JP2018532824A - ポリシロキサンマクロモノマー単位を有するコポリマー、該コポリマーの製造方法、ならびに該コポリマーの、コーティング組成物およびポリマー成形コンパウンドにおける使用 - Google Patents
ポリシロキサンマクロモノマー単位を有するコポリマー、該コポリマーの製造方法、ならびに該コポリマーの、コーティング組成物およびポリマー成形コンパウンドにおける使用 Download PDFInfo
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Abstract
Description
特定の品質、例えば改善された延展性、滑り性、耐擦傷性および耐引掻性、または家具用ワニスおよび乗り物用ワニスのための易洗浄特性を達成するために、コーティングおよびポリマー成形コンパウンドに添加剤を加えることは知られている。一般的にポリ(メタ)アクリレートおよび/またはポリシロキサン添加剤の使用が普及しており、非常に多岐にわたっている。
先行技術のポリシロキサングラフトコポリマーは、しかしながら十分な易洗浄特性および滑り特性を、特に充分に長時間の期間にわたって提供しない。
前記課題は、本出願の特許請求の範囲の発明主題によって解決されるだけでなく、本明細書に開示されるそれらの好ましい実施形態によって、すなわち本明細書に記載される発明主題によって解決された。
前記主鎖に結合されたポリシロキサン含有側鎖のポリシロキサン部は、該コポリマーの全質量に対して25.0質量%超から75.0質量%までに相当し、かつ
前記コポリマーの主鎖に結合されたポリシロキサン含有側鎖は、互いに独立して、部分構造(P)
記号
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から30までの範囲内であり、
パラメータcは、0または1であり、
Ra、Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、1個〜30個の炭素原子を有する直鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、3個〜30個の炭素原子を有する分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、6個〜30個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、またはアルコキシアルキレンオキシド残基またはアルコキシポリアルキレンオキシド残基を表す]によって表される、(メタ)アクリルコポリマーである。
コポリマー
本明細書では、本発明による(メタ)アクリルコポリマーは、「(本)発明によるコポリマー」または「本発明によるコポリマー」とも呼ばれる。本発明によるコポリマーは、好ましくは櫛形コポリマーである。
記号
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から30までの範囲内であり、
パラメータcは、0または1、好ましくは1であり、
Ra、Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは1個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは1個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは1個〜8個の炭素原子を有する、特に1個〜4個の炭素原子を有する、最も好ましくは1個〜2個の炭素原子を有する、または1個だけの炭素原子を有する、直鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
3個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは3個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは3個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは3個〜6個の炭素原子を有する、分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
6個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは6個〜15個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは7個〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、または
アルコキシアルキレンオキシド残基もしくはアルコキシポリアルキレンオキシド残基であって、そのアルキレン単位が、それぞれの場合に好ましくは、C2〜C4−、より好ましくはC2−および/もしくはC3−アルキレン単位である残基、例えば−(CH2)3−O−[(CH2)2-3−O]v−CH3[ここでvは1〜10である]
を表し、
Rdは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]qRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータqは、1から200までの範囲内であり、
Reは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]oRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータoは、1から200までの範囲内である]によって表される。
Zは、HまたはC1〜C4−アルキル、例えばHまたはメチルを示し、
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から10までの範囲内であり、
パラメータcは、0または1であり、
Raは、
1個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは1個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは1個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは1個〜8個の炭素原子を有する、特に1個〜4個の炭素原子を有する、最も好ましくは1個〜2個の炭素原子を有する、または1個だけの炭素原子を有する、直鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
