JP2019141108A - ノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】味の厚みと飲みやすさが増強されたノンアルコール飲料およびその製造方法、ならびに味の厚みと飲みやすさの増強方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係るノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維と、クエン酸と、を含有し、前記水溶性食物繊維の含有量は、0.75〜3.00w/v%であり、前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記クエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は、0.050〜0.500であることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、ノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法に係り、特に、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法に関する。
食に対する消費者の健康志向の高まりに対応すべく、特定保健用食品をはじめとした、身体の生理学的機能等に良い影響を与える保健機能成分を含有する食品に関して、日々、研究がおこなわれている。
当然、飲料に関しても例外ではなく、様々な保健機能成分を含有する飲料について、研究開発が進められている。
当然、飲料に関しても例外ではなく、様々な保健機能成分を含有する飲料について、研究開発が進められている。
例えば、特許文献1には、高甘味度甘味料と食物繊維とを含有する飲料が提案されている。詳細には、特許文献1に係る技術は、飲料のカロリーを低く抑える目的で、砂糖等の糖類の代わりに高甘味度甘味料を使用しており、当該高甘味度甘味料が引き起こすコク味の低下を防止するために、飲料に食物繊維を含有させている。
また、特許文献2には、難消化性デキストリンとコラーゲンとを含有する飲料が提案されている。詳細には、特許文献2に係る技術は、飲料に美容への効果を付与する目的で、コラーゲンを含有させており、当該コラーゲンが引き起こす不快な臭い・味の発生を抑制するために、飲料に難消化性デキストリンを含有させている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に係る技術は、高甘味度甘味料またはコラーゲンがもたらす飲料への悪影響に着目した技術であるため、水溶性食物繊維自体が飲料にもたらす香味上の好ましくない影響については、何ら検討されていない。特に、ノンアルコール飲料と水溶性食物繊維との組み合わせに基づく香味上の影響については、当然、検討されていない。
本発明者らは、ノンアルコール飲料において水溶性食物繊維がもたらす香味上の影響を鋭意研究した結果、これまでに認知されていなかった課題を見出した。
詳細には、本発明者らは、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維特有の平板な香味により、飲み難い飲料となってしまうという課題を見出した。
詳細には、本発明者らは、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維特有の平板な香味により、飲み難い飲料となってしまうという課題を見出した。
そこで、本発明は、味の厚みと飲みやすさが増強されたノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法を提供することを課題とする。
前記課題は、以下の手段により解決することができる。
(1)水溶性食物繊維と、クエン酸と、を含有し、前記水溶性食物繊維の含有量は、0.75〜3.00w/v%であり、前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記クエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は、0.050〜0.500であることを特徴とするノンアルコール飲料。
(2)前記水溶性食物繊維の含有量は、1.00w/v%以上2.00w/v%未満であることを特徴とする前記(1)に記載のノンアルコール飲料。
(3)前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記クエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は、0.050〜0.350であることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載のノンアルコール飲料。
(4)前記水溶性食物繊維は、難消化性デキストリンであることを特徴とする前記(1)乃至前記(3)のいずれか1つに記載のノンアルコール飲料。
(5)水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の味の厚みと飲みやすさを増強する方法であって、前記ノンアルコール飲料は前記水溶性食物繊維を0.75〜3.00w/v%含有し、前記水溶性食物繊維の含有量に対してクエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)が、0.050〜0.500となるように前記クエン酸を前記ノンアルコール飲料に含有させることを特徴とする味の厚みと飲みやすさの増強方法。
