JP2001086962A - 柿酢含有飲料及びその製造方法 - Google Patents

柿酢含有飲料及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001086962A
JP2001086962A JP25630499A JP25630499A JP2001086962A JP 2001086962 A JP2001086962 A JP 2001086962A JP 25630499 A JP25630499 A JP 25630499A JP 25630499 A JP25630499 A JP 25630499A JP 2001086962 A JP2001086962 A JP 2001086962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fermentation
persimmon
persimmon vinegar
vinegar
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25630499A
Other languages
English (en)
Inventor
Yon-Jin Jeon
ヨン−ジン ジェオン
Kuwan-Suu Kimu
クワン−スー キム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYONGBUK COLLEGE OF SCIENCE
Original Assignee
KYONGBUK COLLEGE OF SCIENCE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to US09/353,785 priority Critical patent/US20020001641A1/en
Priority to EP99115018A priority patent/EP1074609A1/en
Application filed by KYONGBUK COLLEGE OF SCIENCE filed Critical KYONGBUK COLLEGE OF SCIENCE
Priority to JP25630499A priority patent/JP2001086962A/ja
Publication of JP2001086962A publication Critical patent/JP2001086962A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12JVINEGAR; PREPARATION OR PURIFICATION THEREOF
    • C12J1/00Vinegar; Preparation or purification thereof
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 天然柿酢1〜15%に、食品添加剤として、
ポリデキストロース0.7〜1.7%、液状果糖7〜13%、梨濃
縮液(68 Brix)1.0〜2.0%、蜂蜜0.3〜0.6%、ステビオン1
00S 0.015〜0.025%、ビタミンB2 0.0004〜0.0008% 、ビ
タミンC 0.02〜0.05%、ニコチン酸アミド0.005〜0.015
%、クエン酸0.02〜0.08% 、クエン酸ナトリウム0.015〜
0.025%、L-グルタミン酸ナトリウム0.01〜0.02% 、L-メ
ントール0.0001〜0.0002% 、レッドL-500 0.025〜0.035
%、ドリンクフレーバー0.15〜0.25%、残りは浄製水を配
合してなる柿酢含有飲料;並びに上記配合液を50℃で30
分間撹拌して溶解させ、熱交換器で90℃で30秒間瞬間
殺菌した後、0.5ミクロンフィルターに通過させて濾過
する、柿酢含有飲料の製造方法。 【効果】 味の面で商品化が不可能である渋柿を特定の
条件で発酵させることで、褐変や有色沈澱物の生成がな
い柿酢を製造することができ、これを含有する健康によ
い柿酢含有飲料が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柿酢含有飲料及び
その製造方法に関する。より詳細には、本発明は、渋柿
を発酵させて製造した柿酢に食品添加剤を混合組成した
柿酢含有飲料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酢は澱粉質とアルコールを酢酸発酵させ
て生産する醸造酢と、氷酢酸、水、香辛料及び着色料等
を用いて製造する合成酢とに区別される。醸造酢は原料
によって米、酒粕、レモン、柿、りんご、葡萄の酢等が
あり、酢酸発酵により生産される酢酸を主成分とし、少
量の揮発性又は非揮発性の有機酸、糖類、アミノ酸及び
エステル等を含有しているため、特有の芳香と酸味を有
する代表的な発酵食品である。
【0003】柿は甘柿(Diospyros kaki, L.)と渋柿(Dio
spyros kaki, T.)に大別され、他の果物に比べて施肥や
農薬の使用が少なく、嗜好性が高いため、1990年96,000
M/T、1991年110,000M/T、1992年155,000M/Tに達するほ
ど、生産と消費が毎年増加趨勢にある。
【0004】甘柿は嗜好性が高いため、大部分が生果と
して愛用されているが、流通・貯蔵中の軟化現象と環境
変化による生理的障害のために、容易に品質が低下して
商品化が不可能な多くの不良果が生じやすい。また、渋
柿の場合は脱渋又は軟化過程を経なければならないのみ
ならず、嗜好的に甘柿に比べて選好度が低い。また、過
剰生産によって価格が暴落し、一部が収穫もできない状
態で木にそのまま捨てられるなど、多くの経済的損失が
招来されている。
【0005】柿は糖質とビタミンA, Cが豊富であるた
め、大腸の収縮と腸液の分泌促進及び鎮咳等に効果があ
ることが知られている。しかし、柿はこのような栄養的
利点にもかかわらず、上記の諸問題があるため他の果物
に比べてその利用が制限されており、串柿、軟柿、水正
果、干し柿、柿粉、柿酢等の加工食品にして提供するこ
とにより利用の向上が図られている。
【0006】中でも、柿酢は昔から一般農家で製造・利
用されて来た伝統的な発酵食品であって、二日酔いの除
去、疲労回復及び整腸作用等の民間療法として愛用され
てきた。最近、急激な経済成長と健康に対する認識転換
により、天然素材の伝統的な醸造酢に対する関心が高ま
っている。これまで市販・流通されてきた在来式の柿酢
は、11月中旬に収穫した柿を併行復発酵の自然発酵によ
り翌年7月頃に製品として出荷されるものである。しか
し、柿に多く含有されているタンニン成分は、渋味とポ
リフェノールオキシダーゼの基質になって褐変現象を引
き起こし、アルコール発酵を阻害し、また酵素蛋白質と
複合体を形成する結果、有色沈澱物が生成されることが
ある。また、雑菌の汚染を受けやすく非衛生的である。
さらに、柿酢は製品毎に色相が異なるので製品価値が低
いのみならず、5〜6カ月の長期間の発酵が大量生産及び
保存を困難にするため経済性も低い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、栄養
豊富で健康によい柿酢含有飲料を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、前記柿酢含有飲料の製造方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、渋柿を原料としてア
ルコール発酵及び酢酸発酵させて柿酢を製造し、該柿酢
にビタミン、クエン酸、ポリデキストロース等の食品添
加剤と浄製水とを混合組成することにより、上記諸問題
がない柿酢含有飲料を製造することに成功した。
【0009】すなわち、本発明は、天然柿酢、食品添加
剤及び浄製水を含む柿酢含有飲料であって、天然柿酢1
〜15%に対し、前記食品添加剤として、ポリデキストロ
ース0.7〜1.7%、液状果糖7〜13%、梨濃縮液(68 Brix)1.