3個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは3個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは3個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは3個〜6個の炭素原子を有する、分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
6個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは6個〜15個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは7個〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、または
アルコキシアルキレンオキシド残基もしくはアルコキシポリアルキレンオキシド残基であって、そのアルキレン単位が、それぞれの場合に好ましくは、C2〜C4−、より好ましくはC2−および/もしくはC3−アルキレン単位である残基、例えば−(CH2)3−O−[(CH2)2-3−O]v−CH3[ここでvは1〜10である]
を表し、かつ
Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは1個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは1個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは1個〜8個の炭素原子を有する、特に1個〜4個の炭素原子を有する、最も好ましくは1個〜2個の炭素原子を有する、または1個だけの炭素原子を有する、直鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
3個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは3個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは3個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは3個〜6個の炭素原子を有する、分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
6個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは6個〜15個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは7個〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基
を表し、かつ
Rdは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]qRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータqは、1から200までの範囲内であり、かつ
Reは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]oRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータoは、1から200までの範囲内である。
記号
Ra、Rb、Rc、Rd、Re、p、bおよびc、ならびにqおよびoは、部分構造(P)およびその好ましい実施形態に関連した前記規定の意味を有する]によって表される。
「マクロモノマー法」は、正確に1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の本発明により使用されるポリシロキサン含有マクロモノマー(モノマー(a))を、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する、コモノマーとしての少なくとも1種のさらなるモノマーと共重合させる共重合ステップであって、前記ポリシロキサン含有マクロモノマーの正確に1個のエチレン性不飽和基および前記コモノマーの少なくとも1個のエチレン性不飽和基のうちの少なくとも1個が(メタ)アクリル基である共重合ステップを含む。
好ましくは、少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー(a)が、本発明によるコポリマーの製造のために使用される。前記マクロモノマーは、好ましくは、少なくとも1個のポリシロキサン部の他に、正確に1個のエチレン性不飽和基を含む。
Zは、HまたはC1〜C4−アルキル、例えばHまたはメチルを示し、
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から30までの範囲内であり、
パラメータcは、0または1であり、
Ra、Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは1個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは1個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは1個〜8個の炭素原子を有する、特に1個〜4個の炭素原子を有する、最も好ましくは1個〜2個の炭素原子を有する、または1個だけの炭素原子を有する、直鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
3個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは3個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは3個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは3個〜6個の炭素原子を有する、分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
6個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは6個〜15個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは7個〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、または
アルコキシアルキレンオキシド残基もしくはアルコキシポリアルキレンオキシド残基であって、そのアルキレン単位が、それぞれの場合に好ましくは、C2〜C4−、より好ましくはC2−および/もしくはC3−アルキレン単位である残基、例えば−(CH2)3−O−[(CH2)2-3−O]v−CH3[ここでvは1〜10である]