(1)水溶性食物繊維と、クエン酸と、を含有し、前記水溶性食物繊維の含有量は、0.75〜3.00w/v%であり、前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記クエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は、0.050〜0.500であることを特徴とするノンアルコール飲料。
(2)前記水溶性食物繊維の含有量は、1.00w/v%以上2.00w/v%未満であることを特徴とする前記(1)に記載のノンアルコール飲料。
(3)前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記クエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は、0.050〜0.350であることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載のノンアルコール飲料。
(4)前記水溶性食物繊維は、難消化性デキストリンであることを特徴とする前記(1)乃至前記(3)のいずれか1つに記載のノンアルコール飲料。
(5)水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の味の厚みと飲みやすさを増強する方法であって、前記ノンアルコール飲料は前記水溶性食物繊維を0.75〜3.00w/v%含有し、前記水溶性食物繊維の含有量に対してクエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)が、0.050〜0.500となるように前記クエン酸を前記ノンアルコール飲料に含有させることを特徴とする味の厚みと飲みやすさの増強方法。
本発明に係るノンアルコール飲料は、飲料中に含まれる水溶性食物繊維に対して所定の比率でクエン酸を含有することにより、水溶性食物繊維の香味とクエン酸の香味との相乗効果で、味の厚みと飲みやすさを増強することができる。
本発明に係る味の厚みと飲みやすさの増強方法は、飲料中に含まれる水溶性食物繊維に対して所定の比率でクエン酸を含有させることにより、水溶性食物繊維の香味とクエン酸の香味との相乗効果で、味の厚みと飲みやすさを増強することができる。
本発明に係る味の厚みと飲みやすさの増強方法は、飲料中に含まれる水溶性食物繊維に対して所定の比率でクエン酸を含有させることにより、水溶性食物繊維の香味とクエン酸の香味との相乗効果で、味の厚みと飲みやすさを増強することができる。
以下、本発明に係るノンアルコール飲料およびその製造方法、ならびに味の厚みと飲みやすさの増強方法を実施するための形態(実施形態)について説明する。
なお、本願における「味の厚み」とは、詳細には、味覚種類が多く、飲料としての飲み応えがある様を示すものであり、「飲みやすさ」とは、詳細には、飲料を飲んだときに味の引っかかりがない様を示すものである。
なお、本願における「味の厚み」とは、詳細には、味覚種類が多く、飲料としての飲み応えがある様を示すものであり、「飲みやすさ」とは、詳細には、飲料を飲んだときに味の引っかかりがない様を示すものである。
[ノンアルコール飲料]
本実施形態に係るノンアルコール飲料とは、水溶性食物繊維と、クエン酸とを含有する飲料である。
そして、ノンアルコール飲料とは、エタノール含有量が1.00体積%未満の飲料であり、炭酸飲料、果汁または野菜汁入り飲料、健康飲料といったものから、ビールテイスト飲料、チューハイテイスト飲料、カクテルテイスト飲料、梅酒テイスト飲料まで、様々な飲料が含まれる。
本実施形態に係るノンアルコール飲料とは、水溶性食物繊維と、クエン酸とを含有する飲料である。
そして、ノンアルコール飲料とは、エタノール含有量が1.00体積%未満の飲料であり、炭酸飲料、果汁または野菜汁入り飲料、健康飲料といったものから、ビールテイスト飲料、チューハイテイスト飲料、カクテルテイスト飲料、梅酒テイスト飲料まで、様々な飲料が含まれる。
ただし、ノンアルコール飲料の中でも、後記するクエン酸の含有量の比率を考慮すると、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、チューハイテイスト飲料、カクテルテイスト飲料、または、梅酒テイスト飲料であるのが好ましい。
ここで、「ビールテイスト飲料」とは、ビール様(風)飲料とも称され、ビール飲料のような味わいを奏する、つまり、ビール飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する麦汁、甘味料、香料、苦味料等を添加することにより、ビール飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「ビール飲料」とは、一般的には、麦芽、ホップおよび水を発酵させることにより作られる飲料である。
なお、「ビール飲料」とは、一般的には、麦芽、ホップおよび水を発酵させることにより作られる飲料である。
また、「チューハイテイスト飲料」とは、チューハイ様(風)飲料とも称され、チューハイ飲料のような味わいを奏する、つまり、チューハイ飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する果汁、果汁フレーバー、甘味料、香料、酸味料等を添加することにより、チューハイ飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「チューハイ飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、焼酎等)に、果汁、炭酸水等を混ぜ合わることにより作られる飲料である。
なお、「チューハイ飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、焼酎等)に、果汁、炭酸水等を混ぜ合わることにより作られる飲料である。
