(詳細な説明)
本発明の特定の特徴(これらは、明りょうにするために、別々の実施形態の文脈で記載される)はまた、1つの実施形態において組み合わせで提供され得ることが理解されるべきである。逆に、本発明の種々の特徴(これらは、簡潔さのために、1つの実施形態の文脈で記載される)はまた、別々にか、または任意の適切な部分組み合わせで提供され得る。
(定義)
明りょうさおよび一貫性のために、以下の定義が、本特許文献全体にわたって使用される。
用語「アゴニスト」とは、レセプター(例えば、5−HT2Cセロトニンレセプター)と相互作用してそれを活性化させ、そしてこのレセプターに特徴的な生理学的応答または薬理学的応答を開始させる部分をいう。
用語「AUC」とは、血漿濃度対時間曲線の下の面積をいう。
用語「AUC0−t」とは、投薬時から時間tまでの、血漿濃度対時間曲線の下の面積をいう。
用語「AUC0−inf」とは、投薬時から無限まで外挿した時間の血漿濃度対時間曲線の下の面積をいう。
用語「AUCtau」とは、所定の投薬間隔(τ)での血漿濃度対時間曲線の下の面積をいう。
用語「AUClast」とは、投薬時から最後のサンプリング時間までの血漿濃度対時間曲線の下の面積をいう。いくつかの実施形態において、AUClastとは、化合物あるいはその塩、溶媒和物、または水和物を含有する医薬の、最後のサンプリング時間までの任意の2回の連続する投薬の合間における、特定の化合物の投薬時から最後のサンプリング時間までの血漿濃度対時間曲線の下の面積をいう。いくつかの実施形態において、この化合物は化合物1である。いくつかの実施形態において、この医薬は改変放出剤形である。
用語「Cmax」とは、化合物あるいはその塩、溶媒和物、または水和物を含有する医薬の任意の2回の連続する投薬の合間における、特定の化合物の極大(山)血漿濃度をいう。いくつかの実施形態において、この化合物は化合物1である。いくつかの実施形態において、この医薬は改変放出剤形である。
用語「Cmin」とは、化合物あるいはその塩、溶媒和物、または水和物を含有する医
薬の任意の2回の連続する投薬の合間における、特定の化合物の極小(谷)血漿濃度をいう。いくつかの実施形態において、この化合物は化合物1である。いくつかの実施形態において、この医薬は改変放出剤形である。
用語「機能的コーティング」とは、水が錠剤に入ること、およびその後のAPIの拡散を制限する機構を提供する、錠剤上のフィルムコーティングをいう。
用語「個体」とは、ヒトと非ヒト哺乳動物との両方をいう。非ヒト哺乳動物としては、齧歯類(例えば、マウスおよびラットなど)、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、ならびに非ヒト霊長類(例えば、サルおよび尾なし猿など)が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「即時放出剤形」とは、ヒトまたは他の動物への経口投与の際に迅速に分解して、活性薬学的成分(API)を処方物から放出する、処方物をいう。化合物1を含有する即時放出剤形の例としては、本明細書中の実施例5の即時放出処方物が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、この即時放出剤形のT80%は、3時間未満である。いくつかの実施形態において、この即時放出剤形のT80%は、1時間未満である。いくつかの実施形態において、この即時放出剤形のT80%は、30分未満である。いくつかの実施形態において、この即時放出剤形のT80%は、10分未満である。
「体重管理のための即時放出法」は、体重管理を必要とする個体に即時放出剤形を投与することを包含する。
用語「改変放出剤形」とは、ヒトまたは他の動物への経口投与の際に、あるAPIの即時放出剤形と比較して、より遅い速度で長期間にわたってそのAPIを放出する任意の処方物をいう。例えば、ヒトまたは他の動物に経口投与される、化合物1を含有する改変放出錠剤は、ヒトまたは他の動物に経口投与される、化合物1を含有する即時放出錠剤よりも遅く、より長期間にわたって、化合物1を放出する。ヒトまたは他の動物に経口投与される、化合物1を含有する改変放出懸濁物は、ヒトまたは他の動物に経口投与される、化合物1を含有する即時放出懸濁物よりも遅く、より長期間にわたって、化合物1を放出する。
用語「全血漿曝露」とは、特定の期間にわたる、薬物血漿濃度対時間曲線の下の全面積をいう。
用語「薬学的組成物」とは、少なくとも1種の活性成分(化合物1ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物が挙げられるが、これらに限定されない)を含有する組成物であって、これによって、この組成物が哺乳動物(例えば、限定されないが、ヒト)における特定の効力のある結果についての調査に耐えられる、組成物をいう。当業者は、ある活性成分が所望の効力のある結果を有するか否かを、技術者の要求に基づいて決定するために適切な技術を理解し、そして評価する。
用語「速度制御膜」とは、不活性な膜障壁であって、薬物がこれを通って制御された速度で拡散する、不活性な膜障壁をいう。
用語「速度制御ポリマー」とは、改変放出錠剤の成分として投与されると、水和されてこの錠剤の外周にゲル層を形成し、このゲル層が、さらなる水の侵入ならびにその後の薬物の拡散および放出を調節する、賦形剤をいう。
用語「T80%」とは、APIを含有する特定の処方物からの、APIの80%累積放出を達成するために必要とされる時間をいう。
用語「tmax」とは、化合物あるいはその塩、溶媒和物、または水和物を含有する医薬の任意の2回の連続する投薬の合間における、特定の化合物の最大濃度になるまでの時間をいう。いくつかの実施形態において、この化合物は化合物1である。いくつかの実施形態において、この医薬は改変放出剤形である。
用語「治療有効量」とは、研究者、獣医、内科医師または他の医者もしくは治療奉仕者によって、あるいは個体によって求められる、生物学的応答または医薬応答を、組織、系、動物、個体またはヒトにおいて惹起する、活性化合物または薬剤の量をいう。この生物学的応答または医薬応答は、以下のもののうちの1つ以上を含む:
(1)疾患を予防すること、例えば、疾患、状態または障害に罹患しやすい可能性があるが、その疾患の病理も徴候もまた経験も示しもしていない個体において、疾患、状態または障害を予防すること;
(2)疾患を阻害すること、例えば、疾患、状態または障害の病理または症状を経験しているかまたは示している個体において、疾患、状態または障害を阻害すること(すなわち、その病理および/あるいは症状のさらなる発症を止めること);ならびに
(3)疾患を改善すること、例えば、疾患、状態または障害の病理または症状を経験しているかまたは示している個体において、疾患、状態または障害を改善すること(すなわち、その病理および/あるいは症状を逆転させること)。
用語「処置」とは、本明細書中で使用される場合、以下のもののうちの1つ以上をいう:
(1)疾患の予防、例えば、疾患、状態または障害に罹患しやすい可能性があるが、その疾患の病理も徴候もまた経験も示しもしていない個体における、疾患、状態または障害の予防;
(2)疾患の阻害、例えば、疾患、状態または障害の病理または症状を経験しているかまたは示している個体における、疾患、状態または障害の阻害(すなわち、その病理および/あるいは症状のさらなる発症を止めること);ならびに
(3)疾患の改善、例えば、疾患、状態または障害の病理または症状を経験しているかまたは示している個体における、疾患、状態または障害の改善(すなわち、その病理および/あるいは症状を逆転させること)。
個体に処置の必要があるか否かは、治療奉仕者(例えば、ヒトの場合にはナースプラクティショナー、医師、医師の助手、看護師など;非ヒト哺乳動物を含めた動物の場合には獣医)によりなされる、その個体または動物が、処置を必要とするか、または処置から利益を得るという判断である。この判断は、治療奉仕者の経験の領域内である種々の要因に基づいてなされるが、化合物1ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物により処置可能な疾患、状態または障害の結果として、その個体または動物が病気であること、または病気になることの知識を含む。従って、化合物1ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物は、保護的もしくは予防的な様式で使用され得るか、または化合物1ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物は、疾患、状態もしくは障害を軽減するか、阻害するか、もしくは改善するために使用され得る。
用語「体重管理」とは、本明細書中で使用される場合、体重を制御することをいい、そして本発明の状況において、体重減少および体重減少の維持(本明細書中で体重維持とも呼ばれる)に関する。体重を制御することに加えて、体重管理は、体重に関連するパラメータ(例えば、BMI、体脂肪率および腰囲)を制御することを包含する。例えば、過体
重または肥満である個体のための体重管理は、体重をより健常な範囲に維持することを目的とした、体重の減少を意味し得る。また、例えば、過体重または肥満である個体のための体重管理は、体重の減少ありまたはなしでの、体脂肪または腰囲の減少を包含し得る。
用語「体重減少の維持」または「体重維持」とは、本明細書中で使用される場合、体重減少後の体重増加を予防すること、減少させること、または制御することをいう。体重増加が体重減少後に頻繁に起こることは公知である。体重減少は、例えば、食事療法、運動、疾病、薬物処置、外科手術またはこれらの方法の任意の組み合わせにより起こり得るが、体重を減少させた個体は頻繁に、減少させた体重のうちのいくらかまたは全てを回復する。従って、体重を減少させた個体における体重維持は、体重減少後の体重増加を予防すること、体重減少後に増加する体重の量を減少させること、体重減少後の体重増加を制御すること、または体重減少後の体重増加の速度を遅くすることを包含し得る。
(インビボ薬物動態学および効力)
改変放出剤形(長期放出剤形が挙げられるが、これらに限定されない)の薬物動態学的挙動および効力は、ミニポンプ注入による(例えば、腹腔内または皮下空間のいずれかへのラットへの)投薬によって、シミュレーションされ得る。即時放出錠剤は、経口摂食による投薬によって、シミュレーションされ得る。用量の比較は、曝露用量または絶対用量に基づいてなされ得る。研究は、体重変化の最終的なエンドポイントを用いて、慢性的または亜慢性的に行われ得る。
断続的な曝露と比較して、連続的な定常状態の曝露を用いると増大した効力が観察され、そして絶対用量またはAUCが一致する場合、このことは、ヒトにおける延長放出処方物が実現可能な方法であり、絶対用量を増加させることなく効力を改善することを示す。
さらに、断続的な曝露と比較して、連続的な定常状態の曝露を用いた場合の、薬物の血漿濃度の減少した山対谷の変化は、ヒトにおける延長放出処方物が、Cmaxを低下させてAUCを維持することによって、断続的な処置に付随するあらゆる有害な影響の発生数および重篤度を減少させることを示す(Tompsonら,Epilepsia 2008;49:410−417を参照のこと)。
薬物治療が成功するために、達成されなければならない最適な薬物濃度範囲が存在する。これは、治療ウィンドウである。治療濃度より高い結果として、都合の悪い副作用の可能性が増大する。薬物の血漿濃度が治療範囲より低い場合、臨床効力が制限される。薬物の経口投与の後に、血漿濃度は最大濃度(Cmax,山)まで上昇する。時間が経つにつれて、この血漿濃度は最小(谷)濃度(Cmin,谷)まで低下する。治療的には、治療効果を維持しながら有害な影響を減少させるために、薬物の山対谷の濃度差を減少させることが望ましい。このことは、血漿曝露(AUC)を安定に維持しながら、Cmaxを低下させることによって達成される(RowlandおよびTozer,Clinical
Pharmacokinetics:Concepts and Applications第3版,Williams and Wilkins.1995;Privitera,Epilepsy Currents,第8巻,第5号,2008 pp.113−117)。化合物1を含有する改変放出剤形は、AUCを維持しながら、薬物の山対谷の濃度差を減少させることによって、断続的な処置に付随する有害な影響の発生数および重篤度を低下させる。
治療的には、治療効果を維持しながら有害な影響を減少させる目的で、Cmaxおよび/または薬物濃度が増大する速度を低下させることが望ましい。1より大きい脳対血漿の曝露比を示す薬物については、Cmaxの減少または血漿中での薬物濃度上昇の速度の低下は、脳において、対応するより大きい低下をもたらす。このより大きい低下は、脳の薬
物濃度に関連する有害な影響(例えば、頭痛)を減少させるために重要である。化合物1の血漿および腰部脳脊髄液(CSF)濃度を、10mgの化合物1の塩酸塩を1日2回6.5日間服用した健常な肥満症のボランティアにおいて測定する臨床試験が行われた。1日目の1回目の用量の投与の際に、化合物1についてのヒトの脳対血漿曝露比は1より小さかった。定常状態は、各被験体において、およそ4日間〜6日間の投薬後に達成された。定常状態において、化合物1についてのヒトの脳対血漿曝露比は1.7であった。化合物1を含有する改変放出剤形は、AUCを維持しながら、Cmaxならびに/または血漿中および脳内で薬物濃度が上昇する速度を低下させることによって、断続的な処置に付随する有害な影響の発生数および重篤度を低下させる。
治療的には、治療効果を維持しながら有害な影響を減少させるために、tmaxを増大させることが望ましい。健常な男性および女性の18歳〜60歳(18歳および60歳を含む)の被験体に、食事を与えた条件下および絶食条件下で投与された、化合物1の単回経口用量(10mg)の安全性および薬物動態学的プロフィールを評価するための臨床試験が行われた。高脂肪の朝食後の化合物1の投与は、絶食状態での投与と比較して、最大血漿濃度までの時間に、統計学的に有意な遅延をもたらした。絶食状態と比較して、食事を与えた状態においてCmaxはおよそ10%低下したが、食物の効果の欠如は示されなかった。化合物1への曝露全体に対して、食物の影響はなかった。化合物1は一般に、絶食状態および高脂肪の朝食後に投与される場合に、充分に許容された。絶食状態で投与された場合、より多い数の有害事象(6と比較して18)が存在し、1人の被験体において起こった、2つの中度の強度の事象(悪心および頭痛)ならびに1つの重篤な強度の事象(嘔吐)を含んだ。化合物1を含有する改変放出剤形は、AUCを維持しながらtmaxを増大させることによって、断続的な処置に付随する有害な影響の発生数および重篤度を低下させる。
高脂肪の食事で維持されたラットへの、化合物1の塩酸塩の慢性的な1日2回の経口投与は、食物摂取量および体重増加の用量依存低下をもたらし、これらは、4週間の研究にわたり維持されることが実証された(Thomsenら,J.Pharmacol.Exp.Ther.,2008 325:577−587,その全体が本明細書中に参考として援用される)。
化合物1の連続的な定常状態の曝露が、断続的な曝露と比較して、体重増加に異なるように影響を与えるか否かを決定する目的で、雄性Sprague−Dawleyラットにおいて多数の実験が行われた。ラットに化合物1を、1日1回の経口摂食によってか、または化合物1の改変放出処方物の投与の効果をシミュレートするための一定の注入によってかのいずれかで、投与した。その目的は、AUCを維持しながら薬物の血漿濃度の山対谷の比を連続的な注入によって減少させることが、断続的な曝露と比較して体重の減少を増大させるか否かを決定することであった。慢性実験を開始する前に、予備的な薬物動態学的実験を行って、1日1回の経口投与を6日間行った後、および一定の注入を4日間行った後の、定常状態での化合物1の血漿曝露を決定した。経口投薬後のAUCtau Day 6および一定の注入によりもたらされた全身クリアランス(皮下浸透圧ミニポンプ投与を計算するために使用された)は、経口投薬後のAUCtau Day 6と類似のAUCtauを達成する必要があった。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法に関し、この方法は、体重管理を必要とする個体に、治療有効用量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法に関し、この方法は、体重管理を必要とする個
体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、任意の2回の連続する投与間の平均の間隔が少なくとも約24時間;または約24時間である頻度での、この改変放出剤形の複数回の投与を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、この改変放出剤形の複数回の投与を包含し、そしてこの改変放出剤形は、1日1回投与される。
いくつかの実施形態において、複数回の投薬は、少なくとも約30回;少なくとも約180回;少なくとも約365回;または少なくとも約730回である。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、上記頻度で、治療有効量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形の複数回の投与を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形を投与する得工程を包含し;そして即時放出法の経過中の、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンへのこの個体の全血漿曝露は、上記方法の経過中の、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンへのこの個体の全血漿曝露以上である。
いくつかの実施形態において、この個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL未満;約40ng/mL未満;約20ng/mL未満;または約10ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、このCmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1未満;約5×10−6mL−1未満;約1×10−6mL−1未満;または約5×10−7mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、このCmaxは、投与の30分後より後;投与の1時間後より後;または投与の2時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、このCmaxは、投与の3時間後より後;投与の6時間後より後;または投与の12時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの平均の山対谷の比は、約3:1未満;約2:1未満;約1.5:1未満;または約1.1:1未満である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIである。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分をさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、フィルムコーティングをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、水溶性フィルムコーティングを含む。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、エチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースの比は、約75:25;約80:20;または約85:15である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティングを含有し;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのフィルムコーティングは、水溶性フィルムコーティングを含む。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティングを含有し、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのフィルムコーティングは、水溶性フィルムコーティングを含む。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティングを含有し;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し、そしてこのフィルムコーティングは、エチルセルロース;および(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティ
ングを含有し、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのフィルムコーティングは、約85%のエチルセルロース;および約15%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;または約75%のエチルセルロース;および約25%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも3時間;少なくとも6時間;少なくとも9時間;または少なくとも12時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの薬学的に受容可能な塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有し、そしてこの塩は、およそ室温で約200mg/mL未満;およそ室温で約100mg/mL未満;およそ室温で約50mg/mL未満;およそ室温で約25mg/mL未満;およそ室温で約10mg/mL未満;またはおよそ室温で約5mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;および(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジアセトアミド安息香酸塩共結晶;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩;および(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩;ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物
から選択される塩を含有する。
いくつかの実施形態において、この方法は、任意の2回の連続する投与間の平均間隔が少なくとも約24時間である頻度での、この改変放出剤形の複数回の投与を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、任意の2回の連続する投与間の平均間隔が約24時間である頻度での、この改変放出剤形の複数回の投与を包含する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約40ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約20ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約10ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL〜約5ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL〜約10ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL〜約20ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL〜約40ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約40ng/mL〜約5ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約40ng/mL〜約10ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約40ng/mL〜約20ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約20ng/mL〜約5ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約20ng/mL〜約10ng/mLのCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約10ng/mL〜約5ng/mLのCmaxを有する。
本発明の方法の任意のものにおいて、Cmaxは、処置された複数の個体の平均である
。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−6mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−7mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1〜約1×10−7mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1〜約5×10−7mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1〜約1×10−6mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1〜約5×10−6mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−6mL−1〜約1×10−7mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−6mL−1〜約5×10−7mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−6mL−1〜約1×10−6mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6mL−1〜約1×10−7mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6mL−1〜約5×10−7mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−7mL−1〜約1×10−7mL−1に等しい。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約1×10−3h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約1×1
0−2h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約0.1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約10h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約100h・μg/mLのAUClastを有する。
本発明の方法の任意のものにおいて、AUClastは、処置された複数の個体の平均である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−3h・μg/mL〜約200h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−3h・μg/mL〜約100h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−3h・μg/mL〜約10h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−3h・μg/mL〜約1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−3h・μg/mL〜約0.1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−3h・μg/mL〜約1×10−2h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−2h・μg/mL〜約200h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3
,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−2h・μg/mL〜約100h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−2h・μg/mL〜約10h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−2h・μg/mL〜約1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1×10−2h・μg/mL〜約0.1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約0.1h・μg/mL〜約200h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約0.1h・μg/mL〜約100h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約0.1h・μg/mL〜約10h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約0.1h・μg/mL〜約1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1h・μg/mL〜約200h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1h・μg/mL〜約100h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約1h・μg/mL〜約10h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約10h・μg/mL〜約200h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約10h・μg/mL〜約100h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約100h・μg/mL〜約200h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−6h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−5h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−4h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−3h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−2h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6h/mL〜約0.1h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6h/mL〜約1×10−2h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6h/mL〜約1×10−3h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6h/mL〜約1×10−4h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6h/mL〜約1×10−5h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5h/mL〜約0.1h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5h/mL〜約1×10−2h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5h/mL〜約1×10−3h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5h/mL〜約1×10−4h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−4h/mL〜約0.1h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−4h/mL〜約1×10−2h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−4h/mL〜約1×10−3h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−3h/mL〜約0.1h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−3h/mL〜約1×10−2h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−2h/mL〜約0.1h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約5時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約10時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約15時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約25時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約5時間〜約50時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約5時間〜約25時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約5時間〜約15時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約5時間〜約10時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約10時間〜約50時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約10時間〜約25時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約10時間〜約15時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約15時間〜約50時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約15時間〜約25時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、約25時間〜約50時間に等しい。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約60未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約40ng/mL未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約20ng/mL未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約10ng/mL未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、CminおよびCmaxは、処置された複数の個体の平均である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約3:1未満である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約2:1未満である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約1.5:1未満である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約1.1:1未満である。
本発明の方法の任意のものにおいて、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の山対谷の比は、処置された複数の個体の平均である。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の1時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の2時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の3時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の6時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の12時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後であるが1時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後であるが2時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後であるが3時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後であるが6時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後であるが12時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の1時間後より後であるが2時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の1時間後より後であるが3時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の1時間後より後であるが6時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の1時間後より後であるが12時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の2時間後より後であるが3時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の2時間後より後であるが6時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の2時間後より後であるが12時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の3時間後より後であるが6時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の3時間後より後であるが12時間より前で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の6時間後より後であるが12時間より前で起こる。
本発明の方法の任意のものにおいて、Cmaxは、処置された複数の個体の平均である
。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約30回である。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約180回である。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約365回である。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約730回である。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、上記頻度で、治療有効用量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形の複数回の投与を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形を投与する工程を包含し;そしてこの即時放出法における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのAUClastは、上記方法における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのAUClast以上である。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少の維持をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食物消費の減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事関連満腹の増大を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事前空腹の減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事中の食物摂取量の減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食と定期的な運動のプログラムとの両方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者である。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関
連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者である。
いくつかの実施形態において、この体重関連共存状態は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される。
いくつかの実施形態において、この方法は、フェンテルミンを上記個体に投与する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理の方法は、フェンテルミンを上記個体に投与する工程をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、個体における、5−HT2Cレセプター活性に関連する障害の処置の方法に関し、この方法は、その処置を必要とする個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、肥満症の処置の方法に関し、この方法は、肥満症の処置を必要とする個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この肥満症の処置の方法は、フェンテルミンの投与または処方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この肥満症の処置の方法は、胃の電気刺激をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工
程を包含する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術のための個体の準備において、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術の後に、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において満腹を誘導する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において食物摂取量を減少させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において空腹を減少させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において食物の切望を減少させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において食間の間隔を増大させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、精神分裂病、不安、うつ病、精神病、およびアルコール嗜癖から選択される障害の処置の方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この障害は精神分裂病である。
いくつかの実施形態において、この障害は不安である。
いくつかの実施形態において、この障害はうつ病である。