を表し、
Rdは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]qRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータqは、1から200までの範囲内であり、
Reは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]oRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータoは、1から200までの範囲内である]の少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー(a)が、本発明によるコポリマーの製造のために使用される。
Zは、HまたはC1〜C4−アルキル、例えばHまたはメチルを示し、
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から10までの範囲内であり、
パラメータcは、0または1であり、
Raは、
1個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは1個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは1個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは1個〜8個の炭素原子を有する、特に1個〜4個の炭素原子を有する、最も好ましくは1個〜2個の炭素原子を有する、または1個だけの炭素原子を有する、直鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
3個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは3個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは3個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは3個〜6個の炭素原子を有する、分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
6個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは6個〜15個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは7個〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、または
アルコキシアルキレンオキシド残基もしくはアルコキシポリアルキレンオキシド残基であって、そのアルキレン単位が、それぞれの場合に好ましくは、C2〜C4−、より好ましくはC2−および/もしくはC3−アルキレン単位である残基、例えば−(CH2)3−O−[(CH2)2-3−O]v−CH3[ここでvは1〜10である]
を表し、かつ
Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、
1個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは1個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは1個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは1個〜8個の炭素原子を有する、特に1個〜4個の炭素原子を有する、最も好ましくは1個〜2個の炭素原子を有する、または1個だけの炭素原子を有する、直鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
3個〜30個の炭素原子を有する、より好ましくは3個〜20個の炭素原子を有する、さらにより好ましくは3個〜10個の炭素原子を有する、一層より好ましくは3個〜6個の炭素原子を有する、分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたもしくはハロゲン化されていないアルキル基、
6個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは6個〜15個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有する、好ましくは7個〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基
を表し、かつ
Rdは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]qRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータqは、1から200までの範囲内であり、
Reは、さらに−[O−Si(Rb)(Rc)]oRaを表してよく、ここでRa、RbおよびRcは、互いに独立して、前記規定の意味を有し、かつパラメータoは、1から200までの範囲内である。
Ra、Rb、Rc、Rd、Re、p、b、q、oおよびZは、式(I)の化合物およびその好ましい実施形態の定義に関して先に定義された意味を有する]のポリシロキサン含有マクロモノマー(a)が使用される。
マクロモノマー法を使用して、式(I)および(Ia)で例示されるマクロモノマーを、1種以上のさらなる重合可能なモノマー(「コモノマー」)、例えばエチレン性不飽和モノマー、特に(メタ)アクリレートと反応させることで、本発明の目標とするコポリマーが形成される。好ましくは、本発明のコポリマーの製造のために使用されるコモノマーの少なくとも85質量%、好ましくは少なくとも90質量%、より好ましくは少なくとも95質量%、さらにより好ましくは少なくとも98質量%は、たった1個の重合可能な二重結合を有する。
(a)少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、例えば正確に1個のエチレン性不飽和基を有する式(I)または(Ia)のマクロモノマー、
(b)直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、ならびに
(d)任意に、モノマー(a)、(b)および(c)のそれぞれとは異なる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のさらなるモノマー
の共重合によって得ることができる。