また、「カクテルテイスト飲料」とは、カクテル様(風)飲料とも称され、カクテル飲料のような味わいを奏する、つまり、カクテル飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する果汁、果汁フレーバー、甘味料、香料、酸味料等を添加することにより、カクテル飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「カクテル飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒やリキュール等)に、果汁、果実、香辛料、甘味料、炭酸水等を混ぜ合わせることにより作られる飲料である。
なお、「カクテル飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒やリキュール等)に、果汁、果実、香辛料、甘味料、炭酸水等を混ぜ合わせることにより作られる飲料である。
また、「梅酒テイスト飲料」とは、梅酒様(風)飲料とも称され、梅酒飲料のような味わいを奏する、つまり、梅酒飲料を飲用したような感覚を飲用者に与えるノンアルコール飲料である。詳細には、エタノール含有量を所定値未満に抑えつつ、後記する果汁(梅果汁)、甘味料、香料、苦味料等を添加することにより、梅酒飲料の味わいを奏するように調製された飲料である。
なお、「梅酒飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒等)に、梅と甘味料等とを一緒に漬け込むことにより作られる飲料である。
なお、「梅酒飲料」とは、一般的には、アルコール飲料(例えば、各種蒸留酒等)に、梅と甘味料等とを一緒に漬け込むことにより作られる飲料である。
なお、ノンアルコール飲料において、エタノール含有量が少なくなればなるほど、味に厚みがなく、飲み難いという課題が明確に現れることとなる。
よって、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、エタノール含有量が0.100体積%未満のもの、特に、0.005体積%未満のものに適用するのが好ましく、顕著な効果(味の厚みと飲みやすさの増強)を発揮することとなる。
よって、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、エタノール含有量が0.100体積%未満のもの、特に、0.005体積%未満のものに適用するのが好ましく、顕著な効果(味の厚みと飲みやすさの増強)を発揮することとなる。
(水溶性食物繊維)
水溶性食物繊維とは、人間の消化酵素では消化されない食品中の多糖類を主体とした高分子成分の総体のうち水溶性のものをいう(綾野、ジャパンフードサイエンス、12、27〜37頁(1988))。
そして、水溶性食物繊維は、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用が認められている。
水溶性食物繊維とは、人間の消化酵素では消化されない食品中の多糖類を主体とした高分子成分の総体のうち水溶性のものをいう(綾野、ジャパンフードサイエンス、12、27〜37頁(1988))。
そして、水溶性食物繊維は、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用が認められている。
水溶性食物繊維としては、難消化性デキストリン、ポリデキストロース及びグアーガム分解物などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、水溶性食物繊維としては、前記したもの以外にも、例えば、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸、ラミナリン、フコイジン、カラギーナンなどを用いることができる。
その中でも、後記実施例に示されているように、難消化性デキストリンとポリデキストロースを好適に用いることができ、特に難消化性デキストリンを好適に用いることができる。商業上入手可能な難消化性デキストリンとしては、例えば、松谷化学工業株式会社製のファイバーソル、パインファイバー等があり、ポリデキストロースとしては、例えばダニスコジャパン株式会社製のライテス等がある。
その中でも、後記実施例に示されているように、難消化性デキストリンとポリデキストロースを好適に用いることができ、特に難消化性デキストリンを好適に用いることができる。商業上入手可能な難消化性デキストリンとしては、例えば、松谷化学工業株式会社製のファイバーソル、パインファイバー等があり、ポリデキストロースとしては、例えばダニスコジャパン株式会社製のライテス等がある。
難消化性デキストリンは、澱粉の加水分解・熱分解により生成され、各種アミラーゼ、特にヒトの消化酵素によっても分解されない成分を有するものである。
ポリデキストロースは、トウモロコシから作られた水溶性食物繊維であり、ブドウ糖、ソルビトールを混ぜ合わせ、クエン酸を加えることにより生成することができる。
なお、グアーガム分解物は、グアー豆を酵素で分解することにより生成することができる。
ポリデキストロースは、トウモロコシから作られた水溶性食物繊維であり、ブドウ糖、ソルビトールを混ぜ合わせ、クエン酸を加えることにより生成することができる。
なお、グアーガム分解物は、グアー豆を酵素で分解することにより生成することができる。
水溶性食物繊維の含有量が0.75w/v%未満では、前記した有用な作用を十分に発揮できないとともに、前記した増強効果を十分に発揮できない。一方、水溶性食物繊維の含有量が3.00w/v%を超えると、前記した作用が飽和するとともに、摂取した人のおなかをゆるくさせてしまう可能性がある。
したがって、水溶性食物繊維の含有量は、0.75〜3.00w/v%である。
したがって、水溶性食物繊維の含有量は、0.75〜3.00w/v%である。