0〜2.0%、蜂蜜0.3〜0.6%、ステビオン100S 0.015〜0.02
5%、ビタミンB2 0.0004〜0.0008% 、ビタミンC 0.02〜
0.05%、ニコチン酸アミド0.005〜0.015%、クエン酸0.02
〜0.08% 、クエン酸ナトリウム0.015〜0.025%、L-グル
タミン酸ナトリウム0.01〜0.02% 、L-メントール0.0001
〜0.0002% 、レッドL-500 0.025〜0.035%、ドリンクフ
レーバー0.15〜0.25%、残りは浄製水を配合してなる、
前記柿酢含有飲料である。本発明はまた、柿酢と食品添
加剤を前記の比率で配合し、該配合液を50℃で30分間撹
拌して溶解させ、熱交換器で90℃で30秒間瞬間殺菌した
後、0.5ミクロンフィルターに通過させて濾過すること
を特徴とする、柿酢含有飲料の製造方法である。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0010】
【発明の実施の形態】後記実施例及び実験例に具体的に
示されるように、本発明の柿酢含有飲料は、以下の段階
を経て製造される。 (1) 柿酢を製造する際のアルコール発酵及び酢酸発酵の
ための最適条件を反応面分析法により樹立する段階; (2) 樹立した最適条件下で、破砕した渋柿を対応する発
酵菌株を用いてアルコール発酵及び酢酸発酵させて柿酢
を製造する段階; (3) 製造した柿酢のpHをpHメーターで測定し、総酸を0.
1N NaOH溶液で中和して酢酸に換算する方法で調べる段
階; (4) 製造した柿酢の色相及び褐色度を色差計で測定して
フンターのL、a、b値で示す段階; (5) 製造した柿酢の一定量の試料を用いて吸光度を測定
することにより濁度変化を調べる段階; (6) 製造した柿酢の還元糖をDNS法で測定した後、グル
コースで作成した標準曲線と比較してその含量を調べる
段階; (7) 製造した柿酢原液を濾過した後、HPLC分析して遊離
糖及び有機酸成分を分析する段階; (8) 製造した柿酢に含有される遊離アミノ酸をアミノ酸
自動分析器を用いて分析する段階; (9) 製造した柿酢に含有される総タンニン量を吸光度を
測定して算出する段階; (10)製造した柿酢の無機成分を原子吸収分光光度計及び
molybdes blue比色法で定量する段階; (11)製造した柿酢のアルコール含量をガスクロマトグラ
フィーで分析する段階; (12)製造した柿酢の揮発成分をMaarseとKepnerの方法に
準じてLikensとNilersonが考案した連続蒸留抽出(SDE)
法で抽出してGC及びGC-MSで同定する段階;及び (13)製造した柿酢にポリデキストロース、液状果糖、梨
濃縮液、蜂蜜、クエン酸等の食品添加剤を混合組成して
柿酢含有飲料を製造する段階。
【0011】本発明においては、まず、破砕した渋柿に
菌株を接種してアルコール発酵及び酢酸発酵させること
により柿酢を製造する。なお、製造した柿酢の各分析手
法と結果は、後記実験例に示す。
【0012】本発明においては、柿酢の原料として、19
95年11月韓国の慶尚北道清道郡一帯で生産された渋柿(D
iospyros kaki, L.)を、炭酸ガス濃度80%以上、30℃で
脱渋したものを用いた。
【0013】本発明におけるアルコール発酵には、アル
コール発酵菌株として、柿から分離同定したSaccharomy
ces kluyveri DJ 97を、YPD (yeast extract 1%, pepto
ne 2%, glucose 2%, agar 2%) 斜面培地で25℃、24時間
培養して4℃冷蔵保管しながら用いた。また、酢酸発酵
には、酢酸菌として、在来式の柿酢製造に用いられた通
常の菌株を下記表1の培地で30℃で72時間培養して4℃
で冷蔵保管しながら用いた。前記アルコール発酵菌株
は、生命工学研究所に1997年10月31日寄託番号KCTC 884
20で寄託した。
【0014】
【表1】
【0015】アルコール発酵菌株の分離は、YPD YM(yea
st extract 0.3%, malt extract 0.3%, glucose 0.5%,
bacto peptone 0.5%, pH 6.0)培地を利用し、酢酸菌の
分離は、下記表2の培地をそれぞれ用いた。
【0016】
【表2】
【0017】アルコール発酵のための酒母の調製は、渋
みを除去した柿を破砕して搾り、糖濃度が10%に希釈さ
れた柿汁とし、これを15 lbで15分間殺菌し、次に、そ
の滅菌培地に菌を接種し、150rpmで振とうしながら25
℃, 38時間培養することにより行う。得られた培養菌を
アルコール発酵のための酒母として用いた。また、種酢
としては、柿汁をアルコール発酵に供し、当該柿汁を殺
菌し、そして糖、アルコール及び酢酸を添加した当該柿
汁中で酢酸菌を30℃, 200rpmの振とう速度で72時間培養
することにより調製した。
【0018】本発明において酢の収率は、柿100g当り生
成された酢量を%(w/v)で表示し、アルコール発酵収率
は、初期糖濃度によるアルコール生成量に対する理論的
収率として下記の通り計算した。
【0019】
【式1】
【0020】本発明においては、次に、上記で得られた
柿酢に、食品添加剤と浄製水を配合して柿酢含有飲料を
製造する。 上記食品添加剤には、ポリデキストロー
ス、液状果糖、梨濃縮液、蜂蜜であり、追加的にステビ
オン100S、ビタミンB2、ビタミンC、ニコチンアミド、
クエン酸、クエン酸ナトリウム、L-グルタミン酸ナトリ
ウム、L-メントール、レッドL-500、ドリンクフレーバ
ー等が用いられる。
【0021】柿酢含有飲料の具体的な配合例としては、
100%天然柿酢を1〜10%、ポリデキストロース0.7〜1.7
%、液状果糖7〜13%、梨濃縮液(68 Brix)1.0〜2.0%、蜂
蜜0.3〜0.6%、ステビオン100S 0.015〜0.025%、ビタミ
ンB2 0.0004〜0.0008% 、ビタミンC 0.02〜0.05%、ニコ
チン酸アミド0.005〜0.015%、クエン酸0.02〜0.08% 、
クエン酸ナトリウム0.015〜0.025%、L-グルタミン酸ナ
トリウム0.01〜0.02% 、L-メントール0.0001〜0.0002%
、レッドL-500 0.025〜0.035%、ドリンクフレーバー0.