(d−i)モノマー(a)、(b)および(c)のそれぞれとは異なる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の任意に官能化されたモノマー、例えばモノマー(b)および(c)のそれぞれとは異なる、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステルであって、これらの(メタ)アクリル酸エステルの(シクロ)アルキル部がOHおよび/またはCOOHで一置換されていてよい(メタ)アクリル酸エステル、
(d−ii)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のモノマー、ならびに/または
(d−iii)式(II)
H3C−CRaRc−CH2−CRb=CH2 (II)
[式中、
RaおよびRbは、互いに独立して、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、CNまたはCOOR1を表し、ここで、R1は、H、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表し、かつ
Rcは、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表す]の少なくとも1種の化合物
である。
(a)25質量%〜85質量%の、好ましくは30質量%〜80質量%の、より好ましくは35質量%〜75質量%の、少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、例えば正確に1個のエチレン性不飽和基を有する式(I)または(Ia)のマクロモノマー、
(b)5質量%〜70質量%の、好ましくは7.5質量%〜60質量%の、より好ましくは10質量%〜50質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)0.1質量%〜10質量%の、好ましくは0.1質量%〜7.5質量%の、より好ましくは0.2質量%〜5質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、ならびに
(d)任意に、0.1質量%〜30質量%の、好ましくは0.1質量%〜20質量%の、より好ましくは0.1質量%〜10質量%の、モノマー(a)、(b)および(c)のそれぞれとは異なる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のさらなるモノマー
の共重合によって得ることができ、ここで、コポリマーの製造のために使用されるモノマー(a)、(b)および(c)ならびに任意に(d)の合計は、足して100質量%となる。
(d−i)モノマー(b)および(c)のそれぞれとは異なる、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステルであって、これらの(メタ)アクリル酸エステルの(シクロ)アルキル部がOHおよび/またはCOOHで一置換されていてよい(メタ)アクリル酸エステル、
(d−ii)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のモノマー、ならびに/または
(d−iii)式(II)
H3C−CRaRc−CH2−CRb=CH2 (II)
[式中、
RaおよびRbは、互いに独立して、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、CNまたはCOOR1を表し、ここで、R1は、H、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表し、
Rcは、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表す]の少なくとも1種の化合物
の少なくとも1種、より好ましくは少なくとも2種は、本発明によるコポリマーの製造のために使用される。
(a)30質量%〜85質量%の、少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、例えば正確に1個のエチレン性不飽和基を有する式(I)または(Ia)のマクロモノマー、
(b)10質量%〜50質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)0.1質量%〜10質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、
(d−ii)0.1質量%〜10質量%の、少なくとも2個の(メタ)アクリル基を有する少なくとも1種のモノマー、ならびに
(d−iii)0.1質量%〜10質量%の、式(II)
H3C−CRaRc−CH2−CRb=CH2 (II)
[式中、
RaおよびRbは、互いに独立して、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、またはCOOR1を表し、ここで、R1は、H、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表し、
Rcは、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表す]の少なくとも1種の化合物
の共重合によって得ることができ、ここで、コポリマーの製造のために使用されるモノマー(a)、(b)および(c)ならびにモノマー(d−ii)および(d−iii)の合計は、足して100質量%となる。
(a)少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、例えば正確に1個のエチレン性不飽和基を有する式(I)または(Ia)のマクロモノマー、
(b)直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、ならびに
(d)任意に、モノマー(a)、(b)および(c)のそれぞれとは異なる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のさらなるモノマー
を共重合させて、コポリマーを形成するステップを含む製造方法である。
(a)25質量%〜85質量%の、少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、例えば正確に1個のエチレン性不飽和基を有する式(I)または(Ia)のマクロモノマー、
(b)5質量%〜70質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)0.1質量%〜10質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、ならびに
(d)任意に、0.1質量%〜30質量%の、モノマー(a)、(b)および(c)のそれぞれとは異なる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のさらなるモノマー