いくつかの実施形態において、この障害は精神病である。
いくつかの実施形態において、この障害はアルコール嗜癖である。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩あるいはその薬学的に受容可能な溶媒和物または水和物を含有する。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物を含有する。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース、Kollidon(登録商標)SR、カルボキシメチルセルロースナトリウム、Carbopol(登録商標)、蝋、およびキサンタンガムから選択される賦形剤をさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースは、Methocel(登録商標)K4Mを含む。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分をさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、フィルムコーティングをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、Opadry(登録商標)II Blueを含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、エチルセルロース、Kollicoat(登録商標)SR30D、Eudragit(登録商標)、または酢酸セルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、エチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、このエチルセルロースは、Surelease(登録商標)を含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースは、Opadry(登録商標)を含む。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースは、約75:25である。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースは、約80:20である。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースは、約85:15である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、Opadry(登録商標)II Blueを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、Opadry(登録商標)II Blueを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、エチルセルロース;および(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、約85%のエチルセルロース;および約15%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、約75%のエチルセルロース;および約25%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも3時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも6時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも9時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも12時間のT80%を
有する。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの薬学的に受容可能な塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有し、この塩は、およそ室温で約200mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約100mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約50mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約25mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約10mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約5mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約200mg/mL未満であるが約0.0001mg/mLより高い水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約100mg/mL未満であるが約0.0001mg/mLより高い水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約50mg/mL未満であるが約0.0001mg/mLより高い水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約25mg/mL未満であるが約0.0001mg/mLより高い水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約10mg/mL未満であるが約0.0001mg/mLより高い水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約5mg/mL未満であるが約0.0001mg/mLより高い水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,
4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩ならびにその薬学的に受容可能な水和物および溶媒和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;ならびにその薬学的に受容可能な水和物および溶媒和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物である。
(有害事象)
化合物1の安全性を、3つの無作為化された二重盲検の、プラシーボをコントロールとする試験(1つの2年の期間のもの(「BLOOM」試験)ならびに2つの1年の期間のもの(「BLOSSOM」試験および「BLOOM−DM」試験))において評価した。合計3451人の患者を10mgの化合物1に1日2回1年間曝露し、571人の患者を2年間曝露し、そしてさらに896人の患者を10mgの化合物1に1日1回1年間曝露した。BLOOM−DM研究は、2型真性糖尿病を罹患する患者のみを含んだ。BLOOMおよびBLOSSOMは、糖尿病を罹患する患者を排除した。
有害な反応に起因する投薬中止の率は、非糖尿病患者について7.1%であり、そして化合物1を受けた2型糖尿病を罹患する患者について8.6%であった。プラシーボで処置された患者よりも化合物1で処置された患者においてより頻繁に投薬中止をもたらした、最も一般的な有害反応は、頭痛(1.3%対0.8%)、うつ病(0.9%対0.5%)および眩暈感(0.7%対0.2%)であった。
臨床試験は広く変化する条件下で行われるので、ある薬物の臨床試験において観察される有害反応の率を、別の薬物の臨床試験における率と直接比較することはできず、そして実際に観察される率を反映しないかもしれない。
プラシーボと比較して、化合物1で処置された非糖尿病患者についての最も一般的な有害反応は、頭痛、上気道感染症、鼻咽頭炎、眩暈感、および悪心であった。糖尿病患者についての最も一般的な有害反応は、低血糖症、頭痛、背痛、鼻咽頭炎、および悪心であった。5%以上の患者により報告され、プラシーボと比較して化合物1を服用した患者によってより多く報告された有害事象を、表A(BLOOMおよびBLOSSOM)ならびに表B(BLOOM DM)に要約する。
本発明の1つの局面は、本発明の改変放出剤形を投与される個体が、表Aおよび表Bに示される有害事象から選択される少なくとも1つの有害事象を経験している、本発明の処置の方法に関する。
本発明の1つの局面は、本発明の薬学的組成物を投与される個体が、表Aおよび表Bに示される有害事象から選択される少なくとも1つの有害事象を経験している、本発明の処置の方法に関する。
本発明の1つの局面は、個体における体重管理のための医薬の製造における、本発明の塩または薬学的組成物に関し、ここでこの本発明の薬学的組成物を投与される個体は、表Aおよび表Bに示される有害事象から選択される少なくとも1つの有害事象を経験している。
本発明の1つの局面は、処置の方法において使用するための、本発明の改変放出剤形、
塩、または薬学的組成物に関し、ここでこの本発明の改変放出剤形、塩、または薬学的組成物を投与される個体は、表Aおよび表Bに示される有害事象から選択される少なくとも1つの有害事象を経験している。
いくつかの実施形態において、この有害事象は、頭痛、疲労、悪心、便秘症、口内乾燥症、および眩暈感から選択される。
いくつかの実施形態において、この有害事象は頭痛である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は上気道感染症である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は眩暈感である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は悪心である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は疲労である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は尿路感染症である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は下痢である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は背痛である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は便秘症である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は口内乾燥症である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は鼻咽頭炎である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は低血糖症(無症候性を含む)である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は咳である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は症候性の低血糖症である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は胃腸炎ウイルスである。
いくつかの実施形態において、この有害事象はインフルエンザである。
いくつかの実施形態において、この有害事象は処置痛である。
いくつかの実施形態において、この有害事象は高血圧症である。
(本発明の塩)
本発明はとりわけ、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの、特定の固体の安定な容易に単離可能な塩、およびその結晶形態に関する。本発明の結晶形態の固相特性を、以下に要約する。
本発明の塩の調製の過程において、製薬産業において一般的に使用される多くの対イオン(例えば、Bergeら,Journal of Pharmaceutical S
ciences,66:1−19(1977)を参照のこと)を調査した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸塩、DL−乳酸塩、アスコルビン酸塩、D−グルコン酸塩、ベシル酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ジクロロ酢酸塩、安息香酸塩、エタンジスルホン酸塩、ゲンチシン酸塩、馬尿酸塩、ラクトビオン酸、キシナホ酸塩(xinafoate)、およびセバシン酸塩を調製したが、調製したこれらの塩は、本発明の結晶性塩とは対照的に、結晶化しなかった。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩、ならびにその薬学的に受容可能な水和物および溶媒和物から選択される塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;ならびにその薬学的に受容可能な水和物および溶媒和物から選択される塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,
4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物から選択される塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物に関する。
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物に関する。
いくつかの実施形態において、用語「(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物」および「(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物」は、本明細書中で使用される場合、以下の塩、または以下の塩の任意の組み合わせを含むマーカッシュ群のうちのいずれか1つを包含する:
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(1S)−(+)−10−カンシレート(camsylate)塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ−L−リンゴ酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−グルタミン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−アスパラギン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ粘液酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンピログルタミン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングルクロン酸塩;および
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−ショウノウ酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン重硫酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ硫酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンメタンスルホン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン臭化水素酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン硝酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンセスキシュウ酸(sesqui−oxalate)塩−共結晶;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンアジピン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマロン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミマロン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングリコール酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾ
アゼピンヘミエタンジスルホン酸(hemi−edisylate)塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンリン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンクエン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミシュウ酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンコハク酸塩;および
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオキソグルタル酸塩;ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物。
いくつかの実施形態において、用語「(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物」および「(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物」は、本明細書中で使用される場合、以下の塩、または以下の塩の任意の組み合わせを含むマーカッシュ群のうちのいずれか1つを包含する:
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(1S)−(+)−10−カンシレート塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ−L−リンゴ酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−グルタミン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−アスパラギン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ粘液酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンピログルタミン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングルクロン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−ショウノウ酸塩溶媒和物;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン重硫酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ硫酸塩水和物;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンメタンスルホン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン臭化水素酸塩半水和物;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン硝酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンセスキシュウ酸塩−共結晶;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンアジピン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマロン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミマロン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングリコール酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミエタンジスルホン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンリン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンクエン酸塩半水和物;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミシュウ酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンコハク酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオキソグルタル酸塩;および
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオキソグルタル酸塩溶媒和物。
上記塩を、以下の実験手順を使用して調製し、そして以下の物理化学データを使用して特徴付けた。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(1S)−(+)−10−カンシレート塩を、1モル当量の約3.6Mの水性(1S)−(+)−10−ショウノウスルホン酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのアセトニトリル中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。即時の沈殿が観察され、その固体を濾過により集め、そしてイソプロピルアルコールで洗浄した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(1S)−(+)−10−カンシレート塩は、DSCによれば、約176℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ−L−リンゴ酸塩を、L−リンゴ酸(0.5当量)を、熱MeOH中の溶液としてに滴下により、または固体としてのいずれかで、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル添加することにより、調製した。この混合物を約60℃まで加熱し、そしてこの温度で約1時間保持した。次いで、この混合物を室温まで冷却し、そして1〜3日間撹拌した。その固体生成物を減圧濾過により単離し、そしてそのフィルタ上で、40℃のオーブン内で乾燥させた。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ−L−リンゴ酸塩は、DSCによれば、155〜156℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−グルタミン酸塩を、熱EtOH/H2O(約2:1)中のL−グルタミン酸(0.5〜1当量)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に添加することにより調製し、続いてその溶媒を一晩エバポレートして、固体を得た。その固体を酢酸イソプロピル中でスラリー化させ、次いで濾過により単離した。あるいは、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−グルタミン酸塩を、
L−グルタミン酸(1当量)の熱H2O中の溶液を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの溶液に添加することにより、調製した。その生成物は、溶媒のエバポレーションを必要とせずに、結晶化した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−グルタミン酸塩は、DSCによれば、約187℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−アスパラギン酸塩を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのアセトンまたはアセトニトリル中の溶液を1当量の固体のアスパラギン酸に添加することにより、調製した。この混合物を50℃まで加熱し、次いでゆっくりと冷却し、そして一晩撹拌した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンL−アスパラギン酸塩は、DSCによれば、約174℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ粘液酸塩を、THF、アセトンまたはIPA(約10mg/mL)中(4%の水を含む)の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(2当量)および粘液酸(1当量)から合成した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ粘液酸塩は、DSCによれば、約208℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングルクロン酸塩を、1モル当量のD−グルクロン酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのイソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、またはアセトン中の溶液に60℃で添加することにより、調製した。対応する溶媒に60℃で溶解させたD−グルクロン酸を、激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却し、そして一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩乾燥させた。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングルクロン酸塩は、DSCによれば、約164℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンピログルタミン酸塩を、1当量のピログルタミン酸と(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンとを酢酸エチル中で60℃で合わせ、次いでゆっくりと冷却し、そして一晩撹拌することにより、調製した。得られた白色固体を濾過により単離し、そして乾燥させた。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンピログルタミン酸塩は、DSCによれば、約139℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−ショウノウ酸塩溶媒和物を、当モル量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンと(1R,3S)−(+)−ショウノウ酸とを酢酸エチル(4%の水を含む)中で合わせることにより、調製した。この溶液を50℃まで加熱し、次いでゆっくりと冷却した。冷却すると、このサンプルは透明な溶液になり、そしてMTBEの添加後に変化しなかった。このサンプルをエバポレートして透明な油状物にし、これは、室温で静置した後に白色固体を形成した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−ショウノウ酸塩は、DSCによれば、約90℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾ
アゼピン重硫酸塩を、1モル当量の濃硫酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基の酢酸イソプロピルまたはアセトニトリルのいずれか中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を1〜2日間撹拌した。生じた固体を濾過により回収した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン重硫酸塩は、DSCによれば、約162℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ硫酸塩を、0.5モル当量の濃硫酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基の酢酸イソプロピルまたはアセトニトリルのいずれか中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を1〜2日間撹拌した。生じた黄色固体を濾過により回収した。アセトンをこの固体に添加し、その後、分散を起こすために充分な水(<5%)を添加した。この混合物を4時間スラリー化させ、そしてその固体を遠心濾過(10,000rpmで1分間)により集めた。その濾液を濃縮して油滴にすると、そのフィルターケーキはその底部に少量の色を有した。そのフィルターケーキの白色の上部を除き、そして一晩風乾すると、表題の塩が白色固体として残った。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ硫酸塩は、DSCによれば、約79℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンメタンスルホン酸塩を、1当量のメタンスルホン酸(99.5%)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基のアセトニトリルまたは酢酸イソプロピル中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。結晶化が、即座にか、またはこの溶液を約60℃まで加熱し、次いで撹拌しながら室温まで冷却した後24時間以内のいずれかで、起こった。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンメタンスルホン酸塩は、DSCによれば、約178℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン臭化水素酸塩半水和物を、1当量の水性HBr(約48%)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基の酢酸イソプロピル、アセトニトリル、または酢酸エチル中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。その生成物は、酢酸イソプロピル中での反応からは容易に沈殿した。アセトニトリルにおいては、その溶媒をエバポレートしてほぼ乾燥させて、固体を得た。酢酸エチルにおいては、種晶を添加し、そしてこの反応物を栓をせずに撹拌して、結晶化を開始させた。次いで、この反応系を閉じ、そして撹拌を続けて、黄色懸濁物を得た。この懸濁物を濾過し、そしてその固体を冷酢酸エチルで洗浄した。生じた白色固体を約38℃で窒素下に置き、そして25℃/75%RHで一晩保持した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン臭化水素酸塩半水和物は、TGAによれば、約72.5℃の外挿脱水開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン硝酸塩を、水性HNO3を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基の酢酸イソプロピルまたはアセトニトリル中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン硝酸塩は、DSCによれば、約124℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンセスキシュウ酸塩−共結晶を、シュウ酸(0.5当量)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に添加することにより、調製した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンセスキシュウ酸塩−共結晶は、DSCによれば約105℃の外挿開始温度を有する第一の吸熱、およびDSCによれば約111℃の外挿融解開始温度を有する第二の吸熱を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンアジピン酸塩を、アセトン中のアジピン酸(0.5〜1当量)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの溶液に約62℃で添加することにより、調製した。沈殿が5分以内に起こり、その懸濁物を撹拌しながら周囲温度まで冷却した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンアジピン酸塩は、DSCによれば、104℃〜107℃の開始温度で開始する複数の吸熱事象を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマロン酸塩を、マロン酸(1当量)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に添加することにより、調製した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマロン酸塩は、DSCによれば、約143℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミマロン酸塩を、マロン酸(0.5当量)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に添加することにより、調製した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミマロン酸塩は、DSCによれば、135〜136℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングリコール酸塩を、1当量のグリコール酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸エチルまたはアセトン中の溶液に60℃で添加することにより、調製した。対応する溶媒中の60℃のグリコール酸を、激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却し、そして一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピングリコール酸塩は、DSCによれば、約138℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミエタンジスルホン酸塩を、0.5当量の水性1,2−エタンジスルホン酸二水和物(約3.7M)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基のアセトニトリルまたは酢酸イソプロピルのいずれか中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。即座の沈殿が観察された。得られた固体をイソプロピルアルコールで洗浄し、そしてそのフィルタ上で乾燥させた。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミエタンジスルホン酸塩は、DSCによれば、約298℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンリン酸塩を、オルトリン酸(85%)(0.5〜1モル当量)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基の酢酸イソプロピルまたはアセトニトリル中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、調製した。即座の沈殿が、全ての実験において観察された。最初に非晶質であった物質をアセトン中でスラリー化させた。最初に結晶性であった物質をn−プロパノール中で3日間スラリー化/成熟させた。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンリン酸塩は、DSCによれば、約208℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンクエン酸塩半水和物を、熱MeOH中の1モル当量のクエン酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に滴下により添加することにより、調製した。沈殿が自発的に起こった。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンクエン酸塩半水和物は、DSCによれば、約80℃の脱水開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミシュウ酸塩を、1モル当量のシュウ酸を固体として、またはMeOH中の溶液(約2.5M)として、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に滴下により添加することにより、調製した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミシュウ酸塩は、DSCによれば、約212℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンコハク酸塩を、熱EtOH中のコハク酸(0.5〜1当量)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に添加することにより、調製した。一晩撹拌した後に、固体を吸引濾過により回収し、そして酢酸イソプロピル中で洗浄した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンコハク酸塩は、DSCによれば、約179.1℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオキソグルタル酸塩を、1当量のα−オキソ−グルタル酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸エチル中の溶液に60℃で添加することにより、調製した。60℃の酢酸エチル中のα−オキソ−グルタル酸を激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却し、そして一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオキソグルタル酸塩は、DSCによれば、約115℃の外挿融解開始温度を有した。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオキソグルタル酸塩溶媒和物を、1モル当量のα−オキソ−グルタル酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのアセトニトリル中の溶液に60℃で添加することにより、調製した。60℃のアセトニトリル中のα−オキソ−グルタル酸を激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却して一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そし
て換気フード内で一晩風乾した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオキソグルタル酸塩溶媒和物は、DSCによれば、約91℃の外挿脱溶媒開始温度、およびDSCによれば、約113℃の外挿開始温度を有する第二の吸熱を有した。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法に関し、この方法は、体重管理を必要とする個体に、治療有効量の本発明の塩を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体における体重管理のための医薬の製造における、本発明の塩または薬学的組成物の使用に関する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少、および体重減少の維持のうちの1つ以上を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少、体重減少の維持、食物消費の減少、食事関連満腹の増大、食事前空腹の減少、および食事中の食物摂取量の減少のうちの1つ以上を包含する。
いくつかの実施形態において、この医薬は、食および運動に対する補助として使用される。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者;少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者;および少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者から選択され;この体重関連共存状態は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される。
いくつかの実施形態において、この医薬は、本発明の方法において使用される。
いくつかの実施形態において、この医薬は、本発明の改変放出剤形である。
いくつかの実施形態において、この医薬は、第二の抗肥満剤と組み合わせて使用される。
いくつかの実施形態において、この第二の抗肥満剤は、クロルフェンテルミン、クロルテルミン、フェンペンテルミン、およびフェンテルミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この医薬は、抗糖尿病剤と組み合わせて使用される。
いくつかの実施形態において、この医薬は、メトホルミンと組み合わせて使用される。
本発明の1つの局面は、個体における体重管理のための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、治療によるヒトまたは動物の体の処置の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する
。
本発明の1つの局面は、体重減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の維持の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食物消費の減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食事関連満腹の増大の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食事前空腹の減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食事中の食物摂取量の減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食をさらに包含する、体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する、体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食および定期的な運動のプログラムをさらに包含する、体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、フェンテルミンと組み合わせた体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
(処方物)
経口用薬物製品について、投薬頻度は、所望の薬物動態学的プロフィールをもたらす目的で、薬物放出速度を減少させ、これによって全身循環内への薬物の投入の速度を減少させる処方物を設計することによって、減少させられ得る。患者のコンプライアンスを改善することに加えて、このような改変放出剤形は、治療効力の増強、有害な影響の減少、および製品の区別を可能にすることの利点を与える。従って、過去数十年にわたって、改変放出技術が、薬物候補の進歩を可能にする技術として、臨床開発において次第に使用されるようになっている。患者の処方された投薬計画の固守は、慢性疾患の管理については特に、投薬頻度に逆比例することが報告されている(Saini S.D.ら、Effect Of Medication Dosing Frequency On Adherence In Chronic Diseases.Am.J.Managed Care.2009;15(6):e22−e33)。
一般に使用され、市販で入手可能な改変放出技術としては、親水性/疎水性マトリックス;ポリマーコーティングされAPIを予め負荷されたペレットおよびビーズ;ならびに多層錠剤が挙げられる。浸透圧ポンプ錠剤は、より一貫したポンプ様の放出プロフィールを達成し得る。これらは、POLYOXTM(The Dow Chemical Company)を薬物層およびプッシュ層(push layer)において使用し得、そして酢酸セルロースおよびPEGでコーティングされ得る。