なお、前記した作用や増強効果の発揮を確実なものとするためには、水溶性食物繊維の含有量は、1.00w/v%以上であることが好ましく、1.20w/v%以上であることが特に好ましく、飲料としてより好適なものとするためには、2.00w/v%未満であることが好ましい。
(クエン酸)
クエン酸とは、柑橘類の果実などに含まれる有機化合物であって、ヒドロキシ酸の一種である。そして、クエン酸は、水溶性食物繊維の香味との相乗効果により、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の味の厚みと飲みやすさを増強することができる。さらに、クエン酸は、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の評価(香味)を良好なものとすることができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料のクエン酸とは、飲料に含まれる全てのクエン酸を示しており、例えば、飲料に果汁が含まれる場合、当該果汁由来のクエン酸も含むものである。
クエン酸とは、柑橘類の果実などに含まれる有機化合物であって、ヒドロキシ酸の一種である。そして、クエン酸は、水溶性食物繊維の香味との相乗効果により、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の味の厚みと飲みやすさを増強することができる。さらに、クエン酸は、水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の評価(香味)を良好なものとすることができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料のクエン酸とは、飲料に含まれる全てのクエン酸を示しており、例えば、飲料に果汁が含まれる場合、当該果汁由来のクエン酸も含むものである。
クエン酸の含有量の比率(クエン酸の含有量(w/v%)/水溶性食物繊維の含有量(w/v%))が0.050未満では、味の厚みと飲みやすさの増強効果を得られない。一方、クエン酸の含有量の比率が0.500を超えると、飲みやすさの増強効果が得られず、逆に飲み難くなってしまう。
したがって、クエン酸の含有量の比率は、0.050〜0.500である。
したがって、クエン酸の含有量の比率は、0.050〜0.500である。
なお、前記した味の厚みの増強効果を確保しつつ、飲みやすさの増強効果を確実なものとするためには、0.350以下であることが好ましい。
本実施形態において、水溶性食物繊維の含有量、および、クエン酸の含有量の比率とは、ノンアルコール飲料の製造直後の値である。
なお、ノンアルコール飲料中の水溶性食物繊維、クエン酸の含有量や比率については、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の公知の分析装置により分析することで算出することができる。
なお、ノンアルコール飲料中の水溶性食物繊維、クエン酸の含有量や比率については、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の公知の分析装置により分析することで算出することができる。
(その他)
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類など(以下、これらを単に添加剤ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。また、苦味料としては、例えば、イソ−α酸、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップなどを用いることができ、塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを用いることができる。
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で飲料として通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類など(以下、これらを単に添加剤ということがある。)を添加することもできる。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素などを用いることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲンやデンプンなどを用いることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテームなどを用いることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを用いることができる。また、苦味料としては、例えば、イソ−α酸、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップなどを用いることができ、塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを用いることができる。
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で、レモンや梅といった各種果汁や各種果汁フレーバーを添加することもできる。なお、各種果汁は、例えば、ストレート果汁、濃縮果汁、濃縮還元果汁、果汁エキス等、といった従来公知の形態で添加すればよい。
また、本実施形態に係るノンアルコール飲料においては、本発明の所望の効果が阻害されない範囲で、麦汁を添加することもできる。そして、麦汁は、各種麦芽または各種麦芽エキスを水と混合することにより調製すればよい。また、麦芽以外の原料として、大麦及び/又は小麦等(例えば、大麦、小麦、豆類、米類、いも類、とうもろこし及びその他の穀物からなる群より選択される1種以上)を使用することもできる。