を共重合させて、コポリマーを形成するステップを含み、ここで、コポリマーの製造のために使用されるモノマー(a)、(b)および(c)ならびに任意に(d)の合計は、足して100質量%となる。
本発明のさらなる発明主題は、少なくとも1種の本発明によるコポリマーを添加物量で、すなわち比較的少量で含む組成物である。
本発明はさらに、本発明によるコポリマーの、コーティング組成物、熱可塑性プラスチックまたは成形コンパウンド等の組成物における添加剤としての使用を提供する。
MnおよびMwの測定
製造されたマクロモノマーおよびコポリマーまたはそれらの任意の前駆体の数平均(Mn)分子量および質量平均(Mw)分子量ならびに分子量分布は、GPC分析(ゲル浸透クロマトグラフィー分析)によってDIN 55672−1:2007−08に従って40℃で高圧液体クロマトグラフィーポンプ(WATERS 600 HPLCポンプ)および屈折率検出器(Waters 410)を使用して測定される。1本のカラムにつき300mm×7.8mm内径、5μmの粒度、および細孔サイズHR4、HR2およびHR1を有するWATERS社製の3本のStyragelカラムの組み合わせが、分離カラムとして使用される。コポリマーのために使用される溶出剤は、1ml/分の溶出速度でのテトラヒドロフランであった。慣例的な校正を、ポリスチレン標準を使用して実施した。該マクロモノマーおよびすべてのマクロモノマー前駆体については、溶出剤は、1ml/分の溶出速度でのトルエンであった。慣例的な校正を、ポリジメチルシロキサン標準を使用して実施した。
固形分の量は、DIN EN ISO 3251:2008−06を介して150℃で20分間にわたって測定される。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するものであるが、その範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。以下で、示されるすべての量は、特に記載がない限り、質量部を指す。
本発明により使用されるメタクリル官能性ポリジメチルシロキサン(PDMS)マクロモノマーM1の製造
撹拌機、温度計、滴下漏斗および窒素導入管を備えた四ツ口フラスコを、窒素流下でヒートガンを用いて150℃に慎重に加熱して、痕跡水を除去する。装置を窒素流下で周囲温度に冷却した後に、容器に、モレキュラーシーブA3を通して24時間にわたり乾燥させた545.30gのシクロヘキサン中の679.3gのヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)の溶液を装入する。20℃の反応温度で、100.0gのn−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中1.7M、Aldrich社)を、5分間の時間をかけて導入した。その反応混合物は、氷浴での冷却によって30℃を超過させなかった。30分後に、545.30gのTHFをゆっくりと添加して、重合反応を開始させた。温度を監視して、30℃未満に保った。5時間後に、その反応を、92.29gの3−メタクリルオキシプロピルジメチルクロロシラン(97%、ABCR)の添加により停止させ、さらに30分間にわたり撹拌した。その後に、該混合物を、53.85gの水中の4.82gの重炭酸ナトリウム溶液(8.0質量%)の添加によって中和し、1時間にわたり激しく撹拌した。有機層を分離し、真空中(100℃で20mbar)で蒸留することで、すべての溶剤を完全に除去し、そしてセライトの詰め物を通して濾過した。生成物M1(非対称性のメタクリル官能性ポリジメチルシロキサン)は、低粘度の澄明で無色の液体である。M1は、直鎖状のメタクリル官能性ポリジメチルシロキサン(PDMS)マクロモノマーであり、該マクロモノマーは、以下に示される構造を有し、ここでpは、本明細書で先に定義された通りである。
比較のために使用されるマクロモノマーM1’は、M1と同様にして合成されるが、違いは、n−ブチルリチウム溶液の量を2倍で使用することであり、さらなる違いは、末端封鎖を、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルクロロシランの代わりに、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルメチルジクロロシランを用いて行うことであり、すなわち、その反応は、3−(メタクリロイルオキシ)プロピルジメチルクロロシランの代わりに3−(メタクリロイルオキシ)プロピルメチルジクロロシランを添加することによって停止され、こうして直鎖状ではなく分枝鎖状のメタクリル官能性ポリジメチルシロキサン(PDMS)マクロモノマーが得られる。M1’は、以下に示される構造を有し、ここでpは、本明細書で先に定義された通りである。
撹拌機、温度計、滴下漏斗および窒素導入管を備えた四ツ口フラスコに、1.48gのPDMSマクロモノマーM1(項目1)および59.24gのイソブタノール(項目2)を入れ、窒素流下で撹拌しながら混合する。得られた混合物を、100℃に加熱する。この温度で185分間の期間にわたって、49.67gのメチルメタクリレート(MMA)(項目3)、0.76gのエチルアクリレート(EA)(項目4)、0.77gのα−メチルスチレン二量体(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン)(項目5)、0.15gのトリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)(項目6)、2.47gのPerkadox(Akzo Nobel(オランダ、アメルスフォールト)から入手可能なAMBN: 2,2’−アゾジ(2−メチルブチロニトリル)(項目7))およびさらなる1.48gのPDMSマクロモノマーM1(項目8)の混合物を添加する。その後に、さらなる0.81gのPerkadox(項目9)を添加する。さらに30分後に、さらなる0.81gのPerkadox(項目10)を添加する。再び、さらに60分後に、さらなる0.81gのPerkadox(項目11)を、この温度で添加する。次いでその反応混合物を、100℃でさらに60分間にわたり撹拌する。この温度で、該混合物は、澄明かつ無色の液体である。しかしながら、20℃に冷却した後に、固体が得られる。得られた比較コポリマーC1は、7561g/molの質量平均分子量(Mw)および2.4の多分散性Pを有する。前記指定の項目は、以下の第1表を参照している。得られたコポリマーは、その製造のために使用されたすべてのモノマーの4.3質量%だけが、PDMSマクロモノマーM1に相当するにすぎないので、比較コポリマーである。