これらの技術からの薬物放出は、以下の機構のうちの1つまたは組み合わせによって、制御される:拡散(絡み合ったポリマー鎖の障壁コーティング層または粘性ゲル層の細孔を通して)、浸透、およびポリマーの膨潤/侵食。各技術は、インビボでの性能、放出制御機構、開発の時間および費用、製造性、APIの固有の生物薬学的特性への応用性に関して異なる。特定の薬物についての改変放出技術の選択は、用量、溶解度、薬物動態、所望のインビトロ放出プロフィール、ならびに医師および市場の要求(例えば、剤形の型、サイズ、強度の数値)に依存する。
薬物動態学的シミュレーションは、改変放出処方物開発の設計および評価において使用
され得る。治療用量およびヒト薬物動態パラメータが目的の薬物分子について利用可能である場合、改変放出処方物からの放出プロフィールは、シミュレーションにより予測され得、このことは、改変放出送達技術、処方物、および予測される放出プロフィールの選択を容易にする。
(親水性膨潤賦形剤)
改変放出技術のうちでもとりわけ、親水性ポリマーマトリックスは、その放出制御機構の徹底的な理解、丈夫な処方物、従来の製造プロセス、広範なポリマーが利用可能であること、および所望の放出プロフィールを調整する融通性に起因して、特に広く使用されている。一般的に使用されるポリマーとしては、HPMC、高分子量ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ならびに天然起源の多糖類(例えば、キサンタンガムおよびイナゴマメガム)が挙げられる。
代表的に、親水性ポリマーマトリックス系は、薬物、速度制御ポリマー、および他の賦形剤からなり、これらは、均質に混合されて錠剤に圧縮される。水性媒体に曝露すると、このポリマーは水和されて、この錠剤の外周にゲル層を形成し、この層が、さらなる水の侵入ならびに引き続く薬物の拡散および放出を調節する。薬物放出の速度および速度論は、主として、ゲルの形成および侵食の速度、ゲル層の厚さおよび強度、添加される賦形剤の溶解度、ならびに送達されるべき薬物の溶解度に依存することが実証されている(Siepmann J.およびPeppas N.A.,Modeling Of Drug
Release From Delivery Systems Based On Hydroxypropyl Methylcellulose(HPMC).Adv.Drug Deliv.Rev.,2001;48,139−157)。HMPC錠剤からの薬物放出は、この錠剤を囲むゲル層を通しての拡散により制御される。このゲル層の厚さおよび強度は、HPMCの粘度および濃度により決定される。HPMCレベルの増大は、より強いゲル層の形成をもたらし、従って、水の侵入および薬物の拡散を遅くする。
(錠剤コーティング)
水性媒体に曝露されるときに、親水性ポリマーマトリックス錠剤への水の侵入は、この親水性ポリマーの膨潤のみによって調節される。溶解度が高いAPIの放出は、膨潤および拡散の機構単独によっては充分に制御されないかもしれない。錠剤への水の侵入およびその後のAPIの拡散を制限するために、さらなる機構が必要とされ得る。一般的に使用されるストラテジーとしては、圧縮コーティング、多層錠剤、ならびに機能的フィルムコーティング(例えば、腸溶コーティング、不溶性コーティング、およびpH依存性ポリマーコーティング)が挙げられる。
機能的フィルムコーティングは、丈夫な処方物および加工、他の市販製品(例えば、Wellbutrin XL(登録商標))における改善されたインビボ性能の利点を与える。このコーティングは、水の侵入、コア錠剤の水和、およびAPIの拡散を調節する。低粘性HPMCなどの添加剤が、細孔形成剤として、このコーティングに添加され得る。この添加剤は、水性媒体に曝露されると溶解してコーティング膜から浸出し、従って、このコーティング膜に細孔を発生させる。これらの細孔は、水がこのコーティングを通って侵入し、そしてコア錠剤と接触することを可能にする。
(APIの溶解度)
GI路のpH範囲全体にわたって充分すぎる水溶解度を有する活性薬学的成分(API)については、改変放出剤形の内側のAPIの溶解は、Noyes−Whitneyの式:
により、速い。この式において、dW/dtは溶解速度(mg/s)であり;Dは拡散係数(cm2/s)であり;AはAPIの表面積(cm2)であり;CSはAPIの周囲の拡散層における飽和濃度(または溶解度)であり;Cはバルク溶媒の濃度(mg/mL)であり;そしてLは拡散層の厚さ(cm)である。透過性の薬物について、CS>>Cである。なぜなら、GIのバルク媒体内に拡散する薬物分子は、迅速に吸収されるからである。この場合、CはNoyes−Whitneyの式において無視され得、そして溶解速度は、APIの溶解度に比例するようになる。
高い水溶解度を有する塩形態は、親水性膨潤賦形剤と一緒に製剤化される場合に、改変放出剤形において使用され得る。ポリマーコーティングもまた、これらの剤形からのAPIの放出をさらに改変するために、使用され得る。
親水性膨潤および/または機能的フィルムコーティングに依存しない化合物1の改変放出処方物を開発する目的で、低い水溶解度を有する新たな塩形態が必要とされている。
(即時放出錠剤)
即時放出型の、フィルムコーティングされた10mgの錠剤を、第3相臨床試験および化合物1の市販のために開発した(実施例5)。即時放出錠剤におけるAPI(化合物1の塩酸塩半水和物の形態III(以下に記載されるような))の溶解度は、1〜7のpH範囲において400mg/mLを超え、そして生物薬剤学分類系において「高度に可溶性」と分類される。最高用量強度が1〜7.5のpH範囲にわたって250mL以下の水性媒体に可溶性である場合に、薬物物質は高度に可溶性であるとみなされる。化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIは、生物薬剤学分類系においてさらに、「高度に透過性」と分類される。胃腸路内での不安定性を示唆する証拠がない場合に、質量の釣り合いの決定に基づいて、または静脈内参照用量と比較して、ヒトにおける吸収の程度が投与された用量の90%以上であると決定される場合、薬物物質は高度に透過性であるとみなされる。
改変放出処方物からのCmax(山血漿濃度)の値は、即時放出型の10mgの錠剤の1日2回(b.i.d.)(第3相臨床試験において安全性が確立された処方物)の値を超えるべきではない。改変放出処方物からの放出は、その吸収の制限工程であるべきである。
本発明の1つの局面は、治療有効量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する改変放出剤形に関する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は錠剤である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、個体における体重管理の方法において使用するためのものである。
いくつかの実施形態において、この方法は、任意の2回の連続する投与間の平均の間隔が少なくとも約24時間;または約24時間である頻度での、この改変放出剤形の複数回の投与を包含する。
いくつかの実施形態において、上記複数回の投与は、少なくとも約30回;少なくとも約180回;少なくとも約365回;または少なくとも約730回である。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、上記頻度で、治療有効量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形の複数回の投与を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形を投与する工程を包含し;そしてこの即時放出法の経過にわたる(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンへの個体の全血漿曝露は、上記方法の経過にわたる(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンへの個体の全血漿曝露以上である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL未満;約40ng/mL未満;約20ng/mL未満;または約10ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1未満;約5×10−6mL−1未満;約1×10−6mL−1未満;または約5×10−7mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後;投与の1時間後より後;または投与の2時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の3時間後より後;投与の6時間後より後;または投与の12時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約3:1未満;約2:1未満;約1.5:1未満;または約1.1:1未満である。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIである。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分をさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、フィルムコーティングをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、水溶性フィルムコーティングを含む。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、エチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースの比は、約75:25;約80:20;または約85:15である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティングを含有し;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのフィルムコーティングは、水溶性フィルムコーティングを含む。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティングを含有し、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのフィルムコーティングは、水溶性フィルムコーティングを含む。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティングを含有し;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し、そしてこのフィルムコーティングは、エチルセルロース;および(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびフィルムコーティングを含有し、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;このフィルムコーティングは、約85%のエチルセルロース;および約15%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;または約75%のエチルセルロース;および約25%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも3時間;少なくとも6時間;少なくとも9時間;または少なくとも12時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの薬学的に受容可能な塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有し、そしてこの塩は、およそ室温で約200mg/mL未満;およそ室温で約100mg/mL未満;およそ室温で約50mg/mL未満;およそ室温で約25mg/mL未満;およそ室温で約10mg/mL未満;またはおよそ室温で約5mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;および(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジアセトアミド安息香酸塩共結晶;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩;および(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有する。
本発明の1つの局面は、治療有効用量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体における体重管理の方法において使用するための、治療有効用量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、治療有効量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する改変放出剤形に関する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は錠剤である。
いくつかの実施形態において、この方法は、任意の2回の連続する投与間の平均間隔が少なくとも約24時間である頻度での、この改変放出剤形の複数回の投与を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、任意の2回の連続する投与間の平均間隔が約24時間である頻度での、この改変放出剤形の複数回の投与を包含する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約60ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3
,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約40ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約20ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、約10ng/mL未満のCmaxを有する。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−5mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−6mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約1×10−6mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、Cmaxを上記治療有効量で割ったものは、約5×10−7mL−1未満に等しい。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約1×10−3h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約1×10−2h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約0.1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約1h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約10h・μg/mLのAUClastを有する。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度は、少なくとも約100h・μg/mLのAUClastを有する。
本発明の方法の任意のものにおいて、AUClastは、処置された複数の個体の平均である。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−6h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−5h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−4h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−3h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastを上記治療有効量で割ったものは、少なくとも約1×10−2h/mLに等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約5時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約10時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約15時間に等しい。
いくつかの実施形態において、AUClastをCmaxで割ったものは、少なくとも約25時間に等しい。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約60未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約40ng/mL未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約20ng/mL未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、上記投与は、少なくとも約5ng/mLのCminおよび約10ng/mL未満のCmaxをもたらす。
いくつかの実施形態において、CminおよびCmaxは、処置された複数の個体の平均である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約3:1未満である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約2:1未満である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約1.5:1未満である。
いくつかの実施形態において、個体における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の平均の山対谷の比は、約1.1:1未満である。
本発明の方法の任意のものにおいて、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度の山対谷の比は、処置された複数の個体の平均である。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の30分後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の1時間後より後で起こる。
いくつかの実施形態において、上記Cmaxは、投与の2時間後より後で起こる。
本発明の方法の任意のものにおいて、Cmaxは、処置された複数の個体の平均である。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約30回である。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約180回である。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約365回である。
いくつかの実施形態において、複数回の投与は、少なくとも約730回である。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、上記頻度で、治療有効用量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形の複数回の投与を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この方法は、体重管理のための即時放出法より効力があり;この体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形を投与する工程を包含し;そしてこの即時放出法における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのAUClastは、上記方法における(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのAUClast以上である。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少の維持をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食物消費の減少をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事関連満腹の増大をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事前空腹の減少をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事中の食物摂取量の減少をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食と定期的な運動のプログラムとの両方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者である。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者である。
いくつかの実施形態において、この体重関連共存状態は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、この体重管理の方法は、フェンテルミンを個体に投与す
る工程をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、個体における5−HT2Cレセプター活性に関連する障害の処置の方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体における肥満症の処置の方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
いくつかの実施形態において、この肥満症の処置の方法は、フェンテルミンの投与または処方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この肥満症の処置の方法は、胃の電気刺激をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導する方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術のための個体の準備において、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導する方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持する方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術後に、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持する方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体において満腹を誘導する方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体において食物摂取量を減少させる方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体において空腹を減少させる方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体において食物の切望を減少させる方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体において食間の間隔を増大させる方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、個体において精神分裂病、不安、うつ病、精神病、およびアルコール嗜癖から選択される障害を処置する方法において使用するための、本発明の改変放出剤形に関する。
いくつかの実施形態において、この障害は精神分裂病である。
いくつかの実施形態において、この障害は不安である。
いくつかの実施形態において、この障害はうつ病である。
いくつかの実施形態において、この障害は精神病である。
いくつかの実施形態において、この障害はアルコール嗜癖である。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩あるいはその薬学的に受容可能な溶媒和物または水和物を含有する。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物を含有する。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース、Kollidon(登録商標)SR、カルボキシメチルセルロースナトリウム、Carbopol(登録商標)、蝋、およびキサンタンガムから選択される賦形剤をさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースはMethocel(登録商標)K4Mを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分をさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、フィルムコーティングをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、Opadry(登録商標)II Blueを含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、エチルセルロース、Kollicoat(登録商標)SR30D、Eudragit(登録商標)、または酢酸セルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、エチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、このエチルセルロースは、Surelease(登録商標)を含有する。
いくつかの実施形態において、このフィルムコーティングは、(ヒドロキシプロピル)
メチルセルロースをさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースは、Opadry(登録商標)を含有する。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースの比は、約75:25である。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースの比は、約80:20である。
いくつかの実施形態において、エチルセルロース対(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースの比は、約85:15である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、Opadry(登録商標)II Blueを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、Opadry(登録商標)II Blueを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え;このコア錠剤は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、エチルセルロース;および(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、約85%のエチルセルロース;および約15%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、コア錠剤およびコーティングを備え、このコア錠剤対このコーティングの重量対重量の比は約20:1であり;そしてこのコア錠剤は、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース
;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そしてこのコーティングは、約75%のエチルセルロース;および約25%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも3時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも6時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも9時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、少なくとも12時間のT80%を有する。
いくつかの実施形態において、上記改変放出剤形は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの薬学的に受容可能な塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有し、この塩は、およそ室温で約200mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約100mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約50mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約25mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約10mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、およそ室温で約5mg/mL未満の水溶解度を有する。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,
3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩ならびにその薬学的に受容可能な水和物および溶媒和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;ならびにその薬学的に受容可能な水和物および溶媒和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,
4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物である。
いくつかの実施形態において、この塩は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、1種以上の薬学的に受容可能な賦形剤をさらに含有する。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、個体への経口投与のためのものである。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、錠剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、およびロゼンジからなる群より選択される。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は錠剤である。
いくつかの実施形態において、この改変放出剤形は、フェンテルミンと組み合わせての投与のためのものである。
本発明の1つの局面は、改変放出剤形を製造する方法に関し、この方法は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される化合物を提供する工程;ならびにこの化合物を改変放出剤形に製剤化する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明の改変放出剤形を製造する方法は、例えば、以下のうちの1つ以上を包含する:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を速度制御ポリマーマトリックス中に分散させること;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を含有する錠剤を機能的コーティングでコーティングすること;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を含有する層と機能的コーティングの層とを交互にすること;ビーズに(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を負荷すること;(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を水溶性ポリマー樹脂に結合させること;ならびに(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を含有するレザバを速度制御膜で囲むこと。
本発明の改変放出剤形の任意のものは、本願の他の箇所の特定の処方特性のいずれかによって、さらに限定され得る。
(改変放出機構)
膨潤性親水性マトリックスからの薬物の放出は、多数の物理プロセス(例えば、水または生物学的流体のマトリックスへの侵入、ポリマー鎖の弛緩および絡み合いがほどけること、マトリックスの幾何学的変化、ならびにポリマーゲルの溶解/侵食)が関与する複雑な現象である(Hopfenberg HB,Hsu KC Swelling−controlled,constant rate delivery systems Polym.Eng.Sci.1978;18(15):1186−1191; Lee PI Diffusional release of a solute from a polymeric matrix − approximate analytical solutions J.Membrane Sci.1980;7(3):255−275;Lee PI,Peppas NA Prediction of polymer dissolution in swellable controlled−release systems J.Control.Release.1987;6(1):207−215;Harland RS,Gazzaniga A,Sangalli ME,Colombo P,Peppas NA Drug/polymer matrix swelling and dissolution Pharm.Res.1988;5(8):488−494)。水溶液または胃腸流体に曝露されると、錠剤の表面が濡れ、そしてポリマーが水和して、膨潤に起因してマトリックスの周囲にゲル層を形成する。このゲル層は、錠剤への水の侵入を遅くする。同時に、このゲル層の
内側の薬物が溶解して拡散により出る。高度に可溶性の薬物の場合、このことは通常、マトリックス錠剤の表面の薬物の存在に起因して、最初のバースト放出を引き起こす。このゲル層は、時間と共に水がこのマトリックスのコアに連続的に浸透するにつれて成長し、これによって、このゲル層の厚さを増大させ、そして薬物放出に対する拡散障壁を提供する。このゲル層の外周が完全に水和されると、ポリマー鎖が完全に弛緩し、そしてもはや、このゲル層の一体性を維持し得ず、これによって、絡み合いを解き、そしてこのマトリックスの表面の侵食を引き起こす。濃度勾配により駆動される拡散およびポリマーの弛緩は、約物放出を調節する際の最も重要な律速工程であることが充分に確立されているが、薬物およびさらなる賦形剤の存在は、膨潤の前端において膨潤浸透圧を増強または抑制し得、従って、ポリマーゲルの機械的強度を、添加剤の溶解度に依存して改変し得る。本質的に、拡散とポリマーの弛緩とは、薬物放出を制御する際に競合し、通常観察される、フィックに従わない放出速度論をもたらす。
過去数十年間にわたって、一般にはポリマーの膨潤および溶解を一般化すること、ならびに具体的には膨潤性親水性マトリックスからの薬物放出プロセスを定量することを試みる、かなりの努力がなされている(Fan LT,Singh SK Controlled release,a quantitative treatment New York,NY:Springer−Verlag,1989;Siepmann J,Peppas NA Modeling of drug release from delivery systems based on hydroxypropyl methylcellulose(HPMC)Adv.Drug Deliv.Rev.2001;48(2−3):139−157;Costa P,Lobo JMS Modeling and comparison of dissolution profiles Eur.J.Pharm.Sci.2001;13(2):123−133)。膨潤性親水性マトリックスの溶解中に多数の減少が同時に起こることに起因して、開発された数学モデルはかなり複雑であり、そしてほとんどの場合において、多数のアルゴリズムまたは有限要素法により解かれなければならず、このことは、これらのモデルの慣用的な応用を制限する(Paul DR,McSpadden SK Diffusional release of a solute from a polymeric
matrix J.Membrane Sci.1976;1:33−48;Tu YO A multi−phase Stefan problem describing the swelling and the dissolution of glassy polymer Quar.Appl.Math.1977;XXXV:269−285;Siepmann J,Streubel A,Peppas NA Understanding and predicting drug delivery
from hydrophilic matrix tablets using the ”sequential layer” model Pharm.Res.2002;19(3):306−314)。等式1は、膨潤性親水性マトリックスからの薬物放出をモデル化する際に最も広く使用される等式のうちの1つである:
ここでMtは、時間tにおいて放出される薬物の量であり、M∞は、総薬物負荷であり、そしてMt/M∞は、時間tにおいて放出される薬物の割合である(Korsmeyer
RW,Gurny R,Doelker E,Buri P,Peppas NA M
echanisms of solute release from porous hydrophilic polymers.Int.J.Pharm.1983;15(1):25−35;Ritger PL,Peppas NA A simple equation for description of solute release I.Fickian and non−fickian release from
non−swellable devices in the form of slabs,spheres,cylinders or discs J.Control.Release.1987;5(1):23−36)。等式1において、kは、マトリックス系の構造特性および幾何学的特性を組み込む定数であり、そしてnは、放出機構を特徴付ける指数である。一般に、この等式は、Mt/M∞≦80%についてのみ応用可能である。円柱形のマトリックス錠剤の場合、その薬物放出機構は、n=0.45の場合にフィックの拡散である。0.45<n<0.89の場合、その機構は、非フィック拡散または異常な拡散である。n≧0.89の場合、放出は、ケース−II輸送を示すか、または一般にゼロ次放出と称される。n>1の場合、放出は、スーパーケース−II輸送とみなされる。
(結晶形態)
多型とは、ある物質が、結晶格子中の分子の異なる配置および/または配座を有する2つ以上の結晶相として存在する能力である。多型は、液相または気相においては同じ特性を示すが、固相においては異なる挙動をし得る。
一成分の多型に加えて、薬物はまた、塩および他の多成分結晶相として存在し得る。例えば、溶媒和物および水和物は、活性薬学的成分(API)ホストと、ゲストとしての溶媒分子または水分子をそれぞれ含み得る。同様に、このゲスト化合物が室温で固体である場合、得られる形態はしばしば、共結晶と呼ばれる。塩、溶媒和物、水和物、および共結晶は、同様に多型を示し得る。同じAPIホストを共有するがそのゲストに関して異なる結晶相は、互いの擬似多型と称され得る。
溶媒和物は、結晶化の溶媒の分子を、限定された結晶格子内に含む。結晶化の溶媒が水である溶媒和物は、水和物と称される。水は大気の成分であるので、薬物の水和物は、かなり容易に形成され得る。
最近、245の化合物の多型スクリーンは、これらのうちの約90%が複数の固体形態を示すことを明らかにした。全体として、これらの化合物のおよそ半分が多型であり、しばしば、1個〜3個の形態を有する。これらの化合物のうちの約3分の1が水和物を形成し、そして約3分の1が溶媒和物を形成した。64の化合物の共結晶スクリーンからのデータは、60%が、水和物でも溶媒和物でもない共結晶を形成することを示した(G.P.Stahly,Crystal Growth & Design(2007),7(6),1007−1026)。
本発明はとりわけ、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンならびにその水和物および溶媒和物の、塩の結晶形態に関する。本発明の結晶形態は、例えば、示差走査熱量測定法(DSC)、X線粉末回折(PXRD)、および他の固相方法に関する、独特の固相シグネチャーによって同定され得る。本発明の結晶形態の水または溶媒の含有量に関するさらなる特徴付けは、以下の方法(例えば、熱重量分析(TGA)、およびDSCなど)のいずれかによって、測定され得る。DSCについては、観察される温度は、サンプルの純度、温度変化の速度、ならびにサンプル調製技術および使用される特定の器具に依存することが公知である。従って、DSCサーモグラムに関して本明細書中で報告される値は、約±6℃変わり得る。DSCサーモグラムに関して本明細書中で報告される値はまた、1グラムあたり約±20ジュール変わ
り得る。PXRDについては、ピークの相対強度は、サンプル調製技術、サンプル設置手順および使用される特定の器具に依存して変わり得る。さらに、器具の変更および他の要因がしばしば、2θ値に影響を与え得る。従って、回折パターンのピークの帰属は、約±0.2°2θ変わり得る。報告されるピークの相対強度もまた変わり得る。TGAについては、本明細書中に報告される特徴は、約±5℃変わり得る。本明細書中に報告されるTGAの特徴はまた、例えば、サンプルの変化に起因して、約±2%重量変化だけ変わり得る。結晶形態の吸湿性に関するさらなる特徴付けは、例えば、動的水分吸着(DMS)によって測定され得る。本明細書中に報告されるDMSの特徴は、約±5%相対湿度だけ変わり得る。本明細書中に報告されるDMSの特徴はまた、約±5%重量変化だけ変わり得る。水活性計器による潮解相対湿度(DRH)測定は、サンプルの質および量に感受性である。本明細書中に報告されるDRH測定は、約±5% RHだけ変わり得る。
(化合物1の塩酸塩半水和物)
化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIの物理特性を、以下の表1に要約する。
化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIは、3.7%の重量減少として計算される脱水特徴を示し、これは、半水和物についての3.7%という理論的重量減少に一致する。DSCによる分析は、これらのTGA結果をさらに確認し、ここで化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIは、約95℃における脱水事象および約200〜201℃における融解/分解吸熱を示す。
DMSデータは、化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIが実質的に非吸湿性であり、25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で0.5重量%未満の水を吸着することを示し、そしてXRPDパターンは、DMSサイクル後の結晶形態の変化を示さなかった。
化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIについての特定のX線粉末回折ピークを、以下の表2に示す。
化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIは、実施例4に記載されるように調製され得る。
(化合物1のヨウ化水素酸塩)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩(化合物1のヨウ化水素酸塩)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩の結晶形態は、形態I(化合物1のヨウ化水素酸塩の形態I)である。化合物1のヨウ化水素酸塩の形態Iの物理特性を、以下の表3に要約する。
