JP2018508462A5 - - Google Patents
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Description
好ましくは、キットは、次のものを含む;
1)細胞表面BCMA発現の決定用:悪性PCにおけるBCMAを決定するための、標識抗体(好ましくは4種の抗体;そのうち1種はCD138に、1種はCD38に、1種はCD19に、1種はBCMAに特異的に結合する(本発明に従う特性を有する))があらかじめ充填されたバイアルまたはチューブ;アイソタイプ対照抗体の入ったチューブ;
2)E:T比の決定用:悪性PCおよびT細胞を検出するための、標識抗体があらかじめ充填されたバイアルまたはチューブ(好ましくは、4種の抗体;そのうち1種はCD138に、1種はCD38に、1種はCD19に、1種はCD3に特異的に結合する);アイソタイプ対照抗体の入ったチューブ;
3)可溶性BCMAの決定用:マイクロタイタープレート、捕捉抗体(ポリクローナルBCMA抗体)、ビオチンコンジュゲート検出抗体(BCMAに特異的に結合(本発明に従う特性を有する))、質量較正された標準、ストレプトアビジン−HRPまたはストレプトアビジン−ALP、詳細なプロトコール、PBS、洗浄緩衝液 − PBS中の0.05%Tween 20、pH7.2〜7.4、試薬希釈剤1 − PBS中の1%のBSA5、基質溶液 − 着色試薬A(H2O2)および着色試薬B(テトラメチルベンジジン)の1:1混合物、停止溶液 − 2N H2SO4を含むELISAキット;
4)可溶性APRILの決定用:マイクロタイタープレート、捕捉抗体(抗ヒトAPRIL抗体)、ビオチンコンジュゲート検出抗体(抗ヒトAPRIL抗体)、質量較正された標準、ストレプトアビジン−HRPまたはストレプトアビジン−ALP、詳細なプロトコール、PBS、洗浄緩衝液 − PBS中の0.05%Tween 20、pH7.2〜7.4、試薬希釈剤1 − PBS中の1%のBSA5、基質溶液 − 着色試薬A(H2O2)および着色試薬B(テトラメチルベンジジン)の1:1混合物、停止溶液 − 2N H2SO4を含むELISAキット。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトB細胞成熟抗原(さらにまた、「BCMA」とも称する)の細胞外ドメイン、およびヒトCD3ε(さらにまた、「CD3」とも称する)に特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、CD138+CD38+細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、前記二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって測定される、前記CD138+CD38+細胞におけるBCMA発現が、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIとして決定されるベースラインを、80またはそれ超上回ることを特徴とする二特異性抗体。
(項目2)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、前記患者の単離された体液試料において、標的細胞に対するT細胞(エフェクター細胞)の比(E:T比)が、0.35:1またはそれより高いことを特徴とする二特異性抗体。
(項目3)
前記E:T比が、0.35:1〜22:1であることを特徴とする、項目2に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目4)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、前記患者由来の単離された体液試料において、可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高く、前記患者試料における前記可溶性BCMAが、前記二特異性抗体に特異的に結合することを特徴とし、前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、1.5倍から最大10倍である1週間当たりの用量で行われるか、または/および用量投与間の時間間隔が、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されることを特徴とする二特異性抗体。
(項目5)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、標準用量と比較して、1.5倍から最大2.0倍である1週間当たりの用量で行われることを特徴とする、項目4に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目6)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、用量投与間の時間間隔が前記標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1週間に2回まで短縮されて行われることを特徴とする、項目4に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目7)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、前記患者由来の単離された体液試料において、APRILの量が、10ng/mLよりも高く、最大100ng/mLであることを特徴とし、前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、1週間につき、1.5倍から最大20倍の用量で行われる、または/および用量投与間の時間間隔が、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されることを特徴とする二特異性抗体。
(項目8)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、標準用量と比較して、1.5倍から最大3.0倍である1週間当たりの用量で行われることを特徴とする、項目7に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目9)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、用量投与間の時間間隔が、前記標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1週間に3回までに短縮されて行われることを特徴とする、項目7に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目10)
ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記抗体がBCMAへの結合に関してAPRILと競合し、それによって前記抗体が、BCMAへの結合に関してAPRILと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための二特異性抗体であり、前記疾患が、形質細胞およびT細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、APRILの量が、少なくとも100ng/mLから最大1000ng/mLであることを特徴とし、前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、1.5倍から最大80倍の用量により行われるか、または/および用量投与間の時間間隔が、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されることを特徴とする二特異性抗体。
(項目11)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、標準用量と比較して、1.5倍から最大10倍である1週間当たりの用量で行われることを特徴とする、項目10に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目12)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、用量投与間の時間間隔が、前記標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されて行われることを特徴とする、項目10に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目13)
形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3に特異的に結合する二特異性抗体であって、CD138 + CD38 + 細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、前記二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって測定される、前記CD138 + CD38 + 細胞におけるBCMA発現が、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIとして決定されるベースラインを、80またはそれ超上回る二特異性抗体。
(項目14)
前記二特異性抗体が、その重鎖および軽鎖CDRとして、前記抗BCMA抗体と同じアミノ酸配列のCDRを含むことを特徴とする、項目1から13のいずれか一項に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目15)
形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記患者の単離された体液試料において、標的細胞に対するT細胞(エフェクター細胞)の比(E:T比)が、0.35:1〜22:1である二特異性抗体。
(項目16)
形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記処置が、
i)前記患者から、体液試料を単離するステップと、
ii)前記試料における可溶性BCMAの量を測定するステップと、
iii)前記試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高い場合、また、
iv)前記患者試料における前記可溶性BCMAが、前記二特異性抗体に特異的に結合する場合、標準用量と比較して、1.5〜10倍もしくは1.5〜2.0倍である毎週の用量、および/または1週間に1回投与から1週間に2回もしくはさらには1週間に3回もしくは1日に1回へと短縮された用量投与間の時間間隔で、前記二特異性抗体により前記患者を処置するステップと
を連続的に含む二特異性抗体。
(項目17)
ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記抗体が、BCMAへの結合に関してAPRILと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための二特異性抗体であり、前記処置が、
i)前記患者から、形質細胞およびT細胞を含む体液試料を単離するステップと、
ii)ELISA方法の使用により、前記試料におけるAPRILの量を測定するステップと、
iii)前記患者試料におけるAPRILの量が、10ng/mLを下回る可溶性APRIL濃度を有する患者に推奨される用量と比較して、10ng/mLよりも高く、最大100ng/mLである場合は2倍高い毎週の用量で、APRIL濃度が、1000ng/mLまで増大する場合は最大80倍高いさらに増大された用量で前記二特異性抗体により前記患者を処置するステップ、またはより高い前記用量に達するようにそれぞれのより高頻度の処置スケジュールにより、前記二特異性抗体のいずれか2用量間のより短い期間で前記患者を処置するステップと
を連続的に含む二特異性抗体。
(項目18)
形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138 + CD38 + 細胞を含む単離された体液試料におけるBCMAタンパク質発現を決定する方法であって、前記患者の処置における使用に意図される、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって、前記CD138 + CD38 + 細胞におけるBCMA発現を測定するステップと、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIが、ベースラインを、80またはそれ超上回るか否かを決定するステップを含む方法。
(項目19)
単離された体液試料における細胞表面BCMA発現を決定するin vitro方法であって、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用して、前記CD138 + CD38 + 細胞の相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIが、ベースラインを、80またはそれ超上回るか否かを決定するステップを含むin vitro方法。
(項目20)
形質細胞が関与する障害を患う患者の単離された体液試料において、CD138 + CD38 + 細胞に対するCD3 + 細胞の比が、0.35:1またはそれより高いか否かを決定するための方法。
(項目21)