比較コポリマーC2は、比較コポリマーC1について記載したのと同様の手順であるが、ただし、以下の第2表にまとめられるように異なる量の出発材料およびさらなる成分を使用して製造される。得られた比較コポリマーC2は、7804g/molの質量平均分子量(Mw)および2.3の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために使用されたすべてのモノマーの9.8質量%だけが、PDMSマクロモノマーM1に相当するにすぎないので、比較コポリマーである。
本発明によるコポリマーI1は、比較コポリマーC1について記載したのと同様の手順であるが、ただし、以下の第3表にまとめられるように異なる量の出発材料およびさらなる成分を使用して製造される。さらに、第3表の項目3〜項目8に列挙される反応物/成分を、100℃で195分間の時間をかけて添加した。100℃で澄明かつ無色の液体が生成物として得られる。しかしながら、20℃に冷却した後に、ワックス様の物質が得られる。得られた本発明によるコポリマーI1は、7791g/molの質量平均分子量(Mw)および2.8の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために使用されたすべてのモノマーの29.5質量%が、PDMSマクロモノマーM1に相当するので、本発明によるコポリマーである。
本発明によるコポリマー12は、比較コポリマーC1について記載したのと同様の手順であるが、ただし、以下の第4表にまとめられるように異なる量の出発材料およびさらなる成分を使用して製造される。さらに、第4表の項目3〜項目8に列挙される反応物/成分を、100℃で180分間だけの時間をかけて添加した。100℃で澄明かつ無色の液体が生成物として得られる。しかしながら、20℃に冷却した後に、濁った無色の液体が生成物として得られる。得られた本発明によるコポリマーI2は、7901g/molの質量平均分子量(Mw)および3.1の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために使用されたすべてのモノマーの49.0質量%が、PDMSマクロモノマーM1に相当するので、本発明によるコポリマーである。
本発明によるコポリマー13は、比較コポリマーC1について記載したのと同様の手順であるが、ただし、以下の第5表にまとめられるように異なる量の出発材料およびさらなる成分を使用して製造される。100℃および20℃の両方で澄明かつ帯黄色の液体が生成物として得られる。得られた本発明によるコポリマーI3は、8315g/molの質量平均分子量(Mw)および3.7の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために使用されたすべてのモノマーの70.5質量%が、PDMSマクロモノマーM1に相当するので、本発明によるコポリマーである。
比較コポリマーC3は、比較コポリマーC1について記載したのと同様の手順であるが、ただし、以下の第6表にまとめられるように異なる量の出発材料およびさらなる成分を使用して製造される。さらに、第6表の項目3〜項目8に列挙される反応物/成分を、100℃で195分間の時間をかけて添加した。100℃および20℃の両方で澄明かつ無色の液体が生成物として得られる。得られた比較コポリマーC3は、7832g/molの質量平均分子量(Mw)および3.8の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために使用されたすべてのモノマーの88.5質量%が、PDMSマクロモノマーM1に相当するので、比較コポリマーである。
比較コポリマーC4は、比較コポリマーC1について記載したのと同様の手順であるが、ただし、以下の第7表にまとめられるように異なる量の出発材料およびさらなる成分を使用して製造される。さらに、第7表の項目3〜項目7に列挙される反応物/成分を、100℃で100分間だけの時間をかけて添加した。100℃および20℃の両方で澄明かつ帯黄色の液体が生成物として得られる。得られた比較コポリマーC4は、6512g/molの質量平均分子量(Mw)および3.3の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために使用されたすべてのモノマーの98.1質量%が、PDMSマクロモノマーM1に相当するので、比較コポリマーである。
比較コポリマーC5は、本発明によるコポリマーI1について記載したのと同様の手順で製造されるが、唯一の違いは、本発明により使用された直鎖状のマクロモノマーM1ではなく、比較用に使用される分枝鎖状のマクロモノマーM1’が使用されたことである。得られた比較コポリマーC5は、7591g/molの質量平均分子量(Mw)および2.93の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために直鎖状のマクロモノマーM1ではなく分枝鎖状のマクロモノマーM1’が使用されたので、比較コポリマーである。
比較コポリマーC6は、本発明によるコポリマーI2について記載したのと同様の手順で製造されるが、唯一の違いは、本発明により使用された直鎖状のマクロモノマーM1ではなく、比較用に使用される分枝鎖状のマクロモノマーM1’が使用されたことである。得られた比較コポリマーC6は、7472g/molの質量平均分子量(Mw)および3.54の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために直鎖状のマクロモノマーM1ではなく分枝鎖状のマクロモノマーM1’が使用されたので、比較コポリマーである。
比較コポリマーC7は、本発明によるコポリマーI3について記載したのと同様の手順で製造されるが、唯一の違いは、本発明により使用された直鎖状のマクロモノマーM1ではなく、比較用に使用される分枝鎖状のマクロモノマーM1’が使用されたことである。得られた比較コポリマーC7は、7504g/molの質量平均分子量(Mw)および3.90の多分散性Pを有する。得られたコポリマーは、その製造のために直鎖状のマクロモノマーM1ではなく分枝鎖状のマクロモノマーM1’が使用されたので、比較コポリマーである。
2.1 PMMA溶液の調製
エチルアセテート中のポリメチルメタクリレート(PMMA)の溶液を調製する。前記溶液は、該溶液の全質量に対して10質量%のPMMAを含有する。100gの前記溶液に、0.5gの比較コポリマーC1を添加することで、PMMA−C1溶液が得られる。同様に、全部で6つのさらなるPMMA溶液を調製するが、ここで、それぞれの場合に比較コポリマーC2、C3、C4、C5、C6、C7または本発明によるコポリマーI1、I2もしくはI3の1つが、そのようなPMMA溶液に前記量で添加されている。こうして、溶液PMMA−C2、PMMA−C3、PMMA−C4、PMMA−C5、PMMA−C6、PMMA−C7、PMMA−I1、PMMA−I2およびPMMA−I3が得られる。