TGAは、化合物1のヨウ化水素酸塩が無水物であることを示し、このことを、Karl Fischer分析により確認した。DSCによる融解開始は121℃であった。融解は、約200℃からの大きい重量減少(>30%)の開始を伴った。
DMS分析は、表題の塩が非吸湿性であることを示した。過剰な固体を含む飽和水溶液の水活性測定に基づいて、DRHは25℃において99% RHであった。
化合物1のヨウ化水素酸塩の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表4に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約23.73°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約19.62°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.73°および約19.62°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.73°および約18.46°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.73°、約19.62°および約18.46°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態
は、2θの観点で、約23.73°、約19.62°、約18.46°、約17.19°、約26.70°、約28.91°、および約23.07°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.73°、約19.62°、約18.46°、約17.19°、約26.70°、約28.91°、約23.07°、約13.32°、約29.87°、および約29.37°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表4に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図5に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態は、約105℃〜約135℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態は、約121℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態は、約88ジュール/グラムの関連する熱流を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態は、実質的に図6に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態は、実質的に図6に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態は、実質的に図7に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のヨウ化水素酸塩の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の形態Iは、実施例3.1に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のヨウ化水素酸塩をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヨウ化水素酸塩の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のヨウ化水素酸塩を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のマレイン酸塩)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩(化合物1のマレイン酸塩)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩の結晶形態は、形態I(化合物1のマレイン酸塩の形態I)である。化合物1のマレイン酸塩の形態Iの物理特性を、以下の表5に要約する。
化合物1のマレイン酸塩の形態Iは、約166℃の融解開始温度を有した。TGAは、無水物塩と一致した。これは吸湿性ではなく、ほんの0.15%の重量を、25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で増大させた。
化合物1のマレイン酸塩の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表6に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約11.93°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.88°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.93°および約23.88°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.93°および約26.31°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.93°、約23.88°、および約26.31°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.93°、約23.88°、約26.31°、約24.46°、約19.32°、約15.07°、および約16.23°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.93°、約23.88°、約26.31°、約24.46°、約19.32°、約15.07°、約16.23°、約26.58°、約22.04°、および約17.95°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表6に列挙され
る1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図8に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態は、約150℃〜約180℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態は、約166℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態は、約81ジュール/グラムの関連する熱流を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態は、実質的に図9に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態は、実質的に図9に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態は、実質的に図10に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のマレイン酸塩の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の形態Iは、実施例3.2に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のマレイン酸塩をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のマレイン酸塩の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のマレイン酸塩を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のフマル酸塩)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩(化合物1のフマル酸塩)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩の結晶形態は、形態I(化合物1のフマル酸塩の形態I)である。化合物1のフマル酸塩の形態Iの物理特性を、以下の表7に要約する。
化合物1のフマル酸塩の形態Iは、分析したサンプルに依存して、218〜219℃の非常に高い融解開始を示した。TGAは、この塩が無水物であることを示し、融解前に有意な重量減少を伴った。これはおそらく、その成分の塩の気化に起因する。化合物1のフマル酸塩の形態Iは、25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)でのDMS分析によれば非吸湿性であり、そして水活性計器によるDRHは、25℃において99% RHであった。
化合物1のフマル酸塩の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表8に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約13.08°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のフマル酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.99°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約13.08°および約17.99°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約13.08°および約19.82°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約13.08°、約17.99°、および約19.82°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約13.08°、約17.99°、約19.82°、約26.98°、約25.89°、約25.50°、および約18.36°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約13.08°、約17.99°、約19.82°、約26.98°、約25.89°、約25.50°、約18.36°、約17.11°、約27.36°、および約23.21°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表8に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のフマル酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図11に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の結晶形態は、約205℃〜約235℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の結晶形態は、約219℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の結晶形態は、実質的に図12に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の結晶形態は、実質的に図12に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の結晶形態は、実質的に図13に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のフマル酸塩の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の形態Iは、実施例3.3に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のフマル酸塩をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のフマル酸塩の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のフマル酸塩を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のヘミフマル酸塩)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩(化合物1のヘミフマル酸塩)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩の結晶形態は、形態I(化合物1のヘミフマル酸塩の形態I)である。化合物1のヘミフマル酸塩の形態Iの物理特性を、以下の表9に要約する。
化合物1のヘミフマル酸塩の形態Iは、DSCによれば、158℃の融解開始を有したが、TGAデータに基づけば、有意な重量減少が、この融解開始前に起こった。この重量減少は、無水ヘミフマル酸塩についてのフマル酸の理論量よりわずかに大きかった(22.9%に対して27.0%)。
化合物1のヘミフマル酸塩の形態Iは、DMS分析中に水和物を形成し、この水和物は、脱着の際に25℃で5% RHまで水を失うのに充分に不安定であった。約8%の重量増加は、一水和物についての理論%重量増加(7.1%)よりわずかに大きい。
化合物1のヘミフマル酸塩の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表10に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約20.54°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.21°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約20.54°および約11.21°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約20.54°および約18.00°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約20.54°、約11.21°、および約18.00°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約20.54°、約11.21°、約18.00°、約25.98°、約22.15°、約14.41°、および約14.60°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約20.54°、約11.21°、約18.00°、約25.98°、約22.15°、約14.41°、約14.60°、約25.57°、約13.12°、および約19.85
°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表10に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図14に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態は、約140℃〜約170℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態は、約158℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態は、約51ジュール/グラムの関連する熱流を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態は、実質的に図15に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態は、実質的に図15に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態は、実質的に図16に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のヘミフマル酸塩の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の形態Iは、実施例3.4に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のヘミフマル酸塩をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミフマル酸塩の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のヘミフマル酸塩を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のオロチン酸塩)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩(化合物1のオロチン酸塩)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩の結晶形態は、形態I(化合物1のオロチン酸塩の形態I)である。化合物1のオロチン酸塩の形態Iの物理特性を、以下の表11に要約する。
化合物1のオロチン酸塩の形態Iは、TGAによれば無水物であった。DSCによる最初の融解開始は、236℃であった。しかし、この最初の吸熱は小さく、その直後に小さい発熱があり、その直後に、より大きい吸熱事象があった。TGA結果に基づけば、これらの熱事象の全体にわたって有意な重量現象が起こっており、このことは、この塩が分解を伴って融解したことを示す。化合物1のオロチン酸塩は、DMS分析によれば非吸湿性であり、25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で約0.15%増大した。
化合物1のオロチン酸塩の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表12に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約24.07°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約6.30°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約24.07°および約6.30°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約24.07°および約19.71°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約24.07°、約6.30°、および約19.71°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約24.07°、約6.30°、約19.71°、約19.62°、約12.44°、約28.64°、および約16.96°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約24.07°、約6.30°、約19.71°、約19.62°、約12.44°、約28.64°、約16.96°、約25.02°、約24.55°、および約14.86°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表12に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図17に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態は、約220℃〜約250℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態は、約236℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態は、実質的に図18に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態は、実質的に図18に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態は、実質的に図19に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のオロチン酸塩の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の形態Iは、実施例3.5に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のオロチン酸塩をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のオロチン酸塩を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のオロチン酸塩水和物)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物(化合物1のオロチン酸塩水和物)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物の結晶形態は、形態I(化合物1のオロチン酸塩水和物の形態I)である。化合物1のオロチン酸塩水和物の形態Iの物理特性を、以下の表13に要約する。
化合物1のオロチン酸塩水和物は、2段階で観察される重量減少を有した。第一のもの(2.7%)は、約147℃までで観察され、そして第二のもの(0.9%)は、約179℃までで起こった。全重量減少(約3.6%)は、0.75(3:4)水和物についての理論量(3.7%)に近かった。この2段階の重量減少は、その結晶格子中で2つのH2O分子が類似の結合エネルギーを有し、これとは異なる結合エネルギーを第三のH2O分子が有することと一致した。10℃/分で走査したDSCによる約234℃の融解開始は、約173℃での吸熱/発熱の融解/結晶化の後に起こった。これらの熱事象は、水和物格子から無水物格子への転換、および化合物1のオロチン酸塩の無水物の融解/分解と一致する。これを、200℃まで走査した後にTGAからサンプルを取り出し、次いでPXRDを行うことにより、確認した。
化合物1のオロチン酸塩水和物の形態Iは、DMS分析によれば非吸湿性であり、25°で保持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で約0.14%が増大した。
化合物1のオロチン酸塩水和物の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表14に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約16.28°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約21.47°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約16.28°および約21.47°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約16.28°および約7.43°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約16.28°、約21.47°、および約7.43°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約16.28°、約21.47°、約7.43°、約26.67°、約13.35°、約7.6774°、および約18.31°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約16.28°、約21.47°、約7.43°、約26.67°、約13.35°、約7.6774°、約18.31°、約15.25°、約24.31°、および約24.61°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表14に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図20に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、約160℃〜約190℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、約173℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いく
つかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、約220℃〜約250℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、約234℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図21に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図21に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図22に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のオロチン酸塩水和物の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の形態Iは、実施例3.6に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のオロチン酸塩水和物をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のオロチン酸塩水和物の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のオロチン酸塩水和物を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物(化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、形態I(化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態I)である。化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態Iの物理特性を、以下の表15に要約する。
化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物のDSC分析は、113℃の融解/脱溶媒開始温度および89J/gの融解エンタルピーを示した。TGAによれば、このサンプルは、融解中に約2.7重量%を損失し、そして融解後も質量を損失し続けた。
化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態Iは、70% RH未満では有意な重量を増大させなかった。このサンプルは、この点より高湿度では吸水性であり、そして80% RHにおいて2.6%の重量を増大させ、そして25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で9%を超える重量を増大させた。その脱着等温線のヒステリシスは、可能な固相転位を示した。このサンプルは、脱着段階が完了すると2.4%を超える重量を損失し、これは、40℃および約1% RHでの乾燥工程中には除去されなかった。このことは、TGAにおいて融解の際に見られる重量減少に一致する。このことは、DMS実験中に溶媒和物の溶媒が失われたことを示唆する。DMS分析後、このサンプルは白色固体であるままであったが、そのPXRDパターンは、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩よりもむしろ、4−アセトアミド安息香酸と一致する、かなりの非晶質特徴および結晶ピークを示した。
化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表16に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約10.98°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約5.19°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約10.98°および約5.19°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約10.98°および約7.46°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約10.98°、約5.19°、および約7.46°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約10.98°、約5.19°、約7.46°、約12.31°、約6.38°、約22.73°、および約23.84°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約10.98°、約5.19°、約7.46°、約12.31°、約6.38°、約22.73°、約23.84°、約24.26°、約17.11°、および約19.60°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表16に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図23に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、約100℃〜約130℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、約113℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、約89ジュール/グラムの関連する熱流を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、実質的に図24に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、実質的に図24に示されるような示差走査熱量
測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、実質的に図25に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態Iは、実施例3.7に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のtrans−ケイ皮酸塩)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩(化合物1のtrans−ケイ皮酸塩)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、形態I(化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態I)である。化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態Iの物理特性を、以下の表17に要約する。
化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態Iは、106℃の融解開始および106J/gの融解熱を示した。融解開始の前に、最小の重量減少があり、そして融解すると、緩やかな完全な重量減少があった。このことは、単離された結晶相が溶媒和されていないことを示す。
化合物1のtrans−ケイ皮酸塩は、80% RHまで非吸湿性であり、そして25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で1.2%のみの水を得たが、90% RHで2時間時間後にも依然として、水を得ていた。このサンプルはその後、80% RHにおいて、吸収した水のほぼすべてを失った。
化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表18に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約17.81°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約20.14°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.81°および約20.14°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.81°および約24.44°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.81°、約20.14°、および約24.44°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.81°、約20.14°、約21.13°、約8.10°、約24.44°、約16.20°、および約13.02°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.81°、約20.14°、約24.44°、約21.13°、約8.10°、約16.20°、約13.02°、約12.30°、約27.21°、および約23.51°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表18に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図26に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、約90℃〜約120℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、約106℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、約106ジュール/グラムの関連する熱流を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、実質的に図27に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、実質的に図27に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、実質的に図28に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態Iは、実施例3.8に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のtrans−ケイ皮酸塩をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のtrans−ケイ皮酸塩を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のヘミナパジシル酸塩)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩(化合物1のヘミナパジシル酸塩)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、形態I(化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態I)である。化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態Iの物理特性を、以下の表19に要約する。
化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態Iは、TGAによれば無水物であった。DSCによる融解開始は、266℃であった。
化合物1のヘミナパジシル酸塩は、DMS分析によれば非吸湿性であり、25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で約0.68%を増大させた。少量のヒステリシスが観察された。
化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表20に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約23.50°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約15.37°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.50°および約15.37°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.50°および約11.47°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.50°、約15.37°、および約11.47°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.50°、約15.37°、約11.47°、約11.96°、約23.19°、約16.35°、および約13.20°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約23.50°、約15.37°、約11.47°、約11.96°、約23.19°、約16.35°、約13.20°、約6.89°、約20.56°、および約22.96°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表20に列
挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図29に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、約250℃〜約280℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、約266℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、約90ジュール/グラムの関連する熱流を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、実質的に図30に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、実質的に図30に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、実質的に図31に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態Iは、実施例3.9に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のヘミナパジシル酸塩をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含む、結晶性の化合物1のヘミナパジシル酸塩を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態は、形態I(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態I)である。化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態Iの物理特性を、以下の表21に要約する。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態Iは、DSCによれば約101℃の脱溶媒開始を有する、溶媒和された結晶性物質であった。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1は、10℃/分で約140℃まで走査されたTGAにより、約5.7%の重量減少を有した。この重量減少は、0.25酢酸エチル溶媒和物についての理論値(6.1%)よりわずかに低かった。この脱溶媒の後に、分解に起因するさらなる重量減少が起こった。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表22に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約17.39°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.89°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.39°および約17.89°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.39°および約19.62°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.39°、約17.89°、および約19.62°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.39°、約17.89°、約19.62°、約21.82°、約23.56°、約23.96°、および約23.72°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約17.39°、約17.89°、約19.62°、約21.82°、約2
3.56°、約23.96°、約23.72°、約9.81°、約25.03°、および約24.77°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表22に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図32に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態は、約85℃〜約115℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態は、約101℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態は、実質的に図33に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態は、実質的に図33に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態Iは、実施例3.10に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、形態I(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態I)である。化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態Iの物理特性を、以下の表23に要約する。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態Iは、約175℃から約4.6%の重量減少(脱溶媒開始約129℃)を有した。この重量減少は、0.25溶媒和物2についての理論値(4.1%)よりわずかに大きかった。この脱溶媒の後に、約264℃の融解開始が起こった。これは、溶媒和していない塩の融解開始とおよそ一致した。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表24に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約12.35°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約12.62°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約12.35°および約12.62°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約12.35°および約14.61°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約12.35°、約12.62°、および約14.61°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約12.35°、約12.62°、約14.61°、約24.87°、約13.40°、約24.99°、および約24.72°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約12.35°、約12.62°、約14.61°、約24.87°、約13.40°、約24.99°、約24.72°、約23.01°、約24.65°、および約22.10°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表24に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図34に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、約110℃〜約140℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグ
ラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、約129℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、約250℃〜約280℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、約264℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、約110℃〜約140℃の外挿開始温度を有する吸熱、および約250℃〜約280℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、約129℃の外挿開始温度を有する吸熱、および約264℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、実質的に図35に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、実質的に図35に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態Iは、実施例3.11に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物(化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態は、形態I(化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態I)である。化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態Iの物理特性を、以下の表25に要約する。
化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態Iは、約100℃から約4.8%の重量減少(脱溶媒開始約74℃)を有した。この重量減少は、一水和物についての理論値(4.9%)とよく一致した。DSCの脱溶媒吸熱は、その直後の別の吸熱(無水形態の化合物1のマンデル酸塩の分解前の、この塩の融解に対応する)と重なった。
化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物は、DMS分析によれば非吸湿性であり、25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で約0.039%を増大させた。
化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表26に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約11.91°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約22.29°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.91°および約22.29°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.91°および約5.97°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.91°、約22.29°、および約5.97°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.91°、約22.29°、約5.97°、約23.90°、約16.15°、約24.76°、および約22.06°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約11.91°、約22.29°、約5.97°、約23.90°、約16.15°、約24.76°、約22.06°、約15.26°、約12.13°、および約21.45°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表26に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図36に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態は、約60℃〜約90℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態は、約74℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図37に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図37に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図38に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態Iは、実施例3.12に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物を再結晶することにより調製され得る。
(化合物1のヘミパモ酸塩水和物)
本発明の1つの局面は、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物(化合物1のヘミパモ酸塩水和物)の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、形態I(化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態I)である。化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態Iの物理特性を、以下の表27に要約する。
化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態Iは、約160℃から約5.3%(TGAによる脱溶媒開始約101℃)の重量減少を有した。この重量減少は、一水和物についての理論値(4.4%)よりわずかに大きかったが、よく一致した。この脱溶媒の後に、分解が起こった。融解/分解の発生は、DSCによれば約244℃であった。
化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態Iは、DMS分析によればわずかに吸湿性であり、25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で約1.472%を増大させた。
化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態Iについての特定のX線粉末回折ピークを以下の表28に示す。
本発明の1つの局面は、2θの観点で、約14.29°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約12.30°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約14.29°および約12.30°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約14.29°および約24.52°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約14.29°、約12.30°、および約24.52°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約14.29°、約12.30°、約24.52°、約22.88°、約14.61°、約16.60°、および約17.63°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、2θの観点で、約14.29°、約12.30°、約24.52°、約22.88°、約14.61°、約16.60°、約17.63°、約18.68°、約15.70°、および約22.46°にピークを含むX線粉末回折パターンを有する。本発明の1つの局面は、表28に列挙される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターンを有する、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態に関する。いくつかの実施形態において、この結晶形態は、実質的に図39に示されるようなX線粉末回折パターンを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるピークが約±0.2°2θだけ変化し得ること、および報告されるピークの相対強
度もまた変化し得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、約85℃〜約115℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、約101℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、約230℃〜約260℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、約244℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、約85℃〜約115℃の外挿開始温度を有する吸熱、および約230℃〜約260℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、約101℃の外挿開始温度を有する吸熱、および約244℃の外挿開始温度を有する吸熱を含む、示差走査熱量測定サーモグラムを有する。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図40に示されるような熱重量分析プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるTGA特徴が、約±5℃および約±2%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図40に示されるような示差走査熱量測定サーモグラムを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDSC特徴が、約±6℃および約±20ジュール/グラムだけ変わり得ることを意味する。
いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、実質的に図41に示されるような動的水分吸着プロフィールを有し、ここで「実質的に」とは、報告されるDMS特徴が、約±5%相対湿度および約±5%重量変化だけ変わり得ることを意味する。
化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態Iは、当該分野において公知である、結晶多型を調製するために適切な手順のいずれかによって調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態Iは、実施例3.13に記載されるように調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態Iは、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のヘミパモ酸塩水和物をスラリー化させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、化合物1のヘミパモ酸塩水和物の結晶形態は、形態I以外の1つ以上の結晶形態を含有する、結晶性の化合物1のヘミパモ酸塩水和物を再結晶することにより調製され得る。
本発明の1つの局面は、本発明の結晶形態および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、薬学的組成物を調製するプロセスに関し、このプロセスは、本発明の結晶形態と薬学的に受容可能なキャリアとを混合する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、本発明の結晶形態を含有する改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法に関し、この方法は、体重管理を必要とする個体に、本発明の結晶形態を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体における体重管理のための医薬の製造における、本発明の
結晶形態の使用に関する。
本発明の1つの局面は、治療によるヒトまたは動物の体の処置の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の維持の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、食物消費の減少の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、食事関連満腹の増大の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、食事前空腹の減少の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、食事中の食物摂取量の減少の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食をさらに包含する、体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する、体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食および定期的な運動のプログラムをさらに包含する、体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の結晶形態に関する。
(薬学的組成物)
本発明のさらなる局面は、本明細書中に開示される塩の実施形態のいずれかによる1種以上の塩、および1種以上の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物に関する。いくつかの実施形態は、本明細書中に開示される塩の実施形態のいずれかによる塩および薬学的に受容可能なキャリアを含有する薬学的組成物に関する。いくつかの実施形態は、本明細書中に開示される塩の実施形態のいずれかによる塩の任意の部分組み合わせを含有する薬学的組成物に関する。
本発明の別の局面は、薬学的組成物を製造する方法に関し、この方法は、本明細書中に開示される塩の実施形態のいずれかによる1種以上の塩と、1種以上の薬学的に受容可能なキャリアとを混合する工程を包含する。いくつかの実施形態は、薬学的組成物を製造する方法に関し、この方法は、本明細書中に開示される塩の実施形態のいずれかによる塩と、薬学的に受容可能なキャリアとを混合する工程を包含する。いくつかの実施形態は、薬学的組成物を製造する方法に関し、この方法は、本明細書中に開示される塩の実施形態のいずれかによる塩の任意の部分組み合わせと、薬学的に受容可能なキャリアとを混合する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、薬学的組成物を製造する方法に関し、この方法は、本発明の塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を、薬学的に受容可能な賦形剤と混合する工程を包含する。
本発明の塩および結晶形態は、薬学的組成物における活性成分として、特に、5−HT2C−レセプターモジュレーターとして、使用され得る。用語「活性成分」とは、「薬学的組成物」の文脈において定義される場合、「不活性成分」とは逆に、主要な薬理学的効果を提供する、薬学的組成物の成分を意味することを意図される。不活性成分は一般に、薬学的利点を与えないと認識される。
本発明の塩を使用する場合の用量は、広い範囲内で変わり得、そして慣用的であり医師に公知であるように、各個々の症例において、個々の条件に調整されるべきである。この用量は、例えば、処置されるべき疾病の性質および重篤度、患者の状態、使用される塩、または急性疾患状態であるのか慢性疾患状態であるのか、それが処置されるのか予防が行われるのか、または本発明の塩に加えてさらなる活性化合物が投与されるか否かに依存する。本発明の代表的な用量としては、約0.001mg〜約5000mg、約0.001mg〜約2500mg、約0.001mg〜約1000mg、0.001mg〜約500mg、0.001mg〜約250mg、約0.001mg〜100mg、約0.001mg〜約50mgおよび約0.001mg〜約25mgが挙げられるが、これらに限定されない。比較的大きい量が必要であるとみなされる場合に特に、1日の間に複数の用量(例えば、2用量、3用量または4用量)が投与され得る。個体に依存して、患者の医師または医療奉仕者により適切であるとみなされる場合、本明細書中に記載される用量から上方または下方に偏向することが必要であり得る。
本発明のいくつかの実施形態は、「併用療法」のための薬学的組成物を製造する方法を包含し、この方法は、本明細書中に開示される塩のいずれかによる少なくとも1種の塩を、本明細書中に記載されるような少なくとも1種の公知の薬剤および薬学的に受容可能なキャリアと混合することを包含する。
本発明の塩が薬学的組成物において活性成分として利用される場合、これらはヒトにおいてのみの使用を意図されるのではなく、他の非ヒト哺乳動物における使用も同様に意図されることが留意される。実際に、動物健康管理の分野の最近の進歩は、親しめる動物(companionship animal)(例えば、ネコ、イヌなど)および家畜動物(例えば、ウシ、ニワトリ、魚など)における、5−HT2Cレセプターに関連する疾患または障害の処置のための、5−HT2Cレセプターモジュレーターなどの活性剤の使用について、考慮が与えられることを命令する。当業者は、このような状況におけるこのような塩の有用性を理解していると容易に考えられる。
本発明の1つの局面は、本発明の塩を含有する薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、薬学的組成物を調製するプロセスに関し、このプロセスは、本発明の塩と薬学的に受容可能なキャリアとを混合する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、治療によるヒトまたは動物の体の処置の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の維持の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食物消費の減少の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食事関連満腹の増大の方法において使用するための、本発明の
薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食事前空腹の減少の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食事中の食物摂取量の減少の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食をさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食および定期的な運動のプログラムをさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の薬学的組成物に関する。
(水和物および溶媒和物)
語句「薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物(複数形)」あるいは語句「薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、または水和物(単数形)」が、本明細書中に記載される化合物をいう場合に使用される場合、その用語は、それらの化合物の薬学的に受容可能な溶媒和物および/または水和物、それらの化合物の薬学的に受容可能な塩、ならびにそれらの化合物の薬学的に受容可能な塩の薬学的に受容可能な溶媒和物および/または水和物を包含することが理解される。語句「薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物」あるいは語句「薬学的に受容可能な溶媒和物または水和物」が、塩である本明細書中に記載される化合物をいう場合に使用される場合、その用語は、このような塩の薬学的に受容可能な溶媒和物および/または水和物を包含することもまた、理解される。
本明細書中に記載される剤形は、その活性成分として、本明細書中に記載されるような塩またはその結晶形態、あるいはその溶媒和物または水和物のいずれかを含有し得ることが、当業者に明らかである。さらに、本明細書中に記載される塩またはその結晶形態の、種々の水和物および溶媒和物は、薬学的組成物の製造における中間体として有用である。適切な水和物および溶媒和物を作製および同定するための代表的な手順が、本明細書中に記載されるものの他にも、当業者に周知である。例えば、Polymorphism in Pharmaceutical Solids,編者Harry G.Britain,第95巻,Marcel Dekker,Inc.,New York,1999のK.J.Guillory,「Generation of Polymorphs,Hydrates,Solvates,and Amorphous Solids」の202頁〜209頁を参照のこと。
従って、本発明の1つの局面は、本明細書中に記載される塩またはその結晶形態および/あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩の、水和物および溶媒和物を投与する方法に関し、これらの水和物および溶媒和物は、当該分野において公知である方法(例えば、熱重量分析(TGA)、TGA−質量分析、TGA−赤外分光学、粉末X線回折(XRPD)、カールフィッシャー滴定、および高分解能X線回折など)によって単離および特徴付けされ得る。溶媒和物および水和物を慣用的なベースで同定するための、迅速かつ効率的なサービスを提供する、数個の商業体が存在する。これらのサービスを与える会社の例としては、Wilmington PharmaTech(Wilmington,DE)、Avantium Technologies(Amsterdam)およびAptuit(Greenwich,CT)が挙げられる。
(同位体)
本開示は、本発明の塩およびその結晶形態において存在する原子の全ての同位体を包含する。同位体としては、同じ原子番号を有するが異なる質量数を有する原子が挙げられる。本発明の1つの局面は、本発明の塩およびその結晶形態における、同じ原子番号を有するが異なる質量数を有する原子で置き換えられた、1種以上の原子の全ての組み合わせを包含する。1つのこのような例は、1つの本発明の塩およびその結晶形態において見出される、自然界で最も豊富な同位体である異なる原子(例えば、1Hまたは12C)の、自然界で最も豊富ではない同位体である原子(例えば、2Hもしくは3H(1Hを置き換える)、または11C、13C、もしくは14C(12Cを置き換える))での置き換えである。このような交換が起こっている塩は一般に、同位体標識されていると称される。本
発明の塩およびその結晶形態の同位体標識は、当業者に公知である種々の異なる合成方法のうちのいずれか1つを使用して達成され得、そして当業者は、このような同位体標識を行うために必要とされる合成方法および利用可能な試薬を理解していると容易に考えられる。一般例として、限定ではなく、水素の同位体としては、2H(ジュウテリウム)および3H(トリチウム)が挙げられる。炭素の同位体としては、11C、13C、および14Cが挙げられる。窒素の同位体としては、13Nおよび15Nが挙げられる。酸素の同位体としては、15O、17O、および18Cが挙げられる。フッ素の同位体としては、18Fが挙げられる。硫黄の同位体としては、35Sが挙げられる。塩素の同位体としては、36Clが挙げられる。臭素の同位体としては、75Br、76Br、77Br、および82Brが挙げられる。ヨウ素の同位体としては、123I、124I、125I、および131Iが挙げられる。本発明の別の局面は、本発明の塩およびその結晶形態のうちの1種以上を含有する、組成物(例えば、合成中に調製されるもの、予備処方物など)、および薬学的組成物(例えば、本明細書中に記載される障害のうちの1つ以上の処置のために、哺乳動物における使用を意図されて調製されるもの)であって、ここでこの組成物中の同位体の天然に存在する分布が変動しているものを包含する。本発明の別の局面は、本明細書中に記載されるような塩およびその結晶形態を含有する組成物および薬学的組成物であって、この塩が、1つ以上の位置で、天然で最も豊富な同位体以外の同位体で富化されているものを包含する。数種の方法が、このような同位体の変動または富化を測定するために容易に利用可能であり(例えば、質量分析)、そして放射性同位体である同位体については、さらなる方法が利用可能である(例えば、HPLCまたはGCに関連して使用される放射線検出器)。
(適応症)
肥満症は、生命を脅かす障害であり、肥満症において、II型糖尿病、高血圧症、脳卒中、特定の形態のがんおよび胆嚢疾患などであるがこれらに限定されない共存疾患から生じる、罹病率および死亡率の危険性が増大している。
肥満症は、西洋世界における主要な健康管理の問題になっており、そしていくつかの第三世界の国々において、次第に主要な健康管理の問題になっている。肥満の人々の数の増加は、脂肪含有量が高い食物を次第に好むことに大いに起因するが、ほとんどの人々の人生における活動の減少もまた、より重要な要因であり得る。肥満症に結び付けられた健康の懸念事項が次第に認識されているにもかかわらず、過体重または肥満である個体の割合は、増大し続けている。公衆衛生の観点から、最も重大な懸念事項は、過体重である小児が成長して過体重または肥満の成人になり、従って、多数の健康上の問題の危険性がより大きくなることである。従って、過体重または肥満である個体の数は、増大し続けるようである。
ある人が過体重または肥満であると分類されるか否かは一般に、その人のボディマス指数(BMI)に基づいて決定される。ボディマス指数は、体重(kg)を身長の二乗(m2)で割ることにより計算される。従って、BMIの単位はkg/m2である。BMIは、身長および体重の他のいずれの指標よりも、体脂肪により高度に相関付けられている。あるヒトが25〜30kg/m2の範囲のBMIを有する場合、そのヒトは過体重とみなされる。一方で、30kg/m2を超えるBMIを有するヒトは、肥満であると分類される。肥満は、さらに3つのクラス(I度(約30〜約34.9kg/m2のBMI)、II度(約35〜39.9kg/m2のBMI)およびIII度(約40kg/m2以上))に分割される。完全な分類については、以下の表を参照のこと。
ある個体についてのBMIが増大するにつれて、正常なBMIを有する個体に対して、罹病率および死亡率の危険性が増大する。従って、過体重および肥満症の個体(約25kg/m2以上のBMI)は、身体の病気(例えば、高い血圧、心臓血管疾患(特に、高血圧症)、高い血液コレステロール、脂質異常症、II型(インスリン非依存性)糖尿病、インスリン抵抗性、耐糖能低下、高インスリン血症、冠状脈心臓病、狭心症、うっ血性心不全、脳卒中、胆石、胆嚢炎(cholescystitis)および胆石症、痛風、変形性関節症、閉塞性睡眠時無呼吸および呼吸の問題、いくつかの型のがん(例えば、子宮内膜がん、乳がん、前立腺がん、および結腸がん)、妊娠の合併症、女性の生殖の乏しい健康(例えば、月経不順、不妊症、不規則な排卵)、生殖の疾患(例えば、男性と女性との両方の性機能障害(男性の勃起障害を含む))、嚢の制御の問題(例えば、腹圧性失禁)、尿酸腎石症、心理学的障害(例えば、うつ病、摂食障害、歪んだ身体像、および低い自己尊重)が挙げられるが、これらに限定されない)の危険性が増大している。研究は、体重の穏やかな減少でさえも、他の病気(例えば、冠状脈心臓病が挙げられるが、これらに限定されない)を発症する危険性のかなりの低下に対応し得ることを示している。
上記のように、肥満症は、心臓血管疾患を発症させる危険性を増大させる。冠状動脈不全、アテロームの疾患、および心不全は、肥満症により誘導される心臓血管合併症の、最前線にある。冠状脈疾患の発生数は、30%過体重である50歳未満の被験体において、2倍である。糖尿病患者は、30%減少した寿命に直面する。45歳を過ぎると、糖尿病を罹患する人々は、糖尿病を罹患しない人々よりも、重大な心臓病を約3倍有しやすく、そして発作を最大で5倍有しやすい。これらの知見は、2型糖尿病および冠状脈心臓病の危険因子と、これらの状態の予防のための統合されたアプローチの潜在値との間の、相互関係を、糖尿病の予防に基づいて強調する[Perry,I.J.ら、BMJ 310,560−564(1995)]。全人口が理想体重を有するならば、冠状動脈不全の危険性は25%低下し、そして心不全および脳血管障害(cerebral vascular accident)の危険性は35%低下すると推定されている。
糖尿病はまた、腎疾患、眼疾患および神経系の問題の発症に関連している。腎疾患(腎症とも呼ばれる)は、腎臓の「フィルター機能」が損傷され、そしてタンパク質が尿内に過剰量で漏出し、そして最終的に、この腎臓が不全になる場合に起こる。糖尿病はまた、網膜の損傷の主要な原因であり、そして白内障および緑内障の危険性を増大させる。最後に、糖尿病は、神経損傷に関連しており(特に、脚および足において)、これは、疼痛を感じる能力を妨害し、そして重篤な感染に寄与する。一緒に考慮すると、糖尿病の合併症は、国民の主要な死因の1つである。
過体重または肥満である個体に対する処置の第一線は、食および生活様式の助言(例えば、患者の食の脂肪含有量を減少させること、および患者の身体活動を増加させること)
を与えることである。しかし、多くの患者は、これらのことを維持することが困難であることに気付き、そしてこれらの努力からもたらされる結果を持続させるために、薬物治療によるさらなる助けを必要とする。
現在市場に出ているほとんどの製品は、効力の欠如、または認容不可能な副作用プロフィールに起因して、糖尿病の処置剤として成功していない。現在までに最も成功している薬物は、間接的に作用する5−ヒドロキシトリプタミン(5−HT)アゴニストであるd−フェンフルラミン(ReduxTM)であったが、患者集団の3分の1に上る心臓弁欠損症の報告により、1998年に、FDAにより撤回された。
5−HT2Cレセプターは、肥満症、精神医学的障害および他の障害の処置のための、充分に認容されたレセプター標的であると認識されている。例えば、Halfordら,Serotonergic Drugs Effects on Appetite Expression and Use for the Treatment of Obesity,Drugs 2007;67(1):27−55;Naughtonら,A Review Of The Role Of Serotonin Receptors In Psychiatric Disorders. Human Psychopharmacology(2000),15(6),397−415を参照のこと。
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩(塩酸ロルカセリン)は、5−HT2Cレセプターのアゴニストであり、そして動物モデルおよびヒトにおいて肥満症を減少させることに、有効性を示す。ロルカセリンの安全性および体重管理に対する有効性を評価する第3相ヒト臨床試験において、プラシーボで処置された患者に対して、ロルカセリンで処置された患者について、階層で並べられたコプライマリー(co−primary)エンドポイントの3つ全てにおいて、統計学的有意性(p<0.0001)が達成された。ロルカセリンでの処置は一般に、十二分に許容されている。心エコー図の評価は、米国食品医薬品局(FDA)により規定された弁形成術の開発に対して、2年間の処置期間にわたり、薬物に関連する明らかな影響を示さなかった。階層で並べられたエンドポイントは、12か月後に5%以上の体重減少を達成した患者の割合、プラシーボと比較した12か月後の平均体重減少の差、および12か月後に10%以上の体重減少を達成した患者の割合であった。プラシーボと比較して、インテント−トゥ−トリート ラストオブザベーションキャリードフォワード(intent−to−treat last observation carried forward)(ITT−LOCF)分析を使用して、ロルカセリンでの処置は、12か月後のベースラインからの、非常に統計学的に有意な(p<0.0001)分類上および平均の体重減少に結び付けられた。すなわち、プラシーボ群における20.3%と比較して、ロルカセリン患者のうちの47.5%が、ベースラインから5%以上の体重を減少させた。この結果は、最も最近のFDAドラフトガイダンスにおける効力基準を満たした。プラシーボ群における体重の2.2%、または4.7ポンドと比較して、体重の5.8%、または12.7ポンドの平均体重減少が、ロルカセリン群において達成された。プラシーボからの統計学的分離は、2週間目(最初のベースライン後測定)までに観察された。プラシーボ群における7.7%と比較して、ロルカセリン患者のうちの22.6%が、ベースラインから、体重の10%以上を減少させた。このプロトコルによる52週間の処置を完了したロルカセリン患者は、プラシーボ群における3.4%または7.3ポンドと比較して、体重の平均8.2%、または17.9ポンドを減少させた(p<0.0001)。
肥満症に加えて、5−HT2Cレセプターはまた、他の疾患、状態および障害(例えば、強迫性障害、いくつかの形態のうつ病、および癲癇)に関与する。従って、5−HT2
Cレセプターアゴニストは、抗パニック特性、および性機能障害の処置のために有用な特性を有し得る。さらに、5−HT2Cレセプターアゴニストは、摂食障害(例えば、神経性食欲不振および神経性大食症であるが、これらに限定されない)を有する個体における精神医学的症状および挙動の処置のために有用である。神経性食欲不振を有する個体はしばしば、社会的隔離を示す。食欲不振の個体はしばしば、落胆、不安、脅迫、完全主義の特性、および厳格な認知方法、ならびに性的無関心の症状を示す。他の摂食障害としては、神経性食欲不振、神経性大食症、むちゃ食い障害(脅迫摂食)およびED−NOS(すなわち、他に特定されない摂食障害−公定診断)が挙げられる。ED−NOSであると診断された個体は、非定型の摂食障害(個体が特定の診断の条件のうちの数個を除く全てに合う状況を含む)を有する。この個体が食および体重に関して行うことは、正常でも健常でもない。
5−HT2Cレセプターは、アルツハイマー病(AD)において役割を果たす。アルツハイマー病(AD)のために現在処方される治療剤は、酵素アセチルコリンエステラーゼを阻害することによって働く、コリン様作用剤である。得られる結果は、上昇したレベルのアセチルコリンであり、これは、ADを有する患者における神経機能および認知を適度に改善する。それにもかかわらず、コリン作用性脳ニューロンの機能不全は、ADの初期症状発現であり、これらの剤を用いてこの疾患の進行を遅くする試みは、穏やかな成功のみを有してきた。このことはおそらく、投与され得る用量が、末梢コリン作用性副作用(例えば、振せん、悪心、嘔吐、および口内乾燥症)により制限されることに起因する。さらに、ADが進行するにつれて、これらの剤は、継続的なコリン作用性ニューロン損失に起因して、その有効性を失う傾向がある。
従って、ADにおいて、特に、認知を改善させ、そして疾患の進行を遅くするかまたは抑止することによって、現在の治療において観察される副作用なしに、症状を軽減する際に、有利な効果を有する剤が必要とされている。従って、専ら脳内で発現するセロトニン5−HT2Cレセプターは、魅力的な標的である。
5−HT2Cレセプターの機能に関連付けられ得る別の疾患、障害または状態は、勃起障害(ED)である。勃起障害とは、性交、射精、または両方のために充分に硬い勃起を達成または維持することができないことである。米国において推定2千万〜3千万人の男性が、人生におけるいずれかの時点で、この状態を有する。この状態の有病率は、年齢と共に増大する。40歳の男性のうちの5%が、EDを報告する。この割合は、65歳までに15%〜25%に増大し、そして75歳を超える男性においては55%に増大する。
勃起障害は、多数の異なる問題から生じ得る。これらとしては、性的要求または性的衝動の喪失、勃起を維持することができないこと、精液早漏、流出の欠如、およびオルガズムに達することができないことが挙げられる。頻繁に、これらの問題のうちの1つより多くが同時に起こる。これらの状態は、他の疾患状態(代表的には慢性状態)に対する二次的なもの、泌尿生殖器系または内分泌系の特定の障害の結果、薬理学的剤(例えば、抗高血圧症薬、抗うつ薬、抗精神病薬など)での処置に対する二次的なもの、あるいは精神医学的問題の結果であり得る。勃起障害は、組織的である場合、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、および高血圧症に関連する脈管の不規則性に主として起因する。
セロトニン5−HT2Cアゴニストを、男性および女性における性機能障害の処置のために使用することの証拠が存在する。セロトニン5−HT2Cレセプターは、感覚情報のプロセシングおよび統合、中枢モノアミン作用系の調節、ならびに神経内分泌応答、不安、食事挙動、および脳脊髄液産生の調節に関与している[Tecott,L.H.,ら、Nature 374:542−546(1995)]。さらに、セロトニン5−HT2Cレセプターは、ラット、サル、およびヒトにおける陰茎勃起の仲介に関連付けられてい
る。
要約すると、5−HT2Cレセプターは、5−HT2C媒介レセプター疾患および障害(例えば、肥満症、摂食障害、精神医学的障害、アルツハイマー病、性機能障害およびこれらに関連する障害)の予防および/または処置のための、妥当な充分に認容されたレセプター標的である。これらの必要性を安全に満たし得る選択的5−HT2Cレセプターアゴニストが必要とされていることがわかる。本発明は、これらおよび他の重要な目的に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法に関し、この方法は、体重管理を必要とする個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少および体重減少の維持のうちの1つ以上を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少、体重減少の維持、食物消費の減少、食事関連満腹の増大、食事前空腹の減少、および食事中の食物摂取量の減少のうちの1つ以上を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重減少は、食および運動に対する補助である。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者;少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者;少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者から選択され;この体重関連共存状態は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される。
いくつかの実施形態において、この方法は、第二の抗肥満剤をこの個体に投与する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この第二の抗肥満剤は、クロルフェンテルミン、クロルテルミン、フェンペンテルミン、およびフェンテルミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、この方法は、抗糖尿病剤をこの個体に投与する工程をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤はメトホルミンである。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少の維持をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食と定期的な運動のプログ
ラムとの両方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者である。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者である。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者である。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理の方法は、フェンテルミンを個体に投与する工程をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、個体における5−HT2Cレセプター活性に関連する障害の処置の方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、肥満症の処置の方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この肥満症の処置の方法は、フェンテルミンの投与または処方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この肥満症の処置の方法は、胃の電気刺激をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術のための個体の準備において、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術の後に、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において満腹を誘導する方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において食物摂取量を減少させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において空腹を減少させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において食物の切望を減少させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、個体において食間の間隔を増大させる方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、精神分裂病、不安、うつ病、精神病、およびアルコール嗜癖から選択される障害の処置の方法に関し、この方法は、その必要がある個体に、治療有効量の本発明の塩、または薬学的組成物を投与する工程を包含する。
いくつかの実施形態において、この障害は精神分裂病である。
いくつかの実施形態において、この障害は不安である。
いくつかの実施形態において、この障害はうつ病である。
いくつかの実施形態において、この障害は精神病である。
いくつかの実施形態において、この障害はアルコール嗜癖である。
本発明の1つの局面は、個体における体重管理のための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、体重減少の維持をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食物消費の減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事関連満腹の増大を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事前空腹の減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、食事中の食物摂取量の減少を包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この体重管理は、減カロリー食と定期的な運動のプログラムとの両方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、この個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者である。
いくつかの実施形態において、この個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者である。
いくつかの実施形態において、この個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者である。
いくつかの実施形態おいて、この個体は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態おいて、この個体は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態おいて、この個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態おいて、この個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態おいて、この個体は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態おいて、この個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態おいて、この個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、この体重管理のための医薬は、フェンテルミンと組み合わせて使用される。