15〜0.25%、残りは浄製水を含み、最も望ましくは、100
%天然柿酢を4%、ポリデキストロース1.4%、液状果糖10.
5%、梨濃縮液(68 Brix)1.5% 、蜂蜜0.47%、ステビオン1
00S 0.019% 、ビタミンB2 0.0006%、ビタミンC 0.04%、
ニコチン酸アミド0.009%、クエン酸0.05% 、クエン酸ナ
トリウム0.019%、L-グルタミン酸ナトリウム0.014%、L-
メントール0.00014%、レッドL-500 0.03% 、ドリンクフ
レーバー0.19% 、残りは浄製水を含む。
【0022】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例と実験例を挙
げて説明するが、本発明の権利範囲はこれら実施例と実
験例にのみ限定されるのものではない。
【0023】〔実施例1〕(反応面分析によるアルコー
ル発酵条件及び酢酸発酵条件調査) 反応面分析法においては、二つ以上の回帰変数が複合的
に反応変数に影響を及ぼす場合に、この反応変数が成す
面を統計的に分析し、これと関連付けた設計をする。
【0024】反応面分析においては、回帰分析と同様
に、回帰変数と反応変数との間の関数関係から回帰変数
の変化による反応量を予測すると同時に、該反応量が最
大・最小又は最適になる回帰変数の値を推定し、又この
ような手順を最も合理的に実施できる実験を設計する。
【0025】反応面分析においては、回帰変数と反応変
数との間の未知の関数関係を推定するために、次式で表
される1次モデル及び2次モデル:
【0026】
【式2】 1次モデル: Y=β01X12X2+……+βkXk
【0027】
【式3】
【0028】で例示される重回帰モデルを用いる。この
関数の母数を推定するためには、回帰分析と同様に、最
小二乗法を用いる。母数を推定するためのデータは、反
応面分析のために設計された実験で収集するのが効果的
であり、この際、用いた反応面実験設計によりアルコー
ル及び酢酸発酵条件を樹立した。
【0029】<第1段階:アルコール発酵条件>アルコー
ル発酵の反応条件を最適化するために中心合成計画法を
用い、反応面分析のためにSAS(statistical analysis s
ystem)パッケージを用いた。アルコール発酵時の実験変
数としては糖度(0Brix)(X1)、振とう速度(X2)、発酵時
間(X3)があり、これらの要因変数率を五つのレベル(-2,
-1,0,1,2)に符号化して下記表3に示した。
【0030】
【表3】
【0031】アルコール発酵の品質特性に係わる反応変
数(Yn)としてはアルコール含量(Y1)、残糖含量(Y2)、総
タンニン含量(Y3)、pH(Y4)、酸度(Y5)、色相(Y6)等を用
いた。上記三つの要因変数(X1,X2,X3)が上記五つのレベ
ル(-2,-1,0,1,2)を有するように表4に示す中心合成計
画法を樹立し、該表中の16種の設定条件下で実験を行っ
た。この際、発酵温度は菌株の特性を考慮して25℃に固
定し、発酵液はフィルター(Whatman No. 1)で濾過した
後、全体の量を一定にして分析試料として用いた。
【0032】
【表4】
【0033】反応面分析法はグラフを用いることで最適
な反応条件を見出す方法であるため、等高線を利用して
最適条件を決定することができる。柿を利用したアルコ
ール発酵において、発酵後の発酵液中のアルコール含量
は、次の操作である酢酸発酵の基質として重要である。
また、色差(△E)は柿の色相を有する酢製造のための良
い品質指標になりえる。
【0034】従って、アルコール含量と色差とを制限関
数として、各実験変数である発酵時間、振とう速度及び
糖度に対する変化程度を等高線地図で示した。
【0035】アルコール発酵時における各変数(発酵時
間、振とう速度及び糖度)による反応面は、必ずしも一
致するものではないため、適切な制限的な条件を必要と
する。与えられた実験条件内で、酢酸発酵に対して適切
なアルコール含量6.0〜7.0%、許容しうる品質変化指標
範囲の総色差30.00〜41.00を制限条件として設定して、
この制限条件を満足する実験条件を重なり合った等高線
地図で表示した。
【0036】先ず、振とう速度と糖度との関係を関数に
した場合を図1に示す。上記制限条件を満足する糖度及
び振とう速度は、それぞれ13〜16%, 110〜200rpmである
ことが示された。
【0037】上記と同様の制限条件を用いて糖度と発酵
時間とを変数にした場合を図2に示す。上記制限条件を
満足する糖度及び発酵時間は、それぞれ13〜15%, 70〜1
40時間であることが示された。
【0038】発酵時間と振とう速度とを変数にした場合
を図3に示す。上記制限条件を満足する発酵時間及び振
とう速度は、それぞれ80〜100時間, 50〜150rpmである
ことが示された。
【0039】振とう速度を100rpmに固定し、発酵時間と
糖度のみを変数として反応面分析を行った結果を図4に
示す。酢酸発酵の基質として適切なアルコール含量を6
〜7%、色差を30.00〜41.00とする制限条件と、菌株の特
性等による柿酢製造の効率性とを満足しうる制限条件
は、糖度13〜16%,発酵時間 96〜120 時間と決定され
た。
【0040】糖度と発酵時間によるアルコール含量と色
相の変化程度(=色差:△E)を観察するために作成した
反応面を図5及び図6に示す。図5より、アルコール含
量は発酵時間による影響を殆ど受けないものの糖度の影
響を強く受けており、糖度の増大によってアルコール含
量も大いに増加することが示された。また図6より、色
差の場合は、低い糖度範囲においては発酵時間が増大す
るにつれて大きな値をとり、一方で高い糖度範囲におい