形質細胞が関与する障害を患う患者の単離された体液試料において、CD138 + CD38 + 細胞に対するCD3 + 細胞の比が、0.35:1またはそれより高いか否かを決定するin vitro方法。
(項目22)
形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138 + CD38 + 細胞を含む単離された体液試料において、前記試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高いか否かを決定する方法。
(項目23)
形質細胞が関与する障害を患う患者の単離された体液試料において、前記試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高いか否かを決定するin vitro方法。
(項目24)
形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138 + CD38 + 細胞を含む単離された体液試料において、前記試料における可溶性APRILの量が、80ng/mLまたはそれより高いか否かを決定する方法。
(項目25)
細胞表面BCMA発現の決定に使用するためのキットであって、1種はCD138に特異的に結合する抗体であり、1種はCD38に特異的に結合する抗体であり、1種はCD19に特異的に結合する抗体であり、1種は、抗BCMA抗体である、4種の標識抗体をあらかじめ充填したバイアルまたはチューブを含み、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する、キット。
(項目26)
E:T比の決定に使用するためのキットであって、1種はCD138に、1種はCD38に、1種はCD19に、1種はCD3に特異的に結合する、悪性PCおよびT細胞を検出するための4種の標識抗体をあらかじめ充填したバイアルまたはチューブを含むキット。
(項目27)
可溶性BCMAの決定に使用するためのキットであって、捕捉抗体としてのポリクローナル抗BCMA抗体と、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する検出抗BCMA抗体とを含むキット。
1)細胞表面BCMA発現の決定用:悪性PCにおけるBCMAを決定するための、標識抗体(好ましくは4種の抗体;そのうち1種はCD138に、1種はCD38に、1種はCD19に、1種はBCMAに特異的に結合する(本発明に従う特性を有する))があらかじめ充填されたバイアルまたはチューブ;アイソタイプ対照抗体の入ったチューブ;
2)E:T比の決定用:悪性PCおよびT細胞を検出するための、標識抗体があらかじめ充填されたバイアルまたはチューブ(好ましくは、4種の抗体;そのうち1種はCD138に、1種はCD38に、1種はCD19に、1種はCD3に特異的に結合する);アイソタイプ対照抗体の入ったチューブ;
3)可溶性BCMAの決定用:マイクロタイタープレート、捕捉抗体(ポリクローナルBCMA抗体)、ビオチンコンジュゲート検出抗体(BCMAに特異的に結合(本発明に従う特性を有する))、質量較正された標準、ストレプトアビジン−HRPまたはストレプトアビジン−ALP、詳細なプロトコール、PBS、洗浄緩衝液 − PBS中の0.05%Tween 20、pH7.2〜7.4、試薬希釈剤1 − PBS中の1%のBSA5、基質溶液 − 着色試薬A(H2O2)および着色試薬B(テトラメチルベンジジン)の1:1混合物、停止溶液 − 2N H2SO4を含むELISAキット;
4)可溶性APRILの決定用:マイクロタイタープレート、捕捉抗体(抗ヒトAPRIL抗体)、ビオチンコンジュゲート検出抗体(抗ヒトAPRIL抗体)、質量較正された標準、ストレプトアビジン−HRPまたはストレプトアビジン−ALP、詳細なプロトコール、PBS、洗浄緩衝液 − PBS中の0.05%Tween 20、pH7.2〜7.4、試薬希釈剤1 − PBS中の1%のBSA5、基質溶液 − 着色試薬A(H2O2)および着色試薬B(テトラメチルベンジジン)の1:1混合物、停止溶液 − 2N H2SO4を含むELISAキット。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトB細胞成熟抗原(さらにまた、「BCMA」とも称する)の細胞外ドメイン、およびヒトCD3ε(さらにまた、「CD3」とも称する)に特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、CD138+CD38+細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、前記二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって測定される、前記CD138+CD38+細胞におけるBCMA発現が、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIとして決定されるベースラインを、80またはそれ超上回ることを特徴とする二特異性抗体。
(項目2)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、前記患者の単離された体液試料において、標的細胞に対するT細胞(エフェクター細胞)の比(E:T比)が、0.35:1またはそれより高いことを特徴とする二特異性抗体。
(項目3)
前記E:T比が、0.35:1〜22:1であることを特徴とする、項目2に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目4)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、前記患者由来の単離された体液試料において、可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高く、前記患者試料における前記可溶性BCMAが、前記二特異性抗体に特異的に結合することを特徴とし、前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、1.5倍から最大10倍である1週間当たりの用量で行われるか、または/および用量投与間の時間間隔が、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されることを特徴とする二特異性抗体。