本発明の1つの局面は、個体における5−HT2Cレセプター活性に関連する障害のための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における肥満症の処置のための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
いくつかの実施形態において、肥満症の処置は、フェンテルミンの投与または処方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、肥満症の処置は、胃の電気刺激をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、個体において体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導するための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術のための個体の準備において、個体における体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を誘導するための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持するための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術の後に、個体における体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少を維持するための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における満腹を誘導するための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における食物摂取量を減少させるための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における空腹を減少させるための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における食物の切望を減少させるための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における食間の間隔を増大させるための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
本発明の1つの局面は、個体における精神分裂病、不安、うつ病、精神病、およびアルコール嗜癖から選択される障害の処置のための医薬の製造における、本発明の塩の使用に関する。
いくつかの実施形態において、この障害は精神分裂病である。
いくつかの実施形態において、この障害は不安である。
いくつかの実施形態において、この障害はうつ病である。
いくつかの実施形態において、この障害は精神病である。
いくつかの実施形態において、この障害はアルコール嗜癖である。
本発明の1つの局面は、治療によるヒトまたは動物の体の処置の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の維持の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食物消費の減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食事関連満腹の増大の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食事前空腹の減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、食事中の食物摂取量の減少の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食をさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食および定期的な運動のプログラムをさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、フェンテルミンと組み合わせた体重管理の方法において使用するための、本発明の塩に関する。
本発明の1つの局面は、治療によるヒトまたは動物の体の処置の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の方法において使用するための、本発明の塩および薬
学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、体重減少の維持の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食物消費の減少の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食事関連満腹の増大の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食事前空腹の減少の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、食事中の食物摂取量の減少の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食をさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、定期的な運動のプログラムをさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、減カロリー食および定期的な運動のプログラムをさらに包含する体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡
眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する個体における体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約20kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約20kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約21kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約21kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約22kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約22kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約23kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約23kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約24kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約24kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約25kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約26kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約26kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約28kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約28kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約29kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約29kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約31kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約31kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約32kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約32kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約33kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約33kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約34kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約34kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約35kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約35kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約36kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約36kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約37kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約37kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約38kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約38kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関
連共存状態の存在下で約39kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約39kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約40kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
いくつかの実施形態において、体重管理を必要とする個体は、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で約40kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する。
本発明の1つの局面は、フェンテルミンと組み合わせた体重管理の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における5−HT2Cレセプター活性に関連する障害の処置の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における肥満症の処置の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
いくつかの実施形態において、肥満症の処置の方法は、フェンテルミンの投与または処方をさらに包含する。
いくつかの実施形態において、肥満症の処置の方法は、胃の電気刺激をさらに包含する。
本発明の1つの局面は、個体における体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少の誘導の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術のための個体の準備において、個体における体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少の誘導の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少の維持の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、肥満学的外科手術の後に、個体における体重減少、BMI減少、腰囲減少または体脂肪率減少の維持の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体において満腹を誘導する方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における食物摂取量を減少させる方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における空腹の減少の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における食物の切望の減少の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における食間の間隔の増大の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
本発明の1つの局面は、個体における精神分裂病、不安、うつ病、精神病、およびアルコール嗜癖から選択される障害の処置の方法において使用するための、本発明の塩および薬学的組成物に関する。
いくつかの実施形態において、この障害は精神分裂病である。
いくつかの実施形態において、この障害は不安である。
いくつかの実施形態において、この障害はうつ病である。
いくつかの実施形態において、この障害は精神病である。
いくつかの実施形態において、この障害はアルコール嗜癖である。
(併用療法)
本発明の改変放出剤形は、適切な薬剤と組み合わせて使用され得る。
いくつかの実施形態において、本発明の改変放出剤形は、第二の抗肥満剤と組み合わせて使用され得る。抗肥満剤としては、例えば、アドレナリン作動性再取り込みインヒビター、アポリポタンパク−B分泌/ミクロソームトリアシルグリセロール輸送タンパク質インヒビター、β3アドレナリン作動性レセプターアゴニスト、ボンベシンアゴニスト、カンナビノイド1レセプターアンタゴニスト、コレシストキニン−A(cholescystokinin−A)アゴニスト、毛様体神経栄養因子、ドパミンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、グレリンレセプターアンタゴニスト、グルカゴン様ペプチド−1レセプターアゴニスト、糖質コルチコイドレセプターアゴニストまたはアンタゴニスト、ヒスタミン−3レセプターアンタゴニストまたは逆アゴニスト、ヒトアグーチ関連タンパク質、レプチンレセプターアゴニスト、リパーゼインヒビター、MCR−4アゴニスト、メラニン凝集ホルモンアンタゴニスト、メラニン細胞刺激ホルモンレセプターアナログ、モノアミン再取り込みインヒビター、ニューロメジンUレセプターアゴニスト、神経ペプチド−Yアンタゴニスト、オレキシンレセプターアンタゴニスト、興奮剤、交感神経様作用剤、甲状腺模倣剤(thyromimetic agent)、およびウロコルチン(urocortin)結合タンパク質アンタゴニストが挙げられる。
いくつかの実施形態において、第二の抗肥満剤は、4−メチルアンフェンタミン、5−HTP、アンフェクロラール、アンフェペントレクス、アンフェプラモン、アミノレックス、アンフェタミン、アンフェタミニル(amphetaminil)、アトモキセチン(atomoxetine)、ベンフルオレクス、ベンズフェタミン、ブロモクリプチン、ブプロピオン、カチン、カチノン(cathinone)、セチリスタット(cetilistat)、クロルフェンテルミン、シクラジンドール、クロベンゾレクス、クロフォレクス、クロミノレクス、クロルテルミン、ダピクレルミン(dapiclermin)、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンアナログ、デクスメチルフェニデート(dexmethylphenidate)、デキストロアンフェタミン、デキストロメタンフェタミン(dextromethamphetamine)、ジ
フェメトレクス、ジメチルカチノン、ジニトロフェノール、ジフェメトキシジン、マオウ、エフェドリン、エチルアンフェタミン、エトロレクス、フェンブトラザート、フェンカンファミン、フェネチリン、フェンプロポレクス、フルドレクス、フルミノレクス、フルフェノレクス、ガラクトマンナン、グルコマンナン、イビピナバント(ibipinabant)、インダノレクス、カート、L−ドパ、レプチン、レプチンアナログ、レボプロピルヘキセドリン、リスデキサンフェタミン(lisdexamfetamine)、L−フェニルアラニン、L−トリプトファン、L−チロシン、N−[[trans−4−[(4,5−ジヒドロ[1]ベンゾチエピノ[5,4−d]チアゾール−2−イル)アミノ]シクロヘキシル]メチル]メタンスルホンアミド、マニファキシン(manifaxine)、マチンドール、メフェノレックス、メトホルミン、メタンフェタミン、メチルフェニデート、ナロキソン、ナルトレキソン、オレオイル−エストロン、オルリスタット、オテナバント(otenabant)、オキシントモジュリン(oxyntomodulin)、P57、ペモリン、ペプチドYY、フェンジメトラジン、フェネチルアミン、フェンメトラジン、フェンペンテルミン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミン、ピプラドロール、プロリンタン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、ピロバレロン、ラダファキシン(radafaxine)、レボキセチン(reboxetine)、リモナバント(rimonabant)、セタジンドール、シブトラミン、シモンドシン(simmondsin)、ステルキュリア(sterculia)、スリナバント(surinabant)、シネフリン(synephrine)、タラナバント(taranabant)、テソフェンシン(tesofensine)、トピラマート、ビロキサジン、キシロプロパミン(xylopropamine)、ヨヒンビン、ゾニサミド、およびジロフラミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、第二の抗肥満剤は、4−メチルアンフェンタミン、アンフェクロラール、アンフェペントレクス、アンフェプラモン、アミノレックス、アンフェタミン、アンフェタミニル、アトモキセチン、ベンフルオレクス、ベンズフェタミン、ブプロピオン、カチン、カチノン、クロルフェンテルミン、シクラジンドール、クロベンゾレクス、クロフォレクス、クロミノレクス、クロルテルミン、デクスメチルフェニデート、デキストロアンフェタミン、デキストロメタンフェタミン、ジフェメトレクス、ジメチルカチノン、ジフェメトキシジン、マオウ、エフェドリン、エチルアンフェタミン、エトロレクス、フェンブトラザート、フェンカンファミン、フェネチリン、フェンプロポレクス、フルドレクス、フルミノレクス、フルフェノレクス、インダノレクス、カート、レボプロピルヘキセドリン、リスデキサンフェタミン、マニファキシン、マチンドール、メフェノレックス、メタンフェタミン、メチルフェニデート、ペモリン、フェンジメトラジン、フェネチルアミン、フェンメトラジン、フェンペンテルミン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミン、ピプラドロール、プロリンタン、プロピルヘキセドリン、プソイドエフェドリン、ピロバレロン、ラダファキシン、レボキセチン、セタジンドール、シブトラミン、シネフリン、タラナバント、テソフェンシン、ビロキサジン、キシロプロパミン、およびジロフラミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、第二の抗肥満剤は、クロルフェンテルミン、クロルテルミン、フェンペンテルミン、およびフェンテルミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明の改変放出剤形は、抗糖尿病剤と組み合わせて使用され得る。抗糖尿病剤としては、例えば、DPP−IVインヒビター、ビグアナイド、α−グルコシダーゼインヒビター、インスリンアナログ、スルホニル尿素、SGLT2インヒビター、メグリチニド、チアゾリジンジオン、抗糖尿病ペプチドアナログ、およびG
PR119アゴニストが挙げられる。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、シタグリプチン(sitagliptin)、ビルダグリプチン(vildagliptin)、サクサグリプチン(saxagliptin)、アログリプチン(alogliptin)、リナグリプチン(linagliptin)、フェンホルミン、メトホルミン、ブホルミン、プログアニル、アカルボース、ミグリトール、ボグリボース、トルブタミド、アセトヘキサミド、トラザミド、クロルプロパミド、グリピジド、グリベンクラミド、グリメピリド、グリクラジド、ダパグリフロジン(dapagliflozin)、レミグリフロジン(remigliflozin)、セルグリフロジン(sergliflozin)、および4−[6−(6−メタンスルホニル−2−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−5−メトキシ−ピリミジン−4−イルオキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルから選択される。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、以下の化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択されるDPP−IVインヒビターである:3(R)−アミノ−1−[3−(トリフルオロメチル)−5,6,7,8−テトラヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−7−イル]−4−(2,4,5−トリフルオロフェニル)ブタン−1−オン;1−[2−(3−ヒドロキシアダマンタ−1−イルアミノ)アセチル]ピロリジン−2(S)−カルボニトリル;(1S,3S,5S)−2−[2(S)−アミノ−2−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)アセチル]−2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−カルボニトリル;2−[6−[3(R)−アミノピペリジン−1−イル]−3−メチル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロピリミジン−1−イルメチル]ベンゾニトリル;8−[3(R)−アミノピペリジン−1−イル]−7−(2−ブチニル)−3−メチル−1−(4−メチルキナゾリン−2−イルメチル)キサンチン;1−[N−[3(R)−ピロリジニル]グリシル]ピロリジン−2(R)−イルボロン酸;4(S)−フルオロ−1−[2−[(1R,3S)−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンチルアミノ]アセチル]ピロリジン−2(S)−カルボニトリル;1−[(2S,3S,11bS)−2−アミノ−9,10−ジメトキシ−2,3,4,6,7,11b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[2,1−a]イソキノリン−3−イル]−4(S)−(フルオロメチル)ピロリジン−2−オン;(2S,4S)−2−シアノ−4−フルオロ−1−[(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル)エチルアミノ]アセチルピロリジン;8−(シス−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,2−b]ピロール−1−イル)−3−メチル−7−(3−メチル−ブタ−2−エニル)−1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)−3,7−ジヒドロ−プリン−2,6−ジオン;1−((3S,4S)−4−アミノ−1−(4−(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)ピロリジン−3−イル)−5,5ジフルオロピペリジン−2−オン;(R)−2−((6−(3−アミノピペリジン−1−イル)−3−メチル−2,4−ジオキソ−3,4−ジヒドロピリミジン−1(2H)−イル)メチル)−4−フルオロベンゾニトリル;5−{(S)−2−[2−((S)−2−シアノ−ピロリジン−1−イル)−2−オキソ−エチルアミノ]−プロピル}−5−(1H−テトラゾール−5−イル)10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−2,8−ジカルボン酸ビス−ジメチルアミド;((2S,4S)−4−(4−(3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5−イル)ピペラジン−1−イル)ピロリジン−2−イル)(チアゾリジン−3−イル)メタノン;(2S,4S)−1−[2−[(4−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.2]オクタ−1−イル)アミノ]アセチル]−4−フルオロピロリジン−2−カルボニトリル;6−[(3R)−3−アミノ−ピペリジン−1−イル]−5−(2−クロロ−5−フルオロ−ベンジル)−1,3−ジメチル−1,5ジヒドロ−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−2,4−ジオン;2−({6−[(3R)−3−アミノ−3−メチルピペリジン−1−イル]−1,3−ジメ
チル−2,4−ジオキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−5−イル}メチル)−4−フルオロベンゾニトリル;(2S)−1−{[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−エチルアミノ]−アセチル}−ピロリジン−2−カルボニトリル;(2S)−1−{[1,1−ジメチル−3−(4−ピリジン−3−イル−イミダゾール−1−イル)−プロピルアミノ]−アセチル}−ピロリジン−2−カルボニトリル;(3,3−ジフルオロピロリジン−1−イル)−((2S,4S)−4−(4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル)ピロリジン−2−イル)メタノン;(2S,4S)−1−[(2S)−2−アミノ−3,3−ビス(4−フルオロフェニル)プロパノイル]−4−フルオロピロリジン−2−カルボニトリル;(2S,5R)−5−エチニル−1−{N−(4−メチル−1−(4−カルボキシ−ピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル;および(1S,6R)−3−{[3−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロ[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピラジン−7(8H)−イル]カルボニル}−6−(2,4,5−トリフルオロフェニル)シクロヘキサ−3−エン−1−アミン。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、以下の化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択されるα−グルコシダーゼインヒビターである:(2R,3R,4R,5R)−4−((2R,3R,4R,5S,6R)−5−((2R,3R,4S,5S,6R)−3,4−ジヒドロキシ−6−メチル−5−((1S,4R,5S,6S)−4,5,6−トリヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ−2−エニルアミノ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)−3,4−ジヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)−2,3,5,6−テトラヒドロキシヘキサナール;(2R,3R,4R,5S)−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−3,4,5−トリオール;および(1S,2S,3R,4S,5S)−5−(1,3−ジヒドロキシプロパン−2−イルアミノ)−1−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラオール。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、以下の化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択されるスルホニル尿素である:N−(4−(N−(シクロヘキシルカルバモイル)スルファモイル)フェネチル)−5−メチルピラジン−2−カルボキサミド);5−クロロ−N−(4−(N−(シクロヘキシルカルバモイル)スルファモイル)フェネチル)−2−メトキシベンズアミド;および3−エチル−4−メチル−N−(4−(N−((1r,4r)−4−メチルシクロヘキシルカルバモイル)スルファモイル)フェネチル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−1−カルボキサミド。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、以下の化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択されるSGLT2インヒビターである:(2S,3R,4R,5S,6R)−2−(4−クロロ−3−(4−エトキシベンジル)フェニル)−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリオール;エチル((2R,3S,4S,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(4−(4−イソプロポキシベンジル)−1−イソプロピル−5−メチル−1H−ピラゾール−3−イルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチルカーボネート;およびエチル((2R,3S,4S,5R,6S)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(2−(4−メトキシベンジル)フェノキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メチルカーボネート。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、以下の化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択されるメグリチニドである:(S)−2
−エトキシ−4−(2−(3−メチル−1−(2−(ピペリジン−1−イル)フェニル)ブチルアミノ)−2−オキソエチル)安息香酸;(R)−2−((1r,4R)−4−イソプロピルシクロヘキサンカルボキサミド)−3−フェニルプロパン酸;および(S)−2−ベンジル−4−((3aR,7aS)−1H−イソインドール−2(3H,3aH,4H,5H,6H,7H,7aH)−イル)−4−オキソブタン酸。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、以下の化合物ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択されるビグアナイドである:メトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、およびプログアニル。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤はメトホルミンである。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、以下のPCT出願:WO2006083491、WO2008081204、WO2009123992、WO2010008739、WO2010029089、およびWO2010149684に開示されるGPR119アゴニストから選択される、GPR119アゴニストである。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、4−[6−(6−メタンスルホニル−2−メチル−ピリジン−3−イルアミノ)−5−メトキシ−ピリミジン−4−イルオキシ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステルである。
いくつかの実施形態において、この抗糖尿病剤は、5−(4−(4−(3−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ)ブタン−2−イル)ピペリジン−1−イル)−3−イソプロピル−1,2,4−オキサジアゾールである。
他の抗肥満剤、および上記剤を含めた抗糖尿病剤は、当業者に周知であるか、または本開示を考慮して当業者に容易に明らかになる。本発明の改変放出剤形と、他の抗肥満剤との併用療法および抗糖尿病剤との併用療法の範囲は、上に列挙されたものに限定されず、原則的に、過体重、肥満症、および糖尿病の個体の処置に有用な任意の薬剤または薬学的組成物との任意の組み合わせを包含することが理解される。
本発明の1つの局面は、改変放出剤形が本明細書中に記載されるような第二の抗肥満剤と一緒に投与されることを特徴とする、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、改変放出剤形が本明細書中に記載されるような抗糖尿病剤と一緒に投与されることを特徴とする、本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理において使用するための、第二の抗肥満剤と組み合わせて使用するための本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理および糖尿病の処置において使用するための、抗糖尿病剤と組み合わせて使用するための本発明の改変放出剤形に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理を必要とする個体における体重管理の方法に関し、この方法は、この個体に本発明の改変放出剤形および第二の抗肥満剤を投与する工程を包含し、この改変放出剤形およびこの第二の抗肥満剤は、この個体に、同時に、別々に、または順番に投与される。
本発明の1つの局面は、体重管理および糖尿病の処置を必要とする個体における、体重管理および糖尿病の処置の方法に関し、この方法は、この個体に本発明の改変放出剤形お
よび抗糖尿病剤を投与する工程を包含し、この改変放出剤形およびこの抗糖尿病剤は、この個体に、同時に、別々に、または順番に投与される。
本発明の1つの局面は、体重管理を必要とする個体における体重管理の方法に関し、この個体は、第二の抗肥満剤で処置されたことがあるか、または第二の抗肥満剤で現在処置されており、この方法は、この個体に、治療有効量の本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、体重管理および糖尿病の処置を必要とする個体における、体重管理および糖尿病の処置の方法に関し、この個体は、抗糖尿病剤で処置されたことがあるか、または抗糖尿病剤で現在処置されており、この方法は、この個体に、治療有効量の本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、抗肥満剤が本発明の改変放出剤形と一緒に投与されることを特徴とする、抗肥満剤に関する。
本発明の1つの局面は、抗糖尿病剤が本発明の改変放出剤形と一緒に投与されることを特徴とする、抗糖尿病剤に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理において使用するための、本発明の改変放出剤形と組み合わせて使用するための抗肥満剤に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理および糖尿病の処置において使用するための、本発明の改変放出剤形と組み合わせて使用するための抗糖尿病剤に関する。
本発明の1つの局面は、体重管理を必要とする個体における体重管理の方法に関し、この方法は、この個体に、抗肥満剤および本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含し、この抗肥満剤およびこの改変放出剤形は、この個体に、同時に、別々に、または順番に投与される。
本発明の1つの局面は、体重管理および糖尿病の処置を必要とする個体における、体重管理および糖尿病の処置の方法に関し、この方法は、この個体に、抗糖尿病剤および本発明の改変放出剤形を投与する工程を包含し、この抗糖尿病剤およびこの改変放出剤形は、この個体に、同時に、別々に、または順番に投与される。
本発明の1つの局面は、体重管理を必要とする個体における体重管理の方法に関し、この個体は、本発明の改変放出剤形で処置されたことがあるか、または本発明の改変放出剤形で現在処置されており、この方法は、この個体に、治療有効量の第二の抗肥満剤を投与する工程を包含する。
本発明の1つの局面は、体重管理および糖尿病の処置を必要とする個体における、体重管理および糖尿病の処置の方法に関し、この個体は、本発明の改変放出剤形で処置されたことがあるか、または本発明の改変放出剤形で現在処置されており、この方法は、この個体に、治療有効量の抗糖尿病剤を投与する工程を包含する。
本発明は、具体的な実施例によって、さらに詳細に説明される。以下の実施例は、説明の目的で与えられるのであり、本発明をいかなる方法でも限定することを意図されない。当業者は、本質的に同じ結果を得るために変更または改変され得る、種々の重要ではないパラメータを容易に認識する。
以下の実施例は、本発明をさらに規定するために提供されるが、本発明をこれらの実施例の特定のものに限定するために提供されるのではない。本明細書中で上記および下記に記載される化合物およびその塩は、CS ChemDraw Ultra Version 7.0.1,AutoNom version 2.2、またはCS ChemDraw Ultra Version 9.0.7に従って命名される。特定の例において、一般名が使用され、そしてこれらの一般名は、当業者により認識されることが理解される。
粉末X線回折(PXRD)研究を、X’Pert PRO MPD粉末回折計(PANalytical,Inc.;EQ0233)を使用して、45kVおよび40mAに設定したCu源、Cu(Kα)放射線およびX’Celerator検出器を用いて、実施した。サンプルをPXRDサンプルプレートに、そのままで、または大きい粒子もしくは結晶のサイズを減少させるためにわずかに砕いてのいずれかで、載せた。データを、5°から40°2θまで回転させたサンプルを用いて収集した。データを、X’Pert Data Viewerソフトウェア、バージョン1.0aにより分析して、結晶化度および/または結晶形態を決定し、そしてX’Pert HighScoreソフトウェア、バージョン1.0bにより分析して、PXRDピークの表を生成した。
示差走査熱量測定(DSC)研究を、TA Instruments,Q2000(EQ1980)を使用して、加熱速度10℃/分で実施した。この器具は、インジウム標準物質の融点および融解エンタルピーを使用して、温度およびエネルギーについて、販売者により較正された。
熱重量分析(TGA)を、TA Instruments TGA Q5000(EQ1982)を使用して、加熱速度10℃/分で実施した。この器具は、炉のためのアルメルキュリー点およびニッケルキュリー点、ならびに天秤の標準分銅を使用して、販売者により較正された。
動的水分吸着(DMS)研究を、動的水分吸着分析器(VTI Corporation,SGA−100,設備番号0228)を使用して実施した。5mg〜20mgのサンプルを風袋を差し引いたサンプルホルダに入れることによって、サンプルをDMS分析のために調製した。このサンプルを、VTI天秤の吊り下げワイヤに載せた。乾燥工程を、代表的に40℃0.5〜1%RHで1時間〜2時間実行した。等温温度は25℃である。規定された% RH保持は代表的に、10%RHから90%RHまたは95%RHの範囲であり、間隔は10%RH〜20%RHであった。特定の秒数(代表的に10〜20)にわたる0.010%より小さい%重量変化または2時間までのうちの、先に起こる方を、次の%RH保持に続ける前に必要とする。上記のように平衡状態にしたサンプルの含水量を、各%RH保持において決定した。
水中で過剰な固体が飽和している場合、閉じた系内で所定の温度で平衡状態にある、潮解する化合物またはその塩は、その閉じた系内で、その温度でその化合物またはその塩が潮解する%RH(DRH)に等しい%RHをもたらす。部分相対湿度は、閉じた系内で平衡状態にあるその蒸気相における水活性(aw)に等しく、水溶液中のawは、この溶液の上にある蒸気相中のawに等しい(等式1を参照のこと)。
水活性計器を使用して、本明細書中に記載される選択された塩についてのDRHを測定した。この研究において使用される器具は、Decagon Devices AquaLab 4TE水活性計器、設備番号2169である。この器具は、温度制御器を備え、そして溶液相と蒸気相との間の平衡が迅速に確立されるように、閉じ込められたサンプル上に小さいヘッドスペースを有するように設計される。過剰な固体を含む水で飽和したロルカセリン塩のサンプルについて25℃で測定されたaw値に100%を掛けて、DRH値を%RHとして得た。
Waters製のAcquity超性能液体クロマトグラフィー(UPLC)を、溶解度および化学量論の決定のために使用した。器具番号は、SY−EQ 1889である。UPLCにAcquity PDA検出器を取り付けた。UPLC移動相の溶媒Aは、DI水中0.1%のTFAであり、溶媒Bは、アセトニトリル中0.1%のTFAであった。移動相の勾配は、以下の表に示すとおりである:
カラム温度は40±5℃であった。Acquity UPLC(登録商標)HSS T3 1.8μm,2.1×50mmカラムを使用した。
既知量のサンプルを水に溶解させ、そしてUPLCにより分析した。その塩サンプル中の化合物1の重量%を、そのUVシグナルを標準物質である化合物1の塩酸塩半水和物または化合物1の遊離塩基のUVシグナルと比較することによって、決定した。決定した化合物1の百分率または対イオンの百分率を、理論値と比較して、化学量論を確立した。
(実施例1:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIを含有する改変放出錠剤。)
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIの改変放出錠剤処方物を調製した。薬物動態シミュレーションにより確立された、所望の放出プロフィールの上限を、10mgの即時放出錠剤を1日1回投薬する場合に観察されるCmaxを超えないCmaxとして定義した。
(試薬および材料)
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III
ヒドロキシプロピルメチルセルロースK4M,Colorcon
微結晶性セルロース(Avicel PH102),FMC
マンニトール,Pearlitol 200SD,Roquette
マンニトール,Mannogem EZ,SPI Pharma
マンニトール,Mannogem 2080,SPI Pharma
ステアリン酸マグネシウム,植物等級,Mallinckrodt
Surelease(登録商標)(エチルセルロース分散物),Colorcon
Opadry(登録商標)(YS−1−7472),Colorcon
Opadry(登録商標)II Blue(89F90951),Colorcon。
(製造)
以下のバッチを製造した:
全ての改変放出錠剤を、300g〜500gのバッチサイズで、以下のように直接圧縮プロセスで製造した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物、HPMC、マンニトールおよびMCCを、2クォートVブレンダー(Globe Pharma MaxiBlend(登録商標))内で12分間ブレンドした。この混合物を篩(#20)で篩い分けした。この篩い分けした混合物をさらに5分間〜10分間ブレンドし、ステアリン酸マグネシウムを添加し、そしてブレンドをさらに5分間続けた。この混合物を、Piccola PLC回転錠剤プレス(10rpm〜20rpm;10kp)を使用して錠剤に圧縮し、そしてこれらの
錠剤を、Vector LDCS Hi−Coater(登録商標)を使用して、11.5インチの直径のパンを用いてコーティングした。