ては発酵時間が増大するにつれて低い値をとることが示
された。
【0041】振とう速度を固定し、糖度と時間のみを独
立変数として反応面分析を行って得られた2次モデルの
回帰式を表5に示す。これは、アルコール含量や色差に
対し比較的に高い決定係数を有し適切にモデル式が樹立
されたことを示している。
【0042】
【表5】
【0043】反応面分析の結果、アルコール発酵を最適
にするために得られた条件は、発酵時間が96〜120時間,
糖度が13.0〜16.0 %, 振とう速度が100rpmであること
がわかった。従って、アルコール発酵の収率を示すアル
コール含量を6.0〜7.0%とし、品質指標と為すことがで
きる色差を30.00〜41.00としたアルコール発酵における
最適条件は、発酵時間が90〜120時間、糖度が13.0〜16.
0%、そして振とう速度が100rpmであることが示された。
【0044】<第2段階;酢酸発酵条件>酢酸発酵の反応
条件を最適化するために、上記アルコール発酵の場合と
同様に中心合成計画法を用い、反応面回帰分析のために
SASを用いた。酢酸発酵時の独立変数として振とう速度
(X1)、発酵時間(X2)を設定し、これら要因変数を五つの
レベル(-2,-1,0,1,2)に符号化して下記表6に示した。
【0045】
【表6】
【0046】酢酸発酵の品質特性に係わる反応変数(Yn)
として総酸(Y1), pH(Y2)、褐色度(Y 3)、濁度(Y4)、色相
(Y5)等を使用した。
【0047】上記二つの要因変数(X1,X2)が上記五つの
レベル(-2,-1,0,1,2)を有するように表7に示す中心合
成計画法を樹立し、該表中の10種の設定条件下で実験を
行った。この際、発酵温度及び初期酸度は、菌株の特性
等を考慮してそれぞれ発酵温度30℃、適正酸度1.0に調
節し、発酵させた後に遠心分離して上澄液を分析資料と
して用いた。
【0048】
【表7】
【0049】酢酸発酵においても、上記アルコール発酵
の場合と同様に、諸反応変数のうち、総酸度(酢酸発酵
の収率を示す)と色差(柿の色相に近い酢を製造するため
の品質指標となる)とを制限関数として使用した。
【0050】従って、酢酸発酵の場合には、従属変数を
総酸度と色差にし、独立変数を発酵時間と振とう速度に
した時に制限条件が一致する領域を、重なり合った等高
線地図で示した。
【0051】図7に示す通り、総酸度6.8〜8.3%、色差4
7.34〜47.70の範囲内という条件を満足する発酵時間及
び振とう速度は、それぞれ発酵時間が150〜170時間、振
とう速度が220〜250rpmであった。
【0052】独立変数である振とう速度と発酵時間の変
化に伴う総酸度と色差の変化程度を測定するために作成
した反応面を図8及び図9に示した。得られた反応面に
おいて各独立変数が及ぼす影響はその勾配の大きさで判
断することができる。図8より、振とう速度と発酵時間
とが総酸度の変化に及ぼす影響は類似していることが示
され、一方図9より、色差は発酵時間が短い程、振とう
速度が速い程低い値をとることが示された。
【0053】反応面分析の結果、制御関数を満足する酢
酸発酵の最適条件は、発酵時間が150〜170時間, 振とう
速度が220〜250 rpmであることがわかった。従って、酢
酸発酵の収率を示す総酸度を6.8〜7.8%、色差を40.00〜
40.30とする条件を満足する酢酸発酵の最適条件は、発
酵時間が150〜170時間、振とう速度が220〜250rpmであ
ることが示された。
【0054】〔実施例2〕 柿酢の製造 前記実施例1においてアルコール発酵及び酢酸発酵のた
めの反応面分析により樹立した最適条件に従って柿酢を
製造した。即ち、渋柿を破砕し、0.1%のpectinase(Visi
on Co., Sumyzyme MC)にて40℃で12時間処理した。その
後、5%の酒母を接種し、ペクチン化した渋柿を樹立した
最適条件下で25℃でアルコール発酵させた。発酵産物
を、綿布(cheese cloth)で濾過し、濾液を酢酸発酵の基
質として用いた。酢酸発酵では、濾過されたアルコール
発酵液に、種酢5.0%を接種し、樹立した最適条件でwork
ing volume 4Lの発酵槽(Korea Fermentor Co., Ltd. KF
-5L)で行った。発酵後、これを分析試料として用いた。
【0055】中心合成計画法により樹立した条件下で
は、アルコール含量に対する回帰式のR2は0.9386、残糖
に対しては0.9479、色差に対しては0.8576であって、有
意性が認められた。この事実に基づき、各独立変数の影
響を反面表面における非独立変数に対する勾配の大きさ
で調べた。その結果、アルコール含量は、発酵時間によ
ってはほとんど影響されないが、糖度とともに大いに増
加した。色差は、発酵時間が長くなるにつれて低糖度で
大きな値が得られたが、高糖度で小さな値となった。
【0056】アルコール発酵では、前述したように、糖
度と発酵時間に伴うアルコール含量や色差の変化が予想
できる。反応面分析により最適条件を調べた結果、発酵
時間については96〜130時間、初期糖度については13.0
〜16.0%, 振とう速度については100rpmと樹立した。こ
の最適条件を考慮しつつ、図10に示すように、破砕し
た梨を0.1%のpectinase(Vision(Co) Sumyzyme MC)で40
℃で12時間酵素処理し、 SaccharomycesKluyveri DJ 9
7(KCTC 8842P) を渋柿抽出物培地で培養することにより
得られた酒母5%を接種し、25℃, 振とう速度100rpm, 11
3時間アルコール発酵に供した。
【0057】酢酸発酵に対して中心合成計画法により樹