(項目5)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、標準用量と比較して、1.5倍から最大2.0倍である1週間当たりの用量で行われることを特徴とする、項目4に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目6)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、用量投与間の時間間隔が前記標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1週間に2回まで短縮されて行われることを特徴とする、項目4に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目7)
多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記疾患が、前記患者由来の単離された体液試料において、APRILの量が、10ng/mLよりも高く、最大100ng/mLであることを特徴とし、前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、1週間につき、1.5倍から最大20倍の用量で行われる、または/および用量投与間の時間間隔が、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されることを特徴とする二特異性抗体。
(項目8)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、標準用量と比較して、1.5倍から最大3.0倍である1週間当たりの用量で行われることを特徴とする、項目7に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目9)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、用量投与間の時間間隔が、前記標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1週間に3回までに短縮されて行われることを特徴とする、項目7に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目10)
ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記抗体がBCMAへの結合に関してAPRILと競合し、それによって前記抗体が、BCMAへの結合に関してAPRILと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、多発性骨髄腫疾患を患う患者の処置における使用のための二特異性抗体であり、前記疾患が、形質細胞およびT細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、APRILの量が、少なくとも100ng/mLから最大1000ng/mLであることを特徴とし、前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、1.5倍から最大80倍の用量により行われるか、または/および用量投与間の時間間隔が、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されることを特徴とする二特異性抗体。
(項目11)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、標準用量と比較して、1.5倍から最大10倍である1週間当たりの用量で行われることを特徴とする、項目10に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目12)
前記二特異性抗体による前記患者の前記処置が、用量投与間の時間間隔が、前記標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回までに短縮されて行われることを特徴とする、項目10に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目13)
形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3に特異的に結合する二特異性抗体であって、CD138 + CD38 + 細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、前記二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって測定される、前記CD138 + CD38 + 細胞におけるBCMA発現が、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIとして決定されるベースラインを、80またはそれ超上回る二特異性抗体。
(項目14)
前記二特異性抗体が、その重鎖および軽鎖CDRとして、前記抗BCMA抗体と同じアミノ酸配列のCDRを含むことを特徴とする、項目1から13のいずれか一項に記載の使用のための二特異性抗体。
(項目15)
形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記患者の単離された体液試料において、標的細胞に対するT細胞(エフェクター細胞)の比(E:T比)が、0.35:1〜22:1である二特異性抗体。
(項目16)
形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記処置が、
i)前記患者から、体液試料を単離するステップと、
ii)前記試料における可溶性BCMAの量を測定するステップと、
iii)前記試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高い場合、また、
iv)前記患者試料における前記可溶性BCMAが、前記二特異性抗体に特異的に結合する場合、標準用量と比較して、1.5〜10倍もしくは1.5〜2.0倍である毎週の用量、および/または1週間に1回投与から1週間に2回もしくはさらには1週間に3回もしくは1日に1回へと短縮された用量投与間の時間間隔で、前記二特異性抗体により前記患者を処置するステップと
を連続的に含む二特異性抗体。
(項目17)
ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記抗体が、BCMAへの結合に関してAPRILと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、形質細胞が関与する障害を患う患者の処置における使用のための二特異性抗体であり、前記処置が、
i)前記患者から、形質細胞およびT細胞を含む体液試料を単離するステップと、
ii)ELISA方法の使用により、前記試料におけるAPRILの量を測定するステップと、