本実施形態に係るノンアルコール飲料は、非発泡性であってもよいし、発泡性であってもよい。ここで、本実施形態における非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)未満であることをいい、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm2)以上であることをいう。なお、発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.235MPa(2.4kg/cm2)程度とするのが好ましい。これよりもガス圧が高くなると炭酸の刺激が強くなり過ぎてしまうので好ましくない。
なお、前記した水溶性食物繊維、クエン酸、添加剤等については、公知の製造方法により製造したものを用いてもよいし、一般に市販されているものを用いてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、飲料中に含まれる水溶性食物繊維に対して所定の比率でクエン酸を含有することにより、水溶性食物繊維の香味とクエン酸の香味との相乗効果で、味の厚みと飲みやすさを増強することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維を所定量含有することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適なものとなり、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができる。
つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、味の厚みと飲みやすさを増強することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、水溶性食物繊維を所定量含有することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適なものとなり、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができる。
つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、味の厚みと飲みやすさを増強することができる。
[ノンアルコール飲料の製造方法]
次に、ノンアルコール飲料の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維と、クエン酸と、を添加する添加工程を含むことを特徴とする製造方法である。そして、添加工程では、水溶性食物繊維の含有量が0.75〜3.00w/v%(好ましくは1.00w/v%以上2.00w/v%未満)となるように水溶性食物繊維を添加するとともに、クエン酸の含有量の比率(クエン酸の含有量/水溶性食物繊維の含有量)が0.050〜0.500(好ましくは0.050〜0.350)となるようにクエン酸を添加する。
次に、ノンアルコール飲料の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維と、クエン酸と、を添加する添加工程を含むことを特徴とする製造方法である。そして、添加工程では、水溶性食物繊維の含有量が0.75〜3.00w/v%(好ましくは1.00w/v%以上2.00w/v%未満)となるように水溶性食物繊維を添加するとともに、クエン酸の含有量の比率(クエン酸の含有量/水溶性食物繊維の含有量)が0.050〜0.500(好ましくは0.050〜0.350)となるようにクエン酸を添加する。
この添加工程は、ノンアルコール飲料の製造工程中のいずれかの段階で行えばよい。例えば、ノンアルコール飲料の原料を混合する混合タンクに添加することができる。当該混合タンクには、水溶性食物繊維・クエン酸の添加前、添加と同時及び添加後のいずれかのタイミングで、所定量の水、果汁、着色料、酸味料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類などを添加することができる。これらの添加の有無及び添加量は、ニーズ等に合わせて任意に設定することができる。
図1を参照して本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法について説明する。
本製造方法は、水、果汁、着色料、酸味料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類などが投入された混合タンクに、水溶性食物繊維と、クエン酸とを前記した含有量および比率となるように添加する添加工程S1と、添加工程S1において各成分が混合した混合液をろ過するろ過工程S2と、ろ過工程S2でろ過したろ過液を殺菌する殺菌工程S3と、殺菌工程S3で殺菌した殺菌済みのろ過液をビンや缶、ペットボトルなどの容器に充填する充填工程S4と、充填工程S4で容器に充填されたろ過液を容器ごと殺菌する殺菌工程S5と、を含む。
なお、添加工程S1は、各成分がよく混ざるよう、撹拌機などにより撹拌しながら混合するのが好ましい。また、ろ過工程S2は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。殺菌工程S3は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行うのが好ましいが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。充填工程S4は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填するのが好ましい。殺菌工程S5は、所定の温度および所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。なお、殺菌工程S3および殺菌工程S5を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。