水の接触角は、前記(項目2.1)のように製造された被覆ガラス板上で、Kruess社の計器(一体型カメラを有するモデル「easy drop」)を使用して測定した。水の接触角は、表面の疎水性を特徴付けるために測定される。測定は、23℃および65%の相対湿度で行った。結果は、前記Kruess社の計器と一緒に供給されるソフトウェアを使用することによって評価した。接触角が大きいほど、疎水性および易洗浄性効果は一層顕著である。
これらの測定のために、周知の表面張力ならびに極性成分および分散成分を有する5種の異なる試験液体を使用した。試験液体は、水、グリセリン、エチレングリコール、1−オクタノールおよびn−ドデカンである。被覆されたパネル(すなわち、PMMA−C1、PMMA−C2、PMMA−C3、PMMA−C4、PMMA−C5、PMMA−C6、PMMA−C7、PMMA−I1、PMMA−I2、PMMA−I3またはPMMAで被覆されたガラス板)上の試験液体の接触角を、前記の接触角法によって、5μL〜11μLの液滴容量から測定する。表面エネルギーは、Owens−Wendt−RabelおよびKaelbleの方法で測定される。これらの測定から得られた結果を、以下で第10a表および第10b表に示す。表面エネルギーの極性成分が低いほど、所望の易洗浄性効果は一層高められる。
PMMA−C1、PMMA−C2、PMMA−C3、PMMA−C4、PMMA−C5、PMMA−C6、PMMA−C7、PMMA−I1、PMMA−I2、PMMA−I3またはPMMAから得られた各々の被覆されたガラス板の被膜表面に、エディング社製のパーマネントマーカー400で記し、その表面に書き込むことができるかどうかの視覚的評価を行う。インクが表面上で広がるか、収縮するかどうかの評価を行う。インクが乾燥した後に、乾いた布で拭き取ることによってインクを除去することが試みられる。
COF値(摩擦係数)、すなわち耐滑り性の減少を測定するために、PMMA−C1、PMMA−C2、PMMA−C3、PMMA−C4、PMMA−I1、PMMA−I2、PMMA−I3またはPMMAの1つで被覆されたガラス板を、それぞれALTEK Company社の計器Altek−9505 AEを使用して測定に供する。これは、500gの重りを、被覆されたガラス板上で127mm/分の速度で引っ張ることを必要とする。結果を、第12表に示す。
Claims (14)
- 主鎖および該主鎖に結合されたポリシロキサン含有側鎖を含む、2000から200000までの範囲内の質量平均分子量を有する(メタ)アクリルコポリマーであって、
前記主鎖に結合されたポリシロキサン含有側鎖のポリシロキサン部は、該コポリマーの全質量に対して25.0質量%超から75.0質量%までに相当し、かつ
前記コポリマーの主鎖に結合されたポリシロキサン含有側鎖は、互いに独立して、部分構造(P)
記号
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から30までの範囲内であり、
パラメータcは、0または1であり、
Ra、Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、1個〜30個の炭素原子を有する直鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、3個〜30個の炭素原子を有する分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、6個〜30個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、またはアルコキシアルキレンオキシド残基またはアルコキシポリアルキレンオキシド残基を表す]によって表される、(メタ)アクリルコポリマー。 - 前記主鎖に結合されたポリシロキサン含有側鎖のポリシロキサン部は、該コポリマーの全質量に対して27.5質量%から75.0質量%までに相当することを特徴とする、請求項1に記載のコポリマー。
- 前記(メタ)アクリルコポリマーは、3000から100000までの範囲内の質量平均分子量を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のコポリマー。
- モノマー(a)、(b)および(c)ならびに任意に(d)、すなわち
(a)25質量%〜85質量%の、正確に1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、
(b)5質量%〜70質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)0.1質量%〜10質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、ならびに
(d)任意に、0.1質量%〜30質量%の、モノマー(a)、(b)および(c)のそれぞれとは異なる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のさらなるモノマー
の共重合によって得ることができ、ここで、コポリマーの製造のために使用されるモノマー(a)、(b)および(c)ならびに任意に(d)の合計は、足して100質量%となることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載のコポリマー。 - 以下のモノマー(d−i)、(d−ii)および(d−iii)、すなわち
(d−i)モノマー(b)および(c)のそれぞれとは異なる、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種の(メタ)アクリル酸エステルであって、これらの(メタ)アクリル酸エステルの(シクロ)アルキル部がOHおよび/またはCOOHで一置換されていてよい(メタ)アクリル酸エステル、
(d−ii)少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のモノマー、ならびに/または
(d−iii)式(II)
H3C−CRaRc−CH2−CRb=CH2 (II)
[式中、
RaおよびRbは、互いに独立して、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、CNまたはCOOR1を表し、ここで、R1は、H、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表し、
Rcは、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表す]の少なくとも1種の化合物
の少なくとも1種が、1種以上のモノマー(d)として、コポリマーの製造のために使用されることを特徴とする、請求項4に記載のコポリマー。 - モノマー(a)、(b)および(c)ならびに任意に(d)、すなわち
