131】また、焼結等方性リング型磁石の軸方向端
面のどちらか一方にホール素子検出用の面着磁を施した
後、外周側正弦波着磁した磁石回転子とすることによっ
て、固定子鉄心に鎖交する磁束が供給できるとともに、
ホール素子に対しても確実に磁束を供給できるので、電
機子巻線からの電機子反作用の影響を受けることのない
位置にホール素子を搭載できるため、確実な位置検出が
可能となり、低コストで、出力および効率が高く、低振
動な無刷子電動機を提供できる。
【0132】また、着磁された状態の極異方性磁石の極
性の異なる部分を合わせて軸方向に複数段積み重ねた製
造方法としたことによって、積み重ねる磁石において磁
束の配向を容易に合わせることができるので、磁石回転
子において極異方性磁石の軸方向長さを容易に長くで
き、安価で、低振動、高出力、高効率の無刷子電動機の
製造方法を提供できる。
【0133】また、磁石の吸引力によってくっつけた磁
石を非磁性の金型にセットし、シャフトと磁石を樹脂で
一体成形する製造方法とすることによって、金型と磁石
が吸引されることはなく、シャフトと磁石を固定するの
に要する時間が短縮できるため、低コストで、低振動、
高出力、高効率の無刷子電動機の製造方法を提供でき
る。
【0134】また、着磁された状態の極異方性磁石の平
坦面に接着剤を塗布し、極性の異なる部分を合わせて軸
方向に複数段積み重ねて接着固定する製造方法としたこ
とによって、磁石回転子において極異方性磁石の軸方向
長さを容易に長く一体化でき、安価で、低振動、高出
力、高効率の無刷子電動機の製造方法を提供できる。
【0135】また、極異方性磁石を積み重ねて接着固定
してから、脱磁してシャフトに固定する製造方法とする
ことによって、金型、設備などが一般的で安価な磁性材
にて構成でき、磁石回転子の製造過程において、鉄粉な
どのゴミが磁石にくっつく可能性が激減するため、寸法
精度が高く維持でき、品質が高く、低コスト、低振動、
高出力、高効率の無刷子電動機の製造方法を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の無刷子電動機の断面図
【図2】同無刷子電動機の磁石2段積み重ね磁石回転子
の斜視図
【図3】同無刷子電動機の磁石2段積み重ね磁石回転子
の断面図
【図4】同無刷子電動機の磁石3段積み重ね磁石回転子
の斜視図
【図5】同無刷子電動機の磁石2段積み重ね用焼結極異
方性磁石単体の斜視図
【図6】同無刷子電動機の磁石3段積み重ね用焼結極異
方性磁石単体の斜視図
【図7】本発明の実施例2の無刷子電動機の焼結極異方
性磁石単体の斜視図
【図8】本発明の実施例3の無刷子電動機の磁石の斜視
【図9】同無刷子電動機の断面図
【図10】同無刷子電動機の磁石回転子の断面図
【図11】同無刷子電動機の磁石回転子の斜視図
【図12】本発明の実施例4の無刷子電動機の製造方法
における極異方性磁石を積み重ねる時の斜視図
【図13】同磁石回転子の樹脂成型時の状態を示す要部
詳細断面図
【図14】本発明の実施例5の無刷子電動機の製造方法
における磁石接着時の状態を示す斜視図
【図15】同磁石回転子の樹脂成型時の状態を示す要部
詳細断面図
【図16】従来の無刷子電動機の固定子、磁石回転子お
よびプリント基板を示す分解斜視図
【図17】同無刷子電動機の断面図
【符号の説明】
1 固定子 2 インシュレータ 3 電機子巻線 4 固定子鉄心 5 焼結極異方性磁石 6 磁極表示マーク 7 外径側軸方向角 8 磁極中心部 9 平坦面 10 磁石回転子 11 シャフト 12 樹脂 13 凹部 14 軸受け 15 突部 16 熱硬化性樹脂 17 ブラケットA 18 ブラケットB 19 プリント基板 20 ホール素子 21 高磁束側軸方向端面 22 焼結ラジアル異方性リング型磁石 23 焼結極異方性磁石 24 磁石回転子 25a 極異方性磁石 25b 極異方性磁石 26 非磁性材の金型 26a 非磁性材金型の下型 26b 非磁性材金型の上型 27 シャフト 28 樹脂 29 磁石回転子 30 治具 31 接着剤 32 磁石回転子 33 平坦面 34 磁性材の金型 34a 磁性材金型の下型 34b 磁性材金型の上型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 15/03 H02K 15/03 G Z 21/12 21/12 M

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子鉄心に電機子巻線を巻装した固定
    子と、極異方性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子
    電動機であって、前記磁石回転子は複数段の焼結極異方
    性磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に平坦面にて
    積み重ねて構成されたことを特徴とする無刷子電動機。
  2. 【請求項2】 固定子鉄心に電機子巻線を巻装した固定
    子と、極異方性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子
    電動機であって、前記磁石回転子は複数段の焼結極異方
    性磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ねて
    構成され、前記磁極表示マークは軸方向端面角に形成さ
    れたことを特徴とする無刷子電動機。
  3. 【請求項3】 固定子鉄心に電機子巻線を巻装した固定
    子と、極異方性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子
    電動機であって、前記磁石回転子は複数段の焼結極異方