また、発泡性のノンアルコール飲料とする場合は、例えば、殺菌工程S3と充填工程S4の間でカーボネーションを行うとよい。
本製造方法は、水、果汁、着色料、酸味料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、苦味料、塩類などが投入された混合タンクに、水溶性食物繊維と、クエン酸とを前記した含有量および比率となるように添加する添加工程S1と、添加工程S1において各成分が混合した混合液をろ過するろ過工程S2と、ろ過工程S2でろ過したろ過液を殺菌する殺菌工程S3と、殺菌工程S3で殺菌した殺菌済みのろ過液をビンや缶、ペットボトルなどの容器に充填する充填工程S4と、充填工程S4で容器に充填されたろ過液を容器ごと殺菌する殺菌工程S5と、を含む。
なお、添加工程S1は、各成分がよく混ざるよう、撹拌機などにより撹拌しながら混合するのが好ましい。また、ろ過工程S2は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。殺菌工程S3は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行うのが好ましいが、同様の処理を行うことができるのであればこれに限定されることなく適用可能である。充填工程S4は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填するのが好ましい。殺菌工程S5は、所定の温度および所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。なお、殺菌工程S3および殺菌工程S5を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。
また、発泡性のノンアルコール飲料とする場合は、例えば、殺菌工程S3と充填工程S4の間でカーボネーションを行うとよい。
以上説明したように、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維に対して所定の比率でクエン酸を添加する添加工程を含むことにより、水溶性食物繊維の香味とクエン酸の香味との相乗効果で、味の厚みと飲みやすさが増強されたノンアルコール飲料を製造することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維を所定量添加することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適であるとともに、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができるノンアルコール飲料を製造することができる。
つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、味の厚みと飲みやすさが増強されたノンアルコール飲料を製造することができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、水溶性食物繊維を所定量添加することにより、食物繊維の摂取不足を補うことが可能な飲料として好適であるとともに、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を十分に発揮することができるノンアルコール飲料を製造することができる。
つまり、本実施形態に係るノンアルコール飲料の製造方法は、前記の有用な作用を十分に発揮しながら、味の厚みと飲みやすさが増強されたノンアルコール飲料を製造することができる。
[味の厚みと飲みやすさの増強方法]
次に、味の厚みと飲みやすさの増強方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係る味の厚みと飲みやすさの増強方法は、水溶性食物繊維を0.75〜3.00w/v%(好ましくは1.00w/v%以上2.00w/v%未満)含有するノンアルコール飲料に、クエン酸の含有量の比率(クエン酸の含有量/水溶性食物繊維の含有量)が0.050〜0.500(好ましくは0.050〜0.350)となるようにクエン酸を含有させることを特徴とする方法である。
次に、味の厚みと飲みやすさの増強方法の実施形態について説明する。
本実施形態に係る味の厚みと飲みやすさの増強方法は、水溶性食物繊維を0.75〜3.00w/v%(好ましくは1.00w/v%以上2.00w/v%未満)含有するノンアルコール飲料に、クエン酸の含有量の比率(クエン酸の含有量/水溶性食物繊維の含有量)が0.050〜0.500(好ましくは0.050〜0.350)となるようにクエン酸を含有させることを特徴とする方法である。
以上説明したように、本実施形態に係る味の厚みと飲みやすさの増強方法は、水溶性食物繊維を含有することにより、整腸作用や血糖値上昇抑制作用といった有用な作用を発揮する飲料に、当該水溶性食物繊維に対して所定の比率でクエン酸を含有させることにより、水溶性食物繊維の香味とクエン酸の香味との相乗効果で、味の厚みと飲みやすさを増強させることができる。
なお、本実施形態に係るノンアルコール飲料およびその製造方法、ならびに味の厚みと飲みやすさの増強方法において、明示していない特性や条件については、従来公知のものであればよく、前記特性や条件によって得られる効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
次に、本発明の要件を満たす実施例とそうでない比較例とを例示して、本発明に係るノンアルコール飲料およびその製造方法、ならびに味の厚みと飲みやすさの増強方法について説明する。
[サンプル]