立した条件下では、総酸に対する回帰式のR2は0.9747、
色差に対しては0.7057であって、有意性が認められた。
振とう速度と発酵時間は総酸に同様の影響を与え、より
低い色差値がより短い発酵時間とより高い振とう速度で
得られた。
【0058】反応面分析によって酢酸発酵のための最適
条件を調べた結果、発酵時間については150 〜170時
間、振とう速度については220 〜250rpmと樹立した。図
10に示す通り、working volume 4Lの発酵槽にアルコ
ール発酵液を入れ、種酢を5.0%接種し、30℃, 230rpm,
0.1vvmで216時間酢酸発酵に供した。
【0059】〔実験例1〕 (柿酢のpH及び総酸の変
化) 本実験例では、前記実施例2で製造した柿酢のpHをpHメ
ーターで測定し、総酸は0.1N NaOH溶液で中和して酢酸
に換算した。アルコール発酵中の渋柿のpH及び総酸を、
図11に示した。即ち、pHは初期には5.65であったが、
発酵時間が経過するに従って徐々に減少して発酵5日後
には4.27となった。総酸は初期には0.15%であったが、
発酵時間が経過するに従って徐々に増加して発酵5日後
には0.29%であった。酢酸発酵中の渋柿のpH及び総酸
は、図12に示した。pHは初期には4.25であったが、発
酵時間が経過するに従って徐々に減少して発酵8日後に
は2.98となり、このpH減少はアルコール発酵のpH減少よ
りも緩やかであった。総酸は種酢を添加した時点では1.
68%であったが、発酵時間が経過するに従って徐々に増
加して発酵8日後には5.81%となり、アルコール発酵に比
べて総酸が急激に増加した。
【0060】〔実験例2〕 (柿酢の色相及び褐色度の
変化) 実施例2に製造した柿酢の色性に関する試験を色差計(C
hromometer, Model CR-200, CT-210, Minolta Co., Jap
an)で Hunter's L, a, b値を測定することにより行い、
褐色度(a/b) もまた調べた。柿酢の色差(ΔE)は破砕し
た原料柿の色を基準とした。アルコール発酵中の渋柿の
色相及び褐色度の変化は、下記表8に示す通りである。
【0061】
【表8】
【0062】明度を示すL値と黄色度を示すb値はそれぞ
れ甘柿より高く、赤色度を示すa値は低かった。褐色度
(a/b)については、アルコール発酵が進むにつれてだん
だん増大したが、甘柿よりは低かった。
【0063】酢酸発酵中の渋柿の色相変化は、下記表9
に示す通りである。L値とb値は高く、a値は低かった
が、褐色度は徐々に減少する傾向を示した。
【0064】
【表9】
【0065】〔実験例3〕 (柿酢の濁度変化) 実施例2で製造した柿酢の濁度を一定量の試料を取って
660nmにおける吸光度を測定して示した。渋柿の濁度は
初期では2.85であったが、発酵時間が経過するに従って
徐々に増加してアルコール発酵5日目には3.70となっ
た。その結果は下記表10に示す通りである。
【0066】
【表10】
【0067】〔実験例4〕 (柿酢の還元糖及び総糖の
変化) 実施例2で製造した柿酢の還元糖の測定にはDNS法を用
い、グルコースで作成した標準曲線と比較してその含量
を決定した。総糖については、試料 20mL を蒸留水180m
Lに希釈し、25% HCl 20mLを加えた後、沸騰浴上で3時間
加水分解し、該加水分解液を10% NaOH溶液で中和して25
0mLに定容した。定量は、還元糖と同一の方法にて行っ
た。
【0068】アルコール発酵中の渋柿の還元糖及び総糖
は、下記表11に示されるとおり、初期にはそれぞれ12
5.4, 132.0mg/mLであったが、発酵時間が経過するに従
って大きく減少し、発酵5日目にはそれぞれ4.1及び4.2m
g/mLとなった。
【0069】
【表11】
【0070】酢酸発酵中の還元糖及び総糖の含量は、下
記表12に示される通り、初期にはそれぞれ3.2及び3.5
mg/mLであったが、発酵時間が経過するに従って徐々に
減少し、発酵5日目には2.8及び 2.9mg/mL となった。そ
の以後には大きな変化が現れなかった。
【0071】
【表12】
【0072】〔実験例5〕 (柿酢の遊離糖及び有機酸
の分析) 実施例2で製造した柿酢の遊離糖及び有機酸を分析する
ために、柿酢の粗精製液からヘキサンによって油脂成分
を、0.45μm membrane filter とSep-pak C18によって
色素及び蛋白質成分を除去した。有機酸中のアスコルビ
ン酸を分析するために、試料1mLに蒸留水5mLを希釈し、
5分間超音波で処理し、濾過し、濾過液を取っておい
た。残渣に更に蒸留水5mLを加え、上記と同じ操作を行
った。この操作を3回繰り返した後、濾過液を全て合わ
せて全量を20mLにし、HPLC用濾過紙で濾過して、下記表
13に示す条件下で分析した。
【0073】
【表13】
【0074】アルコール発酵中、グルコース、フルクト
ース、及びショ糖を含む遊離糖が検出した。図13に示
されるように、甘柿液には0.01% のグルコース、0.15%
のフルクトース、0.01% のショ糖が含まれることがわか
った。渋柿については、その遊離糖の含量は下記表14
に示される。
【0075】
【表14】
【0076】表14に示されるように、発酵直後には遊
離糖の中でグルコースが最も豊富であった。発酵1日後
にはグルコースの含量が5.63% から2.64% へと急激に減
少し、フルクトースの含量は5.21% から4.30%と徐々に
変化した。ショ糖については、0.62% であったのが微量
だけ残った。その後、アルコール発酵が進むにつれて、
遊離糖は減少し、発酵5日後にはフルクトースだけが0.