    性磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ねて
    構成され、前記磁極表示マークは磁極中心部に設けたこ
    とを特徴とする無刷子電動機。
  4. 【請求項4】 固定子鉄心に電機子巻線を巻装した固定
    子と、極異方性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子
    電動機であって、前記磁石回転子は複数段の焼結極異方
    性磁石を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ねて
    構成され、前記磁極表示マークは曲面にて形成されたく
    ぼみ状マークとしたことを特徴とする無刷子電動機。
  5. 【請求項5】 磁石回転子は複数段の焼結極異方性磁石
    を磁極表示マークを合わせて軸方向に積み重ね、シャフ
    トに樹脂で一体成型にて構成されたことを特徴とする請
    求項1から請求項4のいずれかに記載の無刷子電動機。
  6. 【請求項6】 磁極表示マークは同一面上に2カ所18
    0度等配で設けたことを特徴とする請求項1から請求項
    5のいずれかに記載の無刷子電動機。
  7. 【請求項7】 1つの磁石の軸方向長さを23mm以下
    としたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれ
    かに記載の無刷子電動機。
  8. 【請求項8】 磁石回転子の軸方向長さを38mm以上
    としたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれ
    かに記載の無刷子電動機。
  9. 【請求項9】 磁石回転子は2段に積み重ねられた焼結
    極異方性磁石によって構成され、焼結極異方性磁石の高
    磁束側軸方向端面を重ね合わせたことを特徴とする請求
    項1から請求項8のいずれかに記載の無刷子電動機。
  10. 【請求項10】 磁石回転子は焼結極異方性磁石を焼結
    ラジアル異方性リング型磁石にて軸方向に挟み込んで構
    成したことを特徴とする無刷子電動機。
  11. 【請求項11】 磁石回転子は焼結極異方性磁石を焼結
    等方性リング型磁石にて軸方向に挟み込んで構成したこ
    とを特徴とする無刷子電動機。
  12. 【請求項12】 焼結極異方性磁石の軸方向長さは固定
    子鉄心の軸方向長さ以上としたことを特徴とする請求項
    10または請求項11記載の無刷子電動機。
  13. 【請求項13】 磁石回転子は少なくとも2種類以上の
    焼結リング型磁石を、シャフトに樹脂で一体成型して構
    成したことを特徴とする無刷子電動機。
  14. 【請求項14】 焼結極異方性磁石を挟み込む焼結リン
    グ型磁石の内径は、焼結極異方性磁石の内径よりも大き
    くしたことを特徴とする請求項13記載の無刷子電動
    機。
  15. 【請求項15】 磁石回転子の着磁は外周側正弦波着磁
    したことを特徴とする請求項10から請求項14のいず
    れかに記載の無刷子電動機。
  16. 【請求項16】 磁石回転子の着磁は焼結等方性リング
    磁石の軸方向端面のどちらか一方に面着磁を施した後、
    外周側着磁したことを特徴とする請求項11記載の無刷
    子電動機。
  17. 【請求項17】 電機子巻線を有する固定子と、極異方
    性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
    て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
    性磁石の極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数段積
    み重ねたことを特徴とする無刷子電動機の製造方法。
  18. 【請求項18】 電機子巻線を有する固定子と、極異方
    性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
    て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
    性磁石の極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数段積
    み重ねた後、非磁性金型内にシャフトと積み重ねられた
    磁石をセットし、樹脂を金型内に注入し、シャフトと磁
    石を固定したことを特徴とする無刷子電動機の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 電機子巻線を有する固定子と、極異方
    性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
    て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
    性磁石の軸方向の平坦面に接着剤を塗布した後、極性の
    異なる部分を合わせて軸方向に複数段積み重ねたことを
    特徴とする無刷子電動機の製造方法。
  20. 【請求項20】 電機子巻線を有する固定子と、極異方
    性磁石を用いた磁石回転子よりなる無刷子電動機であっ
    て、前記磁石回転子の磁石部は着磁された状態の極異方
    性磁石の、極性の異なる部分を合わせて軸方向に複数段
    積み重ねて接着固定してから、脱磁してシャフトに固定
    したことを特徴とする無刷子電動機の製造方法。
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