サンプルとして、難消化性デキストリン(松谷化学工業株式会社製:パインファイバー)、クエン酸(和光純薬工業株式会社製:クエン酸(結晶))を所定量含有させたノンアルコール飲料(No.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7)を製造した。
サンプルとして、難消化性デキストリン(松谷化学工業株式会社製:パインファイバー)、クエン酸(和光純薬工業株式会社製:クエン酸(結晶))を所定量含有させたノンアルコール飲料(No.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7)を製造した。
また、サンプルとして、ポリデキストロース(ダニスコジャパン株式会社製:ライテス)、クエン酸(和光純薬工業株式会社製:クエン酸(結晶))を所定量含有させたノンアルコール飲料(No.4−1、4−2)を製造した。
なお、各サンプルは、蒸留水を加えて総量が350mlとなるように調製し、所定のガス圧(20℃:0.18MPa)となるように炭酸ガスを内包させた。そして、各サンプルのエタノール含有量は、いずれも0.005体積%未満であった。
[味の厚み増強効果の評価]
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルの味の厚みについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルの味の厚みについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
(味の厚み)
4点:非常に好ましい味の厚みがある。
3点:かなり好ましい味の厚みがある。
2点:味の厚みがある。
1点:ほとんど味の厚みがない。
0点:全く味の厚みがない。
4点:非常に好ましい味の厚みがある。
3点:かなり好ましい味の厚みがある。
2点:味の厚みがある。
1点:ほとんど味の厚みがない。
0点:全く味の厚みがない。
そして、味の厚み増強効果は、同量の水溶性食物繊維を含有するサンプルであるとともに、クエン酸を含有させていないサンプル(基準サンプル)の味の厚みの点数(平均値)と比較して、どれだけ味の厚みの点数(平均値)が高くなったかを、「評価対象となるサンプルの味の厚みの点数(平均値)」−「基準サンプルの味の厚みの点数(平均値)」により算出した。
味の厚み増強効果が0.3以上のものを効果がある(合格)と判断し、0.5以上のものを特に効果がある(合格)と判断した。
味の厚み増強効果が0.3以上のものを効果がある(合格)と判断し、0.5以上のものを特に効果がある(合格)と判断した。
[飲みやすさ増強効果の評価]
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルの飲みやすさについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルの飲みやすさについて、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
(飲みやすさ)
4点:非常に飲みやすい。
3点:かなり飲みやすい。
2点:飲みやすい。
1点:若干、飲み難い。
0点:飲み難い。
4点:非常に飲みやすい。
3点:かなり飲みやすい。
2点:飲みやすい。
1点:若干、飲み難い。
0点:飲み難い。
そして、飲みやすさ増強効果は、同量の水溶性食物繊維を含有するサンプルであるとともに、クエン酸を含有させていないサンプル(基準サンプル)の飲みやすさの点数(平均値)と比較して、どれだけ飲みやすさの点数(平均値)が高くなったかを、「評価対象となるサンプルの飲みやすさの点数(平均値)」−「基準サンプルの飲みやすさの点数(平均値)」により算出した。
飲みやすさ増強効果が0.1以上のものを効果がある(合格)と判断し、0.5以上のものを特に効果がある(合格)と判断した。
飲みやすさ増強効果が0.1以上のものを効果がある(合格)と判断し、0.5以上のものを特に効果がある(合格)と判断した。
[総合評価]
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルの総合評価(官能検査)を行った。官能検査項目としては、ノンアルコール飲料としての評価について、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
製造したNo.1−1〜1−7、No.2−1〜2−8、No.3−1〜3−7、No.4−1、4−2に係るサンプルの総合評価(官能検査)を行った。官能検査項目としては、ノンアルコール飲料としての評価について、よく訓練された専門のパネル5名が下記評価基準に則って0〜4点の5段階評価で独立点数付けし、その平均値を算出した。
(官能検査)
4点:ノンアルコール飲料として非常に好ましい香味である。
3点:ノンアルコール飲料としてかなり好ましい香味である。
2点:ノンアルコール飲料として好ましい香味である。
1点:ノンアルコール飲料として許容できる香味である。
0点:ノンアルコール飲料として不適な香味である。
4点:ノンアルコール飲料として非常に好ましい香味である。
3点:ノンアルコール飲料としてかなり好ましい香味である。
2点:ノンアルコール飲料として好ましい香味である。
1点:ノンアルコール飲料として許容できる香味である。
0点:ノンアルコール飲料として不適な香味である。
総合評価が1.0以上のものを飲料として好適である(合格)と判断し、2.0以上のものを飲料として優秀である(合格)と判断した。
表1にNo.1−1〜1−7に係るサンプル、表2にNo.2−1〜2−8に係るサンプル、表3にNo.3−1〜3−7に係るサンプル、表4にNo.4−1、4−2に係るサンプルについて、水溶性食物繊維の含有量、クエン酸の含有量、比率、味の厚み、味の厚み増強効果、飲みやすさ、飲みやすさ増強効果、総合評価を示す。