10%現れ、グルコースとショ糖は微量であった。
【0077】〔実験例6〕 (柿酢の遊離アミノ酸の定
量) 実施例2で製造した柿酢10mLにエタノール30mLを加え、
一夜室温にて放置して蛋白質を沈澱させ除去した。上澄
液を3,000rpmで10分間遠心分離し、上澄液だけを取って
沸騰水浴で乾燥させた。これにpH 2.2のcitrate buffer
10mLを加えて希釈した後、0.45μm membrane filter
で濾過した。濾液を下記表15に示す条件下、アミノ酸
自動分析器で分析した。
【0078】
【表15】
【0079】〔実験例7〕 (柿酢の総タンニンの定
量) 実験例2で製造した柿酢の総タンニンをAOACに準じて定
量した。即ち、試料溶液1mLをFolin-Denis試薬5mLと混
合した後、飽和Na2CO3溶液5mLを攪拌しつつ混合し、そ
うして得られた溶液を室温で30分間放置した。その760n
mにおける吸光度を測定し、予め作成した標準曲線の吸
光度値と比較して総タンニンを推定した。アルコール発
酵の初期では渋柿の総タンニンは6.44mg/mL であった
が、発酵時間が経過するに従って徐々に減少し、発酵5
日目には4.12mg/mL となった。酢酸発酵中の総タンニン
の変化は下記表16に示す通りである。
【0080】
【表16】
【0081】総タンニンの変化は、初期には4.10mg/mL
であったが、発酵が進むにつれて徐々に減少して発酵8
日目には3.82mg/mLとなった。この減少は、アルコール
発酵よりは少なく、総タンニンによる酢酸発酵の阻害は
認められなかった。
【0082】〔実験例8〕 (柿酢の無機成分分析) 実施例2で製造した柿酢100mLに分解剤(HClO4:H2SO4:H2
O2=9:2:5, v/v) 25mLを加え、そして、柿酢に含まれる
化合物を分解するように、この溶液が完全に脱色される
まで低い温度からゆっくりとホットプレート上で加熱
し、その後、濾過(Whatman No. 2)を行って濾液100mL
を得た。濾過試料を下記表17に示す条件下、原子吸収
分光光度計を用い、無機成分に対して分析した。molybd
es blue 比色法を、柿酢中のリン含量を定量するのに用
いた。
【0083】
【表17】
【0084】〔実験例9〕 (柿酢のアルコール含量変
化) 実施例2で製造した、清澄な試料溶液を100mLに内部標
準物質でn-アミルアルコールを1mL加えた後、脱イオン
水 100mLを加え、続いて加熱蒸留した。蒸留液20mLを下
記表18に示される条件下、ガスクロマトグラフィーに
供した。
【0085】
【表18】
【0086】アルコール発酵中のアルコール成分を分析
した結果は、図14及び下記表19に示す通りである。
【0087】
【表19】
【0088】渋柿から、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、n-プロピルアルコール、イソブチ
ルアルコール及びイソアミルアルコールを含む6種のア
ルコールが、アセトアルデヒドと共に検出された。アル
コール発酵が進むにつれ、発酵4日目までは上記のアル
コースの含量は全て増加する傾向であったが、発酵5日
目からは、エタノールを除きそれらの全ての量は徐々に
減少する傾向であった。エタノールの含量は346ppmであ
ったのが、発酵5日目には75,673ppmまで増加した。
【0089】〔実験例10〕 (柿酢の揮発成分変化) 柿汁と柿酢から、MaarseとKepnerの方法に基づいてLike
nsとNilersonが考案した連続蒸留抽出(SDE)法を用いて
揮発成分を集め、GC及びGC-MSによって同定した。即
ち、100℃に保持されたフラスコに試料500mL、蒸留水25
0mL を内部標準物質である4-デカノール(10ppm)と共に
加え、混合・撹拌した。40℃に保持された別のフラスコ
にはエーテルを入れた。これら2 つのフラスコより1時
間揮発成分を補集し、下記表20に示す条件を具備した
GCとGC-MSを用いて分析した。
【0090】
【表20】
【0091】図15、16と下記表21に示されるよう
に、アルコール発酵後には8種、酢酸発酵後には10種
の揮発成分が検出された。
【0092】
【表21】
【0093】エタノール含量は、各試料から酢酸発酵後
に最も大きく減少した一方、酢酸はアルコール発酵後に
は検出されなかったが、酢酸発酵後には46,982.72ppmに
達した。更に、渋柿の酢酸エチルはアルコール発酵後に
184.43ppm検出されたが、酢酸発酵完了後では65.90ppm
まで大いに減少した。2-ヒドロキシ-2- ブタノン及び3-
メチル- ブタン酸を除く他の揮発成分は、アルコール発
酵後の試料中の含量よりも酢酸発酵後の試料における含
量が低くなった。
【0094】〔実施例3〕 (柿酢飲料組成物の製造) 実施例2で製造した柿酢を用い、下記表22の示す食品
添加剤と組み合わせて柿酢含有飲料組成物を製造した。
全ての使用原料は食品及び食品添加剤のための公的な規
格にパスしたものである。使用に際しては、地下水を脱
ミネラル化装置により濾過処理をし、浄製水とした。表
22に示す配合比率に従って、柿酢と添加剤を浄製水と
いっしょに混合組成した。配合液は完全に溶解するまで
50℃で30分間撹拌して攪拌した。この配合液を熱交換器
で90℃で30秒間瞬間殺菌した後、0.5ミクロンフィルタ
ーに通過させた。殺菌・濾過された液を自動充填器で一
定量ずつ瓶に充填し、シーリングした後、その瓶を90℃
で15分間殺菌して40℃まで冷却し、エアで水泡を除去し
た。その後、自動ラベル器で商標を貼り、所定数量ずつ
内箱・外箱に入れて包装し、項目別に検査して製品規格
の仕様通り適合な製品に限り完成品として出荷した。
【0095】
【表22】
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、渋柿を新規な菌株Sacc
haromyces kluyveri DJ 97(KCTC 8842P)を用いた発酵に
供することにより製造された柿酢に、ポリデキストロー
ス、液状果糖、梨濃縮液、蜂蜜、クエン酸、クエン酸ナ
トリウムなどの種々の食品添加剤を配合した柿酢含有飲
料が提供される。本発明は、味に欠点があってこれまで
商品化が不可能な渋柿を利用し、これを健康によい柿酢
含有飲料として提供できる上で食品産業上非常に有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】振とう速度と糖度を関数にした場合のアルコー
ル含量の変化程度を示す。
【図2】糖度と発酵時間を変数にした場合のアルコール
含量の変化程度を示す。
【図3】発酵時間と振とう速度を変数にした場合のアル
コール含量の変化程度を示す。
【図4】振とう速度を固定し、発酵時間と糖度だけを変
数にして反応面分析を行った結果を示す。
【図5】糖度と発酵時間によるアルコール含量の変化程
度を示す。
【図6】糖度と発酵時間による色相の変化程度を示す。
【図7】独立変数を発酵時間、振とう速度にした場合、
制限条件が一致する領域を示す。
【図8】独立変数である振とう速度と時間による総酸の
変化程度を知見するために形成した反応表面を示す。