iii)前記患者試料におけるAPRILの量が、10ng/mLを下回る可溶性APRIL濃度を有する患者に推奨される用量と比較して、10ng/mLよりも高く、最大100ng/mLである場合は2倍高い毎週の用量で、APRIL濃度が、1000ng/mLまで増大する場合は最大80倍高いさらに増大された用量で前記二特異性抗体により前記患者を処置するステップ、またはより高い前記用量に達するようにそれぞれのより高頻度の処置スケジュールにより、前記二特異性抗体のいずれか2用量間のより短い期間で前記患者を処置するステップと
を連続的に含む二特異性抗体。
(項目18)
形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138 + CD38 + 細胞を含む単離された体液試料におけるBCMAタンパク質発現を決定する方法であって、前記患者の処置における使用に意図される、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって、前記CD138 + CD38 + 細胞におけるBCMA発現を測定するステップと、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIが、ベースラインを、80またはそれ超上回るか否かを決定するステップを含む方法。
(項目19)
単離された体液試料における細胞表面BCMA発現を決定するin vitro方法であって、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用して、前記CD138 + CD38 + 細胞の相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIが、ベースラインを、80またはそれ超上回るか否かを決定するステップを含むin vitro方法。
(項目20)
形質細胞が関与する障害を患う患者の単離された体液試料において、CD138 + CD38 + 細胞に対するCD3 + 細胞の比が、0.35:1またはそれより高いか否かを決定するための方法。
(項目21)
形質細胞が関与する障害を患う患者の単離された体液試料において、CD138 + CD38 + 細胞に対するCD3 + 細胞の比が、0.35:1またはそれより高いか否かを決定するin vitro方法。
(項目22)
形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138 + CD38 + 細胞を含む単離された体液試料において、前記試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高いか否かを決定する方法。
(項目23)
形質細胞が関与する障害を患う患者の単離された体液試料において、前記試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高いか否かを決定するin vitro方法。
(項目24)
形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138 + CD38 + 細胞を含む単離された体液試料において、前記試料における可溶性APRILの量が、80ng/mLまたはそれより高いか否かを決定する方法。
(項目25)
細胞表面BCMA発現の決定に使用するためのキットであって、1種はCD138に特異的に結合する抗体であり、1種はCD38に特異的に結合する抗体であり、1種はCD19に特異的に結合する抗体であり、1種は、抗BCMA抗体である、4種の標識抗体をあらかじめ充填したバイアルまたはチューブを含み、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する、キット。
(項目26)
E:T比の決定に使用するためのキットであって、1種はCD138に、1種はCD38に、1種はCD19に、1種はCD3に特異的に結合する、悪性PCおよびT細胞を検出するための4種の標識抗体をあらかじめ充填したバイアルまたはチューブを含むキット。
(項目27)
可溶性BCMAの決定に使用するためのキットであって、捕捉抗体としてのポリクローナル抗BCMA抗体と、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する検出抗BCMA抗体とを含むキット。
Claims (15)
- 形質細胞が関与する障害を患う患者を処置するための組成物であって、前記組成物は、ヒトB細胞成熟抗原(さらにまた、「BCMA」とも称する)の細胞外ドメイン、およびヒトCD3ε(さらにまた、「CD3」とも称する)に特異的に結合する二特異性抗体を含み、必要に応じて、前記障害は、多発性骨髄腫疾患であり、CD138+CD38+細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、前記二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって測定される、前記CD138+CD38+細胞におけるBCMA発現が、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIとして決定されるベースラインを、80またはそれ超上回る、組成物。
- 形質細胞が関与する障害を患う患者を処置するための組成物であって、前記組成物は、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体を含み、必要に応じて、前記障害は、多発性骨髄腫疾患であり、前記疾患は、前記患者の単離された体液試料において、標的細胞に対するT細胞(エフェクター細胞)の比(E:T比)が、0.35:1またはそれより高く、必要に応じて、前記E:T比が、0.35:1〜22:1であることを特徴とする、組成物。
- 形質細胞が関与する障害を患う患者を処置するための組成物であって、前記組成物は、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体を含み、必要に応じて、前記障害は、多発性骨髄腫疾患であり、前記疾患は、前記患者由来の単離された体液試料において、可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高く、前記患者試料における前記可溶性BCMAが、前記二特異性抗体に特異的に結合することを特徴とし、前記組成物は、標準用量と比較して、1.5倍から最大10倍、好ましくは1.5倍から最大2.0倍である1週間当たりの用量で前記患者に投与されるか、または/および用量投与間の時間間隔は、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回まで、好ましくは1週間に1回投与から最大1週間に2回まで短縮されることを特徴とする組成物。