(溶解試験)
溶解試験を、USP装置I(バスケット法)を使用して、900mLの0.1NのHCl溶液中37℃100rpmで実施した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの濃度を、HPLC法を使用して分析した。80%の累積放出(T80%)を達成するために必要とされる時間を、その拡散プロフィールから推定した。
(放出プロフィールの上限の確立)
GastroPlusTMソフトウェア(Simulations Plus,Inc.,Lancaster,CA)を使用して、即時放出錠剤および改変放出錠剤からの化合物1の薬物動態をシミュレートした。薬物動態シミュレーションによって、放出プロフィールの上限を、図42に示されるように確立した。対応する薬物動態シミュレーションを図43に示す。この放出プロフィールは、一次放出速度論に従い、そしてT80%はおよそ8時間である。下限は規定しなかった。化合物1の薬物動態パラメータを、食事を与えた状態および絶食状態における、オープンラベルの一用量交差臨床試験から得た。GastroPlusTMシミュレーションのために入力変数およびデフォルト値は、以下のとおりであった
(化合物1のパラメータ)
LogP: 2.56
pKa: 9.53
剤形: a)20mgの毎日投与の制御放出錠剤または
b)10mgの1日2回投与の即時放出錠剤
溶解度: 400mg/mL
粒子密度: 1.2g/mL
有効透過性: 3.54×10−6cm/s
(生理学的パラメータ(デフォルト値))
胃での保持時間: 0.25 h
投与体積: 250 mL
小腸通過時間: 3.3 h
小腸の半径: 1.2 cm
小腸の長さ: 300 cm
結腸の体積: 1200 mL
(薬物動態パラメータ)
体重: 94 kg
血液対血漿の濃度比: 1.3
クリアランス: 19.56 L/h
見掛けの分布体積: 307.36 L
(Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)コーティングの影響)
85/15のSurelease(登録商標)/Opadry(登録商標)比を評価した。図44は、異なる重量増加でのバッチ2および3の拡散プロフィールを示す。Opadry(登録商標)II Blueでコーティングされたバッチ1の拡散プロフィールを、比較のために含めた。
図44は、Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)(85/15)コーティングの塗布が、化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIの放出速度をかなり低下させることを示す。2.6%のコーティングの重量増加(バッチ2)において、放出の百分率は、バッチ1からの放出と比較して、1時間の遅れ時間後に20%〜30%低下し
た。放出は、より高いコーティングの重量増加(4.6%)(バッチ2)において、さらに遅くなった。バッチ2のT80%は9時間であり、そしてバッチ3のT80%は12時間であった。2時間の遅れ時間が、バッチ3について観察された。図44から、放出速度論が、4.6%のコーティング重量増加において特に、一次からより一定の放出にシフトしたこともまた観察され得る。
(Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)の比の影響)
図45は、およそ5%のコーティング重量増加での、様々なSurelease(登録商標)/Opadry(登録商標)の比でコーティングされた錠剤の放出プロフィールを比較する。Opadry(登録商標)II Blueでコーティングされたバッチ1の錠剤を、コントロールとして含めた。コア錠剤の製剤化は、全てのバッチについて同一である。Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)の比が75/25から85/15に増加するにつれて、化合物1の放出速度が次第に低下する。
(コア錠剤中のHPMC K4Mレベルの影響)
コア錠剤中のHPMC K4Mのレベルの低下の、放出プロフィールに対する影響を評価するために、40%のHPMC K4Mを含有するコア錠剤を調製した。マンニトールの量を増大させて、300mgの錠剤重量を維持した。これらの錠剤を、およそ3%(バッチ6)および5%(バッチ7)のコーティング重量増加で、Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)(85/15)でコーティングした。拡散プロフィールを図46に示す。
APIの放出は、50%のHPMC K4Mを含有するバッチ2および3からの同様にコーティングされた錠剤と比較して、40%のHPMC K4Mを含有するバッチ6および7において、10%〜15%速かった。
(Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)のコーティングレベルの影響)
バッチ8、4および9を、Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)(75/25)で異なるコーティング重量増加でコーティングして、化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIの放出速度に対するコーティング重量の影響を評価した。
図47は、より高いコーティング重量増加が放出の速度を低下させたことを示す。T80%は、7時間、8時間、および10時間であり、それぞれ2.5%、5.4%、および9.9%のコーティング重量増加に対応する。
(API負荷の影響)
バッチ10および11を、錠剤中のAPI負荷レベルの、放出速度に対する影響を評価するために開発した。APIの増加を、同じ量だけマンニトールの量を減少させることによって、補償した。
コア錠剤におけるAPI負荷を6.93%から10.4%まで増大させることによって、放出プロフィールに対する制限された影響が示された。図48に示されるように、バッチ10からの加速されたAPI放出は、溶解中の最初の6時間で起こり、そしてバッチ11からの加速されたAPI放出は、溶解中の最初の8時間で起こった。その後、これらの放出プロフィールは本質的に、6.63%の負荷を有する錠剤(バッチ2および3)と一緒に収束する。より高い化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIの負荷の、その放出に対する影響は、5%のコーティング重量増加においてよりも、3%のコーティング重量増加において、顕著さが低い。
要約すると、化合物1の塩酸塩半水和物の形態IIIの、融通の利く頑丈な改変放出処方が、2つの制御機構(HPMC膨潤およびエチルセルロースコーティング)を使用して開発された。Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)の比、コーティング重量増加、およびHPMCレベルが、重大な製剤化パラメータであると識別された。
(実施例2:改変放出剤形のインビボ薬物動態および効力。)
(実施例2.1:用量計算。)
慢性実験を開始する前に、予備的な薬物動態学的実験を行って、6日間にわたる1日1回の経口投与および4日間にわたる持続注入の後の定常状態における、化合物1の血漿曝露を決定した。
(経口栄養による化合物1の反復投与後の24時間AUC)
雄性Sprague−Dawleyラットに、経口摂食によって、化合物1の塩酸塩を24mg/kg/日で連続する6日間にわたる毎日の用量を投与した。化合物1を、0.9%のNaCl中で10mL/kgで製剤化した化合物1の塩酸塩半水和物の溶液として投与した。製剤化のために秤量されるべき化合物1の塩酸塩半水和物の量を、1.233の補正因子を使用することにより調節した。動物を、投与前に絶食させなかった。
1群あたり4匹のラットの4つのコホートにおいて、交互の時点で血液を採取した。血液サンプルを、頚静脈洞を介して、軽いイソフルラン麻酔下で、投与前(0)、投与後0.083時間、投与後0.25時間、投与後0.5時間、投与後1時間、投与後3時間、投与後5時間、投与後8時間、および投与後24時間で収集した。血液をEDTAカリウムで処理し、そして血漿を遠心分離により分離した。血漿サンプルを凍結させ、そしてアッセイされるまでおよそ−70℃で貯蔵した。6日目についての薬物血漿薬物動態パラメータを以下の表に要約する。薬物動態パラメータを複合体濃度対時間のプロフィールから決定したので、標準偏差は計算していない。
a AUC0−inf=無限まで外挿した6日目のAUCtau。
(浸透圧ミニポンプによる化合物1の反復投与後の24時間AUC)
Alzetポンプを4匹の雄性SDラットに皮下移植した。化合物1を、1mg/kg/hの速度で4日間注入した。注入体積速度は5μL/hであった。ラットの血漿サンプルを注入後18時間、42時間、66時間、および90時間で収集し、そしてアッセイした。薬物血漿薬物動態パラメータを以下の表に要約する。
(生物分析的分析)
K2EDTAで処置した雄性ラットの血漿サンプルを、化合物1および内部標準(d6−化合物1)について分析した。この方法を、5.00μLのラット血漿の分析に基づいて、1.00ng/mLから3000ng/mLまでの範囲から確認した。アセトニトリルを4:1(アセトニトリル:血漿)の比で添加し、続いて遠心分離することにより、血漿からタンパク質を除去した。処理した血漿サンプルからの上清を、API 5000質量分析計を備え付けたHPLCシステムに注入した。化合物1の196.1→144.2生成物イオンについてのピーク面積を、内部標準のm/z 202.1→149.1生成物イオンに対して、陽イオン多重反応モニタリング(MRM)モードで測定した。定量を、構成標準物質から生成した回帰分析により実施した。
(薬理学的データの分析)
非区画薬物動態分析を、市販のソフトウェアパッケージ(WinNonlin Professional version 5.2.,Pharsight,Mountain View,CA validation report CSV−0004−SM−R1)で、以下のパラメータの計算を用いて実施した:
(慢性研究のための注入速度計算)
血漿濃度の漸近的な上昇は、経口投薬または持続注入の開始から、定常状態の血漿濃度を確立するまでの間に起こる。定常状態への接近を制御する因子は、薬物の半減期である。実用の目的で、定常状態は、3.3半減期(理論値の90%)の後に達成される。化合物1の半減期は4.0時間である。1日1回6日間の投薬は、化合物1の血漿濃度が定常状態になることを確実にする(RowlandおよびTozer,Clinical Pharmacokinetics:Concepts and Applications第3版,Williams and Wilkins.1995,pp 69および85)。
慢性研究のための注入速度を以下のように決定した:
等式1: Css = AUC24hr ÷ 投薬間隔
AUC24hr (栄養) = 5210 h・ng/mL
投薬間隔 = 24 h
Css = 5210 ÷ 24 = 213ng/mL
等式2: 注入速度 = Css×Cl
Clsystemic = 2.96 ± 0.29 L/h/kg(皮下ミニポンプ)
Css = 213ng/mL
注入速度 = 0.630mg/h/kg = 15.1mg/日/kg。
要約すると、経口投薬後のAUCtauおよび持続注入後の誘導された全身クリアランスを使用して、24mg/kg/日の経口投薬におよそ等価なAUCtauを達成するために必要とされる皮下浸透圧ミニポンプ用量は、0.63mg/kg/時間または15.1mg/日/kgであることが決定された。
(実施例2.2:薬理学)
30匹の雄性Sprague Dawleyラット(体重275g〜320g)を1箇所に収容し、そして12h:12hの明暗サイクル(23:00hに点灯)に維持した。ポンプ移植後の初日の間を除いて全ての時点において、食物および水を無制限に利用可能にした(以下を参照のこと)。研究の開始前1週間にわたって、全てのラットを注射および取り扱いの手順に慣らした。
用量の計算を目的として、各ラットを、研究の開始時に体重320gであると仮定した。化合物1の塩酸塩をPOで受けたラットに、7.68mgの一定の毎日の用量を与え、一方で、ミニポンプのラットは、合計4.84mgの一定の毎日の用量を受けた(計算については実施例2.1を参照のこと)。
浸透圧ミニポンプ(Alzet(登録商標)モデル2ML4,Durect Corp,CA)に、ビヒクル(0.9%生理食塩水,n=20)または化合物1の塩酸塩溶液のいずれかを満たし、そして0.9%生理食塩水溶液に一晩浸漬して、平衡状態に達せさせた。次いで、ラットを、各群についての平均体重が大きくは異ならないことを確実にしながら、3つの実験群(n=10:生理食塩水(VEH)、化合物1の塩酸塩PO QD(PO)、および化合物1の塩酸塩ポンプ(PUMP))のうちの1つに割り当てた。次いで、全ての被験体にミニポンプを移植した。手短には、イソフルラン麻酔下で、首の後部の毛を剃り、肩甲骨間の切開を作製し、そしてミニポンプ用の皮下ポケットを作製した。次いで、ミニポンプをこのポケットに挿入し、そして外科手術用ステープルを使用してこの切開を閉じた。次いで、ラットを回復のためにホームケージに戻した。VEH群およびPO群のラットは、ビヒクルでプライミングしたポンプを受けた。一方で、PUMP群の
ラットは、化合物1の塩酸塩で満たしたポンプを受けた。PUMP群におけるインビボでの化合物1の定常状態レベルは、移植後の少なくとも24時間まで到達しないと予測されたので、外科手術後およそ1日間にわたって、全てのラットから食物を除いた。翌日(1日目)およびその後の全ての日の10:30hに、食物および体重を全ての被験体について測定し、そして全ての被験体に、生理食塩水(VEH群およびPUMP群について)または化合物1の塩酸塩(PO群)のいずれかを、経口摂食により投与した。食物摂取量および体重を、合計26日間にわたって測定した。
26日間の研究にわたって、生理食塩水を受けた被験体の体重は、およそ22%増加した。この体重増加は、化合物1の塩酸塩を浸透圧ミニポンプまたは経口摂食のいずれかにより投与した場合に、有意に減少した(図49および図54)。全体として、PO群においてよりもPUMP群において、より低い体重増加があった。これは、統計学的有意性(p=0.0501)に近付いた効果である。直線モデルもまた、個々の体重データに当てはめて、各被験体について分析した。このことは、PO群とPUMP群との間の傾斜の差を明らかにし(p < 0.01)、PO群およびPUMP群についての研究間で、体重増加が有意に異なることを示した。
PO群と比較してより低い、PUMP群における体重増加は、AUClastに基づけば、この研究の経過にわたる化合物1への全曝露が両方の群において同じであり(図51)、そしてPO群におけるCmax値はポンプ群におけるCmax値よりも有意に高い(p < 0.01)(図52)という事実にもかかわらず、起こった。
(実施例2.3:薬物動態)
血液収集の2日前に、実施例2.2に記載される動物に、頚動脈カニューレを移植した。28日目に、動物を、自動血液収集のために、Culex(登録商標)ケージに入れた。血液サンプルを、PO投与については28回目の投与後0時間、0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、10時間、12時間、18時間、および21時間に収集し、そしてSC注入投与については、28日目の午前10:00に開始した。分析物の血漿濃度をLC/MS/MSにより決定した。非区画PK分析を、WinNonlin(登録商標)(Pharsight(登録商標),Mountain View,California)を使用して実施して、t1/2、Cmaxss、CssおよびAUClastを決定した。
これらの結果を以下の表および図50〜図53に与える。
(実施例3:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの塩の調製。)
(実施例3.1:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩の形態I(化合物1のヨウ化水素酸塩の形態I)の調製。)
1当量の水性HI(約57%)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基の酢酸イソプロピル中の溶液に滴下により添加することにより、表題の塩を調製した。エバポレーションしながら7日間撹拌した後に、沈殿物が形成された。その固体を、約3%の水を添加した酢酸エチル中で5時間スラリー化させた。その固体を遠心濾過(10,000rpmで1分間,ナイロンフィルタ)により回収した。
表題の塩は、スラリーから取り出したときには本質的に白色であったが、光に曝露すると、数時間以内に顕著に黄色になった。TGAは、表題の塩が無水物であることを示し、このことを、KF分析により確認した。過剰な固体を含む飽和水溶液の水活性測定に基づいて、DRHは25℃において99%RHであった。
既知量の表題の塩をMeOHに溶解させ、そしてUPLCにより分析した。このサンプル中の化合物1の量は、64.6%であると決定された。これは、1:1の化合物1のヨウ化水素酸塩について計算された量である60.5%よりわずかに高い。27℃における水中への溶解度を重量測定により決定して(UPLCにより確認した)、5.5mg/mLであり、最終pHは8.9であることがわかった。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図5に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図6に示す。表題の塩のDMS分析を図7に示す。
(実施例3.2:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩の形態I(化合物1のマレイン酸塩の形態I)の調製。)
メタノール中1当量または2当量のマレイン酸の溶液を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン遊離塩基の酢酸イソプロ
ピルまたはアセトニトリル中の溶液に激しく撹拌しながらに滴下により添加することにより、表題の塩を調製した。得られたスラリーを60℃まで加熱し、そしてこの温度で約1時間保持し、その後、これを室温まで冷却し、そして一晩撹拌した。表題の塩を濾過により回収し、酢酸イソプロピルまたはアセトニトリルで洗浄し、そしてフィルター上で乾燥させ、その後、特徴付けを行った。
1当量のマレイン酸を使用しても2当量のマレイン酸を使用しても、同じ結晶形態(融解開始温度約166℃を有する1:1塩)が得られた。このTGAは、無水物塩と一致した。これは吸湿性ではなく、ほんの0.15%の重量を25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)で増大させた。DRHは、過剰な固体を含む飽和水溶液の水活性測定により、25℃において99% RHであると決定された。
既知量の表題の塩を水に溶解させ、そしてUPLCにより分析した。このサンプル中の化合物1の量は66.5%であった。これは、1:1塩についての理論値である62.8%よりわずかに高いが、ヘミマレイン酸塩についての理論値である77.1%よりも充分に低い。表題の塩の水中への溶解度をUPLCにより決定して、33mg/mLであることを見出し、最終のpHは3.96であることを見出した。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図8に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図9に示す。表題の塩のDMS分析を図10に示す。
(実施例3.3:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩の形態I(化合物1のフマル酸塩の形態I)の調製)
方法1
1:1の水:EtOH中の等モル量のフマル酸(約0.6M)を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、表題の塩を調製した。得られた懸濁物を60℃まで加熱し、この温度で1時間保持し、次いで、一晩撹拌しながら周囲温度まで冷却した。この混合物を濾過し、そしてその固体を酢酸イソプロピルで洗浄し、そしてこのフィルター上で乾燥させた。
方法2
半モル量または等モル量のいずれかの、乾燥固体フマル酸を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に添加することによって、表題の塩を調製した。この混合物を約60℃でスラリー化し、そしてそして約2時間撹拌した。熱源を除き、そしてこの混合物を約26℃で3日間撹拌したままにした。固体の沈殿物を濾過により回収し、次いで水またはエタノール中で約24時間再スラリー化した。その固体を濾過により回収し、そしてn−プロパノール、アセトニトリル、または水中でさらに4日間スラリー化した。
方法1と方法2との両方が、1:1塩を生成した。
水活性測定による表題化合物のDRHは、25℃において99% RHであった。
既知量の表題の塩を水に溶解させ、そしてUPLCにより分析した。このサンプル中の化合物1の量は66.8%であった。これは、無水1:1フマル酸塩についての理論値である62.8%よりわずかに高かったが、無水2:1塩についての理論値である77.1%よりかなり低かった。表題の塩の水中への溶解度をUPLCにより決定して、4.8mg/mLであることを見出し、最終pHは3.7であることを見出した。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図11に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図12に示す。表題の塩のDMS分析を図13に示す。
(実施例3.4:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩(化合物1のヘミフマル酸塩の形態I)の形態Iの調製。)
1:1の水:EtOH中半モル量のフマル酸(約0.6M)を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸イソプロピル中の溶液に激しく撹拌しながら滴下により添加することにより、表題の塩を調製した。懸濁物が得られた。これを60℃まで加熱し、この温度で1時間保持し、次いで熱源を除き、そして一晩撹拌しながら、サンプルを周囲温度まで冷却した。この懸濁物を濾過し、そしてその固体を酢酸イソプロピルで洗浄し、そしてこのフィルター上で乾燥させた。
表題の塩は、DSCによれば158℃の融解開始を有したが、TGAデータに基づけば、有意な重量減少が、この融解開始の前に起こった。この重量減少は、無水ヘミフマル酸塩についてのフマル酸の理論量よりわずかに大きい(22.9%に対して27.0%)。
表題の塩は、DMS分析中に水和物を形成し、この水和物は、脱着させると、25℃で5% RHまで水を失うために充分に不安定であった。この約8%の重量増加は、一水和物についての理論%重量増加(7.1%)よりわずかに大きい。DRHは、過剰な固体を含む飽和水溶液の水活性測定により、25℃において93% RHであると決定された。
既知量の表題の塩を水に溶解させ、そしてUPLCにより分析した。このサンプル中の化合物1の量は76.0%であった。これは、理論量である77.1%と認容可能に一致する。水中への表題の塩の溶解度はUPLCにより、99.7mg/mLであると決定され、最終pHは5.8であると決定された。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図14に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図15に示す。表題の塩のDMS分析を図16に示す。
(実施例3.5:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩の形態I(化合物1のオロチン酸塩の形態I)の調製。)
1当量のオロチン酸を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの、イソプロパノール、酢酸エチル、またはアセトン中の溶液に60℃で添加することにより、表題の塩を調製した。オロチン酸を60℃で、対応する溶媒に激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却し、そして一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。
化学量論を、表題化合物の水性スラリー(これは、水和物をもたらした(実施例3.6))後に決定した。これは、化合物1およびオロチン酸イオンに関して、1:1塩であることが決定された。無水物形態と水和物形態とは相互変換し得るので、化合物1対オロチン酸の比は、無水塩形態と水和塩形態とについて、同じである。
化合物1のオロチン酸塩の溶解度は、水中での無水物形態から水和形態への転換に起因して、決定しなかった。水和形態の溶解度を実施例3.6に与える。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図17に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびD
SC)を図18に示す。表題の塩のDMS分析を図19に示す。
(実施例3.6:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩水和物の形態I(化合物1のオロチン酸塩水和物の形態I)の調製。)
1当量のオロチン酸を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのアセトニトリルまたはイソプロパノール中の溶液に60℃で添加することにより、表題の塩を調製した。オロチン酸を60℃で、対応する溶媒に激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却し、そして一晩撹拌した。イソプロパノール中で調製した化合物1のオロチン酸塩水和物は、無水形態と水和形態との混合物からなり、これは、イソプロパノール中で2日間スラリー化することにより、水和形態に転換した。
無水(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩を水中でスラリー化することによってもまた、表題の塩を調製した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。
化合物1のオロチン酸塩水和物は、10℃/分で走査するTGAによれば、約60℃の脱水開始温度を有する水和結晶性物質であった。
既知量の化合物1のオロチン酸塩水和物をメタノールに溶解させ、そしてUPLCにより分析した。この塩サンプル中の化合物1の百分率は、51.2%であると決定された。これは、化合物1のオロチン酸塩の0.75水和物における化合物1の理論百分率(53.6%)よりわずかに低い。
化合物1のオロチン酸水和物の水中への溶解度は、UPLCにより、0.001mg/mL未満であると決定され、最終pHは2.88であると決定された。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図20に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図21に示す。表題の塩のDMS分析を図22に示す。
(実施例3.7:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態I(化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩−共結晶メチルエチルケトン溶媒和物の形態I)の調製。)
1当量の4−アセトアミド安息香酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンとn−プロパノールまたはメタノール中で50℃で合わせ、次いでゆっくりと冷却して一晩撹拌することによって、表題の塩を調製した。得られた透明な溶液をエバポレートして、油状物と固体との混合物にした。MEKで粉砕すると、白色の固体が形成されたので、濾過して乾燥させた。
表題の塩は、113℃の融解開始を有する結晶性の物質であり、80% RHより高い相対湿度において吸湿性であった。
既知量の表題の塩(動的水分吸着分析後)をメタノールに溶解させ、そしてUPLCにより分析した。化合物1の百分率は、35%〜37%であると決定された。これは、溶媒和していない化合物1のジ−4−アセトアミド安息香酸塩中の化合物1の理論百分率(35.3%)に一致する。TGA、DMSおよび化学量論データに基づくと、その結晶形態は、1個の化合物1分子、2個の4−アセトアミド安息香酸分子および0.2モル〜0.25モルのメチルエチルケトンからなる。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図23に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図24に示す。表題の塩のDMS分析を図25に示す。
(実施例3.8:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩の形態I(化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の形態I)の調製。)
1当量のtrans−ケイ皮酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンとアセトニトリル中で50℃で合わせることによって、表題の塩を調製した。このサンプルをゆっくりと冷却し、そして一晩撹拌した。得られた白色固体を濾過により単離し、そして乾燥させた。イソプロパノール、アセトンまたはTHF中で調製した類似のサンプルは、溶媒の除去およびMTBEでの粉砕のみの後に、白色固体を生成した。
化合物1のtrans−ケイ皮酸塩は、106℃の融解開始を有する結晶性物質であり、そして25℃で維持された最大90%のRH(90% RHを含めて)でわずかに吸湿性であった。
既知量の化合物1のtrans−ケイ皮酸塩をメタノールに溶解させ、そしてUPLCにより分析した。この塩サンプル中の化合物1の百分率は、62.5%であると決定された。これは、1:1の化合物1のtrans−ケイ皮酸塩中の化合物1の理論百分率(56.9%)よりわずかに高い。
化合物1のtrans−ケイ皮酸塩の水溶解度は、7.0のpHにおいて11.8mg/mLであると決定された。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図26に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図27に示す。表題の塩のDMS分析を図28に示す。
(実施例3.9:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩の形態I(化合物1のヘミナパジシル酸塩の形態I)の調製。)
1モル当量のナフタレン−1,5−ジスルホン酸を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのイソプロパノールまたはアセトニトリル中の溶液に60℃で添加することにより、表題の塩を調製した。ナフタレン−1,5−ジスルホン酸を、60℃で、対応する溶媒に、激しく撹拌しながら滴下により添加した。アセトニトリル中で沈殿が即座に起こったので、その懸濁物を冷却して一晩撹拌した。水を添加すると、その塩がイソプロパノール中で沈殿したので、その懸濁物を冷却して一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。
化合物1のヘミナパジシル酸塩は、約266℃の融解開始を有する無水結晶性物質であった。これは、DMSによれば非吸湿性であった。
既知量の化合物1のヘミナパジシル酸塩をメタノールに溶解させ、そしてUPLCにより分析した。この塩サンプル中の化合物1の百分率は、59.7%であると決定された。これは、無水の化合物1のヘミナパジシル酸塩中の化合物1の理論百分率(57.6%)よりわずかに高い。
化合物1のヘミナパジシル酸塩の水中への溶解度は、UPLCによって、2.37mg
/mLであると決定され、最終pHは3.23であると決定された。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図29に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図30に示す。表題の塩のDMS分析を図31に示す。
(実施例3.10:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態I(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物1の形態I)の調製。)
1当量のナフタレン−1,5−ジスルホン酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの酢酸エチル中の溶液に60℃で添加することにより、表題の塩を調製した。酢酸エチル中のナフタレン−1,5−ジスルホン酸を、60℃で、激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却し、そして一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図32に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図33に示す。
(実施例3.11:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態I(化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2の形態I)の調製)
1当量のナフタレン−1,5−ジスルホン酸を(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのアセトン中の溶液に60℃で添加することにより、表題の塩を調製した。アセトン中のナフタレン−1,5−ジスルホン酸を60℃で激しく撹拌しながら滴下により添加した。黄色油状物が沈殿したので、その懸濁物を冷却して一晩撹拌した。一晩撹拌した後に、白色沈殿物が観察された。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。
化合物1のヘミナパジシル酸塩溶媒和物2は、DSCによれば約129℃の脱溶媒開始を有する、溶媒和した結晶性物質であった。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図34に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図35に示す。
(実施例3.12:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩水和物の形態I(化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の形態I)の調製)
1当量の(±)−マンデル酸を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのアセトニトリル、酢酸エチル、またはアセトン中の溶液に60℃で添加することにより、表題の塩を調製した。(±)−マンデル酸を、60℃で、対応する溶媒に激しく撹拌しながら滴下により添加した。これらの3つのサンプルに水を添加すると塩が沈殿したので、それを冷却して一晩撹拌した。得られた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。
化合物1の(±)−マンデル酸塩は、DSCによれば約74℃の脱溶媒開始を有する、水和物を形成した。これは、DMSによれば非吸湿性であった。
既知量の化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物をメタノールに溶解させ、そしてUPLCにより分析した。この塩サンプル中の化合物1の百分率は、50.0%であると決定された。これは、一水和物の化合物1のマンデル酸塩中の化合物1の理論百分率53.5
%よりわずかに低い。
化合物1の(±)−マンデル酸塩水和物の水中への溶解度は、UPLCにより5.74mg/mLであると決定され、最終pHは7.47であると決定された。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図36に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図37に示す。表題の塩のDMS分析を図38に示す。
(実施例3.13:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩水和物の形態I(化合物1のヘミパモ酸塩水和物の形態I)の調製。)
0.25モル当量のパモ酸を、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンのイソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、またはアセトン中の溶液に60℃で添加することにより、表題の塩を調製した。パモ酸を、60℃で、対応する溶媒に激しく撹拌しながら滴下により添加した。沈殿が即座に起こり、その懸濁物を冷却し、そして一晩撹拌した。生じた固体を濾過により回収し、そして換気フード内で一晩風乾した。
化合物1のヘミパモ酸塩は、約244℃の脱溶媒の充分に後に融解を開始する、水和した結晶性物質を形成した。
表題の塩をメタノールに溶解させ、そしてUPLCにより分析した。この塩サンプル中の化合物1の百分率は、46.52%であると決定された。これは、一水和物の化合物1のヘミパモ酸塩中の化合物1の理論百分率(47.98%)よりわずかに低い。
化合物1のヘミパモ酸水和物の水中への溶解度は、UPLCにより、0.024mg/mLであると決定され、最終pHは9.10であると決定された。
表題の塩の粉末X線回折パターンを図39に示す。表題の塩の熱分析(TGAおよびDSC)を図40に示す。表題の塩のDMS分析を図41に示す。
(実施例4:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIの調製。)
方法1
工程A:8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの調製。
2−クロロ−N−(4−クロロフェネチル)プロパン−1−アミン塩酸塩(約460kg,1.71kmol,1.00当量)、塩化アルミニウム(約336kg,2.52kmol,1.47当量)、および1,2−ジクロロ−ベンゼン(約1321kg)を、苛性スクラバー(caustic scrubber)に排気する容器に入れる。次いで、この混合物を窒素下約126℃で約16時間撹拌および加熱する。次いで、得られたFriedel−Crafts反応混合物を冷却する。シリカゲルおよび精製水(約736kg)を第二の容器に入れる。次いで、冷却したFriedel−Crafts反応混合物を、この第二の容器中で撹拌および冷却した水性シリカゲルスラリーに添加する。この撹拌したクエンチ混合物を約55℃で濾過し、そしてシリカゲルフィルターケーキを精製水(約368kg)で洗浄する。必要に応じて、この精製水のいくらかまたは全てを使用して、クエンチ容器をすすいでフィルターに入れる。その母液および洗浄液の濾液を容器内で合わせ、そして撹拌しながら約22℃まで冷却する。次いで、撹拌をやめ、そして沈降させると、3つの相が分離する。褐色の最下相は、ほとんど1,2−ジクロロベンゼンか
らなり、これを排液する。残りの二相のうちの下のもの(これは、元の三相混合物の中間相である)は、ほとんどの生成物を含む。最上相は、より少量の生成物を含む、濁った水相である。これらの上の二相を、シクロヘキサン(約506kg)と、少なくとも12の水相pHを達成するために充分な水酸化ナトリウム水溶液(約30重量%)との間で分配する。このシクロヘキサン相を約57℃の水(少なくとも300kg)で洗浄し、次いで減圧下でエバポレートして、粗製8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンを油状物として得る。
工程B:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩の調製。
アセトン(約848kg)を、工程Aにおいて調製した粗製8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンに添加する。この容器の内容物を撹拌し、そして約45℃まで加熱する。得られた溶液に、撹拌している容器の内容物を約45℃で維持しながら、L−(+)−酒石酸(約57.0kg,380mol,0.222当量)の精製水(約98.0kg)中の溶液を添加する。撹拌を約20分間続ける。次いで、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩の種結晶を必要に応じて添加して、核形成を開始させる。撹拌を続け、そしてさらなるアセトンを添加する。次いで、得られた懸濁物を約2℃まで冷却する。得られた沈殿物を遠心分離により集めてアセトン(約440kg)で洗浄し、その一部を必要に応じて使用して、結晶化容器をすすいで遠心機に入れる。洗浄した固体を遠心機から取り出し、アセトン(約874kg)と混合し、そしてこの混合物を撹拌して加熱還流する。還流を維持しながら、完全な溶解が還流中に達成されるまで、精製水(少なくとも329kg)を添加する。得られた混合物を還流しながら撹拌し、次いで約2.5時間かけて約2℃まで冷却する。得られた沈殿物を遠心分離により集めてアセトン(約184kg)で洗浄し、その一部を必要に応じて使用して、結晶化容器をすすいで遠心機に入れる。洗浄した固体を遠心機から取り出し、そして減圧下高温で乾燥させて、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩を得る。その収量の範囲は、100kg〜158kgである。
工程C:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIの調製。
精製水(約740kg)を、工程Bからの(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩(アッセイのための補正後約247kg,912mol,1.00当量)、炭酸カリウム(約151kg,1093mol,1.20当量)、および酢酸エチル(約663kg)の撹拌混合物に添加する。この添加中、この混合物を約15℃に維持し、その後、これを撹拌し、次いで沈降させる。下(水)相を廃棄物処理のために排液する。精製水(約740kg)を上(有機)相に添加し、そして得られた混合物を約22℃で撹拌し、次いで沈降させる。下(水)相を廃棄物処理のために排液する。
溶媒を約40℃での減圧蒸留により上(有機)相から除去して、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンを蒸留残渣として得る。酢酸エチル(約1050kg)を添加し、そしてこの混合物を撹拌して溶解を達成する。得られた溶液の含水量がKarl Fischer分析により1.51重量%を超えることがわかった場合、この段落の手順を繰り返す。
ポリッシングフィルターを通して結晶化容器内に、最後の酢酸エチルでの希釈後の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピ
ン溶液中で1.0重量%の水濃度を与えると計算されたおよその量の精製水を添加する。次いで、この溶液を同じポリッシングフィルターでその結晶化容器内に濾過する。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンを調製するのに使用した容器をさらなる新しい酢酸エチル(約644kg)ですすぎ、そしてそのすすぎ液を同じポリッシングフィルターでその結晶化容器内に濾過する。
この結晶化容器内の溶液の含水量をKarl Fischer分析により決定する。その含水量が約0.8重量%〜約1.2重量%(0.5重量%〜1.5重量%の非棄却範囲)である場合、処理は次の段落の最初から再開する。その含水量が低すぎる場合、さらなる精製水をそのポリッシングフィルターに通して添加する。その含水量が高すぎる場合、溶媒を減圧蒸留により除去し、精製水(約18kg)をそのポリッシングフィルターに通して添加し、そして酢酸エチル(約1800kg)をそのポリッシングフィルターに通して添加する。いずれの場合においても、得られる溶液の含水量を試験する。
この結晶化容器の内容物を撹拌するときに、塩化水素ガス(約3.3kg,91mol,0.10当量)をこの容器のヘッドスペースに加える。次いで、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の種結晶を添加して、核形成を開始させる。この反応混合物のpHが約5以下に低下し、約5以下のpHを維持するまでさらなる塩化水素ガスをこの容器のヘッドスペースに加える。沈殿した生成物を遠心分離により集め、そして濾過した酢酸エチル(約552kg)で洗浄する。その沈殿物を減圧下で乾燥させて、表題の塩を得る。その収量の範囲は184kg〜217kgであり、これは、添加シードについて補正されていない理論値の84%〜99%であり、そして添加シードについて補正された理論値の83%〜98%である。
方法2
工程A:8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの調製。