【図9】独立変数である振とう速度と時間による色差の
変化を知見するために形成した反応表面を示す。
【図10】渋柿酢の製造方法の概略図である。
【図11】アルコール発酵中のpH及び総酸を示す。
【図12】酢酸発酵中の渋柿のpH及び総酸を示す。
【図13】アルコール発酵中の遊離糖の含量を示す。
【図14】アルコール発酵中のアルコール成分分析結果
を示す。
【図15】アルコール発酵後の揮発成分を分析したガス
クロマトグラムを示す。
【図16】柿酢の揮発成分を分析したガスクロマトグラ
ムを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月17日(2000.11.
17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 1/16 C12R 1:85) C12R 1:85) A23L 2/00 F (72)発明者 キム クワン−スー 大韓民国 タエグ−シティー,スーサン− ク,サウォル−ドン,ナンバー464,ボサ ン タウン,101−305 Fターム(参考) 4B017 LC03 LG04 LK08 LK11 LK14 LK16 LK20 LK26 LP01 LP13 4B028 BC05 BL07 BL13 BL22 BP05 BP16 BX07 BX09 4B064 AC03 CA02 CC06 CC12 DA10 4B065 AA79X BB26 BC03 BC09 CA06 CA42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然柿酢、食品添加剤及び浄製水を含む
    柿酢含有飲料であって、天然柿酢1〜15%に対し、食品添
    加剤として、ポリデキストロース0.7〜1.7%、液状果糖7
    〜13%、梨濃縮液(68 Brix)1.0〜2.0%、蜂蜜0.3〜0.6%、
    ステビオン100S 0.015〜0.025%、ビタミンB2 0.0004〜
    0.0008% 、ビタミンC 0.02〜0.05%、ニコチン酸アミド
    0.005〜0.015%、クエン酸0.02〜0.08% 、クエン酸ナト
    リウム0.015〜0.025%、L-グルタミン酸ナトリウム0.01
    〜0.02% 、L-メントール0.0001〜0.0002% 、レッドL-50
    0 0.025〜0.035%、ドリンクフレーバー0.15〜0.25%、残
    りは浄製水を配合してなる、前記柿酢含有飲料。
  2. 【請求項2】 柿酢と食品添加剤を請求項1に記載の比
    率で配合し、該配合液を50℃で30分間撹拌して溶解さ
    せ、熱交換器で90℃で30秒間瞬間殺菌した後、0.5ミク
    ロンフィルターに通過させて濾過することを特徴とす
    る、柿酢含有飲料の製造方法。
JP25630499A 1999-07-15 1999-09-09 柿酢含有飲料及びその製造方法 Pending JP2001086962A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/353,785 US20020001641A1 (en) 1999-07-15 1999-07-15 Persimmon vinegar and preparation therefor
EP99115018A EP1074609A1 (en) 1999-07-15 1999-08-02 Persimmon vinegar and preparation thereof
JP25630499A JP2001086962A (ja) 1999-07-15 1999-09-09 柿酢含有飲料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/353,785 US20020001641A1 (en) 1999-07-15 1999-07-15 Persimmon vinegar and preparation therefor
EP99115018A EP1074609A1 (en) 1999-07-15 1999-08-02 Persimmon vinegar and preparation thereof
JP25630499A JP2001086962A (ja) 1999-07-15 1999-09-09 柿酢含有飲料及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001086962A true JP2001086962A (ja) 2001-04-03

Family

ID=27240001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25630499A Pending JP2001086962A (ja) 1999-07-15 1999-09-09 柿酢含有飲料及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20020001641A1 (ja)
EP (1) EP1074609A1 (ja)
JP (1) JP2001086962A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003325128A (ja) * 2002-05-10 2003-11-18 Ajinomoto Co Inc 低温流通用調味液およびその製造方法
KR100750033B1 (ko) 2006-03-27 2007-08-16 홍영희 구취 제거용 청정음료
JP2014161292A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Sapporo Breweries Ltd ノンアルコール飲料および臭味抑制方法
JP2014161294A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Sapporo Breweries Ltd ノンアルコール飲料および後味の改善と飲みやすさの増強方法
JP2015091277A (ja) * 2015-02-18 2015-05-14 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および後味の改善と飲みやすさの増強方法
JP2018019722A (ja) * 2017-11-08 2018-02-08 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法
JP2018099110A (ja) * 2017-11-08 2018-06-28 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および後味の改善と飲みやすさの増強方法
JP2019141108A (ja) * 2019-06-07 2019-08-29 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070036733A1 (en) * 2005-08-12 2007-02-15 Takasago International Corp. (Usa) Sensation masking composition