- 形質細胞が関与する障害を患う患者を処置するための組成物であって、前記組成物は、ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体を含み、必要に応じて、前記障害は、多発性骨髄腫疾患であり、前記疾患は、前記患者由来の単離された体液試料において、APRILの量が、10ng/mLよりも高く、最大100ng/mLであることを特徴とし、前記組成物は、1週間につき、標準用量と比較して、1.5倍から最大20倍、好ましくは1.5倍から最大3.0倍の用量で投与される、または/および用量投与間の時間間隔は、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回まで、好ましくは1週間に1回投与から最大1週間に3回まで短縮されることを特徴とする組成物。
- 多発性骨髄腫疾患を患う患者を処置するための組成物であって、前記組成物は、ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、それによって前記抗体が、BCMAへの結合に関してAPRILと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する、二特異性抗体を含み、前記疾患は、形質細胞およびT細胞を含む前記患者の単離された体液試料において、APRILの量が、少なくとも100ng/mLから最大1000ng/mLであることを特徴とし、前記組成物は、標準用量と比較して、1.5倍から最大80倍、好ましくは1.5倍から最大10倍の用量により投与されるか、または/および用量投与間の時間間隔は、標準用量と比較して、1週間に1回投与から最大1日に1回まで短縮されることを特徴とする組成物。
- 前記二特異性抗体が、その重鎖および軽鎖CDRとして、前記抗BCMA抗体と同じアミノ酸配列のCDRを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
- 形質細胞が関与する障害を患う患者を処置するための組成物であって、前記組成物は、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体を含み、
前記患者から単離された体液試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高い場合、および前記患者試料における前記可溶性BCMAが、前記二特異性抗体に特異的に結合する場合、前記組成物は、標準用量と比較して、1.5〜10倍もしくは1.5〜2.0倍である毎週の用量、および/または1週間に1回投与から1週間に2回もしくはさらには1週間に3回もしくは1日に1回へと短縮された用量投与間の時間間隔で、前記患者へと投与されることを特徴とする組成物。 - 形質細胞が関与する障害を患う患者を処置するための組成物であって、前記組成物は、ヒトBCMA受容体への結合に関して可溶性BCMAと競合する、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する二特異性抗体であって、前記抗体が、BCMAへの結合に関してAPRILと競合するか、そして/またはNF−κBのAPRIL媒介性活性化を遮断する二特異性抗体を含み、
ELISA方法の使用により測定された、前記患者由来の形質細胞およびT細胞を含む単離された体液試料におけるAPRILの量が10ng/mLよりも高く、最大100ng/mLである場合は、前記組成物は、10ng/mLを下回る可溶性APRIL濃度を有する患者に推奨される用量と比較して、2倍高い毎週の用量で前記患者に投与され、およびAPRIL濃度が、1000ng/mLまで増大する場合は、前記組成物は、10ng/mLを下回る可溶性APRIL濃度を有する患者に推奨される用量と比較して、最大80倍高いさらに増大された用量で前記患者に投与されるか、または前記組成物は、より高い前記用量に達するようにそれぞれのより高頻度の処置スケジュールにより、前記二特異性抗体のいずれか2用量間のより短い期間で前記患者に投与されることを特徴とする組成物。 - 形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138+CD38+細胞を含む単離された体液試料におけるBCMAタンパク質発現を決定する方法であって、ヒトBCMAの細胞外ドメイン、およびヒトCD3εに特異的に結合する二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用することによって、前記CD138+CD38+細胞におけるBCMA発現を測定するステップと、相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIが、ベースラインを、80またはそれ超上回るか否かを決定するステップを含む方法。
- 単離された体液試料における細胞表面BCMA発現を決定するin vitro方法であって、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する抗BCMA抗体を使用して、前記CD138+CD38+細胞の相対蛍光強度中央値または平均蛍光強度MFIが、ベースラインを、80またはそれ超上回るか否かを決定するステップを含むin vitro方法。
- 形質細胞が関与する障害を患う患者の単離された体液試料において、CD138+CD38+細胞に対するCD3+細胞の比が、0.35:1またはそれより高いか否かを決定するための方法。
- 形質細胞が関与する障害を患う患者のCD138+CD38+細胞を含む単離された体液試料において、
(i)前記試料における可溶性BCMAの量が、2.5ng/mLまたはそれより高いか否か;あるいは
(ii)前記試料における可溶性APRILの量が、80ng/mLまたはそれより高いか否か
を決定する方法。 - 細胞表面BCMA発現の決定に使用するためのキットであって、1種はCD138に特異的に結合する抗体であり、1種はCD38に特異的に結合する抗体であり、1種はCD19に特異的に結合する抗体であり、1種は、抗BCMA抗体である、4種の標識抗体をあらかじめ充填したバイアルまたはチューブを含み、前記抗BCMA抗体は、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する、キット。
- E:T比の決定に使用するためのキットであって、1種はCD138に、1種はCD38に、1種はCD19に、1種はCD3に特異的に結合する、悪性PCおよびT細胞を検出するための4種の標識抗体をあらかじめ充填したバイアルまたはチューブを含むキット。
- 可溶性BCMAの決定に使用するためのキットであって、捕捉抗体としてのポリクローナル抗BCMA抗体と、BCMAおよびCD3εに特異的に結合する治療用二特異性抗体の抗BCMA抗体部分のKd値の0.70〜1.3倍であるKd値を有する検出抗BCMA抗体とを含むキット。
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