なお、表中の「比率」とは「クエン酸の含有量(w/v%)/水溶性食物繊維の含有量(w/v%)」のことである。また、表中の「比率」は、小数点第4位を四捨五入している。そして、表中の評価項目の点数については、小数点第2位を四捨五入している。
なお、表中の「比率」とは「クエン酸の含有量(w/v%)/水溶性食物繊維の含有量(w/v%)」のことである。また、表中の「比率」は、小数点第4位を四捨五入している。そして、表中の評価項目の点数については、小数点第2位を四捨五入している。
表2に示すNo.2−3〜2−6に係るサンプル、表3に示すNo.3−3〜3−7に係るサンプル、および、表4に示すNo.4−2に係るサンプルは、本発明の要件を満たしていたので、味の厚み増強効果、飲みやすさ増強効果、のいずれもが合格との評価となった。また、これらのサンプルは、総合評価においても飲料として好適であるという評価となった。
ただし、これらのサンプルの中でも、No.2−3〜2−5に係るサンプル、No.3−4〜3−7に係るサンプル、No.4−2に係るサンプルは、クエン酸の比率が本発明の好ましい要件を満たしていたので、飲みやすさ増強効果について特に効果があるという評価となった。
さらに、その中でも、No.2−3〜2−5に係るサンプル、No.3−4〜3−5に係るサンプル、No.4−2に係るサンプルは、水溶性食物繊維の含有量が本発明の好ましい要件を満たしていたので、総合評価においても飲料として優秀であるという評価となった。
なお、No.2−4に係るサンプルとNo.4−2に係るサンプルとを比較すると、味の厚みおよび飲みやすさの点数にそれほど差異は生じなかったが、総合評価においてNo.2−4に係るサンプルの方が0.4も高かったため、本発明は、水溶性食物繊維の中でも難消化性デキストリンを含有したノンアルコール飲料に対して特に効果があることがわかった。
ただし、これらのサンプルの中でも、No.2−3〜2−5に係るサンプル、No.3−4〜3−7に係るサンプル、No.4−2に係るサンプルは、クエン酸の比率が本発明の好ましい要件を満たしていたので、飲みやすさ増強効果について特に効果があるという評価となった。
さらに、その中でも、No.2−3〜2−5に係るサンプル、No.3−4〜3−5に係るサンプル、No.4−2に係るサンプルは、水溶性食物繊維の含有量が本発明の好ましい要件を満たしていたので、総合評価においても飲料として優秀であるという評価となった。
なお、No.2−4に係るサンプルとNo.4−2に係るサンプルとを比較すると、味の厚みおよび飲みやすさの点数にそれほど差異は生じなかったが、総合評価においてNo.2−4に係るサンプルの方が0.4も高かったため、本発明は、水溶性食物繊維の中でも難消化性デキストリンを含有したノンアルコール飲料に対して特に効果があることがわかった。
これに対し、No.1−1〜1−7に係るサンプル、No.2−1、2−2、2−7、2−8に係るサンプル、No.3−1、3−2に係るサンプル、および、No.4−1に係るサンプルは、本発明の要件を満たしていなかったので、味の厚み増強効果または飲みやすさ増強効果の少なくとも一方の効果が得られなかった。これは、No.1−1〜1−7に係るサンプル、No.2−1に係るサンプル、および、No.4−1に係るサンプルがクエン酸を含まなかったためであり、No.2−2、2−7、2−8に係るサンプル、および、No.3−1、3−2に係るサンプルのクエン酸の比率が本発明の規定する範囲外であったためである。
以上説明したように、ノンアルコール飲料の水溶性食物繊維の含有量に対して、クエン酸の含有量の比率が所定の数値範囲に該当するようにクエン酸を添加することにより、味の厚みを増強できるとともに、飲みやすさについても増強でき、香味の優れた飲料を提供できることが確認された。
S1 添加工程
S2 ろ過工程
S3 殺菌工程
S4 充填工程
S5 殺菌工程
S2 ろ過工程
S3 殺菌工程
S4 充填工程
S5 殺菌工程
Claims (5)
- 水溶性食物繊維と、クエン酸と、を含有し、
前記水溶性食物繊維の含有量は、0.75〜3.00w/v%であり、
前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記クエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は、0.050〜0.500であることを特徴とするノンアルコール飲料。 - 前記水溶性食物繊維の含有量は、1.00w/v%以上2.00w/v%未満であることを特徴とする請求項1に記載のノンアルコール飲料。
- 前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記クエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)は、0.050〜0.350であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のノンアルコール飲料。
- 前記水溶性食物繊維は、難消化性デキストリンであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のノンアルコール飲料。
- 水溶性食物繊維を含有するノンアルコール飲料の味の厚みと飲みやすさを増強する方法であって、
前記ノンアルコール飲料は前記水溶性食物繊維を0.75〜3.00w/v%含有し、
前記水溶性食物繊維の含有量に対してクエン酸の含有量の比率(前記クエン酸の含有量/前記水溶性食物繊維の含有量)が、0.050〜0.500となるように前記クエン酸を前記ノンアルコール飲料に含有させることを特徴とする味の厚みと飲みやすさの増強方法。
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