US9224074B2 (en) * 2011-08-11 2015-12-29 Consolidated Graphics, Inc. System and method for tuning device link profiles for color printing
US9204016B2 (en) * 2011-08-11 2015-12-01 Consolidated Graphics, Inc. In-process color management system and method for digital color printing
CN110903943B (zh) * 2019-12-30 2021-10-19 江南大学 一种固态发酵柿饼醋及其制备方法
CN113186070B (zh) * 2021-04-02 2022-12-06 完美(广东)日用品有限公司 一种平卧菊三七醋及其制备方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60180574A (ja) * 1984-02-25 1985-09-14 Kozo Yagi 柿ワインの製造方法
JPS61202679A (ja) * 1985-03-06 1986-09-08 Niigata Pref Gov 柿酢の製造法
JPS61224980A (ja) * 1985-03-28 1986-10-06 Yamaguchi Pref Gov 果実酢の製造方法
JPS6398376A (ja) * 1986-10-16 1988-04-28 Kuhara Chiyoumiriyou Kk 植物又は果実の醗酵により酢を製造する方法
JPH04248972A (ja) * 1991-01-31 1992-09-04 Tube Ekisupaatsu:Kk 柿の醗酵飲料とその製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003325128A (ja) * 2002-05-10 2003-11-18 Ajinomoto Co Inc 低温流通用調味液およびその製造方法
KR100750033B1 (ko) 2006-03-27 2007-08-16 홍영희 구취 제거용 청정음료
JP2014161292A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Sapporo Breweries Ltd ノンアルコール飲料および臭味抑制方法
JP2014161294A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Sapporo Breweries Ltd ノンアルコール飲料および後味の改善と飲みやすさの増強方法
JP2015091277A (ja) * 2015-02-18 2015-05-14 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および後味の改善と飲みやすさの増強方法
JP2018019722A (ja) * 2017-11-08 2018-02-08 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法
JP2018099110A (ja) * 2017-11-08 2018-06-28 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および後味の改善と飲みやすさの増強方法
JP2019141108A (ja) * 2019-06-07 2019-08-29 サッポロビール株式会社 ノンアルコール飲料および味の厚みと飲みやすさの増強方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20020001641A1 (en) 2002-01-03
EP1074609A1 (en) 2001-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100881968B1 (ko) 연와인 및 그의 제조방법
JP2001086962A (ja) 柿酢含有飲料及びその製造方法
KR20140055917A (ko) 현미 막걸리의 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 현미 막걸리
JP6071168B2 (ja) ブレンドトマトジュース及びその製造方法
CN105112230B (zh) 桤叶唐棣米酒及其制备的方法
CN1733895A (zh) 枸杞醋及其制作方法
CN109593630B (zh) 一种发酵型无核黄皮果醋及其制备方法与应用
CN101402907B (zh) 苦瓜酒的生产方法
KR102269917B1 (ko) 단감잎차 및 단감 착즙액을 포함하는 2차 발효에 의한 감잎 발효음료 제조방법
KR100988387B1 (ko) 산돌배 발효주 제조 방법
KR20160016297A (ko) 복합 발효 식초 및 그 제조방법
KR100988378B1 (ko) 산돌배 증류주 제조 방법
KR100795997B1 (ko) 매실 당침출액을 첨가한 복분자 발효주 및 그 제조방법
CN107048114B (zh) 一种具有强抗氧化性混合水果发酵饮料及其制备方法
JP3195592B2 (ja) 柿酢及びその製造方法
Roger et al. Artisanal Production of “kuri” an honey made alcoholic beverage from Adamaoua Cameroon
JPS6398376A (ja) 植物又は果実の醗酵により酢を製造する方法
JP2006197933A (ja) 蜂蜜酒の製造方法
Bastidas et al. Sustainability of the Cocoa Industry: Cocoa Waste Mucilage Use to Produce Fermented Beverages. Case Study in Los Ríos Province.
WO2014097313A2 (en) A process for production of an alcoholic beverage from cashew apple and raisins and the alcoholic beverage produced thereof
KR101357577B1 (ko) 고알코올 맑은 모주의 제조방법 및 상기 방법으로 제조된 모주
KR20160099214A (ko) 블루베리 맥주의 제조방법
CN111592958A (zh) 一种混合浆果白兰地及其制备方法
KR101302920B1 (ko) 생강을 이용한 청주 및 그 청주의 제조방법
EP1083220A1 (en) Persimmon vinegar beverage and preparation process therefor