1,2−ジクロロ−ベンゼン(約1522kg)、2−クロロ−N−(4−クロロフェネチル)プロパン−1−アミン塩酸塩(約530kg,1.97kmol,1.00当量)、および塩化アルミニウム(約387kg,2.90kmol,1.47当量)を、苛性スクラバーに排気する容器に入れる。次いで、この混合物を窒素下約126℃で約16時間撹拌および加熱する。次いで、得られたFriedel−Crafts反応混合物を冷却する。精製水または飲用水(約1060kg)およびシリカゲルを第二の容器に入れる。次いで、冷却したFriedel−Crafts反応混合物を、この第二の容器中で撹拌および冷却した水性シリカゲルスラリーに添加する。この撹拌したクエンチ混合物を約58℃で濾過し、そしてそのシリカゲルフィルターケーキを精製水または飲用水(約212kg)で洗浄する。必要に応じて、この水のいくらかまたは全てを使用して、クエンチ容器をすすいでこのフィルターに入れてもよい。その母液および洗浄液の濾液を容器内で合わせ、そして撹拌しながら約22℃まで冷却する。次いで、撹拌をやめ、そして沈降させると、3つの相が分離する。褐色の最下相はほとんどが1,2−ジクロロベンゼンからなり、これを溶媒再生のために排液する。残りの二相のうちの下のもの(これは、元の三相混合物の中間相である)は、ほとんどの生成物を含む。最上相は、より少量の生成物を含む、濁った水相である。これらの上の二相を、シクロヘキサン(約583kg)と、少なくとも約13の水相pHを達成するために充分な水酸化ナトリウム水溶液(約30重量%)との間で分配する。そのシクロヘキサン相を精製水または飲用水(約1272kg)で約57℃で洗浄し、次いで減圧下で蒸留して溶媒を除去し、そして蒸留残渣として、粗製表題化合物(油状物)を得る。
工程B:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩の調製。
アセトン(約977kg)を、工程Aにおいて調製した粗製8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンに添加する。この容器の内容物を撹拌し、そして約45℃まで加熱する。得られた溶液に、撹拌している容器の内容物を約45℃で維持しながら、L−(+)−酒石酸(約66kg,440mol,0.223当量)の精製水または飲用水(約113kg)中の溶液を添加する。酒石酸の添加がおよそ半分終わったら、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩の種結晶をこの溶液に添加して曇らせ、そして核形成を開始させる。撹拌を続け、そしてさらなるアセトンを添加する。次いで、得られた懸濁物を約2℃まで冷却する。得られた沈殿物を遠心分離により集めてアセトン(約508kg)で洗浄し、その一部を必要に応じて使用して、結晶化容器をすすいで遠心機に入れる。この洗浄した固体をアセトン(約(1007kg)と混合し、そしてこの混合物を撹拌して加熱還流する。還流を維持しながら、完全な溶解が還流中に達成されるまで、精製水または飲用水(少なくとも約392kg)を添加する。得られた混合物を還流しながら撹拌し、次いで約2℃まで約2.5時間かけて冷却する。得られた沈殿物を遠心分離により集めてアセトン(約212kg)で洗浄し、その一部を必要に応じて使用して、結晶化容器をすすいで遠心機に入れる。洗浄した固体を遠心機から取り出し、そして減圧下高温で乾燥させて、表題の塩を得る。
工程C:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIの調製。
精製水(約779kg)を、工程Bからの(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩(アッセイのための補正後約260kg,960mol,1.00当量)、炭酸カリウム(約159kg,1150mol,1.20当量)、および酢酸エチル(約698kg)と、約15℃で撹拌しながら合わせる。得られた混合物を撹拌し、次いで沈降させる。下(水)相を廃棄物処理のために排液する。精製水(約779kg)を上(有機)相に添加し、そして得られた混合物を約22℃で撹拌し、次いで沈降させる。下(水)相を廃棄物処理のために排液する。
溶媒を上(有機)相から、ジャケット温度を約60℃まで上昇させながら減圧蒸留により除去する。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(油状物)を蒸留残渣として得る。酢酸エチル(約1105kg)を添加し、そしてこの混合物を撹拌して溶解を達成する。得られた溶液の含水量がKarl
Fischer分析により1.51重量%を超えることがわかった場合、この段落の手順を繰り返す。
次いで、内部の溶液をポリッシングフィルターで濾過して結晶化容器に入れる。次いで、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンを調製するのに使用した容器を、さらなる酢酸エチル(約122kg)ですすぎ、同じポリッシングフィルターに通してこの結晶化容器に入れる。次いで、この結晶化容器に、最後の酢酸エチルでの希釈後の溶液中で1.0重量%の水濃度を与えると計算されたおよその量の精製水を添加する。次いで、酢酸エチル(約556kg)をこの結晶化容器に添加し、そして得られた混合物を撹拌する。この結晶化容器内の溶液の含水量をKarl Fischer分析により決定する。その含水量が約0.8重量%〜約1.2重量%(0.5重量%〜1.5重量%の認定された範囲)である場合、処理は次の段落の最初から再開する。その含水量が低すぎる場合、さらなる精製水を添加する。その含水量が高すぎる場合、溶媒を減圧蒸留により除去し、そして精製水および酢酸エチルを添加する。
いずれの場合においても、得られた溶液の含水量を再度試験する。
この結晶化容器の内容物を撹拌するときに、塩化水素ガス(約3.5kg,96mol,0.10当量)をこの容器のヘッドスペースに加える。次いで、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の種結晶を添加して、核形成を開始させる。次いで、この反応混合物のpHが約3以下に低下し、約3以下のpHを維持するまで、さらなる塩化水素ガスをこの容器のヘッドスペースに加える。沈殿した生成物を遠心分離により集め、そして酢酸エチル(約580kg)で洗浄して、表題の塩(約221kg)を得、これをトレイまたはタンブル乾燥機(例えば、ダブルコーン乾燥機)で、減圧下約26℃のジャケット温度で乾燥させる。
方法3
工程A:8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの調製。
オーバーヘッド撹拌機、ジャケット温度制御器、窒素入口、および苛性スクラバーベントを備える反応器に、特定された順序で、2−クロロ−N−(4−クロロフェネチル)プロパン−1−アミン塩酸塩(1.00kg,3.72mol)、塩化アルミニウム(0.745kg,5.58mol)、および1,2−ジクロロベンゼン(2.88kg)を入れた。撹拌している反応器の内容物を125℃〜130℃まで加熱し、そして撹拌をこの温度で14時間〜18時間続けた。60℃〜70℃で、暗色の溶液が得られた。反応の完了(HPLCピーク面積により1.0%未満の出発材料)が確認された後に、撹拌している反応器の内容物を30℃〜35℃まで冷却した。苛性スクラバーに排気する第二の反応器に、精製水(1.60L)およびシリカゲル(0.160kg)を入れた。このFriedel−Crafts反応混合物を、第二の反応器の撹拌している内容物を60℃未満に維持するために充分にゆっくりと、第一の反応器から第二の反応器に移した。この移動が完了した後に、保持期間を全く設けずに次の工程を実施し得る。このシリカゲルを、中程度〜粗めのフィルター要素で55℃〜60℃で濾過し、そして濾過した固体を引き続き、50℃〜60℃に予熱した精製水(800mL)で洗浄した。合わせた母液および洗浄液濾液を激しく撹拌しながら20℃〜25℃まで冷却した。次いで、撹拌を止め、そして相を20℃〜25℃で分離させた。(プロセスの体積はこの時点で5.68Lの最大になった)。3つの相が、1時間〜2時間の静置後に分離した。最下層を廃棄物処理のために排液した。この暗色の層は、pH3〜4でほとんどが1,2−ジクロロベンゼン(1.64kg,1.33L)からなった。生成物の約1%が、この層に失われた。残りの二相を撹拌せずにさらに2時間〜4時間静置した。その下層を排液し、取っておいた(層A)。この淡色の相(2.64kg,2.00L,pH2〜3)は、約90%の8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピンを含んだ。その上層(2.24kgのpH0〜1の濁った水相)は、約1%〜4%の8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピンを含み、逆抽出のために反応器に残される。この反応器にシクロヘキサン(1.10kg)を入れ、次いで30%水性NaOH(2.44kg,18.3mol)を入れた。得られた混合物(5.60L)を室温で30分間激しく撹拌した。撹拌を止め、そして相を25分間〜40分間分離させた。下(水)相のpHが13以上である場合、これを廃棄物処理のために排液した。そうでなければ、さらなる30%水性NaOHを添加し、そしてこの抽出を繰り返した。pH14において、この水相は0.1%未満の8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン遊離塩基を含む。この反応器からの残った上(有機)相を排液して取っておいた(層B)。この反応器を精製水ですすぎ、続いて適切な有機溶媒ですすいで、残留する塩を除去した。下の淡色の生成物相(元の三相の中間相、層A)および上相(有機物、層B)を反応器に戻した。撹拌している反応器の内容物に、30%水性NaOH(1.60kg,12.0mol)を添加した。この反応器の内容物を0.5時間
激しく撹拌した。撹拌をやめ、そして15分間〜30分間かけて相を分離させた。その下(水)層を廃棄物処理のために排液した。反応器に残っているその上(有機)相に、精製水(2.40kg)を添加した。この反応器の内容物を60℃〜65℃で0.5時間激しく撹拌した。撹拌をやめ、そして相を60℃〜65℃で1.5時間〜2時間かけて分離させた。その下(水)層を廃棄物処理のために排液した。反応器ジャケット温度を55℃〜60℃にして、上(有機)層からの溶媒を、115torr〜152torrで開始して40torrまで低下する圧力での減圧蒸留により、除去した。粗製生成物である8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピンを、遊離塩基として、黄色〜褐色の油状物蒸留残渣として得た。
工程B:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩の調製。
工程Aからの蒸留残渣(遊離塩基としての粗製8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン)をアセトン(0.400kg)に溶解させた。得られた溶液を排液し、そして秤量して、8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピンの含有量をHPLCによりアッセイした。このアッセイの結果を使用して、アセトン、L−酒石酸、および水の分量を計算した。以下に示される量は、この目的を達成するために代表的なものである。種結晶の添加前の、8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾアゼピン:アセトン:L−酒石酸:水のモル比1.00:9.6:0.25:3.6。さらなるアセトン(1.415kg)をこの反応器に添加し、そして撹拌している反応器の内容物を、47℃〜52℃まで加熱した。得られた溶液に、L−酒石酸(0.1223kg,0.815mol)の精製水(0.211kg)中の溶液を、一定速度で5分間〜15分間かけて添加した。薄い懸濁物が添加中に形成されたが、この混合物の温度を50℃に回復させると、再度溶解した。ヘミ酒石酸塩の種結晶(0.80g)をこの50℃の溶液に添加して曇らせ、そして核形成を開始させた。47℃〜52℃で撹拌しながら、核形成を2時間〜3時間続けさせた。撹拌している反応器の内容物を50℃に維持しながら、アセトン(0.473kg)をこの反応器に添加した。得られた懸濁物を0℃〜5℃まで、3時間〜5時間かけてゆっくりと冷却した。撹拌を0℃でさらに1時間〜3時間続けた。得られた白色沈殿物を、中程度〜微細なフィルター要素上に集め、次いで、アセトン(0.900kg)と精製水(0.054kg)との混合物で洗浄した。この湿潤ケーキのエナンチオマー過剰率(ee)を決定した。
eeが98%未満であった場合、その湿潤ケーキを反応器に戻し、そしてアセトン(1.90kg)と精製水(0.400kg)との混合物中で、55℃〜60℃で0.5時間〜1時間再度スラリー化した。1時間後に溶解が達成されなかった場合、透明な溶液が達成されるまで、水(およそ0.160kg)を添加した。次いで、得られた混合物を0℃〜5℃まで、2時間〜3時間かけてゆっくりと冷却した。0℃での撹拌をさらに3時間〜5時間続けた。得られた白色沈殿物を、中程度〜微細なフィルター要素上に集め、次いでアセトン(0.400kg)で0℃〜4℃で洗浄した。
洗浄した固体生成物(296g、湿潤)を、完全真空下60℃〜65℃で15時間〜20時間乾燥させた。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩の収量(約99.7%のeeおよび7.5重量%の含水量を有する)は、295gであった(ラセミ体2−クロロ−N−(4−クロロフェネチル)プロパン−1−アミン塩酸塩に基づき、生成物の含水量を考慮して、27.1%)。
工程C:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3
−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態IIIの調製。
オーバーヘッド撹拌機および窒素入口を備える反応器に、特定された順序で、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミ酒石酸塩(7.5重量%の水を含めて1.00kg,1.71mol)、炭酸カリウム(0.508kg,3.68モル)、酢酸エチル(2.68kg)、および精製水(2.68kg)を入れた。得られた混合物を20℃〜25℃で30分間〜40分間撹拌し、次いで0.5時間〜1時間かけて相を分離させた。その下(水)相を廃棄物処理のために排液した。精製水(2.68kg)をこの反応器に添加し、そして得られた混合物を10分間〜20分間激しく撹拌した。その相を、1時間〜1.5時間かけて分離させた。その下(水)相を廃棄物処理のために排液した。反応器の内容物を40℃〜45℃の温度にして、その溶媒を、153torrから46torrに低下する圧力での減圧蒸留により除去した。その残渣を20℃〜25℃まで冷却した。酢酸エチル(3.81kg)をこの反応器に入れ、そしてその蒸留残渣を撹拌により溶解させた。得られた溶液の含水量を、Karl Fischer分析により、0.8重量%未満であると確認した。この溶液をポリッシングフィルターで濾過した。この反応器を、酢酸エチル(2.33kg)(Karl
Fischer分析により0.05重量%未満の含水量を有することを予め確認した)でこのフィルターに通してすすいだ。溶液とすすぎ濾液との両方を反応器に戻した。精製水(39.9g)をこの反応器に添加した。撹拌している反応器の内容物を0℃〜5℃まで冷却し、次いでHClガス(19.0g,0.521mol)を、撹拌している反応器の内容物を0℃〜5℃に維持しながら添加した。(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン半水和物の種結晶(1.33g)をこの撹拌している反応器の内容物に、0℃〜5℃で添加して、核形成を開始させた。残りのHClガス(107.6g,2.95mol)を、撹拌している反応器の内容物を0℃〜5℃に維持しながら、少なくとも1.5時間〜2時間かけて一定速度でこの反応器に入れた。得られた懸濁物を0℃〜5℃で2時間撹拌した。得られた白色沈殿物を、中程度〜微細なフィルター要素上に集めた。この反応器、次いで濾過した固体生成物を、酢酸エチル(1.33kg)で洗浄した。この湿潤ケーキ(約867g)を完全真空で33℃〜37℃で、20時間、またはこのケーキの温度が4時間安定するまでの、いずれかの先に起こったほうで乾燥させた。得られた(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物(3.7重量%の含水量,14.7%の塩化物含有量,0.01%未満のROI,99.6%を超えるee,99%を超えるHPLC純度,および0.1%未満の他方の異性体含有量)を、約741g(89.9%)の収量で得た。
(実施例5:(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III(10mg)を含有する即時放出錠剤。)
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III(10mg)を含有する即時放出錠剤を、予備ブレンド、ローラ圧縮、粉砕、ブレンド、最終ブレンド、錠剤への圧縮、およびフィルムコーティングを包含する標準的な製造プロセスにより、製薬産業において一般的に利用可能な設備を使用して、製造する。代表的な600kgのバッチ(6,000,000個の錠剤)のためのバッチ処方を、以下の表に与える。
およそ40%のケイ化微結晶性セルロース(SMCC)および(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III(API)を、スクリーニングミル(例えば、Glatt)に通して、およそ1mmの開口部を有する篩を使用して、拡散ミキサーに入れる。この混合物をおよそ100回転ブレンドする。バッチ量の半分のヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、バッチ量の半分のクロスカルメロースナトリウムおよび残り(約60%)のSMCCを、このスクリーニングミルに通してこの拡散ミキサーに入れる。この第二の混合物を、およそ180回転ブレンドする。次に、バッチ量の半分のステアリン酸マグネシウムを、篩(20メッシュまたはそれより細かいもの)に通してこの拡散ミキサーに入れる。この第三の混合物をおよそ50回転ブレンドし、次いでローラーコンパクトを使用して圧縮する。得られたコンパクトを、およそ1mmの開口部を有するスクリーニングミル(例えば、Alexanderwerk顆粒化ミル)を使用して粉砕して顆粒にする。粉砕した顆粒をこの拡散ミキサーに戻し、残りのHPCおよびクロスカルメロースナトリウムを(スクリーニングミルを通して)添加し、そしてこの第四の混合物をおよそ160回転ブレンドする。次に、残りの半分のステアリン酸マグネシウムを、20メッシュの篩に通してこの拡散ミキサーに入れ、そしてこの第五の混合物をおよそ60回転ブレンドする。得られた最終ブレンドを回転錠剤プレスで圧縮する。これらの錠剤を、Opadry(登録商標)II Blue 85F90951および精製水の均質に分散した懸濁物でコーティングする。
平均錠剤重量および平均錠剤硬度を、製造中に監視する。破砕性および崩壊時間もまた、圧縮開始時および圧縮完了後に、複合サンプルを使用して観察する。圧縮の開始時および圧縮プロセス中の適切な間隔で、平均錠剤重量を決定する。
(実施例6:等式1に基づく拡散プロフィールモデリングを用いた、改変放出処方物からの(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの放出の機構の特徴付け。)
等式2を、上記等式1の対数を取ることにより得た。
nおよびkの値を、以下の表に示されるような処方物からの溶解データの直線回帰を行うことにより、計算した。
Microsoft Excelを使用して、直線回帰を行った。等式1を使用して放出機構を特徴付ける条件と一致して、約80%までの放出データを、この分析のために使用した。しかし、化合物1の放出の遅延時間が存在する場合、そのデータ範囲をそれに従って調節した。
上記表の処方物における拡散プロフィールを、図55および図56に与える。各処方物
について計算されたn値を以下の表に列挙する。
計算されたn値は、Opadry(登録商標)II Blueでコーティングされた処方物について、0.61〜0.67の範囲で一貫していた。このことは、化合物1の放出が、拡散およびHPMC膨潤により制御されたこと(すなわち、非フィック速度論)を示す。HPMCの分子量およびコア錠剤中での百分率は、化合物1の放出速度論の次数にほとんど影響を有さなかった。しかし、kの値は、HPMCの分子量およびコア錠剤中での百分率に反比例した。化合物1の放出およびkの値は、HPMCの分子量および百分率が増大するにつれて、次第に減少した(図55)。
コア錠剤をSurelease(登録商標)/Opadry(登録商標)でコーティングすると、n値は、全ての場合において0.89より大きいと計算された。このことは、化合物1の放出の機構が、拡散およびHPMC膨潤から、主としてHPMC膨潤へとシフトしたことを示す。処方物7の場合、1.47というn値はおそらく、化合物1の最初の遅い放出の存在に起因する。図56に示されるように、化合物1の放出は、3時間の時点の後に加速した。処方物7についてのnを計算するために、4時間から最後の時点(14h)までの放出データを選択して、n値に対する、初期の遅い放出の影響を最小にした。kの値がSurelease(登録商標)/Opadry(登録商標)の比に依存することもまた観察された。コーティングフィルムは、より低いSurelease(登録商標)/Opadry(登録商標)の比においてより多孔性であり、化合物1の放出の増大、従ってより高いk値をもたらした。機構的に、Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)コーティングは、溶解プロセス中にコア錠剤が濡れること、および初期の化合物1の放出を防止した。Opadry(登録商標)が溶解してコーティング膜から滲出する結果として細孔が生成される遅延時間の後に、このコア錠剤は次第に濡れ、そして化合物1が放出される。従って、Surelease(登録商標)/Opadry(登録商標)コーティングを付けることにより、コア錠剤の水和速度および化合物1の放出パターンが変化し、0次の放出速度論をもたらした。
2つの改変放出プラットフォームからの化合物1の放出機構を、広く認容されている実験式に従って分析した。これらの結果は、Opadry(登録商標)II BlueおよびSurelease(登録商標)/Opadry(登録商標)でコーティングされた錠剤からの化合物1の放出が、それぞれ非フィックの0次速度論またはスーパーケース II速度論を示すことを示した。これらの2つのプラットフォーム間の主要な差異は、コーティングの溶解度であった。すなわち、Opadry(登録商標)II Blueコーテ
ィングは可溶性であり、一方でSurelease(登録商標)/Opadry(登録商標)コーティングは不溶性であったが腐食性であった。従って、コア錠剤の水和速度(すなわち、膨潤)および化合物1の放出パターンが、後者の場合において改変された。この観察は、薬物放出改変がマトリックス膨潤の物理的制限により達成され得るという、文献において報告された知見と一致する(Colombo P,Conte U,Gazzaniga Aら、Drug release modulation by physical restrictions of matrix swelling.Int.J.Pharm.1990;63(1):43−48)。
(実施例7:イオン交換結合を介する崩壊剤−(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン相互作用。)
種々の量の4種の異なる賦形剤を含有する以下のバッチを、V−ブレンダーを使用して調製した:
化合物1の塩酸塩の水溶液(5mL,0.2mg/mL)を、100mLのフラスコ内での上記賦形剤混合物の各々と一緒に、30分間超音波処理した。次いで、得られた懸濁物を100mLの水で希釈し、そして各々のアリコートを14,000rpmで5分間遠心分離した。それらの上清をHPLCにより分析して、化合物1の回収を決定した。
回収結果の統計学的評価は、ヒドロキシプロピルセルロースおよびクロスカルメロースナトリウムが、化合物1の回収に対して影響を有することを示した。ヒドロキシプロピルセルロースは、化合物1の回収をわずかに改善し、一方で、クロスカルメロースナトリウムは、回収を有意に低下させた。ステアリン酸マグネシウムは、このような効果を示さず、そして両側相互作用は同定されなかった。
(実施例8:健常なヒトボランティアにおける化合物1の即時放出剤形の定常状態薬物動態。)
研究をとりわけ、25kg/m2以上のBMIを有する健常な男性および女性のヒト被験体に投与された、化合物1の反復経口投薬後の定常状態薬物動態を評価するために設計した。各々が6人の被験体を含む3つの処置群が存在した。処置A(3mg)、処置B(10mg)および処置C(20mg)を、ゲルカプセルとして1日1回14日間投与した。この臨床研究において使用した即時放出処方物は、化合物1、および希釈剤として微結晶性セルロース,NF(Emcocel(登録商標)50M)を含有する、白色半透明のサイズ4の硬ゼラチンカプセルから構成された。微結晶性セルロースは賦形剤であるので、いかなる薬理学的活性も有さない。
血液サンプルを、1日目ならびに14日目に、投薬前、ならびに投薬後の0.5時間、1時間、1.5時間、2時間、2.5時間、3時間、3.5時間、4時間、6時間、8時間、12時間、16時間、および24時間で収集した。血液サンプルをまた、3日目、5日目、7日目、9日目、11日目、および13日目に、投与前、ならびに投薬後の2時間、ならびに17日目、19日目、および21日目の見掛けの投薬時間(±5分)に得た。各収集において、7mLの血液を、ヘパリンナトリウムを含むバキュテイナ(vacutainer)チューブ(緑色トップ)に集め、そして即座に冷凍した(クリオブロック(cryoblock))。収集の30分以内に、血漿画分を2,000rpmで15分間の遠心分離により4℃で分離した。この血漿画分を分離し、そしてラベルを付けた2つの5mLのポリプロピレンチューブに移し、そしておよそ−20℃で凍結させた。各処置群についての、1日目の化合物1の平均血漿濃度対時間を図57に示す。各処置群についての定常状態(14日目)における化合物1の平均血漿濃度対時間を図58に示す。
当業者は、本明細書中に記載された例示的実施例に対する種々の改変、付加、交換、お
よび変更が、本発明の趣旨から逸脱することなくなされ得ること、ならびに従って、本発明の範囲内であるとみなされることを、認識する。
本発明の好ましい実施形態によれば、例えば、以下が提供される。
(項1)
治療有効量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する、改変放出剤形。
(項2)
前記改変放出剤形が錠剤である、上記項1に記載の改変放出剤形。
(項3)
体重管理の方法であって、体重管理の必要がある個体に、上記項1または2に記載の改変放出剤形を投与する工程を包含する、方法。
(項4)
任意の2回の連続した投与の平均間隔が、
少なくとも約24時間;または
約24時間
である頻度で、前記改変放出剤形の複数回の投与を包含する、上記項3に記載の方法。
(項5)
前記方法が、前記改変放出剤形の複数回の投与を包含し、該改変放出剤形が1日1回投与される、上記項3に記載の方法。
(項6)
前記複数回の投与が、
少なくとも約30回;
少なくとも約180回;
少なくとも約365回;または
少なくとも約730回
である、上記項3または4に記載の方法。
(項7)
前記方法が、体重管理のための即時放出法より効力があり;該体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、前記治療有効量の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形の複数回の投与を、前記頻度で投与する工程を包含する、上記項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
(項8)
前記方法が、体重管理のための即時放出法より効力があり;該体重管理のための即時放出法は、体重管理を必要とする個体に、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンまたはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、もしくは水和物を含有する即時放出剤形を投与する工程を包含し;そして該即時放出法の経過中の、該個体の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンへの全血漿曝露は、前記方法の経過中の、該個体の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンへの全血漿曝露以上である、上記項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
(項9)
前記個体における前記(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの血漿濃度が、
約60ng/mL未満;
約40ng/mL未満;
約20ng/mL未満;または
約10ng/mL未満
のCmaxを有する、上記項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
(項10)
Cmaxを前記治療有効量で割ったものが、
約1×10−5mL−1未満;
約5×10−6mL−1未満;
約1×10−6mL−1未満;または
約5×10−7mL−1未満
に等しい、上記項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
(項11)
Cmaxが、
前記投与の30分後より後;
前記投与の1時間後より後;
前記投与の2時間後より後、
前記投与の3時間後より後;
前記投与の6時間後より後;または
前記投与の12時間後より後
で起こる、上記項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
(項12)
前記個体における前記(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの前記血漿濃度の平均の山対谷の比が、
約3:1未満;
約2:1未満;
約1.5:1未満;または
約1.1:1未満
である、上記項3〜11のいずれか1項に記載の方法。
(項13)
前記改変放出剤形が、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有する、上記項3〜12のいずれか1項に記載の方法。
(項14)
前記塩が(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物である、上記項13に記載の方法。
(項15)
前記改変放出剤形が(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する、上記項3〜14のいずれか1項に記載の方法。
(項16)
前記改変放出剤形が、微結晶性セルロース、マンニトール、およびステアリン酸マグネシウムから選択される1種以上の成分をさらに含有する、上記項15に記載の方法。
(項17)
前記改変放出剤形がフィルムコーティングをさらに備える、上記項3〜16のいずれか1項に記載の方法。
(項18)
前記フィルムコーティングが水溶性フィルムコーティングを含む、上記項17に記載の方法。
(項19)
前記フィルムコーティングがエチルセルロースを含有する、上記項17に記載の方法。(項20)
前記フィルムコーティングが(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースをさらに含有する、上記項19に記載の方法。
(項21)
前記エチルセルロース対前記(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースの比が、
約75:25;
約80:20;または
約85:15
である、上記項20に記載の方法。
(項22)
前記改変放出剤形が、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え;該コア錠剤が、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが水溶性フィルムコーティングを含む、上記項13に記載の方法。
(項23)
前記改変放出剤形が、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え、該コア錠剤対該コーティングの重量対重量の比が約20:1であり;そして該コア錠剤が、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが水溶性フィルムコーティングを含む、上記項13に記載の方法。
(項24)
前記改変放出剤形が、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え;該コア錠剤が、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;マンニトール;(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;微結晶性セルロース;およびステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが、エチルセルロース;および(ヒドロキシプロピル)メチルセルロースを含有する、上記項13に記載の方法。
(項25)
前記改変放出剤形が、コア錠剤およびフィルムコーティングを備え、該コア錠剤対該コーティングの重量対重量の比が約20:1であり;該コア錠剤が、約7%の(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン塩酸塩半水和物の形態III;約22.5%のマンニトール;約50%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;約20%の微結晶性セルロース;および約0.5%のステアリン酸マグネシウムを含有し;そして該フィルムコーティングが、
約85%のエチルセルロース;および約15%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース;または
約75%のエチルセルロース;および約25%の(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース
を含有する、上記項13に記載の方法。
(項26)
前記改変放出剤形が、
少なくとも3時間;
少なくとも6時間;
少なくとも9時間;または
少なくとも12時間
のT80%を有する、上記項3〜12のいずれか1項に記載の方法。
(項27)
前記改変放出剤形が、(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンの薬学的に受容可能な塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される塩を含有し、そして該塩が、
およそ室温で約200mg/mL未満;
およそ室温で約100mg/mL未満;
およそ室温で約50mg/mL未満;
およそ室温で約25mg/mL未満;
およそ室温で約10mg/mL未満;または
およそ室温で約5mg/mL未満
の水溶解度を有する、上記項3〜12のいずれか1項に記載の方法。
(項28)
前記改変放出剤形が、
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジアセトアミド安息香酸塩共結晶;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩;および
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩;ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物
から選択される塩を含有する、上記項3〜12のいずれか1項に記載の方法。
(項29)
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヨウ化水素酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンマレイン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンフマル酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミフマル酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンオロチン酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンジアセトアミド安息香酸塩共結晶;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンtrans−ケイ皮酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミナパジシル酸塩;
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン(±)−マンデル酸塩;および
(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピンヘミパモ酸塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択
される塩。
(項30)
上記項29に記載の塩および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。(項31)
薬学的組成物を調製するプロセスであって、上記項29に記載の塩と薬学的に受容可能なキャリアとを混合する工程を包含する、プロセス。
(項32)
体重管理の方法であって、体重管理を必要とする個体に、治療有効量の上記項29に記載の塩、または上記項30に記載の薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
(項33)
前記体重管理が、体重減少、体重減少の維持、食物消費の減少、食事関連満腹の増大、食事前空腹の減少、および食事中の食物摂取量の減少のうちの1つ以上を含む、上記項3〜28、および32のいずれか1項に記載の方法。
(項34)
食および運動に対する補助としての、上記項3〜28、32、および33のいずれか1項に記載の方法。
(項35)
前記体重管理を必要とする個体が、
30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者;
少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者;および
少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者;
から選択され、該体重関連共存状態が、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される、上記項3〜28、および32〜34のいずれか1項に記載の方法。
(項36)
第二の抗肥満剤を前記個体に投与する工程をさらに包含する、上記項3〜28、および32〜35のいずれか1項に記載の方法。
(項37)
前記第二の抗肥満剤が、クロルフェンテルミン、クロルテルミン、フェンペンテルミン、およびフェンテルミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される、上記項36に記載の方法。
(項38)
抗糖尿病剤を前記個体に投与する工程をさらに包含する、上記項3〜28、および32〜37のいずれか1項に記載の方法。
(項39)
前記抗糖尿病剤がメトホルミンである、上記項38に記載の方法。
(項40)
個体における体重管理のための医薬の製造における、上記項29に記載の塩または上記項30に記載の薬学的組成物の使用。
(項41)
前記体重管理が、体重減少、体重減少の維持、食物消費の減少、食事関連満腹の増大、食事前空腹の減少、および食事中の食物摂取量の減少のうちの1つ以上を含む、上記項40に記載の使用。
(項42)
前記医薬が、食および運動に対する補助として使用される、上記項40または41に記載の使用。
(項43)
前記体重管理を必要とする個体が、
30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者;
少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者;および
少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者
から選択され;該体重関連共存状態が、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低下、および睡眠時無呼吸から選択される、上記項40〜42のいずれか1項に記載の使用。
(項44)
前記医薬が上記項4〜28のいずれか1項に記載の方法において使用される、上記項40〜43のいずれか1項に記載の使用。
(項45)
前記医薬が第二の抗肥満剤と組み合わせて使用される、上記項40〜44のいずれか1項に記載の使用。
(項46)
前記第二の抗肥満剤が、クロルフェンテルミン、クロルテルミン、フェンペンテルミン、およびフェンテルミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される、上記項45に記載の使用。
(項47)
前記医薬が抗糖尿病剤と組み合わせて使用される、上記項40〜46のいずれか1項に記載の使用。
(項48)
前記抗糖尿病剤がメトホルミンである、上記項47に記載の使用。
(項49)
治療によるヒトまたは動物の体の処置の方法において使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物。
(項50)
体重管理の方法において使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物。
(項51)
体重管理の方法において使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物であって、該体重管理は、体重減少、体重減少の維持、食物消費の減少、食事関連満腹の増大、食事前空腹の減少、および食事中の食物摂取量の減少のうちの1つ以上を含む、改変放出剤形、あるいは塩、あるいは薬学的組成物。
(項52)
体重管理のための食および運動に対する補助として使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物。
(項53)
体重管理の方法において使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物であって、前記体重管理を必要とする個体が、
30kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する肥満患者;
少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者;および
少なくとも1つの体重関連共存状態の存在下で27kg/m2以上の初期ボディマス指数を有する過体重患者
から選択され;該体重関連共存状態が、高血圧症、脂質異常症、心臓血管疾患、耐糖能低
下、および睡眠時無呼吸から選択される、改変放出剤形、あるいは塩、あるいは薬学的組成物。
(項54)
体重管理の方法において、第二の抗肥満剤と組み合わせて使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物。
(項55)
体重管理の方法において、クロルフェンテルミン、クロルテルミン、フェンペンテルミン、およびフェンテルミン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される第二の抗肥満剤と組み合わせて使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物。
(項56)
体重管理の方法において、抗糖尿病剤と組み合わせて使用するための、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物。
(項57)
前記抗糖尿病剤がメトホルミンである、上記項1または2に記載の改変放出剤形、あるいは上記項29に記載の塩、あるいは上記項30に記載の薬学的組成物。
(項58)
薬学的組成物を製造する方法であって、上記項29に記載の塩、ならびにその薬学的に受容可能な溶媒和物および水和物から選択される化合物を、薬学的に受容可能な賦形剤と混合する工程を包含する方法。
(項59)
改変放出剤形を製造する方法であって、
a.(R)−8−クロロ−1−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−3−ベンゾアゼピン、ならびにその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、および水和物から選択される化合物を提供する工程;ならびに
b.該化合物を改変放出剤形に製剤化する工程
を包含する、方法。