(a)30質量%〜85質量%の、正確に1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、
(b)10質量%〜50質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)0.1質量%〜10質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、
(d−ii)0.1質量%〜10質量%の、少なくとも2個の(メタ)アクリル基を有する少なくとも1種のモノマー、ならびに
(d−iii)0.1質量%〜10質量%の、式(II)
H3C−CRaRc−CH2−CRb=CH2 (II)
[式中、
RaおよびRbは、互いに独立して、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、またはCOOR1を表し、ここで、R1は、Hを表すか、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表し、
Rcは、1個〜30個の炭素原子を有するアルキル、6個〜30個の炭素原子を有するアリール、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリールまたはアリールアルキルを表す]の少なくとも1種の化合物
の共重合によって得ることができ、ここで、コポリマーの製造のために使用されるモノマー(a)、(b)および(c)ならびにモノマー(d−ii)および(d−iii)の合計は、足して100質量%となることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載のコポリマー。 - 前記式(I)
Zは、HまたはC1〜C4−アルキルを示し、
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から30までの範囲内であり、
パラメータcは、0または1であり、
Ra、Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、1個〜30個の炭素原子を有する直鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、3個〜30個の炭素原子を有する分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、6個〜30個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、またはアルコキシアルキレンオキシド残基またはアルコキシポリアルキレンオキシド残基を表す]の少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー(a)が、製造のために使用されることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載のコポリマー。 - 前記式中、
Zは、HまたはC1〜C4−アルキルを示し、
パラメータpは、1から200までの範囲内であり、
パラメータbは、2から10までの範囲内であり、
パラメータcは、1であり、
Raは、1個〜30個の炭素原子を有する直鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、3個〜30個の炭素原子を有する分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、6個〜30個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基、またはアルコキシアルキレンオキシド残基またはアルコキシポリアルキレンオキシド残基−(CH2)3−O−[(CH2)2-3−O]v−CH3[ここでvは1〜10である]を表し、
Rb、Rc、RdおよびReは、互いに独立して、1個〜30個の炭素原子を有する直鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、3個〜30個の炭素原子を有する分枝鎖状の飽和のハロゲン化されたまたはハロゲン化されていないアルキル基、6個〜30個の炭素原子を有するアリール基、それぞれの場合に7個〜30個の炭素原子を有するアルキルアリール基もしくはアリールアルキル基を表す
ことを特徴とする、請求項7に記載のコポリマー。 - 請求項1から8までのいずれか1項に記載のコポリマーの製造方法であって、
前記方法は、
(a)25質量%〜85質量%の、正確に1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のポリシロキサン含有マクロモノマー、
(b)5質量%〜70質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のメタクリル酸エステル、
(c)0.1質量%〜10質量%の、直鎖状のC1〜C22−アルキルモノアルコールまたは分枝鎖状もしくは環状のC3〜C22−(シクロ)アルキルモノアルコールの少なくとも1種のアクリル酸エステル、ならびに
(d)任意に、0.1質量%〜30質量%の、モノマー(a)、(b)および(c)のそれぞれとは異なる、少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種のさらなるモノマー
を共重合させて、コポリマーを形成するステップを含み、ここで、コポリマーの製造のために使用されるモノマー(a)、(b)および(c)ならびに任意に(d)の合計は、足して100質量%となることを特徴とする製造方法。 - 請求項1から8までのいずれか1項に記載の少なくとも1種のコポリマーを含む組成物であって、該組成物は、前記少なくとも1種のコポリマーを添加剤量で含有する組成物。
- 前記組成物は、前記少なくとも1種のコポリマーを、該組成物の全質量に対して0.1質量%から20質量%までの量で含有することを特徴とする、請求項10に記載の組成物。
- 前記組成物は、コーティング組成物、熱可塑性プラスチック、または成形コンパウンドであることを特徴とする、請求項10または11に記載の組成物。
- 請求項1から8までのいずれか1項に記載のコポリマーの、請求項10から12までのいずれか1項に記載の組成物における添加剤としての使用。
- 前記コポリマーは、潤滑剤、滑剤、撥汚剤、表面の疎水性を高めるための添加剤、耐引掻性を改善するための添加剤、付着防止剤、粘着防止剤および減摩剤からなる群から選択される添加剤として使用されることを特徴とする、請求項13に記載の使用。
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